2018-06-11 23:01:48 更新

概要

目には目を、歯には歯を、ドッキリにはドッキリを。
最近、鎮守府内で流行してるドッキリを無くすためにドッキリで対抗する提督のお話。


前書き

基本思いつきなのでネタが尽きたら終了します。
ネタの提供ありましたらお願いします。
ドッキリかどうかと聞かれれば僕自身よく分かってませんので暖かい目で見ていただければ嬉しいですね。
キャラ崩壊、口調の変化など変な点があっても目を瞑ってご覧ください。
リクエストを頂いたら出来るだけ早く反映させます。


提督「最近、鎮守府内でドッキリを仕掛けるのが流行ってるらしい」



夕張「そうですね」



提督「矛先は大体俺に向けられたもので、落とし穴から単純な驚かしまで、実ワンパターンだとは思うだろ?」



夕張「いや、聞かれても困ります」



提督「中でも卯月なんかは書類に勝手に落書きしてドッキリです。なんて言い張る」



夕張「フリクションだったからよかったですけどね」



提督「これ以上、卯月のように度を越したドッキリ、もとい嫌がらせが増えないためにも俺が一肌脱ぐ必要があると思うんだ」



夕張「注意すればいいだけでは?」



提督「という訳でドッキリを仕掛けたいと思う」



提督「今回は明石と妖精さん達の全力バックアップのもと、少し調子に乗った輩にお灸をすえてやろうと思う」



夕張「自分がしたいだけですよね、それ」



提督「……ふっ。夕張よ、俺はそんなにお子様じゃないぞ」



夕張「そんなワクワクした瞳で語られても説得力ありませんよ」



提督「では早速……」



夕張「最初は何をするつもりですか?」



提督「今、何時だと思ってる?」



夕張「朝の4時……ですね」



提督「では、行くか」



夕張「えっ、説明少なっ」



寝起きドッキリ 其の一



提督「はい、という訳でやって参りました」



提督「記念すべきドッキリの第一被害者となるのは……」



夕張「瑞鶴さんのお部屋ですか……」



提督「はい。こちらは瑞鶴の部屋の前でございます」



提督「先日、仕事に飽きたので外に出ていた時の話だ」



夕張「何しれっとサボってるんですか」



提督「まぁまぁ」



提督「で、聞いてくれよ。あいつ俺に向かって爆撃機飛ばしてきたんだ」



提督「訓練用だから大丈夫だー、とか言ってたけどそういう事じゃねーよっ」



提督「いやぁ、あの場に加賀がいなかったら今頃……」



夕張「ただの私怨じゃないですか」



提督「私怨だっていいじゃない」



夕張「はぁ……」



夕張「さっ、やるならさっさとやって戻りましょ」



提督「そうだな」



提督「失礼しまーす」ガチャ



夕張「当たり前のようにマスターキーを躊躇いなく使えるの凄いですね」



提督「思ったより片付いてるな」



夕張「あまりジロジロ見ないっ」



提督「さて、問題の瑞鶴は……っと」



夕張「まぁ、寝てますよね」



提督「さて、どうやって起こしてやろうか」



夕張「無難に大きな音でいいんじゃないですか?」



提督「無難すぎる」



夕張「えぇ……」



提督「こんな時こそ妖精さんに作ってもらった特殊な道具の出番!」



提督「じゃあ今回はこちら『ユメミール』でいいや」



夕張「なんで投げやりなんですか」



提督「多すぎて選ぶのがめんどう」



夕張「うわ、素直」



提督「はい、じゃあ説明よろしくっ!」



妖精さん「えっと、このアイテムは対象者の見ている夢を見るだけでなく、介入することまで出来ちゃうんです。たまに夢の力が強すぎると戻ってこれなくなりますけど」



夕張「どこから出てきたんだろう……」



提督「うむ、説明ありがとう」



提督「少し聞きたくない話があったが、無視していこう」



夕張「えっ」



提督「はいじゃあ、ポチッとな」



――――――――――



提督「おぉ、ここが瑞鶴の……」



提督「あ、万が一のために夕張は部屋で待機してます」



提督「さて、瑞鶴を探すか……」



提督「にしても、なんだここ?ふわふわしてるな」



提督「ん、あれは?」



瑞鶴「えっ!?提督!?」



提督「何やってんだ?」



瑞鶴「夢で提督に会うなんて……」



提督「ん、なんだこれ、写真か?」



瑞鶴「あっ」



提督「これは、俺と……加賀か?」



提督「うわっ!いきなり壁がっ!」



提督「よく見ればびっしりと写真だらけじゃねえか」



瑞鶴「見ないでっ!」



提督「うおっ、今度はなんだ?!」



提督「いきなり場所が切り替わって……ってここは鎮守府のグラウンドか?」



瑞鶴「私の夢なんだから何してもいいのよね?」



瑞鶴「そ、そうよ。夢なら言えるはずよ」



提督「おいどうした?」



瑞鶴「提督!私は」



提督「ってなんだ!?爆撃機が!」



提督「ヤバいって!瑞鶴逃げるぞ!」ギュッ



瑞鶴「え、ちょっと手っ!」



提督「そんなこと言ってる場合かよ!」



瑞鶴「て、提督……」///



提督「っ…!」



提督「次はなんだ?!」



瑞鶴「提督の部屋……」



提督「ベッドはまずい…」



提督「夕張っ!ヘルプだ!エスケープだ!」



瑞鶴「」ピクッ



瑞鶴「夕張…?なんで私の夢の、私の提督なのに他の女の名前を出すの…?」



瑞鶴「提督はいつもあの女と一緒…。あの女さえいなくなれば提督は私のものなのに…!」



提督「やべぇよ。どうやって脱出すんのか妖精さんに聞いとくべきだった」



瑞鶴「提督さんは私のモノ。だから逃がさないっ!」



提督「なっ、ここは…牢屋、か?」



瑞鶴「もう逃がさない」



提督「ハハハ、笑えねえよ。これが夢から出られなくなるケースか?当たり引くの早くない?」



瑞鶴「訳の分からないこと言ってないで私を見てよ」



瑞鶴「提督さんに構って欲しくて色々考えてた」



瑞鶴「爆撃機で攻撃したり、夜部屋に忍び込んで寝顔を撮ったりもした」



瑞鶴「夢の中だけでもいい。私だけの提督になってよ!!」



提督「ちょっ、まじヘルプ」



提督「夕張ー!夕張さーん!」



瑞鶴「夕張、夕張って……」



瑞鶴「私があの女のこと忘れさせてあげる」



提督「ちょっ、まっ」



――――――――――



夕張「―――く!――いとく!提督っ!」



提督「はっ!」



提督「俺は一体…」



夕張「よかった……。瑞鶴さんの様子がおかしくなってから何度も起こしたんですけど、全く反応がなくて…」



提督「あぁ、思い出した」



提督「瑞鶴は?」



夕張「まだ寝てます。夢の中では提督を探していますが」



提督「夢、怖い。もう逃げる」



夕張「そう、ですね。瑞鶴さんはそっとしておきましょう」



提督「うん」



寝起きドッキリ 其の二



提督「さっきはちょっと予想外の失敗だった」



提督「今度からよく分からない道具を使う時は一度、夕張で実験してから使うことにする」



夕張「しれっと怖いこと言わないでくださいよ」



提督「さっきのでは不完全燃焼もいいところなので、もう一度やります」



夕張「懲りない人ですね」



提督「確かにさっきのはちょっと怖かったが、それで諦めるほど俺の覚悟は柔らかくないっ!」



夕張「うわ、別のタイミングならかっこいい台詞ですね」



提督「えー、では次のターゲットは……」



夕張「はい、瑞鳳さんですね」



提督「えぇ、瑞鳳です。彼女に恨みはありませんが、傷ついた俺の心を癒してもらいましょう」



――――――――――



夕張「…………では入りましょう」



提督「おじゃましまーす」ガチャ



提督「予想通り、可愛らしいお部屋ですね。これは女子力が高い」



提督「よくわからん機械だらけの部屋とは大違いだ」



夕張「ごめんなさいね、よく分からない機械だらけの部屋で」



提督「瑞鳳は……っと。布団を抱き枕がわりにして寝てますね」



夕張「かわいいですね」



提督「えぇ、かわいいです。俺の心が浄化されていくのが分かります」



夕張「ちょっと何言ってるか分からないですね」



提督「じゃあ瑞鳳に使うのは…」



夕張「これなんてどうでしょう」



提督「ん、これは…?」



妖精さん「この道具の名前は『ネゴトジャベール』といいます」



妖精さん「先程の『ユメミール』よりも危険度が低く、夢に入ることは出来ませんが、寝言を喋らせることができます」



提督「えっ、普通こっち先に勧めない?」



夕張「選んだのは提督でしょ?」



妖精さん「寝言を聞くことで今見てる夢がどういう状況なのかがわかります」



夕張「さっきのもそうですけど理屈どうなってるんですかね」



提督「それは俺達が考えることではない」



提督「さて、飲ませるか…」



妖精さん「薬の副作用はありますが、提督なら多分大丈夫だと思うので飲ませちゃってください」



夕張「?」



夕張「まぁ、大丈夫ならいいんですけど」



提督「さて、瑞鳳は何を喋ってくれるのかな?」



夕張「瑞鳳さんの寝顔見てにやけないでください。気持ち悪いです」



提督「さっきので傷つきやすくなってるんだから気をつけようね?」



夕張「あ、なんか喋りそうですよ」



瑞鳳『提督、卵焼きたべりゅ?』



提督「食べ―――」



夕張「ちょ、うるさくしたら起きちゃいますよ!」



瑞鳳『初めての秘書艦、がんばりますっ』



瑞鳳『だから上手くできたら褒めて欲しいなっ』



提督「あー、いくらでも褒めてあげる」



夕張「ダメな父親みたいですね」



瑞鳳『けっ、結婚!?』



提督「うおっ、びっくりしたぁ」



瑞鳳『提督、結婚するの?』



瑞鳳『お、お相手は……?やっぱり夕張さん?』



夕張「なぜみんなすぐに私の名前を出すのか……」



瑞鳳『え、違う?』



瑞鳳『じゃ、じゃあ提督さん……』



瑞鳳『私と、結婚…すりゅ?』



提督「すりゅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」



夕張「」イラッ



夕張「うるさいですよっ!」バキ



提督「痛い!」



夕張「ちょっと!瑞鳳さん起きたらどうするんですか!?」



提督「お、落ち着けって…」



瑞鳳「…え?」



夕張「あ…」



提督「あ…」



夕張「お、おはようございます。瑞鳳さん」



瑞鳳「……き、聞いたの?私の寝言…」



提督「瑞鳳」



瑞鳳「は、はいっ」



提督「俺は一向に構わんっ!!!!」



夕張「失礼しましたーー!!!」ガシッ



瑞鳳「え、あっ……」



瑞鳳「構わないって、まさか……」



――――――――――



提督「なぜ、連れ出した」



夕張「女の勘があの場にいてはダメだと言ってました」



提督「なぜ、だ」



夕張「知りません」



提督「くそっ…もう少しで瑞鳳と結婚する予定が……!」



夕張「趣旨ズレてません?」



提督「瑞鳳と結婚するっていうヤツだろ?」



夕張「ちょっと瑞鶴さん呼んできますね」



提督「ぁあ!タイム!待って!次はちゃんとやるからぁっ!」



夕張「……もう6時になりますけど?」



提督「ふっ、俺の考えてるのは寝起きドッキリだけではないのさ」



提督「そう、明石と妖精さん達の全力バックアップがあれば数多くのドッキリを仕掛けられる!」



夕張「はぁ、そうですか。じゃあ次はちょっと私仕事あるので一緒にいけません」



提督「えっ、まじ?」



夕張「当たり前ですよ。ていうか提督こそ仕事があるんじゃないですか?」



提督「いや、昨日のうちに終わらせた」



夕張「相変わらず仕事だけは早いですね」



提督「くっそぉ、仕方ない、助っ人を呼ぶか…」



夕張「じゃあ終わったら合流しますね」



マジギレドッキリ 其の一



提督「という訳で助っ人召喚」



赤城「またくだらないことを」



提督「くだらなくなんてありません!これにはしっかりとした理由があるんです!」



赤城「まぁ、なんとなく分かりますよ」



提督「まぁ、俺も同じ説明を二度もしたくはないからな、助かる」



赤城「で?一体どんなドッキリを?」



提督「えっと、俺がキレるドッキリを」



赤城「提督が怒るんですか?想像できませんね…」



提督「まぁ、そんなに怒ったことないしなぁ」



赤城「卯月ちゃんが大事な書類に落書きした時も怒らなかったですからね」



提督「怒りはしないけど根には持つ」



赤城「うわ、陰湿ですね」



提督「なんとでもいいやがれ」



赤城「で?最初のターゲットは?」



提督「心配しなくても大丈夫だ、ちゃんと執務室に来るように命じてある」



赤城「来てからのお楽しみですか」



提督「その通り!」



提督「おっと、早速来たようだ。赤城は俺の私室でもしもの時のために備えておいてくれ」



赤城「わかりました」



提督「あ、モニターがあるからそれで確認できるはずだ」



提督「なんか要求とかあったら部屋に置いてあるマイクに向かって喋ってくれ」



赤城「はい、わかりました。ではお気をつけて」



提督「はーい」



――――――――――



満潮「ったく、司令官ったら私に仕事押し付けて……」



満潮「お邪魔するわ」コンコン



提督「ん、おー、満潮か。頼んでた書類持ってきてくれたか?」



満潮「持ってきたわよ!ったく、このくらい自分でやりなさいよ」



提督「いやー、ごめんな、今ちょっと重要な仕事で手が離せなくて…」



赤城『何が重要なんですか。今後のドッキリの案を書いてるだけじゃないですか』



満潮「ま、アンタが何してようが私には関係ないけど」



提督「ん?どうした、ソファに座って」



満潮「つ、疲れたのよ!」



提督「あぁ、お菓子ならそこの棚にあるぞ」



満潮「疲れただけよ!ウザイっての!」



提督「」ピクッ



提督「そ、そうか」



満潮「アンタも仕事ばっかりしてないで休んだらどうなのよ」



提督「そういう訳にもいかん」



満潮「そういう変に堅苦しいところもウザイのよね」



提督「」ピクッ



満潮「そもそも、なんで書類を運ぶ仕事すら他人任せなのよ」



満潮「そのくらい自分でやったらどうなの?」



満潮「だいたいアンタはいつも――――」



赤城『提督、今です』



提督「ご、ごめん、俺怒ったことないからわかんない」コソコソ



赤城『』



赤城『じゃあ、今から私の言う通りに』



提督「満潮」



満潮「なによっ」



提督「前々から思っていたんだけどな、この鎮守府の提督に対して『ウザイ』ってのはどうかと思うんだ」



満潮「なによ、ウザイと思ったからウザイって言ってるんじゃない」



提督「お前は上官に対してそんな態度を取るのか」



満潮「別に、ウザくなかったら―――」



提督「いい加減にしろよ?」



提督「俺だって、大人だ。子供のいうことだと思って今まで大目に見てきたが、我慢の限界だ」



満潮「なっ、なによ、いきなり」



提督「いいか?俺はお前らの提督で最高責任者でもあるんだ」



提督「お前達は確かに深海棲艦との戦いで疲れるかもしれない」



提督「けどな、裏でお前達が誰一人欠けることなく戻ってこれるように、と必死になって考えてるのは俺なんだよ」



提督「お前らだって、そんな緊張の中、ピリピリするのもわかる。わかるさ」



提督「けどよ、お前らと同じで俺だってピリピリする時だってあるんだよ」



満潮「……」



提督「黙ってないでなんか言ってみたらどうなんだ」



満潮「うっ、あっ……」ウル



提督「泣いて許されるほど世界は単純じゃないんだよ」



提督「……わかったら出ていけ」



満潮「ちっ、ちがっ、私はっ……」ウルウル



提督「出ていけ」



満潮「……っ」バタン



提督「…………」



提督「このドッキリやめていい?」



赤城『辛そうですね』



提督「後でちゃんと満潮には謝らないとな……」



赤城『その時はご一緒しますね』



提督「ぁぁぁぁぁああああああ!!!」



提督「満潮ぉぉぉ!!!ごめんよぉぉぉお!!」



赤城「では、このドッキリはやめておきますか」バタン



提督「……うん」



謝罪 満潮編



提督「間宮券何枚で許してくれるかな」



赤城「そもそも間宮さんに頼るのがよくないと思いますけどね」



提督「うっ……」



提督「あー、胃が痛い」



赤城「それが女の子を泣かせた痛みですよ」



提督「半分くらいはお前のせいだけどな!!」



赤城「で、どうするんですか」



提督「とりあえず、土下座だ」



提督「それでもダメなら満潮の好きなようにやらせよう」



赤城「そうですね。それがいいと思います」



――――――――――



提督「み、満潮、いるか?」コンコン



赤城「…………。返事はないですね」



提督「仕方ない、マスターキーを使うか……」



提督「満潮、入るぞ」ガチャ



赤城「部屋の空気が重いですね……」



提督「満潮、いるか?」



満潮「し、司令官……?」



赤城「怯えてますね」コソコソ



提督「うっ……」



提督「満潮、あのな――――」



満潮「何のようなの」



満潮「一人にしてよ」



満潮「来ないで」



提督「満潮」



満潮「やめて」



提督「満潮っ!」ダキッ



満潮「……ぁえ?」



提督「ごめん、ごめんな」



提督「本当はあんなことやるつもりじゃなかったんだ」



提督「あの時の俺はどうかしてたんだ」



提督「だから、ごめんな」



満潮「し、司令官、怒ってないの……?」



提督「当たり前だろ?俺がお前らに怒ることなんて絶対にありえない」



満潮「ほっ、本当?」



提督「あぁ、本当だ」ギュッ



満潮「…………じれ゛い゛がん゛!!!!」ギュッ



提督「ごめん。ごめんな」ナデナデ



―――――

―――

――




満潮「……もう大丈夫」グスッ



提督「本当か?」



提督「もう少し抱きしめても構わないぞ?」



満潮「ウザ――――違う」



満潮「ありがとう、司令官」



提督「礼を言われるような事ではないんだがな……」ギュッ



満潮「ちょっ、ちょっと!!!」///



提督「もう二度とこんなことはしないよ」



満潮「うん。ありがと」



提督「今度一緒にどっか出掛けるか」



満潮「えっ!あ……いいの?」



提督「当然。満潮とならどこへでも」



満潮「……そう」///



提督「それじゃあ俺は戻るからな?」



満潮「あ、ちょっと待って」



提督「ん?」



満潮「司令官、大好き」チュッ



提督「なっ、お前……」



満潮「ほら、さっさと戻って仕事しなさい!」



満潮「今度のデートのことはちゃんと考えておくから!」



提督「満潮はかわいいな」ニコッ



満潮「……っ、ウザイっての!!」



――――――――――



赤城「よかったですね、仲直りできて」



提督「あぁ、本当によかったよ……」



提督「そういや、赤城途中からいなくなったが……」



赤城「空気を読んで退出したんですよ」



赤城「部屋での事は何も知りませんし、何も聞いてませんよ」



提督「そうか、ありがとな」



赤城「いえ、提督のサポートをするのが役目ですから」



提督「……まぁ、半分以上は赤城が悪いからな」ボソッ



赤城「なんか言いましたか?」



提督「いえ、何も」



提督「じゃあ、次のドッキリにいきますか」



赤城「えっ、まだやるんですか」



提督「当たり前です。もうマジギレドッキリはしませんが」



赤城「えぇ……」



異動しますドッキリ 其の一



赤城「名前からしてロクなものじゃないことが分かりますね」



提督「定番中の定番だな」



提督「さぁ、日頃世話になってる提督が異動となったら艦娘たちは何を思うのか、楽しみですね」



赤城「自分で言うんですね」



提督「気になる第一のターゲットは……」



提督「榛名に決定しました!!」パチパチパチ



赤城「これ私もやらないとダメなんですか?」



提督「当たり前です」



提督「あ、ちなみに赤城は俺が異動ってなったらどうする?」



赤城「……………………しっかりと見送ります」



提督「間が長いな」



赤城「えぇ、しっかりと見送れます。大丈夫です」



提督「そ、そうか。それはそれで寂しい気がするが……」



提督「おっと、そろそろターゲットが執務室に到着するようですね」



赤城「さっきからどうやってその情報得てるんですか?」



提督「あ、これ?これは妖精さんの道具です。詳しくは知りません」



提督「あ、もうすぐそこだってさ。赤城、とりあえず仕事してる風にしといて」



赤城「はぁ……わかりました」



――――――――――



榛名「提督、失礼します」コンコン



提督「おぉ、榛名か。どうかしたのか?」



榛名「いえ、先程廊下を歩いていたところ、妖精さんにこれを渡されまして……」



提督「ん?あぁ、それか。すまない、落としていたことに気づかなかった」



榛名「可愛らしいストラップですね」



提督「そうだろ?先日、佐世保の鎮守府まで視察に行ってきた時にお土産として貰ったんだ」



榛名「佐世保……ですか?」



提督「あっ、えっと、なんだ、友達のところにだな……」



榛名「お友達さんですか……?」



提督「そ、そうだ、お友達さんのところだ」



榛名「そうですか……」



赤城「提督、書類まとめましたよ」ヨイショ



提督「おぉ、助かる。ありがとう」



赤城「いえ、このくらい大丈夫ですよ」



赤城「ん?この紙……」



榛名「なんですか?それ」



提督「あっ、やべっ」



榛名「異動……?」



榛名「提督……異動するんですか……?」



提督「いや、それは、その、違うと言いますか、違くないと言いますか……」



榛名「ハッキリ言ってください。答えによってはどう動くかが決まります」



提督「ちなみに、異動って言った場合どうなるの」



榛名「提督がどこにも行かないように鎖で繋いで私の部屋でお世話をしてあげます」



提督「へ、へぇ」



榛名「で、どうなんですか?早く答えてください」



提督「えっと、その……」



提督「異動……です」



榛名「…………」



提督「榛名さん?」



榛名「誰が、提督に異動の指示を?」



提督「え、」



榛名「誰が?」



提督「大本営です」



榛名「そうですか」



提督「えっ、これからどちらかに行かれるんですか?」



榛名「えぇ、ちょっと野暮用が出来ちゃったので」



榛名「あ、提督は動けないように……」ガチャリ



提督「えっ、何これ」ジャラリ



赤城「首輪ですね。しかも鎖付き」



提督「えっ、冷静すぎじゃない?」



榛名「それじゃあ待っててくださいね、提督」ニコッ



提督「おい、赤城ぃ!榛名をとめろぉ!!」



赤城「大丈夫ですよ、わかってます」カシャ



提督「じゃあ、写真撮るのを止めようか」



赤城「それじゃあ行ってきますね」



提督「くれぐれも気をつけてくれ」



――――――――――



夕張「提督ー?この書類って――――」バサッ



提督「えっ、あ」



夕張「……そういう趣味なんですね」



提督「いや、違うから!!」



提督「これには海よりも深い理由があって……!!」



夕張「いえ、いいです。提督の趣味にまで口を出すつもりはないので」



夕張「それでは」



提督「待ってよおおおおお」



夕張「ヒエッ、なんですか、気持ち悪い這いつくばり方しないでくださいよ」



提督「実は――――」



夕張「まぁ、そんなことだろうとは思いましたけど……」



夕張「あー、でも私まだ仕事残ってるんですよね」



提督「えっ、助けてよ」



夕張「助っ人呼んでおくんで」



提督「頼れる子でお願いします」



夕張「時雨ちゃん呼びますね」



提督「おぉ!時雨か!」



夕張「それじゃあしばらく待っててくださいね」



意図せず異動ドッキリ 其の二



時雨「やぁ、提督」ガチャ



提督「やっと来てくれたか!」



時雨「随分と可愛らしい格好だね」



提督「助けてくれ!」



時雨「うーん、ボクとしてはこのまま眺めていたいんだけどなぁ」テクテク



提督「おーい、椅子に座ったら俺の首輪は取れねえぞー」



時雨「ちゃんと後で取ってあげるからさ」



時雨「あ、そうだ提督、ちょっと手を出してくれないかな」



提督「?」



提督「これでいいのか?」



時雨「うん、ありがとう」ガチャリ



提督「えっ」



時雨「これで完璧に提督はボク以外に助けられる事はなくなったよ」



提督「手錠……?」



提督「な、んで……」



時雨「まぁ、一度提督をこんな感じにしてみたかったっていうのと」



時雨「手錠の鍵はボクしか持ってないから誰にも開けられないのさ」



提督「ハハハ、ちょっと何言ってるか分からない」



時雨「まぁ、そんなこともあるだろうさ」



提督「いやいやいや、ねぇから!」



時雨「提督ったら、そんなに怯えなくても――――」



時雨「ん?なんだい?これ」



提督「えっ、あ、あっ!」



時雨「…………異動?」



提督「ちっ、違うぞ!それはドッキリのつもりで!」



時雨「…………」



提督「本当だ!俺がこの鎮守府から異動することなんて絶対にない!」



時雨「……まぁ、嘘か本当かなんてどっちでもいいよ」



提督(やべえよ、目が笑ってないよ……)



時雨「ドッキリにしてもこんなドッキリはダメだよ」



時雨「ボク達はね、提督がいなくなったらなんにも出来なくなっちゃう」



時雨「提督がこの鎮守府からいなくなることなんて耐えられないんだよ」



提督「俺はお前らの前から絶対にいなくならない」



時雨「口だけでなら誰にでも言えるんだよ」



時雨「ちゃんと、態度で示して欲しいな」



提督「た、態度……?」



時雨「そう、態度」



時雨「例えば、もうこれから鎮守府の外に出ないとか」



提督「そ、それは無理だ」



提督「だが、お前達の前からいなくならないって言うのは断言してもいい!」



時雨「ふーん」



提督「あぁ、だから――――」



時雨「まだダメだよ」



時雨「まだボクが満足してない」



時雨「ちゃんと満足させてよ」



提督「満足……?」



時雨「そうだね。もうこれからボク以外に話しかけないとかどうかな」



提督「い、いや、それは無理……だ」



時雨「ふふっ、わかってるよ。ボクはそこまでワガママじゃないさ」



時雨「ただ、そうだね」スッ



提督「なん――――――」



赤城「提督、ただいま戻りまし――」



時雨「提督の味……」プハァ



時雨「ボクだけの……」



時雨「あぁ、赤城さん、戻ってきたんだ」



時雨「それじゃあね、提督。また来るね」



提督「・・・」ポカーン



赤城「なに、してたんですか?」



提督「いや、違うぞ。俺が悪いんじゃない」



提督「そう、あれは事故だ。事故なんだ」



赤城「はぁ……」



赤城「今後、時雨ちゃんには気をつけてくださいね」



提督「まぁ…そうだな」



提督「ちょっと休んでくる」



赤城「はい、お気をつけて」



人がいるドッキリ 其の一



提督「なんかさっきからこれと言って一つも成功してない気がする……」



提督「ちょっと別の路線で考えるべきか……?」



提督「後は、あれだな。ドッキリを仕掛ける人を間違えないことだな」



提督「まぁ、俺には見分けられないが」



提督「はぁ……」



提督「ちょっと横になるか……」バサッ



秋津洲「提督さん、久しぶりかも」



提督「うわっ!」



秋津洲「人の顔見て驚くのは失礼かも」



提督「いやいやいや、布団の中にいたら誰だってびっくりするって!!」



提督「えっ、なんでそもそもの話俺の私室に入れてるの?」



秋津洲「え、あー、それは言えない……」



提督「そこは『かも』じゃないんだ」



秋津洲「うん、これは相手が提督さんでも絶対に言えないの!」



秋津洲「みんなとの約束なの!」



提督「……ってことは他にもここに入れるやつがいるってことか」



秋津洲「あっ」



提督「はぁ……」



提督「で、秋津洲はなんで俺の布団の中に?」



秋津洲「提督さん成分を……」スゥ



秋津洲「あぁ……提督の匂い凄くクセになるかも」



提督「えぇ……」



秋津洲「提督も一緒に寝よ?」



提督「いやぁ、スマン。ちょっと用事を……」



秋津洲「嘘」



秋津洲「きっと夕張ちゃんか赤城さんのところに行くつもりかも」



提督「そ、そんなつもりでは……」



秋津洲「提督は疲れてるの。だから一緒に休むのが最適」



提督「そんなに疲れてないかなぁ……って」



秋津洲「それに……提督に付いた嫌な匂いを上書きしないといけないかも」



提督「嫌な匂い?」



秋津洲「さっき、時雨ちゃんと…………」



秋津洲「あたし、ちゃんと見てた」



秋津洲「許せないかも」



秋津洲「ううん、許せない」



提督「お、おい、どうしたんだよ」



秋津洲「提督はあたしをちゃんと見てくれる」



秋津洲「大艇ちゃん目的の、そんな人たちとは違うの」



秋津洲「あたしには提督しかいないの」



提督「お、落ち着けって」



提督「な?ちょっと一回深呼吸でもして……」



秋津洲「無理かも」



秋津洲「上書きしないと」



秋津洲「上書き」ググググ



提督「ちょっ、ちょっと落ち着け、秋津洲」



秋津洲「無理かも」ググググ



提督「秋津洲っ!」ダキッ



秋津洲「あっ……」



提督「落ち着け、冷静になれよ。いつものお前らしくないぞ」サスリサスリ



提督「ほら、深呼吸して」



秋津洲「無理かも。こんなに近くで深呼吸したら、提督さん成分が強すぎて気絶しちゃうかも」



提督「ははっ、なんだそれ」ナデナデ



秋津洲「んぅ……」



提督「…………どうだ?落ち着いたか?」



秋津洲「うん、だいぶ落ち着いたかも」



提督「そうか、それはよかった。じゃあそろそ――――」



秋津洲「でも上書きはしないといけないかも」



提督「ちょっと待て、ゼロ距離は危ない」



秋津洲「提督は、嫌……なの?」



提督「そういう訳じゃないんだが……」



秋津洲「じゃあ問題ないの」



提督「いやそういうことでも……」



秋津洲「いいから上書きさせて欲しいのっ!」



提督「お前、そんなに力を込めたら……!」



提督「あっ……!」バタンッ



提督「っ……」



提督「大丈夫かっ!?秋津洲!」



秋津洲「ふふっ、捕まえたぁ」ニマッ



提督「ヒエッ」



秋津洲「いただきますかも」ハアハア



提督「おまっ――――」



秋津洲「んっ……」



秋津洲「…………んぁっ」



提督「ちょっ、まっ、あか――――」



秋津洲「んー!ダメかも!他の女の名前を出して欲しくないっぽい!」



提督「んー!んー!」



秋津洲「提督さん、お楽しみはこれからかも」



提督(今だ!)



提督「赤城ーーー!!!!来てくれ!!」



秋津洲「あっ!」



提督「早く!!赤城!!来てく――――」ンム



赤城「提督っ!!大丈夫ですか!?」



秋津洲「ぷはぁ……」ハアハア



提督「赤城っ!間に合った!」



赤城「秋津洲さん!何してるんですか!」



秋津洲「あたしは提督の望み通りにしてたかも」



赤城「いいから!早くどけてください!」



秋津洲「…………まぁ、もう満足できたし、大丈夫かも」



秋津洲「それじゃあ、提督。また来るねっ」



提督「あぁ……、おう……」



―――――

―――

――




赤城「提督、大丈夫でしたか?」



提督「あぁ、なんとかな」



提督「にしても油断した。まさか私室にまで入ってこられるとは……」



赤城「予想外でしたね……」



提督「あぁ、ちょっとドッキリへの対策を考え直さねばならないな」



提督「手段を選んではいられない、か……」



赤城「次はどうするんですか?」



提督「あぁ、今回みたいなことがもう起こらないように調査をする必要があるな」



赤城「調査……ですか」



提督「正確にはドッキリを仕掛けちゃダメなヤツらを調べる」



赤城「なるほど、確かにその方がいいですね」



提督「やるべき事は決まった。さぁ、行くぞ!」



赤城「やけに元気になってますね」



提督「まぁ、過去のことを引きずってもしょうがない」



提督「心機一転!気持ちを切り替えていかないとな!」



提督「……………………にしても、秋津洲って意外と大人なんだな」



赤城「全然気持ち切り替えれてないじゃないですか」



死亡ドッキリ 其の一



提督「死亡ドッキリをやろう」



赤城「えっ、それは……」



提督「さっきの秋津洲の件で分かったが、少しばかし度が過ぎている」



提督「皆には少し痛い目に会ってもらわないとな」



提督「そうすれば少しは落ち着くだろう」



赤城「いや、そういうことじゃないと思いますが……」



提督「そういうもんなんだよ。うんうん」



赤城「……はぁ」



提督「という訳で、妖精さん達に用意してもらった特別な部屋に来ております」



提督「執務室に取り付けられたいくつかのカメラから映像が送られて、こちらで確認できます」



赤城「ちなみに、死亡ドッキリってどうやってやるんですか?」



提督「あ、それは妖精さんが作ってくれた1/1提督人形を使います」



赤城「また余計なことに資材を……」



提督「とりあえず手始めに吊るしてくるわ」



赤城「もうどうなっても知りません」



―――――

―――

――




提督「はい、セット終了」



提督「えー、若干リアルすぎて引いてます」



提督「気合入れて作りすぎでしょ」



赤城「うわ、本当に怖いですねこれ」



提督「んじゃ次は執務室に誰かが来ることを待つだけだが……」



赤城「大丈夫じゃないですか?」



赤城「みなさんなんだかんだと理由をつけて遊びに来るじゃないですか」



提督「まぁ、それもそうか」



赤城「来るまで気長に待ってましょうよ」



提督「あ、来た」



赤城「早いですね」



提督「これは……浦風か?」



赤城「浦風ちゃんですか、少し反応が気になりますね」



提督「そうだな」



――――――――――



浦風「提督は部屋におるんじゃろか」



浦風「ま、おらんかったら部屋で待ち伏せしとけばええだけだしの」



浦風「提督ー、入――――――」ガチャ



提督人形「」プラーン



浦風「――――」



浦風「……あ、…………え」ペタリ



浦風「う、嘘じゃろ?」ウル



浦風「提督?嘘なんじゃろ?」ウルウル



浦風「は、はははははは」



浦風「ジョークが過ぎるんよ」



浦風「今降ろしてあげるからの」



浦風「んっ」ドサッ



浦風「あっ、提督っ!」



浦風「どうしたんじゃけえ?えらい冷たいけど……」



浦風「あぁ、寒いんか。どれ、ちょっとうちが暖めてあげる」ギュッ



赤城『………………あぁ、これは重症ですかね』



提督『目から光が消えてるもん』



提督『あんな浦風見たことないわ』



赤城『そろそろネタばらししてあげたらどうです?』



提督『いやぁ、してあげたいのはそうなんだけど』



提督『多分今いったら帰ってこれない気がするから……』



赤城『あぁ……』



浦風「あっ、提督?どうしたんじゃけえ?うちに言うてみ?ん?んー?」



浦風「ご飯?任しとき!」



提督『……今だ』



提督『ちょっと入れ替わってくるわ』



赤城『充分に気をつけて……』



提督『あぁ』



浦風「提督、あーん」



提督「あ、あーん」



浦風「どんな感じや?」



提督「あぁ、美味しいよ」



浦風「あっ、そう?ふふっ」



提督(確かに美味いんだが……)



提督(相変わらず目に光がないな……)



提督(あー、胃が痛くなってきた)



浦風「提督?」



浦風「提督?」



浦風「返事して」



浦風「ねぇ」



浦風「ねぇってば!!」



提督「あ、あぁ、大丈夫だ。ちょっと疲れただけだ」



浦風「本当?」



提督「あぁ、本当だ」



浦風「じゃあ、うちが膝枕しちゃる!!」



提督「えっ」



浦風「なんじゃ?嫌なのか?」ジトッ



提督「まさか!そんなわけないだろ?」



提督(怖っ、何今の!?)



