2018-03-06 16:26:46 更新

概要

郡千景と高嶋友奈は同じ大学に通っている
高嶋の住むアパートで宅飲みをした翌日のお話です


「高嶋さ......いっ!」


目が覚めると猛烈な頭痛に襲われた

辺りにはお酒の空き缶が散らばっている


「いつのまに寝たのよ、私」


途中から記憶が飛んでいつのまにか眠っていたらしい

後ろを見ると顔をしかめながら眠る高嶋さんがいた

頭痛を我慢しながら高嶋さんを起こす


「高嶋さん、起きて。高嶋さん」


浅い眠りから目覚めた高嶋さんも私と同じように頭を抑えている


「ぐんちゃーーーん......頭痛い」

「私もよ。お水いる?」

「いる」


なんとか立ち上がれるまでは回復したので水を汲んでくる

いつもの元気はどこへやら、全く余裕のない高嶋さんに新鮮味を覚える


「はい、起き上がれる?」

「なんとかね」


お水を渡して二人で飲み干す

頭痛は治まらないけど頭はスッキリした


「ぐんちゃん、今日は何限から?」

「私は5限からよ。高嶋さんは特になかったはずよね?」

「うん、まだ時間あるね」


時計は朝の9時を指している

水を飲んで余裕ができたからかお互いを見つめる


「あ、あのねぐんちゃん」

「なに?高嶋さん」

「昨夜のことって覚えてる?」


赤面した顔でもじもじしながら問いかけてくる

何かあったのだろうか


「一緒にお酒を飲んでいたことまでは覚えているけれどその後は覚えていないわ」

「そっか......」


しゅんとした高嶋さんもまた趣がある

けれど、それ以上に気になっていることがある


「ところで、どうして私達は下着姿なのかしら?」


なんとなく口に出してみると高嶋さんの顔が真っ赤になってうずくまってしまった


「た、高嶋さん?私なにか気に障ることを言った?」


おろおろしながら近寄るとスクッと立ち上がった高嶋さんがずんずんと台所へ歩く


「わ、私お味噌汁作るね!」

「高嶋さんのお味噌汁なら毎日飲みたいわ」

「!!!」


ビクっと跳ね上がったように見える。顔はこちらを向いていないが耳が真っ赤だ

もしかして二日酔いで辛いのを押しているのだろうか


「も、もし二日酔いが辛いのなら私が作るけど?」

「ぐんちゃんは!......ぐんちゃんは、片づけをお願いね」


拒むように言われてしまった。やはり昨晩は何かがあったみたい

聞きたい気持ちを押し込み部屋の片付けをする


「おまたせー!あっさりなのにしじみのお味噌汁ー!」

「ありがとう高嶋さっつっ!」


お味噌汁を受け取るときに少しこぼしてしまった

お味噌汁が太ももを伝う


「あっ、ぐんちゃん!」


高嶋さんがこちらへ近づき

私の太ももについたお味噌汁を舐め取った


何?今高嶋さんは何を?

舐めた?私を?舐めた?ペロっと?

どうして?どういう気持ちの変わり方?

昨晩?昨晩なの?昨晩の私は何をしたの?


「昨日ね」

「はひっ!」

「ぐんちゃん、自分の身体にお酒を垂らして私に飲ませてたんだよ?」


なぜ覚えていないのか


「でも、忘れちゃうなんてひどいよ。私ははっきり覚えてるのに」

「責任は取るわ」

「ぐんちゃん?」

「昨晩の事は覚えていないけれど高嶋さんの言うなら私はきっとそうしていたのね」

「あっ、あのね!」

「こんな形になってしまって申し訳ないけれど、責任を取って。高嶋さん!」

「は、はいっ!」


高嶋さんが正座をする


「私も高嶋さんの身体からお酒を飲むわ」

「......へっ?」

「さあ、高嶋さんここにまだ残ったお酒があるわ。大丈夫よ。今日は休むから今から飲んでも問題ないわ」

「ぐ、ぐんちゃん実は冗談で」

「どこから飲んで欲しいか要望があればなんでも聞くわ」


高嶋さんにさせてしまったことの罪滅ぼしとしてせめて私も同じ事をする

目には目を歯には歯を


「じゃ、じゃあ......じゃなくってね!冗談!あれは嘘だから!」

「嘘?」

「ぐんちゃんをちょっと困らせたくって嘘をついちゃったんだ!」

「そう、残念ね」

「う、うん。ごめんね?昨日のぐんちゃんは何もせずにそのまま寝ちゃってたよ」


本当に残念


「お味噌汁飲んだらシャワー浴びておいでよ。汗でべとべとだよ」

「それじゃあ借りるわ。タオルは」

「タオルはいつもの場所に置いとくね」


下着を脱いでシャワーへ入る

鏡に映る自分の姿にふと目をやる

首元に痣がある

前からは見えにくい位置だ


「いつぶつけたのかしら」


痣をよく見るために背中向きになり振り向く


「なっ!」


背中の至るところに痣ができている

よく見ると腕にもある


「よく今まで気がつかなかったものね」


腕の痣をよく見ると、全て内出血のようだった


「ぐんちゃん!タオル置いたからね!」


高嶋さんがタオルを置いていったみたい

シャワーをよく浴びて汗を流す



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うん。ぐんちゃんは昨日何もしなかったよ

ぐんちゃんはね?


高嶋友奈はひとり微笑んだ


郡ND


後書き

ぐんたかで大学生で何か書こうと思ったら勝手にこうなりました
若干ゃR-15っぽい感じになりましたがきっと大丈夫
読み返してないので後々、思うところがあれば加筆修正を行います
完結ってなんだよ(哲学)


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2018-03-06 19:33:36

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