2018-08-05 08:32:38 更新

概要

扶桑と仲良くなったある日、どこで噂を聞き付けたのか、彼女の妹が鎮守府を訪れる。

そして何気ない話をしている最中に入ってくる、出撃中のメンバーからの 『敵艦発見!』の報告……すぐさま、対処した矢先

鎮守府を襲撃しようと現れる別動隊……窮地に陥った提督は 『 ある人物 』に援軍要請を送る。


前書き

どうも!アスファルトの駐車場で1匹のカマキリを見つけ、 『 車に轢かれては可哀想 』 と思い、手に取ってすぐ傍の叢へ連れて行ってあげようとした矢先
おもいっきり両鎌で中指を攻撃された柔時雨です。

誠に申し訳ありません!少し、コメント欄の雰囲気があまり良くない状況になっていたので、独断でアレなのですが、
これ以上荒れる前に一度削除という形で対処させていただきました。

どうせ残すなら、皆さんが気持ち良く、不快な思いをしない状態で……

なので、いっちば~んにコメをくださった羽藤けいさん、誠に申し訳ありませんでした!ですが、頂いたコメントは励みにさせていただきます!

さて……1度読まれたり、概要で既にお気付きの方もいるでしょう。はい!先に言っちゃいます。今回は2度目となるCQC中毒さんとのコラボとなります。

とは言っても、今作はCQC中毒さんの作品 『 俺が皆を幸せにしてみせる…』 の中で共演させていただいた時のウチ視点での話となりますので

『CQCさんの所で読ませて頂いたから、今更こちらで読む必要は無いだろう 』 と思われる方もいらっしゃるでしょう。

こちらの都合上、表現や台詞も少し変えてしまったこと、予めお許しいただきたく存じます。


それでも 『大丈夫!』『我は一向に構わん。』 と仰ってくださる方、どうぞ覗いて、ゆっくりなさっていってください


某日 一〇〇〇


鎮守府 ・ 執務室



那智 「旦那様。舞鶴から御客人が来ているぞ。」


提督 「客人?今日は誰かに会う予定は無かったが……」


那智 「だろうな。本人は3日程休みを貰って来たと言っているが……」


提督 「?まぁ、いいや。その御相手さんはどちらに?」


「失礼するわよ。」



そう言いながら執務室の扉を開け、良く見知った艦娘が入って来た。



提督 「おう、山城か。……山城かぁ……」


山城 「久しぶりに会ったのに、いきなり気落ちされるなんて……不幸だわ。」フコォォォ……


提督 「すまん!ちょっと先の未来が予想できてな……まぁ、何はともあれ久しぶりだな。会えて嬉しいよ。」


山城 「勘違いしないでください。私は扶桑姉さまに会いに来たのであって、提督のことはあくまでついでなんですからね。」


提督 「ははっ、相変わらずみてぇで安心したよ。」


那智 「まぁ……その肝心の扶桑は現在、磯風と祥鳳と共に出撃の任に就いているのだがな。」


山城 「……不幸だわ。」orz


提督 「順調にいけば、明日の朝には戻って来るから……それまでは那智と女子トークに花でも咲かせてりゃいいさ。」


山城 「そうね……でも、その前に……提督、少々……お尋ねしたいことが。」


提督 「…………何だ?」


山城 「先日……扶桑姉さまと何かありましたか?」


提督 「……話さなきゃ駄目か?」


山城 「はい。私は扶桑姉さまの妹として、事の顛末を知っておく必要があります。私が鼻血や吐血で倒れるほどの 『 何か 』……ちゃんと、説明してもらいますからね。」


提督 「実は……」



~ 提督、事情説明中 ~



山城 「…………扶桑姉さまに、何てことしてくださったんですか!?このっ……クソ提督!!」 艤装展開


提督 「おっ、落ち着け!山城!ちょっと、曙入ってる……いや、あのですね。まぁ、ヤっちまったのは正直スマンかったとは思ってる。けど、双方同意の上でだったんだから、それは……」


山城 「関係ありません!姉さまを傷物にした罪……万死に値します!市中引き摺り回しの後、打ち首獄門……」


提督 「何か恐ろしい単語が聞こえたんですけど!?(((((( ; ゚ Д ゚ ))))) 」


那智 「ん?お取込み中のところ、すまない。旦那様、出撃中の扶桑から通信だ。」


山城 「扶桑姉さまから!?何か遭ったのかしら……」


提督 「それを今から確かめる。………もしもし、どうした?扶桑。」


扶桑 『あっ……旦那様!緊急事態です。我が鎮守府近海に大将の深海棲艦が接近、待機しているのを祥鳳さんの艦載機が見つけてくださいました!』


提督 「何だと!?それで、もう戦闘にはなったのか?」


扶桑 『いえ、あくまで現段階では祥鳳さんが索敵で見つけたというだけで、接敵にはまだ時間が掛かるかと思われます。』


提督 「わかった。今からそちらに那智を向かわせる!合流するまでの間、祥鳳にお願いして敵空母の攻撃に警戒しつつ索敵を続けてもらって、詳しいことが判ったら、また連絡してくれ。」


扶桑 『承知致しました!』



— 通話終了 —



提督 「話は聞いていたな?那智、大至急扶桑達の援護に向かってくれ!」


那智 「了解!」


山城 「……あの、提督!私も出撃させてください!」


提督 「山城?でも、お前……」


山城 「お願いします!扶桑姉さまの危機かもしれないこの状況で、ただ待つだけというのは耐えられないんです!」


提督 「…………わかった。事後処理は俺に任せろ!山城……お前は今、自分にできることを全力でやって来い!」


山城 「提督……」


提督 「那智!山城に燃料を分けてやって、2人で出撃してくれ!」


那智 「ふふっ……あぁ、承知した。行くぞ、山城!私に付いて来い!」


山城 「はいっ!」



那智 ・ 山城 退室。



提督 「ふぅ……こういう時、彼女達と共に戦場に立てないというのは、もどかしいな…………あっ、そういえば。この鎮守府の近海に深海棲艦共が集まってきてるんだっけ…………俺も準備しておくかな。」



◇◇◇



鎮守府 ・ 近海岩場


磯風 「司令は何と?」


扶桑 「至急、那智さんをこちらに送ってくださるそうです。その間に……祥鳳さん。危険なのは重々承知してますが、艦載機を発艦して、なるべく多くの敵の情報を入手していただけますか?」


祥鳳 「はい!お任せください!第2次攻撃隊、随時発進してください!」


扶桑 「磯風ちゃんは那智さんと通信をお願いします。おそらく、この岩場に潜伏していることを御存知ないでしょうから……那智さん1人で海域へ進軍するのを避けてください。」


磯風 「承知した!」



*****



鎮守府 ・ 執務室


提督 「那智と山城は無事に合流できただろうか……ん?」



窓の外を眺めていると、母港の方から数体の見慣れない物体が上陸しているのが目に映った。



提督 「あれは……深海棲艦の連中!?祥鳳が見つけた奴等の他に、あれだけの別動隊を用意してたってのか……くそっ!」



窓から見えた深海棲艦の1体が、この指令室のある本館へ銃口らしきものを向けた瞬間……俺は本能的に愛用の青龍偃月刀とロンパイアを窓から投げ捨て、続いて自分自身も窓から脱出する。


何とか無事、受け身の体勢をとって芝生になっている所へ着地したと同時に、本館の1部が爆発音を轟かせて瓦解した。



提督 「あっぶねぇ……もう少し判断が遅れてたら、俺の身体も爆散してたな……さてと。」



俺は先に投げておいた青龍偃月刀を手に持つと、前方から迫り来る深海棲艦共と対峙する。



提督 「人間の武器ってのは深海棲艦に通用しねぇらしいが……俺自身、試したことないから、それが事実なのかの確証もない……やれるだけやってみるか。」



青龍偃月刀の刃先を連中の方へ突き付け、軽く深呼吸した後……人間の言葉が通じるかどうか解らん相手に言葉を発した。



提督 「此処はあいつ等が日常を過ごし、キツい戦争から戻って来て傷を癒す心の拠り所のような大切な場所だ。だからこそ、てめぇ等のこれ以上の狼藉を、蹂躙を、絶対に許すわけにはいけねぇんだ……速やかに御退場願おうか?」



✝✝✝



鎮守府近海岩場。



那智 「すまん!皆、待たせた!」


扶桑 「那智さん。お待ちしておりました。あら?山城!?貴方、どうして此処に……?」


山城 「こちらの鎮守府へ姉さまに会いに遊びに来たら、出撃中で……しかも、敵の大群を発見したというじゃないですか。姉さまを……皆さんを危険な目に遭わせるわけにはいきません!微力ながら、戦艦として戦列に加わることをお許しください。」


扶桑 「そう……ありがとう、山城。また一緒に戦ってくれるのね、心強いわ。」


祥鳳 「…………敵の数が判りました!戦艦30、空母30、重巡20、軽巡10、駆逐10です!」


扶桑 「わかりました。那智さん、旦那様……いえ、提督に報告をお願いします。」


那智 「承知した!」


山城 「旦那様……えぇ、話は聞いていたけど、こうして現実を突き付けられると…………そっか、提督が私の義兄さまになるのね……」


那智 「山城?あっ、繋がった……もしもし、旦那様?」


提督 『もしもし!?那智か、どうした!?』ドゴォォォォォ!


那智 「それはこちらが訊きたい……どうしたのだ?何やら爆音のようなものが聞こえるのだが……」


提督 『いや、実はな……深海棲艦の連中、祥鳳が見つけてくれたという部隊の他に、別動隊を用意してやがったみたいで……現在進行形で鎮守府が襲撃されて、俺自身敵と対峙している!』


全員 「「「「「何だと( ですって )!?」」」」」


那智 「大丈夫なのか、旦那様!?私達の誰かをそちらに……」


提督 『大丈夫!建物は既に何ヶ所か崩壊しちまったが……おらぁっ!通信中だ!空気読め!不思議なことに、俺の偃月刀が連中に通用している。増援が無い限り、何とか持ち堪えられそうだ。此処は俺に任せて、お前達は海の上の敵に集中してくれ!』


那智 「…………わかった。では、先程祥鳳が見つけた海上の敵の数だけ伝えておくぞ。」


提督 『どうぞ!』


那智 「戦艦30、空母30、重巡20、軽巡10、駆逐10隻だ。」


提督 『おぅ……そっちも大概地獄だな。けど……俺はお前等を信じてる、必ずそいつらを殲滅してくれるってな。だから……命令だ。全員、必ず生きて戻って来い!それじゃあ、こっちも立て込んでるから通信を切るぞ!』


— 通信終了 —


磯風 「信じている……か。私達のやるべきことは決まったな。」


山城 「えぇ……敵を1隻残さず殲滅して、提督の待つ鎮守府に全員揃って帰る!」


祥鳳 「急ぎましょう!こちらの戦闘が早く済んだ分だけ、提督を助けに行ける時間が増えるはずです。」


扶桑 「那智さん。ここからの旗艦をお任せして宜しいですか?きっと私よりも的確にこの状況を打破してくれるでしょうから。」ニコッ


那智 「そんなことは無いと思うが……わかった、引き受けよう!では、祥鳳!扶桑!山城!積んでいるだけの艦載機をあるだけ発艦して、何とか制空権を確保してくれ!」


祥鳳 ・ 扶桑 ・ 山城 「「「了解!」」」


那智 「磯風!私達は前に出るぞ!標的は敵空母!連中の数を減らした分だけ、祥鳳達が有利に動ける!」


磯風 「承知した!必ず、皆の突破口を開いて見せる!」



*****



鎮守府 ・ 屋外



提督 「このっ……蜘蛛の糸に群がる地獄の亡者共みてぇに、うじゃうじゃ湧いて来やがって……終わらない徒労……シシュフォスの岩って、こういうことを言うんだろう、なっ!」



俺が薙ぐように振った青龍偃月刀の金属の柄が、女性型深海棲艦の脇腹に当たり……そのまま勢いをつけて弾き飛ばした。



提督 「はぁ……はぁ……武器は何故か通用する……これも軍神の加護ってやつか?それに……」



俺は提示していた数体の女性型深海戦艦を睨みつけ、右手の指の関節をパキッ!パキッ!と鳴らす。



提督 「深海棲艦にも、穴はあるんだよなぁ……」


イ級 「イキュ?」


提督 「……(前言撤回!こいつの穴が判らねぇ……!)」



それに連中……今までの報告書にあった深海棲艦とどこか違う気がする。


何て言えばいいんだろう?不思議なオーラを感じる……というのが最も適切な表現だろうか。



提督 「くそっ……!こんな得体も知れねぇ連中相手にリア友や後輩に援軍要請なんてできるはずがない。やはり、ここは自力で窮地を……ん?いや、1人だけ心当たりがある!彼ならきっと……」



俺は連中から背を向けて駆け出し、携帯電話で某所との連絡を試みる。



提督 「(早く出ろ早く出ろ早く出ろ早く出ろ早く出……)」


CQC提督 『 こちら舞鶴第一鎮守府だが 』


提督 「よかった、繋がった!CQC提督!すまんが手を貸してくれ!」


CQC提督 『 なにがあった?』


提督 「実はうちの鎮守府が正体不明の深海棲艦に襲われていて、上陸を許してしまっているんだ!頼む!援軍要請ってことになるんだろうが、力を貸してくれ!」


CQC提督 『 なに!?わかったすぐに向かう! 』


提督 「すまん!こちらも出来る限りの抵抗はしてみるが大破が続出している…長くは持ちそうにない!だかr…」



援軍要請から彼の到着までどれくらい掛かるだろう?俺はあと、どれくらい連中と戦えるだろう?


そんなことを頭で考えていると、俺の目の前に一瞬にしてCQC提督が姿を現した。



CQC提督「無事か!!」シュン!


提督「早く来て……え?」キョトン



今……一瞬で……これが俗にいう、瞬間移動ってヤツか。


人間離れしてるなぁとは以前対峙した時に判ったけど……そうか。もう、この次元にまで達していたのか。



提督 「あんたは本当に凄いな……」


CQC提督 「それは後だ。状況は?」


提督 「あぁ!今は近海で那智や扶桑が応戦しているが押されている……それに入渠ドックが半壊していて、治療もままならん状況だ。」


CQC提督 「わかった!敵の数と編成を教えてくれ。」


提督 「祥鳳が確認してくれた内容によると、全部で100は居るな…戦艦30、空母30、重巡20、軽巡10、駆逐10だ。」


CQC提督 「よし……艦隊を連れてくるから待ってろ!」ピシュン


提督「お、おい!……消えた……」



艦隊を連れて来るってお前……全員が全員、あんたみたいな能力が使えるわけじゃないだろう。


……なんて俺の考えを嘲笑うように、目の前にCQC提督と艦娘達が次々と姿を現した。



CQC提督 「戻ったぞ!」ピシュン


提督 「うおっ!?」ビクッ


武蔵 「久しぶりだな柔時雨よ。武蔵推参した!」


提督 「お、おう……」


加賀 「出撃します……赤城さん?」


赤城 「もぐもぐ……ふぁい?」ムシャムシャ


CQC提督 「赤城すまんかった…」



それは俺も思う。こちらの都合で食事中に呼び出されるようなことになってしまい、本当に申し訳ない。



赤城 「ごくん……ふう。一航戦!赤城!出撃します!」キリッ


青葉 「どもー!青葉ですぅ!助けにきましたよー!」


提督 「すまん!助かる……」ペコッ


川内 「川内参上!磯風は無事?」シュタッ


提督 「今はなんとか耐えている。頼んだぞ!」


雪風 「皆をお守りしにきました!」ヒョコ


提督 「はじめましてだな!その幸運をあてにしてるぞ。」



これで俺が知る限り、雪風を指揮下に入れてる人物が3人になった。



清霜 「どーん!戦艦清霜参上ー!」E:大和艤装


提督 「それ……重くない?」



無理があるだろ……無理があるだろ!君が戦艦になりたい思いを内に秘めてるのは知ってるけど、無理すんなって!



CQC提督 「とりあえずはこれだけ連れて来たが他の娘達も急いで出撃準備させている。武蔵!」バッ


武蔵「おう!」クルッ


CQC提督「遠慮はいらん!蹴散らしてこい!」ニカッ


武蔵「フフッ!承知した!艦隊!武蔵に続け!」ダッ


CQC提督艦隊「「「「「「おー!!」」」」」」ダッ



一瞬にして艦隊をウチに連れてきたCQC提督は武蔵達に海域掃討を指示し、自らも陸上に上がった深海棲艦を排除すべく準備に取りかかってくれた。


まぁ、肉体派の彼のことだ。柔軟運動程度だろうと思っていたが……彼は武器を取り出した。



提督 「ん?武器?あんたが?虚刀流じゃなかったのかい?」


CQC提督 「まぁな……お前さんとの闘いの反省を生かして、俺も訓練してたんだよ」チャキッ


提督 「ながっ!?」



CQC提督がどこからか取り出したのは、日本刀ではあるが刀身が三メートルはあるであろう太刀であった。


俺の青龍偃月刀やロンパイアとは違う意味で長い武器……まったく対照的と言っても良いかもしれない。柄の部分は普通の日本刀と同等だが、刃の部分がとにかく長い。


下手すりゃ俺の得物よりも殺傷能力は高いのかも……



CQC提督 「ふふふ……これぞ村政だ。」



正直、刀の銘はよく知らんが、その名前には聞き覚えがあった。



提督 「あぁ……やぎまし……もとい、セフィロスの……とにかく陸上の敵を排除しにいこう!先程、自力で何体かは始末したが……とりあえず、背中は任せてくれ!」ダッ


CQC提督 「おう!」ダッ



✝✝✝



鎮守府近海 ・ 激戦区



那智 「くっ!敵もなかなか手練れじゃないか!」ドドンッ


扶桑 「ですが何かおかしいですね……」ドォンッ


磯風 「なにやら覇気が奴等にまとわりついて、我々の砲雷撃ではかすり傷しかついていない……!」ドドドッ


祥鳳 「敵機も食い止めてはいますが……そろそろ限界です……!」パシュンッ


那智 「これは、無事に帰ることができたら、旦那様に伝えなくてはならない案件だな……っ!?山城、危ない!」ドドンッ


山城 「え?きゃあぁぁぁ!! ひ、被弾!誘爆を防いで!」ドカァッ


扶桑 「山城!大丈夫!?きゃっ!!」ドカンッ



深海棲艦の苛烈な攻撃により、山城と扶桑が立て続けに大破してしまう。


その姿はさながらエロい抱き枕カバーの絵のようだった……by.他の鎮守府からの報告書より



那智 「扶桑!山城!おのれ!!」ドドドンッ


磯風 「二人は後退を!ここは任せろ!」ババババッ


祥鳳 「艦載機の皆さん!扶桑さん達の直掩を!」


那智 「主戦力の戦艦が戦闘不能になったのは厳しいな……うっ!」ズガン!


磯風 「那智さん!」


那智 「うぐ……な、なぁに……大丈夫d……」ピカッ



ゴァァアアアアアアッ!!



那智 「くっ……今の光は……なん……だ?」ヨロッ



敵からの攻撃が苛烈になり、四面楚歌の状況に陥ってしまった艦隊の後方に居たはずの敵艦隊が、謎の光と共に消滅した。


驚く艦隊が目にしたのは、武蔵率いる提督艦隊であり、押されていた戦況を瞬く間に有利な状況へと変化したことを確信させる。



武蔵 「待たせたな!」ザァッ


那智 「お前は……『 あの 』 武蔵…か…何故……とにかく、救援感謝……する」グラッ


武蔵 「おっと……!損傷が酷いな……清霜!」ガシッ


清霜 「はい!」つ小型修復材


那智 「それ……は……?」


武蔵 「提督が開発した小型の修復材だ。他に損傷している艦は使用してくれ!」


那智 「ぷはっ……ッ!凄い…燃料や弾薬まで」キラキラ


川内 「やっほー!無事でよかったよ!」つ修復材


磯風 「む……すまないな……。ありがとう、川内さん。」ピチャピチャ


加賀 「扶桑さん…これを」


赤城 「はい♪ 山城さん♪」


扶桑「ありがとうございます、加賀さん。」


山城「あ、ありがとうございます。」



敵艦が混乱している隙に小型修復材を艦隊に使用し、態勢を整える連合艦隊は次に打ってでた。



武蔵 「さて……我が友軍を随分可愛がってくれたそうじゃないか……この武蔵、本気で行かせてもらうぞ」


那智 「気を付けろよ……奴等はおかしな能力を持っている」グッ


武蔵 「おかしな能力?」



*****



鎮守府 ・ 母港



CQC提督 「おかしな能力か……」スッ


提督 「あぁ……奴ら、覇気みたいな物を纏っていてな…こちらの攻撃を無力化しながらつっこんで来やがったんだ」チャキッ


CQC提督 「覇気……まさか!」


提督 「恐らくは、あんたが以前言ってた深海の王とやらの手下だろうな……」


CQC提督 「くそっ!」グッ


提督 「とにかく上陸した奴らを殲滅しよう!」ダッ


CQC提督 「おう!」ダッ


提督 「( さて……丸腰主義だと言っていたあんたが選んだその刀の威力。見せてもらおうか……てか、なんでそんな軽々と片手で持ててんの? ) 」



俺はやや後方に下がり、CQC提督の動きを観察しつつ、掃討を再開する。


横目でCQC提督の方を見ると、彼は村政を片手で持ち、一振り横に凪ぎ払い……



CQC提督 「邪魔だ!そらぁっ!」ピッ


タ級闇 「ッ!?」ブシッ



深海棲艦共を両断した。



提督 「( はっ……早い!太刀筋が全く見えなかった…… )」



真・三國無双7で周泰を使って遊んでた時、『 太刀で居合とか、絶対無理だろ。ソウルキャリバーの御剣も居合いしてたけど、あれは普通の日本刀だしなぁ……』 とか思ってたけど


まさか、それと同等の芸当をやってのける人物が現れるとは……




CQC提督 「っ……!柔時雨!左だ!」


提督 「ん?うおっ!?……このっ!」ブンッ


チ級 「グゴッ!」ドシャァ



CQC提督の剣速を目で追えずたじろいだ俺の左側面から接近した深海棲艦を、とっさに薙ぎ払った偃月刀の刃が両断した。



提督 「はぁはぁ……くっ!」ブンッ


CQC提督 「大丈夫か?」サッ


提督 「あぁ……てか、あんた……なんでそんな物干し竿みたいな刀振り回しといて、息を切らさないんだよ……はぁ……はぁ……」ゼーゼー



いや、物干し竿は言い過ぎか……たぶん、おそらく、俺の得物の形状の方がそれに近い。



CQC提督 「……なぁ、提督と書いてなんて読むか……お前、知ってるか?」フフッ


提督 「はぁ?……えー……強いとか?」


CQC提督 「死刑!!」クワワッ



どうやら不正解だったらしい。CQC提督の顔がクワッと般若の形相に近いものになる。



提督 「何でだよ!!……って!おい!前!」


イ級陸上型闇 「ぐぉぉ!!」グバァッ


CQC提督 「いいか?提督と書いてだな…」クドクド


提督 「だから!前見ろよ、前!!敵さん来てるぞ!!」



シュバババババッ!!



提督 「え?」アゼン


イ級陸上型闇 「ギ、ギギャアアアアア!!」バラバラバラ


CQC提督 「『 何でもできる 』……と読むんだぜ?」ヒュンッ 


提督 「……もう、好きにしてくれ……」ハァ



CQC提督が俺と問答しているところに、その隙をついたイ級が突進を仕掛けてくるが……CQC提督は村政をノーモーションで振り抜き、イ級を肉塊へと変えた。


そして、CQC提督は斬撃を終えると、ある物をに俺に投げ渡してきた。



CQC提督 「これを飲むといい。」つ瓶


提督 「これは?」受け取り


CQC提督 「提督汁だ!」ババーン


提督 「汚ぇ!!」ポイッ



CQC提督が投げた瓶詰の液体を、俺は華麗なるレシーブで叩き返す。



CQC提督 「おわっ!?…投げるなよ!俺が開発したってだけで中身は体力回復剤みたいなもんだ」


提督 「もっといい名前あっただろ!……まぁそれなら飲んでみるけど……」キュポンッ


CQC提督 「提督濃度が濃いからすぐ楽になるはずだ。」


提督 「提督濃度とか言うなよ……んぐ、んぐ……」ゴクゴク




提督汁とやらを一度は投げ捨てたが、『 物は試しに 』 とか 『 騙されたと思って 』 という言葉が脳裏をよぎり、疲弊した体と頭が正常な判断を鈍らせる。


俺は意を決して提督曰く回復剤と言われる飲み物を手に取ると、そのまま口に入れて飲み干した。



提督「 ( ん?案外飲みやすいな……味も柑橘系か?それに炭酸の喉越しで……悔しいが美味い!) 」


CQC提督 「どうだ?俺特製の提督汁の味は?」


提督 「ぷはっ!まぁ美味かったよ……名前さえまともなら常にストックしたいくらいだ……ん?体が……」ビリッ


CQC提督 「回復が始まったか!」wktk


提督 「ぱぅわぁあああああああ!!!」キラキラキラキラ



俺が提督汁を飲み干して数秒後、全身に電流が走ったような衝撃に襲われたが、不思議とそれまでの疲労感というものが嘘のように綺麗さっぱり俺の身体から消え去っていた。



CQC提督 「どうだ?」


提督 「す、凄い……疲労感がまるで無い。」ググッ


CQC提督 「だろ?あとこれもやるよ。」つベルト


提督 「ベルト?まさか!」ハッ



あぁ……悪夢が蘇る。


そりゃ、あれは俺が勝手に弄ったのが原因で、それに関しては悪いとは思ってる。けど……まさか、また誤爆してガキの姿になっちまったら?


この敵だらけの状況で?はっはっは……最悪の未来しか見えんわ!



CQC提督 「新作だ。変身するぞ!」バッ



新作?あの誤作動するやつじゃないのか?なら……安心か。



提督 「ついに俺も……よぉし!」カチャッ


CQC提督 「まぁ焦るな……」スッ


提督 「?」ミアゲ



早速変身しようとする俺を制止し、ゆっくりと手をあげるCQC提督。


すると空から一つの物体が空間の狭間から飛び出し、提督の手のひらに飛び込んだ。



CQC提督 「よっ!」パシッ


カブトゼクター{ ヒア アイ アム!


提督 「な!?それは一体……」ビクッ


CQC提督 「これはゼクターといってな。昆虫型の変身デバイスだ。見てろ。」スッ



CQC提督は手に持ったカブトゼクターを腰に巻いたベルト中央にゆっくりと近づけ、ベルトにスライド装着する。



CQC提督 「変身!」カチャッ!



カブトゼクター{ ウィーン!…ヘンシン…バシュゥゥン!!



カブト( CQC提督 ) 「ふぅ……」マスクドフォーム


提督 「これが……仮面ライダー……」ゴクリ



変身したCQC提督は全身をシルバーの装甲に覆われ、静かに俺の方を向いた。


特撮ヒーロー番組ってのを1度も見たことが無いからよくは知らんのだが……最近のヒーローっつうのは、随分とメカっぽい姿なんだな。


そうか!全員が全員、アイアンマンと考えれば良いのか。



カブト 「さぁお前も呼ぶんだ……自分のゼクターをな!」


提督 「俺のゼクター……よし!来い!」バッ



CQC提督に促され空に手をかざすと、カブトゼクターと同じように時空の狭間から青色のゼクターが飛び出し、俺の手にとまった。


手に取ったゼクターはクワガタの形を模しており、とりあえず……見よう見まねで叫んでみる。。



提督 「変身!」カチャッ


ガタックゼクター{ ピロッ! キュイィィィン! ヘンシン! ガコォンッ


カブト 「ほぅ……ガタックか……。」


ガタック( 提督 ) 「変身……できたのか?」キョロキョロ



ガラスの破片や、水溜りに映った自分の姿を見ると、おそらくクワガタムシをモチーフにしたと思われる機械仕掛けのスーツに全身を包んでいた。



カブト 「あぁ。そいつは仮面ライダーガタックだ。さて残りを片付けるとするか!」グッ


ガタック 「おぅ!」ダッ



こうして変身した俺達は更に勢いを増し、上陸した深海棲艦を撃破していき……残るは鬼級の戦艦と軽巡を残すのみとなった。



カブト 「やっと、あと二隻か。」


ガタック 「だな……ならこれで!」ガチャッ


戦艦水鬼闇 「忌々シイ…ガラクタ共メ!」フォンッ


軽巡棲鬼闇 「サセヌ!…サセヌワァッ!」フォンッ


カブト 「覇気の正体は障気か!?」


ガタック 「させるか!くらえっ!!」ドドドンッ



ドカァンッ パラパラッ 



ガタック 「やったか!?」バッ


カブト 「ま、待て!」バッ



ガタックの鎧……スーツ?に装着されている肩の砲が戦艦水鬼と軽巡棲鬼に命中し、周囲が砂煙に覆われる。


勝利を確信した俺は、CQC提督の制止を振り切り、おそらく瀕死状態であろう深海棲艦共にトドメを刺すべく近づく……が



戦艦水鬼 「フフッ……」ニヤッ


軽巡棲鬼 「ソノテイドカ?」フンッ


ガタック 「なにっ!?」


軽巡棲鬼 「散レ……オロカ者メ!」ドドンッ


ガタック 「うわぁっっっ!?」ズガァァン


カブト 「柔時雨!!」ダッ



砂煙が消えた目の前には、不気味に笑う戦艦水鬼と主砲を俺の方に向けている軽巡棲鬼の姿があった。


そして、軽巡棲鬼の砲弾をモロ浴びた俺の装着している装甲にはヒビが入り、肩の砲は破壊された状態になっている。



そこへ駆け付けたCQC提督がある手段を俺に伝えた。



ガタック 「く……迂闊だった……」ボロッ



『 慢心、駄目、絶対!』……常々自分に言い聞かせてきていた言葉だったんだけどなぁ……


ちょっと、はしゃぎすぎたみたいだ。気を引き締め直さないと!



カブト 「はしゃぎすぎだ……いいか?このライダースーツにはギミックがあってな」


ガタック 「ギミック?」



そんなモンがあるなら、変身した直後に言ってくれ!


……いや、まぁ……聞かずにハッちゃけた俺が悪いんだけども。



カブト 「見せた方が早い……いくぞ!」カチッ



CQC提督がカブトゼクターの角(ホーン)を起こすと、彼の体に覆われた装甲がキュゥーン!と音をたて継ぎ目が徐々に浮き上り……頭部を覆う装甲が浮き上がった時、ホーンを反対側へと倒す。


しかし黙って見ているはずのない戦艦水鬼と軽巡棲鬼がCQC提督と俺に向かって砲撃してきた。



ガタック 「まずいぞ!!」


カブト 「キャストオフ!」ガシャンッ


カブトゼクター{ CAST OFF! ウィィンッ CHANGE!BEETLE!!


戦艦水鬼 「ナニッ!?」


軽巡棲鬼 「砲弾ガ落トサレタ!?」



砲撃が当たる直前に防御力を捨てるかの如く装甲をパージしたCQC提督。


弾け飛んだ装甲の破片は、砲弾にぶつかり俺達に命中する事はなかった。



ガタック 「角が……これがカブトの本当の姿か……俺だって!」カチッ


戦艦水鬼 「サセルカ!」ドンッ


CQC提督 「邪魔はさせない!」ガキィッ



俺がキャストオフをする隙を狙い攻撃を仕掛ける戦艦水鬼だが、間に入ったCQC提督によって防がれる。


その間、俺はクワガタの顎に当たる部分を開き、カブト同様キュゥーン!という音とともに装甲を浮き上がらせた。



ガタック 「キャストオフ!」ガチリッ


ガタックゼクター{ CAST OFF! キュィィィン!ピピッ! CHANGE STAG-BEETLE!!


軽巡棲鬼 「シマッタ!」


CQC提督 「よし!柔時雨提督!一気に方をつけるぞ!」


提督 「わかった!どうすればいい!?」



CQC提督の援護もあり、無事にキャストオフした俺は、こと変身物に関して先駆者である彼に指示を仰いだ。



CQC提督 「クロックアップを使う!」


提督 「クロック……アップ……?」


CQC提督 「腰のサイドバックルを触れ!」


提督 「サイドバックルって何ぞ!?……ん?もしかして、これのことか? 了解!」


戦艦水鬼 「サッキカラ……ヨソミシスギダ!!」ドンッ


軽巡棲鬼 「沈メ!」ドンッ



CQC提督の指示を聞いてサイドバックルに触れようとした時、戦艦水鬼と軽巡棲鬼が砲撃をしかけてくるが……一手早く、CQC提督と俺は同時にサイドバックルに触れる。



提督 ・ CQC提督 「「クロックアップ!」」パシッ


カブト・ガタックゼクター{ CLOCK-UP!! 



刹那、戦艦水鬼達が放った砲撃が止まったかのように遅くなり、周りの時間が著しく緩やかに見えた。


そして砲弾をかわし、動きの鈍った戦艦水鬼達に攻撃をすべく一気に接近する。



軽巡棲鬼 「消エタ!?」バッ


戦艦水鬼 「イッタイドコn……ウグッ!」バキィッ


軽巡棲鬼 「戦艦水鬼!コノ……ウガッ!」ドコォッ


カブト 「目で追える速さじゃねぇよ!」ブンッ


ガタック 「よくも俺の艦娘や鎮守府を!」ガスッ


戦艦水鬼 「クッ!コウナッタラ……」ボッ


軽巡棲鬼 「王ノ為二……」ボッ



クロックアップ状態のCQC提督と俺の攻撃は一方的であった。


なす術もなく大破に追い込まれた戦艦水鬼達は、自らの体を発火させ大爆発を起こそうとしていた。



カブト 「おい!奴ら自爆する気だ!仕留めるぞ!」ダッ


ガタック 「わかった!タイミングは任せる!」ダッ


戦艦水鬼 「見エナクトモ……広範囲ノ爆発ナラバ……」ゴアッ


軽巡棲鬼 「貴様ラモ……道連レニシテクレル!」ゴァッ



戦艦水鬼達の艤装が赤く膨張し、爆発する間際……CQC提督と俺は連中の至近距離まで近づき、腰にあるゼクターのボタンを左から素早く三つ押す。



カブト・ガタックゼクター{ ONE! TWO! THREE!


カブト 「ライダー……キック」ガチャッ! ギュゥゥゥン!


ガタック 「うぉぉ!ライダーキック!!」ガチャッ ギュゥゥゥン!


カブト・ガタックゼクター{ RIDER KICK!!!


戦艦水鬼 「死ネ!フハハハハh……ゲスゥッ!」バキンッ


軽巡棲鬼 「爆発は芸術d……ナスゥッ!」ベキンッ



そいつは逆だろう……まぁ、芸術は爆発って考えは理解できなくもない。


出会う時代、場所、時間、お互いの境遇が違っていたら……俺と軽巡棲鬼と呼ばれる彼女は、良い友達になれたのだろうか?



ドカァァンッ!!



カブト・ガタックゼクター{ CLOCK OVER!!!


カブト 「ふぃ~…間に合ったか…」カチッ


ガタック 「あ、危なかった……」カチッ



足に電流が走り、そのパワーをそのまま戦艦水鬼と軽巡棲鬼にぶつける。


蹴られた戦艦水鬼達は陸地から海上まで吹き飛ばされ……数秒後に大爆発を起こした。



間一髪だったCQC提督と俺はゼクターを外し変身を解除したあと、その場に座りこんだ。



CQC提督 「にしても障気で砲弾の威力を無効化するとは……」


提督 「だが肉弾戦ではダメージを受けてたぞ?」


CQC提督 「なら武蔵達の勝ちだな」フゥ



俺はCQC提督が言った言葉の意味をすぐさま理解した。


こんな言い方をしたら彼女達に失礼かもだが……彼女達の艤装はあって無いようなモンだしなぁ……



提督 「まぁいいや……とにかく……ヘトヘトだ。」ハハッ


CQC提督 「はははっ!じゃぁ少し休んでから武蔵達の応援に向かおう」ドサッ


提督 「異なことを……水上に居る彼女達の応援って、いや……あんたと一緒ならできそうな気がしてきた。……あっ!このベルト返すよ」カチャカチャ


CQC提督 「いや、それはやるよ。いざって時に使ってくれ」



『 いざって時 』 が、そんな頻繁にあってたまるか!けどまぁ……此処はCQC提督の御厚意に甘えて



提督 「そうか。じゃぁありがたくいただいておくよ。」クスッ


CQC提督 「おう!貰えるもんは貰っとけっと。」スクッ


提督 「そうするよっ……と。」スクッ



腰をあげた俺達は、未だに轟音がする海を見つめ、歩みだしたのであった。


……ん?歩み出した?


ちょっ!?CQC提督さん、何をそんな良い笑顔で俺の腕を掴んでるんですか?ちょっ、待て!やめて、次の展開が安易に想像でき—————……



◇◇◇



鎮守府近海 ・ 戦闘海域


一方で武蔵達は那智から敵の情報を聞き、次の一手を思案していた。



武蔵 「ほぅ……そんなことが……」フム


那智 「どうにかできそうか?」


武蔵 「ふっ……砲が効かんというなら……」ニッ


那智 「……」ゴクッ


長門 「殴り倒せばいいのだろう?」フフッ


磯風 「な、長門さん……!?」


武蔵 「遅かったな長門よ。」


長門 「準備運動に近くの海域で深海棲艦を沈めていたのでな。」グッ


山城 「まだ増援がいたんですか!?」


長門 「軽く200は居たが……この長門に掛かれば赤子の手をひねるくらいには容易かったな。」ハハハッ


扶桑 「私達が苦戦した相手なのに……」


扶桑 ・ 山城 「「不幸だわ……」」ハァ


那智 「( 久しぶりに扶桑が憂鬱状態に……!)」



そんな問答をしていると、痺れを切らした深海棲艦達が一斉に砲撃体勢に入り、深海棲艦の一番近くに位置している清霜と川内、更に磯風へと標準を合わせた。



武蔵 「さて、方針が決まったところで……清霜よ。やれるか?」チラッ


清霜 「任せてください!」グググッ


那智 「?…何をしているんだ!?砲撃がくるぞ!」


川内 「私は磯風を護衛するね!」


磯風 「すまない、川内さん……しかし、清霜が……」



焦る那智を尻目に、清霜はゆっくりと体勢を低くし、拳を腰の後ろに引く。


そして深海棲艦が一斉射した瞬間……拳に貯めた力を前方へと押し出した。



清霜 「司令官に教わった感謝の正拳突き1000回……でぇぇりゃぁああああ!!!」カッ



バシュゥゥウウウウウウウン!!!



深海棲艦達 「ギィィッ!?」メキメキメキィ!


那智 「なっ……!?」アゼン


磯風 「バカな……」アゼン



清霜が放った拳圧は海面を抉り水飛沫をあげながら飛来する砲弾を砕き、離れた深海棲艦まで達し、その猛威を振るった。


拳圧に触れた部位はひしゃげ、抉れ、裂けて消える。



唖然とする柔時雨艦隊であったが、尚も清霜の正拳突きは止まらない。



清霜 「二!三!四!」ブンッブンッブンッ


長門 「やれやれ……私達の出番はないようだな。」フッ


川内 「清霜ー!私の分も残して……って聞いてないかー……」アハハ


赤城 「私達はどうしましょう」アラアラ


加賀 「赤城さん…こちらにポップコーンとコーラが」スッ


赤城 「まぁ!上々ね♪ 祥鳳さんもいかがですか?」ニコニコ


祥鳳 「えぇ!?ぇ……えっと……」チラッ


加賀 「なにかしら?私の顔に何か着いていて?」モシャモシャ


祥鳳 「( どこからポップコーンが!?あと着いてます!ポップコーンがめちゃくちゃ着いてますよ!加賀さん! ) 」


祥鳳 「い、いただきます……」モグモグ


加賀 「今日はバター醤油です。」モシャモシャ


赤城 「おいひぃ♪」モシャモシャ


祥鳳 「( た、確かに美味しいけど……) 」チラッ


清霜 「五十!五一!五十二!五十三!」ブンッブンッブンッブンッ


祥鳳 「( いいのかしら……) 」ハァ


扶桑 「ねぇ山城?」ボー


山城 「なんでしょうか?扶桑姉様」ボー


扶桑 「あの人達は私達と同じ艦娘よね?」ボー


山城 「そうですね。私達と同じ艦娘です。扶桑姉様」ボー


扶桑 「…」スゥ

山城 「…」スゥ

扶桑 ・ 山城 「「はぁ……」」ミアゲ


扶桑 ・ 山城 「「空はあんなに青いのに……」」トオイメ



清霜の活躍により、周囲にいた深海棲艦は瞬く間に壊滅し、周囲は敵艦の残骸とその残骸同士がぶつかる金属音だけが響いていた。



清霜 「1000!!ふぅ……武蔵さん!終わりました!」ニコッ


武蔵 「うむ!いい突きだったな!」


長門 「逞しくなったな清霜よ!」


那智 「わ、私は演習の時……あんなものを食らうかもしれなかったのか……」タラー


清霜 「み、味方には手加減しますよ……さすがに」アハハ


磯風 「この磯風も修行が足りなかったということだな……」フゥ


川内 「まぁ、私達は提督のおかげでこの力があるわけだし……」


扶桑 「羨ましいわ。」


山城 「そうですね……」



敵を殲滅し談笑していると、どこからか叫び声が近づいてくることに気付く艦娘達。



那智 「ん?この声……旦那様か!?」


磯風 「間違いないが……どこに?」キョロキョロ


扶桑 「な、なにかしら……嫌な予感が……」


山城 「わ、私も感じます……」


長門 「ほら清霜、傘だ。」 つ傘


武蔵 「川内も使うといい。」 つ傘


加賀 「赤城さん、傘は私が。」


赤城 「ふぁい♪ お願いしまふね♪」モシャモシャ


祥鳳 「え?え?」キョロキョロ


那智 「なぜ傘を……んん!?」ミアゲ



提督 「あぁああああああああああああ!!!!」落下


CQC提督 「楽しぃぃぃいいだるぉおおおおお!!!」落下


提督 「ばぁかぁやぁるぉおおおおおおお!!!!」ビュオオオ


CQC提督 「見ろぉ!!武蔵達がいるぞぉぉおおおお!!!!」ビュオオオ


\ワーワー!ギャハハハハ!!タスケテーー!/



武蔵 「那智よ……本当にすまん……」ミアゲ


那智 「あぁ……いいんだ……」ミアゲ


長門 「やれやれだな……」ミアゲ


磯風 「川内さん、傘……貸してもらえるか?」ミアゲ


川内 「うん……」ミアゲ


艦娘一同 「……」傘オープン



ザッパァアアアアアアアアアアアアアン!!!!


ザァアアアアアアアア!!!




この日……俺は空を飛んだ。それも生身で。


何を言っているのだろうか解らんだろうが、事実なのだから仕方ない。



俺の鎮守府から神の力でも使ったのか、アホみたいな跳躍を見せてくれて、とても御満悦なCQC提督とは裏腹に……俺は悲鳴に近い声を出しながら着水した。


仕方ねぇだろ……高所恐怖症なんだから。むしろ、水面に腹打ちしないで着水できたことを褒めてもらいたいね。



大きな水柱が上がり、その後、大量の海水が傘をさした艦娘達に降り注いだ。



しばらくして……息が続かなくなり、CQC提督と俺は海面から顔を出した。



CQC提督 「あー!楽しかった!」ザパァッ


提督 「ぶはぁっ!はぁ……はぁ……死ぬかと思ったわ!」ザパァッ


CQC提督 「お前、空中で 『 那智ぃ!助けてー!』 って、言ってたもんなぁ」ワハハハハ



悪いか!マジで怖かったんだから、心の拠り所にしている艦娘の名を叫ぶことくらい、自然のことだろうが!



提督 「……なっ!?那智!これは違……」バッ


那智 「旦那様……///」ポッ


CQC提督 「ふっ!」サムズアップ


提督 「お、お前ぇ……///」プルプル



めっちゃ良い顔して親指立てやがって……そのまま海に 『 I'll be back 』 させてやろうか……



CQC提督 「さて!上がるk……何故頭を押さえる?武蔵……」グッ


武蔵 「相棒よ……加減はしろって、私はいつも言ったよな?」ガシィッ


提督 「え!?いやぁまぁ……そのぉ……ね!」ニコッ


長門 「清霜。あっち向いてろ。」クルッ


清霜 「へ?」クルッ


川内 「磯風もあっち見ててね!」クルッ


磯風 「一体なにが……?」クルッ


加賀 「長門達……いい判断ね」モシャモシャ


赤城 「駆逐艦達には刺激が強いですから。」モシャモシャ


祥鳳 「え?何を……」ゴクゴク


扶桑 「山城!目を反らしてはダメよ!」ガンミ


山城 「はい!扶桑姉様!」ガンミ


扶桑 「だって!」


扶桑 ・ 山城 「「不幸の匂いがするもの!!」」


提督 ・ 那智 「「( 良い笑顔してるなぁ……) 」」



海面から顔を出して、すぐに助けられた俺に対して、CQC提督は相棒であるはずの武蔵に頭を押さえられて海面から上がれずに居た。



そして武蔵は腕に力を込めて……海中に向かってCQC提督を



提督 「ま、まさか!!早まるな!!」ガタガタ


武蔵 「しばらく海水で頭を冷やしてこい!馬鹿野郎!!」グォンッ


提督 「話せぶぅわぁっ!!!」バシュンッ



必死に抗っていたCQC提督を……押した。


それも力一杯に。



武蔵 「ふぅ……これでしばらくは海面から出られんだろ。」フンッ


那智 「そ、それは……やりすぎではないか?」タラー



いや……俺は今、武蔵さんに 『 よくやってくれた! 』 と、心からの賛辞を贈りたい。



長門 「いや……提督にはあれくらいで丁度いいんだ。」


磯風 「そうなのか……」


赤城 「凄い音でしたね……」


加賀 「そうね……提督の顔も凄かったわ」


祥鳳 「さすがに、あれは死んでしまわれるのでは……?」


扶桑 「山城!見た!?」キラキラ


山城 「見ました!扶桑姉様!」キラキラ


清霜 「ねー磯風。なんで扶桑さん達キラキラしてるの?」


磯風「さっぱりだ……」


那智 「本当に……」


提督 「何でもありだな……」



戦闘に関する規格外の強さから、この状態もあとで笑って済ますだろう豪胆さに……俺と那智はつくづく、そう思った。



武蔵 「さぁ、引き揚げようか……とりあえず、柔時雨提督の鎮守府へ帰港しよう。」ザァッ


那智 「しかし、武蔵達の提督は……」


長門 「提督ならそのうち出てくるから大丈夫だ。」フフッ


那智 「そ、そうか……」ザァッ



絶大な信頼を彼に寄せては居るのだろうが、その信頼の方向性は正直どうなのだろう……?


流石の彼でも救出した方が……と、CQC提督が沈み、もうどこまで沈んだかも判らない水中へと視線を落とした。



◇◇◇



鎮守府 ・ 母港


数時間後……


無事に救出されたCQC提督は、どういうわけか汚物まみれの状態だった。


マジで海中で何が遭ったんだ?


とりあえず、汚れたCQC提督を洗浄し、一息ついた一同は、次いで鎮守府の修理に取り掛かった。


……とは言っても、ここでも発揮されたCQC提督のリペア能力を用いた為、数分掛からずに以前の姿を取り戻した。


こういう能力は本当にありがたい!純粋に嬉しかった。



提督 「今回は本当に助かった!あんた達には感謝してもしきれない……」フカブカ


CQC提督 「お互い様だ。また何かあったら連絡してくれよ?」


提督 「あぁ!必ず!それより……本当にいいのか?休んで行かなくて。」


CQC提督「早くちゃんと風呂入りたい……」



あぁ……なるほど、OK!把握。


その気持ち、解らんでもないからな……汚物をの物は簡易洗浄で落としたが、臭いというのがまだ残っているのだろう。


そういう理由を持つ相手を無理に引き留めるのも、悪いよな……



提督 「そ、そうか……じゃあ、またな。」敬礼


CQC提督 「おぅ!」答礼



武蔵 「那智よ。」


那智 「ん?武蔵……どうかしたのか?」


武蔵 「お前はどうやって…その…ゴニョゴニョ…///」


那智 「ん?あぁ…ふふっ♪それはだな…」耳打ち


武蔵 「……な!なにぃ!?///」


那智 「まぁ、武蔵には武蔵の……私には私のやりかたがあるということだな。」フフン


武蔵 「む……そうだな。まぁ、私なりに見付けてみようか。」ハァ


那智 「それがいい。 さて!今日ばかりは飲ませて貰おうかな♪ 旦那様ー!」タッタッタッ


武蔵 「私も帰ったら浴びるほど酒を飲むとするかな。おーい!相棒ー!」タッタッタッ



提督 「ん?どうして、那智。あちらさんの武蔵と何を話していたんだ?」


那智 「ふふっ、大したことはない。ただ、ほんの少し先に成就した先輩として、助言していただけさ。」ニコッ


提督 「……なるほど、そうか。」



そして、救援に駆け付けてくれた時同様、一瞬にして消えた……帰って行ったCQC提督達に改めて感謝しつつ、今後の事を考える。



山城 「それでは、提督。私もこれで……舞鶴に戻って、今回のことをあちらの提督へ報告しておきます。」


提督 「そうか。今回の敵はかなりイレギュラーな存在だったからな……見かけても、下手に手を出すな!とも伝えておいてくれるか?」


山城 「了解です!」


扶桑 「山城。今日は本当にありがとうね。CQC提督さん達や貴方のおかげで、無事に誰も失うことなく防衛を成功させることができたわ。」ニコッ


山城 「そんな!勿体ないお言葉です、扶桑姉さま!また何か遭った時はいつでも呼んでください!今度は西村艦隊の皆と一緒に駆け付けますから!……提督!扶桑姉さまや皆さんのこと、しっかり守ってあげないと、許さないわよっ!」


提督 「あぁ……全力で心掛けるよ。」


山城 「そう……なら良いんです。それでは、失礼します!」



それだけ言い残し、山城は舞鶴鎮守府へと戻って行った。



那智 「まったく……相変わらずだな、山城は。」


提督 「あれでこそ、山城……だからなぁ。さてと!俺は今から本部へ行って、元帥に今回の件を報告しに行ってくる。すまんが、那智。護衛を頼めるか?」


那智 「あぁ。承知した。」


提督 「他の皆は、もう何も無いと思うけど、念のため……鎮守府の警護と留守を頼む。報告を終えたら、すぐに戻って来るよ。」


磯風 ・ 扶桑 ・ 祥鳳 「「「了解っ!」」」




◇◇◇◇◇



海軍本部 ・ 元帥の部屋



提督 「—————……っていうのが、今回の一部始終だ。」


元帥 「ふむ、なるほどのぅ。新たな交友関係を築けておるようで、少し安心したぞ。」


提督 「安心するトコ、そこかよ。けどまぁ、本当にCQC提督には感謝してもしきれねぇ……あいつの居る鎮守府のある方角には、足を向けて眠れないね!」


元帥 「ふぉっふぉっふぉ!ふむ、CQC提督か……」


提督 「ん?爺さん……彼のこと知ってんのか?」


元帥 「儂は名前くらいしか知らんが、彼と交流しておる元帥殿からは何度か話を聞かされてはおる。何でも……『 彼のやることは絶対!彼のやることは全て正しいのです!嗚呼……生きているって素晴らしい!』……とは言っておった。」


提督 「何やらかしたんだ、あいつ……それで、真面目な話に戻るけど、その深海棲艦共……覇気……オーラっていえばいいのか?そういうのを纏っていて、那智達の砲撃の威力が半減されたそうだ。」


元帥 「ふむ……」


提督 「彼達に全てを一任するつもりは微塵も無いが……少なくとも、具体的な打開策が解らん今、下手に攻撃したりせず、索敵の段階で変なオーラを纏った連中を見たのなら、極力戦闘は避けるべきだと思います。」


元帥 「なるほど……わかった。次の会議で儂から他の元帥や上層部の人間に伝えておこう。」


提督 「よろしくお願いします。」


元帥 「うむ!ところで……どうじゃ?少数精鋭の方針、大いに結構!じゃが……今回の件を含め、今後のことを考慮して……そろそろ4人では厳しくなったのではないか?」


提督 「そうだな……けど、俺の以前の仲間達は各々、新しい環境と交友に馴染んできているはず……俺の都合で異動させるのは、ちょっと……鎮守府に戻ったら、また建造をしますよ。」


元帥 「ふむ。建造も良いが……ほれ!」



そう言いながら元帥は2本の割り箸を手に持ち、俺に見せて来た。



提督 「それは?」


元帥 「実はのぅ。君とゆかりのある艦娘のある姉妹が、『 各々1人ずつ鎮守府に配属したい! 』 と申し出てきてな。儂はそれを承諾し……現在、ここに1番と4番のくじがある。」


提督 「1番と4番って……2番と3番はどうした?」


元帥 「それは既に決まってしまってのぅ。2番はパラオ泊地へ、3番は舞鶴鎮守府へ行ってもらったわ。」


提督 「そっか、後輩とリア友の所に……なら、まったく離れ離れになる、みたいなことは無いな。頻繁に会うんだし。」


元帥 「うむ。……して、どっちを選ぶのじゃ?1番か?4番か?」


提督 「悩むな…………よし、決めた。それじゃあ、4番で!」


元帥 「4番じゃな。うむ、わかった!大淀、すまぬが彼女達を呼んで来てもらえんか?」


大淀 「はい。承知致しました。」



~ 数分後 ~



「「失礼します。」」


元帥 「うむ。入りなさい。」



元帥の部屋の扉がゆっくりと開き、1人はよく知っている艦娘が入って来た。



提督 「そっか……1番を選んでいたら、お前だったのか。」


秋月 「はい!お久しぶりです、提督!先程、大淀さんから話を伺いました……大変な時に助力できず、申し訳ありません。ですが、御安心ください!本日、只今より私の妹が、提督の鎮守府の対空の要として頑張ってくれるはずですから!ほら、自己紹介して。」



「秋月型駆逐艦、その四番艦、初月だ。お前が提督か。いいだろう。僕が行こう。」



秋月 「『 お前 』って……あわわわっ、提督!ごめんなさい!この子、ちょっと口の利き方が……」ペコッペコッ!


提督 「いいよ、大丈夫!全然気にしてないから!そんな頭下げないで……な?」


秋月 「うぅ……すいません……」


提督 「それじゃあ、改めて……今日からよろしく、初月。至らない点が多々ある駄目な俺を、他の皆と共に支えてくれ。」


初月 「あぁ。秋月姉さんほどではないが、防空戦闘や空母救援なら任せてくれ。」


提督 「おう!頼りにしてるぜ。」


秋月 「提督。私はこのまま本部に留まりますが、何か遭った際は遠慮せずに呼んでください!いつでも駆け付けますから!」


提督 「ありがとう、秋月。……さて、それじゃあ報告も済んだし、那智を回収して鎮守府に戻るよ。」


元帥 「うむ。くれぐれも気をつけてな。」



***



海軍本部 ・ 艦娘寮 妙高型の部屋。



提督 「……で?何でお前は事あるごとに、正座させられてんだよ?」


那智 「旦那様……これはその……」


妙高 「ふぅ……提督さんが御迎えに来られたので今回はここまでにしておきます。いいですか、那智。貴方はあちらの最古参なのですから、もっとしっかりなさい!提督さん、今後とも末永く妹を宜しくお願いしますね。」


提督 「はい!御任せください。」



*****



鎮守府への帰路。



那智 「……で?先程から気になっていたのだが、そちらは?」


提督 「駆逐艦、初月……秋月の妹さんだ。」


那智 「あぁ!道理で、何か見覚えのある制服だとは思っていたんだ。」


初月 「秋月姉さんから提督と那智さんのことは聞いている。僕は感情表現というのが苦手だけど……今、とても嬉しい。」ニコ……



そう言う初月の犬耳みたいにピンッと跳ねた癖毛が、ピョコピョコ縦に揺れ動いていた。



提督 ・ 那智 「「 ( あっ……意外と判り易いかも…… ) 」」


提督 「さて……とりあえず、鎮守府に戻ったら宴会でもするか。」


初月 「宴会?」


提督 「鎮守府防衛戦の祝勝会と、初月……お前の歓迎会だ。纏めていっしょにやろうと思ってな。それに…………」



俺は横目で、隣に居る 『 宴会 』 と聞いて体をウズウズさせている那智を見る。



提督 「俺の自慢の重巡洋艦様が、酒が飲みたくて仕方ねぇみたいだからな。」


那智 「こういう時くらいしか、堂々と飲んだりできないからな。」


提督 「お前は普段から堂々と飲んでるだろうが!」


初月 「ふふっ……」


提督 ・ 那智 「「初月?」」


初月 「ぁ……笑ってすまない。提督と那智さんのやり取りを見ていたら……な。お前の鎮守府に行き、他の艦娘に会うのが楽しみだ。」ニコッ


提督 「そうか。他のメンバーも期待していていいぞ。皆、良い奴等だからな。」


初月 「うん。」



その日の夜……新たに初月を迎えて、俺を含めて6人しか居ない鎮守府で盛大に宴会が開催された。


初月もすぐに他の3人に受け入れられ、嬉しそうにしていたし……うん。何とか皆と上手くやっていけそうで良かった。



提督 「( この平穏な時間が常に続くよう……俺にできることは可能な限りやる努力はしよう。目の前で楽しそうに笑う彼女達のためにも…… )」



静かに胸の内で決意を固める俺を呼ぶ声が前方から聞こえてくる。


俺は軽く微笑みながら、烏龍茶が入ったコップを片手に、その輪の中へと入っていった。


後書き

先日東日本に上陸し、 『 何でそんな軌道で移動するん!? 』 と、天気予報の台風情報を見た際、思わず声に出してツッこんでしまったのは、関西人の性か……

ともあれ、あの台風が来てから比較的、ちょっと涼しくなったかなぁ……と、個人的に思っているのですが猛暑は猛暑!

皆さん、暑さ対策をしてあと1ヶ月頑張って乗り切りましょうぞ。


さて!今回も作品を覘きに来てくださり、ありがとうございます!

加えてCQC中毒さんには、俺の申し出を快く許可していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

戦闘面は許可を頂き、コピペさせていただいたのですが……表現の都合上、提督達に言わせたい言葉を追加したりしまって申し訳ないです。
一応、原文をそのまま……雰囲気を壊さないよう心掛けたつもりなのですが……

そして……編集している時に、ふっとあることに気付く。

ウチの救援に駆け付けてくれたCQC提督の艦隊……そこに居たはずの雪風。

いざ、実際戦闘していたあの場面……彼女はどこへ行ってしまったのでしょう?


まぁ、それは置いといて!こうして他の作者さんのキャラを、雰囲気を壊さず自分の都合で動かすというのは、やはり緊張しますが、それ以上にやっぱり楽しいと思えています。

今回はコピペしたので、まだ比較的気は楽でしたが……


次回はネタが少しずつ思い浮かんでいる最中で……とりあえず、久しぶりに彼女を登場させようかなぁ……とか考えてます。

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!そして、CQC中毒さん。今回も本当にありがとうございました!

ではまた、ちょっと不定期になりますが、次話が出来上がった時にでも御会いしましょう。それでは、失礼します!


このSSへの評価

7件評価されています


SS好きの名無しさんから
2018-08-07 14:10:13

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2018-08-07 10:24:37

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このSSへのコメント

15件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2018-08-01 12:46:08 ID: tzS3tQ4N

毎回楽しく読ませていただいております!
初月ちゃんじゃないですかやだ~(歓喜)
次回も楽しみに待ってますよ~

2: CQC中毒 2018-08-01 13:22:26 ID: _7Ifs38e

どもですぅ♪

いやぁ自分の作品を
柔時雨さんがカバーしてくれるのって
やっぱり読んでいて楽しいです(゚∀゚ 三 ゚∀゚)
正直鳥肌もんでした(*´・∀・)ノ

今後もまたコラボしていけたらなって
思いますので
どうかよろしくお願いいたします( ´∀` )b

雪風…完全に忘れてた…
小ネタで雪風の空白の部分埋めますね( ´;゚;∀;゚;)

今回も本当にありがとうございました♪

3: SS好きの名無しさん 2018-08-01 16:05:33 ID: mtzRDGMA

不思議な話、艦これ、艦娘側には『機雷』とか『水際地雷』とか無いのかな?鎮守府に敵、深海棲艦の侵攻が予想されるのなら、予想接近経路(海路)に機雷をばらまき、予想上陸適地に『水際地雷』をばらまいて、敵、深海棲艦が処理している間に航空機を飛ばして攻撃し、時間を稼いで救援を待った方が効果的と思うが。

4: SS好きの名無しさん 2018-08-01 16:29:12 ID: mtzRDGMA

不思議な話、艦これ、敵、深海棲艦は『機雷』を保有している。ここで疑問?敵が『機雷』を保有しているなら、何故『掃海艇』の『艦娘』は実装化されないのだろうか?

5: SS好きの名無しさん 2018-08-01 16:33:39 ID: mtzRDGMA

調べたら大日本帝国海軍は『掃海艇』を保有し、太平洋戦争でも運用されていた。

6: 黄鼬狐 2018-08-01 17:00:46 ID: lb-xQyTf

どうもです。

CQC中毒様の視点では語られなかった、柔時雨提督の感情などが知れて、
より深く読むことができました!

そして初月ですか...。
いいですねぇ。武人気質のボクっ娘は...。
実を言うと、自分も彼女が登場する作品を
作ろうとして断念したので....
どんな雰囲気になるのか、
より一層楽しみです‼︎

さてさて、長らく書いていた自作も
いよいよ今夜完結するので、
終わったらまた、読み手に回りながら
ネタ集めの旅に出ましょうかね....。

失礼しました。

7: 柔時雨 2018-08-01 17:55:18 ID: xlZD5xXI

>>1さん

コメントありがとうございます!

初月はずっと使いたいたいなぁとは思っていたんですが、中々タイミングが無く……

今回のこの機に登場してもらいました!


そう言ってもらえて、嬉しいです。励みに頑張らせてもらいますね。

8: 柔時雨 2018-08-01 17:58:54 ID: xlZD5xXI

CQC中毒さん、コメントありがとうございます!

そう言ってもらえて、盛大に安堵の溜め息を吐けました。

もちろんです!こちらは、オープンでウェルカムですので、いつでも申し出てください。

雪風の小話、また拝見に伺わせてもらいますね。

こちらこそ、ありがとうございました。今後とも、宜しくお願いします!

9: 柔時雨 2018-08-01 18:07:15 ID: xlZD5xXI

黄鼬狐さん、コメントありがとうございます!

他の作者さんのキャラクターを扱うことは以前、何度かあったのですが
『 作品そのものを自分支点で 』 というのは今回が初の体験だったので、上手くいけたか不安だったのですが……よかったです。

僕っ子ですよ~。
初月は結構お気に入りのキャラだったのですが、中々登場させてあげられず
『 そうだ!コラボの事後処理の戦力強化で出そう!』と、CQCさんとの話が纏まったときに決めました。

次の作品から登場させるにあたり、ちょっと初月のキャラをもっと知らないと……

おぉ!ついに完結ですか!お疲れ様です。
また読みに行かせてもらいますね。

10: 羽藤けい 2018-08-01 22:26:52 ID: 2083iYWv

どうもです、1こめを頂いた夢を見ていたようです。

なので改めてコメントをCQC中毒さんの作品と柔時雨さんの作品を両方の視点で見るとまた違った感じがして新鮮ですね♪

新作には、初月が出てくるの楽しみに待ってますね^^

柔時雨さんのとこの艦隊といずれは、コラボで演習をというネタが降りてきてたんですが、もう少し先になりそうですが><

11: 柔時雨 2018-08-02 05:49:26 ID: -isH-0ce

羽藤けいさん、本当に申し訳ありませんでした!

そして、改めてコメントありがとうございます!

CQCさんには本当に、感謝してもしきれんですよ。いつも面白い作品を作られて、見習いたいものです。

ウチの艦隊とコラボですか?もちろん、OKですよ!できる状態になった時に改めて声を掛けてくださいませ。

12: 羽藤けい 2018-08-02 08:15:08 ID: pfp0lthy

大丈夫ですよ、少しだけですが…荒れそうな流れが見えてたので、もしかしたらって思ってましたから

実際に書いてみる立場になって、わかったことはネタや、設定を考えるのが大変(><)

ほんとに…私も見習わないとな…

ありがとうございます♪はい~準備が出来たら…って川内…いま話の…(ズルズル
川内:お騒がせしましたー、後日改めて報告に来ますね(`・ω・´)ゞ

13: SS好きの名無しさん 2018-08-03 12:06:52 ID: 8pp4ej_M

テイトクは静かに胸の内でケツイを抱いた・・・!

・・・w

14: SS好きの名無しさん 2018-08-05 08:52:40 ID: ZD6PIzgp

タラワ島、守備していたのは日本海軍陸戦隊(柴崎少将、佐世保の部隊)だが、こんな風には守っていない。コンクリートとヤシの木🌴を組み合わせてトーチカを多数、作り、防御している。タラワ島守備隊は米海兵隊をして『恐怖の島』と言わせた程の健闘だったが、初日に指揮官、柴崎少将は戦死し、3日で陥落している。

15: SS好きの名無しさん 2018-08-05 13:42:51 ID: ZD6PIzgp

『陣地防衛』?鎮守府がどういう場所にあって、資材がどうなっているかは分からないが、真剣に『陣地防衛』をやるなら、海に『機雷』をばらまき、海岸線には『水際地雷』をばらまき、沿岸部には『鉄条網』を張り、土嚢を作って『拠点陣地』を作るか、シャベルで『穴』を掘り、陣地にしないと『陣地防衛』は無理だよ。タラワ島の『故・柴崎少将』に『あの世』で怒られるよ。『貴官は部下である艦娘を無駄に死なせたいのか?』と。


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