2018-07-06 10:40:09 更新

概要

chirutan.txt_5の続きです。今お読みのchirutan.txtは最新です。まったり更新です。前書きで今まで出てきた登場人物を可能な限り紹介しています(名なしのモブは除く)


前書き

今更ながら登場人物の紹介(part6現在)―ちょい役も可能な限り紹介。忘れられた存在も多いです(笑)

主要人物

伊崎 基茂(いざき もとしげ)   どこにでもいる高校生。家では飯にしか出てこない引きこもり

椎木 ちる(しいのき ちる)   基茂の嫁。転校生。話せるコミュ障。極度の人見知り。ぼろアパートで一人暮らし。趣味は読書とガーデニング。怖いもの(人以外)が好き

羽衣 ゆい(はごろも ゆい)   幼女その1。基茂の愛人。最近主人公の座を奪った。神社の巫女。いろいろ電波

高砂(たかさご)    幼女その2。隣町に住む魔女。ゆいの旧友であり、再会してからはやりたい放題している

小室井 八城(こむろい やしろ)   幼女その3。ちるが拾ってきた捨て子。後に伊崎家に加入。姓があるのは作成ミス。高砂最大の被害者。本人は至ってまとも

延原 磨夢(のぶはら まむ)   いろいろちっちゃいが、幼女ではない。無口で無愛想。現伊崎邸の先住民。伊崎家 では家事を行う母的存在。料理の腕は鉄人級。基茂らの学校で教師をやっている

蕨(わらび)   幼女その4。基茂の父が拾ってきた。まだ言葉も発せない段階

レオポン   伊崎家のペット。八城と同じように捨てられていた。何も珍しくない普通のぬこ

三宅 霞(みやけ かすむ)   基茂やちるの後輩。貴重なきょぬーキャラ。放送部所属。格ゲーとネトゲが好き。磨夢とは相思相愛。実家暮らしの地元民

上井 玄那(うわい くろな)   霞の親友の女の子。クラスも部活も一緒。学生だが、ちびっこでぺったんこ。霞よりはライト層のゲーマー。シューティングが得意。ちると同じアパートに住む

マスター   幼女その5。居酒屋のマスター。12時間睡眠の夜行性。名前はルイしか知らない。ブラジル人と日本人のハーフだが、大阪育ちなので、関西弁しか喋れない。軽い料理なら作れる。

ルイ    幼女その6。フランス出身。マスターを追って日本に来た。日中は宅配のアルバイト、夜はマスターの店で働く疲れ知らず。一流の洋菓子職人

ポルトナ   幼女その7。ちるの家に送られた人形。玄那は良い遊び相手


学校の人々(女)    学園ネタは救済処置

村雲 剣(むらくも つるぎ)   ちょっとおバカにゃおにゃのこ。野球部に所属し、ポジションはセカンド。義斗に一途な想いを寄せている

高木 飛鳥(たかぎ あすか)   潤作の妹。ややブラコン。茶道部に所属、野球部のマネージャーも兼ねている

竜瀬 紫餡(たつせ しあん)   学級委員長の女の子。そこそこ恵まれた家庭から電車通学

金子 美竜(かねこ みりゅう)   放送部部長の女の子。学校はサボり気味なので、ボス扱いされている

柘榴(ざくろ)   野球部の女の子。外野手。剣や飛鳥などとはクラスが違う。見た目に反して優れた身体能力を持つ


学校の人々(男)

佐竹 純治(さたけ じゅんじ)   基茂の悪友。メガネ男。ロリを愛する。基本的にモテないキャラだが、飛鳥とは腐れ縁

指宿 義斗(いぶすき よしと)   クラスの文武両道イケメン男。野球部に所属し、ポジションはセカンド

公田 剛(くでん つよし)   坊主男。義斗とは腐れ縁。野球部に所属し、エースを務める

高木 潤作(たかぎ じゅんさく)   飛鳥の兄。野球部部長。能力はそこそこ

舞浜(まいはま)    潤作と同学年。野球部を裏で牛耳るボス的存在

鋼田 楽郎(はがねだ らくろう)   基茂達のクラスの担任。国語教師。サングラスを掛けているが、怖くはない

利登(りと)   数学教師。同僚の磨夢を密かに狙っている

湖 敏樹(みずうみ としき)   音楽教師。選曲はオタク。霞と玄那のクラスの担任でもある



その他の人々 町の人々、あるいは関連人物

村雲 虎徹(むらくも こてつ)   剣の祖父。剣とは一緒にアニメを観る仲。ロリ同志募集中

露崎 合歓(つゆさき ねむ)   自称ちるの姉。ネタを求め、世界を旅する作家

倉津 務(くらつ つかさ)   幼女その8。ドイツ出身。ょぅι゛ょ隊の隊長で、ゆいに忠義を尽くす

伊崎 嘉寿夫(いざき かずお)   基茂の父。実家で漁師をしている

れーちゃん   メイド。マスターの店で働く。夜営業の居酒屋に対して、昼に喫茶店を営業している

ロントット   ロボット。主を探しにきた。マスターの店で働く料理長

井筒(いづつ)   幼女その9。町の銭湯の番台。ゆい、高砂とは知り合い

ちぇす、くさか、なだ   ネトゲ住民


マスターの店の常連   基本的に出番は少ない

ガル    外国の人。出番は一度きり

ルドルフ   マスターの店の常連。欧州紳士

靖之(やすゆき)    ルドルフの連れ

エーゲル   忍者のおっさん


魔界の皆さん   グタツナ、サフール以外の出番はこれから増やそうと思います

グタツナ   現魔王。平和を愛し、人と魔族の融和を図っている。見た目は兎に近く、かわいい

サフール   魔界の案内人。門番とでもいうべきか

ザーミア   グタツナの参謀ポジ

マクセル   魔界の突撃隊長

ヤゼノ   魔界温泉の番台

土山牙八(つちやま きばはち)   つっちゃん。三角怪獣。材質は紙のアリクイ


283

マスター「夢の世界?」

ゆい「はい、誰もが望まない結果になったこの世界は非現実に過ぎないのです」

マスター「そうは言うてもうちらはこうして喋ってるわけやし、とても非現実なんて思えんなぁ、るーちゃん」

ルイ「あはは、ゆいのほっぺぷにぷにぃ」

ゆい「触感はありますけど」

マスター「知ってる範囲で残ってるのはシャギー含めて四人、かぁ。記憶も出来てるわ」

ゆい「では仮にですよ。過去の世界、そして今この世界、その二つが存在しているなら、どちらが正しいと思いますか」

マスター「過去なんか正確に思い出せないもんやし、うちは今が正しいと思うけど」

ルイ「でも過去の思い出があるよね。昔があってからの今だっていうでしょ」

ゆい「るーちゃんの言うとおりです。歴史はその対象が世界であれ自分であれ大切なものなんですよ。過去を振り返ることで現在の自分の構造が分かります。人間は漸進的な成長をする生き物ですからね。急激な変化はなし得難いのです」

マスター「というのはあれか。それはありえるってことかな」

ゆい「才能が開花する、いわゆる覚醒ですね。先天的な能力というのはなかなか自覚し難いものですからね。初めての事柄に挑戦し、成功を収めることでその才能に気付くのです」

マスター「るーちゃんのパティシエの才能はうちも気付かんかったわ。本当にやらせてみたらできたっていうか」

ルイ「確かにあまりやってこなかったけど、おじいちゃんの料理してるのを眺めていたというのもあったかも」

ゆい「視覚学習ですか。見るだけで手法を覚えるのはなかなか人間離れしていると思います」

ルイ「わたしが店に入って暫く経ってね、マスターが注文したの。食後のデザートってやつをね。じゃあ昔食べたあれだなってことで作ってみました」

マスター「それがそっくりそのままな味やったみたいでな。うちは当然驚いたけど、一番驚いたんはやっぱるーちゃんやったなぁ」

ルイ「それからね。マスター専属の洋菓子職人として、このお店に勤めることになったの」

ゆい「成程、嘘のような本当の話というわけですか」

マスター「ま、嘘やけどな」

ルイ「あぁ、マスター。嘘吐いたら針山地獄なんだよ」

ゆい「飲むか刺されるか選んでくださいね、マスター」

マスター「いや、るーちゃんも便乗していたし」

ルイ「マスターの嘘を成立させるように話を合わせただけだよ」

カランコロンカラン

高砂「しゃちょー、見つけたぞ」

ゆい「そうですね、そろそろでした。マスター、代金は置いときますね」

マスター「あぁ、おおきにな」

ルイ「またのご来店をお待ちしております」


284-1

高砂「腐食した部位を付け替えるのがしゃいきんの楽しみだ」

ゆい「だからって四肢分断する必要はないと思うんですが」

高砂「達磨のしゃちょーもいー」

ゆい「こっちは痛いだけです」

高砂「バラバラしゅきじゃないか」

ゆい「それはそうですが」

高砂「しゃちょーなら食ってもいーかもしれない」

ゆい「同志を得るのは嬉しいことですが、素直に喜べませんねぇ」

高砂「並の人間ならとーに死んでる」

ゆい「いやいや、どうするんですかこれ」

高砂「新しい身体がほしーのだろー。しょんなものは捨て置け」

ゆい「一応今まで使ってきたものなんですが」

高砂「だいじょーぶだ。元来のしぇーのーはもとより、しょれを遥かにりょーがしゅるものを作ってやろー」

ゆい「期待していいんですか」


284-2

高砂「どーだ、あたらしー手足」

ゆい「一見変化は見られませんが」

高砂「ロケットパーンチ」

ゆい「おぉ、腕が火を噴いて飛びました」

高砂「ロケットキーック」

ゆい「おぉ、脚も直線を描いて飛び、爆発四散しました」

高砂「腕があれば何分不自由ないだろ」

ゆい「ありますよ、要介護ですよ」

高砂「ほんとーの手足も渡しょー」

ゆい「動作は問題ありません。お、細さまで再現してくれましたか」

高砂「違和感ないよーに作った」

ゆい「こっちは細工していませんよね」

高砂「ないない、天に誓う」

ゆい「無神論者の癖に」

高砂「しゅーきょーにきょーみないだけだ。大自然の力をきょーじゅして我々は生かしゃれてうだけだ」

ゆい「宗教に入る以前に信仰心の篤い方でした。恐れ入ります」

高砂「まほーはしぜんしゅーはいの結果だ」

ゆい「人間を超越した力は何でもない自然の力なんですね」

高砂「身近にあるものがきょーりょくなのだ。人間がどーぐをもちーて初めて、しょの力を得る」

ゆい「人が生活する為には道具の使用は欠かせません。工業が発展する陰には、最先端の製品を開発した科学者が存在するのです」

高砂「科学者は偉大だ。彼らのけんきゅーあってこそだ。まほーもいつかいめーしゃれてもおかしくなかった」

ゆい「人には理解できないものが魔法ですからね。本当にタネも仕掛けもございませんから」

高砂「けんきゅーきかんのれんちゅーは何がたのしかったのか分からん」

ゆい「未知なる領域には一足踏み込んでみたくなるのです」

高砂「自分の理解のはんちゅーじゃなけりゃー無駄なものよ」

ゆい「八城ちゃんには教えてくれましたけど」

高砂「やしろんには強い意志が感じられたから」

ゆい「純粋な気持ち程可愛いものはありませんよ」

高砂「あれ使ってれば生きてるんだが」

ゆい「もしかして結界教えちゃったんですか。そして自由に扱えるようになったと」

高砂「ああ、たかしゃごもまさか覚えてもらえるなんて思ってなかった」

ゆい「わたしを守ってくれたのは高砂さんではなく八城ちゃん……」

高砂「かのーしぇーはじゅーぶんある」

ゆい「ああ、八城ちゃん今すぐにでも会いたいです」

高砂「連絡が取れればいーが」


285-1

八城「ゆいちゃん」

ゆい「ここは現実ですか」

高砂「ここも向こーも現実だぞ」

八城「魔女さん、こんにちは」

ゆい「高砂さんとはいつも話しているように思えます」

高砂「ははは、たかしゃごもしゃちょーも友達が居ないからな」

八城「あたしが二人を繋ぐ架け橋なんだ」

ゆい「高砂さんとは八城ちゃんに会う前から知り合いですからそれはないです」

高砂「むしろしゃちょーが橋だ」

八城「そっか。ゆいちゃんを橋にして渡ればいいんだ」

高砂「橋なんてなくてもやしろんとは友達だ」

八城「わぁい、友達」

ゆい「………」

高砂「どーした、橋」

ゆい「高砂さんのくせに生意気ですよ」

八城「略してしゃごなま」

高砂「ゆーじょーより利益をゆーしぇんするやちゅとは友達になれない。りよーできる範囲ではりよーしゅるが」

ゆい「高砂さんなりに考えがあるんですね」

高砂「だから、今のけんきゅーきかんと縁を切ることはない」

八城「お友達なの」

高砂「友達じゃにゃい。ただの金庫」

ゆい「表面上は上手くやっているんですよね」

高砂「かんじぇんほーち。きかんにまほーが分かるわけにゃい」

八城「あたしは分かった気がするよ」

ゆい「八城ちゃん、嘘はいけませんよ」

八城「嘘じゃないやい」

高砂「しゅくなくともしゃちょーよっかは理解してる」

ゆい「はいはい、わたしには何度生まれ変わっても分かりませんよ」

八城「やろうと思ったことはないの」

ゆい「ありません。魔道書はみんな横流しです」

高砂「やしろんは勤勉なのにしゃちょーは」

ゆい「人には向き不向きがあるんです。得意分野がありますから……プイッ」

八城「拗ねちった」

高砂「しゅこしいじめしゅぎたか」」

ゆい「いいですよ。海見てきます」

高砂「あまりとーくに行くなよ」

八城「あたしもついていこうかな」

高砂「たかしゃごは留守番しとくな」

ゆい「服は着替えてもらって構いませんよ」

高砂「りょーかいした」


285-2

八城「魔女さんって何でゆいちゃんに厳しいの」

ゆい「八城ちゃんという可愛い弟子ができて自慢したいだけですよ。もとよりわたしに対して素直じゃありませんが」

八城「そゆこったかぁ」

ゆい「はい」

八城「海来んの久しぶりかも」

ゆい「夏が恋しいですねぇ。エックシャイ」

八城「やっぱ冬は寒いや」

ゆい「人気のない砂浜、悪くないです」

八城「夏は来ないの」

ゆい「日に焼けるのはあまり好きくないです」

八城「へぇ……あ、まみーだ」

磨夢「ん」

ゆい「いつも黄昏ていませんか。何か悩みでもありますか。死にたければとりあえず肉を寄越してください」

磨夢「ちょっと入水してくる」

八城「冷たいよ、まみー」

磨夢「寒中水泳」

ゆい「や、やせ我慢もほほどほにしてくださいよっ」

磨夢「………」

八城「ゆいちゃん、めっちゃ震えよる」

ゆい「あああ嵐来ませんかこれ」

磨夢「嵐の中、波に飲まれて海の藻屑になりはててくる」

ゆい「なぁんにも戻ってきませんよそれ」

八城「まみー、どうしたの。本当に大丈夫なの」

磨夢「どうもしてない。いつものわたし。それよりゆいの頭は」

ゆい「わたしの頭をどうしたいのですか。高砂さんじゃあるまいし、そんなことはできませんよね」

磨夢「医学的な知識はない」

八城「まみーも魔法使いになればいいよ」

ゆい「あくまで高砂さんの例ですから。何も医学に関わる必要はないんですよ」

磨夢「ん」


286-1

prrr

霞「ん、んんぅ」

ピッ

霞「はひ。三宅れふ」

磨夢「今、朝の三時です」

霞「何時に寝たらそんな時間に起きられるんですか」

磨夢「八時寝七時間で余裕」

霞「先生なら幾らでも縮めてきそうです」

磨夢「早起きして霞の声を聞く。これぞ究極」

霞「起きていることもありますが、大抵は寝て数時間の内なんで甚だ迷惑ですよぅ」

磨夢「明石より早いから」

霞「わたしが明石に行っても誤差程度ですよ多分」

磨夢「例えばラジオ体操をする際、わたしが第二を始めたとき、霞は首を回している」

霞「その間じゃないでしょうかねぇ。それこそ沖縄と北海道くらい離れていないと絶対的な差は見られないんじゃないですか」

磨夢「ちょっとロンドン行ってくる」

霞「何も半日ずらすことはないです。今はおやつの時間ですよ」


286-2

磨夢「ペプシうまし」

霞「コークうまし」

磨夢「違いが分からない」

霞「美味しいところがいい、ペプシネクスト」

磨夢「これゼロだけど」

霞「ふぇぇぇん」

磨夢「霞、今度卒アル見して」

霞「中学の時は根暗だったので、小学校の時のをお見せしましょう」

磨夢「血まみれになるけどいい?」

霞「それは困りますよぅ。永久保存版ですから、老後に半生を振り返ってみたいんです」

磨夢「それまでの空白期間は何していましたか」

霞「実家でネトゲ三昧……ですかね。一家で立ち上げたギルド、まさかここまで成長するとは思わなんだ」

磨夢「ということはわたしも立役者」

霞「直接的には関わっていないですけどね」

磨夢「ん」

霞「何だか頭が働かないです」

磨夢「そっち行こか」

霞「残念ながら先生が来ても変わらないと思います」

磨夢「それは残念」

霞「ではおやすみなさい」

磨夢「おやすみ」


287

高砂「しゃちょー、生きてるか」

ゆい「冬眠なんてしていませんよ。わたしは年中無休営業です」

高砂「はつもーでに来た」

ゆい「表はかなり盛り上がっているでしょう」

高砂「任しぇっきりなのか」

ゆい「明らかに一人で処理できる範疇を超えています。ああいうのは他人に任せれば良いのです」

高砂「だめ巫女だなー」

ゆい「高砂さんもあの中には居られないでしょう」

高砂「ああ、しょーゆーことか。しょれならたかしゃごも同じだ」

ゆい「休暇はみな平等に与えられるべきです」

高砂「おみくじはあるか」

ゆい「ちっちゃいのならありますよ」

高砂「はい、五円」

ゆい「お賽銭じゃないですが、まあこれでいいでしょう」

高砂「よし、じゃあ引こう」

ガサゴサ

高砂「ぐにゅ?」

ゆい「生肉が入っているだけです。続けてください」

高砂「あーじゃーこれで」

ドサッ

ゆい「美味しそうですね。煮ますか」

高砂「ちゅぎの箱を頼む」

ゆい「なら、これでしょう」

高砂「うむ。じゃー引くぞ」

ガサゴソ

ゆい「どうでしたか。今年の運勢は」

高砂「凶だ。まーこんなとこもあるよな」

ゆい「高砂さんは吉なんて望まないでしょう」

高砂「ははは、しょーゆーたいしちゅだからな」

ゆい「魔に関係する者が神頼みするわけがないですからね」

高砂「しゃちょーが偽善者に見えるな」

ゆい「巫女を見つけなきゃ完全に隠遁生活でしたよ」

高砂「しゃちょーもまほーちゅかいになれば良かった」

ゆい「仮になったとしても、高砂さんにはとても及ばなかったでしょう」

高砂「ふくしゅーのぞくしぇーを覚えるだけで、たかしゃごを超えるぞ」

ゆい「一つの属性に特化するのも十分優秀ですよ」

高砂「しょーだな。ふくしゅーあちゅかえても、威力が弱けりゃだめだ」

ゆい「火魔法は人気なものじゃないですか。身近なものとして」

高砂「あかまほーは人気だ。後は水をあちゅかうあおまほーだな。ちすいかふーはとっちゅきやしゅてわりかし人気だ。何度もゆーよーに黒白は物好きしかやらない」

ゆい「黒魔法なら昔ハマってましたねぇ」

高砂「何か呼び出しぇたか」

ゆい「いいえ、霊の力だけではどうしようもないのです」

高砂「まほーじんは描いたか」

ゆい「描きました」

高砂「単に魔力が足りない」

ゆい「雰囲気だけは楽しめましたよ」

高砂「一体だけじゃない。団体しゃまにお越しいただくのだ」

ゆい「お祭りはハロウィンだけにしてくださいね。神社にまで呼ばないでいいです」

高砂「町のちゅーしんのほーがめーわくだと思うが」

ゆい「どこで開いても迷惑ですよ。だからハロウィンでごまかすのです」

高砂「化け物に扮するなら本物がいたって構いやしにゃーこった」

ゆい「今年からはわたしが話を通しておきますよ。いくら安全と雖も魔族の皆さんも石を投げられるのは不快でしょう」

高砂「しぇっとくは二のちゅぎだろー」

ゆい「はい、向こうがどう思われようと、儀式は行われるのです」高砂「しょのこーしょーは意味をなさないな」

ゆい「今年のハロウィンは例年より派手に行われると彼らの脳内に刻むのです」

高砂「しゃちょーはいつも人頼みだなぁ」

ゆい「高砂さんみたいな人を見れば誰だって頼りますよ」

高砂「ほー。愚かなやちゅらだ」

ゆい「おっとろしい人です」

高砂「たかしゃごのゆーじんはしゃちょーとやしろん、しょれと、ばんだい」

ゆい「井筒さんとこ行きたくないですか」

高砂「たかしゃごははつもーでに来たのだが」

ゆい「絵馬に願いを書いてください」

高砂「人魔のきょーぞん」

ゆい「それは是非叶ってほしいです」

高砂「しゃいしぇん入れてくる。時が止まったらたかしゃごの番」

ゆい「割り込みはいけませんよ」

高砂「分かった、ちゃんと並ぶ」

ゆい「………」


288-1

カランコロンカラン

マスター「いらっしゃーい」

土山「マスター、蟻丼一つ」

マスター「お客さんの要望に応えたいのはやまやまやけど、そんなものはない」

土山「じゃあ仕方ない。おすすめ頼む」

マスター「好き嫌いしないのはええことや」


288-2

土山「魔界も変わったな。人が住んでいるとは」

マスター「こんなことやってるのはうちらくらいやけどな」

土山「そういや人間界は滅びたんだってね。こっち来てて良かった」

マスター「お客さんもあっちに住んでたん」

土山「うん。あっちに住んでたが、前魔王が倒されてからはこっちの者になったよ」

マスター「前魔王ってのは悪い人やったん」

土山「悪いやっちゃあ悪い奴だな。定番の世界征服を掲げていた。一度はねのけたと思えば第三勢力が現れたな。世界は混沌に包まれた」

マスター「まあ魔王らしいな。その第三勢力ってのはどんなのさ」

土山「前魔王より世界征服の意志が強い輩だよ。遂に奴らは結託した。オレの友人が正義の刃の下、奮闘したよ。世紀の大決戦ってやつだな」

マスター「結果正義が勝って今の魔王があるってわけやな」

土山「そう、総力上げて潰した。ただ犠牲は多かったけどな。それはともかく現魔王になってからは本当に平和だ。だからこっちに住むことにした」

マスター「やからそれ以降の人間界のことは全く知らんってわけか。そういう人も居るんやね」

土山「今残っている人間はマスターだけか」

マスター「いや、うちの他にもう一人可愛い店員がおるし、後知り合いに二人おるわ」

土山「選ばれし四人か。人類再興の時を祈っているよ」

マスター「みんな女やし、こればっかはどうしようも出来んなぁ」

土山「マスターは好きな魔族とかいるのか」

マスター「お客様にそんな感情を抱いたことはありません。大体何や好きな魔族って。確かに人間とは恋愛できんなったけど」

土山「こんな世だ。マスターも近い未来はグフフ。ちなみにオレは一生独身だから協力しないぞ」

マスター「えらく男らしいな」

土山「マスターは将来ないすばでぃーになると確信している。きっと良い相手が見つかると思うぞ」

マスター「はは、おおきに。体型を見て惹かれるというのもどうかと思うけど」

土山「ところで可愛い店員はまだか」

マスター「さっき寝たので、明日いらしてね」

土山「覗きに行っていいか」

マスター「魔王様に借りてる店でいうのもあれやけど、関係者以外立入禁止です」

土山「そいつぁ残念だ」

カランコロンカラン

マスター「魔女さん、いらっしゃーい」

土山「何ぃ、魔女だと」

高砂「いかにもたかしゃごは魔女だ」

土山「おー、ほのかな灯りじゃないか」

高砂「この店燃やしてもいーんだが」

マスター「放火魔は帰ってもらうわ」

高砂「魔界に規則などないだろーに」

土山「まぁ無法地帯だな。人間界とは違う」

マスター「その人間がやろうとしててんけどな」

高砂「まーいーや。勘弁してやる」

土山「炎以外に何かあるのか」

高砂「元素まほーはほのーだけだが、禁断まほーもしゅこし

土山「禁断魔法か。ここじゃ言えないか」

高砂「初見には無理だ。まほーにきょーみがあるのか」

土山「オレに使えるとは思えんしドーピングしとく」

マスター「ムキムキよりしわしわになりそうやわ」

土山「男は己を磨かねばならんからな。てゅるってゅるの肌を目指すのだ」

マスター「ちょっと触ってええか」

土山「よし来い。いつまでもくしゃくしゃとは言わせないぜ」

マスター「あっ、思ってた通りの感触や」

土山「人は紙などとほざくが、こう見えてアリクイなんです」

マスター「ややっこいやっちゃなー」

高砂「燃やしてみたい」

土山「オレを燃やせば、第二第三の土山が来るぜ。申し遅れた、土山です。つっちゃんと呼んでくれ」

高砂「たかしゃごはたかしゃごだ。よろしく」

土山「気が合いそうだな。よろしく頼む」

マスター「ちなみにシャギーはそんなにうちに来うへんで」

高砂「しゃちょーと人を探しているからな」

土山「そいつがもう一人の生存者か」

高砂「しょのとーり。かじゅしゅないしぇーぞんしゃだ」

土山「その社長とやらはどこに」

高砂「しゃー、どっかで寝てるんじゃないか」

土山「今は何時だ」

マスター「常闇の魔界じゃ分からんわ」

高砂「眠いときに寝ればいーのだ」

土山「確かにオレもそうしてたよ。何とも原始的だな」

マスター「時計はあっても意味を為さんこったな。無用の長物ってやつ」

高砂「しょもしょも魔族のれんちゅーにしゅいみんがあるん、だろか…zzz」

マスター「店内での居眠りは禁止ですよ、お客さあああん」

土山「やっぱり夜なんじゃないのか」

マスター「そうかもしれへんなぁ」


288-3

ルイ「もう朝なの」

マスター「朝なんちゃうかな。おはようるーちゃん。どんくら寝た思う」

ルイ「こんなに寝たの久しぶりってくらい。十時間は寝たかなぁ」

マスター「向こうおった時はよっぽど無茶な生活しててんな」

ルイ「わたしは楽しかったからいいけど。七、八時間睡眠はしてたから普通だよ。むしろ十二時間寝てたマスターがすごい」

マスター「そういう体質なんよ。うちの場合、七八時間なんて夢の中やし。やっぱ個人差あるんやなぁって改めて実感した」

ルイ「そだね。普通なんてないんだよ」

マスター「じゃあそろそろ寝るわ」

ルイ「あっ、わたしも寝直そうかな」

マスター「なんやそれ。確かに店は閉めたけど」

ルイ「だからすることないし、寝ちゃおかな作戦」

マスター「るーちゃんならこっちでもほかの仕事見つけられる思うけどなぁ」

ルイ「どうかなぁ。外出たら多分戻ってこれなくなるよ」

マスター「外出られへんなんて、うちとおんなじになっちゃうな」

ルイ「それもいいかなぁなんて。早速十二時間睡眠実践してみよっかな」

マスター「また寝たら二十四時間睡眠なんで。起きとき」

ルイ「起きててもすることないよぅ」

マスター「灯り消すで。おやすみ」

フッ

ルイ「真っ暗なの」

マスター「zzz」

ルイ「寝つくの早。わたしも寝ちゃおっと」


289-1

少年「こ、こんにちは」

ゆい「はい、こんにちは」

少年「あの、人を殺しちゃったんですが」

ゆい「そうですか。まだ新鮮ですか」

少年「あ、はい。これです」

ゆい「若くして才能がありますね。時間はどれくらい掛かりましたか」

少年「怖くて、三時間掛かりました」

ゆい「初心者の方はそのくらいが妥当ですよ。一日二日置かれるよりはましです」

少年「そうですか。変わった人ですね」

ゆい「よく言われます。しかし、わたしはそれを欲しているだけなのです」

少年「ただ、欲するだけなんですね」

ゆい「味を知っといた方がいいですよ。将来の飢饉で役立ちます」

少年「あ、遠慮しておきます」

ゆい「誰も彼も釣れないものですねぇ」


289-2

高砂「やーしょーねん。消し炭になるか人形になるかどっちがいー」

少年「あ、いや、その」

ゆい「高砂さんいけませんよ。この方は良い人なんですから」

高砂「あーしょっちかんけーか。なら問題ない」

少年「ほっ」

ゆい「世間が騒いでも素知らぬふりをするのです。これだけは守ってくださいね。いずれ迷宮入りしますから」

少年「はい」

高砂「まーいざとゆーときは守ってやるから安心しろ。ここに連絡してくれ。ゆーしゅーな社員がおーたいしゅる」

ゆい「関係ない人を巻き込まないでください。これは三人だけの秘密です」

高砂「しゃちょーが他人に頼ってばかりなんじゃないか」

ゆい「そうですね。わたし一人じゃ無力です」

少年「………」

高砂「らしくないな、しゃちょー」

ゆい「わたしも何か特殊能力を備えたいです」

高砂「ゆーれいに顔が広いじゃないか」

ゆい「勘違いしないでほしいんですけどね。わたしに見えて話し掛けても向こうは無関心なのが殆どですから」

少年「幽霊が見えるんですか」

ゆい「はい。でもその死体の霊はここにあらずですね。既に食用肉です」

高砂「現場でしゃまよってるかな」

ゆい「どこで殺したなんざ興味ないですね。早く捌いてください」

高砂「たかしゃごはりょーりにんじゃないぞ。よしょ当たりたまえ」

ゆい「むぅ、仕方がありませんね。じゃあ大将の所まで行きますか。あ、あなたは帰って大丈夫ですよ。ご協力ありがとうございます。またよろしくお願いしますね」

少年「はあ、こちらこそ、ありがとうございます。ではこれにて失礼します」

高砂「ありゃふつーのめじゃないな。いつかしゃちょーも殺しゃれりゅ」

ゆい「ややっ、身内以外に殺されるタマじゃないですよ。安心してください」

高砂「成程、身内を増やしゅほど危険になるか。暗い夜道に気をちゅけろ」

ゆい「高砂さんしか信用できないかもです」

高砂「家族はどーした家族は」

ゆい「みんなわたしに対していつ牙をむくか分からないのです。愛している故にそれが怖いのです」

高砂「しょの時はこの町ごと焼き払ってやる」

ゆい「神社の人間としては悲しい話ですねぇ」

高砂「ならしんよーするしかないだろー」

ゆい「杞憂でしょうか」


290-1

八城「ゆいちゃん、お風呂の時間だよ」

ゆい「いいですねぇ」

八城「まみー、ここは任せたよ」

磨夢「ん」

基茂「オレは部屋に戻ろっかな」

レオポン「ニャア」

磨夢「これは珍しい」

基茂「媚びるなし。ちょっとgatoo動画観てくる」

磨夢「アイゴー」

基茂「どっちもやりすぎだ」


290-2

ゆい「八城ちゃん、最近面白いことはありましたか」

八城「うーん、特に何にも。お兄ちゃんはまだ忙しいし」

ゆい「高砂さんとは会いましたか」

八城「会わないにゃあ。魔女さんはゆいちゃんかいるとこにしか来ないもん」

ゆい「八城ちゃんの事も友達と認識しているはずですけどねぇ」

八城「あっ、魔女さんで思い出した。変な夢見るの」

ゆい「どんな夢ですか」

八城「未来の話だけどね。みんなが大人になるのに、ゆいちゃんと魔女さんだけ今と変わんないままなの」

ゆい「まぁ、そうなるでしょうねぇ。決して嘘とは言い切れません」

八城「ゆいちゃんは特殊な肉体を持ってるの。骨と皮だけにしか見えないけど」

ゆい「この肉体は借り物です。わたしは正義の心に感銘を受けて魂を預けたのです」

八城「正義の味方かな」

ゆい「この町は犯罪が多いですからね。誰かが立ち上がらねばならないのです。わたしは神社からこの俯瞰風景を監視しています」

八城「それでお巡りさんに通報するの」

ゆい「お巡りさんとは関わりたくないですねぇ。磨夢さんが勝手にやってくれますし」

八城「右腕ってやつだね」

ゆい「わたしは対等な関係を望んでいるんですけどね。磨夢さんが高砂さんくらい信頼できる存在になるのはまだ先になりそうです」

八城「そうなの」

ゆい「まだどこかで磨夢さんを脅えているわたしがいます。磨夢さんと二人でお風呂なんて不可能です」

八城「あはは、あたしはいけるけどな」

ゆい「八城ちゃんは可愛いですからね、特別なんですよ」

八城「ゆいちゃんが可愛いからだと思うけど」

ゆい「磨夢さんがそんなこと思ってますかねぇ」

八城「にゃあ、ゆいちゃんが可愛くないわけがないよ」

ゆい「あぁだからあんな風に」

八城「まともに入れてるのはあたしぐらいかにゃ」

ゆい「まともなのは八城ちゃんだけですよねぇ」

八城「らびぃもいるけどね」

ゆい「蕨ちゃんと入ったらお姉ちゃんできると思います」

八城「ゆいねぇやーい」

ゆい「なんですか、八城ちゃん」

八城「何も変わらないね」

ゆい「ですねぇ」

八城「じゃああたしがお姉ちゃんになるよ」

ゆい「八城ちゃんはおばあちゃんですよ」

八城「そうねぇ。お互い年を取ったものよね」

ゆい「年を取っても若い肉体を維持すれば気にしなくなりますよ」

八城「ほんとそうだよね」


290-3

八城「あっがりー」

ゆい「牛乳戴きますね」

八城「あ、あたしも」

高砂「たかしゃごはトマトジュースが欲しい」

ゆい「誰も飲まないからありませんよ。要望は磨夢さんへどうぞ」

高砂「しょれは残念だ。いちおーこのほわいとぼーどに書いておこー」

八城「魔女さんこんばんは。お風呂どうぞ」

高砂「くしょーかんじぇんに出遅えた」

ゆい「冬は冷えますからね。入った方がいいですよ」

高砂「人ん家で一人かー」

蕨「?」

高砂「よし、そこのじょーちゃん、一緒に風呂入ろー」

蕨「♪」

八城「魔女さんとらびぃって初対面だよね」

ゆい「そうですね。しかし蕨ちゃんがあんなあっさりとついていくとは驚きです」

八城「あれも魔法なの」

ゆい「それはないと思います」

磨夢「蕨の将来が心配」

ゆい「高砂さんは不審者じゃありませんよ。ちょっと変わってますけど」

八城「魔女さんは良い人だよ」

磨夢「ん、状況次第で蕨を預けよう」

ゆい「磨夢さん」

磨夢「ついでに八城も」

ゆい「兄さんはわたしが引き取りますよ」

八城「まみー寂しくなるよ」

磨夢「基茂来るまでは一人だったから大丈夫」

ゆい「それはそれでお家がもったいないですね。兄さんは返しましょう」

磨夢「いらない」

ゆい「仕方ないですねぇ、ちるさんに引き渡します」

八城「お兄ちゃんはそれが一番だね」

磨夢「確実にヒモになる」

ゆい「家庭崩壊しそうですね」

八城「やっぱりまみーがいなきゃだめだよぅ」

磨夢「………」

ゆい「財産面はわたしが支援するので、なんとかなるとは思いますけど」

磨夢「甘やかしすぎは良くない」

ゆい「今も大して変わりませんよ」


290-4

基茂「だよな、言ってくると思った」

磨夢「ゆいは金銭感覚が狂ってるから」

基茂「いつかはそんな日も来るよな」

磨夢「基茂なら大丈夫」

基茂「ありがとな」


290-5

八城「じゃあさ、やっぱりまみーはお母さんになるわけだよね」

ゆい「わたしにとっては契約者ですが」

高砂「あがったりー」

蕨「♪」

八城「薄手の魔女さんって貴重だね」

高砂「部屋着だ。ちなみにしょーぞくも夏服と冬服があって……くはは」

ゆい「何こっち見て笑ってるんですか。わたしもあんまし変わりませんよ」

八城「寒いときは着込まにゃならんね」

ゆい「春が待ち遠しいですねぇ」

高砂「ところで二人して何の話をしてたんだ」

八城「まみーはやっぱまみぃだねって話」

ゆい「磨夢さんは我が家の母なる存在です、と訳しましょう」

高砂「母か。親無き子にはひつよーだな」

ゆい「あらご存知でしたか。わたしたちみんなワケありりんごです」

高砂「じゃーたかしゃごも一緒だな。仲間に」

磨夢「無理」

八城「まみーなんで。部屋は空いてるじゃんさ」

磨夢「わたしが耐えられない」

高砂「よろしー。じゃーしぇんしぇーでてーきてきに実験を行う。その結果に基づいて、しゃちょーをかいぞーしゅる」

ゆい「良いんですか、磨夢さん」

磨夢「ん」

八城「にゃんだかなー」

ゆい「ほんとよく分かりませんよねぇ」

高砂「しゅーかんって怖いな」

ゆい「磨夢さんをあんなのにしたのは高砂さんでしょう」

八城「まみーまみー」

磨夢「ん」

八城「まみーはおちゅーしゃとか怖くないの」

磨夢「ん、慣れているから」

八城「ふぅん」

高砂「まかいりゅーかいぼーじゅつは心得ている」

ゆい「ああ、わたしの身体はどうなるのやら」

磨夢「期待してる」

高砂「とーといぎしぇー、無駄にはしない」

八城「魔女さんかっこいい」

ゆい「あぅぅ」


291

舞浜「校舎周り五周。十分後に出発。各自準備しておくように」

みんな「ウス!」

剣「あれれ、あすぽん、部長来ちょらんの」

飛鳥「お兄ちゃん風邪みたいでね。今日は部活休むって」

剣「へぇ、そいつぁ大変ね。試合はまだ先だけど」

飛鳥「風邪をひかない人は羨ましいとお兄ちゃん言ってた」

剣「わはは、わたしは健康には気をかけているんでね。風邪なんてひかないね」

柘榴「へくちっ」

飛鳥「柘榴ちゃんは風邪かな」

剣「二月は寒いから仕方ないよ」

柘榴「なんでもなーい。無理して出てきてたりしてないのー」

剣「今から走るけど大丈夫かい」

柘榴「それは無理かな」

飛鳥「お大事にー」

柘榴「筋トレくらいならわたしにもできます」

剣「ザクロフは個人的に無尽蔵の体力を持つ超人だと思ってた」

柘榴「寝言は寝て言うんだ」

剣「外野手はやっぱりすごいよ。あんなに走るんだもの」

柘榴「走るときは走るけど、来ないときはすっごく暇なのさ」

剣「わたしも外野手転向しようかな」

柘榴「二塁手抜けるのは痛いよ」

義斗「そこのお二人さん、そろそろ出発するよ」

柘榴「あっ、わたしは階段ダッシュやっときます」

義斗「こんなに良い日なのに勿体ないな」

剣「雨の日メニューはザクロフに任せよう」

柘榴「ちょっと雨乞いの儀式を」

義斗「やめて」

剣「行くよ、よっしー」

義斗「柘榴ちゃんは来ないんだね」

柘榴「体調が優れないんで別メニュー取り組みまふ」

剣「っていうことなんだ」

義斗「分かった、舞浜さんには僕が伝言しておくよ」

柘榴「さんきゅー」


292-1

ちる「………」

ポルトナ「ご主人様」

ちる「は、わたしは誰」

ポルトナ「しっかりしてください。平和に過ごしすぎて我を忘れてますよ」

ちる「平和、です。日々災いなく、平穏に、暮らして、きました。わたしは、幸せ、です」

ポルトナ「わたしは少し退屈です。ご主人々も玄那様のように、遊んでほしいです」

ちる「わたしは、読書とガーデニングしか、できません」

ポルトナ「庭の植物はご主人様が大丈夫でもわたしは食べられてしまいそうです」

ちる「みんな良い子、です。気の弱い、わたしが、大丈夫、ですから、ポルたんなら尚更、です」

ガララッ

ポルトナ「今外から開きましたけど」

ちる「窓に、寄りかかって、いる子なの、で、鍵を、開けると、自動で、開くん、です」

ポルトナ「ご主人様がお先に」

ちる「食べられたり、しません、よ」

ポルトナ「大きさが、違いすぎです」

ちる「ポルたんが、すっぽり収まる、口、ですか」

ポルトナ「わたしを守ってほしいです」

ちる「みんな、おとなしいん、ですが」

ガササッ

ポルトナ「こっち見ないでください」

ちる「この子は、ポルたんが、気に入ったん、です。犬が、尻尾を、振っている、みたいに」

ポルトナ「そうですね、涎垂らしています」

ちる「ポルたん、固まって、ばっかり、なので、わたし、一人、で、行きます」

ポルトナ「その方がいいみたいです」


292-2

ちる「水やり、終わり、ました」

ポルトナ「頭から血が出てますけど」

ちる「愛の、為せる、業、です」

ポルトナ「包帯巻きますね」

ちる「ありがとう、ござい、ます」

ポルトナ「………」


293-1

純治「そういやバレンタインだったか」

基茂「そんなものもあったな」

純治「幾ら貰ったんだ」

基茂「これだけだ。これでチョコ買ってこいとか正直萎えた」

純治「三百円か。板3つ買えるじゃねーか」

基茂「そういうお前はどうなんだ」

純治「やしろんがハロウィンのお返しだって、チロルチョコをくれたぞ」

基茂「それそん時の余りじゃねーのか」

純治「確かにチロルあげた気がすんなぁ」

基茂「まぁ貰えっだけ羨ましいわ。オレは貰ってねーし」

純治「ちるたんと先生は」

基茂「二人共いつも通りだよ」

ちる「いっくし」

磨夢「忘れてた」

純治「今年はこいつに勝ちました、先生」

磨夢「まだ今年も始まったばかり」

基茂「なーんつってる間に年が明けるぞ」

純治「あすぽんから無かったのが意外だ」

剣「あすぽんは本命しか作らなかったらしいよ」

純治「ぜってー兄貴だよな」

飛鳥「zzzzz」

剣「ドンマイドンマイ来年はきっと義理もあるよ」

純治「義理禁止法案が通ったらどーすんだ」

剣「そんときゃあそんときよ。ジュンジークも彼女作るんだよ」

純治「あすぽんを嫁にしろってか」

剣「腐れ縁でも無理だぎゃあ」

純治「オレとあいつじゃあ釣り合いが取れん」

磨夢「………」

純治「オイコラシゲリンガル」

基茂「んだよ、今年は貰ってねーつってんだろ」

純治「ソレホントカ」

基茂「本当だ。あー三百円で何買うかね」

純治「ゲーセンの前んとこでガチャりにいこうぜ」

基茂「一瞬で溶けるじゃねーか。つっても、チョコレート三百円はきついし、帰りに駄菓子屋寄るか」

純治「菓子パでも開催すんのか」

基茂「おっ、それいいね。先生もどうだ。三百円はこれで」

磨夢「ん、久しぶりだし」

基茂「決まりだな。たまにはいいもんだ」

純治「吹っ切れたな」


293-2

八城「お、お兄ちゃんサンタのおかえりだ」

基茂「クリスマスはとうの昔に終わったぞ」

八城「ゆいちゃんに会わなかった」

基茂「見てねーな」

八城「ちょっと迎えに行ってくるね」

基茂「友達思いだな」


293-3

八城「なんだ、向かってたんだ」

ゆい「把握済みですよ」

高砂「しょーだな。はーくじゅみだ」

八城「魔女さんも」

ゆい「高砂さん、もう驚きませんからね。げっ」

高砂「脚をちゅかいたくない」

八城「萎えるよん腐るよん」

高砂「違和感がないよーに地面しゅれしゅれに飛ぼー」

ゆい「その箒、どうにかならないんですか」

高砂「しゃちょー、このたかしゃごにふかのーはないぞ」

八城「あっ、消えた」

ゆい「一体どこまでできるんですか」

高砂「地面を叩けば、おーじょらへ舞い上がりゅ」

ゆい「嘘は駄目です」

高砂「しょーだな。ふつーに浮いたほーが楽だ」

八城「浮いたよ、浮いちゃったよ」

高砂「もっと高みへ向かうんだ」

ヒョオオオオキラーン

八城「星になっちゃ……」

ゆい「行きましょう、我々は何も見てないのです」


293-4

八城「ただいまー」

ゆい「お邪魔します」

磨夢「………」

ゆい「何ですか」

磨夢「いや、なんでもない」

八城「誰か足りないかにゃ」

磨夢「………」

ゆい「高砂さんなら星になりましたよ。宇宙旅行に出かけるようです」

磨夢「そう」

八城「あたしも行きたかったなぁ」

ゆい「高砂さんのことです。すぐに帰ってきますよ」

磨夢「帰ってこなくていい」

高砂「しょんなひどいことゆーなよ、しぇんしぇー」

磨夢「………」

八城「魔女さん、おかえりー。宇宙旅行楽しかったの」

高砂「おーほししゃーまきーらきらーだった」

ゆい「それは気を失っていただけです」

高砂「しょれはしょーと、こんなものちゅくった。しゃいみんやくってゆーのか。相手を思うままにあやちゅる」

磨夢「………」

高砂「逃げる気か、しぇんしぇー」

磨夢「今ここでするもの」

高砂「ここじゃ悪いのか」

八城「まみーに使っても面白くないよ」

高砂「ほーん、じゃーしぇんしぇー、しゅきなときにちゅかえばいー。たいしょーは誰でもいーぞ。結果はゆーしょーでつーちしてくれ。これじゅーしょ」

磨夢「ん」

ゆい「使い道は決まってますよねぇ」

磨夢「ん」

八城「早くお菓子パーティーしようよ」

高砂「しょーだ、しぇんしぇー、パーティーだパーティー。たかしゃごはしょのために来たんだ」

ゆい「パーティーといえばすることは決まっています。複数の男女を集めたらいずれ盛大なものになる筈です」

磨夢「うるさい。特にゆい、廊下に立ってて。よしと言うまで入ってこないで」

ゆい「わたしゃ犬ですか」

八城「行こか魔女さん」

高砂「うん。あ、しゃちょー、くちゅーに耐えられないときはしゃけんでくれ。しゃっきゅーにたしゅけにゆく」

ゆい「高砂さんは本当に優しいですね。分かりました、そのときは叫びます」

磨夢「近所迷惑だからやめて」


293-5

八城「で、何でいきなりお菓子パーティーなのさ」

磨夢「それは基茂が今年のバレンタインチョコ貰えなふごご」

基茂「気分だ気分」

ゆい「オムライスにハートでいいじゃないですか」

基茂「どこのメイド喫茶だ」

高砂「これ美味い」

八城「やっぱりぽてちはバーベキュー味に限るね」

高砂「おっ猫乗った」

磨夢「落とすと食べちゃう」

高砂「しょーか、じゃー鯖缶を与えよー」

レオポン「ニャーオゥ」

ゆい「そんなものどこから盗んできたんですか」

高砂「人聞きの悪いことをゆーな。ちゃんとちゅくってきた」

ゆい「缶詰生活ですか」

八城「チョコあったよ、お兄ちゃん」

基茂「そいつぁ良かったな」

磨夢「自分で買ってきたの」

基茂「そうだが何か問題が」

八城「わああん、苦いよぉ」

ゆい「苦いという字は苦しみとも読みますよね。つまり神が課された一つの試練なのです」

八城「わけわかんないよぉそれ」

レオポン「ナァァーオ」

高砂「りょーしは偉大だにゃ」

八城「魔女さん、食べないの」

高砂「時を止めにゃいと駄目だったかー」

ゆい「わたしが苦しむことで異母兄弟が生まれるのです。ねぇ、兄さん」

基茂「うるせぇ、五年早ぇ」

磨夢「だが待ってほしい。ゆいがこれ以上年を取るなど考えられるのか」

基茂「それは考えたくないな」

ゆい「安心してください。わたしはこの肉体からは離れません」

磨夢「それは肉体が異様」

高砂「日々の点検は怠るべからず」

ゆい「そういう所以でこの肉体は維持されるのです」

磨夢「羨ましい」

基茂「ジュース吹いた」

八城「ジュースは飲むものだよ。お兄ちゃん」

ゆい「わたしは磨夢さんの生き血が欲しいです」

磨夢「やだ」

高砂「たかしゃごはしゃちょーの生き血が欲しー」

ゆい「良いですよ、確かうなじですよね」

高砂「確かうなじだな」

かぷっ

ゆい「おひょひょひょひょひょひょおおおうう」

八城「まみー、あれ何してるのー」

磨夢「変態と変態のいかがわしい行為」

基茂「お、蕨、来ちゃ駄目だ。やしろーん、相手してやってくれ」

蕨「?」

八城「らびぃ、チェスしよう」

蕨「♪」

基茂「オレも席外すな」

磨夢「………」

ゆい「はぁはぁ」

高砂「そしてしぇんしぇーしか居なくなった」

ゆい「そりゃあそうなりますね」

磨夢「ゆい、血が」

ゆい「高砂さん、強く噛みすぎです。流れてます」

高砂「あー悪い。舐めとく」

ちろちろ

ゆい「にょほほほほ」

磨夢「………」

高砂「けんこーてきなえーびー型だ」

ゆい「天才肌ですね」

高砂「言ってない」

磨夢「済んだ」

ゆい「はい、無事終えることができました。今度は磨夢さんのが欲しいです」

磨夢「欲しがり」

高砂「確かに」

ゆい「では失礼します」

かぷっ

磨夢「………」

高砂「全く動じない。どっかのしゃちょーとは違うな」

磨夢「痛い」

ゆい「ですよね、すみません」

磨夢「ん」

ゆい「健康的なB型です。とっても美味しいです。肉まで食べたいくらいです」

磨夢「………」

高砂「じっしゃいしぇんしぇーは美味いのか」

ゆい「わたしゃにゃわかりゃへんよ」

高砂「しぇんしぇーしゃけ飲んでりゅのか」

磨夢「飲んでない」

ゆい「さっきぃ、飲んじゃったみたいれふ」

高砂「しぇんしぇー、ベッド借りるぞ」

磨夢「やめて」

高砂「もんどーむよー」


293-6

ドサッ

ゆい「くぅ、すぴぃ」

高砂「床開くと、面白い瓶があってだな」

磨夢「もういい、染みる……」

高砂「かわいしょーに」

ゆい「まむさん、すきぃですぅふふふ」

磨夢「気持ちは嬉しいけど、わたしには嫁がいるので、ごめんなさい」

ゆい「くぅ、くぅ」

高砂「なーに、しゃちょーのことはたかしゃごに任しぇればいー」

磨夢「ん、じゃあお願いする」

高砂「戻るのか」

磨夢「ちょっと様子を見てくる」

高砂「りょーかい」


293-7

八城「おかえり、まみー」

蕨「♪」

磨夢「ひょっとして食べてた」

八城「うぅん、チェスやってたよ。らびぃ結構強いんだよ」

蕨(ニコッ)

磨夢「そう」

八城「また負けちゃった。お菓子食べよかな。まだ残ってたよね」

磨夢「まだある」

八城「わーい、あたしたちで食べちゃお、らびぃ」

蕨「♪」

磨夢「それがいい」

八城「そういや、ゆいちゃんたちどったの」

磨夢「ゆいが酒飲んでわたしの部屋で寝てる」

八城「大丈夫なの」

磨夢「死にはしない。ゆいだから」

八城「そだね、ゆいちゃんだもんね」


293-8

高砂「あーは言ったものの、たいくちゅだ。くーかんまほーで本の呼び出しを」

バシッ

ゆい「あうっ」

高砂「まーしょーなるか」

ゆい「いったたた、あれ、ここは」

高砂「しゃめたか」

ゆい「さめた、何のことですか。わたし寝てたんですか」

高砂「酒飲んでぐっしゅり寝てた」

ゆい「お酒飲んじゃってましたか。誰が持ってきて……高砂さん」

高砂「よく分かったな、これだ」

ガチャン

ゆい「あっ、瓶落ちちゃいましたよ」

高砂「慣れないもんだ。一瞬で片付ける」

ゆい「まぁ汚れが一瞬で落ちちゃいました」

高砂「これぐらい朝飯前だ」

ゆい「でも瓶の破片残ってますよ」

高砂「不完全だからな」

バシャ

ゆい「わっぷ、これお酒です」

高砂「風呂に入るこーじつができた」

ゆい「あんまりです」


293-9

高砂「しゃちょー、しぇなか洗う」

ゆい「ありがとうございます」

高砂「ふっふーん♪」

ゴシゴシ

ゆい「機嫌がいいですね。何かいいことありましたか」

高砂「なんでもないー♪」

ゆい「?」

高砂「傷染みないのか」

ゆい「何のことですか」

高砂「記憶飛んでいるか。成功だ」

ゆい「??」

高砂「しぇなかにゃがす」

ゆい「お願いします」

バシャ

高砂「たかしゃごのお腹にもんしょーがある」

ゆい「立派なものです」

高砂「人間によくじょーしなくなるしょーだ」

ゆい「それは結構ですね」

高砂「じーっ」

ゆい「大したことないですね」

けりっ ドサッ

ゆい「わっ」

高砂「もっとよくみしぇるんだ」

ゆい「どど、どうしちゃったんですか、一体」

高砂「たかしゃごはどーもしない。ものの試しにじっくり眺めるまでだ」

ゆい「いやです。恥ずかしいですこんな格好」

高砂「飽きた」

ゆい「それもそれで残念です」

高砂「人間にはよくじょーしないんだ。例えしゃちょーでもな」

ゆい「高砂さんには性教育する必要があります」

高砂「赤ちゃんはこーのとりが運んでくるぐらい知ってるぞ」

ゆい「高砂さんはただ純粋なだけなんですね」

高砂「舐めろとでも」

ゆい「言ってないですそんなこと」

高砂「じゃあおっぱいは何の為にあるんだ」

ゆい「赤ちゃんに与えるためです」

高砂「しゃちょーにはいっしょー縁がない話だな」

ゆい「実は出るといえばどうします」

高砂「しゃちょー、ちゅーしゃしゅるか」

ゆい「そういうのはですね。地下の子に使うのです」

高砂「これだが」

ゆい「出てきてませんが」

高砂「あれ、こーな筈なんだが」

ゆい「詠唱間違ってるんじゃないですか」

高砂「えいしょーなんかしているうちに殺しゃれるぞ」

ゆい「どこの戦場ですか。魔法出る幕ないんじゃないですか」

高砂「火力があればじゅーだんなんて怖くない」

ゆい「壁張ってから言ってください」

高砂「しょんなのいらない。敵を見れば焼きちゅくしぇ」

ゆい「見つからなかったらどうするんですか」

高砂「闇討ちは仕方ない」

ゆい「手段も何もないんですね」

高砂「あーしゃむくなってきた。しゃちょーあっためて」

ゆい「風呂に浸かればいいです」

高砂「やだしゃちょーといちゃつきたい」

ゆい「してるじゃないですか」

高砂「もーちょっとあちゅくしていい」

ゆい「骨も残さず灰にするつもりですか」

高砂「人喰いにゃーりしょーのしゃいごだ」

ゆい「高砂さんに殺されるなら本望ですけど」

高砂「しゃちょーが死ねばこの世は終わりだー」

ゆい「そこまで影響力は持ってないです」

高砂「よし、しぇめてものちゅぐないだ。これを裸でくちつちゅししゅればとーぶん死なない」

ゆい「意味分かんないです」

高砂「まー細かいこたー気にしない」

ゆい「ん……」

高砂「ひらひにひはをひへふほおひほーははへふ」

ゆい「………」

高砂「ほい、終わり」

ゆい「ぶはぁっ、死ぬかと思いました」

高砂「しゃちょー、顔が熱いぞ」

ゆい「頭おかしーです」

高砂「お互いしゃまだ」


294-1

磨夢「霞……」

霞「今日はNOですよ、先生。今レベル上げに忙しいです」

ポチッポチッ

磨夢「今夜は準備できてるけど」

霞「誘惑しようと無駄です」

磨夢「霞っ霞っ霞っ……うっ」

霞「ナニしても無駄です」

磨夢「はぁはぁ、霞、今ならぶち込んでいいから」

霞「わたしゃ生えてないですよ、伊崎先輩に頼んでください」

磨夢「基茂は論外。霞のがいい」

霞「すでに挿入済みでしたか!?」

磨夢「そんなこといいから早くして。キちゃうから」

霞「分かりました先生、永遠の愛を誓いますか」

磨夢「誓います」

霞「そうですか」

磨夢「そのままウェディングドレスエッチに持ち込まれ、今では二児の母です」

霞「双子がいいですね」

磨夢「霞のためならどんなに苦しい思いをしても産んでみせるから」

霞「先生はおっぱいないのにおっぱい出すんですね」

磨夢「霞のおっぱいはただの飾り」

霞「肩こって仕方ないです」

磨夢「む」

霞「ところで先生、今どこのギルドに所属されてるんですか」

磨夢「霞愛好会」

霞「冗談でしょうが、もし作ったなら本気で引きます」

磨夢「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは霞です。どうもありがとうございました」

霞「はーい、鍵は締めといてくださいね」

磨夢「合い鍵の形状がおかしい」

霞「何勝手に作ってるんですか。ちょっと見せてください」

磨夢「ほら。これは霞の部屋。これは三宅家のトイレ。脱衣場。霞の部屋の金庫。オルゴール。ピアノ。ギター入れ。秘密の小部屋」

霞「まず玄関の鍵を作りましょうね。秘密の小部屋はわたしも知らないです」

磨夢「全部要らないから、オークションに出してくる。もちろんどこの鍵かは記載しない」

霞「得体の知れない鍵を集めるマニアなんているんですか。保護していただくのは助かりますが」

磨夢「使えなくなったから新しいの作らないと」

霞「壊れちゃったんですか。作り直さなくて結構ですけど」

磨夢「確かに。今まで通り窓から行けばいいし」

霞「そうですよ、窓から颯爽と現れるのが先生らしいです。今は冷えるんで鍵も締めてますけど」

磨夢「鍵まで締めることはないのに」

霞「先生だったらいいですが、もし違ったら襲われちゃいます」

磨夢「霞はSだから返り討ちする筈」

霞「先生がMだからそれに合わせているだけです。わたし本当は怖がりなんです」

磨夢「そんな霞に殺人スプレー、これで暴漢もコロリ。魔女提供」

霞「殺しちゃったら過剰防衛ですよ。わたしが捕まりますって」

磨夢「霞に男を近づけない方法は」

霞「わたしルートが無いことは伊崎先輩も分かっている筈です」

磨夢「非攻略ヒロイン同士で勝手にゆりんゆりんする」

霞「そんなの百合ゲーでいいです。男要らないです」

磨夢「基茂はちる以外に手を出したらバッドエンド」

霞「椎木先輩以外は非攻略対象です。これは売れないですね」

磨夢「一方わたしと霞は幸せな家庭を築きました。めでたしめでたし」

霞「先生死んじゃ駄目ですからね」

磨夢「え、今から首吊りに行く予定だったけど霞がそういうなら、電波塔から飛び降りる」

霞「その前に感電死しそうですね」

磨夢「結局は落ちる」

霞「先生はわたしが卒業するまで死んじゃ駄目です」

磨夢「霞が卒業したら清水の舞台から飛び降りる」

霞「それ死なないやつです」

磨夢「じゃあどうやって死ねば」

霞「天寿を全うしてからにしてくださいね」

磨夢「120になってギネスに載る」

霞「ところで先生っていく……育児休暇は貰えるんですか」

磨夢「霞が孕ませてくれたらいくらでも貰える」

霞「見え透いた嘘です」

磨夢「本当は年訊こうとした」

霞「その通りです、すみません」

磨夢「生理は来ているから」

霞「来てなかったら子供できませんからね」

磨夢「だからいつでもYES」

ポチポチ

霞「だらしない格好は止してください」

磨夢「霞、手を貸して」

霞「はい」

ファサ

磨夢「わたしの鼓動、感じる」

霞「はいはい感じますよ」

磨夢「これはわたしのお腹」

霞「ですねぇ。プニプニです」

磨夢「この下はトロトロ」

霞「触ってもらいたいですか」

磨夢「……ん」

霞「顔もトロトロです」

磨夢「霞のえっち」

霞「言い始めたのは先生の方ですよ。ではいきます」

クチュクチュ

磨夢「……んっ」

霞「先生いやらしいですね。指が二本入ります」

磨夢「あっ……霞、もっと」

霞「あれ持ってきてますか」

磨夢「ん、もしかして本番」

霞「本番には至りませんね。気持ちよくなるのは先生だけですから」

磨夢「霞も気持ちよくなりたい」

霞「わたしは求めてないですよ。先生が気持ちよくなりたいんですよね」

磨夢「……ん、気持ちよくなりたい。じゃあこれを」

霞「はい、これ以上のサービスは有料となります」

磨夢「愛は金じゃ買えないもの。特に霞の愛は」

霞「いやですよ先生。でも、嬉しいです。愛してますよ」

磨夢「ん……霞、好き」

霞「先生は甘えん坊さんなんですから。ん、ちゅ」

磨夢「ん、んん……」

霞「ずっとずーっと一緒にいてくださいね」

磨夢「ん」


294-2

八城「まみー帰ってこないね」

基茂「今頃蜜月の夜だろうな。男の野菜炒めを見せてやる」

八城「究極を探求するんだね」

ゆい「兄さんの料理久しぶりですねぇ」

八城「お兄ちゃん三日ぐらい自炊してたんだよ」

ゆい「はぁ、三日ぐらい」

基茂「三日で飽きたんじゃねーからな。三日で磨夢に支配されたんだ」

八城「まみー凄いね。お兄ちゃんより強い」

ゆい「三日で磨夢さんに押し倒されましたか。兄さんも草食系ですね」

基茂「ちなみに三日で裸見たぞ」

八城「まみーはゆいちゃんとは違うエロさがあるからね」

ゆい「身体的にはあの人の方がずっと大人ですからね」

基茂「だから三日で鼻血出た」

八城「殴られたんだね」

ゆい「磨夢さんは殴りませんよ。包丁を首元にそっと当てるんです」

基茂「どっちも違うぞ。磨夢はそんな奴じゃねーよ」

八城「じゃあ鼻血出たっていうのは」

基茂「そりゃあ当時はウブだったからなぁ」

ゆい「女を知らなかったんですね。だからわたしが教えてあげたのです」

基茂「ちるがいるが」

八城「いないよ」

ゆい「放置プレイされてますよ」

基茂「悲しいぜ」

ピンポーン

ちる「あの、お夕飯」

基茂「ほぅそう来るか、磨夢よ」

八城「ちるお姉ちゃんだ、ちるお姉ちゃんが来たぞぉ。ヒャッホオオオオオイッ」

ゆい「八城ちゃん、とっても嬉しそうです」

基茂「これはありがたい。恩に着る」

ちる「えっと、喜んでもらえると、嬉しい、です」

ゆい「磨夢さん絡みですよね」

ちる「はい。先生から、お電話が、あって」

ゆい「電話中入ってましたよね」

基茂「やめろ」

ちる「入ってた、とは」

ゆい「それはですね磨夢さんのまんフガガ」

基茂「何でもない、何でもないから」

ちる「はぁ」

八城「美味しそうなにおいがするよ」

ちる「あ、手作り、ピッツァ、です。どうぞ、皆さん、で」

八城「わぁい、ちるお姉ちゃんの手作りピッツァだぁ」

ゆい「ちぃぃぃぃずぅぅぅぅぅ」

基茂「懐かしいなそれ」

ちる「喜んで、もらえて、嬉しい、です」

ゆい「ちるさんの分はあるんです」

ちる「はい、わたしは、先に、食べました、から」

基茂「少食なんだよなぁ」

ゆい「なんか悪いですね」

ちる「本当に、お腹、いいです、から」

ゆい「身ごもってるんですか」

基茂「んなわけねーだろ」

ちる「基茂さん、との、子供、です、か」

八城「らびぃみたいなかわいい子が欲しいなぁ」

基茂「まだ早えーよ。大体ちるは身体弱いし」

ゆい「どうしても交わりたくないなら、高砂さんに依頼してホムンクルス養成するのも一つの手段です」

八城「ほむんくるすってなあに」

ゆい「人体錬成術です。俗にいう人造人間ですね。様々な液体や粒子を使って錬成するんですが、兄さんやちるさんの遺伝子を使用すれば、より理想的な子供を作成できます」

基茂「でも高いし、色々アレだよなぁ」

ゆい「高砂さんにはわたしが働きかけるので費用などについては問題ありません。まぁ確かに寿命など考えると普通の人間とは異なりますけどね」

基茂「人工的なものに頼るか、それとも」

ちる「基茂、さん」

基茂「あぁ悪かった。晩飯だったな。ありがたくいただくよ」

ちる「あ、はい」

八城「ちるお姉ちゃん顔真っ赤だなぁ」

ゆい「ちるさんは純粋な乙女ですから。いわば処女です」

基茂「ゆいゆい、とりあえず黙っとけ」

ゆい「未来が見えなきゃ先に進めませんよ」

基茂「何言ってんだか」

ゆい「ということでお風呂入りたいのですが」

基茂「まだ入れてないが」

ちる「ゆい、ちゃん、ついて、きますか」

ゆい「お外のお風呂ですか」

八城「いーじゃん。行こうよ、ゆいちゃん」

ゆい「別に構いませんけど」

八城「じゃあご飯食べた後にれっつごーだよ」

ちる「あ、基茂、さんは」

基茂「オレはやめとく」

ちる「も、申し訳、ない、です」

ゆい「兄さんは混浴じゃないお風呂には価値を見出さないのです」

ちる「基茂、さん……」

基茂「か、勘違いすんなよ。ゆいゆいややしろんのお供に過ぎん」

八城「お兄ちゃんは優しいからね」

ゆい「でも勃っちゃいますよね」

基茂「そればかしは男だし仕方なか」

ちる「あ、あの、そういう、ことで、わたしは、し、失礼、します」

バタム

八城「帰っちゃったよ」

基茂「ゆいゆいのせいだぞ、ちきしょー」

ゆい「わたしは兄さんとちるさんの将来を考えてですね。日常の細部に至るまでちるさんにお教えしようとふごごご」

基茂「余計なお世話だ」

八城「ゆいちゃんのほっぺは伸びるなぁ」

ゆい「ほっへも、ひはいれふ」

八城「かてーないぼーりょくだー」

基茂「伸びるのが悪い」

ゆい「それは理不尽ってやつですよ」

八城「ゆいちゃんのびぃる」

ゆい「ふにゃにゃにゃ」

基茂「さぁてと、ちるから貰ったピッツァを食うか」

八城「れっついーとぴっつぁー」

ゆい「二人ともひどいです……グスッ」

高砂「しゃちょーの泣き声が聞こえるとわらわらと集まってくるその一人、たかしゃごであーる」

ゆい「それじゃただの野次馬です」

高砂「どこを引っ張られたんだね」

ゆい「ほっぺぐらいしかないと思いますよ」

高砂「多分たかしゃごのほーが負けないぞ。うにょーん」

ゆい「よく伸びますねぇ。でもそこ競うとこじゃないですよ」

高砂「こんなの痛くも何でもないんだか。何で泣いたんだ」

ゆい「気遣いの欠片もないです」

高砂「しょれはちゅまり、しゃちょーのほっぺがたかしゃごよりも柔らかいからことにある」

ゆい「まぁ間違ってないですけど」

高砂「よーしゅるに無理しゅんなって話だな」

ゆい「わたしはやられている側なんですけどね。無抵抗なのです」

高砂「知ってるぞ、しょーゆーのはドMとゆー」

ゆい「嬉しいわけでもないですけど」

高砂「しょーいえば、この家にとーちょーきをしぇっちしたんだが、日を改めて聴くと、しゃちょーがしゃけんでたな。何をやっていたか知らないが、あれはしゃちょーがドMだってしょーこだ」

ゆい「趣味が悪いですよ、高砂さん。知らないなら身体に教えてあげますよ」

高砂「たかしゃごをおしょってもこっちは何も感じないぞ」

ゆい「いいえ、感じるはずです。試しに自分の秘部を触ってみてください」

高砂「何が面白いんだ」

クチュクチュ

ゆい「こういう風にひやらひい、音を、はぁ、立ててくだひゃい」

高砂「じーっ」

ゆい「あっ、見られちゃ、わたし、弱ひでふから……うぅんっ」

高砂「どーしたらしょんな顔ができるんだか」

ゆい「無表情な磨夢さんでもこうなるんですよ」

高砂「ひょーじょーだけではかんじょーをおしゃえきれない。わじゅかなるぼんのーに負けるからしょーなるんだ」

ゆい「磨夢さんが無表情なら高砂さんは無感情ですね」

高砂「なぁに、たかしゃごだって笑うぞ。はははは」

ゆい「目が笑ってないです」

高砂「たかしゃごが笑ってるといえば笑ってるんだ。今とっても愉快だ。あっははは」

ゆい「喜怒哀楽を表現できますか」

高砂「きどあいら…あー、あれか。しかし普通は怒ることも哀しむことはないぞ。たかしゃごはいちゅだって愉快だからな」

ゆい「はぁ、幸せな人ですね」

高砂「まーしゃちょーが死んだら哀しむし、しょのうんめーに怒りを感じるかな。しょのときのために取っている」

ゆい「それは嬉しいことです」

高砂「だからしょーしょっちゅー怒ったり哀しんじゃ駄目だ。ほんとにしょーしたいときにじっこーできないからな。だからしゃちょーも笑っていてほしー」

ゆい「笑顔が一番ってことですか。わたしが死んだときに本当に哀しむか、つまり涙を流すかは別としていい思想だと思います」

高砂「涙、ねー。涙っていつ流しゅ」

ゆい「一般的には痛いとき、悲しいときですね」

高砂「痛いとき、か。ちょっと待たれ」

ゆい「はい」

高砂「赤鬼か。たかしゃごだ。あーしゃっしがいーな。しょのとーりだ。覚悟か、しょんなものはよゆーだ。ひょっとして生身の人間には痛くないかも、じゃー一時的に死ぬかな。あー、分かった。とゆーことでよろしく」

ゆい「大体察しましたけど、地獄、ですよね」

高砂「しょのとーり。ちょっと地獄行ってくる。あしょこじゃ幾万の痛みや苦しみが味わえるからな。で、一時的に死ぬにはこのくしゅりだな。よし、ゴクン」

バタリ

ゆい「あれ、高砂さん。そんなあっさり、高砂さああああん」

八城「どしたのゆいちゃん、あれ魔女さん」

ゆい「こんなとこで死なれても困りますよぉ、ぐすっ」

八城「魔女さん死んじゃったの」

ゆい「一時的に、ですけど。やっぱり悲しいですよ。あ、その薬は絶対に飲んじゃ駄目ですからね」

八城「いかにも危険そうだよぅ」

ゆい「とりあえずどうしましょう。磨夢さん、帰ってきませんよね。磨夢さんの部屋に」

八城「適当な部屋でいいと思うよ」

ゆい「駄目ですよ。死人は鄭重に扱わねばならないのです」

八城「そうなの、じゃあそうするけど」

ゆい「必ず帰ってきてくださいね、高砂さん」


294-3

高砂「しゃてとここが地獄か。やーやー赤鬼、予約していたたかしゃごだが」

赤鬼「たかしゃご、ああ、高砂様ですね。少々お待ちください」

高砂「あー」

赤鬼「お待たせしました。閻魔様がお待ちです。こちらをお通りください」

高砂「やけにてーねーな赤鬼だなー」

閻魔「貴様が高砂か。進んで地獄に来るとは愚かな人間よ」

高砂「天国なんかじゃ苦しみは味わえないからな」

閻魔「最大の苦痛をお望みか。地獄と分かってその態度。望みのままに導かれよう。赤鬼、青鬼、あれを」

赤鬼「はい」

青鬼「へい。さて、人間、覚悟するんだな」

高砂「ふむふむ、これが舌抜きか」

青鬼「二度と食を味わえないようにしてやる」

高砂「死んでいる身だ。何も食いはしない」

赤鬼「何も悔いはない、ですか。行きますよ、青さん」

青鬼「あいよ、赤ちゃん」

びよよよおおおん

青鬼「思った以上に伸びるものだな」

赤鬼「舌の長い人間かもしれませんね」

ポトリ

青鬼「その割にはあっけないな。どうだ人間、お前の舌は」

高砂「古かった方が切り取ってくれてありがとう」

青鬼「なっ、再生していやがる」

赤鬼「次行きましょう。針山です」

高砂「これは無理だな」

青鬼「この針山の頂上まで登るんだ。うちではそうなっている。落ちたら串刺しだぞ。ほら、早くしろ」

高砂「木登りとかやったことないな。命綱とかないのか」

赤鬼「そんなものはありません。観念しなさい」

高砂「しょんなー」


294-4

高砂「ちょ、ちょーじょーまで上がった」

青鬼「なかなかやるじゃねーか。イカサマもなしによ」

赤鬼「こういう体力勝負には弱いんでしょう。さて次は釜茹で風呂です」

高砂「ほー」

青鬼「早く脱げ。脱ぐまでもなくボロボロだけどな」

高砂「分かった。ただ、後で直しといてほしーな」

赤鬼「それぐらいは用意してます。ほら、早く入ってください」

高砂「はーい」

タンタンタン。ザパーン

高砂「ふぅー、極楽極楽」

青鬼「一万まで数えるんだぞ」

高砂「しょんなに浸かってちゃのぼしぇちゃう」

青鬼「口答えするな。ちゃんと数えるんだ」

高砂「分かった。いーちにーい」

青鬼「温度低くないか」

赤鬼「いえ、いつも通りですけど」

青鬼「次は灼熱か。こいつは手応えないかもな」

赤鬼「そうですか」


294-5

高砂「いちまーん。数え終わったぞ。次は何だ」

青鬼「灼熱と思ったがやめた。地獄は熱いのにお前みたいなのには向かん」

高砂「しゃむいのは苦手だぞ」

赤鬼「ではこちらへどうぞ」


294-6

高砂「しゃぶい。ちゅめたい。これはいけにゃい」

青鬼「ふぁっふぁっふぁっ、さっきの威勢はどうした。そのまま冷水の中で一万数えるんだ」

高砂「これぞ地獄だな」

赤鬼「特別に用意した甲斐がありましたね」

青鬼「本当の地獄を見ることになるか」

高砂「うぶぶぶぶ」


294-7

ゆい「……さん、高砂さん」

パチリ

高砂「……帰ってきたのか」

八城「良かった魔女さん、生き返ったんだ」

ゆい「良かったです。本当に良かったれふ。高砂あんっ」

ギュッ

高砂「だから一時的にしか死んでないって」

ゆい「例えそうでも高砂さんが死んじゃったら悲しいです。ああ高砂さん、たかひゃごあんっ。たかしゃごひゃんがいなかったらわたひ……ぐすっ」

高砂「しょんな泣くこともないだろーに。待てよこれが涙か。しょっぱい」

ゆい「その涙の意味も哀しみから喜びに移行しつつあります。ああもう考えが纏まらにゃいないでふ」

高砂「一時的な死であってもしゃちょーを哀しましぇる。このくしゅりは失敗だな」

八城「そういや魔女さん、地獄どうだったの」

高砂「地獄か。きー失ってあんま覚えてないけど、なかなか苦しかった」

八城「やっぱり暑かったの」

高砂「あ、しょーしょー全体的に蒸しあちゅかった。まーたかしゃごには応えなかったけどな」

八城「じゃあ気失っちゃったのは寒いやつかぁ」

高砂「うっ……思い出してしまった。しょーだ釜茹ででいい湯加減と思っていたら冷水にぶち込まれてああああああああああ」

八城「魔女さん、落ち着いて」

高砂「はーはー、まーなんだ。たかしゃごだってくちゅーを味わうために行ったんだが」

八城「くつう」

高砂「しゃちょーがたかしゃごをむかんじょーとかゆーから、今回のしゃくしぇんは行われた」

八城「まみーと似てるかな」

ゆい「磨夢さんが分かりやすい一方で、高砂さんは読めませんね」

高砂「とまーこれがしゃちょーの意見だが。やしろんはどう思う」

八城「いや、まみーも分かんないよ」

ゆい「磨夢さんは結構露骨だと思いますが」

八城「ほんとかなー」

ゆい「一つ実験をしてみましょう」


294-8

磨夢「うっ、んくっ」

基茂「やめろ、帰宅早々吐くな」

磨夢「頭痛い」

基茂「寝てヨシ」

ゆい「磨夢さん体調が優れないんですか」

基茂「毒でも盛られたな」

ゆい「先は長くないですね」

基茂「磨夢だから大丈夫だとは思うが」

ゆい「はは、その通りです」

八城「まみーとっても苦しそうだったけど」

ゆい「暗殺は未遂に終わりました。大丈夫ですよ」

八城「大丈夫なのかなぁ」

基茂「気になるんなら見舞いにいってやればどうだ」

八城「うん、見てくる」

ゆい「わたしも見てきます」

基茂「相手が相手だ。慎重にな」


294-9

八城「まみー」

ガチャ

磨夢「ううう……」

ゆい「ポカリですよ」

磨夢「ありがと……」

ゆい「お腹痛いんじゃないですか」

磨夢「確かに、産まれ……そうかも」

八城「おめでただぁ」

ゆい「まだ決まったわけじゃないですけどね」

磨夢「………」

ゆい「あ、そうです。熱計りましょう。磨夢さん、おでこを」

磨夢「うう……」

ゆい「熱いですねぇ。外はこんなに寒いのに」

磨夢「………」

八城「はい、体温計だよ」

ゆい「八城ちゃん、ありがとうございます。さっ、磨夢さん咥えて」

磨夢「ん」

ゆい「もっとしゃぶってください」

磨夢「………」

ゆい「わたしじゃ駄目ですかぁ」

八城「ゆいちゃんじゃなぁ」

ゆい「これでも兄さんには寵愛されているんですよ」

八城「おっぱい見せるとか」

ゆい「そうですか、磨夢さん」

ピピピ、ピピピ

ゆい「八度四分です。もう少し上げたいところですね」

磨夢「もうしんどい」

ゆい「磨夢さんは見られる方が好きですか」

磨夢「頭痛い」

ゆい「汗ぐっしょりですよ。ついでに股間もぐっしょりです。服を脱ぎましょう。八城ちゃんタオルを」

八城「らにゃー」

磨夢「ん」

ポチポチ

ゆい「脱がしてもらうのは好きですか」

磨夢「ん」

ゆい「谷間がすごくえっちです。大して胸ないくせに」

磨夢「ゆいほどじゃない」

ゆい「そんな平原は多くの人を虜にしてきたのです」

磨夢「………」

八城「おたませー」

ゆい「八城ちゃん、ありがとうございます」

八城「にゃーにゃーにゃー」

ゆい「こんなところにぃ、兄さんが来ればぁ」

磨夢「わたしの部屋だから来ない」

ゆい「密室に女三人、ですかフフフ」

八城「家族二人にお客さん一人だよ」

ゆい「だからいいかげんわたしを家族と」

磨夢「じゃあ戸籍移せば」

ゆい「分かりました、お客さんでいいです」

八城「ゆいちゃんとは家族ぐるみの生活をしてるの」

ゆい「羽衣家はわたしだけですけど」

磨夢「神社捨てれば」

ゆい「そんなこと言う元気があるなら心配ないですね。八城ちゃんもう構いませんよ。部屋を出ましょう」

八城「うん、そうだね」

磨夢「………」

ゆい「何か引き止めるなりしないのですか」

磨夢「汗が」

ゆい「そうでしたね。拭いて差し上げましょう。八城ちゃん、磨夢さんに替えのシャツを」

八城「あいにゃー」

磨夢「ゆい」

ゆい「怒ってないですよ。愛嬌ある笑顔がわたしの取り柄です」

磨夢「………」

ゆい「背中いいですか」

磨夢「ん」

八城「ゆいちゃん、これでいい」

ゆい「磨夢さんに訊いてください」

八城「まみー、これでいい」

磨夢「どれも一緒だから」

ゆい「曖昧な返事です」

磨夢「………」

八城「んじゃ置いとくね」

ゆい「ありがとうございます」

八城「うん」

ゆい「どうぞ着てください」

磨夢「ん」

ゆい「家族と客、改めて見直してもらいたいものです」

磨夢「家族に近い客」

ゆい「ですよねぇ」

八城「今日お泊まりしていかない」

ゆい「お泊まりですか。寝るだけなら楽なものですが」

八城「一日いるってのは無理なの」

ゆい「難しいですねぇ。日課は済ませておきたいものです」

八城「日課かぁ」

磨夢「イツ、ナニヲ、シテイルノカ」

ゆい「ご想像にお任せします」

八城「朝ご飯食べにきてお昼ご飯食べにきてお風呂入って晩御飯」

ゆい「寝るまではなかなかいかないれす」

磨夢「朝帰りだから」

八城「あーだから今いるんだ」

ゆい「ということなので、そろそろ帰りますね。磨夢さん、お大事に」

磨夢「ん」

八城「またね」


294-10

ゆい「どうですか高砂さん、目は口ほどにものをいうのです」

高砂「しゃちょーはずいぶん早起きだな」

ゆい「ずっと潜んでいたんですね」

高砂「潜伏はたかしゃごの十八番」

ゆい「高砂さん結構おしゃべりなのに意外です」

高砂「けっこーちゅらかった。しゃちょーと喋りたかった」

ゆい「何も昨晩から潜んでいることもないでしょうに」

高砂「なんか食べたい」

ゆい「料理人は寝込んでますよ」

高砂「しょのりょーりにんを食べるのか」

ゆい「嫌ですねぇ、磨夢さんを食べるのはずっと先の話です」

高砂「しょの前に死んだら」

ゆい「そんなことありうるのですかね」

高砂「しゃちょーとしぇんしぇーがどれくらいのけーやくを交わしたのか知らないが、あまりこしゅぎたらしゃちょーが危ないぞ」

ゆい「いくら磨夢さんでも死は避けられませんか」

高砂「ふつーの人間だからな。とーよはおーいほーだが」

ゆい「薬物乱用は身体に毒です。投与も程々にお願いしますね」

高砂「事実吐いてるからな。人間はあまりにも弱い」

ゆい「磨夢さんの寿命縮めてるのは確実に高砂さんです」

高砂「美人ははくめーだからな」

ゆい「磨夢さん明日にも死にますね」

高砂「しゃちょーの予言はたいてー当たらない」

ゆい「神域でもなきゃ適当ぬかしてますよ」

高砂「いーかげんだなー」

ゆい「ねぇ高砂さん」

高砂「しょれは無理」

ゆい「まだ何も言ってませんけど」

高砂「れーぞーこにでも保管したほーがいーぞ」

ゆい「一応冷やしてるんですけどね、これ」

高砂「れーぞーことおんなじきのーのたるかー」

ゆい「磨夢さんに配慮して形を変えているだけです。当の磨夢さんはあまり気にしてないみたいですが」

高砂「しぇんしぇー以外も分かっているだろー」

ゆい「そりゃあそうなんですけど」

高砂「やしろんだって」

八城「にゃ?」

高砂「しゃちょーはエロの権化だな」

八城「そだね、ゆいちゃんは変態の極みだよ」

ゆい「そういう話はしてませんよ」

高砂「しょんな変態なしゃちょーをやしろんはどー思ってる」

八城「うーん、ゆいちゃんらしくていいと思うよ。そんなゆいちゃんが好きだもん」

高砂「かりしゅまだ、伊達にしゃちょーをやってない」

ゆい「高砂さんも似たようなものでしょう」

高砂「金づるを従えれば偉いものでもないぞ」

八城「わーい、二人共金持ちだぁ」

ゆい「高砂さんはともかく、宝くじはロマンだと思います。当たりが億単位ですからね」

八城「一生遊んで暮らせるね」

高砂「億なんてけんきゅーひよーにまわしぇばあっとゆーまだぞ」

ゆい「夢のないことを言わないで、もっと庶民的に生きてください」

高砂「たかしゃごは庶民的だ。しゃちょーと違って、じしゅいできるし。外食もしゅくないほーだ」

ゆい「まるでわたしが毎日外食しているかのようですが、わたしは磨夢さんに寄生しているだけです。ね、八城ちゃん」

八城「ゆいちゃんは寄生虫だったんだ」

高砂「しかしだやしろん、きーたことあるはずだ。それはいっぽーてきなきしぇーではない。しゃちょーとしぇんしぇーのけーやくの上で成り立ってるとゆーことを」

八城「そいや、聞いたことあるよ。けーやくがなんとかって、よくわかんないけど」

ゆい「要は磨夢さん、悪魔と契約をしたのです。生前我々の恩恵を受けますが、死後は魂とその肉を頂きます」

八城「ふぇぇ、まみー……」

ゆい「まああくまで予定なんですけど。八城ちゃんに殺されちゃ困りますし」

八城「うん、そのつもりだよ」

ゆい「ふぇぇ、やらないから殺さないでくだしゃあい」

高砂「やしろん、じゅーは使えるか。小型で持ちやしゅいものだ。こいちゅでしゃちょーの頭としんぞーを狙え。ぜつめーしゅるから」

八城「うん、使い方は……説明書付きだぁ」

ゆい「よ、読みだしちゃいましたけど」

高砂「理解しゅるのもおしょくないんだろ」

ゆい「こういうところは本当に羨ましいですよねぇ」

八城「こうこう、こうか。大体分かった。ゆいちゃん覚悟ぉ」

バスッ

ゆい「あうっ」

高砂「実弾なら死んでた」

ゆい「精度バッチリです」

八城「えへへ」

ゆい「玩具で命拾いしました」

高砂「じゅーとーほー違反でちゅかまる」

ゆい「薬事法はどうしたんですか」

高砂「しゅべてししゃくひんだ。何ができるかお楽しみ」

八城「あたし助手やるよ」

高砂「しゅべてしぇんしぇーに飲ましぇるんだ」

ゆい「死にますから」

高砂「人はいつか死ぬ」

ゆい「八城ちゃん」

八城「おっけー」

バスッ

高砂「はにゃうっ」

ゆい「高砂さんの弱点って分かんないですねぇ」

高砂「物理はしゅべてきゅーしゅーしゅる」

ゆい「うーん」

高砂「うにゅうう」

八城「おぉゆいちゃんよりのびーる」

高砂「しゃちょーじゃ駄目だ」

ゆい「にゅう」


294-11

磨夢「………」

ゆい「治りましたか」

磨夢「お蔭様で」

ゆい「あれからどうですか、霞さんとは」

磨夢「まだ会ってない。けどまた相手してもらう」

ゆい「本当に理想的ですよねぇ。お似合いです」

磨夢「ん」

ゆい「良かったら、わたしで練習しませんか」

磨夢「いいの」

ゆい「磨夢さんなら構いません」

磨夢「じゃあお風呂入ろう」

ゆい「えっちなんですから」

磨夢「いろいろ持っていこう」

ゆい「ちょっぴり怖いです」

磨夢「痛いのは最初だけだから」

ゆい「何ぶち込む気ですか。末恐ろしい人です」

磨夢「血祭りに上げてくれる」

ゆい「ひぇぇ」


295-1

ズズズッ

ちる「………」

ポルトナ「ご主人様、遊んでほしいです」

ちる「きんつばなら、ありますよ」

ポルトナ「ありがたく頂戴します」

ズズズッ

ちる「………」

ポルトナ「和菓子と紅茶は合いますね」

ちる「はい」

ブルルルン

ポルトナ「誰か来ましたね」

ちる「この時期は、あの人、しか」

コンコン

合歓「ちーるたん、居るなら返事しなぁ」

ポルトナ「わたしはどうしましょうか」

ちる「お好きに、どうぞ」

ガチャ

合歓「うぉ、ちるたん、遂にお人形になっちったの」

ポルトナ「コンニチハ、エート」

ちる「お姉ちゃん、です」

ポルトナ「オネーチャン」

合歓「どしたん、人と会わなすぎて、人形なったんか。かわいーやっちゃのぅ」

ちる「えーと、お姉ちゃん」

合歓「うは、ちるたんが二人」

ちる「わたしが、ちるです。そちらは、ポルたん。喋ります」

合歓「なぁん、馬鹿なことを」

ポルトナ「わたしはちるさんの妹です」

合歓「ちるたんの妹が人形なんて姉も知らなんだ。しかも喋りよる」

ちる「新しい、お友達です。送ったの、ネムスケ、ですよね」

合歓「ちるたん、冗談が過ぎんよ。そん人形ぁ未来の世界から来たに違いねーわ」

ポルトナ「未来からご主人様を助けるためにやってきたです」

ちる「ダメダメな、わたしを、教育、するために」

ポルトナ「はい、お姉様がそう指示されたのです」

ちる「はぁ……では、ネムスケも、未来人、ですか」

合歓「お姉ちゃんは未来人、なんか矛盾しにゃーか。わーちるたんやめろー

ナデナデ

ちる「姉を名乗る、妹が、いても、いいんです」

合歓「身体がちっちゃなってんの。ねー誰か教えてけろー」

ポルトナ「時空が歪んでますね」

ちる「ネムスケも、可愛いときが、あった。それだけの、話です」

ポルトナ「ご主人様の身体も小さくなっています」

ちる「何かの、演出、でしょう。魔女の、魔女……ってなあに」

合歓「ねむに訊かれても困るぅ」

ポルトナ「魔女ですか。ご主人様がたまに口にする。彼女の存在がそこにあるなら」

高砂「掛けたたかしゃごも頭が痛くなる」

ポルトナ「出ましたか、魔女。ご主人様とお姉様に何をやったのですか」

高砂「まーまー怒鳴るにゃ。ちょっとした実験だ。にんぎょーはたいしょーがい、しぇんとーりょくのない玩具か」

ポルトナ「何を言っているんですか。二人を戻してください」

高砂「にんぎょーは、まほーを知っているか。まほーはいーもんだ。ヒトを思うままに動かしぇる。くしゅりもどーよー、しょれにちゅーどくしぇーが付与しゅることで結果どーなるかも知らずにヒトはしょれをほっしゅる。よくぼーを抑えるしゅべがないからだ」

ポルトナ「それがどうしたんですか」

高砂「まだ分からないか。たかしゃごはにんぎょーを仲間にしゃしょっている。ちょーじんてきなかのーしぇーを感じる。こっちに来ないか」

ポルトナ「何を言ってるのか分かりませんが、わたしはご主人様に付き従います。ヒトの命は短いですが、せめてその間はご主人様に尽くしたいのです」

高砂「しょーか、残念だな。ヒトはいつか滅ぶのに、そのヒトに仕えたいとは愚かなものだ。これたかしゃごのでんわばんごー。べちゅに本件じゃなくても構わない。まずはお友達から始めよー。ではしつれーしゅる」

ポルトナ「変な人です」

ちる「わぁ、かわいい、にんぎょぉ、です」

合歓「ネムにもさわらせて」

ポルトナ「ムギュウ」

ちる「おきがえ、させたいです。おふく、作ります」

合歓「かわいいおふくがいい。あっその前におふろいっしょにはいりたいな」

ちる「さんせー。おふろ、入りましょう」

ポルトナ(もう好きにしてください)


295-2

prrr

ポルトナ「魔女さぁん」

高砂「こっち来る気になったか」

ポルトナ「違いますよ、時空が歪んだままです」

高砂「あーわしゅれてた」

ポルトナ「実験だかなんだか知りませんが、あんまりです。お蔭でほつれてきてます」

高砂「新しい肉体にうちゅるべきだ。ともえちゃん4歳があるんだが」

ポルトナ「人形が喋るっておかしいですか」

高砂「きょーみぶかいな。かいぼーしてみたい」

ポルトナ「かか解剖だなんて、恐ろしい」

高砂「脱いだらどーなる」

ポルトナ「裸ですけど」

高砂「ご主人に風呂連れてってもらえばいー」

ポルトナ「自分の生体が分からないので遠慮してます」

高砂「にんぎょーだ、なんとかなる」

ポルトナ「時空戻してください」

高砂「実はまほーじゃない。時計の裏を見てくれ」

ポルトナ「はい……これはお札ですか。呪術ですね」

高砂「じゅじゅちゅちゅーのにゃーて、結界だ。このげんしょーが起きてるのもここだけの話」

ポルトナ「で、どうするんですか。はがすんですか」

高砂「はがしゅより焼いたほーがいー」

ポルトナ「焼くって」

高砂「火はちゅかったことないか」

ポルトナ「ありません」

高砂「よし分かった。ちょっと待ってろ」

ポルトナ「はい」


295-3

高砂「待たしぇたな」

ゆい「こんにちは」

ポルトナ「巫女さんですね」

ゆい「はい、そうですけど」

高砂「しゃちょー、へーわてきなやり方であれを解除してくれ」

ゆい「ああいった類のものにハマってたのは一昔前ですから」

高砂「しゃちょーなら行ける」

ポルトナ「頑張ってください」

ゆい「といっても普通に剥がすんですが」

ベリ

ゆい「んっ」

ポルトナ「うぁっ、眩しい」

ゆい「くっ、くく……」

ガシィッ

高砂「しゃちょーが飲み込まれる」

ゆい「も、ものすごい魔力です」

高砂「何をしてるんだにんぎょー、早く手を」

ポルトナ「あっ、はい」

ガシィッ

ゆい「封印っ」

シュー

高砂「やったか」

ゆい「最善は尽くしました」

ポルトナ「ぽるたんわかんない」

高砂「まーしょーなるか」

ゆい「どうするんですかこれ」

高砂「持ち帰る」

ゆい「せめてちるさんに許可を頂いてから」

高砂「一晩でかえしゅ」

ゆい「あっ、いけないです。高砂さん」

ちる「んっ、あれ」

合歓「寝てたのな」

ちる「もう一休み、したいです」

合歓「だのぅ」

zzz

ゆい「………」


295-4

高砂「ふー」

ポルトナ「………」

高砂「物言わぬにんぎょーか」

ポルトナ「………」

高砂「喋ったらどーだ」

ポルトナ「わたしを、どうするつもりですか」

高砂「治ったから帰れ。帰れるものならな」

ポルトナ「鬼、悪魔、ひとでなし」

高砂「たかしゃごは魔女だ」

ポルトナ「だからってこんなことしていいとでも思っているんですか」

高砂「人みなびょーどーにしゃちを享け、またびょーどーにばちゅを受けりゅ。神の下にあって、特別な存在はない。しょれゆえに魔女の異端視は矛盾している。まーしょしぇんしゅーどーしは人間だ。神の域にたっしゅることはない」

