2018-05-15 10:43:50 更新

概要

雪穂と亜里沙が音ノ木坂学院に入学したての時期の話です。スクールアイドルをするためにアイドル研究部に入部しに行きますが、そこではいつもと違う雰囲気が・・・


高校生活。



少しだけ憧れでもあった女子高生に、私もついになることが出来た。



入学先は、音ノ木坂学院高校。



ほんの数か月前までは来るつもりもなかったこの高校は、



私のお姉ちゃんを含む9人の歌の女神が救った。



初めはお姉ちゃんがスクールアイドルなんて無理だと思った。



がさつで、おっちょこちょいで、姉らしいところなんて何もなくて、



何1つ自慢できるところなんてなかった。



だけど、



そんなお姉ちゃんがステージでは別人のようになった。



煌びやかなステージで華やかな衣装を身にまとい、華麗に歌い踊る。



何よりも9人全員が、



やりたいことをただひたすらにやっていた。



私にはそんな9人がとても輝いて見えた。



お姉ちゃんが始めたことは、



こんなにも凄く、人を惹きつけるものだったと知った。



そんな私は親友の亜里沙と一緒にスクールアイドルをすることにした。



同じ高校に入ってお姉ちゃんと一緒にしたいと思った。



でも、お姉ちゃんたちは、μ'sは、あの9人でμ'sだった。



だから私は自分たちのスクールアイドルを始めることにした。



μ'sではなく、それ以上を目指したスクールアイドル。



簡単なことではないと思う。



それでも私はやってみたい。



お姉ちゃんみたいにやってみたいんだ。



---アイドル研究部 部室前----



雪穂「ここがアイドル研究部・・・」



亜里沙「私たちもついにここに来れたよー。去年までここにはμ'sの皆さんがいたんだよね」



雪穂「うん、今も部活はあるけどμ'sは無くなっちゃったから、本当の意味でアイドル研究部になっちゃったけどね」



亜里沙「スクールアイドルとしての第1歩として、まずは入部してアイドルたるものを知らないと!」



雪穂「そうだね、これが私たちのスタートになるんだもん。まずは先輩たちにしっかり挨拶しないとね」



μ'sのメンバーには、私のお姉ちゃんと亜里沙のお姉さんである絵里さんもいた。他の方も何度か面識はあるけれど、学校での先輩・後輩ってなるとやっぱり緊張する。



そんな緊張の中、部室のドアを開ける。



雪穂「し、失礼します!」



ドアの先には1つ上の学年である、凛さん、真姫さん、花陽さんがいた。



花陽さんは2年生ながら、アイドルへの情熱で部長になった人である。



3人の視線を感じながら



雪穂「高坂雪穂です!アイドル研究部に入部したいと思い、お伺いしました」



緊張する私。いつもこうゆうときに限ってお姉ちゃんがいない。



3人はこちらを見ているだけで何かを話そうとはしなかった。



雪穂「えっと・・・あの入部をしたくて・・・」



しどろもどろになる私。相変わらず部屋の空気は重い。



部室に入ってからずっと3人の視線は私に向けられている。



むしろ少し睨まれている気すらする。



雪穂「うう・・・亜里・・・」



亜里沙に助けを求めようとしたその時だった。



バン!!



勢いよく部室の奥にある扉が開いた。



穂乃果「大成功~!!!」



そこにはドッキリ大成功と書いた看板を持ったお姉ちゃんがいた。



そこからは一斉に先輩たちが話始めた。



穂乃果「へへーん、絶対雪穂びっくりしてたよー。真姫ちゃんとか結構怖い顔してたもんねー」



真姫「ヴぇ!?何よそれせっかく協力してあげたのに!!」



凛「確かに真姫ちゃんは怖かったにゃー。腕も足も組んでるから余計に威圧感たっぷりにゃー」



花陽「えっと、ごめんね雪穂ちゃん。穂乃果ちゃんがどうしてもドッキリしたいって言ってて・・・」



そして、奥の部屋からさらに2人の先輩が現れる。



海未「穂乃果は本当にこうゆうことには頭が回るんですから・・・」



ことり「でも海未ちゃんもあんまり止めたりしなかった気がするけど?」



海未「そんなことはありません!でも亜里沙にお願いされては断りようもなく・・・」



亜里沙?



亜里沙「海未さん、お願い聞いてくれてありがとうございました」



海未「私は何もしていませんので、お礼なんていいんですよ。むしろ雪穂には悪いことをしていますし」



状況が理解できていないのは私だけなのだろうか。



あっけにとられる私を横目に会話は続く。



穂乃果「一種の歓迎ってやつだよ~。緊張してる雪穂を和ませるにはこれが一番かなぁって」



海未「ですが他にもやり方はあってのではないですか?」



穂乃果「雪穂にはこのくらいがちょうどいいから大丈夫!ねっ、雪穂?」



状況を理解した私。



理解してしまった私。



雪穂「お姉ちゃん!!!」



雪穂「なんでいっつもこんなことしかできないの!緊張してきた私が馬鹿みたいじゃん!!」



穂乃果「だから~その緊張を解こうとしてこんなことを・・・」



雪穂「だ~か~ら、やり方があるでしょう!!」



穂乃果「えへへ~ごめーん」



雪穂「誤るなら最初からしないでよ。こっちだって恥ずかしいんだからね」



穂乃果「ホントはもうちょっと泣きそうな雪穂を見ていようかなぁっても思ったんだよ。だけどちょっと早めに出たの!」ドヤ



雪穂「ドヤ顔で言うことじゃない!!」



海未「どうやら上手くいきましたね」



亜里沙「はい、雪穂ずっと緊張していたので、穂乃果さんならなんとかしてくれると思ってました」



ことり「何とかしたっていうよりは、いつも通りな気もするけど」



亜里沙「それが穂乃果さんです。穂乃果さんだから私もお姉ちゃんもアイドルやりたいって思えたんです」



海未「穂乃果にそのことを言わないでくださいね。すぐに調子に乗ってしまいますから」



亜里沙「海未さんがそう言うのならばそうします。海未さん、ことりさん、μ'sではないかもしれませんが今年1年よろしくお願いします」



海未「はい、こちらこそよろしくお願いします」



ことり「よろしくね、亜里沙ちゃん」



いつの間にか緊張も無くなり、そのあとは先輩方にしっかり挨拶できました。



お姉ちゃんは相変わらずだけど、そのお姉ちゃんがしてきたこと、残したこと。



まだ知らないことがたくさんあるはず。



1年しかないお姉ちゃんとの高校生活はどんなものになるんだろう。


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