2018-08-27 02:14:55 更新

概要

元帥の友人である謎の人物が提督となり、ブラック鎮守府を立て直していく物語

※提督の口調は安定しません


前書き

艦隊コレクションは二次創作かアニメしか知らないので、矛盾やおかしいところがあるかもしれないです。
あと、妄想の垂れ流し+文才がないです。
そういうのが苦手な方はプラウザバック推奨です。


第一部



プロローグ




とある一室





元帥「急に来てもらってすまない」



と、顔中に傷があるガタイのいい老将は目の前の人物に言葉を発する。



???「それはいいのですが、俺を呼び出すという事は何か訳ありですか?」



元帥「うむ・・・君は黒鎮守府を知っているかね?」



???「たしか・・・新しく設立された鎮守府ですよね。多く艦娘が所属しているっていう・・・。でもたしか・・・前任者が捕まったとかっていうのは聞いてますけど・・・」



元帥「それなのだがな、前任者の奴め周りから怪しまれない為に捨て艦や無理な出撃をしない様にしておってな、轟沈者も0なのだが・・・」



元帥は一度言い淀んだ後、険しい顔になる。



元帥「裏で艦娘達を娼婦・・・いや性奴隷のように扱っていたのだ」



???「は?」



それを聞いた途端、元帥の目の前の人物から恐ろしい程の殺気が出る。

その殺気を感じとり元帥は慌てて言う。



元帥「すまんすまん!君がそういう事を嫌いなのは分かるが抑えてくれ!」



???「あぁ・・・すいません・・・」ペコリ



元帥「はぁ・・・まぁここからが本題なのだがな、是非君に、その黒鎮守府の提督をやってもらいたいと思うのだ」



???「話は分かりますが・・・ちょっと待ってくだ・・・」



元帥「頼む!!」ドゲザァ



元帥「儂の信頼する者であの鎮守府を任せられる様な者は君しかいないんだ!だから頼む!」



???「・・・・・・・分かりました」



元帥「そうか!すまない、ありがとう!」パアァ



元帥「では早速、明日から頼めるか!」



???「え、ちょっ?!明日?!」



こうして、提督となった謎の人物の物語が始まる。




一話 その提督、着任




???→提督




翌日



提督「ここか」



黒鎮守府、多くの艦娘を有しているからだろう、外観は普通だが建物がかなりのデカさになっている。一歩、足を踏み入れてみる。



提督(ふむ、姿は見えないがこちらを伺っているのが何人かいるけど・・・別にいいか)



提督はそのまま正面玄関に行き、執務室を目指して歩き出す。鎮守府内は至って綺麗であり、所々妖精さん達がフワフワ飛んでいた。



ザワザワ ダレェ? アタラシイテイトクラシイヨ イイヒトナノカナ? ワルイヒトジャナサソウ ホラ、オシゴトオシゴト ソウジソウジ



提督(ある程度の掃除は妖精さん達がやってくれたのか)



俺は妖精さん達に一礼して、歩を進める。




執務室前




提督(着いたけど、中に誰かいるな・・・)



そう思いながらもドアを開ける。



提督(普通の執務室だな・・・まあ、気になる所が何ヵ所かあるが・・・)チラッ



執務机に近付き、椅子を引く。



提督「初めまして、今日から黒鎮守府の提督として着任しました深闇(みやみ)月兎(つきと)です。これから宜しくお願いします。早速なのですが、こんなところで何をしているのですか?大淀さん」



椅子を引くと、大淀が机の下で正座状態で座っていた。



大淀「宜しくお願いします。仕事ですよ仕事。前の提督は執務中ずっとここで私にくわえさせてましたから」



提督「はぁ・・・俺はそういうのいらないですから、早く出てきてください」



大淀「出た後はどうすればいいですか?服を脱ぎますか?それとも着たまま?前の提督は私から股がりにいげば喜びましたけど、提督もその方が・・・」



提督「おい、少し黙れ」黒いオーラ



大淀「」ビクッ



提督「あぁ、すまない・・・。だが大淀、これだけは言っておく。俺は君達が前任者からされたことは絶対にしないし、する気もない。だから、そういう自分を傷付ける事は言わないでほしい」



