2018-08-23 18:43:53 更新

概要

とある鎮守府に赴任している憲兵。
彼は軍関係者から亡霊と呼ばれていた。
単独行動を好む彼は最近発生している艦娘の失踪事件を捜査する事になったのだが・・・。


前書き

どーも皆さんこんにちは。
あるキャラクターをパクッ… ゲフンゲフン!参考にストーリーを考えています。
憲兵さんの口調は所々おかしいですが気にしないで下さい。



???「…言ったはずデスヨ?」


???「……」


???「残された道に、希望があるとは限らないと」


???「それ…で…m…」


???「今は、口より体を動かしたらどうデスか?」


???「……」


???「まぁ、いいデショウ。しばらくソコで寝てなサイ。」


???「待っ…て…」


???「もしワタシが戻ってきたらその時は……」


少女を置いてその人物は歩きだした。

何処までも続く深淵の闇の中へ。


==========================


大淀「こらぁー!、卯月さん!」ドドドッ


怒号と共に大淀と卯月が走ってくる


卯月「ぴょーんぴょーん」(*≧∀≦*)


大淀「待ちなさい!」


卯月「待てと言われて待つ兎はいないぴょん。それを言われて待つのは犬だぴょん。」ピュー


大淀「今日という今日は絶対逃がしません!捕まえるまで追いかけます!」


卯月「望むところだぴょん!」


大淀「その後比叡さんと磯風さんのフルコースディナーを食べさせます!」


卯月「それは結構だぴょん!全力で拒否するぴょん!」


卯月は更に走るスピードを上げて大淀を振り切ろうとする。


卯月「ふっふっふっ。大淀さんでは絶対に追い付けないぴょん。諦めて執務を再開しないと仕事がたまるぴょん」


大淀「絶対に諦めてあげません!その仕事の邪魔をしたのは何処の誰ですか!あの書類は一枚しかない重要書類だったのに!なんでイタズラしたんですか!?」


卯月「そこに紙があったからだぴょん。」


大淀「登山家みたいな事いってないで止まりなさい!」


卯月「やーだぴょーん」⊂(・∀・⊂*)ダダダダダッ


卯月は減速せずに曲がり角を曲がった。


卯月「ぴぎゃっ」ガッ ゴロゴロゴロガン!


その瞬間何かにつまずき卯月は派手に転がり、壁に頭を打つ。


???「やぁ、ごきげんよう」ニコ


そこにいたのは杖を持った憲兵だった。

左手の杖を卯月の足に引っ掻けたのだ


卯月「うぅ、人を転ばせておいて何がごきげんようだぴょん…」ズキズキ


???「イタズラが過ぎる兎には丁度いい罰でショ?」


卯月「その声はボーレイ!どうしてここにいるぴょん!?」


そうこうしているうちに大淀が卯月に追い付く。


大淀「やっと捕まえた!もう逃がしませんよ」ガシッ


卯月「うびゃぁ!しまったぴょん!」ジタバタ


???「おや、ごきげんよう大淀さん。」


大淀「あら、天兵さん(テンペイ)ごきげんよう。」


卯月「このカタコトボーレイめ!せっかくいい感じで逃げてたのにお前のせいで台無しだぴょん!」


大淀「こら!ちゃんと名前か憲兵さんって言いなさい!」


天兵「気にしないで下サイ。いつもの事デス。ね~、モルモット君?」


卯月「うーちゃんは兎だぴょん!モルモットはネズミの仲間だぴょん!」


天兵「知ってますヨ?」ケラケラ


卯月「ムキーッ!もの凄くむかつくぴょん!」


大淀「さて、食堂へ行きましょうか?」


卯月「えっ?」


大淀「忘れたとは、言わせません。早く比叡さんと磯風さんのフルコースディナーを食べに行きましょう。」


卯月「( ゚д゚)ハッ!イーヤーだーぴょん!許してほしいぴょん!あんな劇薬にも似た物体見たくもないぴょん!」ジタバタ


大淀「ダメです。速さでは負けても力なら負けません。」ガッチリ


天兵「劇薬の実験。やっぱりモルモットじゃないですカww」ククク


卯月「おーのーれーボーレイぃぃ、寝てるときに化けて出てイタズラしてやるぴょん!」ガルルル


天兵「コワイコワイ。震えが止まりまセン。」┐(´д`)┌


大淀「天兵さんはどうなさいます?一緒に行きますか?」


天兵「興味はありますが遠慮しておきマス。今日は提督君に用があるので。彼は執務室デスか?」


大淀「はい。まだ書類を書いておられます。」


天兵「了解デス。また今度お茶でもご一緒しまショウ。」


大淀「はい。喜んで。」ニコ


卯月「そんなボーレイとのお茶なんて信じられないぴょん。」プイ


天兵「モルちゃんも参加したいんデスか?」


卯月「誰がモルちゃんだぴょん!卯月はうーちゃんだぴょん!それにボーレイのお茶なんかより比叡と磯風の料理の方が……( ゚д゚)アッ!」


青葉「青葉聞いちゃいました。録っちゃいました。」スッ


大淀「自爆ですね。てか青葉さんいつから?」


天兵「モルちゃんがコケた辺りからいましたヨ?それはそうと最近の兎は自分でお墓掘るんデスか、知りませんデシタ。」


卯月「うがー」ジタバタジタバタ


青葉「こんにちは、天兵さん。やっぱり天兵さんから隠れきるのは難しいですね。」


天兵「ごきげんよう、青葉さん。以前よりも気配の消し方が上手くなりましたね。」


青葉「本当ですか!?いやぁ成果がでて嬉しいです。


さぁさぁ大淀さん、食堂の方は準備OKです。

題して!第一回黒潮のつかいやあらへんで!チキチキ!この一口に゛命を賭けろ!゛比叡&磯風 どっちの料理でショー!」


卯月「嫌ぁぁぁぁぁ!!本当に゛命賭け゛になるぴょん!」


青葉「大丈夫です卯月さん。お二人も自分の料理がマズイを通り越してヤバイと自覚してから三時間の修行を積みましたので。」


卯月「その時間で変われるレベルではない事は確かだぴょん!」


天兵「どうやって自覚させたんデショウカ?」


大淀「今まで絶対にしなかった味見を鳳翔さんと間宮さんの二人が強制させて、出来上がった料理をお互い食べたそうです。」


天兵「なるほど…それでもまだ挑戦するなんて凄いメンタルデスね。」


青葉「では天兵さん、また今度取材させて下さいね。」


大淀「失礼します。」


天兵「ええ。青葉さん、大淀さん。」


卯月「うーちゃんにも挨拶くらいしろぴょーん!あぁぁぁ ぁ~~~~~」ズルズル


卯月を引きずりながら大淀と青葉は食堂へと向かった。


三人を見送り天兵は執務室へと歩きだした。


=====================


卯月の追跡を大淀にまかせ、残った執務を終わらせようと提督は書類を進めていた。


提督「卯月の奴。なにも口紅で落書きしなくてもいいだろうに……。卯月がダメにした書類は大本営に貰わないとな。また小言を言われるな…。お茶でも飲むか」フゥ


提督は戸棚に向かう


提督「いつもは誰かに入れてもらってるから場所を把握できていないが、確かここに。」ガチャッ


提督が戸棚を開けた時だった。


天兵「ドーモ提督サン。」ミッチリ


提督「おわぁぁぁぁああっ!!」バターン


戸棚の中に天兵がいた。


提督「お、お前。相変わらずだな。普通に扉から入って来れないのか…」


天兵「ちょっと待って下サイネ。今出ますカラ。」ヨイショッヨイショ


提督「出て来なくていい。そのまま蜂の巣にしてやる。」スチャッ


提督が拳銃を構えようとする


天兵「ヤダなぁ。軽い冗談ですヨ?」


提督「ヤバイドッキリレベルだよ!?心臓止まるかと思ったわ!」


天兵「戦績ワーストNo.1鎮守府提督のビックリ顔、写真撮っておけば良かったカナ?青葉さんが喜びそうデス。」ケラケラ


提督(コイツ……)


提督「ふぅ。それで今日はどうしたんだ?」


天兵「あの調査から久しぶりに戻ったので、鎮守府の様子でも見ておこうかと思いましテネ」


提督「例の件の調査か。今回は少し長かったな。」


天兵「ここ最近続発している艦娘の失踪事件。被害のあった各鎮守府に聞き込みデス。既に12人が失踪しているにも関わらず、これまで手がかりは殆どありまセン。」


提督「幸いにもこの鎮守府ではまだ失踪者は出ていないが…。」


天兵「そのようで安心しまシタ。」


提督「大本営への報告はまだなんだろう? 先に俺に喋って大丈夫なのか?」


天兵「問題ありまセン。上に報告した事が下に正確に伝わるとは限りまセン。それに下は下でも戦績最低の鎮守府にはなんの情報も来ないデショウ?」


提督「言い方は腹立つが、どっちも間違っていないから何も言わん。」


天兵「話を戻しますが、今回はかなり大事になりまシタ。被害のあった鎮守府の艦隊が丸ごと1つ消えたそうデス。」


提督「そうなのか!?」


天兵「消えたのはその鎮守府の第二艦隊。練度、戦闘経験共に豊富。しかも三人改二がいたそうデス。」


提督「そんなレベルの艦隊が消え、手がかり1つ無し。一体どうなっているんだ…。」


天兵「今回は無駄足にはならなそうデス。1つ興味深い話を聞けましたカラ。」


提督「興味深い話?」


天兵「当時同時刻に、一緒に出撃していた別動隊の話デス。海域に到着後、何処からともなく声が聞こえてきた。その声は何処かで聴いたことがある声だったらしいデス。声がすると同時に煙にも似た黒い霧が発生したそうデス。その霧は全体的に発生するのでは無く、まるで自分達だけを取り囲むかのように現れたそうデス。」


提督「ある意味、海上での密室空間と言うわけか。」


天兵「しかし海中まではその範囲は及ばず、同艦隊の潜水艦が先導して黒い霧を脱出。先導した潜水艦伊168さんの話では海中からは、海上で発生した霧を確認出来なかったそうデス。電探や計器類が使用不可になり通信での先導が難しくなったので、偶然持っていた遠征用のロープで先導した。」


提督「今までの失踪事件はその黒い霧が関係している、と?」


天兵「無関係では無いデショウ。興味深いのは海中からは霧を確認出来なかった所デス。計器類が使用不可になったのは変わりまセンが、目視で゛確認出来なかった゛が不可解デス。」


提督「確かにな。そのイムヤは海上に上がって確認してないのか?」


天兵「ええ。不測の事態ですから旗艦が海中で待機を命じたそうデス。そしてもう1つ」


提督「?」


天兵「ロープを頼りに霧の中を航行中に駆逐艦 山風が海中に゛なにか゛を見たそうデス。」


提督「なにかってなんだ?」


天兵「山風さんの話ではよく見えなかったが生き物や深海悽艦では無いように感じたそうデス。ですが目撃したのは山風さんだけで、それ以外の艦は海中にいたイムヤさんを含めてそれに気が付かなかったそうデス。」


提督「霧で視界が悪い中、山風だけが偶然それを目撃できた訳か。生き物では無いように感じたと言うのが気になるな。新種の深海悽艦の艤装なのか?」


天兵「さぁ、それは分かりまセン。不測の事態でしたから恐怖感によって見えた幻覚、見間違い、色々考えられますカラ。」


提督「うーん…。手がかりが見つかったとはいっても、まだまだ調査は必要だな。」


天兵「そういう事デス。…おっと邪魔な娘達が来ちゃいましたネ。」


提督「ん?」ドドドドドド


誰かが廊下から走ってくる音が聞こえた


提督「廊下は走るなと言ってあるだろうに…」


天兵「さっき二人程走ってましたヨ?」


提督「大淀は俺が許可した。」


提督は執務室の扉を開けて叫ぶ


提督「誰だ!!廊下を走る奴、ごぁっ!」ドゴォ


卯月「でい゛どぐぅぅぅ」ダキッ


提督「う、卯月か。」


卯月「ごめんなざいぃぃ。イタズラしたごど謝るびょんンン」ウワァァン


天兵「おやおやぁ?随分とお仕置きを受けた様子デスネ。」


提督「…反省した様だな。」


卯月「もうじないびょん。ぐぢどのどが限界だびょん。」


大淀「やっぱりここでしたか。」


卯月の後を追って大淀と比叡、磯風も到着した。


提督「大淀…。確かにお仕置きは許可したがやり過ぎだ。」


大淀「すいません。こんなになるとは…。」


比叡「卯月さん、これ!これなら大丈夫ですから!」デロデロ

磯風「卯月。実はこれが私一番の自信作なんだ。」ドロドロ


卯月「((( ;×Д×)))ガクガクブルブル」


天兵「二人の料理を食べても気絶しないんデスか。」


提督「少しずつだが成長しているんだろう。比叡、磯風。それは俺が晩御飯として頂くから。」


天兵(自殺行為。)


