2018-10-30 17:39:28 更新

概要

蒼龍の九九艦爆をはみ出させたい


前書き

二航戦育成してないから分かんないよ、大体作者の独断と偏見で構成されてるよ!それでも良いよっていう優しい御方だけ入っていいよ!


「なぁ、蒼龍」

「はい、なんでしょう?」

「ケッコンカッコカリって何?」

「結婚(仮)……ですか?私には分かりませんが……」

「いや、カタカナ表記みたいだな。この書類にはそう書いてある」

「あ、書類あるんですね」

蒼龍は軽く書類に目を通し、俺の方に向き直る。

「大体分かりました」

「マジでか」

さすが蒼龍。辞書レベルのページ数がある書類の内容を数分で。

「ケッコンカッコカリというのはですね……」


・・・


「色々と疑問があるんだけど」

「はい、どうぞ。分かる範囲でお答えしましょう」

「まず1つ目。指輪形状の必要ある?」

「装備スロットに置く必要がないという利点があります」

「2つ目。なんで左手薬指なの?」

「書類には『そういうものなので深く考えてはいけない』と」

「3つ目。これ絶対故意的に仕組まれてるよね。指輪を左手薬指にって。挙げ句の果てにケッコンなんて名前だよ?」

「いや、全ての偶然が重なった結果らしいですよ?大本営曰く」

……で、1番悩ましい問題は。

「ケッコンカッコカリって絶対?」

「いえ、別にしなくてもいいのですが、しないことにメリットはありません」

そうなんだよなぁ……。俺まだ未成年だし結婚は大人になったらって決めてたんだけど、人類の平和の為の行動と天秤にかけるとなぁ……。

「ま、まぁまだ強化する予定はないし一旦直しておくよ」

「えっ……」

「え?」

「いえ、なんでもないです。ケッコンカッコカリについては皆さんに公表しますか?」

「や、まだやめとく」

俺は皆に『誰とケッコンするんだろう……』みたいな好奇の視線を向けられた中で生活出来る自信ないし。

「分かりました。では、以降は機密事項として扱います」

「ああ、よろしく」


・・・


「ってことがあってさー」

「え、いいの?それ機密事項なんでしょ?」

「飛龍にならいいの!」

「まったく蒼龍は……」

「それにしてもさー」

「何?」

「あの流れだったら私とケッコンするでしょ?普通なら」

「さすがにそれは無いんじゃないかな」

「そうかなー……ま、いいや。遠征行ってくる!」

「行ってらっさーい。……さて」


・・・


「提督ー」

「飛龍か、どうした?」

「今蒼龍いないよね?」

「ああ、今日は遠征に行ってるはず……」

なんでそんなことの確認を?

「なら提督とイチャイチャしても良い訳だね」

「は、え……は?」

聞き間違いかな、おかしいぞ?今確かにイチャイチャって聞こえた気がしたが、聞き間違いだよな?

「ほら、私ってもう練度MAXじゃん?」

「あ、ああ。そうだな」

「で、よく世の中では練度=愛情って言われてるじゃん?」

え、何それ初耳。

「だからイチャイチャしても問題ないよね!」

「うん問題しかないね!」

「なんで?せっかく美少女とイチャイチャ出来るんだよ?ほら、よく言うじゃない。据え膳食わぬはなんとやらって」

「うんまあそうなんだけどさぁ、展開が雑すぎない?」

1,押しかける

2,蒼龍の所在確認

3,イチャイチャしよう

訳が分からないよ……。

「ねーいいじゃん!恋人もしくは夫婦みたいにイチャイチャしようよー!」

「よーし落ち着こう!一旦落ち着こうか飛龍!ほら深呼吸!」

「ヒッヒッフー、ヒッヒッフー……」

「ああもう面倒くせぇ!」


・・・


「やっと落ち着いたか。何故急に……その、俺とイチャイチャしようと?」

「いやー、私あるものを狙っててさー」

「あるもの?」

「ケッコンだよ、ケッコン」

「け……」

結婚……!?

「No、結婚じゃなくてケッコン。OK?」

「……おい待て、なんでそのことを知ってる?」

機密事項だったはずなんだが……。

「なんだっていいじゃん、細かいことは気にするな!ってね」

「はぁ……つまりアレか?ケッコンカッコカリで強化してほしいのか?」

「んー、ちょっと違うね。まあそれもあるけど、1番の理由は分かるでしょ?」

……大体の予想はつくが、もし間違っていたら恥ずかしいな。

「……つまり?」

「もう、意気地無しなんだから。私は提督とケッコン……その内結婚したいの」

わお、予想外。結婚まで見据えてたんだね!……じゃねえよ!

「ごめん、まだ今は……」

「分かってる、結婚の真似事でも大人になってからがいいんでしょ?」

なんだ、分かってるじゃないか。なら……。

「でも恋人ならいいよね?」

……反論できない。しかし、まだ恋愛はしたくないのだが……。

「ってことで、ケッコンするまでの間は付き合おうと思った訳さ」

くっ、かくなる上は……。

「たも……」

「大丈夫大丈夫!多聞丸も許してくれるって!」

ああ、逃げ道が……。仕方ない、とりあえず話を聞こう。

「……どうして俺のことを?」

「それはねー……」


・・・


私は人と接するのが怖かった。あの日、自分だけが生き残って、大事なモノを失う辛さを知ったから。もし、また大事なモノを失うようなことになったら、二度と立ち直れないから。艦隊の皆もそのことには気づいてたみたいで、あまり私には話しかけなかった。でも、唯一私に歩み寄ってくれたのが、提督だった。

「飛龍、ちょっといいか?」

「……何か、ご用ですか?」

「いや、もうご飯は食ったのかなって」

「まだですが、それが何か?」

「良かった、その、飛龍さえ良ければ……一緒に食べないか?」

「……分かりました、御命令とあらば」

この人がこの人なりに、味方を作らない私と打ち解けようとしてくれていることが分かった。でも、私にはまだ勇気がなかった。

「おーい、飛龍」

「……なんですか?」

「次の作戦なんだが……」

「はぁ、またですか……いいですよ、手伝います」

「すまない、助かるよ」

しかし、提督は何度でも歩み寄ってくれようとした。その優しさに、いつも私は助けられていた。その時から、少しずつ提督と打ち解け始めることができた。そして、自分の現状を相談しようと決断した。

「あの、提督……」

「ん?飛龍か、どうした?悩み事ならなんでも聞くぞ?」

「実は……」

提督は、私の話を真剣に聞いてくれた。そして。

「大丈夫だ、安心しなさい。お前の大切なモノは、俺が守ってやるから。だからお前は、安心して皆と仲良くすればいいさ」

その言葉を聞いた私は、情けないことに泣いてしまった。すると提督は、優しく抱きしめて頭を撫でてくれた。

「うっ……ぅあぁ……」

「もう大丈夫、1人で抱え込まなくてもいいんだ」

「提……督……!……あり、がと……っ!」

そうして、私の大事なモノ第1号は提督になった。


・・・


「……って感じで好きになったんだー」

「そういや飛龍が急に親しくなったのもあの後からだったな……」

「で、どう?私と付き合ってくれる?」

……ここで曖昧な答えを返すのもなぁ……。

「……すまない、今はまだ……」

「……そ。今は、なんだね。じゃあ、いずれは付き合ってくれるってことで今回はチャラにしてあげる」

「……本当に、すまない」

「ふふ、気が変わったらいつでも言ってね!」

……飛龍は強いな。俺なんかより、よっぽど。


・・・


「で、これはどういうことですか?」

「お、落ち着け蒼龍。これはだな……」

「問答無用!手伝いますから、今から終わらせますよ!」

「うへぇ……」

あのあとも少し飛龍と話し込んでいたせいで、仕事が半分近く残っていた。それを蒼龍にバレないように隠そうとした瞬間、帰ってきた蒼龍に見つかった。

「まったく、飛龍は……提督、飛龍とは一体何を?」

「告白された」

「」

「お、おい蒼龍?」

「」

「……おーい」

「」

「おーい」

「」

「おぉーい!」

「はっ!」

なんだコイツ、フリーズしてたぞ。

「し、失礼。その、少し席を外しても?」

「か、構わないよ」

「では」


・・・


「飛龍っ!」

「わ、蒼龍。どうしたの?」

「あななな、貴女ねぇ!てっ、提督に、ここここここ告白なんてしたの!?」

「うん、したよ?折角のチャンスなんだもん。逃す訳にはいかないよ」

「チャンス!?そんなの……はっ」

「そう、ケッコンカッコカリ」

「不覚……」

「で、今はまだ駄目だけど、いずれ付き合ってくれるってことになったよ」

「なんですって!?」

「ふふん、羨ましいでしょー」

「こうしちゃいられない!ちょっと行ってくる!」

「私から提督を奪おうなんて考えないほうがいいよー……って、聞いてないか」


・・・


「提督!今度の週末、一緒に出かけましょう!」

「ああ、いいけど。何か足りない備品でもあったか?」

急に飛び出してったと思ったら開口一番にこれか。備品の確認にでも行ってたのか?

「いえ、そういう訳では……とにかく!いいですね!?」

「お、おう……」

……何だったんだ?


・・・


週末。

「では提督、早速参りましょう」

「そうだな……」

蒼龍は珍しく私服姿で俺を待っていた。そして、一瞬見惚れてしまうのも仕方ないほどに、似合っていた。

「どうしたんですか?」

「い、いやなんでもないよ」

「そうですか。早く行きましょう」

「わ、分かった」

ここで、『似合ってる』の一言でも言えればなぁ……。やっぱり俺にはまだ恋愛は無理だな。


・・・


2人で街を歩いていると、敵意のある視線を感じた。俺たち2人というよりは、俺に集中しているようだ。まあ理由は分かっているのだが、どうしようも出来ない。

「提督、その……手を繋いでもよろしいですか?」

火に油を注ぐような真似を……。いや、蒼龍は悪くない。勝手に見てるあいつらが悪いんだ。

「……いいよ、ほら」

「ありがとうございます」

周りからの敵意が殺意にグレードアップした気がするが、諦めて無視した。


・・・


「着きました」

「ショッピングモールか、来るのはいつぶりか……」

「えっ?」

「ここ暫く鎮守府から出てなかったからな……」

かれこれ2年は鎮守府生活をしていたはずだ。

「なら、今日は楽しまないといけませんね」

蒼龍は優しく微笑みかけてくる。その顔にドキッとしてしまったのは言うまでもない。


・・・


「少し見ない間に結構変わったな……」

「少しじゃないでしょうに……どこか見たいお店はありますか?」

「んー、3階におもちゃ屋あるだろ?あそこがいいな」

「……」

今こいつ絶対失礼なこと考えてるな。

「まあ、行ってみりゃ分かるさ」


・・・


「おう、久しぶりだな。元気にしてたか?」

「ホントに久しぶりだねー……こっちは元気だけど、そっちこそ元気?」

「勿論だ。提督たるもの体調は崩せないさ」

「お堅いねぇ」

「あの、提督。この女性は……?」

「あら、彼女?」

「違うぞ姉さん。蒼龍、この人は俺の姉だ」

「あら、提督の……?初めまして、義姉さん。私、航空母艦蒼龍です」

「蒼龍ってあの?」

「あの、とは?」

「いつも弟がお世話になっております!不出来なやつですが、面倒見てやってくださいね!」

「え?え?」

「すまない、蒼龍。1度姉に秘書艦の蒼龍のことを話したら、『あんたの嫁さんにしちまいなよ!』とかしつこくてな」

「よ、嫁さん……?」

「何?まだ2人は結婚してないの?」

「してない!それを言うなら姉さんだって!」

「私はいいの、私は。あんたは戦争に深く関わってるんだから、いつ死んでもおかしくないでしょ?」

「それは……そう……だけど……」

くそう、正論なんて嫌いだ!

「ま、そういうことだから蒼龍ちゃん、弟のことはよろしくね!」

「は、はい」


・・・


「次はどこに?」

「そうですね……映画でも観ましょうか」

映画か。懐かしいな、ゴ〇ラとか観たなぁ……。

「蒼龍は何か観たいものはあるか?」

「これが観たいです」

「これか。分かった」


・・・


「いらっしゃいませー!」

「この映画の、この席とこの席をお願いします」

「カップル割引でよろしいでしょうか!」

「カ……」

カップル!?

「はい、それで」

蒼龍!?

「では、合計……」


・・・


……映画の内容が頭に入ってこない。『カップル』というワードが頭の中いっぱいに広がっている。どうしたものかと隣の蒼龍を横目で見ると、ちょうど蒼龍もこちらを向いたようで、目が合ったら微笑んできた。心臓のバクバクが止まらない。結局、映画の内容はまったく分からなかった。


・・・


「いい映画でしたね」

「そ、そうだな……」

「次はどこがいいですか?」

「蒼龍が決めていいぞ」

今の俺は冷静じゃないし、久しぶりすぎてどこに何があるのかすら分からない。

「では、そろそろお昼時ですのであの店に」

言って蒼龍が指差したのは、如何にも『カップル専用』といった雰囲気を醸し出す店だった。


・・・


「……」

「ほら、提督。何を頼むんですか?」

「あ、ああ……そうだな、これを」

とても落ち着かない。店の雰囲気もそうだが、何よりカップル客が多いのだ。こんな状況に耐えられる訳がない。もうやだ。


・・・


「提督、料理が来ましたよ。食べないんですか?」

「食べるさ、いただきます……」

何としてでも早くこの店から出たい。急いで食おう。

「提督、1口ください」

「ん?いいぞ、好きなだけ持ってけ」

「しかし提督、こちらを」

ん?何何……。

『当店のルール!

1,人に食べ物を分けるときは、必ずあーんすること!

2,やられたらやり返す!恩返しの心を忘れずに!』

なんだって!?それはつまり……!

「早くしてください。私も恥ずかしいですから」

「じゃあ食べなけりゃいいんじゃ……」

「ダメです」

ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!! )

「……まだですか?」

……よし、なんか吹っ切れた。

「ほれ、あーん」

「あーん……ふむ、これは良いものですね」

ふぅ……とにかくこれでいい。やっと飯が食える。

「では提督、口を」

「ん?」

「ほら、2つ目」

「……あっ」

しまった!罠だ!

「はい、あーん」

「あ、あーん……う、美味いぞ」

蒼龍はよく恥ずかしげもなくこんなことが出来るよな……。

「そうですか、それは良かったです」

またあの笑顔。そろそろ心が保てなくなってきそうだ……。


・・・


その後も色々見て回り。

「もうすっかり暗くなりましたね」

「……そうだな、そろそろ冬だ。日の入りが早い」

蒼龍はやはり時々あの笑顔を見せてきた。その度に動揺するって、完璧にDT丸わかりだろ。

「そろそろ帰りましょうか」

「……そう、だな。帰るか」

少し名残惜しい。次に外に出られるのはいつなのだろうか。

「……また今度、一緒に出かけてくれますか?」

「!」

想定外の言葉。

「……ああ、いいよ。次に外に出られるのがいつかは分からんが」

「構いません。私はいつまでも待ちますから」

「……ありがとう、蒼龍」

「どういたしまして」


・・・


「ってなことが」

「蒼龍!やっぱり私から提督を盗ろうと!」

「盗るって?」

「提督は私のなの!」

「あーら、まだ決まってないじゃない」

「でも約束したもん!」

「そんな口約束、信じるほうがおかしいわよ」

「なんで私のときよりイイ感じなのよぉー!」


・・・


「はぁ……」

この頃二航戦達のことばかり頭に浮かぶ。飛龍の告白が、普段見ない蒼龍の笑顔が。

「提督!」

「……せめてノックをしなさい」

「したよ、でも返事がないからさー。何か事件かと思って」

「……それはすまない、ボーッとしていたようだ」

「……許さないって言ったら?」

「本当にすまない、許してくれ。出来ることならなんでもするから」

「ん?今なんでもするって」

「言った。それで飛龍が許してくれるなら」

「ふーん……じゃあ、今すぐ私と付き合って、って言ったら?」

「……それは」

……まだ恋愛は嫌だが、それ以上に飛龍が悲しむところを見たくない。俺の都合で飛龍を悲しませてしまうというのなら、いっそ……。

「分かった。俺と付き合ってくれ、飛龍」

「……え、いいの?ホントに?」

「ああ、決心がついた」

「やったぁ!提督、ありがと!」

……しかし、本当にこれで良かったのか?


・・・


「私、提督と結婚を前提にお付き合いさせていただくことになりましたー!」

「なっ」

「おんやぁー?蒼龍、どうしたのぉー?」

「ちょっと出てくる」

「提督のとこに?」

「そうよ、提督に物申しにいくの」

「私の未来の旦那様をあまり困らせないでねー」


・・・


「提督っ!」

「ん?どうしたんだ、蒼龍」

「飛龍と付き合うってホントのことなの!?」

「……ああ、そうだよ」

「そんなっ……」

蒼龍からは、何時もの真面目そうな雰囲気は感じられず、年相応の少女の雰囲気が出ていた。

「……よし」

しばらく俯いていた蒼龍は、決心したように顔を上げた。

「提督、手遅れかもしれないけど、これだけは言わせてもらうわ」

「……?」

「私も提督が大好き。ずっと前から、好きだった」

「……!」

時間が止まる。1秒が1時間にも感じられる、重い沈黙。

「それだけ、だからっ……!」

少し間をおき蒼龍は部屋から飛び出していく。

「お、おい蒼龍!」

……。


・・・


蒼龍は、元々別の鎮守府の艦娘だった。その鎮守府の提督がとことんクズだったようで、艦娘は人として扱われなかった。その癖外面だけは良く、悪事は基本バレなかった。

そんなとき、蒼龍はこの鎮守府に飛龍が居ると知った。なんとか助けてもらおうと、隙を見て艦載機を飛ばし、飛龍に助けを求めたそうだ。

飛龍は連絡を受けるとすぐに俺に相談してきた。艦載機の妖精さんは、その鎮守府のことを詳しく教えてくれた。艦娘が人として見られていないこと、捨て艦戦法を使っていることなど、非人道的な行為を繰り返していたそうだ。

俺は、すぐに大本営にありのままの内容を伝え、その提督を軍から追放させた。

その鎮守府にいた艦娘たちは、残りの鎮守府で均等に引き取ることになった。で、この鎮守府に来ることになった艦娘の内の1隻が蒼龍だったという訳だ。


・・・


「こうしちゃいられん、すぐに追いかけないと!」

蒼龍が行ったところは分からないが、大体の予想はつく。蒼龍は、前に『この鎮守府にはとても落ち着く場所がある』と言っていた。そしてその場所は……。


・・・


「ん、どうしたの?」

「すまん飛龍、説明は後だ!またな!」

「待って提督!」

「なんだ、早くしてくれ!」

「私、ジュウコンでも構わないからね!」

「飛龍……ありがとう、すまない!」

「……行っちゃった」


・・・


「蒼龍っ!」

蒼龍は、弓道場を好んでいた。不安になったときは、いつもここに来るそうだ。

「……なんで、追いかけてっ……来るん、ですか!」

中にいた蒼龍が、目に涙を浮かべながら言う。

「そんなの決まってる!蒼龍が好きだからだ!」

さっきの告白で気づいた。俺は、飛龍だけでなく蒼龍のことも好きなのだと。

「でも、提督は!」

そうだ、俺は飛龍と付き合っている。だが。

「二人とも好きだ!」

「そんな、そんなのって……!」

「俺には2人の内どちらかを選ぶなんて出来ない!」

2人の告白を受け、考えた結果、どちらが上かなど、俺には決められるはずもなく。

「……俺と、ケッコンしてくれ!」


・・・


「やっぱこうなったかー」

「飛龍、前から分かってたような口ぶりだな」

「だって提督優しいし、誰かからの好意を無下に扱うなんて酷いことしないでしょ?」

「そうそう、現に二人ともケッコンカッコカリしたしねー」

「……そうか」

あの場で蒼龍とケッコンカッコカリした後飛龍とケッコンカッコカリして、その数時間後今に至る。

「ねぇ蒼龍」

「何?飛龍」

「カッコガチって重婚して良かったっけ」

「さあ、軍だしいいんじゃない?」

「おい、カッコガチはまだダメだぞ。そこだけは譲れない」

「分かってるって……あ、そうだ」

「ん?」

「蒼龍、ケッコンした日の夜って何するんだっけ?」

「私も分からないわ、教えて提督」

蒼龍はともかく飛龍は分かって言ってやがる。証拠に口が半笑いだ。

「……実は俺には特技があってな、人の嘘を見抜けるんだ」

勿論ハッタリ。

「へぇ、それで?」

「飛龍、お前嘘吐いてるだろ」

「そ、そんなことないよ?」

「ほらまた嘘だ。お前、ホントはケッコン初夜にナニするのか分かるんだろ?ほら、蒼龍に教えてあげろ」

「飛龍、一体何するの?」

「そ、それは……」

顔を真っ赤にして困ってるな。やー、面白い。それにしても。

「蒼龍は敬語よりそっちのが似合うな」

「そう?ありがと!」

「ところで、だな……2人にプレゼントがあるんだが、右と左どっちがいい?」

「蒼龍、どっちにする?」

「私は右かな」

「じゃ、左をもらおっか」

「はい、受け取れ」

「……これって!」

「そう、飛龍が選んだほうは友永隊の天山一二型で」

「こっちは……!」

「蒼龍のは江草隊の彗星だな」

「提督、これどこで!?」

「昔色々あってな」

例のクソ提督から奪ってきたやつだというのは言わない方がいいよな。

「懐かしい、わね……。ありがと、提督!」

……流石に蒼龍にはバレたか。

「懐かしいって?」

「なんでもないわ、こっちの話よ。ね、提督!」

「そうだな、飛龍は知らなくてもいいだろ」

「むー、なんか釈然としないなー……」


・・・


「あら、加賀さん。どうして機嫌が悪そうなんですか?」

「……なんでもないわ、赤城さん。それより、ブラックコーヒーを貰える?甘くて仕方がないの」

「というと?」

「何処かのバカが、その場に私がいることに気づかずに砂糖をぶちまけていったのよ」

「さっきまで加賀さんがいたのは弓道場ですよね?砂糖なんか無かったと思いますが……」

「気にしないでいいわ……はぁ」


・・・


「翔鶴姉、気分でも悪い?顔が青いよ」

「い、いえ……なんでもないのよ」

「そう?」

「ええ、別に提督が二航戦の先輩2人と重婚するお話なんて聞こえてこなかったわ」

「……えっ?」


・・・


そして。

「提督、誕生日おめでとー!」

「ん、今日か」

「えっ、忘れてたの?」

「近頃は第2期だのなんだのって大本営に色々頼まれてたからな……」

「ま、いいじゃん!ところで提督、今いくつになった?」

「20歳だな」

「ならさー……」

「分かってるよね?」

「……勿論だ、準備はしてある」

「重婚については?」

「なんとかする」

「ふふ、じゃあお願いね」

「ああ。……飛龍、蒼龍。俺は、お前達2人が好きだ。俺と、結婚してくれ」

「……幸せにしてね?」

「裏切らないでね?」

「約束するさ」

「なら、文句はないね」

「ええ」

「「喜んで!」」


艦!


後書き

通学中にスマホで書いてると友人に見られた。明日から学校行きたくない……。


このSSへの評価

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SS好きの名無しさんから
2018-10-30 21:59:10

クリンスマンさんから
2018-10-30 21:41:45

SS好きの名無しさんから
2018-10-30 19:19:33

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クリンスマンさんから
2018-10-30 21:41:45

SS好きの名無しさんから
2018-10-30 19:19:33

このSSへのコメント

5件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2018-10-30 19:22:24 ID: S:ozxttQ

🍎平成30年『防衛白書』86頁🍏

💀韓.国.🇰🇷💀

🍎19年連続で『軍拡』実施🍏

🍎特に『ミサイル・海軍・空軍』の『軍拡』が『顕著』である。🍏

💀極めて危険な『兆候』💀

かが『🍎流石に気分が高揚します。🍏』

2: クリンスマン 2018-10-30 21:43:25 ID: S:Pi_l3U

面白かったですよ!

見られたって良いじゃないですか
(* ̄∇ ̄)ノ

3: SS好きの名無しさん 2018-11-03 13:24:55 ID: S:y0niW5

そうですよ作者様。
これからも頑張れ!!

4: SS好きの名無しさん 2018-11-05 22:46:47 ID: S:BS3Kzs

学校行きたくないなら行かないで書けばいいやで

5: 名無しさん提督 2018-11-17 22:27:55 ID: S:gNGHHh

つべでは通りすがりのヤムチャとして活動しております、名無しさん提督です。自分が書いたこのSSの動画が上がっておりました。やったぜ!


このSSへのオススメ

1件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2018-10-30 19:21:12 ID: S:9gmhzM

🍎平成30年『防衛白書』86頁🍏

💀韓.国.🇰🇷💀

🍎19年連続で『軍拡』実施🍎

🍎特に『ミサイル・海軍・空軍』の『軍拡』が『顕著』である。🍏

💀極めて危険な『兆候』💀

かが『🍎流石に気分が高揚します。🍏』


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