2018-02-10 11:03:09 更新

2017年6月7日 スペクトル凡矢理 705号室


千棘 「楽ーー!早く早くーー!」


楽 「お、おう。今行くーー」



俺たちは今日、大学と専門の講義を入れずに千棘の実家に久方振りに行く事になった

なぜなら


今日は千棘の19歳の誕生日


ギャング ビーハイブ 日本アジト

桐崎家


キーンコーン


ギャングA 「お、お嬢お久しぶりです!

今日はちょっと後で見せたいものが〜〜」


千棘 「あーーはいはい、また後でね。」


スタスタ


楽 「………あいつらまだ、サプライズのつもりでいんのか?」


千棘 「ホント、私が気付いてないと思ってんのかしらね。」


小野寺 「千棘ちゃーん!」


千棘 「あ、小咲ちゃん!」


集の車に乗って、集、小野寺、宮本、橘がやって来た


小野寺 「今日は19歳おめでとう。」


宮本 「今年もプレゼント持って来たわよ。」


集 「あっはっは、何だか俺すっかり車(足)係になってるよね。」


橘 「私は楽様に会いに来ただけですわ。

ついでに祝ってあげますわね。」


千棘 「わーー、万里花以外ありがとう!」




そしてパーティー会場へ


パッ パカッ パーン!


ギャング一同 「ハッピィバースデーお嬢〜〜!」


ギャングB 「いや〜、若頭に就任した集英組

の坊主と同棲し始めてから全然こっちに戻って来なかったから、心配だったんすよ〜〜」


千棘 「はーい、皆んなありがとーーー」


楽 「相変わらずド派手なパーティーだな………」


クロード 「いやーお嬢、お誕生日おめでとうございます。」


千棘 「あっ、クロード。あんた随分久しぶりね。」


クロード 「ええ、何せお嬢が全然こちらに戻って来ませんでしたので………ム?」


クロードは楽に視線をやった



クロード 「一条楽、久しぶりだな。」


楽 「げっ!メガ……クロード」


クロード 「誠士朗と蒼也から報告はかねがね聞いているぞ。もう星獣は何体か倒したそうだな。」


楽 「ああ、おかげさまでな。あんたもやっぱり星神なのか?」


クロード 「当然だ、でなければ大ギャング組織 ビーハイブの大幹部が務まるわけがなかろう。

どれ、少し星匣を見せてみろ。」


楽 「あ?何でだよ。」


スッ


楽はそう言いつつ、クロードに星匣を差し出した


クロード 「フム………属性は太陽、紋章は豹か………太陽ヒョウだな?貴様の星獣は。」


楽 「ん?ああ、レオンの事か。

そんな名前もあるんだな。」


クロード 「星光値は450か……蒼也の報告では初期値は220だった筈、まずまずだな。」


楽 「星光値?」


クロード 「何だ知らんのか。星光値とは星神の星の光の最大量を数値化したものだ。

野生の星獣を倒したり、他の星神と戦うたびに発生するエネルギーを取り込むたびに増幅して増えて行く。」


楽 「この数字、そういう意味だったのか………なんか星獣と戦うたびに増えてくから変だと思ってたんだ。」


クロード 「まあ、この増加値なら一応合格だ。

引き続きお嬢の為に尽力しろ。」


楽 「はいはい、分かったよ。」



そしてパーティーは進み、プレゼントを渡す時


宮本 「はい千棘ちゃん、私が最近ハマってる小説」


小野寺 「私は自分で焼いたクッキーよ。」


千棘 「わーー!ありがとう、るりちゃん、小咲ちゃん!」


クロード 「それではつぎは私から、坊ちゃんのプレゼントに比べれば粗品かもしれませんが………」


パチンッ バッ


クロード 「お受け取り下さいお嬢!お嬢専用の自家用クルーザーです!」


ギャングC 「うおーー」


ギャングD 「すげーー」


千棘 「いやだからどこで使うのよ。

いらないわ。」


クロード ギャッ(3回目)


蒼也 「お嬢、俺からはコレです。」


千棘 「え?蒼也君もくれるの?」


蒼也 「いえ、正確には俺からでは無くマダムフラワーから預かって来たものですが。」


千棘 「え?ママが?」


蒼也 「はい。「この歳になった千棘には必要になるかもしれない。」と仰っていました。」


スッ


蒼也はそう言うと、手紙と色紙に包まれた箱を千棘に渡した


千棘 (何だろう………プレゼントはあの楽がママと引き合わせてくれた日に纏めて貰ったけど、それ全部クリスマスので、ママから誕生日プレゼントなんて初めてだなぁ………)


ギャングE 「おい、次は坊主の番だぜ。」


楽 「ん?ああ……」


千棘 (あ、楽からもらう番だ。)


千棘 (そういやあ、高1と高2の時はニセモノの恋人だったから、楽から本当の恋人としてプレゼント貰うの、これが初めてだなぁ………)


楽 「ほい、誕生日おめでとう。」


スッ


楽も色紙に包まれた細長い箱を千棘に差し出した。


千棘 「こ…これは?」


楽 「いいから、開けてみろよ。」


カチャッ


千棘 「えっ…これって………」



中には99と彫られた金色の薔薇のネックレスが入っていた


楽 「知り合いのアクセサリー職人に作って貰ったんだ。

薔薇の花言葉は色や本数によって違うけど、99本の薔薇が意味するのは、「永遠の愛」


千棘 「永遠の愛………!」


楽 「そんで、その薔薇の裏見てみろよ。」


千棘 「えっ?」


スッ


薔薇の裏には「Zawsze in love(ザクシャイン ラブ)と彫られていた。」


千棘 「こ…これって………」


楽 「ああ、まだ新しいペンダントと鍵は出来ないけど、今俺がその言葉を贈りたいのはお前だしな。

先に渡しておきたかったんだ。」


千棘 「……………………… ジーン」


楽 「お…おい、千棘?」


千棘 スッ


千棘は埋めていた顔を上げた


千棘 「ありがとう楽!大好き!!」


楽 ドキッ


楽は顔を真っ赤にした


第38話 完


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