2017-09-01 22:27:34 更新

概要

もうすぐクリスマスになるころ、白露型の皆が一緒にあることを考えていた・・・


前書き

いつもは短文ですが、長文で書いてみようと思います。
いつものようにのんびり更新していきます。


もうすぐクリスマス・・・鎮守府内では飾り付けが皆で設置され、豪華な料理・おいしいケーキ・・・そしてプレゼントは


何がいいかを考える、年に一度の楽しい行事です。


私も、司令のためにプレゼントを考えていました・・・手編みのマフラーはどうかしら? それとも、私と司令のペアのリングとか・・・


考えると色々浮かびます。


他の皆さんも各自、クリスマスに向けて行動しており、早く来ないかと待ちわびていました。


・・・・・・


「今日はアイスは・・・我慢しよ~っと!」


江風が酒保でアイスを買うつもりだったが、何故かやめて部屋に戻っていった。


「よし、我慢できた! これで100円貯金できる♪」


江風は持っていた貯金箱に100円を入れる。


「・・・・・・」


貯金箱を持ってじゃらじゃら鳴らして・・・


「そろそろ貯まったかなぁ~・・・」


何かを買いたいのか、数カ月前から貯金を始めた江風・・・そこに、


「あら江風・・・どう? そろそろ貯まった?」


姉の海風が貯金額を聞く。


「もう少し・・・もう少し貯まれば、皆で実現できるはずだよ!」


どうやら、白露型の皆からお金を預けて貯金している様子だ。


「山風と春雨さんも呼ぶんですよね・・・クリスマスに白露型全員が集まる・・・とっても楽しみです!」


海風もとても嬉しそうだ。


・・・・・・


「村雨、いるかい?」


時雨が村雨の部屋に入って・・・


「あら、時雨・・・どうしたの?」


「もうすぐクリスマスだよね? そろそろ江風に皆に渡したお金が貯まる頃じゃないかな?」


「・・・そうね、確か春雨と山風も呼ぶんだったわね。」


「白露型全員が揃うのは滅多にないからね・・・その日は皆でいっぱい盛り上がろうね!」


「そうね・・・とっても楽しみね。」


2人もクリスマスが待ち遠しかった。


・・・・・・



そもそも何故お金を貯めているかと言うと・・・ 


春雨・山風を除く白露型8人が会話をしていた時、


「姉貴! マジックって知ってるか?」


「マジック? ・・・それって何ですか?」


海風は首を傾げ、


「手品とも言うんだけど・・・目の前にあったコップがいきなり消えて、気づいたら他の人の掌に乗っていたりするんだよ!」


「へぇ~・・・それは凄いですね。」


「後、密封しているコップの中に玉が入ったり、100円玉が一瞬で500円玉になったりでとにかく凄いんだよ!」


江風があまりにも強調するので、


「わかったけど・・・それがどうしたんだい?」


「それが、今年のクリスマスにこの鎮守府付近でマジックをやるんだって・・・入場にお金が掛かるけど、


 皆で見に行きたいなぁと思ってさぁ。」


「面白そうね・・・それで、入場料はいくら掛かるのかしら?」


「え~と・・・確か・・・」


江風は値段を言って・・・


「少し値が張るね・・・でも、人気イベントならそれくらいは普通かな・・・」


「今年は珍しく白露型が全員集まるじゃん? だったら皆で見に行きたいなぁって思ってるんだけどさぁ。」


「それはいいですね! じゃあその日に向けて貯金をしていきましょう!」


皆が賛同して、それで貯金を始めたのである。


・・・・・・


「え~と・・・合計金額はと・・・」


江風と海風が計算していき・・・


「目標金額まで後2万円か・・・後、2週間くらいしかないけど・・・大丈夫かなぁ?」


「まぁ頑張りましょう・・・山風と春雨さんの分も貯めないと行けませんからね・・・」


別の鎮守府に着任している2人にはそのことを知らせていない・・・それは2人のために皆が考えたサプライズでもあった。


「頑張ろう・・・明日もアイスを我慢して、貯金して・・・」


後2万・・・江風たちは頑張って貯金するのだった。


・・・・・・


クリスマスまであと1週間になったころ・・・鎮守府内は多忙の日々を送る。


クリスマスまでに資料をまとめ、ノルマの出撃数をこなし、飾り付けも終盤に差し掛かりとにかく忙しい・・・


江風たちも例に漏れず、出撃と遠征で忙しかった。


「旗艦江風帰還! 無事成功したぜ、提督!」


「ああ、お疲れ様・・・ほら、今日のアイスのお金・・・皆で食べてこい。」


「やったぁ~! じゃあ遠慮なく頂くぜぇ!」


江風たちはお金を握って執務室から出て行く。


当然行った場所は酒保ではなく自分の部屋・・・貯金箱にお金を入れる。


「貯まれ貯まれ~・・・皆で見に行くんだからな~。」


と、貯金箱を鳴らしながら楽しみにしている江風であった。



クリスマスまで後3日、


「は~い、江風。 どう? 順調に貯まってる?」


「村雨の姉貴・・・うん、少しずつだけど貯まってるよ。」


「私も入れていいかしら?」


そう言って持っていた数枚の100円を貯金箱に入れていく。


「どうしたのさ、そんなにたくさんの100円玉・・・」


「さっき酒保で買い物してて、数枚残ったの・・・なら江風の貯金箱に入れていいかなぁ~って。」


「ありがとう・・・姉貴。」


「いいのよ・・・久しぶりに春雨にも会えるんだから。」


お金を入れ終わると、村雨は部屋から出て行った。


「江風、いるかい?」


今度は時雨がやって来て・・・


「どう、貯まってる? 無駄遣いしてない?」


「酷いこと言うなよ、時雨の姉貴! ちゃんと貯めてるって!」


「そう・・・それはよかった・・・じゃあ僕からも・・・はい、500円。」


そう言って500円玉を入れた。


「後3日か・・・楽しみだねぇ。」


「うん・・・山風にも会えるからなぁ・・・久しぶりだから構ってやらないとね。」


「ふふ・・・」


2人はしばらく会話をしていた。


・・・・・・


クリスマスまで後2日、


各艦娘たちがプレゼントを何にするかを決めている所・・・霧島と秋月も提督と一緒にクリスマスの向けて料理を作っていた。


「クリスマス用に特別なおにぎりの具を混ぜて・・・と。」


秋月がせっせとおにぎりを握っていく。


「司令、こちらの加熱処理終わりました。」


「ありがとう・・・じゃあ、今度はボールに生クリームを入れて8分までかき混ぜてくれ。」


「はい、わかりました!」


力仕事は戦艦の見せどころ・・・霧島は勢いよく回し始める。


「司令、クリスマス用のおにぎりを握り終えました。」


「そうか、じゃあ通常のおにぎりと区別がつくように分けてくれ。」


「はい、わかりました。」


そう言って秋月は特別なおにぎりを包んで保管庫に持って行った。


・・・・・・


クリスマスまで残り1日と迫ったころ、白露型の皆が集まって・・・


「どう、溜まった?」


「皆で行くためのお金・・・貯まっていますように・・・」


皆の前に江風が貯金箱の蓋を開けて、お金を出す。


「・・・・・・」


皆が各自お金をそろえて計算していく。


「・・・・・・」


果たして合計金額は・・・


「惜しい・・・後5000円足りなかった・・・う~ん、どうしよう。」


「もう時間が無いですよね? 明日皆で入場するんですから・・・今日までにチケット買っておかないと!」


「う~ん・・・涼風の財布には・・・何も残ってないや!」


「涼風は我慢しないでアイスばかり買ってたもんね~・・・」


「仕方ないじゃん! 風呂上がりの牛乳とアイスはどうしても我慢できないんだ・・・勘弁してくれよ!」


「はいはい・・・でもどうしよう・・・」


皆が考えていると、


「どうしたんですか、皆さん?」


秋月だった。


「あら、秋月さん・・・何でもないですよ。」


「・・・・・・」


皆がお金を集めている光景を見て咄嗟に、


「お金が足りないんですか? 秋月が少し出しましょうか?」


「え!? いや、その・・・」


秋月のいきなりの言葉に皆びっくりする。


「大丈夫ですから・・・皆の問題ですので、気にしないでください。」


皆が遠慮する・・・一人を除いて・・・


「秋月さん! ちょうどよかった! 5000円ほど貸してくれよ!」


その場の空気を読まない涼風が言葉を発する・・・他の皆は呆れる。


「涼風! あなた何て失礼な事を!」


「えっ・・・だって秋月さんが貸してくれるって・・・」


涼風はきょとんとする・・・それをよそに、


「どうぞ・・・お返しはいつでもいいですので。」


そう言って江風に5000円を渡し、その場から去った。


皆「・・・・・・」


凄く気まずい瞬間だったが、何とか目標金額に達した。


「秋月さんには感謝して、これで揃ったから・・・後は江風! チケットを買ってきて!」


「よっしゃあ! 行ってくるぜぇ!」


江風は貯めたお金を持ってチケット売り場へと向かった。


・・・・・・


「これで明日は皆で見に行けるなぁ~。」


江風は上機嫌である。


「なるべくなら前の席がいいよね、後ろだとあまり見えないんだよな~。」


席場所を考えながら、江風は走っていった。


・・・・・・


「ええ~~っ!! チケット完売したって!!?」


江風に告げられた、残酷な一言・・・どうやら昨日の昼過ぎに売り切れてしまったらしい。


「そんな・・・せっかく貯めたのに・・・せっかく楽しみにしてたのに・・・」


江風は半ば半泣きの状態で、その場を後にした。


・・・・・・


「あ、江風が帰ってきた。」


江風の帰りを皆が今か今かと待ち続けていた。


「どうだった江風? チケット買えた~?」


「・・・・・・」


悲しそうな表情の江風を見て・・・


「? どうしたの、江風?」


「姉貴・・・ごめん!」


江風は皆に謝った。


・・・・・・


「そう・・・残念だったねぇ。」


「昨日で売り切れたんなら仕方ないよ、ほら元気出して!」


皆が励ますが、当の江風は落ち込んだままだ。


「ずっと前から楽しみにしていたのに・・・」


あまりの落ち込みさに皆は声を掛けることが出来なかった。


・・・・・・

・・・



待ちに待ったクリスマス! 提督が皆の前に立つ。


「今日までご苦労だった! 出撃ノルマも達成し、書類整理も昨日の時点で終わった。


 今日は皆が楽しく祝えるようにたくさんのご馳走とケーキを用意した、では皆!楽しんでくれ!」


提督の話が終わると一斉にクラッカーを鳴らして盛り上がった。


「提督さん、このケーキおいしいっぽい♪」


「これはオペラと言ってな・・・コーヒー風味の芸術的な色合いを見せる・・・」


「そんな難しい説明はいいから! 司令も早く頂きましょう!」


「はいはい・・・では、頂こう。」


・・・・・・


「何、このおにぎり・・・具がジャムなんだけど!?」


「司令の提案で苺とミカンのジャムを入れてみました・・・ちなみに残したらケーキは食べてはいけないそうです。」


「なるほど・・・一種の罰ゲームってことね・・・いいわよ! 食べてやろうじゃない! ・・・はむはむ。」


・・・・・・


皆がクリスマスを楽しむ中・・・


「・・・・・・」


村雨と海風が鎮守府の外で誰かを待っていた、そして・・・


「あ、来た来た・・・春雨~! 山風~! こっちこっち!」


別の鎮守府から春雨と山風がやってきた。


「村雨姉さん!」


「久しぶりねぇ、春雨! 元気にしてた?」


村雨は大喜び・・・一方の海風は、


「山風・・・元気にやってる?」


「海風姉・・・あたし・・・会いたかった。」


「私もです・・・さぁ、今は皆クリスマスで盛り上がってますから、一緒に行きましょう。」


久々の再会を喜びつつ、村雨たちは鎮守府内へと入った。


・・・・・・


入ってすぐに他の白露型の皆と会う。


「春雨、久しぶりだね。 元気にしてたかい?」


「山風じゃん! あたいだよ涼風だよ! ちゃんと覚えているよな~?」


皆で盛り上がる。


「あら・・・白露はどうしたの?」


白露の姿が見えなくて村雨が聞くと・・・


「ああ・・・一番先にご馳走を頬張って一番に体調崩して、一番先に布団に入ったよ。」


「あらあらww」


「・・・江風は・・・いないの?」


山風が江風を探す。


「あそこにいますよ・・・江風! 山風が来ましたよ~!」


「ああ・・・山風じゃん・・・久しぶり・・・」


「・・・久しぶり・・・どうしたの? 元気ないね?」


「別に・・・何でもないよ・・・」


そう言って江風は皆の前から立ち去る。


「・・・江風・・・どうしたの?」


「う~ん・・・ちょっと事情があってね~。」


「?」


「ほらほら・・・せっかくのクリスマスなんだから・・・早くケーキを食べましょ! ねぇ!」


村雨の合図で皆がご馳走に走った。


・・・・・・


「あらぁ・・・このチーズケーキおいしい♪」


「おいしいです・・・このショートケーキ・・・いつもよりクリームがいっぱい乗っています。」


春雨も喜ぶ。


「・・・うん? な、なにこれぇ~・・・」


山風がおにぎりを食べて吐き出しそうになる。


「秋月さんの特別なおにぎりですねぇ~・・・罰ゲーム風にジャムや辛子を入れているんですって。」


「・・・おいしくないよ、これ。」


「私も・・・唐辛子が入っていました・・・辛い~。」


2人は残そうとするが、おにぎりの前に立っている札に目をやる。



おにぎりを残したらケーキは食べられませんよ!



「・・・・・・」


「はい、山風。私が食べますから山風はケーキを取りに行ってきなさい。」


「でも・・・」


「私はいいから・・・ほら、早く。」


「・・・うん。」


山風が皿を持ってケーキを取りに行った。


「・・・・・・」


鎮守府外で、江風が落ち込みながらケーキを頬張る。


「・・・こんなところにいたのかい、江風?」


「・・・時雨の姉貴・・・」


時雨は隣に座って、


「売り切れだったんだから仕方ないよ・・・別に皆、江風を責めてるわけじゃないんだよ。」


「それはわかってるけど・・・せっかく皆で貯めたのに・・・」


「・・・じゃあ別の物に使おうよ? 僕たちが欲しかったものを買ってさ・・・後、提督に何か買ってあげるのもいいかもね。」


「・・・うん、そうだね。」


2人は立ち上がって・・・


「ほら行こう、せっかくのパーティなんだからさ・・・楽しもうよ!」


「そうだね・・・心配かけてごめんな、姉貴!」


そう言って、会場に戻る2人。


・・・・・・


「司令! これを・・・どうぞ!」


秋月が提督にプレゼントを出す。


「オレに? ・・・ありがとう!」


提督は恥ずかしくなりつつも受け取る。


「ああ! 先を越されたぁ!」


霧島が目の前に現れて・・・


「司令! こ、こ、こここれを・・・受け取って下さい!」


と、プレゼントを出す。


「・・・ありがとう。」


そう言って霧島からプレゼントを受け取る。


「提督、私たち白露型皆からの・・・プレゼントです・・・どうぞ♪」


村雨が代表となってプレゼントを出した。


「・・・皆ありがとう・・・大切にするよ。」


プレゼントを受け取った提督は先に執務室に戻った。


・・・・・・

・・・



その後、クリスマスイベントは盛り上がり・・・終わる時間が迫りつつあった。


「司令、今日はお疲れ様でした。」


霧島が声を掛ける。


「ああ、皆も今日はありがとう! ・・・そう言えば、気になったんだが・・・」


「はい、何でしょう?」


「鎮守府の元気印の江風は今日は珍しく静かだったなぁ・・・何かあったのか?」


「・・・そう言えば、今日に限って静かでしたねぇ・・・」


「・・・あの~、提督。」


村雨が手を上げて・・・


「実は・・・」


村雨が詳しく事情を話した。


「そうか・・・そんなことがあったのか・・・」


「それで、江風は酷く落ち込んでしまって・・・声を掛けても反応しなくて・・・」


「・・・まぁ、頑張って貯めたのに肝心のチケットが完売じゃあ落ち込むな、確かに・・・」


「せっかく山風と春雨が来るから一緒に行こうと張り切っていたので、ちょっと可哀そうです。」


「・・・う~ん・・・」


提督は少し考え・・・


「春雨と山風はまだいるのか?」


「はい・・・もう少ししたら帰る予定です。」


「・・・そうか。」


「・・・・・・」



提督が何か考えている・・・何だろう?



・・・・・・


「春雨! 山風! 待って!」


帰ろうとする2人を村雨が止める。


「村雨姉さん・・・どうしたんですか?」


「提督が・・・提督が・・・」


「?」


「提督が特別にね・・・一晩泊まることを許可してくれたの!」


「ほ、本当ですか!」


「他の鎮守府の提督から許可は貰ったそうだから、今日は一緒に寝ましょ!」


「はい、村雨姉さん!」


春雨は村雨についていき、山風は海風にくっつく。


「あたしも・・・海風姉の部屋に泊まっていい?」


「もちろん・・・じゃあ部屋に行きましょうか。」


山風を連れて部屋に戻った。


・・・・・・


夜・・・寝静まった部屋で、


「ねぇ、江風・・・起きてる?」


「ん~、何だよ山風・・・トイレか?」


「違う! あのね・・・ありがとね。」


「ん?」


「あたしのためにチケット買おうとしてくれたんだよね? 海風姉から聞いたよ。」


「・・・・・・」


「見に行けなかったのは残念だけど・・・あたしは海風姉と江風に今日会えたから・・・とっても嬉しかったよ。」


「・・・・・・」


「だからもう落ち込まないで・・・また今度・・・皆で見に行こう・・・ね?」


「ああ・・・そうだなぁ。」


山風に励まされて江風は安心して眠りに就いた。


・・・・・・


「村雨姉さん・・・」


「何? どうしたの?」


「司令官とケッコンしたんですよね?」


「うん・・・」


「司令官はどんな人?」


「とっても優しくて、頼りになって、私たちの事を一番に気遣ってくれる提督よ。」


「そうなんですか・・・良かったぁ。」


「・・・春雨もこの鎮守府に着任すればいいのにね・・・」


「私は大丈夫です・・・私の鎮守府の司令官はとても優しいですから。」


「そう・・・もし、何かあったらすぐに私に相談するのよ?」


「はい、村雨姉さん。」


そう言って、2人は床に着いた。


・・・・・・


翌日の朝、


今日からまたいつもの生活に戻るはず・・・だったのだが、


何やら朝からバタバタ忙しい・・・急な出撃・それとも敵の急襲!?


・・・・・・


いやいや、そんな緊急事態ではなかった・・・とある行事の前触れだった。


「イベント?」


江風が首を傾げる。


「ええ、提督が私たちのために朝から特別にイベントを開いてくれるんですって。」


「へぇ~・・・あたしたちのために? 何だろう・・・」


心当たりがないためか、江風は困惑する。


「山風も連れてきたら? 私は春雨を連れて行くから・・・場所は大会議室ですって。」


「うん、わかった・・・」


村雨を見送ると、江風は部屋に戻った。


・・・・・・


大会議室に並べられた椅子に各自座り始める。


「ねえねえ江風・・・これから何が始まるの?」


状況がわからない山風が不安になる。


「あたしもわかんなくて・・・姉貴によると提督が何かイベントを始めるって言うんだ。」


「・・・イベント・・・」


「何か面白いことでもやるのかな? まぁ提督の事だからいつもの予想不能な事するかもね。」


「・・・ここの提督は・・・変な人?」


「うん・・・結構ね。 でも、結構面白い提督だよ。」


「・・・変な人なのに・・・面白い人?」


「うん・・・変なのに、何故か面白い提督なんだよ。」


会話しているうちに提督がやってきて・・・


「皆集まったかな・・・」


提督が出てくると皆が急に静かになる。


「あ~・・・今日は特別に・・・そうだな・・・白露型の皆のためにあるイベントを行おうと思う・・・


 もちろん、それ以外の霧島や蒼龍たちも参加して構わない・・・まぁつまり全員参加でいい(即答)!」


やたら遠まわしで語る提督に艦娘からは「何するんですかぁ~?」と言葉を返される。


「うむ・・・では、最初にこれをやろうか。」


そう言って提督が出したもの・・・それは1枚の間宮券。


「ここに1枚の間宮券がある、本当に1枚しかない・・・誰か確認してくれ。」


提督が目の前にいる艦娘に目を付け、


「そこの緑色の髪のお嬢ちゃん、ちょっと確認してみて。」


「・・・あ、あたし?」


名指しされた山風が困惑する・・・海風は「頑張って」と背中を押した。


「・・・・・・」


提督に券を渡されて確認する・・・擦って見たり、表裏を見たり、折ってみたり・・・


「うん・・・1枚しかない・・・」


確認を終えて、提督に返す。


「じゃあ皆・・・よぉ~く目を凝らさずに見てな。」


提督が合図して・・・3・・・2・・・1・・・「ほらっ!!」


その瞬間、目の前の間宮券が10枚になった。


「え!? 嘘!?」


見ていた山風が目を疑った。


「す、すげぇ~!!」


隣にいた江風も驚く。


「ほら、確認。」


今度は江風に確認させる、


「・・・1、2、3・・・」


1枚1枚数えて・・・


「本当だ・・・確かに10枚・・・提督、すげぇ~よ!!」


江風は感動した。


「では、次行こうか。 はい、注目! 今から・・・」


そう・・・江風が皆のために行きたかったマジック会場・・・提督が江風たちのためにマジックイベントを開いたのであった。


・・・・・・

・・・



「提督にあんな特技があったなんて・・・」


村雨はとても驚く、それに対して霧島は・・・


「昨日の深夜から司令一人で特訓していたんですよ。」


「えっ、そうだったんですか?」


「はい・・・執務室に明かりが灯っていたのでこっそりのぞいたら、司令がたくさんの手品の本を読みながら


 実践の練習も兼ねてやっていましたよ。」


「・・・・・・」


「余程江風さんのことが気がかりだったんですね・・・司令もなんだかんだ言って本当は皆の事を


 ちゃんと気にかけているんですよ。」


「・・・・・・」


提督のご厚意に感謝する村雨だった。


・・・・・・


2人が鎮守府に戻る時間になり、


「じゃあね、春雨・・・また会いに行くからね。」


「はい、村雨姉さん。」


もう一度2人で抱き合って別れの挨拶をする。


「・・・海風姉・・・江風・・・またね。」


「山風も、あっちの鎮守府で頑張るんですよ。」


「おう、頑張れよ! 山風!」


「・・・うん。」


「また来いよ!」


2人が戻っていくのを鎮守府外で村雨たちが見送っていた。


・・・・・・


「なぁ、提督!」


「ん、どうした?」


「ありがとうな・・・あたしたちのためにイベント開いてくれて!」


「ああ、そのことか・・・別に気にするな。」


「またやってくれる?・・・1か月に1回のペースでもいいぜぇ!」


「・・・そうだなぁ・・・」


「ん?」


「お前がまた何か悪さしたら、使えるかもな。」


「ど、どういう意味さ・・・」


「さっきは券を増やしたけど、実は逆もできるんだよね。」


「・・・・・・」


「10枚を1枚に変える・・・そうだ・・・今度悪さしたら目の前でお前の給料を半分にするマジックを見せてやるよ(笑)」


「そ、それは勘弁してくれよ~~!!」


「ははは・・・。」


・・・・・・


「それにしても・・・」


提督が机に貰ったプレゼントを置いて・・・


「たくさん貰ったな・・・」


提督は1つ1つ箱を開けていく。


「秋月のは・・・ふむ・・・出張で行く時用の弁当箱か・・・有難く使わせてもらおうかな。」


「霧島のは・・・手作りマフラーか・・・今日から使おう。」


「村雨たちのは・・・ほほぅ、家具屋で購入したクリスマスセット・・・早速飾るかな。」


「後は・・・他の皆からだね・・・ふむふむ・・・これは使えそう。」


提督はとても嬉しく思った。


・・・・・・


「司令から何か貰いましたか?」


霧島が聞くと、


「はい! 秋月はこんな厚みのお米券を頂きました!」


「村雨は前から欲しかったマフラーと手袋が入っていました♪」


「良かったですね・・・では、皆漏れがありませんね・・・それでは、私は執務がありますので。」


霧島は確認すると、執務室へと戻った。


・・・・・・


今日から・・・と言っても昼からだが、普段通りの生活が始まった。


「数日後には大掃除が待っているからな、出撃・遠征を計画的にこなし、大晦日に向けて各員準備すること!」


提督の号令によって皆が散開した。


「大晦日の後は正月・・・きひひっ♪ お年玉だ、お年玉♪」


「お年玉・・・あたしがいっちばーん多く貰うんだからね!」


「こらこら、白露に江風・・・先の事はいいから早く出撃・遠征の準備をしてよね。」


「はいよ、姉貴!」


白露型は今日も元気よく出撃・遠征を行うのであった。










「提督と白露型」3 終












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柔時雨さんから
2017-09-01 11:00:50

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2017-09-01 11:00:53

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1: 柔時雨 2017-09-01 11:00:57 ID: H33nLgNp

どうも、初めまして。

白露型、可愛くて良いですよねぇ。
皆のために一夜漬けで手品覚える提督、マジイケメン……

SSを読んで癒されましたわぁ。
応援しています、頑張ってください。

2: キリンちゃん 2017-09-01 20:54:19 ID: 4srgz1Kx

コメントありがとうございます!
また白露型の物語を書く予定です。
時間があれば読んでください♪


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