2018-06-15 20:22:01 更新

前書き

ほとんどの方がはじめましてですね。
文章力は皆無ですわよ!
酒保は軍の売店のようなもの。そこで働く青年の話です。
たまに、視点切り替えや、少しだけシリアスな展開になるかもしれません。

皆さんのコメントで、内容が多少左右されるかもしれません。



僕は高校を卒業し、沿岸の鎮守府にある酒保に就職した。元々軍施設とか聞いていたし、苦手な女の人は少ないだろうとふんでいたのだが...


「どうして、女の子ばっかなんだ」


「仕方ないじゃん。鎮守府なんだから」


横で鈴谷さんがツッコミをいれてくれる。彼女たちは艦娘と言い、海から来る、深海棲艦と戦っているらしい。


「ときに店員さん。お菓子を値下げしてくれない?」


「しませんよ。」


これでこの会話は5回目。


「もーケチだなぁ。鈴谷は今月ピンチだって言ってるじゃん!」


「それは自業自得でしょ...」


まったく、目のやり場にこまる。どうして艦娘はみんなこんなに可愛いんだ?


「ね?じゃあ、奢ってよ?店員さんがお金を出して鈴谷に奢ってよ?」


「奢りませんよ。」


「そんなんじゃモテないぞ!」


「余計なお世話です。」


はぁ。今でさえ会話していて緊張しているのに...。そこに昼休みを告げるチャイムがなる。というかなんで、昼休み前からいるんですか。


チャイムがなり終わると多くの艦娘が酒保にやってくる。


「おにーさーん。カップラーメンちょーだい!」


「まって、島風、またそんなの食べるつもり?」


この子達は確か駆逐艦とか言ったな。


「えー、いいじゃん!時雨もたべる?」


「ダメだよ島風、今日は食堂に行こう?」


あの、店員の前で買うのやめるのどうよ。


「店員さん。鈴谷のお菓子は?」


「あなたは諦めてください。子供じゃないんだから...」


「鈴谷は見た目高校生だからセーフ。」


「何言ってるんですか...」


「ねぇー、おにーさん!ダメ?」


横から島風?とかいう子が上目遣いで尋ねてくる。


「し、食堂でみんなと食べたらどうかな?」


店員としては0点な答えを返す。


「ほら彼もそう言っているから行こうか」


「むー。しかたないなー。行こっ!時雨」


そう言うと2人はかけていく。やっと静かになっ...


「ちょっと!!鈴谷無視しないでよ!」


はぁ。疲れる。


結局、通りかかった熊野さんに連れられて鈴谷さんはどこかに行ってしまった。そのあとは、遠征から帰ってきた皆さんがレンタルタオルを借りて行ったくらいだ。


「お疲れ様です。」


昼休みも程々に僕は隣の甘味処の間宮さんに話しかけられる。


「お疲れ様です。間宮さん。」


「どうですか?慣れましたか?」


「まぁ、来た頃と比べれば。」


「そうですか。でも、店員さん。女の子苦手ですもんね」


なんでバレてるんですかねぇ...


結局そのあと、夕方までお客さんは来なかった。でも、6時をすぎて放課になると、また艦娘達が集まってくる。


「店員さん!これ下さい!」


レジ台にはお酒が乗せられる。

でも、当の購入者が見当たらない。

僕はレジ台をのぞき込む。そこには紫の髪をした駆逐艦らしき子がいた。


「えっと、君未成年だよね。」


僕はたどたどしく尋ねる


「未成年?それは一人前のレディなの?」


何を言ってるんですかねぇ...


「あれ?暁、何してるんだい?」


そこに今度はショートカットの子が来る。


「あ、最上さん!あのね、利根さんが一人前のレディになるためにはお酒がいるから持って来いって言われたから買いに来たの!」


元気に説明をする。


「えぇ...。利根さん何言ってるんだよ...。あのね暁、お酒は20才以上じゃ買えないんだよ?」


最上と言われた子が暁という子を諭す。


「そうなの?」


今度は僕に質問してくる。


「ま、まぁ。うん。」


「じゃあ、一人前のレディになるには20歳にならないとなれないの?」


少し涙目になる。


「そんなことないさ。ほら、熊野ってまだ20歳じゃないけど、立派なレディを演じてるでしょ?」


演じてるとか言わないであげて...


「じゃあ、熊野さんに聞けば、一人前のレディになれるのね!」


「そうだね。じゃあ、いまから連れてってあげるよ。」


そう言って、最上は暁を連れていった。

そのあと利根さんが日本酒を5本買っていった。


「ねぇー店員さん。お菓子安くして?」


「また来たんですか鈴谷さん」


「かわいい女の子に言い寄られるなんて嬉しいでしょ?」


「言い寄られてるのは僕じゃなくてお菓子ですよね?」


食堂から出てきた鈴谷さんに絡まれた。


「ねぇ、お願い。ポテチ80円にして?」


両手を合わせて、頭を下げる。


「い、いや、僕の一存でそんなこと決められませんよ」


その姿に何故かあたふたする。


「いいじゃん。1個くらいバレないって」


「いや、帳簿つけてるからバレますよ」


「鈴谷さん?なになさってるの?」


そこに後ろから熊野さんが来る。この光景ここに来てから毎日だな。


「げっ、熊野」


「もしかして、また、店員さんに迷惑をかけてらっしゃったのかしら?」


「迷惑だなんて...かけてないよ?ほら、スキンシップ?みたいな?」


「昼休みも同じこと言って誤魔化そうとしましたよね?」


熊野さんの目が怖くなる。

鈴谷さんは逃げようとする。


「待ってください。鈴谷さん?」


「あ、あぁ!!いまから提督のとこいるかなきゃ!」


わざとらしく走っていく。


「まったく、やれやれですわ。店員さんももっと鈴谷さんに強く言ってもかまいませんのよ?」


熊野さんは呆れたような顔をする。

僕は苦笑いにとどめておく


「では、私は明日の演習の準備がありますので失礼します」


そう言って熊野さんは歩いていった。


「熊野行った?」


ふと後ろから声がする。あれ?鈴谷さんさっきあっちに走っていったような...


「間宮さんとこの裏口から戻ってきたんだ」


なぜかドヤ顔の鈴谷さん。


「てことでポテ...」


「ポテチは定価で買ってください」


「もー!!いじわる」


僕の足をげしげししないでください。


「そんなんじゃモテないよ?」


「いや、だから別にモテなくても...」


鈴谷さん。何度も僕の心を抉らないでください。


「もぉー!店員さんのケチ!!そんな意地悪な店員さんなんてもう知らない!」


そう言って1人で歩き出す鈴谷さん。


「...」


「...」


「...」


「なんで引き止めてくれないの?!」


なんでそんなに怒られるんですかねぇ...。


「止めて欲しかったんですか...」


「もーー」


そんなに背中を叩かないでください。

あといい匂いがする...


「鈴谷さん!!なんで戻ってきているのですか?!」


また熊野さんが戻ってくる


「うへぇ。ねぇ、店員さん熊野が怖いよぉ」


僕の袖をクイクイ引っ張ってくる。


「いや、あなたが悪いんじゃないですか」


「そうですわ!鈴谷さん、早く部屋に戻りますよ!」


「えーでもポテチ...」


いや、しぶといな...


「あーもう分かりました。私が買って差し上げますわ」


そう言って熊野さんは財布からお金を取り出す。


「やった!ナイス熊野!」


僕がポテチを渡すと、嬉しそうな鈴谷さんと、憂鬱な顔をした熊野さんが歩いていった。



「やーやーお兄さん?今暇かい?」


2人が去ったのを見計らったのか、黒髪の女の子が話しかけてくる。


「えっとあなたは...」


「やだなーもう忘れちゃったの?重雷装艦北上だよ?」


そうそう、北上とかいう名前だった。


「こんにちは北上さん。」


「もー、そんなに畏まらなくていいよー。ほら、お兄さんの方が歳上でしょ?」


「ま、まぁ、お客さんですし...」


僕はしどろもどろになる。


「まーいいけどさー。」


北上さんはそういいながら店の横のベンチに座る。


「北上さんは何を買いに来たんですか?」


何も買う様子は無かったので聞いてみる。


「別に何ってわけじゃないけど、暇だからねー。」


暇だからねーと言われても...


「そうだ、お兄さん、トランプしよ?」


唐突にそんなことを言い始める。



「僕の勝ちですね」


僕がババでない方を抜き取ると北上さんは顔をしかめる。


「このスーパー北上さんが負けるだなんて...」


そう言ってそのままベンチに寝っ転がる。


「たまたまですよ、たまたま。」


「たまたまでもくやしーじゃん。」


北上さんはわざとらしくため息をつく。


そして僕の顔をじっと見つめる。


「あ、あのなんですか?」


僕は耐えれず訪ねる。


「いやー。なんでもないよ?」


「そうですか...」


二人の間を沈黙が訪れる。


しばらくするど北上さんは笑い始めた。


「な、なんですか」


「君、女の子苦手なんだね。」


やっぱり僕はわかりやすいようだ。


「なんでそんなに笑うんですか」


少しだけイラッとしたので尋ねる。


「だって、私と目を合わせないし、私がじっと見つめると顔赤くするんだよ。可愛くて仕方ないじゃん」


なんだかとてつもなく失礼なことを言われている気がする。


「か、顔は赤くしてませんよ!」


「じゃあ10秒間私の顔を見てね?」


「いいですよ?」


「よーいドン」


「1」


「2」


「3」


「4」


「5」


「ってもう顔赤いじゃん」


北上さんはもう一度笑う。だって、恥ずかしいじゃないですか...。


「もう!何も買わないなら部屋に帰ったらどうですか?」


「えー。」


なぜか嫌そうな顔をする。

そこにまた1人誰か来た。


「ボクにボールペンを売ってくれないかな?」


「やっほー最上!」


本日二回目と登場だ。


「あれ、北上もいたんだ。何してたの?」


「私?この子で暇つぶししてたの」


一応見た目的には僕の方が上なんですけど...


