2018-09-18 12:50:19 更新

青葉「ども!先日着任しました、本日の秘書艦青葉ですぅ!よろしくお願いします!」

提督「ああ、今日はよろしく頼む」

青葉「はーい!」ガサゴソ

提督「何してるんだ、青葉。本棚の裏なんか見て」

青葉「いえ、ちょっと探し物を…」

青葉(…あれ?無い?)

提督「そうかそうか。ところで青葉」

青葉「はい?」

提督「これ、なーんだ」

青葉(あれは!)

提督「青葉がここに来た次の日に、秘書艦担当の大井が本棚の裏にあったこれを見つけてくれたんだが」コトッ

青葉「ハイ」ガタガタ

青葉(私の盗聴器だ…)

提督「何か知らないか?」

青葉(こ、ここは嘘で誤魔化すしか…!でも司令官には嘘は通じないらしいし…ええい、ままよ!)

青葉「イエ、アオバナニモシラナイデス」

青葉(やらかしたああああ!なんでそこで嘘吐いちゃうんですか私!)

提督「…そうか。ならいいけど」

青葉(…あ、あれ?お咎めなし?ってか気づいてない?)

提督「では、これより本日の執務を開始する。作業に取り掛かれ」

青葉「は、はい」

青葉(なんか知らないけどヤッター!)

提督(可愛すぎんだろ青葉ぁ…可愛すぎて怒る気も起きないだろうがよぉ…)


・・・・・

・・・・

・・・

・・



提督「…さて、俺は一段落ついたので食堂に飯を食いにいくが、青葉はどうする?」

青葉「青葉はもう少しでキリがいい所まで仕上がるのでお先に行っててください」

提督「…分かった」ガチャッ

提督(ちくしょう待てば良かったぁぁぁぁ)

青葉(…行きましたか)

青葉「…さて、本棚の裏以外にも盗聴器は仕掛けてあるんですねこれが」

青葉(えっと…確か執務机の上から二段目の引き出しの裏に超小型盗聴器が…)

青葉「…ない!?」

青葉「しかも謎のノートまで張り付いてます…」

青葉(怖い、けど読みたい!)

青葉「…青葉、取z…いえ、出撃します!」ペラッ

『 〇月〇日

今日、俺はこの鎮守府に着任した。大淀さん曰く執務は明日かららしく、今日は鎮守府の案内を初期艦の吹雪にしてもらった。真面目そうな子でよかった。明日からは執務が始まるので、今日は早いとこ休ませてもらおう』

青葉「…日記、ですかねえ」

『 〇月〇日

今日から本格的な執務が始まった。試しに一回建造した所、漣が着任した。いきなりご主人様なんて呼ばれたので、対応に困ってしまった。こんな事ではへこたれていられないと思い、もう一度建造した。適当に400,100,600,30くらいで回してみると、山城さんが着任してくれた。彼女の言う扶桑姉様という艦娘も、いずれこの鎮守府に呼んであげたい。』

青葉「適当で戦艦レシピを当てるって」

『 〇月〇日

今日は初の試み、出撃任務を遂行した。編成は旗艦が吹雪で他は漣一隻だった。結果は敵駆逐艦二隻と軽巡洋艦一隻を轟沈、空母一隻を大破させたとこの事。帰投した吹雪たちはボロボロだった。直ぐに入渠させたが、怪我が治らなかったらどうしよう…』

青葉「司令官は心配性だったんですね」

青葉「そうだ、私が着任した日はどんな感じなんですかねぇ!」

『 ✕月✕日

昨日あんなことがあったせいであまり眠れなかったが、今日も一日頑張った。もう隼鷹やら那智やらとは酒は呑まないことにしよう。今日の秘書艦担当は長門さん。俺の仕事の半分を持っていきやがった。今日の予定は建造一回に輸送任務を一回、対潜哨戒を行った。建造で出た艦娘は青葉。なにあの子めっちゃ可愛い惚れちゃった』

青葉「…!?」カァァ

青葉(なんて事書いてんですかあの人!?)

提督「」

提督「」

提督「」

提督(何してるんだ、青葉)

提督(飯食って執務室に帰ってきたら青葉に日記読まれてました)

青葉「うぅ~、この後どんな顔して司令官に会えばいいのか、青葉分かりません… 」///

提督(こっちのセリフだよ)

青葉「提督が帰ってくる前に直しとかないt……!?」

提督「…」

青葉「」

提督・青葉(終わった)

提督(提督辞めようかな)

青葉(解体してもらおうかな)

提督「タダイマカエリマシタ」

青葉「オカエリナサイ」

提督・青葉(気まずい!)

提督(そうだ、話を逸らそう!)

提督「…あああ青葉は飯食べに行かないのか?」(裏声)

提督(声裏返ったぁぁぁぁ)

青葉「い、今から食べに行こうと思ってた所でひゅ!」

青葉(あぁぁぁぁ噛んだぁぁぁぁぁぁ)

提督「で、では行ってきていいぞ」(裏声)

青葉「ひゃい、青葉失礼しまひゅ…」ガチャッ

提督「…何でバレた…」

提督「あたしもうお嫁に行けない…」

青葉(…あっ、盗聴器付けたの三段目だ)


・・・・・

・・・・

・・・

・・



~食堂~

ガヤガヤ

青葉(ご飯の味が分かりません…)

衣笠「あっ、おーい青葉!おーい!おーいってばー!」ブンブン

大井「あ?」ギロッ

衣笠「ヒッ」ビクッ

衣笠「青葉!提督の秘書艦担当してみてどうだった?」

青葉「聞かないでくださいぃ…」カァァ

衣笠「ほう」

青葉「きっききき衣笠はご飯何頼んだんですか!?」アタフタ

衣笠「にんにくラーメンチャーシュー抜きだけど…そういう青葉は?」

青葉「カツドゥーン…」

衣笠「ふーん…で?なになに?何かあったの?」ニヤニヤ

青葉「なっななななな何を急に」カァァ

衣笠「ほうほう」

青葉「なんなんですかもう!」

衣笠「あはは、ちょっと秘書艦の感想聞こうと思っただけなのになんでそんなに慌ててるのよ!」

青葉「なんでもないですってばぁ!」


・・・・・

・・・・

・・・

・・



~執務室~

提督「…」カキカキ

青葉「…」カキカキ

提督・青葉(気まずい!)

提督・青葉「「…あの!」」

提督・青葉(くそがああああ!)

提督「どうぞお先に」

青葉「そちらこそ」

提督・青葉「…」

提督・青葉(さっきより気まずい!)

青葉「じ、じゃあ…司令官は好きな人とかいるんですか?」

青葉(何地雷踏んでんですか私ぃぃぃ!?もっと他に『司令官は好きな食べ物とかあるんですか?』とかあるのにぃぃい!)

提督(なんで!?この子俺の日記見たよね!?わざと!?わざとなのか!?答えを期待してるとみていいのか!?)

提督「…さぁな」

提督(え!?俺そこでへタれちゃうの!?)

青葉(司令官!?なんですかその意味深な対応!察しろと!?青葉に察しろと!?)


・・・・・

・・・・

・・・

・・



~夜・重巡寮~

青葉「…ってことが」

衣笠「そっかぁ…」

青葉「青葉もう提督の顔見られないです…」

衣笠「自業自得ですねクォレハ」

青葉「そんなぁ…」

衣笠「で?青葉は提督のことどう思ってるの?」ニヤニヤ

青葉「!?」

衣笠「提督は青葉が好きなんでしょ?なら青葉がそれに応えるか否かで提督の初恋の結果が決まるんだよ?」ニヤニヤ

青葉「そそそそんなこと急に言われても」ワチャワチャ

衣笠「補足、提督は一途ってそれ一番言われてるから」ニヤニヤ

青葉「今その情報はいりません!」カオマッカ

衣笠「あ、今のとこ提督Love勢は曙ちゃんと明石さん、その他大半だから早くしないとね」

衣笠「因みに明日の秘書艦担当は私!提督にたくさんアタック仕掛けてみようかなぁ?」チラッ

青葉「ッ!」

~次の日朝・執務室~

提督「…ってことがあってな」

衣笠「提督日記なんて書いてたのね」

衣笠(確かに昨日青葉に聞いた通りね)

提督「おう」

衣笠「で、青葉に嫌われてないか気にしてると」

提督「は、恥ずかしながら…」モジモジ

衣笠(乙女か)

衣笠「私からはなんとも言えないわね」

提督「そうか…」

衣笠「そんなことよりも執務しましょ?」

提督「そんなことって…まぁ、そうだよな。執務するか…」

衣笠「そうね」ピトッ

提督「…どうしてこんな近くに?」

衣笠「いいでしょ?それとも、私が近くにいちゃイヤなの?」

提督「…お昼までだぞ?」

衣笠「やったぜ」

青葉(クローゼットの中せまいです!)

青葉(それにしても…)

青葉(衣笠ァ!?くっつきすぎですよ!!司令官も!何私が好きなくせにデレデレしてんですか!!)イライラ

青葉(ここからじゃ外の音は聞こえないけど、さっきまでなんの話をしてたのかは三段目の盗聴器で丸わかりですからね…)ニヤァ

衣笠(…やっぱりクローゼットの中から青葉の気配が)

衣笠(もうちょい焚き付けてみようかな)ニヤァ

提督(これが青葉だったら尚更良かったのになぁ…)

~お昼・執務室~

衣笠「提督!一緒にお昼食べましょ!」

提督「別に構わんが」

衣笠(さてと、青葉はどう動くかな?)

青葉(お、二人が動きました!お昼でも食べに行くんですかね…?)

提督「よし、行くか」

衣笠「あ、ちょっと先行ってて」

提督「?おう」

衣笠(…)スタスタ

衣笠「…ぃ…」ボソリ

衣笠(これで良し、と)ガチャッ

青葉(…行きましたか。今のうちに…)


~重巡寮~

青葉「さて、聞きますか」スチャ

録音提督『おう』

録音衣笠『で、青葉に嫌われてないか気にしてると』

録音提督『は、恥ずかしながら…』

青葉「…?」

青葉「…」

青葉「…!?」カァァ

青葉(あーもー!なんでよりにもよって衣笠に相談しちゃうんですかー!)

録音衣笠『あ、先行ってて』

録音提督『?おう』

録音衣笠『…』

録音衣笠『青葉、あんまりモタモタしてたら私が提督貰っちゃうよ?』

青葉「…ウェ?」


~夜・執務室~

提督「これにて本日の執務を終了とする。衣笠、ご苦労だった」

衣笠「うん…提督、お願いがあるの」

提督「…なんだ?」

衣笠「明日じゃなくていい。近日中でいいから、青葉を秘書艦にしてあげてくれないかな?」

提督「…なに?」ピクッ

衣笠「あと……」ボソボソ

提督「……!?///」ボッ

衣笠「駄目…かな…?」

提督「…考えておこう。今日の所は帰れ」

衣笠「はーい」ガチャッ

提督「…」プルプル

提督(アイエエエ!?ナンデ!?キヌガサナンデ!?…ん?)

提督「ナズェミテルンディス?」

衣笠(あっ、やば…)

衣笠「逃げるんだよォ!サヨナラ!」タタタ


~重巡寮~

青葉「オンドゥルルラギッタンディスカー!?」

衣笠(あちゃー、ちょっと焚き付けすぎたかな?)ポリポリ

青葉「ふざけるなぁぁぁ!」

衣笠「裏切るって誰を」

青葉「私だ」

衣笠「なんで」

青葉「司令官に手を出したじゃないですか!」

衣笠「shit?」

青葉「嫉妬です!」

衣笠「ほぅ」

青葉「…ハッ!」

衣笠(釣れた釣れた、バカが釣れた)

