2019-09-16 16:14:58 更新

概要

鎮守府と艦娘たちのため。そういう理由で無理に執務を続ける提督。次第にエスカレートしていく提督の行動。果たしてその結果は...


前書き

艦これをプレイしたことがない100%にわかが他のSSを参考に描く日常ストーリーです。深刻なキャラ崩壊・原作無視などの成分がてんこ盛りです。不快に感じたら早急のブラウザバックをお勧めします。
※この作品はクリエイティブ・コモンズ表示 4.0 国際 (CC BY 4.0) の下で外部転載可能です。(詳細はhttps://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.jaをご覧ください。)


提督「うぅ...終わらせないと...」ガクガク


吹雪「司令官...?」


提督「あ、あぁぁ...吹雪か...どうしたんだ...?」ガクガク


吹雪「司令官!いい加減に寝てください!もう2週間も寝てないんですよ!?」ナミダメ


提督「君たちばかり苦労させるわけにはいかんだろう...俺はあまりみんなにひどい目に遭ってほしくないんだ...」ガクガク


吹雪「その前に司令官が倒れたらどうするんですか!誰がここの指示をするんですか!」ナミダメ


提督「大丈夫だ...心配には及ばないさ...私は...そ...んなに...弱い奴じゃない...」ガクンガクン


吹雪「もうすでに気を失いそうになってるのに何を言ってるんですか!いい加減にしてください!」ウルウル


提督「ああ!もう!私のことはいいから君は待機していなさい!」バーン


吹雪「ひっ...も、もう知りません!勝手にして下さい!」


提督「...すまんな...でも、お前らが大破して帰ってくるところ俺はもう見たくないんだよ...」

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吹雪「うぅ...司令官の...バカ...」グス


赤城「あら?吹雪さん、どうしたんですか?泣いているようですが...」


吹雪「司令官が全然寝ようとしないんです...!もう2週間ですよ!?」


赤城「ええ!?2週間!?でも昨日見たときは顔色良かったのに...」


吹雪「...まさか...ついに悟られないように化粧しだしたんですか!?」


赤城「前ああなったときはわかりましたけど、今回は全然気づかなかった...不覚でした...」


吹雪「すぐにどうにかしないと...!でも...」


赤城「どうかしたんですか...?」


吹雪「ほっとけって...司令官が...」


赤城「提督は自分が同じ事してどうなったのかわかってらっしゃらないのかしら...」


吹雪「止めたほうがいいですよね...これじゃぁまた...」


赤城「そうですね...すぐにどうするか考えましょう。」

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そのころ提督は...


提督「あぁ...クソっ!睡魔が鬱陶しい!早く終わらせないといけないというのに...!」ガクン


提督「もう今日だけで何本モ◯スター飲んだんだ...?」


ガラッ...コロン


提督「もう一箱つぶしてしまったのか...うぅ...」


その時提督の脳裏にあることがよぎった。


提督「...そうだ。痛覚があれば目が覚めるだろう...」


ガラガラ...ナイフトリダシ


提督「うぅ...いざやろうとすると気が引けるな...だが...みんなのためだ...!」


ザクッ...シュッ...シャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


提督「うがぁぁぁ!!!!!はぁ...ぅがぁぁぁぁ!!!!」


提督「...だいぶ目が覚めた...だいぶ血が飛んだなぁ...失血したら死んでしまうから止血しないと...」


提督「よし...これでいいだろう...さぁ、早く終わらせよう...この書類たちを...」

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吹雪・赤城「」


吹雪「ぁぁあ...そんな...」


赤城「なんてことを...」


二人が目にしたのは『書類を早めに終わらせるのを邪魔をする睡魔を飛ばすため』という理由で自傷行為を働いた提督だった。


彼の左腕に巻きつけられたガーゼからは血が速いスピードで滲み出していた。


赤城「すぐに止めないと!このままでは提督が...!」


吹雪「でもどうやって!今の司令官の様子じゃまともに話を聞きそうにありません!」


赤城「くっ...」


吹雪「ここは、長門さんたちにも相談しましょう!人をたくさん動員してでも止めないと...司令官が...」


赤城「そうですね...」

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~小会議室~

長門「なにっ!?提督がまただと...!?」


吹雪「今回はもっとひどいです!ついに...ついに...」ナミダメ


陸奥「落ち着いて吹雪ちゃん。何があったの...?」


長門(何故だろう...すごく嫌な予感が...)


赤城「...ついに自傷行為までするようになったんです...眠気を覚ますという理由で...」


長門「なにっ!?」


陸奥「ええ!?」


長門「そんな理由でか!?冗談だろう!?」


赤城「冗談じゃないんです!さっき私たち見たんです!提督が...ナイフで自分の左腕に...」ポロポロ


陸奥「あの人ったら...いくら鎮守府のためとはいえやり過ぎよ!何としてでも止めてあげないと!」


吹雪「でも、司令官がほっとけって...」


長門「そんなの無視すればいい!何かあってからじゃ遅いんだ!」


陸奥「手荒な手段だけど...身柄を拘束しましょう...そうでもしないとあの人死ぬまでやり続けるわよ...」


長門「...やむを得ないな...そうしよう。すぐに人を集めよう。」


赤城(なんか嫌な予感するなぁ...)


吹雪(奇遇ですね...私もです...)


赤城(吹雪さん!?直接脳内に...)

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長門「と、言うわけで来てもらった。」


伊勢・日向・ウォースパイト・大鳳・古鷹


赤城「うわぁ...強者共じゃないですかやだー」


吹雪「うん...なんとなく想像できてました...」


長門「事情は話した通りだ。無理にでも提督をここから引っ張り出す。いいな?」


一同「「おお!!」」


赤城・吹雪(あれ...私たち何もしなくていい感じ...?)


陸奥「行くわよっ!」


長門「3!」


陸奥「2!」


一同「1!」


ドゴォォォォォン


長門「やったか!?」


赤城・吹雪(いや、やったか!?じゃないよ!扉壊しちゃったよ!この人達!)


提督「」


一同「」


赤城・吹雪「」


わずかな空白の時間。打ち破ったのは吹雪だった。


吹雪「い、いやあああああああ!!!!!!」


赤城「ぁあ...そんな...」


長門「うそ、だろ...?」


陸奥「...」


伊勢「うそ...」


日向「...」ポカーン


ウォースパイト「Oh...」


大鳳「え...」


古鷹「...」ポカーン


彼女たちの前には机にひれ伏している提督と、床に散乱した血だらけのガーゼだ。


提督「...な、なんだ...一体...」


長門「提督!」


赤城「よかった...よかったよぉ...」


陸奥「よかった...まだ生きてる」ウルッ


吹雪「...」←ショックが強すぎて気絶して倒れてます。


伊勢「よ、よかったぁ~...」ヘナヘナ


日向「...」ホッ


ウォースパイト「Are you ok?!大丈夫!?」ウルウル


大鳳「もう!心配させないでよ...」ウルウル


古鷹「...」←ショックが強すぎて気絶して倒れ(ry


提督「...!?執務が!?」


一同「...」


長門「...この馬鹿め!」バァン


提督「痛っ!何するんだよ!」


陸奥「あなたって人は!いつもいつもみんなに心配ばかりかけて...!」


赤城「今回は本当に焦ったんですよ!」


提督「だが...」


長門「もういい。何も言うな。すぐ医務室へ連れて行ってやる。」


提督「え"!?」


陸奥「え"!?じゃないの!死にかけなんだからおとなしくしてなさい!」


提督「Oh...」

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翌日 時刻〇九〇〇

~医務室~

軍医中将(以下軍医)「(#^ω^)」ピキピキ


提督(うわぁ...誰にでもわかるぐらい顔が真っ赤だ...)


軍医「お前...これで何度目だ...」ゴゴゴゴ


提督「...」


軍医「いい加減にしろぉぉぉ!!!いくら艦娘たちのためとはいえこれはやり過ぎだろうが!限度ってもんがあるだろ!?あぁぁ!?」


艦娘達(うわぁ...すごい言われてる...でも自業自得だよね...)


提督「面目ありません...」


軍医「しばらく絶対安静!仕事するな!軽い運動は許容範囲ってことにしといてやるから!いいね!?」


提督「はい...」


艦娘達(絶対裏でやりそうだなぁ...)


軍医「このことは元帥閣下にも報告するからな!しっかり休め!」


提督「そ、それだけはご勘弁を...この通りです!」ドゲザ


艦娘達(懲りないなぁ...)


軍医「うるせぇ!とっとと安静にしとけ!」


提督「そ、そんなぁ...」


軍医「ふぅ...さて...艦娘の皆さん。お願いがあります。」


長門「な、なんでしょう。」


軍医「このアホがまた仕事しないように見張りつつ看病してやってください。薬はこれです。患部に塗ってやってください。」


長門「わ、わかりました...」


軍医「二度とこういうしょうもない理由でうちに来るなよ!いいな!」


提督「すみません...」

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~提督用寝室~

提督「...で、俺はなんでベッドに拘束されてるんだ...?」


長門「また仕事しないようにするためだ。」ニコッ


陸奥「あなたが悪いのよ?限界ギリギリまで自分を追い込んで結果みんなに迷惑かけたんだから。」


長門「看病は交代ですることになっている。当分の間執務は大淀と秘書艦経験のあるやつがする。まぁ、ほとんどすることはないだろうがな。」


提督「すまないね...みんなのためにやったつもりがまさか迷惑になるとは...自分の愚かさにようやく気付いたよ...」


陸奥「いいのよ。でも、今度からは無理しないでね?」


提督「あぁ..」


長門「陸奥。あとは私がやる。みんなを頼む。」


陸奥「ええ。お願いね。」


長門「さて...提督。どうしてあんなに無理をしたのか教えてもらおうか。」


提督「最近、どこの海域も敵勢が倍以上に増しているだろ?それで、甚大な損害を受けて帰ってくる。修理に莫大な量の資源が必要になることもある。特に君たち戦艦、空母はな...」


長門「...」


提督「なら、潜水艦たちをオリョールに出せばいいんだが俺はそんなことさせてあいつらを辛い目に遭わせたくない。」


長門「...」


提督「だからその分を書類業務で補おうとしていたんだ。資源をもらうためにな。」


提督「ただ、そのためには膨大な量の書類手続きをする必要がある。そして、関係各所に頭を下げに行くんだ。少将なのにだぜ?でも、それで君たちを運用するのに十分な資源が手に入るならそのくらいどうでもよかった。そんな感じで2週間過ぎたというわけだ...」


長門「...私たちは...」


提督「...?」


長門「私たちはそんなに頼りないか...?」ウワメヅカイ


提督「いや...そんなことは...」(やべっ...長門かわいい...)


長門「激務になるときはいつもそうだ...秘書官を外し、執務室にこもりっきり。出てくるのは入浴の時以外...」


提督「うっ...」


長門「食事は間宮か鳳翔が持ってくるが...とても人一人足りるとは思えないくらい少なかったな...」


長門「提督...私たちはどんなに小さいことでも役に立つことができないのか...?」ウルウル


提督「...」


長門「私たちはそんなに不甲斐ないのか...?」ポロポロ


提督「そんなことない。」ギュッ


長門「...!」


突然抱かれた長門は多少困惑しつつも抱き返した。


長門「本当にか...?」


提督「ああ。さっき言ったが負担をかけさせたくなかったんだ。それに、そういう経路で激戦中は資源が入ってるって聞いたら君たち申し訳なさのあまりやる気なくすだろ。」


長門「うっ...だが、提督も提督だ。資源回収も我々艦娘の任務の一つだ。それくらい任せたっていいじゃないか...」


提督「遠征出して大量に資源持ってくるのはいいけど、ここ最近大破せず帰ってきたことはあるか?」


長門「...」


提督「そういうことだ。遠征で得る利益より修復に使う資源消費のほうが大きいんだ。枯渇してしまっては戦えない。そうなると深海棲艦に対抗する術がなくなってしまう。陸の連中にはわからんだろうけど、海軍が担う要素は非常に大きいからな。島国である以上海の護りは非常に重要になってくる。資源収集が急務になるのも理解できるだろ?」


長門「それにしても、そんな強硬な手段で入手する必要ないだろう。手続きが必要だとしても時間をかけれるだけの余裕はあったはずだ、何故なら提督が組んだ他鎮守府との共同作戦をすべて完遂させたのだからな。」


提督「あぁ、あれか。個人的には効果的にダメージが与えられたとは思っていなかった。」


長門「提督は色々心配しすぎだ。あの作戦のおかげで最近は雑魚共しか出てこない。量が多いだけで、ヲ級みたいなやつは出てきていない。」


提督「え”?そうなの?」


長門「おい...まさか...」


提督「...報告書読んでませんでした...」


バンバン


大淀「おい、提督...開けろコラァァ...」ゴゴゴ


提督「\(^o^)/」


長門「入っていいぞ、大淀。少しばかり説教してやってくれ。」


バァァァァン


大淀「オメェ、いくら忙しかったとは言え報告書くらい読めやゴラァ!報告書に記述されていた敵撃沈情報と提督が倒れる直前までの資源変動計算すると必要以上に資源が入ってきてるじゃねぇか!供給過多すぎるわ!報告書読まねぇからこうなるんだよ!もうちょいゆとりある計画立てろや!」ゼェゼェ


提督「うそやろ....」


長門「読まないからそうなるんだよ...」アキレ


大淀「...取り乱してしまい申し訳ありません。ですが、先程言ったように修復作業に当てる資源量に対して供給割合が尋常なく高いです。当初は大型建造でもするのかと思ってましたが全然しないので...」


提督「マジか...てっきり不足してるかと思ってたわ...」


大淀「まぁともあれしばらくは休養しててください。こちらでなんとかしますので。それと元帥閣下は一二〇〇に来訪されるそうです。」


長門「今は一一〇〇だから一時間後か。」


大淀「長門さんはそろそろ時間ですね。他鎮守府との合同演習があるので。」


長門「そうだったな。陸奥を呼んでくれ。交代の時間の旨を伝えれば多分分かると思う。」


大淀「わかりました。失礼します。それと...お大事に、提督。」ニコッ


提督「あ、あぁ。ありがとう。」


長門「それでは行ってくる。提督隙きあらばとやるんじゃないぞ?」


提督「わ、わかっている。」


長門「」ニコッ


バタン


提督「やっぱり、悪い癖だな。少将なった今も全然治らん...」


コンコン


提督「はい?」


陸奥「私よ。入るわね?」


提督「陸奥か。もしかして交代か?」


陸奥「ええ、そうよ。」


提督「すまないな。不便かける。」


陸奥「あんなバカみたいなことしなければこんなことならなくて済んだのよ?」クスクス


提督「うっ...面目ない...」


陸奥「さてと...そろそろガーゼ替えましょうか。」


提督「そうだな。頼む。その...大丈夫か?まぁまぁショッキングなものだが...」


陸奥「大丈夫。先の大戦で色々見たから。今更どうってことないわよ。」


提督「そ、そうか。」


クルクルクル


陸奥「出血は止まったみたいね。ただ、まだかさぶたはできてないみたい。」


提督「うわぁ...こいつは酷い...」


陸奥「自分でやっておいて何言ってるのよ...」


提督「本当に面目ない...」


陸奥「まぁいいわ。さっ、早く替えてしまいましょう?」


ヌリヌリ...サッサッ...クルクル


陸奥「はい。薬も塗っておいたわよ。」


提督「ありがとう。と、時間だな。陸奥、悪いが制服を取ってくれ。」


コンコン


遠燕元帥「入るぞ。」


提督「これは遠燕元帥閣下。ご無沙汰しております。」ケイレイ


遠燕「全く...君ってやつは...これで何度目だい...」


提督「も、申し訳ありません...」


遠燕「謝罪はいい。それより怪我の具合はどうだい?」


陸奥「今ガーゼを貼り替えたところです。出血は止まりましたが、完治には至ってません。軍医曰く、2,3日はかかると...」


遠燕「その程度で済むのなら大丈夫そうだな。それと、君。よく聞きたまえ。この1件実を言うと、陛下にも伝わってしまっているのだ。」


提督「はい...?」


陸奥「それってつまり...」


遠燕「陛下は君が提案した共同作戦による功績をお褒めになっていらっしゃったのだ。どこかのタイミングで謁見に来るよう通達するつもりが先に傷害の件が伝わってしまってね。労いと見舞いを兼ねてこちらに出向くらしい。」


提督「( ゚д゚)」ポカーン


陸奥「そ、それでいつ頃お見えになるのですか...?」


遠燕「一四〇〇にこちらに来ると仰せだった。しっかりとした容姿で迎えるのだぞ。艦むすたちも同様だ。」


提督「わ、わかりました。」


遠燕「では失礼するぞ。あぁ、それとこれ。見舞い品の果物だ。気が向いたら食べてくれ。」


提督「ありがとうございます。」


バタン


提督「...嘘だろ...」


陸奥「て、天皇陛下がこ、この鎮守府に...」


提督「頭がクラクラしてきた...」


陸奥「すぐ、今いるみんなにも伝えましょう?」


提督「大淀を呼んでくれ...事情を話さないと...」


ジリリリリリリ


大淀「こちら執務室です。どうされましたか?」


陸奥「私よ。提督が緊急性の高い話があると。」


大淀「(緊急性が高い?)わかりました。代わってもらえますか?」


提督「今代わった。それで話だが...天皇陛下がこちらに出向くことになった。」


大淀「そうですか、天皇陛下が...ってええ!?」


提督「さっき遠燕元帥閣下がいらしてな。一四〇〇にこちらに来るそうだ。」


大淀「え!?え!?(困惑)」


提督「困惑するのもわかる。ただ、来るなとも言えない。今いるみんなに正装に着替える旨を伝えてくれ。頼む」


大淀「ええちょ、ていとk」


ツーーーーーーーーーーーーーーーーーー


大淀「...」バタッ


古鷹「ちょ、大淀さん!大丈夫ですか!?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

提督「さて、急いで準備しよう。怪我しているとは言え陛下がお越しになるなら話は別だ。」


陸奥「ええ、そうね。私も一度戻るわ。大淀と一緒に準備しないと。」


提督「じゃぁ、俺は...」


陸奥「提督はここにいて。時間が来るまでは安静じゃないと。」


提督「し、しかし...」


陸奥「い い か ら 休 ん で て?」ニッコリ


提督「ハイ、ワカリマシタ...」


提督「...どうしてこうなった....」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一四〇〇

提督「...」


陛下「君が、例の少将ですか?」


提督「はい...左様でございます...」


陛下「話は聞いています。何でも、資源をかき集めるために書類を書いて各方面に出向いて頭を下げていたそうですね。挙句の果てには眠気を飛ばすという理由で自傷行為まで働いたそうじゃないですか。」


提督「はい...」


陛下「なぜ上に相談しなかったんですか?まさかとは思いますが、遠燕元帥は何も応じなかったんですか?」


提督「い、いえ...そういうわけでは...」


陛下「では、何故です?」


提督「深海棲艦側が弱い艦をを大量に送りつける、所謂数的優位を維持した戦法に替えたようでして...しかしこちらは少数精鋭。いくら彼女たちが優秀であっても100に1で攻めても攻略は無理難題です。結果として、大破艦を出してしまい資源をかき集める駆逐艦たちも行動不能になってしまった、という訳で...」


陛下「...君1週間ほど彼女たちの報告書読まなかったでしょう?我々が出した一〇〇式司偵で収集した情報によると、ほとんど虫の息という結論に至ったのですが。」


提督「その通りです...」


陛下「君は物事に集中しだすと自分で止めれない難癖があるようですね。まず、そこを直すべきです。」


提督「はい...本当に面目ありません。」


陛下「しばらくは他の鎮守府にそちらの防衛線の管理も通達しておきますので。軍医の許可が降りるまで療養していなさい。これは命令です。」


提督「ありがとうございます...では、お言葉に甘えて療養させていただきます...」


陛下「第一特警隊長新藤晃よ、こちらに。」


新藤「お呼びでしょうか、陛下。」


陛下「この少将君が療養中の間鎮守府の警護に当たり給え。」


新藤「仰せのままに。」


陛下「ということです、少将君。私は失礼しますよ。あぁそれとこれ、お見舞いの品です。」


提督「ありがとうございます...お気をつけて...」ケイレイ


陸奥「なんか...私が思ってたほど硬い人じゃないのね、天皇陛下って。」


提督「こ、こら!無礼だぞ!」


陸奥「でも、提督もそう思ったでしょ?」


提督「ま、まぁな...」


新藤「よう、久しぶりじゃねぇか四堂。」ケラケラ


提督「晃か...お前特警だったんだな。」


新藤「お前が提督になったのは聞いていたが、まさか少将だったとはな。その年ですげぇな。」


提督「お前こそ、泣く子も黙る第1特警隊の総指揮官なんだろ?流石俺の幼馴染だわ。」


新藤「俺だって本来だったら陸軍憲兵のままだ。だが、特警隊の人が足りねぇって言うから遠燕元帥に呼ばれたんだ。」


提督「お前昔からエリートだったもんな。士官校生のときも試験の結果俺とお前が毎回1位だったもんな。」


新藤「懐かしいな。結果が出るたびに喧嘩してたもんな。俺が1番だ!って」ガハハハ


提督「昔話をするのもいいが、そろそろ休んでもいいか?傷口が痛む。」


新藤「おおっと、そうだな。私の部隊がいる間は一歩もこの鎮守府に変質者を通させんからな。安心して休め。」


提督「悪いな。よろしく頼む。」


新藤「というわけだ。隊員諸君、ここの警護が我々の任務だ。滅多に攻め込まれることがないとはいえ気を抜かないように。」


特警隊員「了解!」

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一五〇〇

提督「ふぅ...体が重い...」


陸奥「看てあげたいけど、私そろそろ出撃だから行くわね。」


提督「そうか。何度も言ってきたと思うが必ず生きて帰ってこい。」


陸奥「ふふ、わかってるわよ。」


バタン


提督「(眠い...寝ても怒られないよな...?)」


コンコン


古鷹「失礼します!古鷹です!入っても大丈夫ですか?」


提督「古鷹か。いいぞ。」


古鷹「陸奥さんに看病頼まれてやってきました。体調の方はいかがですか?」


提督「そうだな、良くはなったが寝てない分眠気がすごい。」


古鷹「そ、そうですよね...あっ、ガーゼ貼り替えますね。」


提督「ああ、頼む。その...大丈夫か?傷がまぁまぁショッキングなものだが...」


古鷹「だ、大丈夫です!」


提督「そ、そうか。無理はするなよ?」


クルクルクル


古鷹「滲出液が酷いですね...ガーゼが黄色いです...」


提督「すまんな、気味悪いだろ?」


古鷹「い、いえ!大丈夫です!えっと...薬は...」


提督「あぁ、その棚においてある。取ってくるよ。」


古鷹「あっ、提督はそこで座っててください。取ってきますので...」


提督「いや、薬くらい自分で...」


古鷹「い、一応療養中なんですから安静にしててください!」プンスカ


提督「そ、そうか。わかった。(こ、これが大天使フルタカエルなのか...)」


古鷹「さて、塗りますね。軍医さんから傷が塞がらない間はしみると言っていたのでしみたら言ってくださいね。」


ヌリヌリ


提督「多分大丈夫だとは思うが...ひっ!」ブルッ


古鷹「やっぱりしみますか...?」


提督「ま、まぁな。でも大丈夫だこのくらい。」


古鷹「そ、そうですか...」


ヌリヌリ...ガーゼハリ...ホウタイクルクル...


古鷹「終わりました!」


提督「くわぁぁ...すまない、少し寝させてもらっていいか?」


古鷹「えぇ。今はゆっくりお休みください。」


スヤスヤ....


古鷹「やっぱり2週間寝てない分すぐ寝付いてしまいましたね...お疲れさまです。」ナデナデ


  「ゆっくり休んでくださいね。私がそばでいますから。」

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一八〇〇

提督「んん~...寝すぎたか...ん?なんか布団が膨らんでるような...」


ヒョイッ


古鷹「ん...提督...」スースー


提督「え?どゆこと?」(をいをい、なんだいこの天使は...)


古鷹「ん~...あっ、起きてしまいましたか。って、違うんです!こ、これはその...」カァァァ


提督(これが大天使フルタカエルなのか!す、素晴らしい...)ノホホーン


古鷹「あ、あのぉ~...」


提督「あ、あぁすまない。どうした?」


古鷹「すいません、いつの間にか寝ちゃってたみたいで...」


提督「気にしなさんな。いやまぁ隣で寝てたのは驚いたけど、別に嫌ではなかったし。」


古鷹「そ、そうですか///」


提督「さて...夕食食べに行きますかね。古鷹も食事にしたらどうだ?」


古鷹「そ、そうですね。じゃぁ一緒に行きましょ?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一八三〇

間宮「いらっしゃい...って、提督!?」


提督「お、おう...そんなに驚くことじゃないだろ...」


間宮「夕食はそちらにお持ちしようとしていたので...まさか来るとは思ってませんでした...それより、怪我の方は大丈夫なんですか...?」


提督「大丈夫ですよ。それより、今日のメニューは...」


間宮「今日は鯖の塩焼きですね。それと味噌汁、漬物、ほうれん草の胡麻和えです。」


古鷹「鯖の塩焼きですか!?」キラキラ


提督「そういえば、古鷹は鯖の塩焼き好きだったもんな。」


古鷹「はい!鯖の味噌煮も捨てがたいんですよね...」ムムム


提督「まぁ、食べようか。そこの席でいいか?」


古鷹「は、はい!すみません...」


提督 (古鷹はかわいいなぁ!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

提督「脂が乗っててうまいなぁ...」シミジミ


古鷹「♪」


提督「くぅ~染みる~味噌汁がこんなに美味しく感じるのは初めてだよ...」


古鷹「あ、あの提督...」


提督「ん?」


古鷹「あ、あーん///」サバノミ


提督「」


をいをいをい...マジでなんなんだこの天使...これは...


頂く


頂かない


....頂くことにしよう。この可愛さ逆らえん!


提督「あ、あーん」パク


さすが間宮の料理。うまくないはずがない。だが、しかしこの雰囲気が更に美味しさを掻き立てる...!


提督「うん、うまい。」ニコッ


古鷹「!」パァァ


しっかりとした食事を摂ることに足して古鷹のこれは心に染みる...なんて贅沢だ...


古鷹「い、いかがですか?」


提督「...良きかな...」アオゲバートオトシー


古鷹「え!?ちょ、ちょっと提督!?ふ、風化してますよ!」

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一九三〇

提督「いやぁ、すまない。危うく風化するところだったよ。」


古鷹「いや、しかけてましたよ!見てるこっちがひやひやしました...」


提督「さて...そろそろ貼り替えかな?」


古鷹「あ、じゃぁキット持ってきますね。」


提督 (健気だなぁ...)


古鷹「はい、じゃぁ始めますね。」


提督「頼む。」


古鷹「滲出液の出も引いてきましたね。」


提督「お、そうだな。もう一日くらいかな?」


古鷹「そうかもですね。」


ヌリヌリ...ガーゼハリ...ホウタイクルクル...


古鷹「はいっ、終わりました!」


提督「ありがとう。さて...入浴までやることないしな...本でも読むか。」


古鷹「じゃぁ、なにかお飲み物でもお持ちしましょうか?」


提督「あぁ、頼む。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今回の更新はまでにしておきます。また内容考えて更新しようと思います。


それと読者の皆さんに質問なんですけど古鷹さんとの入浴描写要ります?(うまく書けるかわかりませんが)


後書き

最後まで読んでくれてありがとうございます。思い付きで一通り書きました。誤字などがあればコメントでご指摘していただけると幸いです。今回は手軽に読める作品になったはず...!

変更履歴
2019/8/29 ライセンス改正
2019/9/16 本文追記


このSSへの評価

5件評価されています


SS好きの名無しさんから
2021-09-26 06:12:00

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2019-10-18 12:24:46

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2019-08-29 07:12:47

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2019-08-25 13:05:50

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このSSへのコメント

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1: SS好きの名無しさん 2019-08-25 13:05:42 ID: S:ydcyrd

頂くのは当然、感謝の言葉とセットで。
有り難う古鷹。よし俺もやるぞ!
あーんだ。さあ口を開けるんだwフルタカエル!

2: SS好きの名無しさん 2019-09-17 11:31:07 ID: S:4ZJay-

傷口が広がるのを防ぐ為にも共にお風呂に入るのは自然な事だよ。一人でお風呂に入って無理に体を動かして悪化させては行けない!此は当たり前の謂わば介護の様なものだ。下心などフルタカエルに
あろうはずが御座いません!


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