比叡「て、提督が食べてくれるんですか!?」


磯風「以前の私なら言わないが、いいのか?」


提督「ああ。構わん。お前達の成長を見てやろう。」キリッ


天兵「手が震えてますヨ?ナゼ?」


提督「武者震いだ。」プルプル


大淀「えぇ…」


卯月「でいどぐぅぅ。」中破


提督「わかったわかった。比叡、磯風、卯月を入渠させてやってくれ。」


2人「わかりました。」


サアイキマショウウヅキサン

ツギコソハチャントシタリョウリヲ……

グヂガイダイビョンンン


大淀「申し訳ありません。提督。」


提督「いいよ。過ぎたことを言い続ける気はない。今日の執務は終わったから大淀も休んでくれ。あ、明日一番でこの書類の再発行の依頼を頼む。」ヒラヒラ


天兵「ああ、これが件の書類デスか。」パッ


提督「あ、返せ!それがないと再発行の申請も出来ん!」


天兵「まぁまぁ、落ち着いて。」グシャグシャ


大淀「あぁ、天兵さん。それは冗談になりません!」


提督「落ち着けるかぁ!クシャクシャに丸めるんじゃない!」


天兵「あ、なくなっちゃいまシタ。」パッ


さっきまで天兵の手で丸められていた書類が消えた。


大淀「あ、あれ?何処に?」


提督「おい!人の話聞け!何処にやった!」


提督が天兵を捕まえようとする。


天兵「さぁ?何処でしょうネ?アハハハ!」ガチャッ


天兵は提督をかわし最初の戸棚に入る。


天兵「今日はこれにて失礼しマス。それでハ、ごきげんよう。」バタン


そう言って天兵は戸棚の扉を閉めた。


提督&大淀「待てぇぇい!」ガチャッ!


閉めた扉を開けたが既に天兵の姿は無かった。


大淀「い、いない!?」


提督「なんでだ!!」


大淀「亡霊の名は伊達じゃないって事ですか。」


提督「昔から何処にでも現れて何処へでも消える。だから俺もあいつを捕まえられた事はない。」ハァ


大淀「そうなんですね。それが亡霊なんて異名の由来ですか…」


提督「表向きはそう言う事だ。」


大淀「表向き?では別の理由が?」


提督「さぁな。俺も別の理由は知らん。あいつが以前自分で言ったんだ。」


戸棚の扉を閉めて提督は立ち上がる。


提督「さて、無くなった物は仕方ない。叱責を受けるのは確実だな。」


大淀「あはは…。お茶でも淹れますね。」


提督「頼むよ。」


そう言いながら提督は机に戻る。


提督「ん?なんだこの紙?おかしいなさっき整理したハズなんだが…。うぇっ!?」ピラッ


大淀「ど、どうしました?提督。」


提督「大淀。これを見てくれ。見間違いじゃなければこれは。」スッ


大淀「はぁ。!こ、これさっき天兵さんが消した書類じゃないですか!間違いないです!」


机に置かれていたのは、卯月が駄目にしたはずの重要書類だった。

丸めたシワも卯月の落書きも無く大本営に貰ったままの状態だった。


提督「この鎮守府の番号も振られている。本物…だな」


大淀「再発行は簡単には出来ませんしそれだと番号も変わりますから、これは原本と言う事になります。でも一体どうやって…。」


提督「・・・なんでもアリな奴だな。ん?」ピラッ


大淀「なにか落ちましたね。メモでしょうか」スッ


〔貸し1デス。亡霊より〕


提督「・・・・」


大淀「天兵さんって優しいですね。」


提督「貸しを加算してる時点で優しさでは無いと思うんだ。確かに助かったが。まあ、なにか考えておくか。」


提督と大淀が書類の確認をしていた時、天兵は鎮守府の正門前にいた。


天兵「さてさてこれから、忙しくなりそうデスネ。」


独り言を呟き、天兵は大本営へと向かった。


====================


天兵「・・・以上が今回の調査報告デス。」


元帥「ご苦労だった。しかし、一刻も早い対策が必要だな。艦娘は深海悽艦に対抗出来る唯一無二の存在。それがこうも失踪を繰り返していては、いずれ戦線を維持できなくなる。」


天兵「仰るとおりデス。」


元帥「調査責任者として、具体的な対策があるなら聞かせてもらいたい。」


天兵「現状では艦隊に潜水艦を編成するコトデス。伊168のやり方を参考に常に゛声゛への警戒を怠らないコトデスネ。」


元帥「やはり、それしかないか。」


天兵「それと、必ず牽引用にワイヤーを持たせまショウ。ただのロープでは万が一が有り得マス。」


元帥「わかった。すぐ全鎮守府に通知をしよう。」


天兵「それがイイデショウ。やはり大本営でもなにも分からずデスカ?」


元帥「残念ながらな。声がすると言うのは、かつてかの鎮守府の駆逐艦 吹雪が中心となり解決した案件に似ているな。だが、一部の高官達は艦娘達の自作自演で何処かに潜伏し、人類を攻撃する機を窺っているのでは無いかと言っている始末だ。馬鹿馬鹿しい。」


天兵(あの有名な事件の事デスネ。)


天兵「未だに艦娘は危険と唱える軍人は多いデスカラ。それは海軍のみならず陸と空でもデス。」


元帥「それは艦娘を兵器としか見れない馬鹿共の稚拙な極論だ。彼女らをみれば守られていると言うのは一目瞭然だろうに。」


天兵「人は分からない、理解しがたい物に恐怖する場合がアリマス。魂をもつ少女の姿を模した兵器。常人には理解しがたいのデショウ。一度付いた印象は簡単には変わりまセン。」


元帥「・・・。」フゥ


元帥は窓から海を眺めながら語り始めた。


元帥「当時艦娘の存在を確認し、初めて深海悽艦を撃破した時、海軍では喜びよりもまず危険性が議題に上がった。停止装置もない機械を使うのは危険だ。奴等が反旗を翻した時、誰がそれを止めるのか・・・。私は、その言葉に返事をする事が出来なかったよ。今や艦娘の人権を主張する私も、当時は彼女らを信用できていなかったのも事実だ。」


天兵「・・・。」


元帥「ならば、深海悽艦を倒す術を持って来い。貴様らの言う停止装置とやらは私が創る。それしか言えなかった。そこからは、半ば強引に計画を進めた。」


天兵「その停止装置が提督となった、デショウ?」


元帥「その通りだ。最初連中は納得しなかったがそれからの戦果、活躍が今日まで彼らを黙らせている。それが面白くないのだろう。」


天兵「・・・。」


元帥「だが、私のあの発言が後に多くの犠牲を産んでしまった。君もその一人だ。本当にすまなかった。」アタマサゲ


頭を下げる元帥に近付き、天兵は呟く。


天兵「その通りデス。分かっているじゃないデスカ・・・。」ボソ


元帥「!」ゾクッ


天兵「あぁ、動かない方がイイデスヨ?」スッ


元帥の喉元には冷たく、細長い物が突き付けられていた。


恐らくは刀。


元帥「・・・このまま斬り捨ててもらっても構わん。それだけの事をした自覚もある。だがひとつ約束してほしい。」キリッ


天兵の体が震えていた。











天兵「プッ・・・ククク・・・。アハハハ!」ゲラゲラ

'`,、('∀`) '`,、


天兵「軽い冗談デスヨォ?海軍のトップがこんなことも見抜けないとは、クククッ」


元帥「き、貴様!冗談にも程があるだろう!殺気は本気だったであろう!それに刀まで向けるとは!」


天兵「いやぁ、何事も真剣に取り組めと教えたのは貴方デスヨ?」


元帥「馬っ鹿モン!真剣と本気は違うぞ!」


天兵「刀だなんテ、人聞きが悪いデスネ。コレの何処が危ないんデス?」


元帥「何を言っとる・・・んだ?」マゴノテ~


天兵「お土産デス。大切にしてクダサイネ~。w」ケラケラ


元帥は気が抜けたのか、椅子に深く座り直す。


元帥「・・・変わったな、お前は。」フゥ


天兵「お互い様デス。貴方の方は悪い癖が昔よりも出てマスヨ?」


元帥「なにがだ?」


天兵「他人の為に悩めるのは素晴らしいイ事デスケドネ。たまにはその選択肢に自分をいれてあげてもイイデショウ?」ボウシヲクルクル


元帥「・・・善処する。」


天兵「アト、貴方を怨んでいたのは過去の話デス。今は貴方を評価しているカラ、利用しているだけデス。」


元帥「利用か。信用はしていないのか・・・」


天兵「さぁ、どうデショウネ。今はギブアンドテイクの時デス。貴方も私を存分に利用すればイイ。」


元帥「分かった。今はそれで良いだろう。」


天兵「物事は潔く分かりやすく。それでこそワタシの知ってる元帥デス。」


天兵は帽子をかぶり直し、椅子から立ち上がる。


天兵「さて、今日はコレで失礼します。数々の無礼お詫びシマスヨ。」ペコリ


元帥「ふっ。心にも無い事を・・・。」


天兵「イヤ、謝っておかないと其所で見てる女性に叱られてしまいますカラ。」チラッ


元帥「ん?誰か居るのか?」


神通(!バレてる・・・。これじゃ奇襲は無理ね。なら!)バッ


執務室の扉を開けて神通が入ってくる。


神通「また元帥さんに無礼を働きましたね、天兵さん!?今日こそ罰を受けてもらいます!」


天兵「無礼だなんて失礼デス。アレはお話しデスカラ。」┐(´д`)┌ヤレヤレ


神通「話し合いに殺気は要りません!覚悟して下さい!」サッ


元帥「お、落ち着け神通。確かに天兵にも非はあるが・・・。」


神通「黙ってなさい!むしろ非しか無いでしょう!晩御飯を抜きにしますよ!?」クワッ


元帥「ゴメンナサイ」


天兵「怖い怖い、相変わらすの恐妻デス。」ククッ


神通「何時までも逃げられてばかりではありません。神通、参ります!」ダッ


神通は構えをとり天兵に向かって走り出す。


神通「はっ!やっ!」ババッ


天兵「♪~~」ヒョイ


しかし、神通の繰り出す拳、蹴りを天兵は軽くかわしている。


艦娘の身体能力から繰り出される技は常人の遥か上。


神通(やはり当たらない・・・。なら!)


天兵「ウフフフ、コッチよ~神通さ~ん。」ピョーン


神通(ここで!)「はっ!」シュッ


天兵「まだまだ遅いデスネ。」ヒョイ


ドゴォ、カチッ


神通の拳が壁にめり込む。


天兵「アラー、当たったら死んじゃいます、ヨォォォ」パカッ、ヒュー


元帥「お、落とし穴!?」


神通「かかった!初めて天兵さんを捕まえました!」


神通はそう言ってすぐに落とし穴の蓋を閉める。


元帥「いつの間に・・・」


神通「明石さんが一晩でやってくれました。」


元帥「えぇ・・・」(許可出してないんだが)


余程嬉しかったのか。


神通は小さい子供のように飛んで喜んでいる。


普段とは、また違った喜びの表情。


元帥(この笑顔が見れたからいいか。だが、アイツは一筋縄ではいかんぞ?神通。)


神通「さぁ、天兵さんを回収しましょう!」ナワヲソウビ


天兵「誰を回収するんデス?」ヒョコッ


神通「天兵さんです。やっとあの人をつかまえ・・・て、え?」クルッ


天兵「コンニチハー。」


神通「えぇぇぇぇぇぇっ!?」


元帥(やはりな)


天兵は何事もなかったかの様に神通の後ろに現れた。


その手には広げた布がが握られている。


天兵「残念。でも努力賞デス。コレは景品。」ギュッ


一瞬の内に天兵は神通に目隠しをした。


神通「きゃっ!し、視界が」メカクシ


神通はすぐに布を取ろうとする。


神通「と、取れない!しかもさっきよりキツくなってる!?」ギュウッ


天兵「天兵式マル秘結びデス。取り方を間違えるとどんどん締まります。ワタシが帰ってから元帥にでも切って貰ってクダサイネ。」ケラケラ


天兵は扉に向かい帰ろうとする。


天兵「デハ御二人とも、ごきげんよう~」スタスタ


神通「逃がしません!視界がなくても雰囲気で場所はわかります!」バッ


神通は声のした方向に飛びかかる。


「ぐあっ!」


神通「今度こそ捕まえました!ってこの声は・・・」


元帥「おうふ・・・」ピクピク


神通が捕まえたのは元帥だった。


飛びかかった際に神通の頭が元帥の鳩尾に当たってしまったようだ。


神通「あ、あれ!?元帥なんですか?」


元帥「コホォ・・・」ピクピク


神通「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!」オロオロ


天兵「アラアラ。神通さんが元帥様に無礼を働く所、天兵見ちゃいマシタ。」


神通「貴方が原因です!これを取りなさい!」


天兵「嫌デス。ソレデハー」


バタン


神通「ど、どうしよう・・・。」オロオロ


たまたま通りかかった川内が顔を覗かせた。


川内「ん?神通?なにしてんの?」ヒョコ


神通「その声は姉さん?お願い助けて!」メカクシサレー


川内「んんん?」


元帥「ンフゥ・・・」ムシノイキー


オトシアナー


カベニアナー


川内「なにこの状況・・・。あ、そういうプレイ中?」


神通「違います!!」


川内によって視界を得た神通はすぐに元帥を医務室に運んだ。


医務室に元帥を送り、執務室に戻る道中神通は今日の出来事を川内に話していた。


川内「えっ!天兵さん来てたの!?」


神通「えぇ。また、捕まえられませんでしたが。あの人が出ていってすぐに姉さんが来たから、知ってると思いました。」


川内「誰もいなかったよ?扉が開いてて神通の声がしたから、どうかしたのかと思って。もう!今度ここに来たら修業に付き合ってくれる約束だっのにぃ」


神通「・・・姉さんは天兵さんをどう思っているの?」


川内「好きだよ?」アッサリ


神通「ね、姉さん。あんなのがいいの?」


川内「うん!あの強さには憧れるんだぁ。初めて会った時から一度も勝った事無いけど、いつか追い抜いて見せる!」フン


神通「ああ、そういう事ですか。」フゥ


川内「異性としても好きだよ?」


神通「ぶっ。えぇ!?」


川内「初めて会った日の夜は、忘れられないなぁ。綺麗な白髪に蒼い瞳!あの人には夜が似合うから!」キラキラ


神通(駄目だこれ・・・。)


川内「そういう神通はどうなのさ?」


神通「えっ?私?」


川内「誰かに意見を聞くって事は、自分でもなにか思う所あるんでしょ?」


神通「それはそうですけど・・・。」


川内「あれ?もしかして神通・・・」ニヤニヤ


神通「違います!私はもうケッコンしてますから!それにあんな人オコトワリです!」


川内「あははは。ごめんごめん。」


神通「でも、確かに思う所はあります。いつも掴みどころが無くて、飄々としていて

無駄な行動が多く見えますけど、実は利になっている事ばかり。今日だって元帥様をからかったり、悟したり・・・。あの人の目的が分からないんです。」


川内「考えすぎじゃない?あれ?神通頭になにか付いてるよ?」ヒョイ


神通「えっ?これは・・・」


天兵〔またワタシの勝ちデス。

9連勝中記念の10回までアト1つ(/ω\)キャー 亡霊より〕


川内「じ、神通?」


神通「・・・」プルプルッ


神通「私はっ!あんな人っ!!大っ嫌いです!!!」キーン


その声は大本営に響き渡ったと言う。


第2話に続く








後書き

これにて1話終了です。
直しも多分もうしない予定。
次回第2話にご期待下さい。
えっ?誰も期待してないって?





。・゜゜(ノД`)


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2018-10-18 05:16:02

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2018-08-19 21:41:59

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2018-10-18 05:16:05

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1: SS好きの名無しさん 2018-08-19 21:42:41 ID: mYoQRULB

乙です!
不思議な感じで面白いです。頑張ってください!

2: クリンスマン 2018-08-20 22:06:20 ID: 4j9xAaPO

ありがとうございます。
がんばります(^_^)


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