2017-09-27 08:00:32 更新

概要

生まれ変わった白露の鎮守府一番化計画の行く末は……


前書き

取り敢えず書いてみたかっただけの作品です。良かったらどうぞ。

少しずつ更新していく予定です。



白露「はー、今日も出撃かー。やになっちゃうね〜」


白露を旗艦とした艦隊は、鎮守府の周囲の海域を解放したにも関わらず尚現れる深海棲艦の艦隊を掃討する為に駆り出されていた。


白露「正直これって残党狩りだよね。全くうちの提督さんは神経質だよ。倒すべきその深海棲艦の艦隊だってイ級しかいないって話だし、こんなの面白くも何ともない」


電「まあまあ、白露さん。そんなに不貞腐れなくても良いじゃないですか」


春雨「お姉ちゃんったらホント気分屋なんだから。旗艦なんだからもうちょっとシャキッとしてくれても……」


白露「へいへい、わかりましたよ。お、早速敵影発見!」



イ級A「イー!」


イ級B「イー!」


イ級C「イー!」


イ級D「イー!」


イ級E「イー!」



白露「相手はやっぱりイ級だね。予想を裏切らないや」ションボリ


時雨「まだ言ってるよ。全く、姐さんはこれだから……」


時雨「まあ、こんな姐さんが僕は一番好きなんだけどね」


叢雲「口ばかり動かしてないで!喋りたいんなら先ず目の前の敵を倒してからにしなさいよ」


白露「んじゃ、やりますかね〜。見たところ、敵さんの強さは大したことなさそうだし、各個撃破で良いんじゃないかな」


時雨「姐さん適当すぎだよ、もうちょっとまともな作戦を考えても」


春雨「良いんじゃないですか、各個撃破なら上手くやれば早く戦闘を終わらせることも出来ますし、敵が強くないなら、それが妥当だとわたしも思いますよ」


電「一理あるのです」


叢雲「わかったわ」


白露「意見も纏まったことだし、各艦散開!各個撃破で行くよ」


一同「おー!」



ーーーーーーーーーーー



ーーーーーーー



ーーー


イ級「イー!」ザザー


白露「さっきから逃げてばかりだな。面倒い」


ボン


ボン


ボン


イ級「イー!」


白露「自分から向かって来ておいて逃げなんて、あいつ何考えてるんだ」


イ級(仲間からは突き離した、そろそろ良いだろう)


イ級「イー!」


白露「とうとう観念して向かって来たね。最初からそうしてくれればいいのに」


白露「おりゃー!」


ボン


ボン


イ級「イー!」


イ級(そんな鉛弾、目瞑っても避けられるぜ)


白露「砲撃が当たんない……たかがイ級に、あたしの攻撃が……」


イ級(遊びも終わりにして、そろそろメインディッシュを頂くとするか)


シュルシュル


白露「ひっ!何これ、あたしの身体に……巻き付いて」


イ級(お前はこれから俺のモノになるんだぜ)


白露「うぅ……うぐっ」


白露(イ級の触手が……耳から、入ってくる。怖い……怖い……怖い!)


イ級(こういう絶望に歪んだ顔、いつ見ても唆るな)


白露「あがっ……あぁ」


白露(あぁ、意識が薄れてきた。提督さん、ごめんなさい。あたしが油断して調子に乗ったから。提督さん、提督さん、提督さん……)


イ級(へへ、もう少しだ。触手は脳まで達した。全身を支配するのも時間の問題……)


白露(提督さん……提督さん…………)





白露(提督さん!)



バッ!



イ級(何!ぐっ!不味い、凄まじい意志の力だ!このままでは!)


白露「…………」ハイライトオフ


イ級(うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!俺の意志が、飲まれる、飲まれる!ウガァァァァ!)


ボゴーン





白露「…………」ピクッ










白露「…………」ムクッ


白露「…………」キョロキョロ


白露「ワたし……ハ……だレだ?」


白露「こノ手、コの足、このカラだ……ふネ……オんナ……カんむス……かンムす……艦娘、わたシハ艦娘……」


白露「…………」ハイライトオフ


白露「…………」


白露「…………」チラッ




イ級「…………」バラバラ




白露「…………」


白露「こイつは艦娘ノ敵……深海棲艦……ワタしの……敵、テイとクさんの……敵!」


ぐしゃぐしゃ バンバン


バンバンバンバン


イ級「…………」ちりぢり




白露「…………」


白露「テイとくさン……テいトくサん?だ……レ……ていトク……艦娘の……とップ………提督、提督……ワタしの……艦娘ノ……上司」


白露「艦娘……ワカッた。でも、コの身体……ワカラない。ワたシは、だレ?」


???「姐さん!」


白露「…………」


時雨「僕たちの方は片付いたよ。姐さんの方はどう?」


白露「……ダれ?」


時雨「姐さん、寝惚けてるの?僕は時雨、駆逐艦白露型二番艦の時雨、君の妹だよ」


白露「し……グ……れ、わタしノ、妹」


白露「デハ……ワたしは、なにもノ?」


時雨「姐さん、惚けるのも大概にしなよ。君は白露、駆逐艦白露型の一番艦、白露だよ」


白露「ワたシは白露……白露型一番艦、白露……うっ⁉︎」


白露(これは記憶?ナガレこンデくる。ワタしに、ナガれこむ……白露の……スベテ!)