ポルトナ「魔女も人間だと」

高砂「しゅべからくしょーあるべきだ。ただ人間は愚かだ。魔力をかいほーできない」

ポルトナ「まあ普通の人間ですから」

高砂「ただ、期待できる人間もいる。誰もが秘めたる力であるから」

ポルトナ「同志が欲しいんですか。お断りします」

高砂「にんぎょーはしょの人間よりぼーだいな魔力を秘めている」

ポルトナ「魔力があろうとなかろうとわたしはあなたみたいな野蛮な人の仲間には入りたくないです」

高砂「まほーだけじゃないぞ。こういう秘薬もちゅくれる」

ポルトナ「ん……」

ゴクン

ポルトナ「……ヒック」

高砂「しゃっくり薬だ。百回しゃっくりすると死ぬ」

ポルトナ「あっ、ちょっと待ってください魔女ヒック」

高砂「魔女たかしゃごだ」

ポルトナ「な、何回まで続くんでヒック」

高砂「無論死ぬまで」

ポルトナ「そんなぁ」

高砂「じゃー気をちゅけて帰るんだ」

ポルトナ「そんな無責任な」

高砂「ほらほら帰った帰った」

ポルトナ「ふぇぇん」

高砂「さてと」

prrr

ガチャ

高砂「たかしゃごだ」

玄那「上井というものだが」

高砂「知らない人だ。切りゅ」

玄那「待て待て、噂の魔女か」

高砂「どこで噂しゃれてるか分からんがたかしゃごは魔女だぞ」

玄那「その魔女にお願いなんだが」

高砂「たかしゃごもゆーめーになったもんだな」

玄那「その、なんだ、胸を大きくする薬があるということだが」

高砂「ペチャパイか」

玄那「悔しいことにな」

高砂「胸を大きくしたいのか」

玄那「女としてひんぬーは恥ずかしい」

高砂「悩める年頃だな」

玄那「友人がきょぬーだと劣等感を覚えるものだからな」

高砂「きょぬーなんて珍しい。周りはみんなひんぬー」

玄那「そら周りが幼女しか居ないからだろ」

高砂「たかしゃごの年が分かるのか」

玄那「声で大体分かる」

高砂「しょーゆー客はがくしぇーか」

玄那「ご名答、学生人口が多いからな」

高砂「がっこがあればがくしぇーが固まるからにゃあ」

玄那「魔女も学校に行ってたのか」

高砂「昔行ってたけどやめた」

玄那「魔法学校か」

高砂「がっこが腐っていたから何もいい思い出はないぞ」

玄那「普通の人間が居なきゃまともなわけないか」

高砂「ははは、あいつらはみんな頭がおかしーからな」

玄那「逃げるのが普通だったのか」

高砂「いや、みんなしぇんのーしゃれてた。あれはしゅーきょーだ。たかしゃごがまともだったんだ」

玄那「洗脳教育か」

高砂「ちゅーたいした後はこうして山中に籠もっている」

玄那「金とかは大丈夫なのか」

高砂「無駄なのに、まほーのけんきゅーをする機関が支援してくれてる。まー奴らが居なくてもくしゅりの販売で何とかなる」

玄那「羨ましい。わたしもそういう仕事をしてみたい」

高砂「機関が動くから助手はひつよーないが」

玄那「色々面倒見がいいんだな」

高砂「りよーしゃれてるのに面白いやちゅらだよ。学者の考えることは分からない」

玄那「調べられることは嫌じゃないのか」

高砂「人間には絶対に理解できないからへーきだ」

玄那「魔法は分かるやつにしか分からんというのか」

高砂「しょもしょも原理がじょーじんにはいみふめーだからな。一度ちゅかってみないと分からない」

玄那「例えば火を出してみるとか」

高砂「うちが燃える。町が燃える。しぇかいが燃える」

玄那「火力自重しろい」

高砂「人を焼くぐらいがちょーどいい」

玄那「火葬か」

高砂「でもしゅこし物足りない」

玄那「やめて、町は燃やさないでくれ」

高砂「決してとーい未来ではない」

玄那「ん?」

高砂「しゃちょーの占いはよく当たるからな」

玄那「占いなぁ」

高砂「よもしゅえだ」

玄那「きょぬーになりたい」

高砂「ひんぬーで構わない。たかしゃごだってしょーなんだから」

玄那「いいから薬送って」

高砂「じゅみょーが縮むぞ」

玄那「どんな代償だよ」

高砂「夢を見るほど高くちゅくものだ」

玄那「夢か、これは夢なのか」

高砂「しょれはたかしゃごにも分からない」

玄那「その薬も幻想に過ぎなかったということか。良いだろう、今回は手を退こう。でももし完成したらよろしくな」

高砂「ちゅくるか分からないが、りょーかい」

玄那「じゃあな、楽しかったよ。それでは失礼する」

高砂「うん」

ガチャ、ツー、ツー

高砂「ふあー」


296-1

ゆい「悪い夢ですね」

高砂「こっちもじゅーぶんしゅごしやしゅいがな」

ゆい「未だに安否が確認できないんですが」

高砂「過去は大海の塵に消えたのだ。今魔界を生きよー」

ゆい「はぁ」

高砂「ましゅたーのみしぇ行くぞ。何か食べないと身体に悪い」

ゆい「この身体朽ちてもわたしは滅ばないんですよ」

高砂「めちゃめちゃにしゅるぞ」

ゆい「えぇ、めちゃめちゃにしてください。四肢切断して和室にお飾りください。そして勝利を祈願するのです」

高砂「よし分かった。ちょっと痛むぞ」

ゆい「はい……つっ、な、なにを」

高砂「今までのしゃちょーに直したまでさ」

ゆい「人のにおいですか」

高砂「味が分かればにおいも分かる。いつかしょのもくひょーに辿りちゅくんじにゃいか」

ゆい「ありがとうございます。ただ、また飢えに苦しむ羽目になります」

高砂「たかしゃごが見えるか」

ゆい「高砂さんは人間と認識しません」

高砂「かなしーものだ」

ゆい「お腹空きました。お肉ください」

高砂「たかしゃごは美味くないぞ。骨の髄まで腐ってる」

ゆい「仕方ないですねぇ、他の生き残りを探しますか」

高砂「ましゅたーや職人は分かるか」

ゆい「大丈夫ですよ。肉になってからで構いません」

高砂「活け作りとか」

ゆい「馬刺しみたいにしたら美味しそうです」

高砂「しかしたかしゃごは焼くことしかできない」

ゆい「高砂さん自炊してるんで料理得意ですよね」

高砂「鍋はよくしゅる。何でも突っ込めるから」

ゆい「どんな部位でも突っ込んで構わないでしょう」

高砂「しゃちょーと闇鍋したい」

ゆい「高砂さんヒトはいける口ですか」

高砂「食べたことはないが多分いける」

ゆい「世の中食わず嫌いばかりで困ります。しかし高砂さんならきっとその味を理解できるでしょう」

高砂「美味いかは知らないが」

ゆい「大将の店が恋しいです」

高砂「むむ」


296-2

マスター「いらっしゃーい」

ゆい「人肉ステーキ一つ」

マスター「ヒトなんてうちらしかおらんやろ」

ゆい「見たんですよ。怪しげな研究員を」

高砂「あれは確かうちの組織の一人だ」

ゆい「よく生きてましたねぇ」

高砂「この袋の中にしょのとき焼いた肉が」

ゆい「高砂さん、流石です。でも腐って」

高砂「れいとーくらいしてる」

ゆい「それではお願いしますね、マスター」

マスター「流石にヒトは無理やなぁ」

ゆい「札束出しますから」

マスター「円とか使えんやろ」

グタツナ「使えるぞ」

高砂「まおー久しぶり」

グタツナ「最近忙しかったもんでなかなか会えなかったが」

マスター「あ、魔王様何にしはりますか」

グタツナ「巫女のおすすめで」

ゆい「人肉ステーキです」

マスター「いやないから」

グタツナ「じゃあそれで」

マスター「用意します」

高砂「ほれ」

ドサッ

マスター「ゲーッ」

ゆい「飲食店で吐いちゃいけませんよ」

ルイ「おはようございます」

マスター「る、るーちゃん、ちょうど良かった、それを」

ルイ「なあにこれ」

ゆい「人肉です」

ルイ「にんにくってこんなだっけ」

高砂「しゅりちゅぶしぇばいー」

ルイ「うぃー」

ゆい「ちょっと待ってください」

グタツナ「ステーキはまだか」

ルイ「マスターなら作れるんですが」

マスター「うちは無理ぃ」

土山「やあやあ諸君。おお魔王様もいらっしゃったか」

グタツナ「おお戦友よ、久しいな。ずっと魔界にいたのか」

土山「ああ、先日このこたちに会ったんだが、人間界は壊滅的な被害を受けたとか」

グタツナ「原因は隕石が有力だな。かつて恐竜たちが絶滅したのと同じように人間は大半が絶滅したのだ。この者たちはその生き残り」

ゆい「誰かが結界を張っていてくれたので無事助かりました」

高砂「なぜたかしゃごの方を向く」

土山「魔女ならそれぐらいできるだろと嬢ちゃんは言いたいんだろ」

高砂「たかしゃごは魔界門かいほーぐらいしかできない」

土山「それでも十分すげーじゃん」

グタツナ「魔女は人間界の神より遣わされた使者だったのだ」

高砂「何が神だ、自然の実体化でしかないくしぇに」

ゆい「高砂さんはともかく人間に近しい存在が必要だったんですよ。人間は神の子である。その神は万のものにおける象徴である、と」

高砂「たいよーがあるのに、それを基にした神がしょんじゃいしゅるのか」

ゆい「太陽は万物の長です。我ら神道では最高神天照大神。仏教徒からは大日如来として親しまれ、ギリシア神話においては太陽神アポロンでしたっけ、るーちゃん」

ルイ「うぃー、アポロンはゼウスの息子だから相当偉いよ」

高砂「とまぁ人間共はこんな感じだが」

土山「魔女も人間じゃないのか」

高砂「人間なんて腐った生き物とはどーいつししゃれたくにゃい」

土山「何そんなに恨んでんだか」

ゆい「実はかくかくしかじかで」

土山「ああ、一度そんな有様を見てればこうなるか」

高砂「魔女はじゆーに生きるべきだ。あんな箱庭で生きていてては物足りない。じゆーにまほーをちゅかい、じゆーにしぇーかちゅをしゅるのだ」

ゆい「自由の追求は革命を引き起こすのです」

高砂「まーふつーのしぇーかちゅをしてたわけだが」

土山「普通ねぇ」

ゆい「怪しい薬屋さんが普通ですか」

高砂「あまりおーやけにはしてにゃいからな」

ゆい「あんなの公にしたらえらい話ですけど」


29-3

マスター「にゃむ」

ルイ「あ、マスター、起きた」

マスター「こっちか」

ルイ「なんかもうどっちか分かんないよね」

マスター「こんな思いまでして生き残った価値はあったんかね」

ルイ「魔族のみんなは良いお客さんでしょ」

マスター「まぁ人と比べりゃあマシかな」

ルイ「だんだんゆいや魔女に似てきた」

マスター「あんなん影響されんわけないやろ」

ルイ「二人のこと、好き」

マスター「別に嫌いやないけど」

ルイ「じゃあわたしは」

マスター「もちろんるーちゃんは大好き」

ルイ「♪」

マスター「さてと、もうひとがんばりしよかな。あれ、なんでうち寝てたんやっけ」

ルイ「知らなーい」


296-4

高砂「で、あのやくちゅーが死んだげーいんってのは」

マスター「おまたせしました。まあ魔女これでも食べな」

高砂「得体の知れない肉だ。しゃちょーにあげよ」

ゆい「まさかマスター、本当にやってくれたんですか」

マスター「え、何の話。うちはそこにあった材料をつこーたまでなんやけど」

ゆい「ありがとうございます、いただきます」

高砂「ましゅたーもまた一歩こっちに来たとゆーことか」

マスター「?何のこっちゃ分からん」

ゆい「ほうれふね」

土山「加工技術だな」

ゆい「美味そうに見えればみんな同じですよねぇ」


297

パチリ

ゆい「戻ってきましたね」

高砂「おはよー、向こうでも変わってないな」

ゆい「お互い様です」

高砂「ちょっとしつれーしゅる」

ゆい「きゃっ、高砂さん、どこ触って」

ドックンドックン

高砂「生きているな」

ゆい「そりゃあ生きていますよ。今喋っていますし」

高砂「むこーの記憶はあるか」

ゆい「ありますけど」

高砂「しょーじきどっちが好き」

ゆい「そりゃあこっちですね。愛する人がいますから」

高砂「愛する対象を失えばしょの愛はしぇーりつしない」

ゆい「まさか兄さんを」

高砂「たかしゃごは犯罪者じゃない、魔女だ。どこかのしぇんしぇーとは違ふ」

ゆい「磨夢さんは犯罪者じゃありませんよ。秩序を正しているだけなのです」

高砂「とーたたいしょーにあるやつは片っ端からか」

ゆい「はい、そうすることにより泰平の世の中が維持されるのです」

高砂「しょーだな。ヒトをみにゃごろしにしゅればちきゅーは長生きしゅるな」

ゆい「ヒトは頭が良いので大規模な自然災害でも起こらない限り全滅しないのです」

高砂「預言者によるととーい未来にしょの日が訪れるらしー」

ゆい「そりゃああの日はいつかは来ます」

高砂「しょりゃーしょのときににゃらな分からんしゃ」

ゆい「ですねぇ。一体何が起こるのでしょう」

高砂「20XX年、しゃちょーが子を宿しゅ。一体誰が」

ゆい「神以外に考えられません」

高砂「ふーん」

ゆい「人間は神の子です。それゆえに高い知能を誇るのです」

高砂「美味しいのか」

ゆい「不味かったら人間だなんて認めませんよ」

高砂「食わないと確かめられないか」

ゆい「食文化を知るからにはまず牧場からです。次に工場、加工されたものが店舗に出回り食卓に出るのです」

高砂「そこまでしっかりやってるものか」

ゆい「わたし自身そこまで丁寧なものは見たことありませんね。あくまで聞いた話なんで」

高砂「知ったかは駄目だ。げんばけんしょーだ」

ゆい「高砂さんなら知ってそうです」

高砂「たかしゃごは知らないが、このれんらくしゃきで分かりゅ人はいるか」

ゆい「わたしの知ってる人なんてそういませんよ。まして外の人なんて……あ」

高砂「ん、いたか」

ゆい「いえ、なんでもないです」

高砂「これだけ名前がありゅんだ。知ってる名前があってもおかひくにゃい」

ゆい「何をやってる方ですか」

高砂「たかしゃごを研究しているれんちゅーだ。まじゅちゅけんきゅーなんちゃら。昔から頭のおかしーやちゅらだが、しゃちょーの話も知ってるやちゅがいるかもと思ったが」

ゆい「見ず知らずの人間など知ってるわけありませんよ」

高砂「これだから人見知りはやめらんない」

ゆい「むぅ、あまり人と会ってないだけですから」

高砂「しょれならたかしゃごも同じだ。基本的にしゃちょーとしか会ってない」

ゆい「その機関の人たちと面識は」

高砂「ない。面会はお断りしてーる」

ゆい「難しい付き合いですね」

高砂「まじゅちゅとはみしぇるものじゃないからな」

ゆい「え」

高砂「しぇーかつに役立てるものだ」

ゆい「珍しくまともですね」

高砂「火は便利だ」

ゆい「焼くのに使えますからね」

高砂「たかしゃごのほのーで焼けないものはにゃいっ」

ゆい「是非うち専属炎の料理人になってください」

高砂「焼き加減はいつもうぇるだーん」

ゆい「ふへぇん。高砂さんのいじわるぅ」

高砂「しゃちょーもじしゅいしにゃいと」

ゆい「神社ではあらゆるものが浄められてしまうのです。穢れを払い、ということは料理もうまく」

高砂「ならにゃい」

ゆい「そもそも厨房以前に台所がないですから」

高砂「本しかない」

ゆい「まぁ寝室兼物置ですからねぇ」

高砂「散らかってるよりはましだ」

ゆい「ゴミやホコリはうるさいのです」

高砂「本いっしゃついっしゃつてーれしてしょー」

ゆい「流石にそこまではしてないです。全部を読んでいるわけじゃないですから」

高砂「いっしゃつを読み込むことが大事だ」

ゆい「魔法覚えたりしないです。普通の本です」

高砂「得るものがにゃいな」

ゆい「知識を得られればそれで十分です」

高砂「ふーん」

ゆい「例えばこの美味しいヒトの食べ方という本」

高砂「レシピかな」

ゆい「大体レシピですねぇ。後解体方法とか書いてます。ほら図解で分かりやすいですよ」

高砂「これならたかしゃごにもしゃばけしょーだ」

ゆい「自由に持ってってくれて構わないですよ」

高砂「いや、もー覚えた」

ゆい「保存方法もあります」

高砂「これはいーな。借りてく」

ゆい「どうぞどうぞ」

高砂「まーしぇんしぇーがいるから、たかしゃごが覚えたところでだが」

ゆい「職人が一人でも増えることはありがたいことです」

高砂「自分でちゅくって自分で食え」

ゆい「料理だけはどうしてもできないのです」

高砂「人任しぇだにゃー」

ゆい「なんと言われようと構いません。自覚してますから」

高砂「しぇんしぇーが死んだら」

ゆい「世も末ですね」

高砂「ただの人間だぞ」

ゆい「美味しそうだから期待するんです」

高砂「肥えてもいない」

ゆい「磨夢さんくらいがちょうどいいです」

高砂「食べてみなきゃ分からない」

ゆい「大丈夫です。磨夢さんは人間です」

高砂「たかしゃごがかいぼーしてしゃちょーが食べる」

ゆい「完璧な計画ですね」

高砂「たましーが欲しい」

ゆい「磨夢さんならきっとくれますよ」

高砂「しぇんしぇーが死にしょーになったら言ってくれ。取りにくるから」

ゆい「分かりました」


298-1

磨夢「………」

八城「まみー、おはよ」

磨夢「おはよ」

八城「ぎうにうだ。ありがたふ」

磨夢「ん」

八城「さんちちょくそーだって」

磨夢「北の大地からお届け」

八城「甘くておいし」

磨夢「そりゃ良かった」

八城「まみー飲まないの」

磨夢「わたしはこれで十分」

八城「にゃあ」

磨夢「ん」

八城「うーん♪」

磨夢「………」

レオポン「にゃあ」

八城「おはレオポン。お散歩かな」

レオポン「なーう」

八城「ひらけーごま。うわもう明るい」

レオポン「にゃーう」

八城「いってらっしゃーい」

ゆい「おは」

バタム

八城「あ、間違えた」

ガチャ

ゆい「ひどいですよ。八城ちゃん」

八城「にゃはは、わるわる」

ゆい「レオポン、どこに行くんですか」

八城「さああたしにも分からんねぇ」

ゆい「海浜公園ですかねぇ」

八城「そっち行ってみようかな」

ゆい「いってらっし」

八城「ゆいちゃん、帽子」

ゆい「ああ、ありがとうございます」

八城「ゆいちゃん、麦わらがよく似合うにゃ」

ゆい「八城ちゃん、キャップが似合います」

八城「えへへ」

ゆい「ではわたしはこれで」

八城「めっ、海行くの、ゆいちゃん」

ゆい「海ですか。兄さんと海」

八城「海だね」

ゆい「可哀想な兄さん」

八城「お兄ちゃんならいつでも会えるよ」

ゆい「兄さんに会いたいです兄さんとお風呂入りたいです兄さんと一緒に寝たいです」

八城「にゃあああたしもそうしたい」

ゆい「久しぶりにお風呂入りたいです」

八城「海じゃだめ」

ゆい「冷たいじゃないですか」

八城「早く夏になあれ」

ゆい「海開きはまだですねぇ」

八城「あの島まで行ってみたいな」

ゆい「あの島は曰く付きだからだめですよ」

八城「じゃあその隣の島」

ゆい「無人島です」

八城「でも住んでそう」

ゆい「ああ最近一人漂流したみたいですね」

八城「あっ魔女さんだ」

ゆい「あれは見事に墜落してます」

八城「寝起きかな」

ゆい「魔力で動かしてるんじゃないですか」

八城「知んないや」

高砂「転移がおしょければ死んでた」

ゆい「ぼっろぼろじゃないですか」

八城「おはよう魔女さん」

高砂「おはようやしろん。潮干狩り」

ゆい「まだ海開きしてませんよ」

高砂「こんなにあちゅいのに」

八城「レオポン発見」

レオポン「にゃあ」

猫2「にぃ」

八城「お友達かな」

高砂「そればんとーんとこの野良猫だぞ」

ゆい「あくまで野良猫ですか」

高砂「猫より犬がしゅきにゃんだと」

八城「砂浜ってねこじゃらしないの」

ゆい「魔女さん、ひとっ飛びお願いします」

高砂「しゃっきの見てただろー。きょーは船で帰る」

ゆい「川上るの大変そうですね」

高砂「やっぱやめた。しゃちょーほーき貸して」

ゆい「その辺に落ちてますよ」

八城「あったよ」

高砂「木の枝か」

ゆい「小さいですね。後汚いです」

高砂「やしろん、これちっちゃくてダメだ」

八城「ダメなの」

高砂「もーちょい長さがほし……ん」

ズガーン

八城「あ、無人島が」

ザァ

ゆい「やだ、雨です」

八城「にゃあああ、雨宿りいい」

高砂「出たか」

邪神ガノアーク「力が欲しいか」

高砂「箒が欲しい」

ガノアーク「悪魔の箒をやろう」

高砂「ありがとー」

ガノアーク「代償として生き血を頂こう」

ザクッ

高砂「ぐっ」

ガノアーク「では、さらばだ」

サァッ

八城「雨やんだ」

ゆい「晴れましたね。あっ、高砂さん、大丈夫ですか」

高砂「なんともにゃい、かしゅりきじゅだ」

ゆい「そうは見えませんけど」

八城「魔女さん、血だらだらー」

高砂「鈍感を植えちゅけてしゃっていくのは悪魔のじょーとーしゅだんだ」

ゆい「麻酔もなしに、ですか」

高砂「しょーじき痛い」

ゆい「その肉体では限度がありますよ」

高砂「肉体かいぞーか」

八城「魔女さん、ムキムキになるの」

高砂「しゃちょーがムキムキになる。はい、しゃちょー」

ゆい「なんですかこのプロテイン」

高砂「しゃちょーがムキムキになる薬だ。名付けてシャチョテーン、しゃちょーしぇんよーだ」

八城「じゃああたしが飲んでも平気かぁ」

高砂「しゃちょー以外が飲んだらただのドクペだ」

ゆい「じゃあ八城ちゃんに飲んでほしいです」

八城「やふー、ドクペだー」

高砂「なぜしゃちょーが飲まないのか」

ゆい「わたしは一生もやしで構わないです」

高砂「鶏皮か」

八城「揚げたら美味しいやつだね」

高砂「しゃちょーを揚げたらどんな味がしゅるか」

ゆい「食べるのは好きですが、食べられることは望みません」

高砂「食べはしない。揚げるだけだ」

ゆい「じゃあ誰が食べるんです」

高砂「しゃちょーがしゃちょー自身を喰らうのだ」

八城「そんな手があったんだ」

ゆい「いやどうしろって話ですけど」

高砂「人くーのってしゃちょーぐらいだしにゃー」

八城「にゃー、あっレオポン釣れてるかにゃ」

レオポン「にゃ」

高砂「ありゃー海のにゃーだ」

ゆい「ウミネコですか」

ウミネコ「ミャアミャア」

高砂「あれに乗って帰る」

ゆい「なかなか下りてきませんけど」

高砂「焼き鳥にしてくれよー」

ゆい「待ってください。大惨事になりかねませんよ」

高砂「群れとゆーのは厄介だー」

八城「帰ってっちゃった」

高砂「魚いないからだ」

ゆい「高砂さん魚食べませんよね」

高砂「海来ないから食べない」

ゆい「まあうちは大して大きい港でもないんですが」

八城「お兄ちゃんの実家は船とかすごかったよ」

ゆい「きっと比べもんにゃならんですね」

高砂「こっちは単にじんこーがしゅくない」

ゆい「もっと人が欲しいです」

高砂「ぼくじょーへ行け」

ゆい「人口密度高そうですね」

八城「搾り取られちゃうの」

ゆい「牛やヤギじゃないですよ。ヒトです。肉専用です。十分に肥やすのです」

高砂「食っちゃ寝繰り返しゃ太りゅ」

ゆい「後美味しい肉をたんまりと食わせるのです。魚じゃなくて肉です」

高砂「たかしゃごはしゃいしょくしゅぎだ」

八城「魔女さんお肉食べないの」高砂「肉はカラスにくれてやれ」

ゆい「肉は食べてもわたしのようになりますから」

高砂「えいよーが偏ってる」

八城「ゆいちゃんお野菜も食べてるよ」

ゆい「好き嫌いはしません」

高砂「好きにいっぺんとー」

ゆい「嫌いなものに寄り添う必要はないのです」

八城「ゆいちゃん、あたしのこと好き」

ゆい「もちろんです。八城ちゃんも高砂さんもわたしの親友です」

高砂「しゃちょー友達しゅくにゃいからな」

ゆい「あーたに言われたくないでつ」

八城「あたしも友達すくなーい」

高砂「こっけーだな。実にこっけーだ」

八城「オエオッオウウウ」

ゆい「五時です」

高砂「みんな早起きだな」

八城「にゃー、誰もいないよ」

ゆい「朝っぱらから海で騒いでる人なんていませんよ」

高砂「一人じゃなくて良かったな」

ゆい「みんながいますから」

八城「おしまい」

高砂「めでたしめでたし」

ゆい「ふぇぇん」

八城「海にもお友達いるかな」

高砂「邪神来たけど帰ったぞ」

ゆい「何しにきたんですか邪神」

高砂「ほーきくれた。今まで埋めてたけど」

八城「お城の下からほうきが発掘されたよ」

ゆい「ほうきよりいきなりできた砂のお城に驚きます」

八城「えっ、さっきまで作ってたけど」

高砂「しゃちょー何で気づかなかったんだ」

ゆい「あ、朝日が綺麗ですね」

八城「これまだ高くなるかな」

高砂「にゃみにしゃらわれる」

八城「にゃあ、お城さんはそういう運命なの」

ゆい「いい天気ですけどね」

高砂「しゃちょーお腹しゅいた」

八城「ゆいちゃんお腹空いた」

ゆい「そろそろ戻りますか」

八城「おいでレオポン」

レオポン「なーおぅ」


298-2

八城「帰ってきたよん」

磨夢「おかえり」

八城「さーたあんだぎ食う」

磨夢「ん」

ゆい「さんぴん茶いただきます」

磨夢「ん」

高砂「あいしゅ」

磨夢「箱アイスなら冷凍庫」

高砂「ほーむりゃんうちゅ」

八城「あたしもー」

ゆい「これはジャスミンです」

高砂「らみゅにぇうみゃひ」

八城「つぶつぶいいね」

ゆい「あんだぎは美味しいですか」

八城「うん、ほいひいよ」

高砂「だぶるぷれー」

磨夢「それは残念」

八城「二塁打出た」

高砂「しゃちょー、頼む」

ゆい「ははは、運なんてとうの昔に使い切りましたよ」

磨夢「サマージャンボがもうすぐ」

ゆい「今年も当ててきますかね」

八城「またお金持ちになるね」

高砂「きゃははははは、たかしゃごが貰ってやろー」

ゆい「一瞬で溶けちゃいますよね、それ」

高砂「あらゆるとーしに無駄はないのだ」

八城「お菓子いっぱい食べたいにゃあ」

高砂「美味いお菓子をかいはちゅしよー」

八城「やたー」

ゆい「当たればの話ですけどね」

高砂「何ならとーししてもいー」

ゆい「イカサマはいけません。自分の運に頼るのです」

高砂「期待しているからな」

ゆい「人任せですねぇ」

八城「あたしも当ててみたい。まみー、おこづかいちょーだい」

磨夢「賭け事は大人になってから」

ゆい「うちのおみくじで我慢してください」

八城「ふぇぇ」

高砂「しゃちょーも無理がある」

ゆい「ですかねぇ」

八城「ということでゆいちゃん頑張ってね」

ゆい「頑張るも何も引くだけですから」

高砂「当たりしかないよーに仕組んでおこー」

ゆい「だからイカサマはいけませんって。そんなのしたら誰でもいけちゃいますよ」

高砂「しゃちょーが外したばーいの保険だ」

ゆい「当たりがあるなら外しませんからね」

磨夢「すごい自信」

ゆい「これだけ言っておかないと高砂さんが」

高砂「タネも仕掛けもありましぇん」

八城「ほんとだ、当たりしか出ない」

磨夢「………」

ゆい「外したときが怖いです」

磨夢「そう当たることもないかと」

ゆい「磨夢さんは優しいですね。そういうところが好きです」

磨夢「嫁がいるからごめんなさい」

ゆい「はは、冗談です」


299-1

高砂「やーやーばんだいよー」

井筒「一人風呂かね」

高砂「しゃちょー連れてくるか」

井筒「いや、一緒じゃないなんて珍しいからね。なんとなく不思議に思うただけさ」

高砂「たかしゃごは一人慣れしてるほうだが」

井筒「ロモちゃんもそうじゃないかね」

高砂「友達いないからな」

井筒「他人のこと言えたもんじゃないよ。で、一人だね」

高砂「これで頼む」

井筒「桁を間違えてますよお客さん」

高砂「こーがくな取引ではないのか」

井筒「うちも大衆浴場だからね。みんなの手に届く値段でやってるさ」

高砂「りょーがえ頼む」

井筒「ちょっと難しいねぇ。シャゴちゃん、財布は」

高砂「ちょっとしゃちょーから奪ってくる」

井筒「いってらっしゃーい、はは。あっ、いらっしゃい」

ルイ「魔女さんとは仲良いの」

井筒「仲良いも何も幼なじみだかんね」

ルイ「ふぅん」


299-2

高砂「連れてきた」

ゆい「三回吐きました」

井筒「たまには下にいる人も考えなよ」

ゆい「寝起きでしたし、仕方ないですよ」

高砂「吐いた後の風呂か」

井筒「うちでは吐かないでほしいの」

ゆい「普段から吐く人間じゃないですけど」

高砂「しゃちょー、小切手じゃだめらしー」

ゆい「当たり前ですよ。どこに小切手で大衆浴場に入る人がいますか」

井筒「ロモちゃんは庶民的よね」

ゆい「わたしは庶民の代表ですからね。料理はできませんが、買い物はできます」

高砂「それは嘘だな。しゃちょーを見る人は少ないはずだ」

ゆい「行動範囲は狭いですが、たまには足を伸ばします」

井筒「遠路はるばるどうも、お二方」

高砂「しゃちょーりょーがえして」

ゆい「奪われたら大変ですよ」

高砂「使うにはあんしょーばんごーがひつよーだ。後、顔にんしょーにけつえきにんしょーなどもどーじに行う」

ゆい「金として利用するのも大変なんですね。はい、こども二枚です」

井筒「どうもね」


299-3

高砂「しゃちょー、トイレ行きたい」

ゆい「行けばいいでしょう」

高砂「冷たいにゃあ」

ゆい「さてと、いますよね」

幽霊「見えちゃ仕方ないな。へっへ」

ゆい「ここは女湯ですよ、お兄さん」

幽霊「わーってらぁ。だからこそいるんだが」

ゆい「若い人が多くて良かったですね」

幽霊「若いのとババアと半々くらいだな。君たちのような幼女は珍しい」

ゆい「やはり学生さんが多いんですね」

幽霊「オレも圭道の人間だったからな。知ってるさ」

ゆい「自殺ですね」

幽霊「正解だ。住みやすく死にやすい町だよ」

ゆい「むぅ、年々自殺者が増えているんですよ。これはゆゆしき事態です」

幽霊「しまいにゃ人がいなくなるのか。それは大袈裟に考えすぎだぜ」

ゆい「悩みがあるなら相談してほしかったです」

幽霊「君が誰か知らんな」

ゆい「わたしもあなたがわかりません」

高砂「しゃちょー、戻ったぞぉ」

ゆい「それではお風呂入ってきますね」

幽霊「ついていっていいか」

ゆい「女湯ですよ」

幽霊「見るだけでいい。黙っておくから」

ゆい「それはそれで不気味です」

高砂「なんだゆーれーか、焼き払ってやる」

ゆい「独り言です。高砂さんは先に行っててください」

高砂「つれてくんじゃにゃーよ」

ガララッ

ゆい「ではわたしも行ってきますね」

幽霊「お、オレはここにいるよ」

ゆい「分かればいいのです」

ガララッ

高砂「久しぶりだな。誰かいしょー」

ゆい「るーちゃんがいますね」

高砂「職人はきれーだなー」

ルイ「ん、ゆいを連れてきたんだ」

高砂「たかしゃごにはかへーけーざいがわからない」

ゆい「日本では日本円を使えばいい、それだけの話です」

ルイ「フランスはルーヴルだよ」

高砂「国によって違うのか。ふくじゃちゅだにゃあ」

ゆい「とりあえず今は円だけでいいと思います。通貨と紙幣があるんですよ」

高砂「ふーん」

ルイ「ふぅいいお風呂。やっぱり日本のお風呂はいいねー。極楽極楽」

高砂「しゃてと、あらいっこの時間だ」

ゆい「背中より前が先ですよね」

高砂「お腹からか」

ゆい「最近食ってないです」

高砂「肉になるとでも思ってるのか」

ゆい「そうは思いませんねぇ。趣味の領域ですから」

高砂「でも飢えてるだろー」

ゆい「普通の食事をして満腹にはなるんですが。やっぱりそれはあります」

高砂「肉か」

ゆい「大体痩せていますからねぇ」

高砂「ふーん」

ゆい「自分が太っていても見栄えがよくないでしょう」

高砂「てーどとゆーものがある」

ゆい「むぅ」

高砂「たまに食う肉は美味いものだ」

ゆい「そうですね、たまに食べるから美味しいのです」

高砂「しゃちょーのべちゅばらがにゃいてーる」

ゆい「そうですねシクシク」

高砂「しぇなかにゃがす」

ゆい「お願いします」

高砂「よし」

ゆい「ちゃんと手を使ってください」

高砂「しゃちょーにしゃわるとやけどしゅるぜー」

ゆい「人体発火ですか、面白いですね」

高砂「しゃちょーは焼き加減悪いだろーな」

ゆい「よく火を通してお召し上がりください」

高砂「まずい、あまりにもまずい」

ゆい「まぁそうでしょうね」

高砂「骨が見えている」

ゆい「よく言われます」

高砂「おまけに霊も見れる」

ゆい「見たくなんぞないのですが」

高砂「見たくないなら見なきゃあいい」

ゆい「それを自殺が多い町の住民に言うんじゃありません」

高砂「しゃちょーはいじょーだからな」

ゆい「変態というらしいですよ」

高砂「変態というよーしょは誰でももっちぇる」

ゆい「変態じゃないと言ってもある面においては変態なのです」

高砂「しゃちょーみたいな無趣味はおーいと思うが」

ゆい「読書は継続できるものじゃないですから」

高砂「娯楽のための読書か。しゅきなときでいーんじゃないかな」

ゆい「高砂さんも慣れてきましたよね」

高砂「うーん、これぐらいでいーか」

ゆい「はい、後は自分でお願いできますか」

高砂「しゃちょーも筋肉をちゅかうんだ」

ゆい「ないの知ってて言ってますよね。やりますけど」

高砂「いちゅたかしゃごが消えてもいーよーにだ」

ゆい「八城ちゃんはいますけど、高砂さんの代わりにはなりませんよ」

高砂「ふくざちゅなかんけーだな」

ゆい「たーんじゅんな腐れ縁ですよ。後は磨夢さん争奪戦ですか」

高砂「なんでしぇんしぇーなのか知らにゃいが、多分魔女の気まぐれってやちゅだー」

ゆい「磨夢さんぐらい食い付きがよくないと、実際試薬や魔法を喜んで受けてくれる人なんていませんよ」

高砂「実験にしては上手くいきしゅぎだからな」

ゆい「ほとんど失敗だらけですけど。並みの人間なら死んでてもおかしくないですよ」

高砂「だからたいきゅーを与えてやったのだ」

ゆい「最初の投与はいかがでしたか。注射でしたかお薬でしたか」

高砂「ちゅーしゃだ。とーぜん失神した。むひょーじょーでもな」

ゆい「耐性つけるのも大変ですね」

高砂「ふつーの人間にはにゃいものだからな」

ゆい「あったら怖いですけど」

高砂「流してくれ」

ゆい「はい」


299-4

ゆい「さて高砂さん」

高砂「露天か」

ゆい「見られるのに快感を覚えます」

高砂「見えないけどな」

ゆい「相反する二つに隔てるものは何もないのです」

高砂「ふたちゅはただのしょんざいにしゅぎない」

ゆい「原始に戻ってみなさい。男女を差別化する必要がないことがわかるでしょう」

高砂「ヒトはヒトであり、悪魔は悪魔だ」

ゆい「さらに抽象的にすれば獣、生き物、ついには分子の塊となるわけですからね」

高砂「ほんとーにくだらないものだな」

ゆい「ヒトを物質に喩えることはできますが、温もりを求めるのは生きている証なのです」

高砂「しゃちょーはずいぶんやしゃしーな」

ゆい「人情というものですよ」

高砂「しょーか」

ゆい「温かいですねぇ。わたしは幸せです」

高砂「ぬるいの間違いだ」

ゆい「わたしにとってはちょうどいい温度です」

高砂「しょんなんじゃ灼熱地獄で死ねる」

ゆい「地獄で生き残るというのも変な話ですけどね」

高砂「あちゅいのはたかしゃごにはつーよーしなかった」

ゆい「さすが火魔法使い、頼もしいです」

高砂「生きてたら死んでたが」

ゆい「死んでいたからこそ耐えられたものなんですねぇ」

高砂「しゃちょーも一度地獄を見てみればいー。あのくしゅり余ってるし」

ゆい「誰が喜んで地獄を見るんですか」

高砂「ましゃか天国にいけるとでも。しゃちょーは金のもーじゃだからだめだ。地獄に落ちる

ゆい「くじ運強いだけなのに、あまりにもあんまりです」

高砂「おみくじも毎年大吉だしな」

ゆい「大吉を引かなきゃ幸運を呼び寄せにくいですからね」

高砂「インチキだ」

ゆい「タネもシカケもございません」

高砂「ましゃかてしゃぐりだけで」

ゆい「はい、ただの運ですけど」

高砂「しょれはたかしゃごにも真似できにゃい」

ゆい「まあわたしの存在意義ですから」

高砂「しゃちょー」

ゆい「わたしはここにいますから、ね」

高砂「うん」


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