2018-01-15 00:59:24 更新

概要

いわゆるヤンこれです。
文章力皆無&誤字脱字あり。
それでもいいかたはどうぞお読みください


 ……最近みんなの様子がおかしい気がする。

 話していたら急に黙ってずっと動かない。

 動いたと思ったら急に逃げ出す始末。なにこれ俺嫌われてるん?

 何故か執務室と俺の部屋にはこっそり盗撮カメラと盗聴器しかけてあるし……この量は流石に気づくわ。

 というか何時仕掛けたんだよ。

 でも取ったとしても次の日にはまた仕掛けてあるしもうなんか諦めたわ。

 犯人探ししても良いけど犯人分かったら俺の艦娘のイメージがぶっ壊れる。みんないい子だと信じたいよ俺は。

 もしかしたら関連性があるかもしれないし周りを調査するしかないな。

 何か起きてから動くのは遅すぎるしね。



 執務室にノックの音が響き、俺は姿勢を整えた



「入っていいよ」

「失礼するよ、提督。遠征の報告をしにきたよ」

「お疲れ様時雨。どうだった?」

「今日も大成功さ。報告書はここに置いとくね」

「相変わらず凄いな。よくやった。ご褒美に人数分の間宮券あげるよ。食べて疲れを癒してくれ」

「ありがとう提督♪ よかったら提督も一緒に食べに行かないかい?」

「俺はいいよ。まだやることがたくさんあるしね」

「…提督。どうして秘書官をつけないんだい? 付けた方が仕事の負担量が減るのに」

「あーまあつけても良いんだけど俺誰もいない部屋で一人で黙々と作業するのが好きなんだ。それになんというか他に人がいると集中できないというか」

「なるほどわかったよ提督。でももし困ったら僕に相談してね?いつでも相談に乗るから」ニッコリ


 ああ^~笑顔に癒されるんじゃぁ^~。

 相変わらず天使時雨やなあ。

 見た目も改二にしてから元々良かったのが更にスタイル良くなったし、悪いところが一つも見つからない。

 ……いやたまに『雨は、いつかやむさ』とかいう謎の痛いポエムを言うのが玉に瑕やな。

 そういや相談といえばさっきの事言うべきだろうか?

 時雨はあんな事起きたこと一度も無いし言ってみる価値はあるか。



 「あーじゃあお言葉に甘えて少し相談事があるんだがいいか?」

 「! もちろんだよ!それでどうしたんだい?」



 俺は先ほどのみんなの態度について話した



「……という事なんだけどみんな大丈夫なのかな? 体調不良とかなら急いで治した方がいいし。もし俺の事嫌ってるのなr」

「それは違うよ。絶対に」

「お、おう。なんかありがとな。時雨はこの事についてどう思う?」

「……実はなんでそんな事起きているのか僕知ってるよ」

「それマジ? 教えてくれないか?」

「うーん……。実はそれみんなの『症状』だから教える事は出来ないんだよね。ああでも提督が思っているような大事ではないから大丈夫だよ」

「症状? それは俺には教える事が出来ないのかな?」

「まあそういう事だよ。ああでもヒントくらいはあげてもいいよ? まあもちろんただじゃないけどね」クスッ


 

 あらやだ何かいけないこと考えてる顔もかわいい。

 とりあえずどうやらそんな重大な問題じゃなくて良かった。

 でもそんな『症状』を度々起きたら俺のメンタルが先にぶっ壊れるんだよなぁ……。

 ここは相手のかけに乗っちゃうか!



「……分かった。そのかけに乗ろう」

「本当かい! 嘘じゃないよね?」

「男に二言はない。だから教えてくれないか?」

「分かった。その言葉を信じるよ? じゃあヒントを教えるね。ヒントは『みんな香りに弱い』だよ」

 


 なにそれまるで俺臭いみたいな感じじゃんやだ。

 後で一応この前友達から貰った香水かけとこうかな。

 とりあえず時雨の要求聞いてみるか。



「なんかよく分からんから後で考えてみるよ。じゃあ時雨。君の要求はなんだい?」

「まあこれは単純に考えればすぐわかる事さ。

さて僕の要求だけど……今週の日曜日に『二人きり』で町にデートしに行かないかい?」

「デートって言い方はちょっとあれだけど良いよ」

「やった! なら鎮守府の前十時に集合だよ。遅れないでね?」

「分かった。遅れないようにするよ。どこいくかは決めてあるのか?」

「うん! 決めてあるから楽しみにしててね? じゃあとりあえず良い時間だしそろそろ失礼するよ」



 微笑みながら執務室を去っていった。

 最初から最後まで可愛かったなあいつ。○ッポもビックリするくらいだぞ。

 しっかしデートかあ……。何年ぶりだよ一体。

 でも『二人だけ』を強調した時の雰囲気、マジで怖かった。俺暗殺でもされるのかな?

 そういやどうやら俺が悩んでる事は意外と単純らしい。女の子の日くらいしか思いつかんぞ俺。

 大体盗撮カメラと盗聴器の件どうするんだよ俺。……あれ?というか今の会話も聞かれたんじゃね?やばくね?

 と思ったけどよくよく考えてみたら一見やばそうに見えるけどこの事は今時雨と俺しか知らないという事になっているから下手に犯人も口をだせないからセーフやな……セーフだよな?犯人が馬鹿じゃないことを祈っとこう。

 とりあえず書類をさっさと終わらせるか。今日はもう出撃の報告はこないだろうし、進研○ミで鍛えたこの右手ですぐ終わらせてやるよおおおおおおお




 ぬわあああああん疲れたもおおおおおおおん

 二時間くらいで終わってよかった……。だいたい七時だから飯には丁度いい時間帯だけど食堂混むよなぁ……。

 仕方ない今日は外に食べに行こう。キッチンが借りれば自炊出来たけど今間宮さんとか忙しそうだしやめとこう。

 ということで私服に着替えてレッツゴー!!!!!




「あ、提督じゃーん。私服に着替えてるってことはいまから何処にいくの?」

「北上さん! こんなやつほっといてさっさと食堂行きましょう!」

「大井っち流石にこんなやつ扱いは酷いよ」



 鎮守府の出口に向かっていたら北上と大井に会ってしまった。このペアは色々とヤバい。

 詳しく言えば北上はまぁギリギリ大丈夫だけどヤバいのは大井の方だ。何がヤバいかって?

 この大井という人物、北上に依存している。それはありえないくらいに。

 北上に何かしたら酸素魚雷を誰でも問答無用で撃ってくるくらいだ。普通に頭おかしいだろ(本音)

 そのため色々ぶっとんでいるから提督たちから裏でクレイジーサイコレズとも言われている。

 ちなみに俺は何回か酸素魚雷をくらわされそうになった事があるが、いつも何故か瑞鶴の爆撃と重なるから助かっている。

 ん?というか今考えたらもしかしたら瑞鶴か?監視カメラとか仕掛けてるやつ。ああでもそんなすぐにかけつけれないか。

 とりあえず面倒ごとになる前にさっさとこいつらから離れよう。



「あーまあ少し用事がね。それより今丁度食堂が混む時間だしご飯を食べるなら早く向かった方がいいぞ?」

「ん~? 用事なのに私服なの? 何の用事なの?」

「まあ、ある人と飯食いに行くんだよ。少し急いでいるからもういいか?」

「……提督? 嘘は良くないですよ?」

「エッ」

「だってアイコンタクトの頻度が少しずつ減ってますよ? それに喋り方に少し違和感を感じますし……」

「ははは。大井も面白い冗談を言うようになったな。どうせハッタリだろ?」

「なら目を合わせてもう一度言ってくれませんか?」

「……同じことを何度も繰り返させないでくれ。俺はある人と飯を食いに行くんだ」

「うふっ♪ うふふふふふふふふふふふふ♪」

「な、何がおかしいんだ?」

「いえ、失礼しました。でも提督、明らかに息遣いも荒いし汗も凄いでてますよ?」



 ……やっぱこいつヤバい。

 ちゃんと意識したから息遣いが荒いと言ってもそこまで明らかというほどではないはずだぞ。

 それに汗。背中は確かにかいたがどうやって見抜いた?他はそこまでかいてないし。

 というかその顔やめてくれ。顔は笑ってるのに目が明らかに笑ってないぞ。

 唯一の頼みだ北上俺を救ってくれ!!!!!