浦風「ほれ」ポンポン



提督(仕方ない……)スッ



浦風「気持ちええ?」



提督「なんだか、眠くなってきたな」



浦風「寝てもいいんよ?」



提督「いや、そういう訳には――――zzz」



浦風「ふふっ、やっぱりさっきのは夢か何かじゃったんだ」



浦風「提督がうちの前からいなくなるなんてありえんけぇの」



提督「zzz」



浦風「ふふっ、ふふふっ」



赤城『……………………』



赤城『浦風ちゃんは元に戻ったんでしょうか』



赤城『……無理ですね。あれは戻ってないです』



赤城『提督も鈍い人ですからねぇ……』



浦風「いつまでもこうしとりたいのぉ」ナデナデ



浦風「提督、好き」ボソッ



死亡ドッキリ 其の二



提督「すげえよく寝てたわ」



夕張「仕事終えて部屋に戻ってきたら浦風ちゃんに膝枕してもらってるんですもの、びっくりしましたよ」



夕張「事案かな?って」



提督「事案じゃねぇ!」



夕張「で?どんなドッキリを仕掛けたら浦風ちゃんがあんな風になっちゃうんです?」



提督「……一応聞くけど『あんな風』って?」



夕張「なんて言うんですかね、雰囲気が……」



夕張「暗い……。終始笑顔でしたけど、それが逆に怖いと言いますか」



夕張「あれは瑞鶴さんの別バージョンみたいな感じでしたね」



提督「あぁ、瑞鶴ねぇ……」



提督「あれ以来怖くて会ってないな」



夕張「まぁ、あれはトラウマにもなりますよね」



提督「思い出したくねぇ……」



夕張「さて、私のいない間にも色々と進んだようですが、まだやるんですか?」



提督「当たり前です」



提督「ちなみにターゲットも決めております」



夕張「意外に手際がいいですね」



提督「えぇ、今回は選んでみました」



夕張「誰なんです?」



提督「まぁ、それは来てからのお楽しみで」



提督「では、夕張よ、打ち合わせと行こうか」



夕張「私も手伝わされるんですか?」



提督「当たり前だぁ、秘書艦なんだからなぁ」



夕張「わかりましたよ……」



――――――――――



卯月「なんなんだぴょん」



卯月「しれいかんってば『一人で執務室に来い』だって」



卯月「まさかうーちゃん、大人の階段を……!!」



卯月「しまったぴょん、如月ちゃんに聞いておくべきだったぴょん」



卯月「まぁでも、しれいかんはそんなことしないぴょん」



卯月「しれいかーん!!」ガチャ



提督「うづ……き!にげ…ろ…………!!」



卯月「夕張……さん?何してるんだぴょん?」



夕張「あぁ、卯月ちゃんですか」



夕張「いえ、見ての通りですよ」



卯月「なん…でしれいかんを刺してるんだぴょん……?」



夕張「……まぁ、理由なんて何だっていいじゃないですか」



夕張「それより、現場を見られたからには逃がすわけにはいきませんね」ジロッ



卯月「ひっ……」ペタン



夕張「あら、腰が抜けちゃいましたか?」



夕張「あまり叫ばないでくれると楽なんですけどね」



卯月「いっ、嫌だ……!」



卯月「し、しれいかん!!」



提督「…………げ…ろ」



卯月「うぅ、い、いやだぴょん」



卯月「卯月はしれいかんを置いて逃げるなんてできないぴょん」



夕張「そうですか、その方が私的には楽でいいんですよね」



提督「……め…だ………!にげ……」ザクッ



夕張「うるさいですよ、提督」



卯月「あっ、あ、あ、あ、ああああああ!!!!!」



夕張「はぁ……」



夕張「叫ばないでほしいんですけどね」



卯月「じれ゛い゛がん゛!!!!」ドタドタ



卯月「いやだ!いやだぴょん!」ウル



卯月「卯月もっとしれいかんと一緒にいたいぴょん!!」



卯月「卯月を置いてかないでほしいぴょん!」



卯月「寂しいのは嫌…………」グスッ



提督「う…………づ……き………」



卯月「しれいかんっ!しれいかんっ!!!」



卯月「嫌!死なないで!!」



卯月「置いてかないで!!一人にしないでよ!!」



提督「……………………」ニッコリ



卯月「嫌」



卯月「嫌ぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」



夕張「…………卯月ちゃん」



卯月「殺すならここで殺してほしいぴょん」



卯月「しれいかんと同じ場所で死にたいぴょん!」



夕張「いや、あの……」



卯月「はやく殺してよ!!」



夕張「ちょっとこっち見てください」



卯月「なんな――――」



『ドッキリ大成功』



夕張「…………申し訳ないと思ってます」



卯月「………………………え?」



卯月「ドッキリ…………?」



卯月「でも、しれいかんは……」



提督「おう、元気だぞ」



卯月「ぴょん!?」



提督「ごめんな、卯月」



卯月「う、う、うぅ……」///



卯月「しれいかんなんて大っ……」



卯月「大好きに決まってるぴょん!!!!」ダキッ



卯月「怖かったぴょん、辛かったぴょん」グスッ



提督「ごめんな」ナデナデ



―――――

―――

――




提督「どうだ?落ち着いたか?」



卯月「…………ぐすっ」



夕張「卯月ちゃん、本当にごめんね」



卯月「もう大丈夫だぴょん」



提督「そうか……よかった」



卯月「でもしれいかん!」



提督「なんだ?」



卯月「絶対に卯月を置いてどこかになんて行かないでほしいぴょん!」



提督「あぁ、肝に銘じておくよ」



提督「今回ので俺が死んだらどうなるのかがわかったからな」



卯月「うっ……」



卯月「それは恥ずかしいからすぐに忘れるぴょん!」



提督「そうだな、そうするよ」ニコッ



卯月「じゃあ、うーちゃんはもう部屋に戻るぴょん」



卯月「しれいかん、大好きだぴょん!!」バイバイ



提督「あぁ、ありがとな」バイバイ



夕張「…………今回は私のせいでもありますよね」



提督「迫真の名演技だったからな」



提督「あれは日頃から恨みを抱える人間じゃないとできねえやつだ」



夕張「そ、そんな!恨みなんて持ってませんよ!!」



提督「わかってる、からかっただけだよ」



夕張「もぅ……」



提督「にしても死亡ドッキリは少し楽しいな」



夕張「まだ続けるんですか……」



提督「さぁ、張り切っていきましょう!!」



死亡ドッキリ 其の三



提督「事故死をしよう」



夕張「うわ、凄い提案ですね。それ」



夕張「頭大丈夫ですか?」



提督「正常ですとも」



提督「んじゃちょっと行ってくるわ」



提督「夕張は監視カメラで確認しながら無線で連絡してくれ」



夕張「わかりました」



夕張「それではお気をつけて」



――――――――――



提督「こちら提督、目的地の工廠にたどり着いた。どうぞ」



夕張『そのノリいまいち分からないんですけど……』



夕張『えー、ただいま周りには……』



提督「どうだ?誰かいるか?」



夕張『あ、飛龍さんがいますね』



夕張『多分そちらに向かわれると思います』



提督「飛龍が……?」



提督「何のために?」



夕張『さぁ?それは分かりませんが……あぁ、やっぱり工廠に向かわれてますね』



提督「まぁいいか。それじゃ飛龍以外が来そうなら何とか通さないようにしてくれ」



夕張『はいはい、わかりましたよー』



提督「さて……っと」



飛龍「あれ?提督?どうしたの?」



提督「おぉ、飛龍か」



提督「ちょっと見回りにな。飛龍は何しに来たんだ?」



飛龍「え、えーっと……」



飛龍「まぁ、ちょっと散歩ですよ」



提督「なるほど、たまには散歩もいいもんだよな」



提督「ちょっと一緒に歩かないか?」



飛龍「いいですよっ」



提督「夕張、周りに誰かいるか?」コソコソ



夕張『周囲に人影は確認されません。行っても大丈夫かと』



提督「了解」コソコソ



飛龍「ん?どうしたの?」



提督「いや何でもないよ」



飛龍「ふーん。まぁいいや」



飛龍「行こっ?提督」



提督「そうだな」



飛龍「ところでさー、提督は誰かと結婚とかしないの?」



提督「結婚!?」



飛龍「そうそう。結構みんな気になってるんだよ?」



提督「あー、結婚なー、今は特に考えてもいないかなー」



飛龍「えー、そうなの?私はてっきり夕張ちゃんかと」



提督「夕張?なんでだ?」



飛龍「えーだっていつも一緒にいるじゃん」



提督「まぁ確かにな。秘書艦も基本は夕張しかしないしな」



飛龍「たまには私も秘書艦してみたいなーって」



提督「できんのぉ?お前にぃ?」



飛龍「で、出来るよっ!…………多分」



提督「まぁ考えておくよ」



飛龍「ほんと!?ありがとね、提督!」



提督「そんな喜ぶことか?」



飛龍「そうだよ、私たちにとっては羨ましい立場だよ秘書艦って」



提督「へぇ、それは知らなかったな……」



提督「…………っと、着いたな」



飛龍「天気良くてよかったー!」



提督「そうだな、綺麗な海だな……」



飛龍「うんうん!」



提督「あっ、確かあの辺に……」



飛龍「ん?なしたの?」



提督「あぁ、前に卯月と来た時にな……」



提督「あったあった」



飛龍「わぁ、綺麗な貝殻……」



提督「だろ?卯月が沢山見つけてたからな。ここに閉まっておいたんだよ」



飛龍「ていうか卯月ちゃんとも来てたんだ」



提督「ん、まぁな」



提督「卯月が一緒にって言うからな」



飛龍「卯月ちゃん提督にべったりだもんなー」



提督「そうか?」



飛龍「うんうん」



提督「イタズラに付き合わされてるだけって感じするけどな」



提督(あのドッキリの後だと飛龍の言う通りだと思えるな)



飛龍「海に来るなら水着持ってくればよかったなぁ」



提督「また今度来た時だな」



飛龍「また一緒に来てくれるの?」



提督「あぁ、今度は皆と来るか」



飛龍「ふふっ、そうだね」



提督「どうした?」



飛龍「んー?いや提督らしいなーって」



提督「なんだそれ」ハハハ



飛龍「提督にはわからないよーだ」



提督「ったく……」



―――――

―――

――




提督「さて……そろそろ戻るか」



飛龍「そうだね、もう私も疲れちゃったし」



提督「夕張、これから工廠でしかける」コソコソ



提督「一応人がいないか確認しておいてくれ」コソコソ



夕張『えーっと、あー、いませんよ』



提督「えらく適当だな」コソコソ



夕張『待たされましたからね』



提督「いやそれはごめん」コソコソ



夕張『今度ご飯奢りで許します』



提督「はい」コソコソ



飛龍「提督ー?行こー?」



―――――

―――

――




飛龍「あ、私ちょっと工廠に用事あるからここで」



提督「あ、じゃあ俺も少し明石の顔を覗きに行ってやろうかな」



飛龍「それがいいと思うよ」



提督「おっ、あれは明石か」



飛龍「あっ、おーい!」タッタッタッ



提督「転ぶなよー」



明石「提督っ!!!!危ないっ!!!!」



提督「え?」



ガッシャーン



飛龍「………………え?」



明石「なんで鉄骨が……」



飛龍「嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



飛龍「提督っ、提督っ、提督ぅ!」



飛龍「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ」



飛龍「待ってて、今助けるから!」タッタッタッ



明石「飛龍さん!」



飛龍「提督っ!」ビチャ



飛龍「あ、あ、ああああああ」



飛龍「嫌!嫌!嫌ぁ!」



明石「飛龍さん!落ち着いて!」



飛龍「提督!」



飛龍「ねぇってば!!返事してよ!」



明石「飛龍さんっ!落ち着いてくださいっ!」



飛龍「なんで!?落ち着いてられないよ!!」



明石「とりあえずこちらを向いてください!」



飛龍「なに!?今はそれどころじゃ――――」



明石『ドッキリ大成功』パカッ



飛龍「――――――――――――え?ドッキリ……?」



明石「……はい、ドッキリです」



飛龍「で、でも提督は……」



提督(本物)「よお、ピンピンしてるぞ」



飛龍「……提督?」



提督「おう、提督だ」



飛龍「よ゛がっだよ゛ぉぉぉぉ」ダキッ



提督「ごめんな」



飛龍「生きてるんだよね?!本物なんだよね!?」



提督「あぁ、生きてるぞ。安心してくれ」



―――――

―――

――




提督「ちょっとやりすぎちゃったかな」



夕張「そうですね、少し自重すべきかと」



提督「そうだよな……」



提督「だが断る」



夕張「えぇ……」



提督「もう少し続けてみようと思う」



夕張「どうなっても知りませんからね」



提督「次は誰かに殺されてみるか……」



夕張「言葉だけ聞くとかなり変な話ですね」



提督「妖精さんのおかげで出来るんだけどな」



夕張「じゃあ私はまた後ろで待機してますね」



提督「よろしく頼む」



死亡ドッキリ 其の四



提督「問題はどうやって殺されるかだけど……」



提督「なんかいい案あるか?」



夕張「いや、ないですけど」



提督「誤射で殺してもらおうかな」



夕張「うわっ、クソ野郎じゃないですか」



提督「さて、ターゲットは……」



提督「おっ、そろそろ遠征に行ってた艦隊が戻ってくるのか」



提督「よしっ、それで行こう!」



夕張「テンション高いなぁ」



――――――――――



野分「司令、野分ただいま戻りました」



提督「おーう、ご苦労さん。ありがとな」



提督「他のみんなは?」



野分「はい、現在補給を済ませて待機していると思います」



提督「さすがだな野分、手際がいいな」



野分「い、いえ、そんなこと……」



提督「いや、正直そういう気回しは助かるんだ」



提督「何でもかんでも指示を仰ぐだけでは成長できないからな」



野分「あ、ありがとうございます」



提督「ところで野分はこれから時間あるか?」



野分「はい、ありますが、どうかしたんでしょうか」



提督「あぁ、ちょっと手伝って欲しい仕事があってな」



野分「では兵装を外してきますのでしばらく――――」



提督「兵装はそのままで構わない」



野分「で、ですが」



提督「心配ならテーブルの上に置いてくれて大丈夫だ」



野分「そ、そうですか。そんなに急ぎの仕事なのですか?」



提督「あぁ、急遽届いた書類があってな」



野分「はい、大丈夫ですが、夕張さんはどちらに?」



提督「夕張は今明石の所まで行ってていないんだ」



野分「そうなんですか」



提督「よしっ、では早速取り掛かるか」



―――――

―――

――




提督「野分、疲れてないか?」



野分「はい、大丈夫です」



提督「そうか?遠征後だからな。疲れたなら正直に言ってくれよ?」



野分「わかりました」



提督「どうだ?最近変わったこととかはないか?」



野分「変わったことですか?」



野分「そうですね……」



野分「そう言えば最近舞風がドッキリをよくしてくるようになりましたね」



提督「舞風が?」



野分「はい、多分姉さん方の影響だと思うんですが」



提督「俺の方から注意しておこうか?」



野分「いえ、大丈夫です。司令にお手を煩わせる訳にはいきませんから」



提督「そんなに遠慮しなくてもいいんだぞ?」



提督「にしても舞風か……」



野分「?」



野分「舞風がどうかしたんでしょうか」



提督「あぁ、いや、こっちの話だ。すまんな」



提督「さぁ、ラストスパートだ。気を抜かずにやってこうか」



野分「あっ、司令、そこ間違えてます」



提督「えっ?あぁ……ほんとだ」



―――――

―――

――




提督「ふぅ…………」



提督「やっと終わったぁ」



野分「意外と時間掛かりましたね」



提督「お茶でもいれてくるか……」



野分「あ、それなら野分がやります」



提督「いや、いいよ。野分は手伝ってくれたからな」



提督「それに遠征後で疲れてるだろ?」



野分「ですが……」



提督「寛いでいていいぞー」



野分「は、はい」



提督「お待たせー」



野分「ありがとうございます」



提督「いつもありがとな」



提督「野分が旗艦を務めてくれるおかげで安心して遠征に送り出せる」



野分「そ、そんな……」



提督「本当だぞ?」



野分「あ、ありがとうございます」///



提督「ところでその兵装少し見せて貰えるか?」



野分「?」



野分「大丈夫ですが、少し気をつけてください」



提督「おぉ、ありがとな」



野分「ですが急にどうしたんですか?」



提督「ん?あぁ、最近明石から兵装について聞かれることが多くてな」



提督「いい機会だから少し確認しておこうと思ってさ」



野分「そうなんですか」



提督「ん、ありがとな」スッ



野分「いえ、このくらい――――」ズドン



提督「え……なっ……あっ……」



提督「ぐっ…………がっ……」バタン



野分「――――――――――え?」



夕張「提督ー、ただいま戻りま……し……た…………」



夕張「野分ちゃん……?」



夕張「なに……してるの?」



野分「ちがっ……これはっ……」



野分「司令が……司令……が」



夕張「提督……?」



夕張「提督っ!!」ダッ



野分「違う……違う…………」



夕張「提督っ!!待っててください!今血を……」



野分「違う……殺してない……殺してない」



夕張「ダメっ……血が止まらないっ!」



夕張「嫌っ、止まってっ!」



野分「あ……あああ、あああああああ!!!!!!」



野分「違う!違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う」



夕張「てい……とく……?」



野分「違う違う違う違う違う違う違う違う殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない」



夕張「野分ちゃん……?」



野分「殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない殺してない」



夕張「野分ちゃん!」



野分「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違――――」



夕張『ドッキリ大成功』パカッ



野分「――――――え?」



夕張「すみません……これドッキリなんです」



野分「で、でも司令は……」



夕張「提督、そろそろ出てきてください」



夕張「?」



夕張「提督?」



野分「司令はそこに……」



夕張「え?提督?冗談ですよね?」



夕張「や、やめてくださいよ、そういうの」



夕張「提督?」ウル



夕張「……てい……とく?」



提督「うおっ!ごめんごめん!!」ガチャ



提督「ちょっとした好奇心だよ」



夕張「ふざけたことしないでくださいっ!!」



野分「司令……?」



提督「二人ともすまんな」



野分「司令、生きて……でも、そこに……」



提督「野分、よく見てみろ。そいつ機械だ」



野分「は、ははは」



野分「よかっ……た」パタン



提督「ちょっ、野分!野分!」



―――――

―――

――




野分「…………っ、ぁ」



野分「提督……?」



提督「お、目覚めたか」



提督「心配したぞ」



野分「ここは……?」



提督「俺の私室だ」



野分「私室……?」



野分「!」



野分「すみません!布団を使ってしまい……」



提督「ん?あぁ、気にすんな。俺が使わせたんだから」



提督「それよりもう少し休んでおけ」



提督「ほら、間宮さんが作ってくれた料理だ。置いておくからな」



野分「司令は……?」



提督「あー、俺はこれから夕張からの長時間の説教を食らってくるかな」



野分「そう…ですか」



提督「気が済むまで休んでくれ」



提督「今日は本当にすまなかった」



野分「い、いえ、司令が生きていてくれて安心しました」



野分「ただ、今後は気をつけてくだされば嬉しいです……」



提督「あぁ、わかった」



提督「それじゃあ俺は行ってくるが、一人で大丈夫か?」



野分「はい、大丈夫です」



提督「よく休んでくれ」バタン



野分「…………司令の布団」



野分「……まだ寝てよう」



――――――――――



提督「そ、そろそろ機嫌を直してくれても……」



夕張「……」



提督「ゆ、夕張さん?」



提督「あの、今回は本当に申し訳ありまさんでした」ドゲザ



提督「好奇心でした」



夕張「……」



提督「今度からはこのようなことがないよう……」



夕張「…………はぁ」



夕張「もういいですよ」



夕張「ただ、次こういうことをしたら本当に許しませんからね」



提督「はい。すみません」



夕張「今回だけですからね」



提督「肝に銘じておきます……」



死亡ドッキリ 其の五



提督「えーっと……」



提督「なんで赤城まで来たんだ?」



赤城「夕張さんにヘルプを頼まれまして」



夕張「まぁ、提督の見張りを付けた感じですよ」



提督「大丈夫だって」



夕張「提督の言葉を信用するのは良くない事ですからね」



提督「そんな馬鹿な」



赤城「で、一応流れは聞きましたがこの後の予定は?」



提督「あぁ、死のうと思う」



赤城「頭おかしいんですか?」



夕張「いつもこんな感じですよ」



赤城「あぁ、そうでしたね」



提督「おいこら」



提督「次は行方不明にでもなろうかなっと」



提督「そこで、二人にはターゲット以外が来れないように監視を頼んだ」



赤城「はぁ、わかりました」



夕張「どうなっても知りませんから」



提督「それじゃあいってみよー!」



――――――――――



萩風「司令に作ったケーキ……喜んでくれるかなぁ」



萩風「うぅ……恥ずかしくなってきた」



萩風「やっぱ戻ろうかな……」



萩風「でも、嵐に負けたくないし……」



夕張「あ!萩風ちゃん!」



萩風「あ、夕張さん。どうしたんですか?」



夕張「提督を見なかった?」



萩風「司令、ですか?」



萩風「司令がどうかしたんですか?」



夕張「実は、姿が見当たらなくて……」



夕張「皆に伝えて混乱させるわけにもいかないので、赤城さんと私とで探してるんですけど……」



萩風「え?司令が行方不明なんですか?」



夕張「行方不明……って決まったわけではないんだけど」



夕張「提督が私たちを置いてどこかへ――――」



萩風「嘘、ですよね…………?」ドサッ



夕張「だっ、大丈夫!?」



萩風「大丈……夫、です」



萩風「私も司令探し手伝ってもいいでしょうか?」



夕張「えぇ、大丈夫だけど……」



萩風「はい、わかってます。皆には言いません」



夕張「ありがとう……」



萩風「私、外を見てきます……!」



―――――

―――

――




萩風「司令っ!どこっ!?」



萩風「ダメ……ここにもいない」



萩風「ここなら……」



萩風「司令と嵐と一緒に来た海……」



萩風「ここにも……いない」



萩風「司令は私たちを置いていった……の?」



萩風「嫌だ、嫌だよ」



赤城「萩風ちゃん!」



萩風「!」



萩風「赤城さん!司令は!?司令は見つかったんですか!?」



赤城「……いえ、まだ」



赤城「ですが……これが」スッ



萩風「手紙……ですか?」



萩風「司令の手紙……」ペラッ



――――――――――



提督「まず、初めに謝罪からさせてもらいたい」



提督「本当ならしっかりと面と向かって言うべきなのだろうが事情によりできない」



提督「なんの事情なのか、と言われるとそれを喋ることはできない」



提督「俺がいなくなった穴埋めは恐らく早めに行われるだろう」



提督「後任の提督は安心出来るものに任せたから君たちは俺の事など早く忘れてくれ」



提督「もし、俺の事を探しているのなら早急に辞めるべきだ」



提督「こんな形での別れで本当にすまない」



提督「今までありがとう。これからも君たちの健闘を祈っている」



――――――――――



萩風「しれ……い」ポロポロ



赤城「提督は私たちを置いていったわけではなかったんです」



萩風「……っ!」ダッ



赤城「萩風ちゃんっ!」



萩風「嫌っ、司令以外の司令なんて考えられない」



萩風「嫌だ、置いてかないで」



萩風「一緒に連れてってよぉ」



萩風「司令っ!!」



萩風「……はぁはぁ」



萩風「ここは……?」



萩風「森の中……?」



萩風「もしかしてまだ司令はこの中に……!」



萩風「探さなきゃ……!」



萩風「司令っ!返事してくださいっ!」



萩風「どこですかっ!?」



萩風「お願いします!返事してくださいっ!」



萩風「お願いします……お願いします…お願い……しますからぁ……」ガサガサ



萩風「どこにも……いない…………の?」



萩風「司令……」



萩風「……何?この匂い」



萩風「……こっち?」



萩風「この匂い……血?」



萩風「この辺からなの――――――」



提督「」



萩風「――――司令…?」



萩風「なん……で」



萩風「嫌ぁ」



萩風「嫌だ」



萩風「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ」