2018-07-16 06:05:29 更新

概要

ある日鎮守府に届いた次回演習相手の報告書。 そこに記されていた相手は、以前から注目していた提督だった。
実力未知数の相手との演習に、提督と艦娘達の士気が高揚していく。


前書き

どうも!御無沙汰してます、柔時雨です。

前回の後書きで扶桑さんと祥鳳さんの話を優先すると言ったな?あれは嘘だ。……というほどではありませんが

ちょっと書きたいお話がありましたので、そちらを優先させていただきました。

今回は前書きではあまり語らず、後書きで纏めて語らせてもらうつもりです。

それでは!作品のタイトルで察してくださった方も、そうでない方も、純粋に興味を持って覗きに来てくださった方も
ゆっくりしていってくださいね。


鎮守府 ・ 執務室。


那智 「旦那様。今度の演習のお相手さんの報告書が届いたぞ。」


提督 「ん。ありがとう。」



俺は那智から書類を受け取り、ザッと目を通して……そっと資料を机の上に置いて一言。



提督 「……マジかぁ。」


那智 「どうしたのだ?旦那様。」


提督 「那智……蒼龍と大和の件で本部に行った時、俺が最近注目してる提督さんが居るって話したの……覚えてるか?」


那智 「あぁ。確か、CQC鎮守府とか言っていたな。………まさか。」


提督 「察しが良いな。どうやらそちらさんと演習することになりそうだ。」


那智 「ふむ……旦那様が一目置く鎮守府の提督殿の艦隊との演習か……腕が鳴るな。」


提督 「おそらく十中八九……いや、100% 武蔵は来る!残りは5人を導入してフル編成してくるのか、ウチに合わせてくれるのかは判らんが……とにかく油断できない相手であることは間違いない。ウチもできる限り戦力を整えておかないと……」


扶桑 「失礼します。提督、ただいま出撃から帰投しました。」



扉を開け、執務室に中破した扶桑が入って来た。



提督 「お……おぅ……相変わらず、派手にやっちまったな。」


那智 「事前の入電では磯風も祥鳳も小破してしまったそうだな。しかし、海域は無事に突破してくれたのだろう?」


提督 「本当によく頑張ってくれた。ありがとう、扶桑も早く入渠してくるといい。」ニコッ


扶桑 「はい。では、失礼しますね。」ニコッ


提督 「…………あっ!ちょっと待ってくれ!扶桑、お前……今、練度幾つだ?」


扶桑 「え?えっと……今回の出撃でちょうど80になりました。」


提督 「そっか……なら、いよいよコイツが使えるワケだ。」つ 扶桑改二設計図


扶桑 「!」


提督 「扶桑。バケツを使うことになるが……入渠が終わったら、そのまま工廠へ直行してくれないか?この設計図は後で俺から妖精さんに渡しておくから。」


扶桑 「はい!」


那智 「旦那様。忘れているようだが、磯風の練度もとっくに68になっているぞ。彼女の乙改への強化もいつでもできる状態だ。」


提督 「そうだったのか。じゃあ、扶桑。磯風にも入渠が終わったら工廠へ直行するよう伝えてくれないか?そっちの申請書も一緒に持って行っておくから。」


扶桑 「承知しました。では、後程またこちらに顔を出させてもらいますね。」ニコッ


提督 「あぁ。那智……俺は工廠へ行くから、お前は入渠ドックでバケツを3つ投与してやってくれないか?」


那智 「うむ。承知した。」ニコッ



~ 数十分後 ~



鎮守府 ・ 執務室


祥鳳 「うぅ……那智さんも磯風ちゃんも、扶桑さんも……更なる強化、いいなぁ……」不貞腐れぇ


提督 「まぁ、こればっかりは順番としか……大丈夫!祥鳳の更なる強化が報告された時は、早急に手配してやるから。」ナデナデ


祥鳳 「ぁん……提督……はい!絶対ですよ?約束ですからね!」/////


那智 「まぁ、今でも祥鳳には随分世話になっているからな。これからも頼りにしているぞ。」ニコッ


祥鳳 「那智さん……はい!ありがとうございます!」ニコッ


磯風 「司令。私と扶桑さんの改造が終わったので報告に来た。入っても良いだろうか?」


提督 「おっ……来たな。いいぞ、入ってくれ。」



中に入る許可を出した直後、執務室の扉がゆっくりと開き……無事に更なる改造を遂げた磯風と扶桑が入って来た。



磯風は以前とあまり見た目の違いこそ野郎の俺の目からは区別がつかないが、漂う雰囲気というものは明らかに強者のそれに近い物になっており……


扶桑は頭に鉢巻を締め、ただでさえデカかった艤装が更なる変貌を遂げ、よくは知らないが艦載機を発艦させるための土台のような物を腕に装着している。



提督 「おぉ!2人共、随分格好良く……頼もしい感じになったな!」


那智 「私の時は制服がガラリと変わったが、2人はそうでもないのだな。」


祥鳳 「ですが、提督の言う通り凄く頼もしく思えます!磯風ちゃん、扶桑さん、おめでとうございます!」ニコッ


磯風 「ふふっ……ありがとう、祥鳳さん。」ニコッ


扶桑 「せっかくこうして改造してもらえたのです。これからも皆さんと共に提督のお役に立てるよう、頑張りますね。」ニコッ


提督 「あぁ、頼りにしてるぜ。さて、それじゃあ2人の改造が終わったところで……今度の演習の件に関して改めて報告させてほしい。」


祥鳳 「近々演習があるのですか?」


提督 「うん。磯風は覚えてるか?蒼龍と大和の件の時、チラッとしか口にしなかったんだけど……」


磯風 「あぁ、確か司令が最近注目しているという……まさか、そこと?」


提督 「察しが良いな。今度そこと演習することになった。」


扶桑 「あらあら。それで、あちらの方の艦隊編成とかは把握されているのですか?」


提督 「とりあえず、武蔵は絶対に来ると思ってはいるんだけど、他のメンバーはなぁ……とりあえず、おそらくきっと恐ろしいほどに練度が高いだろうから、気をつけて当日挑んでもらいたい。」


4人 「「「「了解!(。`・ ∀ ・)ゞ 」」」」



◇◇◇◇



演習当日


鎮守府 ・ 正門


俺と那智達4人が出迎えのために待っていると、遠方からこちらへ向かってくる一行の姿を確認した。



提督 「いよいよ御対面か……オラ、ワクワクしてきたぞ。」


那智 「あれが旦那様が憧れる鎮守府の提督とその指揮下の艦娘達か……」


CQC提督 「いやぁ、本日は御招きいただき、ありがとうございます。」


提督 「とんでもない。こちらこそ、貴方に御会いできて光栄です。本日はどうかよろしくお願いします。」


CQC提督 「いえ、こちらこそお願いします。」


提督 「それじゃあ、那智。俺達は応接室に居るから、演習の準備が整ったら呼びに来てくれ。」


那智 「うむ。承知した。」



†††



鎮守府 ・ 応接室



提督 「ほぅ……ブラック鎮守府を1から復興を……」


CQC提督 「配属されるまではの過程は省かせてもらうけどな。いやぁ、大変だったぜ……建物はボロボロ、残っていた艦娘は傷だらけで人間に対する不信感も半端ない。」


提督 「でもそこから、ちゃんと復興させられたってんだから、大したもんだ……」


CQC提督 「こちらもあんたの話は聞いてるぜ?建造だけで艦隊を揃えたり、ブラ鎮摘発に貢献してるそうじゃねえか。」


提督 「建造はまぁ、趣味の一環みたいなもんになっちまってるからなぁ……けど、ブラ鎮摘発に関しては、そちらも随分貢献されているそうじゃねえですか。あなた方が居れば、俺達が出る必要なんて無いと思ってんですから。」


CQC提督 「いや、そこはアンタ等も頑張れよ。お互いが別々のブラ鎮を摘発すりゃ、それだけ早く減らせるだろうが。」


提督 「そりゃそうか。しかし、何でブラ鎮なんてモンが存在するんだろうな?」


CQC提督 「まぁ、己の欲望が暴走してしまった結果……だろうな。」


那智 「司令官。演習の準備が整ったぞ。」


提督 「ん……わかった。では、演習場の方に行きましょうか。」


CQC提督 「了解。」



◇◇◇



鎮守府 ・ 演習場



提督側艦娘 : 那智 ・ 磯風 ・ 扶桑 ・ 祥鳳


CQC提督側艦娘 : 武蔵 ・ 加賀 ・ 川内 ・ 清霜 ・青葉 ( 撮影 )



提督 「那智が重巡、川内が軽巡ってトコ以外はウチと同じ艦種の組み合わせだな。わざわざ合わせてくれてありがとうございます。」


CQC提督 「いやいや、こっちでもいろいろ吟味した結果がこうなっただけさ。それより……そちらも4人しか居ないとは……」


提督 「あれが俺の自慢の艦隊です。訳あって人数は少ないけど……その分、少数精鋭を心掛けてるつもりだ。」


CQC提督 「へぇ……そりゃ楽しみだ。」


那智 「では、司令官。開戦の合図を……」


提督 「おう!それじゃあ、勝敗条件は互いの旗艦……那智か武蔵の大破!それまでは各々日々磨き上げた力を存分に発揮してほしい!では……演習開始!」


CQC提督 「青葉、撮影頼むぞ。」


青葉 「はい!お任せください!」



那智 「祥鳳!艦載機の発艦を頼む!」


祥鳳 「お任せください!扶桑さんもお願いします!」


扶桑 「はい!」


武蔵 「加賀!こちらも艦載機の発艦だ!」


加賀 「えぇ。もう準備できているわ。」



俺の演習開始の合図の直後、それぞれの旗艦が空母に艦載機の発艦を促す。


祥鳳と扶桑、加賀から発艦された艦載機が空中で激戦を繰り広げ……ほぼ同じだけの量が海へ墜落した。



那智 「制空権は微妙なところだな……」


扶桑 「ですがそれはあちらも同じ条件です。ここからは個々の力と連携がものを言うでしょう。」


川内 「うちの加賀さんと張り合うとはやるね!じゃあ、今度は私から仕掛けさせてもらうよ……提督直伝、神か……あぅっ!?」



戦意が高揚して、CQC提督さん直伝の技を披露しようとしていた川内の顔面に、磯風が砲撃をHitさせた。



武蔵 「大丈夫か!?川内!」


川内 「痛ったぁ~……あっちの磯風、なかなか容赦ないよ!」涙目


磯風 「御言葉ながら、演習はもう始まってますよ。その最中に長々と技名を述べて……隙だらけです。」


川内 「言ったなぁ……皆!あっちの磯風は私に任せて!実力の違いを見せつけてくる!」


武蔵 「仕方ない……加賀、川内の援護をしてやってくれ。」


加賀 「わかったわ。」


武蔵 「では、こちらも仕掛けるとするか……行くぞ!清霜!」


清霜 「はい!武蔵さん!」



艦隊に指示を出した後、武蔵と清霜がこちらの艦隊へ接近してきた。



青葉 「うわぁ……磯風さん、容赦ないですねぇ……」


CQC提督 「でも、言ってることは至極尤もなんだよなぁ……」


提督 「たぶん、おそらく……本能でさっきの技は危険だと判断したんだろうなぁ……」



那智 「ふむ……あいつとは直接の関係は無いが、大和の妹が相手とは光栄だ……扶桑!祥鳳!私の援護を頼む!」


扶桑 ・ 祥鳳 「「お任せください!」」


武蔵 「……!磯風の援護に人員を割かないだと!?」


那智 「私の仲間の磯風なら持ち堪えられると信じているのでな……お前かそちらの駆逐艦を中破に追い込んだ後、援護に向かうだけのことさ。」


武蔵 「ふっ……おもしろい、やってみろ!清霜!」


清霜 「任せてください!」



那智の眼下で、武蔵の背後から回り込んで来た清霜がグッと拳を握りしめる。



那智 「……!甘い!」



清霜が拳を突き上げると同時に、那智が主砲の照準を合わせ、一斉に掃射した。



清霜 「きゃぁっ!も、もう!痛いじゃない!」小破


那智 「むっ……この至近距離で小破だと?なるほど、よく鍛えられているようだな。」


武蔵 「甘いのはお前も同じようだな。余所見していて良いのか?」


那智 「しまっ……!」



武蔵が那智に主砲で攻撃しようとした瞬間……後方から轟音が響き、武蔵は急遽そちらへ標的を変更して、発射された弾丸を撃ち落とした。



扶桑 「あの状況から迅速に標的を切り替えますか……流石は武蔵さんとでも言っておきましょうか。」


武蔵 「扶桑……超弩級という肩書きから航空戦艦となったとはいえ、その火力はやはり流石だな。対応が少しでも遅れていれば、流石の私も危なかった。」


那智 「助かったぞ、扶桑!では……仕切り直しといこうか!」


磯風 「あちらは大丈夫の様だな。私は目の前の相手に集中しなくては……」



息を整える磯風の眼前で加賀が弓を構える。



加賀 「あなたはよく頑張ったわ。でも……これで終わり。貴方を倒して、武蔵の援護に向かわせてもらうわ。」


磯風 「甘いな……それをさせないために、私が居るんだ!」



磯風が勢いよく水面を蹴り、弓を構える加賀へ接近し、主砲を突き付ける。



加賀 「くっ……!」


磯風 「加賀さん……貴方を倒せば、祥鳳さんが動きやすくなる。すまないが、悪く思わないでくれ。」


川内 「それじゃあ、加賀さんを守るために、私も頑張っちゃおうかな。」


磯風 「……!川内さん……」



磯風の背後で印を結ぶような仕草を取った先代の周囲から黒い靄が発生し始める。



提督 「なっ!?何だあれ……!」


那智 「嫌な予感がする……祥鳳!艦載機で磯風の援護を……!」


祥鳳 「はいっ!お願い……間に合って!」


川内 「提督直伝…神隠しっ!」シュッ



黒い靄が演習場の一部を包み……磯風がその中へ引き込まれた。


同時に那智、扶桑、祥鳳が攻撃を中断して、心配の表情を浮かべながら成す術も無く靄の方へ視線を向ける。



川内 「ふっ……」


磯風 「……」ピクピク



黒い靄はすぐに掻き消され、勝利の笑みを漏らした川内の足元で、磯風が仰向けでピクピクと体を痙攣させて倒れていた。



提督 ・ 那智 「「磯風!!」」


扶桑 「今のは一体……何が遭ったのでしょう?」


川内 「別に特別なことはしてないよ。ただちょっと、黒い靄の中で磯風をくすぐっただけ。」


祥鳳 「黒い靄を発生させる時点で充分、特別だとは思いますが……」


那智 「磯風!演習続行できそうか?」


磯風 「んぁ……はっ……すまない、那智さん……足腰に力が……」/////


那智 「わかった。司令官!磯風はリタイアだ。今、そちらへ運ぶから引き上げを手伝ってくれ!」


提督 「承知した!」



那智に肩を貸してもらい、連れて来られた磯風を引き上げ、俺の隣に座らせる。



磯風 「ん……しれぇ、すまない……まっさきに脱落してしまって……」/////


提督 「気にすんな。今日が駄目なら、また今後強くなっていけばいいだけなんだからさ。」ナデナデ


青葉 「アレを使うほど川内さんが本気になったってことですか……」


CQC提督 「悪いな……後で俺からもキツく言っておくよ。他所様との演習でその力を使うなって……」


提督 「いやいや!面白いモンを見せてもらってるぜ。そんなこと言わずに、まだ何かあるなら出し惜しみはしないでもらいたいね。」


CQC提督 「そうか?それなら、たぶん俺の相棒が見せてくれるだろうよ。」



那智 「待たせた。ふふっ……川内の先程の技といい、私を殴ろうとした清霜といい……お前達は面白い戦い方をするのだな。」


武蔵 「ほう……ここで笑うか?普通ならまともな砲撃戦をしろと怒るところだと思うのだが?」


那智 「まぁ、普通はそうだろうな。だが、お前達のそれはそちらの提督殿と特訓をして編み出した戦い方なのだろう?ならば、私達はそれを真っ向から打破するだけ……笑ったり、けなしたりしてお前達の努力を踏み躙るつもりはない。」


扶桑 「提督もあちらで仰っていましたが、まだ何か隠しているのでしたら遠慮せず披露なさってください。この演習は互いの日々磨き上げた力を存分に発揮する場ですから。」ニコッ


祥鳳 「この演習はきっと私達の今後の糧になり、それがやがて提督やこの仲間を守る力になると信じています!ですので、遠慮なさらず……改めて、私達と手合わせ願います!」


清霜 「あちらの艦娘さん達、意識高いですね。」


武蔵 「あぁ。ならば!お望みとあらば見せてやろう!私が相棒に教えてもらった技を!」



那智達と対峙していた武蔵が身構え、腰の横で構えた両手の内側で空気のような物が渦巻き始める。



提督 「なっ!?あれは……まさか!」


那智 「見せてくれとは言ったが、ただ黙ってやられるつもりはない!精一杯、足掻かせてもらうぞ!」


清霜 「……!武蔵さん、危ない!」



那智が主砲を構えた瞬間、武蔵の隣に居た清霜が彼女の前に出て両手を左右いっぱいに広げ、那智の攻撃を自分が受けて武蔵を守った。



武蔵 「清霜ぉ!!」


清霜 「うぐっ……武蔵さん、あの人達に見せてあげてください。」ニコッ 中破!


那智 「身を挺して旗艦……主戦力を守ったか。見事!川内、彼女をそちらの提督の傍まで連れて行ってやってくれ!私は今、此処を離れられないのでな。」


川内 「はいはぁい!大丈夫?清霜。」


清霜 「はい……ありがとうございます、川内さん。」


那智 「よし、まだいけるか……あの何かを溜めている手に照準を合わせ、1撃でも決めることができれば……!」


加賀 「そうはさせません。武蔵の邪魔はさせないわ。」


祥鳳 「でしたら、私は那智さんの邪魔はさせません!加賀さんの艦載機を今一度、墜落させてみせます!」



再び祥鳳と加賀が放った艦載機が空中で激戦を繰り広げる。



扶桑 「那智さん。共に砲撃しましょう!どちらかの砲撃が武蔵さんにさえ当たれば……」


那智 「あぁ……頼むぞ、扶桑!私に合わせてくれ!」


扶桑 「はい!」



那智と扶桑が同時に主砲から弾丸を放ったと同時に、武蔵の手の内で渦巻いていた何かも最大まで溜まったらしく………



武蔵 「うおぉぉぉぉぉぉ!!波動拳!!」



構えていた両手を前に突き出した瞬間、武蔵の手から放たれたそこそこ大きな青白い氣の塊が2人の放った弾丸を呑みこみ不発させ……そのままの勢いで那智を直撃した。



那智 「あぐっ……うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


提督 「那智ぃぃぃぃぃ!!」



武蔵が繰り出した波動拳を受けた那智は大破状態まで追い込まれた状態で、ふらつきながらも何とかその場に踏みとどまっていた。



那智 「ふっ……ふふっ、どんなことをすれば、そのような技が身に付くのだ……?くっ!大破まで追い込まれてしまったか……武蔵、いや……CQC鎮守府の艦娘達の腕、体感させてもらった……」大破!



那智はそう言うと、海面に音を立てて伏せる様に倒れた。



提督 「そこまで!那智の大破により、この演習試合、CQC鎮守府の艦隊の勝利とする!」


CQC提督 「お前達、よくやったな!」


武蔵 「うむ!だが、相棒が教えてくれた技を使わず、まともな砲撃戦をしていれば……もちろん負けるつもりなどないが、もっと勝負は拮抗していただろう。」


川内 「うんうん。あっちの磯風、かなり強いよ。神隠しで戦闘不能にしなかったら、たぶん私も加賀さんも危なかったよ。」



提督 「皆、お疲れ様。那智……大丈夫か?」


那智 「あぁ……すまない、旦那様……負けてしまった。」


提督 「気にすることはない。那智も、皆もよく頑張ってくれた。今後あんな技を使ってくるような敵と遭遇するとは思えないけど、この演習で得た経験を力にしてくれ。」


4人 「「「「はい!」」」」



CQC提督 「いやぁ、結果はともあれいい勝負だったんじゃないか?」


提督 「そうだな。俺もまさか生きているうちに波動拳を見ることができるとは思ってなかったよ。ははっ、あんたの艦娘達面白いなぁ。ふむ……」


扶桑 「どうされたのですか?提督。」


提督 「…………いや、あの川内や武蔵が使った技があんた直伝ってことは、当然あんたもアレができるわけだ……なぁ、無理を承知で頼む。俺と手合わせしていただけねえだろうか?」