 俺は北上をちらっと見た。



「……提督。私たちも着いて行っていいかな?この時間帯の食堂はどうせゆっくり食べれないし私たちも外で食べる事にするよ」

「それはいい案ですね北上さん! 二人でゆっくり食事でもしましょう!」

「……分かった俺の負けだよ。本当は一人でゆっくりと食事しようとしていた。ほらこれでいいだろ?」

「ふふん♪ 提督、私たちを連れてってもいいんだよ? 別に嫌なら断ってもいいけど、その時は大声で叫んじゃうけどね~。

『え!? 提督もしかして今から彼女に会いにいくの!?』って。青葉に知られたら大変だろうな~」

「分かった、連れていくからそんなめんどくさいことやめてくれ。あと大井、お前はその酸素魚雷をしまってくれ。いやお願いだからマジで!頼むからこっちにそんなの向けないでくれって!」

「嘘をついた罰ですよ、提督。私に嘘をつくなんてどういうことかわからs「大井っち!」……北上さん。」

「大井っち。提督の性格を考えればこんな嘘なんて想像できるし、最後にちゃんと嘘って認めてくれたんだから今回は大目に見よう? 

「……わかりました、北上さん。提督、今回だけですよ大目にみるのは。次私に嘘をついたら許さないんだから…」

「わ、分かった。今度から気を付けるよ。お詫びにおごるからさ。ほら私服に着替えてきな。鎮守府前で待っているから」

「やった~♪ ほら大井っち、一回部屋に戻ろ?」

「わかりました北上さん。では提督、また後ほど」



 ふふ……怒った大井怖かった。

 北上がいなかったら俺マジで死んでた気がするわ。北上に我命救助感謝~。

 いつからあんな目をするようになったんだ大井。大体昔はもうちょっと大人しいというか……俺の事興味なさげな態度だったやん。今度

から大井の前では素直でいようそうしよう。

 さてさっさと鎮守府前に向かっておこう。俺まだ死にたくないからな。

 

 

 ――一方そのころ――



 北上「大井っち~。流石にあれはやりすぎだよー」

 大井「ごめんなさい北上さん。嘘を許せなくてつい……。でも安心してください北上さん。よっぽどの事がない限りあんな事やらないですよ?」

 北上「提督の事好きすぎるのは良いけど提督怖がってたよ? というかもし間違えちゃって死んだらどうするの?」

 大井「その時は心中しますよ。提督と北上さんどちらかが欠けた世界にいても無駄ですからね」

 北上「くぅぅ、相変わらず狂ってるね~。とりあえず提督との食事の時間が減っちゃうからはやくいこー。」

 大井「ええ、分かりました」

 北上(そういや今日の提督の匂い薄かったなぁ…。この前貰ってた香水つけたのかな? 後で注意しとこ♪)




◆◆◆




 めっちゃ疲れた……こいつら食べる時もいちゃいちゃしてるとかもうケッコンしたほうがいいよ。

 それを言ったら大井が『流石に私でも結婚は男性としたいですよ? ああでも愛人なら北上さんを選びますけどね!』

とか言ってた。流石に北上でも苦笑いしていた。

 しっかしクレイジーサイコレズでも男を好きになるのは意外すぎる。あいつが好きになる男とか一度見てみたいよ。

 


 という事で現在鎮守府に戻っている最中なんだけど、一つ問題が発生した。

 それはこいつらが酒飲みすぎてめちゃくちゃ酔ってるという事だ。おかげさまで諭吉さんが二枚飛びました…。日本酒を普通あんなぐびぐび飲めるもんなの?あんなに呑めるところ流石艦娘だと思う。

 今思えば艦娘って未だに謎多いよな……。一体どこからあんなに食欲がわくのか知りたい。あいつらに限界あるのか?今度一航戦と大和型をバイキングに連れて行こう。割と出禁くらう可能性高いけど、やってみるしかないな!



