2019-04-21 15:48:16 更新

概要

あらすじ
みんなで宴会しようぜ

注意点
東方Projectの二次創作です。原作設定との乖離やキャラ崩壊が見受けられるかと思いますがご了承ください。以上の点をご理解頂いたうえで読んでいただけると幸いです。

一言
ま、眩しい…

では、参りましょう。


~博麗神社~

魔理沙「ま、理由はどうであれ、乗ってくれるに越したことは無いけどな。」

霊夢「行きましょ、魔理沙!まずはどこ?紅魔館?」

魔理沙「そうだな、あそこは宴会開くか?って言ったら2つ返事しそうだしな。」

霊夢「じゃあ行きましょ!」

魔理沙「おう!」


サニー「…今の聞いた?」

スター「うん、明日宴会なんだってね。」

ルナ「しかも幻想郷のいろんなところで宴会が開かれるんだね、面白そう!」

スター「私達も、どこか行きたいね。」

ルナ「うん!どこかなー、赤いお屋敷とか、あ、人里にも行ってみたいなー。」

スター「私は山の方とかも行ってみたい!ひょっとしたら何かあるかも!」

ルナ「確かに!」

サニー「ちょっと待って、二人とも!」

スター、ルナ「?」

サニー「そんなことより、魔理沙さんもっと面白そうなこと言ってなかった?」

スター「なになに?」

ルナ「なんか言ってたっけ?」

サニー「ほら、誰が宴会を開いてもいい、みたいなこと言ってたでしょ?」

ルナ「言ってた、言ってた!」

スター「すごいよね、誰が開いてもいい宴会って。」

サニー「でしょ!凄いよね!」

ルナ「…ちょっと待って。え、ひょっとしてサニーは私たちで宴会を開こうとしているの?」

サニー「うん!」

ルナ「ほ、本当に!?」

サニー「もちろん!だって、宴会開いてみたいもん!!」

スター「いいね、すごい面白そう!」

ルナ「え、でも、私達にできるかな…?」

サニー「わかんない、何すればいいかもよく知らないけど…」

サニー「でもさ、すっっごく面白そうでしょ!!ねっ、そう思わない?」

スター「うん、やってみたい!ルナは?」

ルナ「えぇ、でもなぁ…」

スター「せっかくだから、やってみない?」

サニー「ね、ルナ!」

ルナ「うーん…、自信無いけど…」

ルナ「…でもやってみたい!」

サニー「よし、決まり!じゃあ私たちで最高の宴会をやるぞー!」

サニスタルナ「おーーっ!!」


サニー「で、まずはどうしよう?」

ルナ「意気込んだのはいいけど、私たちって宴会のことよくわからないもんね。宴会の時っていつも何してたっけ?」

サニー「かくれんぼ!鬼ごっこ!」

ルナ「私たちじゃなくて、霊夢さんや、魔理沙さんの方。私たちのじゃ参考にならないよ。」

スター「えっと…、いつもお酒とか飲んでるよね。」

サニー「あとなんか食べてる!」

ルナ「何食べてたっけ?」

サニー「う~ん、わかんない…。」

スター「お酒も何飲んでるかわからないしね。」

ルナ「なにを準備すればいいんだろう…」

サニスタルナ「う~ん…」

サニスタルナ「う~~ん……」

サニスタルナ「……」

サニー「あー、もうわかんない!!」

スター「私たち、宴会のことそんなにしっかり見てなかったもんね。」

ルナ「いっそのこと誰かに聞いた方がいいんじゃないかな。」

スター「誰かって誰に?」

ルナ「魔理沙さんとか、霊夢さんとか?」

サニー「えー、霊夢さんとか魔理沙さんとかには黙っておきたいなー。後で驚かせたいから!」

ルナ「確かに。でも、じゃあ誰に聞く?」

サニー「えっと…」

スター「うーんと…」

ルナ「う〜ん…」

サニスタルナ「う〜〜ん……」

スター「…あ、じゃあ魔法の森にいるアリスさんは?宴会のこととか知ってそうだし、なにより私たちに協力してくれそう!」

サニー「それ、いい!」

ルナ「じゃあ、早速行っちゃう?」

サニー「うん、行こ!」



~アリス宅~

魔理沙「…ってなわけでさ、明日幻想郷全土の大宴会が開かれるわけなんだよ!」

アリス「へぇ、確かにそれは面白そうね。ちなみに今どこが開くこと確定してるの?」

魔理沙「まだ全然回ってないから、これからだぜ。でもとりあえず、紅魔館は確定だな。逆に博麗神社では開かれないぜ。」

アリス「あら、そうなの。じゃあ紅魔館に行こうかしら。久しくパチュリーにも会ってないしね。」

魔理沙「あれ、アリスは宴会開く側じゃないのか―?」

アリス「なに馬鹿なこと言ってるのよ。この家じゃそんな大人数入らないし、そもそも私が開いたところでそんなに人が集まらないわよ。」

魔理沙「開いてくれたら私は行くけどな。ま、アリス一人じゃ準備も厳しそうだしな。」

魔理沙「じゃ、そろそろ私は行くぜ。ほかの所も回らなきゃだしな。」

アリス「じゃあね。明日の宴会、うまくいくといいわね。」

魔理沙「おう!じゃ、また明日!」

バタン

アリス(宴会ねぇ…、私も何か料理でも作って持っていこうかしら。)

アリス「シチューでも…。」

アリス(でも、紅魔館って料理とかのレベルが高いから下手なもの持っていけないのよね…。)

