2018-05-19 23:03:04 更新

概要

運命のイタズラで命を落とした青年
艦これの世界を救うべく
様々な能力を身につけ転生し活躍する物語


前書き

初投稿です!
文章力もなく面白くないかもしれませんが
時間があれば読んでいただければ嬉しいです(*´・∀・)ノ

祝一万PV突破!

まさか私の作品がこんなに見ていただけるなんて
思いもしなかったので正直感激しています
温かいコメントまでいただいて
本当にありがとうございます!
これからもよろしくです♪

私がアップしたわけではないのですが
YouTubeにも載せていただいているようです
最初は驚きましたが反面嬉しいですね♪



6月24日

俺は死んだ。原因?簡単だ。

猫が車に轢かれそうだったのを助けようとして

俺が撥ね飛ばされた。

不思議と痛みは感じなかったな…

ただ猫が無事なのか気掛かりだったが

俺の意識は暗闇へと飲まれていった…



俺「っ!」ガバッ


俺「?」キョロキョロ


白い空間

それは虚無とでも例えようか

その虚無とも言える空間に

一人の女性が立っており

こちらを見つめていた


?「目覚めましたか?」


俺「ーー!、!?」

  (声が出ない!?)



?「声がでませんか?待ってくださいね。治します。」


俺「ぁあ…あーあー」


俺「ここは!?猫はどうなった!?」


?「落ち着きなさい。あなたはもぅ亡くなっているのですから。」



突然突きつけられた言葉

死んでいる?

わけがわからない



俺「なんだと!?」バッ



俺は自分の体を見て愕然とした

片腕は肩先から無くなっていて、足もありえない方向を向いていた

なのに痛みを感じない…

目も右側だけがやたらと見にくいような



?「あなたは即死だったそうです。猫ちゃんは無事ですよ?ただ、一つ謝らなければならないことが…」


俺「謝らなければならないこと?」


?「本来あなたは死ぬ運命ではありませんでした。あの時、猫に気づかずに通りすぎる。それが本来の運命。ですが私の感知しないところで変化が生まれ、あなたが気づいてしまった。」


俺「…」プルプル


?「お怒りになるのもわかります。本当に申し訳ない事を…」


俺「よかったぁ…」


?「へ?」ポカーン


俺「いや、猫は無事なんだろ?ならいいじゃねぇか。俺は後悔しちゃいない。なにかを助けて死んだんだ…無駄じゃなかったんだ。それに独り身だし、親も親戚もいない。あんたが誰かは知らないけど謝んなよ」ニカッ


?「…」


?(この人になら、あの世界を救えるかもしれない。命を大切に思う彼なら!)


?「お願いがあります」


俺「お願い?」


?「ある世界を救ってください!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



俺「ここかぁ」ザッ



俺は世界を救う約束をした

その時にいくつかの能力を要求したのだが

その説明は後で…


とにかく深海悽艦とかいう海の化け物が

日本を襲っていて各鎮守府では艦娘という

大日本帝国海軍の軍艦の能力を持った

少女達が戦っているとのことだが…



俺「ここって本当に鎮守府か?」アゼン



無理もないだろう

門はボロボロで奥に見える建物も今にも崩れそう

極めつけは敷地内に空いた弾痕、詰所にいない憲兵や血痕と思われる黒いシミ…



俺「この廃墟鎮守府を立て直してからの世界を救うってこと?…ハードなお願いだな…」ハァ


チョンチョン


俺「ん?」



耳を引っ張られ

顔をそちらに向けるとそこには小さな女の子が俺の肩に立っていた

いや、小さすぎないか?

手のひらサイズって…

これが妖精ってやつか?

しかしいつの間に肩に乗ってたんだよお前…



妖精 ヨロシクナ!テイトクー!


俺→提督「ぉ、おお!よろしく!妖精さん」


提督「さて、提督が門の前で立ってるだけではいかんからな!さっそく中に入ってみるぞ!」



歩を進め門をくぐり

奥へと進む…やはりボロい。

というよりは損傷が激しい…



提督「ほんとに艦娘っているのか?ここの鎮守府は結構大規模な艦隊がいたはずだが…」コツコツ



そうそう

歩いている間、暇潰しに俺の能力について

説m



?「貴様!ここで何をしている!?」



どうやら

説明する時間はないらしい

褐色の肌をした女性が凄い剣幕で怒鳴ってきた

正直めちゃくちゃ



提督「怖い」


?「何者か知らんが、ここに入った以上はただでは帰れんぜ」ガチャン


提督「待て武蔵!俺は新任の提督だ!怪しい者じゃない!」



なぜ彼女が武蔵かわかったかって?

それは能力の一つだから

艦娘の顔と名前、深海悽艦の種類など

提督になる上での知識は得ている


武蔵「何故私の名前を!それに新しい提督だと!?ふざけるな!お前達提督が私達をこんな目に合わせたくせにぃ!」ドドドーン



そう言い終わるやいなや

武蔵は艤装に装備された46㎝砲を一斉射した

ただならぬ殺気に気をされ

回避行動が遅れる



提督「まずい!避けr」バッ


ドガァン



もうもうと立ち上る砂ぼこり

主砲は確実に直撃しているはず

武蔵は確認する必要もないかのように

立ち去ろうとする…が



ガラガラガラ



武蔵「なに!?」フリカエリ


提督「っとと、危ねぇ…」ゲホゲホ



そこには提督が立っていた

まるで何事も無かったかのように

ダメージを受けたとすれば軍服くらいだろうか



提督「あー!貰ったばっかりの軍服が!」


武蔵「なぜ死んでいない!間違いなくこの武蔵の主砲が貴様に命中したはずだ!」


提督「当たったわ!見ろよこの服!ボロボロじゃねぇか!」グヌヌ


武蔵「ならなぜ生きている!?戦艦の主砲を直撃させられて生きていられる人間はいないはずだ!」


提督(能力のおかげで体は無傷だ…)


武蔵「ええぃ!貴様が死ぬまで主砲を叩き込んでやる!」ドドドーン


提督「だから無駄なんだって」ハァ



武蔵の放った主砲は寸分の狂いもなく

提督目掛けて飛んで行くが

今度は避ける素振りもせず拳を構える



提督「ッラァ!!」ガッ


武蔵「なにぃ!?」



砲弾を殴り飛ばした

シンプルだが普通の人間なら

殴るどころか殴った瞬間この世から消滅するだろう



武蔵「そんな…馬鹿な」アゼン


提督「今度はこちらから行かせてもらう」グッ



足に力を込め前傾姿勢になる

そして地面を蹴り瞬発力を爆発させた

20m離れた武蔵に一瞬で接近する提督

人間とはかけ離れた身体能力、堅牢さ

これもまた能力の一部である



提督(やべっスーパーマンになりたいって言ったけどこれ程の能力とはおもってなかった)




武蔵「っ!このぉ!」ブンッ


提督「遅いっ!」ヒュッ



武蔵は拳を振るうが提督には掠りもせず

虚しく空を切るのみ

武蔵は戦艦だ拳一つでもコンクリートを

破壊しうる威力があるが

当たらなければ意味がない



提督「いい加減に!」バシィ


武蔵「っくぅ!」



拳を弾かれ体勢を崩す武蔵

それを見逃すはずもなく



提督「もらった!豪掌波!!」ゴァッ


武蔵「くっ!!」バッ



武蔵(タイミングも体勢も最悪。艤装で防御したところで、この男の力に耐えられるとは思えないっ。すまない皆…)



シーン



提督「っと…ふぅ」アセフキ


武蔵「?」キョトン



訳もわからず立ちすくむ武蔵だったが

ハッとしたように声を出す



武蔵「何故、当てなかった…」


提督「だって勝負はついたろ?」


武蔵「まだやれる!私を舐めるなっ!」


提督「虚勢を張るのは結構だが、後ろ見てみな」コツコツ


武蔵「おい!待て!!」


武蔵(後ろだと?何があるというのだ。どうせ気をそらす口じ…つ…)


武蔵「な、なんだ…これは…!?」ソウハク



武蔵が目にしたもの

それは地面、海面、空、そのすべてが

縦に割れていた



武蔵「こんな…事が…」ガクッ


武蔵(私は…負けたのか…)



一方提督は…



提督(っべぇ…元の世界で読んだ漫画に出てくる技名言ったら出来ちったよ…マジっべぇわ)



自分の能力に焦っていた…



?「やりすぎましたかね?」ニガワライ



能力の限界は神のみぞ知る



提督「ならあの技ももしかして」ブツブツ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


       鎮守府本館前



提督(武蔵を退けたはいいが、こうなったのは俺達提督のせいだと言っていたな…どういうことだ?) 

提督「まぁ考えていても仕方ないし入って様子を見てみるか」ガチャ



本館の扉を開け待っていたのは異臭と血痕、それに大量の使い古した包帯や注射器だった



提督「うっ!?」バッ



思わず鼻をつまみ異臭から逃れようとするが

口呼吸するのも躊躇われるほどに酷いものだった



提督(なんだこの臭いは…耐え難い)ムググ


妖精 マドアケルヤデ!


提督(妖精さん無事だったのか!武蔵の砲撃でやられたかと…よかった。とにかく窓を開けて換気だ!)



数分後



提督「ぅっ…マシにはなったけど、やっぱりキツいな…」コツコツコツ



本館の窓を開け臭いはいくらかマシにはなったものの

酷い臭いに変わりはない

仕方のない事と割り切り今は本館内を

探索し艦娘を探して歩いていた



提督「おっ!食堂か。こんな様子じゃ期待はできないけど開けますよっと!」ガララララ


提督「っ!」


イタイイタイィイ。ドコ?ワタシノウデ。ヒッヒッヤメテ



扉を勢いよく開け、中に入ろうとした提督だが

大量のうめき声とすすり泣く声、恐怖に震える声

様々な声が入るのを躊躇わせた



提督「これは…ひどすぎるっ!」ダッ



提督はそう言い放ち

ある場所に向けて走った



提督「むぅさぁああしっ!!」ダダダッ



武蔵「…見たのか?中の惨状を…」



提督「何故だ!!何故こんな事になった!?」


武蔵「この鎮守府はな、謂わばブラック鎮守府というやつでね。無理な出撃は当たり前。駆逐や軽巡は戦艦や空母の肉壁扱い。戦果が挙がらなければ折檻され、不眠不休で食料はゴミ同然のただ空腹をまぎらわせるだけの作業。そんなところだ」


提督「…そうだったのか。」ギリ」


提督「よしっ!」


武蔵「どうした?出ていく気になったか」フンッ


提督「いいや!必ず俺が復興させてやる!」ダッ



そう言い残し提督は彼女達を助けるべく

入渠場へと急いだ



武蔵「変わった奴だ…まぁ見せてもらおうか」ドサ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



提督「っし!入渠場についたぞ!」



入渠場へとたどり着いた提督だが

目の前の扉は錠で閉ざされ開かないように

なっている



提督「こんなもん!奮!!」ブチィ




提督は錠を引きちぎり

扉を開け放ち中へと入って行く

入渠場は電力が来ていないのか薄暗く

足元にも瓦礫が散乱していた



提督「こんなんじゃ入渠は無理だな…なにか使えそうな……そうだ!高速修復材!!」ガタッ



高速修復材は艦娘の傷を瞬く間に治してしまう

液体でとても効果がある

瀕死でもすぐに回復するため

今のこの状況ではあってほしいものだ



提督「ない!これも空か!?こっちも…」ガチャガチャ



そう高速修復材はこの鎮守府に存在しない

前任によって金に変えられ

持ち逃げされていたのだ



提督「クソが!」ドンガラガッシャーン


提督「こうなったら…」ガチャガチャ


提督「あったぞ!僅かだが高速修復材の残り!誰も死なせはしない!せめて俺の手の届く範囲にいるやつだけは!」ダッ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



武蔵「…」


ムゥサァァアアアアアシ


武蔵「ん?」ムクリ


提督「お前も手伝え!」バッ


武蔵「何を持っているんだ?」ノゾキ


提督「残りカスだが高速修復材をかき集めてきた!なんとかバケツ一つ分は確保できたが人手が足りん!」グイッ


武蔵「お、おい!」ヒッパラレ


提督「時間がない!急げ!」グイグイ


武蔵「わかった!わかったから引っ張るな!聞いてるのかぁあああ!」ズザザザザ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


バンッ



提督「よし早速手当てを始めるぞ」ハァハァ


武蔵「わ、わかった」ハァハァ


提督「まずは…」ビリビリ


武蔵「それは大事な軍服ではなかったのか?」フゥ


提督「お前のせいでボロボロになったからいいんだよ!ったく」ビリビリ



軍服を破き布切れにし、それをバケツに浸していく

それらで負傷している艦娘達を拭いていく


武蔵「もう大丈夫だからな…」フキフキ


?「む…さし…さん…?」


武蔵「あぁ。私はここだ!ここにいるぞ!清霜!」フキフキ


清霜「あり…がとう…ござ…ぃ…」


武蔵「あまり喋るな…体に障る」フキフキ


清霜「…」スゥスゥ



提督「大丈夫か!?雪風!」フキフキ


雪風「は…ぃ……ゆ、雪風は…し…ずみ…ません…から…」


提督「もう大丈夫だぞ!助けてやるからな!」フキフキ


雪風「ぁり…がとう…ござぃ…ます」スゥスゥ




しばらくして




提督「これで全員か…大破状態をなんとか小中破まで治せたのは幸いだ…が」


武蔵「欠損している艦は欠損部分が再生していない…傷が塞がって痛みは無くなったようだが…」



清霜や雪風を治療した後

食堂にいる全艦娘をバケツ一杯で応急処置し

なんとか死者を出さずにはすんだものの

問題は山積みだった



提督「さてと」ガタッ


武蔵「どこへいく?」


提督「クソ野郎に挨拶しに」ガチャ


武蔵「待て…」グッ


提督「なんだ?」クルッ


武蔵「私も行かせてくれ」


提督「ダメだ」


武蔵「頼む!先の件は謝る!この通りだ!!」土下座


提督「お、おい!頭を上げろよ」オロオロ


武蔵「仕返してやりたい!皆の分まで!だから!!」土下座



武蔵が、頭を地面につけて頼みこむ

誉れある大和型、その改良型二番艦が

プライドを捨てて先程対峙した相手に頭を下げる

そこまでしてでも仲間の恨みつらみを晴らしたいのだ



提督「わかった…仕方ないなぁ」ハァ


武蔵「本当か!?ありがたい!」バッ



武蔵は顔をあげ出発の準備をし始める

それを提督は不思議そうに見ていた



提督「なにしてんの?」


武蔵「遠出になるだろうから、負傷している娘達に書き置きをだな」カキカキ


提督「いや、そんなに時間かからんよ?前任の場所も把握してるし」


武蔵「しかしだな、距離が…」


提督「いいから行くぞ!」グイッ


武蔵「ま、待て!引きずるなぁあああ!!」



武蔵を引きずり本館を出た提督は

おもむろに屈伸を始める

それを今度は武蔵が不思議そうに見ていた



武蔵「ふざけているのか?」イライラ


提督「は?準備運動は大事だろうが…よしっと!」グッグッ



準備運動が出来たのか提督は

武蔵に近づき抱き抱えた



提督「よぅし!行くぜぇ!落ちるんじゃないぞ!」グイッ


武蔵「おい!離せ!何故抱き抱える必要があるのだ!私は歩けr…うわあああああああああぁぁぁぁ!!!」ブワァ



提督と武蔵は



跳んだ



提督「これなら一瞬だな!」キリッ


武蔵「ありえない…ありえない…」ブツブツ


提督「いやぁ楽でいいわ!武蔵?大丈夫かー?」ズダン


武蔵「大丈夫なわけないだろ!何で人間が山一つ飛び越えられるんだ!おかしいだろ!だいたい」ガミガミ


提督「悪かったって!ほらもう一回飛ぶぞ!だまってないと舌噛むからな!」バシュン


武蔵「待て!まだ話h…あぁああああああああ!!!」ブワァ


提督「おっ!見えてきたぞ?趣味の悪い邸宅だな」ズザザザザ


提督「武蔵もそう思うだろ?」チラッ


武蔵「」キュウ


提督「あっ…」



無事?に前任の邸宅へとたどり着いた提督達だが

邸宅周辺には大量の警備兵が巡回していた



提督「これ武蔵置いて行ったら後でやかましいだろうなぁ」


提督「おーい。起きろー」ペチペチ


武蔵「ゥゥ、ジャンプハイヤダ…はっ!」ガバッ



ゴンッ


提督「サモアッ」ズザァ


武蔵「む?すまん。って着いたのか!苦労したがやっとか!」


提督「つぅ…まぁ周りに警備兵がいるがな」サスサス


武蔵「そんな奴ら、この武蔵の敵ではないな。主砲で薙ぎ払ってやる!」ガシャン


提督「まぁ待て…ちょっと見てろ」スクッ



主砲を放とうとする武蔵を制し

近くにあった小石を拾う

そして…



提督「大リーグボール1号速射バージョン!」ブン



投げた

通常の人間なら相手に当たったとしても

多少のケガで済むだろうが

投げたのは提督である

ケガで済むはずもなく…



警備兵1「ブッ」ズガァ


警備兵2「ベッ」ドコォ


警備兵2「ラァッ」メシャァ



武蔵「うわっ」ドンビキ



見事に頭部を捉えた小石は

警備兵達の意識を断ち切るだけでは留まらず

数メートル後方まで弾き飛ばしてしまったのだった



提督「やべっ!力加減間違えた!生きてるよな…?」汗


武蔵(貴様のその力はなんなのだ?先程の投擲といい、跳躍力といい…人間なのか?)



こうして順調に警備兵を小石で弾き飛ばし

無力化した提督は意識を集中させ始める



武蔵「なにをしている?乗り込まないのか?」


提督「焦るな…」ジッ


武蔵「おい!早く乗り込むぞ!」


提督「見つけた!!そこかぁ!!」バシュン


武蔵「!?あいつはどこに行っt」



ドカァアアアアア

ナッ!ナンダキサマハ!?

ドーモ、ゼンニン=サン、テイトク=デス

イャァアアア

グワァアアアア



武蔵「もう…何も言うまい…」ハァァ



モゥヤメ

イヤ、ダメダネ

チュリャアアアアア

グワァアアアア



武蔵「…」ソワソワ


武蔵「見に行こう」スタスタ




前任「ぶっぶひぃ」ボロ


提督「このクソ豚野郎!てめぇのせいで艦娘達がどんな辛い思いをしたか分かってんのかぁあ!!」ボコォ


前任「ゴバァ…わ、私は自分の欲望に素直にしたがっただけ…そ!そうだ!金!金をやる!いくらだ?いくらで助けてくれる!?いくらでも出す!なんなら女をつけてやってもいい!」ハァハァ


提督「…」ミシィ



前任のあまりもの傲慢さに拳に力がこもる

手加減をせずに殴りぬけば

前任は血飛沫を残し消し飛ぶだろう



提督「…」グッ



拳を振り上げる

前任の顔がひきつる

殴る為の動作が始まる

その時だった


武蔵「待て!」ガシィ


前任「む、武蔵ぃ!」ゲホッ



提督の拳は前任に当たる事はなかった

武蔵が提督の腕をつかみ

動作を止めたのだ



前任「ぁあ…私を助けに来たんだね!?大事にしたかいがあったよ!さぁ武蔵!奴を消せ!」


武蔵「なにか勘違いしてないか?」ギロッ


提督「…」


武蔵「私は貴様に仕返しをしに来たのだ!新しい"提督"と共にな!」バコォッ


前任「ピギャッ」メシィッ


武蔵「貴様のお陰で艦隊は壊滅状態。今この人がいなければ全員死んでいた!」ゴスッバキィ


前任「ァグゥ!!かはっ!」グチャ


提督「武蔵…」


武蔵「私達の…恨みを知れぇえええ!!」バォッ


提督「武蔵!!」バッ



メシィッ



提督「いいパンチだ…だがここまでだ」ググッ


前任「ァ…アア…」ガクッ


武蔵「どうして…」ワナワナ


武蔵「何故止めた!!あと一撃で叩き潰せたのに!」


提督「殺す価値もない。とにかく終わりだ」


武蔵「チッ」クルッ



今度は提督が武蔵の拳を止める

提督はどこからかロープを、取り出し

前任を縛り始めた



武蔵「提督よ。何をしている?」


提督「こいつには色々と聞きたい事がある。だから鎮守府に連行するつもりだ」グルグル


武蔵「拷問でもするか?」フフッ


提督「いや、ただのオハナシだよ」フッ



前任を縛り終え武蔵と共に邸宅を出る

しかし武蔵には気になる事があった



武蔵「帰りはどうするんだ?流石に二人抱えては無理だろう?」


提督「いやぁなんか無性にハンマー投げしたくなってな。武蔵は俺と跳べばいいし、こいつには自力で行ってもらおうかと」ニヤッ


前任「!?」モゾモゾ


武蔵「動くな!なるほど、それはいい案だな。殺すなよ?」ガスッ


提督「任せなって」ギュッ



前任の足についたロープを握り

遠心力を加え始める提督

徐々に加速していき回転をマックスまであげる



前任「ん"ん"ーー!!」ブンブンブン


提督「大丈夫だよ。着水させてやるから…よっとぉ!!」バシュン


前任「ん"ばああああぁあぁあぁぁぁぁぁ!!」ビュー


武蔵「…飛んだな。」ミアゲ


提督「飛距離どのくらいかね?」ミアゲ


武蔵「豚が雲を曳いてるぞ」ミアゲ


提督「また加減ミスったからな」ミアゲ


武蔵「…帰るか。"提督"よ」ニッ


提督「!ああ…相棒」ニカッ



こうして武蔵に提督として認められた提督は

嬉しさのあまりさっきの倍の速度で武蔵と鎮守府へ帰投したのだった



武蔵「だぁあかぁぁらぁあ!!加減を覚えろぉおおお!!」ビュァ


提督「なんだってー!?」キコエナイ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



提督「帰ってきたな!」キリッ


武蔵「あぁ、ところで提督よ」ブン


提督「なんだ、武s…モルスァ!!」バコォッ


提督「はにするんふぁお(何するんだよ)!?」


武蔵「あれほど加減しろと言ったろ!お陰でトラウマ確定だ!このバカ!」ウガー


提督「ば、バカとはなんだ、バカとは!」


武蔵「自分の力くらい制御しておけよ!」


提督「むっ。善処する…」


武蔵「まったく…だが感謝しているぞ。提督よ」


提督「いいって。それよりも」チラッ


武蔵「あぁ」チラッ


前任「」プカプカ


提督「引き揚げて鋼材にでも縛っておこうか」バシャァ


武蔵「手伝おう」ギュッギュッ



またしても無事?に到着した提督と武蔵は

前任を縛りつけ、鎮守府内へと

戻るのだった



バタン



提督「およ?」クンクン


武蔵「どうした?」


提督「いや、酷かった臭いが消えて建物内も綺麗になっている」キョロキョロ


武蔵「本当だ…一体誰が…」



チョンチョン



提督「ん?」フリムキ


妖精 ヨォ!マッテタヤデ!


