2018-02-17 23:08:05 更新

概要

chirutan.txt_5の続きです。今お読みのchirutan.txtは最新です。まったり更新です。前書きで今まで出てきた登場人物を可能な限り紹介しています(名なしのモブは除く)


前書き

今更ながら登場人物の紹介(part6現在)―ちょい役も可能な限り紹介。忘れられた存在も多いです(笑)

主要人物

伊崎 基茂(いざき もとしげ)   どこにでもいる高校生。家では飯にしか出てこない引きこもり

椎木 ちる(しいのき ちる)   基茂の嫁。転校生。話せるコミュ障。極度の人見知り。ぼろアパートで一人暮らし。趣味は読書とガーデニング。怖いもの(人以外)が好き

羽衣 ゆい(はごろも ゆい)   幼女その1。基茂の愛人。最近主人公の座を奪った。神社の巫女。いろいろ電波

高砂(たかさご)    幼女その2。隣町に住む魔女。ゆいの旧友であり、再会してからはやりたい放題している

小室井 八城(こむろい やしろ)   幼女その3。ちるが拾ってきた捨て子。後に伊崎家に加入。姓があるのは作成ミス。高砂最大の被害者。本人は至ってまとも

延原 磨夢(のぶはら まむ)   いろいろちっちゃいが、幼女ではない。無口で無愛想。現伊崎邸の先住民。伊崎家 では家事を行う母的存在。料理の腕は鉄人級。基茂らの学校で教師をやっている

蕨(わらび)   幼女その4。基茂の父が拾ってきた。まだ言葉も発せない段階

レオポン   伊崎家のペット。八城と同じように捨てられていた。何も珍しくない普通のぬこ

三宅 霞(みやけ かすむ)   基茂やちるの後輩。貴重なきょぬーキャラ。放送部所属。格ゲーとネトゲが好き。磨夢とは相思相愛。実家暮らしの地元民

上井 玄那(うわい くろな)   霞の親友の女の子。クラスも部活も一緒。学生だが、ちびっこでぺったんこ。霞よりはライト層のゲーマー。シューティングが得意。ちると同じアパートに住む

マスター   幼女その5。居酒屋のマスター。12時間睡眠の夜行性。名前はルイしか知らない。ブラジル人と日本人のハーフだが、大阪育ちなので、関西弁しか喋れない。軽い料理なら作れる。

ルイ    幼女その6。フランス出身。マスターを追って日本に来た。日中は宅配のアルバイト、夜はマスターの店で働く疲れ知らず。一流の洋菓子職人

ポルトナ   幼女その7。ちるの家に送られた人形。玄那は良い遊び相手


学校の人々(女)    学園ネタは救済処置

村雲 剣(むらくも つるぎ)   ちょっとおバカにゃおにゃのこ。野球部に所属し、ポジションはセカンド。義斗に一途な想いを寄せている

高木 飛鳥(たかぎ あすか)   潤作の妹。ややブラコン。茶道部に所属、野球部のマネージャーも兼ねている

竜瀬 紫餡(たつせ しあん)   学級委員長の女の子。そこそこ恵まれた家庭から電車通学

金子 美竜(かねこ みりゅう)   放送部部長の女の子。学校はサボり気味なので、ボス扱いされている

柘榴(ざくろ)   野球部の女の子。外野手。剣や飛鳥などとはクラスが違う。見た目に反して優れた身体能力を持つ


学校の人々(男)

佐竹 純治(さたけ じゅんじ)   基茂の悪友。メガネ男。ロリを愛する。基本的にモテないキャラだが、飛鳥とは腐れ縁

指宿 義斗(いぶすき よしと)   クラスの文武両道イケメン男。野球部に所属し、ポジションはセカンド

公田 剛(くでん つよし)   坊主男。義斗とは腐れ縁。野球部に所属し、エースを務める

高木 潤作(たかぎ じゅんさく)   飛鳥の兄。野球部部長。能力はそこそこ

舞浜(まいはま)    潤作と同学年。野球部を裏で牛耳るボス的存在

鋼田 楽郎(はがねだ らくろう)   基茂達のクラスの担任。国語教師。サングラスを掛けているが、怖くはない

利登(りと)   数学教師。同僚の磨夢を密かに狙っている

湖 敏樹(みずうみ としき)   音楽教師。選曲はオタク。霞と玄那のクラスの担任でもある



その他の人々 町の人々、あるいは関連人物

村雲 虎徹(むらくも こてつ)   剣の祖父。剣とは一緒にアニメを観る仲。ロリ同志募集中

露崎 合歓(つゆさき ねむ)   自称ちるの姉。ネタを求め、世界を旅する作家

倉津 務(くらつ つかさ)   幼女その8。ドイツ出身。ょぅι゛ょ隊の隊長で、ゆいに忠義を尽くす

伊崎 嘉寿夫(いざき かずお)   基茂の父。実家で漁師をしている

れーちゃん   メイド。マスターの店で働く。夜営業の居酒屋に対して、昼に喫茶店を営業している

ロントット   ロボット。主を探しにきた。マスターの店で働く料理長

井筒(いづつ)   幼女その9。町の銭湯の番頭。ゆい、高砂とは知り合い

ちぇす、くさか、なだ   ネトゲ住民


マスターの店の常連   基本的に出番は少ない

ガル    外国の人。出番は一度きり

ルドルフ   マスターの店の常連。欧州紳士

靖之(やすゆき)    ルドルフの連れ

エーゲル   忍者のおっさん


魔界の皆さん   グタツナ、サフール以外の出番はこれから増やそうと思います

グタツナ   現魔王。平和を愛し、人と魔族の融和を図っている。見た目は兎に近く、かわいい

サフール   魔界の案内人。門番とでもいうべきか

ザーミア   グタツナの参謀ポジ

マクセル   魔界の突撃隊長

ヤゼノ   魔界温泉の番頭

土山牙八(つちやま きばはち)   つっちゃん。三角怪獣。材質は紙のアリクイ


283

マスター「夢の世界?」

ゆい「はい、誰もが望まない結果になったこの世界は非現実に過ぎないのです」

マスター「そうは言うてもうちらはこうして喋ってるわけやし、とても非現実なんて思えんなぁ、るーちゃん」

ルイ「あはは、ゆいのほっぺぷにぷにぃ」

ゆい「触感はありますけど」

マスター「知ってる範囲で残ってるのはシャギー含めて四人、かぁ。記憶も出来てるわ」

ゆい「では仮にですよ。過去の世界、そして今この世界、その二つが存在しているなら、どちらが正しいと思いますか」

マスター「過去なんか正確に思い出せないもんやし、うちは今が正しいと思うけど」

ルイ「でも過去の思い出があるよね。昔があってからの今だっていうでしょ」

ゆい「るーちゃんの言うとおりです。歴史はその対象が世界であれ自分であれ大切なものなんですよ。過去を振り返ることで現在の自分の構造が分かります。人間は漸進的な成長をする生き物ですからね。急激な変化はなし得難いのです」

マスター「というのはあれか。それはありえるってことかな」

ゆい「才能が開花する、いわゆる覚醒ですね。先天的な能力というのはなかなか自覚し難いものですからね。初めての事柄に挑戦し、成功を収めることでその才能に気付くのです」

マスター「るーちゃんのパティシエの才能はうちも気付かんかったわ。本当にやらせてみたらできたっていうか」

ルイ「確かにあまりやってこなかったけど、おじいちゃんの料理してるのを眺めていたというのもあったかも」

ゆい「視覚学習ですか。見るだけで手法を覚えるのはなかなか人間離れしていると思います」

ルイ「わたしが店に入って暫く経ってね、マスターが注文したの。食後のデザートってやつをね。じゃあ昔食べたあれだなってことで作ってみました」

マスター「それがそっくりそのままな味やったみたいでな。うちは当然驚いたけど、一番驚いたんはやっぱるーちゃんやったなぁ」

ルイ「それからね。マスター専属の洋菓子職人として、このお店に勤めることになったの」

ゆい「成程、嘘のような本当の話というわけですか」

マスター「ま、嘘やけどな」

ルイ「あぁ、マスター。嘘吐いたら針山地獄なんだよ」

ゆい「飲むか刺されるか選んでくださいね、マスター」

マスター「いや、るーちゃんも便乗していたし」

ルイ「マスターの嘘を成立させるように話を合わせただけだよ」

カランコロンカラン

高砂「しゃちょー、見つけたぞ」

ゆい「そうですね、そろそろでした。マスター、代金は置いときますね」

マスター「あぁ、おおきにな」

ルイ「またの来店をお待ちしております」


284-1

高砂「腐食した部位を付け替えるのがしゃいきんの楽しみだ」

ゆい「だからって四肢分断する必要はないと思うんですが」

高砂「達磨のしゃちょーもいー」

ゆい「こっちは痛いだけです」

高砂「バラバラしゅきじゃないか」

ゆい「それはそうですが」

高砂「しゃちょーなら食ってもいーかもしれない」

ゆい「同志を得るのは嬉しいことですが、素直に喜べませんねぇ」

高砂「並の人間ならとーに死んでる」

ゆい「いやいや、どうするんですかこれ」

高砂「新しい身体がほしーのだろー。しょんなものは捨て置け」

ゆい「一応今まで使ってきたものなんですが」

高砂「だいじょーぶだ。元来のしぇーのーはもとより、しょれを遥かにりょーがしゅるものを作ってやろー」

ゆい「期待していいんですか」


284-2

高砂「どーだ、あたらしー手足」

ゆい「一見変化は見られませんが」

高砂「ロケットパーンチ」

ゆい「おぉ、腕が火を噴いて飛びました」

高砂「ロケットキーック」

ゆい「おぉ、脚も直線を描いて飛び、爆発四散しました」

高砂「腕があれば何分不自由ないだろ」

ゆい「ありますよ、要介護ですよ」

高砂「ほんとーの手足も渡しょー」

ゆい「動作は問題ありません。お、細さまで再現してくれましたか」

高砂「違和感ないよーに作った」

ゆい「こっちは細工していませんよね」

高砂「ないない、天に誓う」

ゆい「無神論者の癖に」

高砂「しゅーきょーにきょーみないだけだ。大自然の力をきょーじゅして我々は生かしゃれてうだけだ」

ゆい「宗教に入る以前に信仰心の篤い方でした。恐れ入ります」

高砂「まほーはしぜんしゅーはいの結果だ」

ゆい「人間を超越した力は何でもない自然の力なんですね」

高砂「身近にあるものがきょーりょくなのだ。人間がどーぐをもちーて初めて、しょの力を得る」

ゆい「人が生活する為には道具の使用は欠かせません。工業が発展する陰には、最先端の製品を開発した科学者が存在するのです」

高砂「科学者は偉大だ。彼らのけんきゅーあってこそだ。まほーもいつかいめーしゃれてもおかしくなかった」

ゆい「人には理解できないものが魔法ですからね。本当にタネも仕掛けもございませんから」

高砂「けんきゅーきかんのれんちゅーは何がたのしかったのか分からん」

ゆい「未知なる領域には一足踏み込んでみたくなるのです」

高砂「自分の理解のはんちゅーじゃなけりゃー無駄なものよ」

ゆい「八城ちゃんには教えてくれましたけど」

高砂「やしろんには強い意志が感じられたから」

ゆい「純粋な気持ち程可愛いものはありませんよ」

高砂「あれ使ってれば生きてるんだが」

ゆい「もしかして結界教えちゃったんですか。そして自由に扱えるようになったと」

高砂「ああ、たかしゃごもまさか覚えてもらえるなんて思ってなかった」

ゆい「わたしを守ってくれたのは高砂さんではなく八城ちゃん……」

高砂「かのーしぇーはじゅーぶんある」

ゆい「ああ、八城ちゃん今すぐにでも会いたいです」

高砂「連絡が取れればいーが」


285-1

八城「ゆいちゃん」

ゆい「ここは現実ですか」

高砂「ここも向こーも現実だぞ」

八城「魔女さん、こんにちは」

ゆい「高砂さんとはいつも話しているように思えます」

高砂「ははは、たかしゃごもしゃちょーも友達が居ないからな」

八城「あたしが二人を繋ぐ架け橋なんだ」

ゆい「高砂さんとは八城ちゃんに会う前から知り合いですからそれはないです」

高砂「むしろしゃちょーが橋だ」

八城「そっか。ゆいちゃんを橋にして渡ればいいんだ」

高砂「橋なんてなくてもやしろんとは友達だ」

八城「わぁい、友達」

ゆい「………」

高砂「どーした、橋」

ゆい「高砂さんのくせに生意気ですよ」

八城「略してしゃごなま」

高砂「ゆーじょーより利益をゆーしぇんするやちゅとは友達になれない。りよーできる範囲ではりよーしゅるが」

ゆい「高砂さんなりに考えがあるんですね」

高砂「だから、今のけんきゅーきかんと縁を切ることはない」

八城「お友達なの」

高砂「友達じゃにゃい。ただの金庫」

ゆい「表面上は上手くやっているんですよね」

高砂「かんじぇんほーち。きかんにまほーが分かるわけにゃい」

八城「あたしは分かった気がするよ」

ゆい「八城ちゃん、嘘はいけませんよ」

八城「嘘じゃないやい」

高砂「しゅくなくともしゃちょーよっかは理解してる」

ゆい「はいはい、わたしには何度生まれ変わっても分かりませんよ」

八城「やろうと思ったことはないの」

ゆい「ありません。魔道書はみんな横流しです」

高砂「やしろんは勤勉なのにしゃちょーは」

ゆい「人には向き不向きがあるんです。得意分野がありますから……プイッ」

八城「拗ねちった」

高砂「しゅこしいじめしゅぎたか」」

ゆい「いいですよ。海見てきます」

高砂「あまりとーくに行くなよ」

八城「あたしもついていこうかな」

高砂「たかしゃごは留守番しとくな」

ゆい「服は着替えてもらって構いませんよ」

高砂「りょーかいした」


285-2

八城「魔女さんって何でゆいちゃんに厳しいの」

ゆい「八城ちゃんという可愛い弟子ができて自慢したいだけですよ。もとよりわたしに対して素直じゃありませんが」

八城「そゆこったかぁ」

ゆい「はい」

八城「海来んの久しぶりかも」

ゆい「夏が恋しいですねぇ。エックシャイ」

八城「やっぱ冬は寒いや」

ゆい「人気のない砂浜、悪くないです」

八城「夏は来ないの」

ゆい「日に焼けるのはあまり好きくないです」

八城「へぇ……あ、まみーだ」

磨夢「ん」

ゆい「いつも黄昏ていませんか。何か悩みでもありますか。死にたければとりあえず肉を寄越してください」

磨夢「ちょっと入水してくる」

八城「冷たいよ、まみー」

磨夢「寒中水泳」

ゆい「や、やせ我慢もほほどほにしてくださいよっ」

磨夢「………」

八城「ゆいちゃん、めっちゃ震えよる」

ゆい「あああ嵐来ませんかこれ」磨夢「嵐の中、波に飲まれて海の藻屑になりはててくる」

ゆい「なぁんにも戻ってきませんよそれ」

八城「まみー、どうしたの。本当に大丈夫なの」

磨夢「どうもしてない。いつものわたし。それよりゆいの頭は」

ゆい「わたしの頭をどうしたいのですか。高砂さんじゃあるまいし、そんなことはできませんよね」

磨夢「医学的な知識はない」

八城「まみーも魔法使いになればいいよ」

ゆい「あくまで高砂さんの例ですから。何も医学に関わる必要はないんですよ」

磨夢「ん」


286-1

prrr

霞「ん、んんぅ」

ピッ

霞「はひ。三宅れふ」

磨夢「今、朝の三時です」

霞「何時に寝たらそんな時間に起きられるんですか」

磨夢「八時寝七時間で余裕」

霞「先生なら幾らでも縮めてきそうです」

磨夢「早起きして霞の声を聞く。これぞ究極」

霞「起きていることもありますが、大抵は寝て数時間の内なんで甚だ迷惑ですよぅ」

磨夢「明石より早いから」

霞「わたしが明石に行っても誤差程度ですよ多分」

磨夢「例えばラジオ体操をする際、わたしが第二を始めたとき、霞は首を回している」

霞「その間じゃないでしょうかねぇ。それこそ沖縄と北海道くらい離れていないと絶対的な差は見られないんじゃないですか」

磨夢「ちょっとロンドン行ってくる」

霞「何も半日ずらすことはないです。今はおやつの時間ですよ」


286-2

磨夢「ペプシうまし」

霞「コークうまし」

磨夢「違いが分からない」

霞「美味しいところがいい、ペプシネクスト」

磨夢「これゼロだけど」

霞「ふぇぇぇん」

磨夢「霞、今度卒アル見して」

霞「中学の時は根暗だったので、小学校の時のをお見せしましょう」

磨夢「血まみれになるけどいい?」

霞「それは困りますよぅ。永久保存版ですから、老後に半生を振り返ってみたいんです」

磨夢「それまでの空白期間は何していましたか」

霞「実家でネトゲ三昧……ですかね。一家で立ち上げたギルド、まさかここまで成長するとは思わなんだ」

磨夢「ということはわたしも立役者」

霞「直接的には関わっていないですけどね」

磨夢「ん」

霞「何だか頭が働かないです」

磨夢「そっち行こか」

霞「残念ながら先生が来ても変わらないと思います」

磨夢「それは残念」

霞「ではおやすみなさい」

磨夢「おやすみ」


287

高砂「しゃちょー、生きてるか」

ゆい「冬眠なんてしていませんよ。わたしは年中無休営業です」

高砂「はつもーでに来た」

ゆい「表はかなり盛り上がっているでしょう」

高砂「任しぇっきりなのか」

ゆい「明らかに一人で処理できる範疇を超えています。ああいうのは他人に任せれば良いのです」

高砂「だめ巫女だなー」

ゆい「高砂さんもあの中には居られないでしょう」

高砂「ああ、しょーゆーことか。しょれならたかしゃごも同じだ」

ゆい「休暇はみな平等に与えられるべきです」

高砂「おみくじはあるか」

ゆい「ちっちゃいのならありますよ」

高砂「はい、五円」

ゆい「お賽銭じゃないですが、まあこれでいいでしょう」

高砂「よし、じゃあ引こう」

ガサゴサ

高砂「ぐにゅ?」

ゆい「生肉が入っているだけです。続けてください」

高砂「あーじゃーこれで」

ドサッ

ゆい「美味しそうですね。煮ますか」

高砂「ちゅぎの箱を頼む」

ゆい「なら、これでしょう」

高砂「うむ。じゃー引くぞ」

ガサゴソ

ゆい「どうでしたか。今年の運勢は」

高砂「凶だ。まーこんなとこもあるよな」

ゆい「高砂さんは吉なんて望まないでしょう」

高砂「ははは、しょーゆーたいしちゅだからな」

ゆい「魔に関係する者が神頼みするわけがないですからね」

高砂「しゃちょーが偽善者に見えるな」

ゆい「巫女を見つけなきゃ完全に隠遁生活でしたよ」

高砂「しゃちょーもまほーちゅかいになれば良かった」

ゆい「仮になったとしても、高砂さんにはとても及ばなかったでしょう」

高砂「ふくしゅーのぞくしぇーを覚えるだけで、たかしゃごを超えるぞ」

ゆい「一つの属性に特化するのも十分優秀ですよ」

高砂「しょーだな。ふくしゅーあちゅかえても、威力が弱けりゃだめだ」

ゆい「火魔法は人気なものじゃないですか。身近なものとして」

高砂「あかまほーは人気だ。後は水をあちゅかうあおまほーだな。ちすいかふーはとっちゅきやしゅてわりかし人気だ。何度もゆーよーに黒白は物好きしかやらない」

ゆい「黒魔法なら昔ハマってましたねぇ」

高砂「何か呼び出しぇたか」

ゆい「いいえ、霊の力だけではどうしようもないのです」

高砂「まほーじんは描いたか」

ゆい「描きました」

高砂「単に魔力が足りない」

ゆい「雰囲気だけは楽しめましたよ」

高砂「一体だけじゃない。団体しゃまにお越しいただくのだ」

ゆい「お祭りはハロウィンだけにしてくださいね。神社にまで呼ばないでいいです」

高砂「町のちゅーしんのほーがめーわくだと思うが」

ゆい「どこで開いても迷惑ですよ。だからハロウィンでごまかすのです」

高砂「化け物に扮するなら本物がいたって構いやしにゃーこった」

ゆい「今年からはわたしが話を通しておきますよ。いくら安全と雖も魔族の皆さんも石を投げられるのは不快でしょう」

高砂「しぇっとくは二のちゅぎだろー」

ゆい「はい、向こうがどう思われようと、儀式は行われるのです」高砂「しょのこーしょーは意味をなさないな」

ゆい「今年のハロウィンは例年より派手に行われると彼らの脳内に刻むのです」

高砂「しゃちょーはいつも人頼みだなぁ」

ゆい「高砂さんみたいな人を見れば誰だって頼りますよ」

高砂「ほー。愚かなやちゅらだ」

ゆい「おっとろしい人です」

高砂「たかしゃごのゆーじんはしゃちょーとやしろん、しょれと、ばんとー」

ゆい「井筒さんとこ行きたくないですか」

高砂「たかしゃごははつもーでに来たのだが」

ゆい「絵馬に願いを書いてください」

高砂「人魔のきょーぞん」

ゆい「それは是非叶ってほしいです」

高砂「しゃいしぇん入れてくる。時が止まったらたかしゃごの番」

ゆい「割り込みはいけませんよ」

高砂「分かった、ちゃんと並ぶ」

ゆい「………」


288-1

カランコロンカラン

マスター「いらっしゃーい」

土山「マスター、蟻丼一つ」

マスター「お客さんの要望に応えたいのはやまやまやけど、そんなものはない」

土山「じゃあ仕方ない。おすすめ頼む」

マスター「好き嫌いしないのはええことや」


288-2

土山「魔界も変わったな。人が住んでいるとは」

マスター「こんなことやってるのはうちらくらいやけどな」

土山「そういや人間界は滅びたんだってね。こっち来てて良かった」

マスター「お客さんもあっちに住んでたん」

土山「うん。あっちに住んでたが、前魔王が倒されてからはこっちの者になったよ」

マスター「前魔王ってのは悪い人やったん」

土山「悪いやっちゃあ悪い奴だな。定番の世界征服を掲げていた。一度はねのけたと思えば第三勢力が現れたな。世界は混沌に包まれた」

マスター「まあ魔王らしいな。その第三勢力ってのはどんなのさ」

土山「前魔王より世界征服の意志が強い輩だよ。遂に奴らは結託した。オレの友人が正義の刃の下、奮闘したよ。世紀の大決戦ってやつだな」

マスター「結果正義が勝って今の魔王があるってわけやな」

土山「そう、総力上げて潰した。ただ犠牲は多かったけどな。それはともかく現魔王になってからは本当に平和だ。だからこっちに住むことにした」

マスター「やからそれ以降の人間界のことは全く知らんってわけか。そういう人も居るんやね」

土山「今残っている人間はマスターだけか」

マスター「いや、うちの他にもう一人可愛い店員がおるし、後知り合いに二人おるわ」

土山「選ばれし四人か。人類再興の時を祈っているよ」

マスター「みんな女やし、こればっかはどうしようも出来んなぁ」

土山「マスターは好きな魔族とかいるのか」

マスター「お客様にそんな感情を抱いたことはありません。大体何や好きな魔族って。確かに人間とは恋愛できんなったけど」

土山「こんな世だ。マスターも近い未来はグフフ。ちなみにオレは一生独身だから協力しないぞ」

マスター「えらく男らしいな」

土山「マスターは将来ないすばでぃーになると確信している。きっと良い相手が見つかると思うぞ」

マスター「はは、おおきに。体型を見て惹かれるというのもどうかと思うけど」

土山「ところで可愛い店員はまだか」

マスター「さっき寝たので、明日いらしてね」

土山「覗きに行っていいか」

マスター「魔王様に借りてる店でいうのもあれやけど、関係者以外立入禁止です」

土山「そいつぁ残念だ」

カランコロンカラン

マスター「魔女さん、いらっしゃーい」

土山「何ぃ、魔女だと」

高砂「いかにもたかしゃごは魔女だ」

土山「おー、ほのかな灯りじゃないか」

高砂「この店燃やしてもいーんだが」

マスター「放火魔は帰ってもらうわ」

高砂「魔界に規則などないだろーに」

土山「まぁ無法地帯だな。人間界とは違う」

マスター「その人間がやろうとしててんけどな」

高砂「まーいーや。勘弁してやる」

土山「炎以外に何かあるのか」

高砂「元素まほーはほのーだけだが、禁断まほーもしゅこし

土山「禁断魔法か。ここじゃ言えないか」

高砂「初見には無理だ。まほーにきょーみがあるのか」

土山「オレに使えるとは思えんしドーピングしとく」

マスター「ムキムキよりしわしわになりそうやわ」

土山「男は己を磨かねばならんからな。てゅるってゅるの肌を目指すのだ」

マスター「ちょっと触ってええか」

土山「よし来い。いつまでもくしゃくしゃとは言わせないぜ」

マスター「あっ、思ってた通りの感触や」

土山「人は紙などとほざくが、こう見えてアリクイなんです」

マスター「ややっこいやっちゃなー」

高砂「燃やしてみたい」

土山「オレを燃やせば、第二第三の土山が来るぜ。申し遅れた、土山です。つっちゃんと呼んでくれ」

高砂「たかしゃごはたかしゃごだ。よろしく」

土山「気が合いそうだな。よろしく頼む」

マスター「ちなみにシャギーはそんなにうちに来うへんで」

高砂「しゃちょーと人を探しているからな」

土山「そいつがもう一人の生存者か」

高砂「しょのとーり。かじゅしゅないしぇーぞんしゃだ」

土山「その社長とやらはどこに」

高砂「しゃー、どっかで寝てるんじゃないか」

土山「今は何時だ」

マスター「常闇の魔界じゃ分からんわ」

高砂「眠いときに寝ればいーのだ」

土山「確かにオレもそうしてたよ。何とも原始的だな」

マスター「時計はあっても意味を為さんこったな。無用の長物ってやつ」

高砂「しょもしょも魔族のれんちゅーにしゅいみんがあるん、だろか…zzz」

マスター「店内での居眠りは禁止ですよ、お客さあああん」

土山「やっぱり夜なんじゃないのか」

マスター「そうかもしれへんなぁ」


288-3

ルイ「もう朝なの」

マスター「朝なんちゃうかな。おはようるーちゃん。どんくら寝た思う」

ルイ「こんなに寝たの久しぶりってくらい。十時間は寝たかなぁ」

マスター「向こうおった時はよっぽど無茶な生活しててんな」

ルイ「わたしは楽しかったからいいけど。七、八時間睡眠はしてたから普通だよ。むしろ十二時間寝てたマスターがすごい」

マスター「そういう体質なんよ。うちの場合、七八時間なんて夢の中やし。やっぱ個人差あるんやなぁって改めて実感した」

ルイ「そだね。普通なんてないんだよ」

マスター「じゃあそろそろ寝るわ」

ルイ「あっ、わたしも寝直そうかな」

マスター「なんやそれ。確かに店は閉めたけど」

ルイ「だからすることないし、寝ちゃおかな作戦」

マスター「るーちゃんならこっちでもほかの仕事見つけられる思うけどなぁ」

ルイ「どうかなぁ。外出たら多分戻ってこれなくなるよ」

マスター「外出られへんなんて、うちとおんなじになっちゃうな」

ルイ「それもいいかなぁなんて。早速十二時間睡眠実践してみよっかな」

マスター「また寝たら二十四時間睡眠なんで。起きとき」

ルイ「起きててもすることないよぅ」

マスター「灯り消すで。おやすみ」

フッ

ルイ「真っ暗なの」

マスター「zzz」

ルイ「寝つくの早。わたしも寝ちゃおっと」


289-1

少年「こ、こんにちは」

ゆい「はい、こんにちは」

少年「あの、人を殺しちゃったんですが」

ゆい「そうですか。まだ新鮮ですか」

少年「あ、はい。これです」

ゆい「若くして才能がありますね。時間はどれくらい掛かりましたか」

少年「怖くて、三時間掛かりました」

ゆい「初心者の方はそのくらいが妥当ですよ。一日二日置かれるよりはましです」

少年「そうですか。変わった人ですね」

ゆい「よく言われます。しかし、わたしはそれを欲しているだけなのです」

少年「ただ、欲するだけなんですね」

ゆい「味を知っといた方がいいですよ。将来の飢饉で役立ちます」

少年「あ、遠慮しておきます」

ゆい「誰も彼も釣れないものですねぇ」


289-2

高砂「やーしょーねん。消し炭になるか人形になるかどっちがいー」

少年「あ、いや、その」

ゆい「高砂さんいけませんよ。この方は良い人なんですから」

高砂「あーしょっちかんけーか。なら問題ない」

少年「ほっ」

ゆい「世間が騒いでも素知らぬふりをするのです。これだけは守ってくださいね。いずれ迷宮入りしますから」

少年「はい」

高砂「まーいざとゆーときは守ってやるから安心しろ。ここに連絡してくれ。ゆーしゅーな社員がおーたいしゅる」

ゆい「関係ない人を巻き込まないでください。これは三人だけの秘密です」

高砂「しゃちょーが他人に頼ってばかりなんじゃないか」

ゆい「そうですね。わたし一人じゃ無力です」

少年「………」

高砂「らしくないな、しゃちょー」

ゆい「わたしも何か特殊能力を備えたいです」

高砂「ゆーれいに顔が広いじゃないか」

ゆい「勘違いしないでほしいんですけどね。わたしに見えて話し掛けても向こうは無関心なのが殆どですから」

少年「幽霊が見えるんですか」

ゆい「はい。でもその死体の霊はここにあらずですね。既に食用肉です」

高砂「現場でしゃまよってるかな」

ゆい「どこで殺したなんざ興味ないですね。早く捌いてください」

高砂「たかしゃごはりょーりにんじゃないぞ。よしょ当たりたまえ」

ゆい「むぅ、仕方がありませんね。じゃあ大将の所まで行きますか。あ、あなたは帰って大丈夫ですよ。ご協力ありがとうございます。またよろしくお願いしますね」

少年「はあ、こちらこそ、ありがとうございます。ではこれにて失礼します」

高砂「ありゃふつーのめじゃないな。いつかしゃちょーも殺しゃれりゅ」

ゆい「ややっ、身内以外に殺されるタマじゃないですよ。安心してください」

高砂「成程、身内を増やしゅほど危険になるか。暗い夜道に気をちゅけろ」

ゆい「高砂さんしか信用できないかもです」

高砂「家族はどーした家族は」

ゆい「みんなわたしに対していつ牙をむくか分からないのです。愛している故にそれが怖いのです」

高砂「しょの時はこの町ごと焼き払ってやる」

ゆい「神社の人間としては悲しい話ですねぇ」

高砂「ならしんよーするしかないだろー」

ゆい「杞憂でしょうか」


290-1

八城「ゆいちゃん、お風呂の時間だよ」

ゆい「いいですねぇ」

八城「まみー、ここは任せたよ」

磨夢「ん」

基茂「オレは部屋に戻ろっかな」

レオポン「ニャア」

磨夢「これは珍しい」

基茂「媚びるなし。ちょっとgatoo動画観てくる」

磨夢「アイゴー」

基茂「どっちもやりすぎだ」


290-2

ゆい「八城ちゃん、最近面白いことはありましたか」

八城「うーん、特に何にも。お兄ちゃんはまだ忙しいし」

ゆい「高砂さんとは会いましたか」

八城「会わないにゃあ。魔女さんはゆいちゃんかいるとこにしか来ないもん」

ゆい「八城ちゃんの事も友達と認識しているはずですけどねぇ」

八城「あっ、魔女さんで思い出した。変な夢見るの」

ゆい「どんな夢ですか」

八城「未来の話だけどね。みんなが大人になるのに、ゆいちゃんと魔女さんだけ今と変わんないままなの」

ゆい「まぁ、そうなるでしょうねぇ。決して嘘とは言い切れません」

八城「ゆいちゃんは特殊な肉体を持ってるの。骨と皮だけにしか見えないけど」

ゆい「この肉体は借り物です。わたしは正義の心に感銘を受けて魂を預けたのです」

八城「正義の味方かな」

ゆい「この町は犯罪が多いですからね。誰かが立ち上がらねばならないのです。わたしは神社からこの俯瞰風景を監視しています」

八城「それでお巡りさんに通報するの」

ゆい「お巡りさんとは関わりたくないですねぇ。磨夢さんが勝手にやってくれますし」

八城「右腕ってやつだね」

ゆい「わたしは対等な関係を望んでいるんですけどね。磨夢さんが高砂さんくらい信頼できる存在になるのはまだ先になりそうです」

八城「そうなの」

ゆい「まだどこかで磨夢さんを脅えているわたしがいます。磨夢さんと二人でお風呂なんて不可能です」

八城「あはは、あたしはいけるけどな」

ゆい「八城ちゃんは可愛いですからね、特別なんですよ」

八城「ゆいちゃんが可愛いからだと思うけど」

ゆい「磨夢さんがそんなこと思ってますかねぇ」

八城「にゃあ、ゆいちゃんが可愛くないわけがないよ」

ゆい「あぁだからあんな風に」

八城「まともに入れてるのはあたしぐらいかにゃ」

ゆい「まともなのは八城ちゃんだけですよねぇ」

八城「らびぃもいるけどね」

ゆい「蕨ちゃんと入ったらお姉ちゃんできると思います」

八城「ゆいねぇやーい」

ゆい「なんですか、八城ちゃん」

八城「何も変わらないね」

ゆい「ですねぇ」

八城「じゃああたしがお姉ちゃんになるよ」

ゆい「八城ちゃんはおばあちゃんですよ」

八城「そうねぇ。お互い年を取ったものよね」

ゆい「年を取っても若い肉体を維持すれば気にしなくなりますよ」

八城「ほんとそうだよね」


290-3

八城「あっがりー」

ゆい「牛乳戴きますね」

八城「あ、あたしも」

高砂「たかしゃごはトマトジュースが欲しい」

ゆい「誰も飲まないからありませんよ。要望は磨夢さんへどうぞ」

高砂「しょれは残念だ。いちおーこのほわいとぼーどに書いておこー」

八城「魔女さんこんばんは。お風呂どうぞ」

高砂「くしょーかんじぇんに出遅えた」

ゆい「冬は冷えますからね。入った方がいいですよ」

高砂「人ん家で一人かー」

蕨「?」

高砂「よし、そこのじょーちゃん、一緒に風呂入ろー」

蕨「♪」

八城「魔女さんとらびぃって初対面だよね」

ゆい「そうですね。しかし蕨ちゃんがあんなあっさりとついていくとは驚きです」

八城「あれも魔法なの」

ゆい「それはないと思います」

磨夢「蕨の将来が心配」

ゆい「高砂さんは不審者じゃありませんよ。ちょっと変わってますけど」

八城「魔女さんは良い人だよ」

磨夢「ん、状況次第で蕨を預けよう」

ゆい「磨夢さん」

磨夢「ついでに八城も」

ゆい「兄さんはわたしが引き取りますよ」

八城「まみー寂しくなるよ」

磨夢「基茂来るまでは一人だったから大丈夫」

ゆい「それはそれでお家がもったいないですね。兄さんは返しましょう」

磨夢「いらない」

ゆい「仕方ないですねぇ、ちるさんに引き渡します」

八城「お兄ちゃんはそれが一番だね」

磨夢「確実にヒモになる」

ゆい「家庭崩壊しそうですね」

八城「やっぱりまみーがいなきゃだめだよぅ」

磨夢「………」

ゆい「財産面はわたしが支援するので、なんとかなるとは思いますけど」

磨夢「甘やかしすぎは良くない」

ゆい「今も大して変わりませんよ」


290-4

基茂「だよな、言ってくると思った」

磨夢「ゆいは金銭感覚が狂ってるから」

基茂「いつかはそんな日も来るよな」

磨夢「基茂なら大丈夫」

基茂「ありがとな」


290-5

八城「じゃあさ、やっぱりまみーはお母さんになるわけだよね」

ゆい「わたしにとっては契約者ですが」

高砂「あがったりー」

蕨「♪」

八城「薄手の魔女さんって貴重だね」

高砂「部屋着だ。ちなみにしょーぞくも夏服と冬服があって……くはは」

ゆい「何こっち見て笑ってるんですか。わたしもあんまし変わりませんよ」

八城「寒いときは着込まにゃならんね」

ゆい「春が待ち遠しいですねぇ」

高砂「ところで二人して何の話をしてたんだ」

八城「まみーはやっぱまみぃだねって話」

ゆい「磨夢さんは我が家の母なる存在です、と訳しましょう」

高砂「母か。親無き子にはひつよーだな」

ゆい「あらご存知でしたか。わたしたちみんなワケありりんごです」

高砂「じゃーたかしゃごも一緒だな。仲間に」

磨夢「無理」

八城「まみーなんで。部屋は空いてるじゃんさ」

磨夢「わたしが耐えられない」

高砂「よろしー。じゃーしぇんしぇーでてーきてきに実験を行う。その結果に基づいて、しゃちょーをかいぞーしゅる」

ゆい「良いんですか、磨夢さん」

磨夢「ん」

八城「にゃんだかなー」

ゆい「ほんとよく分かりませんよねぇ」

高砂「しゅーかんって怖いな」

ゆい「磨夢さんをあんなのにしたのは高砂さんでしょう」

八城「まみーまみー」

磨夢「ん」

八城「まみーはおちゅーしゃとか怖くないの」

磨夢「ん、慣れているから」

八城「ふぅん」

高砂「まかいりゅーかいぼーじゅつは心得ている」

ゆい「ああ、わたしの身体はどうなるのやら」

磨夢「期待してる」

高砂「とーといぎしぇー、無駄にはしない」

八城「魔女さんかっこいい」

ゆい「あぅぅ」


291

舞浜「校舎周り五周。十分後に出発。各自準備しておくように」

みんな「ウス!」

剣「あれれ、あすぽん、部長来ちょらんの」

飛鳥「お兄ちゃん風邪みたいでね。今日は部活休むって」

剣「へぇ、そいつぁ大変ね。試合はまだ先だけど」

飛鳥「風邪をひかない人は羨ましいとお兄ちゃん言ってた」

剣「わはは、わたしは健康には気をかけているんでね。風邪なんてひかないね」

柘榴「へくちっ」

飛鳥「柘榴ちゃんは風邪かな」

剣「二月は寒いから仕方ないよ」

柘榴「なんでもなーい。無理して出てきてたりしてないのー」

剣「今から走るけど大丈夫かい」

柘榴「それは無理かな」

飛鳥「お大事にー」

柘榴「筋トレくらいならわたしにもできます」

剣「ザクロフは個人的に無尽蔵の体力を持つ超人だと思ってた」

柘榴「寝言は寝て言うんだ」

剣「外野手はやっぱりすごいよ。あんなに走るんだもの」

柘榴「走るときは走るけど、来ないときはすっごく暇なのさ」

剣「わたしも外野手転向しようかな」

柘榴「二塁手抜けるのは痛いよ」

義斗「そこのお二人さん、そろそろ出発するよ」

柘榴「あっ、わたしは階段ダッシュやっときます」

義斗「こんなに良い日なのに勿体ないな」

剣「雨の日メニューはザクロフに任せよう」

柘榴「ちょっと雨乞いの儀式を」

義斗「やめて」

剣「行くよ、よっしー」

義斗「柘榴ちゃんは来ないんだね」

柘榴「体調が優れないんで別メニュー取り組みまふ」

剣「っていうことなんだ」

義斗「分かった、舞浜さんには僕が伝言しておくよ」

柘榴「さんきゅー」


292-1

ちる「………」

ポルトナ「ご主人様」

ちる「は、わたしは誰」

ポルトナ「しっかりしてください。平和に過ごしすぎて我を忘れてますよ」

ちる「平和、です。日々災いなく、平穏に、暮らして、きました。わたしは、幸せ、です」

ポルトナ「わたしは少し退屈です。ご主人々も玄那様のように、遊んでほしいです」

ちる「わたしは、読書とガーデニングしか、できません」

ポルトナ「庭の植物はご主人様が大丈夫でもわたしは食べられてしまいそうです」

ちる「みんな良い子、です。気の弱い、わたしが、大丈夫、ですから、ポルたんなら尚更、です」

ガララッ

ポルトナ「今外から開きましたけど」

ちる「窓に、寄りかかって、いる子なの、で、鍵を、開けると、自動で、開くん、です」

ポルトナ「ご主人様がお先に」

ちる「食べられたり、しません、よ」

ポルトナ「大きさが、違いすぎです」

ちる「ポルたんが、すっぽり収まる、口、ですか」

ポルトナ「わたしを守ってほしいです」

ちる「みんな、おとなしいん、ですが」

ガササッ

ポルトナ「こっち見ないでください」

ちる「この子は、ポルたんが、気に入ったん、です。犬が、尻尾を、振っている、みたいに」

ポルトナ「そうですね、涎垂らしています」

ちる「ポルたん、固まって、ばっかり、なので、わたし、一人、で、行きます」

ポルトナ「その方がいいみたいです」


292-2

ちる「水やり、終わり、ました」

ポルトナ「頭から血が出てますけど」

ちる「愛の、為せる、業、です」

ポルトナ「包帯巻きますね」

ちる「ありがとう、ござい、ます」

ポルトナ「………」


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