2020-03-04 22:35:35 更新

ドォォン!ドォォン!


赤城「ッ!」


加賀「どうしてこんなところに姫級が・・・」


長門「赤城!加賀!避けろ!」


赤城「えっ」


ヒュゥゥゥ・・・




ドォォォォン!


加賀「赤城さん!赤城さん!」


・・・動けない・・・私・・・沈むのね・・・


赤城「・・・加賀さん・・・後は頼みましたよ。」ガクッ


加賀「赤城さん!しっかり!赤城さん!」


・・・・


        ~数日後~


赤城「・・・あれ?ここは?」


・・・海の底・・・ではない・・・


???「やっと起きたか。」


赤城「・・・ここは?」


???「ここか?・・・鎮守府・・・みたいなもんだな。」


赤城「鎮守府みたいなもの?」


???「あぁ。」


赤城「・・・でもここの海域は未制圧の筈じゃ・・・」


???「え?」


赤城「え?」


???「・・・名前は?」


赤城「・・・赤城です。」


???「・・・」はぁ~・・・


赤城「・・・?」


???「・・・怪我が完治したらすぐに出ていった方がいいかもな。」


赤城「・・・と言いますと?」


???「・・・お前、艦娘だろ?」


赤城「えっ?はい。そうですが」


???「・・・あ~・・・やっぱりか。」


赤城「???」


???「今の現状について全く分かってないみたいだから言うがここは深海棲艦の拠点、しかもこの海域に居る深海棲艦を全て率いている本拠地だぞ?」


赤城「え゙っ゙」


深海提督「・・・そう言えば申し遅れたな。ここの提督をさせてもらっている、深海提督だ。」


あれ?これ処刑されちゃう奴?


深海提督「あっ一つ勘違いしないでほしいのが俺は人類に危害を加えるつもりはない。」


赤城「・・・その割には砲撃と爆撃されましたがね。」


提督「襲われればそりゃ抵抗はするさ。」


赤城「・・・」


深海提督「流石に鎮守府まで送り届けるってことは出来ない。だが、近海までは送り届ける。まだ完治してないから出来ないが」


赤城「・・・」


深海提督「・・・そしたらここには来ないでくれ。」


赤城「・・・戦いたくないから・・・ですか。」


深海提督「あぁ。ここには戦いたくないからこの海域に来たものがほとんどだ。俺もその一人だ。」


赤城「・・・それは私が決められることでは・・・」


深海提督「だよなぁ・・・」


コンコン


???「ヲーヲー」


深海提督「ヲ級か。入れ。」


ヲ級「ヲー」ガチャ


赤城(可愛い)


ヲ級「ヲ?」


赤城「?何と?」


深海提督「・・・空腹だろ?何かヲ級が料理を作ってくれるらしいが何が良い?」


赤城「何か軽めのものを。」


深海提督「だそうだ。」


ヲ級「ヲ!」


ガチャ、パタン


赤城「・・・」


深海提督「あっそうそう・・・申し訳ないが装備は預からせてもらった。」


赤城「・・・ですよね~」


深海提督「・・・それと外出するのは構わないが俺かヲ級に一言、言ってくれ。」


赤城「やっぱり艦娘だから・・・他の人に見つかったら問題何ですか?」


深海提督「いやそうじゃない。むしろあいつ等は歓迎する。」


赤城「そうなんですか?」


深海提督「・・・あいつ等は人間や艦娘が好きでな。たまにここに来る艦娘から話を聞きたがる。」


赤城「話?」


・・・まさか!軍事的な情報とかを・・・


深海提督「料理の知識とか・・・アニメやマンガとかが主だな。たまにここに来てコミケで出す同人誌の審査とか言って同人誌配布しに来る奴も居るぞ。」


赤城「」


普通に平和・・・


コンコン


ヲ級「ヲー♪」サンドイッチ持ってきた


赤城「おぉ!美味しそうですね!」


ヲ級「ヲー♪」コト


赤城「」モグモグ


ヲ級「ヲー?」


赤城「美味しい!」


ヲ級「ヲー♪」


赤城「シャキシャキしたキャベツにちょうど良いしょっぱさのハム・・・最高です!・・・でもこんなところで作れるんですか?」


深海提督「知恵と知識だ。」


赤城「知恵と知識・・・?」


深海提督「色々とな。」


赤城「・・・」


レ級「おーっす!」ガチャ!


深海提督「レ級・・・ノックをしろとあれほど・・・」


レ級「・・・ん?」


赤城「・・・あ!」


レ級「・・・俺知~らない!」


赤城「あっ待ってください!」


見間違えじゃなければあのレ級は・・・私がここに来る前に戦ったレ級・・・


レ級「・・・あの事・・・怒ってる?」


赤城「事情を聞いたので怒ってません。」


レ級「」ホッ


赤城「その代わり何か奢ってください」


レ級「・・・そう来るか。」


深海提督「奢ってやれよ」


レ級「あー!提督!俺の財布事情知って言ってるだろ!」


深海提督「てへ☆」


赤城「・・・?」


深海提督「あいつ仕事サボって給料減って財布ピンチなんだ。」


赤城「えぇ・・・」


レ級「まぁ仕方ねぇ!今日は俺が奢ろう!」


赤城「やったぁ!」


深海提督「よかったな。」


レ級「お前らもだよ!」


深海提督「俺も!?」


ヲ級「ヲ!?」


レ級「行くぞぉ!」


三人「おー!」


        ~定食屋~


レ級「おーっす!」ガラッ


タ級「あっレ級さん。」


深海提督「お久~!」


タ級「あっ!提督!」


ヲ級「ヲ~♪」


タ級「ヲーちゃんも!」


レ級「いつもの~♪」


タ級「あ~・・・それがね?」


レ級「ん?」


タ級「担当のほっぽが風邪引いてて・・・」


レ級「マジか~・・・」


赤城「それなら私が作りますよ」ヒョコ


タ級「・・・あら?艦娘・・・?」


赤城「航空母艦、赤城です。」


タ級「おぉぉ!」ぎゅ~


赤城「わわわ!」


深海提督「こらこら赤城が困ってるぞ」チョップ


タ級「(´・ω・`)」


赤城「え~と・・・じゃぁ・・・料理、作りますね。」


タ級「お手伝いするわ!何を作るの?」


赤城「そうですねぇ・・・」冷蔵庫ガチャ


タコがある・・・


赤城「・・・え~と後は薄力粉と・・・」サッ


タ級「」


赤城「?」


タ級「いつも持ち歩いてるの?」


赤城「食との出会いはいつも突然ですから!」


タ級「・・・」


    ~その頃赤城の居た鎮守府~


提督「・・・元帥。これは非常事態です。」


元帥「・・・あぁ。分かっている。」


二人「・・・食神が居なくなることはこの鎮守府は終わりだ。」


加賀「・・・提督。」


提督「・・・見つかったか?」


加賀「はい。赤城さんの生命反応が確認されました。」


提督「でかした!どこで反応があった?」


加賀「・・・それが・・・例の海域で・・・」


提督「元帥殿。」


元帥「・・・全鎮守府から召集をかけよう。」


提督「ありがとうございます。」


元帥「食神のためだ。」


  ~そんなことを知らない赤城さんは~


赤城「完成です!」


タ級「おぉ~!美味しそうだけど・・・これは?」


赤城「えっ。タコ焼き・・・知らないですか?」


タ級「タコ・・・あぁ・・・あのほっぽが持ってきた変なの・・・」


赤城「変なのじゃありません!立派な食材です!」


タ級「・・・そうなのか?・・・腕を疑うわけじゃないが・・・あれはお世辞にも美味しそうな見た目はしてないが・・・」


赤城「論より証拠です!皆で食べましょう!」ハコビマスヨ!


タ級「・・・不安だ。」リョウカイ



レ級「お~!・・・お?何だこりゃ」


深海提督「何だろうな?」


ヲ級「ヲッヲッ。」


赤城「それじゃぁ・・・いただきます!」


全員「いただきます!」


タ級(・・・本当に大丈夫なのか?)チラッ


レ級「熱いけど上手いな!」


深海提督「だな!」アチチチ


ヲ級「ヲ~♪」キラキラ


タ級「・・・」モグモグ


タ級「!」


タ級(美味しい!・・・外はサクサク、中はトロンと柔らかい・・・そしてソースと鰹節も・・・)


タ級「ほっぽに食べさせたかった・・・」


赤城「いつでも作りますよ!」


タ級「うお!聞いてたの?」


赤城「はい!」


タ級「・・・」


赤城「言ってくださればいつでも作りますよ!」


タ級「」パァッ


深海提督「タ級は本当ほっぽに甘いな。前ほっぽがおたふくになったときなんか、仕事ほっぽりだしてたもんな」


タ級「うるさーい!」ムキー!


深海提督「ま、保護者らしいっちゃらしいが。」アッチチ


赤城「タ級さんが保護者なんですね。」


レ級「・・・まぁ・・・な」


赤城「・・・」


深海提督「・・・だから戦争は嫌い何だ。」


赤城「・・・すみません・・・変なこと聞いてしまって・・・」


レ級「気にすんな。」


ヲ級「ヲー。」


シャバドゥビタッチヘンシ~ン!シャバドゥビタッチヘンシ~ン!


深海提督「・・・すまん少し早いが俺は帰る。お代は置いとく」


赤城「はーい。」


タ級「また来てねー!」


        ~店の外~


深海提督「何だ?」


港湾水鬼『提督殿。』


深海提督「港湾か。どうした」


港湾水鬼『近くにそちらの海域に大規模艦隊が向かうと・・・』


深海提督「・・・何だと?」


港湾水鬼『一週間・・・遅くても一ヶ月ほどで到着するかと・・・』


深海提督「・・・何故そんな大規模な艦隊が・・・」


港湾水鬼『・・・狙いは赤城とのことですが・・・』


深海提督「・・・そうか。」


港湾水鬼『それでは。』


深海提督「あぁ。」


・・・赤城が?・・・何かあるのか?・・・う~む全く分からん。


深海提督「・・・どうするかな・・・まぁ良いか。帰ろう」スタスタ


        ~定食屋~


赤城「・・・」食器洗い中


タ級「・・・」食器洗い中


赤城「・・・」


タ級「・・・昔ね。ほっぽには親が居たの。」


赤城「・・・」


タ級「・・・港湾棲姫って言う人で本来はほっぽを育てる関係上戦闘に出ないはずだったの。」


赤城「・・・」


タ級「けど戦闘に巻き込まれたの。数ヶ月前。深海棲艦泊地制圧作戦。あったでしょ?」


赤城「・・・はい。」


タ級「あそこに居たのよ。」


赤城「・・・ッ」


あの時の港湾棲姫は・・・・そうだったのね・・・


タ級「あの人は沈んだ。けどほっぽは偶然私のところに居たから助かったの。」


赤城「・・・」


タ級「この事はほっぽは知らない・・・」


赤城「・・・そうなんですね。」


タ級「あの時、居たんでしょ?」


赤城「!」


タ級「仕方ないわ。艦娘は艦娘。貴女はただ自分の仕事を遂行しただけ。いちいち恨んでたらきりがないわ。」


赤城「・・・」


タ級「冷たいと思うかもしれないけどそうでもなきゃいつか潰れてしまうわ。」


ヲ級「ヲ~!ヲ~!」


タ級「あらヲ級ちゃんどうしたの?」タッタッ


赤城「・・・」


        ~執務室~


深海提督「・・・」


駆逐棲姫「どうしたんですか?そんなに頭かかえて」


深海提督「・・・・それがな・・・大規模な艦隊がこちらに来るとのことだ。諜報員の港湾水鬼曰く狙いは赤城」


駆逐棲姫「・・・」


深海提督「大人しく赤城を差し出してはい終わりで済むとは到底思えん。」


駆逐棲姫「それじゃぁ・・・」


深海提督「・・・飛行場姫・・・いや間に合わないな。」


駆逐棲姫「それじゃぁこの泊地が制圧されるのを指をくわえてみるしかないと・・・」


深海提督「出来る限り話し合うつもりだ。相手も赤城がこちらにいるなら迂闊にては出せん。」


コンコン


ヲ級「ヲ~♪」


レ級「ただいま~」


深海提督「おう、お帰り。」


レ級「なぁ提督。」


深海提督「ん?」


レ級「さっきの電話何だったんだ?」


深海提督「諜報の港湾から。」


レ級「何て?」


深海提督「遅くとも1ヶ月後に大艦隊がここに来る。」


レ級「はぁ!?」


深海提督「狙いは赤城。だがここに赤城がいる以上早々手は出せんだろう。」


レ級「・・・本当に大丈夫なのか?」


深海提督「とりあえずは周囲の警備を厳重に。」


レ級「ういっす。そう伝えてくる」スタスタ


深海提督「・・・どうするべきか・・・」


後書き

キャラ紹介

赤城

通称 食神

一応航空母艦だが彼女の料理を食べたものは皆キラ付けされたように士気が上がる。

加賀

通称 食神の弟子

赤城の相方。赤城に料理をよく教わっている。

元帥

特に解説することなし

ヲ級

喋れない個体。深海提督の部下で捕虜の身の回りの世話などの雑用をメインに仕事をしている

レ級

戦闘担当。基本的に散歩している

深海提督

深海の鎮守府(比較的平和な海域)を指揮している。一応立場上は提督だが進撃などは行わず一応居ると言うだけ

タ級

ほっぽの義理の母親。ほっぽと共に深海横丁定食屋を開いている。名物はほっぽ作、ウツボの蒲焼き

港湾水鬼

スパイ。変装が上手く艦娘に変装し紛れ込んでいる

港湾棲姫

ほっぽの母親。物資運搬任務中に深海泊地制圧作戦に巻き込まれ轟沈している。


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください