2018-06-10 11:31:16 更新

猫擬き「あぁ~眠い・・・」


長門「・・・寝ずに作業をしていたのか?」


猫擬き「あの二人が見つかんなきゃ・・・厄介だしね。聞く限りじゃあいつらは大将達についてないみたいだし・・・引き続き探すか・・・んじゃ行ってくるわ。」ガチャ


長門「・・・私は?」


猫擬き「待機で。何かあれば連絡する」


長門「・・・」


猫擬き「心配せずとも夕方には戻ってくる。もし帰ってこなかったら、大根ポン酢達に連絡してくれ。あいつら何処行ったか知らんが何かしらしてくれるだろ。多分」バタン


         ~町~


猫擬き「・・・確か約束した場所はここだな。」


情報屋「おう。お前が雇い主か?」


猫擬き「あぁ。」


情報屋「確か元艦娘の明石と夕張をさがしてるんだっけか?」


猫擬き「見つかったか?」


情報屋「あぁ。何でも近くのぶっ壊された鎮守府に潜んでるとか。俺は近づきたくねえが。」




猫擬き「何故だ?」


情報屋「あいつらも元レジスタンス何だ。けど・・・あいつらは大量の仲間を失い、心が廃れてもうむかしのあいつらじゃない。」


猫擬き「ん?昔のあいつらを見たことあるのか?」


情報屋「そりゃぁ・・・俺も」


?帽子を取り外した?


憲兵「陸軍特異課の者でしたから」


・・・あいつか・・・


鬼神『海軍の者です。』


熊野『視察に来ましたわ~』


憲兵『・・・』ギロッ


猫擬き「俺が視察に来たとき凄い目で睨み付けてきたやつか・・・」


憲兵「海軍にはあまりいい思い出がありませんでしたし・・・あの時は申し訳ありませんでした。」


猫擬き「大丈夫だ。もう気にしてない。それじゃその鎮守府へ俺はいってくる。」


憲兵「ご武運を」ケイレイ


猫擬き「・・・」ケイレイ


      ~壊れた鎮守府~


猫擬き「・・・」ガチャ


???「オラァァ!姉御の敵!」ブォン!


猫擬き「ッ!」ガキン!


???「攻撃隊!全機発艦!」


猫擬き「!?」


あれは・・・烈風か?


猫擬き「危ねえ!」サッ!


???「・・・何事ですか?」


???「夕張さん!」


猫擬き「・・・」


夕張「・・・あれ?貴方は飛燕さんの知り合いの」


???「飛燕?確か夕張さんが言ってたあの人か?」


猫擬き「久々だな。夕張、こんな歓迎されるとは思ってなかったが」


夕張「・・・」


・・・警戒されてるな。


猫擬き「安心してくれ、俺は海軍についていない。レジスタンスだ」


夕張「・・・二人とも武器を下ろしてください。」


二人「・・・」


猫擬き「夕張と明石、君達の力を借りたいんだ。明石・・・隠れているんだろ?」


明石「・・・ばれましたか。」サッ


・・・壁が反転したと思ったらそこに居たのか・・・予想外だったな。


夕張「ですが・・・力を貸すことは出来ません。」


猫擬き「・・・そうか。なら諦めるとしよう。最後に、何故力を貸すことができないのかだけ聞きたい。」


夕張「・・・もう仲間が目の前で沈むのをみたくないんです。」


猫擬き「・・・そうか。だがな。これだけは言っておく夕張、戦争は無慈悲だ。生きた力と生きた力のぶつかり合いだ。何時誰が死んでも可笑しくない状況で、目の前で人が死ぬのは見たくないなんて甘ったれた事言ってられないぞ。」


・・・厳しいことを言うが・・・それが事実だ。


夕張「・・・」


猫擬き「それじゃぁ・・・さようなら、夕張。」ガチャ


???「待ってください!」ガシッ!


猫擬き「・・・」


???「連れてってください!仲間の敵を取りたいんです!」


猫擬き「・・・」


???「戦えます!だから・・・連れてってください!」


猫擬き「・・・」


???「俺もだ。姉御達の敵を取りたいんだ!」


猫擬き(衛生兵兼戦闘員時代)『重傷者複数!医療品が足りません!』


???『なら包帯を巻いて出撃させろ。』


猫擬き『ですが!それは治療としては不十分じゃ!』


すでに医療所は凄惨な光景であった。


『足がーー!』


足を失った者


『熱い!熱いいいいいいい!』


体中大火傷を負ったもの。


殆どの者が今すぐ治療しなくてはならないものでいっぱいだった。


???『・・・お前、新兵か?』


猫擬き『?・・・はい』


???『ならば受け入れろ、これが戦争だ。誰もが嘆き苦しむ、地獄のような場所だ。安息の地なんてない』


昔の俺みたいだな。人の死に嘆き悲しんでいたあの頃みたいだ。


猫擬き『・・・勝手にしろ』


夕張「・・・」


明石「・・・」


        ~帰宅~


長門「・・・夕張達は?」


猫擬き「あいつらは駄目だ。協力は出来ないと。」


長門「後ろの二人は?」


猫擬き「勝手についてきた。役立つかは知らんが」


長門「いつになく辛辣だな。鎮守府に来た頃の提督みたいだ」


猫擬き「・・・そう言えばあったな。そんなこと」


あんまりいい思い出がないが・・・


長門「そう言えばその二人の名前は?」


猫擬き「知らん。元より連れてくる気も無かったからな」


長門「その二人かなりの戦力になると思うが?」


猫擬き「・・・復讐を原動力としている者は、いつか周りが見えなくなる。」


長門「・・・確かにな。だが仲間になる以上、名前は聞くべきだ。」


赤城「航空母艦、赤城です。」


木曾「軽巡木曾だ。」


長門「戦艦、長門だ」


猫擬き「・・・提督だ。名前はとっくの昔に忘れた。」


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