2018-10-11 23:11:25 更新

概要

意地の悪い中将閣下に嵌められ、最前線送りとなった提督。

大本営へ返り咲くことを目指し、また中将への憎悪を燃やし、周囲を警戒しまくるもやしメンタルなペシミスト提督と、そんな提督をニヒルなクールガイだと勘違いして心奪われる艦娘達の物語。


前書き

艦隊これくしょん2次創作です。

苦手な方はブラウザバック推奨です。

推敲がガバガバなため、この文章おかしいやろってところがございます。作者は几帳面()な性格故、そういったところはおいおい修正されていくと思いますので、どうか変なところは各々方脳内で適切な文言に変換して読み進めて頂けると助かります。



p.s.親潮の親潮は親潮の名に恥じず潮流のように流れ出て親になる準備が出来てるんだなって。by司令官、閨房にて


元帥『君を、第二鎮守府司令に任命する』


提督『……謹んで、お受け致します』


提督『……』




『若い癖に出過ぎたな』


『第二鎮守府へ異動だとよ』


『表向きは中将の推薦ってことだが、気の毒だな』


『中将に目を付けられたらしいな』


『第二って今度新設される最前線の?生きて帰って来られるかねぇ?』


『www無理無理、だってあいつずっと中央にいた温室育ちだぜ?ww』


『少し優秀だからって』


『可哀想になぁwww』









提督『どいつもこいつも馬鹿にしやがって……』ぶつぶつ


提督『この怨み……500倍にして返してやる……』ぶつぶつ


提督『机の引き出しに生のイカを……』ぶつぶつ


加賀『…………』


提督『中将の机の上で、一平ちゃんの湯切り…』ぶつぶつぶつ


提督『中将の机でクロマグロをさばいて……』ぶつぶつぶつ


提督『……とか……』ぶつぶつぶつぶつ


加賀『……』


提督『中将の机で火を焚いてそれを囲んで談笑とか…………』


提督『はっ!』


加賀『』ビクッ


提督『…………』ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ


加賀((さっきからこの人、一体何を言っているのかしら……?))


提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』


加賀『……』


ミーンミンミンミンミー

ミーンミンミンミンミー


加賀『……』


提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』


加賀『あの……』


加賀『第二鎮守府に何か御用かしら?』


提督『ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ』


加賀『…………あ、あの!』肩ポン


提督『 ッ!?!?!??!』


加賀『ひぃっ!?』ビクッ


提督『…………』


加賀『…………』


加賀『…………あ、あなたが私の提督なの?』





提督『……………………誰』









鎮守府勤務の1






@執務室


提督「今日の演習、比叡がMVPか」


比叡「はい!頑張りました!」


提督「最近よく頑張ってるな」


比叡「はい!」ズイッ


提督「よーしよしよしよしよし」なでなでなで


比叡「えへへへへへ……♪」






比叡「失礼しました!」



ガチャ バタン


@廊下


比叡「司令に褒められた……えへへ」


比叡「もっともっと頑張ろう……そうすればいつか……」キャ-


比叡「あぁ!でもそしたらお姉さまが!」


比叡「うーーーーんどうしよう……お姉さまにも幸せになってもらいたい……」


比叡「私は一体どうしたら……!」




霧島「そろそろティータイムなのに、比叡お姉さまは一体どこに……って」


ア-デモド-シヨ-

シレイ...オネエサマ...シレイ...


霧島「…………うわっめんどくさそう」


比叡「うあーどうしよう、司令が私と……でもそしたらお姉さまが……あーーーどうしよどうしよ……」


ぶつぶつぶつぶつ


霧島「…………ふぅ」


霧島「……逃げるか」


比叡「霧島!!!」


霧島「」ビクゥッ!!


ダダダダダダダダダダ


比叡「私、どうじだらいいかな"ー?霧島ぁぁぁぁ」(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)ダダダダダダ


霧島「」


霧島「ひ……」











霧島「ひぇぇ……」











@執務室



提督「よし……南西諸島海域の制海権奪取……これでこの辺りも盤石となる」


大本営に返り咲く方法はただ一つ……


戦果を上げて栄転すること……


すなわち、既存のどこの泊地、鎮守府よりも戦果を上げ、なおかつ損害は最小限に。


貴重な艦娘を海に沈めるなんて以ての外だ。







だが俺は他所の司令官のように艦娘に入れ込んだりしない。


他所の司令官は自分の所の艦娘に、沈めたりしない、守るだなどと、世迷言を垂れ流しているらしい。


そんなことを言うのなら、彼女たちを戦いになど投入するべきではないのだ。


そんなものは無責任という。




俺が元々いた大本営作戦課では、艦娘は艤装を操る言わばCPUで、パーツに過ぎないという認識が当然だった。


少女を装備と見なすことに初めこそ疑問はあったが、彼女らが戦う絡繰であるならば、俺は作戦を考える絡繰なのだと直感的に納得してからというもの、俺は考えるのをやめた。






コンコンコン






提督「ここらで一度資材確保を優先しないと……」



コンコンコン



提督「?はい」


龍田『龍田です』


提督「ヒッ!ど、どうぞ……」


ガチャ バタん


龍田「失礼するわぁ〜」


龍田「はいこれ、遠征の報告書。大成功よ?」上目遣い


提督「さすがだな……この調子でg「ねぇ私頑張ったのよ〜?////」……」


提督「……」


そんな俺が艦娘と接して思うことがある。


それは……




龍田「……/////」ズイッ


提督「ぇ、いやえっと……そうだ!これをやろう」


龍田「え?」


提督「ま、まま間宮の食事券だ、好きなの食べると良い」


提督「遠征お疲れ様、下がっていいぞ……」


龍田「ぇ……は、はい……」シュン


ガチャ バタン


提督「……」



艦娘は個性が強い。


絡繰が、俺なんかよりよっぽど生き生きしている。


だからこそ艦娘と関わるのは恐ろしい。





提督「……」






艦娘って何考えてるのかよく分からない……


なんでこんな距離が近いんだ……


何が目的なんだ……


考えれば考えるほど恐ろしい……


駆逐艦とか……なぜ会った初日からあんなに懐くのか本当に不思議だ……


刷り込みみたいで、アヒルの親の気分だ。


その実、少し大人っぽい駆逐艦はセクハラに敏感なお年頃。


扱いが難しい。


最近悩み過ぎて不眠症気味だ……


胃が荒れてコーヒー飲むとすぐ胸焼けする……






提督「……だはぁ……怖かったぁ……だが、なんとか乗り切ったな」フッ


加賀「何を乗り切ったんですか?」


提督「…………いつからいたんだ」


加賀「ずっといました」


加賀「龍田さん、そんなに怖いかしら?」


加賀「遠征だって(あなたのために)いつも頑張ってるし、この前も寒いからって(あなたのために)トムヤムクン作ってきてくれたじゃない」


提督「あぁ……辛かったな、あれ……俺が甘党だと知ってたんだろう……一体どこで気付いたんだ……」


加賀(裏目に出ている……)


提督「それに龍田からは、無言の圧力というものを感じる」


提督「さっきもそうだが、いつも彼女は俺に何かを強いようとしているが、

その衝動を必死に自制しつつ平静を装っているように見える……」


加賀(あら、意外とよく見てるわね)


提督「あの視線……間違いない……あの子はとんでもないサディストだ……機嫌を損ねたりなんてしたら俺は………………」


提督「……死ぬ」


加賀「違ったわ」











加賀「提督は艦娘と距離を置き過ぎです」


提督「だってお前……相手は女の子だぞ……セクハラなんて言われたら俺は……」


加賀「俺は?」


提督「その日のうちに死ぬ」


加賀「大げさな」


提督「お前には憲兵さんに引き摺られる羞恥が分からんのか!」


提督「俺は昔、悪ガキに罪をなすりつけられ、それを信じた先生に濡れ衣を着せられて職員室まで引きずられた時……そのあまりの羞恥、傷心、憎悪に、吐いたことが……ある……うぇぇ」ウップ...


