2019-11-08 21:12:42 更新

概要

日々戦いに身を投じる艦娘達の心のお悩みを、工作艦「明石」が自慢の開発技術を活用し解決する物語


前書き

※ガバガバ設定、キャラ崩壊あり
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
※誤字、脱字または文脈の乱れ等至らない点が多々あると思いますがどうか温かい目で見てやってください。


「・・・暇ですね~」


辺り一面資材や艤装、工具が散らばり、金属の臭いが漂う工廠。


そこでは使い込まれた作業服に身をつつむ工作艦「明石」が、一人頬杖をつきながら物思いにふけっていた。


少女の顔は『退屈だ』と言わんばかりに不機嫌そうにしている。


彼女の仕事は、艤装の改修、修繕と艦娘の建造である。


だが、建造の依頼は一日1,2回、多いときでも5回程度である。


改修に至ってはここ最近全く依頼が来ない。


しかも彼女の主な仕事は改修の方であり、建造はあくまで妖精のサポート。


退屈になるのは当然であった。


「退屈で死んじゃいそうです・・・」



明石は数日前に提督に改修の依頼件数を増やすべきだと提案した。


だが、提督は明石の提案を飲まなかった。


「次の大規模作戦の為に資材の消費は抑える」という理由で、明石の提案はあえなく却下されてしまった。



「提督の頭は固すぎます!私たちの気持ちも少しは汲み取ってくださいよ!」


自分が必要とされてないと感じた明石。不満は大きく溜まっていた。


「・・・今日の仕事もこれで終わりですかねぇ」


そう呟きつつ机の上を整理していると、1枚の大きめの紙が目に入った。


「これは前に対深海棲艦用に考えた読心機の設計図・・・だっけ?」


少し興味が沸いたのか、徐に設計図を広げる。


「確か出力が弱すぎて思考を読み取れなくて失敗しちゃったんだよね・・・」


過去の自分の失敗を目にし、気分が落ち込む。


「これ惜しいところまで行ったんだよね~」


「・・・」


何かに使えないか思考を巡らせる明石。


するとふと、数日前の提督とのやり取りが頭に浮かんだ。


「そうだ!これを改良して人間用にしたら提督に気持ちを直に伝えられるんじゃない!?」


「そうすれば仕事が増えるかも・・・よし!」


そこからの彼女の行動はすさまじく早く、彼女は開発に没頭するようになった。




~一ヶ月後~

「よし、ついに完成したわ!」


明石の手にはリモコンのようなものが握られている。


これこそ、明石が一ヶ月掛けて製作したその名も「操心機」である。


この機械は「対象の思考を読み取る」、「対象に心像を送り込む」という二つの機能を備えている。


明石は早速この機械を使って提督に自分の気持ちを伝えてみようと思い、司令室に向かおうと考えた。


しかし、時刻は既に23:00(フタサンマルマル)を過ぎていた。


加えて明石はここ数日製作に熱中していたせいで、身体は疲弊しきっていた。


明石は操心機の使用は明日にし、休息を取るためにお風呂場へと向かった。



明石がお風呂場に行くと遠征任務から帰還した艦娘達が先に風呂に入っていた。


明石が身体を洗い、湯船に浸かっていると駆逐艦「朧」、「曙」、「漣」、「潮」の4人が何やらはしゃいでいるのが見えた。


「あーっ!もう!最近遠征任務ばっかりじゃない!」


「仕方ないよ、ボーキが枯渇してるんだし」


「そうだよ・・・それにもうすぐ大規模作戦が発令されるって提督も言ってたし」


怒る曙を朧と潮の二人がなだめている。


「ふっふっふ・・・お二人さん、ぼのたんがキレてるのは遠征のせいなんかじゃありませぬぞ」


そう言いながら漣が3人のそばに泳いでくる。


「じゃあ何に怒ってるの?」


「だって最近ご主人様忙しそうにしてるせいでなかなかコミュニケーションがっ!?」ドボン


いつの間にか背後に回った曙の手によって漣の顔面は風呂の水面に叩きつけられた。