 さてとりあえずこいつらどうにかしなきゃな。特に大井が酷い。こいつろくに前に歩けてないよ。タクシーなんてここ通ってないしな~。肩貸しても良いけど嫌がりそうだし、困ったもんだな…。

 悩んでたら大井が急に後ろから抱き着いてきた。



「うわ!? 急にどうした?」

「……」

「大井? 体調でも悪いのか?」

「…提督。おんぶしてください~。もう歩きたくないです~。」

「別にいいけど珍しいな。大井が甘えてくるなんて。酒のせいか?」

「私でも甘えた時はあるんです~。ほらはやくはやく!」



 大井をおんぶしてみたら胸がめっちゃ当たった。やっぱこいつデカい……!やっぱり俺の予想は外れてなかったという事か。

 昔から俺の数少ない特技、人の胸の大きさを服越しに当てるはまだ衰えてないな。なんかこんなの特技なんて俺惨めだな……。だから女子に嫌われるんだよ俺。俺がもし心の声を一つでも漏らしたらセクハラで即憲兵行きだよ。

 明石頼むから心の声がダダ漏れになる道具なんて作るなよ?あいつたまに変なの開発するからな……。一番酷い目にあったのは若返りの薬だったな。無理やり飲まされた結果身長は低くなるし、精神年齢は下がるし、記憶は残るしでさんざんだった覚えがある。そういや今度友達にこの事話す機会があれば話そうかな~。ネタにはできるやろ多分。

 そういや隠れ巨乳といえば比叡が特にやばい。大きいのは分かってたけど制服と私服じゃ全然大きさが違った。さらしどんだけきつくしてんだよ。まあでも姉妹の中ではやっぱり金剛が一番デカい。といっても一番年とってるから当たりまえd…いやなんか寒気がしたからこの話題はもうやめよう。



 とりあえず大井をどうにかしよう。このままじゃ俺の下半身がやばい気がする。



「大井。少しだけ背中から離れてくれ」

「……」

「大井?」



 呑気に寝ちゃってるよこいつ……。俺の下半身がヤバいの察しろよ!!!!

 とりあえず困ったときの北上だな。

 かみエモ~ン。この状況を打破する案だして~。



「北k……!?」



 俺は北上に話しかけようとしたけど北上の目が怖すぎて話しかけるのやめてしまった。おかげさまで俺の下半身もひっ

こんだよ。

 というかなんでこいつもこんな怖い目してるの?大井と同じくらい怖いよ?俺もしかして今日が命日なの?最後の晩餐がこれとか勘弁してくれよマジで。

 このままじゃなんか嫌な予感するし勇気をだして話しかけてみようかな!俺のコミュ力が試されるぞこれは……。



「北上? どうかしたのか?」

「……あーごめん提督。ボーっとしてたよ。それで何かな?」

「いや、北上の様子が少し変だったからさ。体調不良なら言ってくれよ? 応急処置くらいなら出来るから」

「ありがとー提督。でもスーパー北上様はこんなのへっちゃらだよー」

「そうか。なら良いけど、お酒を飲む量はしっかり考えろよー? 二日酔いになったら大変だからな」

「ふふん…艦娘はそうそう病気にかからないから大丈夫だよ」



 北上のドヤ顔かわいいなおい。

 とりあえずなんとかこの場を乗り越えたな。マジで行動には気を付けよう。

 そういや病気といえば時雨のいう『症状』はいいけど一体なんの病気だ?

 至って答えは単純らしいけど、考えれば考えるほど溝にはまってく感じがするな…。

 今度こそかみエモン頼っちゃうか!

 かみエモ~ン。この症状がでる病気の名前はなんなの~?



「北上。一つ相談いいかな?」

「うん良いけど、どうしたの?」



 俺は最近のみんなの態度について北上について話した。



「…という事なんだ。これって何が起きてるんだ? 時雨曰く大丈夫らしいが、北上何か知ってるか?」

「まあ…うん知ってるよ。でも答えは言えないかな~」

「そうか…。まあそれなら自分で考えるとするよ」ショボン

「あ~今ならお酒のせいでヒントくらいなら言っちゃうかもな~」



 ちょろい。発動すれば感情を持ってるやつなら大抵落ちてくれる技だと思う。顔とか性格によるけど落ち込んだ姿みせれば相手は保護欲が出る。顔と性格次第だけどな!!!!!