加賀「いきなりトラウマ暴露しないで頂戴」


加賀「その割に比叡さんには触れるのね」


提督「あ、あぁ比叡はなんというか……あれはああいう可愛い生き物だろ?」


加賀「……なんというか、気の毒だわ」








@廊下


比叡「どうしたらいいかな!?霧島!」ぐいぐい


霧島「…………」


霧島「……比叡お姉さま」肩ポン


霧島「もしもそうなった時は、金剛お姉さまと拳で語り合えばいいんですよ」


比叡「え?拳?……な、なるほどぉ……練度が上がれば、拳で会話なんてできるのね!流石霧島!」


霧島「…………ふぅ」


霧島「いえ、それほどでも(諦観)」







@執務室


加賀「はぁ……提督は神経質過ぎます」


提督「そんなことはない」


提督「おかしいのはここの子たち……特に駆逐艦……何もしてないのにあっちから懐いてくるなんて……」


提督「本当は俺の事嫌っているに決まって……」


提督「!?……これはまさか……大本営によるハニートラップ……?俺をロリコンに仕立て上げるという……くそっ抜かった……ッ!奴らめ……一体どこまで俺を陥れるつもりなんだ……ッ!」ぶつぶつ


加賀「…………はぁ」


コンコンコン


提督「!?」


加賀「どうぞ」


提督「ちょっ!?」


ガチャ


最上「失礼しまーす」


提督「おお!最上〜!!」


最上「て、提督……テンション高いね……」


提督「なぁ最上……最上だけだよ……男の俺の苦労をわかってくれるのは……最上はセクハラ対策とか、どうしてる?」


加賀(うわぁ……)


最上「え、セクハラ……?」


最上「そ、そ〜だなぁ……極力触らないとかじゃないかな……?」


最上「あ!あとは前に言ったけど……体を見てると思われないように、視線を下に向けないで目を見て話すとかかな……?」


提督「そうか……やっぱり気を使うよな……ほんとすごいよ最上は」


最上「あ、あはは……」


最上(……いい加減気付いて欲しい……僕の胸の膨らみに……僕が男ではないということに)


加賀(体を見ていると思われないように……そのアドバイスが、提督の誤解が解けない要因になっているのに気付いているのかしら?)


加賀(なんというか、気の毒ね……)


最上(加賀さん……助けて!)チラッ


加賀「……提督、最上さんは用があって来たんですよ」


提督「あ、あぁ、そうだったな」


最上(助かった……)


最上「えっと、装備改修の話でね」







最上「じゃ、じゃあそんな感じでやっとくね……」


提督「頼んだぞ最上!」


最上「あははは……」ノシ


ガチャ バタン






加賀「……もしかして提督ってホm「違う」……」


提督「違う……違うが……」


提督「なんだろう……最上って……可愛いよな」ポッ


加賀「……そうですか」


提督「……まさか俺……いやそんなはずは……」


加賀「大変ですね(棒)」


加賀(最上さん、女の子ですけどね)


加賀「着任してもうかなり経ちますし、そろそろ艦娘にも慣れて欲しいのですが」


提督「そんな……俺は……ホモだったのか……?ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」


加賀「また何か変な病気に」




ガチャ


最上「ごめん、さっきここに資料置いてかなかった?」


提督「!?」


提督「最上……!」


提督(最上は男……なのに、なんなんだ……可愛い気がする……いや可愛い……!?)


最上「ぇ……」


最上(何……この熱い視線……まさか)


最上(提督……そっか……)


最上(やっと僕が女の子だって)ジ-ン


最上「気付いて……くれたんだね」ウルッ


提督「!?!?!!!!?」ドキッ


提督「な、な、なな……」パクパク


最上「……提督」ウルウル


提督「〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」ダッ


最上「え?」


ばびゅんっ


提督「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ダダダダダ


最上「ちょっ提督!?どこ行くのさ!!」


提督「ちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!!!」


提督「俺は!!俺はぁぁぁぁぁぁ!!ホモなんかじゃないんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ウワ-----ン


最上「…………えっ」


加賀「……」ガサガサ


加賀「資料ってこれかしら」つ資料












最上「………………あ、はい」









→鎮守府勤務の2




司令は大本営で、元帥閣下の補佐官をしたこともあるエリート


キリッとしてて、あたしの憧れ


女性にみだりに近寄らないのも汚らわしくなくて素敵……


遠征の報告の時も……


提督『確認した、お疲れ様』


司令……いつも


いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも


貴方のことを見ています。





@執務室



提督「…………」カキカキ


提督「…………」カキカキ


加賀「お茶です」


提督「ありがとう」


提督「……なんでいる」


加賀「秘書艦ですから」


提督「知らないんだけど」


提督「秘書艦は置かないって、最初に言っただろ」


加賀「1人にしたらそのまま一生執務室から出てこないと思ったので」


提督「……」


提督(監視は怠らないということか……)じー


提督(加賀……ここで1番最初に会った艦娘)じー


加賀「……あの、あまり見られると困るのだけれど」


提督(なんだかんだと俺の後をついてくる……)じー


加賀「…………//」


提督(ん?こいつひょっとして……)


加賀「………………//」モジッ












提督(大本営からの差し金……ッ!?)ガ-ン











提督(疑わしきは罰せよ精神のもと、また俺に濡れ衣を着せるための刺客……)


提督(なんてことだ……!俺はもう……袋のネズミじゃないか……)


提督「くっ……」


加賀「……よくわからないけど、見当違いなこと考えてるのは察したわ」












提督「……そんなに俺のそばにいたいか」


加賀「は!?ばば、馬鹿言わないで頂戴……///」カァァ


提督「ならば、秘書艦加賀にちょっと頼みたい仕事がある」


加賀「(!?提督が私に頼み事!)わ、分かったわ……何でも言って」


提督「そこの書類のチェックを頼みたい」


加賀「これかしら?分かったわ」キビキビ


提督「ありがとう」


提督(え、なんかすごいすんなり従ってくれた……)


提督(いや、これは見せかけだ……ああやって警戒心を解くつもりなんだ)


提督「俺、ちょっと工廠へ行ってくる」


加賀「行ってらっしゃい。外は寒いから、外套を着て行って下さいね」


提督「え、あ、はい」








@廊下


提督「……執務室から出たの久しぶりだな」


提督(優しさが怖い)


提督(ああやって仕事を手伝っているうちに実権を握り、お飾り司令官にしてその現状を職務怠慢として中将に報告する気か……だがその手には乗らないぞ……)


??「……」〈・〉 〈・〉ジ-----







提督「……え?」クルッ


サッ


提督「……な」







提督(なにこれ……猛烈な視線を感じる)


提督(早歩きで行こう)





トコトコトコトコ

スーーーーーーーーーーーーーーーー



トコトコトコトコトコトコ

スーーーーーーーーーーーーーーーー





トコトコトコトコトコトコトコトコ

スーーーーーーーーーーーーーーーー







提督「……」


提督(なにこれ、ナニコレェ!!)


提督(足音は全くしないが……確かにいる!後ろから誰か付いて来てる!?)


??「……」〈・〉 〈・〉


提督(加えてこの視線……バカなの?見過ぎだろ!!分かってんだよ!!むしろ気付いて!バレてるってこと気付いて!!)


提督(くそっこうなったら……)


クルッ

トコトコトコトコトコトコ


提督「……そ、そこにいるんだろ?」バッ


しーーーーん


提督「……ぁ、あれ」


??「司令」


提督「ひぃッ」ビクッ


親潮「何ですか?その反応」クスクス


提督「ぁ、あはははは。実は昨日ホラー映画見ちゃってさ……それで」


親潮「え?司令は昨日ホラーなんて見てないですよね?」


提督「…………え」


親潮「あ」







親潮「な、なんでもないです」


提督(何でもなくないんだよなぁ……)







提督「な、なんで知ってるの?」


親潮「何をですか?」


提督「いや、俺が昨日ホラー映画を見ていなかったことをさ」


親潮「えっと、昨日は司令はお風呂から出たらすぐにお休みなられていたので、見てないと思ったんですけど……」


親潮「あの後見たんですか?」


親潮「あ」


提督「…………」ゾワワワ


提督「なんですぐ寝たこと知ってるの?」


親潮「だ、ダメですか……?」シュン


提督(……何からつっこめばいいんだ)


提督(嘘だろ……完全に昨日の行動把握されている……?)


提督(はっ!?ま、まさか……)


提督(加賀がさっきすんなり俺を監視下から解放したのは……)チラッ


親潮「司令ってホラー映画苦手でしたよね私あまり怖くないやつ知ってるので良かったら今度一緒に見ませんか?見ながら食べられるお菓子とか作っておきますね司令はマカロン食べて見たいって言ってましたよね偶然にも私マカロン得意なんですほんと偶然あははは甘いもの大好きですもんね司令うふふっ♪


提督(ひぃぃぃ次から次へと自分も知らないような自分の情報が羅列されていくぅぅううう).


提督(俺を探っていることをあえて知らせるというのか……一体どれほどの知恵者なんだこの子は……)ゴクリ


提督(しょうもないプライベート情報を喋り情報収集能力の高さを示しつつ有用な情報は決して口に出さない……)


提督(親潮…………恐ろしい子ッ……!)


親潮「それから〜、?司令?」


提督「ぃ、いや……何でもないよ……」





加賀「提督」





提督「!?!?か、加賀」


親潮「……!」


提督(2対1か……)


加賀「こんなところで何をしているの?」


提督(……いや、待てよ?加賀と親潮が仲間なら何かしら情報を共有しているはず)


提督(加賀がわざわざここに来たということはこの2人はグルではない)


提督(!第三者が介入している可能性がある……!)


提督(どちらかは俺を大本営から鎮守府へ追いやった中将の手の者……では、第三者とは一体……)


提督(俺の失態を上に報告することで、表向きは新設鎮守府の司令に俺を推薦したことになっている中将の面子を潰そうとする派閥か……?)


提督(無理だ……中将は閻魔大王も舌を巻くほどのクソ野郎だ……どの派閥が中将の失脚を狙っていてもおかしくない……!)


加賀「提督」


提督「!ぁ、ああ。すまない加賀……工廠へはこれから行くところなんだ」


親潮「………………」ギリッ


提督「……?親潮……?」


親潮「加賀さんと仲良いんですか?」


提督「……え?」


加賀「え?」


親潮「答えて」


提督「ヒッ!いや、全然」ブンブン


加賀「」ガ-ン


親潮「……そうですか」ホッ


親潮「すみません司令、忙しいところお邪魔してしまって」


親潮「これで失礼します」ペコリ


提督「……なんだったんだ……じゃあ行こうか加賀」


加賀「」石化


提督「加賀?」




提督「…………加賀、どうかしたか?」


加賀「……はぁ……なんでもありません」


提督(何か思い詰めた顔をしているが、大丈夫だろうか)


加賀「……随分、懐かれているのね」


提督「え」


加賀「親潮よ」


提督「いや、ほとんど話したことはないはずだけど」


加賀「そう。それより早く工廠へ行きましょう」


提督「え、あ、はい……」










親潮「……いつも見ています、司令♡」






提督「」ブルッ


提督(寒気がする……風邪引いたかな)






【親潮さんの一日】



@親潮私室


時刻0830


親潮「今日は一日非番かぁ……」


親潮「……」ポチッ


パソコンON

カメラ操作中


提督『今日は出撃はないので、遠征だけ回すか』カキカキ


提督『親潮は今日は非番だから……』ボソボソ


親潮「ぁぁぁ司令があたしの名前を……♡」キュン


親潮「1人の時独り言が多い司令可愛い……」モジモジ


だき枕ぎゅううううう






時刻1153


加賀『提督、お昼どうしますか?』


親潮「…………」ギリギリギリギリ





1630


比叡『今日も頑張りました!』


提督『よくやったな〜』なでなで


親潮「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ぶつぶつぶつぶつ






時刻1845


親潮「ふぅ……」


親潮「今日は1845に残業も終わりっと……」日記にメモ







親潮「あれ、お風呂場のカメラ曇ってよく見えない……今度曇らないようにしないと……」






時刻2324


提督『今日は寝よう……』


親潮「ふふっ♪おやすみなさい、司令」モニターにチュー♡








@提督私室


時刻0257


提督「……」ムクリ


提督(この時間ならリアタイ監視はないはず……)


提督(よし……カメラ探すか)


提督(暗視ゴーグル装着)





提督(…………えぇ、あった)


提督(あっさり見つかり過ぎてなんというか……さすがにこれは戸惑いを隠せない)


提督(…………しかしどうしよ、外したら向こうにこちらが気付いているのがバレてしまう)


提督(むしろ気付かないふりをして過ごした方がこちらにとって有利になるかもしれない……)


提督(……うーむ……よし、しばらくこのままにしておこう)









加賀「……眠そうね」


提督「そういうお前もな……」


提督(カメラがあると思うとどうも寝付けなかった)


加賀(提督に嫌われている……そう考えだしたら全然眠れなかったわ……)






「「はぁ…………」」








→鎮守府勤務の3




某日

@執務室


山城「ちょっと!どうして私と姉様が別々の艦隊なのよ!」


提督「……なんだ。不満か?」ジッ...


山城「……っ……ぃ、いえ」


提督「まぁ聞いてくれ山城。たしかに扶桑と山城は息もあってるし、同じ艦隊にいた方が力を発揮できるだろう」


山城「な、なら!」


提督「しかしその環境に甘んじていてはならん。もし別の戦艦と組むことになって力を発揮できないようでは困るから」


提督「そういうことで、わかってくれ山城」


山城「……」


扶桑「もういいでしょう山城、命令なのよ?」


山城「姉様……わかりました」


提督「…………はぁ……」









後日



扶桑「もう……提督にあんなこと言ったらダメよ山城」


山城「……ごめんなさい……姉様」


扶桑「提督にも謝りに行きましょう」


山城「あっ姉様」


山城「……それは、私だけで行きます」


扶桑「そう?大丈夫?」


山城「はい……大丈夫です。流石に今回は私が悪いですから……」


扶桑「ふふふ、偉いわね山城。頑張って」


山城「姉様……はい!」












@中庭



山城「って全く……どこにいるのよ提督は……」


山城「執務室にいないし……」







山城「あ、いたいた。……って……」



提督「…………」ズ-ン


山城(中庭で黄昏てる……)


提督「…………はぁ…………」


山城「…………」じー







『あいつ鎮守府勤務だってよ』


『ずーっと大本営勤務のエリート様に、現場の指揮なんぞ務まるかね』


『どうせすぐ解任されてもっと下のポストに落ち着くんじゃね?』


『下手したら俺らの部下になって戻ってくるかも知れねーぜ』


『その前に生きて戻ってこれるかねw』


『違いねえww』


提督『…………』




提督「……」


提督「…………はぁ……不幸だ……」








山城「…………!」


その時山城に電気が走った!!!




そう……


本当は、ここへ着任した時からずっと思っていた……


この人……私と同じ匂いがするって……


おそらく提督は私と同類……ネガティブ思考に囚われ、日々を楽しく生きられない損な人種だわ……


この前はあんなこと言って困らせてしまったけれど……








この人となら……私……


……不幸を共感し合えるかも…………っ





提督「…………」


提督(親潮のカメラの位置は完全に把握した……これで奴に探られるリスクは下がる……)


提督(とりあえずこのまま次の出方を伺う……)




山城「…………」ドキドキ


じりじり


……私はずっと、この暗い性格とそれに由来するどんよりしたオーラからみんなに敬遠され、友達もあまりできず、普通に話せるのは扶桑姉様や西村艦隊の子達くらい……


自分で言うのもなんだけど、人に話しかけたことなんて片手で数えるくらいしかない超弩級コミュ障よ……


ましてや男性に話しかけるなんてハードル高過ぎて吐きそう……


…………


や、やっぱりやめようかしら……





……!ダメダメ!私は変わるの!この人と共感し、励まし合うことで……




私は変わるのッ!







山城「あ、あの……提督……」


提督(加賀は相変わらず俺の背後から離れようとしない……こちらも手を打たなければ……)


提督「ぶつぶつ……」


山城「…………ぇ……」


え…………


む、無視……?


気付いてないのかしら……


ええい曲げるな山城……


も、もう一回話しかけてみよ……





山城「て、提督……」


提督「?……え、山城?」


山城「!!……は、はい!」


提督「……」


山城「……」


提督「……?」


提督「や、山城さん?」.


山城「……」アタフタ


ど、どどどどうしよう……何話すか考えてなかったわ……っ


山城「え、えと……あの……」


提督「……?…………!?」


提督(まさかこいつ、加賀の仲間か!?)


提督(だとすると不味い……聞かれたか……?)


山城「え……えっと……い、いい天気ね!」


提督「………………え?」


山城「」


…………あー不幸だわ……


空はあんなに青いのに……






提督「……あ……うん……」


提督(この当たり障りのない会話……隙をうかがっている……?一体どういうつもりなんだ……?)


提督「でも、午後からは雨が降るらしい。今日の演習は山城も出るだろ?」


山城「え、ええ……」


返してくれた……これは大いなる一歩よ……!


提督「演習終わったら、みんな冷えるだろうから、浴場の準備しておかないと……」


提督「そういうわけなんで、またな。演習での活躍期待してるよ」スタスタ


山城「あ……はい……」


…………なんなのよ


この間あんな無理を言って迷惑かけたのに……


こんな欠陥戦艦に……期待だなんて


いや……あんなの口からでまかせよ……騙されちゃダメ……



山城「……あーもう!」



ほんと……なんなのよ……




山城「…………あっ」






山城「つーか、謝るの忘れたぁぁぁあああ」










提督「……」スタスタ


提督「…………」ピタ


提督(山城が話しかけてきた……)


提督(いつも扶桑の後ろにいて目すら合わせてこないあの山城が……)


提督(これは裏がないと考える方が無理だろ……)


提督(もしかしてこの間のことで日を改めて復讐に来たのか……!?)ブルッ


提督「……艦娘……こわい」












親潮「はっ!」


黒潮「!?……ど、どうしたん?」


親潮「あ、いえ……司令にまた変な虫が付きそうな気がして」ボソッ


黒潮「え?なんて?」


親潮「なんでもないです」


黒潮「お、おー……」









比叡「司令!今日のMVPは比叡でした!」ズイっ


提督「おぉ……よく頑張ったね比叡」ナデナデ


比叡「えへへ……」


加賀「……」ギリッ


龍田「……」メリメリメリメリ....


親潮「ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ」ブツブツブツブツ


最上「……」


最上(隣怖すぎワロタ)








山城「…………っ…………」中破判定


山城(被弾したのは私だけか……)


山城(情けない、早く退がりたい……)ウルッ


提督「山城もよく頑張ったな」


山城「…………えっ?……」ウルウル


提督「え?って……山城が引きつけてくれたから、皆んなが攻撃に集中出来たんだろ」


提督「それに、今回集中砲火を食らったのは相手が火力の高い艦を先に潰そうと動いたからだ」


提督「その場合比叡は高速艦だから狙われるのは足の遅い山城からになる」


提督「でも山城は砲火を食らいながらも耐え抜き、他の艦が敵を倒し切るまでの時間を稼いだ」


提督「山城は今回はもう1人のMVPといっても過言ではないと、私なんかは思うがね」


山城「……てい……とく…………」ウルウル


提督「とにかくみんなもお疲れ様。ゆっくり休め」


提督「冷えるとアレなので風呂を沸かしておいた、入って来なさい」


「「「はーい」」」


イヤ-ツヨカッタデスネ

アノテイドノテキ.タイシタコトナイワ

マンシンシテルトアブナイデスヨ-?

エ-.カガサンスゴイナ-



ガチャ バタン


提督「……」


山城「……」


提督「……あの……風呂、行かないの?」


山城「いえあの……」


山城「も」


提督「藻?」


山城「申し訳ありませんでした!!」


提督「え……き、急にどうした?」


山城「この間のことです、編成に我が儘を言って困らせて……私……」


提督「……あ、あぁ……いいんだ、気にするな」


山城「……!」


提督「君がなぜあそこまで扶桑にベッタリなのか、俺はよく知らない」


提督「でも扶桑型は欠陥戦艦とか、色々言われてそうなってた部分もあるんだろうなって、俺は勝手に解釈した」


山城「……」


提督「でもな」


提督「山城も扶桑も、ちゃんと結果を出してるじゃないか」


提督(あれ……俺……)


提督「それなのに、何を恥じることがある」


山城「提督……」


提督「2人とも頑張ってる……頑張ってるのに……それをどうして責められる」


山城「…っ…」ツ-


加賀『提督は大本営勤務で、若いのにかなり優秀で、真面目で、人一倍頑張ってたみたいよ。だけど中将に目を付けられてほどなくして前線に飛ばされて来たらしいわ』


山城「……ぐすっ……」


提督(なんで……こんな気分に……)


提督「……泣くな泣くな。よし……分かったら、もう行け」


ガチャ バタン


山城「うぅ……ぐすっ……うぇぇ……」


あんなこと、初めて言われた……


提督……いい人だったな


提督『山城も扶桑も、ちゃんと結果を出してるじゃないか』


山城「……姉様にも教えてあげよう」











提督(変だな……なんで俺……山城にあんなことを……)



……

………




参謀長『こんな作戦、容認できるか!!』バサッ!


主任参謀『何故ですか?』


参謀長『貴様らはこの作戦で払われる犠牲を、何とも思わんのか!!』


主任参謀『……』


参謀1『……』


参謀2『……』


提督『何とも思わないものではありません』


参謀長『……!!ならば、なぜ!こんな作戦を立てられる!!』


提督『これは敵に撃滅するのために必要な陽動なのです。この陽動によって敵は我々の思惑通りに』


参謀長『そんな話を聞いているのではない!!』


提督『これは勝つためです』


参謀長『なんだと……!』


提督『勝つための作戦なのです』


参謀長『たわけ!!!こんなもの、作戦ではないわ!!』


………

……










提督(将棋の駒を指すようなものだ)


提督(大本営という頭さえ失わなければ、手足は幾らでも再生する)


提督(そう教え込まれていた)


提督(いつのまに狂ってしまったんだろう)


提督(将棋の駒にあんな言葉をかけるなど)


提督(いや)


提督(狂っていたのは……昔の俺か)






提督「はぁー……」


提督「でも、まさか、謝られるとは……」


加賀「丸く収まってよかったですね」


提督「ああ……てっきり恨まれているかと……」


提督「……いつからいた」


加賀「ずっといました」


提督「はぁ……お風呂入ってきなさい……」


加賀「はい」








提督「………………はぁ……ふふ」








●REC


提督『はぁ…………』


親潮「うひひひひひひひ……溜息をつきながら物思いに耽る司令も素敵……////」


親潮「じゅるり……あぁ〜司令……好きぃ……♡」



提督『……今度出撃する海域の下調べでもしておくか……』






親潮「〜〜〜〜っ!!……はぁ……はぁ……////」


親潮「お風呂行こ……////」







提督「……寒気が」










@浴場


かぽーん


比叡「加賀さんと山城さんと親潮ちゃんは?」


最上「さあ?」


龍田「そのうち来るんじゃなぁい?」


ガラガラ


山城「……」


最上「あ、遅かったね」


山城「ええ……」


最上「提督と仲直り出来たー?」


山城「え?……ええ……まぁ……//」


比叡(た、龍田さん……ッ)キュピ-ン


龍田(ええ……まさか……)キュピ-ン


最上「……え?どしたの2人とも」


加賀「何この空気」


比叡「ぁ、いたんですか加賀さん」


加賀「……ずっといました」


@脱衣所


親潮(……山城さんが…………デレた……だと……)キュピ-ン







→鎮守府勤務の4






提督「今日の演習相手は第7泊地所属艦隊だ。練度が高めなので用心するように」


「「「「「「はい!」」」」」」










提督「さて、と……」



放送〈加賀〉『演習艦隊、抜錨せよ。演習艦隊、抜錨せよ。』


『訓練。訓練。演習艦隊、抜錨せよ』







提督(相手の指揮官の下調べは済んでいる。得意の形には持って行かせない)


最上「あ、提督ー」


提督「ん、おう最上、演習見るか?」


最上「見る見る」


最上「あ!日向さんだ!」


提督「日向さん?」


最上「日向さんは第7泊地所属で、僕の師匠なんだ」


日向「ん、最上か、ちゃんとやっているか?」


最上「もちろん!」


提督「!!!!……ず」


最上「ず?」


提督「瑞雲さん!!瑞雲さんじゃないか!!」


最上「瑞雲……」


………………

●REC

親潮「……瑞雲さん……?」

………………


提督「瑞雲さん、お久しぶりです」


日向「?」


最上「提督?瑞雲さんって?」


提督「ああ!あれは、俺が大本営の作戦課にいた頃……」






提督『あぁ……どうすれば……』


日向『む、どうした、浮かない顔をして』ギシッ


提督『え』


日向『フッ』


な、なんだこいつ……何食わぬ顔で隣座ってきた……


それにこのオーラ……何者なんだ……



提督『ぁ、あなたは……?』


日向『何を悩んでる?話してみろ』


提督『え、いや……守秘義務があるので……それは……』


日向『そうか……残念だ』


日向『そうだ。いいものをあげよう』


提督『いいもの……?』


日向『ほら、瑞雲だ』つ瑞雲<ブ-ン


提督『ず、瑞雲……ですか』


日向『辛いことがあった時は、この瑞雲を綺麗に磨け……そうすれば道は開く』


提督『瑞雲を……磨く……』


提督『…………あ、あの!』


提督『ありがとうござい……ってあれ、いない』


提督『……瑞雲……さん』






提督「ということがあってな。その後、瑞雲を磨いてる時にふと思い付いた作戦で俺は元帥から表彰を受けたんだ」


最上「夜間戦闘で敵を騙して同士討ちさせて、混乱してるところを叩く……か……こんなの本当に上手くいったの?」


提督「ああ。計算に計算を重ねた作戦だ。だが、敵が本当に乗るかどうかは運だった……まさにあれは瑞雲のご加護」


日向「なんだ、あの時の少年か」


提督「ええ、あの時は本当にありがとうございました……」


提督「そして、そこから出世が始まったと言っても過言ではない」


提督「そして!俺が日々磨き上げてきた瑞雲が、今!最上が載せてるその瑞雲なのだ!」


最上「え、これ?」つ瑞雲


瑞雲<ツヤッツヤノピッカピカ


日向「うむ、よく磨き上げられている」


最上「あぁ……やけにピッカピカだと思ったよ……」


最上「こいつだけやたらピッカピカだから、飛んでてもキラッキラして目立って毎回真っ先に堕ちるこの瑞雲が……提督を出世させたんだね」


提督「堕ちまくってたのか……お前……」


日向「まぁ、そうなるな」





………………

●REC

親潮「……あたしも……提督の磨いた瑞雲欲しいな……」ボソッ

………………




最上「」ゾクゾク


最上(な、なんか寒気が)


日向「とにかく今日はよろしく頼む」


最上「日向さんは出るの?」


日向「出る」



ドォンドォン





提督「いやもう始まってんぞ」


日向「ふっ」


日向「まだ慌てるような時間じゃない」


提督「あぁ……そう……」


日向「それより見ろ」


日向「あれが最近弟子入りしたやつだ」


最上「弟子入り?」



@演習場


ドォン ドォン


ドカーーーーン


夕張『だーーかーーらーーー!!!弟子入りしてませんし!!!!瑞雲積めないって言ってるでしょーが!!!」


伊勢『ていうかなにあんた傍観してんのよ!!日向ーーーーー!!!』





ドォンドォン



榛名「……?あの、お姉さま、相手の軽巡が……ブツリ……あれ、無線が調子悪い……」ぽんぽん


榛名「あのー!おねーさまー!相手の軽巡が何か言ってますけどー!!」ドォン ドォン


金剛「はー!?何ですカー!?」ドォン ドォン


榛名「あいてのー!!軽巡がー!!何かーー!!言ってますけどー!!」ドォン


金剛「あーー!??聞こえませン!ファイヤーーーーー!!!!」ドォンドォンドォン





最上「うちが押してるね」


提督「戦術は研究してきたからな……つーか1隻少ないし向こうは……」


日向「やれやれ……」スタスタ








ドォン


ドォンドォン




ー演習終了ー


金剛「うぅ……なんなんデスか……あの航空戦艦……」大破判定


榛名「いきなり現れて蹂躙して行きましたね……」大破判定


全艦大破判定 敗北






提督「」


最上「えぇ……あ」


提督「……」


最上「て、提督……」


提督「……」


最上(やっぱり怒ってるよねぇ……?こんな大敗初めてだし……)


提督「執務室に戻る」


最上「あ……うん……」









@執務室


提督「……負けたか」


提督(正直凄く悔しい……)


提督(でも悔しいのが、俺の作戦が破られたから……だけじゃない気がするのが不思議だ)


提督(というかその前にさっきの演習は色々突っ込みたい気持ちはあるが、まぁ、負けは負けだ。実戦なら予想もしてないことが起こるなんてこと、いくらでもある)


提督(何はともあれ演習に出た子達をフォローしてあげないと……流石にショックでかいだろうからな……)ウンウン


提督(出来るだけ明るい雰囲気で……そう。笑って迎えよう)グッ





提督(最近変だ)


提督(あの子達が今まで以上に表情豊かに見える気がする)


提督「あれ……」










提督「楽しんでる…………俺」














金剛「はぁ……」


榛名「金剛お姉さま……」


金剛「テートク、怒ってマスよね……」


榛名「うっ……それは……」


金剛「怒ってないはずないデース」


金剛「それまで優勢だったのに、いきなり横から出てきた1隻の戦艦にボコボコにされたのデスカラ……」


榛名「そもそもこの第二鎮守府が設立してから今日まで負けなしでしたからね……」


金剛「うっ……吐きそう……」




コンコンコン




@執務室


提督(笑顔笑顔……)ニ.ニコォ...


提督(完璧だな……)


提督(俺は今までこの笑顔でみんなから信頼を手に入れてきたんだ)


提督(ふっ……敗北を知りたい)





コンコンコン


提督(来たか!)


提督「どうz……」


加賀「どうぞ」


提督「!??!!?!?」ビクッ


提督(い、いたのか……)


加賀(ええ、ずっと)


提督(……俺は突っ込まないぞ……)ビクビク




ガチャ


「失礼します」



しーん



金剛「……」


榛名「……」








提督「……すぅ」


艦娘 身構え



提督「はぁ……」


「「!?」」ビクッ







提督「はぁーーぁ負けた負けた」


提督「あははははははは」チラッ



金剛「」


榛名「」



金剛(ひぃぃぃぃぃぃぃ)


榛名(わ、笑ってる……あの、あの無感情の化身が、笑っておられるぅぅぅうう)


金剛(解体される……いや、消される……)


榛名(は、榛名は大丈夫じゃないです……)







提督「……あれ?」ニコォ……








金剛(あっ死ぬと思ったら急に卵かけ御飯が食べたくなって来たデース)


榛名(死ぬ前に一度でいいから、比叡お姉さまのように提督に撫でてもらいたかった……)


金剛「」ガクガクガクガク


榛名「」ブワッ


「ぅ……ぅぁぁぁ……(泣)」

「嫌だよぉ……」

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

「……うぇぇ……ひぐっ……ぅぁぁぁ」




提督「……」(´・Д・)


加賀「……くくっ……ふww」クククッ


提督「……」(´Д` )


提督「……」(´・ω・)


提督「………………えっ」










提督「よしよし……もう泣くな……」


金剛「消されるかと思ったデース」


提督「えぇ……」


榛名「命があるって……素晴らしいです!」


提督「榛名の意識が遠いところに行ってしまっている」





提督「と、兎に角、今回はあれだ、前半押していたし」


提督「今回は瑞雲さん……もとい戦艦日向の武力介入によって我々は動揺し、ほぼ一方的に蹂躙された」


提督「だが実戦ではそういう不測の事態はいつだって起こり得るものだ」


提督「よって我々のこれからの課題は、こういう事態にどう対処するか、それを学んで行くことだ」


提督「今日の負けは明日の我らを強くする」


提督「だから顔を上げなさい」


金剛「……テートク」ジ-ン


榛名「……」ウルウル


「ぐすっ提督……」

「なんてお優しい方……」

「若いのに立派ね……」

「ひぐっ……一生ついていきます……」



加賀(また冷血漢と思われがちな普段とのギャップに感化される子達が……)




●REC


親潮「…………私の司令なのに……」メリメリメリ


親潮「あとで修正しておかなきゃ……うふふふ」









提督「はぁ……疲れた」


最上「あっ提督!……どうしたの?」


提督「……最上ぃ〜」肩組み


……………………

●REC

親潮「!!」ガタッ

……………………


最上「ちょっ///提督、近いって//」


提督「男同士なら肩組むくらい普通だろ?」


最上「……そ、それは…………」


最上(だから!男じゃないんだってば!)


提督「しかしあれだな」


提督「最上はその辺の女の子よりも断然可愛いよ」


……………………

●REC

親潮「!!!??!!」ガ-----ン

……………………


最上「ええー?そーぉー?」


最上(……なんだこれ……複雑な気分……)


最上「あ、聞いたよ、演習の子達に優しくしてあげたんだって?」


提督「ああ……うん」


提督「彼女たちも全力でぶつかったのに、あれは凹むだろうなと思って」


最上「提督ってそういうとこ気が効くというか、優しいよね」


提督「頑張ってる人に厳しく言えないだけだよ」


最上「ふーん……」





提督「そうだ」


最上「なに?」


提督「瑞雲さん、いや、日向がな、去り際に俺にこう言ったんだ……」







提督『馬鹿な……全艦大破だと……』ガックリ


日向『あ、君、まだいたんだ』


提督『瑞雲……さん……』


日向『ふっ……そう気を落とすな』


提督『しかし……』


日向『そんな時こそ、瑞雲を思い出せ』


提督『瑞雲……』


日向『そうだ。』








日向『私たちが、瑞雲だ』












最上「……うん、全然わかんない」


提督「だよな……」






最上「深く考えなくていいと思う」


提督「俺もそう思ってた」


最上「うん……ふふ」


提督「やれやれだな瑞雲さん」










提督(最近変だ)


提督(こんなくだらないこと……艦娘と話したり)





最上「あ、そうだ!提督、キャッチボールしよ?」


提督「へえー面白いな。やろう」



提督(遊んだりして……楽しくて……でも胸が痛む)







最上(実は提督と遊びたくて練習してたんだ、なんて言えないよね)






いっくよー!



こーい!














ダダダダダダダダダダダ

ガチャバタン!!


黒潮「なんやなんや……って親潮?」


親潮「黒潮さん……男装って、どうやるんでしょうか?」


黒潮「……どしたん?急に……」


親潮「司令は男装女子が好みらしいので!」


黒潮「えぇ……絶対違うやろ……面倒いなぁもう」


陽炎「そう言いつつも手伝ってあげる黒潮まじ天使」


黒潮「止めるだけや!あんたらも手伝ってーな!!」


不知火「陽炎、雪風にリモコン取ってやってください」


陽炎「はいはーい」つリモコン


雪風「谢谢」


黒潮「」







黒潮「雪風っつーか、丹陽じゃねーーーか!!!!」








陽炎「黒潮口調口調」


雪風「我想吃糖果!」


黒潮「なんて!??」


陽炎「はい」


黒潮「なんで通じとんねん!!って殻付きの胡桃!?せめて割ったやつやれや!!」


雪風「谢谢」ガリガリガリガリ


黒潮「えええええええええええええええええ」


不知火「雪風は前歯が丈夫ですからね」


黒潮「丈夫どころやないやろ!」


黒潮「あかんで雪風!そのまま食べるなんて無理やって!!」


陽炎「よく噛んで食べるのよ丹陽」


黒潮「丹陽って言うてもうてるやん!!」


雪風「」ガリガリガリガリガリガリガリガリ


黒潮「ぁぁぁぁああああああ」


黒潮「もう嫌やぁぁ元に戻ってぇ雪風ぇぇぇぇえええええ」


















黒潮「……………………はっ!!」パチクリ


黒潮「ゆ……夢……」


黒潮「うち……いつのまに寝とったんやろ」




ガチャ


親潮「あ、黒潮さん、目が覚めたんですね」


黒潮「……うち、いつから寝とった?」


親潮「さあ……でも結構寝てましたよ」


黒潮「そ、そうかぁ……」


親潮「寝汗すごいですよ?タオルどうぞ」


黒潮「ぁぁ……ありがとう」


黒潮「今な、すごい夢見たんよ」


親潮「どんなです?」


黒潮「…………」


黒潮「……あれ、なんやったっけ?」


親潮「うふふ、ありますよね、そういうこと」


黒潮「それで、どうかしたん?」


親潮「ええ……あのですね」






親潮「男装って、どうやるんでしょうか?」



黒潮「………ぇ……………」サ-ッ


親潮「黒潮さん?」


黒潮「」










@廊下


山城「……」


雪風「……」






雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)


山城「な、なに……?」




雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)ピョンピョン


雪風「我想吃糖果!」(訳:お菓子食べたいです!)ピョンピョン


山城「な、なんて言ってるの……?」







山城「あぁ………………不幸だわ……」








→鎮守府勤務の5


時刻1240


提督「…………」カキカキ


提督「……あー……お腹空いた……」


提督「…………どうしよ」


提督(まだ食堂混んでる時間だ……)


提督(食事が自由な時間に取れるって嫌だな……一斉なら気兼ねなく食堂行けるのに……)


提督(艦娘は年齢層バラバラだし、女所帯だし……何より大本営的には兵というより装備だし……)


提督(まぁ実際は艤装適性が認められただけの人間だけど)


提督(艤装のパーツ扱いだから……返って軍人より自由なんだよな……)


提督(パーツ……か……)


提督(仮に艦娘が艤装のパーツ扱いだから言ってあの子達を軽んじることは俺には出来ない……俺だって、所詮は組織のパーツだし)





提督「って、何考えてんだ俺は……」


提督「駄目だ、お腹空いた、観念して食堂行こ」




ガチャ バタン


提督「……廊下はやっぱり冷えるな」





とことこ


提督「ん」


親潮「……」ヒョコ


親潮「わ、わーこんにちは司令、偶然ですね廊下でバッタリ会うなんて。ほんと偶然」


提督「そ、そうだね」


提督(早速捕まったか……)


提督(まだ俺のことを調べて何者かに情報をリークしているようだ)


提督(バックが何者なのかは未だ不明だが、ここらで一度親潮とは決着を付けてもいいかもしれない)


提督「親潮、良かったらこれから一緒にお昼でもどうかな」


親潮「!!!???」ドッキ--ン!


親潮(え!え!何!?司令から誘われるなんて……これは夢?いや、馬鹿なこと言ってる場合じゃないわ!すぐ返事しないと!!)


提督(混乱してるな……)


提督(当然だ。いきなりターゲットから逆に食事に誘われたんだ。今までの監視がバレてるのかとか不安に思うのも無理はない)


提督「まぁ無理には

親潮「ぜひ!!ご一緒させて頂きます!」


提督「あ……そ、そうか」


提督(食い気味で承諾してきた……強気だな……よほど自信があると見た)


提督「じゃあ行こうか」


提督「車の鍵持ってくるから待ってて」


親潮「え?で、でもあたし外出許可……」


提督「そんなもん俺がOKすればいいだろ」


親潮「は、はぁ……」


提督「じゃ、駐車場で待っててくれ」タッタッタ


親潮「了解しました……」









親潮「…………やった!やったやった!」(小声)


親潮(これ!司令とランチってことよね!?やだ……どうしよ……//嬉しい…………)カァァ



 







提督「お待たせ、どうぞどうぞ」


親潮「し、失礼します」


親潮(司令の車……の助手席に座れる日が来るなんて……ドライブデード的な!?幸せすぎる……)


親潮「うへ、うへへへへへ♡」


提督「ど、どうした親潮」


提督(なんだこの余裕……恐ろしい子だ……)


提督「助手席でいいの?」


親潮「はい!」


提督「そっか、じゃあ行こうか」バタン


親潮「はい♡」じー


提督「…………」


提督(すんごい横から見られてる……気になる……)ピ-ピ-ピ-


親潮(バックの時モニター見ないで振り返って目視でやる時に、助手席の背もたれに左手を乗せるこの仕草……あぁもう…………好き♡)じー


提督(いかん気にするな……運転に集中しよう……)
















提督「お昼は、最近見つけた少し洒落た洋食屋とかどうかな」


親潮「いいですね洋食、楽しみです」ニコッ


提督「……よし、決まりだ」




ぶーん





提督「……」チラッ


親潮「〜〜〜♪」ルンルン


提督(本当に普通の女の子みたいだ……」


親潮「司令?」


提督「あ……いや……」


提督「いい笑顔だなって思って……とても戦いに身を投じる者とは」


提督「思えないような……可憐な」


親潮「……」


提督(やばっ!引かれた……か?)タラ-リ


提督「……ごめん、忘れてくれ」


親潮「ありがとうございます、心配して下さって……」


親潮「でも、私は今の暮らしが嫌ではありません」


提督「…………それはまた……なぜ?」


親潮「もちろん戦は早く終わって欲しいとは思いますが」


親潮「私は、駆逐艦として深海棲艦と戦うことが私の使命だと思っています」


親潮「司令は自分が後方で指示だけ出して、子供や女性に戦わせることに罪悪感を感じていませんか?」


提督「…………それは」


親潮「でも艦娘は、司令の指示があるから戦えます。それは司令が命令する立場だからというだけではありません。司令を信頼しているんです」


親潮「だから艦娘もそんな司令に勝利を届けるために果敢に海を行くのです」


親潮「あたし……いえ、親潮は司令を信じています」


親潮「……司令から見てあたしは、司令のご期待にちゃんと……応えられていますか……?」


提督「……親潮……」


提督「……それはもちろん。いつも頼りにしている」


提督「素直で賢いし、なんというか器用だしな。戦術理解力も高い。期待以上の活躍をいつもしてくれる」


提督「本当に感謝に絶えないよ」


親潮「……司令……」ウルウル


提督「え!あ、泣く程……?」


親潮「……嬉しいです……ぐすっ」


提督「あははは……」





親潮「…………////」チラッ


提督「少し落ち着いたか?」


親潮「は、はい……」


提督「ありがとな親潮」


親潮「!…………いえ」


親潮(司令表情柔らかい……オフの時はこんななんだ……尊い……)



親潮「……」


提督「……」






提督(少し変な空気になったな……話題変えよ)





提督「そういえば俺の部屋にちっこいカメラがあったんだが……」


親潮「!!!!??!??!」ビックゥ!!


提督「」


親潮「………………」ビクビク









提督(ち……)













提督(ちょっとぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお)


提督(話題転換ってお前!!バカなの!??!?ほんと何やってんだよ俺!!)


提督(急げ!話題を変えろ!全速転進!!!!ヘアピンカーブ!!あー見せてやりてーよマジ!東郷元帥も唸る栗田ターンってやつをさぁ!!(錯乱))


提督「あれって親潮のだよね」


親潮「ヒッ…………!」顔面蒼白+涙目


提督「」







提督(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!)


提督「…………」チラッ





親潮「………………」プルプルプルプル






提督(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!)









提督(も、も、もうダメだぁぁ!焦れば焦るほど望まない方向へ進んでく!)


提督(ヤバイヤバイ……どうするんだ……どうしよう……)









親潮「…………」ぼそぼそ


提督(……な、な、なんか小声でぶつぶつ…………?)


親潮「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏」ぶつぶつ


提督「」













提督(ちょちちちちちょちょっと待って下さい)











提督(いやぁ……覚悟決まってんなぁ……恐ろしいわぁこの子……)


提督(とと、とりあえずフォローせねば……)


提督「あ、あのさ……俺は別に気にしてないから……」


提督(そう……俺は親潮をどうにかするつもりはない……ただ親潮のバックにいる奴を聞き出したいだけなんだ)


親潮「ご……ごめんなさい……あたし……ぁ、謝っても許されないことは分かってます……ヒグッ」ぐすっ


親潮「で……でもっ……ぐすっ…………本当に……ごめんなさい……」絶望顔


提督「べべべべ別に、懲罰を課すつもりはないよ。うん。き、気付いているのは俺だけだしな」


親潮「ぇ…………」


提督「でも一つ教えてくれないかな」


親潮「!……は、はい……」


提督「その……ズバリ誰に情報を流してたんだ?」


親潮「?誰に……?」


提督「そう。誰かに流してたんだろ?俺の弱みになるような情報を」


親潮「…………え?」


提督「……え?」









提督「あのカメラは?」


親潮「あたしのです」


提督「何を撮ってたの?」


親潮「…………司令です」


提督「誰の為に?」


親潮「……自分のためにです」


提督「え?」


親潮「え?」








提督「自分のため?」


親潮「……は、はぃぃ……///」


提督「……」


提督「…………ン-----」








提督「???」










提督「俺の更なる失脚を狙う誰かに……とかってことは?」


親潮「いや、全然そういうのではないです……」


提督「…………えーっと……」


提督「つまり親潮は誰かの命令で俺を探っていたわけではない?」


親潮「…………////」コクコク


親潮(流石にバレたよね……司令のこと好きだって……)


親潮(っていうか嫌われるよね……絶対……当然だけど……)ウルッ


提督「よ……」


提督「良かったぁぁぁぁ……」


親潮「え……?」


提督「なんだ……俺はてっきり……」


提督「そうだ、とりあえずカメラは返すな」


提督「後で取りに来てくれ」


親潮「え、あ、は、はい……」


親潮「あの……」


提督「ん?」


親潮「懲罰を課すつもりは……」


提督「いやぁないない」


親潮「何故ですか!?」


提督「これは俺と親潮しか知らないことだし」


提督「問題ないでしょ」


親潮「で、でもあたし、最低なことを……」


提督(親潮にバックがいると思ってずっと身構えてたんだけど杞憂だったみたいだな)


提督「まぁ監視カメラとかあるとちょっと怖いので、これからはやらないで欲しい」


提督「厳重注意ってことで」


親潮「司令……」


提督「着いたよー。さ、ご飯食べよう」


親潮「え、は、はい……」


親潮「…………」


提督「まぁなんて言ったらいいかわからないけど……」


提督「親潮が勝手にやってたって分かってほっとしたよ……」


親潮「は、はぁ……」


提督「ほんと良かったぁ、もうしないでくれればいいから……そのくらいの歳だと色々好奇心旺盛になるのも分かるし」


親潮「すみません……」


提督「はぁ〜〜〜安心したわぁ」


親潮(変な人……)


親潮(ずっと見てきたけど、ほんとはもっともっとあったかくて優しいんだ……)


親潮(全然知らなかった……)


親潮(不思議……一緒にいると、どんどん好きになっちゃうな……////)


提督「メニュー決まった?」


親潮「あ!はい!えーっと……」















アリガト-ゴザイマシタ-

マタオコシクダサイマセ-


提督「どうだった?」


親潮「とっても美味しかったです!」


親潮「それに、司令の好みも分かりましたし……」ボソッ


提督「好み?」


親潮「あっ、そういうのは聞こえてるんですね」










提督「帰りは海沿い走って帰ろうか」


親潮「はい!」













提督「ほら親潮窓の外見てみろ」


親潮「わぁぁ〜〜綺麗〜〜」


親潮「〜〜〜〜♪」


提督「…………」


提督(はぁ……大事じゃなくて安心したのもあるが……つい素になってしまった)


提督(威厳がないと思われただろうか……)


提督(……人前でこんな自然な振る舞いをしたのは、久しぶり過ぎて変な感じするな)





親潮「風が気持ちいい〜〜」


提督「…………」





提督「ま、たまにはこういうのもいいよね」


親潮「??司令?」


提督「こっちの話だよ。……見えてきたな」









提督「俺たちの鎮守府だ」












@廊下



親潮「それでは、司令。今日はありがとうございました」


提督「うん、また」


親潮は見た感じだいぶ落ち着いてたがあれはしばらく引きずるだろうな。


ちょくちょくこっちから声かけて気にしてないよ大丈夫アピールを継続してケアせねば……



龍田「あらー提督〜」


提督「んに?」


おうふ……龍田か……


提督「龍田か、どうしたの?」


龍田「どこへ行ってたの?」


提督「少し外に……」


龍田「…………」


私には大きな懸念がある。


それは……


私だけなぜか異様に怖がられていること。


提督のビクビクした顔はそれはそれで可愛くて好きだけど


避けられるのは正直辛い……


って避けられてるのは私だけじゃない……って思ってたのに……!!







龍田「…………ふーん?」




提督が親潮ちゃんと外出してたなんて……









提督(こわいお)


提督(つーかなんでこの子常に槍携帯してるんだろう……)


提督(そんなの一つだよな……気に入らない上司を……はう!あぁ……こわい……)








龍田「ねえ?」


提督「?」


龍田「親潮ちゃんとどこへ行ったのかしら?」


提督「バレてたか……ちょっとお昼飯おごってやったんだ」


提督「たまにはいいかなと思って」


龍田「ふーん……」


この人に限って思いつきでお昼誘うなんてありえないわ〜


でも艦娘に手を出すなんてもっとありえないし……


龍田「まぁいいです」


提督「」ホッ


龍田「今ホッとしましたね〜?」


提督「いや全然」


龍田「嘘がお上手なのね」


提督「……」


龍田「うふふ、ごめんなさいね?」


提督「敵わないな……でも彼女のためにも言うわけにはいかないんだ。とにかくやましいこととかじゃないから……」


龍田「そうなら最初からそう言えばいいのに」


提督「うぅ……」


龍田「……」


龍田「……優しいのね〜あなたって」


提督「……そんなんじゃないよ」


龍田「そうかしら」


提督「それで、何か用か?」


龍田「え?……えーっと……」


龍田「あ、そういえば最近、私の出番少なくないですか〜?」


提督「最近実力が認められて大本営からの補給が増えたんだよ」


提督「んで、今まで遠征艦隊はブラックだったので負担を軽減させたのさ」


龍田「へぇ〜?」


提督「暇過ぎて退屈かい?」


龍田「まぁそんなところ?」


提督「任務以外に楽しみを見出せるものを見つけてのも大切だと思うよ」


龍田「趣味とかってこと?」


提督「そう。何か興味引かれることとかないのか?」


龍田「そうね〜……山……とか?」


提督「山?」


龍田「なんとなく普段海にいるから……山ってどんなところなの?」


提督「そうだな……緑がいっぱいあるな。滝とかあるところもある」


龍田「滝……本でしか見たことないかも」


提督「…………そう」


提督「あのさ」


龍田「なぁに?」


提督「艦娘は外の世界には興味ないのか?」


龍田「どうして?」


提督「外出許可もらいに来たやつ見たことないから」


龍田「……ふーん?」


龍田「みんな外の世界を知らないし、別に出なくても困らないじゃない?」


提督「そう……か」


龍田「今度は私を連れ出してくれるの?」


提督「含みのある言い方すんなよ……」



提督「つまらないこと聞いて悪かった、じゃあ俺はこれで」


龍田「はぁい♪」











提督(平和も家族も知らない少女たちだ)


提督(あの子達は、知らないことが多過ぎる)






提督(……今更、それも知らなくていいことか)






龍田『優しいのね〜あなたって』






提督(任務遂行の為、艦娘には常にポテンシャルを発揮できる状態にするのは上に立つ者の仕事だ)


提督(仕事だからやってるだけなんだ俺は……)






提督(戦いしか知らない)


提督(知って不幸と分かるより幸せか?)


提督「はぁ……」


提督(でも……)


提督(知らない方が幸せと分かってても俺は……)


提督「なんで……気付かなきゃいいものを……」


提督「仕事が増えるじゃねぇか……」
















後日




加賀「提督」


提督「おう、今日もいるね。うん」


加賀「この予算、環境整備費?多過ぎじゃないかしら」


提督「いいのいいの。必要なもんだから」


加賀「必要?」


提督「そうそう」











さらに後日







加賀「…………」じー


最上「へーあれがテレビかぁ」


比叡「はぇ〜テレビ……すごい……」


扶桑「初めて見るわね」


山城「ちょっと緊張しますね姉様……というか野次馬がすごいわね」


最上「いいじゃんちょっとくらいさ」


山城「後で全員の部屋につくんだから待ってればいいじゃない」


扶桑「うふふ、みんな興味津々なのよ」


親潮「でも、どうして急に艦娘寮にテレビを?」


提督「うん?思い付き思い付き」






がちゃがちゃ

がちゃこん





提督「よし、設置完了」






提督「はい山城」つリモコン


山城「へ?私?」


提督「赤いおっきいボタンで映るはず」


山城「は、はぁ……」チラッチラッ


艦娘「「うずうず」」


山城「うぅ……緊張する」


提督「さぁ押せ……押すんだ山城……」ジリジリ


山城「提督まで悪ノリしないで……」


山城「…………えいっ」ぽち















山城「…………あれ?」













提督「あ電池入んの忘れてた」


山城「…………」


提督「……」


山城「……」


提督「……」









提督「てへぺろ」


山城「……」ブン


ドスッ


提督「かっは……ッ!!」

かっは……かっは……*エコーです。

















扶桑「山城、テレビつけてもらえるかしら?」


山城「はい、姉様」ピッ



TV<タカキモガンバッテタシ



扶桑「故障じゃなくてよかったわね山城」


山城「どこがですか……みんなの笑い者ですよ私」


扶桑「でも……テレビがあると部屋が賑やかね」



TV<ダカラヨォ......



山城「そうですね」


扶桑「提督に感謝しなきゃね」


山城「ええ……」



TV<止まるんじゃねえぞ……



扶桑「ふふふ、本当は提督のこと結構気に入ってるんじゃないの?」


山城「ぇ……そんなんじゃ……ないです」ムスッ



TV<キボウノハナ-



扶桑「ほんとかしら?」


山城「本当です、何ですか?姉様」


扶桑「可愛いわねぇ山城は」


山城「むぅ〜〜」









提督「日も沈んで流石に冷えるな……」


提督「あー……疲れた」


提督「でもなんとか、全部の部屋に設置できた……良かった」


龍田「テレビってすごいのね〜」


提督「……急に出て来んな」


龍田「ありがとね?」


提督「少しは暇潰しに役立つと思う」


提督「そうして興味が湧くものと出会えれば置いたかいもあるというもの」


龍田「うふふふ」


提督「なにわろてんねん」


提督(ふふ怖)


龍田「別に〜?」












後日


提督(テレビの効果は表れ始めているみたいだ。艦娘も外に興味を持ち出して、外出許可をねだる子も増えてきた)


提督(本当に、これで良かったのか……ん?)


コノマエテレビデサ-

ドウブツトクシュウッテヤツデ-

エ-ホント-?








提督(……それ)











提督(俺も見てました)





提督「……」ウズウズ





提督(混ざって語り合いたい)


提督(って何考えてんだ俺は……!自分から用もないのに話しかけたりして露骨に嫌がられたりなんかしたら俺は……)


提督(……死ぬ)





提督「はぁ……」


じゃんじゃかじゃんじゃか

イッェーーーーーーイ!!!

ずんっちゃずんっちゃ


提督「なんか中庭の方が猛烈にうるさいんだが」










@中庭


じゃんじゃかじゃんじゃか

ずんっちゃずんっちゃ

ジャカジャカジャカジャカ


提督「なんだなんだ?」


川内「あっ提督」


提督「なにこれ……どうしたん?」


川内「あ!?きーこーえーなーいー!!」


提督「なにこれ!どうした!?」


神通「……じ、実は」


提督「え!?聞こえん!」






「艦隊のアイドル!!那っ珂ちゃんでーーーっす!!!!」





提督「」


神通「テレビでアイドルを見てからというもの、ずっとあの調子でして……」


提督「だいたい察した」








川内「やっぱやめさせた方がいい?」


神通「姉妹としては、那珂ちゃんがあんなに何かに夢中になっているのを見るのは初めてなので」


神通「可能な限り応援したいのですが……」


提督「なるほど……まさかこんなことになるとは……」


提督「うーん……とりあえずちょっと那珂ちゃん呼んできて」





@執務室




那珂「…………」


川内「えっと……」


提督「許可はまぁ……取って欲しかったけど」


提督「アイドルに興味が湧いたのか?」


那珂「……はい」


提督「そっか……」


提督「ふふ……」


神通「……提督?」


提督「さすが川内型末っ子、一度夢中になったら止まらないのは川内そっくりだねえ」


提督「いいよ、好きにやるといい」


川内「そうだよねーやっぱダmいいの!?!?」


那珂「……!」


神通「本当にいいんですか……?」


提督「ただ正直今の音量だとデカすぎるからそこだけ制限はさせてもらいたい」


提督「中庭に一番近い寮の部屋、扶桑型の部屋なんだけど……うるさ過ぎて山城がノイローゼになりかかってる」


那珂「」


神通「」


提督「まぁそれは後でなんとかするとして」


川内「なんとかなんのかよ……」


提督「これからは、ライブ?をやるときは場所は中庭の先の運動場でやること。あと、やる3日前くらいに俺に教えてほしい」