2018-04-30 23:28:18 更新

概要

変わらない事が自分であり正しい事だと思っていた

でも、それは違った

変わらなければ守れないなら俺は・・・・変わろう

それが例え自分の望まない者になろうとしても


前書き

これは【捨てられた鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と捨てられた提督】の続編の【おんぼろ鎮守府と歩み続ける提督】の続編の【大切な鎮守府と歩み続ける提督】の続編の【大切な鎮守府と道を照らす提督】の続編の【君の居た鎮守府と道を照らす提督】の続編の【君の居た鎮守府と裏と表を行く提督】の続編の【帰るべき鎮守府と裏と表を行く提督】の続きになります!まず、それらから見てもらわないと全く分かりません

0章はとりあえず本編を見てから見る事をオススメします。てか、更新してるのか?

増えるの!まだ増えるのかぁああ!これ以上増えると本当ワケワカメですね!

豆腐の味噌汁が好きです

専門用語とかは全く分かりませんし、文章もおかしかったりしますが、中傷コメなどはせず、気にいらない方はそっと戻るボタンを押して忘れてください

それが貴方の為です

それでも良い方はどうぞ見てやってコメントを残してやってください

キャラ崩壊注意ですよ!本当に注意ですよ!


前回のあらすじキャラ別と予定



ー研修6日目ー


《朝(前半)》


【提督編】


白雪との別れを胸に相棒と共に立ち上がる


クルージングを三日月に反対されるがおやっさんにより強制自送還


結局クルージングはする事になる


【研修生編】


クルージングを楽しみに準備を開始


黒髪が食堂で他の艦娘達と共に弁当作り。一匹の罪のないゴキさんが踏まれる


金髪は入渠ドッグでメンテナンスの手伝い。後に朝潮と医務室へ行ってしまう


メガネは文月と共に緊急時の道具の点検をしている。なんかイチャイチャしているような


【如月編】


提督の事自分の事を考えて最近眠れていない様でとりあえず目覚ましが鳴るまでは目を瞑っている。元帥に禿げて欲しいと最近よく思う


朝礼で大本営の艦娘達と喧嘩になりかける


夕張が土下座をしていた


《朝(後半)》


【提督編】


研修生達にとってこのクルージングが良い道へと行く事を西提督と共に考え成功を祈る


【研修生編】


海へ出てクルージングを楽しむ


金髪は艦娘達の凄さと同時に無力差を知り自分の出来ることを考え入渠管理士の道を決める


黒髪はなんか髪の毛が凄い事になってる


メガネは船酔い


【如月編】


おんぼろ鎮守府へと侵入して来た青年と共に朝食をとる


守ろうと大きな罪を犯してしまった青年を提督と重ねてしまい世話を焼いてしまっている


それが青年にとっても如月にとっても良くないと知りつつも


そして更に自分の事で悩んでしまっている


その後元帥に呼ばれて執務室へと・・(此処から第9章スタート)


《昼(前半) 》


【提督、研修生編】


遺体を発見


命の尊さを知ると同時に戦う者の覚悟を知った


遺体は駆逐棲姫となり襲いかかるがメガネと金髪の活躍により撤退に成功


黒髪は蹲っていた


しかし、西提督船は壊れてしまい孤立状態となる


海でのカップ麺は最高だぜ


【如月編】


?????????


《昼(後半)》


【提督編】


気まぐれな不死鳥作戦を開始


結果は成功とも呼べずに終わり殺気を感じて無人島へと皆を連れて逃げる


西提督と殴り合いお互い二の次だと誓い合う


提督、黒髪の二人は島の探索により犯罪者である大井と出会うが追ってから彼女を逃がす為に野良艦娘である龍田に単身提督は捕まり野良艦娘達が住む元鎮守府へと連れて行かれる


龍田により一度は精神を壊されそうになるが耐える懲罰房へと入れられる


【研修生編】


気まぐれな不死鳥作戦を開始


結果は失敗に終わり無人島へと流される


提督と西提督の殴り合いを見て研修生達は肉体言語を知る


その後金髪、メガネ、西提督の三人は島の探索で連れ去られた北上と出会うが北上の抵抗に西提督が倒れる


金髪とメガネは西提督と北上を連れて浜へと向かう


黒髪と大井が追いかけっこしているところで合流


大井、北上と手を結びこの島の脱出を決意


提督が帰ってくると信じイカダ造りを始める


【如月編】


????????


《夕方(前半)》


【提督編】


元鎮守府から脱出する為に野良艦娘である電と鳳翔に手伝ってもらう


その際に負傷してしまった鳳翔を助ける為に入渠ドッグへと向かうが入渠ドッグにロックが


そしてそれを解除させまいと立ち塞がったのはおんぼろ鎮守府の大切な仲間である如月だった


【研修生編】


提督の帰ってくるのを信じていたが来ずに諦めてしまおうとした時に来たのは提督ではなく駆逐棲姫だった


大井が一人戦い皆を逃す


このままでは大井は確実に沈んでしまうと知った研修生達は一度は逃げる事にしたが立ち向かう事を決意


西提督は・・置いて来た!


【如月編】


提督を見つける


《夕方(後半)》


【提督、如月編】


研修生達を助けて駆逐棲姫へと


【研修生編】


大井、北上と共に駆逐棲姫と戦闘の末大井、北上が戦闘不能になるギリギリの所を提督達に助けられ戦闘を任せて撤退


黒髪がなんか出た


西提督回収!!


【西提督編】


無人島の強者達(カマキリとか蛇とか)との戦いで勝利


《夜》


【提督、如月編】


????????


【研修生編】


????????


《深夜》


【提督、川内編】


????????


ーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーー

ーーー


それでは第9章もよろしくお願いします!


艦記魂障害


私は一体・・誰なの?


ーおんぼろ鎮守府執務室ー


ガチャ


如月「失礼します」


大淀「せめてノックしてから入ってもらえませんか?」


元帥「ふっ、おんぼろ鎮守府の奴等はやはりー」


如月「嫌味を言う為に呼んだなら帰ります」


元帥「ほう・・なら帰れ」


大淀「と言う事です。どうぞ帰ってください」


如月「失礼しました」


元帥「あ、本当に帰えーっ、いや、待つんだ!待ってください」


大淀「え?ま、待ちなさい」


如月「何ですか?」ギロッ


元帥「っ!」ビクッ


大淀「元帥?どうしたんですか一体」


元帥「大淀は少し出て行っててくれないか?少し二人で話しがある」


大淀「え?ですが・・少しでも目を離すのはちょっと秘書艦として・・それに書類が」オロオロ


元帥「少しの間だ。それと他の奴らが入って来ないように外で見張っていろ。だが、盗み聞きなどするなよ」


大淀「それは任務ですか?」ピタッ


元帥「あぁ、そうだ」


大淀「任務了解」キリッ


そう言うと大淀は部屋を出て行った


執務室には如月と元帥だけになった


如月「大本営の娘達は頭がカチカチの難儀な娘が多いわね。もっと柔軟な対応が出来ないのかしら」


元帥「はぁ・・で?」


如月「はい?用があるのは元帥では?」


遂にボケたの?と言う言葉は飲み込んだ


元帥「そうだがその前になんでそんなにイライラしてるんだ?本当に帰られたら呼んだ意味がないだろ」


如月「帰れと言ったのは元帥よね?」


元帥「いや、そうなんだけど・・そこは察してくれよ」


如月「はぁ・・難儀なのは元帥も同じね。いつまでそうやって本性を偽り続けるの?」


元帥「これが今の元帥に求められる姿なんだ・・部下達もだからこそ慕ってくれている」


如月「だから、常に厳しくなければならない。青年も許す事が出来ないと言いたいのね」


元帥「そうだ。私の勝手で法律を曲げてしまえばそこから綻びが生まれてしまい部下達にも法律を守って来た者達にも顔向け出来なくなる下手をすれば今の地位を無くしてしまう事にもなる」


元帥「そうすれば・・私は守れなくなるあいつを」


如月「でも、あの子はただ守ろうとして・・・それなのに」


元帥「・・・・・・・」


元帥「だが地位も法律も何も気にせず尚且つ司令官であり大本営の者達を前に大馬鹿な事を言える奴が居るなら可能性があるかもしれんがそんな奴は居ないだろうな」


如月「っ・・そうね」イラッ


元帥「・・・この話しはお終いだ。それよりやはりイライラしておるな?」


如月「・・・・・チッ」


如月「別にイライラなんてしてないわ。それより朝礼でみんなの前で呼び出された用はなんでしょうか!なんなら恥をかかせてくれたお礼を今しても良いわよ」イライラ


元帥「やはりイライラしてるじゃないか!あれはすまんかったと思ってる」


如月「すまんかった?」


元帥「申し訳ございませんでした!ちょっと遊び過ぎましたと言うより部下達の目を少し逸らしたかったんだ」


なんか朝礼の時にソワソワしていたのは気の所為じゃなかったのね


トイレなら行けば良かったのに


もしかして少し漏らしたから?逸らしたかったとか?歳的にあり得るわね


如月「もう・・少しは自重してよね?部下の前だからってカッコつけたい気持ちは分かるけどね?」


如月「朝礼前にトイレにはちゃんと行くのよ?」


元帥「はい・・ん?」


如月「ん?なに?」


元帥「い、いや、聞き間違いかな?それより先程から一つ聞きたいのだが?」


如月「なに?」


元帥「なんで元帥ちゃんって呼ばなくなった」


如月「っ・・・・・・」


突如不安と恐怖が押し寄せてくる感じがした


元帥「いや、皆の前で呼ばれると困るが二人の時はそれでも良いかな?って・・あ、でも別に呼ばれたいわけでは」


如月「も、もう呼べないわよ・・・だってその呼び方は私・・じゃないから」


不安と恐怖がどんどん強くなってくる


それと同時に頭の中で自分とは違う考えが浮かんで・・でも、それが本当に自分とは違うのかも分からなくて


あれ?


元帥「それはどう言う意味だ」


如月「私はおんぼろ鎮守府の如月で元帥の知ってる如月じゃなくて・・でも、この想いは私ので・・あれ?ううん、この想いは私のではなくて・・だったら提督へのこの気持ちも?あれ?」


あれ?あれれ?考えがまとまらない


元帥「如月・・お前もしかして」


如月「だったら・・私って誰なんだろう・・・」


誰なの?


元帥「そう言う事なんだな如月」


如月「ねぇ・・私は何なの?何者なの?」


気持ち悪い・・


元帥「やはりその気持ちは想いは沈んでも残るのか・・嬉しいと思うべきなのかもしれないが」


如月「元帥・・私の提督を思う気持ちは私のではなくて前の私の気持ちで・・今の私は何も思ってないの?」


元帥「そうとも言ってられんな」


元帥「此処に呼んだのは一つ頼みたい事があったんだがそれとは別にもう一つあったんだ」


如月「うぅ・・頭が痛い・・私は誰・・貴方は誰・・此処に居る私はなに?・・」


元帥「最近お前の様子がおかしいと思っていたのでそれについても聞こうと思っていたんだが理由が分かった」


如月「私は・・私は・・私は・・」


元帥「しっかりしないか!」バシン


如月「っ!」頬ヒリヒリ


元帥「お前は誰だ!」


如月「わ、私は・・」


元帥「記憶など関係なく誰かと聞いてる!」


如月「き、如月です・・」


元帥「所属は!お前の司令官は誰だ!」


如月「おんぼろ鎮守府で司令官は・・・・提督です!」


元帥「なら、それで良い。難しい事は考えるな良いな?お前はお前だ!」


如月「でも、私は」


元帥「良いか?よく聞けお前のその不安や恐怖は艦記魂障害だからだ」


如月「艦記魂障害?何それ」


元帥「稀だが現役の艦娘がこの障害を発症する事がある」


元帥「あまり知られていない事だがそれについて調べた事があってな実際にその障害になった娘から話を聞いた事もある」


元帥「人間である私が艦娘の事について艦娘に教えるのはおかしいが真剣に聞いて欲しい。お前のこれからに関わる大きな事だ良いな?」


如月「はい・・お願いします」


元帥「艦娘はその役目を全うし倒れる時に新しく生まれてくる同一艦にその記憶を魂を託すと言われている」


如月「ええ、だから知っていない事を知っていたり生まれた時にある程度知識があるのもそのお陰だと言われてるわ」


元帥「しかし、それは全てではない事も知ってるな?」


如月「受け継がれる記憶はロックされていて一人一人によってその解除方法も違う」


元帥「司令官である人間と話した事で人を守る存在だと知った娘もいるし逆に野良艦娘が人を恨んでいる一つには人間に会えていないからと言うのもあるが実際どうかは分からない」


如月「でも思い出す事が全て良い事だけではないけどね・・」


元帥「それだけの記憶が彼女達にはあったと言う事だ」


如月「でも、その受け継がれる記憶は思い出しても気付きはしない」


元帥「そうだ。あたかも最初から知っていた様に馴染んでいく」


元帥「例えるなら記憶のタンスに別の人の服を入れても、いざその服をタンスから出して着ても違和感を感じずに昔から着ていたかの様に当たり前に着るのだ」


元帥「故にその服が別の人の服だと気づく事もないし服も馴染んでいき自分のになってしまっている」


如月「でも、私のは・・・」


元帥「如月、はっきりさせよう。今までは私の勝手な決めつけでお前があの如月だと思っていたがそれは間違っていないな?」


元帥「お前が受け継いだ魂は記憶は提督の母親である如月で間違いないな?」


如月「はい、そうです。はっきりとそう感じたのは西鎮守府での演習中でした」


如月「負けそうになった時に気付いた事に気付いたんです」


元帥「それがおかしいとは?」


如月「その時は思わなくて提督を守らなくちゃってそれだけを考えていたわ」


如月「でも・・最近ではその思いが強くなってきて見守る事も必要だと思ってるのにそう思わない私もいて・・うぅ・・頭が痛い」


元帥「すまん深く聞き過ぎたな。もう一回いくか?」スッ


如月「うぅ・・お願い・・」


バシン!


如月「痛いわ・・」頬ヒリヒリ


元帥「叩く方も辛い・・本来ならお前が私を叩かないといけないのに・・」


如月「・・・・続き良い?」


元帥「許してはくれないか・・いや、許されない事だな」


如月「私は結局何が問題でこうなってしまったの?」


元帥「如月は記憶のタンスに入ってる別の人の服を別の人のだと気付いてしまっている。それが問題なんだ」


元帥「着ている服が他の人のだと分かっている。それなのにその服が馴染んでしまっている」


元帥「だから、本来の自分とその服とで差が生まれてしまいそれを無理矢理くっ付けた状態が生まれてしまっている」


元帥「違和感はある筈なのにそれが自分の服だと自分に似合うと思わないといけない」


如月「でも、それだけなら違和感を感じるだけじゃ?そんなものではなくて私のはー」


元帥「分かってる話しは最後まで聞けこれの一番厄介なのがその服に彼女の強い想いが染み付いてしまっている事なんだ」


如月「彼女の想い・・提督の母親のって事よね」


元帥「その強い想いがあるからお前はその服が自分のではないと気付いたんだ。そしてその強い想いは服が馴染むと同時にお前の中で違和感を残したままお前の魂に馴染もうとしている」


如月「っ!」


元帥「違和感はあるのに馴染むその矛盾と彼女の想いとお前の想いが変に混ざりかけている事から迷いが生じている」


元帥「これはお互いが強い想いを持っているから起こる事なんだ。お互いの強い想いが衝突してしまっている」


如月「私と彼女が・・」


提督を見守ろうとする私と側に置いて常に守ろうとする彼女


違っているかもしれないけど根本的な事は同じ想いだと思うのに


どうして


如月「うぅ・・・」


元帥「如月、これ以上この事を考えるのは駄目だな。なんなら元帥として正式に命令しても良い。このままの状態で混ざってしまえばお前は」


如月「もしかして彼女になってしまうの?提督の母親である如月に・・だとするならその方が」


元帥「馬鹿者!どんなに強い想いが残っていても想いだけでは何も出来ない!彼女はもういないんだ!お前と言う受け継ぐ者が居なければただの亡霊に過ぎない!その想いだけが残り声を掛けても何をしても反応もしない人形の様になるのだぞ!そんなのは死んだのと変わらない!いや、想いを腐らせるだけ尚更タチが悪い!」


元帥「お前はそんな何も成せない姿を提督に見せたいのか!私はそれを何人も見て来たが見れるものではないぞ!司令官の声にも何も答えられずその司令官がその手で処分するしかなくなった。涙する司令官に私は無慈悲な言葉を掛けて来た・・提督にもそんな思いをさせたいか?」


如月「提督!いや!そんなのは絶対にいや!」


元帥「悲しい事だが、もう彼女は記憶でしかない・・服は人の内面も外面にも大きく関わるが所詮は服であって着る人がいなければ何の意味もない」


如月「・・・・・・」


元帥「人を形成する重要な一部と言っても良いかもしれないが、だからと言って服は人にはなれないんだ」


元帥「それになきっと提督ならお前を選ぶ母親ではなくお前をな」


如月「そんな事・・・」


元帥「あいつにとってお前はそれだけ大きな存在なんだあいつを悪く見る人達や理不尽を言い付けてくる奴等・・そして私から耐えられたのは紛れもないお前の存在があったからだ」


元帥「お前がいなかったらあいつはとっくに壊れていたよ・・そして後悔していたよ・・私は」


如月「・・・・・・」


本当に難儀な人ね・・貴方は


そんなもの全て捨ててしまえば良いのに


元帥「あいつの為を思うならお前であり続けろ良いな?信じてやれ」


如月「元帥・・はい!」


元帥「難しい事を言ったかもしれないし不安もあるだろうがこいつは治す事はそう難しくないんだ」


元帥「お前がお前であり続けようと強く思っているなら時期に受け入れて違和感はなくなり記憶は正常に馴染む様になる要は心の問題だ」


元帥「だが生憎これに効く薬はないがな」


如月「そう・・・・」


元帥(私が長年掛けて調べ抜いた事だ。この障害は絶対に治る!治してみせる!そう、助けられなかった彼女達に誓った)


元帥(でも、私には如月を助ける事は無理だろう・・だから)


元帥「不安か?このままではまた色々考えてしまいそうだな。よし、お前は提督に会え今すぐにな」


如月「え?」


元帥(あいつなら)


元帥と大淀ついでに超緊急任務


如月「それってどう言うー」


元帥「大淀!」


〈はい!


如月「え?何処から?」


窓バリーーーン!!


如月「きゃっ!」


大淀「呼びましたか」スタッ


如月「あああ!窓が・・よくも!」


元帥「如月に例の任務について話すのだ」


如月「提督の執務室に何してくれてるの!弁償しなさい!」ポカポカ


大淀「・・・・任務ですので」


如月「人の部屋の窓を壊す任務が何処にあるのよ!依頼主は誰?言って見なさい!今すぐその人の家の窓ガラス全部割ってやるわ!」


元帥「はぁ・・窓の修理の見積もりを出しておけ」


大淀「任務了解」


如月「ガルルルル!」


大淀「・・・・・・」


如月「フシャーーー!」


大淀「少しはマシな顔になりましたね少しはスッキリしましたか?」


如月「っ!・・・・・・はい、ちょっとは」


元帥「大淀」


大淀「如月、他おんぼろ鎮守府メンバーに任務を言い渡します。これは極秘任務であり超重要で貴女達でしかやり遂げられませんそのつもりでお聞きください」


如月「は、はい」


そんな任務をなんで私達が?大本営の娘達が出来ないなら私達に出来るはずないけど・・


大淀「元帥は書類をやってください。後、窓の修理依頼」書類ドッサリ


元帥「う、うむ・・あれ?」


大淀「では、この任務表から探してください」


如月「え?言ってくれるわけではないの?」


大淀「自分でしてください皆さんもそうしてます」


如月「皆さん?でもでもお聞きくださいって」


大淀「チッ、もう良いからさっさと見ろよ時間ないんですよ?こっちは元帥が提督の分の書類仕事までやるとか言って唯でさえ間に合ってないんですから書類をさっさと書かせてくださいね」


如月「分かったわよ・・そんなに怒らなくても」


元帥「なんか多くないか?」ボソッ


大淀「気の所為です。それと無駄口叩かずさっさとしてください」


元帥「・・・・・はい」


任務表を開いて極秘任務を探す


大淀「・・・・・・」ジーーー


如月「・・・・・・」ペラペラ


やりにくい・・


それにいっぱいあって中々見つからない


遠征関係に演習関係それに工廠関係と様々だ


卯月の遊び相手募集まであるけど報酬がかなり高い


そんなにみんな嫌なの?


今度暇があったら遊んであげましょう報酬は貰うけど


大淀「任務は五つまで選べますよ」


如月「一つで充分よ」


なんかちゃっかり別のも一緒にやらせようとしてない?


如月「ん?」


【緊急任務】

《大本営の間宮さんが拗ねてしまい引きこもりました。そして恐ろしい事におんぼろ鎮守府の間宮さんがアップを始めています。これは食堂崩壊の危機です!おんぼろ鎮守府の誰かどうにかしてください。と言うかどうにかしろ!》


如月「まさかこれ?」


大淀「先程誰かが大本営の間宮さんを泣かしたらしいのですが聞いた話しではおんぼろ鎮守府の人がやったと」


大淀「まぁ、大本営の娘達では泣かす事なんて出来ませんからある意味で怯えている娘もいますよ」


如月「誰かしら?泣かすなんて酷い事するわね」


大淀「これも早急に解決して欲しいですがこれではありません貴女達にやって欲しいのは超緊急任務です。探してください」


如月「あの、どれか教えてくれれば」


大淀「甘えないでください皆さんやってる事です」


如月「だから皆さんって一体・・」


大淀「早くしてください。あ、この緊急任務は受けてくださいね皆さん大本営の間宮さんに胃袋を握られていますからこのままだと暴動が起き兼ねませんよ」


如月「っ!」


そんなに・・と言う事は大本営の娘達が食堂で会話もなしに食べていたのは食事を名一杯楽しんでいたから?


そう思うとなんかあの重い空気も少しは軽く感じられる様な気がする


蟹を食べる時にみんな黙って食べてしまうのと同じ現象なのね


如月「ふふ、次からは食堂で食べるのも良いわね」


そう思いつつ分厚い任務表を見ていく


如月「これは・・・」


元帥が提督に今すぐ会えと言った意味がやっと分かった


【超緊急任務】

《クルージングへと出た提督達を発見その後護衛せよ》


如月「クルージング?どう言う事これは元帥説明して!」


元帥「・・・・・・」書類カキカキ


如月「元帥!」


大淀「今書類に集中してるので私が説明しますがちょっと待ってください」


大淀「元帥!!」


元帥「っ!」ビクッ


大淀「窓の修理依頼からしてください」


元帥「・・・・・・はい」タウンページ


如月「元帥・・・・気の毒に」


大淀「失礼しました。では、話しに戻ります昨晩西提督から連絡がありました」


如月「と言うか最初から説明しなさいよ面倒な事を」ボソッ


大淀「規則ですので」


如月「・・・・・・・」


自分で選ばせる事で結果がどうなろうと自業自得って言って何もしてくれないだけでしょうね


大淀「説明を再開します」


大淀「昨晩西提督から研修生達を連れてクルージングをするので許可が欲しいと来ました」


如月「まさかしたの?」


大淀「西提督は周りとは違う考え方を持っていると言うのもあって孤立していると言っても過言ではない状態でした」


大淀「しかし、それでも結果を残している事もあり、周りから何かをされる事はありませんが他の鎮守府と積極的に交流を深めると言う事もありませんでした」


大淀「私達としても実力がある分周りと色々交流を深めて切磋琢磨して欲しいと思っていたんですがなんせ西提督はかなり人を選びますから」


如月「まさか、そんな西提督から頼まれた事が嬉しくて二つ返事でOKを出したとか言わないわよね?」


大淀「はぁ・・OKを出した本人は西提督に借りを作っておけば後々使えるからだと言っていますが嬉しかったんでしょう」チラッ


元帥「窓ガラスを、そう、領収書には大淀・・じゃなくて元帥でお願いします」電話中


大淀の元帥を見るその目はまるで我が子を見るかの様に優しかった


如月「貴女もしかして元帥の本性を」


大淀「さぁ?私は何も知りませんよ?ただ元帥は書類に集中すると周りが聞こえなくなりますから一人に出来ないってだけですよ?」


大淀「あのハゲは独り言が多いですから、ふふ」


元帥「・・提督が心配だOKしたのは失敗だったか・・いや、だが・・」書類カキカキ


如月「成る程ね・・良い性格してるわね」


大淀「そうかしら?貴女もそうだと思うけど?」


如月「でも、元帥も馬鹿じゃないわ。OKを出したならそれだけの準備をさせている筈よ?絶対安全とは言えないけどそれに近い事をさせないとOKはださないわよ」


大淀「そうなんですが、なんせ元帥はああ見えて心配性で今朝夢で見たらしいんです」


如月「夢?」


大淀「西提督達の船がクルージング中に爆発する夢です」


如月「笑えない夢ね・・」


大淀「それから気になって気になって朝から分かるくらいにオドオドしてソワソワしていたんです」


大淀「これは他の娘達には見せられないレベルのオドオドのソワソワでした朝礼は危なかったです。あの時貴女達に救われましたね」


如月「そう言う事ね・・もう、電話でも何でもしてやめさせれば良かったのに」


大淀「一度許可した事をそんな理由ではやめさせられないって安いプライドが言ってる様ですよ?こう言うの老害って言いますよね」


如月「貴女元帥の事嫌いでしょ」


大淀「いえ、それとなく楽しくはやらせてもらってますので嫌いではないですよ?それに仮に嫌いだとしても」


如月「しても?」


大淀「そこは任務ですので、それにあの人顔を見れば大体考えてる事は分かりますから見てて面白いですよ」


如月「そう・・」


嫌いどころか大好きって事ね・・


大淀「ちなみに嫌いな人はいませんが大っ嫌いな人はいますよ会ったら理不尽な任務を五十個程押し付けるレベルの方が」


如月「聞かないわよ・・愚痴なら元帥に言えば良いわ。二人とも良いコンビだと思うし」


難儀な性格同士お似合いね


大淀「あら、残念」


如月「それで?結局止められないから私達が提督達と合流すれば良いの?」


大淀「はい、そうです。因みに向こうには何も言っていませんし今更心配だから援軍送りましたとか元帥の閉店セールもビックリの安いプライドが許さないので悪魔で貴女達が勝手にやったと言う事でお願いします」


大淀「帰ったら元帥のお叱り受けてくださいね」


如月「本当・・勝手ね」


大淀「大きくは言えませんが他の鎮守府とかにばれるとちょっと・・いえ、かなりやばいのでクルージング事態が事を大きく出来ないので身内でどうにかしてしまえと言う事です」


大淀「ほら、大本営の娘達が動くと結構周りにすぐ知られてしまうんです。なんせ有名なもので」


如月「それは自慢?」


大淀「さぁ?どうとるかは貴女に任せます。と言う事なので何かあっても大本営は動く事が出来ませんのでよろしくお願いします」


如月「期待してないわよ」


大淀「それなら良いですが、はい、これがクルージングの航路地図です。沈む前に合流してくださいね」


如月「???」航路地図


あれ?知ってる航路地図と違う・・なんでこんなに線があるの?船って分身するの?


大淀「見方分かりますよね?距離はそんなにないと思うので予想航路や緊急航路などその他諸々を細かく描いてます。流石妙高ですね西提督には絶対描けませんね。で?大丈夫ですか?」


如月「う、うん、大丈夫よ」


ううん、大丈夫じゃない・・


今更知らないとも言い難いし


でも、やっぱり聞いた方が良いわよね。そうよね?知らないんだし仕方ないのよ


如月「あ、あの実はー」


大淀「あ、もしかして馬鹿って言われるのが怖いんですか?」


如月「はい?」


大淀「大丈夫ですよ二度ぐらいしか言わないので、ほらほら言ってみてください大淀様無知でお馬鹿な私に地図の見方を教えてくだー」


如月「分かりますから結構です!では、任務があるので失礼します!」ムカッ


ガチャ


ドン!


〈馬鹿にして明石さんに聞くから良いもん!


〈禿げろ


大淀「・・・・・・・・」


大淀「これで無駄な事は考えないで済みそうですね」


元帥「・・・なんか泣きそう」書類カキカキ


大淀「提督・・彼女を頼みますよ」


大淀「さて、少しお茶にしますか?」


元帥「っ!!」ピキーーン!


弱くなった心


任務を受けて執務室を出た後におんぼろ鎮守府のみんな(一人を除く)を工廠に集めて今回の任務について説明した


勿論、元帥の事を配慮して理不尽に押し付けられた理不尽な任務って感じにして伝えた


報酬がうまい棒だとかその他諸々理不尽に


如月「と言う事なんだけど、提督の事も心配だしこんな理不尽な任務はみんな余り良く思わないかもしれないけど今回は従って提督に会いに行こうかと思うの」


まるゆ「う〜ん・・良いのかな?」


明石「気に入らない」


如月「え?」


明石「会いに行くって本気で言ってるの?」


不知火「明石さんは提督がどうなってもいいと?」


明石「そうとは言ってないけど他にやり方があるでしょ?」


夕張「私もそう思うなんで一々行く必要があるのかな?」


如月「どう言う意味?」


明石「要はあんたもあのハゲも提督が心配なんでしょ?目的がはっきりしてるなら他にもあるって事」


夕張「そもそも海に出なければ心配はないわけだし」


明石「どうせあのハゲがゴミ置場に放置されてるゴミ以下のプライドでこうなったんでしょ?」


鳳翔「元帥さん酷い言われ様ですね」


間宮「ハゲで元帥だと分かる鳳翔さんも大概ですよ」


夕張「あの人のプライドならあり得そうだね〜うん、絶対そう!」


如月「・・・・・・」


あってるから何も言えない・・・と言うかやっぱりこの二人も元帥の事を知ってるのね


明石「電話して提督にアホな事はやめて研修生達とUNOでもしてろって言えばいい」


不知火「ローカルルールはありですか?」


間宮「知らない人もいますしなしの方が良いですよ?」


鳳翔「話しが脱線してる様な・・」


夕張「まだ、出発まで時間あるしテルしちゃおうよ」


如月「でも、それだと元帥が・・」


このままだと提督に会えない


明石「それはどうにかするから、ほら」


そう言って携帯電話を渡された。と言うか持っていたんだ


如月「むぅ・・・・」ピッ


とりあえずメール欄を確認しようとしたら叩かれた


明石「余計な所は弄らずに早く提督に電話しろ」


如月「うぅ・・提督にも叩かれた事ないのに」


ないよね?


明石「次見ようとしたらタンコブ覚悟しろよ」


鳳翔「よしよし痛かったですね」ナデナデ


なんか恥ずかしい・・


夕張「と言うか提督の番号教えてもらってないんだよね・・信頼されてないのかな・・」


まるゆ「夕張さん、隊長はそもそも携帯電話持ってないですよ?」


夕張「え?そうなの!」


明石「はぁ・・携帯電話くらい持ってなさいよ」


如月「これじゃあ掛けられないわね」


間宮「西提督さんに直接言えば良いのでは?西鎮守府の電話番号ならすぐに分かりますよね」


なんでそんな事言うのかな・・大本営の娘達にカボチャの姿置きを振舞っていれば良いのに


明石「それはダメ。ああ言う暑苦しくて筋肉な奴は一度決めたら絶対に折れない。提督から言えばどうにかなるかもしれないけど止めろなんて直接言えば電話を切られるのが落ちね」


夕張「艦娘の言う事なんて本来無視しても良いからね。と言うか向こうがその気なら私達が職務妨害で罰せられるよ」


間宮「そうですか・・聞いた限りでは優しい方と言っていたので聞いてくれると思ったんですが」


鳳翔「優しい方なのは確かですから最悪でも罰せられる事はないと思いますよ?」


明石「その優しさが今は研修生に向いてるとしたら何としてもやろうとするだろうね」


夕張「だとするなら電話は出来そうにないね。それに切られなくてもあのハゲが許可をしたからと言われたらなにも言えないしね」


明石「本当余計な事しやがってあのハゲは」


如月「ほっ・・・」


これで提督の元へ行ける。楽になれる


楽になれる?


如月「誰が?」


提督?元帥?青年?


あれ?待って?


私がやろうとしてるのって・・会いたいからって危険だと分かっている海へと提督を・・


海に絶対の安全なんてない・・万が一が高確率で起こる世界


そんな世界に・・


如月「なにやってるのよ・・私は・・」


今が苦しいからって障害が治るかもって自分の事しか考えていないじゃない!


楽になるのは私だけ・・・・


もし提督に何かあったら・・彼女に顔向け出来ない


ううん、彼女は関係なくて私が


でも、その私は自分の事しか考えて・・


あれ?あれれれれ?


如月「うぅ・・・ダメ・・」


また、考えたら・・・呑み込まれる私じゃなくなってしまう!


でも、勝手に・・頭が・・朦朧と・・誰か・・・


助けて!


如月「うぅ・・だめだめだめ、やめて・・いや・・」ぶつぶつ


まるゆ「っ・・これは」チラッ


明石「どうしたの如月なんかぶつぶつ言ってるけど」


夕張「なんか顔色が」


まるゆ「っ!」まるゆパンチの構え


まるゆ「・・・・まるゆには出来ない・・こうなれば」フルフル


鳳翔「如月ちゃん俯いて気分でも悪いの?」


間宮「医務室に連れて行きー」


まるゆ「すぅーーー、あ!またメール欄見てますよ!これはこれは明石さんとあの人とのやり取りが!」


鳳翔「え?」


間宮「あら?」


夕張「あ、見ちゃった?そりゃあ気分も悪くなるね!明石黒歴史!」


明石「ちょっ!見るなって言っただろうが!」ゴツン


如月「ふにゅ!」


明石の拳が如月の頭へと直撃


本来なら痛みに悶えるが今の如月にとっては


如月「っ!」


正気に戻す為に必要な衝撃だった


如月「はぁ・・はぁ・・」


助かった・・もしゲンコツされてなかったらやばかったかも明石さんが暴力魔で良かったわ


如月「・・明石さんありがとう」


明石「え?なんでお礼?え?やり過ぎた!」


夕張「これは目覚めた?」


間宮「冷やす氷持ってきますね」ダッ


如月「まるゆ、助かったわ」ボソッ


まるゆ「・・・・・」グッドラック


そして聞かないでくれてありがとう


鳳翔「明石さんすぐに手を出すのはいけませんよ、めっ」ペシッ


明石「ちょっと大丈夫?でも、悪いのは」サスサス


如月「分かっているわ。それに大丈夫よ。それより早く電話をしないと」ピッ


明石「大丈夫なのかな・・」


夕張「誰に掛けてるの?」


如月「お願い出て」


もしかしたらまだ居るかもしれない


そんな期待を込めて携帯を持つ手に力が入る


少しして携帯から声が聞こえた


『もしもし?誰ですか?』


如月「もしもし、私だけど」


『え?誰ですか?』


如月「だから私よ」


『あ、詐欺師の方ですか?誰か撥ねられましたか?妊婦ですか?それとも新婦ですか?まさかまさかの自分が撥ねられたパターンですか?』


如月「はい?」


『これが私私詐欺なんですね!初めてです!さぁ、どんな設定なんですか!いくら振り込めば良いんですか!口座番号から声の特徴などのあらゆる手段を用いて特定してあげますから!さぁ!さぁ!』


なんでそんなに嬉しそうなの・・三日月が少し心配になってきた


如月「もう!如月よ!声を忘れたの?三日月」


三日月『あ・・・如月お姉ちゃんでしたかおはようございます!ふぁ〜』


今少しガッカリしなかった?気の所為?


如月「まさかだけど今起きたの?」


三日月『はい!携帯の音で起きました。昨日色々あって今の今まで起きられませんでしたから・・ふぅ、やっと薬が切れてきましたから動けます』


如月「今のは聞かないであげるけど薬なんてやめておきなさい。良い事なんてないから」


三日月『そう言うのじゃないですよ!詳しく言えませんけど信じてください!怪しい薬なんて使ってません。ちょっと背中にたくさんお注射が刺さっただけです』


如月「ううん、そうよね・・もう貴女は元艦娘であって戦いを終えたのだから好きにして良いのよね・・ごめんね余計な事言って好きにシャブでシャブりなさい」


三日月『お姉ちゃん!!』


如月「ふふ、冗談よ信じてるから三日月はそんな娘じゃないって」


三日月『お姉ちゃん』


明石「ちょっと早よ本題」ツンツン


如月「三日月実はね」


三日月『あ、お姉ちゃん聞いてくださいよ私ね気になる人が出来たんですよ!』


如月「へぇ、どんな人なの?一般の人?」


明石「ちょっと早く!」ツンツンツンツン


如月「三日月ちょっと待ってね。明石さん提督が心配なのは分かりますけど少しだけ待っててくださいね」


明石「は?心配なのはあんたで!」


如月「しーー!」


明石「ぐぬぬ!」


夕張「まぁまぁ、まだ出発まで時間あるしね?少し待ってあげようよ」


明石「早くしてよ・・」


如月「はい、あ、ごめんね続きをお願い」


悪いけど妹の気になる人はちゃん把握しておかないと悪い人だったらいけないし


三日月『えっとね・・その一般の人じゃなくて司令官でお姉ちゃんも知ってる人なんだけど』


如月「まさか・・」


三日月『そう、お姉ちゃんの司令ー』


如月「西提督さんね」


三日月『・・・・・・』


如月「三日月前に言ってたものね。自分を倒せる人じゃないと結婚しないって。でも、三日月は強いから勝てるなら西提督さんくらいしか考えられないわ」


如月「でもダメよ?彼はもう好きな人がいるんだからその気持ちは心の奥底にしまっておきなさい」


三日月『はぁ・・お姉ちゃんが信じてあげないでどうするのですか』


如月「え?」


三日月『その人は極限状態の私を倒したんですよ?しかも、向こうは病みあがりだったんです』


如月「え?」


病みあがり?筋肉じゃなくて?


三日月『それにその人の中には私の血が流れているんですよ』


まさかまさか!


如月「待って!三日月!」


三日月の気になる人って!か、確認しないと!


如月「もしかして提ー」


明石「ああ!もう遅い!」ガシッ


如月「あ、私の携帯!返して!」


明石「私のだ!もしもし三日月?」


三日月『あ、はい三日月です。貴女は?』


明石「明石だけど」


三日月『明石さんですか!西鎮守府での件以来ですねあの時はご迷惑をおかけしました』


明石「いや、お互い様だったしもう謝らないでそれよりちょっと頼みたい事があるんだけど」


三日月『はい、明石さんの頼みなら出来る限り頑張りますよ』


明石「実はこっちのハゲがアホな事した所為で面倒な事になってね」


三日月『元帥がプライドを拗らせたとそれはクソめんどくさいですね何があったんですか?』


明石「実は・・」


如月「どうしよう!どうしよう!」


三日月が提督を好きになって結婚なんかしたら!


如月「近親婚じゃない!」ゴロゴロ


洒落にならないわ!


不知火「ど、どうしたんですか!しっかりしてください」オロオロ


鳳翔「と、とりあえず深呼吸をしてください」


間宮「氷持って来ました!たくさん冷やしてください!」氷ドバァアア!


まるゆ「あ、そのまま直接は」


如月「きゃぁ!冷たい!」


夕張「ああ!ちょっとこれ私のお酒用の氷じゃない!拾って拾って!これ高いんだから!」


不知火「ぬ、ぬい!」


鳳翔「床に落ちた物は捨ててくださいね」


夕張「ほぼ全部じゃん!」


間宮「すみません・・急いでたので間違えました」


如月「うぅ・・冷たいわ」


冷たさのお陰で落ち着いてきたわ


冷静に考えれば大丈夫よ


まだ三日月も気になる人ってレベルだしまだ大丈夫


付き合ってもないしまだ慌てる時ではないわ


でも、この事はちゃんと覚えておかないと


明石「と言うわけなんだけど提督に止めるように言えない?」


三日月『そう言えばなんか慌ただしい空気がしてると思っていましたがそんな事をしようとしていたなんて・・近くに居ながら気付かないなんてなんと無能な・・』


明石「寝てたなら仕方ないと思うし余り気にしない方が良いよ」


三日月『いえ、それでもです・・いえ、後悔は後です。一応周りの娘に聞いて本当なのかどうか確認してみます。もし本当に海に出ようとするなら止めますから』


明石「面倒だけどお願い」


三日月『いえ、私も気付いたなら止めていますから寧ろ教えてもらって助かりました。では、早速行動に』


明石「それでなんだけど」


三日月『分かってますよ。電話なんて来てません私が自分で気になって聞いて気付いた。それだけです』


明石「助かる。私は提督に嫌われるのは別に良いんだけど嫌な娘もいるから」


三日月『ふふ、そうですね。そう言う事にしておきます』


明石「・・・・お願いします」


三日月『はい、三日月出撃します!』


三日月との電話が終わった


明石「本当良い娘だね。ちょっと苦手かもしれないけど」


如月「当然よ私の妹なんだから」


明石「その姉は最近なんかおかしいけどね」


如月「・・・・・・・」


明石「何かあった?」


如月「・・・・ない」


明石「教えてくれないんだ」


如月「教えるも何もないわよ」


明石「そんなに信用出来ない?」


如月「そう言うわけじゃなくて本当に何も」


明石「気付かないと思う?」


如月「だから!本当に何も!」


明石「そう・・ならもういい私の勘違いだったみたいでしたね。心配して損しました」


如月「っ・・・そんな事を言われても・・」


こんな自分でもどうにも出来ない事を言って心配させたくなかっただけなのに


みんなにも背負わせたくなかったのに・・


夕張「空気が重いね・・」


鳳翔「如月ちゃん・・」


まるゆ「・・・・・・」


不知火「電が居たらきっとこんな空気も・・」


間宮「電ちゃんは確か懲罰房へ行くと言っていましたね」


その頃電は


ーおんぼろ鎮守府懲罰房前ー


電「入れるのです!青年お兄ちゃんに会わせるのです!」


由良「貴女はダメです!前に逃がそうとした事は記憶に新しいです」


電「もうしないのです!少し話すだけ!先っちょだけ!」


由良「ダメです!信用出来ません」


電「むむむ!こうなれば!」ダッ


由良「飛んだ!」


電「少し働き過ぎだ!休みをくれてやる!なのですインパクト!飛燕!」シュッ


由良「対象を敵と判断・・」


ゴスッ


戻って如月達は三日月からの連絡を待っていた


如月「・・・・・・」


明石「・・・・・・」


夕張「うぅ・・氷溶けちゃった・・」


不知火「あの、もう三十分くらい経ちますが連絡がないですね」


鳳翔「何かあったのでしょうか?」


間宮「こちらから連絡してみるのは?」


まるゆ「明石さんどうですか?」


明石「頼んで置いてこちらから催促するのは嫌なんだけど・・いけ好かない奴とかなら気にしないけど」


如月「明石さん携帯貸してもらえますか?」


明石「はぁ・・次はメール欄見ないでよ」


如月「はい、大丈夫です」ピッ


と言うよりさっきも見てないけど


もう一回三日月に電話を掛けた


あの娘が連絡を忘れると言う事は無い筈だけど何かあったのかも


『はい、此方東鎮守府艦娘携帯電話サービスセンターです』


天城『お客様の担当をさせていただきます天城と言います。よろしくお願いしますね』


如月「え?はい、よろしくお願いします?」


明石「ん?」


夕張「これってもしや?」


天城『只今お掛けになった電話は電源が入ってないか出撃中の為電波の届がない所に居るか落として壊したかで繋がりません』


天城『まず、お客様のお名前を教えてください』


如月「えっと如月です」


え?なにこれ?三日月は?


天城『如月様ですね。所属鎮守府または元艦娘の場合元艦娘番号を教えてください』


如月「あ、あのこれは一体」


天城『あ、すみません。お掛けになられた三日月様は先程言いました理由により出られないので自動的に此方の東鎮守府艦娘携帯電話サービスセンターへ繋がり今私天城が対応させてもらっています』


如月「東鎮守府艦娘携帯電話サービスセンターなにそれ?」


聞いた事ないけど・・そんなのがあったなんて


明石「ちょっと電話貸して」ヒョイ


如月「あ、ちょっと!」


明石「もしもし?電話変わったけど良い?」


天城『あ、はい、それでは手続きの用意をしー』


明石「うちの大事な仲間を騙そうたってそうはいかないからね?」


天城『え?騙すってなんの事でー』


ガチャリ


問答無用で電話は切られた


明石「危なかった」


夕張「だね」


如月「明石さん・・今大事な仲ー」


夕張「ちなみにちなみに何がやばいって彼処の電話サービスセンターに繋がるといつの間にか留守電をお願いしちゃってんだけど手数料が高いんだよね!しかも鎮守府の司令官宛に届くという鬼畜仕様!元艦娘なら職場ね!」


夕張「だから基本繋がったら早々に切るか、イライラしてる時は鬱憤などをとりあえず全部吐き出してから切るかするのが普通なわけでまともに相手にすると提督が借金まみれになるよ!まぁ、余程の事を伝えたくて仕方なく使う人もいるけどとにかく高い!!」


夕張「でもね?艦娘や元艦娘は携帯を持つと必ず此処に届け出をしないといけないのもあるし年間費用も取られるしでとにかく!不要センター!詐欺師センター!海軍の犬センター!なんて呼ばれてるのもあり基本嫌われています!以上!」


夕張「分かった?」


明石「・・・・・・」


如月「・・・・・・」


恐ろしい所ね・・


夕張「ごめん・・空気読んでなかったね・・続きどうぞ」


明石「はぁ・・と言うわけだから気をつけな」


如月「うん・・ううん、それより今大事な仲間って」


そう言うと明石さんは少しバツの悪そうな顔をしつつも顔を少し赤らめて言った


明石「・・私だっておんぼろ鎮守府の一員だから・・如月の事は大事な仲間だと思ってるし」


如月「明石さん・・」


明石「だからこそ心配だったけど無理に聞くのは違ってたよね」


明石「ごめん・・きっと私達じゃどうにも出来ない事なんだよね?だから無理に背負わせたくないから言えなかったんだよね?」


如月「明石さん・・私はね」


明石「ううん、言わないで今言っても聞かないから」


如月「でも・・」


明石「待つよ。もし、本当に苦しくてたまらなくなった時に話して。どうにかする事は出来ないかもしれないけど一緒に悩んで考える事は出来るから」


夕張「勿論私もね!」


まるゆ「まるゆもです!」


不知火「ぬい!」


間宮「私もですよ」


鳳翔「遠慮しないでね?」


如月「みんなありがとう」


どうにかなってもいつか必ず言うから


その時まで待っててください


明石「でも、連絡が取れないとなるとどうなったのか分からないしもう西鎮守府に直接掛けるしかないよね」


如月「そうね・・もう選んでられないわ」


明石「まぁ、私が無理矢理我を通して止めようとしてるって事にすれば如月は大丈夫だよ」


夕張「そうしなくても提督は嫌ったりしないと思うけどね念の為だね」


如月「ううん、そんな事しなくて良いわ提督には私から直接言うわ止めなさいって」


明石「そう、意思は硬そうだね。ならそうして如月の方が提督も聞くだろうし今西鎮守府に掛けるね」


如月「お願い・・」


提督ごめんね・・でも、心配だから


貴方が無事なら後でいくらでも文句でもなんでも聞くから


だから許して


怒らないで・・嫌わないで・・見捨てないで・・


ガチャ


大淀「此処にいましたか。もう行ってしまったのかと思いました」


如月「大淀さん」


大淀「先程西鎮守府から出発したと連絡がありましたのでそろそろ出ないといけませんが編成は組めましたか?」


如月「そんな・・遅かった・・」


明石「ちっ、止めろって言えなかったのかよあのハゲは」


まるゆ「隊長・・」


大淀「止める?何故その必要があるのですか?まさか止めようとしていたとか言うんじゃありませんよね?」


大淀「元帥に恥をかかせるつもりなら許しませんよ?」ギロッ


不知火「ひにゅ!あ・・・」ビクッ


明石「だったらなに?」ギロッ


大淀「任務には護衛と書いてありますよね?読めないんですか?」


明石「あ、ごめん!読む暇なかった!読んでくれる?」


大淀「嫌ですが?」


明石「表出ろやハゲの犬」


大淀「では今回も任務から逃げますか?犬の様に」


明石「・・・・・・」


夕張「この人に口喧嘩じゃ勝てないって」


明石「ちっ!本当大本営の奴等はムカつく奴ばかりだよ・・やるよ!やってやるよ!」


大淀「では、編成をお願いします」


明石「私と夕張、不知火、まるゆ、鳳翔でお願いしますね!大淀さん!」


如月「え?」


大淀「貴方と夕張は元艦娘ですが良いんですか?」


明石「なめんなよ?元艦娘だろうが退役してないんだよ覚悟くらい出来てるしそこらの艦娘には負けない自信だってある!な?夕張」


夕張「え?う、うん・・たぶん」


大淀「そうですか。では、その様に」


如月「待って!私は?」


明石「如月は間宮と電とで此処をお願い」


夕張「電ちゃんだけだと何するか分からないしねお願いね」


如月「そうじゃなくて!なんで私を編成に入れてないの!」


明石「自分が一番分かってるでしょ?今の状態で海に出るのは危険と判断したからよ」


如月「私は大丈夫よ」


明石「それは私が決める」


如月「此処の代表は私よ!」


明石「艦娘のね?私おんぼろ鎮守府の司令官代理だし」


如月「そんな嘘は!」


大淀「いえ、その通りですよ明石は提督が帰ってくるまでのおんぼろ鎮守府司令官代理です」


如月「そんな・・・」


明石「悪いね」


夕張「ごめんね。私も今の如月ちゃんは危ないと思うし・・大丈夫!提督の事は任せて」


如月「っ・・大淀さん」


大淀「あまり口出しはしたくないのですが仕方ないですね。私も如月は行かない方が良いと思います」


如月「そんな・・でも、さっきは!」


大淀「任務ですから口出しは出来ませんがしろと言うならそう言う事です」


如月「っ・・まるゆ・・まるゆ何とか言って」


まるゆ「ごめんなさい・・まるゆも明石さん達に賛成です」


如月「っ・・・不知火私は必要よね?」


不知火「そうですが・・・・今は休んでください。如月がいなくても大丈夫ですから」


如月「そんな・・・鳳翔さん助けて・・」


鳳翔「如月ちゃん無理をしないでください私達だけで大丈夫ですから」


如月「そんな私は・・」


必要のない・・・・


如月「っ!」ダッ


鳳翔「あ、如月ちゃん待って」


間宮「あ、私スルー」


明石「これで良かったのよ。如月もみんなが意地悪で言ったんじゃないってのは分かってるから・・行くよみんな!総員準備!」ダッ


夕張「うん、行こう!鳳翔さん駆逐漢の操縦お願いします」ダッ


鳳翔「はい・・・・ううん、はい!」ダッ


不知火「如月・・必ず守りますから」ダッ


まるゆ「まるゆ!出る!」ダッ


間宮「みんな必ず帰って来てください・・美味しいご飯作って待ってますから」


大淀「間宮さんはご飯作る前に大本営の間宮さんと仲直りしてください」


間宮「ふふ、嫌です。おんぼろ鎮守府のキッチンは私の物です。ババアになんて渡してたまー」


大淀「うるさい。し、ろ」ギロッ


間宮「はい!して来ます!おばさーーん!」ダッ


大淀「・・・・・・・」


大淀「居たかったな・・・・貴方の居場所を奪っていたとしても此処に」


大切な姉


如月「はぁ・・なんて様なんだろう」


逃げて来てしまった・・それは諦めてしまうのと変わらない


もし、あの時引き下がらず言い続ければ行けたかもしれなかったかもしれないのに


仲間なのに一人になった様に怖くなって逃げてしまった


みんな私の為を思って言ってくれたのは分かってたのに・・


やっぱり私おかしいわ・・どうしてこんなに怖くなって・・


如月「そう言えば・・」


西鎮守府に居た研修生の一人は提督の事を諦めずに知ろうとした


あの時も周りは誰も味方がいなかったのにあの子は黒髪は逃げなかった


結果私は黒髪に提督の事を教えた


その覚悟があると分かったから


如月「私にもそんな強さがあったら・・」


提督がいない間に私は自分の弱さをたくさん知った


提督がいないと何も出来ない・・・


如月「戦う事も助ける事も出来ないなんて」ポロポロ


自然と出る涙を止める事が出来なかった


その場に座り込みただ泣く事しか出来なかった


でも、無情にも通り過ぎる娘達はこちらを見はするけど声を掛けてはくれなかった


声を掛けて欲しいわけじゃないけどそれが寄り一層一人だと言う意味に変わり更に悲観的になった


込み上げる負の感情に身を任せてしまう


このまま呑み込まれても・・良いのかな?


こんな私なんて誰も・・・


提督『如月』


提督・・・・


卯月「ぴょん♪ぴょん♪ぴょーん♪」


卯月「ん?あ、如月お姉ちゃんだぴょん!遊ぼ〜!拒否権ないけど」


如月「・・提督・・会いたいよ」ポロポロ


卯月「あれ?これってやばい感じ?」


如月「グスッ・・・・」ゴシゴシ


卯月「隙あり!ぴょんぴょーん」ツンツン


如月「うぅ・・・・・」ポロポロ


卯月「うん、洒落にならない状況かも」


卯月「ねぇ?どうしたの?そんなに泣いて何かあったの?」ナデナデ


如月「卯月・・・・」


卯月「お姉ちゃん食堂行こっか」


如月「・・・・・」


ーおんぼろ鎮守府食堂ー


卯月「そこ座って何か飲み物持ってくるから」


如月「・・う、うん」


何か何時もと違う感じがして着いて来てしまったけどこんな事してる暇なんて・・


如月「今日は何も予定ないじゃない・・」


そう、私は何も出来ない・・・・


このまま卯月と遊んでいる方が気が紛れるかもしれない


如月「それもイいかもネ・・」


如月「っ!」


今の感じ何?気持ち悪い・・


卯月「お待たせ間宮さん二人共運動場で青春してていないから適当に作ったけどレモネード飲める?」


如月「・・・・・・」


卯月「落ち着くよ?」


如月「いらない・・ほっといて」


卯月「そう・・」


卯月「知ってる?大本営の娘達ってみんな闇を抱えているんだよ」


如月「・・いきなり何よ」


卯月「まぁ、聞いてよ。そんなのみんなそうだよって思うよね?小さな闇もあれば大きな闇もある・・でも、違うのそんな生半可なものじゃなくて凄く凄く大きな闇なの」


卯月「それこそ他人が関わろとすれば関わった人が壊れてしまう程に大きなね・・」


如月「それは卯月もなの・・」


何時無邪気に笑っていた彼女とは程遠い下手な笑顔で言った


卯月「聞かないでくれると嬉しいかな」


卯月でもそんな風に笑うんだ・・


如月「っ・・・でも、だから何よ」


卯月や大本営の娘達が想像の出来ない程の辛い事があり大きな闇を抱えているかもしれない


だけど、小さい大きいじゃない


今が辛くて前が見えない事に大きいも小さいも関係ない


例えそれが小さくても他人から見たら些細な事でも


私にとっては胸が張り裂けそうになる程辛くて苦しい


自分も辛い事を乗り越えた闇を抱えてるから貴女も乗り越えろ抱えて生きろと言うのなら


それはその人の事を何も分かっていない押し付けにしかならない


如月「卯月が大きな闇を抱えてるからなんなの?私も抱えられると?強く生きれると思う?」


残念ながら私は・・弱い


一人じゃ何も出来ない程に


それこそ本当の意味で一人では生きられない


彼が死ねば私も・・


卯月「ううん、そんな事言ってるんじゃないよ。私が耐えられたからってお姉ちゃんが耐えられるとは思ってないし大きい小さいは関係ない」


如月「なら何よ同情ならいらない!」


妹に怒りをぶつけてしまっている


最低な姉・・


でも、止まらない


如月「どんな言葉をかけられても所詮は他人の自己満足にしかならない!誰も触れて欲しい部分には触れてもくれない!」


如月「分かってても触れてくれない!どうして?簡単よ!それは自己満足の範囲を超えてるからよ!」


如月「背負うのが怖いから火傷するのが嫌だから・・なら、もう!最初からほっといてよ!なんでそんな事するの!なんで期待させて落とすの!」


でも、それは言おうとしない自分が悪いだけでみんなは悪くない


なのに・・止まらない


もう何が悪くて良いのか分からない


卯月「落ち着いて今お姉ちゃんは疑心暗鬼になってるんだよ嫌なものしか見えてない。でも、それが全てじゃない。逆に明鏡止水でいればもっと視野は広がるよ?そうすれば色々良いところも見えてくる。その為にレモネード飲んで?自信作だから落ち着くよ」


如月「こんなの!」ガシッ


卯月「捨てちゃうの?折角お姉ちゃんの為に作ったのに・・・」


如月「っ!」ゴクゴク


レモネードの甘さが身体中に染み込む感じがした


それと同時にレモンの風味が怒りを焦りを恐怖を鎮めてくれた


だからこそ見えてしまう自分の情けなさや惨めさが


本当に嫌な女・・


如月「・・・お願いもうほっておいて」


卯月「最後まで話しを聞いて」


如月「・・・・・・」


卯月「私達は大きな闇を抱えてる。だから大本営の娘達はねお互い辛そうにしていても関わらないようにしてるの」


卯月「仲が悪いとかじゃなくてね?そう言う闇に敏感で慎重になって声を掛けれないの」


卯月「中途半端に触れられる事に恐れがあるからみんなそれだけはしないように必死なの」


如月「・・・・・・」


卯月「でも、だから周りから見ると無愛想に見えちゃったりして勘違いされるけど本当は違うんだよ?みんな心配してたんだよ」


如月「何が言いたいのいい加減に教えてよ」


卯月「私もだよ。仲間が辛そうにしても声を掛けない。私に背負える覚悟がないから・・ううん、持つ気がないからかな」


如月「なら、私にだって」


卯月「言ったでしょ?最初から持つ気がないなら声を掛けない」


如月「卯月・・・・」


卯月「お姉ちゃんの闇を全て背負う覚悟はしてるよ。他でもない大切なお姉ちゃんの為なら」


如月「で、でも・・・貴女にだって」


卯月「話さなくて良い。闇の部分だけを私に押し付けるだけでも良い。理由も大義名分もいらない。都合の良い事だけでも良い」


卯月「少しでも力になれないかな?」


如月「っ!」


卯月「この気持ちは本気だよお姉ちゃん」


その目に嘘のカケラも見えなかった


それは疑心暗鬼と言うフィルターを掛けても同じだった


透き通った純粋な目で奥から大きな決意を感じた


卯月は嘘を言ってない


本気でその覚悟を持っている


こんな私なんかの為に・・


如月「卯月・・卯月・・」ポロポロ


どうして貴女はそんなに強くいられるの


どうして私はこんなに脆いの


気付けば私は妹に泣き付いてさっきの事を話していた


こんなのは単なる我儘で自分勝手だし都合の良いように言っているのも分かっている


だけど、そんな自分勝手な我儘を受け入れて欲しかった


今の弱い私にはそれだけが救いになった


間違っててもおかしくても否定されたくなかった


でも、卯月は何時もの笑顔で言った


卯月「全てうーちゃんに任せるぴょん!」


その言葉が何より嬉しかった


でも、本当にこれで良いのかとも不安に思う


だけど今をどうにか出来るなら


乗り越える事が出来ると信じられるから


そしてあっと言う間に出撃の時間になった


おんぼろ鎮守府の港に止められた駆逐漢へと乗り込む仲間達


それを見送る


如月「みんな気をつけて絶対に無理はしないで」


乗り込む前にみんなが謝ってきたけど本当に謝らないといけないのは私であってみんなじゃない


その事だけを伝えたかった


明石「如月」


如月「明石さんみんなを頼みます」


明石「うん、任せて如月も此処を頼んだよ」


如月「うん、頑張るわ」


明石「それにしても」


卯月「船だ船だーー!」ピョンピョン


夕張「ちょっと!あまりそこら辺触らないで大人しく乗って!」


明石「本当に戦力になるのか心配だけど大本営の娘だし何より如月の妹だし大丈夫かな」


如月「ごめんなさいねこんな条件だして」


明石「大人しく留守番するから代わりに卯月を連れて行けって言われた時は少しビックリしたけど腕は確かだと思うしそれで如月が納得してくれるなら良いよ」


如月「そう言ってくれると嬉しいわ」


明石「じゃあ行くね」


如月「行ってらっしゃい」


明石「あ、そうだ電の奴何かやらかすかもしれないし気をつけてね」


如月「え?気をつける?なんで?」


明石「あの電だよ?何かするに決まってるでしょ?今は入渠ドッグだけど出たら仕返しとか考えそうだし」


如月「あ、そ、そうよね!はい、見張っておきます」


明石「後は分かってると思うけど間宮さんも入渠ドッグから出て来ても絶対にご飯作らせない様に」


如月「え?なんで?ダメなの?」


明石「え?当たり前の事聞くね?暴動起こしたい?」


如月「あ、えっと、はい!気をつけます!」


明石「なんかおかしいな・・」


夕張「明石ー!そろそろ行かないと」


明石「今行くから!」


如月「じゃあ、バイバーイ」フリフリ


明石「ん?」視線少し下


如月「どうしたの?」ペターーン


明石「んん!」チラッ


卯月「ピョンピョン!」ボイーーン


明石「あれ?如月しぼんだ?卯月は成長?え?え?」


夕張「明石ーー!早くーー!」


明石「分かってるって!」


如月「バイビーー」フリフリ


卯月「ピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョン!」


夕張「うるさ!」


明石「まぁ・・良いか・・」


こうしておんぼろ鎮守府提督護衛隊は出撃した


如月「ふぅ・・危なかった」


《メイン任務》


【目標】


提督達の発見及び西鎮守府まで無事に護衛せよ


出撃メンバー


明石(元艦娘)


夕張(元艦娘)


まるゆ(潜水艦)


不知火(駆逐艦)


卯月(ピョン♪)


明石「ねぇ夕張」


夕張「なに?」


明石「艦娘ってさ姉妹艦同士で胸の交換とかって出来るの?」


夕張「は?」


卯月「・・・・・」


まるゆ「・・・・・」ジーー


時間は昼になろうとしていた


焦る気持ち


出撃してから数時間が経った


敵に遭遇する事もあったが不知火の索敵の高さや鳳翔の運転テクもありばれる前に逃げたり、戦闘になっても明石の指揮もあり不知火達も大本営の娘達の特訓(主に避ける重視)のお陰もありほぼ無傷で撤退に撤退を重ねて進めていた


だけど、それから更に進むと手負いの敵ばかりと遭遇する事が多くなり


遂には敵に全く会わなくなってしまった


船の外を走っていた娘達を船へと戻して進む事になった


勿論索敵はしつつ慎重にかつ迅速に


でも、お腹は減るんです


不知火「・・・・・・」


明石「どう?」


不知火「今のところ敵の反応は感じませんね」


明石「そう、ならちょっと遅いけど昼にしない?一度船を止めて」


まるゆ「賛成です食べられる時に食べておく事は必要です。でも、その前に」


まるゆ「こいつを直さないと!またこいつ(駆逐漢機銃)弾詰まりしやがった!」ガチャガチャ


夕張「そんなに乱暴にしないで!もっと優しくしてあげて!此処はね?こうやって」


不知火「やっぱり心配です。念の為に少し周りを見てきます」


明石「心配性ね」


鳳翔「う〜ん、少しエンジンの調子悪いかな?」


明石「多分被弾した所為だと思うけどエンジンには当たってないし気にするほどではないから大丈夫だけど少し点検お願い夕張」


夕張「え?はーい!機銃の後に行くから!」


明石「さてと私はっと・・」


卯月「・・・・・・」ソワソワ


明石「あんたは随分とソワソワしてるけどトイレ?我慢せず行けば?」


卯月「別に・・大丈夫よ・・ぴょん」


明石「なによその取って付けた様なぴょんは」


卯月「こうやって船に乗る事なんてなかったから少し緊張してるだけ・・ぴょんぴょん」


明石「私には馬鹿にしてる様にしか見えないけど?で?どうした?」


卯月「・・・随分と呑気なものね仲間が危ないかもしれないのに」


明石「あ?」


卯月「貴女達の大事な司令官なんでしょ?どうしてそうやって呑気に構えてられるの?なんで船を止めたの?もっと急いでよ」


明石「あんた・・」


卯月「貴女にとってはどうでも良い司令官かもしれないけど、私にー、如月お姉ちゃんにとっては大切な人で」


明石「私にとってはどうでも良いって本気で言ってるの?」


卯月「そうにしか見えない。そうじゃないなら急いで」


明石「・・・・はぁ」


卯月「なによ」


明石「そう見えるならそう思ってれば良い。どちらにせよ此処の指揮は私がするから」


卯月「貴女ね!」


明石「落ち着けよ。それでも大本営の艦娘かよ目標を達成するのは急ぐだけ?仲間の状態や状況把握も出来ないでどうするの?」


明石「今このまま急いで船が壊れたら?お腹が空いて動けない娘が出たら?急ぐばかりで周りを気にせず急に襲われたら?」


卯月「そ、それは・・」


明石「指揮官ってのはそれらを全て把握してなるべく万全な状態を維持していかなければいけないの」


明石「大本営がどうだかは知らないけど私達はみんなで動く。動けなくなったら、邪魔だったら捨てるのは私達のやり方じゃない。あいつも提督もそれを望んでる」


卯月「っ!」


明石「あんたのやり方が違っても今は私のやり方に従ってもらう気に入らないなら何もしなくて良いから黙ってろ」


卯月「っ・・・・ごめんなさい」


明石「謝らないであんたらのやり方も否定する気はないし今回はこっちに合わせてって事だし」


卯月「・・それでも謝らせて・・仲間の事を考えずに自分の事しか考えていなかったんだから」


明石「仲間ね・・ねえ、なんで私が如月を連れて行かなかったか分かる?」


卯月「え?」


明石「あいつは何かに苦しんでる。多分私達ではどうにも出来ない事だと思う」


卯月「・・・・・・・」


明石「あいつは馬鹿じゃない私達に話して解決出来るならとっくにしてるしそうじゃないならバレない様に動く、だけどそれも出来てない。みんな気付いてる」


卯月「そんな・・」


明石「あいつ自身余裕がないんだ。何時もみんなの前を歩いて提督を支えていたあいつがね」


明石「それはね仲間達にも影響を受けてしまう。みんな不安になってしまって・・それを隠してしまう」


明石「そうなったら誰も気付いてあげられなくなる自分自身もね・・そして心の不安はやがて言動や行動に出てしまい戦場では一番の標的になり自分だけじゃなく周りを巻き込むことになる」


卯月「私が・・みんなを・・」


明石「大事な仲間が不安ならそう思ってるみんなも不安になる」


明石「でも、一番の理由は私なんだよ・・そんな苦しんでるあいつを見てなにもしてあげられない自分が嫌で・・とてもじゃないけど苦しんでるあいつを見て冷静に指揮なんて出来そうになかったから・・」


卯月「明石さん・・私・・」


明石「如月には内緒にしててよ?」


卯月「っ・・はい」


不知火「周りは大丈夫でした」


まるゆ「どうにか直りました」


鳳翔「エンジンも元気そうです」


夕張「明石、機銃もエンジンもまだまだ頑張れるよ!」


明石「よし、なら昼食にしようか。良いよね?卯月」


卯月「はいぴょん!」


夕張「それで食料係って誰だっけ?」


まるゆ「はい、まるゆです!」


明石「で?なに持ってきたの?ちゃんと食べられる物だよね?」


まるゆ「大丈夫です!あまり時間がなかったというのもありましたが、長く保存が出来てすぐに食べられる物を持ってきました!」


夕張「なになに!正直凄く楽しみにしてたんだよ」


まるゆ「はいこれです!」カップ麺


夕張「あれ?カップ麺?確かに長く保存は出来るけど・・」


不知火「私は食べられれば何でも構いません」


鳳翔「私も嫌いではないですよ?カップ麺」


卯月「うーちゃんカップ麺大好き!」


明石「まぁ、動いたりもしてるしカップ麺の塩分もちょうど良いかもしれないし中々良い判断だと思うよ」


まるゆ「ありがとうございます!」


夕張「あれ?私だけ我儘言ってるみたいになってる?良いよ!私もカップ麺大好きだし!ほら、食べようよ!お湯入れて食べよ!」


鳳翔「では、準備しますね」


卯月「手伝います」


カップ麺をみんなで食べた


不安だった気持ちがお腹が膨れた事で少しはマシになった


自分の勝手な考えばかりで周りを見れずにいた自分は言われた通り留守番するべきだった


明石さんが言ってくれなかったら仲間達を危険に晒していた


精神的に不安定になっているのは分かっている


でも、きっとそのままだとなにも変わらない


変わる為に動かないと


私自身が何かを成さないと維持する事は出来ても治る事はない


例えそれが仲間を騙す事になっても


みんなを心配させない為に私は今は卯月でなくてはならない


みんなごめんね・・・


卯月「・・・・・・」


まるゆ「・・・・・」ジーー


夕張「私達もしかしたら海の上でカップ麺を食べた初の人かも!教科書に載ったりして」


明石「載りたくないなそんなくだらない事で」


鳳翔「不知火ちゃん急いで食べるから口周りが汚れています。ゆっくりで良いんですよ」ふきふき


不知火「ぬい」


昼食を食べた後に改めて海路図を確認して船を走らせた


やはり敵には遭遇する事がなかった


しかし、船を走らせて数時間が経ったその時


不知火、鳳翔「「っ!」」


不知火「前方に反応があります!」


鳳翔「レーダーに反応がありました!」


明石「一旦船を止めて!各自警戒態勢!」


まるゆ「機銃はいつでも使えます!」ガチャン


不知火「卯月さん!私は前方右側をカバーします」


卯月「左側は任せるぴょん!」


二人は船から飛び出し艤装を展開させて船の前方左右に展開する


夕張「う〜ん・・これは」レーダー確認


明石「敵だった場合航路を此処から此処に変更するのはどう?」海路図


鳳翔「それだと少し燃料が足りなくなる可能性もありますからこっちの方が良いかと」


夕張「うん、これは多分」


明石「夕張、このまま進む?それとも別の航路の方が良い?」


夕張「ううん、このまま進んで動きも止まってるし真ん中の大きな反応は船だよ間違いない」


明石「それって・・随分と航路から離れてない?緊急航路も無視してるし」


夕張「何かあったのかもまだ提督達の船かは分からないけど」


明石「鳳翔そのまま進んで提督達かもしれない」


鳳翔「はい、急ぎますね」


明石「こちら明石、前方の反応は味方の可能性ありこのまま進むけど油断しないで」無線


不知火「了解!このまま進む様です。追い越されない様に且つ先へ行き過ぎない様に船の速度に合わせてください」


卯月「了解!」


まるゆ「隊長・・・・」ガチャ


そして何かが見えて来た


卯月「っ!」


不知火「船ですね周りにいるのは艦娘達ですか」


まるゆ「嫌な感じがする」


明石「休憩中には見えないな」


夕張「何か焦ってるみたい」


鳳翔「・・・提督さん」


そこに居たのは西提督船を囲む西艦娘達だった


まるゆ「なにしてる・・」


妙高「っ!貴女達はおんぼろ鎮守府の」


明石「どうやらビンゴみたい・・」


夕張「とりあえず行こ・・まるゆちゃんが飛びかかりそうだし」


明石「良いんじゃないそれで」


もし、提督達がいないなら・・ね


利用される想い


ー西提督船ー


まるゆ「隊長は何処だ!」


夕張「どうどう、落ち着いてね」


明石「で?どうなってんの?妙高さんよ」


妙高「それは・・・」


卯月「提督!提督何処!何処にいるの!」


不知火「船の中には誰も居ません!提督達は何処へ」


鳳翔「提督さん・・・・」カップ麺の容器


周りの娘達の表情もあまりよろしくない


中には泣いてる娘もいる


最悪の事態を考えつつも冷静に聞いた


明石「まさかスキューバダイビングしてるとかじゃないよね?」


妙高「・・すみませんでした」


まるゆ「っ!」ガチャ


夕張「まるゆちゃん駄目!」ガシッ


明石「たく、卯月と言いあんたと言い私の顔に謝れって書いてるのかよ・・何があったの提督達は何処に居るの?」


妙高「・・・・・・」


明石「あのなー」


ガシッ


妙高「うっ!」


卯月「提督は何処だ!なんで居ないの!何処に居るの!答えて!」


明石「ちょっと卯月落ち着きなってそんなに掴みかかってたら喋れないって」


不知火「・・・・・・」


卯月「っ!・・妙高さん提督は?」パッ


妙高「げほっごほっ・・貴女は?いきなりなんなんですか!」


卯月「私が誰かなんてどうでも良いでしょ?提督は無事なの?どうなの?」


明石「こいつは大本営の艦娘で訳あって如月が来れないから代わりに来たんだよ」


妙高「大本営・・彼女が・・来ていなくて喜ぶべきなのか・・分かりませんね。いえ、後で結局は・・」


妙高「卯月さん先程は失礼しました。そして御足労痛み入ります」


卯月「大本営の艦娘だからって面倒な挨拶はいらないから話して何があったの」


妙高「はい・・・」


それから事の経緯を知った


途中までは上手くいっていたが急に大量の敵が襲って来て


その対処をしておりその際に西提督船の無事を確認していたが、あらかた敵を倒した頃に救難信号が発信されている事に気付いて急いで向かうが途中で信号が途絶えてしまい見つけるのに時間がかかってしまった


本来なら西鎮守府へ帰投する筈だったのに航路から大きく外れた場所にあった事や誰もいない事から敵の襲撃の時点で何かあった可能性がある


妙高「私は西鎮守府で護衛の指揮をしていました。救難信号が発信されてから急いで来て先程着いたんです。それから捜索の指揮を取っています」


妙高「襲撃の際に援護に向かおうとした護衛の娘達は無線で安全を確認してから向かったと言っていましたが目視の確認を怠った事や護衛を一人も残さなかった事などの失態これは全て私に責任があります・・」


卯月「経緯は分かったけど提督は何処なの?まだ見つかってないの?」


妙高「それなんですが・・もし私の思う通りなら・・」


卯月「思う通りなら?」


妙高「これは最悪の事態です想定でも口には出したくありません」


卯月「そう・・でも、もし提督に何かあれば」


妙高「はい、その時は・・」


鳳翔「大丈夫ですか?」


卯月「暴れたりしないから心配しないで」


鳳翔「そう言う意味で言ったんじゃないんですよ」


卯月「・・・・ぴょん」


明石「それにしてもこの船綺麗過ぎじゃない?何かあったにしても傷一つない」


夕張「うん、そんなに頑丈そうには見えないしおかしいね」


妙高「・・・・・・」


不知火「実はこれは別の船で提督達はまだどこかに居て無事とか?」


まるゆ「きっとそうです!この船は別の人が乗ってた船なんです」


明石「私達以外にもこんな馬鹿な事をしてる奴らがいるって事?あり得ないでしょ」


不知火「ですが!」


まるゆ「どうなんですか?これは西提督船で間違いないのか?」


妙高「間違いないと思います・・不自然に綺麗過ぎですが」


明石「待って出発前はこんなに綺麗じゃなかったって事?」


妙高「・・・・はい、そうです」


明石「あんたの言う最悪の事態ってもしかして・・なら、あれは載せてたの?」


妙高「はい・・載せていましたがなくなっていました」


明石「そう・・だとするなら」


もう提督達は船の爆破で


夕張「明石、どう言う事?」


不知火「教えてください」


まるゆ「っ・・・・」


明石「恐らく提督達はー」


卯月「・・・・・・」


鳳翔「あの、ちょっと良いですか?こんな物が船内の端にあったんですが」


それは黒く汚れたスカーフの様な切れ端だった


明石「ん?これは提督達の物ではないと思うけど分かる?」


妙高「いえ、私にも分かりませんがあまり触っていたいとは思いません」


夕張「もしかしてそれが今回の元凶だったりするとか?」


明石「可能性は捨てきれないけど・・なんで船内に」


妙高「・・・・・・」


明石「どうしたの?」


妙高「いえ、どちらにせよ・・西提督達はもういません。如月さんに殺されても文句も言えませんね・・」


卯月「・・・・・・」


まるゆ「そんな・・・・」


不知火「間に合わなかったって事ですか・・」


鳳翔「・・・・・・」


明石「そうだね・・悔しいけど間に合わなかった」


夕張「っ!でも、まだそうと決まったわけじゃ!」


明石「じゃあ、何処にいるの?人間は艦娘の様に海の上を走れないし潜水艦の様に水中に長く潜れるわけでもないし装甲なんて全くない砲撃一発で簡単に死ぬ」


明石「普通に考えたら此処にいないだけで証明になる・・もっと詳しく言うなら」


夕張「もういい・・分かったから言わなくていいから・・聞きたくない・・」


明石「・・これから大変だけど頑張ろ」


夕張「・・・・うん」


不知火「何を頑張れと」ボソッ


妙高「・・・・・・」


明石「・・妙高、如月には私からもどうにか言ってみるから妙高は最善を尽くしたって」


妙高「いえ、必要ありませんその時は覚悟を決めますから・・どうせ彼のいないこの世界に未練なんてありませんから殺してくれた方が・・」


明石「本気で言ってるの?そう言う考えは好きじゃない・・彼の分まで生きようとは思わないの?」


妙高「貴女の様に強くはなれないんですよ・・私は」


夕張「っ!」


明石「っ・・へぇ、逃げるんだ西提督がそれを望んでると?」


妙高「望むわけないです・・でも、私はこれから何を信じて生きていけば良いの?大切な人も守れない私が何を守れば良いの?」


明石「妹達だっているじゃない!妙高が導いてあげないでどうするの!」


妙高「あの娘達なら私がいなくても大丈夫・・でも、私はもう」


明石「なんでそう言えるの!実際に聞いたの?辛いなら一層の事忘れてしまえば良いそうやって生きる道もある」


妙高「嫌です!絶対に忘れません!彼との思い出は私の大切な時間です!だからこそこの思い出が後悔で埋め尽くされてしまう前に・・私は」


明石「認めない!私は認めないからそんなの!」


妙高「貴女がどう言おうと罪は償わないといけません。それは絶対です。私が生きたいと願っても意味はないんです。鎮守府を持つ司令官が艦娘の所為で死んだんです」


妙高「上が黙ってると思いますか?しかも他の鎮守府の司令官まで巻き込んでいるんですよ?何もなしなんてあり得ません私が罪を全部背負って死ねば」


明石「それこそおかしい話でしょ!本当に一人でどうにかなると思ってるの?罪を認めてしまえば下手すれば西鎮守府の艦娘全員罰せられるって事もあり得る!なら、自分達は悪くないって西提督が勝手にやった事だって言えば!」


明石「普通ならあり得ないかもしれないけど自分の船で海に出ようとする西提督ならって上も納得するかもしれない!提督だって・・同じ様に言えば二人して勝手に研修生を連れて出たって」


明石「二人に罪をなすりつけて開き直ってしまえば!」


不知火「っ!」ギロッ


夕張「我慢して不知火ちゃん」


不知火「私は大丈夫です・・分かってますから」


まるゆ「っ・・背に腹は変えられません・・妙高さんそう言う事にしましょう隊長も西提督さんもきっとそう思ってます」


妙高「お断りします」


明石「っ!どうして!」


妙高「彼のする事は私のする事だからです彼のした事を否定したくないんです。それは彼だけじゃない私の生き方を否定してしまうから」


妙高「それにみんなは大丈夫です私には奥の手があるので」


明石「奥の手?」


妙高「大本営の卯月さんがいる前で言うのはなんですが上の人達が知られると困る情報を多少知っていますからどうにかしてみせます」


卯月「・・・・・・」


妙高「今捕まえますか?」


卯月「そうなったらね」


妙高「それはいつですか?」


卯月「今じゃない」


妙高「そう・・・・」


夕張「本当にそんな事が出来るの?上の人達って頭禿げてる癖に頭カチカチだよ?」


妙高「大丈夫です。私は人の嫌な部分や見ないようにしているその人の闇を見つけるのが得意なんです。簡単に言えばトラウマとかそう言う類のものですね。それを上手く使う事が出来れば不可能ではないです」


夕張「恐ろしい娘・・・・」


妙高「だから大丈夫です明石さん」


明石「何が大丈夫なんだよ」


妙高「大丈夫なんです。全て上手くいきますから」


明石「上手くいくわけないだろ!これじゃあ西提督も提督も西艦娘達も私達も妙高自身もみんなみんな!報われない!そんな最期で本当に良いの?本当にそう思ってるの?」


妙高「・・・・・・」


明石「上には私も掛け合ってみるからこれでも少しばかりコネはあるしどうにかなるかもしれない」


明石「辛くても生きていれば新たに生きる道が見つかるかもしれない。それまで我慢すれば・・一人じゃないんだから」


妙高「・・・・・・」


明石「なによ何か言いなさいよ!肯定でも否定でも良いからしなさいよ!あんたは結局自暴自棄になってるだけでしょ!」


妙高「・・・・・・」


明石「言いなさいよ!」ガシッ


夕張「もうやめなって!こう言うのは手を出し方が負けなんだからね!」


妙高「そうなんだ・・やっと分かりました」


明石「な、何よ」


妙高「貴女は強いじゃなくてヘタレだったのね。それとも大切な人が今まで出来なかったのですか?だからそんな事を言えるのよ」


明石「な、そんな事は・・・」


妙高「話を聞いて分かりました貴女にとって提督さんもその程度だったと言う事です」


明石「っ!」


妙高「貴女も提督も本当に・・可哀想な人ですね」


明石「っ・・あんたは・・・ああ、そう・・なら、もう良い勝手にしろ!」ダッ


夕張「明石!妙高さんそれは言っちゃ駄目だよ・・明石だって本当は」


妙高「分かってます。最低ですよね・・八つ当たりなんてして・・でも、あれ以上言われたら揺らいでしまいそうで・・」


夕張「妙高さん・・本当にそれしか方法はないの?明石に頼めば」


妙高「提督さんがいなくなったおんぼろ鎮守府を支える事が出来るのは彼女だけです。これ以上重荷を増やせませんよ」


夕張「そんな重荷だなんて・・私も頑張るから」


妙高「そんな簡単な事じゃないんですよ。おんぼろ鎮守府にも罪は掛かります。その時彼女に尻拭いを全て任せる事になります。でも、彼女なら明石さんならやってくれます。なるべく罪は軽くする様に動きますから」


妙高「ですが、どうしても私がダメだった時はお願いします。支えてあげてください」


夕張「決意は固いんだね・・」


妙高「はい、それに生きる気力がないのも本当なんです・・こんな私が最期に出来るのは罪からみんなを守り、その先の道をより良い方へ持っていく事です」


妙高「最悪、私と西提督を悪者にしてでも彼女達の未来は守ります」


まるゆ「くっ・・なんで・・こんな」


妙高「・・まるゆさん殴っても良いんですよ」


まるゆ「・・殴れませんよ・・まるゆには・・」


不知火「これからどうなるんでしょう」


妙高「大丈夫、おんぼろ鎮守府は彼女なら時間は掛かるかもしれないけどきっと良くしてくれる信じて着いて行ってください」


不知火「・・・・・・」


夕張「・・ねぇ、もしかして明石を試した?」


妙高「試す?さぁ、何のことでしょう」


夕張「うわっ、騙されたよ・・凄いよ俳優にでもなれば?」


妙高「そう言う道もあったかもしれませんね」


夕張「はぁ・・皮肉も通じないし・・あーあーもう終わりかな色々と、折角見つけた良い場所だったのに」


妙高「本当にすみませんでした・・」


夕張「だから謝らないでよ・・はぁ・・」


不知火「また守れなかったんですね・・私は」


鳳翔「・・・・・・」


鳳翔「本当にそうなんでしょうか?本当にこれで終わって良いのでしょうか?」


小さく呟いた鳳翔の言葉は誰にも聞こえる事はなかった


いや、聞こえてはいたが誰も反応しなかった


一人を除いて


卯月「いいえ・・まだ終わらない」


終わらせない!


鳳翔「え?」


皆が悲観する中で卯月は・・如月はカツラが落ちないように立ち上がった


この先の道があったとしても私はそれを否定する!


だって!


卯月「あの子は生きてる!」


まだ、私の信じた道は壊れていないから


そしてそう思ってる人がまだ一人いる


卯月「鳳翔さん此処はお願いします。私は・・うーちゃんはこのまま帰る気はないんで!」ダッ


鳳翔「卯月ちゃん・・・」


鳳翔「うん、そうだよね私達が信じてあげないと悲観するのは此処までです皆さん!」


卯月と明石と如月


ー駆逐漢ー


卯月「・・・・・・」


明石「・・・・・・」カチャカチャ


帰る支度をしてるのか気を紛らわせているのかエンジンを弄っていた


只ひたすらにメンテをしていた


その背中は弱々しく触れてしまえば簡単に壊れてしまいそうだった


私もそう見えていたのかな?だから・・明石さんは


触れるべきではない


それは分かっている


今の私が何を言おうと説得力はない


だけど、卯月としてなら今の弱りきった明石さんを助けてあげられる


私は明石さんに声をかけた


そう、なると思っていたんだけど


実際は


ー駆逐漢ー


卯月「・・・・・」


明石「・・・・・」ガチャガチャ


エンジンを弄ってるのは変わらないけど弱々しい背中ではなくオーラ的な何かが出て逆に強くなってるように見えた


正直声をかけるのも躊躇ってしまう


凄く怖い


エンジンのメンテと言うよりは破壊と言っても良いくらいにガチャガチャ言わせている


帰る準備ではなく海へ還る準備をしてると言われても納得してしまいそうだ


明石さんは落ち込むタイプではなく怒るタイプだった


ある意味で予想外


卯月「あ、あの・・明石さん」


でも、伝えないと妙高さんの本当の気持ちを


明石「・・・・・・・」ガチャンガチャン


卯月「あの!明石さん!」


明石「あ?何?」


振り向かずに答える


卯月「妙高さんは本当はー」


明石「知ってる」


卯月「え?」


明石「文字通りみんなの為に罪を一人で被ろうとしてる。自暴自棄になんてなってない生きる道があるならあいつは生きるよ西提督の分も背負って」


明石「でも、それは絶対に無理だって分かってる。きっと私達が思う以上に考えて出した答えが自分を犠牲にする事なんだよ」


卯月「分かってたの?なら、どうして」


明石「気に入らない」


卯月「・・何がって聞いても良い?」


明石「最初からあいつは答えを出してた変える気なんてなかった。結局あいつは・・妙高は私の話なんて何も聞いてない」


明石「自分の思う通りに誘導しただけで私は利用されただけなんだ」


卯月「そこまで分かっていたのね」


明石「私は一番嫌いな事があるのそれはね人を自分の良いように利用する奴が私は大嫌いなの」


明石「あいつは凄いよ多分私達と会った瞬間からこうする様に動いた。そうする事でおんぼろ鎮守府と西鎮守府を両方私達に守らせる様にしてる」


明石「いや、こうやって私が気付いて怒る事も入れているのかもしれない。どちらにせよ私達に大きな借りを作らせようとしてる」


明石「でも、凄いのはそれだけじゃない・・私との会話から落とし所を見つけてそれに触れる事で会話の始まりと終わりまでを全部操作された。あいつの言う得意は本当だよ。話を聞いている様で聞いていないだけど聞いている・・そんな矛盾を平気でやってるんだよ」


明石「だから気に入らない・・人の私の気持ちも無視した一人芝居に付き合わして自分の事しか考えていないあいつを!西提督の事を信じてない!自分本位のあいつを!」


卯月「そう・・全部分かってたのね」


明石「あんたも気付けたんだね流石大本営の艦娘」


卯月「・・・・・・・」


明石「もう、これ以上話しても仕方ない、と言うか話したくない。任務は失敗帰ってこれからについて考える」


卯月「そう・・貴女は逃げるのね?負けを認めるのね?」


明石「あ?最初から勝負になんてー」


卯月「利用されたのを知って認めて帰るのを負けと言わずなんと言うの?結局貴女は負けを認めたと言うことになる。諦めたんでしょ?」


明石「私だってあいつがやる気さえ出せば捜索をしようと!」


卯月「なんで妙高中心で考えてるの?なんで彼女が諦めてるから私達も諦めないといけないの?」


明石「っ!そ、それは」


卯月「貴女も妙高と変わらない。諦めていて、それで利用された事を利用してるだけ。自分本位なのは貴女も同じ」


卯月「私も自分本位かもしれないけど少なくとも貴女達とは違う。明石さんは提督を信じていない信じる事が出来ていないその事実から目をそらしている違う?」


明石「・・・・あんたまで私を馬鹿にするのかよ」


卯月「してるなら言わない。そんな事に時間を使うなら提督を探す馬鹿にしないで」


明石「っ・・じゃあ、どうすれば良いんだよ・・みんなもう諦めムードで自分だけ騒いでも馬鹿みたいじゃん・・普通に考えたらもう助かってるわけもない認めたくなかったよ!でも、妙高の言う事は合ってる・・」


明石「あいつは実力も本物で私より海を知る艦娘だ・・そいつがもう諦めてる状況でどうしろって言うのよ!」


卯月「・・・・・・」


明石「っ・・もうエンジンのメンテも終わったしみんなを呼んで来て帰るよ」


卯月「要は拗ねてるのね?良い様に利用されてプライドが傷付いた」


明石「だったらなに」


卯月「何もただ・・私は変装なんて出来てないって自覚はある。口調も行動も全然卯月になれてない」


卯月「こう言う時大本営艦娘である卯月ならどうするかも分からない」


明石「何を言って」


卯月「だけど、一つ思い出したわ卯月を」


明石「お前・・卯月じゃない?」


卯月「うーちゃん今日は一回もいたずらをしてないってね」ニヤリ


明石「何をする気!」


卯月「っ!」ダッ


明石「待て!」ガシッ


明石の伸ばした手は肩へ届かず卯月の髪の毛へ


スポッ


明石「は?髪の毛が取れた?ストレスでこんなに・・って違う!これはカツラって事はあいつは卯月じゃない!」カツラ


卯月→如月「うーちゃんいたずらするもんね〜」ダッ


明石「如月あんた何をして・・」


いきなりの事で思考が追いつかない


でも、一つ言えるのは卯月と言う他人にこそ言えた弱味だったが、それは違っており仲間に思いっきり弱味を見せてしまった


卯月は最初からこの船に乗ってはいなかった


胸が大きかったのは卯月じゃなくて如月だったから


最初から気付けていたのに


明石「私の馬鹿・・あんな恥ずかしい事をベラベラと」


穴があったら入りたいと心の底から思ったのだった


その時エンジンが動き出した


明石「っ!まさかいたずらって!」


一旦恥ずかしい気持ちを押し込んで操縦室向かう


西提督船に擦りながらも船が走り出した


海上を高速で蛇行走行していた


明石「うわっ!」グラッ


如月「走れ〜〜♪」


明石「如月!何してるの!これはどう言う事!」


如月「あら?あ、カツラが・・まぁ良いわ。今から提督を探しに行くのよ」


明石「だとしてもだ!他の仲間を置いてどうする!」


如月「今はみんなを説得する時間も惜しいのよ。それにこれは予想出来なかったんじゃない?」


明石「え?」


如月「私もね妙高の思い通りで終わるのは嫌だったの」


明石「如月・・私の為に」


如月「勘違いしないで、私は私の思う様に動いてる。もし、妙高達がやる気になるなら捜索に参加してくれるしそうじゃなくてもあの娘達をおんぼろ鎮守府まで送らないと行けないわ」


如月「そしたら元帥がいる。妙高の考えをそこで言えば良いわ。でも、あの娘達がそんな簡単に言わせるとは思わないし元帥の頭カチカチ差は彼女以上よ簡単にはいかないわ」


明石「どちらを選ぶにせよ妙高の思い通りには動かないって事か」


如月「そう、でも、私だってただ何も根拠がなくて動いてるわけじゃない」


明石「まさか提督達の居場所が?」


如月「絶対じゃないけど思い出したのよ」


明石「思い出した?」


如月「信じてくれる?」


明石「詳しくは言ってくれないのな・・まぁ、弱味も言っちゃったし言う事聞いとかないと喋られたら困るし良いよ信じる行こあいつの所へ」


如月「ふふ、素直じゃないのね」


明石「うるせ」


駆逐漢はそのまま走り続けるのだった蛇行走行で


イムヤ「ふぅ・・いないな・・やっぱり海底を探すしか・・ん?」


駆逐漢「」ブロォオオオオン


イムヤ「あれは・・って!」


ガンッ!!


大馬鹿な二人


ー西提督船ー


鳳翔「このままで良いんですか!本当にこれで終わって良いんですか!」


妙高「・・鳳翔さん私はー」


突如船が大きく揺れ出す


妙高「っ!なんですか!」


夕張「あ、駆逐漢が動き出した」


不知火「おっとと」フラッ


ツルッ


不知火「ぬい!!」ゴンッ


不知火「・・・・ぬい」ピクピク


鳳翔「不知火ちゃん!」


夕張「明石何やってんの!この船を沈める気なの!」


妙高「なにをしようと!」


まるゆ「行っちゃいました!妙高さん船のキーを追いかけないと」


夕張「ちょっと!明石!なにか忘れてませんかーー!」


鳳翔「不知火ちゃん!しっかりして不知火ちゃん!」


不知火「」


妙高「キーなら刺さったままでは?」


まるゆ「ないんです!持ってるなら出してください!」


妙高「そんな筈は!ない・・」


まるゆ「ないなら探さないと!」


夕張「まるゆちゃん!あったよ!こっち!」


まるゆ「エンジンルームの方からです」


夕張「此処に刺さってる何かのスイッチを押す為に必要だったみたい」


妙高「これは自爆スイッチです」


夕張「こうなると根本的に考えを変えないといけないんじゃない?敵にやられたわけじゃないって線も生まれたわけだし」


妙高「自分から爆破させるなんて・・でも、なんで」


それさえ分かればもしかすれば・・


まるゆ「ん?なんか此処に書いてます」


妙高「見せて!これは・・」


そこに書かれていたのは【気まぐれな不死鳥作戦を開始する】と書かれていた


まるゆ「なんの事か分かりますか?」


夕張「う〜ん、私には分からない妙高さんはどう?」


妙高「・・・・・・・」


夕張「妙高さん?」


妙高「この字は西提督の字です。それは間違いありません」


夕張「分かるなんて凄いね」


だって何年も見て来た字なのだから間違える事なんて絶対にない


でも、なんでこんな所にこんな事を書いていたのか


まるゆ「なら、きっとこれは妙高さんに宛てたメッセージなのかもしれません。妙高さんなら分かるって信じて」


妙高「私に?」


夕張「気付いて欲しい事があるんじゃないかな?」


まるゆ「生きてるって言う線でもう一度このメッセージも合わせて考えてみてください。きっと妙高さんにしか分からない事だと思います」


妙高「西提督が生きてる・・でも、いえ・・そうですね考えてみます。この気まぐれな不死鳥作戦と言うのを」


もし、本当に私に残してくれたメッセージなら私は自分しか見えていなかった


じゃなければ気付いていた


此処にいないと言う理由で諦めてしまった


この娘達がいなかったら気付けなかった


でも、まだ手遅れじゃない!


妙高「二人共お願いなんでも良いから船の中で気になる物や事があったら教えて」


夕張「うん、任せて」


まるゆ「了解です!」


妙高「さぁ、考えて私・・」


この船が一度爆発したのは確かで、それは船に載せていた女神がなくなったと言うのもあるし船が綺麗になっている事から確実


でも、それは生きてる証拠にはならない逆に爆発に巻き込まれて死んだ方が普通


だけどそれも違う可能性が生まれた自爆スイッチが使われておりそこに作戦名が書かれていた


これは自爆を使った作戦なのかもしれない


気まぐれな不死鳥作戦・・それは一体


鳳翔「何か分ったんですか?」


妙高「ええ、分かりそうな気がするんだけど・・それより不知火は大丈夫ですか?」


鳳翔「はい、床に寝させるのもいけないので船にあった毛布を使わせてもらいましたけど良かったですか?」


妙高「えぇ、毛布でもなんでも使ってください汚いかも知れませんが」


鳳翔「ありがとうございます。綺麗な毛布でしたよ。さっき聞いた女神はこう言うのも直してくれるんですね」


妙高「女神自体が不明な事が多いのであまり使いたくはないんですが備品とかもこの場合は直す対象だったのかも知れませんね」


鳳翔「備品と言えばこの船には救命胴衣はないんですか?」


妙高「え?ちゃんと載せている筈ですよ?なかったんですか?」


鳳翔「はい、私達の船には念の為に載せていたりするのでこの船にないのはおかしいとは思っていたんです」


救命胴衣がない?それだけ直されなかった?いや、毛布まで修復されてるのにそれだけってのは考えにくい


妙高「待って確認する」


救命胴衣のある場所には救命胴衣はなかった


妙高「ない・・使ったって事?」


鳳翔「だとするならないのにも納得ですね。提督さん達は救命胴衣を着たんですよ」


妙高「作戦に使われた可能性もある・・でも、まだ結論を出すには足りない」


夕張「う〜〜ん」カップ麺の容器


妙高「それは?」


夕張「いや、提督達もカップ麺食べたんだって思って私が海でカップ麺を食べた人の一番だと思ったのに残念だなって」


妙高「二番じゃダメなの?」


夕張「何事にも一番が良いじゃんってこんな事してる暇じゃないね。でも、クルージング中にカップ麺ってもう少し何かあったと思うけどね」


クルージング中?


妙高「っ!ちょっと待って」


夕張「え?は、はい待ちます」


妙高「無線でのやり取りを見る限りではクルージング中にカップ麺を食べてはいません」


夕張「え?じゃあ、襲われた時に食べてたの?案外余裕だね」


妙高「それも考えにくいけど・・一度危機を脱した時に食べた可能性もあるわね。だとするなら作戦を考える時間もある」


夕張「なんか役に立てた?」


妙高「はい、ありがとうございます。まだ、結論には至りませんが一歩前進です」


夕張「うん、ならもっと頑張るから早く西提督さんのメッセージに気付いてね」


妙高「はい!」


何も抵抗出来ずにやられたわけじゃなく一度は危機を脱している


そしてそこから何かあった


それが自爆スイッチと救命胴衣に関係している


後少しで何か掴めそうなのに


まるゆ「妙高さんこんな物を見つけました」


妙高「これはお酒?船にあったの?」


まるゆ「はい、少し減ってますけど吞んだのでしょうか?」


妙高「こんな時に呑むような人ではありません。だからと言って提督や研修生が呑むとも思えませんね」


まるゆ「呑む以外で使ったとか?」


妙高「呑む以外ですか、そう言えば西提督は気合いを入れる時に口にお酒を含んで吹きかける事をしますね」


まるゆ「お清めの意味もありますから特に絶対に失敗出来ない時などは大事な物に吹きかけたりしますよ」


妙高「絶対に失敗出来ないですか・・やはり作戦を決行したんですね」


まるゆ「問題は何に吹きかけたかですよね?」


妙高「多分女神じゃないですか?やはり女神も作戦に入ってるんですね。何時も気まぐれな奴だと噂で聞くから使わないに越した事はないと言っていたのに」


まるゆ「気まぐれ?」


妙高「はい、女神は気まぐれだそうです」


まるゆ「もしかして気まぐれな不死鳥作戦の気まぐれって」


妙高「成る程女神の事だとすれば繋がりますね」


まるゆ「だとすると後は不死鳥ですね。なんだろう?」


妙高「ありがとうございます。後は私が考えてみます」


きっと私しか分からない


まるゆ「妙高さん・・はい、頑張ってください」


これ以上は何も見つからない


みんなが見つけてくれたピースを一つ一つ繋げてそして私だけが知る西提督を重ねる


彼ならこう考えると彼の思考になる


そうすれば自ずと答えは見えて


不死鳥それはきっと女神によって一度壊れた船が復活するという事


不死鳥も一度自分の身を灰にしてから新たに生まれる


あの人の好きそうな話しではある


そしてそこから出る答えは


何かしらの襲撃から一度は危機を脱したが船はきっと壊れて動かなくなってしまった


その後カップ麺を食べてから作戦を立てて気まぐれな不死鳥作戦を考えた


前代未聞の作戦に西提督もお気に入りのお酒を使って気合いを入れた


そしてその後救命胴衣で一度海に出る


自爆スイッチで船を爆破


女神が現れて船を修復


直った船に再び乗り込む


これがあの人の考えそうな作戦


気まぐれな不死鳥作戦


妙高「そういう事ですか・・本当に馬鹿な人」


いや、大馬鹿と言っても言い過ぎではない


でも、きっと決断させたのはきっと彼と研修生達だったのでしょう


あの人の考えてる事がヒシヒシと伝わって来た


作戦をする不安や恐怖もあっただろう


でも、それ以上にワクワクしていたんだろうな


西提督にとって彼も研修生達も好みだっただろうし


信じていた


信じていたからこそ出来た


なのに私は西提督を信じていなかった・・


妙高「そうよ、あの人が簡単に死ぬ筈がない。あり得ないのよ」


それが提督と言う似たような大馬鹿が入れば尚更だ


気まぐれな不死鳥作戦は失敗している途中で何かあったのだろうけど


でも、生きてる


何故か分からないけど確信している


無線を取り出し仲間達に連絡する


妙高「こちら妙高、捜索範囲を広げてください。必ず西提督達は生きています。海底や水中を探す必要はありません私も捜索に参加します。何かあり次第連絡してください」


妙高「絶対に諦めないでください」


無線『『『了解!』』』


夕張「妙高さん分かったんですね」


妙高「はい、こんな所で落ち込んでいる場合ではありませんでした。私も捜索を開始まします」


まるゆ「なら、まるゆ達も探します」


鳳翔「この船をお借りしても良いですか?」


妙高「はい、好きに使ってください。船だけでは危ないので外にいる娘達で何人か着いていくように言っておきます


鳳翔「御配慮ありがとうございます」


妙高「お礼を言うのはこっちです。ありがとうございます。後で明石さんにも言わないとですね」


夕張「そう言うのは見つけた後に言うよきっと二人も探してる」


まるゆ「妙高さん号令をお願いします」


妙高「はい、では、皆さん捜索開始してください!」


まるゆ、夕張、鳳翔「「「了解」」」


不知火「ぬ・・ぬい・・」ピクピク


妙高「そう言えばこのスカーフの切れ端は・・ううん、今は捜索の事だけ考えましょう」


妙高「ん?無線?イムヤから?」


妙高「何かあったの?そう・・ならそのまま彼女達に着いて行って何かあったら連絡をお願いします。では」


妙高「さて、西提督には帰ったらお説教ね」


歩みを止めた彼女は再び動き出すのだった


彼女の故郷


あれからどれだけ船を走らせたか・・数分か数時間か


それさえも今の私には分からない


ただ一つ分かるのは目的の場所へと近付いていると言う事だった


近くになるにつれて胸の奥が苦しくなってくる


行かなければ行けないと思っていても身体がそれを拒否している


でも、もし・・本当に此処に提督が居るのなら


如月「私が死ぬのが先か提督が先か・・ね・・」


諦めてはいないけど覚悟はしておこう


死の覚悟を


でも、まだ希望はある


だってまだ私が生きているから


少なくとも今はまだ無事でいてくれている


如月「簡単には終わらせないから・・私も・・提督も」


明石「・・・・・・」


やがて島が見えて来たが一旦船を止めた


少し呼吸を整えたいと言うのが本音だけど遠くから様子を見ると言うのもある


もしかしたらもう彼女達は居ないかもしれない


そんな期待を込めて


如月「あったわあれよ」


明石「こんな所に島?全然知らなかった」


如月「地図にもない島だから知らないのも無理ないわ。近くの海流も特殊だから流れ着く事もない」


正確に言うと地図から消された島だけど・・


明石「成る程ね・・でも、此処に流れ着いていなくても提督達なら自力で来そうな気がするね。船のあった場所からもそう遠くない此処に島があって良かったじゃん」


如月「そうとも言えないのよ彼処を見て」


明石「ん?あの建物はもしかして鎮守府?」望遠鏡


如月「元ね・・今は鎮守府としては機能していないわ。もう十年以上はその筈よ」


明石「廃墟ってわけね・・建物だけが残ってる感じ?」


如月「そうだと良いけど・・やっぱりダメね」


明石「どう言う事?」


如月「あの建物なんかおかしくない?」


明石「ん?何かおかしい所ある?普通だと思うけど」


如月「十年以上放置してるのに普通なのがおかしいのよ。建物が綺麗過ぎる誰か住んでる証よ」


明石「さっきは鎮守府はもう機能を停止してるって」


如月「してるわ。それは確実・・問題は住んでる人達よ」


明石「鎮守府とは関係ない人達か・・普通の人達とは考えにくいし如月が恐れているところを見ても居るのは野良艦娘でしょ?それも人に対して敵対してる」


如月「そうよ・・でも、正確には元鎮守府所属の艦娘達よ」


明石「それは野良艦娘よりも厄介だね」


如月「ええ、でも、所詮は野良艦娘に成り下がった娘達よ。鎮守府が稼働出来ていないなら関わろうとしなければ脅威はないわ」


明石「だけど、関わろうとしてる脅威に踏み込もうとしてる」


如月「向こうが私の大事な人を傷付けたら・・私も向こうの大事な物を・・人を・・傷付ける事も躊躇わない」


明石「良く考えて相手の許容ラインを安易に越えたら向こうも止まらなくなるそうなれば此処だけの問題じゃなくなる」


如月「もし、提督が居て酷い目にあっていたら・・その時はもうね相手のラインとか関係ないのよ。向こうが此方のラインを越えてしまっているんだから」


如月「その時はもう止まらない・・止まれない」


明石「そう・・」


如月「無理に付き合ってもらったかもしれないけど島に降ろしてくれたら貴女は逃げて良いわ。別に恨んだりしないし提督を連れて帰れたらまたみんなで帰るだけよ私達の居場所に」


明石「確かに私は役に立たないと思う元艦娘で普通の人間と変わらない。でもね・・忘れないで私があの場所をおんぼろ鎮守府を帰るべき場所として決めた時から私のラインも如月と同じなんだよ」


如月「明石さん・・・・」


明石「無理に付き合ってなんかない此処に来たのは私の意志だよ。大体人に流されて生きて行くのが嫌で艦娘やめたんだから嫌なら無理にでも行かない」


明石「覚悟は出来てる。行こ如月」


私は勘違いをしていたみたいね


彼女も私と変わらない


苦しみを乗り越えて出来る事をしようとしている


提督の為に必死になってくれている


提督・・貴方は本当に幸せ者ね・・


だからこそそれを知らずに死ぬなんて許さない


休憩は終わりよ!


如月「さぁ、行きましょ!」


明石「あぁ、行こう」


胸の苦しみが少し楽になった様な気がした


やっぱりこの苦しみは心から来ている・・自分を強く持たないと


貴女の想いになんか負けないから


そう思いつつ船を進めた


しかし、その彼女の想いに抗う事が更に如月を苦しめてしまう事にまだ気が付かないのだった


ー島付近ー


如月「ばれると厄介よ少し離れた所に船を着けた方がいいわ。見張りはなさそうだけど油断は禁物よ」


明石「なら一層の事島の裏側から行くのは?もしかしたら裏側に居たりするかもしれないしそこから探して行くのも手だと思うけど」


如月「その可能性もあるかもしれないけど、此処は浜から先は整地もされていないジャングルの様な所よ反対側に出るには時間も掛かるし下手をすれば迷って出られなくなる」


如月「でも、彼女達にとっては庭の様なものよ。もし提督達が迷ってしまっていたら捕まえられてる可能性が高い」


如月「そして捕まっているなら余り時間は掛けられない」


もし、あの事が向こうにばれてしまえば・・すぐにでも殺されてしまう


そうなる前にあの鎮守府に提督達が居るか確かめないと


明石「如月はもう捕まってるって思ってんだね」


如月「この島に居るならね・・」


居て欲しいけど・・居て欲しくない


最近よく矛盾した事を感じる


明石「分かった。なら鎮守府へ行こう近くに着ける場所を探すよ」


如月「そこはどう?向こうから見えにくいと思うわ」


明石「お、良いね。そこに着けよう」


こうして二人・・ではなく


明石「ほら!ボサッとしてないで上陸の準備をする!ヘッポコ潜水艦」


イムヤ「酷いわね。一応怪我人なのよ?もっと優しく労わりの心を持って言ってよ。ほら、見て?タンコブあるよ痛い痛い」


明石「うちの船に大きな凹み作っておいてそんな小さいタンコブって・・ふざけてんの!」


イムヤ「ふざけてなんかないもん!本気なんだからね!本気で痛いんだから!」


明石「その言葉はせめて頭が爆散するくらいになってから言いなさいよ!」


イムヤ「ひどいわ!爆散したら喋れないじゃない!」


如月「大丈夫かな・・これで」


途中轢いたイムヤも共に


不安を交えて三人は島へと上陸したのだった


潜入


島へ上陸した私達は元鎮守府へと向かった


その途中で


明石「う〜ん・・・」


イムヤ「ん?どうしたの?やっぱり船で待ってる?元艦娘だし」


明石「あ?そんなの覚悟の上で来てるっての元艦娘だからって馬鹿にしないで」


イムヤ「じゃあ、なに?」


明石「気になる事があってね・・」


イムヤ「気になる事?」


如月「二人とも急いで置いて行くわよ」


イムヤ「如月かなり焦ってるね・・」


明石「まぁ、そうだろうね。イムヤ此処を任せて良い?」


イムヤ「どうするの?」


明石「島の反対側に行ってみる。何か胸騒ぎがするしみんながみんな捕まってる気がしなくてね。船は置いておくから何かあったら私の事は気にせず乗って逃げて」


イムヤ「大丈夫なの?」


明石「こんな所で死ぬ気はないよ。私しぶといから殺す方が難しいよ」ニヤリ


イムヤ「ふ、分かった気をつけてね。此処は任せて」


明石「じゃ、頼んだよ」ダッ


そう言うと島の反対側へと向かって行った


ジャングルで迷わなければ良いけど


イムヤ「さて、見張りもいないし如月はもう入ったかな?」


如月「・・・・・」うろうろ


イムヤ「ありゃ?入り口前で待っててくれたんだありがと」


如月「え、えぇ、明石さんは?」


イムヤ「島の反対側に行くから此処は頼んだって」


如月「そう・・・・」


イムヤ「入らないの?」


如月「入るわよ。イムヤ準備出来てる?」


イムヤ「うん、大丈夫だよ」


如月「そう・・・・」


イムヤ「??」


如月「・・・・・・」


イムヤ「それじゃあ行きますか!」ガシッ


如月「あ・・・・」


中々入ろうとしない如月の手を引いて元鎮守府へと入った


ー元鎮守府ー


イムヤ「潜入成功」


如月「・・・・・・」


中に入るとすぐに艦娘達の姿があり、一斉に怪しい目で見られる


野良艦娘達「「「・・・・・っ!」」」ギロッ


イムヤ「如月」ハイライトオフ


如月「分かってるわ」ハイライトオフ


イムヤも如月も自己的にハイライトをオフにして死んだ様な目をする事で


野良艦娘達「「「・・・・おかえり」」」


イムヤ「ただいま・・・」


仲間として入る事に成功した


限界を迎えた心


提督を探す為に元鎮守府の廊下を歩く


不安と恐怖で前を見て歩くのでさえ辛かった


視界がぼやけてくる汗が止まらない


如月「・・・・・」


イムヤ「冷や汗凄いけど・・」


如月「問題ないわ・・」


逃げてはいけない・・ちゃんと見ないと


如月「っ!」


思ったより遥かに此処は酷かった


懐かしく感じる場所や匂い


でも、そこにあるのは知らない知りたくなかった現実だった


みんながみんな目に生気がない


あの時と違い過ぎている


あの時はみんな目は輝いていた。でも、それは本当の事を知らなかっただけで・・


知らなくても良かったのかもしれない


でも、それを壊してしまったのが・・私と彼だ


今こうなってるのは自分の所為で・・だから・・


ズキッ


如月「うぅ・・・・」


駄目!考えちゃいけない!でも、ちゃんと見ないと


イムヤ「ん?ちょっと大丈夫?」


如月「大丈夫・・うぅ・・あ!」


私がみんなをこうしてしまった・・光を奪ってしまった


此処を歩く資格もないのに来てしまった


あれ?私なんの為に来たんだっけ?


あれ?怖いな・・なんで此処にいるの?みんな怖いよ・・


野良艦娘達「「「・・・・・」」」ジーー


みんなの目が私を責めている様に・・いえ、責めてる・・


いや、いや!いや!!


あの時の光景が鮮明に蘇っていた。それは目を瞑っても見えてしまう


光を持つ瞳と光の失った瞳が如月を睨んでいた


如月「ああ・・見ないで・・お願い!」


イムヤ「落ち着きなって!」


如月「触らないで!」パシッ


イムヤ「っ!」


そうよ!これは私の記憶じゃない!私じゃない!出て行け!私をこれ以上苦しめるな!


如月「出て行け!私の中から出て行け!」


お前は誰だ!お前は誰なんだ!!この偽物!!