2018-04-01 15:38:57 更新

青い海、穏やかな街並み、暖かい人達...

これは、そんな幸せな環境で育った3人の愛が生んだ物語


千歌「よーし!今日も練習だあ!!」


ダイヤ「予選まであと少しですからね。気を引き締めていきましょう!」


花丸「まるも、やる気出てきたずらあ!」


ルビィ「ルビィも!!花丸ちゃん一緒にがんばルビィしようね!」


花丸「うん!!」


廃校を阻止する為、スクールアイドル活動に励む9人。学校の屋上で微笑ましい姿を見せている。


果南「さあ、ストレッチやるよ!」


善子「くっくっく...堕天使ヨハネの魔力を発揮すべき時。痛あああいいいい!!」


曜「よしこちゃん、相変わらず体硬いねえ」


善子「違うわよ!これは、仮の姿...堕天を限界まで高まればこんなの余ゆぅぅぅ」


花丸「冗談はよしこちゃんずら」グイッ


善子「いっったああああい!!」


曜「これは、頑張らなきゃね(笑)」


そうこうしている内に日も暮れていき、9人にも疲れが見えている


果南「今日は、こんな感じで終わりかなあ」


鞠莉「そうね、バス間に合わなかったら困るし」


千歌「疲れたあ!でも、なんだか動きが掴めてた気がする!」


梨子「そうだね、だんだん完成に近づいてきてる!」


ダイヤ「この調子で頑張っていきましょうね」


8人「うん!」


そんな、彼女達は今日も幸せに家路に帰ろうとした。

・・・・・・・自分達を見つめる黒い視線に一切気付かず。・・・・・・・・


ガラン!!!


果南「ん?何の音かな」


曜「屋上からだね」


千歌「私、見てくるよ!」


曜「私も行くよー」


千歌「いいよ、二人は先行ってていいよ」


果南「気を付けてね」


千歌「はーい」


コツンコツンと階段を上り、屋上のドアを開ける


千歌「何かが落っこちたのかなあ」


そう言って辺りを見回す。


?「あ、キタキタ。千歌ー」


角の方から声が聞こえる


千歌「あ、久しぶりー」


そこには、いつき、むつ、よしみの三人が立っていた


むつ「あのさあ、千歌に伝えたいことがあるんだ」


千歌「え?何?」


ドスッ


千歌「うぐっ...」


咄嗟の出来事、よしみの拳が千歌のみぞおちに入る


千歌が倒れ込んだ周りを三人が囲む


いつき「私、見てて思うんだあ。Aqoursのメンバーってさあ今は、頑張ります!みたいな感じで明るい雰囲気振りまいてるけど、実際の所、どうしようも無いよね。」


千歌「え...」


よしみ「そうだよ、図書室で籠ってるド陰キャとか、それに戯れるぶりっ子野郎、自己紹介で早々しくじって、不登校になったどうしようも無い厨二、固い事しか考えれないお嬢様気取りな生徒会長、親のスネ齧ってる阿呆な理事長だっけ」


千歌「ちょ、何言ってるの!!!大切な友達にそんな酷いこと...」


むつ「あっはっはっは!!もう、ヤバすぎるって!! でもね、1番ヤバいのはあんたなんだよ、千歌」


千歌「な、なんで.......?」


むつ「東京から越してきて人気者になれる筈の梨子ちゃん、スポーツ抜群な曜ちゃんと果南さん。勿体無いよねえ、こんな無防備な物に付き合わされて。それに貶めたのは全部千歌なんだよ」


むつ「他のメンバーも昔のままだったら、まだ自分の中に篭もれて楽だっただろうに。全部あなたが引きずり出したんだよ」


千歌「違うもん!みんな同じ目標を持って頑張ってくれてる。」


いつき「今だけだよ、後になって気付くよ。なんで、ついていっちゃったんだろうって。輝きを見つけようって言って誘っておいて、結局あなたが誘い込むのは闇なんだよ!!!」


