2017-08-13 16:07:57 更新

概要

気が向いたら載せるシリーズ第一弾






雨が降っている


暗く悲しい雨


いつまでも降り止まない雨


そう思っていた



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「・・・・・・・・・・ん?きりたん?」


「んむぅ・・・・・・何ですか」


「もう放課後だよ?今日も一緒に帰ろ!」


「・・・そうですね、帰りましょう」




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冷たい雨


傘もささずに


ずっと一人


雨にうたれていた




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「・・・・・・でさー、隣のクラスの―――」




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陽の光など無く


つねに曇り空


明るいものから


遠ざかっていく



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「・・・るー?聞いてる?きりたんー」


「・・・えぇ、聞いてますよ」


「でさでさ!今度の日曜一緒にさ―――――」



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そんな日々は突然崩れ落ちた


光差し、太陽が顔を見せ


私を照らす



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「ねーねー、何読んでるの?」


「私はウナ!音街ウナ!」


「きりたん!よろしくねきりたん!」


「きりたーん、教科書見せてー?」


「ぐぬぉおおおお!次は負けないんだから!」


「楽しいか?きりたん!」


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「でさでさー」


「ウナちゃん」


「ん?どうしたきりたん」


「ありがとう」


「ふえ?」


「・・・」



いつも一緒にいてくれて


こうして並んで歩いてくれて


少し困らせてくれて


一緒に遊んでくれて


相談してくれて



「友達になってくれて、ありがとう」


「きりたん・・・」


「えへへっ、こちらこそ!」


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もう私の心の雨は


一人で寂しかった、苦しかった、涙した



あの雨は




一人の太陽が




虹に変えてくれた



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「これからもよろしくな!きりたん!」


「これからもよろしくね、ウナちゃん」




もう、ひとりじゃない




END






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