「へぇ、店員さんっていつもなんかたどたどしいからそういうの相手しないと思ってた」


「ヘタレなだけだよん」


そこの雷巡黙ってください。


「たしかに鈴谷が気に入るのも分かるかも、あの子ヘタレな子が好きらしいし」ボソ


「え?マジで?」


北上さんが大きな声を出す。最上さんの声は分からなかったけど...


「まぁねー。あ、でもボクも嫌いじゃないよ」


「敵が多い」


今度はしかめっ面になる北上さん。


「あのーさっきからなんの話を?」


目の前でコソコソされるのは気になってしまう。


「いーや、なんでもないよん。じゃあ私帰るね」


「ボクも、ここにお金置いておくから、じゃあね」


そう言って2人は歩き出す。そろそろ営業終了時間だ、僕も帰るとしよう。


そう思って店を片付け始める。するとそこに、昼間来た駆逐艦の子が話しかけてきた。


「やぁ、店員さん。今から帰るのかい?」


「えっと...時雨さん?」


「そうだよ。覚えていてくれたんだね。嬉しいよ。」


はにかむ笑顔は可愛い。


「で、何を買いに来たの?」


「いや、買い物に来たんじゃないんだ、せっかくだから君を食堂に誘おうと思ってね。」


唐突に何言ってるんだこの子。


「あの、夕飯なら自炊するから必要ないよ?」


「何作るんだい?」


「レトルトカレー」


「さぁ、食堂に行こう」


会話を続けてくれ...


結局食堂に連行されました。



「あれ?男の人?」


食堂に行くとオレンジの服を着た女の子に話しかけられる。


「うん。ほら、酒保の店員さん。川内さんもよく会うでしょ?」


「あー!、夜戦雑誌売ってくれない人だ!」


机を立ち上がり僕に詰め寄る。


「いや、そんな雑誌ないですよ...」


「嘘だ!北上があるって言ってたもん!」


「北上さん...なるほど...」


完全に遊ばれてますやん。


「なんでみんなそんな顔で見るの?」


哀れみの目線が川内さんに向けられる。


「さぁ、店員さん行こうか」


僕は時雨に手を引かれる。


「ち、ちょっと!!待ってよ!」


川内さんの叫び声は食堂を静かに通り抜けるだけだった。


「と、言うわけでさ店員さん。この券売機で券を買って好きなやつを頼んだらいいよ」


そう言われて僕は券売機を見る。なるほど普通の定食か。


「どれがおすすめかな?」


僕は時雨に質問した。


「そうだな。かつ定食なんてどうかな?」


「かつ定食...250円?!安いなぁ」


「そうなのかい?」


「うん。500円は確実にする。高いし、僕はあまり買わないかなぁ」


「じゃあ明日からここで食べたらいいじゃないか」


時雨さん?何を言ってるのん?


「あっ、それ名案じゃん!」


そこに今日三回目の元気な声が聞こえる。


「鈴谷さんいたんですか。」


「そうだよ!ってか、店員さん鈴谷のこと気づいてくれなかったじゃん!」


頬を膨らませる。


「えっと、なんかごめん」


「しかたないなー。鈴谷の隣に座ったら許してあげる。」


そう言って手を引かれる。


えっ、まさか奢れってこと...


「待ってくれないかい?鈴谷。」


今度は時雨さんが声を出す。


「今日はボクが彼を誘ったんだ。一緒に食べるのはボクが妥当だろう?」


「うー、そうだけどさー」


鈴谷さんがブツブツ言う。

仕方ないここは...


「じ、じゃあ3人で食べればいいじゃないかな」


いやだー、何提案してるんですかね...。


「それいいね!そうしよう!」


鈴谷さんが大きな声を出す。


「まぁ、それが平和的解決策だね。」


時雨さんは苦笑いした。



「そういえば店員さんって、女の人と付き合ったこと無かったんだよね?」


いきなり鈴谷さんが、心の傷を作り始める。


「まぁね。」


「なんで共学なのに作らなかったの?」


共学みんなカップルになると思っているのか...?


「そんなの作れないよ、話もしない。」


「なるほどねぇ...」


そう言って鈴谷さんは味噌汁を飲む。


「じゃあ、女性と話すのはここの鎮守府が初めてなんだね」


今度は時雨さんが抉ってくる。


「まぁ、初めてってことはないけど、こんなに喋るのはなかったなぁ」


「ふーん」


鈴谷さんが横でニヤニヤする。酷くないですかねぇ...


「定食、お待たせしました。」


僕達が雑談していると、綺麗なお姉さんタイプの女の人が話しかけてくる。


「ありがとう。鳳翔さん」


時雨さんが受け取る。


「これが君の分だよ」


「時雨さんは?」


「僕は1時間ほど前に頂いたからね」


じゃあなんで僕を誘ったんですかねぇ...


「じゃあいただきます」


僕は鯖に手をつけようとする。でも、なぜか左に視線が行く。


なんか鈴谷さんむっちゃ欲しそうな顔してますやん...


僕が箸を鯖に近づける。すると鈴谷さんは少し顔を歪める。


僕が箸を鯖から遠ざける。笑顔になる...


「あの、鈴谷さん?鯖欲しいんですか?」


「うぇ?!そ、そんなことないよ!鈴谷まだカレー残ってるし!」


「でも目線が...」


僕は箸をもう一度鯖に近づける...


「やっぱり欲しいんじゃないですか...」


表情わかりやすすぎだろ...。


僕は無言で小皿に分けた鯖を鈴谷さんに渡す。


「えっ?!いいの?!」


声が裏返る鈴谷さん。可愛いなおい。


「ちょうどおなかいっぱいだからね。いいよ。」


「おぉーー。おなかいっぱいなら仕方ないねー。」


いただきまーす。と言って鈴谷さんは鯖を頬張る。


「やれやれ、君はどれだけ鈴谷に甘いんだい?」


声をするほうを見ると今度は、時雨さんが頬を膨らませていた。


「別に甘いつもりはないよ?」


「それはどうだろうね」


ツーンとした表情に変わる。


「全くボクが誘ったのに」ボソッ


「えっ?」


「そんな典型的主人公セリフはいらないよ...」


聞こえなかったんだから仕方ない。


「てーいんさん!美味しかったよ!」


僕が時雨さんをどう宥めようが悩んでいると、ある意味原因である鈴谷さんが僕の肩に顎を預ける。


「鈴谷さん痛いです。」


「えー、店員さん弱いなー。」


渋々といった感じで顎を離す。

一方目の前では時雨さんがツーンとした表情のままだった。



「はぁ、疲れた...」


僕は家に帰ってきた。あのあと、なんとか時雨さんを今度の僕が休みの日に鎮守府の中庭でひなたぼっこすることで許してもらった。


「それにしても、最近みんながやたら親しくしてくる...」


僕はここ数日、特に今日のことについて思い出していた。なんだか、会話する人、回数ともに増えていってる気がする。


「僕のメンタル持つかな...」


僕はそんなことを心配に思いながら布団に横になる。そして疲れからか、すぐに眠ってしまった。



「おはようございます」


「おはようございます、店員さん」


朝から間宮さんは綺麗だなぁ...


「てーいんさーん!!」


後ろから小走りに走ってくる声がする。


「鈴谷...さん?」


思いっきり突進された。


「痛いです。痛いです...」


「えへへ...。店員さんなんかいい洗剤匂いする」


僕の服の匂いを嗅いでくる。


「あの、恥ずかしいんですが...」


「だいじょーぶだいじょーぶ」


「あらあら、店員さんも大変ですね」


間宮さんはにっこり笑って奥に引っ込んでいく。見捨てられた...


「あの、鈴谷さん?僕今から店の準備があるんですが...」


「おー、なら鈴谷も手伝う!」


「いや、それは悪い...」


しゅんとする鈴谷さん。


「分かった。手伝って貰える?」


「うん!」


すごい笑顔を見た。


「いらっしゃい!いらっしゃい!」


横で鈴谷さんが呼びかけをする。

いや、この店そういうのいらないんだけどね...。


「すいません。おにぎり特大5つほど貰えるかしら?」


本日初めてのお客さん。

てか特大5つ?一つでもある大きいと思うけど。


「あっ、加賀だ!やっほー、今から出撃?」


「鈴谷...あなたこんなところで何しているの?」


なるほど加賀って名前なんだな。それにしても凛として綺麗な人だ。


「へへーん。今日は非番だからね、店員さんのお手伝い。」


「あなたの場合邪魔になるのでは?」


「もー、加賀さん失礼だなぁ、ちゃんと鈴谷はお手伝いしてるんだよ?」


「そう、ならいいけど。」


僕が良くありません。主に精神衛生的に。


「あの、おにぎり出来ました。」


心の中で二人の会話にツッコミつつ僕はおにぎりを渡す。


「ありがとう、代金は提督持ちで。」


そう言って歩いていく。僕は領収書を提督さん宛にして鈴谷に渡してくるように頼んだ。



「ちぃーっす」


鈴谷がなかなか戻ってこない中、次のお客さんが来た。


「いらっしゃいませ。」


なんだか微妙に露出が多いような。


「なんだよ、冴えねえ顔して。」


話口調は男みたいだな。


「元からこんな顔です...」


「ったく、あっ、そうだ、お兄さん、洗濯バサミあるか?今朝服干そうとしたら間違って踏んじまってよ。」


「ちょっと待ってください、探します。」


僕は棚を漁る。あ、あった。


「これでいいかな?」


僕はピンクの花柄洗濯バサミを渡す。これしかなかったんだ仕方ない。


「お、可愛い柄じゃねぇか?」


あら、性格の割にいい反応だな


「でも、こんなのほかのやつに見られたら摩耶様としての威厳が」ブツブツ


「あれ?摩耶なにしてんだ?」


ブツブツ言っている横に今度は眼帯をつけた子がやってくる。


「て、天龍?!な、なんでここに?」


「なんでって、今日は遠征休みだからな。いちゃ悪いか?」


なんか、見た目は違うけど話し方とかよく似てるなぁ。


「悪かねぇけど...」


「摩耶、右手に何持ってんだ?」


天龍さん、そこ触れちゃダメですよ...


