2018-10-16 17:20:40 更新

概要

キャラ崩壊注意!


前書き

最後はちょっと無理矢理なので、思う存分厳しい評価をお願いします。


「はぁ……」

最近、何故だか分からないけれど提督のことばかりが頭に浮かぶのよね……。

「何故なのかしら……」

「やましろさん、おこまりですか?」

妖精さんが話しかけてきた。

「えぇ、ちょっとね……」

「なんでですか?」


・・・


「あー、なるほど」

笑って頷く妖精さん。

「理由が分かるの?」

そう問いかけると。

「ええ。ま、よくあることですね」

「そうなの?」

「はい。いちおうおくすりだしておきますね」

「薬?」

私、薬は苦手なのよね……。

「はい、あすのあさにのんでいただければけっこうです。これですこしはらくになりますよ。あじは……さんまにしときます」

秋刀魚味の薬……。なんか嫌ね。

「ま、貰っておくわ。ありがとうね」

「いえいえー、おだいじにー」

妖精さんは笑顔で去っていく。


・・・


「ていとくさん、いますかー?」

「ああ、いるよ。どうしたんだ?妖精さん」

執務室にいると、妖精さんが入ってきた。

「いえ、あしたからおもしろいことになりそうなので、はやめにれんらくをと……」

「面白いこと?」

おかしいな、明日は特になにもなかったはず……。

「はい。まぁ、たのしみにしといてください」

「?……分かった、覚えておこう」

「では、しつれいしました」

「ああ」

出ていった……。なんだったんだ?


・・・


「……朝ね。またあまり寝られなかった、不幸だわ……」

寝る時になると決まってあの人の顔が頭に浮かぶ。

「山城?しっかり寝ないと、身体に悪いわよ?」

ああ、やはり姉様はお優しい……。

「いえ、大丈夫です!さ、ご飯食べに行きましょう!」


・・・


「ふう、やっぱりご飯は美味しかったわね、山城」

「はい、姉様!」

朝食を食べ終えたあと、本当に秋刀魚味だった薬を飲んで提督から指示をもらいに行く……ところまでは良かったの。


・・・


「お、来たな」

「はい、扶桑、参りました」

「同じく山城、来ました」

扶桑型姉妹。2人は本当に仲がいいな。

「提督、本日の出撃は……」

扶桑が促してくる。

「ああ、2人は……そうだな、演習するか。相手は伊勢と日向でいいか?」

「はい。扶桑姉様、頑張りましょうね!」

「ええ」

「よし、準備しててくれ」

「はい。失礼しました」

「……」

「……山城?」

何か様子がおかしいな……。

「姉様、先に行っててください」

「……?」

「いいから」

「……分かったわ。提督、失礼しました」

「ああ……」

扶桑が出ていき、山城と俺の2人きり。やはり何か様子がおかしいな……。


・・・


「提督、週末に2人で出かけませんか?」

気がつけば、そんなことを口走っていた。

「……え?」

「だから、デートですよデート」

自分が何を言っているのか分からない。勝手に口が動く。

「お、おう……いいけど」

提督も困惑している。

「ホントですか!?やったぁ、嬉しいです!」

……誰よ、こんなの私じゃないわ。絶対に別の誰かよ。そう、金剛さんみたいな……。提督Loveな感じ!?

「……でもなんで急に?」

「なんだっていいじゃないですか!とにかく、そういうことなので週末は空けておいてくださいね」

「あ、ああ」

「では、失礼しました!」


・・・


山城が急におかしくなった理由には心当たりが……。

「妖精さん」

「はい、どうしました?ていとくさん」

「面白いことって……」

「ああ、あたらしくはじまるあにめのはなしです」

「……そうか、邪魔したな」

「いえいえー」

……妖精さんじゃないだと?


・・・


いやー、あぶなかったです。すこしでもくちをすべらせていたらころされてました。やましろさんに『ていとくさんにたいしてすなおになるくすり』をもったことがばれたら……。


・・・


「ぁぁあ……」

「山城……?顔が赤いわよ?」

姉様が心配そうに声を掛けてくる。

「なんでもないです……」

「本当に?何かあったらすぐに私か提督に言うのよ?」

「はい……」

その提督が問題なんですよ……。なんでデートなんか……。

「……笑顔になっているわね、これなら心配いらないわ」

「……え?」

「だから、山城は今すごく嬉しそうな顔をしているもの、心配いらないと思うのだけれど……」

「……え、ええぇぇぇぇぇ!?」

……嘘、なんで!?私、今そんな顔をしているの!?デートなんて嬉しくないんですけど!?

「そそそそんな事より!早く演習場に行きましょう!」

「なんで焦っているの?」

「あああ焦ってなんかないですよ!?」

……あーもーどうしちゃったのよ私ぃ!


・・・


「えーと、結果は……扶桑たちがSの完全勝利か。良くやったな、扶桑」

「そ、そんな……照れてしまいます」

普段の山城なら『褒め殺して姉様に近づこうという魂胆ですね、そうはさせません!』とか言ってきそうなものだが……どうでる?

「……私は褒めてくれないんですね」

拗ねた!

「い、いや山城も凄く活躍していたな。うん、よくやったぞ山城」

「でしょう?もっと褒めてください」

あれ、なんかめんどくさいタイプのやつ?

「山城、提督に迷惑をかけるのは……」

よし、ナイスタイミングだ扶桑。

「……姉様ばっかりズルいです!私だって提督にたくさん見てもらいたいんです!」

あっれぇ〜?おかしいな〜、話が余計拗れたぞ〜?

「まぁ……」

扶桑が驚いている。俺も。

「もういいです!また後で来ますから、そのとき褒めてください!失礼しました!」

……えぇ……。

「……初めての喧嘩……あぁ、空はあんなに青いのに……」

「ふ、扶桑」

「……はい、なんでしょう」

「山城がおかしくなったら教えてくれ」

「はい……」

今日の山城は絶対におかしい。しばらく様子を見ておかなければ……。


・・・


「私は、なんてことを……」

さっきも、私が私ではなかった。あの人のことばかり考え、扶桑姉様を傷つけてしまった。

「何なのよ、もう……」

それに加えて『褒めて』発言。もう恥ずかしいったらありゃしない。

「山城?いる?」

「!はい、います!」

「そう、入るわね」

そう言って部屋に入ってきた姉様は、何故か笑顔。

「あの、姉様……」

「なぁに?」

「さっきはすみませんでした……姉様に嫉妬しているような発言に加えてあの態度……」

思い出せば思い出すほど辛い。自分を殴りたくなる。

「それはもういいのよ、私もちょっと驚いただけで、もう気にしてはいないわ」

「姉様……!」

ああ、なんてお優しい。だから、私は姉様が好きなのだ。

「それにしても……ふふ」

「姉様?」

姉様が急に笑い始めた。一体何が面白いのだろう……。

「……なんでもないわ、ごめんなさい」

「はぁ……」


・・・


山城に春が来た。さっきの出来事だけで分かる。私の妹は提督のことが好きなのだと。今は、ただ喜ぶ。……想い人が同じだという事実は置いておいて。

「それにしても……ふふ」

「姉様?」

「……なんでもないわ、ごめんなさい」

「はぁ……」

恐らくこの子はまだ自分の気持ちに気づけていない。それに気づくのはあなた自身よ、山城。


・・・


「来ました」

山城が来た。

「来ちゃったか……」

困ってしまうのも無理はないよな、うん。

「早速褒めてください」

しまった、先手を取られた。褒めるしかないか……。

「……分かった、なにかして欲しいことはあるか?」

褒めるときは何かを要求してくる場合が多い。ならいっそ先に何か要求させることにした。

「そうですね……あすなろ抱き、撫で撫で、耳元で囁く。この3つでお願いします」

ドギツいの来ちゃったかー。

「え、えーと……」

なんとかやんわり断ろうとした矢先。

「ダメ……ですか?」

涙目+上目遣い。コンボ入りましたわ。


・・・


コンボにやられた俺は、結局山城の要求を全てすることになった。

「……ほら、どこかに座れ」

「なら……ここで」

俺の椅子かよ……。

「……」

「早くしてください」

……えぇい、こうなりゃヤケだ!

「えいっ」

「!」

まずはあすなろ抱き。

「で……」

「……♪」

しばらくしたら右手を撫で撫でへと移行。そして最後は……。

「……よくやった、山城。凄いぞ、さすがだな」

「……ふやぁ……」

今とても山城とは思えない甘い声が聞こえた気がするが……まあ大丈夫だろう。数分間はこのままにしといてやろ……。

「失礼するよ……って、え?……あぁ、失礼したね」

見られた。絶対見られた。時雨に見られた。

「や、山城……?今、時雨に……」

「んっ……っふ……」

……あれ?これ不味くね?

「ん……ぁっ……」

よく見ると、山城の顔は紅潮している。

「ぅ……ぁう……」

少し息も荒い。

「あっ……ふゃっ……!」

これは不味い!

「んぁぁっ……!」

「すまん、もう終わりだ」

「えっ……?」

危なかった、トロ顔になってやがる……。

「……もう、酷いです」

え、俺が悪いみたいな雰囲気に……。

「……いいですよ、続きは今度で」

「あ、あぁ……」

……ん?続き?

「週末、楽しみにしててくださいね!」

「お、おう」


・・・

ああああああああぁぁぁ!私はなんて事を!あの人に甘えて、しかもあんな声や顔まで……うぅーっ!

「大丈夫かい、山城」

「うぇっ!?……ってなんだ、時雨ね」

「さっきのあれは驚いたよ」

さっき……?

『や、山城……?今、時雨に……』

「!」

「え、まさか気づいてなかったの?」

「う……」

「う?」

「うわぁぁぁぁぁぁー!」

「えぇ……」


・・・


「ということがあってね……」

「あらあら、山城ったら……ふふ」

ことのあらましを扶桑に伝えると、扶桑は笑った。でもね?目が笑ってないのさ。これは目の前で見た人にしか分からないだろうけど、めちゃくちゃ怖いんだ。一体扶桑型姉妹になにが……?

「じゃ、じゃあ僕はもう行くね」

「ええ、ありがとうね。時雨」


・・・


あれやこれやと考えているうちに週末。

「デートです!」

「そ、そうだな」

ココ最近の山城は、以前と打って変わって俺に明るく接してくれるようになった。ちょっと距離が近すぎる節もあるが……。

「予定は立てて来ました!」

「お、おう……」

めっちゃ笑顔。

「提督とのデート、想像するだけでも楽しみです!」


・・・


誰かとめてぇぇー!

「デートです!」

「そ、そうだな」

いやぁぁぁぁ!恥ずかしいぃぃぃ!

「予定は立てて来ました!」

「お、おう……」

違うの提督!何故だか『デートならここに行きたい!』って頭に浮かんできただけなのぉぉぉ!

「提督とのデート、想像するだけでも楽しみです!」

あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?楽しみになんかしてない、してないんだからぁぁぁぁぁ!


・・・


今日は朝から山城が笑顔で出掛けていった。

「おーい、扶桑」

「あら、どうしたの?時雨」

「提督を知らないかい?」

提督……?そういえば見てないわね。

「いえ、知らないけれど……」

「そうか、ありがとう……あれ、山城は?」

「朝から笑顔で出掛けていったわよ?」

「珍しいね、いつもなら『姉様、お出掛けしませんか?』とか『姉様!あんな男となんか話さずに私と話しましょう!』とか……」

「そうね、少し違和感があるわ」

……あ。

「……ん?どうしたんだい、扶桑。そんな怖い顔をして」

「いえ、少しだけ山城に話があるのよ。帰ってきてからだけれどね」

「そう?ならいいけど……じゃ、僕は提督探しに戻るから」

「あ、時雨?恐らくだけれど、提督は鎮守府にはいないわよ?」

「……なるほど、大体分かったよ」

流石時雨ね、もう私と同じ結論に。

「……時に扶桑、遊園地に行かないか?」

「あら、それはどうして?」

「憂さ晴らしと、もう一つは……」


・・・


「や、山城。最初はどこに?」

あまりハードルの高いところでないといいが……。

「そうですね……。提督、ショッピングモールと遊園地どっちがいいですか?」

な、なんだと!?週末だからショッピングモールには皆いるだろうし、いきなり遊園地はハードルが高すぎる!

「ま、今日行かなかったほうは今度行くんですけどね」

はい詰み。もういいや、キツいのは早めに……。

「じゃ、じゃあ今日は遊園地に行こうか」

「はいっ!」


・・・


「着きました!」

「遊園地なんて久々に来たな」

「早速中に入りましょう!」

ああ、遂に着いてしまったわ……。しかも、券を買う場所に誰も並んでいないから直ぐに入ってしまう、不幸だわ……。


・・・


「私、あれに乗りたいです!」

コーヒーカップか……。まさにデートって感じだな。

「いいぞ、行こう」


・・・


「やっぱりいたね、僕の勘の通りだ」

「ええ、時雨の幸運は凄いわね」

あの後時雨が言ったもう一つの理由は、勘が遊園地に行けと騒ぐからだそう。……勘が騒ぐってなんなのかしら。


・・・


「楽しかったですね!」

「おう!」

なんだろう、この高揚感は。久々の遊園地にテンションが……!

「次はあそこ!あそこがいいです!」

「おう、行くぞー!」


・・・


「えらく楽しそうだね」

「ええ、本当に……」

僕は今扶桑と一緒にコーヒーカップで回っている。コーヒーカップに乗るのは初めてで、本来なら楽しいんだろうけど、あまり楽しくないように感じる。

「楽しいですね、提督!」

「あ、ああ」

恐らく、あのカップルのイチャイチャを見せつけられているからだろう。

「扶桑」

「何?」

「なんでだろう、今あの二人を殺したい衝動に駆られているよ」

「奇遇ね、私もだわ」


・・・


「そろそろお昼時ですね」

「そうだな、えーと……」

MAPを見てどこに飲食店があるか確認。

「よし、見つけた。行くぞー」

「あっ、待ってください!ご飯を食べたあとだとまずいので、今の内に酔いそうなやつ全部乗っちゃいましょうよ!」

「お、いいな!」

さて、まだまだ楽しむぞー!


・・・


「……お腹が空いたわね」

「僕もさ」

「どうしてあの二人はあんなに動けるのかしら……」

「さあ、分からないけど……」

「とても楽しそうね……はぁ」

不幸だわ……。


・・・


「さて、昼飯だ昼飯。はよ食うぞ」

「はい、あの……」

「ん?どうした、山城」

「あーん、してもいいですか!?」

おおう、凄い勢い……。

「もちろんいいぞー」

「ありがとうございます!」

あぁ、すっごい嬉しそう……。

「では、遠慮なく……どうぞっ!」

「おう……んむ」

「どうですか?」

「美味いな」

「売り物ですし」

「そんな夢のないこと言うんじゃない」

「そんなことより、あーんの感想ですよ!」

「……うん、嬉しかったぞ」

なんか照れくさいな……。そういえばこれデートだったな、遊びすぎて忘れてたわ。

「ふふっ、私も嬉しいです!」

……。


・・・


「……時雨」

「言うんじゃない、解るから……」


・・・


「美味しかったですね!」

「そうだな」

ああ、どんどん雰囲気がデートっぽく……。

「次はどこに行きます?」

でも、提督と色々回るのは楽し……はっ!楽しくない!楽しくなんかないわよ!

「まだ行ってない奴……緩めに観覧車でも行くか?」

「あ、そこは最後がいいです」

そこ最後にって完璧デートじゃない!……悪くnじゃない!なんでなのよ!

「そ、そうか……」

「あれ行きましょあれ!」

「あれ?あぁ、鏡のやつか。よし、行くぞー」

うぅ……何なのよこの変な気持ちはぁぁぁ!


・・・


そろそろやましろさんのくすりのこうかがきれますね……あたらしいくすりもいちおうじゅんびしておきますか。


・・・


「ねぇ、時雨」

「どうしたんだい?」

「私、そろそろ仕掛けてもいいと思うの」

「仕掛けるって?」

「それは……」


・・・


「なんか変な感じだったなー」

「そうですねー、自分が何人もいると不思議な感じになります!」

……おかしい。さっきまでは楽しめてたのに、急に山城のことだけが頭に……。

「あら、提督に山城?こんなところで何をしているの?」

……えっ?

「僕もいるよ」

え?

「あら、扶桑姉様に時雨」


・・・


ままま不味いわ!なんで2人がここに……!?

「私たち、デートしてるんです!」

ちょっ。

「あらまぁ」

「2人ってそんなに仲がよかったのかい?」

ああ、不幸だわ……。よりにもよって2人にバレてしまうだなんて……。

「ええ、それはもう!」

それにしても……はやく『私』を止めないと不味いわね、このままじゃ私本当に提督と……ふふって違うから!別に嬉しくなんかないから!

「あら、それじゃあ私達はお邪魔ね。時雨、行くわよ」

「分かった。提督、また今度僕ともデートしてねー」


・・・


……さて、観覧車に着いた訳だが。

「提督、はやく行きましょう!」

「あぁ……」

つけられてるな……。誰だ?この気配……なんだ、あいつらか。

「提督?」

「すまん、すぐ行く」


・・・


「バレた?」

「ええ、恐らく」

「あちゃー、もう?」

「でも、こちらに干渉する気はないみたいよ?」

「じゃ、まだ大丈夫だね。まだついていこう」


・・・


「……」

「……」

……やっぱり、俺は山城が好きなようだ。この変な感覚は、昔に味わったことがある。近所の姉さんに、一目惚れだったな。そのあとすぐに姉さんは引っ越したけど。……さて、そろそろ勇気を出すか。昔みたいにならないように。

「……山城、話がある」


・・・


「……山城、話がある」

……え?これ、もしかして……。

「はい、なんですか?」

「俺は……」

ここここ告白!?私、提督から告白されちゃうの!?今の『私』は、絶対OKしちゃう……!

「俺は、お前のことが好きだ。ケッコンしてくれ」

「……」

……あれ?『私』が……私に戻った?

「返事を、聞かせてくれないか」

……最後は、私の本心をってわけね。

「……」

「……私、最近おかしかったんです」

今日のデートで分かった。

「……?」

「提督といると、自分が自分じゃない感じで」

『私』は紛れもない私自身だったのだと。

「はぁ」

「今日のデートも、まるで私とは別の人が勝手に提督とデートをしているみたいで」

……まぁ、提督は悪い人ではないみたいだし。

「……」

「……それでも、それは私。心のどこかに、提督のことが大好きな自分がいたんでしょう」

今は……その告白を、受けることにしましょう。

「……!」

「……だから私も、提督のことが大好きです」


・・・


「……だから私も、提督のことが大好きです」

……良かった、断られるかと思ってヒヤヒヤした。

「こちらこそ、不束者ですが」

「……そうか、ありがとう。書類一式は鎮守府に置いてあるから……ん?」

ポケットには、指輪が。

「……ま、いいか。山城、指をだせ」

「はい!」

初デートでケッコンカッコカリとか、これもう分かんねえな。ノリだノリ、勢いに任せちゃえ!

「……よし」

「……ありがとう、ございます!」

山城は、涙目になりながら笑っている。俺も泣きそうだが、ここは男の意地でこらえた。

「……あ、そうだ」

「なんですか?」

「もう俺に対しては敬語じゃなくていいからな」

「え、でも……」

「てか俺がそうしてほしい」

「……そう、ならそうするわ」

親しい人に敬語を使われるってのはなんか合わないからな。これでよし。

「じゃあ、これからもよろしくな、山城」

「ええ、こちらこそよろしく、提督」


艦!


〜山城改二〜


「あ、ふそうさん。やましろさんしりませんか?」

「あら、今は提督とデートをしているわよ?」

「またですか……」

「本当に、仲がいいわね……」

少しだけ、妹が憎いと思ってしまう。ああ、私はなんて情けないのだろう……。

「そうだ、ふそうさんにはつたえておきますが、やましろさんのようすがおかしかったのは、すなおになるくすりをのませたからなんです」

「まぁ……そうだったのね」

今度私も貰おうかしら……。

「ほう、それは初耳だな」

「そうね、詳しく聞かせてもらいたいわ」

……。

「かんべんしてくださいぃ!」

「ふざけんな!山城になんてもん飲ませてんだ!」

「提督、落ち着いて。私は別に嫌な思いはしてないから、ね?」

「……取り乱した、すまない」

「そうだそうだー」

「調子にのんな」

「姉様、この妖精からは何ももらっちゃ駄目です。分かりましたか?」

「ええ」

……ごめんなさい、山城。後でもらうわ。

「そういえばやましろさんにようじがあったんでした。改二のはなしなんですが……」

「お、やっとか。遅かったな」

「改二?」

「ああ、改二というのはだな……」


・・・


「取り敢えず改装はしてみたんだけど……」

「……」

山城改二が俺に話しかけてくる。

「なんで目を合わせてくれないの?」

「……目のやり場に困る」

そう。なんか……エロい。

「もう、なに照れてるの?既婚者のくせに」

近寄ってくる気配。

「……まだカッコカリだろう?」

「ケッコンには違いないわよ。というわけで、えい」

無理矢理顔を山城のほうに向けさせられる。

「……」

「真っ赤ねー」

「うるせえ……」

目を合わせていられない。ずっと合わせていたら理性が……。

「ところで提督」

「……ん、どうした」

「姉様改二は?」

「練度が足りん」

「あっ……ふーん」


〜時雨改二〜

「時雨ー」

「どうしたんだい?」

「練度が改二の条件に達したから、時雨も改二にしたいんだが……」

「改二か……」

「どうだ?」

「面白そうだね、いいよ」


・・・


「どうだい?新しい僕は」

「……なんというか、犬?」

「え」

「ほらこれ」

「ひゃうっ」

「どう見ても耳だろ」

「か、鏡ない?」

「ある」

「見せて!」

「ほれ」

「……ほんとだ、耳が生えてるように見える」

「だろ?」

「つまり、僕は提督の犬ってことでいいのかな」

「え」

「僕は提督の忠犬。頼りたくなったらいつでも頼ってね」

「はあ……」

「じゃ、山城たちにも見せてくるよ。改二、ありがとうね」

「おう」

「……またね、ご主人様」

「!?」


〜扶桑改二〜

「扶桑」

「はい」

「改二だ」

「はい」


・・・


「どうだ?」

「いいですね」

「だろ」

「……何あれ」

「ああ、山城は知らないか。時々提督はあんな感じになるんだ」

「え、1度もなったことないわよ?」

「それは山城に対してだけさ。機嫌がいい時はあんな感じだよ」

「あれで機嫌がいい……?あの無口なのが?」

「うん」

……まぁ、私だけ特別ならいいか。


〜練度MAX!〜

「やったな、山城」

「ええ、長かったわね」

「なにか欲しいものとかあるか?」

「じゃあ、前みたいに褒めてほしいわ」

「え、あれをまた?」

「ええ。今度は……その先までいってもいいんですよ?」

「なっ」


・・・


「姉様、聞いてください」

「どうしたの、山城?」

「子供が、出来ましたー!」

「まあ、おめでとう」

「ありがとうございます!」

「じゃあ、艦娘は引退するの?」

「いえ、育児休暇だけ頂いて、落ち着いたらまた戦います。護るものがあると、それだけで強くなれますから」

「あら、山城も成長したわね」

「まぁ、そういう訳なのでよろしくお願いします」


・・・


「とうさん!」

「ん、また勝手に入ってきたのか。愛い奴め!はっはっは!」

「……あなたもすっかり親バカね」

「どうした?こいつが懐いてくれないのか?」

「いえ、最近あなたに構って貰えないから寂しいのよ」

「……そうか、すまない。お前は俺の大切な嫁だもんな」

「分かってくれればいいんですよ」

「また今度、3人で一緒に出かけるか!」

「はいっ!」


今度こそ艦!


このSSへの評価

3件評価されています


crazy(2代目)さんから
2019-04-25 16:10:28

楽々会長さんから
2018-10-17 23:47:44

SS好きの名無しさんから
2018-10-16 20:22:41

このSSへの応援

2件応援されています


楽々会長さんから
2018-10-17 23:47:44

SS好きの名無しさんから
2018-10-16 20:22:41

このSSへのコメント

1件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2018-10-16 20:24:08 ID: isiKQvqb

平成30年『防衛白書』86頁

💀韓.国.🇰🇷💀

19年連続で『軍拡』実施

特に『ミサイル・海軍・空軍』の『軍拡』が顕著である。

極めて危険な『兆候』

かが『流石に気分が高揚します。』


このSSへのオススメ

3件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2018-10-16 20:23:25 ID: isiKQvqb

平成30年『防衛白書』86頁

💀韓.国.🇰🇷💀

19年連続で『軍拡』実施

特に『ミサイル・海軍・空軍』の『軍拡』が顕著である。

極めて危険な『兆候』

かが『流石に気分が高揚します。』

2: 楽々会長 2018-10-17 23:48:37 ID: 6O0UNgh3

これは良いものだ・・・

3: SS好きの名無しさん 2018-11-12 17:26:23 ID: S:X5cwin

山城モノはありがたい


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