大淀「ですが・・・・・・・・・分かりました」



大淀「申し訳ございませんでした」ペコリ



大淀は感情がこもってない声で言う。



提督「頭を上げてくれ、別に謝ってほしい訳じゃない。それと、あとで鎮守府の全員に自己紹介と今後の事を話したいから、10時までに講堂に全員を集めておいてほしい。お願い出来るか?」



大淀「そんな回りくどい事をせず、館内放送すればいいのではないでしょうか」


提督「俺が言っても集まってくれないでしょうが。これは大淀さんだからこそ出来るんですよ」



大淀「分かりました」テクテク



そうして大淀が執務室を出る時、もう一つ伝えた。



提督「あ、あと、不安だったら最低限周りに迷惑かけない程度で武装していいよって伝えておいてください」




二話 その提督、破壊




数時間後 一◯◯◯ 講堂前




提督は講堂前で中の様子を伺っている。



提督(まさか全員を集められるとは思わなかった・・・)



提督は心の中で大淀すげぇと言った。



提督(信頼していない男のお願いをきちんとこなすとは・・・と、もう過ぎてるし行かないとな)



提督は講堂の中に入る。講堂の中は、ステージに使えそうな程幅広い壇上が印象的である。しかしあちらこちらの床や壁にシミがついていて、何かどことなく汚い感じであった。だが提督が一番気になったのは艦娘達からの視線だ。殺意、恐怖、憤怒が混ざりあった様々な視線が提督を包み込む。提督は黙々と壇上に上がり、話し始める。



提督「今日はこのような場所に集まっていただきありがとうございます」ペコリ



艦娘達「?!」



提督がお礼を言い頭を下げた事に対し、艦娘達は驚く。



提督「では改めて、初めまして、今日から黒鎮守府の提督として着任しました深闇(みやみ)月兎(つきと)です。これから宜しくお願いします。皆さんの艦種と名前は先に覚えましたので、堅苦しい挨拶とかはなしでお願いします。今後の事なのですが、鎮守府を約一週間くらいお休みとします。休み中の備蓄や資材については自腹で対処可能ですので、ご安心ください。ここまでで何か質問はありますか?」



一人の艦娘が手を挙げる。



赤城「一週間も鎮守府を休みにして大丈夫なのですか?」



提督「この近辺の海域は比較的に落ち着いていますので、その点については大丈夫です。それに何人か眠れてなさそうな人が見てとれましたので、そう判断しました。休み中は寝てもいいですし誰かとお話するでもいいです。運動や訓練ぐらいでしたら自由にしていただいて大丈夫です。一週間後は出撃や遠征、まあ色々ゆっくりやっていきたいと思います」



加賀「ずいぶんあまい考えですが、軍人としてどうなのですか」



提督「残念ながら俺は軍人じゃないですよ。提督になったのも昨日の夜からですし」



艦娘達「えっ?!」



艦娘達がざわつき始める



提督「元帥の友人で二十歳のただの一般人ですよ」ニコッ



艦娘達「?!」



提督「では次のお話なのですが、艦娘は人間に手が出せないというのは本当ですか?」



言った瞬間、重苦しい殺伐とした空気に変わる。その空気を裂くように、一人の艦娘が声をあげる。



天龍「ああ、この枷みたいなもんのせいで俺らはお前らに・・・!!」



龍田「落ち着いて天龍ちゃん・・・」



天龍を落ち着かせた龍田が俺を睨んでくる。



龍田「何が言いたいんですか?」ギロッ



提督「すまない、噂でしか聞いた事がないから確認したかったんだ」



提督「ふむ、じゃあそうだな・・・あれって確か解除出来たよな・・・」ブツブツ



提督は一瞬考え込む。



提督「では艦娘の皆さん、提督権限で、皆さんから俺への攻撃を許可します。勿論殺害しようとしても構いませんし、この許可を取り下げる事もありません」



天龍「お前馬鹿か?そんな事したら全員がお前を殺しにくるぞ!」



提督「それでも構いませんよ。というか心配してくれるんですね」ニヤニヤ



天龍「るせぇ!自惚れんじゃんねぇよ!!そんなに死にたきゃ今すぐ殺してやる!!」



天龍は持っていた刀状の武器を構える。



提督「あ、ちょっと待ってください」胸ボケットごそごそ



提督は胸元に入れていたリモコンを見せる。そのリモコンにはボタンの上に媚と電の文字が彫られている。



艦娘達「」ビクッ



そのリモコンを見た艦娘達は、さっきまで殺してやると言っていた天龍含め全員が震えていた。何人かは震えた体で着けていた首輪を必死にはずそうともがいている。



提督「あぁ・・・その反応、やっぱりその悪趣味なもののやつか」



提督は大淀と話している時からずっと気になっていたのだ。何故、艦娘達全員が首輪をしているのかと。



提督(チッ、クズが)



提督「皆さん!首輪から手を離してください!ちょっとチクってするかもしれないですが我慢してくださいね!」



提督「3・2・1・・・」指パチン



提督が指を鳴らした瞬間、艦娘達が着けている首輪がバキッという小さい音をたてながら真っ二つに割れてはずれる。



艦娘達「あ・・・え・・・?」



艦娘達は突然の事に戸惑いが隠せないでいる。



提督「首輪ははずしましたので安心してください。もう、それに怯える必要はありませんよ」バキッグシャ



提督は持っていたリモコンを思いっきり握り潰す。



提督「妖精さんお願いします」



提督の一声で出てきた妖精さん達は、リモコンと首輪の残骸を捨てるために持っていく。

先に妖精さんと仲良くなって良かったと、提督は改めて思う。



提督「ありがとうございます」



イイヨー アトデオカシチョウダーイ ジャアネー



提督「では最後に、今後は設備や食事も改善していくつもりなので、不満や要望があったら教えてください。何か欲しいものとかでもいいですので。では、かいさ・・・」



天龍「ちょっと待て!!」



天龍「色々と聞きたい事は山程あるが・・・何故、首輪をはずした?どうやって全員の首輪を・・・同時にはずした?」



提督「後者の方は言わない、言ったところで誰も信じないだろうし・・・ただ前者に関しては、その首輪で苦しめられている君達を見たくなかったから・・・かな」



天龍「本当か?」



提督「信じたくないのなら信じなくていい・・・だが天龍・・・いや君達はいいのか?枷も首輪もない今、俺を存分に殺せるという事だぞ?またとないチャンスなのに殺しにこなくていいのか?」



天龍「そんなもん分かってる・・・けど」



天龍に他の艦娘達は全員、どうしていいか分からなくなっていた。何人かはまだ殺気の込もった視線だったのだが、やはり戸惑いの表情が隠せていない。



天龍「ッ・・・!」手震え



提督「その調子じゃ無理なので落ち着いたらでいいですよ。俺はいつでも待ってますから。では、解散」



提督は一人壇上をあとにしようとすると、一人の艦娘がついてくる。大淀だ。

提督は言う。



提督「大淀さんも部屋で休んでいてください」



大淀「ですが、私は秘書艦なので提督とともに仕事をしないと」



提督「秘書艦とかいらないので、休んでください」



大淀「命令ですか・・・?」



提督「お願いです。では」



提督は今だ茫然としている艦娘達を見ながら講堂をあとにする。




三話 その提督、調理




一◯五◯ 執務室




提督「もうこんな時間か・・・」



提督は次に食事の事を考えていた。元帥から聞いている限りでは、艦娘達はずっとおにぎりと少量の漬物だけしか与えられなかったという。戦場で戦う彼女達にとってはあまりにも少なすぎるだろう。



提督「よし」



提督は執務室を出て、食堂に向かう。




食堂




まだ誰の姿もなく、中は静寂につつまれていた。提督は調理場を覗く。



提督「誰かいませんか?」



間宮「あ・・・あの・・・間宮です」オドオド



鳳翔「鳳翔です・・・。なんでしょうか・・・提督・・・」オドオド



提督「突然すいません。食事の事なのですが、これからはおにぎりと漬物以外も食べられるように材料を手配しますので、作っていただいても大丈夫でしょうか?」



二人の表情が少し柔らかくなる。



間宮「それは皆さんにお腹一杯食べてもらえるという事ですか・・・?」



提督「そうですよ。まぁ人数分作らないといけないですけどね・・・」



鳳翔「それは大丈夫です。任せてください。ただその・・・見返りは何を望まれますか?体でしたら・・・私をお使いください・・・」



提督「はぁ・・・さっきも言いましたけど、そういうのいらないですから」



鳳翔「本当ですか・・・?」



提督「本当です。強いて言えば、お二人の知識と技術、そして愛情で作った料理で皆さんを笑顔にする事。勿論、二人も食べてくださいね」ニコッ



二人共「」ポロポロ



二人はいつの間にか涙を流していた。



二人共「提督、ありがとうございます」フカブカ



提督「礼なんかいいですよ。それより今日なのですが昼をパスタ、夜をカレーにしようと思うのですがどうでしょうか?」



間宮「材料がないですし・・・昼までの時間がないですよ・・・?」



提督「時間については、俺も作りますので大丈夫です。それと材料はここに・・・」



提督は胸ポケットから何かを出し、調理台に置いていく素振りをする。



二人共「?」



間宮と鳳翔は二人共首を傾げている。

そんな二人をよそに提督は指を鳴らす。



二人共「え?!」



二人はとても驚愕している。それもそうだろう、さっきまで何もなかった調理台の上に沢山の食材が姿を現したのだ。



提督「これだけあれば大丈夫でしょう。では、作りますよ二人共」



提督は着ていた白い軍服と帽子を脱ぐと、軍服と帽子を消す。提督は黒いTシャツ姿で手を洗い、食材に手をかけ始める。



間宮「待ってください提督?!今どこから出したのですか?!」



鳳翔「それに軍服はどこへ・・・」



提督「秘密です。そんな事より、時間がないので早く手伝ってください」



提督はそう言うと、てきぱきと調理をしていく。そんな提督を見た二人は、この人にはこれ以上言っても答えてくれないと思い、調理に参加する。




数分後




二人はまたも驚愕している。提督の調理があまりにも的確かつ速いからだ。具材を切って処理する速さもそうだが、麺の茹で加減に付け合わせのサラダにしても、味見をさせてもらったが全てが的確かつ美味しいのだ。ミートソースは市販のものを使ってはいるが、具材を足したりアレンジしたりしている。二人がしている事と言えば、食器を出したり、提督が指示したちょっとした事をするくらいだ。

二人が驚愕していると、突然提督は言う。



提督「そういえば、皆さんには俺が調理した事を言わないでくださいね」



間宮「え・・・?何故ですか・・・?」



提督「男が作った料理と聞いたら、体が拒絶して吐く子がいるかもしれない・・・そもそも食べないかもしれない・・・だから言わないでください。食材は・・・提督に言われて自分達が買ってきたとでも伝えてください」



鳳翔「ですが・・・」



提督「もうそろそろ来ますよ」




一二◯◯




食堂に次々に艦娘達が入ってくる。



夕立「いい匂いっぽい~」



時雨「本当だね。いつもと違うね?」



夕立「間宮さ~ん、鳳翔さ~ん」




調理場




提督「ほら、夕立・・・時雨もいますね。呼んでますよ。早く行ってください」



二人「はい」



二人はパスタを皿に、サラダを小皿に盛り付け、盆に乗せ持っていく。




食堂




時雨「遅いね間宮さん・・・」



夕立「何かあったっぽい・・・?」



間宮「ごめんね、おまたせ二人共」



鳳翔「はい」



二人は夕立と時雨にパスタとサラダが乗っている盆を渡す。



夕立「あれ?おにぎりじゃない?」



時雨「これは何?」



鳳翔「ミートソースのパスタと、レタスとトマトのサラダです。美味しいですよ」



時雨「二人が作ったの?」



間宮「はい。なので冷めないうちにどうぞ」



夕立「ぽい!」



時雨「クスッ、ありがとうでしょ夕立」



夕立「ありがとう♪」



言い終わると、夕立と時雨は席について食べ始める。二人は涙を流しながら美味しいと言っている。

そんな二人を見た他の艦娘達が次々に料理を取りにくる。そして皆、涙を流しながら食べ、最後には笑顔になっている。



間宮「良かったですね・・・皆のこんな顔見たの初めてです」ホホエミ



鳳翔「そうね、これもあの提督のおかげね」ホホエミ



加賀「誰のおかげですか?」



この時ばかりは鳳翔もしまったと思った。つい、提督の一言を口にしてしまったのだ。



鳳翔「間宮さんのおかげですよ、ね?」間宮チラッ



間宮「はい!わた・・・」



加賀「嘘です。今提督と言いましたね。どういう事ですか? 」



間宮と鳳翔は答えられずにいる。すると調理場の方からカタンと物音がする。



二人「?!」



加賀「二人のその反応・・・中にいるのですね。失礼します」



二人は反応に遅れてしまい、加賀を中に入れてしまう。




調理場




加賀は調理場に入り、提督がいないか確かめる。隠れられそうなところを含め、徹底的に探す。だが提督の姿はどこにもない。



加賀(いない・・・ていう事は私の気のせい・・・。いえ、ですが鳳翔さんは提督と言ったし・・・その後も私の質問に答えられなかった。あの二人の反応からして、いるのは一目瞭然・・・なのに、いない・・・)



加賀が考えている間、間宮と鳳翔も驚いた顔をしている。それもそうだ、調理場から出るには奥にある裏口から出るしかないが、鍵がかかっ たままである。あとは食堂を突っ切っていくしかないが、そんな事をすれば食堂にいる艦娘達にばれてしまう。



鳳翔(提督・・・一体どうやって・・・)



鳳翔の心配をよそに提督は・・・。




四話 その提督、返答




執務室




提督「危ない危ない・・・まさか中まで入ってくるとは・・・」ナデナデ



妖精さん達にお菓子をあげ、撫でていた。



モグモグ♪♪ アリガトウテイトク♪♪



提督「これも皆と分けて食べて」



提督はお菓子が大量に入った袋を妖精さんに渡す。



オオー♪♪キラキラ テイトクサンフトッパラ!! アリガトウ!マタネー!



妖精さん達は部屋から出ていく。



提督「さて、そろそろ始めますか」



提督は書類仕事を再開する。前任がやらなかった分もあり大量にあった書類だが、いるものといらないものに分け、いらないものはシュレッダーで処分し、いるものは高速で処理していく。午前中にはある程度終わらせてあったので、書類もあと少ししかない。



コンコンコン



ノックがした。



提督(赤城と加賀か)



提督「どうぞ」



扉が開いて、赤城と加賀が入室する。



赤城「失礼します。提督」



加賀「失礼します」



提督「うん、どうしました?」



赤城「提督、これから毎日貴方には鎮守府の全艦娘が二名以上で監視につきます」



提督「うん。理由は?」



加賀「理由は二つ。一つ目は普段の貴方を見て貴方という人を見定める事。二つ目はそのままの意味、貴方の監視」



赤城「これは皆さんと話し合って決めましたので、提督もご理解いただけますか?」



提督「別にいいけど・・・」



提督は書類仕事を再開する。だが数秒後、一向にソファーに座らない二人を見て提督は言う。



提督「多分前任から座るなと言われたんだろうけど、もう守る必要はないからね」



赤城「座ってもいいのですか?」



提督「許可を取る必要はありませんよ」



赤城「ありがとうございます」



そう言って座ろうとする赤城を加賀が制する。



加賀「ちょっと赤城さん!」



赤城「いいじゃないですか加賀さん。提督が座ってもいいと言われたのだから」



加賀「ですが・・・」



赤城「加賀さんも一緒に座りましょう」



赤城はそのまま加賀の腕を引っ張り、一緒に座る。

提督はその様子を見た後、書類仕事を再開する。数分後、提督は前任が残していた分と今日の分を終わらせたので、明日の分で出来るものに手をかけていた。

数時間後、ノックがされる。



コンコンコン



提督「どうぞ」



扉が開かれる。



鳳翔「提督、失礼します」



提督「どうしま・・・」



提督が言い終わる前に、鳳翔は提督に詰め寄る。



鳳翔「先程は本当にありがとうございました!」フカブカ



提督「ちょっ、鳳翔さん?!頭を上げてください!」



加賀「やはり提督だったのですね」



提督「あ~そういや加賀さんにはバレてるんだったっけ・・・」



赤城「私も分かりましたよ。あんな美味しいものを食べたのは初めてでしたので。ね、加賀さん」



加賀「確かに・・・気分が高揚しました・・・。ですが、だからこそ分からないのです。貴方の目的や貴方が何者なのか・・・」



鳳翔「それは私も思います。提督、先程はどうやって調理場を出たのですか?首輪の件でもそうです、提督には不可解な行動が多すぎます・・・」



赤城「それに、私達は監視という名目で貴方を見張ってはいますが、一番は貴方の事をよく知りたいからなんですよ?」



加賀「確かにまだ提督・・・いえ、男の人が駄目な娘は沢山いますが・・・少なくとも私達三人は提督の事を信用しています」



鳳翔「間宮さんも同じ気持ちですよ」



三人は言い終わると、提督の顔を真っ直ぐ見つめる。提督が何をいうのか、待っているのだろう。



提督「・・・分かりました。まずは・・・何が知りた いですか?」



赤城「提督の目的は何ですか?」



提督「この鎮守府を立て直す事」



加賀「何故ですか?提督にメリットがあるようには思えませんが・・・」



提督「メリットがなければしては駄目ですか?」



加賀「そうではないですが・・・」



提督「まぁ、最初元帥に頼まれた時は断ろうと思ったけどね。でも、今はそういう事は思ってないよ」



赤城「元帥とはどういう関係ですか?流石に二十歳で友人はおかしいと思うのですが」



提督「おかしいも何も事実だしな~」



赤城「では提督は何者ですか?」



提督「深闇月兎、二十歳、一般人、まあこのぐらいかな」



赤城「そう・・・ですか・・・」



鳳翔「では、先程はどうやって調理場から出たのですか?」



提督「あぁ・・・それはね、気配を消して加賀の横を通っただけだよ。ほら、こんな風に」



突如、三人の目の前で提督が消える。



鳳翔「え?!」



加賀「提督はどこですか?!」



赤城「?!加賀さん!隣!」



加賀「え?」



加賀は隣を見る。先程まで目の前にいたはずの提督は、いつの間にか加賀の隣で座っている。



提督「まあこんな感じで、調理場と食堂を出たわけ」



鳳翔「て、提督何ですか今の?!」



提督「気配を消して移動しただけだよ。まあもっと言えば、脳が存在を認識しなくなる程に気配を薄めただけだけどね」



加賀「そんな事って・・・」



提督「信じられない?じゃあね~?」



提督はまたもや姿を消す。



加賀・鳳翔「ひゃ!」



加賀と鳳翔が可愛らしい・・・いや可愛い声をあげる。



提督「どうですか?」ヘアゴムクルクル



二人が声をあげた原因は、提督が二人のヘアゴムを取ってしまったからだ。しかも当の取った本人は執務椅子に座りながらヘアゴムを指で回している。



加賀「信じますので返してください」///



提督「はい」



提督はヘアゴムを加賀に返す。



提督「鳳翔さんも」



鳳翔「縛ってください」///



提督「え?」



鳳翔「あ、いえ、違うんです!ごめんなさい」///



そう言うと鳳翔はヘアゴムを掴み、後ろへ下がってしまった。



提督(ちょっと馴れ馴れしかったかな・・・?)



二人がヘアゴムで髪を縛った後、質問は再開される。



赤城「では提督、私達の首輪はどうやって壊したのですか?」



提督「・・・・・・信じてはもらえないでしょうけど・・・俺は気を操作出来るんです。首輪の時は、首輪の内部に気を流した後一気に放出する事で真っ二つに破壊しました。こんな風に」



提督は手に持っていたボールペンを机に置き、一切手を触れず破壊してみせる。



鳳翔「す・・・凄い・・・」



加賀「提督、貴方は一体何者ですか?失礼ですが・・・私達の知っている限り人間にそのような力はないはずです」



提督「言ったよ、ただの元帥の友人だって。それに、この力は修行をして身に付けたものだから、人間がどうこうではないよ」



赤城「修行・・・。提督はそうしなければいけないような生き方・・・をしてきたのですか?」



提督「まぁ、そうだね・・・。それと鳳翔、食材を出したり軍服を消したりも気を操作してした事だからね」



鳳翔「どうやったのですか・・・?」



提督は帽子を取り、机に置く。



提督「まずは帽子を気で包み込みます。そして帽子が存在している空間ごと気で圧縮します」



先程まで机の上にあった帽子が消える。



提督「あとはこれを持ち歩くだけ。そして出したい時に圧縮を解除する」



消えた帽子が現れる。



提督「以上です」



加賀「・・・提督って人間ですか・・・?」



提督「ククッ・・・よく言われるよ・・・けど人間だよ」



赤城「提督、今まで話した事を全艦娘に伝えてもいいでしょうか?」



提督「う~ん・・・・・・・・・いいですよ」



加賀「本当にいいのですか?」



提督「どのみち話さないといけないと思っていましたので」



提督はそう言い、時計を見る。



提督「鳳翔さん、そろそろ食堂に戻らなくていいのですか?」



鳳翔「そういえば、もうこんな時間ですね。では私は食堂に戻ります。提督、お話してくださりありがとうございます。とても有意義な時間でした」ペコリ



提督「いえ、礼なんかいいですよ。あ、戻る前にこれを」



提督は鳳翔に紙を複数枚束ねた本のような物を二冊渡す。



提督「俺の持ってる料理知識を記したレシピみたいな物です。良ければ使ってください。あ、あと、料理を作るのが鳳翔さんと間宮さんの二人だけだと疲れると思いますので、何人か当番制でしてみてはどうでしょうか?まあ良ければなので、あとは二人に任せます」



鳳翔「提督・・・私達の心配まで・・・」



鳳翔「本当に、ありがとうございます」ニコリ



鳳翔はそう言うと、執務室をあとにする。



提督「二人はどうします?」



赤城「私達はこのまま今日一日は貴方の監視です」



加賀「気配を消せる貴方には意味がなさそうですけどね」



提督「それ俺も思う。まぁ、退屈すると思うけど適当にくつろいでてください」



提督はそういうとノートパソコンを出現させ、起動させる。その後は書類を見たりパソコンを見たり、書類を作成したりと色々している。時より妖精さん達が訪れては、提督と何かを話している。




一八◯◯




提督「二人共夕飯の時間ですよ。食堂に行ってきてください」



赤城「提督はどうされるのですか?」



提督「俺は行かない。男の俺が行っても、君達が嫌な思いをするだけだしね。それにご飯食べてる間に何かをする事も絶対ないから、安心して行ってきて」



赤城「そう・・・ですか・・・」ショボン



加賀「赤城さん行きましょう」



加賀は赤城さんの手を取り、執務室を出る。その時にチラッと見えた加賀の顔は、少し怒りを含めていたがとても寂しそうな顔をしていた。



提督「何か気に障る事言ったかな・・・?」



二人の事を気にはしたが、どうしてか分からなかった。

これ以上考えても仕方がなかったので、提督は少し眠る事にする。




第二部に続く


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1: SS好きの名無しさん 2018-06-01 23:56:14 ID: hQu9-jlH

面白かったです。このSS投稿速報で5作お気に入りにしました。物語も面白かったです投稿楽しみにしてます。♪頑張って下さい

2: SS好きの名無しさん 2018-06-02 07:48:13 ID: ppLTFRhX

始まる前からエピローグって

3: 謎提督 2018-06-02 08:12:39 ID: oS0zPUFJ

1さんありがとうございます。少しずつですが更新していきます。

2さん指摘ありがとうございます。素で間違えてました。修正しておきます。

4: SS好きの名無しさん 2018-06-02 22:38:26 ID: 3Y_1H6tg

面白かったです!
次も楽しみにしてます!(^^)
頑張りすぎて体を壊さないようにしてくださいね
応援してます。

5: 謎提督 2018-06-04 00:25:22 ID: elIrYaZZ

4さんありがとうございます。嬉しいです。

6: SS好きの名無しさん 2018-06-05 09:39:25 ID: rghnVJr0

続きはよ(バンバンバン

7: 謎提督 2018-06-05 20:00:14 ID: UHGUc13h

6さんまだまだお待ちを・・・。お願いします。ジャンピングドゲザァ

8: SS好きの名無しさん 2018-06-06 16:29:08 ID: 85RQ9OZO

6だけど、寝ずに書いてもいいのよ?

9: 謎提督 2018-06-06 20:36:18 ID: jO47oUwf

そ、それだけはお許しを・・・。震え声

10: SS好きの名無しさん 2018-06-07 03:16:12 ID: JbGZop14

大丈夫ですよ、焦らないで焦ったら誤字が増えます。頑張って下さい応援します。

11: CQC中毒 2018-06-07 10:11:48 ID: a-0KNkwQ

やはり初めて提督が皆に振る舞う料理は
ミートソースパスタですよね♪

更新頑張ってください(*´・∀・)ノ

12: 謎提督 2018-06-07 23:13:18 ID: 6-xRS3lL

10さんありがとうございます。

CQC中毒さん、ありがとうございます。
実はCQCさんの作品も読んでます。応援しています。

13: SS好きの名無しさん 2018-06-10 07:00:08 ID: IGoCSsIF

木下ですけど、続編まぁーだかかりそうですかね…(訳:日曜日だぞ早く出すんだ

14: 謎提督 2018-06-11 20:38:02 ID: ASwnIQBT

まだかかりそうです・・・。(土日ほぼ寝てるなんて言えない・・・)

15: SS好きの名無しさん 2018-06-14 00:19:40 ID: iZp_oTJx

第2部に続くまでしか見れないの俺だけ?

16: SS好きの名無しさん 2018-06-14 13:59:32 ID: faJt0nkQ

僕もそこまでしか見えませんσ(^_^;)?

17: SS好きの名無しさん 2018-06-14 14:04:50 ID: HmwJvpqT

第2部兄貴俺もソーナノ…

18: 謎提督 2018-06-14 21:30:53 ID: 2cJ-H2Yw

作者です。
第二部は別にあります。
ただまだ書き終えてないので下書き状態です。もう少しお待ちいただけると幸いです。

19: SS好きの名無しさん 2018-06-16 18:28:45 ID: sJK6A7gN

(´・ω・`)
(´・ω・`)(´・ω・`)
(´・ω・`)(´・ω・`)(´・ω・`)


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