青葉「あぅ…」モジモジ

衣笠「…青葉はさ」

青葉「な、なんですか」

衣笠「提督のこと好きなの?」

青葉「…」

衣笠「…」

青葉「…」

衣笠「…私は好きだよ?提督のこと」

青葉「!」

衣笠「要らないなら私が貰っちゃうよ?」

青葉「だ、駄目です!」

衣笠「…」

青葉「司令官は、その…」

衣笠「青葉が好き、だから」

青葉「…」

衣笠「そんなこと、私には関係ない」

衣笠「提督をこっちに向けさせればいいだけ」

青葉「でもでも…」

衣笠「青葉が提督のことが好きだって言うなら、私は大人しく諦める」

青葉「…!」

衣笠「だから、今のうちに青葉の想いを聞いておきたい」

青葉「…です」

衣笠「ん?」

青葉「…分からない、です」

衣笠「どうして?」

青葉「…青葉は、所謂『恋』と呼ばれるものをしたことがありません。自分が司令官に抱いているこの気持ちが恋なのか、青葉には分からないんです…」

衣笠「提督のことを考えたときの気持ちは?」

青葉「…切なくて、胸がギュウッて締め付けられるみたいに苦しいです。なのに、日に日に司令官のことを考える時間は増えていくばかりで…」

衣笠「…それが恋なんだよ」

青葉「…そう、なんですか?」

衣笠「うん」

青葉「…」

衣笠「…あーあ、青葉が提督のこと好きだったなんてなぁ…ここは潔く姉に譲るのが妹の役目なんだよなあ…」

青葉「…」

衣笠「…」

青葉「…衣笠、ありがとうございます」

衣笠「いいってことよ」

青葉「私、ゆっくり少しづつ、司令官の気持ち、自分の気持ちに向き合っていこうと思います」

衣笠「…がんばれ、青葉」ニコッ

青葉「…はい!」ニコッ

提督『…あー、駆逐艦曙、並びに重巡洋艦青葉に告ぐ。明後日の秘書艦を、急遽曙から青葉に変更することになった。繰り返す。明後日の秘書艦を、急遽曙から青葉に変更することになった。以上で連絡を…ん?どうした曙、そんなに息を切らして…うわっ!痛っ痛い痛い!脛を蹴るな!髪の毛を引っ張るな!首を絞めるなぁぁぁぁぁぁ…』プツッ

青葉「え、なんで?」

衣笠「」プピューニュロロー

青葉「お前だったのか、あと口笛下手すぎです」

衣笠「なんのことだかさっぱり分からんなぁ…(すっとぼけ)」

青葉「は?(威圧)」

衣笠(アカン)

この後めちゃくちゃ説教した


~次の日・執務室~

提督「では、これより本日の執務を開始する。さっそく作業に取り掛かるように」

龍驤「了解。ところでキミィ…」

提督「ん?どうした?」

龍驤「なんで首に包帯巻いてんの?どないしたん?」

提督「…なんも聞かんといてくれ」

龍驤「わお、関西弁。レアやな」

提督「時々母国語を使いたくなるんよ」

龍驤「あー、それ分かるわ…で?包帯の理由は?」

提督「まだ聞くんか…(困惑)」

龍驤「当たり前やんなぁ…」

提督「…昨日、曙はんに首絞められてん」

龍驤「あっ…(察し)」

提督「そんとき捻挫したみたいでなぁ…こないなことなってしもうてん」

龍驤「そりゃあ気の毒に…」

提督「もう標準語にもどしてええか?」

龍驤「戻して、どうぞ」

提督「分かった」

龍驤「さて、話も終わったところで執務スタートや。今日はいつもよりも書類多いみたいやけど、なんかあったん?」

提督「いや?何も」

提督(明日の分の仕事少し今日に回してきたなんて言えない)

龍驤「ふーん…ほな頑張ろか!」

提督「おう!」

ドカーン

提督・龍驤「「!?」」

大淀「提督!大変です!」ガチャッ

提督「どうした大淀!」

大淀「明石が、明石が…!」

提督「明石が…!?」

大淀「明石が艤装を付けて暴れ回っています!」

提督「なんだと!?」


~工廠~

明石「付き合えぇぇぇい!」

提督「こら明石ぃ!」

明石「あっ、提督!」キラキラ

提督「何やってんの!?」

明石「いや、その…」

明石「提督の気を引きたくて……ですね……」

提督「そうか…」

明石「そっそそそそそその提督!」ドキドキ

提督「分かってるさ」

明石「じゃあ!」キラキラ

提督「ああ、1週間休暇を与えよう」

明石「はっ?」

提督「最近休みをとらせてやれなかったからな…すまなかった。今日から1週間の間を休暇とし、これからは1週間に2日休みを与えるよ」

明石「えっちょっ」

提督「では、これにて俺は執務に戻らせていただく。サラバ!」

大淀「えぇ…(困惑)」

明石「…そんなぁ」

青葉「何かあったんですか?」ニュッ

明石「うわっ」

青葉「ネタあるところに青葉ありです!」

明石「いや、ちょっと提督のことで……」

青葉「は?」イラッ

明石「ひっ!?」


~深夜・提督自室~

提督「眠れん」

提督「いやまあ分かってたけどね!」

提督「緊張するなぁ…」

コンコン

提督「どうぞ」

曙「失礼するわ、クソ提督」

提督「ん、曙か。夜更かしは良くないぞ?」

曙「今日みんな遠征だから…」

提督「一人で淋しいのか」

曙「…///」コクリ

提督「仕方ない。誰か探してきてやるよ」

曙「…いや」

提督「え、なんで?」

曙「…あんたと、寝たい」

提督「( 'ω')ファッ!?」

提督(ktkr!)