白露(ワカッた……スベテワカッた!)


白露「……ククク」


時雨「姐さん!さっきからどうしたんだい?まさか、悪いものでも食べた?」


白露「時雨……」


時雨「……っ⁉︎」






白露「ごめん!あたし、ちょっと疲れてたみたい。あのイ級が思ってたより手強くてさ、ちょっと手こずっちゃったんだ」


時雨(よかった、いつもの姐さんだ)


時雨「姐さんが元気で何よりだよ。さあ、早く鎮守府に帰ろ!提督に早く僕たちの活躍を報告しないとね」


白露「そうだね。帰ろう、時雨」




艦隊はこうして何事もなかったかのように帰投した。ただ一つ、一人の少女がおかしくなったことを除いて……


白露(ククク……一番……白露……一番……あはっ!鎮守府も、提督様も!そしてあたしも!みんな一番!たーのしー!あはははははははははははははははははははははははははははは!)ハイライトオフ






ーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーー


ーーーー


鎮守府執務室


白露「艦隊、只今帰投したよ」


提督「ご苦労様……皆んな怪我もなく帰って来てくれて良かった!」ポロポロ


白露(この方がこの身体……あたしの一番……提督様)



白露「もー、そんなに心配しなくてもいいじゃん。提督さんが思っているほど、あたしたちはやわじゃないよ」


提督「……はは、それもそうだな。今回も杞憂で終わったみたいだし、これを期に君たちをもっと信頼してみるよ」


白露「うん!それが一番だよ、提督さん!」


提督「今日はもう出撃や仕事はないから後はゆっくり休んでくれて構わないよ」


白露「へへ、じゃあ御言葉に甘えさせていただきますか」


白露「あ、でもあたし、提督さんと二人きりで話したいな。時雨、春雨、電、叢雲、悪いけど席を外してもらえるとありがたいかな」


時雨「姐さんにはいつも世話になってるし、それぐらいの我が儘、聞いても別に問題ないさ」


春雨「そうですね!お姉ちゃん。じゃあ、もう三時ですし皆んなでデザートでも食べませんか?」


電「賛成なのです!」


叢雲「いいんじゃない」


時雨「勝利祝いにパーッとやろうか」



タッタッタ



ガチャン



白露(フフフ……誰もあたしの中身がすげ替わっていることに気づかない。姉妹であるはずの時雨や春雨でさえ気づかないなんて。まあ、その方が皆んな幸せだから……それが一番だよ)


提督「皆んな出て行ったことだし、そろそろ教えてくれないか?白露」


白露「そうだねー、じゃあ、単刀直入に言うけど」








白露「これからあたしに秘書艦の権限を譲渡してくれるとありがたいかな」







提督「……へ?」





白露「わからなかった?じゃあもう一回言うね」


白露「手っ取り早く貴方の秘書艦にしてくれないかなぁ。勿論永続的じゃなきゃダメだよ」


提督「いきなりどうしたんだ?」


白露「うーん、今の提督さんには知ってもわからないことだから後で教えるよ」


提督「…………」


提督「ちょっといいか?」


白露「何?」


提督「そんなことを突然言われてもな、大体、俺が納得したとして、他の艦娘が何と言うか」




白露「チッ………」ハイライトオフ


提督「…………⁉︎」


白露「そうだね。まずは皆んなを納得させることから始めないとだね。えへへ、あたしとしたことが、肝心なところが抜けていたよ」


提督「まずは皆んなの意見を聞いてからだな。話はそれからだ」


白露「…………うん」


白露「あたし、皆んなを納得させる為に色々考えるから、部屋に戻るね」


提督「ああ……」





タッタッタ




ガチャン




提督(白露……一瞬今まで感じたことのないプレッシャーを彼女から感じた。まるで凍えるような冷たさだった)


提督(あれは気の所為だろうか。そうであって欲しいものだ。あんな純真な子に裏があるなんて考えたくない)


_________________


白露(提督様……何故なの?何故あたしを信じてくれないの?信じると言っていたのに、貴方の大好き白露ちゃんの身体で、態度で接しているのに!何故、何故、何故!)