コンコン

アリス「?」

ガチャ

アリス「魔理沙、どうしたの?忘れ物?」

サニー「あ、あの…」

アリス「あら、失礼。あなた達だったの。いったい何の用?」

サニー「あの、一緒に宴会を開きませんか!」

アリス「え?」

スター「私達、宴会を開くために来ました!」

アリス「え、えっと…どういうこと?」

ルナ「あ、えっと、明日幻想郷で宴会が開かれて、誰が宴会を開いてもよくて、その…」

アリス「あぁ、ごめんなさい。焦らなくてもいいわ、落ち着いて。」

アリス「とりあえず中に入って。話はそれからにしましょ。」

サニスタルナ「ありがとうございます!」



サニー「クッキー、おいしー!」

スター「私、このバタークッキー好き!」

ルナ「私はチョコクッキーの方が好きだなぁ。」

アリス「ふふ、喜んでくれてなにより。それより、さっきの話、詳しく聞かせて?」

サニー「魔理沙さんから聞いたんです、明日大宴会があるって。それで、私たちも宴会を開いてみたいって思って…」

スター「でも、宴会を開くには何をすればいいかわからなくって…、それでアリスさんに協力してもらおうと思ったんです。アリスさんならいろいろ知ってると思って。」

アリス「そういうことね。宴会の主催ねぇ…、なかなか厳しいわよ?」

ルナ「そうなんですか?」

アリス「そうねぇ…、じゃあまず宴会で必要なものを教えるわね。」

サニスタルナ「お願いします!」

アリス「とりあえず必要なものは会場、料理、それとお客さん。この三つを準備しないといけないわ。」

サニー「なるほど…。」

アリス「まず会場。会場はたくさんのお客さんが入るためにそれなりの広さがいるわ。狭すぎて人が入らなくなると困るでしょ?」

スター「アリスさんの家じゃ駄目なんですか?」

アリス「ちょっと狭いわね。来る人数によるけど、もっと広い方がいいわね。」

スター「そうなんだぁ。」

アリス「当然、会場はきれいじゃなきゃダメよ、飾り付けもしっかりしてね。」

サニー「わかりました!」

アリス「二つ目は料理。宴会中に食べるごちそうね。お腹が空いてる人のためのメインディッシュ、お酒が好きな人のためのお酒のおつまみ、いろいろあるわ。これは私の主観だけど、みんなで食べやすいものがいいんじゃないかしら。」

ルナ「飲み物はお酒じゃなきゃ駄目なんですか?」

アリス「そんなことないわよ。むしろお酒が苦手なひとのためにお酒じゃないもの、お茶とか、ジュースとかを用意しておくといいかもしれないわね。」

ルナ「なるほど…。」

アリス「最後に、お客さん。いくら宴会を準備しても誰も来なかったらせっかく作った料理が無駄になっちゃうし、それに何より自分が寂しくなっちゃうでしょ?だから、大人数じゃなくてもいいけど、ある程度集客は必要よ。」

サニー「わかりました!」

アリス「さて、宴会に必要なのはこの三つだけど、準備できそう?」

スター「どう?」

サニー「厳しいような、厳しくないような…」

ルナ「いや、厳しいよ。どれも当てがないもん。」

サニー「うぅ…。」

アリス「クスッ、だと思った。そんなに落ち込まなくても、私が手伝ってあげるわよ。あんまり力になれないかもしれないけどね。」

サニー「いいんですか?」

アリス「えぇ、魔理沙と違って私は手が空いてるから、全然いいわよ。」

サニスタルナ「ありがとうございます!」

アリス「とはいえ、4人じゃ心もとないわね…。誰か協力してくれる人、いないかしら。」

スター「魔理沙さんは忙しいんでしたっけ?」

アリス「そうね。魔理沙は今いろんなところを回ってるから。となると…」

アリス(あの人に頼んでみようかしら。)

アリス「ちょっと待ってて、今人呼んで来るから。お留守番、お願いね。」

サニスタルナ「はーい!」

バタン

サニー「やった!アリスさん手伝ってくれたよ!」

スター「やったね!これで宴会に一歩近づいたね!」

ルナ「でも、人呼んでくるって言ってたけど、誰だろう?」

サニー「霊夢さん?」

ルナ「まさか。…わからないけど。」

スター「じゃあ誰だろう?」

サニー「う~ん…」


~魔法の森~

アリス(さて、どの辺にいたかしら。実際、あんまり話したことないのよね。)

アリス(…あ、いたいた。)