提督「おお!妖精さんじゃないか!っということは妖精さんが綺麗にしてくれたのか?」


妖精 セヤデ! ドヤァ


提督「ありがとう!本当に助かる!」


武蔵「妖精だと?前任が姿を消してから見ていなかったが…」



提督の肩に乗っている小さな妖精は

かなりのドヤ顔をし、胸を張っている

それを武蔵がまじまじと見つめる

この鎮守府に妖精が残っている事に

驚きを隠せないようだ



妖精 ナカマヨンダヤデ!ミンナー!



そう掛け声を出すと

どこからともなく妖精がわらわらと

集まってきた

様々な服の妖精が提督と武蔵を取り囲む



武蔵「驚いた…ここまで妖精が姿を見せるとは…」


提督「しかし凄い量だな…」


妖精 シジシテクレレバ、テツダウヤデ


提督「助かる。では先ず入渠場の整備、それから各建物の修繕を頼む。」


妖精 アイアイサー!



妖精は敬礼すると

他の妖精達と二手にわかれ作業を始める

驚くべきは妖精が触れただけで

建物や家具が新品同様になっていく事だろう



提督「妖精パネェな…」


武蔵「だな」


提督「さて、俺達も二手に分かれよう。武蔵は負傷している娘達の手当てだ」


武蔵「承知した。提督は?」


提督「俺は資材の調達と鎮守府のライフラインの回復だ。じゃぁ任せたぞ!」シュバッ


武蔵「き、消えた…」


武蔵(本当に何者なのだろうか?だが何故だ…信頼いできてしまう)


武蔵「頼んだぞ?相棒よ…」スタスタ



こうして二人は各々の役割を果たすべく

鎮守府を復興すべく動き出した



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



提督(とにかく先ずは資材、艦娘を治療するには鋼材、燃料が必要だったな。落ちてるとは思えないし、大本営に貰いに行くしかないな)



       大本営正面



士官「それでさぁこの前な」


士官2「なるほどなぁ!ん?…」シュゥゥゥゥ


士官「どうした?」


士官2「いや何か飛んできてないか?」メコラシ


士官「馬鹿言うなよ(笑)鳥と見間違えt」



スダァァァァァァアン



士官「うぉお!?」ビクッ


士官2「て、敵襲か!?」ミガマエ


提督「よっしゃ!一度は誰もが憧れるであろうスーパーヒーローランディング成功っ!」ガッツポ


提督「む?」チラッ


士官「何者だ!返答次第では射殺する!」カチャ


士官2「う、動くんじゃないぞ!」カチャ



見事スーパーヒーローランディングに成功した提督であったが

着地する場所が悪かった

瞬く間に兵士達により囲まれてしまう



提督「ま、待ってくれ!敵じゃない!元帥に直談判に来た廃棄鎮守府の提督だ!」つ身分証


士官2「た、確かに提督ではあるが…さっきのはなんだ!?」


提督「急いでたもので…」


士官「急いでたからといって空から飛んでくる人間がいるか!!貴様を連行させてもらう!」つ手錠


提督「時間が無いんだ!艦娘達が待っている!早く戻らないと手遅れになってしまうんだぞ!」


士官2「話だけでも聞いては如何でしょうか?」


士官「あんな兵器共など、また作ればいいだろう!それよりも貴様を…ヒッ」ビクッ



口は災いの元ということわざがある

この士官はまさにそのままの事をしてしまった

彼は後にこう語った

「あんな高い高ーいは二度とゴメンだ」と



提督「きぃさぁまぁぁぁあ…あの娘達を兵器だとぉ?ふざけた事言いやがってぇえ!」ゴゴゴゴゴ


士官「く、来るなぁああ!お前達!奴を射殺しろぉ!!」パンパン


ウテウテ-!ヤツヲトメロォ!!

ドガガガガガガ!


提督「絶っっ対に許さんっ!」チュンチュィン



兵士達の一斉射撃を受けながらも歩みを止めず

艦娘を兵器共と愚弄した士官へと向かう提督



士官「ひぃっ!何故死なないんだ!化け物め!」ズガァン


提督「豆鉄砲など無駄だ!無駄無駄ァ!」ピシピシ



タマギレダ!オマエモカ!?ド,ドウスレバ



弾丸の雨を浴び続けた提督

しかし傷1つ彼にはつけられなかった

そしてとうとう士官のもとへたどり着く



提督「よぉ」ピキピキ


士官「来るなぁ!」カチンカチン


士官2「士官!弾切れです!退避を!」ダッ


提督「悪い奴にはお仕置きしねぇとな!」ガシィ


士官「離せ!離せぇええ!」バタバタ


士官2「や、やめろぉお!!」


提督「それたかいたかぁああああい!!」バォァア!


士官「ぶるるるぁああああああああ!!!」バビューン


士官2「」アゼン


提督「お前もやってみるか?」ニコ


士官2「エ,エンリョシテオキマス」ブルブル



ほぼ全力の高い高い

それは本来赤ん坊をあやす手法であるが

提督がそれを行うとひとたまりもないだろう



提督「じゃぁ元帥に面会願えるかな?」


士官2「ハッ!コチラニドウゾ!貴様ら解散!散れ!散れ!提督様の案内の邪魔だ!」ギクシャク



ァァァァアアアアアアア!



提督「よっと!」ガシッ


士官「ぶ、ぶへぁあぁああああ」ガクガクガク


提督「二度と、彼女達を兵器などと呼ぶな。次に言ったら貴様を太陽まで上げてやるから覚悟しとけ」パッ


士官「ブベッか、畏まりました提督様!」ズザァ



士官達に釘をさし遂に提督は

元帥と対面する事に成功したのだった

新たなトラウマを植え付けながら


アノテイトクヤベェヨ…シ!キコエタラタカイタカイサレルゾ!テイトクコワイ…



元帥「なにあれ?え?なにあれ?」←窓から見てた


元帥「今起こった事をありのまま話すぜ。信じてもらえねぇかもしれねぇが、ワシは見たんだ。人が人を空に吹き飛ばすのを何を言ってるのか分からねぇと思うg」ガクブル



ドアバァァン



ドアさん{コナゴナヤデ



提督「ノックしてもしもーし!」ズカズカ


元帥「ピッ…ごほん!なにようかね?」ギロ


提督「あ?」


元帥「何のようでしょうか提督様!」ニ,ニコ


提督「各資材5万と高速修復材1000をいただきに」


元帥「な!?そんな要求飲めるわけがn…」ワナワナ


提督「てめぇらがしっかりしねぇから彼女達が苦しい思いをしてるんだろうがァ!!!」


元帥「ヒィイッすみましぇぇえん!!?」ビックウ


提督「返答次第では貴方も月か太陽に旅行する羽目になりますが…」ワキワキ


元帥「すぐ用意します!今すぐ!!」つケータイ


元帥「あぁ!ワシだ!廃棄鎮守府に各資材5万と高速修復材を1000送れ!なに?理由?ワシがお星さまになるかもしれない緊急事態だからだ!!」ピッ


元帥「用意できました!これから輸送しますので鎮守府でお待ちを」ゴマスリ


提督「いや、トラックに積んでくれれば自分で運ぶ」


元帥「しかし」


提督「くどい!!」クワッ


元帥「わかりました!お気をつけて!!」ビシィッ



こうして資材を平和的に話し合いで頂戴できることになった提督は

鎮守府へ向けて帰路を急ぐのだった



元帥「こ、怖かった…あれは鬼か悪魔だ…見送りいかないと…」ブルブル



提督「よいしょっ」トラックモチアゲ


元帥 ゚ ゚ ( Д  )


提督「ん?見送り感謝する!ではさらばだ!」シュバッ


元帥「テイトクコワイ」


提督「待ってろよ!」ビュン



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


        鎮守府


武蔵「一通り手当ては済んだがやはり入渠しないと治らないか…」



鎮守府に残り負傷した艦娘達を手当てしていた武蔵だが

完全には処置しきれず特に欠損のある艦娘の治療は

提督の帰りを待つしかなかった



妖精{セツビナオッタヨー!


武蔵「おお!ありがたい!早速入渠の準備だ!」


清霜「武蔵さん?」ムクッ


武蔵「清霜!気がついたか!」


清霜「うん。けど腕が…」


武蔵「しばらくの我慢だ。今、提督が修復材を確保しに行っているからな」


清霜「提…督…?」ブルブル


武蔵「!前任ではない!新たしく着任した提督だ。お前達の為に尽くしてくれているいい奴だから安心しろ」ナデナデ


?「それはどうかしら?」


武蔵「何がいいたい…加賀…」フリムキ



武蔵が振り向いた先にいたのは

髪をサイドで結び、青色の袴姿の女性がいた

ボロボロではあるがしっかりと立ち

武蔵を見据えている



加賀「また裏切られるのではなくて?復興してもまた無茶な出撃を強いられ、そして資材が貯まれば捨てられる。忘れたわけではないはずよ?」


武蔵「あいつはそんな人間じゃないさ」フッ


加賀「どうかしらね?」


武蔵「まぁ見てればわかる。」


雪風「んん?」ムクッ


加賀「雪風…大丈夫なの?」


雪風「ぁ、はい。まだ少し痛みますが大丈夫です!優しい人が一生懸命声をかけてくれて、治療してくれましたから!けど誰かだったんですか?」


武蔵「新しい提督だよ」


雪風「新しいしれぇですか…?優しい人なんですね!」


武蔵「そうだな…私達の為、今も飛び回っている」フフッ


加賀「!何かしら、物音がするわ…」ピクッ


武蔵「帰ってきたか。お前達、一緒に来い」スタスタ


雪風「雪風気になります!」トコトコ


清霜「わ、私も…」オドオド


加賀「…」スタスタ


加賀(武蔵の話が本当なら赤城さんも助かるかも…)


加賀(いえ、期待しても裏切られるに決まっているわ。私がなんとかしないと。まずは新しい提督を…)


加賀「殺る…」ボソッ


武蔵「ん?何か言ったか?」


加賀「いいえ。なんでもないわ…」


武蔵「…そうか」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


      鎮守府波止場



武蔵「来たぞ!」


加賀「?どこにもいないじゃない」キョロキョロ


雪風「しれぇどこですかー!?」


清霜「う、上からなにか…」


加賀「え?」ミアゲ



ズダァンッ

パラパラ



提督「ただいまっと」ズシッ


武蔵「相変わらず規格外だな…トラックごと飛んで来たのか…」アキレ


雪風「す、すごい力持ちなんですね!」アセアセ


武蔵「無理しなくてもいいぞ…アレは人間離れしているからな」


提督「アレいうな!」


加賀「…なんなのこの人」アゼン


清霜「…」


武蔵「清霜?無理なら下がっても…」


清霜「す、凄い…」ボソッ


武蔵「ん?」


清霜「カッコいい!!」キラキラ


提督「おぉ!このスーパーヒーローランディングの良さがわかるか!!」キラキラ


清霜「ぁ…ぃぇ…なんでも…ありません…」ビクッ


加賀「清霜から離れなさい!」バッ



登場の好評価に思わず清霜へ駆け寄ろうとすると

清霜は話かけた相手が提督という事を思い出し、肩を震わせた

それを見ていた加賀は提督へと弓を構える



武蔵「加賀!」ダッ


提督「武蔵、来るな…」スッ



急な事態に武蔵が提督を庇おうとするが

提督はそれを止める



武蔵「しかし…」ピタッ


加賀「逃げないなんていい度胸ね。この至近距離なら、あなたの頭を射抜く事なんて造作もないのよ?」キリキリキリ


提督「なら試してみるか?」スゥッ



加賀は弓を引き絞り狙いを頭部へと定める

例えボロボロでも栄えある一航戦…

至近距離から弓を放てば外す事など無い

しかし提督は動かず、ゆっくりと構える



加賀「そう、なら遠慮なく…」パッ



凄まじい勢いで矢が放たれる距離10メートルから

放たれた矢は正確に頭部へと飛んでいく



雪風「し、しれぇ!!」アワアワ


清霜「加賀さんダメェ!!」オロオロ


武蔵「…」ジッ



加賀(この距離で避けられるはずがない…どれだけ人間離れしていたとしても至近距離なら…)


提督「ザ・ワールド!!」


加賀「何をi…」



ドゥウウウウン 



提督「できた!時を止める能力!正直、自分でも驚きだ…」キラキラキラキラ



矢を放たれたと同時に叫ぶ提督

すると辺りが静まりかえりピタリ動きが止まる

矢も武蔵達も…時間と共に動かなくなった



提督「さて、矢を摘まんで加賀の後ろに立っておくか…」


提督「そして時は動き出す…」


提督(このセリフ!一度言ってみたかったんだ!)