白露「あたし、提督様の為なら何でもしますよ。貴方の命とあれば艦娘も深海棲艦も始末しますし、全てを敵に回す覚悟も出来ています」


白露「あたしは提督様の為だけに生まれた、言わば概念みたいなものなんですよ。この身体は最早器なんです。人形なんです」


白露「人形なので、貴方が信じてくれないと、あたしは何も出来ません。一体どうすれば……」





白露「わかった。信じてもらえないなら、信じさせればいい」






白露(先ずは、『信頼』を得ることから始めようかな)



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ーーーー


工廠


妖精「…………」ハイライトオフ


明石「ジャジャーン、見てください。提督をわたしに振り向かせるスイッチです。凄いでしょ」


妖精「…………」


明石「これを一押しすれば提督はわたしに振り向いてくれます。きっとわたししか見なくなります。そうに違いありません。ウヒヒ」


妖精「それ何の効果もない唯のハリボテじゃ…」


明石「提督ぅ、えへへぇ」ハイライトオフ


妖精「夢の世界へ逃避行か、やれやれ」








白露「失礼しまーす、明石さんいる?」


明石「はいはい!あ、白露ちゃんですか!もう帰って来ていたんですね」


明石(わたしと提督の中にズケズケと入って来る虫が……一生帰って来なくてよかったのに)


明石「わたしに何か用ですか?」


明石(一層のことここで始末しちゃいましょうか。死体は海に捨てれば大丈夫です)


白露「…………」ハイライトオフ


明石「?どうかしましたか?」


白露「えっと、実は提督さんのことで相談が……///」


明石「…………」ギリッ


明石「へぇ、そうですか。わたしでよかったら相談に乗りますよ」


明石(決定……このメスはわたしと提督の前に立ち塞がる敵です。今ここで始末しないと後々に抜け駆けされます。提督、工作艦明石、邪魔なメスの解体作業を行わせていただきます)


明石「さあ、どうぞ、立ち話もなんですから、奥の方にでも」


白露「そうさせてもらうね」


明石(解体ショーの会場はこの奥ですよ)


タッタッタ


白露「ほえー、広いねー工廠の中って」


白露「明石さん明石さんってあれ?いない」




スー……


明石「…………」ハイライトオフ


明石「…………」っノコギリ


サッサッサ……ジャキン


明石「……執行」


ブン


白露「えへへ、睨んだ通りだぁ」


シュン


ガキン


明石「艤装でガードしただと!」


白露「明石さん、いい目をしているね。でも、さっきから殺気丸出しだよ。そこは勿体無いかな」


明石「……貴女、白露じゃないですね」


白露「へー、姉妹艦でも見抜けないあたしの演技を見破るなんて、本当に面白いヒトだね」


明石「白露がヒトを疑うなんてことする様な子じゃないので。もしも本物の白露ならさっきの不意打ちで斬られてましたよ」


白露「そこをまずったか。いやー、してやられたね」


明石「貴女は一体何者なんですか?」




白露「身体と記憶は本物の白露ちゃんそのものだよー。でもね、肝心のこの白露ちゃんの中身は、提督様へ御奉仕する為だけに生まれた意志ってところかな」


白露「あたしが生まれる寸前、深海棲艦に白露ちゃんが脳みそ弄られそうになっちゃってね、白露ちゃんは提督様を守りたい、そんな意志の力でそれを退けた」


明石「じゃあ、白露ちゃんは元通りになってもおかしくないですよね」


白露「ところがどっこい、そうは問屋が卸さないって訳」


白露「白露ちゃんの提督様を守りたい意志と偶然残った深海棲艦の怨念が混ざり合うことで、さらなる悪意が誕生し、この身体を支配して、今に至るんだ」


白露「それがあたし。艦娘でも、深海棲艦でもない存在、提督様を守護する、正義と悪の意志……わかってくれた?」


明石「俄かに信じ難いことですが、白露ちゃんがそんな意味不明な大洞を吹く訳がありませんし、貴女を信じるしかありませんね」


白露「あたしじゃなくて、死んじゃった白露ちゃんを信用するとか、あたしは所詮そんなもんですか」


明石「すみません、矢張り見た目は本物の白露ちゃんなものですから、どうも白露ちゃんと比較して貴女を量ってしまうんですよね」


白露「さっきまであたしの器である白露ちゃんの身体を卸そうとしていた張本人のくせに」


明石「滅相もございません、白露ちゃんに提督を奪われそうになったと思った途端、我を忘れてしまったんです」


白露「へー、白露ちゃんに限らず、艦娘って興味深いよね。艦のくせに人並みの感情をもつとは、全く不思議な生き物だよ」


明石「ムッ……」


明石「まるで漫画やらの世界に出てくる宇宙人みたいな物言いですね。上から目線の支配者気取りで腹が立ちます」


白露「本来肉体をもたない存在であるあたしには、生き物は謎だらけのモノに映ってしまうんだよ。あ、気に触ったんなら謝るね」


明石「それはもういいです。肝心なことを聞き忘れていました」


白露「それは?」


明石「貴女の目的です。まさか成りすましの深海棲艦のスパイと言う訳ではないですよね」


白露「勘違いしてもらっちゃ困るかな。さっきも言ったじゃない、あたしの目的は、与えられた生を全うすることに他ならない。つまり、提督様に尽くすことだよ」


白露「提督様のおさめるこの鎮守府を一番にし、提督様を一番にし、あたしを提督様の一番にする。明石さんの言う目的という言葉で着飾るとするなら、これらがそうかな」


明石「最後のやつが気に食わないのですが、残りは概ねわたしの目的と合致しますね。最後を、明石を提督の一番にする、に変えるなら、貴女に手を貸してもいいですよ」


白露「うーん、人手は欲しいし、喜んでその申し出を受け入れようかな」


明石「フフフ、話のわかるヒトで助かります」


白露「こちらこそ。本当は、貴女を無理矢理『信頼』させてあたしの配下にしようとしたんだけどね。無駄な手間が省けるよ」


明石「その一言でわたしの貴女に対する好感度が二割ほど下がりました」


白露「ごめんごめん、ジョークだよ、皆んな大好き白露ちゃんの可愛いジョークじゃない、許して?ね?」


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明石「そうなると貴女をどう呼べばいいのやら」


白露「白露でいいよー。あたしには名前なんてものはないから。それなら器の名称で呼ばれた方がいいね」


明石「じゃあ、そうさせてもらいますね。これからよろしくお願いします、白露ちゃん」


白露「こちらこそよろしくねー、明石さん」











白露「ふっふーん、明石さんって色々作れるんだね。あたしの座ってるこのソファ、明石さんが作ったやつでしょ」


明石「よくわかりましたね」


白露「白露ちゃんの記憶から色々引き出したらすぐにわかったよ。この鎮守府の物品は全部明石さん製のものだってことぐらい。肌感触がその明石さん製のものと合致したからそう結論づけたって訳」


明石「はぁ……」


白露「それにしてもこのソファってやつ、フカフカで気持ちいいよ。記憶にはあるけど、実際味わってみるとまた別格だね〜」モゾモゾ


白露「まあ、これはほんのお遊び、艦娘や人間の気分を知りたいというあたしの探究心が擽られた結果だよ」もふもふ


白露「あ、ちょっと鏡貸して」




明石「貴女、本当忙しないですね」


白露「ほうほう、これが快楽に溺れる白露ちゃんの顔か。普段の白露ちゃんより三割増しで顔が赤いね」もふもふ


明石(快楽という表現は些か過大なものかと)


白露「顔もニヤケ顔から戻らないや。もしや、これはソファに何か仕掛けが施してあるのか。明石さん、貴女凄い技術をもっているんだね。流石工作艦ってところかな」


明石「唯のソファですよ!さっきからその落ち着きのない態度をどうにかして欲しいのですが」


白露「ありゃ、何かなぁ?これ、『明石と提督の恋mo「キャー!」」


ダダダダダダダダ


明石「何するんですか!」


白露「なんかデカデカと分厚い本があったのでつい」


明石「ついじゃありませんよ!本当にもう!」


白露「それって提督様の写った写真に明石さんを合成して纏めた明石さんの夢物語だよね。読んでて滑稽で、楽しかったよ」


明石「あ?」ハイライトオフ


白露「ほえ?」


明石「提督とわたしはもう結ばれているんです。1020ページのほらここ、提督とわたしが波止場で夕陽を見ている写真です。続いて右隣を見てください、ほら、ほら、ほら!キスしてるでしょ。キスしてるんです。キスしてるに決まっているんです!続いて1300ページ!ほら、提督とわたし、二人で夜の街に繰り出したんです。もうあんなことやそんなことも経験済みです。もうお腹にだって!



あれ?ない……ないないないないないないないないないないないないないないない……何故でしょう?教えてください。なんでわたしに子供が出来ていないんですか?え?え?え?なんでなんですか!あんなに濃厚に絡み合ったのに!何故、何故、何故!」


白露「艦娘にも子供って出来るのかい?へー」


明石「出来ているんです。出来ているはずなんですよ」ブツブツ


白露「あららー、壊れちゃったの?おーい」


明石「提督提督提督提督……」ブツブツ


白露「無視しないでよー」


パチン


明石「痛!……あれ?わたしは何を」


白露「あまり話を聞かないものだったからついはたいちゃった。ごめんねー」


明石「アルバム……あ!思い出した!わたし、また取り乱して」


明石「白露ちゃん、またやっちゃいました」


白露「もー、しっかりしてよー」


明石「あはは……」


白露「んじゃ、明石さんの頭も冷えたことだし、あたしは一回時雨たちの元に戻るよ」


白露「もういい時間だし、いつまでもここに居たら他の艦娘に勘付かれてこれからの計画に支障をきたすかもしれないからね」


明石「わかりました。ではまた明日お会いしましょう」


白露「そだね〜、今日の残りは白露ちゃんライフでも堪能させてもらいますか〜、じゃ、またねー」


タッタッタ


ガシャン


明石「白露ちゃんの中の化け物、つかみ所のない雲の様なやつでしたね。果たして付け入る隙なんてあるのでしょうか」


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白露「たっだいまー!」ニコニコ


時雨「遅いよ姐さん!もう夜だよ」


白露「ごめんごめん、お昼寝したらこんな時間までぐーぐースヤスヤってなっちゃってさ!」


時雨「姐さんらしいや、さ、姐さんもお腹空いたでしょ。早く夕御飯食べに行こうよ」


白露「え?やっぱり艦娘って御飯たべるの?」


時雨「姐さんまた寝惚けてるの?今までだって毎日食べていたじゃないか」


白露「いやー、またあたしが寝惚けてたのわかっちゃった?時雨は天才だよ」


時雨「はは姐さんはお世辞上手だね。それにしても姐さん、なんか今日弛んでないかい。明日からはもうちょっとシャキッとした方がいいよ」


白露「面目ない」


白露「お説教なんてどうでもいいからさ、早く御飯食べたいなー!」


時雨「またすぐそうやって話題転換する。はぁ、まあいいよ、御飯食べに行こう」


白露「うん!時雨はわかる子だと思っていたよ!」


時雨「姐さんに簡単に乗せられる自分が腹立たしいよ」


白露(艦娘も御飯食べるのか。艦娘の御飯はどんなやつかな)