「えっ?えぇっ...これは、その...」


汗が止まらない摩耶さん。


「なんだかんだ?見せられないものかよ?」


ニヤニヤする天龍さん。


「いや、そういうわけじゃなくて...その...」


完全にあたふたしている。さすがにかわいそうだ。


「僕からのプレゼントだよ、ね?摩耶さん」


今思えばこの言葉が少しめんどいことになるのだがあとにしよう。


「え?プレゼ...そ、そういうことか」ボソッ


「ん?どうしたんだ摩耶?」


「そ、そうだよ。たまたま、通りかかったら店員の兄さんがこれ余ったからやるって」


洗濯バサミを見せる。


「へー。プレゼントで洗濯バサミなんて珍しいな。」


「今朝壊れたって話をしたら...な?」


摩耶さんが僕に同意を求める。


「そ、そうだね。」


「たしかにな、これは、摩耶らしくねぇや。」


「わ、悪いな兄さん、洗濯バサミまた今度な。」


そう小声で俺の耳元で言うと摩耶さんと、天龍さんは歩いていった。



「店員さん」


ひと段落ついたと思ったら後ろから低い声が聞こえる。


「えっと鈴谷さん?何を怒ってらっしゃるの?」


「なんで摩耶にプレゼントしてんの?」


頬がふくれてる...可愛い


「いや、渡してないから...」


「あーあ!鈴谷はポテチすら貰えなかったのにー。」


そう言いながらニヤニヤしてくる。


「うっ...」


「まぁ、いいけどさ。後でちょっと付き合ってね!」


鈴谷さんはちゃっかり椅子に座る。


「はぁ」


僕は小さくため息をついた。



仕事が終わり、僕は鈴谷さんに連れられて鎮守府内の港に来た。


手にはたくさんのお菓子


「もうすぐ遠征組が帰ってくるからね。」


「これを配ればいいんですね?」


「うん。」


「というか1日でよくこんなに帰るほどお金貯めましたね。昨日はポテチで騒いでいたのに」


「うぇ?!そ、それはまぁ、鈴谷だからできることかな」


唐突に慌て出す。なんか変なことでもしたのか...


(ポテチは構って欲しかったからなんて言えない)


「どうかしましたか?」


「な、なんでもないよ」


そこからは何故か気まずい雰囲気になって2人とも黙っていた。


「夕日綺麗だなぁ。」


なんとなく黙っているのが嫌だったので呟いてみる。


「うん。ここで私たちが戦ってるなんて嘘みたいだね。」


「少し沖に行けば危ないんだよね?」


「うん。普通の人じゃどうしようもない、黒い物体がウヨウヨしている。」


「男なのに何も出来ないのはつらいなぁ」


「その前に店員さんは鈴谷と目を合わせて話せるようにならなきゃ」


鈴谷さんが前に来る。夕日に光る髪の毛が潮風に揺れる。僕はなんて言葉に出していいかわからず黙ってしまう。


「ほら、そうやって目を伏せるー。」


そういう彼女はいたずらっ子みたいな笑顔をしていた。その姿すら綺麗に見える。僕はついぼーっとしてしまう


「さ、遠征組が見えてきたよ、店員さん準備準備。」


気がつけば足元で鈴谷さんが箱を開けていた。海を見ると、6人の人影が見える。

その中には、昨日一緒にご飯を食べた時雨さんが見える。


その姿はかっこよかった。かわいい女の子はずなのにかっこいいのだ。


「てーいんさん?どうしたの?」


僕は声のする方を見る。そこには今日1日一緒に過ごした鈴谷さんの姿。


鈴谷さんはどうやって海に浮かぶのだろうか...。


気がつけばそんなことを考えている


「いや、なんでもないよ。堤防の方行こう。」


僕は自分の考えていることをバレないように大きな声をだす。


「うん!」


ダンボールを持って鈴谷さんは駆け出していく。僕には追いつけないほど早く。


「てーいんさん、早くいこー?」


数メートル先にいる鈴谷さんは僕の方を向いて手招きしている。全く、見た目は高校生みたいなのに、子供みたいだなぁ...。


でも、僕も子供かもしれない。

気がつけば、僕はその手招きする方へ少し足早に向かっていた。




「人来ないなー...」


今日は大規模作戦。鎮守府内はほとんどの艦娘が出払っていて静かだ。


「店員さん。今日は鎮守府を回ってみては?」


僕が暇なので椅子でクルクル回っていると、間宮さんが声をかけてくれた。


「いいんですか?」


「はい。今日はご覧の通りお客さん見えませんし、立ち入り禁止区域以外なら大丈夫なので、行ってみては?」


僕は少し考える。そういえば僕はここの鎮守府のことをあまり知らないかもしれない。


「分かりました。お言葉に甘えてちょっと行ってきます。」



とは言ったものの、一体どこを見て回れば...。


仕方なく僕は外のグラウンド沿いを歩いていた。すると、そこに工場のようなものが見える。


「なんだここ?」


「いらっしゃーい...ってあれ?お兄さん。」


そこには油まみれの北上さんがいた。



「ごめんごめん、見苦しいところを見せたね」


北上さんはコーヒーを持ってきてくれる。


「ありがとうございます。」


「そういえばなんでこんなところにいるの?」


僕は経緯を説明した。


「なるほどねぇ~。たしかに今日は誰もいないや。」


「そういえば、なんで北上さんはここに?」


そうだ。彼女も艦娘の1人。重雷装艦って言っていたし、外に出なくては...


「私は鎮守府の警備をしてるんだー。まぁここは湾の奥だし攻めてこれないけど念の為ね。」


「なるほど。」


「...」


「...」


「...」


「「あのさ」」


「えっと、北上さんからどうぞ...」


「あ、うん。えっと...何言おうとしてたか忘れた...。」


「奇遇ですね。僕もです」


「...」


「...」


「あーもう...お兄さん、コミュニケーション能力低すぎだよ?」


話し始めたと思ったらダメ出しだった...。


「すいません。慣れてないので」


「全くー、このスーパー北上さんじゃなかったらどうなってたことやら」


少し苦笑いをする。ほんとすいません。


「そういえば北上さん。ここは?」


僕は工場のようなところを見渡す。なにか色々機械があってごちゃごちゃしている。


「ここ?ここは艦娘の装備をつくるとこだよ。普段は明石や、メロンちゃんが担当だけど大規模作戦で本隊の装備修復班に回されてねぇ、機械いじりの大好きなこの北上様がいるわけなんだー」


機械いじりが好き...そういえば僕も高校時代はよく機械分解したりしたなぁ。


「そうそう、そういえばさっき遊びで、面白いもの作ったんだけどさ。試してみてくんない?」


そう言うと北上さんはいそいそと倉庫に引っ込んでいく。


「何が出てくるんだろう...」


しばらくコーヒーを啜っていると、北上さんが戻ってきた。


「おまたせー。」


笑顔の北上さん。手には銃が...


「銃?!?!」


「うん。銃」


北上さんは僕にそれを投げ渡す。


「これ試作品なんだ。ちょっと威力試したいから、その的に向かって撃ってみてよ」


的にって...一体どうしたら...


「多分大きな音なるから耳栓つけてね。

あとは、腕はこう構えて...」


僕があたふたしているうちに北上さんは着実に準備を進めていく。


「さぁ、いくよー」


気がつけばあとは引き金を引くだけの状態だった。


心臓がドクドク鳴る。


「じゃーカウントダウンするよー」


「3」


「2」


「1」


こうなりゃやけくそだ。


僕は引き金を引いた。






ピューーーー



えっ?


「ブフっ!!あはっ、あははははは」


耳栓でもわかるくらいの北上さんの笑い声。


「えっと...北上さん?」


「あー、おもしろ。まさかお兄さん、あんな必死な顔で水鉄砲撃つなんて」


顔が今にも崩れそうなくらい笑っている。


「もー...やめてください。北上さん。」


ボクは力が抜けて、椅子に座り込む。


「ごめんごめん。どうも君が硬かったからさ。どうにかできないかなぁと思ったんだけど」


「冗談の度が過ぎますよ!!」


「ごめんってーー、ほら、あとでアイス奢ってあげるからさ」


そんなので僕がつられると思ってるんですか...


