2017-12-12 15:36:52 更新

概要

プルメリアと真少年です。

獣人チッタと料理人エシェルが登場です。

伊吹山登山の夜明け待ちに完成させました!凄い!


ゴシックは魔法乙女 短編集26




第65話 ああっ!プルメリア様っ! 




喫茶店にて~



真少年「はぁ・・・」


プルメリア「マスター、どうなさいました?」


真少年「ん?やあ、プルメリア」


プルメリア「こんにちわ」


真少年「?」


プルメリア「いえ、外からマスターが、一人でお茶する姿が見えたものですから・・・待ち合わせですか?」


真少年「違うよ、よかったら一緒にどう?」


プルメリア「ふふ、では失礼しまーす」


真少年「何を頼む?」


プルメリア「うーん、迷いますねー」


真少年「・・・」


プルメリア「うーん」


真少年「・・・」ニコニコ


プルメリア「・・・何か?」


真少年「は?・・・あ、いや、見とれてた、ごめん」


プルメリア「」


真少年「ほら、プルメリアの後の窓から光が入って、後光が差してたから」


プルメリア「ふんふん」


真少年「いやー、白銀の髪の毛が輝いて、なんか絵画みたいだった」


プルメリア「あらあら、では参りましょうか」


真少年「へ?」


プルメリア「多少は手持ちがありますので、ご宿泊できますわ」


真少年「ピンクのホテルには行かねーよ」


プルメリア「あら、マスターはご自宅派ですか・・・しかし、あそこは邪魔が入る可能性が高いですわよ」 


真少年「それに異論はないけど、いつ、僕がプルメリアを誘った?」


プルメリア「私では、役不足と・・・」ピクッ


真少年「ある意味、その用法で間違っていませんが、敢えて、プルメリアさんと一晩過ごせるならば、それはそれは、嬉しいことだと言っておきます」


プルメリア「まあ」

 

真少年「おそらく、滅(めっ⭐)されて、思いを遂げることは出来ないでしょうけど、試す価値はある申し出です」


プルメリア「では、参りましょう、レッツメイクラブマックスですわ、マスター」


真少年「・・・ちくしょう」ギリッ


プルメリア「まあ、マスターが人の顔を見て歯ぎしりを」


真少年「・・・くそっ」ボロボロ


プルメリア「まあ、マスター、涙が血の色ですわよ」


真少年「どうして、綺麗で優しくて包容力のあるお姉さんキャラが、こうなった・・・」


プルメリア「滅(めっ)の辺りからでしょうか?」


真少年「ほのかな恋心と溢れる慈愛からのちょいエロイベントは何処に行った・・・?」


プルメリア「色々ありましたわよ?」


真少年「全部、オチが滅(めっ)で、僕の指がねじり折られてるじゃないですか!」


プルメリア「トライアンドエラーアンドミステイクですわ、マスター」


真少年「エラーしかないミッションにトライしたくねぇ」


プルメリア「私に、見とれてらしたくせに・・・」


真少年「いや、まあ、そうなんですけどね」


プルメリア「固くしてらしたくせに・・・」


真少年「断じてっ、固くなってねぇっ!」


プルメリア「ハテェ?」


真少年「イッてねーよ!対面の女性を見るだけで果てるって、どこの変態だよ!」


プルメリア「リモコン式TENGA?」


真少年「下ネタが過ぎる!おい!どこの遠隔調教だよ!」


プルメリア「あらあら」


真少年「あー、もう」


プルメリア「綺麗でエロいお姉さんキャラはお嫌い?」


真少年「好きですけど、エロいことをすると、指を折られるのは、お嫌いです」


プルメリア「さじ加減が難しいですわねぇ」


真少年「まあ、ねぇ・・・」


プルメリア「でも、それほど絵になってましたか?」


真少年「うん?あー、先程は本当に、・・・今のやりとりで消し飛んだけど」


プルメリア「それは残念ですわ」


真少年「いや、まあ、・・・えーと、長年読んでいた物語があるのですが」


プルメリア「はあ」


真少年「それがだいぶん前に、最終回を迎えた訳です」


プルメリア「なんというお話ですか?」


真少年「女神3人と男の物語と言っておきましょう」


プルメリア「女神、ふむふむ」


真少年「最終回になったのは知っていましたが、なんとなく読まずにいて、この度、一気に最終回まで読んだのです」


プルメリア「どうでしたか?」


真少年「良かったです、とても綺麗なハッピーエンドでした」


プルメリア「良かったですね」


真少年「うん、それで、僕の勝手なイメージですが、ヒロインの女神とプルメリアさんが似ていると・・・それも相まって、つい、見とれてしまったという次第でした」


プルメリア「では、参りましょうか、コスプレも可ですわ」


真少年「やーめーてー、僕の幸せな気持ちをぶち壊さないでー」


プルメリア「ほら、マスター、憧れの女神がマスターのものになるチャンスですわよ?色々出来るのですよ?」


真少年「プルメリアはそれでいいの?!」


プルメリア「まあ、ありかなと」


真少年「えー・・・」


プルメリア「取り敢えず、既成事実さえあれば、後からなんとでも」


真少年「・・・うん、僕が間違っていた、プルメリアと女神は全然似てなかった!」


プルメリア「あらあら」


真少年「そもそも、プルメリアはプルメリアだから、誰かに似てるとか、失礼な話だった」


プルメリア「誰に似ているかにもよりますが」


真少年「まあ、僕達は僕達のハッピーエンド目指して頑張ろう」


プルメリア「ですわね」


真少年「・・・」


プルメリア「・・・」


真少年「?」


プルメリア「こほん」


真少年「え?」


プルメリア「マスター、例の女神の話になったのですから、この話の決め台詞は、決まっているのではありませんか?」


真少年「あぁ」


プルメリア「では、どうぞ」


真少年「えーと、コホン、・・・君の様な魔法乙女にずっとそばにいて欲しい」


プルメリア「はい、マスター」








第66話  キッチン



第65話の喫茶店厨房にて~


チッタ「ふふっ、てへへへー、わんわん」



【魔法乙女チッタ メイド】

 火属性 犬耳犬尾の獣人の女の子 真少年との散歩が大好き



エシェル「?」



【魔法乙女エシェル 料理人】

 火属性 料理人の女の子 皆に料理を食べて欲しいと思っている



チッタ「うふふふ」


エシェル「どうしたのよ?」


チッタ「ん、今ねー、マスターがお店に来てるよー」


エシェル「マジで!」


チッタ「ほら、あの窓際の席」


エシェル「・・・本当だ、一人でいる」


チッタ「さっきね、マスターにホットコーヒーを出したらね、ありがとう、えらいねって、きゃいん!」


エシェル「えー、いいなー」


チッタ「頭なでなでしてもらっちゃった、てへへへ」


エシェル「えー、チッタだけズルい!私も誉めて貰う!」


チッタ「じゃあチッタも!」


エシェル「あんた、さっき行ったんでしょ、ちょっと遠慮しときなさいよ」


チッタ「もう、チッタ、マスターにマーキングしてるから、割り込みは、ご遠慮願いますだよ?」


エシェル「はあ?そんな獣人のルールなんか、知らないわよ」


チッタ「駄目駄目、自然の理を無視するのは駄目なんだよ」


エシェル「はん、知らないわよ、こちとら人間だもーん」


チッタ「・・・」


エシェル「何よ」


チッタ「・・・がるるる」


エシェル「おや、ワンコロ風情がやる気なの?」


チッタ「コックは、大人しく厨房に引っ込んでれば、いいと思うんだよ」


エシェル「は?四つ足が何かほざいた?」


チッタ「・・・コックだなんて、卑猥な名称・・・」


エシェル「貴様ぁ・・・」


チッタ「うーっ!」ガルルルル


エシェル「この犬野郎・・・」ギリリリッ



扉「カランコロン」ヒラキー



チッタ「!!!」


エシェル「!!!」




プルメリア、真少年「×××」



チッタ「あ、あれは・・・」


エシェル「プ、プルメリア・・・」


チッタ「白色の大魔人・・・」


エシェル「・・・怒れる大白鉄槌」


チッタ「あわわわわ」


エシェル「ひいいいい」


チッタ「チ、チッタ、あいつに、み、耳と尻尾切り落とすか、あ、預かり所に行くのか、ど、どっちがいいか、聞かれて、あ、預かり所に叩き込まれた」


エシェル「わ、私、あいつに、指に包丁を宛がわれて、ゆ、指を全部落とされそうになって、預かり所に行くことにした」


チッタ「あ、あの人、む、無表情だったんだよ・・・」


エシェル「わ、私の時なんて、笑顔だったんだから・・・」


チッタ「」ガタガタガタ


エシェル「」カタカタカタ


チッタ「あの人、ま、魔力が、漏れてるよ・・・」


エシェル「押さえきれないんだ・・・あんなの殺気だよ・・・」


チッタ「み、店の他のお客さん達が、に、逃げるように・・・」


エシェル「店から出ていってる・・・」


チッタ「・・・マスター、普通に話してるよ」


エシェル「なんで平気なの・・・」



プルメリア「×××」ピクッ



チッタ「ひいっ!!」


エシェル「ひぐっ!!」


チッタ「い、今、少し、力が込められた」


エシェル「み、店の雰囲気が、激戦の戦場になった・・・」


チッタ「・・・」


エシェル「・・・」


チッタ「マ、マスター、笑ってる・・・」


エシェル「凄い・・・」


チッタ「・・・ね、ねぇ」


エシェル「な、何?」


チッタ「は、早く、注文取ってきてよ」


エシェル「はあ?!」


チッタ「さっき、マスターのところ、行くって言ったじゃん」


エシェル「あんなフィールドに入れるわけないでしょ!」


チッタ「でも、でも、きっと、注文取りに来ないって、プルメリアが怒る・・・」


エシェル「」


チッタ「・・・ひっく、ひっく」


エシェル「な、泣かないでよー」


チッタ「い、嫌がらせかしら、とか言って、怒られる・・・耳と尻尾を引き千切られる・・・ひっく」


エシェル「・・・で、でも、前にマスターと5乙女の会話の邪魔して、ひどい目にあった悪魔がいたって、聞いたことある・・・」


チッタ「チッタも、その話聞いた!」


エシェル「ど、どうする?」


チッタ「ど、どうしよう?」


エシェル「・・・あう」


チッタ「ひっく・・・」


エシェル「・・・さっきは、ごめんね、チッタ」


チッタ「ううん、チッタこそ、ごめんね、エシェルちゃん」


エシェル「チッタと一緒に働けて良かったよ」ギュッ


チッタ「エシェルちゃんと一緒に頑張れて楽しかった」ギュッ


エシェル「・・・じゃ、じゃあ、行ってくるっ!」


チッタ「え?!」


エシェル「プルメリアの注文・・・聞いてくるよ」


チッタ「だっ駄目だよっ!引き千切られるよっ!?」


エシェル「でっ、でもっ、でもっ、このままじゃっ、滅殺されるよ・・・」


チッタ「あっ!ま、待って・・・マスターとプルメリアが、た、立ち上がったよっ?!」


エシェル「あ、あ、あ・・・」


チッタ「二人で出ていった・・・」


エシェル「う、うんっ!」


チッタ「こ、これって、私達・・・」


エシェル「た、助かった・・・?」


チッタ「エシェルちゃん」


エシェル「チ、チッタ・・・」


チッタ、エシェル「「良かったーっ!!」」ダキアイッ!!



プルメリア「あの」



エシェル「ひっ!!!!!!」


チッタ「   」ビビクンッ! ジョーーーッ


プルメリア「えっと」


エシェル「い、い、今、店から出て、な、な、何で、は、背後に、プ、プルメリア様っ、様っ、な、な、ななな」グニャー


プルメリア「あの注文が、まだでしたけど、もう結構ですよ」


エシェル「は、は、はいっ!!あ、あの、マ、マ、マスター、プルメリア様っ、邪魔しては、い、いけないとっ!か、考え、考えましてっ!!」


プルメリア「あらあら、気を使わせてしまいましたね」


チッタ「   」ジョーーーッ チョロロロロ


プルメリア「まあ、ワンちゃんが粗相してますわ」


エシェル「も、も、申し訳、あ、あり、あり、ありま、ありませんっ!!し、躾で、躾で、躾でっ!躾ときますっ!!」


プルメリア「はあ、そうですか」


エシェル「はいっ!あの、あの、あのっ!」


プルメリア「マスターに、なでなでしてもらった頭を、跳ね飛ばそうかと思っていたのですが・・・」


チッタ「   」ジョーーーッ!!!


エシェル「な、な、な、なにとぞ、なにとぞっ!!」


プルメリア「今は気分が良いので、まぁ、良いでしょう」


エシェル「あっ、あっ、ありっ、ありがっ、ありがとうございますっ!」


エシェル「   」バターン


プルメリア「あらあら、ワンちゃんが卒倒しましたわ」


エシェル「だ、大丈夫ですっ!ま、またのっ!またの、ご、ご、ご来店っ!ご来店をっ、おまっ、お待ちしておりっ!おりますっっ!!」


プルメリア「はい、お世話様でした」シュン


エシェル「・・・き、消えた?」


チッタ「   」ブクブクブク


エシェル「助かったのか・・・?」


チッタ「   」


エシェル「・・・き、気を抜くなっ!まだだっ!まだ気を抜くなっ!」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


エシェル「・・・」


チッタ「   」


プルメリア「はい、正解」


エシェル「ぐっ!!」


プルメリア「安心したところを、キツいの一発と考えていたのですが・・・」ギラッ!!ゴッ!!


エシェル「くっ!」


プルメリア「なかなかな子、火属性なのが残念ですわ」ゴゴゴゴッ!!


エシェル「ぐうっ!(私・・・プレッシャーだけで殺されるのかなぁ・・・)」


プルメリア「さあ、さあ」ゴッ!!ゴゴゴゴッ!!


エシェル「・・・(マスタァ、マスタァ)」グラァ


プルメリア「お名前を聞いておきましょうか」


エシェル「・・・エシェル」


プルメリア「・・・」ゴゴゴゴッ!!


エシェル「・・・」


プルメリア「・・・気に入りました」ニコッ


エシェル「・・・へ?」


プルメリア「マスターもこの店を気に入っている様子ですので」


エシェル「え?へ?あ?」


プルメリア「今度、このお店で、マスターと私達5乙女と5悪魔のパーティーをすることにしましょう」ニコー


エシェル「・・・」フルフル


プルメリア「なぜ、泣きながら首を振っているのですか?」


エシェル「・・・」フルフル ゴリゴリ


プルメリア「なぜ、泣きながら土下座をして、首を振っているのですか?」


エシェル「・・・」


プルメリア「エシェルちゃんに全て任せますので」


エシェル「あ、あが、あっ、あ」


プルメリア「まあ!やる気満々ですわね、エシェルちゃん!楽しみにしてますわ!では、のちほど」シュン


エシェル「   」


チッタ「   」


エシェル「   」


チッタ「   」


エシェル「   」


チッタ「   」


エシェル「わ、私ね・・・」


チッタ「   」


エシェル「本当にチッタと働けて、楽しかったんだ・・・」


チッタ「うん、頑張ろう」


エシェル「お前っ!いつから気がついてたっ!!!」


チッタ「いや、死んでるしかないでしょ、あの状況だよ?」


エシェル「こっ、この獣人がっ」


チッタ「うわー、お股が気持ち悪いー」


エシェル「・・・まあ、あれだけ盛大にお漏らしすればね・・・」


チッタ「よし、頑張ろう、エシェルちゃん」


エシェル「・・・うん、頑張ろう、チッタ」



一人の料理人と一人の給使の魂に火が着いた瞬間!!


エシェルとチッタのホストするパーティー、詰むや詰まざるやっ!!






後書き

例の女神の話は納得のハッピーエンドでした!読み始めた頃を懐かしく思い出しました!


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