ひと段落ついたやつ
戦いが、ひと段落つきました。でも、提督には大事な大事な仕事が残っています。この最も重大な仕事をどうこなすのか。それを眺めるお話です。
流石に戦争なだけあって、終わってみるとあっけなかったなぁ、なんて事は一切無かった。こちらも、あちらも、記録するには膨大すぎるほどの命を散らした。
彼女ら、艦娘達の獅子奮迅の活躍の結果、我々人間側が勝った。晴れて人類は海と平和を取り戻したのだ。
さて、
これからどうしたものか。
昼下がり、鎮守府近くの小さなカフェにてコーヒー一杯をお供にこんなことを考えていた。
自分は事後処理もあるし、このまま軍に残るつもりだ。それに、勝利し平和になったとはいえ、不安の種が完全に消えたわけではない。まだここでやることが山積している。
でも、
彼女らはどうするのだろう。
彼女らは、国のために普通の人生を捨てて戦い抜いた彼女達は、これからどうするのだろう。
軍に残る者。軍を離れる者。離れた先で、就職するのか、就学するのか。等々…
こればかりは、提督として彼女らの舵を取ってきた自分がなんとかせねばならないのだろう。
戦いは終わっても、こればかりは変わらない。
自分は彼女達の指揮官だ。せめて航路を示してやることくらいはできるはずだ。しなければならぬ。
これから始まるのは何も、絶望にうす暗かったり、涙のシミがついたような、しめっぽくて悲しい話ではない。
再起の物語だ。先行きの明るい、静かな力強さに溢れた再起の物語だ。笑顔と優しさに溢れた、そういった物語だ。
更新は遅いです。
"ひと"段落じゃなくて"いち"段落だよ