鎮守府食堂


ワイワイガヤガヤ



白露(ここが食堂か。皆んなヒトが食べる様な食べ物を食べているね。記憶には刻まれていたけど、正直これは信じられなかったよ)


白露(艦も着々とヒトに近付いてるという訳だね。これはその表れということかな)


タッタッタ


時雨「間宮さん!」


白露「…………」ジー


間宮「あらあら、白露ちゃんに時雨ちゃん、今日はどうする?」


時雨「カレーライスがいいな。あ、らっきょと福神漬けも忘れないでね」


間宮「はいはい、白露ちゃんは?」


白露「うーん、じゃああたしもカレーライスで」ジー


間宮「わかりました……あのー、白露ちゃん」


白露「…………」ジー


間宮「あまり見られると、その、恥ずかしいです」


白露「あ、ごめんなさい。間宮さんが美しくてつい!」


間宮「…………///」


時雨「ナンパみたいなことしないでよ。見てるこっちが恥ずかしくなる」


白露「あはは、ナンパなんてしてないよ。唯の興味本意!」


時雨「尚更意味がわからないよ」









間宮「出来ましたよ」


白露「ありがとう!」


時雨「間宮さん、いつもありがとう。感謝するよ」


間宮「ふふふ、そう言われると作った甲斐がありますよ」







カレー「…………」グツグツ


白露(これが、カレー……)


白露(中に入っているのは、人参、ジャガイモ、玉ねぎ、豚肉……至ってシンプルなタイプだ)


白露(ルーはコリアンダーやクミンなどのスパイスが複数種含まれている)


白露(それにしても、何という香ばしい香りなんだろう。器である白露ちゃんの身体が反応する。これは美味しいものだと、身体が教えてくれる)


白露「…………」っスプーン


白露「…………」モグモグ


白露「…………美味しい」


白露(ヒトはこんなに美味しいモノを食べているのか。新たな発見だね。ああ、あたしの知識が留まるところなく開拓されていく)ポロポロ


時雨(姐さんが涙流しながら食べてる……)


白露(フフフ、人間も艦娘も中々の知識をもっているね。あたしたちを唸らせるなんてあまり出来る事ではないのに。はてさて、次はどんな面白いものを見せてくれるか)







白露「ああ、美味しかった!ご馳走様!」


時雨「ご馳走様」


時雨(姐さん……なんか今日様子が変だ。それに、なんだろう、この胸騒ぎ、尋常じゃない。鎮守府に恐ろしい何かが潜んでいる、そんな気がする……何考えているんだ!提督と僕たちが守ってきた鎮守府に訳のわからない変な奴の侵入を許したっていうのか!馬鹿馬鹿しい。そんなこと、あるはずない)


時雨「…………」


白露「…………」ニヤァ


時雨「…………⁉︎」


白露「何?あたしの顔に何か付いてるの?」


時雨「いや、なんでもない」


白露「…………」


白露「そう……」


時雨「部屋に、戻ろうか」


白露「そうだね、夕立たちはもう入渠が終わって部屋に戻っているだろうし」


時雨(姐さん、一瞬、怖い顔をしてた)


時雨(いや、よそう。気の所為だ。全部、気の所為)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


執務室前


タッタッタ



白露「フッフッフーン♪」


時雨「…………」





???「何やってるのよ!クソ提督!ここはこうでしょ!はあ、ホントどうしようもないクソ提督ね」


白露「……………⁉︎」ピクッ


提督「ごめんな、曙、次は気をつけるから」


曙「フン、精々その足りない頭を使って、次どうすればいいか考えなさいよ」


提督「ハハ、手厳しいな、曙は」








白露(提督様が、罵倒されてる)


白露(あたしが仕えている唯一無二の存在である提督様が……)


白露「…………」ギリギリ


時雨「…………⁉︎」


時雨「…………姐さん?」


白露「…………」ギロッ


時雨「…………ヒッ!」


タッタッタ


時雨(姐さんは急に機嫌が悪くなったのか、姐さんの様子を伺おうと顔を覗き込む僕を睨み付けた後、何処かに走り去って行った)


時雨(曙と提督のやり取りに苛立ちを覚えたのか……曙のことは皆んな知ってるし、姐さんはそれを人一倍理解しているからそんなことはないと思うけど)





時雨(姐さんの様子、今日の出撃の後からおかしい……)










白露(あいつは曙、あいつのあれは愛情表現だって?違う違う違う違う違う違う違う!あんなのは唯の罵倒だ!提督様を傷付ける言葉の刃だ!)


白露「…………」


白露「…………フフフ」ハイライトオフ


白露(提督様に飛んでくる刃は全部この白露ちゃんがへし折ってあげるね)









工廠


白露「……明石さん」


明石「随分早いお帰りですね」


白露「あれって使える?」指差し


明石「あんなもの、どうするんですか?」




白露「邪魔な奴を始末するのに使う……」










鎮守府のとある廊下


曙「クソ提督のやつ、もうちょっとしっかりしてくれればいいのに」





???「曙!夜戦しよ!」





曙「はぁ?何ってあれ?」





白露「へへっ」


曙「白露⁉︎てっきり川内かと思ったわ」


白露「今日ちょっと夜戦演習したくてさ、付き合ってくれる?」


曙「こんな夜遅くにそんなこと出来る訳ないでしょ」


白露「そっか、そう来るか」


曙「?」






白露「拒否権はないよ」っナイフ


曙「アンタ、トチ狂った?仲間を傷付けることはこの鎮守府ではご法度よ」


白露「そんなことわかってるよ。だって君……」







白露「もうあたしと提督様の仲間じゃないもん」


曙「アンタよっぽどわたしを怒らせたいみたいね。いいわ、かかって来なさいよ。その腐った性根、叩き直してあげるから」


白露「話は纏まったね。来てよ、君の墓場は用意してあるよ」





演習場


曙「散々勿体ぶらせておいて、来たのは唯の演習場じゃない」


白露「そんなにがっかりしなくていいよ。これから面白いものを見せてあげるから」


白露「…………」指パッチン


パチン


ゴゴゴゴゴゴ


ザバァ



曙「………⁉︎水底から囲いが!」


囲い「」バチバチ


白露「明石さん特製のデスマッチリングだよ。その囲いには高圧電流が流れていてね、電流の強さは幾ら強靭な艦娘と言えど耐えられるレベルじゃないから気をつけてね」


曙「まさか、明石さんと共謀してるとはね、二人して鎮守府にクーデターでも起こす気なの?勿論、そんなことさせないわよ。今からあんたら二人をぶっ飛ばして憲兵隊に突き出すから」


白露「クーデターなんて人聞きの悪い。あたしの目的は提督様に尽くすことだよ。クーデターとは無縁だから安心してよ」


曙「こんな手荒い真似をする様なことをする奴らに対して安心なんてする訳ないじゃない」




ピピー


白露「……ほいほい」っ通信機


明石『ちょっと、何わたしのことも話してくれちゃってるんですか!もし貴女が負けたらわたしまで捕まっちゃいます。嫌ですよ、愛しの提督のいるこの鎮守府から追放されるのは』


白露「あたしが負けるなんてことはあり得ないから安心してよ」


明石『負けたら許しませんよ』


白露「へーい」





白露「へへへ、この身体で実戦は初めてだね〜、ふふ、白露ちゃんの身体が疼いてる。落ち着きなよ、直ぐに美味しい血肉をご馳走してあげるからさ」ブルブル

ハイライトオフ


曙「実戦は初めてって、アンタ、何回も出撃して実戦なんて山のようにしてるじゃない。何を訳のわからないことを」


白露「この身体はそうだね。でも、あたしという新たな身体の支配者は実戦というのは初めてなんだよ」


曙「…………?」ピクッ


白露「言ってわからない?じゃあ君にもわかるように簡単に教えるね。あたしの中身は白露ちゃんじゃない別の何かだよ。君たちの言葉で言うなら、今のあたしは化け物ってところかな」


曙「アンタ、さっきから何を言ってるの?」ブルブル


白露「だから〜、今のあたしの中身は艦娘じゃない異形そのものなの!ちょっとは頭使ってよ!」


曙「何よそれ……じゃあ本物の白露は?」ブルブル


白露「死んだ☆」ニコニコ


曙「…………」


曙「…………」ウツムキ


曙「…………」ポロポロ


曙「……しらつゆ」ポロポロ


曙「…………」ゴシゴシ


曙「…………」


曙「…………アンタの言うことはよーくわかったわ。ありがとうね、親切丁寧に教えてくれて」


白露「それはどうもぉ」






曙「…………今までありがとう、白露」ジャキン


白露「あり?さっきの話で戦意喪失とかしちゃったりなんかしないの?」


曙「寧ろ戦意が高揚したわ。沈めてやる。白露の皮を被った化け物……」


バン


ヒュン


ボン


白露「イテッ!あー!あたしのお気に入りのセーラー服が焦げた!白露ちゃんの着るこの服、気に入ってたのに」


曙「いつまでそうやって巫山戯るつもり?身体を乗っ取った白露の能力、全部使えるんでしょ。早く艤装出しなさいよ」


白露「はぁ……別に艤装展開前の状態でも君を血祭りにあげる算段はついてたけど、そこまで求められてるなら、リクエストにお応えするのが礼儀ってものだね」


シュン


ジャキン


白露「ククク………可哀想に」


曙「借り物の力じゃわたしに勝てないってことを教えてあげる」













白露「ホラホラァ!逃げてちゃ勝てないよぉ」


バンバン


ドン ドン


曙「キャッ」


曙(強い……あいつ、常にわたしの死角から撃ってくる。決して油断せず、虎視眈々とわたしの背中を撃ち抜くことに執心してる。馬鹿正直に突っ込んでくる白露とは正反対の戦闘スタイルだ)


曙(加えて動きも段違いに速くて無駄がない。きっとわたしの戦術を白露の記憶を用いて全部看破してるんだ。悔しいけど、白露よりあの身体を使いこなしてると言わざるを得ないわ)





曙(でも、所詮他人の記憶をベースにした戦術に過ぎない!戦いは記憶だけじゃないわよ)


バン バン


白露「ん?そう来る?白露の記憶から引き出せた曙の攻撃の癖によると、まず左に避けて、それから右に急旋回すれば無傷で済むね〜」


ボン


白露「よっと♪」


ヒュー


白露「よっ?あら?アラララ!」


バン


白露「うぎゃァァァァァ!」


ザザー





白露「…………」小破


白露「このあたしが、読み負けた……」


曙「アンタなんてどうせ白露の記憶や技術に頼らなければ満足に戦えない。他人の褌で相撲をとる様な卑怯者に、わたしは負けない!」


白露「…………」ハイライトオフ


白露「折角の器が、こんなに傷ついちゃった。ゴメンねぇ、白露ちゃん。次からはもっと上手くこの身体を使ってあげるからね」スリスリ


ジャキン


曙「白露に謝るぐらいなら、早くその身体から出てとっとと消え去れ。この化け物」


白露「うん、わかった♪」


曙「はぁ?何を今更、馬鹿にするのも大概に……」


白露「…………」


白露「…………」カクン


曙「…………⁉︎」


白露「…………」ピクッ


白露「あれ?ここどこ?曙!あんたなんでここに……あたしどうしたの?さっきまであたし任務で、イ級を追いかけて、なんでいつの間に夜になってんの⁉︎」


曙「もしかして、白露?」


白露「うん……白露だけど……痛い!えっ……怪我してる……肩から、腕から血が出てる!……あたしに向けた砲身、もしかして曙がやったの?ひどい、ひどいよ曙」ポロポロ


曙「ち、違う!」


曙(これは罠?化け物があの様子からしてお気に入りの白露の身体を早々手放したりはしないだろうし、演技をして白露を装って騙し討ちしようとするって考えるのが当然の心理よね)


白露「来るな!うぅ……」


曙(保護するべきか、それとも攻撃?わからない!化け物の目的がまるで読めない)


曙(化け物の手のひらで踊らされているかの様な不快感……こんなの深海棲艦との戦いでも決して味わうことのない異質な感覚)


曙(何を躊躇ってるの?わたし!仲間を守らないで何が艦娘なの?敵の目的?糞食らえ!見えない罠にビビるなんてわたしらしくないわ)


曙「白露!」ダキッ


白露「…………」









白露「曙…………」


曙「うん」


白露「面白い茶番劇をありがとう」っ拳銃


曙「……アンタ、やっぱり!」


パンッ


曙「……腕がっ」ダラーン


白露「艦娘は基本的に人間と大差ないからね、こんな風に拳銃でも当たりどころが悪ければ簡単に倒せちゃう。こんなひ弱な種族に依存するなんて、人間共は不憫だね〜、あ、勿論提督様は別だよー」


白露「もう右腕は使えないね。じゃあ次、脇腹」


パン


曙「ガァ……」ポトポト


曙「…………汚い……わよ」はぁ……はぁ……


白露「戦いに汚いも何もあったもんじゃない。美学を求めるなんて唯の偽善。本来戦いは泥臭いものじゃない。現に、君たちが絡んでる戦争がそうじゃないか」グイッ


曙「…………グゥ‼︎」


白露「終わりの見えない闘争、次々積み上がる屍の山、湧き上がる怨みつらみ……戦いは所詮こんなもの。こんなものは早く終わらせるに限る」


白露「だから勝つ為に手段なんて選ばない。戦いを終わらせる為に最も効率的な方法をとっただけだよ」


曙「…………あぁぁ」ぎゅー


囲い「」ばちばち


白露「…………」ブン


ガシャン


曙「キャァァァァ!」ばちばち


曙「…………うぅ」ジュー




白露「あたしは今日一日君たちの様子を観察していたけど、正直失望したよ」


白露「提督様の支えがあるにも関わらず、戦争を何年も終わらせられない。さらに提督様の優しさに漬け込んでのぼせ上がり、調子に乗って提督様を困らせてばかり。挙句の果てに君たちを支える提督様への罵詈雑言……この際だからはっきり言うよ」


白露「君たち艦娘はこれからあたしが創る世界に必要ない。提督様にはあたしと、あたしが作るガーディアンがいればそれで十分だ」


曙「……ガーディアン?」


白露「だから君は」


曙「…………みんな」


白露「もう消えていいよ……」ジャキン






曙「ごめんなさい……」ポロポロ




バンバン






深夜3:00頃 工廠


曙「…………」パチリ


曙「わたし……生き……てる…の?」


白露「ふふ♪ヤッホー」


曙「……相変わらずムカつく顔してるわね」


白露「最高の褒め言葉だよ」


曙「わたしたち艦娘は用無しじゃないの?だったらわたしを生かす意味なんて無いと思うけど」


白露「君にあたしのガーディアンを作る素体になってもらいたいからさ」


曙「…………っ⁉︎」


白露「あたしの血液を固めて作った結晶!ほら、真っ黒だね〜、これを飲むとぉ、どうなるのかなぁ……」グイッ


曙「むぐッ………」バタバタ





ゴクン






白露「はい!よく出来ました」




曙「うっ……」ドクン


曙「イギィィィィィィィィィ!」バタバタ


白露「明石さん、しっかり押さえてね」


明石「なんで、痛!わたしばかり、痛て!損な役割ばかりなんですか!痛い!」




曙(ウグ……意識が、薄れる……)






曙(ダれか……タす……ケ……て)





曙「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」









曙「………………」スー スー








曙「………………」パチリ


白露「お、目覚めたよ」


曙「………………」クイッ


明石「貴女、曙ちゃんに一体何したんですか?正直とんでもないものの片鱗を見た気がしないでもないですが」


白露「それは曙がどうなったか観察してのお楽しみ」


曙「貴女がオリジナル?」


白露「そうですが、何か用ですか?」


明石「そのお座なりな返事は何ですか!」




曙「あはは♪オリジナル、初めまして!クローンNo.1です!」


明石「…………?」


白露「そのまんまクローンとか名乗られちゃってもねー。面白くも何ともないわー」


曙「へ?じゃ、じゃあどうすれば……」


白露「君の身体は艦娘だよ。だったらその艦娘の名前を名乗ればいいじゃん」


曙「この身体の名前なんてわかりませんよ」


白露「じれったいなー。曙だよ、君の名前は曙。はい、復唱!」





曙「あけ……ぼの…………はっ!」


曙「…………記憶が、曙の記憶が……能力が、全て流れ込んでくる。あはっ、力が溢れ出てくる。これは正しく怪力無双と言うに相応しい。あはっあはははは」


白露「一人で盛り上がっているところ悪いけど、そろそろお願いします」


曙「そうだったわね。失礼したわ。綾波型駆逐艦八番艦の曙よ、宜しくね、オリジナル……いえ、白露」


白露「よろしくねー」


ぎゅー


明石「貴女は曙ちゃん……なんですか?目が……青白くなってる


曙「…………あん?」ハイライトオフ


白露「やべっ」


曙「わたしに話しかけていいのは白露と提督様だけよ。下等生物が気安く話しかけるな」ジャキン


明石「あわわわ!!」ぶるぶる


明石(あの目は、深海棲艦がいつもしている、冷たく、敵対する者たちを容赦なく殲滅することも辞さない目……本来艦娘がするはずがない目だ)


白露「ちょっと肩の荷を下ろそうか、曙。そんなピリピリした顏は可愛くないぞ」ゴゴゴゴ


曙「……はい」シュン


白露「それに怪我だって治っていないじゃない。無理は禁物だよー」


曙「いいのよ。怪我なんてどうでも」


白露「なんでかなー」ワクワク


曙「こんな無礼者の身体なんてどうなっても構わないもの。精々捨て石くらいにわたしを使って頂戴」


白露「バカヤロー!」パシン


曙「キャッ!」ドサッ


白露「君はこれからあたしの手足になってもらうんだからさ、手足に勝手に自滅されたら困るんだよ」


白露「あたしがいいって言うまでは、君は壊れるのを許されないんだよ。いいね」


曙「白露……」


白露「自分を破壊する前にさ、気に食わない奴らを破壊してみないかい。艦娘に深海棲艦、人間共、壊せるものなんて星の数ほどあるんだ。自分を壊すのなんか、これらを壊してからでも遅くないでしょ?」


曙「素晴らしい、言葉ね。感動したわ。わたしたちのトップに立つ貴女の実力は伊達じゃないってことかしら。ふふ、貴女の考えに乗るのもまた一興ね」


明石(これまでの言葉のどこに感動するところがあったのかわかりかねますね。わたしには要約すると、全てをぶっ壊せって曙ちゃんに言ってるだけにしか聞こえませんでした)


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2017-09-21 07:04:03

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2017-09-18 09:59:56

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1: SS好きの名無しさん 2017-09-18 09:59:48 ID: _hnhgovx

深海の者の正体を視た気分だよ。
そうやって愛する猿を人間に進化させて
乗っ取り自らの物としたのかな?

2: 狐from雪桜 2017-09-21 07:05:43 ID: X0eiU0Na

続きが気になりますね。
でも、もう元の白露にはもどらないのかな。そこも気になります。
これからも頑張ってください。

3: SS好きの名無しさん 2017-09-21 22:19:29 ID: yNTyHRkV

どっかのSSじゃあ吹雪・弥生・時雨が悪堕ちして精神を乗っ取ってたね
その時の明石さんはギャグキャラだったけどw

4: SS好きの名無しさん 2017-10-04 01:20:22 ID: Gv19TqLT

白露ちゃん主体のSSマジ増えて欲しい
嫌じゃないけどぽいしぐが多過ぎて辛い


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