2019-04-08 02:27:15 更新

10月上旬 佐張大学(さわりだいがく)


小咲 「一条君や千棘ちゃん達と一緒に、4つの大学や専門の学祭巡りかぁ………

楽しみだなぁ………」


蕾 「良かったじゃない、寺ちゃん。

それで、寺ちゃんはこの佐張大学(さわりだいがく)の大学祭で、何か出し物を出すの?」


小咲 「いや、それがね、

私、お料理教室のお菓子科と、洋菓子屋さんのアルバイトで忙しいから、

サークルや部活は何処(どこ)にも入って無いんだぁ………」


蕾(つぼみ) 「なるほど………それなら、一条君達にウチの大学の学祭を案内するくらいしか出来ないね。

残念だね。」


小咲 「そうだね………」


弥柳(みやなぎ) 「小野寺さん、ちょっといいかな?」


小咲 「あ!弥柳くん!?」


蕾 「!」


小咲と蕾(つぼみ)が大学祭の話をしている時に、2人(ふたり)に話し掛けて来たのは、

弥柳 蓮(みやなぎ れん)、

外見はやや短めの黒髪に、丸い瞳をしている、

小咲と同じく菓子職人(パティシエ)を目指している。

星の光の力をどうやって得たかは不明だが、

何故か土星の光を持ち、像型(ぞうがた)の土星属性の契約星獣(けいやくせいじゅう)と

契約している。


蕾 「じゃあ寺ちゃん、私ちょっとこれから用事あるから、じゃあね〜〜!」


ドドドド………


小咲 「あっ!?蕾ちゃん?」


蕾は全速力で教室を駆け出して行き、去って行った。


小咲 「ああもう〜〜、弥柳(みやなぎ)君とはそんなんじゃ無いって、言ってるのに〜〜。

なんだか………最近、蕾ちゃんがるりちゃんに見えて来たよ〜〜。」


弥柳 「小野寺さん、今少しいいか?」


小咲 「え?あ、はい………」


トンッ


弥柳は小咲の隣の席に座った。


弥柳 「実は………大学祭の出し物の件で話があるんだ?」


小咲 「え?大学祭の?」


弥柳 「ああ。

小野寺さん、俺と一緒に文化祭でケーキ屋を

出さ無いか?」


小咲 「え?ケーキ屋さん?」


弥柳 「ああ、ケーキ作りは菓子作りの基礎みたいなものだし、

俺も自分は菓子作りにおいてはまだまだだとは思ってるから、

今年はまずはケーキ屋程度から始めようと思ってるんだが、

大学の知り合いで菓子作りをやってるのが、

小野寺さん、あんたしかいなくてな。

どうだ?

そっちさえ良ければなんだけど………」


小咲 「あ、もちろんいいですよ!

私、別に他に用事も無いし………」


弥柳 「なら決まりだな。

よろしくな、小野寺さん!」


小咲 (一条君、千棘ちゃん、

私も、みんなに出せる出し物が出来たよ………!)


第1巻 第180話 完


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