CQC提督 「!」


提督 「別にあんたと同じ次元に立とうとか、そんな恐れ多いことは思ってないよ。ただ、俺も那智達と同じ……自分より強い相手に御指導御鞭撻をお願いできるこの機を逃したくねぇだけさ。」


CQC提督 「いいぜ。そこまで言うくらいだ……少しは俺を楽しませてくれよ。」


青葉 「これは面白くなってきましたねぇ。ビデオの準備をしておかなくては!」


那智 「司令官……無理だけはしないでくれ。勝敗の結果よりも、貴方の身の安全が第一なのだからな……。」


提督 「わかった。扶桑、清霜ちゃんと那智のためにバケツを……川内さんも必要なら頼む。」


扶桑 「はい。わかりました。」


提督 「それじゃあ、俺達は各々準備でも……そうだな。さっきのバケツ組が戻ってきたらということで。」


CQC提督 「あぁ。それでいいぜ。」


青葉 「司令官……以前の横須賀の提督を相手にしたときの様に、一方的な蹂躙は駄目ですからね?」


CQC提督 「それは此処の提督の頑張り次第だろ。」



~ 数分後 ~



鎮守府 ・演習場 陸地


俺とCQC提督の艦娘達が、設置された長椅子に腰かける前方で、俺とCQC提督が各々身構える。



青葉 「ちょっと!此処の提督さんの武器、反則じゃないんですか!?」


那智 「え?いや……私達はずっと見慣れていたから……」


清霜 「おっきい薙刀だねぇ。」


武蔵 「だが、相棒ならあんな武器などものともしないだろうがな。」


那智 「むっ……私の旦那様だって、勝てずとも善戦はしてくれるだろうさ!」


武蔵 「旦那様……だとっ!?お前、此処の提督と……既に!?」


那智 「ふふん。」


青葉 「はいはい。そちらの話も興味ありますが、今は司令官同士のバトルに集中しましょう。」



提督 「えっと……俺はこの青龍偃月刀を使わせてもらうけど、俺だけ得物有りじゃ不公平だ。必要ならもう1本のロンパイアか、磯風が使っている模造刀を持ってくるけど……?」


CQC提督 「お気遣いは嬉しいが、俺は武器を持つと弱くなっちまうんでね。」


提督 「虚刀流の方ですか?まぁ……あんたがそれでいいなら。それじゃあ……那智、合図を頼む。」


那智 「承知した。決着はどちらかが 『 参った! 』 と言うか、私達の目で明らかに戦闘不能と判断するまで続行することとする。それでは……始めっ!」



CQC提督 「ふむ……とはいえあの武器のリーチは厄介だな。けどまぁ……あの刃さえ当たらなければ、問題無いか。」


提督 「はぁぁぁっ!」



俺が青龍偃月刀を薙ぐように振った瞬間、CQC提督がバックステップで回避する。



CQC提督 「うおぉぉぉ!?半円を描くみたいなその軌道、危ねぇぇぇ!!」


提督 「逃がさん!」



薙ぎ払い、余韻を残していた青龍偃月刀をすぐさま構え直し、そのままの勢いでCQC提督に向かって縦一文字に振り下ろす。



CQC提督 「うおっと!?」



CQC提督の足の間に振り下ろされた偃月刀の刃が、ズシンッと鈍い音を響かせて地面と密着した。



川内 「ズシンッって音が此処まで響いたけど……あの武器、重さ幾らあるの!?」


青葉 「……調べてみました!青龍偃月刀は刃も柄も全部金属で作られていて、全長3m、刃渡りが約50~60cm、そして重さですが82芹……えっと、魏の時代の度量衡で換算するなら約18kg、明の時代だと約50kgだそうです。」


清霜 「18kg と 50kg って、差がありすぎじゃない!?」


扶桑 「でも、提督は見た感じ軽々に使ってますし……とりあえず、使えるようには改良しているのでしょうね。」


磯風 「とにかく簡単に言ってしまえば、長さ3m、重さ18kgくらいの鉄パイプに刃を付けた物を司令は振り回していると思ってもらえれば……」


加賀 「なるほど、その説明は凄く分かりやすいわ。」


武蔵 「相棒!恰好つけてやせ我慢してないで、今からでもお願いして武器を使わせてもらえ!」


CQC提督 「恰好つけても、やせ我慢してもねえよ!けど、長さ3mか……厄介な武器だな。」


提督 「どうした?踏み込まなければ、俺は殴れねぇぜ……」


CQC提督 「……!いや、そうでもないぜ。ほら、来いよ提督。武器なんて捨てて掛かって来い。」


提督 「ヤロオブックラッシャァァァァァ!!」



俺はCQC提督の挑発に乗り………青龍偃月刀を構えたまま、彼に向かって吶喊する。



CQC提督 「うおぉぉぉい!?武器は捨てろって言っただろうが!……っち、仕方ねえ!」



軽快なバックステップで俺から更に距離を取ったCQC提督が身構え、両の手の内側で何かが渦巻き始める。



提督 「……! 波動拳か……!だが、その溜めの間は隙だらけだぞ!」



偃月刀の刃を地面に擦らせながら俺はCQC提督に接近し、眼前で身を屈めるとそのまま摺り足で彼の背後に回り込む。



CQC提督 「……!?青龍偃月刀で斬りかかってこないだと!?」


提督 「波動拳の構えをしたまま……イけ!うおぉぉぉぉぉ!!刺激的絶命拳!!」



俺は低い姿勢から、無防備になっていたCQC提督の尻に、手を組んで突き出した人差し指と中指の計4本を突き刺した。



CQC提督 「初☆体☆験!!」


那智 「ひぃっ!!」



前のめりで倒れたCQC提督の姿を見た瞬間、観客席の那智が自分のお尻を押さえた。



扶桑 「那智さん……」


祥鳳 「あぁ……鬼ごっこの時の……」



CQC提督 「ひっ……ひひっ……面白い事してくれるじゃねぇか……なるほど、お前は俺が本気を出すに足る人物のようだな……」プルプル


武蔵 「相棒!格好いい台詞を言ってるが、自分のお尻を押さえて生まれたての小鹿のようにプルプル震える姿は、あまり締まらないぞ!」


CQC提督 「うるせぇ!マジで痛いんだぞ!後でお前もされてみろ!」涙目


武蔵 「嫌に決まってるだろ!!」


青葉 「いやぁ……バッチリ映像に残せました!貴重な絵を提供してくださった、こちらの提督さんには感謝ですねぇ。」



提督 「相手が動けない今が好機……これで終わらせる。越えろ!己の限界を!」


CQC提督 「!?」



一瞬、体が強張ったCQC提督に対し、青龍偃月刀を構え直して溢れんばかりの闘気を発生させる。



CQC提督 「おっ……オーラが肉眼で直視できるだと!?」


提督 「我が斬撃は……大地を!空を!海を!惑星を!全てを断ち斬る刃となる。……斬り裂けぇぇぇ!!うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!ガイアブレイク!!」