「分かりました。いただきます。」


「よっしゃ、それで手を打とーう。」


それにしてもよく笑う人だなぁ...。

僕は苦笑いをしながら時計を見る。そろそろ仕事に戻る時間だ。


「では、僕はこれで。そろそろ仕事に戻ります。」


「えー。もう行くの?」


「間宮さんに任せっきりにもしておけませんからね」


「仕方ないなー」


僕は少し、惜しい気持ちを持ちながら店に帰ることにした。



店に戻ってみるが、やはり誰もいない。まぁ、今は近海警備の部隊が二部隊しか

残っていないから仕方ないか。


そういえば今日の作戦、鈴谷さんは後方支援部隊の旗艦だとか言ってたなぁ...頑張っているのだろうか?


僕がそんなことを考えていると、1人の軍服を来た人が歩いてきた。提督さんだ。


「やぁ、少年!」


「ど、どうも、えっと、どうなさいましたか?」


「いやぁ、今日予定していた海域を突破して、新たに野営を組むことに成功したと連絡があったからな、まずは1杯大淀と晩酌しようかと。」


カッカッカッと笑う豪快な女性。軍人らしいというかなんというか、あ、ちなみにこの人...


「な、なるほど、そうなんですか。よかったですね、姉さん。」


姉さんなのだ。


「ときに弟よ。お前も一緒に晩酌しないか?」


「いや、何いってんすか、僕が高卒一年目、19歳だってことは知ってるでしょ...」


「なんだなんだ、コミュ障のおかげで就活失敗したお前を拾ってやった私には向かう気か?」


いや、なんか色々盛られてますけど、就活させる間もなく、ここに誘ったじゃないですか...。


「なんだその目は、とにかく、お前も行くぞ」


気がつけば、僕は引きずられていた。


「戻ったぞ大淀!」


ドアを思いっきり開ける。姉さん、ドア壊れるよ...


「お疲れ様です提督。」


「では晩酌をしよう!」


酒保から持ってきた日本酒を机に置く。

てかそれ、利根さんの注文品なんだけど...


「姉さんそれ...」


僕が指摘しようとしたら姉さんはラッパ飲みを始めていた。


「提督!こんなところでお酒を飲まないでください...」


大淀さんは困った顔をしていた。まぁ、でも姉さんの性格を考えれば、もう諦めた方がいいかもしれない。


「いいじゃないか!まず第1作戦は成功したんだ。少しくらい...な?」


「まだ、本海域に達していないのに、浮かれないでください」


大淀は口ではそう言っているが、顔は諦めていた。


「姉さん...あんまり困らせたらダメだよ...」


「あ、店員さんいらしたんですか」


おいそこの秘書官、なんで僕の存在気づかないんですか...


「むー、弟までそんなことを言うのか?」


「なんで自分が正しい設定なんだよ。」


「えー。」


一升瓶の半分は飲んである。姉さんの顔はほんのり紅い。


「はぁ、まぁ、明日の朝にはケロッとなさってるのは分かってるんでいいですけど」


大淀さんが諦めた...。


「よく分かっているではないか大淀、さぁ、弟と君とで早く飲むぞ!」


「だから僕は飲めないんだよ!!」


結局飲まされました。



「うー、二日酔いが...」


「もーなにやってんのさー」


背中を北上さんをさすってくれる。


「姉さんが...ね」


「まさか、提督が君のお姉さんだなんて思わなかったよ」


「まぁ、普通はないですよね。」


「まぁねぇ...」


ちなみに姉は今日も元気よく指揮を執っている。


「さぁー、仕事始めよっか」


北上さんが背伸びをする


「また、整備工場で?」


「いいや、今日は酒保だよ」


「え?」


何いってんすか北上さん...




「暇だねー」


「いや、あなた別にここにいなくていいんですよ?」


「だって暇じゃん」


そう言って椅子でクルクル回る。


「はぁ...」


「なんだその声はーー」


鈴谷さんもそうだけどこの狭い空間に女の子とふたりってしんどいのよ?メンタル的に...


「それより北上さん、なんで酒保にいるんですか?」


「だーかーらー、今日はここで仕事だって。」


「いやいやいやいや、ここは僕の職場ですよ?」


「そんなの知らないよー」


北上さんは椅子でくるくる回りながら笑っている。


その背もたれに足またがるのスカートの中見えそうで見えないのでやめてください。


「北上さんはホントに用事ないんですか?」


「だからここが用事だって」


ダメだ。話が通じない...


「あれー?北上じゃん」


「あ、瑞鶴。何買いに来たの?」


「何って別になんでもいいじゃない」


「正規空母唯一の防衛部隊で寂しいんだ」


「そんなこと誰も言ってないじゃない!!」


顔を赤くして怒っている。


「あーもう。可愛いなぁ」


北上さんがさらにおちょくる。


「もう、やめてよ北上。」


どうやらこの2人仲がいいようだ。

僕は2人が廊下で喋っているあいだ、空気になって本を読もうとした。


読もうとしたのだが...


「おーい、お兄さん、早くこっちおいなよー」


北上さんに呼ばれてしまった。



「えっと、酒保の店員です」


「五航戦の瑞鶴です。」


「...」


「...」


「...」


「...」


「あんたらコミュ障か!」


北上さんの鋭いツッコミが入った。


「だっていきなり、話せと言われても困るじゃない」


瑞鶴さんが北上さんをジト目で見る。


「そんな文句ならお兄さんに言いなよー」


「「コミュ障だからむりだよ(よ)!」」


「おー息ぴったり、仲良くできるんじゃない?」


「いやいやいやいや。僕ですよ?」


僕は全力で否定する。


「いや、そのノリはわかんないよ。今まで何人の艦娘と仲良くなったのか覚えてないの?」


今度は僕に北上さんのジト目が来る。


「いや、別に仲良くなったとは...」


「あーもういいや、ちょっとあたしトイレ行くから2人で適当に話しててねー」


そう言って北上さんはフラフラ行ってしまった。


「あ、ちょ、北上!」


瑞鶴は追おうとするも北上さんの片手で追い返される。




気まずい...



「え...えっと...北上さんには困りますね」


なんとか声を絞り出す。瑞鶴さんはモジモジしていてなんだか落ち着かない。


「そ、そうね。」


「...」


「...」


「...」


「あ、あなたは毎日ここに?」


今停は瑞鶴さんが話しかける。


「え、ええ。酒保は間宮さんのところほど忙しくないですしね。」


「ふーん...」


「...」


「...」


「...」


「...」


「...」


「あ、あのさ。ここに来た時のこと覚えてる?」


不意に瑞鶴さんがそんなことを尋ねる。


「来たときですか?なんだか守衛さん以外の初めての男の人でむっちゃ囲まれた記憶が...」


思い出すだけでげんなりする。


「ふーん。」


(じゃあ、私のことは覚えてないのかな)



店員が来た当日。


「はぁ、みんなに囲まれて疲れた...」


私の後ろを誰かが通る。


「あー、どうしよう。」


私は慌てていた。加賀さんから貰ったペンダントが失くしたのだ。


「せっかく貰ったのに...」


「あ、あのー...」


「なによ?!今は忙しいのよ!」


「いや、その、何か困ってらっしゃるようなので...」


私はその時初めて顔を上げた。


「えっと、とりあえず涙拭きます?」


そして、初めて泣いていた。



「なるほど、ペンダントを探したらいいんですね」


「い、いや、悪いわよ、あなたは自分のやるべきことがあるんじゃないの?」


「いや、今日は挨拶だけなんで...」


「で、でも」


流石に申し訳ないと思った私は俯いてなんと返そうか考えてしまう。


でも、次、顔を上げると、彼はもう探し始めていた。


「え、えっと...とにかく探しましょう!」


空回りな大声を出す彼。でも、なんだかこれを断るのは逆に失礼な気がして、私は頷くだけ頷いて、反対側を探すようにした。



「ありました!!」


夕日が差し込み始めた頃だろうか、彼が私の方に走ってくる。


「これですよね?」


そして私に、ペンダントを差し出す。それは、私が探していたものだった。


「う、うん。これよ。これ。」


私は嬉しかった。先輩からもらった大切なペンダント。思い出の詰まったペンダント。


「あ、やばい、バスの時間。」


私はお礼を言おうと顔を上げる。でも彼は時計を見ながら、不格好な走りで正門へ向かっていた。




「えっと、来た時にお会いしましたってけ...?」


僕は頭をひねっていた。あの日はたしか、色んな艦娘に話しかけられて...その後、誰かの捜し物をして...


「いや、いいわ。きっと多くの人に会って覚えてないのでしょ?」


そう言う瑞鶴さんは少し残念そうな顔をしている。なんだかそれだけ申し訳ない気持ちになった。



「ただいま~どう?仲良くなった?」


僕が瑞鶴さんを頑張って思い出していると北上さんが戻ってきた。


「まぁ、会話ができる程度にはね」


瑞鶴さんが答える。


「ふーん。」


なんで自分で聞いておいてそんなに興味無さそうなんだ。


「じゃあ、私は行くね。」


瑞鶴さんはそう言って歩き出す。

でも、結局、僕は思い出せなかった。


「あーあ、暇になっちゃったねー」


北上さんがまた椅子でクルクル回り出す。


「北上さんも、宿舎に戻ったらどうですか?」


僕は言うこと聞かないとは分かりつつ言う。


「えー、なんだよー、私のこと嫌いなの?昨夜はあんなに激しく...」


「何もしてませんよ」


「ちぇー」


なんてこと言うんだこの人...


「それに宿舎に戻ってもやることないしね。ここでいいんだよ。」


「えー...」


結局その後は2人でまったり過ごした。





「おっはょ〜」


「おはようございます北上さん...って、なんで来たんですか。」


「いいじゃん。暇だし。」


また椅子を占領する。もう一個椅子増やそうかな。


「あ、そうだ、これ。」


北上さんが紙を差し出す。これは注文表だ。


「軽巡の宿舎にいる川内に持ってってあげて~」


紙には便箋1枚と書かれていた。



コンコン


「はーい。」


中から元気な声がする。


「川内さん。北上さんに言われて便箋持ってきたんですけど。」


「あ、今開けるねー」


ガチャ


そこには髪の毛を下ろした可愛い子がいた。


「えっと川内さん?」


「う、うん。」


いつものツインテールじゃないから一瞬わからなかった。


「これ。」


僕は便箋を差し出す。


「30円だったね」


川内さんは十円玉を3枚僕の手の上におく。


「はい、たしかに貰いました。」


僕は引き返そうとする。


「ちょっとまって!」


でも、川内さんに止められた。




女の子の部屋なんて初めてだ...

僕はまじまじ見ないように顔をしたに向ける。


「え、えっと、ごめんね。と、とりあえずコーヒー...」


「あ、ありがとうございます。」


「え、えっとね、店員さんに相談があるんだ。」


一体なんだろうか...


「僕にできる範囲なら...」


「えっとね、ポケモンを一緒にしてほしいんだ」


「なるほどポケモンか」


え?ポケモン?


「じつはこの鎮守府でポケモンやってるの私だけで...でも北上が店員さんならポケモンできるって言ってたから...」


そんな話したことねぇよ。


できるけど


「だから、その、育てかたとか教えて欲しいなって...」


えぇっと、この場合はどうしたらいいんだ?確かに教えることはできるけど...。

僕のコミュ力が持たないような...


「ねぇ...お願い...」


そこには上目遣いかもれなく付いていた。鈴谷さんの狙っているのとは違う

純粋な上目遣いが...


「分かりました。攻略しましょう。」



その頃酒保


「むー、遅いなー」


北上さんは何も知らなかった。




「やった!これでバッジ四つめ!」


気がつけば4時間経っていた。これは北上さん怒ってるよな...


てか、川内さん可愛すぎやろ。


「じゃあ、僕はそろそろ戻るね」


「うん。また夜戦しようね!」


夜戦なんて今までしたことないけどね。



「えっと、戻りました」


そこには不貞腐れた北上さんがいた。というか、店番してくれたんだ。


「あーあ、誰かさんがゲームしてるから私暇だったなー」


「ごめんなさい。すいません。」


「あーあ。なんかアイス食べたいなー」


「奢ります。奢らさせてください」


「え?いいの?やったー」


なんやこのやり取り



「いいねぇ、この時期のアイス。最高だねぇ。」


「そりゃよかったです」


それ五本目ですよ。


「いやー悪いねぇ、こんなに奢ってもらって」


白々しいなぁ...


「どうせお客さん来ないですし、いいですよ」


「はぁ、みんな無事に帰ってくるかなぁ」


「きっと大丈夫ですよ。ここの鎮守府は日本一なんでしょ?」


「そうだねー、提督...君のお姉さんがそんな簡単に失敗するようなことはないね」


すごい信頼ですね。姉さん。


「それにしても北上さん。ほんとにこんな所でゆっくりしてていいんですか?」


そろそろ心配になってきた。北上さんにもやることがあるのでは...


「またそれー?もう、気にしなくていいよー。報告書なら君がいないあいだに書いたし、ね?」


何がね?なのかが分からないんですが...


「あ、北上。」


「あれ、瑞鶴、今日も来たの?」


「まぁ、うん。暇だったし」


「だよねー、いくらあとから配備されたからと言っても出撃しないと暇だよねー」


「だからこそ、練習しないと...って思ったんだけど翔鶴姉がいないと練習が捗らなくて...」


「2人は仲いいもんねー」


「あなたこそ、大井と仲いいじゃない」


「あれは...一方的というか...ね」


大井さんって誰だろう。


「まぁいいわ。それより、店員さん。そこの雑誌を買うわ」


「雑誌ですねー。」


(まだ思い出せてもらえてないのかしら)


なんかむっちゃ見てくるやん...


「あのどうかしましたか?」


「べ、別に...なんでもない...」


うーん。なんでもなくはないと思うんだけど...


「ねぇ瑞鶴ちょっと」


そこに北上さんが瑞鶴さんに話しかける。そして瑞鶴さんは連れていかれた。




「ねぇ、瑞鶴、店員さんとなんかあったの?」


「別に何も無いわ。」


「そうは見えないけどなー」


「なんでそう思うのよ」


「だって、ねぇ?さっきからチラチラお兄さんの方見てたし、なんかアピールしてるみたいだったよ?」


「...」


「ね?なんかあるんでしょ?ここはひとつ北上さんに話してみそ?」


結局全部話した。


「なるほどねぇ。それはお兄さんが悪いね。よし、ここで北上さんが1つ手をうとう!」


「べ、別に打たなくてもいいわよ!」


「まぁまぁ、照れなさんな」


「あの人が私のことを覚えてないなら、あの人にとってこの出来事はその程度だったってことでしょ?それなのに無理に意識させるのは...っていない?!」




あっ、北上さん戻ってきた...瑞鶴さんはいないみたいだ。


商品どうしよ。


「ねー、お兄さんや。」


「あの瑞鶴さん...」


「あの子のことは後でいいよー。」


「えぇ...」


商品まだここにあるんですが...


「それともトイレにそれ持ってく?」


「分かりました。待ちます。」


「それよりさー。君が来た時なんかなかった?」


なんか?なんかってなんですか...?


「えーっと...」


「何かしてあげたとかさ」


してあげた...?


「何かを探すとか」


「あっ、たしか、誰かのペンダントを探しましたね。」


「その子の特徴を覚えてないの?」


「えーっと確か、綺麗なツインテールで...あっ、」


「やっと思い出したかー」


あの時のって瑞鶴さんなんだ...


「ほら、出ておいでよ瑞鶴」


北上さんがそう言うと、角からひょっこり顔を出す。


「えっと、忘れててごめんなさい」


僕は謝る。まさか気を使わせていたのに忘れていたなんて...


「い、いいの。なんとなく昨日の時点で忘れてるなって思っていたし」


瑞鶴さんの顔は俯いている。


「それに、あなたはあの時にいいことをしたの。謝ることじゃないと思う。」


すると、瑞鶴さんは顔を上げた。そこには初めて見る。彼女の笑顔があった。





敵が増えている。


北上は焦っていた。自分が初めて、異性として好きになった男に、次々と艦娘が陥落していることに...




「作戦終了!!!!!」


ある日の昼下がり、執務室から姉さんの大きな声が聞こえる。


「やりましたね!提督!」


大淀さんの声もあとに続く



鈴谷さんたちが、やっと帰ってくる。



「ということで、打ち上げをしたいのだが、我が弟よ。なにかないか?」


「姉さん。俺の高校での交友関係知っててそれ言う?」


「ごめん」


彼女達が帰ってくるのは早くても明日。それまでに彼女達の慰労会をしたいと姉は言い出した。


「とりあえず、鳳翔、間宮には料理の準備をしてもらうことにした。あとは、残っていた、私たちが何をするかだが...」


「全員にプレゼントは無理ですね。」


「うーぬ。」


姉さんは考え込んでしまう。たしかに100人を余裕で超えるこの鎮守府の全員にプレゼントをするのは経費的にもしんどい。


「イベントを企画するとか?」


僕達が悩んでいると、横から北上さんが顔を出した。


というか顔が近いです。


「イベントなぁ。何がいいと思う?」


「例えば運動会的なのは?」


たしかに運動会的なのならば場所もグラウンドがあるし、お金もかからない。


「でもみんな疲労が溜まってるんじゃない?」


そこに瑞鶴さんがやってくる。顔が近い。


「そうだよねー。たしかに作戦後なら疲れてるよね。」


また話が振り出しに戻る。と思ったが。


「運動会。いいな?」


なぜか姉さんがすごく乗り気になった。



「と、言うわけで、来週日曜の9:00から運動会をする。弟よ。準備は北上、瑞鶴としてくれ」


「ほんとにいいの?」


提案者のはずの北上さんが尋ねる。


「あぁ。色々競技は練ってある。あとは各競技の入賞者に商品を与えると言っておけばみんなやる気になるさ」


「競技の振り分けは?」


「みんなが帰ってきたら立候補順に埋めてけばいいさ。」


姉さんはそう言って執務室に戻って言った。


「じゃあ、とりあえず。今日はみんなの出迎えを準備しますかー。」


横で北上さんが背伸びする。そして僕の腕に...なんで抱きつくのん?


そして前で瑞鶴さんはなぜか顔を歪める。調子に乗ってすんません。


「じゃあまず。みんなが来る波止場の掃除だね」


「そうね。」


「じゃあ行こーかー」


僕達3人は歩き出した。



「それにしても、思ったよりこの波止場汚いなぁ」


北上さんは文句を言う。


「仕方ないわ。いつもは掃除なんてしないでしょ?ここ」


「そうだけどさー...」


気がつけば座っていた。


「あの服、汚れますよ?」


「いいの。これ海に行けば塩ついて汚れるし、今更だよ」


なんて適当なんだ...。




「さてと、まぁこんなもんでしょ」


北上さんが胸をはる。


「最初と比べればマシだとおもうわ」


瑞鶴さんも満足そうな顔をしている。


「では、戻りますか。」


「うん。そうしよう。」


僕達は波止場をあとにして帰ろうとした。


でも、ふと僕が海を見ると、沖の方に何かが見えた。


「北上さん、瑞鶴さん。あれはなんですか?」


僕は見えた方向に指を指す。


「あ、艦隊が帰ってきたんだ。」


先に声を出したのは北上さん。


「第一、第二艦隊ね」


そこに瑞鶴さんが補足する。


「思ったより早かったじゃん」


「翔鶴姉が帰ってくる」


そういうふたりには嬉しそうな表情が映っていた。



「第一艦隊、第二艦隊が帰還しました。」


第一艦隊の旗艦だった比叡さんが敬礼する。


「おかえりー」


北上さんは相変わらず軽い...


「皆さん。ご苦労さまでした。」


瑞鶴さんは敬礼を返す。


そして...


「なんで隠れてるの?」


瑞鶴さんに見つかった。


「べ、別に隠れてませんよ?」


「いや、それは無理だわ」


北上さんに突っ込まれる。


「えっと、皆さんお疲れ様です...」


とりあえずこういっておけば何とかなる。はず。


「ありがとうございます。あ、店員さん。金剛お姉様の率いる第三艦隊がもう少しで帰還しますが、そうしたら店員さんを部屋に呼んで欲しいそうです」


「え?金剛さんが?」


「はい。」


「なんであんたあの帰国子女と仲良くしてんのさー」


北上さんがジト目を向ける


「いや、いつも紅茶の葉を注文しているのを届けているので...」


「ほんとにそれだけ?」


今度は瑞鶴さん。


「はい...てか、なんかしました僕?」




なんとか2人を振りほどいて、僕は先程帰還した金剛さんの部屋の前に来ていた。

一体なんの用だろうか?


僕は部屋をノックする。


「はーい。今出マスネ」


ドアが開く。そこには金剛さんがいた。


「ヘーイ!元気にしてましたかー?」


相変わらずのノリだな


「ええ、まぁ。それより金剛さんこそ大丈夫ですか?」


「私は全然大丈夫でーす。」


「それなら良かったです。」


「さぁさぁ、こんな所で話するのもあれですから中に入りましょーう」


僕は部屋に招かれた。


「で、今日はどうしたんですか?」


「実は南の海域でこの茶葉を地元の人に貰ったのデスが、それを一緒に飲みたいと思いましてー」


「僕とですか?」


「君とですよ?」


なんでまた...


「君、確かこの前、中国の茶葉を持ってきた時、このタイプが好きって言ってたのでこれも合うと思ったです」


そんなこと覚えてくれていたのか。


「ありがとうございます、あ、お金」


「あーー!これは私からのお土産でーす。」


「ありがとうございます。」


「じゃあ入れますねー!」


金剛さんがポットの方へ向かう

僕は少し金剛さんの部屋を眺めてみることにした。イギリスの国旗が窓に掲げられ、ティーセットが至る所に飾られている。


「そろそろできますよー」


金剛さんがそう言うと、甘い香りが部屋に漂い始めた。


「これがフィリピンの島で貰った紅茶でーす」


僕はいただきます。とだけ行って飲む。


「あっ、おいしい。」


素直に言葉が出た


「私が選んだんですから当然ですねー」


金剛さんは満足そうな顔をする。


「なるほど」


「そういえば最近、北上や、鈴谷と仲いいですね」


今度はなぜか金剛さんの声が少しだけ低くなる。


「そうですね。みなさんが親しくしてくれるので」


「うー、意外とみんな強そうです」


えっ?強そう?どういう意味なんだろうか...


結局僕には分からなかった。


「そういえば、中国の新しいお茶も入荷していましたよ。」


僕は今朝の入荷表を思い出しながら伝える。


「おー、それは飲みたいですねー。また持ってきてください。」


「了解です。」



僕はそのあと、程々にお茶を嗜んで金剛さんの部屋をあとにした。



「ただいま戻りました」


「おかえりー」


なんで北上さんが平然といるんですか


「お茶、どうだった?」


「え?」


「だーかーらー、お茶会どうだった?」


「え?普通でしたよ?」


「ほんとに?何も無い?」


「え、えぇ。」


むっちゃがっついてくるやん。そんなにお茶飲みたいの?


「ならいいけど」


「今度は一緒に飲みに行きます?」


「え?それはいいよ。」


それはいやなのか...

結局、北上さんの真意は全くわからなかった。




鈴谷さんの所属する部隊が帰ってくる。


夕方に姉さんから報告を受けた。


「そんなに鈴谷が帰ってくるのが嬉しいの?」


北上さんが何故か心配そうな顔をする。


「え?いや、別にそんな...」


「いや、この狭い店の中でそわそわされても困るんだけど...」


「え?そわそわ?」


「うん。」


そんなことしてるかなぁ...


(あからさまにそんなことされたらなんか嫌じゃん...)


「あら、北上?こんなことにいたの?」


久しぶりに聞く声、


「おっ、加賀、おつかれー」


「お疲れ様です」


「ありがとう。それはそうと北上?提督が呼んでいたわ。」


「えー、なんでだよー」


「整備場で勝手に装備をいじったことについてらしいけど...」


「ちえっ、バレたのか」


「何したんですか...」


「ちょっと行ってくるねー。あ、お兄さん、寂しいからって泣いちゃダメだよー」


「寂しくないですよ!バカにしないでください」


(寂しいのは私なのに...)


「じゃっ、行ってくるねー」


北上さんはのこのこ歩いていった。



「あなた、なかなか酷いわね」


不意に加賀さんがそんなことを言い出す


「え?あ、すいません。なんか悪いことしましたか?」


僕は慌てて謝る。


「いえ、何方かと言えば仕方ないことだとは思うのだけど...北上が不憫ね」


「え?北上さん?」


「なんでもないわ。敵に塩を送るわけにも行かないから」


「え?敵?北上さんが敵?」


僕はプチパニック状態になる。まさか、内部分裂?


「ええ、仲間であり、敵よ」


えぇ...


「あなたのせいだもの」


「えぇ...」


つい口に出てしまう


「まぁいいわ。私も報告書の続きがあるし、あ、焼肉弁当4つ貰うわ」


「あ、はい。」


僕がお金と商品を引き換えると、加賀さんは来た方を戻っていった。


それより、加賀さんの言っていた敵とはどうゆうことなのか。僕が悪いとは一体...



「第三艦隊を含む三部隊が帰投します。港で出迎えの準備をお願いします。」


大淀さんの声だろうか、静かにアナウンスが流れる。


鈴谷さんの部隊だろうか...

自然と鈴谷さんのことを思い浮かべていた。




「鈴谷!帰投しました!」


元気な声が酒保に広がる。


「いや、僕に言われても困るんだけど」


「いやいや、ここの常連として報告するのは当然でしょ」


「常連さんは遊ぶだけで帰りません」


「もおー、細かいこと気にしてるとモテないよ?」


モテないのは重々承知していますよ...


「まぁ、このあと祝勝会あるらしいですし、休んだらどうですか?」


「えぇ...ここがいい」


「何もありませんよ?」


「店員さんいるじゃん」


「僕では疲れは癒えませんよ?」


「私は癒えるからいいのー。」


全く勝手な人だなぁ...


「あ、鈴谷帰ったんだ」


そこに北上さんが来る。


「うん。」


「おつかれ」ニコッ


「ありがと」ニコッ


...なんでこんなにいきなり空気ピリついたのん?


(なんで鈴谷がここにいるんだよ)


(どうして北上が来るの?)


「ねぇ、お兄さん?」


「ん?どうかしましたか北上さん?」


「べつに?呼んだだけだよ」


「いや、どういうことですか...」


「ねぇー店員さん!!遊ぼ!」


「いや、仕事あるし」


「どうせ仕事ないでしょー」


「ありますよ!!今日の祝勝会の準備とか。」


「祝勝会?べつにいいじゃん」


「よくないですよ...てか鈴谷さん帰ってきてからずっと腕を離さないのやめてください。」


「えーいいじゃん」


「だから良くないです」


僕は腕を解こうとするが鈴谷さんの力はとても強い。


「ちょっとー二人とも、私を置いてかないでよ」


そこに北上さんが割って入る。


「え?北上さんまだいたんですか?」


「ん?そうだけど?」


また空気がピリつく。


「あのーお二人さん?」


なんでこんなことになったのか僕には分からなかった。



「ところでさー。運動会のどうするの?」


鈴谷さんが熊野さんに引きずられたあと、瑞鶴さんと共にみんなに参加してもらうイベントについて考えていた。


「そうね。まぁ、運動会と言えど、みんなの作戦中のストレス発散みたいな節あるし、とりあえずやりたい競技聞いてまわりましょ」


ということで、宿舎前。まずは戦艦の皆さんに聞いて回ることに。


「Hey!店員さん!どうしたのですか?」


「実は運動会で(ry.」


「なるほどー。ならば王道ですがリレーはやるべきだと思いまーす!」


「なるほど、チーム分けとかどうしましょうか?」


「この前の艦隊同士でいいんじゃないでしょうか?」


「それだと、主力艦隊有利にならないかしら?」


瑞鶴さんがすかさず意見を言う。


「じゃあハンデを付けよう。」


そこに今度は北上さん。


「え?ハンデですか?」


「そうだよー。例えばフリフリの服を着せるとか」


「え...」


「何がハンデですか...。」


「何がって...走りにくいじゃん?」


「走りにくいじゃん?じゃないですよ」


「それに可愛いし」


「本来の目的そっちですよね?」


「あのー、私を放ったらかしにしないでくださーい」


「「「あっ、すいません」」」



次は重巡の皆さんのところへ行った。


「おっ、瑞鶴と北上、そして酒保の店員じゃないか。」


「摩耶さん。」


「他のみんななら、飲みに行ったり、艤装片付けに行ったりしてる」


「まぁ、摩耶でいいや」


北上さん、その言い草は酷くないですか...


「ん?どうした?」


「実は(ry」


「なるほどな。息抜きに運動会か。まぁ、リレーは当然として、障害物競走とかいいんじゃないか」


「思ったより子供っぽいわね」


瑞鶴さんもなかなか酷い...


「べ、別にいいじゃねぇーか」


「もう、そんなに照れないでよー」


北上さんが全力で煽る


「照れてねぇよ!」


「障害物競走ってことはなにか障害物が必要ね」


「そうですね。王道だと網とか何とかありますけど...」


結局この場では決まらなかった。



次はここ、駆逐艦寮。


「あれ?来てたんだ」


「お久しぶりです時雨さん」


「ああ、報告書やなんやらで忙しくて帰りの挨拶が遅れたね」


「仕方ないですよ。忙しかったんだし」


「だから今度は君にうんと甘えようと思うよ」


え?甘える?


「はい、イチャイチャしないの」


そこに北上さんが割って入る。


「なんだい?北上。嫉妬かな?」


「嫉妬だなんて...。違う...」


なんの話をしてるんだ?


「まぁ、今日はここで引いてあげるよ。で、なんのようだい?」


「えっと今度(ry」


「なるほど、運動会か...島風ならきっと徒競走とか言うんだろうけど...ボクは特にないかな...」


「そこをなんとかないの?」


「そうだな...」


時雨さんは考え込む。と、そこに誰かが入ってきた。


「時雨ちゃん?何してるの?」


「吹雪。丁度いいところに来た。実は(ry」



「自己紹介遅れました、吹雪型駆逐艦の一番艦吹雪です。」


吹雪さんが敬礼する。きっと真面目ないい子なんだろなぁ。


「それで、吹雪?何かいい案はある?」


北上さんが尋ねる。


「そうですね。皆さんでできる競技なら綱引きとかどうでしょうか?」


なるほど、綱引きか。


「艦種事に数を揃えればいい感じになるかもしれないわね」


瑞鶴さんも納得する。

そうと決まれば話は早い。


「なるほどなー。まぁ、そのへんの調整はこっちでやるよ。ありがとね吹雪。」


「いえいえ!先輩方の役に立てれて光栄です」


またしても敬礼する。まぁ、見た目子供だから厳格さは少しかけるけど...


「もー堅苦しいよ?ほら、リラックスしなよー」


北上さんが肩を揉む


「ヒヤッ」


そのとき、吹雪さんから少し色気のある悲鳴が聞こた。


「お?ほらうりうり」


「あっ、ああっ。」


...なんやこれ


「吹雪、鎖骨弱いんだなー」


北上さんはそう言いながら撫で回し続ける


「やめ、やめてください...あっ、北上、しゃん」


そう言いながらも顔は女の子のしてはいけない顔になってる。


「はい、北上。そこまで」


そこで、瑞鶴さんに引き剥がされる。


「ちぇーっ」


「ちぇーっ。じゃないわ。」


呆れ顔の瑞鶴さん。


「ハアハア」


吹雪さんは完全に興...息を切らしている。


「ほら、吹雪おきなさい。」


瑞鶴さんが吹雪の頬をペちペちする。


「はぅぅ...はっ!すいません!!!」


慌てて敬礼し直す。


「ほらまた硬い」


「北上は黙って」


「ちぇーっ。」



なんとかかんとか、吹雪さんをなだめて、僕達は酒保に帰ってきた。


「まぁ、普通の運動会だねー」


「そうね。でも、その方が準備しやすいんじゃない?」


「そうですね」


ということで手始めに日程を作ってみることにした。


「だいたいひとつの競技はこれくらいの時間で......」



祝勝会まで残り1時間。食堂では間宮さんと鳳翔さんが忙しそうに準備をしていた



「店員さーーーん。ひまーー」


「暇だからって酒保に来ないでください」


「もーつめたいなぁ」


「全く」


僕は呆れた声を出す。でも、実はそんなに嫌ではないのだ。


「そう言えば北上は?」


「北上さんなら、提督と今度の運動会の話をしにいきました」


「長くなるのかな?」


「多分」


小さくガッツポースする鈴谷さん。


「てかなんで忙しそうなの?」


「運動会の準備ですよ。スポドリ、ハチマキ、Tシャツ...各品物の注文しているんです」


ふーん。と、興味無さそうに鈴谷さんは答える。


「だから、僕は暇じゃないんで、他を当たってください」


僕は手で払う素振りを見せる


「もーしかたないなー。私も手伝う。暇だしいいよね?」


何言ってんだこの人...


「あの、鈴谷さん?」


「だーかーらー、私も手伝うって!」


「いや、鈴谷さん勝手知らないでしょ?」


「今から君が教えてくれたらいいじゃん」


「マジですか」


「マジです」


それから、僕はAmaz○nの注文の仕方を教え、必要なもののメモを渡した。


「よっしゃ、いっちょやりますか!」


二の腕を2回叩く鈴谷さん


「そんなに大変な作業じゃないですよ...?」


「こういうのは雰囲気から入る方がいいの!」


「さよですか...」


こうして、再び僕は準備に取り掛かった。



「ただいまー...ってなんで鈴谷がいるのさー」


北上さんが戻ってくる。


「お兄さんの手伝いしてるの」


「なるほどねー」


なんか空気が重たくなる。


「そう言えば、提督が予算通りに運動会開けそうだって」


「良かった。これで色々と準備出来る」


「それにしてもすごいね。思ったよりも参加希望者が多いよ」


そう言いながら北上は僕に紙を見せる。


「なるほど、戦艦は全員参加。重巡は一部酒好きは、酒飲みながら観戦したいから参加しないんということね」


「正規空母の人も全員参加だよ。軽空母は一部お酒組になるみたいだけど。」


「駆逐艦と軽巡も全員参加だねー」


「北上さんも参加するんですか?」


「当たり前じゃないか」


「なんかこういうの参加するのイメージなかったです」


「そう?まぁ、総合点数が1位の艦娘にはお兄さんが一日自由にできるからかな」


「あーなるほ...え?」


僕は固まってしまう


「あれ?店員さん知らなかったの?」


鈴谷さんが首を傾げる


「知らないも何も...え?」


「ということで頑張れ!」


「てかそんな特賞で人が...え?」


「それが特典だから人が来るんだよ?」


「そんな...え?」


「え?ばっかりじゃん」


そして2人に笑われる。


「とーにーかーく、店員さんはいつも通りしていればいーの!」


「いつも通りって...」


「そうすればあとは艦娘みんなが勝手に頑張って、1日だけ体を貸して(意味深)くれればいーの!」


鈴谷さんがそう言うとニコッと笑う。でも、僕は誰かと二人きりの可能性を考えてしまい。泣きそうになっていた。



そして当日。会場は異様な空気に包まれていた。


「お兄さんは私がもらう」


なんか怖い事言っている鈴谷さん。


「いっちょやりますかー」


指を鳴らす北上さん


「五航戦の意地を見せるわ」


後ろに髪を束ねたポニーテール瑞鶴さん。


「ボクも負けないよー」


何故か輪に入ろうとする最上さん。


他にも、時雨さん金剛さんがボクに優勝宣言をしに来てくれた。


「というか、なんで僕はこんな豪勢な椅子に座らされてるの?姉さん」


「優勝商品だから?」


「扱いひどくない...?」


僕がそう答えると姉さんは謎の大笑いをして去っていった。


開会式は淡々と進んでいった。霧島さんの慣れた司会と姉さんの挨拶。そして長門さんの開会宣言でいよいよ幕を開けた。


「私の開会宣言どうだったかね、少年」


僕がなれない椅子にソワソワしながら競技が始まるのを待っていると、長門さんが寄ってきた。でかいなぁ...


「かっこよかったですよ。」


僕は素直に答える。


「そうか。ありがとう。それにしても、少年もあのじゃじゃ馬提督に振り回されて大変だな」


「全くその通りです」


「素直だな」


長門さんが笑う


「長門さんはどの競技に?」


「一応、団体の綱引きと、砲撃の的当てには参加するよ。君をかけた個人競技は出ないがね」


「僕をかけたって...なんでそんなことをするんですかね」


僕は素直に疑問を投げかける。


「そこまで鈍感だと、鈴谷や北上も大変だな」


「え?」


「いや、なんでもない。まぁ、買い物の荷物持ち程度にはしたいんだろう」


そう言うと、長門さんは僕の肩に手をポンとして去っていく。その姿は、やはりかっこよかった。


運動会は順調に進んでいった。団体の綱引きは長門さんと第六駆逐隊という異色チームが金剛四姉妹のチームに勝って優勝した。


リレーは島風さんが1人で6周分走り単独優勝。リレーというものの定義について、再考の余地を与えた。



「それにしても、参加する人も参加しない人も楽しそうだね。」


突然横から声がする。


「あれ?川内さん?」


「やー、店員さん。」


「川内さんは参加しないのですか?」


「私は夜戦じゃないとやる気出ないからねー」


「あー、なるほど」


「それにこの競技じゃみんなに勝てないし、なら参加しない方が店員さんといれるじゃん」


「あー...え?」


「そんな反応されると泣くよ?」


いつも元気な川内さんが少しムスッとした顔でこっちを向く


「いや、僕といても何も無いよ?お菓子とかは今日は間宮さんに任せてあるし」


「いや、そうじゃ...」


「店員さーーん、次私が撃つ番だから見ててねー」


川内さんが何か言いかけた時、そこに鈴谷さんの声が聞こえてきた。僕は手を振り返す


「ごめん、川内さん。さっきの続き...」


「別に大した話じゃないからいいよ」


川内さんはニコッとわらう。でも何故かその笑顔は何故か痛そうだ。


「あの...」


「あ、神通だ。私行くね!」


僕がなにか言いかけるも、川内さんは走り出す。そしてその姿はあっという間に離れていく。


でも、その先に神通さんは見えなかった。



「ねぇねぇ、鈴谷の砲撃どうだった?!」


砲撃であっさり1位をかっさらってきた鈴谷さんが楽しそうに戻ってくる。


「迫力があったよ。いつもグダグダしているのに、すごいね」


「ちょっと、その言い方ひどくない?!」


「事実だから」


「むー」


鈴谷さんが拗ねる。でも、その姿もかわいい。きっとこういう人がモテるのだなぁと、僕はふと思った。


「次は何するんだい?」


「次?それはあれだよ。店員さんをめぐって争う個人競技だよ?」


鈴谷さんが体を動かし始めた。


「やっぱり俺が景品なのは変わらないのか」


「みんな、店員さんと買い物とか行きたいんだと思うよ?」


「僕お金ないけどなぁ」


「いや、そういうことじゃなくて...はぁ」


鈴谷さんがため息をつく。そういう事じゃなかったらどういうことなんだよ。


「とーにーかーく。私が店員さんをGETするからちゃんと見ててね?」


ニコッと笑って鈴谷さんはまた、会場に戻っていく。その時、僕は何故か少し寂しさを感じた。



さて、個人競技である。結局準備の関係で、徒競走、障害物競走、魚雷当て、が選ばれた。この3種目の総合点を競う。


まずは徒競走だ。


1レーン 鈴谷

2レーン 北上

3レーン 摩耶

4レーン 天龍

5レーン 加賀

6レーン 時雨

7レーン 金剛


てかこんなに参加していたのか...あと

7レーンって多すぎない?


「さぁ、司会を務めます!霧島です。では皆さん。まず意気込みをお願いします。」


「Hey!英国生まれの金剛デェス!今日は店員さんをGETするために頑張りマァス!」


「意気込み十分ですね!」


「時雨だよ。よろしく。駆逐艦だからって侮らないようにしてね」


「ここはクールに決めてきました。」


「加賀です。海上では勝てないですが陸上では勝ち目があります。」


「ここは普段の訓練の成果も出るということでしょうか」


「オレの名は天龍。ふふっ怖いか?」


「いつも通りですね」


ひどいスルーだ


「悪いな、摩耶様が勝たせてもらう」


「謎の自信に満ち溢れています」


さっきから霧島さん酷くない?


「まーやるしかないっしょ」


「ここはいつものフワフワな雰囲気を漂わせている北上さんです」


「鈴谷いきまーす。」


「元気100倍ですね。まぁ、正妻候補ですし。意気込みは人並み以上かと」


正妻ってなんだよ...



「そろそろ始まるわね」


僕の横で瑞鶴さんがちょこんと座る。


「瑞鶴さんは午前中に何か出たんですか?」


「私は出てないわ。こうしてみんなが和気あいあいとしているのを眺めるのが好きなのよ。」


凛とした顔で瑞鶴さんは答える。


「それに、鈴谷の思いに私が勝てるわけないじゃない」ボソッ



「さぁて!本日のスターターはこの人!艦隊のアイドル那珂ちゃんです!」


「みんなー!艦隊のアイドル那珂ちゃんだよー!」


シーン


「あ、あれ?おかしいなぁ...みんなー!元気ー!?」


シーン


「あれ?あれれ?なんかノリ間違えた...?」


那珂さんが焦りだし始めた。


「那珂。いま、そういうのいいんで」


真顔でそう答えたのは加賀さん


「え、すいません」


アイドルなど忘れて素に戻る那珂さん。


「さぁ、始めましょう」


加賀さんが目で牽制しながらもう一度仕切り直す。


「えー。位置につて。よーい。ドン」


静かに、200m走がはじった。やはり訓練されているだけあって、艦娘全員の走りはきれいだった。


先頭に立ったのは加賀さんだった。


「海の上じゃ早いほうじゃないのに...」


横で赤城さんがきゅうりを咥えながら固まる。


「ものすごい熱意ね」


霧島さんも素になっていた。


その後ろにいるのが鈴谷さん。


「あの子が本気で走ってますわ」


熊野さんが僕の左に来て驚きの声を上げる。


てか普段サボってんのかよ。


3着目に北上さんと金剛さん。その後ろで時雨さんが走り、その後ろで...


「おまっ!よってくんなよ!」


「それはこっちのセリフだ!」


摩耶さんと、天龍さんが喧嘩をしながら走っていた。


「何やってるんだあの二人...」


「気にしたら負けですわ」


「そうですか...」


先頭争いに目を戻す。


すると、そこにはゴール直前の鈴谷さんと、加賀さんが競り合っていた。


綺麗なフォームの加賀さん。無我夢中に走る鈴谷さん。自然と周りもこの2人の争いに盛り上がる。


「加賀さん!頑張ってー!」


横でケーキを1ホール片手に叫ぶ赤城さん


どこから持ってきたんだ...。


「鈴谷!もう少しですわ!」


何故か手に持ったタオルをグルングルン回す熊野さん。


そして...


パァン!


鈴谷さんと加賀さんがほぼ同時にゴールテープを切った。


「これは...ビデオ判定ですね」


いそいそとスクリーンが出てくる。


いや、どこにあったんですか...


リプレイが再生される。


静まり返る会場。


「む、胸の大きさで、鈴谷さんの勝ち!!」(作者の独断と偏見)


霧島さんの声がする。


「や、やったーー!!」


鈴谷さんがゴール地点で飛び跳ねる。横では熊野さんがグシャグシャになりながら泣いていた。


いや、まだ初戦だよ?


「それでは、得点差により、上位4人が次の試合に進めるためそれを発表します。」















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このSSへのコメント

18件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2018-02-12 14:39:45 ID: ZXUASi-l

鈴谷にねだられたら断れる自信ないわw

2: SS好きの名無しさん 2018-02-13 20:41:10 ID: Fhzle5ss

誤字脱字が少し目立ちますが、作者様のこれからに期待しております。
更新、待ってます(^^)

3: SS好きの名無しさん 2018-02-19 17:24:03 ID: yoysqZG5

良いなあ。 
ここの利根さんは酒豪なんやね。

4: 榛名 2018-02-20 08:47:04 ID: wnLXjRGG

鈴谷可愛いなw
かなり面白いです!更新期待してます!

5: 74門戦列艦ホリュンデス 2018-02-23 20:02:40 ID: WJjqJl2n

更新切望

6: SS好きの名無しさん 2018-02-26 03:06:08 ID: colap2kB

ここの鎮守府の提督って女提督だったり?

シテタラナー

7: SS好きの名無しさん 2018-02-27 16:42:46 ID: 0hAYv5Kz

面白いから早く続きを書くんだよぉ!!

8: SS好きの名無しさん 2018-03-01 00:06:26 ID: b2recJxW

姉提督ktkr!
いつも楽しませてもらってます
更新早くて嬉しいです

9: SS好きの名無しさん 2018-03-08 22:10:26 ID: Y1gfkMsf

北上さんが病んでしまう!?
続きだ!続きをだせぇ!(禁断症状)

10: SS好きの名無しさん 2018-03-11 00:30:42 ID: xI_Hp0O4

個々の距離みたいなのが絶妙な感じがとてもイイ!

11: SS好きの名無しさん 2018-03-11 20:38:12 ID: uCNekzLl

すごく面白いです!!あと艦娘の人選が良いです。続き楽しみにしてます!

12: SS好きの名無しさん 2018-03-26 17:31:25 ID: bqnXKkmL

鎮守府唯一の男が店員…
なるほどこういうのもあるのか

13: SS好きの名無しさん 2018-04-10 20:06:53 ID: DBehGFgq

以外な視点から見れておもしろい!
続きに期待!

14: 芝犬 2018-04-24 03:18:42 ID: g7-MIkUN

なかなか進展しねぇな...

15: 芝犬 2018-04-25 07:20:05 ID: Lrb_zWuj

川内...(´;ω;`)

16: SS好きの名無しさん 2018-04-30 21:47:05 ID: D5-XOIxT

1人魚雷撃てないのいるけどいいのか?

17: SS好きの名無しさん 2018-06-11 21:09:32 ID: cL61PWOF

いいセンスだ(某蛇並感)


更新おっそーーい!!
上からでスイマセンorz

18: 芝犬 2018-06-16 21:04:16 ID: IfNSwzb_

久々更新キタ━(゚∀゚)━!


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1: 74門戦列艦ホリュンデス 2018-02-23 20:02:31 ID: WJjqJl2n

おもしろい。続き気になる

2: SS好きの名無しさん 2018-03-17 20:35:09 ID: ISpBXfRd

よいぞ


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