提督「それはまた何故」

曙「か、勘違いしないでよね!私は他の人と寝ても良かったけど、皆になんでか『提督と寝てきなさい』って言われて仕方なくここにきたんだから!」

青葉(誰もそんなこと言ってませんでしたけどね)

青葉(どうも、クローゼットの中からこんばんは青葉です)

青葉(いやね、司令官が帰ってくる前に忍び込んで盗聴器付けて帰る予定だったんですけど、ちょうど付けたとこで帰ってきたんですよ)

青葉(で、急いでクローゼットに隠れたんです。司令官が寝たら帰る予定だったんですが、曙ちゃんがやって来て今の状況になったんです。はい)

青葉(え?ならなんで誰にも『提督と寝てきなさい』って言われてないの知ってるかって?そんなの曙ちゃんに盗聴器つけて聞いてたからに決まってるじゃないですか)

青葉(ライバルの情報を集める…当たり前だよなぁ)

提督「し、仕方ないなーそそそこまで言われたら一緒に寝ない訳にはいかんからなー」

曙「!」パァァ

提督「今日だけだぞ?」

曙「ありがとっ、クソ提督!」ニコッ

曙(おっしゃ!)

提督(あ、ヤバい惚れそう。青葉以外の娘に惚れそう)

提督(曙可愛いからね仕方ないね)

青葉(曙ちゃんが司令官のベッドに潜り込みましたね……うらやましい!)

曙(クソ提督の匂い、落ち着く…)

提督 (クソ提督です。寝てる曙に抱き着かれてます)

曙(寝てるフリして抱きつけたわ)

提督(いやね、曙ね、いい匂いなんですよね)

曙(ん…、最高…)

提督(それに加えて普段との差!この甘えっぷり!)

曙(クソ提督…大好き…」

提督(今大好きって聞こえた!ヤバい!可愛い!ウマー!)

曙(いっそこのまま寝込み襲おうかしら)

提督(あ^~)

曙(やめとこ、これで満足…)ギュッ

提督(あっ、これヤバ)

提督Jr(やあ)

提督(落ち着け愚息)

曙「えへへ…」スリスリ

提督Jr(元気百倍!提督マン!)

提督(落ち着け落ち着け落ち着け…)

曙(…zzz)

青葉(あのガキ…)ギリギリ


~次の日・提督自室~

提督(やってしまった…)

提督(あれは仕方ない。曙が俺を寝かせてくれないのが悪いんだ…)

提督(だが俺にも多少非はある)

提督(とりあえず、†悔い改めて†)

提督(ん?ナニをやったのか、だと?)

提督(寝坊だよ言わせんなよ恥ずかしい)

提督(よりにもよって今日の秘書艦は青葉)

提督(俺かっこ悪いよな…)

提督(まさか2分も起きるのが遅れてしまうとは…)

提督(はぁ…)ガチャッ

曙(行ったわね)ノソリ

曙(クソ提督と一緒だったから熟睡出来たわ)

曙(残り香嗅いで出ていこう)

曙「」スンスンスンスンスンスン

曙「ふわぁ~……」トロリ

曙「満足したわ」ガチャリ


〜執務室~

コンコン

提督「どーぞー」

青葉「ども、きょーしゅくです!青葉です!」

提督「おう、それじゃ執務を……」

青葉「その前にインタビューがしたいです!一言お願いします!」

提督「ああ、構わんが」

青葉「では……」

青葉「昨日曙ちゃんと一夜を共にしたとの噂がたっていますが、そこんとこどうなんですか?」

提督「」

青葉「……」

提督「なんで知ってんの?」

青葉「噂って言っただけなのに」

提督「あっ、そっかぁ……」

青葉「ど う な ん で す か ?」ゴゴゴ

提督「事実です」ガタガタ

青葉「……認めちゃうんですね」

提督「事実ですし」

提督「青葉に嘘も吐きたくないですし」ボソッ

青葉「え?」

提督「なんでもないです」

青葉(聴こえてましたけどね!青葉のことも考えてくれてるんですね!)

青葉「……で?」

提督「……え?」

青葉「ヤったんですか?」

提督「(ヤって)ないです」

青葉「……」ジトー

提督「……」ジー

青葉「……嘘は吐いてないみたいですね」

青葉(知ってるけど)

提督「あぁ」

青葉「……では執務に取り掛かりましょうか!」

提督「……その前に」モジモジ

青葉「?」

提督「……お手洗い行ってきていい?」

青葉「はぁ」

提督「うぁぁぁぁぁ!」ダッ

ガチャリ

青葉「……なんでトイレ?」

青葉(ともかく、今日はチャンスなんです!もっと私をアピールしないと!)


~トイレ(もちろん男性用)~

提督「……はぁ」ギュルルル

提督(なんであんなにグイグイくんの!?)

提督(なんか近くて緊張しちゃうんですけど!)

提督(落ち着け俺、今日がチャンスなんだ!逃してたまるか!)ジャー


~執務室~

提督「ただいま戻った。すまなかったな」ガチャリ

青葉「いえいえ」ニコッ

提督(可愛い)

青葉「先始めさせてもらいましたよ」

提督「ああ、すまないな」

青葉「さ、頑張りましょう!」

提督「ああ!」


・・・・・

・・・・

・・・

・・



提督「……昼か」

青葉「……お昼ですね」

提督「……一緒にどうだ?奢るぞ?」

青葉「!」

提督「……」ドキドキ

青葉「はいっ!」ニコッ

提督「!そうか!」パァァ

青葉(やったぜ)

提督(やったぜ)


~食堂~

提督「さてと、俺は焼肉定食にするが青葉は?」

青葉「カツカレーで」

提督「了解……間宮さーん!焼肉定食一つとカツカレー一つお願いしまーす!」

間宮「はーい!」

間宮(カツカレーか……そういえば比叡さん特製のカレーの作り置きが……ない!?)

伊良湖(あの毒物は捨てました)

間宮(コイツ頭の中に直接……!)


・・・・・

・・・・

・・・

・・



間宮「お待たせしました!焼肉定食一つとカツカレー一つです!」

提督「ありがとうございます」

青葉「きょーしゅくですっ!」

間宮「いえいえ、ゆっくりしていってね?」スタスタ

提督「よし、食うか」

青葉「いただきます」

提督「うめ、うめ、うめ」モグモグ

青葉(ちょっと緊張するけどやるしかない!)

青葉「……それ、美味しそうですね」ジー

提督「ん?いるか?」

青葉「はい!」

提督「じゃあ……!?」

青葉「……」アーン

提督(え?いや、え?)

提督(……えぇぇ!?)

提督(い、一旦落ち着くのだ…)

提督(逆に考えるんだ、やっちゃってもいいさと……)

提督「ほれ」ヒョイ

青葉「はむっ」パクッ

青葉「……」モキュモキュ

青葉「……美味しいです」ニコニコ

提督(良かった……)ホッ

青葉(……っふぅぅぅぅ!あー緊張した!)

青葉(えっと、これで後は……)

青葉「ほら、司令官」

提督「?」

青葉「今度は青葉のカツ、食べてください」

提督「」

青葉(言ってしまった)プルプル

提督(……?)

提督(!?)

提督(……!)

提督(オーケー、とりあえず平静を保って……)

提督「おおおお、おう」アーン

提督(無理でした)

青葉「で、では!」ヒョイ

提督「んぐっ」パクッ

提督「……」モグモグ

青葉「どうですか……?」

提督「うん、うまい」ニコッ

青葉「やったぁ!」ニコッ

提督(青葉の笑顔いただきました)

青葉(我が生涯に一片の悔い無し!!)キラキラ

提督(うわっキラ付いた!そんなに焼肉美味かったのか……?)