偃月刀をしなるように動かした後、回転斬りから勢いに任せての横一閃の斬撃を、CQC提督は地面を転がるように回避した。



CQC提督 「うおぉぉぉぉぉぉ!?あっぶねぇぇぇぇぇ!!あの偃月刀のリーチ、マジでやべぇぇぇ!!」


川内 「ちょっ!?あれ金属なんだよね!?あり得ないくらい、しなってるんだけど!?」


青葉 「しかも、何気に最後の薙ぎ払いの瞬間、青龍偃月刀を片手で持って、リーチを最大限まで活かしていますね。」


那智 「そこはほら、ウチの司令官が手練れだったということで……」


提督 「くっ!俺の渾身の1撃を回避されちまったか……まぁ、偃月刀の攻撃は最初から当てるつもりはないけど。しかし、このまま長引くようだとストリートファイトに発展してしまうな。」


CQC提督 「ストリートファイト?大いに結構じゃねえか……見せてやるぜ!俺の本気を!」


提督 「ほう……CQC提督の本気か。面白い……ならば俺も引き続き全身全霊、全てを持って貴方と対峙しよう!来いっ!!」


CQC提督 「(とはいえ、あの青龍偃月刀のリーチはマジで厄介だ。遠距離で攻めようにも、技を出すまでの 『 溜め 』 の段階で隙を突かれて接近され、カンチョーされる……だったら……!)」


提督 「……っ!」



偃月刀を構える俺の前で、CQC提督が大きく跳躍する。


その人間離れした跳躍力に思わず呆気に取られてしまった。



CQC提督 「このまま上から押さえつけて、組み技に持ち込んでやる!」


提督 「させるか!ストファイのキャラの技を使えるのはあんただけじゃねぇことを見せてやる!」


CQC提督 「何っ!?まさか、お前……昇竜拳でも使うつもりか?」


提督 「うおぉぉぉ!!キャノンスパイク!!」


CQC提督 「そっちか!!」



俺はCQC提督が落ちてくるタイミングに合わせて飛び上がりざまに、体を捻って蹴り技を繰り出した。


落下時に腕を交差させて防御姿勢を取ったCQC提督のその腕を俺の蹴りは掠め、勢いで少しだけ蹴り上げられたCQC提督は体勢を崩して……着地した俺の足元に背中から落ちた。



CQC提督 「うぐっ!」


提督 「ふぅ……とりあえず、腕を掠っただけとはいえ、一応念のため後で医務室で診てもらってくれ。さてと……」



俺がキャノンスパイクを繰り出すために一度手放した青龍偃月刀を拾い上げるために前屈した瞬間……俺の足首がガシッと捕まれ、そのまま引き寄せられた。



提督 「え?うおぁっ!?」



バランスを崩した俺は、いつの間にか姿勢を改め俺の足首を掴んでいたCQC提督の目の前で尻餅を着いた。



CQC提督 「やっと……やっと捕まえたぞ!」


提督 「くそっ!足を掴んで俺の身柄確保と同時に蹴り技を封じてくるとは……やってくれたな。」


CQC提督 「させと!ここからは俺の独壇場だ!今からお前を最高の空の旅に連れて行ってやるぜ!」


提督 「ふむ……どうせ飛ばされるなら久しく行っていないシリアナがいいな。 あそこは俺のお気に入りのキャラの旧友デンブコウモーンがケツヒップ伯爵の城を買い取って悠々自適な生活を送っているそうでな。どんな城か1度見に行ってみたいと思っていたんだ。」


CQC提督 「嫌な場所だな、そこ!!まぁ、そこまで飛ばせる自信は無いが……しっかり気張れよぉぉぉ!!」


提督 「気張ってはみるが、変な実が出たらどうするつもりだ?」


CQC提督 「きったねぇな、おい!!∑ ( ; ゚ Д ゚ ) ……けど、もう止まらねえから、このままいくぜぇ!」



そう言いながらCQC提督は俺を1度宙へ放り上げ、空中で体勢が入れ替わった俺をしっかりと受け止めた直後……両手で俺を力いっぱい空へ放り投げた。



CQC提督 「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!それ、たかいたかぁああああい!!」バォァア!


提督 「ぬうおあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……………(((((( ; ゚ Д ゚ ))))) 」バビューン



那智 「司令官!?司令かぁぁぁん!!」


加賀 「驚きました。人間ってあんなに高くまで放り上げられるものなのですね。」


青葉 「ちょっと!大丈夫なんですか、あれ!?その……落下の時にかかる重力的な意味で……」


武蔵 「まぁ……相棒のことだから、人体に影響を出さない配慮など、その辺りのことはちゃんと考えて行動しているだろう……多分。」


那智 ・ 磯風 ・ 扶桑 ・ 祥鳳 「「「「多分 ∑ ( ゜ ロ ゜;)!?」」」」


川内 「あっ、落ちて来たよ。」



提督 「……ぁぁぁぁぁああああああああああああああ!!(((((( ; ゚ Д ゚ ))))) 」


CQC提督 「よっと!」ガシッ



長いようで短い空の旅を終えた俺は、下で待ち構えていたCQC提督にしっかりと受け止められた。


その時に自分の体内に与えられた衝撃は中々……普通に日常生活を送っていては過ごせないものだった。



提督 「ごふっ!っはぁぁぁぁぁ!!」


CQC提督 「どうだ?もう1度空の旅を御所望か?」


提督 「まっ……!待ってくれ!いや、参った!!降参、降参だ!俺は素直に負けを認めるよ!……今の衝撃が無ければ、まだ続けられただろうが、流石に無理だ。」


那智 「そっ……そこまで!勝者、CQC提督!」



そう宣言した那智が、そのまま俺の傍へ駆け寄って来た。



那智 「大丈夫か、司令官!?」


提督 「あぁ……あれで洩らさなかった自分を褒めてやりたいよ……。」



俺は青龍偃月刀を杖替わりにして何とか立ち上がったが、膝はまだガクガクと震えている。



CQC提督 「見たか、お前等!勝ったぞ!」


武蔵 「勝ったのは称賛するが、流石に最後のあれは……やりすぎだろ?」


CQC提督 「いやいやいや!あそこまでやらねえと、俺負けてたって!あの武器見ただろ!あんなもん、迂闊に近づけるか!!」


青葉 「そこを何とかするのも司令官の見せ所じゃないんですか?まぁ、一応勝利したので威厳は保てるかと。」


CQC提督 「お前等、自分が対峙してねえからって、ちょっと辛辣じゃね!? ∑ ( ゜ ロ ゜;) 」


清霜 「提督!最後の高い高い、凄かったよ!」


CQC提督 「ありがとな、清霜ぉ……純粋に祝ってくれるのは、お前だけだよ。」ナデナデ


清霜 「えっへへ~♪」/////



扶桑 「惜しかったですね、提督。前半は有利に試合運びされているように見えましたが……」


提督 「あぁ……あの蹴り技を出した後、ちょっと慢心しちまった。那智!俺を叱責してくれ!」


那智 「えぇっ!?いや、司令官はかなり善戦したのではないか?私もあの足技は決まった!と思ったし……」


提督 「そう言ってくれるか……ありがとう。さてと!それじゃあ、ケジメをつけるとするか。」



俺はふらつく足取りで、CQC提督へと歩み寄る。



提督 「CQC提督。本日は我が艦隊と……わざわざ俺とまで手合わせしてくださり、誠にありがとうございました。あなた方とのこの演習は、きっと良い方向に俺の艦娘達を育ててくれるでしょう。」


CQC提督 「いや、そんな……俺達の方こそ!演習の相手をしてくださり、ありがとうございました!」



俺とCQC提督は互いに手を差し出し、固い握手を交わした。



提督 「おそらく、遠路遥々来てくれたハズ。部屋を用意しますので、本日はゆっくり休んで英気を養ってくれ。」


CQC提督 「え?そこまでしてもらって悪い気もするけど……じゃあ、御言葉に甘えて。」



演習で敵対しても、それさえ終われば同じ海を守る仲間。


その日は夜通し食堂でどんちゃん騒ぎ……というほど、騒がしい娘達が居なかったので、ほんのりと楽しい食事会となった。



提督 「ん?何だこれ……」



食事会の途中、演習前に食堂の一角に集められたCQC提督達の荷物の中から、何やら厳つい代物が飛び出していたので、思わずてに取ってみた。



提督 「これは……?ベルト?あぁ、これってアレか……全然見ないから詳しくは知らんけど、何かの特撮ヒーローがこういうの着けて、『 変身!』 って叫ぶと、何とかレンジャー!とかになるんだっけ?」



俺は冗談半分でベルトを勝手に装着し、ふざけ半分で変身!と唱えた瞬間、全身が眩い光に包まれた。



提督 「えっ!?何だコレ!?」


CQC提督 「……?ぶふぉぅっ!(:.;゚;*;゚;.)・;:゛;`; ちょっ……何してんの!?」


提督 「え?マジで俺ヒーローになっちゃう?親しき隣人になっちゃう!?」ワクワク


CQC提督 「その力には大いなる代償がつくぞ!?いや、そうじゃなくて……多分、そっち方面のヒーローにはなれねえぞ!」


提督 「うぉぉぉ!」ビリビリビリ



何かが有頂天まで到達した瞬間、激しい爆発音が鳴り響き……白煙がもくもくと食堂内に立ち込めた。



武蔵 「けほっ……相棒、これは何の騒ぎだ?」


CQC提督 「いや、それが……此処の提督が、俺の変身ベルトを使ってしまって……」


武蔵 「なっ!?何でそんな物を……」


CQC提督 「いやぁ、此処の提督に手合わせを挑もうと思って、持って来てたんだよ。実際は先に誘われて、テンパって……あれを巻かずに手合わせしてしまったが……」


那智 「それより、凄い爆発音がしたが、人体に影響は無いのか?」


CQC提督 「それは俺自身、身をもって経験してるから大丈夫!何の問題も…………」


提督 ( ショタ ) 「イテテ……ん?あれ?何だ?声がおかしい……それに、世界が……何で那智達、そんなに大きくなってるんだ?」チンマリ


那智 「( ゚ Д ゚ ) 」


磯風 「( ゚ Д ゚ ) 」


扶桑 「( ゚ Д ゚ ) 」


祥鳳 「( ゚ Д ゚ ) 」


提督 ( ショタ ) 「ん?どうしたんだ?4人共。物の怪に化かされたみてぇな顔して……まさか、ヒーローになって素顔が隠され……てる感じはしないけど……」


青葉 「提督さん。こちらをどうぞ。」つ手鏡


提督 ( ショタ ) 「これって……俺のガキ時代の……え?嘘だろ、おい……何じゃこりゃぁぁぁ!?」


武蔵 「おい……相棒、あのベルトって……」


CQC提督 「あぁ、うん……失敗作を撤去すんの忘れてたから、間違えて持って来ちまったんだろうな……」


提督 ( ショタ ) 「冷静に分析してないで!コレ、本当に元に戻るんだろうな!?」


CQC提督 「それは大丈夫だって!同じ目に遭って元に戻った俺が此処にこうして居るんだから。薬の時は明石に解毒薬を作ってもらって元に戻れたけど……」


提督 ( ショタ ) 「そうか……元に戻れるなら、別に慌てることは……っていうか、さっきからウチの艦隊のメンバーが静かなのだが……」


磯風 「しれぇ……私に何かして欲しいことはないか?この磯風姉さんが何でもしてやるぞ。」


祥鳳 「待ってください!ここは私に全てお任せください。大丈夫です……悪いようにはしませんから。」


扶桑 「あらあら。提督にもこんな可愛い時代があったのですね。母性……というのでしょうか?そういうものが目覚めてしまいそうです。」


那智 「お前達、落ち着け!司令官のことは古参の私が何とかするから、部屋に戻って休んでくれていいぞ?」


提督 ( ショタ ) 「…………」


川内 「アハハ、いやぁ……此処でもこうなっっちゃったかぁ。」


加賀 「えぇ。私達の鎮守府でも特に主だった面々が大変なことになっていたわね。」


清霜 「提督の子ども時代の姿も可愛かったですもんねぇ。」


青葉 「これは……おもしろいことになってきましたねぇ。」ニヤニヤ


提督 ( ショタ ) 「あ~……お前等、体のナリはこんなんだけどよぉ、一応意識もハッキリしてるし、記憶だってあるんだから……それで?CQC提督、あんたはどうやってこの状況から元に戻ったんだ?」


CQC提督 「えっ!?えっと……それは……」


武蔵 「確かあの時は、ガングートと一緒に居たな。相棒は干からびた状態で発見され、ガングートは何やら妙に艶々していたが……」


CQC提督 「できればあの時のことは忘れたい……いや、ガキの姿だった時にガングートに風呂に誘われてな?体洗ったり何やかんやしてるうちに体が勝手に元に戻って……あぁ、でも先に最上と三隈に風呂へ連行された時は何も無かったから、やっぱり単なる時間経過かも……」


武蔵 「おい、ちょっと待て。最上と三隈の件は初耳なのだが?」


CQC提督 「あ……」


提督 ( ショタ ) 「そっか、時間経過で戻るのか。じゃあ、今はちょっと不便だけど、しばらくコレで……ん?どうした?お前等。」


磯風 「何だ。そのようなことで元に戻るのか?ならば、しれぇ……磯風姉さんがすぐに元に戻してやろうではないか♡ 」


那智 「ちょっと待て、磯風。おまえは先日してもらったばかりだろ。ここは私に任せておけ。なに……すぐに元に戻してみせるさ♡」


祥鳳 「ちょっと待ってください!それなら、まだ寵愛されていない私や扶桑さんに先を譲っていただけませんか?大丈夫……初めてでも、ちゃんとして見せますから♡ 」


扶桑 「うふふ。提督、お姉さんと一緒にお風呂に入りましょうか。御背中を流して差し上げます♡ 」つ提督抱き上げ


提督 ( ショタ ) 「ちょっ!?お前等、肝心なトコ聞いてなかっただろ!?時間経過で元に戻るっつってんだろうが!……すまねぇな、こんな状況じゃなきゃ皆真面目なんだけど……」


CQC提督 「気にしてねえよ。ウチも似たようなもんだし……むしろウチに比べたら『 まだ 』落ち着いてる方だ。」


武蔵 「今は落ち着いたが、以前の長門から幼くなった相棒を守るために、どれほど手を尽くしたことことか……」


CQC提督 「あの時は確か……大和が長門を無力化して、営倉送りにしたんだっけ?」


提督 ( ショタ ) 「そ……そうか……そっちもいろいろ大変なんだな……とりあえず、扶桑。風呂には1人で入る。お前達はCQC提督んトコの皆さんと入浴してこい。」


扶桑 「本当に1人で大丈夫ですか?何か困ったことがありましたら、遠慮なく言ってくださいね?」つ提督下ろし


提督 ( ショタ ) 「あぁ、もしもの時は頼む。それじゃあ……CQC提督。俺の部屋でちょいとゲームと洒落込みませんか?」


CQC提督 「ほぅ……どんなゲームを持ってるのか知らねぇけど、対戦ゲームなら返り討ちにしてやるぜ。」



~ 数十分後 ~


鎮守府 ・ 提督の部屋



CQC提督 「ふむ。協力プレイゲームか。」


提督 ( ショタ ) 「まぁ、各々かなり自由に動けるけどな。あっ……先に使いたい武将を3人選んでくれ。できれば、関羽と上杉謙信は残しておいてくれると助かる。」


CQC提督 「了解……おい!平清盛の頭から角生えてるんですけど!?」


提督 ( ショタ ) 「まぁ、遠呂智軍の1員だからな……あっ、源義経と弁慶も居るぞ。」


CQC提督 「うわっ、マジで居た!」


提督 ( ショタ ) 「9月27日にこれの最新作が発売されるんだけど、そこにはギリシャ神話最高神 ・ ゼウス様やアテナ様も出てくるそうだ。その情報が出た時点で、俺は予約を決めたよ。絶対にアテナ様を関羽と上杉謙信と並べるんだ。」


CQC提督 「太公望とか素戔嗚が居る時点で、仙人や神様が増えることに違和感は無いけど……まさか、ギリシャ神話の神様まで乱入してきたか。」


提督 ( ショタ ) 「しかも、何か公式の事前情報で、北欧神話のアイテムの名前が見えたんだよな……何ていったか、忘れたけど。だから、もしかしたら北欧神話の神様も出て来るかも……」


CQC提督 「とんだ世界大戦があったもんだ……」


提督 ( ショタ ) 「個人的には太公望や哪吒、妲己まで居るんだから、そろそろ紂王が出てきてもいいんじゃないかと思う。それが無理なら楊戩か雷震子。」


CQC提督 「いやいや、孫悟空と三蔵法師が居るんだ。猪八戒と沙悟浄の可能性が微レ存。っていうか、このゲームの三蔵法師、女性なんだな。」


提督 ( ショタ ) 「あぁ……沙悟浄はちょっと使ってみたいかも。」



武蔵 「……随分、マニアックな会話をしてるな、相棒。」



入浴が済み、扉を叩いたが俺達の反応が無かったので開けたのだろう。CQC提督のパートナーである武蔵が入って来た。



CQC提督 「ん?おう、もう風呂は済んだのか?」


武蔵 「あぁ。いや……此処の入渠施設はとても立派だったぞ。」


CQC提督 「ほぅ?そんなに立派だったのか?」


提督 ( ショタ ) 「あぁ。ウチ、ちょっと前にバカな奴に襲撃されちまってさ……俺もしばらく車椅子生活になった時、ウチとちょっとツテのある妖精さん達が尽力してくれて、スロープと入渠ドックの改装を頑張ってくれたそうなんだ。」


CQC提督 「さらっと、とんでもねえこと言ったな……車椅子生活って……」


提督 ( ショタ ) 「いやぁ……皆、白露型の夕立のことを 『 狂犬 』 とか言ってるけど、俺から言わせてもらえば、ありゃ 『 白露型のケルベロス 』 だな。」


CQC提督 「あぁ……言わんとしていることは、解る気がする。」


武蔵 「ふむ……では、戻ったら相棒がそう思っていることを夕立に伝えてやろう。」


CQC提督 「その時は俺が消し炭になるので、勘弁してつかぁさい。」



◇◇◇



翌朝。


俺の身体も元に戻り、CQC提督とその指揮下の艦娘達を見送るために、俺達は正門に出ていた。



提督 「いやぁ……たった1日だったけど、かなり充実した時間を過ごせました。貴殿とその艦隊と手合わせできたこと、我々一同誇らしく思う。」


CQC提督 「ははっ、そこまで言ってもらえると、嬉しいな。」


那智 「今回は敗北したが、次は私達が勝つ!」


武蔵 「ふっ……おもしろい。いずれまた相まみえる日が楽しみだ。」



- CQC提督一同 見送り終了後 -



提督 「いやぁ……おもしろい人達だったな。」


那智 「ふふっ、あぁ……そうだな。とても良い経験になった。」


扶桑 「それで、提督……あちらの提督さんの連絡先は……?」


提督 「それならバッチリ。ちゃんと連絡先を交換しておいた。……今度、何か困ったことが遭ったら、力を貸してもらおう。」


磯風 「ふむ。そちらの心配事が無くなったのなら問題無いな。」



そう言いながら、磯風が俺の腕を掴んできた。



提督 「えっと……磯風?」


磯風 「さすがに、このまま負けっぱなしというのは悔しいからな。司令が使える技を私にも教えてくれないだろうか?」


祥鳳 「そうですね。提督、時間のある時で構いませんので、私とも手合わせしていただけませんか?私、もっと強くなりたいです!」


那智 「私からも頼む。あちらの艦娘が羨ましいとか、そういう話は抜きにして……戦場で砲撃戦以外でも臨機応変に立ち回れるだけの実力は欲しいからな。」


扶桑 「そうですね。具体例を挙げるとすれば……相手の砲弾を握り拳で叩き、軌道を変える……くらいには。」


提督 「扶桑がそんな力技で荒技を会得した日にゃ、俺は泣くぞ。けどまぁ……可能な範囲でなら、あちらの提督さんみたいなトンデモ技じゃないけど、教えてやるよ。」


那智 「言ったな?約束だからな、司令官。」ニコッ



CQC提督さんと、その艦娘達との演習は、本当に良い結果を残してくれたと思う。


現に、ウチの娘達が以前にも増して、戦闘に対して貪欲になった……うん、非番の日とのON ・ OFF の区別はしっかりしてもらうつもりだけど。


俺が漫画やゲームキャラの真似をして見様見真似で覚えた技を皆に教える約束もしたし、いずれまた……互いの腕を競い合える日が楽しみだ。


後書き

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

……はい、というわけでCQC中毒さんの提督さんと艦娘を一部使用させていただきました!ちゃんと許可はいただいてますよ、ホントですよ。

『 他の作者様のキャラクターを使用して作品を作る 』 というのは、かなり前に今は凍結されたポケモンの小説投稿サイトで行われていたリレー小説で経験していたのですが
いかんせん、久しぶりの事なので……大丈夫かな?問題無く動かせたのでしょうか?それだけがちょっと気がかりです。

この作品を作るにあたり、CQC中毒さんが既に投稿されている3作品を全て最初から読ませていただいたのですが、
作品を読みながら綴っていく過程の中で

〇 天龍が二重の極み使えるし、時雨や雪風も強化されてるけど、全員連れてきたらウチの艦隊が滅びる!

とか

〇CQC中毒さんの提督さんって、舞鶴の提督やったんか……ウチのリア友提督とダブるやん!

など、その他にもいろいろ妥協してしまったところが、結構あります。

それでも、ちゃんと作品を読ませていただき、CQC中毒さんの生み出したキャラクター達の個性を損なわないよう、誹謗中傷などをしないよう、作品を作らせていただいたつもりです。

それでもやっぱり本家様には敵わんですよ。あの作品、本当に面白いですもん。

ともあれ、提督と艦娘の使用許可をくださったCQC中毒様、本当にありがとうございました!

そして、ここまで読んでくださった皆様も本当にありがとうございました!お疲れ様です。

作中で(勝手に)連絡を取り合ったことにさせていただきましたし、いずれまた引き続き登場していただきたいですねぇ。
( さすがに、すぐにはネタなんて思い浮かばないのです。 )

それではまた!不定期になりますが、次作を投稿した時に御会いしましょうです。


このSSへの評価

6件評価されています


SS好きの名無しさんから
2018-07-13 11:38:17

CQC中毒さんから
2018-07-05 11:32:13

SS好きの名無しさんから
2018-07-04 13:39:15

SS好きの名無しさんから
2018-07-04 10:15:15

無名の決闘者さんから
2018-07-04 09:35:32

テンロータさんから
2018-07-04 08:40:08

このSSへの応援

5件応援されています


CQC中毒さんから
2018-07-05 11:32:15

SS好きの名無しさんから
2018-07-04 13:39:19

SS好きの名無しさんから
2018-07-04 10:15:24

無名の決闘者さんから
2018-07-04 09:35:33

テンロータさんから
2018-07-04 08:40:06

このSSへのコメント

6件コメントされています

1: テンロータ 2018-07-04 08:55:09 ID: VAhD65iY

どうもです。

あの"チート"という言葉では足りないほどの強さを誇るCQC提督と、ほぼ個人の鍛錬による戦闘術だけでやり合う此処の提督は強すぎですね....。

ついに此処の提督もショタ化してしまった....。全員からアレを狙われる提督....いいですね〜。

比較的、提督に対して肯定的な此処の山城ですが、姉様が提督とその....してしまった時には流石にどうなるのでしょうか....。

見た目に反して意外と幼いところもある祥鳳、母性溢れる扶桑との、"夜の逢瀬の先にある事"、楽しみにしております。

俺もやっと自作品で地獄が書ける場面まで来たので頑張りたいと思います。

失礼しました。

2: 柔時雨 2018-07-04 09:04:25 ID: eTIVC4JE

テンロータさん、いつもありがとうございます。

ウチの提督は強い……というより、武器を使って相手を近づけさせない術に長けているだけなんですwww
現に間合いに持ち込まれたらもうね……記述させていただいた通りですよ。

ベルトでの変身は自我や記憶があるそうなので、何とか未遂ですが……明石さんの薬の方だったら、まぁ……駄目だったでしょうね!

扶桑さんと祥鳳さんは美人可愛い……と、個人的に思っているので、その辺を活かせればなぁと思っています。
山城もどう反応させるか、今のうちに考えておかねば……

お……おぉ、地獄……ですか。更新、楽しみにさせていただきます。頑張ってくださいませ。

3: SS好きの名無しさん 2018-07-05 06:06:48 ID: IDt7JXJC

おお……ついにコラボが……。
思わず画面の前でktkr&ガッツポーズしてしまったぜ……。

自分は読むだけの人間ですが、こういう面白い作品に出会うと、ふと自分も書いてみたいなと思ったり。

クロスオーバー作品はは今まで出会った事はなかったんですが、良いものですね。もう、本当に、CQC提督がすごくCQC提督でした。(語彙力不足)

また新作が来るのを楽しみにしています。
長々と失礼しました。

4: CQC中毒 2018-07-05 11:39:44 ID: ZKX_UHxB

こんにちは!
今回は私の作品のキャラ達を使っていただき
ありがとうございます♪

やっぱり面白いです( ´∀` )b
実はですね
私が読者専門だった頃
柔時雨さんの作品を結構な頻度で読んでいまして
柔時雨さんの作品が私も投稿してみたいなぁと思った一因でもあります(*´・∀・)ノ
ですので光栄ですよ(゚∀゚ 三 ゚∀゚)

また私の作品でも
柔時雨さんの艦隊や提督をお借りして
面白い作品を書きますので
是非読みに来てくださいね♪

5: 柔時雨 2018-07-05 19:34:54 ID: 86AVo5xD

3: SS好きの名無しさん コメントありがとうございます!

面白い作品……恐縮です!

クロスオーバー、良いですよね。昔、NAMCO × Capcom めっちゃやり込みましたわ。

CQC提督さんの御厚意に甘えさせていただき、実現させることができました。
あちらさんの提督の実力や魅力の片鱗を少しでも表現できていれば幸いです。

今は読み手専門の貴方が、もしもいずれ……SSを書きたくなり、始めた時は
ウチの提督や艦娘を使ってくださっても良いんですよ。

では、改めまして ありがとうございます!
今後も貴方のような読み手さんに少しでも楽しんでいただけるような作品作りを精進させていただきます。

6: 柔時雨 2018-07-05 19:42:55 ID: 86AVo5xD

CQC中毒さん、コメント……と同時に、此度は本当にありがとうございます!

そして明かされたコメント内容……そうだったのですか!?
俺の作品に興味を持っていただけて、そしてそれが貴方のSS投稿の一部になっていたとは……恐縮です、光栄です!

俺もいつもCQC中毒さんの作品を感情移入したり、腹抱えて笑ったりと楽しく読ませていただいてます。

もちろん!必ず読みに行かせていただきます!
CQC中毒さんの表現で、ウチのメンバーが登場する日を楽しみにしてますね。


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