 まあ山風がいい例だと思う。一生世話してあげたい。お父さんって呼ばれたい。娘にしたい艦娘ランキング(全俺調べ)で堂々の一位や。ちなみに二位は夕立かな。元気な所とか犬っぽい所とかそこらへん大好きだよ。



 くだらない事考えてないでさっさとヒント聞いちゃうか。



「本当か!? なら教えてくれ!」

「いいよ~。ヒントは『不安定』だよ。これはもう半分答えだね~」



 なんだやっぱり女の子の日じゃないか…。失礼かもしれないが俺はこれくらいしか思いつかない。

 だけど艦娘にそんなのあるのか?そんなの聞いた事ないんだが…。後で調べてみよう。

 もしこれが違ったらまた振り出しに戻るしどうしよう。でも結局どの答え踏んでも対処方法がない気がする。一応接し方だけ意識しておこう。

 そろそろ鎮守府につくから考えるのも自分の部屋に戻ったときにしよう。



「そうそう提督」

「ん? どうした北上」

「その香水やめた方がいいよ~。なんというか甘い匂いが…。臭いって程じゃないけどさー」

「マジか…。苦手な匂いだった?」

「うん。多分みんなその匂い苦手だと思う」

「みんな甘いの好きなのに匂いはダメなのか……。分かった、もうつけるのやめとくよ」

「頼むよ~提督」



 香水臭いのかよ。凹む。

 というか俺そこまで付けてないのによくわかったなこいつ。夕立並みに鼻がいいんじゃないか?とりあえず普段はつけないでおくか。

 しっかしこれで『症状』を発動させない手段が一つ減っちゃったぞ。俺そこまで頭良くないから他の手段なんて見つからないんだけど、どうしようかなぁ。半分詰んでんだよなぁ……。

 とりあえず部屋まで北上達を送ろう。




◆◆◆




 さて送り終わって自分の部屋の前に立っているんですが、また問題が起きました。

 それは俺の部屋の電気がついてる事。ドアが開けっ放しで光がもれてるのに気付いた。

 俺鍵をかけた記憶しかないんだが……。まさか盗撮カメラとかの犯人か?俺犯人知りたくないよ?

 大体どうやって俺の部屋に入ったんだ?マスターキーなんて俺の指紋とパスワードが必要なんだぞ。また悩みが増えたよ死にたい。

 とりあえずぐずぐずしてるのも嫌だから勇気をだして入っちゃおう。犯人だとしても今の俺だったら見逃しちゃおうかな!

 


 俺はこっそりと部屋を開けた。そしてそこには――鳳翔さんが立っていた。



「鳳翔さん? なんで俺の部屋にいるんですか?」

「……」

「? 鳳翔さん?」

「……」

「……」



 怖い怖い怖い怖いよ。真顔で俺の事見ないでほしい。しかも気のせいかここだけ寒い気がする。下手なホラー映画より怖い。

 これ絶対に怒ってるよな……。だって人を殺すような雰囲気だもん。この人だけは怒らしちゃいけないって着任した時から決めてたのになにしてんだ俺!

 とりあえず謝った方が良いか?いやでも何したか分からないのに適当に謝ったところで逆にもっと怒らせてしまう可能性があるしやめておこう。

 ああ考えろ俺!今日俺は鳳翔さんに一体なにをした?……まず今日会ってないな。というかここ一か月まともに会話してないしなにをするもないな。俺は朝から夕方まで忙しいし鳳翔さんは居酒屋で夜忙しいしこればっかしはしょうがない。

 考えても何も浮かばないしとりあえず土下座しよう。許してくれる可能性は低いと思うが、何もしないよりかは良いだろう。



 土下座しようと決心した時に鳳翔さんが口を開けた。



「……提督」

「ハイ。ナンデショウカ」

「今日の夜は何処にいってのですか? あと口調はいつも通りで大丈夫ですよ?」



 やっぱり鳳翔さん怒ってるよ。

 一度だけ一航戦が怒られているところをみた事あるが、ここまで怒ってはいなかった。

 つまり俺は一航戦よりヤバい事をやらかしてしまったようだ。あいつらよりヤバい事したとか死にたい。

 ここは本当の事をいっておこう。俺はまだ生きていたい。



「町の居酒屋です」

「誰かと一緒に行きましたか?」

「北上と大井と俺三人だけです」

「……そうですか。では何故町の居酒屋に行ったのですか?」

「? 食堂が混んでる時間帯だったからです」

「いえ、少し質問が悪かったですね。正確に言えば、何故『私の』居酒屋に来なかったんでしょうか?」

「……皆がせっかく疲れを癒すところに上司がいるとやりづらいかなと思ったからです」

「ふふっ、優しいですね。しかし一応言っておきますがここの皆は提督が来てもお構いなしだと思います。それより提督、私が怒っている理由は分かりましたでしょうか?」



 うーん。どうやら今の会話にヒントがあるらしい。

 昔大学受験の時国語が必須科目なので国語を勉強していたとき、ある頭がいい先生が『会話文の後にすぐ傍線の問題があったら、

直前か直後の会話文が解答の一要素となる。なので選択肢から会話文の要素が入っていれば、それが答えになる』と教えられた。今思えばあの先生のおかげで第一志望受かった気がする。あの人には感謝せねばならないな。

 まあ受かってもそんなたたない内に俺のところに軍のお偉いさんが来て『君には提督の適正がある! 軍に入ってもらえないだろうか?』とか言いながら強制的に退学させられたんだけどね。あれはマジでたまったもんじゃない。今までの努力が無に還るなんて発狂もんだ。努力した事がある人なら恐らく一回くらいはこのような体験はした事あるんじゃないだろうか。

 


 さて話は長くなったが答えを言おう。恐らく答えの一要素に『鳳翔さんのお店に行かなかった事』を入れれば正解なはず。



「……鳳翔さんのお店に行かないで、町の居酒屋に行った事でしょうか?」

「流石ですね、提督。ですがそんな単純な理由では私は怒りませんよ?」



 得点としては五分五分って感じか。先生、俺第一志望受かったの良いけど命は落としちゃったみたいです。

 うーん。少し自信あったから流石に気分が塞ぎます。

 もう分からんしどうやら俺の命はここまでみたいだ…。最後くらいは親に会いたかったなあ……。



 もう諦めるしかないなと思っていた矢先、鳳翔さんが口を開いた。



「どうやら分からないみたいですね…。裏切られて私悲しいです……」

「(裏切られた……? 俺なんか約束を……)アッ」

「ふふっ……。どうやら思い出したみたいですね」

  

 

 俺は言われて一瞬で思い出した。



 やらかした。普通に忘れてた。

 今日鳳翔さんのところに食べに行く約束していた気がする。しかも鳳翔さんと一緒に呑むことも。

 約束したのがだいぶ前だから……いやこれは言い訳だな。言うのは惨めだからやめておこう。

 完全に俺悪いですやん……。鳳翔さんがここまで怒るとはよっぽど楽しみにしていたんだろう。

 解決策はあるだろうか…。『また今度』はダメだな。約束をやぶられたのに『また今度』なんて言ったところで信じる人はまずいない。それどころかより怒らせてしまう可能性もある。これ以上怒らせたら死ぬ運命しか見えない。マジでどうしよう……。

  


 考えていたら鳳翔さんの言葉が続いた。



「……何故忘れてたんでしょうか? 何故私を置いて北上さんと大井さんとお食事なんて行ったんでしょうか? 私の何処かがいけなかったんでしょうか? 私はただ提督、あなたと一緒に過ごしたかっただけですよ? もしかして提督にとって私は『その程度』なのでしょうか? ……いえ、提督は優しいのでそんなあからさまな態度はやりませんね。なら他に……ああっ! なんだ簡単なことじゃないですか! “覚えていたけど”あの人たちに無理やり連れられて忘れさせられた、この方が自然な考え方ですね。……提督、少しここで待っていてください。私たちの約束を邪魔した事を後悔させてきます」

「ちょ、ま、待ってください」



 北上達の部屋にいこうとするのでとっさに鳳翔さんの腕を握ってしまった。



「離してください、提督!!!」  

「離しませんよ! とりあえず俺の話を聞いてから判断しましょう。ね?」

「……分かりました」



 さてさてどうしましょうどうしましょう!!

 考えていたら状態が悪化しました!!!!

 ここまで捻くれた考えを聞いたのは初めてだ。鳳翔さんがこんな事言うなんて信じられないけど、俺の事を信じてくれてると思うと少し嬉しい。うへへへへへ。

 ってこんな所で喜んでるんじゃない俺!!!鳳翔さんどうみても命を刈り取るような顔してるんだぞ!!!!!怖い!!!!

 ドラマとか映画ならここで抱きしめてそうだけど、ここは無難にちゃんと説明して謝ろう。ここはリアルだからそんな上手くいくはずがない。



「先に謝っときます。すみませんでした! 普通に忘れてました! 北上と大井と呑みに行ったのは俺が誘ったからで、あいつらは今回関係ありません」

「…………ふぅ。提督、頭を上げてください。こちらこそ取り乱してすみません。事情は分かりました。しかし提督はいつも一人を好みますが、何故今日は北上さん達と?」

「……失礼かもしれませんが、なんか誰かと食べたかった気分だからです。本当にすみませんでした」

「で、ですから! 頭を上げてください! ……しかし良かったです。私嫌われたかと思いましたよ?」

「俺が鳳翔さんの事嫌うわけないじゃないですか! 大体俺が人の事嫌うなんて特殊な理由じゃない限り嫌いませんよ?」

「ふふっ、それなら良いんです……そう、それなら。それにしても提督が嫌う人なんて想像つきませんね…」

「まあ誰でもいるもんですよそりゃ。……まだ時間は余ってますね。どうですか? 少しお酒でも呑みながら雑談でも。実は丁度一週間前に良いお酒をこっそり買ったんですよ。あ、これ大淀には秘密ですよ?」



 自分で言うのもあれだがよくここまで話を繋げれたな俺。あとよくあの数秒で全てを理解したな鳳翔さん。

 …ふにゃああああ。心の中で思わず変な声が出たよ。普通に提督人生詰んだかと思ってた。それくらい鳳翔さんの顔が怖かったよマジで……。

この事を戒めに二度と約束事を忘れないようにしよう、うん。


 

 ところで北上達と一諸に行った理由がとっさに思いついた『気分』だが、これよくよく考えてみれば酷い理由だな……。

 人の約束を忘れて気分で他の人と飯食いに行ったとか完全にゴミ屑やん。いやその前に人の約束破ってる時点でゴミだけど。ごり押しでどうにかなったけど、普通だったら呆れられて縁切れられるレベルじゃないか?

 どう考えても鳳翔さんに嫌われる=提督人生終了だよなあ。あ、危なかった……。鳳翔さんに嫌われたらまず真っ先に空母勢から信用を失う。そして次に戦艦だ。よく編成に組むしな。後はもうお察しの通り鎮守府全体に脱兎のごとく噂が広まっていくだろう。そして広まったら艦娘にいじめられるんだろうなきっと……。普通に勘弁願いたいな、それは。

 まあいじめは言い過ぎだと思うが、要するにこんな想像がつけるほど鳳翔さんは艦娘の中でも偉大な存在なのだ。

 よって鳳翔さんを怒らせるような提督は馬鹿しかいないだろう、と他人事のように思っていたが俺が一番馬鹿でした。

 もう一度言うが約束は必ず覚えておこう。小学生でも出来るはずなのに俺は何をやらかしてるんだ。



 ……あれ?今思えばこの事聞かれてるんじゃなかろうか?

 まーた大事な事を忘れてたよ、盗聴器の件を。

 もう疲れて何も考えたくない。これは素直に諦めようかな!無視の方向でいきます。

 大体俺の部屋にまで仕掛けるなんて……そうだよ!!!鳳翔さんどうやって入ったんだよ!

 これは今度聞こう……。この流れで聞ける程俺は馬鹿ではない。いやさっき馬鹿って証明されちゃったけど。

 まあ多分どうせあのチート妖精たちだろう。あいつらに不可能はなさそうだし。


 

 そういやなんでお酒をどうして大淀に秘密にしてるかっていうと、つい四日前に禁酒命令が俺には出されている。だからさっき行った居酒屋ではあまり呑んでない。

 理由はこの前お酒を嗜むいつものメンバー、隼鷹、那智、足柄、千歳で俺の部屋で夜呑んでたらいつの間にか次の日の昼だった。

 何故か起きたときに隣に大淀がいたから『時の流れって早いもんなんですねぇ!』って大淀に冗談で言ったら殴られた。そのついでに禁酒命令もでた。あいつらは三時間くらい怒られたらしい。普通にドンマイ……。

 とりあえずお酒の事言っちゃんたんだから鳳翔さんにはyesを選んでもらいたい。

 どうだろうか……?鳳翔さんの様子をみてみよう。



「……提督。いつもだったら駄目と言いますが今回は見逃します。私は今日提督が言われた禁酒命令を破る事を黙認する前提でいましたし、それに提督のいう『良いお酒』も気になります」



 どうやら良いみたいだ。

 ならもう少しこの夜を楽しもうかな!




――二時間後――




 今日何回目か分からないけど、また同じような問題が起きた。

 鳳翔さんが酔って凄い事になってる。俺も酔っていてあまり人の事言えない。

 もう寝かせよう。そうしよう。



「鳳翔さん? もう寝ましょう。明日も早いですよ?」

「……これから鳳翔と呼んでください。それに寝たくないです」

「ほらそんな子供っぽい事言わないでください! 寝なきゃ明日大変ですって」

「これから鳳翔と呼んでください。そして敬語もやめてください。そうしてくれなきゃ一生ここから動きません!」

「……鳳翔。早く部屋に戻って寝ようか」

「んふふー♪ ずばり答えはノーです!」



 ウォォォオァァアーーッ‼可愛すぎやろー!!!!!!

 鳳翔さんこんなキャラじゃないでしょう。俺の中のイメージが壊れていく……まあ良い意味だけど。

 明日これ記憶に残っていたらなんとも言えない恥ずかしさが来るでしょうな……。まあ俺はお得だからいいんですけどね!



「大体ずるいんですよー。何私の事忘れて他の子たちとご飯食べに行ってるんですか! 普通嫌われたと勘違いしますよ! もし本当に嫌っていたら、私何するかわかりませんでしたよ?」

「いや本当にすみませんでした……。だから怖い事言わないでくだs「敬語」……言わないでくれ」

「もう良いんです……。でも本当に次は気を付けて下さいね? ただでさえ私でも提督に嫌われたらと考えたら頭の中真っ黒に染まるん

ですから。もしかしたら他の艦娘はもっと…」

「……もっと?」

「いえ、何でもないです。ええ、本当に……」

「? よく分からないのでスルーしときm……しとこう。とりあえず早く部屋に戻ろうか。ほら肩貸すから」

「お姫様抱っこしてください。それ以外は受け付けませんよ!」

「……分かった。はい、身体を俺に預けて。 少しだけ揺れますよっと」

「顔が近い……少し恥ずかしいですね、この格好は」

「……」



 自分の顔が赤くなっていくのを感じる。言われると意識しちゃってなんか恥ずかしい。

 リンゴくらいまで赤くなっていなきゃいいんだけど……。



「ふふっ、提督もかわいい所ありますね……。ん?提督、香水つけてますね?」

「あーそうだけど、やっぱ臭い? 北上にもそれ言われたんだよね」

「いえ、臭くはないですけど……提督はやっぱり提督の匂いが一番ですから」

「んー? よく分からないけど分かった」



 途中鳳翔さんが顔を近づけてくるので恥ずかしすぎて急ぎ足になってしまったが無事に部屋に返す事に成功した。

 とりあえず自分の部屋に戻って落ち着いてから寝よう。明日は調べる事多いしな……。




















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1: SS好きの名無しさん 2018-01-06 14:05:01 ID: XumaDISA

夕立が黙ってないだろうねえw
私のしぐりんを良くも!
汚したなあw

2: SS好きの名無しさん 2018-01-07 06:26:33 ID: A1TtQpCY

大人にしてあげたい子ナンバーワンは
小さな戦艦こと清霜ですねw
指輪を贈ったら戦艦にクラスチェンジするアプデを!

3: SS好きの名無しさん 2018-01-08 09:57:34 ID: 5Jd7JJMG

全員一ノ瀬志希状態ってこと?
重篤じゃん

4: ちんぐりまん 2018-01-08 10:28:42 ID: nPJOVvCN

1>コメントありがとうございます!
時雨可愛いですよねぇ
僕は個人的に声が一番好きです

5: ちんぐりまん 2018-01-08 10:32:13 ID: nPJOVvCN

2>コメントありがとうございます!
清霜が戦艦になった時の反応見てみたいですねぇ
いざなったらなったで大変そうな顔しそうですがw

6: ちんぐりまん 2018-01-08 10:37:46 ID: nPJOVvCN

3>コメントありがとうございます!
私はアイマスをあまり知らないので明言は出来ないのですが、調べたところ恐らくそんな感じです。
しかしみんなといっても時雨や北上、大井などは『症状』が何故現れないんでしょうか?
考えてみると面白いかもしれませんね


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