イチャイチャキャッキャ


比叡「」シロメ

霧島「ちょっ、お姉様!大丈夫ですか!?」

大井「」シロメ

北上「大井っち!?」

山城「」シロメ

扶桑「……山城?ご飯冷めちゃうわよ?」

千代田「」シロメ

千歳(ふふっ、出遅れたわね千代田)ニヤニヤ

龍田「うふふふふ……」ニッコリ

天龍(フフフ、怖い……)カタカタ

筑摩「……」ゴゴゴ

利根「筑摩?筑摩!?大丈夫か!?ちくまー!?」


・・・・・

・・・・

・・・

・・



~夜・執務室~

青葉「……」カキカキ

提督「……」カキカキ

青葉「……」チラッ

提督「……」カキカキ

青葉(集中してますねー……今話しかけるのはやめときましょう)カキカキ

提督「……」カキカキ

青葉「……」カキカキ

提督「……」チラッ

青葉「……」カキカキ

提督(集中してんなー……今は話しかけないでおくか)カキカキ

夕立「ぽーい!」バーン

提督「うぉっ」ビクッ

夕立「ただいま戻りましたっぽい!今回の出撃も私がMVPっぽい!褒めてほしいっぽい!」

提督「全く、お前は……よくやったな、夕立」ナデナデ

夕立「ぽい!」スリスリ

青葉(ぐっ……)イラッ

提督「うりうり!」ワシャワシャ

夕立「ぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽぽーい!」ニコニコ

青葉(……)イライラ

夕立「もっと撫でてー!」スリスリ

提督「仕方ねーなー!」ワシャワシャ

青葉「」プツッ

青葉「こんのクソガキャァァァァ!」

提督・夕立「「!?」」ビクッ

青葉「夕立ちゃん!あんまり司令官にベタベタまとわりつかないでください!司令官が困っちゃうじゃないですか!」

夕立「ぽ、ぽいぃ……」シュン

提督「あ、青葉……?」

青葉「司令官も!構うなら夕立ちゃんじゃなくて私……に……」

提督「!」

青葉「……」カァァ

提督「あー、なんだその……」

夕立「ごめんっぽぉぉぉぉぉい!」ダッ

提督「えっ」

ガチャリ

提督「……」

青葉「……」

提督「あー、なんだその……」

青葉「……」

提督「気づいてやれなくて、ごめんな」

青葉「……!」

青葉(……私の気持ち、気づかれちゃいましたか……でも、結果オーライですかね……ムードもへったくれもないですけど……はぁ……)

提督「夕立に構えなくて寂しかったんだろ?」

青葉「は?」

提督(えっ違うの?)

青葉「……」

提督「……」ダラダラ

青葉「こんの鈍感クソ提督ー!」ダッガチャッ

提督「えっ」ポツーン

提督「……」

提督「えぇ……(困惑)」


~外~

青葉「はぁ……」スタスタ

青葉(流石に鈍感すぎです……)

青葉(あの人私に気があるクセに私のこと全然分かってないですね……)

青葉「司令官、はやく私の気持ちに気づいてくださいね?」ボソッ

提督「えっ」

青葉「えっ」

ゴツーン

提督「ぐはぁっ」ヒューン

青葉「えっえっ」

ボチャッ

青葉「し、司令官!?大丈夫ですか!?」

提督「ちょ、助け……俺泳げボボボボボボッ」

青葉「待っててくださいすぐ助けます!」

提督「この海……深いっボボボボボボ」

青葉「司令官、この手に掴まって!」

提督「お、おうっ」パシッ


・・・・・

・・・・

・・・

・・



提督「はぁ、はぁ……」ビッチャリ

青葉「はぁ……」ビッチャリ

提督「た、助かった……ありがとう、青葉」

青葉「いえそんな……」

提督「すまなかったな……俺が考え事しながら歩いてたから……」

青葉「そ、そんな……私だって」

提督「そうなのか……なあ、一体何を考えてたんだ?ってか、何してたんだ、青葉。こんなところで」

青葉「……」

青葉「……私には、好きな人がいるんです」

提督「……そう、か……」

提督(やっぱり、俺なんかが青葉のことを好きになるなんて迷惑だったか……)

青葉「その人は、色んな人から好かれていて」

提督「……」

青葉「みんなと仲が良くて」

提督「……」

青葉「とっても流されやすくて」

提督「……」

青葉「若干ロリコンの気があって」

提督「……」

青葉「毎日日記なんか書いてて」

提督「……!」

青葉「既にその日記によって気持ちが明かされているのにいざ会話するとヘタレになって」

提督「あお、ば……」

青葉「とっても鈍感で」

提督「……っ!」

青葉「そして、とってもお人好しで、優しい人なんです」ニコッ

提督「青葉……!」

青葉「その人の事を考えると夜も眠れなくて」

青葉「一緒にいるだけで胸が苦しくって」

青葉「それが『恋』だって気づいて」

青葉「一緒にいられる時間が待ち遠しくなって」

青葉「他の娘と仲良くしてるのを見るとモヤモヤして」

青葉「……逃げ出しちゃって」

青葉「1人でいる時にその人は現れて」

青葉「今こうして一緒に話をしているんです」

提督「……」

青葉「私は、司令官の……」

青葉「司令官のことが、大好きです」

提督「青葉……!」

青葉「返事を、聞かせてくれませんか?」

提督「……分かりきってるだろ、そんなこと」

提督「俺も……俺もお前のことが好きだ」

提督「こんな俺で良ければ、ずっと一緒に居てくれないか?」

青葉「……はいっ!」グスッ

提督「但し、だ」

青葉「……?」

提督「そのためには青葉にしてもらわなければならないことがある」

提督「ズバリ、練度上げだ」

青葉「!」

提督「俺は一刻も早く青葉の練度をMAXにし」

提督「そして、その時が来たら……」

提督「ケッコンカッコカリの指輪を贈ろうと思う」

青葉「司令、官……!」

提督「それまで頑張ってくれるか?青葉」

青葉「……もちろんです!」

青葉「練度上げは、青葉にお任せ!」

提督「はは、そりゃ頼もしいや」

提督「じゃ、戻ろうか」

青葉「はい!」ニコッ

青葉「……って、あれ?からだに……ちから……が……」コテッ

提督「あ、青葉!?」

青葉「すぅ……」

提督「……あー、そういう?」


・・・・・

・・・・

・・・

・・



~次の日・重巡寮~

青葉「っは!」バッ

青葉「ってあれ?記憶が……」

青葉「……」

青葉「ッ!」ボンッ

青葉「わた、わたしはなななにを……///」

衣笠「あ、起きたー?」

青葉「どっひぇえ!?」

衣笠「昨日はビックリしたよー、提督が青葉をお姫様抱っこしてこの部屋まで来たんだからさ」

青葉「うぇえ!?」

衣笠「それにしても……やるじゃん青葉」

青葉「うぅ……///」

衣笠「ほらほら、はやく準備して行きな!旦那さんのところへさ!」

青葉「……もうっ///」


~提督自室~

提督「眠れん」

提督「いやまあ分かってたんだけどね!」

提督「しかしもう朝か……朝日が眩しい」

コンコン

青葉「朝ですよー、起きてくださーい!」

提督「……おう、起きてるよ」

青葉「あっ、起きてたんですね」

ガチャリ

青葉「おはよーございます、司令官!」

提督「おはよう青葉」

青葉「青葉、司令官の寝巻き姿見ちゃいました!」

提督「あらやだ恥ずかしい」

青葉(あっ、確か新婚って……)

青葉「ふふふ……今日も1日頑張りましょうね!あなた!」

青葉(ってするって……)

提督「ゴフッ」

青葉「あれ?間違えた?」

提督「あってます」

提督(今なら死んでもいい)

曙「クソ提督!しょーがないから起こ……し……に……?」

青葉「ふっ」ドヤァ

曙「ッ!ッ!」ペシペシ

提督「いたっ、いたい!やめっやめろおおお!」

青葉「……ロリコン」ジトー

提督「違ぇよ!?助けて青葉!」

青葉「えー」ガサゴソ

提督「……おい何してるんだ、青葉。俺の洗濯物なんか漁って」

青葉「あった、司令官の上着」

曙「!」バッ

提督「えっ?」

青葉「おっと」ヒラリ

曙「それを渡しなさい」

青葉「なら、今日のところは引いてください」

曙「……チッ……分かったわよ、今日は引かせてもらうわ。でも……」

青葉「でも?」

曙「クソ提督はあたしのもの。それを盗もうものなら……」

曙「容赦しないわよ?」

青葉「のぞむところです!」スッ

曙「はぁ……いい匂い」ガチャリ

青葉「……大丈夫ですか?司令官」

提督「あぁ、なんとか」

青葉「なら良かったです!」ニコッ

提督(……えぇ……)


~数ヶ月後・工廠~

提督「さて、いよいよこの時がきたんだが……」

青葉「……」

提督「これを、受け取ってほしい」スッ

青葉「……はい!」

提督「じゃ、嵌めるぞ」ドキドキ

青葉「はい……」ドキドキ

提督「どうだ、何か変化はあるか?」

青葉「……?いえ、特になにも」

提督「だろうな」

青葉「?なんで……!」

提督「……」

青葉「これ、まさか……!」

提督「そうだ、それはカッコカリの指輪ではない」

提督「……正真正銘、本物の結婚指輪だ」

提督「それでも、受け取ってもらえるか?」

提督「……俺と、ずっと一緒に居てくれるか?」


青葉「……絶対、離さないでくださいね?」ニコッ


艦!


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2019-08-22 22:23:22

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2019-01-22 23:22:15

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