千歌「うそ...私、そんな...」


よしみ「だからね、早くみんなを元に戻してあげた方がいいよ。今ならまだ遅くないんだしさああ!!!」


三人はドス黒い表情で千歌の心を殺しにかかった。


むつ「まあ、精々頑張ってね。リーダー気取りの詐欺師さん」


そう言って3人は千歌の前から去っていった。

千歌は腰が抜け、その場に倒れる


千歌「私って詐欺師...みんなを闇に引きずり込んだ詐欺師... なんで、そんなつもり無かったのに...」


涙を流しながら天を仰ぐ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

?「〇○ちゃん、見ちゃったね。私達」

?「そうだね、さーて××××××」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


千歌「私、どうすれば良いんだろう… こんな私についてきて貰う意味なんてない...」


3人に重い言葉で罵られ、千歌は深い自己嫌悪に襲われていた。


ピロピロピロピロ 電話が鳴る


千歌「誰だろう...あ、果南ちゃんだ...」


千歌「もしもし」


果南「あ、千歌~。今から学校の屋上来れる?」


千歌「え、良いけど...」


果南「じゃあ、待ってるねえー」


ピッ


千歌(どうしたんだろう、こんな時間に)


時間は15時、なんとも微妙な時間だ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


~学校~


コツンコツンと屋上への階段を登る


千歌(屋上になんか呼び出して何があるんだろう)


?「もう...やめt....」


千歌(え、何?)


屋上から呻き声のような物が聞こえる


しかも、聞き覚えの有る声


ガチャン ドアを開ける


果南「来たね千歌!」


曜「やっほー千歌ちゃん」


いつもなら、見たら安心する筈のこの二人


でも、今は違った。


そこには、殴られ痕が付き顔が腫れ、血が出てきている、よしみ・むつ・いつきの姿。そして、その返り血らしき物を喰らっている果南と曜。


その状況からして明らかに二人が、やった物だった


千歌「何があったの...」


果南「あのねー。昨日の練習の後さあ、千歌が屋上に行った時、実は一緒に登ってたんだよねえ」


曜「私達が千歌ちゃんを1人で行かせる訳ないじゃん(笑)」


果南「そしたらさあ、聞いちゃったんだよねえ。私達の大事な大事な千歌が傷つけられてるのを」


曜「千歌ちゃんを傷つけた。だから、仕打ちを受けて当然だよね」


二人とも不敵な笑みを浮かべる。


いつき「二人に関しては何も言ってないじゃない!!」


血だらけになりながら叫ぶ


果南「ああああ!!!?黙ってろよ!!この人害野郎がああああ!!!!!!!」


ビクビクッツ


千歌(そんな...こんなの果南ちゃんじゃ...)


曜「まだ、足りないみたいだね。再教育ぅぅぅぅ」(^∇^)アハハハハ!


ドンッ ドンッ ドンッ


三人「ゴホッ...」


思いっ切り腹に蹴りを入れる。


千歌「やめてえ!!もう...やめてえ....」


果南「なんで?千歌の為だよ?詐欺師なんて罵って来た奴らなんて殺したって何ら変わりないよ」


千歌「こんなの、違うよ… そんな二人となんて、見たくないよ...」


果・曜「ん.....」


沈黙が起きる


曜「そっか、もう、見離されちゃったかあ」


果南「曜、行こっか」


曜「だねえ。千歌ちゃんバイバイ」


さっきまでの剣幕はどこへ行ったのか、二人は穏やかな表情に戻り階段を降りていった


血まみれになった三人は、意識を失ったのか、ぐったりと倒れている。


千歌「もう、終わりだ...」


その二日後、こんなニュースがテレビでは流れるようになった。


キャスター「一昨日の19時頃、静岡県の展望施設びゅうおから、松浦果南さん17歳、渡辺曜さん16歳が飛び降り死亡しました。飛び降りたとされる場所には友人に向けたとされる遺書が残っていました」


意識不明になった三人は一命は取り留めたもののショックから記憶がほとんど残っていない状況になったそうだ。


そんな、沼津で起こった惨劇に追撃を加えるかの様に


・・・・・・今日もまた、沼津の空にみかん色の風が舞いそして散った・・・・・・・




千歌へ


千歌、私達間違ったのかな。大好きな千歌の為にやった事。ダメだったのかな。散々罵って来た奴に仕返しをした。千歌も辛かったでしょ?だから、敵を取った。でも、上手く通じなかったみたいだね。千歌が嫌がる事をした。だから、私達も自分に罰を与えるよ。バイバイ千歌。 バイバイ千歌ちゃん



いつまでも、いつまでも大好きだよ❤




fin


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください