白露「いいよねクリスマス、一年でいっちばん好き」

吹雪「あの、白露ちゃん、楽しみにしているところ悪いんだけど、今年のクリスマスはね」

白露「ああ、作戦時期と被りそうってこと？それならもう聞いたけど」

吹雪「あれ？知ってたの？」

白露「いくら最近出撃していることが多いからってそれはさすがに知ってるよ」

吹雪「その割にはあんまり気にしてないみたいだけど。白露ちゃんクリスマス好きだから」

白露「確かにかなり残念だけどこればっかりはしょうがないかなーって」

吹雪「知ったらてっきり司令官みたいに怒り狂うと思ってた」

白露「提督もさー、あたしと一緒に楽しみにしてくれてるのは嬉しいんだけどちょっと熱が入りすぎっていうか」

　　「今はあたしよりも楽しみにしてるよね」

吹雪「白露ちゃんが最初のクリスマスにいっちばん好きとか言うからだよ」

白露「あの頃は今よりも全然余裕もなくて色々大変だったところにいきなりクリスマスを割り込ませてきたからでしょ」

　　「吹雪だって楽しかったでしょ？」

吹雪「それはそうだったけど…、あっそうだ、白露ちゃんは今年は司令官へのプレゼント何か用意するの？」

白露「村雨が今年もマフラー編んでるからあたしも今年は何か用意しようかなとは思ってるよ」

吹雪「村雨ちゃん今年もまたプレゼント用意してるだろうしね」

白露「まーマフラーは提督があんまり着けたがらないからまだいいけどあたしもそろそろね」

吹雪「村雨ちゃん、すごいよね」

白露「あたしと提督がケッコンしているのに提督にあれだけアピールしてくるのは大したものだと思うよ」

　　「ただあれだけぐいぐい来られるとちょっと心穏やかじゃないけどね」

　　「吹雪たちはあんまりそういうことしないよね」

吹雪「『たち』っていうのが引っかかるけど表立ってやる͡娘は少ないよ、私を含めてね」

　　「でも今年は去年と随分状況が変わっちゃったから私もちょっとアピールしてみようかな」

白露「逆にみんなやってくれた方があたしは安心できるかもね」

吹雪「白露ちゃんは最近の司令官のことどう思ってるの？」

白露「どうって？」

吹雪「新しい格好の娘を見ては『ケッコンしたい』とか言うようになったことだよ」

白露「それかあ」

　　「実を言うとさ、あたしはそれをけっこう良いことだと思ってるんだ」

　　「去年の今くらいまでは吹雪たちまだ練度が98だったでしょ？」

　　「提督は駆逐艦の練度を上げることが大好きで、でもその頃から99になる娘が増えてきてもう練度が上がらなくなっていって」

　　「今ではこの間着任した岸波たちも99になって、この一年くらいずっと提督が辛そうで」

　　「提督はあたしのために他の娘とケッコンしないでいてくれてるけどそれで辛そうにしている提督を見るのは嫌だから」

　　「本当にするかどうかまだわからないけど、そういうことを言っている時の提督はすごく楽しそうなんだ」

　　「だからきっと良いことなんだとあたしは思うよ」

吹雪「それなら私ともケッコンしてくれないかなあ」

白露「いや、そうなったら多分最初に吹雪とケッコンすると思う」

吹雪「え？」

白露「だって吹雪は初期艦でしょ。あたしも一番に鎮守府に着任したかったよ」

吹雪「白露ちゃんが初期艦だったら絶対さっき言ったみたいな話はないと思う」

白露「とにもかくにも」

　　「提督にも吹雪たちにも良い結末になるようにあたしは願っておくよ」