アリス「久しぶり、成美。」

成美「あれ、アリスがここにくるなんて珍しいね。一体何を企んでるの?」

アリス「企んでるなんて人聞きの悪い。明日の宴会のことでお願いがあってね。」

成美「宴会?あぁ、魔理沙がさっき『幻想郷全土で宴会するぞー!』とか言って張り切ってたわ。で、お願いってなに?」

アリス「私も宴会開く側になろうと思ってるんだけど、準備手伝ってくれない?」

成美「え、アリスが宴会開くの!?似合わないなー、魔理沙の口車に乗せられた?」

アリス「失礼な、そんなんじゃないわよ。今うちに三妖精が来ていて、宴会開くの手伝ってほしいって言われてね。特に忙しいってわけじゃなかったから引き受けたの。」

成美「三妖精?」

アリス「ほら、博麗神社の近くにいるいたずら好きの妖精たち。」

成美「聞いたことある気もするけど、知らないなぁ…。」

アリス「あなた、基本一人だもんね。」

成美「そういう事言わないで!」

アリス「どーせ、明日の宴会も行く当てが無くて一人で過ごそうとしてたんじゃないの?ねぇ?」

成美「あー、聞こえなーい、聞こえなーい。」

アリス「…なんて、私もしょっちゅう一人だから気持ちわかるけどね。」

アリス「ほら、私も明日の宴会当てがあるわけじゃなかったから。だからせっかくだし、一緒に宴会楽しみましょ?」

成美「もう…、アリスの一度下げてから手を差し伸べる感じ、ずるいなぁ。」

アリス「それはどうも。」

成美「まぁ、アリスの言う通り私も明日一人だし。いいよ、手伝うわ。」

アリス「ありがとう、お願いね。」

アリス「それじゃ、行きましょ。」

成美「あの、一つだけ言わせてもらうけど、」

アリス「?」

成美「私、好きで一人でいるだけだから!ぼっちとかじゃないから!」

アリス「クスッ、はいはい。」


~アリス宅~

ガチャ

アリス「ただいま。」

成美「お邪魔します。」

サニー「おかえりなさい、アリスさん!それと…?」

アリス「あぁ、紹介するわ。矢田寺成美。魔法の森にいるお地蔵さんよ。」

成美「よろしくお願いします。こちらの三人が例の?」

アリス「えぇ、三妖精。左からサニーミルク、スターサファイア、ルナチャイルド。」

サニスタルナ「よろしくお願いします!」

アリス「さて、と。じゃあ準備、始めましょうか。」

サニスタルナ「はーい!」

成美「私、なにすればいい?」

アリス「そうね、料理は後でするとして…、まず集客と会場設営をしちゃいましょ。ちなみに成美、会場にあてはある?」

成美「私?そんなのないよ。」

アリス「じゃあ会場も、来てくれるお客さんも探さなきゃだめね。」

サニー「はい!会場は魔法の森がいいと思います!」

アリス「魔法の森?」

スター「いいね、森の宴会、素敵!」

ルナ「しかもこの時期そんなに寒くないもんね。」

アリス「魔法の森、確かにいいかもしれないわね。周りの木々に飾りつけして、みたいな?」

サニー「はい、そんな感じです!」

成美「あ、それなら私あてあるよ。ちょっと歩いたところに開けた場所があるのよ。」

アリス「それは助かるわ。じゃあ会場は何とかなりそうね。」

アリス「あとは、お客さんね。成美と私は当てにならないとして、三人は誰か誘いたい人とかいる?」

成美「ちょっと、聞き捨てならないんだけど。」

スター「霊夢さんと魔理沙さん、呼びたいなぁ。」

アリス「それはちょっと厳しいかもね、もう魔理沙はいろんなとこ行ってるだろうし、霊夢はもう行くとこ決めてるかもしれないし。」

スター「そっかぁ…。」

ルナ「あ、じゃあチルノ、呼んでみる?」

サニー「あぁ、チルノがいたね。」

アリス「あら、いいじゃない。チルノを呼べばその友達もついてきてくれるかもしれないしね。」

成美「いい感じにまとまってきたんじゃない?」

アリス「えぇ、じゃあ手分けしていきましょ。成美、会場の方お願いね。」

成美「了解、任せて。」

アリス「じゃあ私は集客の方で。三人はどうする?できれば会場の方が人数多いとありがたいけど。」

サニー「スター、ルナ、どうする?」

スター「私、会場の方行っていい?飾りつけしたくて。」

サニー「わかった、じゃあ私がチルノに会って来るね。ルナは?」

ルナ「じゃあ私は会場の方がいいのかな?人数的に。」

サニー「そうだね。」

スター「ルナ、一緒に飾りつけしましょ?」

ルナ「うん!」

アリス「よし、決まりね。はい、じゃあ動きましょ。」

サニー「行くぞー!」

サニスタルナ「おー!!!」

成美「すごい、元気ね。」

アリス「あら、まだまだこんなもんじゃないわよ?ついてこれる?」

成美「え?えっと…」

成美「余裕よ!多分…。」



~湖~

アリス「チルノとあなた達って仲いいの?」

サニー「何回か遊んだことありますよ。私たちがかくれんぼ大得意だってこと話したら『弟子にしてくれ!』って言われたりしました。」

アリス「本当、あの子は単純なんだから。そこがいいんだけど。」

アリス(扱いやすくて。)

サニー「それにしても、あいつどこにいるかなぁ…。」

?「やい、お前たち!」

サニー「あ、この声は…」

ラルバ「やっほー。」

大妖精「こ、こんにちは。」

チルノ「なにしてるんだこんなところで?散歩?」

サニー「まさか、今丁度チルノを探してたとこ。」

チルノ「あたい?」

サニー「明日私たち魔法の森で宴会開くんだけど、来てみない?」

チルノ「宴会?明日宴会あるの?」

ラルバ「知らなーい。」

大妖精「そうなんですか?」

アリス「えぇ、そうよ。」

チルノ「でも、お前が宴会開くっていうのも信用ならないなー。だって宴会といえば博麗神社でしょ?」

サニー「ちっちっち、それがそんな単純じゃないのさ。」

チルノ「どういうことだ?」

サニー「それはね…」

チルノ「それは…?」

サニー「…どういうことでしたっけ?」

アリス「…」

チルノ「なんだ、お前もわかんないのか、馬鹿だなー。」

サニー「ちょっ、ちょっと忘れただけよ!」

アリス「はいはい揉めないの。三人は新聞見た?」

ラルバ「見てなーい。」

大妖精「見てないです。」

チルノ「新聞かー、なつかしいなー!」

アリス「で、そこに書いてあったのよ、明日宴会が開かれるって。」

ラルバ「どこでー?」

アリス「それがどこで開かれるとか、何時ごろ開かれるとかが全然書いてなかったのよ。宴会が開かれることしかわからないの。」

チルノ「なにそれ、変なの。」

アリス「だから、どこで開かれるかわからないなら、いっそのこと私たちで宴会開きましょってなったわけ。」

ラルバ「なるほど。」

チルノ「なんかよくわからないけど、アリスの所で宴会開かれるってことね。」

大妖精「いいんですか、そんなことしちゃって?」

アリス「大丈夫よ、むしろみんなが思い思いの宴会を開いて、幻想郷全体が大宴会になることをみんな期待しているわ。」

大妖精「そうなんですか、面白そうですね!」

ラルバ「面白そー!」

サニー「じゃあ、私たちの宴会にき…」

チルノ「じゃあ、あたい達も宴会開くぞ!!」

アリス「え」

ラルバ「なるほど!」

大妖精「え、えっ~!?」

サニー「え!?なんでよ!私たちの所に来てよ!」

チルノ「だって、誰が宴会開いてもいいってことは、あたい達も開いていいんでしょ?あたいったら天才!」

サニー「確かにそうだけど…」

チルノ「でしょ?あたい天才でしょ?」

サニー「そっちじゃなくて!」

アリス「確かにそうだけど、それだと私たちが困っちゃうのよ、お客さん足りなくて。だから、ぜひとも来てほしいのよね。それにそっちもそっちで準備が大変じゃない?やっぱりここは協力するのがいいと思うのだけど。」

チルノ「あたいには関係ないね!準備だってあたいと大ちゃんとラルバ、それにルーミアが来れば問題なし!あとリグル。」

大妖精「そ、そうかなぁ…?」

アリス「まいったわねぇ…。」

アリス「じゃあ、こうしましょうか。チルノとサニーで弾幕勝負をする。で、勝った方が宴会を開く、負けた方がそのお手伝いをする、これでどう?」

サニー「え!?」

チルノ「いいね、面白そう!その話のった!」

サニー「そんな、アリスさん、いきなり…!」

アリス「大丈夫、負けはしないわよ。存分に楽しんできなさい。」

サニー「ん〜…」

サニー「ん~~~……」

サニー「…よし、私、やる!絶対に勝つ!」

チルノ「勝つのは最強のあたいよ!勝って、氷の宴会を開くから!!」



~魔法の森~

スター「成美さん、あとどれぐらいで着きますか?」

成美「えっと確かこの辺だったと思うけど…」

成美「ごめん、2人とも一緒に探してくれない?」

スター「はい!」

ルナ「任さて下さい!」

成美「う~ん…」キョロキョロ

スター「えっと…」キョロキョロ

ルナ「………あ!」

成美「見つかった?」

ルナ「この花きれいだなぁ…。」

成美「いや、そうじゃなくて…」

スター「本当、きれいね。」

ルナ「成美さんも見てください、きれいですよ。」

成美「本当だ、確かにきれいね。」

成美「…じゃなくて!」

スター「あ、あっちにもあるよ!」ダッ

ルナ「え?あ、本当だ!」ダッ

成美「ちょっと、もう…」

スター「あ、成美さーん!」

成美「え?」

ルナ「見つかりました、広場!」

成美「え、本当!?」ダッ


ルナ「広~い!」

スター「本当!これなら宴会できそうだね!」

成美「そうよ、ここ、ここ!」

ルナ「成美さん、ここで合ってますか?」

成美「えぇ、大正解!ここならいっぱい人が入るし、ほら、上も開けているから夜に月だって星だって見えるの。いいでしょ?」

スター「はい!」

ルナ「星も見えるんだ、楽しみだなぁ。」

スター「じゃあさっそく飾りつけ、する?」

ルナ「うん!」

成美「あぁ、待って。アリスの家とここの広場の通り道に目印をつけないと。みんなが来れるように。」

ルナ「あ、そっか。」

成美「それが終わったらお待ちかねの飾り付け。頼んだよ?」

スター、ルナ「はーい!」

スター「ここで明日宴会が開かれるのね。」

ルナ「誰が来るんだろう、楽しみだね!」

成美「それは、アリスに任せましょ。」

成美(私も、楽しみだし…。)



~湖~

チルノ「あっはっは!最強のあたいの前になすべなしか!?」ズバババババ

サニー「ぐぅ…、くそぉ!」ドンッ!

チルノ「おっと、」ヒラッ

チルノ「どうした?そんな弾、あたいには当たらないよ!!」

サニー「はぁ…、はぁ…」


・・

・・・

アリス「ちょっとアドバイス、いい?」

サニー「はい?」

アリス「戦い方なんだけど、いきなり全力で戦わないで、最初は様子を見ながら戦って。」

サニー「様子見ですか?」

アリス「えぇ、それで隙ができたらあなたの能力を使うの。いい?」

サニー「私の、能力…。」

アリス「大丈夫、絶対勝てるわ。」

サニー「本当、ですか?」

アリス「えぇ、だって…」

アリス「頭脳ではこっちが圧勝してるもの。」

・・・

・・


サニー(隙ができたら、隙ができたら…)

チルノ「よし、じゃあとどめだ!パーフェクト…」

サニー(今…!)

サニー「光よ、集まれ!!」ピカッ

チルノ「うぉ!目がっ…!」

サニー「まだまだ、陽光『サンシャインブラスト』!!」ズバババババ

チルノ「しまっ…」

大妖精「チルノちゃん、危ない!」

チルノ「え?」


ドカーーーーーーーン!!!!!


大妖精「はぁ…、はぁ…」

チルノ「大ちゃん…」

大妖精「ごめん、勝手に出てきちゃって…」

チルノ「ううん、大ちゃんのおかげで助かったよ。ありがとう。」

チルノ「さて…」

サニー「ふぇ?」

チルノ「ここからが本番ね。あたい、大ちゃん、それに…」

ラルバ「はーい、お任せあれ!」

チルノ「最強の弾幕、受けてみろ!!行くよ、三人とも!」

ラルバ「オッケー!」

大妖精「う、うん!」

サニー「え、」

サニー「え~〜〜!!??」

チルノ「くらえ!」ズバババババ

ラルバ「ほいな!」ズバババババ

大妖精「ご、ごめんね!」ズバババババ

サニー「え、あぶっ!こんなの聞いてないですよ、アリスさん!!」

アリス「…」

アリス「ふぅ…、こうなることも想定済み。やっぱりあなたたちの性格、好きよ。」

アリス「サニー、伏せてなさい!!」

チルノ「え?」

サニー「はい!」

アリス「戦操『ドールズウォー』!」


ドカーーーーーーーン!!!!!





チルノ「ちょっと、アリスが入ってくるなんて聞いてないぞ!イテテ…」

ラルバ「そーだそーだ!イタタ…」

アリス「あなた達だって途中参戦してたじゃない。おあいこよ。」

大妖精「チルノちゃん、ごめんね、私のせいで…。」

チルノ「ううん、大ちゃんは悪くない。悪いのはこの人形使いだよ!」

ラルバ「そーだそーだ!」

サニー「ごたごた言ってないで、私達が勝ったんだから協力してよ!約束でしょ!?」

チルノ「ちぇっ、わかったよ。」

大妖精「私達、何すればいいんですか?」

アリス「明日の宴会に友達を呼んできて欲しいの、できるだけ多くね。」

大妖精「…それだけですか?」

アリス「えぇ、それで十分よ。」

チルノ「ルーミアと、リグルとあと誰呼ぶ?」

大妖精「あとは…」

ラルバ「う〜ん…」

アリス「あぁ、そうそう。もしいっぱい連れてきてくれたら、明日の宴会主役になれるかもしれないから、頑張ってね。」

チルノ「主役…!」

チルノ「よし、2人とも頑張って百万人集めるぞ!!」ダッ

ラルバ「よっしゃー!!」ダッ

大妖精「ちょ、ちょっと待ってよぉ!」ダッ

アリス「…さて、私達はチルノ達を信じて、戻りましょうか。」

サニー「え、私達はもう人集めなくていいんですか?」

アリス「大丈夫、あの子達がやってくれるから。」

サニー「うーん…チルノだけで大丈夫かなぁ…」

アリス「信用できない?」

サニー「ちょっと…」

アリス「大丈夫。だって、あの子達ったら加減するってことを知らないから…」

アリス「頑張ることにも、ね。」






〜魔法の森〜

サニー「ただいまー!」

スター「おかえり、どうだった?」

サニー「私、勝ったよ!」

ルナ「えっと、どういうこと?」

サニー「えっとね…」


アリス「ただいま。」

成美「おかえり、どうだった?」

アリス「とりあえずチルノと大妖精、ラルバが来てくれることが確定したわ。」

成美「いいね、でもまだ少ないかな。」

アリス「チルノに友達をたくさん連れてきてって頼んであるから大丈夫よ。」

成美「なるほど。どれぐらい来るかな?」

アリス「まぁプラス2、3人ってところかしらね。計10人程度。」

成美「いいんじゃない?人数的には。」

アリス「えぇ。私達にしては上出来よ。で、そっちはどう?」

成美「まぁご覧の通りここを会場にするつもり。多分気づいてるとは思うけど今アリスの家とこことを繋ぐ目印をつけてたとこ。これから飾りつけに入るよ。」

アリス「了解。順調そうね、会場も結構いいところだし。」

成美「でしょ?まぁ会場はあの2人が見つけたんだけど。」

アリス「そうなの。さすが、やるわね。」

アリス「さて、じゃあこの後はどうする?」

成美「私はアリスの家から飾りを持ってきて飾りつけしようかと思ってたけど。アリスは?」

アリス「私は料理の準備もしなきゃいけないから、そっちをするわ。」

成美「わかった。じゃあ動きますか。」


サニー「で、私がそこでとどめの一発!チルノはもう…」

アリス「はい、じゃあみんな、飾りつけの準備に取り掛かりましょうか。」

サニスタルナ「はーい!」

スター「飾りはどこにあるんですか?」

成美「アリスの家にあるよ。だから一度アリスの家に取りに帰って、それから飾りつけましょ。アリスは料理の準備で手が離せないから、私と三人でね。」

スター「わかりました。」

アリス「じゃあ早速…」

グー

成美「あ…///」

アリス「クスッ、そういえばお昼ごはんまだだったわね。」

スター「そういえば結構時間たってますね。」

ルナ「お腹空いた~。」

サニー「私も~。」

アリス「じゃあお昼ごはんを食べてからにしましょうか。」

サニスタルナ「さんせーい!!」



~アリス宅~

サニー「ごちそうさま!おいしかった~!」

スター「私、このくるみサンド好き!」

ルナ「私はこっちのポテトサラダサンドのほうが好きだな~。」

サニー「いや、エッグサンドでしょ!」

成美「アリス、料理上手だね。」

アリス「そう?ありがとう。成美は料理しないの?」

成美「するよ。でもこんな小洒落たものは作れないな~。漬物ばっかり。」

アリス「いいじゃない、漬物。私は好きよ。」

成美「毎日漬物、飽きるよ~。」

アリス「別のものも作りなさいよ…。」

アリス「さて、じゃあ続き、やりましょ。」

成美「アリス、家にある飾り一通りそこに出したんだけど、全部使っていい?」

アリス「ええ、いいわよ。」

サニー「ランプにきらきらがいっぱい、いいね!」

スター「うん、きれい!」

ルナ「でも、ちょっと少なくない?」

サニー「確かに…」

成美「どうする、アリス?」

アリス「そうね…」

ルナ「人形飾っちゃダメですか?」

アリス「それは駄目!」

ルナ「ごめんなさい…。」

アリス「あ、うん…、怒鳴ってごめんなさい。でも人形はやめて、大切なものだからね。」

成美「じゃあ、とりあえず今ある飾りを飾って、足りないところはそこらへんに咲いてある花でも飾ったら?」

アリス「あ、それいいわね。」

成美「じゃあ、まずみんなでこの飾りを飾りつけて、そのあとにお花を摘みに行くってことでいい?」

サニスタルナ「はーい!」

アリス「で、私が料理ね。みんな、なにか食べたいものはある?」

サニー「はい!ステーキ!」

スター「シチューかなぁ。シチューが食べたいです!」

ルナ「私はアップルパイ!」

アリス「ステーキは、ちょっと厳しいかも…、でもシチューとアップルパイなら、できるわ。」

スター、ルナ「やったぁ!」

サニー「むぅ…」

アリス「やってみるだけやってみるから、ね?で、成美は?」

成美「私?私はかの有名な三大珍味、フォアグラのキャビアぞ…」

アリス「絶対無理。」

成美「知ってた。私は特に希望は無いから気にしないで。あ、でも辛い物はちょっと苦手かなぁ。」

アリス「了解、わかったわ。」

成美「飾りつけに目途が立ったらそっちを手伝うよ。」

アリス「ありがとう。」

成美「じゃ、行ってくるね。」

サニー「行ってきまーす!」

スター「お料理、楽しみにしてまーす!」

ルナ「飾りつけも楽しみにしててください!」

アリス「はい、行ってらっしゃい。」

バタン

アリス「さて、始めますか。」

アリス(シチューは材料を切っておくだけでいいかしら。アップルパイは焼く前までは作るとして…)

アリス(ステーキ、どうしよう…)

コンコン

アリス「?」

ガチャ

アリス「成美、忘れ物?」

幽香「え?」

アリス「あ、ごめんなさい、幽香だったの。またこのパターン…。」

幽香「えっと、よくわからないけど、ちょっとお邪魔してもいいかしら?明日の宴会で相談したいことがあって。」

アリス「いいわよ、入って。」


アリス「それにしても宴会のことだなんて、相談する相手を間違ってない?」

幽香「いや、いろいろあってね。」

アリス「で、相談ってどんなこと?」

幽香「うちのメディのことなんだけどさ。」

アリス「メディ?あぁ、メディスン、あの毒の人形の子。あの子がどうかしたの?」

幽香「あの子が宴会に行きたくないって言っててねぇ…。」

アリス「えと、詳しく聞かせてもらえる?」

幽香「明日、大規模な宴会があるって魔理沙から聞いたのよ。だから、メディにどこか行かない?って誘ったのよ。そしたら、『私が行くと迷惑をかけるから行きたくない』って…。」

アリス「そうなの…。」

幽香「私はそんなこと気にしなくてもいいと思うのだけど、本人がすごく気にしちゃって。私はメディに宴会楽しんでほしいのだけど…。」

アリス「なるほど…。大変よね、こういうことって。気にするなって言っても、当人にとっては大事だからね。」

幽香「そうなのよね…」

幽香「…アリス、あなたはどう思う?」

アリス「私は、そうねぇ…。」

アリス「メディスンに対して来るなって言う人はいないと思うわ。そこは全然気にしたくていいと思う。ただ、本人が行きたくないって言ってるなら無理強いするのもあれよね。やっぱり、本人が心から行きたいって思うことが何より大切だと思うわ。」

幽香「そう、よね。やっぱり私がとやかく言うことじゃないかしら。」

アリス「まぁでも、幽香がメディスンに宴会を楽しんでほしいっていう気持ちは本物なんだから、それはぜひ伝えるべきだと思うわ。ただ、言い過ぎない程度にね。それで気が変わってくれればよし。気が変わらなければ…残念だけど諦めるしかないわね。」

幽香「そっか…。」

幽香「ありがとう、参考にさせてもらうわ。」

アリス「別に大したことは言ってないわよ。」

幽香「ところで、アリスは今回宴会を開くの?」

アリス「よく知ってるわね。」

幽香「さっきアリスの家から妖精達が飾りを持って出ていくのを見たのよ。あなたが宴会を開くなんて珍しいね。」

アリス「あの子達が宴会開きたいって言ってね。お手伝いみたいなものよ。」

幽香「へぇ。ってことは、魔法の森の大宴会ってところかしら?」

アリス「大まではいかないと思うけど…、まぁ、そんなところね。」

幽香「いいじゃない。今回の宴会、あなたの所に行こうかしら。」

アリス「ぜひいらっしゃい。あの子達だったら間違いなくメディスンのこと受け入れるだろうし。」

幽香「じゃあ、そうするわ。メディのことを説得できたらの話だけど。」

アリス「そうね、待ってるわ。」

アリス「…、あ、ちょっと待って。せっかくだから宴会の準備、見ていったら?どんなものか下見するのもいいでしょ?」

幽香「確かに。…なんて、実は手伝ってほしいんじゃなくて?」

アリス「あら、人聞きの悪い。私は良心で見ていったら?って言ってるのよ。まぁもしそれで手伝ってくれたら儲けものってところね。」

幽香「まったく、計算高いんだから。いいわよ、下見ついでに手伝ってあげるわ。」

アリス「ありがとう。私は料理で手が離せないから、先に会場に行ってて。たぶん目印があるからわかると思うわ。」

幽香「わかったわ。向こうには誰がいるの?」

アリス「三妖精と、あと成美がいるわね。」

幽香「成美?」

アリス「この前の異変でちょっと有名になった地蔵の子、矢田寺成美。」

幽香「聞いたことあるわね。じゃ、行ってくるわ。」

アリス「あ、最後に!」

幽香「?」

アリス「ステーキって、どうやって作るかわかる?」

幽香「え?その辺の獣をぶっ殺して丸焼きにすればいいんじゃないの?」

アリス「そう、なの…。」

幽香「じゃ、また後で会いましょ。」

バタン

アリス「頑張ろ…。」


~魔法の森、会場~

サニー「見て、この飾りつけきれいじゃない?」

スター「うん、いい感じ!ねぇ、こっちはどう?」

サニー「ばっちり!」

ルナ「あれ、絡まっちゃった…」

成美「三人とも元気ねぇ。」

成美(三人とも本当に楽しそうで良かった。本当仲良しよね。)

成美(それにしても監督作業って、)

成美(暇だなぁ…)

成美「ふぁ~…」

成美(先に花でも摘んでこようかな。)

?「へぇ、いい会場じゃない。」

成美「?」

幽香「はじめまして、かしら。私は風見幽香、よろしくね。」

成美「あ、ども。矢田寺成美です。」

幽香「明日の宴会でここに来ようかなって思っててね。下見がてら来てみたってわけなんだけど。」

成美「あ、なるほど。それで、幽香さんは、」

幽香「幽香でいいよ。」

成美「じゃあ、幽香は明日誰と来るの?」

幽香「それが、ちょっとねぇ…」

成美「あ、ごめんなさい。変なこと聞いちゃって…。」

幽香「ううん、気にしないで。」

幽香「それにしてもいい感じの飾りつけね。ちょっと物足りないけど。」

成美「そこよね。まぁ物足りない分はあとで花を摘んできて飾りにする予定だけど。」

幽香「ふーん…」

幽香「それは、見逃せないわねぇ…。」

成美「え?」

幽香「ねぇ、3人とも。そろそろお花摘みしない?」

サニー「あ、幽香さん。」

スター「お花摘みをして、その花を飾るってことですよね。」

幽香「そう。ほら、これだと飾り付けが物足りないでしょ?」

ルナ「いいですね!」

サニー「うん、やろやろ!」

幽香「ただし!」

サニスタルナ「?」

幽香「お花を摘むときは必要な分だけ。余計なお花は摘んじゃ駄目。いい?」

スター「必要な分ってどれぐらいですか?」

幽香「そうねぇ…。私の両手いっぱいくらいね。だから、これぐらい。」

スター「あ、わかりました!」

サニー「じゃあ行こっか!」

スタルナ「うん!」

幽香「ふぅ…。じゃあ成美、監督は頼んだわよ。私はちょっと席を外すわ。」

成美「え?あぁ、うん。」

幽香「くれぐれも、花は取りすぎないように。いい?」

成美「わ、わかった。」

幽香「じゃあ、よろしくね。」

成美「うん、いってらっしゃい。」

成美「…」

成美(取りすぎるなって言われても…。)

成美(私にどうしろと…。)


サニー「じゃあ手分けして探そっか。」

スター「うん、そうね。」

サニー「じゃあ誰が一番集められるか、競走だね!」

ルナ「いや、今幽香さんに注意されたばかりじゃん…。」

サニー「あぁ、そっか…。」

サニー「じゃあ誰が一番綺麗な花を集めれるか競走だね!」

スター「あ、それいいね!」

サニー「いい、2人とも?集める量は、幽香さんの両手いっぱい。だから、これぐらいだからね!」

スター「うん、これぐらいね!」

ルナ「これぐらい、わかった!」

サニー「よし、じゃあお花摘み開始!」

サニスタルナ「おー!!」


サニー(どこかにいい花ないかなー、やっぱりおっきくて明るい花がいいよね…、)

サニー(両手いっぱいに!)


スター(どんな花がいいかなぁ、綺麗な花がいいなぁ…、)

スター(両手いっぱいに!)


ルナ(ちょっと変わった花とか、飾ってみたら面白そう…)

ルナ(両手いっぱいに!)





成美「ふぁぁ…。」

サニー「幽香さーん!!」

成美「あ、帰ってきた。」

ルナ「あれ、幽香さんは?」

成美「幽香なら今出かけてるよ。で、どう?花は集まったの?」

サニー「はい、見てください!綺麗な花いっぱいありましたよ!」

成美「へぇ、どれどれ?」

成美「……多くない?」

サニー「え、でも幽香さんが両手いっぱいって言ってましたよ?」

成美「いや、みんなで合わせて両手いっぱいでしょ?」

成美「一人ずつ両手いっぱい分集めちゃったら…」

サニー「?」

幽香「おつかれ。どう、花は集まった?」

成美「!!」

成美「いや、違うの…!幽香、これは…!」

幽香「?」

サニー「あ、幽香さん!」

スター「見てください!」

ルナ「綺麗な花がいっぱい!」

幽香「……」

幽香「あなたたち、私の話聞いてた…?」

サニスタルナ「?」

幽香「そこに正座しなさい!!」

サニスタルナ「!!」



幽香「いい?花だって生きてるの!!粗末にしちゃいけないのよ!?」

サニー「はーい…」

ルナ「ごめんなさい…」

成美(なんで私まで…)

サニー「…でも、ちょっと採り過ぎただけですよ…?」

幽香「ちょっと…?」

幽香「何言ってるのよ!!!!」

サニー「す、すいません、すいません!!」

幽香「ちょっとでも駄目なの!!花の取りすぎは生き物を殺めるのと同じなの!あなたたちはいわば大量殺」

美鈴「あの!」

幽香「え?」

サニー「美鈴さん?」

スター「なんでここに…」

美鈴「もし、その花余っているのでしたら譲ってもらえますか?」

幽香「いきなり何よ。」

美鈴「実は今、紅魔館の飾りつけを調達するよう頼まれてて、もしその花が余ってるのでしたら、紅魔館に使いたいなと思いまして…。」

幽香「…なるほどね。」

幽香「いいわよ、むしろ花が無駄にならなくて感謝したいぐらいだわ。」

美鈴「いえ、こちらも助かります、ありがとうございます!」

美鈴「…」

美鈴「あの、ちなみに明日の宴会は…」

幽香「えぇ、見ての通りここで開かせてもらうわよ。もしよかったら来てちょうだい。」

美鈴「あ、まぁ…行ければ…。」

幽香「あ、無理しなくてもいいわよ。その様子だと、紅魔館でも宴会を開くんでしょう?」

美鈴「はい、一応…。」

幽香「お互い、いい宴会にしましょ。」

美鈴「はい、そうですね…。」

美鈴「では、私はこれで…。」

幽香「ふぅ…」

幽香「ごめんなさい、言い過ぎたわ。ちょっと花のことになると熱くなっちゃって…」

サニー「私たちのほうこそ、ごめんなさい…」

スタルナ「ごめんなさい…」

幽香「…」

サニスタルナ「…」

成美(気まずっ、このままじゃ…)

幽香「さて、じゃあ気を取り直して、飾り付け始めましょっか。」

成美「え…」

成美(気、変わるの早すぎ!そんないきなり…)

サニスタルナ「はーい!」

成美(切り替えはやっ!!)




サニー「できたー!」

ルナ「終わったー!」

スター「幽香さん、成美さん、どうですか?」

幽香「うん、いい感じだと思うわ。」

成美「私もいいと思う。見てて楽しくなるね。」

ルナ「やった!」

アリス「おつかれ様。どう、調子は?」

成美「あ、アリス。」

サニー「あ、アリスさん。飾り付け、終わりましたよ!」

アリス「本当?あら、いい感じにできたじゃない。綺麗ね。」

サニー「やったー!これで明日の宴会も完璧かもね!」

スター「うん、明日が楽しみね。」

幽香「…」

幽香「あの!」

サニスタルナ「?」

幽香「明日、この宴会にメディスンって子を呼んでもいい?」

サニー「え?いいですけど。」

ルナ「なにかまずいことでもあるんですか?」

幽香「いや、メディは毒を持ってて、周りに毒をまき散らすことがあるかもしれない。だからひょっとしたら迷惑をかけるかもしれないのだけど…」

サニスタルナ「…」

サニー「気にしませんよ!全然!」

スター「いろんな人が来るのが宴会だもんね。」

ルナ「あ、でももしもの時の解毒剤が欲しいかも…、まぁなくてもいいかもだけど。」

幽香「みんな…」

アリス「ね、杞憂だったでしょ?」

成美「この子たちがそんな細かいこと気にしないって。」

幽香「そっか…、よかった…。実はメディも宴会に行きたいって言ってくれてね…。」

アリス「そうなの、それは良かったわ。」

アリス「さて、じゃあ…」


?「客連れて来たぞー!」


ルナ「え?」

スター「あっ」

サニー「チルノ!」

チルノ「あたいが客いっぱい連れて来たぞ!これであたいも主役間違いなしね!」

ルーミア「来たぞー。」

ネムノ「あれ、まだ準備できてねぇのか?」

リグル「まったく、強引に連れてくるんだから…」

リリー「ふぁぁ~…」

レティ「帰りたい、籠ってたい…」

蛙「…ゲコ」

魚「ピチピチ」


幽香「これは、なかなかの大所帯ねぇ。」

アリス「ちょっと、予想外…。」

成美「すごい…」


チルノ「それにしても、美鈴がいないのは意外だったな~。あのちっちゃいやつ誰だったんだろ。」

大妖精「紅魔館のご主人様だよ、チルノちゃん!」

ラルバ「チルノとその人の言い合い面白かったなー。」

大妖精「面白くないよ!」

成美「ね、ねぇ。集めてくれたのは嬉しいんだけど、なんで今日呼んじゃったの…?」

チルノ「え、宴会があるから人集めろってアリスが。」

成美「宴会は明日!!」

チルノ「へー。」

ルーミア「そーなのかー。」

アリス「ちゃんと伝えておくべきだったわね…」

幽香「それにしてもすごい人数、よく集めたね。」

チルノ「けっこう大変だったんだぞ。まずルーミアのところに行って…」


・・

・・・

チルノ「ルーミアー!」

ルーミア「ん、チルノ。どしたー?」

大妖精「ルーミアちゃん、明日宴会が」

チルノ「ちょっとついて来て!」

ルーミア「ん、いいぞー。」

大妖精「え、宴会のことは言わないの!?」

ラルバ「www」




チルノ「確か、この辺だったはず。おーい、ネムノー!」

大妖精「ネムノさんって確か…」


ネムノ「誰だぁ、おらの縄張りに勝手に入るやつはー!!!」


ルーミア「おぉっ。」

ラルバ「こわー。」

大妖精「ヒィッ!!チルノちゃん、やっぱり…」

チルノ「入ったのはあたいよ!!」

大妖精「なんで正直に言っちゃうの!?」

ネムノ「あれ、チルノでねぇか。どした?」

チルノ「宴会があるからちょっと来て!」

ネムノ「まったくおめぇはいつも強引だな。まぁやることもながったし、ええけろ。」

チルノ「よっしゃ!」

ラルバ「よくこんなんでうまくいくなぁ。」

大妖精「本当だよ…。」




リリー「zzz」

チルノ「リリー!」

リリー「う~ん、むにゃむにゃ…」

チルノ「リリー!!!」

リリー「ヒャッ!?」

チルノ「リリー、ちょっと来て!」

リリー「???」

ルーミア「一人追加ー。」

ネムノ「強引だなぁ、いいんだろか。」

大妖精(よくないよ…)




レティ「もうすぐ冬、もうすぐ冬…。」

チルノ「おい、来たよ!」

レティ「え?あぁ、またあなた。なにさ。」

チルノ「宴会があるから来て!どーせ暇だろ?」

レティ「宴会?嫌。だってまだ冬じゃないもの。」

チルノ「いいから!」グッ

レティ「ちょっと、引っ張らないでよ!」

ラルバ「いい感じに集まってきたねぇ。」

リリー「コク、コク…。」

大妖精「…」




チルノ「あれ、美鈴いない。代わりになんかちっちゃいやつ立ってる。」

大妖精「あれは、紅魔館の」

チルノ「誰だー、お前?」

大妖精「だから!」

レミリア「は?私はこの紅魔館の主、レミリアす」

チルノ「まぁいいや。明日宴会開くから美鈴呼んでおいてよ。」

レミリア「はぁ!?何言ってるのよ。美鈴は私たちが開く紅魔館の宴会に出席するのよ。」

チルノ「そっちも宴会開くのか?大した事なさそうだなー。こっちの宴会はすごいからな!なんたって最強のあたいがいるし!」

レミリア「ふん、妖精ごときが開く宴会に我がこうま」

チルノ「それにこっちにはアリス、大ちゃん、ラルバ、ルーミア、ネムノもいるんだぞ!あとリグル。」

レミリア「ちょっとは話を聞きなさいよ!」

レミリア「…ちなみに、あと誰が来るのよ。」

大妖精「リリーちゃん、レティさん、サニーちゃん…、多分サニーちゃん達です…。」

レミリア「ま、せいぜいその程度でしょうね。それに比べて我が紅魔館の宴会には幻想郷全土の」

チルノ「美鈴、呼んでおけよー!」

レミリア「ちょっと!!」




チルノ「リグルー!」

ルーミア「行くぞー!」

ラルバ「ほら、早く!」

リグル「え、え!?」

ネムノ「あれま。」

レティ「…なにこれ。」

大妖精(もう、知らない…!)

・・・

・・


チルノ「どうだ、凄いだろ?」

幽香「なんて強引な…。」

アリス「とりあえず、蛙と魚は逃がしてきなさい。可哀想だからね。」

チルノ「魚と蛙は客に入らないのか?」

アリス「えぇ、当然。」

チルノ「ちぇっ。」

サニー「お客さんいっぱい集まったね!」

スター「うん、これなら宴会盛り上がりそう!」

ラルバ「でしょー?私達結構頑張ったんだから!」

ルーミア「頑張ったぞー。」

レティ「ねぇ、ちょっといい?」

成美「はい、な、なんですか?」

レティ「まだ宴会が始まってないならなんで私達を集めたの?」

リグル「僕、手伝いがあるんだけど。」

成美「いや、これはちょっと…」

成美「ど、どうしよ、アリス…」

アリス「ふぅ…」

アリス「ちょっと、みんな聞いてもらっていいかしら。」

一同「?」

アリス「わざわざこの宴会会場に来てくれてありがとう。それと、宴会は明日なの、ごめんなさい。」

リリー「なんだぁ…ふぁぁ…。」

レティ「まったく…。」

リグル「やっぱり、今日行く必要ないって思ってたもん。」

アリス「それで、この宴会のことなんだけど…」

成美「?」

アリス「主催者は、私じゃなくてあの子達なのよ。」

サニスタルナ「!」

アリス「ねぇ、3人とも。みんなに言いたいこと、あるんじゃない?」

ルナ「えっ?」

スター「えっと、その…」

サニー「じゃあ…」

サニー「私達、明日の宴会のために頑張ります!なので…」

サニー「せーのっ、」

サニスタルナ「ぜひ来てください!」

一同「…」

チルノ「宴会、楽しみにしてるからな!」パチパチ

大妖精「わ、私も楽しみにしてます!」パチパチ

ラルバ「やっるねー!」パチパチ

サニスタルナ「!」パァァ

リリー「私、も…、行くよ…!」パチパチ

レティ「まぁ、そういうことなら…」パチパチ

リグル「僕も行こっかな、面白そうだし。」パチパチ


パチパチパチパチパチパチパチパチ……!


アリス「私からも、お願いするわ。明日の宴会よろしくね。じゃあ」

チルノ「おい、お前ら!!最後に一言!!」

一同「?」

チルノ「ほら、三人もこっちに。」

サニスタルナ「?」

チルノ「明日の宴会、頑張るぞー、おー、だからな。」

サニスタルナ「!!」

サニー「おっけい!」

スター「いいね!」

ルナ「うん!」

アリス「あらあら。」

幽香「本当、元気ねぇ。」

成美「元気すぎるというか…」

チルノ「明日の宴会、せーのっ…」

サニスタルナチル「頑張るぞ――!!」


一同「「「おーーーーー!!!!!!」」」


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2019-05-06 12:19:15

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