2017-09-07 21:42:17 更新

概要

異常な提督の鎮守府物語、序章です。並外れた身体能力と頭脳をもった新任提督が、以前潰れたボロ鎮守府に着任するところから始まります。興味をもたれた方は立ち寄っていただけると嬉しいです。


前書き

初心者です。艦これにも詳しくありません。語句もおかしな点が多数存在すると思います。それでもいいという方はお楽しみください。アドバイスもらえるとありがたいです。


提督適合試験合格発表会場


同期A「いやぁ、ドキドキするなぁ。まあ、お前は確定合格だろうけど」


提督(着任前)「はあ?何言ってるんだよ?」


同期A「だってさぁ、お前いっつも主席だっ たし、体力テストの結果は記録全部更新しちまうし。終いには海上歩行までやっちまうし…。お前、本当に同じ人間?」


提督(着任前)「お前、本人にそれ言うの?」


今回、新しく着任できる提督枠は五つ。この日、この会場でその枠を勝ち取った人が発表される。


同期A「まあ、とりあえず見に行きますか」


そうして二人は会場に足を踏み入れていった。


ーーーーー

ーーー


R鎮守府正門前


提督「ここが俺の着任する鎮守府かぁ。」 


この提督は見事に試験を合格していた。全科目満点という偉業を成し遂げて。


提督「確か、ここは廃棄された鎮守府なんだよなぁ」 


そう、ここは昔、深海棲艦の大群に攻撃をうけ、廃棄された鎮守府だ。今やその領域は完全に取り返し、深海棲艦もよりつかなくなったとはいえ、やはり鎮守府を建て直すべきだという意見が多く、新しい提督を募っただそうだ。


提督「はぁ、そういう訳あり物件は、もっとベテランの人とかに託すべきでしょ。何で俺なんだよ…」


そう愚痴をこぼしながら鎮守府の中に入っていった。余談だが、彼の同期Aは合格できませんでしたw


提督「…ひどいなぁ」


中は整備されておらずボロボロだった。いや、普通建て直すのなら最低限の設備ぐらい直しとけよ!っと提督は心の中で突っ込んだ。


提督「確か、前にいた艦娘をここに呼び戻したらしいな。どこにいるんだろう?」


ここで一つ、この世界の常識を話しておかなければならない。ここでは艦娘は兵器としてしか見られない。つまり、どこも艦娘にとってはブラック鎮守府だということだ。


提督「おーい、誰かいないのかぁ!」


ギシギシ鳴る廊下を歩きながら提督は奥へと進む。元帥殿曰く、ここには元々8体の生き残った艦娘がいて、その全員がすでにここに着任している、とのことだ。だれかいるはずなのだが…。


提督「…おーい」


ビクッ


廊下の片隅で肩を震わせた少女が1人。


提督「!よかったぁ。やっと誰かに会えたぁ」


ビクビク


?ひどく怯えている。なぜだろう…?


提督「大丈夫かい?君、名前は?」


体育座りして震えている少女に質問する。

彼女は弱々しく、こう名乗った。


??「……雷…」


提督「そうか、雷か。俺はここの新しい提督だ。宜しく頼むな」ニコッ


雷「…?」


雷は不思議そうに提督を見た。今まで、雷は笑顔を向けてくれる提督を見たことがなかったからだ。


提督「どうした?俺の顔に何かついてるか?」


ビクッ フルフル


提督「…?そうか、なら…」


ゴクッ


提督「他の子たちがどこにいるか、知らない?」


雷「…え?」


子?それは私たちのことを言ってるの?

雷はありえないことの連続で、思考停止を起こしかけてた。


雷「えっと、その、…わかりません」


提督「そっかぁ。しょうがない。雷、ここの鎮守府、案内してくれない?」


雷「私が…ですか?」


提督「うん、頼めない?」


雷「わ、わかりました」


そうして雷に鎮守府全体を案内してもらった。雷は最後までおとおどしていた。そして、驚くことにその間、誰とも会うことは無かった。


提督「ありがとうね、雷」


雷「い、いえ。そんな…」


提督「時間は…ちょうど1200か。よし、案内 してくれた礼だ。昼ご飯を作ってやろう」


雷「ええ!?」


提督「…何だよ、そんなに男が作る料理は嫌いかぁ?」


雷「いや、その、そういうわけではなくて…」


提督「?まあ、とりあえず食堂の椅子に座って待ってな」


数十分後


提督「出来たぞぉ!」→肉野菜炒め


雷「ふあぁぁぁー!!」キラキラ


提督「あんまし食材なかったからなぁ、簡単なもので悪いな」


雷「そんな…えっと、これ、食べていいんですか?」


提督「あぁ、全部食っていいぞぉ。俺のはこっちにあるし」→もう一つ


パアァァァァ


雷「い、いただきます!」


ーーーーー

ーーー



雷「…おいしかったぁ」


提督「ふふ、それは何よりだ」


雷「司令官、ごちそうさまでした」


提督「おう、お粗末様でした。さて、腹ごしらえもしたことだし他の子をもう一人探しにいきますか」


雷「…?何でもう一人なんですか?」


提督「ん?あぁ、ここの鎮守府さ、資材とかほとんどなくてさ。それでとりにいきたいんだけど、やっぱり最低限三人は欲しいんだよ」


雷「なるほど…、あれ、それなら後二人じゃあ?」


提督「ん?後一人だぞ」


雷「???」


提督「雷と後一人、そして俺、ほら三人」


雷「……。ええええええ!!??!?」


??「…うるさいなぁ」ヒョコッ


提督「あれ?お前は?」


??「あぁ、そうか。君が…」


提督「ん?」


??「僕は時雨、宜しくね。提督」


提督「おお!そうか、時雨か。よし、これで三人揃ったな!」


時雨「三人?」


提督「これから資材を取りに行きたいんだ」


時雨「なるほど、了解した。それで?後一人は?」


提督「?後一人も何も、ここに三人いるじゃないか」


時雨「え?」


提督「雷、時雨、俺。ほらな」


時雨「…え?」


雷「で、でも!司令官は人間よね、あっ、ですよね?海の上にどうやって」


提督「海上歩行できるから問題ないよ」


二人「ええ!?」 


海の上


三人は資材をとるため、海域を進航していた。


提督「海は潮風が気持ちいいなぁ~」


時雨「本当に海上歩行してる…」


雷「どうなってるんだろう、あれ…」


提督「二人ともどうしたぁ?」


時雨「…いや、何でもないよ」


雷もとなりでコクコクと頷いている。

?どこかおかしなところがあるのだろうか。


雷「!!敵艦接近!」


時雨「どうやらきたようだね。提督はさ…」


一瞬だった。時雨が言い終わる前に提督は敵駆逐艦との距離を一気につめ、水柱が立った。

その後には大破した駆逐艦と提督の姿があった。


雷「へ?」


な、何!?何が起きたの!?


時雨「嘘…」


拳で粉砕した…?そんな、そんな芸当ができるのは戦艦ぐらいなハズなのに…。


提督「ふむ。駆逐艦じゃこんなもんか。…?二人とも、どうした?さっさと行くぞ」


二人「…は、はい」


その後も接触した敵艦には提督のオーバーキルにより沈められた。時雨と雷はこの時に決めたようだ。


この提督(司令官)は怒らせないようにしよう。


鎮守府


提督「お疲れ様、二人とも。さ、疲れただろ う。風呂入って今日は休んでいいぞ」


時雨「…ワカリマシタ」


雷「ソウシマス」


提督「ど、どうした?二人とも。何か変だぞ」


二人(変なのは提督(司令官)だよ(よ))


ーーーーー

ーーー



提督「さて、他の子を探しにいくかな。まだ 会ってない子は6人いるみたいだし、早く挨拶済ませないと」


パシャッ


提督「誰だ!!」バッ


??「ヒッ」


そかにはカメラを持った女の子が一人立っていた。今のでひどく怖がらせてしまったようだ。


提督「あ、ごめん。えっと、君は?」


??「ビクビク」


完全に怯えきっている。やっちまった。


提督「えっと、俺はここに新しく着任した提督だ。君の名前を教えて欲しい」


??「ヒィッ、あ、青葉です!ど、どうか解体だけはぁ!」


提督「え?な、何?解体?するわけないでしょ」


青葉「ふぇ?」


提督「写真撮られたぐらいで解体って。どんな暴君だよぉ…」


え、何?俺ってそんなに怖い?

いらん心配をする提督であった。


青葉「あ、え、…よかったぁ」ヘナヘナ


提督「ちょ!?大丈夫か!?」


青葉「す、すいません。ちょっと気がぬけちゃって」


提督「全く、そんなになるぐらいなら初めからやらなきゃいいのに…」


青葉「ご、ごめんなさい!!」


提督「ああ、もういいから。今度は許可とってからやってね」


青葉「へっ?」


提督「ん?」


青葉「また撮ってもいいんですか?」


提督「盗撮はダメだよ」


パアァァァァ


青葉「わ、わかりました!ありがとうございます!!」


提督「ちゃんと仕事もしてね、後、2000からご飯だからね」


青葉「ご飯?」


提督「そ、俺が作るからよかったら食べにきてね」


青葉「?わ、わかりました…?」


青葉はその後、トテテテっと鎮守府のほうに走って行った。


1900 食堂


提督「うん、食材は揃ってるしカレーにしよう」


??「だ、誰!?」


そうやって調理をしようとしたところで雷ぐらいの少女が俺にむかって質問してきた。そのとなりには同じくらいの子がもう一人。


提督「ん?んあ、俺はここに新しく着任した」


??「クソ提督!!」


提督「はあ?」イラッ


??「あ…」


??「あ、曙ちゃん!マズいよ!早く謝って」


どうやらクソ提督と言ってきた子は曙というらしい。いきなりクソとか…。


提督「俺だって、初っぱなからこんなことはしたくなかったんだかなぁ」ゴゴゴゴ


曙&??「ヒィィ!!」


提督の目が赤く光りだす。背中には何やら悪魔のようなものがうかびあがっている。


提督「曙ぉぉ」


曙「い、いや…」


提督「お前はぁぁぁ」


ガタガタガタガタ


提督「ご飯抜きだぁぁぁぁ!!!」


曙「い、いやぁぁぁ……、え?」


??「ご、ご飯?」


提督「ったく、いきなりクソとは何だ。お前らの代わりに資材とりに行ったというのに…」グチグチ


曙「ポカーン」


??「えっとぉぉ、提督?」


提督「ん?何だ?」


??「曙ちゃんへの罰って…」


提督「ご飯抜き」


??「よ、よかったぁぁぁ」ヘナヘナ


提督「!?」


??「て、てっきり、解体かと…」


提督「いや、皆、俺のことどう思ってんの?鬼か何かと勘違いしてない?」


曙「……」ポロポロ


提督「!?」


曙「…ひっく…えっぐ…」ポロポロ


提督「ちょ!?曙!?そんなに嫌だった!?嘘、嘘だから、落ち着いて!」アタフタ


??「クスッ」


曙「ふええーん」


ーーーーー

ーーー



提督「…何でそんなに解体と結びつけたがるかなぁ?」トントン


提督は曙、潮とともにカレーの料理をしていた。


潮「提督、こっちはこれでいいですか?」


提督「おう、じゃあそれ、持ってきてぇ」


潮「はい!」


曙「…クソ提督」


提督「ぁあ!!」イラッ


曙「ヒッ、ご、ごめんなさい。提督…」


提督「全く、それはそっちなぁ」


曙「は、はい!」


仲良く(?)料理中♪


提督「できたぁ…」


曙&潮「ふあぁぁぁ」キラキラ


提督「時刻は1957か。そろそろくるかな?」


時雨「うわぁぁ、いい臭いがするねえ」


雷「司令官!きたわぁ!」


時雨と雷が揃って食堂に入ってくる。おや?

パジャマ姿じゃないか。これも中々。


コソコソ


提督「青葉もそんなとこにいないで入っといで」


青葉「ビクゥ」


提督「よし、とりあえずここにいる皆で食べますか。いただきます」


全員「いただきまーす!」


皆、本当に美味しそうに食べてくれる。

うん、作ったかいがあったというものだ。


青葉「あ、提督」


提督「ん?何だ、青葉」


青葉「この後、提督のこと取材してもいいですか?…あっ、無理なら大丈夫ですけど…」


提督「あぁ、問題ないぞぉ」


青葉「ほ、本当ですかぁ!」パアァァァァ


提督「おう、2200から空いてるからな」


青葉「了解です!」


全員「ごちそうさまでした!」


提督「はい、お粗末様でした」ニコッ


曙&潮の部屋


潮「提督…優しそうな人だったね」


曙「うん」


潮「あんな人、初めて見たよ」


曙「うん」


潮「かっこよかったよね、曙ちゃん」


曙「…うん///」


潮「…ふふ、曙ちゃん、可愛い」


曙「/////」


2200 執務室


青葉「というわけで、きちゃいました!」


提督「時間ぴったりか、すごいな」


青葉「そ、そうですか?///」


提督「まあ、とりあえず、何が聞きたい?」


青葉「は、はい!えっとですねぇ…」


青葉は本当に嬉しかったのだ。今まで、取材どころか写真をとることさえ許されなかった。けれど、この提督は違った。青葉の質問にどれも真剣に答えてくれた。青葉は、これまで満たされなかった心の穴が埋まっていくような、そんな感じがしていた。


青葉「最後に、提督。私たち艦娘のこと、どう思っていますか?」


提督「…そうだなぁ。一言で言うなら、仲間…かな?」


青葉「…」パチクリ


提督「?どうした?何か変だったか?」


青葉「い、いえ……。提督」


提督「ん?」


青葉「私たちのこと、これからお願いしますね。取材、ありがとうございました!」


提督「あぁ、任せろ。お前らは絶対に沈ません。」


青葉「はい!」ニコッ


そうして、提督の初日は幕を閉じた。


次の日 0447 提督の寝室


提督が布団で眠っている間に2つの影がこっそり部屋に侵入していた。


??「これが新しい提督ね。ふぅん、見た目はそこそこって感じかしらぁ」


??「ちょっ、やっぱりマズいわよ。もしバレたら…」ブルブル


??「…ヤバいわね。でも、新しい提督って言われたら気になるじゃない」


??「それはそうだけど…」


??「でも、バレないようにしないとね。話によるとこの提督、雷たちと一緒に出撃して敵艦を素手で沈めたらしいわよ」


??「す、素手で!?」


??「声大きい!!」


提督「…んん~」


二人「ビクゥ!」


??「ど、どうしましょう!?このままじゃ解体、いえ、ここで殺処分!?」


??「落ち着いて!ここは私にまかせて」


提督「誰かいるのかぁ~」ムニャムニャ


バッ


愛宕「ぱんぱかぱーん!高雄型二番艦愛宕よぉ!アナタが新しい提督ね。これからよろしくぅ」


提督「……はっ?」


高雄「…」


愛宕「…」


提督「…」


愛宕「ど、どうしましょう高雄!このままじゃぁ」アタフタ


高雄「アナタが任せなさいなんていうから任せたのに、何してるのよ!!」


提督「…」


二人の見知らぬ女性が言い合っている。なんというか…胸、でかいなぁ。

いや、違う。今、大事なのはそこじゃぁ…。

ダメだ。頭が働かない。


提督「なあ」


二人「ビクッ」


提督「まだ眠たいから一時間経ったら起こして」ガバッ


二人「ふぇ?」


提督「…zzZ」


愛宕「ね、寝ちゃった…」


高雄「……えぇ」


ーーーーー

ーーー



0558


愛宕「あれから一時間は過ぎたけど…」


高雄「起こしたら提督「俺の眠りを妨げるとは何事だぁぁ!」とかいわれそうで…」


愛宕「さすがにそんな理不尽は無いと思うけど、ねえ?」


高雄「でも、起こさなかったら、それはそれで…」


愛宕「どうしましょう。高雄」


0600


提督「パチリ」ムクリ


二人「あっ」


提督「…」ジー


愛宕「…」


な、何?どうなっちゃうの!?


高雄「…」


提督の目、何考えてるかが全く読めない…。


提督「…朝ご飯、作るか」


二人「へぇ?」


スタスタ


高雄「え?」


愛宕「スルー?」


バタン


ーーーーー

ーーー



0700 食堂


雷「あ、愛宕さんに高雄さんじゃない。おはようごさいまぁす」


高雄「…えぇ」ズーン


愛宕「…おはよう、雷ちゃん」ズーン


時雨「どうしたの?二人とも、暗いよ」


高雄「ええ、まあ、ちょっと」


何もされなかったのは良かったけど、


愛宕「いろいろねぇ」


全く相手にされないのは、傷つくわねぇ。


ズーン


時雨「何があったんだろう?」


提督「よぉ~し、できたぞぉ!」


潮&青葉&雷「待ってましたぁ!」


愛宕「え?な、何ぃ?」


高雄「一体何ができたんでしょう?」


今日の献立(朝ご飯)


野菜盛り合わせ 目玉焼き 味噌汁 白米


愛宕&高雄「…」キラキラ


提督「?君たちは確か…、愛宕と高雄だったね。どうだい?簡単なものだけど」


愛宕&高雄「いただきます!」


提督「そ、そうか。…よし、食べますか。」


全員「いただきます!」


ーーーーー

ーーー



提督「これでまだ挨拶してないのは一人になったな」ジャー


時雨「ふふ、すごいね提督。みんなを瞬く間に虜にしちゃうなんて」ジャー


提督は朝ご飯の時に使った皿を洗っていた。時雨はその手伝い中。


提督「言い方があれだな」


時雨「ん?そうかな?」


提督「…まあ、そんなことはどうでもいい。それで時雨、残りの一人、誰かわかるか?」


時雨「……、まあ、知ってるよ。元々一緒にここにいたわけだし」


提督「名前とか教えてくれないか?どんな性格だとか」


時雨「彼女には会わないほうがいいよ」


提督「いや、そういうわけにはいかない。ここはいちよ軍なんだ。放っておく、つまり例外はつくれない」


時雨「…彼女の名は霞というのだけれど」


時雨はとても暗い表情で、あえて、提督にこう言った。


時雨「とても正義感の強い子だった」


提督「そうかぁ…、ん?だった?」


時雨「彼女はね、前にいた鎮守府の提督に襲われたらしい」


提督「!?」


時雨「彼女の言動が気に入らなかったらしい。まあ、元々口は悪かったから、しょうがないと言えばしょうがないのだろうけど…」


提督「…」


時雨「でも、彼女はいつも正しいことを言ってた。けれど…、そのせいで彼女は襲われた。何度も何度も、調教するかのごとく」


提督「…何で時雨はそんなこと、知っているんだ?」


時雨「その鎮守府には僕の姉妹がいるんだ。だから…」


提督「…なるほどなぁ」


1300 鎮守府廊下


スタスタ


雷「あら、司令官じゃない。どうしたの?書類整理終わった?」


提督「あぁ、それは終わってる。今から霞のとこに行こうと思ってな」


雷「!?司令官!それはやめてあげて!!」


提督「…」


雷「彼女は」


提督「聞いたよ」


雷「!?」


提督「だから行くんだ」


雷「…信じていいの?」


提督「あぁ、大丈夫だ」


雷「…わかったわ。司令官を信じる」


提督「ありがとう、雷」ナデナデ


雷「あっ…」


提督「あ、すまん。いやだったか…?」バッ


雷「…いやじゃなかったわ。司令官、もっと…」


提督「…」ナデナデ


雷「♪」


ーーーーー

ーーー



提督「それじゃあ、行ってくる」


雷「うん。司令官、霞のことをお願いね」


提督「おう!」


霞の部屋の前


提督「ここか、…よし。霞、いるか?」コンコン


「……」


提督「俺は新しく着任した提督だ。挨拶にきた」


「……」


提督「…反応なしかぁ」


扉越しに話しかけるも、何の返事も聞こえない。本当に霞は部屋にいるのか?と、不思議になるくらいだ。


提督「…なあ霞。一つだけ答えて欲しい」


「……」


提督「お前は以前、どこの鎮守府にいた?」


「……」


これもだんまりか…。正直言って手詰まりなんだが…。


「……」ボソボソ


提督「ん?」


「…s鎮守府」


提督「そうか、S鎮守府か。すまなかったな、いきなりおしかけて」


「……?」


今、謝ったのか?この男は。私に、艦娘に、兵器に。ありえない。そんなことをする提督がいるなんて…。


提督「いつも0700と1200、そして2000に皆でご飯を食べるようにしたから、きたくなったらおいで。絶対うまいって言わせてやるよ」


ご飯?皆?

何なのだ?この男は。一体、何を考えて…。


提督「それじゃあな」スタスタ


「……」


いや、どうせこの男も一緒だ。どうせ優しいのは最初だけ。そのうち私たちにひどいことをするに決まっているのだ。

霞は、いつの間にか自分の肩が震えているのに気づいていなかった。


翌日 0900 霞の部屋の前


ハアハア


青葉「霞さん、いますか!?大変です!!」


「……」


別に何が起こっても私には関係ないのに。あ、そうか。昨日提督に失礼な態度をとったから解体命令でもでたのか。


青葉「S鎮守府の提督が、逮捕されました!!」


「!」


逮捕…?なぜ、今さら。それに、あれぐらいのこと、他の提督もやっているだろうに。なぜ、あそこの提督だけ……、まさか!


青葉「青葉、見ちゃったんです。夜中、こっそり抜け出す提督の姿を」


「……」フルフル


青葉「これって、もしかして提督がやったのではないのか、と思うんです」


「………の」ボソボソ


青葉「へ?」


「それを私に伝えて、どうしたいの?」


青葉「え!?いや、別にどうというのは…」


「なら、帰ってくれない」


青葉「…わかりました。すいません、霞さん」


スタスタ


青葉は去っていった。

本当は、提督は優しい方だって、私たちを大事にしてくれるって、伝えたかった。

けれど、今の霞にそんな言葉をぶつけても逆効果だろう。

だから青葉はおとなしくその場を去ったのだ。


1400


提督「霞、すまん。また来た」


「……」


何でまた来るのだ。お願いだからほっといて。

霞は心の中でそう訴える。


提督「…そうだ。詫びといってはなんだが、欲しいものはないか?出来る限りのものは買ってやるぞ」


「……」


意味不明。兵器に物を買ってやるなんて。この人は頭がどこかイカれてるのではないか?


提督「霞だって女の子だ。欲しいものの1つや2つ、あるだろう?」


「!?」ガタッ


おん…なのこ?わからない、この男が本当にわからない。

マズい、このままじゃこの男のペースにのせられてしまう。

霞はそう思い、話題を変えようとして、今朝の青葉の言っていたことを思い出した。


「…S鎮守府の提督が逮捕されたって…」


提督「ん?あぁ、らしいな」


「これをやったのって、アナタ?」


提督「…はて?何のことやら」


間があった。この男は絶対にこの件に関わっている。


「…どうして、そんなことを?」


提督「…。仮にもし、俺がそのことに関与しているとしても、別に不思議なことはないだろう」


提督「うちの仲間が泣かされた。理由なんて、それで十分だ」


「……」フルフル


なか…ま?私が…?一回も顔すら見せてない私すら…仲間だと?


「……ふっ、…うっ…」ポロポロ


霞は涙を流した。

もっと、早く会いたかった。こんな、優しい人と。そしたら…そしたら私は。


提督「…霞、2000から夜ご飯を食べる。ハンバーグに挑戦してみようと思うんだ。よかったら、食べにきてくれ」スタスタ


霞「う、うぅ、うわぁぁぁぁん」


ーーーーー

ーーー



1948 食堂


雷「夜ご飯の時間よ!」


時雨「今日の夜ご飯は何だろうね」


青葉「青葉、聞いちゃいました。ハンバーグ、というものらしいですよ」


愛宕「はんばぁぐ?」


高雄「何なんでしょう、それは」


曙「さあね。でも、あの提督が作るんだから、きっと美味しいものよ」


潮「早く食べたいなぁ」


食堂に皆集まり、ワイワイさわいでいる。

その場を霞は隠れながら見ていた。


霞「…」


何これ?皆楽しそうに話してる。そんなことして、提督にみつかったら…。


提督「出来たぞ!」ガチャッ


全員「待ってましたぁ!」


皆の前に形の整ったハンバーグが次々と置かれていく。臭いだけで美味しいのが伝わってくる。


霞「!」キラキラ


ふわぁぁぁ。何あれ!?とっても美味しそう。


提督「!そうか、来てくれたか、霞」


全員「え!?」


皆が一斉に提督の向いているほうを見る。そこには壁に隠れた霞の姿があった。


愛宕「霞ちゃん…」


潮「あ…、えっと」


雷「…何をやってるの霞!早くこっちにきて一緒に食べましょ!」


霞「あっ…」


一部の艦娘はどうしたらいいかわからずに戸惑っていたが、雷は構わずに霞の手を引いた。


提督「ほい、霞。お前の分だ」


霞の前にもハンバーグが置かれる。皆と同じで美味しそうな臭いを漂わせてる。


霞「あっ…」ポロポロ


提督「霞、俺が新しい提督だ。何かあったらすぐに言え。可能な限り助けてやる」


曙「…そこは必ず、って言うところじゃない?」


提督「言ったことには責任を持たねばならん。だから不可能なことは言わないのだ」


霞「…あ、…ふぅぅぅ…」ポロポロ


提督「もう、我慢する必要はない。さあ、皆でご飯を食べよう」


霞「はい…」グスッ


提督「それじゃあ皆、」


全員「いただきます!」


ーーーーー

ーーー



0100 大本営


元帥「きたか…」


元帥秘書「失礼します。元帥殿、例の件、調べ終わりました。こちらが資料です」→資料


元帥「ふむ、やはりか。この男は…」


資料を眺めながら元帥は納得したように頷き、指を鳴らした。


元帥「川内、神通、那珂、いるか」


川内&神通&那珂「はっ」シュタ


元帥「君たちにはこの鎮守府に行って、この提督のことを調べてきてもらいたい。無論、拒否は認めん」→資料


川内&神通&那珂「わかりました」


元帥「…ふふっ」


まあ、よほどのことがないかぎり問題を起こすとは思えんが、念には念を、と言うしな。


元帥「…さて、君がどんな男か、何かたくらんでいるのか、調べさせてもらうぞ」


その夜、元帥の笑い声が大本営中に響いたという。


後書き

とりあえずここまでにしようと思います。続きは別のタイトルでやろうと考えてますので、そちらもどうか見ていただけたらな、と。
初めて書きましたけど、以外と楽しいですね。これからもどんどん書こうと思います。


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期待大

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神SS確定
期待してるぞい

3: 狐from雪桜 2017-09-03 16:44:22 ID: Fu5tN7Zk

ありがとうございます。期待にそえるよう頑張ります!

4: SS好きの名無しさん 2017-09-03 21:23:42 ID: LPeiifpD

こういうSS超大好物です!!!!!
一瞬で見終わってしまいました!
リクエストなのですが、飛龍を出してくださると、めちゃくちゃ嬉しいです‼
これからも、頑張ってください‼

5: 狐from雪桜 2017-09-03 23:50:17 ID: YIhoGAr6

飛龍ですか。わかりました。ちょっと構成ひねってみますね。

6: SS好きの名無しさん 2017-09-04 12:46:13 ID: 2Fbjs6Cz

期待じゃな!

7: SS好きの名無しさん 2017-09-08 19:23:43 ID: WX8L7znM

>>提督「いや、そういうわけにはいかない。ここはいちよ軍なんだ。放っておく、つまり例外はつくれない」

『いちよ』ではなく『一応(いちおう)』ね

8: 村雨嬢は私の天使♪ 2017-09-19 17:42:08 ID: uBKf91tv

こういう提督無双なSSはいいね〜。

面白い作品ばっかりだよ!これからも頑張って!

9: 狐from雪桜 2017-09-19 18:36:13 ID: Rj3zgsA-

7さん、指摘ありがとうごさまいます。まだまだ語彙力不足を痛感しますね。

8さん、コメントありがとうごさまいます。何とか完結まではもっていこうと思いますので、どうか最後までみていただけたら嬉しいです。


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