ドゥウウウウン



加賀「!彼がいない!?」


提督「誰をお探しかな?」スッ


加賀「っ!?」ピクッ


武蔵「むっ?」


武蔵(瞬く間に加賀の背後をとったか…しかも初動すら見えなかった…まるで時間を切り取ったような)


提督「これで終わりだ…」


加賀「ま、まだ!」グルッ



加賀は後ろを振り向き様に矢を射ろうとするが

満身創痍の体では正確な狙撃など不可能であった



加賀「しまっ!」グラッ パシュン


清霜「え?」



加賀の放った矢は提督から逸れ

あろうことか清霜へと向かっていく



武蔵「避けろ清霜ぉおお!!」ダダダッ


提督「マズイ!」バッ


提督(時を止める能力はまだ使えない…ならば)



清霜へと矢が刺さろうとする刹那…提督が清霜を

抱え矢から遠ざける



提督「清霜!大丈夫か!?」パッ


清霜「は、はい…助けてくれて…ありがとうございます…」ウツムキ


加賀「…」


武蔵「…」スタスタ



バチン!!



加賀「っ」ヒリヒリ


武蔵「この大馬鹿者!仲間を殺す気か!提督が庇わなければ間違いなく清霜に当たっていたんだぞ!」


加賀「…ごめんなさい」ボソッ


武蔵「私ではない!清霜に謝れ!」


加賀「清霜…その…ごめんなさい…私は…」


清霜「だ、大丈夫ですよ!加賀さん!矢には当たっていませんし、わざとじゃないんですから!」アセアセ


提督「清霜もこう言っているし武蔵もその辺にしとけ。な?」


武蔵「むぅ…ん」テヲダシ


提督「なんだこの手は?」


武蔵「なにか食える物ないのか?正直腹が減った。くれれば大人しくしてやろう」フンッ


提督「んーポケットになんかあったかなぁ…おっ!」ツカミ



ポケットの中に入っていたのは

飴玉であったがその名も



提督「あったぞ!ヴェルタースオリジナル!!」テッテレー


清霜「ヴェルタースオリジナル…?」ノゾキ


武蔵「なんだそれは。飴か?」


雪風「飴ですか!?雪風も欲しいです!!」キラキラ


提督「ちょっと待てよ?清霜…あーんしてみ?」


清霜「あ、あーん」オソルオソル


提督(清霜が言うことを聞いてくれた!)ジーン


提督「ほれ。飲み込んじゃダメだぞ?舌の上で舐め溶かすんだ」


清霜「ふぁい…」モゴモゴ


雪風「どうですか!?美味しいですか!?」キラキラ


清霜「んー!!」パァアアアア


提督「雪風も、あーんして?」つ飴


雪風「あーん!」パクリ


雪風「ふぁああああ!!」パァアアアア


清霜「とても甘くて濃厚で…美味しい」ニコニコ


提督「子供は笑顔が一番だ。この鎮守府を笑顔いっぱいにするために頑張る。だから俺を信じてくれるか?」


清霜「正直、まだ少し怖いよ…でも…司令官を信じる!」


提督「ありがとう清霜!」ナデナデ


清霜「あわわっ//」


雪風「雪風もお供しますっ」ビシッ


提督「ありがとうお前達!」ジーン



飴を清霜と雪風に食べさせ

笑顔になった二人を見て和む提督

この笑顔を守りたいという

新たな目標を胸に…



武蔵「ごほんっ!」テヲダシ


提督「わかったよ!あげるから待てって…はい、あー…ペゴモッ!」メリィ


武蔵「じ、自分で食べれる///」モゴ


清霜「だ、大丈夫?司令官…」


雪風「顔がめり込んでますよしれぇ!!」


提督「いつつ…」スタスタ


提督「ほら加賀も食え」グイッ


加賀「え?私も?」ウケトリ


提督「美味しい物は皆で食うもんだからな」ニッ


加賀「…」アメダマナガメ


提督「ほらよ」つモウヒトツ


加賀「?」


提督「赤城…いるんだろ?食べさしてあげなよ」


加賀「ぅぅ…」ポロポロ


提督「俺が必ずみんなを助けてやるからな…」


加賀「提督…皆を…助けて下さい…」ポロポロ


提督「任せろ」ニカッ



こうして提督は清霜、加賀と和解し

行動を共にするのだった



加賀(…美味しい)モゴモゴ



この後に鎮守府の売店で

ヴェルタースオリジナルが入荷され

飛ぶように売れるのは

また別のお話で…



提督「彼女達にあげる最初のキャンディーはもちろん

ヴェルタースオリジナル。なぜなら彼女達もまた特別な存在だからです…」ニコニコ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     


       鎮守府食堂


ザワザワ ダレダロウ ワカンナイ ナノデス ピャー



提督「自己紹介は後だ!先ずは損傷の激しい娘から入渠してもらう!ドックは整備してあるから安心してほしい。そして高速修復材も使用すること。これは損傷の度合いに関わらず使ってほしい。以上だ!」



食堂に全艦娘がいる事を確認し

指示を出す提督

戸惑いを隠せない物も多かったが

武蔵や加賀の誘導の下、入渠を始める



武蔵「先ずは駆逐艦だ!その次に軽巡、重巡、空母、戦艦の順で入渠してくれ!」


加賀「質問は後でまとめてお願いね。そこの五航戦、早く行きなさい」



ひとまず全員が食堂から出た事を確認すると

提督は厨房に向かって行く



提督「さて、やりますか!」キリッ


武蔵「ん?なにをやるんだ?」


提督「皆腹空かしてるんじゃないかってな…今までろくなもの食べて来なかったんだろ?これからは旨いものを食べさせてやりたくてな…」


加賀「私達も手伝いたいのだけれど料理したことなくて…」


武蔵「だな…」


提督「いいって!それよりお前達も入渠してこい。清霜と雪風は行ってるぞ?面倒見てやれ」


武蔵「久々の風呂か…お言葉に甘えよう」スタスタ


加賀「そうね。それは、いい判断ね」スタスタ


提督「とびきり旨いパスタ作ってやるからなー!」



入渠へ向かう二人の背中に

そう声をかけると



武蔵「ぱすた?よくわからんが旨いんだな!?」ダッ


加賀「さすがに気分が高揚しますっ!」ダッ



凄まじい勢いで走っていった…



提督「あいつら…さてと!ぱっぱと作りますか!」ウデマクリ



ここで提督流ミートソースパスタのレシピを

紹介しよう!



提督「まずはフライパンにオリーブオイル又はサラダ油をひいてニンニクを炒める。」ジュー


提督「香りがでてきたら玉ねぎを炒めしんなりしたところにひき肉を加える」ジャージャー


提督「ひき肉に火が通ったらホールトマト、水、ケチャップ、コンソメ、中濃ソース、ウスターソース、砂糖を入れて煮る」グツグツ


提督「後は煮汁が無くなって煮詰めればミートソースの完成だ」デデーン


提督「さ!あとはパスタを茹でて…皿に盛り付ければっと!」ヨソイ


提督「ミートソースパスタの完成だ!」フゥ



ザワザワ キモチヨカッター モウイタクナイネ ハラショー アラアラ



提督「お!皆帰って来たな」チラッ



提督の料理が完成したと同時に艦娘達が

続々と入渠から帰ってくる

その内の一人が提督の方に

フラフラと匂いに誘われるように歩いてきた

それを追うようにもう1人向かってくる



浦風「なんじゃぁ、ぶちええ匂いじゃのー」フラフラー

不知火「浦風!し、失礼しました。」アタマサゲ


浦風「なんじゃぁ不知火ぃ匂いくらいええじゃろぉ?」クンクン


提督「匂いだけじゃ腹は膨れないだろ?ほれ皿取って席に座りなさい。不知火も」つ皿


浦風「ええの!?わー!ありがとう!」パッ タタタ


不知火「…感謝します」パッ スタスタ



そして全ての艦娘がパスタを受け取り席に座る

今まで見たことのない食べ物を前に

皆一様に動揺しているのがわかる



漣「ねぇぼのたん…」パスタガン見


曙「なによ漣…」パスタガン見


漣「うち…死んでしまうん?」ジュル


曙「これを食べられるなら悔いはないわ」ジュル



暁「ぱすた…レディだわ」キラキラ


響「実にハラショーな匂いだ」キラキラ


雷「食べていいのかしら…」キラキラ


電「まだいただきますしていないのです」キラキラ



武蔵「こ…これが…ぱすた…」ゴクリ


清霜「美味しそうな匂い…」グゥゥ


雪風「幸運の女神のキスが感じられそうです!」クンクン


加賀「さ、さすがに気分が…気分が…!」ジュルル


赤城「じ、上々ね!上々ね!!」キラキラ


ザワザワ オイシソー コレホントニタベテイイノ? オッソーイ


提督「えーごほんっ!皆、お腹が空いていると思うので先ずは…いただきます!!」合掌



イタダキマース!! ウォォオオオ



武蔵「旨い!旨いぞぉ!!」ズゾゾゾゾ


清霜「こんな温かいご飯初めて…」チュルチュル


雪風「とっても!美味しいです!!」パクパク


加賀「」ズバババババ


赤城「」ゴァゴァッムッシャァ



オイシイヨー(涙) アタタカイゴハン…アリダナ! クマー ニャー



最上「ホントに美味しいね!」パクパク


時雨「うん!世の中にはこんな美味しいご飯があるんだね。作ってくれた、あの人に感謝しなくちゃ」モグモグ


満潮「入渠の指示もスムーズだったし一体何者かしら…」チュルチュル


提督「どうだ?旨いか?」ヒョコ


最上「あっ!うん!とても美味しいよ!ありがとう!」ニコッ


時雨「いいご飯だね!ありがと」フフッ


満潮「ま、まぁまぁね!…ぁりがと」ボソッ


提督「よかったよかった!おかわりいるか?沢山作ったからまだまだあるぞ!」



そういいつつ提督は最上の方へ近寄る

提督の押している台車には山盛りのパスタと

ミートソース、バケットが置いてあった



最上「うん!いただくよ!」


提督「そうか!男の子だから沢山食べないとな!」ヨソイヨソイ


最上「」


時雨「ブッ」


満潮「時雨!かかったじゃない!」


最上「ぁ、あの…」モラレモラレ


提督「遠慮するなって!ほら、パンもあるから」ドッサリ


最上(どうしよう…完全に男の子だと思われてる…)


時雨「あのね、最上は…」


提督「おぉ!時雨も食べ盛りだからな!しっかり食べないと強くなれないぞー」ナデナデ


時雨「んっ//」


満潮(いいなぁ…)ポケー


提督「満潮?大丈夫か?」


満潮「な、なんでもないわよ!それよりパン頂戴!」


提督「ほいよ!」つパン


満潮「ありがと…」


ポン


提督「なにかあったら俺に言うんだぞ?」ナデナデ


満潮「…ぅん///」プシュー


最上時雨(満潮がデレた!!?)


提督「そうだ最上、後で風呂行こうぜ!一人ではなんだかな寂しくてなぁ…もう一度入るのは手間だろうが頼むわ」テヲフリ


時雨満潮(!?)



そう言うと提督は他の場所に

おかわりの台車を押していった



最上「ぇ?」ポカン


最上「ぇえええええ!!?」ボンッ




ェエエエエエ!!?




提督「ん?気のせいか…」


武蔵「提督よ!そのぱすたとやらを頂きたい!!」クワッ


清霜「清霜もおかわりぃ!」


雪風「雪風はパンがいいです!」


加賀「全部頂きます」ヌッ


赤城「同じく」ヌッ


提督「お、おう…」


提督(赤城は俺が提督だと知っても気にならないのか?)


赤城「気にならないと言えば嘘になりますが加賀さんや皆を助けて頂いたので信じていますよ?提督?」ニコッ


提督「!?」


赤城「顔を見れば大体思っている事はわかります」フフッ


加賀「一航戦なら当たり前にできるわ」ムシャァ


赤城「あっ加賀さんずるい!」ムシャァモシャァ


提督「一航戦すげぇな…」




思い思いに食事を楽しんでいるなか

提督が皆の注目を集める



提督「食べながらで構わないから聞いてほしい」



カチャカチャ ハナシダッテ ドウシタノー?



提督「俺はこの鎮守府を復興させるために来た提督だ…」



エ? テイトク? ウソヨ!テイトクガコンナイイヒトナワケナイ!



艦娘達は信じられない顔をしているが

その時一人の艦娘が手をあげる



長門「質問いいだろうか?」スッ


提督「なんでも聞いてほしい…」


長門「ではまず始めに提督は私達の事をどうおもっているのだ?」


提督「同じ釜の飯を食う戦友であり部下であり、かけがえのない家族だ」


長門「家族か…私達は以前、前任に裏切られている…鎮守府が深海棲艦に攻撃されている最中、指揮を放棄して自分だけ逃げたのだ。貴方ならどうする?」


提督「俺なら…戦う。例え四肢がもがれようとも誰も見捨てはしない!」


長門「本気なんだな?」ジッ


提督「ああ。」


長門「そうか。期待しているぞ。提督」



そういい終わると長門は立ち上がり

提督に手を差し出し硬い握手をする



長門「これからよろしく頼む」ギュッ


提督「よろしく頼まれた」ギュッ



その光景を見て他の艦娘も立ち上がり

提督にこう言い放った




『提督が鎮守府に着任しました!これより艦隊の指揮に入ります!!』




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



あの後、提督と艦娘達は交流を深るために

たくさんの会話をし、沢山笑った

そして気が付けは夜は更けてお開きとなる



提督「あっという間に時間が過ぎたな…」


武蔵「それほど有意義であったということだろう」フフッ


提督「だな!明日からも頼むぞ!相棒!」


武蔵「もちろんだとも。この武蔵に任せておけ!提督よ!」




武蔵と別れ一人風呂へと向かう提督であったが

彼は忘れている…ある約束をしたことを



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



提督「~♪」フンフンフーン



ガチャ



最上「やぁ提督またあったね!最上だよ!」タオル巻き



バタン



提督(落ち着け…彼は男じゃないか!何故開けてすぐ締めたんだ!不思議と女性を覗いてしまった感覚になってしまった!)



ガチャ



提督「ぉ、おお!最上!待たせてしまったな!」


最上「ぃ、いいけどさ…///」ムネカクシ


提督「い、今脱ぐから!」ヌギヌギ


最上「わぁ…」ガン見


最上(男の子と勘違いされたままじゃ嫌だから、お風呂に来たけど…いいね///)カァ


提督(も、最上から熱い視線を感じる…ね、狙われているのか!?)



カポーン



提督「と、とりあえず掛け湯しないとな」ザパァ


最上「そ、そうだね!」ザパァ



提督は忘れていた

掛け湯をするということは

腰に巻いたタオルや最上が着けているバスタオルに

水分が浸透し肌が透けるということに



提督「さて、風呂に浸かr…ん?」チラッ


最上「どうしたn…」



最上タオル{ハリツイタッタヤデ!



最上の肌に張り付いたタオルをみて

ついに気づいてしまった

最上が女性だということに

それ故に提督がとった行動は…



ズガッ



提督「も、申し訳ありませんでしたぁああああ!!」土下座


最上「て、提督!?いや、僕はわかって貰えただけで…」


提督「いや、よくない!年頃の女の子を知らなかったとはいえ、風呂に誘ってしまうだなんて!」ズガッズガッズガッ


最上「ち、血が!本当に僕は大丈夫だから!」

最上(言えない!僕も提督の提督を見てしまったからおあいこだね///なんて!言えない!)


最上「本当に大丈夫d…あっ!」パラリ


提督「しかし…ん?なんだこのタオr」


提督「ばぉああああああ!!」ブシュゥゥウ


最上「提督ー!!」



提督は見た

最上の上気した肌…その胸には

確かな膨らみがあり頂上には

桜色の果実

そして…



提督「筋…」バタリ


最上「筋?あぁ!///」



最上の体制が悪かった

提督の前にしゃがみこんでいた為

全てを晒すかたちになってしまったのだ



最上(み、見られちゃった//大事なところ…//)


最上「と、とにかく提督を脱衣場に運ばないと!」グイッ



こうして提督は他の艦娘によって

脱衣場でパンイチ姿で発見されるのであった



最上「提督のも見ちゃったから、これでおあいこ…だね////」ペロッ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



      挑戦状を提督に



鎮守府の復興も目処がたち

前とは見違えるくらい活気づいてきた鎮守府内で

艦娘達にある疑問が生まれた



『提督って、本当に強いの?』



ことの発端は武蔵だ

彼女が提督と出会った経緯を話し

戦って敗れたということ

そして提督の拳は天をも砕くと

楽しそうに話ていたのだ



加賀「ということで、お願いします」つ挑戦状


提督「ということで…じゃねえよ!」加賀ボイス


加賀「頭にきました」グイッ


武蔵「しかし提督よ。実際に疑問に思っている艦娘も多くいる。頼まれてくれないだろうか?」ペコリ


提督「はぁぁ…わかったよ…ったく」ウケトリ


加賀「やりました」ピース


提督「かわいい」(かわいい)


加賀「な、なにか相談?いいけれど///」


武蔵「感謝する。では行くぞ提督よ!」グイッ


提督「はぁ!?今から!?」


武蔵「早いに越したことh…」



ドォーン



提督「なんだ今の音!?」ビクッ



ダダダダダ

バンッ



青葉「司令官!大変です!」ハァハァ


武蔵「青葉!なにがあった!」


加賀「あの音は…食堂!!」バッ


青葉「食堂が…爆発しました!」


提督「加賀がもの凄い勢いで出てったな…わかった。俺達も向かうぞ!」ダッ


武蔵「おう」ダッ


青葉「青葉もお供します!」ダッ



爆発音を聞き食堂に飛び込んだ提督達を

待っていたものは



提督「え?ここソールソサ◯ティ?」アゼン


武蔵「これは…」アゼン


青葉「…」パシャパシャ


磯風「あぁ、司令。ちょうど今出来上がったんだ」つ皿



真っ黒になった厨房

その奥に駆逐艦、磯風が皿を持ち立っていた



磯風「この後組手があるんだろう?その為に司令を激励しようと頑張って作ってみたんだ。栄養を重視した」


武蔵「提督よ…死ぬなよ…」スタスタ


提督「ぇ?」


青葉「では青葉はこれで!」シュバ


提督「アオバワレェ!」


磯風「た、食べて…くれないのか?」ウルウル



今にも泣きそうになる磯風

それを見過ごせるはずはなく



提督「もちろんいただくよ!ありがとな磯風」ナデナデ


磯風「ん//」



磯風から料理を受け取り

皿を見る提督だが様子がおかしい


提督(ぉぃ待て…なんで黒い塊が動いている…コホォって今鳴いてたぞ…)


磯風「?どうかしたか?」ニコニコ


提督「い、いいや!いただきます!」ガブゥッ


塊{ぴぎゃぁぁぁああああ!


提督「むぐむぐ…」


提督(え、塩酸!?舌が焼けるように痛い!それに蠢いて…ダメだ!吐きそう)チラッ


磯風「どうだ?一生懸命作ったんだ」ニコニコ


提督(飲み込めぇえ!!男だろうがぁ!根性みせろぉおお!!)ムグググ



ゴクンっ



提督「パゥワァアアアアアアア!!」ブシュゥ


磯風「おお!体から闘気が溢れているな!これなら心配ない。見ているぞ司令。」スタスタ



磯風は満足そうに去っていった

その後すぐに加賀が入ってくる



加賀「提督。無事D...」


提督「ァア、ブジダ」ブシュゥゥウ


加賀(全身の毛細血管から血を噴き出して血涙まで流しておいて、はたして無事というのかしら…)


提督「サテ、組手ダ」ブシュゥ


加賀「お、お気をつけて…」ミオクリ



提督は無事?磯風の笑顔を守り抜いたが

組手を前にしてかなりの痛手を負ってしまうのであった



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



        鎮守府広場



青葉「さて始まりました!『鎮守府、提督って本当に強いの?』大会ー!司会、実況は不肖この青葉が務めさせていただきまーす!」



ワァァァァアアアア テートクー! ヤセーン!



青葉「ルールは簡単!司会官を倒す!ただそれだけです!武器の使用は認められていますが艤装は鎮守府を破壊しかねないので禁止です!それでは!!始めぇえ!!」ドドーン



長門「ふっ、ビック7の力…侮るなよ?」グッ


霧島「手加減しませんよ!司令!」スチャ


日向「本気でいこう。瑞雲と共にあらんことを…」チャキッ


摩耶「ボコボコにしてやるぜ!なぁ天龍!」グッ


天龍「俺の右手が疼いてやがるっ!行くぜ摩耶」チャキッ


神通「参ります…お覚悟を…」スッ


川内「うわっ天龍が痛い子になってる…」ヒキッ



提督に挑戦するのは

長門、霧島、日向、摩耶、天龍、神通、川内

この7名である。対する提督は…



提督「ぅぐっ…目眩が…」フラフラ



この調子であり、やや厳しい状況にあった



摩耶「突っ込むぜ!天龍!」ダッ


天龍「おう!」ダッ


提督「くっ!」バッ



突っ込んでくる摩耶、天龍に焦る提督

容赦ない攻撃が提督を襲う



天龍「貰った!」ブン


提督「なんのっ!」バシィッ


天龍「白羽取りだと!?」グググッ


摩耶「オラオラ!こっちもいるぜ!」ブォン


提督「甘いわっ!」アシバライ


摩耶「うわっ!」ドシッ



2対1の状況でありながら正確に対処する提督



天龍「こんのぉっ!」グイッ


提督「いい覇気だが、まだまだ精進が足りんな摩耶、天龍!」グググッ


天龍「なんだとぉ!」


摩耶「クソが!」


提督「本物の覇気を見せてやろう」ゴァッ



提督の言葉にムキになる摩耶と天龍

しかし…



提督「覇ぁ!」ドシュウッ


摩耶「っう」ガクン


天龍「う、動け…ねぇ…」ガクン



提督の発する覇気により

二人は硬直してしまう



提督「修行が足りんっ!」ブン


天龍「うわぁっ!」モチアゲラレ


摩耶「て、天龍!」



提督は天龍を刀ごと持ち上げて

摩耶に向かって投げつける



摩耶「ぐぁ!!」バコン


天龍「がはっ!!」ドコン


青葉「摩耶、天龍がダウン!!司令官は無傷で二人を圧倒しました!!」実況


提督「っふぅ…調子がでないな…しかし負けられないぞ!」グッ



こうして残るは5人となり

次は川内と神通が向かう



川内「提督!私と夜戦しよ?」クナイ


神通「…」二水戦の眼光


提督(神通こっっわ!なにあれ…俺駆られそうな目付きなんですけど…手加減無用ということか)


提督「手加減はしないぞ…」グッ


神通「感謝します」グッ



提督の言葉に感謝をのべる神通

彼女は提督を通して己の実力を知りたいのだ



川内「神通!先に行くよ!!」バッ


提督「クナイか…」パシッ


川内「やっぱ取っちゃうか…でもね」ニヤッ


提督「むっ!これは!?」シュゥゥゥ



ドカァン!

テートク! ヤリスギヨ! ダイジョウブカナ



川内の投げたクナイ…それは提督に掴ませる事が目的の

爆薬仕込みクナイであった



神通「姉さん…」チラッ


川内「大丈夫だって!死なない程度にしたからさ」ニシシッ


神通「っ!殺気!?」ゾクッ


川内「!?」ゾクッ


提督「…川内。お前は夜戦が得意だったな…」ユラァ



爆発の煙からユラユラと現れる提督

次第に会場をどす黒いモヤが覆い始める



川内「そ、そうだけど…」


提督「真の暗闇で立っていられるかな?」フッ


神通「姉さん!危ない!」バッ


川内「え?」


提督「…秘技神隠し」ボソッ



刹那、川内と提督が姿を消した



青葉「き、消えました!川内さんが消えましたぁ!!」実況



川内「…」ドサッ


提督「ふぅっ」スッ



すぐに暗闇から提督と川内が出てきたが

川内はぴくぴくと動くのみで

倒れていた



青葉「あぁっと!川内ダウンです!一体なにがあったのかァ!?」実況



神通「何をされたんですか?」スッ


提督「いや、思い切りコチョコチョしただけだが?」ワキワキ


神通「…は?」チラッ


川内「ふ…不覚…コチョコチョで…やられ…」ガクッ


神通「で、では先程の神隠しとは!」


提督「音速で川内を連れ去っただけだ」


神通(武蔵さんから聞いてはいた…聞いてはいましたが本当にこんなことが…)


提督「来ないのか?」


神通「…手加減…無用です!」バッ



神通は提督に格闘戦を仕掛けた

つい先程に摩耶と天龍を退けたこと

姉のトリッキーな動きをも凌駕する動き

勝てる見込みは無くとも

何か獲るものがあるはずと神通は果敢に

拳を繰り出す



神通「フッ!シッ!」バッバッ


提督「…」ブンブン


神通(掠りもしないなんて!!)



神通の拳をスウェイのみでかわす提督

神通は足も使い攻撃を続ける



神通「でぇえい!!」ブンっ


提督「むん!」ガキィッ



神通の回し蹴りを同じく回し蹴りで止める提督

そして言葉をかけた



提督「筋はいいが、狙いが悪い…格闘とはこうするのだ!」シュバババ


神通「っうぐ!」ガガガガガ



蹴りを交えたのちに提督が神通の急所に

拳を叩き込む

正確に確実に的確に神通の意識を削りとっていく

そして…



提督「せいっ!」ゴァッ


神通「ぁあ!」ガスッ



提督の拳が鳩尾にめり込み

神通は堪らず後退した



神通「提督…お見事です」キッ


神通(これが…私達の提督です…か)バタンッ



青葉「神通さんもダウーン!素晴らしい格闘戦でした!どこかの二人とはレベルが違います!」実況



ナンダトー! オボエテロヨー!



川内と神通を下し

残るは戦艦3名

だが提督に異変が起こる



提督「うっ!」ガクッ


提督(力が……)



青葉「おっと!司令官が膝をついたぁ!一体何が起こったのかぁ!」実況



武蔵「磯風か…」


加賀「間違いないわね…」



長門「調子が悪そうだな。しかし相手をしてもらうぞ!」グッ


霧島「私の分析によると今なら倒せます!」スッ


日向「まぁ、そうなるな」チャキッ



提督の不調をチャンスとばかりに

戦艦3人が攻撃を始める



長門(提督に勝てば駆逐艦に『長門さんカッコいい!』ともてはやされる!その為に私はやる!」


日向「長門…心の声が丸聞こえだぞ…」


霧島「行きますよ!二人とも!」


提督「くっ!」ミガマエ



清霜「司令!頑張ってー!」オウエン


雪風「頑張ってくださーい!」オウエン



日向「私から行かせてもらう!」ブン


提督「ちぃっ!」テヲカザシ



日向が斬撃を繰り出すのを提督は

手で剣の腹を叩きいなす



日向「くっ!これでもか!!」ブンッ


提督「おぉお!」バシィッ


日向「なにぃ!?」ピシッ



日向の斬り返しを足で叩き落とし日向に

掌を向ける提督



霧島「日向!避けて!」


日向「なんだと!」ピクッ


提督「波動拳!!」ゴァッ


日向「ぐわぁっ!!」ドゴォン



霧島の警告虚しく提督の技が日向に放たれ

モロに攻撃を受けた日向は吹き飛ばされる



日向「ぐふっ!」ガクッ


長門「日向!ちっ!万全な状態でなくともこれ程の力量とは!」


霧島「三人でかかればチャンスはありますよ!」


提督「…はぁ…はぁ…」


提督(くそっ!時間がない…)


提督「俺は構わないからかかってこい!」バッ


長門「ならば遠慮せんぞ!提督よ!」バッ


霧島「マイクチェックの時間だ!オラァ!」グァッ


日向「まだやれるさっ!」バッ



青葉「三人が司令官に容赦ない攻撃をしていますが、司令官は難なくかわせています!一体どうなるのか!!」実況



三人の攻撃は苛烈さを増し

ついに提督を捉える



霧島「シィッ!」ブォン


日向「おぉっ!」ブン


提督「くっ!」ガシッガシッ


長門「前ががら空きだ!」蹴り


提督「ぐぁぁあっ!!」メシィメシィッ


ドコォォオン



三人の連携により左右を日向、霧島に抑えられたところに

長門の回し蹴りが提督の頭部を捉えた

提督はその勢いのまま壁に吹き飛び

めり込む



パラパラパラ



青葉「…ハッ!思わず実況を忘れていました!なんと提督が今回初めてまともに攻撃を喰らいました!鎮守府の壁にめり込んでいますが無事でしょうか!?」



長門「…や、やったか!?」


霧島「長門…頭はマズイんじゃ」


日向「ま、まぁ、そうなるな…」



バカァァァアン


長門霧島日向「!?」ビクッ



瓦礫が吹き飛び中から提督が姿を現す

瓦礫の破片が宙を舞い

提督の回りをぐるぐると回転している



提督「はぁ…はぁ…なかなかいい連携だ…長門の蹴りも鋭く一瞬だが意識を手放したぞ」ボロッ


長門「ば、馬鹿な…」


霧島「私の状況分析が…」


日向「まぁ、そうなる…な」



立ち上がって来たことに驚きを隠せない三人

そして提督が言葉を発する



提督「これから俺の最後の攻撃をする…これに耐えられればお前達の勝ちだ」


提督「他の皆もよく見ておけ!これが体術の究極だ!」バォァッ



そういい終わるや否や

提督は長門へと突進する

虚を突かれた長門は対応が遅れ

大振りの拳を繰り出す



長門「うおっ!?」バッ


提督「もらった!」パシィ



長門の手首を掴み

その力を利用し数倍の威力で

長門へと返す



提督「いりぁ!!」バシィイッ


長門「うがぁぁぁあ」ドコォォオン



吹き飛び地面を跳ねながら転がる長門

立ち上がることも出来ずに気を失う



霧島「長門が!」


日向「合気か…やっかいな…」


提督「さぁ!次!」バッ



長門を下し次に霧島と日向を狙う

突進し攻撃をしかける



提督「ッシ!」シュバ


霧島「オラァ!」バッ



ガチィッ


二人の拳同士がぶつかりはじける

だが突進の加速力の分

霧島の方が退けぞってしまった



霧島「しまっt」


提督「踏ん張りが甘かったな!」ガシィッ



のけぞった霧島の顔面をわしずかみし

地面に叩きつける



霧島「ガハッ」ミシィッ


提督「加減はしてあるが、立つことはできないだろ?ゆっくりしとけ」グッ


日向「隙ありだ!」バッ


提督「よっ!」ヒョイ


日向「まだ!」ブンッ


提督「はっ!」ガシッ


日向「くっ!」フワッ



霧島を一蹴した提督に間髪いれずに

仕掛ける日向だが逆に腕を掴まれて

持ち上げられる



提督「そらっ!」ブゥン


日向「ぅわぁああっ!」ズダァン



提督は持ち上げた日向を投げ飛ばし

壁に叩きつけた



日向「ず、瑞雲…」ガクッ


提督「終わった…か…」スッ



ワァァァァアアアア!!テートクツヨーイ!ホントニニンゲン!?



提督は拳を高く挙げ

称賛を浴びる



青葉「試合終了ー!!司令官はやっぱり強かったー!2名を除く屈強な艦娘達を退け見事に勝利した司令官が拳を高く挙げ…え?」アゼン



青葉は自分の目を疑った

提督の掲げた拳から光の様なものが

天に向けて放たれる

そして…



空が割れた

正確には雲が光を避けるように穴が空いた

とでも言うべきだろうか



長門「ぅっ…強いな…提督は…」イテテ


霧島「私達は本気だったのに手心をくわえてらしたからね」クイッ


日向「私達の完敗だな…」ボロッ


長門霧島日向「流石は私達の提督(司令)!」ミアゲ



神通「姉さん…姉さん!」


川内「ぅぅ…ハッ!ここ…なにあれ!?」ガバッ


神通「提督が勝ちましたよ…」ボロッ


川内「神通ボロボロじゃん!?大丈夫!?」


神通「はい。色々と…勉強になりましたね」ニコッ


川内「だね。神隠し…教えてくれないかなぁ!」ニコニコ



摩耶「くっそー!アタシ達だけ瞬殺されてるじゃねぇか!」ガシガシ


天龍「次は絶っ対勝ってやる!」


摩耶「けどよ…」ミアゲ


天龍「あぁ」ミアゲ


摩耶天龍「提督って…すげぇな!!」キラキラ



戦った艦娘達は清々しい顔をして

相手をしてくれた提督に感謝や憧れを抱き

空を見上げた



青葉「さて!勝利者インタビューです!司令官!戦っていかがでしたk…!?」シュタッ


提督「…ゴフッ」ブシュゥゥウ


青葉「いやぁあああああああ!!!」血濡れ



タイヘンダー!テートクーガー!タンカヲハヤクー!



こうして提督への挑戦会は幕をおろし

提督はしばらくお粥のみの生活になるのだった

そして艦娘達は提督をさらに憧れるようになり

体調を崩した提督の看病を誰がするかで

争うのはまた別のお話



提督「今日1日で一番効いた攻撃してきたのは胃袋へのダイレクトアタッカー磯風だ…」ハァ


コンコン


磯風「司令。性の付く料理を作ったんだが…」ニコッ


提督「Oh…」ソウハク




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



        武蔵の憂鬱



挑戦会から数日後、提督の体調も回復し

今まで忘れ去られていた前任を地下牢に移し終え

執務に励む提督。そこへ…



タッタッタッタ

バンッ


清霜「司令!技を見せて!」キラキラ


提督「こら清霜。ノックしてから入りなさい」カキカキ


武蔵「今は執務中だ。後にしろ清霜」カキカキ


清霜「ねぇいいでしょ?」グイグイ


提督「む…むぅ」マヨイチュウ


武蔵「なら私が稽古を…」スッ


清霜「武蔵さん負けたでしょ?」



武蔵さん負けたでしょ?負けたでしょ?負けt



武蔵「」ズーン


提督「うわぁ…」


清霜「ちょっとだけ!先っちょだけだから!」


提督「おい待て。誰にその言葉をならった」ガシッ


清霜「ぇ、ええっと…秋雲だけど」アワワ


提t武蔵「秋雲ぉおおお!」ダダダダダ


提督「俺しーらねっと。さて」タチアガリ


清霜「司令?」


提督「技…見たいんだろ?」ニコッ


清霜「うん!!」ニパァアア



こうして提督の技を見たい清霜とその他の

艦娘達が集まり技の実演会が

行われる事となった

一方武蔵は…



武蔵「貴様が清霜を汚したのかぁ!」ドドドドド


秋雲「ひぃぃい!おっかねぇぇ!」ダッシュ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



       鎮守府演習場



提督の技を見ようとする艦娘が後を絶たず

出撃している艦娘以外が集まるかたちとなり

演習場は大賑わいである



提督「凄い人気だな…」


加賀「当然じゃなくて?提督の技は人の領域を越えてますから。川内なんて神隠しを習うだなんて言っていました」


提督「習うって…ん?」チラッ


加賀「?どうかしたの?」フリムキ



提督が見つめている先にあったのは

特徴的な白い髪…両サイドにある耳の様な髪の毛が

ピョコピョコ動いてるのが垣根の上からはみ出して見えていた



加賀「武s…むぐっ」クチオサエラレ


提督「しぃー!ちょっと面白そうだから観察してみようぜ」ボソボソ


加賀「…」コクコク


加賀(提督の手が口に//さ、流石に気分が!気分が!)


提督「そういえば、誰でも使える超強い必殺技があってだなぁ」ニヤニヤ


加賀(あっ。凄い悪い顔してる)


加賀「そうなの?」


提督「もちろん!しかもカッコいいし子供受け…ここなら駆逐艦に大人気間違いなしだ!」チラッ



武蔵髪 ピクピクピクーン



提督(めっちゃ動いとるやんっ!必死か!)


加賀(って顔してるわね)


武蔵(その技を言え!私が使って清霜を振り向かせるっ!)ピクピク



そんなやりとりをしていると…



長門「駆逐艦にモテると聞いて!」バンッ


提督「あらよっと」ヒョイ


長門「む!流石提督…この長門を軽々投げ飛ばすか…」ナゲラレ


武蔵(馬鹿長門ぉ!こっちに飛んでくるなぁあああ!)アセアセ



長門は扉を開け提督に詰め寄るが

提督は長門を背負い投げし

長門は空中で弧を描きながら

武蔵の隠れている垣根にぶつかった



提督(あっ…)



パラパラパラ



武蔵「ケホケホ…っ!よ、よぉ相棒!いい天気だな!」ハハハハハ


加賀「曇りなのだけれど…」


長門「なに言ってるんだ武蔵は…さっきからそこに隠れていたじゃないか。さては武蔵も駆逐艦g…ガパオっ!」ドサッ


武蔵「どうした長門ー大変だー運ばないとなー(棒)じゃぁ提督よ…さらばだ!!」ダダダー


提督「騒がしい奴だな…」


加賀「まったくね」



武蔵「上手く誤魔化せた…しかし肝心な技を盗めていない…次の作戦だ!」ギュッ




青葉「始まりました!司令官、技の実演会ー!進行は前回に引き続き青葉が務めさせていただきます!」つマイク



ワーワー パフパフ テートクー バーニングラーブ



青葉「では司令官!早速一つ目をお願いします!」


提督「わかった。一つ目は武蔵との戦いで使った技だが…」セツメイ


ムサシトノタタカイデツカッタワザダガ…


武蔵「今度こそは!」コソコソ



提督「で、闘気を前に押し出す。こんな感じに」グッ


オー カッコイイ スゲェナ ヤッテミタイ


青葉「なるほどぉ!では実際にやっていただきましょう!」


提督「では!はぁああああ!!」ゴゴゴ


武蔵(しっかり見て研究だ…ん?この向きは)


長門「おぉ!今日はよく会うなぁ武蔵よ!」ガシッ


武蔵「避けろこの馬鹿ァ!!」ガッ


提督「豪!掌!波ぁあ!」バォン


提督(あっ。また耳が見え!?マズイ!)


長門「ベロバァ!!!」ガォン


武蔵「マ"ァ"ッ!!!」ガォン


武蔵(こ、これが提督の…技か…)ドサァッ


長門(く…くち…く…かん…)ベシャァ


青葉「あぁ!武蔵さんと長門さん!?なんで!?」


提督「武蔵ぃ!!?」ダッシュ


陸奥「長門ぉ!!?」ダッシュ



この後、青葉のフォローにより

二人は提督の技に耐えた凄い戦艦として

駆逐艦からの人気が増えたのであった



清霜「武蔵さん大丈夫ですか?」ヒョコ


武蔵「清霜!見舞いに来てくれたか!」パァァ


清霜「それもあるけど…」モジモジ


武蔵「ん?なんだ?なんでも言ってみな」


清霜「じ、じゃぁ…」


武蔵「おぅ」バッチコイ


清霜「また司令が技の実演するから武蔵さんが耐えるところを見たい!あの時の武蔵さんはカッコよかった!」キラキラ


武蔵「そうか…」


武蔵(もう一度だと!?)ワナワナ


清霜「やっぱりダメですよね…」シュン


武蔵「!っふ。この武蔵、あんな技にやられるわけはないぜ」ギラッ


清霜「流石武蔵さん!尊敬してます!では頑張ってください!」パァァァア


武蔵「あぁ!」


バタン


武蔵「…」


武蔵(せめて…せめて痛くない技がいいなぁ)



この後武蔵は提督の波動拳(手加減)を受け止め

称賛を受けた武蔵だったが

提督からはこってりと怒られたそうな



武蔵「ま、待て相棒!あれは仕方なかったんだ!」


提督「だからと言っていきなり飛び出してくる奴があるかぁ!!」


武蔵「か、勘弁してくれぇ!!」




長門「な、なぜ私のところには駆逐艦が見舞いに来てくれないんだ!私だって耐えたのにぃ」(血涙)


陸奥「あらあら」ニガワライ


長門「むちゅううううううう!!」ウワーン!




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




     武蔵の憂鬱 其の弐



技の実演会からしばらくして

提督の人気は最高潮にあり

優しくて強くて紳士的な彼を振り向かせようと

艦種を問わず皆必死になっていた



コンコン


提督「どうぞ」カキカキ


伊19「提督ー!資材こんなに取れたの!ほらほら!」グイグイ


提督(む、胸を押し付けてくるなぁ!理性がががが…)


提督「凄いじゃないかイク!今日はもぅゆっくり休んでいいからな」ナデナデ


伊19「いひひっ♪ありがとなのね!」


伊58「イクばっかりずるいでち!ゴーヤも頑張ったよ!」グイグイ


提督(やめろー!柔らかい物があたってるからー!)


提督「ゴーヤもいつもありがとうな」ナデナデ


伊58「んー///」


武蔵(あの後から執務室にはいつも違う子が来ては今日の成果を報告し、撫でてもらいにきている…彼が素敵なのはわかるが些か多すぎやしないか)


武蔵「提督よ。この資料を」つ資料


提督「ん。すまんが二人ともまた夕食の時にでも話そう。執務に戻らねば」カキカキ


伊19「わかったのね!じゃぁ」テクテク


提督「?どうした?」



ゆっくりと歩いて来たイク

それを不思議に思いペンを止め顔をあげる提督

そこにはイクの唇が迫っていた



伊19「んー」チュッ



触れるだけの軽い接吻

だが提督の理性がゴリッと削れる音と共に

思考が停止した



伊58武蔵「!?」ガタッ


提督「へ?」ボーゼン


伊19「が、頑張れって応援なの///失礼しましたのねー!」ピュー


伊58「ご、ゴーヤだって!」チュー


提督「モガッ!」


提督(んほぉおおおおお!!!)



ゴーヤの接吻はイクより少し長く

丁寧に口と口を重ねる

逃げないように提督の頬を手で抑え

抱え込むようにキスをするゴーヤ

提督の理性は悲鳴をあげる



伊58「じゃ、じゃぁ失礼しましたでち///」バタン



武蔵「提督よ…」


提督「皆まで言うな…」



イク達が出ていってしばらくすると



提督「武蔵…頭を冷静にしてくる」ガチャ


提督(ダメだ…集中できない!)


武蔵「そ、そうだな!行ってくるといい」カキカキ


武蔵(尾行してみるか?前回のような失態は犯さんぜ)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



       鎮守府正門



頭を落ち着かせるため鎮守府の外でタバコをふかす提督

タバコなんていつぶりだろうか

そんな事を考えていると


カサカサ



提督「ん?」チラッ


提督(また武蔵か…バレバレの尾行ご苦労様だな)ニガワライ


武蔵(よぅし!完璧だ気付いている素振りもない!しかし提督がタバコとは意外だな)


提督「おい!誰かいるのか!」


武蔵「はい!……」ビクッ


武蔵「…あっ」ヒヤアセ


提督「何してる」フゥー


武蔵「い、いやぁ落とし物を探していてな」


提督「何を落としたんだ?」スパー


武蔵「え、えぇっと…清霜のハンカチを…」アセアセ


武蔵(ヤバい!怪しまれている!?)


提督「そうだったか…早く見つかるといいな!俺も探してみるよ」


提督(少し泳がせるか)ニヤニヤ


武蔵「あ、あぁ…」スタスタ


武蔵(よかった…バレなかった)ハァ




タバコを吸い終わり

鎮守府内に戻る提督だが廊下をあるいていると

清霜が駆け寄ってきた



清霜「司令!お散歩?」ヒョコ


提督「まぁそんなところだ」


清霜「一緒に行っていい?」


提督「おう!どこ行こうか?」



ジャァヤマトミュージアム  ヤマトミュージアムカトオイナ



武蔵(グヌヌゥ…大和ミュージアムだと?この武蔵を差し置いて大和…それよりも何だろうか。この胸のざわめきは…)



武蔵は嫉妬というものをまだ知らない

誉れある大和型…建造されれば喜ばれ

皆に慕われてきた武蔵は

嫉妬など経験したこともないのだ



武蔵「…尾行を続けよう」


提督(また着いてきてるな…)チラッ


武蔵「っ!」サッ


提督「はぁ…」


清霜「どうしたの司令かーん?」


提督「いやなんでもないぞー」ナデナデ


清霜「くすぐったいってばー///」


武蔵「…」ミシッ


清霜「んー?」クルッ



シーン…



清霜「?あっ!そうだ司令官!」クルッ


提督「どうした?」


清霜「あの飴ちょうだーい!」


提督「あぁヴェルタースオリジナルか!今ちょうど切らしててな。買いに行こうか」


清霜「おでかけ!?行く行く!」キャッキャッ


提督「そんなにはしゃぐなよ」ナデナデ



武蔵(くっ!なんだこの感情は!ええい!!)


武蔵「提督よ。そろそろ執務を再開しないか?」スタスタ


提督「む…」


提督(武蔵…我慢できずに出てきたか)


清霜「えー!おでかけしたいー!」


武蔵「し、しかしだな…」


清霜「武蔵さんの意地悪ー」ブーブー


武蔵「なっ!」ワナワナ


提督「武蔵よ」


武蔵「なんだ提督よ」イライラ


提督「清霜とお使いを頼まれてくれ。代金はこれだ」つ財布


武蔵「え?」キョトン


清霜「武蔵さんとお使い?」


提督「いいか清霜。武蔵は俺の技を二回も耐えたんだ。これは凄い事だぞ?武蔵ならきっと俺よりも強くなれるし何より頼りになる大和型だ。だから俺ではなく武蔵を見習い強くなれ」ナデナデ


清霜「武蔵さんが…司令官より強い」


提督「そうだ…大和型戦艦は伊達ではないということだ。…な!」チラッ


武蔵「!ぁ、ああ!当然だ!私は大和型。その改良二番艦だからな!」フンス


清霜「わぁ!やっぱり武蔵さんは強いんだー!」キラキラ


武蔵「当然だ!」


提督「武蔵。頼んだぞ」スタスタ


武蔵「あぁ任せておけ!」


武蔵(提督よ…ありがとう)


清霜「司令かーん!またねー!」フリフリ


提督「気をつけてなー!」フリフリ



こうして武蔵は清霜と更に親密になり

武蔵は師として清霜を導き

清霜は武蔵の事を姉のように

慕っていくのであった




長門「なぜ…私には誰も来ないんだ…ビ、ビック7なんだぞぉヒック強いんだぞぅヒック」メソメソ


武蔵「着いてこい清霜!砲撃の訓練だ!」


清霜「待ってー!武蔵お姉…武蔵さーん!」


長門「お、おね、お姉…」ワナワナ


長門「むちゅううううううう!」ウワーン!




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



       前任断罪編



武蔵の一件から2日経ったある日

前任の監視を任せていた

龍田から連絡があった



龍田「提督ぅ?あの豚さん、もうもちそうにないわよぉ?」


提督「そうだった前任いたんだったな…」オモイダシ


武蔵「そろそろ楽にしてやったらどうだ?」


龍田「なら私が…」



ピリリリリ



提督「む、すまん。来客だ」パッ


憲兵「ここに前任が拘束されていると聞いてきた。査察も兼ねて鎮守府への立ち入りを許可願いたい」


提督「了解した」ピッ



憲兵団…ありとあらゆる不正行為を断罪する

屈強な男達の集団であり

全ての提督達は憲兵団を恐れている

一人を除いて



武蔵「よかったのか?丘の連中を入れて…」


提督「え?なんかマズイの?」キョトン


龍田「そうねぇ…普通の提督なら今頃冷や汗をかいているかしらぁ」ニコニコ



コンコン



提督「どうぞ」



ガチャ



憲兵「失礼する!私は憲兵団第一中隊長であります。これより前任の引き渡し及び鎮守府内の査察を開始する」ビシッ


提督「私はこの鎮守府の提督だ。よろしく頼む」答礼


武蔵「私は…」


憲兵「艦娘の紹介はいい。では」バタン


提督「なんだあいつ…」イラッ


武蔵「…まぁ仕方ないさ。丘の連中とは仲が悪いからな…」ハァ


龍田「そうねぇ。でも少し腹が立つわぁ」ウフフ



憲兵が執務室から退出し愚痴をこぼす提督達

すると提督がある事を思い付く



提督「そんなに仲が悪いのか…あの様子だと、うちの娘達になにかされても困るな…青葉!」


青葉「お呼びですか?司令官!」シュタッ



提督が青葉を呼ぶと

どこからともなく青葉が姿を現す



武蔵「どうやって出てきた…」


龍田「あらぁ青葉ちゃん、ビックリしたわぁ」


青葉「いやぁ司令官に瞬身を教えていただきまして」テヘヘ


提督「それより青葉。あの憲兵達を観察し何かあったら報告してほしいんだ」


青葉「了解ですっ!」シュタッ


武蔵「消えた…」


龍田(私も教えてもらおうかしらぁ)ウフフ



こうして青葉の憲兵監視作戦が始まる



憲兵「確かこの突き当たりの階段を降りてすぐの独房だったな」スタスタ


ソレデナァ エーホントニー?


憲兵「む?」


浦風「ん?誰じゃあ?」


時津風「知らない人だねー」


憲兵「ここの艦娘は口の聞き方も知らんのか!」クワッ


浦風「なんじゃと!」


時津風「あんたに言われたくないよーだ」ベー



青葉(おっと…早速揉めてますね…)カンサツ



憲兵「ちっ!私は忙しいのだ!そこを退け!」スタスタ


浦風「むぅ…けったいな奴じゃのう」


時津風「しれーに言い付けてやるー!」ウガー



青葉「司令官…今から浦風さんと時津風さんがそちらに向かいます。青葉は引き続き監視を」ピッ


提督「了解。頼んだぞ」ピッ



憲兵「ここか…おい!起きろ!」ガンッ


前任「ひ、ひぃぃ!お助けを龍田さまぁ!!」ガクブル


憲兵「私は憲兵だ!貴様を大本営に移送する!ここから出ろ!」ガチャ


前任「うわー!!もぅロウソク攻めは嫌だぁ!!」ドスッ


憲兵「うぐっ!」ヨロッ


前任「ァあああああああ!!」ダダダ


憲兵「しまった!」ピッ


憲兵「査察中の憲兵隊各位!前任が逃走した!繰り返す前任が逃走!至急査察を中断し前任を捕らえろ!」



青葉「司令官!前任が!」ピッ


提督「憲兵隊に任せておこう…最悪俺達が捕まえればいいからな」ピッ


武蔵「本当に任せていいのか?」


提督「問題ないだろう」ハァ



バタン


時津風「しれー!聞いてよー!」


浦風「こら時津風。ノックせにゃいけんよ?」


龍田「時津風ちゃんに浦風ちゃん。どうしたの~?」


時津風「あのね!憲兵って人、すんごい嫌な奴でさぁ!」


浦風「まったくじゃ…うちもしばいたろうかと思ったわ!」


提督「まぁまぁ…今その憲兵さん達が前任を逃がしちまってなぁ。凄く焦ってるところなんだ」ニガワライ


時津風「ざまみろー」ベー


浦風「でも、それマズイんやないん?」


提督「まぁなるようになるさ」スッ


武蔵「ん?どこに行くのだ?」


提督「少し海岸にな…」


武蔵「そうか。なら私は執務を引き受けよう」


龍田「私も手伝うわ~」


提督「すまんな。では…」スタスタ


時津風「ついていこーっと」スタスタ


浦風「うちも行くーっ」スタスタ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



       鎮守府海岸



提督、時津風、浦風は鎮守府の海岸に着き

しばらくの間、潮風を感じながら

腰を降ろし他愛ない会話をしていた



提督「んー」


時津風「どうしたのー?」


提督「いや、そろそろかなと」キョロキョロ


浦風「そろそろ?」



ゥワァァァァァァ マテー! ニガサンゾー!



提督「来たか…」ヨイショ


時津風「あっ!前任!」


浦風「それにあの憲兵じゃ!」



前任「ぶひっぶひっ」ハァハァ


前任「ここで逃げられれば…私には…隠し財産がある!それで一生苦労なく生きてやるのだっ!」ヒィヒィ


憲兵「待てぇ!!」ダダダ


前任「ひぃ!?っぁ!あれはボートか!?遂に私に運が向いてきたのだ!」ボートノリコミ


憲兵「しまった!ボートが!」




前任はたまたま船着き場にあったボートを奪取すると

急いでエンジンをかけ、海の上を走り去る



前任「ふはははははっ!じゃぁな馬鹿な憲兵共ぉ!!」


憲兵「クソぉ!!」ダンッ


部下「隊長!どうされますか!?」


憲兵「くっ!やむを得ない!ここの鎮守府に協力を仰ぐしか」グッ


部下「しかし!」


憲兵「完全に取り逃がしたとなれば憲兵の名折れだ!それだけは避けなければならん!」


提督「なにかお困りかな?」スッ


憲兵「っ!提督殿!?」


部下「!」ビシッ


憲兵「実は…前任を取り逃がしました…それでですが…」



憲兵が事の顛末を報告し

提督に艦隊を出撃させてはくれないかと

頼み込む



提督「状況はわかった…青葉!」


青葉「はいはーい!」シュタッ


憲兵「うおっ!?」ビクッ


提督「失礼ながら青葉を貴方の監視に付かせていた。我が鎮守府の艦娘になにかしないようにな…」ギロ


憲兵「と、とんでもない!提督殿の艦娘には何もしていません!」ブルブル


憲兵(なんだこの殺気は!?震えがとまらないっ)


提督「そうか…では私の艦隊を捕獲に向かわせましょう。ついてきますか?」


憲兵「はい!元を辿れば我々の失態ですので…」


提督「なら急ぎましょう。ボートはあちらに」


憲兵「了解であります!」ダッ



憲兵隊はすぐさま追跡の準備に取りかかるが

提督はストレッチを始める



時津風「なにしてんのー?」


提督「ストレッチだ」グイグイ


浦風「なんでストレッチなん?」


提督「まぁ見てろ。お前達もくるか?」


浦風「もちろんじゃ!」


時津風「うん!」



浦風と時津風は艤装を背負い

海の上に立つ

足に着けた艤装が浮力を発生させると共に

バランサーが作動する



浦風「艤装の動作確認完了じゃ!」


時津風「こっちもできたよー!」 


提督「なら向かうとするか!掴まれ」スッ



提督は二人に手を差し出す

差し出された手を不思議そうに掴んだ二人だが

その瞬間、景色が変わった事に気がついた



浦風「あれ?あれ!?」キョロキョロ


時津風「え!?なんで海のど真ん中に!?」キョロキョロ


提督「ふぅ…ジャンパーの能力は楽だな」キラキラ



提督のジャンパー能力により

前任のいる海域周辺まで移動したのだ

これに二人は驚いたが

その反面こう思った


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