「なっ!何をするだァーーー!」


「それ以上言ったらコロス」


「も~ぼのたんったら照れちゃって~、かわ」 「あ゛ぁ゛?」


「ヒエッ」


よく見ると曙の顔がのぼせたのかと心配になるくらい赤くなっている。


『漣ちゃんが言ってることもあながち間違いじゃ無いのかな』


そんな風に感じながら、明石は風呂場を後にした。




風呂を出た明石は再び工廠に向かっていると、外で曙が1人で海を眺めているのが見えた。


『どうしたんだろ・・・』


様子を見ていると、曙は何やら独り言を呟いたと思ったら急に顔が赤くなり首を激しく振る。


これを何回も繰り返した後、うずくまってしまった。


『・・・』


曙の様子が気になった明石は曙の側に行き、そっと話しかけた。


「こんなところでどうしたの?」


「別に...」


「なんか思い詰めた顔してたけど、悩みでもあるの?」


「ないわよ、そんなの」


物寂しい曙の雰囲気で曙は何か悩みを持っているとより強く思った明石はまず先程の風呂場でのやり取りを思い出した。


「・・・もしかして提督のこと?」


「べっ、別にクソ提督は関係ないわよ!!!」


突然の曙の大声に驚く明石であったが、同時に先程までの明石の推量は確信へと変わった。


『曙ちゃんの悩みはやっぱり提督関連か・・・』


「・・・実は私も提督について悩んでることがあるの」


「えっ!?」


突然の明石からの告白に驚く曙。


「それ、本当?」


「うん。よかったら曙ちゃんの悩みも聞かせてくれない?」


「…ナイショ…イイ…ヨ」


「・・・えっと、今なんて言ったの?」


「だっ!だから!内緒にしてくれるなら話してもいいって言ったの!!!」


「・・・分かったわ」フフッ


普段から怖い顔をしている曙の思いがけない一面を見れて、少し嬉しかったことは本人には内緒にしておこうと思う明石であった。




明石は曙の悩みを一通り聞いてみた。


どうやら着任時に緊張のあまり「クソ提督」と言ってしまい、直したくても提督の前に立つとやはり緊張して厳しい態度を取ってしまう。


そんな中、とある一件で提督の事を好きになってしまった。


提督のことは好きだが、今まで取ってきた態度のせいで素直になれない。


それが、曙のずっと抱えてきた悩みだった。



『・・・なるほど』


明石が優しく、だが真っ直ぐに問いかける。


「ねぇ曙ちゃん、一回だけ、勇気出してみない?」


「私は提督に本当の気持ちを伝えるべきだと思う」


「・・・確かに好きな人に気持ちを伝えるにはかなり勇気がいると思う」


「けど、曙ちゃんの今を変えることが出来るのは曙ちゃんだけなんだよ」


「だから、挑戦してみない?」


明石の言葉は曙の心に大きく響いた。




“本当は分かっていた。このままじゃダメだって。


いつかは変わるべきだって。


けど、踏み出せなかった。


今まで散々『クソ提督』と罵ってきた自分が今更どうやって、


どんな顔して提督に伝えたら良いか分からなかった。


けど、今ようやく気付いた。先延しにしたって何も解決しない事に。



   提督に謝りたい!



ちゃんと謝って、ちゃんと素直になって、ちゃんと「好きだ」と伝えたい!”




固まっていた曙の口が動く。


「明石さん・・・」


「どうしたの?」


「力、貸してほしい・・・」


曙のその一言を、明石は待ち望んでいた。




場所は変わって工廠内の明石の仕事場。


明石は、自分の発明品である「操心器」を使った作戦を曙に提案した。


「つまり、その機械を使えば提督の頭の中に直接言いたいことが言えるってこと?」


「そう、これを使えば思いは伝えられるよ。その後は2人次第だけどね」


「分かった。早速やりましょう!」


明石は


「じゃあ曙ちゃん、目を閉じて」


曙は言われた通り目を閉じる。


「そのまま、頭の中で提督に伝えたいことを想像して」


「・・・」

  

操心器に付いているランプの1つが緑色に光り始める。


「そうそう、その調子」


懸命に頭の中で想像する曙を見守る明石。


そして、3つあるランプの内の2つがついたのを確認した明石は曙に収集が完了したことを知らせる。


「お疲れ様、もう目を開けていいよ」


明石の言葉で曙は想像を止め、目を開けた。


「これで大丈夫なの?」


「えぇ!後は私に任せてちょうだい!」


胸を張って言い切る明石。


「明日、またこの時間に来てね!それじゃ」


「あっ!ま・・・待って!」


曙は明石を呼び止めようとするが、既に明石はその場を立ち去っていた。




「・・・ありがと」




~翌日~

少ない仕事を速攻で終わらせた明石は、再び司令室までやってきた。


「提督、失礼します!」


扉を開けると、仕事に手をつける提督の姿があった。


「どうしたんだ明石?言っておくけど、作戦が終わるまで資源の大幅な浪費は現金だからな」


「わ、分かってますよ~」アハハ


「今日司令室に来た目的は別にありますので」


そう言って、明石は操心機を取り出しす。


「何だそれは?」


「この装置の中にとある艦娘の本音が入っています。本人から頼まれて私が代わりにお伝えに来ました」


「どうか聞いてあげてもらえないでしょうか?」


「・・・今後の艦隊指揮に支障が出たりしないよな?」


「勿論です!」


「・・・」ハァ


「分かった。好きにしろ」


「ありがとうございます!じゃあ提督、目を閉じてください」


「あぁ」


明石は操心機を操作し、提督の脳内に心像を送り込む。


2つの緑色のランプが消灯し、赤色のランプが点灯し始める。


正常に作動している事を確認し、提督の様子を見守る。


2,30秒が経過した頃、赤色のランプが消灯し、青色のランプが点灯した。


全行程完了の合図を確認し、装置をポケットに直していると提督が跳ね起きた。


「明石、今のは・・・」


「はい、あの子の本心です。今は港にいますよ」


「・・・分かった」


そう言い残し、提督は部屋を出て行った。


『ここから先は二人の問題。操心機のデータもとれたし、自分の役割はここまで』


『・・・頑張れ』


二人の関係が良くなることを祈り、明石は部屋へと戻った。



~翌々日~

明石は司令室に呼び出された。


「失礼します!工作艦明石、参りました!」


「ご苦労様。今回呼び出した理由は分かっていると思うが、明石が作ったあの機械についてだが、明石に頼みたい事がある」


「な、何でしょう?」


「あの機械を使って艦娘達のカウンセリングを行ってほしい」


「方法は明石の好きなようにやってもらって構わない。私もできる限り協力する。頼めるか?」


「えぇっと、何故急にカウンセリングを?」


「・・・昨日、曙と話をした」


「痛感させられたよ。私は艦娘の気持ちを全く理解できていないって・・・」


「戦果ばかりを追い求め、艦娘との交流を怠った私の愚かさがあの子を泣かせてしまった」


「昨日曙に誓ったんだ。『クソ提督』には絶対ならないって」


「私も今後は自分なりに親睦を深めるよう努力するつもりだ」


「だが、やはり男の私一人では限界がある・・・」


「心の中に思いを溜め込んでしまう子がきっとでてきてしまう」


「頼む、協力してくれないか?」



“明石は嬉しかった。


曙が上手く提督に気持を伝えられた事が。


提督が私たちのことをこれまで以上に考えてくれると言ってくれた事が。


そして、自分が必要とされている事が。”



「私の発明が皆の役に立つのなら、喜んでやらせていただきます!」


明石は聢とそう言った。


「ありがとう明石。ではよろしく頼む」


「はい!失礼します!」


司令室を出ると、お茶を運んでくる曙と出会った。


「明石さん、昨日はありがとう」


「その様子だと提督と上手くやれたみたいね」


「おかげさまで大分気が楽になったわ」


「カウンセリングの話は聞いてるわ。私に出来ることがあったら言ってね。協力するから!」


「じゃ、私提督にお茶持って行くから!」


前よりもずっといい表情をするようになった曙を見て、明石は再び気合いを入れる。


「ようし!これから忙しくなるわよ~!」






後書き

息抜きで書いた作品です。
今回は曙ちゃんに焦点を置いてみました。
素直な曙ちゃんの方が自分的にはす(殴

もし好評なら他の艦の分をちょくちょく書いてみようと思います。
(もしかしたらTwitterの方で書いてほしい艦の募集とかするかも。
気になる人は私のTwitterアカウントをチェックしてみてください。
@sinmaiteitoku_f ←twitterアカウント)

あと「この雨を止めるため」の方もゆっくりペースですが投稿していくので
どうか気長にお待ち頂きますようよろしくお願いいたします。



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2件評価されています


SS好きの名無しさんから
2019-06-30 12:50:14

SS好きの名無しさんから
2019-07-09 18:57:59

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SS好きの名無しさんから
2019-06-30 12:50:18

SS好きの名無しさんから
2019-06-19 16:05:10

このSSへのコメント

6件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2019-06-19 16:06:07 ID: S:PrcHAB

時雨、時雨、時雨、時雨、時雨時雨時雨時雨時雨時雨時雨時雨時雨時雨時雨

2: 新米提督(f) 2019-06-19 21:11:26 ID: S:OHqRlZ

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3: SS好きの名無しさん 2019-06-30 12:58:51 ID: S:VpxRXJ

これは面白そう!明石さんの好奇心が良い方向に働きましたね。

4: 新米提督(f) 2019-06-30 20:59:10 ID: S:en4uSM

3さん、コメントありがとうございます!
明石の今後に期待しましょう!

5: SS好きの名無しさん 2019-07-09 19:04:13 ID: S:qOK3z4

ぷよぷよのシグかと思ったら時雨のシグだったのか...














シグ...

6: 新米提督(f) 2019-07-09 19:07:50 ID: S:kIt25C

時雨のシグですね(・∀・)















シグシグ


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