2019-06-21 07:13:47 更新

概要

仕事終わりに『艦これ』をすることが楽しみの一人の何の変哲もないサラリーマンの男。
彼はある日通り魔事件に巻き込まれてしまい…目が覚めると艦娘になっていた!?
彼は戸惑いの中新米提督と共に海を守るための戦いへ身を投じることとなる…


前書き

初投稿になります!
艦これのSSを読んでいたら何故か転生物を描きたい衝動に駆られました…
シリアス展開よりもコメディよりになるかと思います!
※不慣れなため読みにくい文章・ストーリー構成になるかと思います。また、この作品には転生要素、TS要素が含まれますので、苦手な方は申し訳ありませんがブラウザバックをお願いします。
それでも大丈夫という方はぜひお付き合い下さい!

5/24 まさか3日で700PV以上も頂けるとは…正直人を選ぶ内容を書いている自覚はあるので本当に嬉しいです!読んでいただいた方、本当にありがとうございます!!

5/26 ついに1000PVを突破しました!作品を見てくださった方々に心からの感謝を!これからもよろしくお願いします!

6/4 とうとう2000PV突破しました!本当にありがとうございます!これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします!

6/21 3000PV、ありがとうございます!少し忙しいため、投稿ペースが落ちてきていますが、落ち着き次第上げていきたいと思いますので、これからも読んでいただけると嬉しいです!


『死からの転生』


夜も更けてきた頃、あまり人気のない夜の住宅地、そこを一人の仕事終わりであろうスーツ姿の男が歩いていた。


男(今日は残業が長くなったなぁ…仕事を押し付けてきた上司には仕事が遅いって怒られるし…早く帰って艦これしたい…)


男は仕事で疲弊した心を癒すため、趣味である人気ブラウザゲーム『艦これ』をするために帰路を急いでいた。

そんな彼の目に道の真ん中に立つ二人の人影が入る。


男(ん?あんな道の真ん中で何してるんだ?暗くて見えづらいけど、体格的に男と女か?…あまり関わらない方がよさそうだな。)


男女関係の面倒事と判断した彼は少し顔を伏せて通り過ぎようとしたが、顔を伏せた際に彼はとんでもないものを目にしてしまう。


男(っ!?男の方がナイフを持ってる!?…まずい!女性の方は動けないんだ!)


男「おいっ!何してる!!」


女性が刺されてしまう直前ということに気づいた彼は咄嗟に声を上げていた


ナイフを持つ男「っ!?」ダッ!


男(こっちに走ってくる!?)


声をかけられたことに驚いたナイフを持つ男は男へと向かってナイフを突き出しながら走ってきた


ドンッ!男「ぐっ!」ドサッ!


突然のことに反応できなかった男はナイフを持つ男に突き飛ばされてしまい、そのままナイフを持つ男は走って逃げてしまった


男「ま…っ!?」


逃げる男を止めようと声をあげようとしたところで腹部に激痛を感じた。痛みの原因を探ると、自分の腹部にナイフが刺さっており、大量の血が出ていることが確認できた。

そのまま体から力が抜けていき、彼は意識が遠くなるのを感じた。


男(あぁ…こんなはずじゃ…なかったのに…やっぱり関わらない方が…良かった…ーーーー)


彼の意識は遠くから聞こえる女性の悲鳴を最後に暗闇へと落ちていった。





男は、水の中にいた。


男(これは…夢…?水中に漂っているのか?…いや違う…!沈んでいる!?なんだよこの不安感は!…嫌だ!沈みたくない!…死にたくない!!)


沈んでいることに気がついた彼はとてつもない不安を感じ、無我夢中で水面へ向かって上がろうともがいた。すると突然、体が一気に水上へと浮上する感覚がしてーー


男「づぁ!?…はぁ…はぁ…夢か……ここは?」


突然意識が浮上した彼は、先程の水中が夢であることを確認し、自分が狭い作業場のような空間にいることに気づく


男「作業場…か?……っ!?」

男(なんだ!?俺の声が女の子みたいに高くなってる!?)


自身の声が異様に高くなっていることに気づいた彼は自分の体を確認し、ある1点を確認した所で気づいてしまう。


男(な…ない!!俺の生まれた時からの相棒のジョニーが!!)


男(それに体も中学生くらいまで小さくなってる…間違いない…俺、おれ…)


男?「女の子になってるぅぅぅぅ!!!???」




『現状確認』


男?(ようやく落ち着いてきた…とにかく俺に何が起こったか記憶を整理しよう。俺は男だったはずだ、よし。名前は松型駆逐艦一番艦の松……ん?)


松?(松って誰だよ!?しかも駆逐艦ってなんだよ!?俺の名前は……あ、あれ?思い出せない!?いや…松で…駆逐艦であってるのか?)


彼…いや彼女は自身が男であった頃の名前が思い出せず、松という名前、駆逐艦であるということに違和感を感じていないことに気づいた


松?(なんなんだよ一体…まぁ、思い出せないのならとりあえずは松と名乗るしかないな。)


松(服装もまるでセーラー服を改造したみたいな服だし…しかもスカートだし…ほんとどうなってるんだ?)


松(とりあえずここがどこなのかちゃんと確認しないと)キョロキョロ


松「ん?」


松(鉄製の扉?…押しても引いても開かない…それにこの狭さ…ここはコンテナか?まさか誘拐されたのか…!?……いや、女体化してる時点で普通の事が起きてるとは思えないし…危険かもしれないが声を上げてみるか…?)ウーン


ーー?


松(ん?外から声が聞こえたような)


カツッカツッカツッ


松(誰か来た!)


?「お!記念すべき初期艦さんの建造も終了していますね!」


松(間違いない!女性の声だ!)「だ、誰かいるのか!?もしいるなら出してくれないか!!」バンバンバン!


松(咄嗟に声を出してしまったが不味かったか?)


?「おっと!随分元気な方が建造されたみたいですね!待っててください!今開けますよー!」


?「全く…あなたが忘れてるから待ちくたびれたんじゃないですか?」


松(あ、随分あっさりだな…)ホッ「って眩し!」


扉が開くことにほっとするのもつかの間、暗い空間にいた影響で隙間から刺す光をまともに目に入れた彼女は目潰しをくらってしまう。

目が慣れた松の前に現れた声の主は、少なくとも日本ではほとんど見ないピンク色の髪の女性と眼鏡をかけた黒髪の女性だった。


松(ピンクの髪…!?ていうかすごい美人な人達だな…)


?「いやー、建造してたことすっかり忘れてたので来るの遅くなっちゃいました!すみません!」


松「えっと…あんた達は?」(しまった、俺の見た目はわからんが今の背丈で考えると俺の方が年下か?ついタメ口が出てしまったな)


松が質問するとピンク色の髪の女性は気を悪くした様子もなく笑顔で答えた


?「あ!申し遅れました!私この○○鎮守府所属の工作艦、明石です!よろしくお願いしますね!こっちのメガネの怖い人は大淀さんです!」


大淀「誰が怖い人ですか!…改めまして私は軽巡洋艦、大淀です。私の所属は大本営なので出撃は出来ませんが、○○鎮守府との連絡係や大本営からの任務担当としてこの鎮守府へ仮着任となっています。よろしくお願いします。」


松「あ、あぁ…よろしく…」(明石…?大淀…?それに俺の松型駆逐艦一番艦って名前に女の子への性転換…これってまるっきり艦これの世界じゃ…!?)


明石「はい!よければ今度はあなたの名前を聞かせて貰えませんか!?見たところ珍しい艦娘のように見えるんですが!!」


松(今艦娘って言ったか!?…もしもここが艦これの世界と仮定するなら俺はたった今建造された新たな艦娘ってことか?普通ならありえないが…俺の体が女の子になってるんだ…ありえないこともありえないと言いきれないな)ブツブツブツ


明石「あ、あのぉ…」オズオズ


松(はっ!考え込んでしまった!)「ご、ごめん!俺の名前は松型駆逐艦一番艦、松だ!よろしく!」


大淀「松型駆逐艦ですか…!今まで艦娘が確認されたとは聞いたことないですね…データベースを確認しなければ分かりませんがひょっとすると新しい艦娘なのかもしれませんね」


明石「おぉ!やっぱり!見たことない服装だったのでそうなんじゃないかと思ってたんですよ!松ちゃんですね!」


松(聞く限りの情報から考えると艦これの世界である可能性がかなり高いな…とりあえず艦これの世界ということを前提として動いた方が良さそうだな)


大淀「とにかく、改めてよろしくお願いします。松さん」ニコッ


明石「よろしくお願いします!わからないことがあればなんでも聞いてください!歓迎しますよ!松ちゃん!」ニコニコ


松(とりあえずこの2人の指示に従って動くのが良さそうだな)「あぁ、よろしく!」




『自分の立場』


松「なぁ明石?」


明石「はい!」


松「俺はこれからどうすればいいんだ?鎮守府って言うからには提督に挨拶しに行くのか?」


明石「あぁ!それなんですが、この鎮守府に提督はいないんですよ!」


松「え?いないのか?普通はいるもんじゃないのか?」


明石「はい!普通はいますが今はいません!」


松「今は?なんで今はいないんだ?前任が急に辞めさせられたとかか?」


明石「分かりません!私も今日配属されたばっかりなんです!」


松「えぇ…」


大淀「はぁ…明石さんの説明では埒が明かないので私が説明しますね」


松「あ、あぁ」


明石「埒が明かないってどういうことですか!」


大淀「明石さんの言う通り確かに今この鎮守府に提督はいません。」明石「無視された!?」


大淀「ですが理由はこの鎮守府がつい最近できたからなんです。」


松「つまり今は新任の提督の着任準備中ってとこか?」


大淀「その通りです、現在は新たに着任する提督を迎えるための設備の点検、資材の確認、書類の作成、そして初期艦の建造を行っている段階なんです。」


松「ん?てことはもしかして俺って…初期艦として建造されたってことか?」


大淀「それも正解です、本当は後ほど説明する予定でしたが、あなたはこの初期艦としてこの○○鎮守府で初めて建造された艦娘ということです。理解が早くて助かりますね。」


松「なるほどな、通りで他の艦娘を見ないわけだ。つまり俺がこれからすることは、初期艦としてこれから着任する提督の補助をできるように最低限の仕事を覚えることってとこか?」


大淀「ふふっ本当にこれから期待できそうですね。その通りです。ですがそれ以外にもとても大事なことがありますよ?」


松「大切なこと?」


大淀「はい、もちろん戦闘訓練ですよ。もしかして…忘れてたんですか?」


松「あ、あぁ!戦闘訓練ね!もちろん分かってたぞ?」アセアセ


松(そうか、艦娘なんだからいざ戦えませんだと意味無いもんな…最悪解体とかありえるのか?艦娘って解体されるとどうなるんだろう?)


大淀「冗談ですよ、戦うことが役目の私達がそれを忘れる訳ありませんもんね」クスッ


松(戦うことが役目か…)


大淀「それではそろそろ設備等の説明のためにこの鎮守府を案内しますね。その後執務室にて、私が書類仕事の説明を行います。案内は明石さんの方が詳しいので明石さんに案内を…ってあれ、明石さん?そんな所で座り込んで何してるんですか?」


松(そう言えば途中から静かになってたな)


明石「いいですもん、私が説明するよりも大淀さんが説明した方が分かりやすいんですよね?なら大淀さんが案内すればいいじゃないですか…」イジイジ


松(うわ、なんかすごいめんどくさい感じでいじけてるぞ)ボソボソ


大淀(ここは任せてください)ボソボソ


大淀「明石さん、そんなことは無いですよ?どんなことにも人には得意不得意がありますから。先程はたまたま明石さんが苦手なことだっただけです。設備の説明なんて難しいことは明石さんだけにしか出来ないことなんですよ?」


明石「私だけにしか…?」ピクッ


松(おっ反応した)


大淀「明石さんにだけです」


明石「大淀さんには出来ないんですか?」ピクッ


大淀「その通りです。ですので、明石さんの力を借りてもいいですか?」ニコッ


明石「し…」


松(し?)


明石「しょうがないですねぇ!大淀さんはぁ!この明石が力を貸しますよぉ!!」パァァァ


松(ちょろ過ぎだろ!いいのか!?それで!?)


大淀「ありがとうございます!明石さん!」


明石「お礼なんていいんですよぉ!どんなことにも得意不得意があるんですから!」ニコニコ


大淀「それでは私は書類関係の仕事がまだ残っていますので執務室に戻りますね。そのあとの予定もありますので最後は執務室に案内するようにしてくださいね」


明石「わっかりました!それじゃあ、松ちゃん!設備について私が説明しますね!!」ニッコニッコ!


松「お、おう!」(何となく扱いが分かった気がする…)




『鎮守府の設備』


明石「まずは今いるここ!私のホームとも言える工廠から説明します!」フフン!


松「おぉー!」パチパチ


明石「松ちゃんはノリが良くて嬉しいです!それでは説明しますね!工廠では艦娘の『建造』『改造』、装備の『開発』『改修』、そしてここからはあまり使いたくはないんですが、製作した装備の『廃棄』そして…艦娘の『解体』の大きく分けて6つのことが出来ます。」


松(解体か…)「なぁ明石、艦娘は解体されるとどうなるんだ?」


明石「それは…言いにくいのですが…簡単に言えば艦娘という存在を資源に変えるということなので資源になった艦娘は……」ウツムキ


松(なるほど)「いや、いい。悪いな明石言いにくいこと言わせちゃって。ありがとう」


明石「いえ!大丈夫です!…さて!何より私のオススメは装備の開発ですよ!」


松「へぇ、開発はどういうものなんだ?」


明石「よくぞ聞いてくれました!開発は妖精さんたちの力を借りて私たち艦娘が作る、いわば艦娘の技量によって完成する装備が変わる素敵システムなんですよ!」


松「艦娘が作るのか、それから妖精さん?っていうのは?」


明石「妖精さんは鎮守府の至る所に住み着いている不思議な小人さん達のことですよ!いたずら好きですけど私達に力を貸してくれるとっても心強い存在なんです!ほら、そこにちょうどいますよ!」


明石が指さした先に小人というよりも、ぬいぐるみが動いているといった表現の方が合いそうな、とても可愛らしい謎の生き物が物陰からこちらをうかがっていた。


松(か…かわいい…!!)


松「明石、あ、あれが妖精さんか…?」


明石「そうですよ!とても可愛らしいですよね!」


松「あ…あぁ、そうだな」


妖精トテトテ


松(近づいてきた!)


妖精「ヨロシクネ!」手差し出し


松「あぁ!よろしくな!」握手


妖精ドヤァ


松(なぜドヤ顔を…かわいい)


明石「すぐ仲良くなるなんて…私っていったい…」


妖精「アカシ!サボルナヨ!」


明石「なんか私に対して言葉強くないですか!?」


妖精「アカシダカラナ!」


明石「うぅ…とにかくこんな感じの妖精さんが開発を手伝ってくれるので…」


松「あぁ、覚えておくよ。ところで、今は開発はできないのか?」


明石「はい、なんでも提督が来るまではダメみたいですよ?」


松「なるほどな」(資材を使うことになるからかな)


明石「次に建造ですがこれはこっちの機械に資材の数を入力すると自動的に始まるようになってるんです!」


松「随分ハイテクだな、どうなってるんだ?」


明石「そこは妖精さんの秘密の技術らしいです!」


松「秘密なのか…気になるな…」


明石「あまり詮索すると記憶を消されるらしいですよ?」


松「妖精さん意外と怖いな!」


明石「妖精さんは謎が多いですからねぇ…これで工廠は終わりです!次は入渠施設ですね、こっちです!」タッタッタ


松「あぁ!」(なんか楽しいな、この感じ)タッタッタ



〈入渠施設〉


明石「着きました!どうですか!?私が整備したんですよ!?」


松(タイルの床に体を洗うシャワーにお湯の入った浴槽、立ち込める湯気、オマケに入口の入渠って書いた暖簾…)


松「まるっきり風呂だな!!」


明石「そういうコンセプトですから!!」


松「まぁリラックスは出来そうだな」


明石「はい!入渠は時間がかかる時は1日以上入っていると聞いたこともあるので、なるべくリラックスできる空間にしたかったんです!」


松「へぇ…意外と考えてるんだな」


明石「もっと褒めてもいいんですよ?」ドヤァ


松「褒めて損した気分になった」


明石「なんでですか!?」ガーン!


松(ほんとに明石は表情豊かだよなぁ…見てて面白い)


明石「私だってもっと褒められてもいいと思うんですよぉ!」ウガー!


松「ははっ、分かってるって、ここのデザイン、俺はすごい気に入ってるよ」


明石「ま、まぁ?分かってくれればいいんですよ」テレテレ


松(褒められたら褒められたで照れるんだな)


明石「あ、ここの使い方はお風呂と同じように入ってくれればタイマーが自動でセットされるのでその時間だけ入っていてくださいね!逆上せたりはしないので安心してください!」


松「すごいな!その技術!」


明石「これも妖精さんの力です!さて!次は食堂ですよ!こっちです!」タッタッタ



〈食堂〉


明石「ここが食堂です!」


松「広いんだな」


明石「いつかは沢山の艦娘達が集まる場所ですからね!」


松「楽しみだな」


明石「…はい!!」


?「あら、明石さん、その子が初期艦の子かしら?」


明石「あ!間宮さん!松ちゃん、紹介しますね!この方は給糧艦の間宮さんです!艦隊のご飯を作ってくれる方なんです!間宮さんの料理は世界一美味しいんですよ!!」


松「おおっ!それは楽しみだな」


間宮「フフっ明石さんたら大袈裟よ。よろしくね?松ちゃん」ニコッ


松「松型駆逐艦一番艦、松です!よろしくお願いしますね!間宮さん!」


明石「あれ?間宮さんには敬語なんですね?」


松「ああ、なんとなくな」


明石「…私には…?」


松「ないな」


明石「なんでですか!?」


松「なんとなくだ」


明石「基準がわかりません…」


間宮「二人ともすっかり仲良しなのね?」


明石「はい!松ちゃんとはもうマブダチです!」


松「マブダチなのか?」


明石「ち…違うんですか…?」ウルウル


松「っ!?冗談だってば!マブダチだよ!だから泣くなって!」


明石「ですよね!」パァァァ!


松(色々心配になってきたな…)


間宮「ふふっ、よかったらご飯これから食べに来てね?」


松「はい!これからお世話になります!」



〈執務室〉


明石「色々回って遅くなりましたがここが最後、執務室です!」


松「本当に広かったな、この鎮守府」


明石「ここは小さいとはいえ一応鎮守府ですからね!」


明石「執務室の中に大淀さんがいると思いますので、私の役目はここまでですね!」


松「案内ありがとうな、明石色々助かった」


明石「お安い御用ですよ!私は基本工廠に居るので何かあったらいつでも来てくださいね!私達はマブダチなんですから!!」


松「あぁ、改めてこれからよろしくな、明石」


明石「はい!」ニコッ!




『書類仕事の難しさ』


松「大淀ー、来たぞー?」コンコン


大淀「松さんですか、お疲れ様です、どうですか?設備の把握は出来ましたか?」ガチャッ


松「大体な、道を覚えるのは大変そうだがこれから覚えていくよ」


大淀「…」


松「どうした?」


大淀「いえ、やはり見た目と喋り方のギャップがすごいなと感じたので。」


松(そういえば俺女の子になってたんだった…けど艦娘って個性的な喋り方の子が多いはずだから俺も問題は無いはず…だよな?)


松「あー、変か?」


大淀「いえ、艦娘は様々な喋り方や見た目の方がいらっしゃるので特別に変というわけではありませんよ?」


松「ならよかった」(そういや俺の見た目ってどんなんなんだろうか?)


松「大淀、鏡ってあるか?」


大淀「鏡ですか?執務室の中にあるのでどうぞ」


松「ありがとな」


松は執務室の中にあった鏡の前に立ってこの世界に来てから初めて自分の顔と姿を確認した。

そこにいたのはまさに美少女だった。

とても綺麗な長い黒髪、吸い込まれるような黒目、背丈は中学生ほどであり、胸の大きさもそれ相応ではあるが、可愛いというよりも美人な顔立ちをしていた。成長すれば、誰もが振り向くような美女になるであろう。


松(確かにこの見た目で男口調はギャップがあるよな…ただずっとこの口調だったから変えるのは難しいよな……よし!開き直ってこのままいくか!)


松「よし!」


大淀「?どうしました?」


松「なんでもない!ちょっと気持ちを整理してただけだ。さて、書類仕事を教えてくれるんだろう?時間も無くなってきたし早くやろう!」


大淀「そうですね、分かりました。それでは3時間で全て叩き込みます」


松「え」


ーーー3時間後


大淀「ーーはい、この書類も問題ありませんのでこれで一通り終わりですね」


松「お…終わった…」プシュゥゥ


大淀「ふふっお疲れ様です。覚えが早かったのでついペースを上げてしまいました」


松(前世で慣れてなかったらやばかったな…)


大淀「それでは、本日の執務はこれくらいにしてご飯を食べに行きましょう。時間も1900ですので。」



〈食堂〉


全員 「「「いただきます!」」」


松「ほんとに美味しいな!」モグモグ


明石「っ!っ!」ガツガツガツガツ


松(一心不乱に食べてる…)


大淀「明石さん、もう少し落ち着いて食べてください」


明石「ふぁっふぇほほひぃふふぇふほふ!」モグモグモグ


松「食べるか喋るかどっちかにしろ!」


明石「モグモグモグモグ」


松(食べるほうを優先した…)


松「そうだ大淀、提督っていつ着任予定なんだ?」


大淀「3日後…今日を除けばあと2日後の1200と聞いています。」


松「随分早いんだな」


大淀「まぁ鎮守府に艦娘だけという状況はあまり良くはありませんからね」


松「それもそうか。なら明日は戦闘訓練しないとな」


大淀「がんばってくださいね」


松(正直戦闘訓練が一番不安だな…どうやって戦うんだ?)


明石「おかわりお願いします!」


松「食うの早いな!?」


松(まぁ、明日考えるか)




『2日目』


〈訓練場〉


松(よし、今日は戦闘訓練だ。手伝って欲しかった大淀は書類仕事があるからダメだったから明石に来てもらったが…)


明石「マブダチの勇姿しっかり見届けますね!!」


松(正直不安だ…)


松「明石、どうやって艤装って展開するんだ?」


明石「え?そんなの普通に展開すればいいじゃないですか?」


松「普通ってどうやってだよ…?」


明石「出ろ〜って感じでやれば出ますよ!」


松(随分ざっくりだな…まぁやってみるか)


松「艤装でろー!」ガシャンガシャン!


松「…ほんとに出たよ」


明石「おお!松ちゃんの装備は対空と対潜に強いんですね!さぁそのまま水の上を進んで的を打ってみてください!」キラキラ


松「お、おう!」チャプン


松(水の上に立ってる…!この感じ…スケートに似てるな…進み方も何となくわかる!)ザザザザザッ!


松(進んでる!!よし!主砲の打ち方も感覚でわかる!的は……あそこかっ!)ドーン!


的 ズガーン!!


松(よし!命中!次は魚雷だ!魚雷用の的は……そこかっ!!)バシュッ!


的 ズドーン!!!


松(命中だ!的は打てたから一旦水上移動の練習がてら陸に戻ろう)ザザザザザッ


明石「お疲れ様です!松ちゃん!」


松「結構上手くいったと思うんだがどうだった!?」


明石「初めてとは思えないほどの技術でした!航行速度の低さを見事にカバー出来てましたよ!」


松「え、航行速度遅かったか?」


明石「松型駆逐艦なので仕方ないんですけどね…でもそれを補ってあまりあるほどの技術、凄かったです!」


松(松型駆逐艦って遅かったのか…弱点として注意しとかないとな…)


松「よし、何回もやって今の感じを体に染み込ませる!明石!付き合ってくれるか!?」


明石「もちろんです!装備が不調だったらすぐに直しますよ!」



1900

松「結局明石には1日訓練に付き合ってもらったな…ありがとな」


明石「いえいえ!この程度なんてことありませんよ!それに今は資材も使えないのでやることがありませんので!」


松「そうだったな、まぁ明日に着任らしいから明日からはやる事あるんじゃないか?」


明石「どんな人が来るんでしょうねぇー」


松「変な奴じゃなかったらいいんだがな」


明石「どうせならいい人がいいですよね!」


松「ははっ、違いないな」


明石「松ちゃん!早く食堂行きましょう!ご飯なくなっちゃいますよ!!」タタタタッ


松「全く…ここの人数では無くならんだろ…」タッタッタ




『提督が鎮守府に着任しました』

[時刻]

1130


〈鎮守府前〉


松「いよいよだな…」


明石「なんかどきどきしますねっ!」


大淀「そろそろ到着するとの事ですが…」


松(本当にクソみたいなやつじゃなければいいんだが…もしそうだった時に、俺はこの2人を守る勇気があるのだろうか…?……いや、過ごしたのは2日という短い期間だが、2人とも俺にとってはもう家族なんだ、絶対に守る…!)


明石「あっ!あの車じゃないですか!?」



〈車内〉


[時刻]

1120


提督「……いよいよ、か…」


提督(まさか訓練学校を卒業していきなり鎮守府に提督として着任できるなんてな…)


憲兵「おや、緊張されているのでありますか?」


提督「ははっ、緊張するなという方が難しいですよ。それにこれから指揮を執るのは軍隊ではなく艦娘ですよ?訓練学校では深海棲艦に対抗出来る唯一の戦力として教えられましたが、戦い以外では普通の女の子みたいですからね。仲良くなれるか不安です。それに……」


憲兵「それに?」


提督「…もし嫌われて全員からきもいとか言われたら立ち直れるかどうか…」ブルブル


憲兵「…あなたならきっと大丈夫でありますよ」


提督「あ、すみません。気を使わせちゃいましたね」


憲兵「いえ、艦娘はそれぞれかなり個性は強いですが、基本的に善良でありますからね。余程ひどいことをしない限りはそのような心配は無いと、事実を言っただけであります。」


提督「ははっ、ありがとうございます。」


憲兵「…おや、鎮守府が見えてきましたね。出迎えもいるみたいでありますよ?」


提督「ほ、ほんとだ…よし、憲兵さんのおかげで緊張も解れたので情けない姿は見せずに済みそうです!」


憲兵「それは何よりであります」ニコッ


提督「…憲兵さんの笑った顔、初めて見ましたね。」


憲兵「私だって笑うでありますよ?ーキキッ…到着しましたね」


提督「最後に貴重なものも見れたので、気合いも十分です!憲兵さん!ここまでありがとうございました!では、行ってきます!」ビシッ!


あきつ丸「はっ!このあきつ丸、提督殿の護送任務、これにて完了するであります!貴官のご武運を祈ります!」ビシッ!




〈鎮守府前〉


明石「あ!降りてきましたよ!」


松(あれが提督…?若いな…あの若さで提督になれるのはこの世界特有なのか、それともそのくらい優秀なのか……)


松が考えてるうちに提督は松達の前まで来ており、あいさつを始めた


提督「はじめまして、ええっと…君たちがこの鎮守府の艦娘でいいのか?」


明石「はい!お待ちしていました!私は、工作艦、明石です!艤装の整備等はお任せ下さい!!」


大淀「軽巡洋艦、大淀です。私は大本営所属ですので出撃は出来ませんが、大本営との連絡、任務担当として提督のことを補佐させていただきます。」


提督「あぁ!2人が明石に大淀か!話は聞いてる、これから世話になるが、よろしく頼む!…となると、君がここの初期艦の子かな?」


松「あぁ、松型駆逐艦一番艦、松だ。よろしく頼む。」(しまった、とっさに答えたせいでタメ口になったが…大丈夫か…?)


提督「松」


松「な、なんだ?」(やはり気に触ったか?)


提督「これから長い付き合いになると思うが、一緒にこの鎮守府を盛り上げていきたいと思っている!よろしく頼むぞ!」手差し出し


松「…!あぁ!任せろ!」握手


提督(それにしても男口調の女の子だなんて、ほんとに艦娘は個性が強いんだな)


提督「これで全員か?」


明石「あとは食堂に給糧艦の間宮さんがいますよ!そろそろお昼時なのでもしよろしければ会いに行きますか?」


提督「おぉ!実はかなりお腹空いてたんだよ!案内頼む!」


明石「お任せ下さい!こちらです!」タタタタッ


提督「とりあえず後の話はご飯のあとってことで頼む!」タタタタッ


大淀「了解しました。……松さん、いい人そうでよかったですね?」


松「まぁ、そうだな。…さぁ大淀!俺らも食堂行くぞ!」


大淀「ふふっ、早くしないとどこかの工作艦に私達の分まで取られますからね」




『提督のお仕事』


[時刻]

1400


〈執務室〉


提督「いやー、間宮さんの料理はほんとに美味しかったなぁ」


松「そうだろ?明石が言うには世界一らしいぞ?」


現在大淀は本来の仕事である連絡係として通信室に、明石は工廠に戻ったので今は松と提督の2人で執務室に来ている


提督「ははっ、松と明石は仲が良いな?」


松「まぁ…マブダチ…らしいからな」ポリポリ


提督「そっか、大事にしろよ?」


松「言われなくてもそうするよ…さて、そろそろ仕事を、と言いたいところだが提督も長旅で疲れてるだろ?執務は明日からと思っているんだが…」


提督「あぁ、助かるよ。だけど今日は鎮守府の案内をお願いできないか?提督が鎮守府で道に迷ってたら示しがつかないしな。」


松「ははっ、それもそうか。分かった、じゃあ早速主要な施設を案内していくから着いてきてくれ。」スタッスタッ


提督「あぁ、よろしく頼むよ」スタッスタッ


提督(それにしてもほんとにこんな可愛い女の子が深海棲艦と戦うのか…映像では見た事はあるが、やっぱり今でも信じられないな…)スタッスタッ


松「…」(背中から視線を感じる…)スタッスタッ



〈工廠〉


松「まずはここが工廠だ。ここではーー」


明石「松ちゃん!提督!ようこそ!来てくれたんですね!」


提督「あぁ、邪魔するよ」


明石「いえ!ゆっくりしていってください!」


松「あぁ、明石ちょうどよかった。提督に工廠の説明をお願いしていいか?」


明石「!!お任せ下さい!」


ーーー10分後


明石「ーーーと、こんな感じですかね」


提督「ありがとう、分かりやすい説明だったよ」


明石「もっと褒めてください!」フフン


松「提督、あんま調子づかせるのはダメだぞ」


明石「あ!ひどいです!」


提督「はははっ、やっぱりマブダチにもなると遠慮がないな!」


明石「?私提督に私達がマブダチっていいましたっけ?」


提督「あぁ、松が言ってたぞ」ニヤニヤ


松「っ!提督!何勝手に言って!」


明石「松ちゃん…」キラキラキラ


松「な、なんだよ…」


明石「松ちゃぁぁぁぁん!!!!」ガバッ


松「ぬわぁっ!引っ付くなぁ!!」


提督「あはははは!ほんとに仲いいな!2人は!」


松「笑ってないで助けろぉ!!」



〈食堂〉


松「さっきも来たが食堂だ。」ムスッ


提督「…さっきは悪かったって、そろそろ機嫌直してくれないか?」


松「別に怒ってなんかねぇよ」ムスッ


提督(めっちゃ不機嫌ではあるよなぁ)


間宮「あら、提督さん?松ちゃんのこと怒らせちゃったのかしら?」


提督「あはは…まぁさっきちょっとありまして」


松「別に怒ってないです!」ムスゥ


間宮「あらあら…そうだ、ちょっとまっててね」タタッ


松「?」



間宮「お待たせ、私特性の間宮アイスよ。よかったらどうぞ?」


松「別に気を使ってもらわなくてもよかったんですよ?」


間宮「ふふっ、いいのよ。私が食べさせたいって思っただけなんだから。ほら、提督さんも」


提督「あ、ありがとうございます」


松(そういえばこの体になってから初めての甘味だな…)「…いただきます」パクッ


提督「じゃあ俺も、いただきます」パクッ


松・提督「「!!美味いっ!!」」キラキラ


間宮「お気に召してよかったわ」ニコニコ


松(美味すぎだろこのアイス!俺が今まで食べたアイスの中でダントツのうまさだぞ!!)パクパクパク


提督「これほんとに美味しいですよ!こんなアイス食べたことないです!!」パクパクパク


ーーー


松・提督「「ご馳走様でした!」」


間宮「お粗末さまでした。そんなに美味しそうに食べていただけるなんて、給糧艦冥利に尽きますね。それに、松ちゃんの機嫌も直ったみたいですしね?」


松「っ///……その…提督、悪かったよ。機嫌悪くして」


提督「あー、いや、俺もからかいすぎたな。ごめん」


松・提督「「…」」


間宮「はい、これで仲直りということで!いいですね!」パンッ


松「その、ありがとうございました…間宮さん」


提督「俺からもありがとうございました」


間宮「私は私の作ったものを食べて嬉しそうにする姿見せて貰っただけですよ?お礼なんていいですよ」ニコッ


松・提督((女神か…))



〈入渠施設〉


松「ここが入渠施設だ」


提督「まるっきり銭湯だな…」


松「そういう明石のコンセプトらしいぞ?入渠は時間がかかるからなるべくリラックスして欲しいらしい。」


提督「…明石はとても優しい艦娘なんだな」


松「俺なんかをマブダチ認定するくらいだからな」クスッ


松「まぁわかってると思うが入渠中に入ってきたら…切り落とすからな?」ニコッ


提督「怖いよ!」ビクッ



〈執務室〉


[時刻]

1830


松「ーーとまぁ、主要な施設はこんな感じだな。」


提督「なるほどな、案内ありがとうな」


松「気にすんな、…微妙な時間だな。少し早いが食堂に行くか?」


提督「いつもは1900ぐらいなんだよな?」


松「まぁ、明確に決まってるわけじゃないけどな」


提督「なら1900まで少し話さないか?これから先の相棒のこと、色々知りたいしな」


松「相棒ね…なら提督のことも色々聞かせてくれよ?相棒さん?」


提督「決まりだな」


提督「まずはそうだな、これからの松の目標を教えてくれないか?」


松「目標か…そうだな、明石や大淀、それに提督、この鎮守府の仲間を、家族を守ることだな。」


提督「家族か…」


松「あぁ、俺にとってはこの鎮守府の仲間はみんな家族なんだ。絶対に失いたくない…こんな考えは変か?」


提督「いいや、変じゃない。むしろ立派だと思うぞ?…やっぱり松とは気が合いそうだな。」


松「…次は提督の目標だろ?」プイッ


提督「ははっ、照れるなよ。…俺の目標だな。俺はこの鎮守府をどんどん賑やかにしていきたいな。そして、お互いがお互いを支え合いながらどんどん強くなって、みんなで、この鎮守府の家族で海を守っていきたい。…そして最後に戦争が終わった時には、全員揃って笑っていたいな。」


松「俺も同じような目標を言った後だけど言わせてもらう…これは戦争だぞ?どれだけ難しいことを言ってるか分かってるのか?夢物語だと笑われるかもしれないんだぞ?」


提督「それでも、やってみせるさ」


松「……ぷっ」


松「あはははははっ!いいな!提督!あんた最高じゃないか!」


松「……挑戦してみようぜ?その夢物語。俺も全力でやってやる」手差し出し


提督「松…!…あぁ!よろしくな!」ガシッ!




『松の朝』


[時刻]

0500


〈松 自室〉

ピピピピッバンッ


松「んぅ…」ゴソゴソ


松「…」ムクリ


松「んんんっ」ノビー


松「さてっ、着替えるか…」


松(それにしても、心は男のはずなのに自分の体を見ても何も思わないんだよなぁ…まぁ、思ってたら思ってたで問題だけどな)


松(髪は…適当に水で整えるくらいでいいか)


松(服は最初にしてたのが制服だって言って明石が同じのを大量に作ってくれたが…これが艦娘にとって普通なのか?クローゼットの中が同じ服で埋められてるのってなんか変な感じだな…)


松「さて、行くか!」



〈グラウンド〉


タッタッタッタッタッタ


松「はぁ、はぁ、はぁ」


松(艦娘になってからやり始めた毎朝のグラウンド30分間走…やっぱりまだまだ辛いな……けど体力はあった方がいいだろうし、これからも続けていこう。)


松「よし、次だ!」



〈書庫〉


松(この戦術書は…昨日はここまで読んだよな)ペラッペラッ


松(温故知新、昔の戦い方を知ることで見えてくる事もあるよな…ただ…)っガレー船時代の戦術


松(少し古すぎる…か…?……まぁいいか)


ーーー1時間後


松(ーーおっと、そろそろいい時間だな)


松(風呂にだけ入って食堂に行くか)


松(まぁ、ガレー船時代はかなり脳筋だったな…)



〈食堂〉

[時刻]

0700


明石「フワァァ…あ!松ちゃん!おはようございます!」手ブンブン


大淀「おはようございます、松さん」ペコ


提督「おはよう、松」ニッ


松「あぁ、おはよう」ニコッ(これからも頑張るか)




『初めての…』


〈執務室〉


提督「さて、今日から本格的に業務を始めていこうと思うんだが…」


松「何か問題があるのか?」


提督「やることがありすぎて何から手をつければいいのか…」


松「おいおい…」


松(艦これだったらこういう時は…)「大本営から何か任務が来てないか大淀に聞いてみたらどうだ?」


提督「おお!流石は松だな!早速内線でーー」


扉 コンコン


提督「おっと、入ってくれ」


大淀「失礼します。大本営からの任務をお持ちしました」


松「ナイスタイミングだな、大淀」


大淀「?」


提督「あぁ、ちょうど大本営から何か任務が来てないか聞こうと思ってたところだったんだよ」


大淀「なるほど、確かにそれはナイスタイミングでしたね。」クスッ


松「ところで大淀、任務ってのは?」


大淀「はい、現在3つの任務が来ていますね。1つ目が『艦娘の建造を行うこと』、2つ目が『装備の開発を行うこと』、3つ目が『出撃を行い敵艦を撃破すること』ですね。」


提督「建造に開発はすぐに出来そうだな。出撃はそれが終わってからでいいと思うが…どうだ?松?」


松「それでいいと思うぞ?…ていうか提督なんだからそのくらいは自分の判断でやってくれよ?」


提督「あはは…松は優秀だからな、つい意見を聞きたくなるんだよ」


松「なんだそりゃ」アキレ


提督「とりあえず、建造と開発からやろうかな。工廠に行こうか。」


大淀「それでは全て受注するということでよろしいですか?」


提督「あぁ、それで頼む」


大淀「了解しました」



〈工廠〉


明石「あ!松ちゃん!それに提督も!いらっしゃいませ!」


提督「俺がついでみたいな感じに…」


松「明石、提督が拗ねたぞ」


明石「え、あ!そんなつもりはなかったんですよ?」アタフタ


提督「あははっ、冗談だよ、明石は優しいな」


明石「からかったんですか!?ひどいです!」ガーン!


松「明石は反応が面白いし、からかうのが楽しいよな」クスクス


提督「はははっそうだな」


明石「松ちゃんまで!!私もしまいには怒っちゃいますよ!?」ウガーッ!


松「まぁまぁ落ち着けって。今日は建造と開発をしに来たんだ」


明石「おぉ!ついに工廠の役目ですね!!任せてください!」キラキラ


松(ほんとにコロコロ表情が変わるよなぁ)


提督「それじゃあ早速建造したいんだが、この機械に資材を入力すればいいんだよな?」


明石「はい!お好きな数字で大丈夫ですよ!」


松「……あ、全部最大値とかはやめろよ?」


提督「え?ダメなのか?」燃料999弾薬999鋼材999ボーキサイト999


松「ダメに決まってんだろうがっ!今うちにある資材の量を考えろ!」


提督「まぁ、冗談はこのくらいにしてとりあえず最小値でいいか」燃料30弾薬30鋼材30ボーキサイト30


松(提督の冗談わかりづらすぎるだろ…!)


提督「これで建造開始を押せばいいんだよな」


明石「はい!あとは自動でやってくれます!建造が終了したらそこのコンテナの中に艦娘の子がいるので迎え入れてあげてください!」


松「相変わらずの謎すぎる技術だな…」


提督「よし、それじゃあ建造開始っと」ポチ


機械 ゴウンゴウンゴウンゴウンゴゴゴゴゴゴッ


松「俺ってこれで出来たのか…」


提督「おお!動き出したな!時間は…20分か!」


松(20分って言うと駆逐艦か)


明石「高速建造剤は使いますか?」


提督「そうだな、初めてだし使ってくれ」


明石「かしこまりました!」ポチッ


機械 シュゴォォォ!!!…チーン!


明石「完成しました!」


松「今オーブンの音しなかったか!?」


提督「記念すべき俺の初建造での艦娘だな!どんな艦娘だろうな?」ウキウキ


松(楽しそうだな…まぁ、新しい仲間だ。歓迎してやらないとな)


提督「早速迎えに行こう!松!」ダッ!


松「!…あぁ!」タタタッ(柄にもなく俺も楽しみだな)


明石「あ!待ってくださいよぉ!」タタッ


〈コンテナ前〉


提督「この中に新しい仲間がいるんだな…」


明石「さぁ!早くこのボタンを押して開けてあげてください!」


提督「ち、ちょっと心の準備が…」


松「多分ここの会話全部中に聞こえてるぞ?」(俺は聞こえてたしな)


提督「ええ!?早く言ってくれよ!…じゃあ早速開けるぞ!」ポチッ…ゴゴゴゴッ


カンッカンッカンッ


松(出てきたな)


雷「雷よ!かみなりじゃないわ!そこの所もよろしくね!」


松(雷か…あまり性格知らないんだよなぁ)


提督「雷、よろしくな!歓迎するよ!」


雷「あなたが司令官ね!どんどん私に頼っていいんだからね!よろしくお願いするわ!」


明石「工作艦、明石です!よろしくお願いしますね!雷ちゃん!」


松「松型駆逐艦一番艦、松だ。よろしくな、雷」


雷「ええ!よろしくね!明石さん!松ちゃん!あなた達もどんどん私に頼ってね!!」


松(なるほど、世話焼きな子なんだな)


提督「さて!新しい仲間も増えたことだし、次は開発だな!」


明石「ついに開発ですね!こっちですよ!」



〈作業場〉


提督「ここで装備を作るのか…確か艦娘の子が妖精さんと協力して作るんだったよな?」


明石「そのとおりです!作る子によって出来上がる装備も変わってくるんですよ?」


松(作れって言われても正直作り方が全くわからん…)


提督「なかなか奥が深そうだな…さて、誰にやってもらうか…」


雷「はいはーい!司令官!私がいるじゃない!」


提督「お、雷やってみるか?じゃあとりあえず3回やってくれるか?」


雷「任せて!」


(雷開発中……)カーンカーンカーン


ペンギン、10cm連装高角砲、12.7cm砲


雷「うーん、1回失敗しちゃったわ…」


松(ペンギンってほんとに出てくるんだな…っていうかハンマーで資材の妖精さんの指示したところを叩くだけでできてたよな…?)


提督「何言ってるんだ、初めてなのに1回しか失敗しないなんてすごいじゃないか!」


明石「10cm連装高角砲も出来てるじゃないですか!凄いですよ!」


雷「そ、そうかしら?もーっと私に頼っていいのよ!?」


提督「あぁ、これからも頼りにさせてもらうよ。そうだ、松もやってみないか?」


松「ん、俺か?そうだな…やってみるか」


雷「大丈夫?手伝いましょうか?」


松「いや、一人でやってみるよ」


雷「そう…」シュン


松(残念そうだな…)「また後でなにか手伝って欲しいことがあったら言うからさ」


雷「そう!?分かったわ!いつでも言ってよね!!」


松「あぁ、そうさせてもらうよ」(人の力になることが好きなんだろうな)


(松開発中)カーンカーンカーン


ペンギン、ペンギン、ペンギン


松「ぜ…全然上手くいかない…」ズーン


提督「ま、まぁまぁこんな時もあるだろ。元気だせ!松」


松「あ、あぁ…大丈夫だ、問題ない」ズーン


明石「松ちゃんって意外と不器用なんですね!」


松「ぐはっ!」グサッ


松「…」ズーン


明石「あ、あれ?もしかして私余計なこと言っちゃいました?」ワタワタ


雷「松ちゃん」


松「ん?なんだ?雷?」


ギュッ


松「い、雷!?」


雷「よしよし、大丈夫よ。今回はきっとたまたま調子が悪かっただけよ。次はきっと上手くいくわ」ナデナデ


松(なんだこれ…なんで俺はいま自分より小さい女の子に抱きしめられながら頭を撫でられてるんだ…?……けどなんか…落ち着く……)


松「…って違うだろ!」


松(や…やばかった!今人として駄目になりそうになったぞ!)


雷「あら?もういいのかしら?でも元気出たみたいね!」


松「あっ…」(そうか、雷、俺を元気づけるために…)


松「あー、ありがとな…雷」


雷「いいのよ!気にしなくても!もーっと私に頼ってちょうだいね!」


松「いや、これ以上甘えると人としてダメになりそうだからやめとく」


雷「?」




『初出撃!』


提督「さて、雷という心強い仲間も増えて、新たな装備も開発できたことだし、そろそろ鎮守府の正面海域への出撃、及び安全の確保をしようと思うんだが異論があるものはいるか?」


雷「ないわ!」


松「問題ないぞ」


提督「よし、これから向かう海域には強い敵が発見されたことは無い比較的安全な海域だが、敵がいることは事実だ。決して気を抜かず、無事に二人揃って戻ってこい!いいな!」


松・雷「「はい!」」


〈港〉


松(いよいよ出撃か…敵は深海棲艦だから倒す分には幾分か気持ちが楽だが、向こうは本気で沈めに来るんだよな…)


雷「松ちゃん、大丈夫?」


松「ん…いや、少し緊張してるだけだ。初めての出撃だからな。」


雷「そうなの?大丈夫よ!初めてはみんな緊張するわよ!私も少し緊張してるもの!」


松「……雷は…戦いが怖くないのか?」


雷「…松ちゃんは?」


松「分からない、けど沈むのは…怖いんだと…思う…」


松(くそっ!仲間を守るだなんて目標を持っておきながら自分が死ぬのが怖いだなんて…情けなさすぎるだろ…!!)


雷「……!そうだ!」


松「雷?」


雷「松ちゃん!私がいるじゃない!」


雷「そして私には、松ちゃんがいるわ!」


松「!」


雷「あなたが危なくなった時は、私が助けるわ!そしてーー」


松「雷が危なくなったら俺が助ける…か?」


雷「…!ええ!その通りよ!そうすれば私達が沈むことはありえないんだから!」


松「…くくっ…はははははっ!!」


雷「あー!ひっどーい!私頑張って考えたのよ!?」


松「ごめんごめん!いや、別に雷の考えを笑ったんじゃないんだ。俺が難しく考えすぎてたことがおかしくなってさ!」


雷「?」


松(そうだよ、雷は仲間じゃないか…安心して背中を預けれずに何が仲間だ…!俺が仲間を守るのなら俺は仲間に助けてもらえばいいんだよな…支えあうからこその仲間…だよな…)


松「そうだな!俺と雷が一緒に戦うんだ!お互いに助け合えばどっちも沈むわけがない!さすが雷だ、そんなこと俺だけだったら気づけなかった!」


雷「そ、そうかしら!?もっともっと私に頼ってもいいのよ!?」フフン!


松「あぁ!戦いでは頼らせてもらうぞ!その代わり、雷もいざとなれば俺に頼ってくれよ?」


雷「ええ!分かったわ!」


提督『二人共、聞こえるか?』


松「ん?提督か?これが無線なのか」(凄いな、これが艦娘の標準装備なのか)


雷「聞こえるわよ!」


提督『よし、出撃準備は出来てるか?』


雷「私はいつでも行けるわよ!松ちゃんは大丈夫かしら?」


松「あぁ!いつでも行けるぞ!」


提督『よし!全艦隊、出撃だ!気合い入れていけよ!』


雷「はーい!司令官!いっきますよー!」ザザザザザッ


松「……出撃する!」(台詞何も考えてなかった…)ザザザザザッ


提督『よし、無事に出発したようだな。2人の位置は常にこちらて把握しておく。何かあれば直ぐに無線で連絡を入れるように。通信終了!』


松(…切れたか)「雷」ザザザザザッ


雷「何かしら!」ザザザザザッ


松「……ありがとな」ザザザザザッ


雷「気にしないで!」ザザザザザピタッ


松「雷?」ザザザピタッ


雷「…私の方こそありがとうね?」


雷「私の事、助けてくれるって言ってくれた時とても嬉しかったわ!」ニパッ!


松「それこそ、気にすんな!」ニッ!


雷「ならこれでおあいこってやつね!」


松「…!!はははっ、雷には敵わないな…そうだな、おあいこだ」


雷「そうと決まれば早く行きましょ!すぐに目的の海域よ!」ザザザザザッ


松「おう!」ザザザザザッ




『命のやり取り』


〈鎮守府正面海域〉


松「さて、この辺りが目的の海域だよな」


雷「ええ!その筈よ!」


提督『2人とも聞こえてるか?』


松「おっと、提督か」(慣れないなぁ、この感じ)


雷「目的の海域に到着したわよ!」


提督『あぁ、その位置から2時の方角に1海里ほど先付近で深海棲艦の目撃情報があった地点だ。ひとまずそこまで向かってくれ。』


松「了解だ」


提督『目標地点に向かう間も決して油断せず索敵を続けるように。通信終了』


雷「それじゃ行きましょうか!松ちゃん!」ザザザザザッ


松「おう!」ザザザザザッ


〈目標地点付近〉


松(それにしても改めて艦娘の体はすごいな…遠くを見ようと思ったらそこが望遠レンズで覗いたみたいに拡大されるし、遠くの音を聞こうと思ったらどの辺から聞こえてくるかも大体わかる。)


雷「松ちゃん、どう?見つかった?」


松「いや、こっちには見当たらないな…」


雷「そう…もうこの辺りにはいないのかしら?」


松(そうなのかもな…ん?なんだあれ……!?)


松「雷!9時の方向に敵艦だ!」


雷「…こっちも確認したわ!」


松(あれは…駆逐イ級か!)


松「提督!敵艦を発見した!数は1、艦種は駆逐イ級だ!」


提督『了解した!まだ気づかれている様子がなければ周囲に他の敵影がないか確認した後に戦闘に入り、敵艦を撃沈しろ!無線は開いたままにしておいてくれ!随時指示を出す!』


松・雷「了解!」


松「相手はまだ気づいていない!周囲に他の敵影は見当たらない!雷!そっちは!?」


雷「こっちも周囲に敵影無しよ!」


松「よし!第一艦隊、これより戦闘に入る!」


提督『了解だ!こちらから奇襲をかけて終わらせる!2人とも、照準を合わせてから合図とともにタイミングを合わせて一斉に砲撃をしてくれ!』


松(照準…よし!)「照準完了!」


雷「こっちもいけるわよ!」


提督『全艦隊…撃て!!』


松「そこだっ!」ドンッ!


雷「ってー!」ドンッ!


イ級「…!?グギャァァァ!!!」ズドーン!!


松・雷「…」


イ級 撃沈!


松「敵艦、撃沈確認!…こちらの損傷なし!戦闘終了だ!」


雷「司令官!勝ったわよ!」


提督『そうか!よかった…!よくやった!!…まだ行けそうか?』


松「あぁ、問題ない。主力艦隊を探すんだろう?」


雷「主力艦隊?」


提督『あぁ、流石だな。さっきのは恐らく偵察艦だろう。1艦のみで偵察に出ていたのを見る限り主力艦隊もあまり大きなものでは無いだろうから現段階の戦力でも対応可能。というのが俺の判断だ。』


雷「なるほど!そういうことなら私に任せてちょうだい!」


提督『だが相手の戦力が不明であることには変わりない。先に敵艦を発見したとしても不利と判断した場合は撤退してもらうからな?』


松「ああ、その判断は緊急の場合は俺がしてもいいのか?」


提督『ああ、撤退の必要ありと判断した場合はそちらの判断で速やかに撤退しろ。』


松「了解だ」


提督『おそらく敵艦隊はそこまで離れた場所にはいないだろうから最大限に警戒して進んでくれ。通信終了。』


松「さて、雷このまま周囲の索敵をするぞ!」ザザザザザッ


雷「ええ!この調子でいきましょ!」ザザザザザッ


ーーー30分後


雷「こっちにも敵影はなしよ…うーん、見つからないわね」


松「あまり気を抜くなよ?」


雷「ええ、分かってるわ」


松(だけど本当に見つからないな…)


松「提督、こっちも見つからない」


提督『そうか…やはり偵察機がないとなかなか難しいな。よし、1度帰還してくれ日を改めて来よう』


松「ああ、わかーー!?」ドンッ!


雷「あぅ!」ドゴンッ!


松「雷!!無事か!?」


雷「大丈夫!一体どこから!?」小破


雷「…!見つけた!6時の方角に軽巡ホ級1艦、駆逐イ級2艦確認!陣形は単縦陣!」


松「提督!聞いていたな!雷が攻撃を受けた!損傷は軽微!敵艦隊には既に捕捉されている!戦闘の回避は困難だ!戦闘行動に入る許可を!」


提督『雷は無事なんだな!?許可する!戦闘行動に入れ!無線は開いておけよ!』


提督『松!雷!2人はイ級をそれぞれ狙い魚雷発射管に損傷を与えろ!魚雷の射程内に入り次第魚雷で仕留める!最悪被弾は中破までに抑えるように!昼戦で決まらなかった時は夜戦に持ち込んで一気に決める!』


松・雷「了解!」


松「雷!俺は最後尾のイ級を狙う!」


雷「私は真ん中のイ級ね!」


松(照準…よし!)「照準完了!撃て!!」ドンッ!


雷「さっきのお返しよ!!」ドンッ!


イ級A(最後尾)「グギャァァァ」ズドーン!! 中破!


イ級B(真ん中)「グォォォォ!!」ドゴンッ! 小破!


松「よし!魚雷発射管にダメージを与えた!」


雷「ごめんなさい!魚雷発射管まではダメージが入らなかったわ!」


提督『1艦に損傷を与えただけでも十分だ!敵の砲撃に備えろ!』


松(…!くるっ!)


ホ級「グォォォォ!!」ドンッ!


イ級A「グギャァァァ!!」ドンッ!


イ級B「ギュオォォォ!!」ドンッ!


松「回避行動!!」ザザザザザッ!!


雷「避けてみせるわ!」ズザザザザッ!!


松(っ!避けきれない!!)


松「ぐあっっ!!!」ズドーン!! 中破!


雷「松ちゃん!!大丈夫!?」回避成功!


松「だ、大丈夫だ!!中破だがまだいける!」


提督『松!無理はするな!回避行動に専念しろ!雷!魚雷射程内に入ったか!?』


雷「ええ!いけるわ!」


提督『よし!軽巡ホ級へ魚雷発射だ!!』


雷「いくわよ!魚雷…ってー!!」バシュッ


松(相手からの魚雷もきてる!)


松「雷!相手からの魚雷に注意しろ!」ザザザザザッ!! 回避成功!


雷「問題ないわ!」ズザザザザッ!! 回避成功!


ホ級「グギャァァァ!!!」ズドーン!! 撃沈!


雷「魚雷命中!敵艦ホ級撃沈確認よ!」


提督『よし!大破以上のものはいないな!?そのまま夜戦に突入しろ!』


松・雷「了解!!」


[我、夜戦に突入す!]


雷「鼠輸送より、やっぱ戦闘よねー」


松「どうしたんだ?急に?」


雷「いえ、なんだか言わなくちゃいけない気がしたの」


松「?」


提督『2人とも!夜戦を開始できるか!?』


松「いつでも行けるぞ!」


雷「いけるわ!」


駆逐イ級A「グォォォォ!!」


駆逐イ級B「ギャォォォ!」


松「敵艦は依然健在!」


提督『よし!2人とも、砲雷撃戦開始だ!』


雷「私は小破したイ級を狙うわ!」


松「なら俺は中破したイ級を狙う!」


雷「逃げるなら…今のうちだよ!」ドンッ!


松「狙って……撃つ!!」ドンッ!


イ級A「グギャァァァ!!!」ズドーン!! 撃沈!


イ級B「グギャァァァ!!」ズドーン!! 撃沈!


松「敵艦撃沈確認!…周囲に敵影無し!勝利だ!!」


提督『よくやった!!周囲に異常がないか確認した後、直ぐに帰投してくれ!』


雷「ふふーん、この雷さまに敵うとでも思ってるのかしら。ねぇ?司令官?…あれ?聞いてるー?」


松「通信切れてるぞ」クスッ


雷「えー!?」ガーン!


松「はははっ……ん?」


〈鎮守府 港〉


提督「…」ソワソワ


大淀「大丈夫ですか?通信を終わらせてからずっとそわそわしてますけど」ソワソワ


明石「そういう大淀さんこそそわそわしてるじゃないですか!」ウロウロ


大淀「ずっとウロウロしてるあなたに言われたくありません!熊ですか!」ソワソワ


明石「熊じゃないです!工作艦です!」ウロウロ


提督「…っ!!帰ってきた!」


オーイ!


ザザザザザッ


松「はぁ…死ぬほど疲れた…」


雷「ただいま!」


提督「おかえり!2人とも、よく無事で戻ってきてくれた!直ぐに入渠して傷を癒してくれ!」


明石「おかえりなさい!…って、松ちゃんボロボロじゃないですか!」ワタワタ


大淀「無事に作戦が完了したようで何よりです。お疲れ様でした」ニコ


??「ここが鎮守府クマー?なかなかだクマー!」


提督・明石・大淀「え?」




『ドロップ艦』


提督「ええと、君は?その格好を見る限り艦娘…だよな?」


球磨「球磨は球磨だクマー。よろしくクマー」


提督「球磨?でいいんだよな?松?この子は一体?」


松「あぁ、敵の主力艦隊を倒した後に急に海面が光ったと思ったら出てきたんだよ。行く所がなさそうだったからそのまま連れてきたが、俺にもそれ以外分からん。」


大淀「恐らくドロップ艦ですね。」


提督「ドロップ艦?何だそれ?」


大淀「ドロップ艦とは深海棲艦との戦いの後に自然と生まれる艦娘のことです。詳しいことは分かっていませんが、建造でできた艦娘と性質等は変わらないので、発見した鎮守府はメディカルチェックや装備の点検を行った後に自身の艦隊に加えることが出来るんです。」


提督「ようするに建造とは違う方法で迎え入れる艦娘ってことか?」


大淀「はい、その解釈で問題ないかと。メディカルチェックや、装備の点検は明石さんに行ってもらいます。」


明石「はい!お任せ下さい!」


球磨「んー?結局球磨はここに居てもいいクマー?」


提督「あぁ、球磨、俺が○○鎮守府の提督だ。君のことを歓迎するよ!」


球磨「よろしくクマー!」


松「なぁ、そろそろ入渠してきてもいいか?流石に疲れた…」


雷「いいかしら?司令官?」


提督「あっと、すまない!2人とも直ぐに入渠してきてくれ!」


松「おう、じゃあ行ってくる」スタスタスタ


雷「ちょっと直してきまーす!」タタタッ


提督「それじゃあ球磨、明石からメディカルチェックと装備の点検をしてもらってくれ、それが終わったら執務室まで来てくれ。直ぐに正式に艦隊に迎え入れよう。」


球磨「わかったクマー!」


明石「それでは熊さん!こっちですよ!」タッタッタ


球磨「発音が違うクマー!球磨だクマー!」タタタタッ


提督「…とりあえず球磨を艦隊に迎え入れた後、入渠してる2人が出てきたら飯にするか」


大淀「ふふっ、どんどん賑やかになりますね」


提督「あぁ…やっぱり仲間が増えるのは嬉しいものだな」


大淀(本当にこの鎮守府は居心地がいいですね。大本営に掛け合って正式に所属にしてもらいましょうかね…)




『入渠の弊害』


〈入渠施設前〉


雷「着いたわね!さぁ、松ちゃん!一緒に入りましょ!」


松「…」(しまった、忘れてたな…入渠っていうと2人で風呂に入ることになるのか…)ウーン


雷「松ちゃん?」


松「あぁ、悪い。入ろうか」(雷って完全に見た目小学生くらいの子どもだし問題ないか。)


松(それ以外は…慣れるしかないな…)



〈入渠施設〉


松「この2つある浴槽のどっちかに浸かればいいのか?」


雷「入ってみましょ!」


松「そうだな」(まぁ物は試しだな)


チャプ…ピピッ


松「おぉぉ……」(体の疲れが凄い勢いで抜けていく…温泉よりもよっぽど気持ちいいな…)


雷「ふぁぁぁ…」


雷「気持ちいいわねぇ…松ちゃん…」


松「だなぁ……ん?これは?…タイマーか?」10分


雷「あら?ほんとね、こっちは7分って出てるわ!」7分


松「多分これが0になるまで浸かっておけばいいんだろうな。それまでこの風呂を楽しもうか」


雷「ええ!楽しみましょう!」


ーーー7分後


松 ボーッ


雷 ポケー


ピピピピピピピピピッ!!!!


松「うおっ!!」


雷「ひゃあっ!!」


松「心臓飛び出るかと思ったぞ…タイマーか」


雷「あ、私のが終わったみたいね!」


松「そろそろ晩飯の時間だろうから先に向かっててくれ、俺も終わったらすぐに上がる。」


雷「分かったわ!待ってるわね!」ザバァ…テクテクテク


松「…さて、あと3分のんびりしますかね…」




『軽巡洋艦着任!』


[時刻]

1920


〈食堂〉


松(もうみんな食べ始めてるかな…?)ガチャッ


全員の視線 ジーッ


松「!」ビクッ


松「…なにごと?」


提督「お、松、来たな。…よし、全員揃ったことだし、改めて今日からこの鎮守府に着任してもらうことになった2人の艦娘に自己紹介してもらおう。」


提督「まず1人目は今日の朝に行った建造で仲間になった雷だ!」


雷「あ、私もするのね!…雷よ!今日から改めてよろしくね!みんな!」


明石「はい!改めてよろしくお願いしますね!雷ちゃん!」


大淀「よろしくお願いしますね、今日の戦いぶりも見事でしたよ。」


間宮「給糧艦の間宮よ、よろしくね?雷ちゃん」


球磨「よろしくクマー」


松「これからも頼りにしてるぞ?雷!」


雷「!…ええ!どんどん頼ってちょうだい!私も頼りにしてるわよ!松ちゃん!」パァァ


雷「間宮さんも、他のみんなもよろしくね!」


提督「いつの間にか信頼関係を築けているみたいで何よりだ。次はドロップ艦の球磨だな。」


球磨「球磨型軽巡洋艦、球磨クマー。よろしくクマー。それから熊じゃなくて球磨クマ!そのへん間違えないようにクマ!」


大淀「ふふっ、間違えてるの明石さんくらいですけどね?よろしくお願いします。球磨さん」


松「これからよろしくな、球磨」


雷「よろしくね!球磨さん!」


間宮「よろしくね、球磨ちゃん」


明石「こ、これからは間違えませんよ!熊さん!」


球磨「だから発音が違うクマー!熊じゃなくて球磨クマー!」


明石「違いがわかんないですよー!」


提督「はははっ、随分賑やかになってきたな……みんな!改めてよろしく頼む!よし、少し遅くなったが晩御飯にしよう!」


明石「待ってました!」


松「それじゃ早速…」


全員「「いただきます!」」




『練度について』


〈執務室〉


提督「松、雷。2人とも、初めての出撃をしてどうだった?明日報告書で報告はしてもらうが、一応2人の口から聞いておきたくてな。」


雷「ちょっと緊張したけど、提督や松ちゃんが適確に指示を出してくれたおかげでとても戦いやすかったわ!でも、相手から奇襲を受けちゃったのは反省ね…」


松「俺も提督の指示があったから戦いやすかったな。…ただ相手の砲撃を上手く避けきれなかったからな…俺は足が速くないから何かしらの対策は考えるつもりだ」


提督「そうかそうか、反省点もちゃんと見つけてるようだな、これからの戦いで活かしてくれ。」


大淀「そういえばお二人共恐らく練度が上がっているんじゃないですか?」


雷「練度?」


松(練度の概念があるのか?)


提督「あぁ、艦娘が戦いの経験を積むことで強くなっていくっていうやつか?」


大淀「その通りです。艦娘は戦いの経験を積み、練度が上がることで艤装の性能や身体能力が大幅に上昇します。最初は人間よりも少し身体能力が高い程度ですが、練度が上昇すれば人を凌駕するら凄まじい身体能力を身につけていきます。そうしてどんどん強くなる、それが艦娘なのです。」


提督「なるほど、2人とも、なにか変化は感じるか?」


松「うーん、言われてみれば出撃前よりも体が軽いような…?」


雷「あんまり分かんないわね…」


大淀「少しずつ上がっていくものなのでそこまで急激な変化はしませんからね。急激な変化は体が対応しきれなくなってしまいますので。」


松「まぁ、そのうち実感するのか?」


雷「明日訓練で試してみましょう!」


大淀「練度が一定以上になると改造を行って能力を大幅に向上させることも可能です。その時になれば艦娘は感覚で分かるようですが…私も改造はしたことがありませんのでその辺は明石さんの方が詳しいかと。」


松「へぇ、まぁまだ先の話だし、その時になったら感覚でわかるっていうならその時に分かるだろ。」


提督「おっと、もう2030か、2人とももう部屋に…って、忘れてた!雷の部屋は松との相部屋にしようと思ってるんだが大丈夫か?報告が遅れてすまない。球磨には部屋割り振りを伝えていたんだが、雷に部屋の割り振りを伝えていなかった。」


雷「気にしないで!むしろ松ちゃんとの相部屋なんて嬉しいわ!」


松「俺も明らかに部屋がデカすぎたからな、賑やかになるんならむしろ歓迎だ。気にすんな。」


提督「まさかこんなミスをするなんてな…二人ともありがとうな。松、雷のことを部屋に案内してあげてくれ。」


松「あぁ、分かった」


提督「それじゃあ、下がっていいぞ」


松「じゃあ失礼する。おやすみ、提督。じゃあ着いてきてくれ、雷」


雷「ええ!それじゃ、おやすみなさい!司令官!」


提督「おやすみ、今日はお疲れ様。」


ガチャッバタン


大淀「それでは、これにて3つ目の任務は達成とさせていただきますね。お疲れ様でした。」ニコッ


提督「あぁ、ありがとう、大淀もお疲れ様。もう下がってくれて構わないぞ。」


大淀「それでは、失礼しますね」


ガチャッバタン


提督「……はぁ…」


提督(今日は色々あって疲れたな…あの二人が優秀だったから今回の戦いでは大きな怪我はなかったものの…奇襲を受けたってことは、1つ間違えれば仲間を失いかねなかったんだ。もっと早く撤退の指示を出せていれば雷が無駄に攻撃を受けることは無かった…これからも精進しないとな。)


提督「さて、俺もそろそろ寝るか…」



『松の日常(雷編)』


[時刻]

0500


ピピピピッバンッ!


松「う…ん」ムクリ


松「…」チラッ


雷「すぅ…すぅ…」


松(そういえば相部屋になったんだったな…起こさないようにしないと)ゴソゴソ


松(手早く身支度だけして…このままいくか)ゴソゴソ


ガチャッ…パタン


雷「んぅ…?…松ちゃん…?」


雷(トイレにでも行ったのかしら…?)キョロキョロ


雷(…服の着替えた後があるから違うわね。どこに行ったのかしら?)


雷(ていうか、松ちゃんったら!服脱ぎっぱなしじゃない!布団もぐちゃぐちゃだし。…これはもう…もう…)


雷「…!私に全部任せなさい!」キラキラキラッ


〈自室前〉


[時刻]

0630


松(1度部屋に戻っとくか…雷が起きてたら心配してるかもしれないし…)


ガチャッ


雷「あ!おかえりなさい!松ちゃん!おはよう!」キラキラキラッ


松「あぁ、やっぱり起きてたか。おは…ん!?」


松(なんか部屋がめっちゃ綺麗になってる…!?しかも出しっぱなしにしてた服も綺麗に畳まれて、布団もきちんと整えられてる…)


松「い、雷…もしかして掃除してくれてたのか?」


雷「ええ!これからも私がやるから大丈夫よ!松ちゃん!」キラキラキラッ


松「いや!さすがに悪いよそれは!自分の所くらいは自分でやるからさ!」


雷「いいのよ!遠慮なんかしなくて!…!松ちゃん!あなた髪ボサボサじゃない!ここに座って!整えてあげるわ!」


松「いや、そのくらい自分でやるよ!」


雷「はやくはやく!座ってちょうだい!」グイグイ


松「あ、ちょ…」(なんか雷のテンション高くないか!?)


雷「松ちゃんはとっても綺麗な髪なんだから!ちゃんと整えないとダメよ!私がやってあげるわ!」トカシトカシ


松「…」(…なんかすごい楽しそうだから好きにさせといていいかな…)トカサレトカサレ


雷「これからも私が全部やってあげるから遠慮なんかせずにもーっと私に頼ってよね!」トカシトカシ


松「…善処する」(これこのまま流されてたら完全にダメ人間にされるやつだ…はっきりと自分でやるって言った方が…)


雷「〜♪」キラキラキラッ


松(…まぁ、ダメ人間にならないように俺が頑張るか…)




『秘書艦』


[時刻]

0730


〈食堂〉


提督「さて、これからの体制について少し話をしたいと思う。」


松「体制?」


提督「あぁ、秘書艦についてだ。今までは松にずっと秘書艦としてついてもらっていたが、これからは明石、大淀、間宮さん以外の艦娘達でローテーションを組んでもらいたいと思っている。」


明石「私達はいいんですか?」


提督「あぁ、3人は普段から整備、通信、料理とそれぞれ働いてもらってるからな。これ以上増やすのは申し訳ない。それに、自分が直接指揮する艦娘達のことは少しでも知っておきたいからな。」


大淀「なるほど、納得の理由ですね。」


間宮「何か力になれる事があったらいつでも言ってくださいね?」


松「俺はいいと思うぞ?」


球磨「球磨達も提督のことを知れるから一石二鳥クマー」


雷「とてもいい考えだと思うわ!松ちゃん一人だけだと大変だものね!」


提督「もちろん、みんなのことを知りたいって理由以外にもあるぞ?事務が出来るのが松だけだと松がいない時に困ることもあるだろうからな。」


提督「というわけで、昨日までは松にやってもらっていたからな、早速雷か球磨にやってもらいたいと思ってるんだが、どっちからやる?」


雷「はいはーい!司令官!私がやるわ!」


球磨「じゃあ球磨は明日やるクマ」


提督「了解だ、じゃあ雷、今日はよろしく頼むな。」


提督「松と球磨は訓練をしておいてくれ。明石と大淀と間宮さんは通常業務でよろしく頼む。というわけで、今日の朝の報告は以上だ。解散!」



『弱点の克服のために』


〈訓練場 水上〉


松「球磨、今日は俺と演習用の武器で模擬戦をしてくれないか?球磨がどのくらいの強さなのか、まだ分からないからさ」


球磨「望むところだクマ!球磨も松の実力が気になっていたクマー!」


松「それじゃあ、定位置について合図とともに開始だ!」


球磨「分かったクマー」


松(俺の弱点は速度の遅さによる回避率の低さだ。今の課題はそれをどう補うか…だな。)


球磨『準備出来たクマー。合図よろしくクマ』


松「よし、それじゃあ…はじめ!」


松(球磨はどう出てくる…)


球磨「先手必勝クマー!!」ズザザザザッ!!!ドンッ!


松(走りながら打ってきた!)


松「くっ!回避を!」ザザザザザッ!


松「ぐぅ!掠ったか!」ズガンッ! 小破!


球磨「クマー!!」ズザザザザッ!!


松(周囲を回るように走って攻撃に当たらないようにしてるのか…だが、やられっぱなしって訳にはいかない!)


松「よく狙って…」(相手の航路を予測して…)


松「ここだっ!!」ドンッ!


球磨「被弾クマ!?…全力で走ってたのにどんな命中精度してるクマ!」ズガンッ! 小破!


球磨「…舐めるなクマー!」ズザザザザッ!!


松(突っ込んできた!このままじゃさっきの二の舞になる…!…なら!)バシュッ!ドンッ!バシャーン!


球磨(…!!水柱で視界を防いだクマ!?これじゃこっちも打てないけど、それはそっちも同じーー)ズドーン!!


球磨「…!?魚雷クマ!?」中破!


球磨(まさか、水柱を立てる直前に航路を予測して撃ってきてたクマ!?)


球磨「…望むところだクマ!」


松(よし!命中した!…が、あれじゃ中破判定だな…)


球磨「クマー!!」ズザザザザッ!!


松(また突っ込んできた!?なら同じように!)バシュッ!ドンッ!バシャーン!


球磨「同じ手は通じないクマ!」(直ぐに方向を変えれば当たらないはずだクマ!)ズザザザザッ!!


球磨「そこだクマー!」ドンッ!


松「ぐあぁ!!」(水柱の向こうから撃ってきたのか!?)ズドーン!!


松「これは俺の負けだな…」大破!


球磨「ふぅ…予想以上の強敵だったクマ…」


松「いや、球磨は強かったな。完敗だったよ」


球磨「何言ってるクマ、全力で走ってる球磨に砲撃を当てたり、見えない相手の航路を予測して魚雷を当てたり、どんな命中精度してるんだクマって話クマ」


松「見えない相手に当てたのは球磨も最後やったじゃないか」


球磨「あれは完全に賭けだったクマ。…けど今回は正直驚かされてばかりだったクマー。松なら安心して背中を預けられるクマ!」


松「ははっ、それはこっちのセリフだよ。戦いではよろしく頼むな、球磨!」手差し出し


球磨「こちらこそよろしく!クマ!」握手


松「模擬訓練はこのくらいにしとくか。そろそろお昼の時間だしな」


球磨「お腹空いたクマー!鮭定食食べるクマー!」


松(…球磨が鮭を食べる…か…)クスッ


球磨「今失礼な事考えたクマ?」ジトーッ


松「いやなにも?」




『松の日常(明石編)』


〈工廠〉


松「明石ー!居るかー?」


明石「あ!松ちゃんじゃないですか!どうしました?」パァァ


松「午前中に球磨と模擬戦をしてたんだが、それから艤装の調子がおかしくてな。ちょっと見てくれないか?」ガシャンッ!


明石「はい!お任せ下さい!少しお借りしますね!」ガチャッ


松「あぁ、頼む」


明石「あー、確かにパーツが破損してる部分がありますね。でもこのくらいなら直ぐに直せるので待っていてください!」


松「そうか?じゃあ待たせてもらうか」


明石「〜♪」カチャカチャ


松「…楽しそうだな?」


明石「とっても楽しいですよ!…そうだ!松ちゃんも整備やってみますか?」


松「ん?俺にも出来るようなものなのか?」


明石「はい!このくらいの破損なら知識が無くてもやり方さえ分かれば自分で整備できますよ!」


松「へぇ、自分で修理できるのは助かるな。教えてもらっていいか?」


明石「もちろんですよ!ささ、こちらへどうぞ!」ヨコアケ


松「それじゃ、失礼して。早速教えてくれないか?」


明石「了解しました!まず、このパーツなんですがね?」


ーーー2時間後


明石「あとはそのパーツをはめて…はい!完成です!」


松の艤装 火力+3 装甲+3 魚雷+2


松「…なぁ、明石…」


明石「なんでしょう!」キラキラッ


松「これ、簡単な修理をしたんだよな?明らかに改良だったような気がするんだが…」


明石「あっ……し、修理ですよ!」メソラシ


松「今あっ…て言ったよな?」ジィィ


明石「い…言いましたっけ?」タラタラ


松「ホントのこと…言ってみ?」ジィィ


明石「す、すいませんでしたぁ!途中からだんだん楽しくなってきちゃって!」ドゲザー


松「…はぁ…素人に改良なんかさせて何かあったらどうするつもりだったんだ…次からはこんなことやめてくれよ?」


明石「松ちゃん…」パァァ


松「まぁ、艤装の性能が上がったのはいい事だからな。別に怒ったりはしないさ。」


明石「あ!じゃあじゃあ!私が新しく考えた機構を組み込んでみませんか!?上手くいけば火力を大幅に上げれますよ!」ウキウキ


松「上手くいかなかったら?」


明石「ちょっと暴発するくらいです!」


松「あほかぁ!!」




『演習に向けて…』



〈食堂〉


提督「みんな、急な話で申し訳ないが、3日後△鎮守府と演習を行うことになった。」


松「演習?うちの戦力は3人しかいないがいいのか?」


提督「あぁ、それなんだが、△鎮守府も出来たばかりの鎮守府でな。向こうも3人でくるらしい。」


雷「初めての演習ね!私に任せて!」


球磨「腕が鳴るクマー!」


松「俺らの実力を知るにはいい機会ってことか。」


提督「みんなやる気は十分みたいだな。△鎮守府は3日後の1000に来るそうだ。それまでに装備の整備やコンディションの調整は済ませておいてくれ。」


明石「装備の整備は私に任せてください!」グッ!


提督「ははっ、頼もしいな。…そういえば大淀、演習でも練度は上昇するのか?」


大淀「はい、演習では自分とより近い実力同士の戦いを積めるため、普通よりも大幅に上昇しますよ。」


提督「へぇ、なら演習はどんどんやっていったほうがよさそうだな。よし、それじゃあ今日のこの後の予定だが、艦隊の動きの確認を行う!戦闘員はこの後全員訓練場に集まってくれ!」




〈訓練場〉


提督『よし、みんな聞こえるな!今日は1日3人になった艦隊の動きを確認していく!まずは~』


~艦娘訓練中〜


提督『よし、こんなものだな。みんな、お疲れ様。今日はもう休んでくれ。』


球磨「疲れたクマー!」ノビーッ


雷「みんなでお風呂に行きましょう!背中を流してあげるわ!」


球磨「賛成クマー!松も一緒に入るクマ!」


松(まずい…前は雷だけだったから何も感じなかったが…球磨と一緒に入るのはさすがに…)


松「あー…すまん、俺は後で入るよ。先に2人で入っててくれないか?」


球磨「用事でもあるクマ?」


松「そういう訳では無いんだがな。」


雷「えー!?松ちゃんと一緒に入りたいわ!」


球磨「まぁ、無理強いはできないクマ。雷、今回は諦めるクマ」


雷「うぅ…松ちゃんの背中流してあげたかったわ…」


球磨「球磨の背中で我慢するクマー。また今度一緒に入ればいいクマ!」


雷「…!そうよね!明日は一緒に入りましょうね!松ちゃん!」


松「…」(罪悪感が…)


松「……そうだな」


雷「約束よ!明日はみんなで入りましょうね!」パァァ!


球磨「約束もしたことだし、早速風呂にいくクマー!」


松(…覚悟しておくしかないか…)ハァ…



〈風呂場〉


球磨「残念だったクマー」


雷「それにしてもどうして急に駄目だったのかしら?この間は一緒に入ったのに…」


球磨「あれ?裸を見られるのが嫌って訳では無いクマ?」


雷「うーん、そういうわけではなさそうだったけど…」


球磨「球磨はてっきり裸を見られるのが嫌なんだと思ってたクマー。…謎クマ…」


雷「明日は一緒に入ってくれるって約束してくれたからあまり気にしないでいいんじゃないかしら!それより球磨さん!背中を流してあげるわ!」


球磨「おー、よろしく頼むクマー」



〈松自室〉


松(今まであまり考えてこないようにしてたが…俺は今女だ。いつまでもこんなこと続けてたら変に思われるのも時間の問題かもな…もっと女としての振る舞いを考えた方がいいか…?)ウーム


松「……はぁ…」ベッドダイブ


松「…」(女として…か…)


松「スゥ…スゥ…」


ーーー


…チャン…!…ツチャン!……


雷「松ちゃん起きて!」


松「…!!…雷か…」


雷「お風呂も入らずに寝ちゃうなんて!女の子がそんなんじゃダメよ!」


松「…雷、やっぱり俺も女の子らしくした方がいいか?」


雷「?どうしたの?急に」


松「いや、俺って女の子らしくないからさ、もっと女の子らしくした方がいいのかなって思っただけだ」


雷「うーん…別にいいんじゃないかしら!」


松「別にいい?」


雷「ええ!松ちゃんは確かに、起きたあと髪も整えないし、服も脱ぎっぱなしにするし、言葉遣いも女の子らしくはないわね!」


松「うっ…はっきり言うな…」


雷「でもね!私はそれが松ちゃんなんだと思うの!女の子らしくは無いかもしれないけど、いつも冷静で、戦いになったらとっても頼れて、とってもかっこいいのが私の知ってる松ちゃんだもん!だから松ちゃんはそのままでいいのよ!」


松「…!…ほんとに、雷には驚かされてばっかりだな…」


雷「松ちゃんはいつも難しく考えすぎなのよ!大丈夫よ!私がいるじゃない!それに司令官や明石さん、大淀さんに球磨さんもいるわ!」


松「そうだな…確かに俺は難しく考えすぎてるのかもな……雷、これからも俺が難しく考えすぎた時、頼らせてもらうかも知れないけど…それでもいいか?」


雷「あったりまえじゃない!もーっと私に頼ってもいいのよ!」


松(そうか…俺は俺か…体が女になったからって、無理に変える必要も無いんだな…)


松「よし!だいぶ気持ちがスッキリした!ありがとうな!雷!風呂入ってくる!」


雷「ええ!よくわからないけどスッキリしたなら良かったわ!行ってらっしゃい!」


松(まぁ、一緒に風呂に入れるかどうかは別問題なんだがな…)




『松の日常(大淀編)』



〈廊下〉


松(装備を整備に出したし、明日の演習に備えて今日は体を休めるように言われてるからやることが無いな…)


大淀「あ、松さん。少しよろしいですか?」


松「ん?大淀か、どうしたんだ?」


大淀「これから訓練メニューを考えようと思っているんですが、松さんのお力を借りることができないかと思いまして。」


松「そういうことなら喜んで力になるぞ。」


大淀「ありがとうございます。松さんが1番皆さんのことを理解していますから、本当に助かります。」




〈通信室〉


大淀「それでは、早速考えていこうと思うのですが、実は基本的な訓練メニューはこちらに考えてあるのですが…このような形でどうでしょうか?」ペラッ


松「どれどれ…?」


松(…すごいな…基礎的な肉体能力全般の底上げに射撃訓練、艦隊運動の実技に座学…戦闘におおよそ必要とされるものが上手く休憩も間に挟みつつも全て時間内に完璧に入っている)


松「凄いな…俺から言えることは何も無いレベルだぞ…これ、俺必要か?」


大淀「いえ、何事にも完璧というものは存在しません。実際に訓練を行ってみて、無理があるようでしたら言ってください。直ぐに見直し、修正します。」


松「ははっ、大淀は本当に真面目だな?」


大淀「…固すぎますか?」


松「まさか、うちには気楽な奴が多いからな。大淀みたいなしっかり者がいるだけでいい方向に全く変わってくるさ。大淀がいてくれてよかったと俺は思ってるぞ?」


大淀「…ありがとうございます。」フイッ


松「…照れてるのか?」ニヤニヤ


大淀「て、照れてません!それよりも、松さんに考えていただきたいのは、この最後にある個人メニューです!」


松「ん?確かにここだけ何も書いていないな。」


大淀「はい。何か考えようと思ったのですが、こちらは艦隊のメンバーの特性を1番よく分かっているであろう松さんに考えていただくのが最善と考えたのです。」


松「なるほど、それで俺に頼んできたんだな。」


松(とは言っても、俺も一緒に戦ったのなんて数える程しかないんだがな…)


大淀「それでは、まずは雷さんの個人メニューなのですが…」


松「そうだな…雷は前一緒に戦った時の感覚からいうと、自分から囮になろうとするような動きをする傾向があるように感じられたんだよな。」


松(多分俺の事を守ろうとしてくれてたんだろうけどな…)


大淀「それでは、それを解消するような訓練を?」


松「いや、逆だ。確かに敵に突っ込んでいくようならなくした方がいいんだろうが、雷の場合は連携は忘れていなかった。なら、囮になった時に敵の砲撃に当たらないようにするための回避運動の訓練を中心でやればいいんじゃないか?」


大淀「あえてその傾向を伸ばすんですか?」


松「あぁ、それぞれの個性っていうのは中途半端だと弱点になりうるが、それを他の誰よりも伸ばせば逆に強みになる…というのが俺の考えなんだが、どうだろうか?」


大淀「…なるほど、個性を伸ばして強みに……分かりました。それでは雷さんの個人メニューは単艦での回避運動を中心に行っていきましょう。…次は球磨さんですね」


松「球磨か…球磨は基本的な能力がかなり高いからな。全力で走りながら撃ってきたりとかもしてきてたし、一か八かの賭けにでるような度胸と、それを成功させる勝負強さも持っていた…」


松(あれ?球磨のやつ実はかなり優秀なんじゃ…)


松「球磨の場合は下手に一つの能力を伸ばすよりも基礎的な地盤を固めていけばもっと安定した強さを持つかもしれないな…」


大淀「それでは、球磨さんはより掘り下げた基礎訓練を中心とした個人メニュー…ですか?」


松「そうだな、球磨はあの基礎能力の高さが強みだからそれを高める為にもそれがいいと思う

。」


大淀「それでは球磨さんの個人メニューも決まりましたね。それでは最後に松さんの個人メニューなのですが…」


松「…」(俺の強みか……あれ、自分の強みって意外と分からないもんだな…)ウーン


大淀「松さん?」


松「あぁ、いや、俺の強みがわからなくてさ。」


大淀「…松さんの強みは以前の出撃の報告を聞くからには、冷静に物事を判断する判断力と命令に対する理解力ではないでしょうか?」


松「判断力に理解力?俺は提督からの指示をこなしていただけだぞ?」


大淀「いえ、私には松さんが出撃の際や訓練の際に提督からの指示を真っ先に理解し、その時に必要な行動を判断しているように思えました。」


松「買い被りすぎじゃないのか?」


大淀「そんなことはありません。私が公平に分析した結果です。」


松「…もしそうだとするなら俺の個人メニューは…座学になるのか?」


大淀「…どうしてそのように思われましたか?」


松「俺の強みが判断力と理解力だというのであれば、俺はその判断材料としての知識を多く持っておくべきなんじゃないかと思ってな」


大淀「さすがですね。松さんがその知識を使って艦隊に的確な指示を出せるようになれば、それは艦隊にとって大きな能力上昇になりますから。」


松(なるほどな、確かに俺は直接的な戦闘が苦手だ…だが、そういった方面で艦隊を支えることが出来るなら…)


松「分かった。俺の個人メニューは座学にしてくれ。…それから大淀、大淀のおかげで自分の強みが分かった。ありがとうな!」


大淀「…いえ、お役に立てたなら何よりです。」


松「なんだ、また照れてるのか?」ニヤッ


大淀「だから照れてません!」




『松の日常(雷&球磨編)』


〈食堂〉


松「…ごちそうさま」ガタッ


雷「松ちゃん!」


松(やっぱりきたか…)


松「…なんだ?」


雷「何言ってるのよ!約束よ!お風呂一緒に入りましょ!」


球磨「入るクマー」


松「………分かった。約束だもんな」



〈風呂場前〉


松(さて、艦娘になってから1番の危機的状況な訳だが…)


球磨「?なんで向こう向いてるクマ?」スッポンポーン


雷「松ちゃん、まだ服着てるの?早く入りましょ!」スッポンポーン


松「ちょ、ちょっと待ってくれ…」


球磨「裸を見られるのが嫌って訳では無いことは分かってるクマ!こうなったら無理矢理にでも…」ジリ…


松「だぁー!分かった!分かった脱ぐからこっち来るな!」


松(こうなったら…球磨のことを一切見ずに乗り切るしかない!)


ーーーー


松「やり切った…やり切ったぞ俺は…!!」


雷「なんか今日の松ちゃん変な動きしてたわね!面白かったわ!」


球磨「ほんとにどうかしたクマ?壁を見ながら横移動したり、その場でクルクル回りだしたり…なかなかに怪しかったクマ」


松「…そういう気分だったんだよ」


雷「でもとっても楽しかったわ!明日も一緒に入りましょうね!」キラキラッ


球磨「一人で入るよりみんなで入った方が楽しいクマ!」


松「え」


松(これもう諦めて見ちゃった方が早いんじゃないか…?)




『他鎮守府との出会い』


[時刻]

0940


〈鎮守府前〉


提督「さて、そろそろ△鎮守府の艦隊が到着する頃だろうが、みんな、準備は出来てるか?」


松「あぁ、問題ない。」


雷「いつでも大丈夫よ!」


球磨「いつでも来い!クマ!」


提督「よし、みんな気合十分だな。…おっと、どうやらちょうど来たみたいだな。」


松「あの車か…」


キキッ…ガチャッゾロゾロ


球磨「出てきたクマー」


△提督「よう!提督!久しぶりだな!」


提督「久しぶりっていっても最後に会ってからまだ1ヶ月も経ってないだろ?…よく来たな、△提督」


△提督「相変わらずだなぁ、お前は!」


提督「うるせぇ、お前も相変わらず無駄に元気だな」


△提督「それが俺の取り柄だからな!…お!後ろにいる3人がお前んとこの艦娘か?」


提督「あぁ、みんな、自己紹介を」


松「松型駆逐艦一番艦、松です。よろしくお願いします。」


雷「雷よ!今日はよろしくね!」


球磨「球磨だクマー。よろしくクマー」


△提督「おう!よろしくな!こっちも紹介するぜ!みんな!自己紹介だ!」


叢雲「叢雲よ、よろしく」


北上「軽巡北上。よろしくねー」


陽炎「陽炎よ!よろしくね!」


球磨「北上クマー。よろしくクマ!」


北上「やっほー、球磨姉。よろしくー」


△提督「…と、こいつらが俺の自慢の艦娘達だ!今日は負けねぇから、そのつもりでよろしく!」


提督「ふっ、こっちも負けるつもりは毛頭ない。それじゃ、来てもらってすぐで申し訳ないが△提督達は準備をしてくれるか?準備が出来たら早速演習をしよう。」


△提督「了解だ!」




『初めての演習』



[時刻]

1030


提督side


〈訓練場 水上〉


提督『みんな準備は出来てるか?向こうの準備は整ったみたいだ、準備が出来たのなら演習を始めようと思うが…』


松「こっちの準備は出来ているぞ、いつでも始めてくれ」


提督『よし…みんな、今回は初めての対艦娘。それも相手にも提督がついている。恐らく今までの戦いの中でも最も苦戦するだろう。勝てなかったとしても、それは決してみんなの実力が足りないわけじゃない。それは俺の指揮能力がーー』


松「提督」


提督『どうした?松』


松「苦戦するだろう、とかもし勝てなかったら、とかそういうことをやってみる前に言うもんじゃないぞ?」


雷「そうよ!司令官!そんなんじゃダメよ!」


球磨「ダメダメクマ!」


提督『…すまない。』


松「全く…俺らが聞きたいのは謝罪の言葉じゃないぞ?お前は提督だ。偉そうに椅子に座って勝ってこいくらい言ってくれよ。」


提督『…!……ははっ、そうだな。俺も弱気になってたみたいだな…よし!みんな!今回の戦い!絶対に負けるなよ!勝ってこい!』


全員「「「了解!」」」


提督(松…ありがとうな…なんて今言ったら怒られるだろうな)フッ



△提督side


△提督『よーしみんな!準備出来たか?』


叢雲「当然よ、あんたが1番遅かったわよ。」


△提督『なはは、すまんすまん』


陽炎「そういえば司令、向こうの提督と知り合いなの?」


北上「あ、あたしもそれ気になってたー」


△提督『あぁ、あいつは訓練学校時代の同期だったんだよ。よく成績では張り合った仲だ』


陽炎「へぇ、ならライバルってやつね?」


△提督『まぁな。…みんな、今まで張り合ってきた仲だから分かるが…あいつが指揮する艦隊だ。一筋縄じゃいかないだろう…が!お前達はこの俺が指揮する艦隊だ!相手がどれだけ強かろうが関係ねぇ!勝ちに行くぞ!』


叢雲「なによ!馬鹿にしてるの!?私を誰だと思ってるわけ?あんな奴らに負けるわけないでしょ!?」


陽炎「当然よ!そう簡単に負けるわけにはいかないもの!」


北上「ま、適当にやりますよー」


△提督『おっと、向こうの準備も整ったみたいだ。いよいよ開戦だ!全艦隊、出撃しろ!』



提督side


松(見えた!)ザザザザザッ!


松「提督!敵艦隊を補足した!相手もこちらを補足している!陣形は単縦陣!旗艦は叢雲だ!」


提督『了解した!まずは相手の陣形を崩す!松、雷は陣形の中心へ砲撃!陣形が崩れて飛び出した艦娘を球磨が狙い撃て!』


全員「「「了解!」」」


松「よし、雷!俺の合図で一斉に行くぞ!球磨は陣形を崩すことに失敗した時のフォローを頼む!」


雷「分かったわ!」


球磨「任せろクマ!」


松「雷!狙いを定めてくれ!準備が出来たら合図を!…それから、撃ったらすぐに全員回避運動を行う!球磨は陣形が崩れたら回避運動を行いながら撃てるか!?」


球磨「無茶言ってくれるクマ!…けどやってやるクマ!」


雷「回避運動?よく分からないけどわかったわ!…照準完了よ!」


松(撃つタイミングは…相手がこちらに狙いを定めた瞬間。撃つことに全神経を集中した瞬間……今!)


松「今だ!撃て!」ドンッ!


雷「ってー!」ドンッ!


松(向こうも撃ってきた!だが!)


松「回避運動!」ザザザザッ!! 回避成功!


雷「分かったわ!!」ズザザザザッ!! 回避成功!


球磨「避けるクマー!」ズザザザザッ!! 回避成功!


松(よし!狙い通りこっちの被害なしに陣形が崩れた!飛び出してきたのは…陽炎か!)


松「球磨!陽炎を撃て!」ズザザザザッ!


球磨「クマー!」ドンッ!!


球磨「命中クマ!陽炎、中破判定クマ!」


提督『よし!よくやった!』


松(このまま押し切れるか…!?)



△提督side


陽炎「きゃあ!…うぅ、陽炎型ネームシップの名が泣くわ…もー!」中破!


△提督『陽炎!いけるか!?』


陽炎「まだまだ!いけるわよ!それにしても相手の球磨さん、回避運動をしながら当てにきたわよ…やばすぎるでしょ…」


北上「球磨姉は優秀だからねぇ」


叢雲(…こっちが撃つ瞬間を狙って確実に陣形を崩すための砲撃…しかも向こうはこっちが打つことを想定して回避していた。……認めたくないけどなかなかやるわね…今のを指揮してたのは見た限り、松って駆逐艦…!)


△提督『やられたな…叢雲!今の指揮を出していた艦娘は分かるか!』


叢雲「ええ!敵旗艦の松ってやつよ!」


△提督『よし!ならその司令塔から落とす!北上!お前は相手の軽巡球磨を抑えろ!球磨に好きに動かれるのはかなり厄介だ!』


北上「うへぇ、球磨姉を抑えんの?かなりきつくない?まぁ、やってみるけどさー」


△提督『叢雲、陽炎!北上が球磨を抑えている隙に一斉に敵旗艦へ向かって砲撃しろ!タイミングは叢雲に任せる!』


叢雲「わかったわ!」


陽炎「了解!」


北上「それじゃ、いっちょやりますか〜」ズザザザザッ!ドンッ!


叢雲(恐らく相手の最大火力はあの軽巡である球磨…攻撃されれば他の誰かがフォローに向かうはず!)


叢雲(よし、北上が球磨に攻撃を始めた…松がフォローに向かって雷が孤立して回避体制に…囮ってこと?けど私達の狙いは最初から…!)


叢雲「陽炎!今よ!」ドンッ!


陽炎「悪いわね、もらったわ!」ドンッ!



提督side


球磨「北上のやつ、なかなかに嫌な動きをするクマ!振り切れないクマ!」ドンッ!ドンッ!


北上「当たんないよーっと!」ヒョイヒョイドンッ!


球磨「うがーっ!うっとおしいクマー!」ズドン! 小破!


松(まずいな…球磨のことを抑えに来た…俺か雷のどちらかがフォローすると一人孤立する形になって敵からの集中攻撃を受ける…なら速力があって俺よりも回避できる可能性があるのは…)


提督『二人とも!ここで球磨の火力を落とすわけにはいかない!どちらかカバーを頼む!』


松「分かった!雷!俺が球磨のフォローをする!雷は相手からの集中砲撃に備えていつでも回避できるようにしてくれ!」


雷「分かったわ!」


松(よし、手早く球磨の援護をしないと……!?孤立している雷じゃなく俺を狙ってきた!?…まずい!避けれない!)


雷「松ちゃん!危ない!」ズザザザザッ!!ズドン!ズドーン!


松「っ!雷!!」


雷「うぅ、ごめんね松ちゃん、私ここまでみたい…」大破!


松(くそっ、雷が離脱か…!だが、北上を攻撃する時間はできた!)


松(S字を描きながら走っている…それに相手は避けるのが得意みたいだな…だが、避けることを想定して…)


松「そこだっ!!」ドンッ!ドンッ!


北上「…!うわっと!…いたっ!」ズザザザザッ!!ヒョイッズドン!


北上「ちぃ、痛いじゃないの…まさか当ててくるなんて…」小破!


球磨「球磨から目を離したな?クマ…」


北上「あ、やばっ…」


球磨「なめるなクマー!!」ズドン!!


北上「ふぎゃっ!」ドゴーン!


北上「うぁ〜、こりゃだめだねぇ、撤退しまーす」大破!


松「提督!雷は大破判定!同時に敵艦の北上も大破判定だ!」


提督『雷を落とされたのは痛いが、相手の軽巡を落とせたのは大きい!そのまま魚雷、いけるか!?』


松「いけるぞ!」


提督『一斉に中破した相手の陽炎を狙え!』


松「了解だ!」


球磨「任せろクマ!」


提督『よし、魚雷発射だ!』


松「球磨!俺がタイミングをずらして陽炎に当てにいく!先に撃ってくれ!」


球磨「了解クマ!……魚雷発射クマー!」バシュッ


松「…よし今だ!魚雷発射!」バシュッ




△提督side


叢雲「相手の魚雷発射を確認したわ!」


△提督『こっちも撃つぞ!叢雲は球磨に魚雷発射だ!中破している陽炎は砲撃で援護しろ!』


叢雲「了解よ!陽炎!合わせなさい!…沈みなさい!」バシュッ


陽炎「任せて!」ドンッ!


叢雲「…魚雷命中!球磨大破よ!」


陽炎「よし!こっちも避け…きゃあ!」ズドーン!


陽炎「…うぅ、上手いこと当てられたわね…私も撤退するわ」


叢雲「夜戦は!」


△提督「当然突入だ!」


叢雲(これで相手の旗艦と一騎打ち…)


叢雲「…ふふっ、これからが私の本番よ!」



提督side


我、夜戦に突入す!


松「…夜戦か」


提督『松、相手との一騎打ちになるが…やれるか?』


松「さぁな、相手の叢雲は恐らくかなり強いからな…勝てるかは分からん」


提督『…そうか』


松「だが、負ける訳にはいかない。他のみんなも頑張ったんだ、俺もやってやるさ!」


提督『ははっ、さすがは松だ。よし!絶対勝ってこい!いいな!』


松「了解だ!」ザザザザッ!!


松「…敵艦捕捉!」


松(…夜のせいで発見できた距離がかなり近いな…この距離から攻撃されるとさすがにひと溜りもないか。)


提督『よし、松!相手の動きをよく見て、攻撃される前の隙を確実に狙って撃て!』


松「了解!」


松(…タイミング………今だ!)ズドン!


松(向こうも撃ってきた!…弾道をよく見て……避ける!)ザザザザザッ!!!


松「ぐぁっ!!」ドゴン!


松(当たった…だが)中破!


叢雲「くっ…」大破!


松「俺達の勝ち…だな」




『演習が終わって』



〈食堂〉


提督「みんな、今日はお疲れ様だったな!昼も食べれてないからいつもよりも豪華なご飯を用意してもらった!△鎮守府のみんなの分もあるから、遠慮せずに食べていってくれ!」


△提督「…てことだ!今回負けた腹いせに赤字にしてやる勢いで食べてやろうぜ!」


陽炎「大人気ないわよ?司令」ジトーッ


北上「ちょっとは遠慮した方がいいんじゃないのー?」ジトーッ


叢雲「あんまり恥ずかしいところ見せないでちょうだい!」


△提督「じ、冗談じゃないか…本気でする訳ないだろ?」オロオロ


陽炎「あははっこっちこそ冗談よ!」


北上「あははー。提督って面白い反応してくれるよねー」ケラケラ


叢雲「私は本気で言ったわよ?」


△提督「ひでぇ!?」ガーン!


松「まぁまぁ、そのくらいでいいだろ?そろそろ食べようぜ?」


明石「私もうお腹ぺこぺこですよ!」


大淀「…明石さんは普通にお昼ご飯食べてたような気が…?」


球磨「お腹空きすぎて動けないクマ…」


雷「大丈夫?私がとりわけてあげるわ!!」


提督「さて、それじゃあ食べようか!」


全員『いただきます!』


ガヤガヤクマー!ガヤガヤ


叢雲「ねぇあんた」


松「…ん?俺か?」


叢雲「今日の演習……見事だったわ」


松「いや、あんたこそ見事な腕だった。まさか一騎打ちの形にまで持っていかれるとは思ってなかったからな」


叢雲「ふふっ…次は負けないわよ?」


松「…次も俺達が勝つさ」フッ


叢雲「ふん!言ったわね!?次にやる時は私があんたに吠え面かかせてやるわよ!だから…次にやり合うまで絶対に深海棲艦なんかにやられるんじゃないわよ?松。」


松「…叢雲こそ、やられるんじゃないぞ?」


叢雲「私がやられるわけないでしょう!」


松「俺には負けたのに?」ニヤッ


叢雲「分かった!あんた喧嘩売ってるんでしょ!買ってやるから表に出なさい!」


松「まさか」


ギャーギャーッ!


△提督「叢雲のやつ、お前のとこの旗艦をライバル認めたみたいだぞ?あいつが誰かを認めるなんて珍しいんだがな。」


提督「それを言うなら松の方こそ叢雲をライバルとして認めたみたいだな。いつもはだれかと言い争うなんてしないやつなんだが…」


△提督「まぁ、俺たちみたいに互いに競い合いながら切磋琢磨してくれればいいんだがな。」


提督「俺らって切磋琢磨してきたっけ?」


△提督「ひでぇ!?ライバルだって思ってきたのは俺だけだったのか!?」ガーン!


提督「ははっ!冗談だ!そんな訳ないだろ?お前は俺にとって1番のライバルだよ」


△提督「そ、そうか?なんか照れるな…」テレテレ///


提督「…なんか気持ち悪い」


△提督「やっぱひでぇ!!」




『艦娘としての実感』


〈グラウンド〉


[時刻]

0510


タッタッタッタッタッ


松「…ふぅ」


松(毎朝続けてる30分間走だが…いきなり全く疲れなくなったな)


松(…これが練度上昇による身体能力の強化ってやつか。確か大淀は演習では大幅に練度が上がりやすいって言ってたし、昨日の演習で練度が大きく上がったのか?)ウーン


松(艦娘の体は人間とは違うっていうのは分かっているつもりだったが…これは俺がほんとに人間じゃなくなったっていうことを実感させられるな………俺は……)


松「……!おっと、また難しく考えようとしてたな、こんなんじゃまた雷に「そんなんじゃダメよ!」って怒られるな。」フフッ


松「よし!俺は俺だー!松型駆逐艦一番艦!松だー!」


松(…叫んだらだいぶ吹っ切れたな。けど、この感じだとただの30分間走じゃトレーニングにならないよな…)


松「…そうだ!」


ーーー


ゴロゴロゴロゴロ…ゴトンッ


松「…よし、これをこうして……できた!」


松(倉庫においてあったタイヤを縄で俺の体に縛り付けて走る、ベタだが負担をかけるにはいいよな?これに慣れたらタイヤの数を増やしていけばいいしな。)


松「よし、走るか!」ズル…ズル…ズルズルズルズル


松「ぬぉぉ…これは…きついな!」ズルズルズルズル


松(だがいけないことは無い!このままもう1回30分間走だ!)


ーーー30分後


松「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…き、きつい…」


松(だがトレーニングにはなかなかいいな…これからはこの方法でやってみるか。)


〜物陰〜


球磨(たまたま朝早く目が覚めて散歩してる時にいきなり叫び声が聞こえたから様子を見に来たら、とんでもないものを見てしまったクマ…)フルフル…


球磨「松がトレーニング馬鹿になってるクマー!」ガーン!




『朝の訓練』


〈廊下〉


球磨「松、ちょっといいかクマ?」


松「ん?どうした?」


球磨「今日の朝早くにグラウンドで走ってる松のこと見かけたクマ。」


松「あー、見られてたか…別に隠すつもりもなかったが、それがどうかしたか?」


球磨「あの朝のトレーニング、球磨も参加していいクマ?」


松「え?球磨もか?あれは俺が勝手にやってるだけだから別に変な気を使うことないんだぞ?」


球磨「別に気を使ってるとかじゃないクマ!……昨日の演習で、球磨は仲間を残してやられるなんていう屈辱を受けたクマ!あんな目にあうのはもうゴメンだクマ!強くなるために少しでもやれることがあるならやっておきたいクマ!」


松「…なるほどな、そういうことなら喜んで。大体0510から始めてるから参加するならそのくらいの時間に来てくれ。まぁ、俺が勝手にやってるだけなんだから俺の許可なんかいらないんだけどな?」


球磨「…!了解だクマ!」



ーーー翌日


[時刻]

0500


ジリリリリリッバンッ


松「ん…」ムクリ…キョロキョロ


松「雷…?いないのか?」


松(珍しいな、雷がこの時間にどこかに行ってるなんて)


松「…とりあえず行くか。」



〈グラウンド〉


球磨「お、来たクマ!」


雷「おはよう!松ちゃん!」


松「…球磨、なんで雷がここに?」


球磨「雷だけ除け者でトレーニングだなんてかわいそうだクマ!それに、松は別に許可はいらないって言ってたクマ!」


松「確かに言ったが…」


雷「松ちゃんは私がいたら迷惑かしら…?」


松「いや、そういう訳じゃなくてだな。これは朝早い自主練だから無理に参加しなくてもいいんだぞ?」


雷「少しでも強くなりたいのは私も同じよ!もっとみんなを助けられるようになるんだから!」


松「…まぁ、雷がいいんなら好きにすればいいが…」


球磨「早速始めるクマー!何からやるクマ?」


松「あぁ、まずは…」ゴトンッ


松「このタイヤを引っ張って30分間走だ!あ、雷はこっちの小さめのサイズを使ってくれ。」


雷「分かったわ!」


球磨「まぁ…覚悟はしてたクマ」


ーーー30分後


松「…ふぅ、やっぱりなかなかきついな」


雷「はぁ…はぁ…」


球磨「………クマ…」


松「さて、次はこのまま書庫で勉強するが…いけるか?」


雷「や、やるわ!」


球磨「な、なめるな…クマ…」


〈書庫〉


松「…」ペラッ…ペラッ


雷「…」チラッ


雷「…ねぇ球磨さん、この文章ってどういうことかしら?」


球磨「ん?あぁその文章は〜」


ーーー30分後


松「…」ペラッ…ペラッ


球磨「ま…」チラッ


球磨「…雷、これの続きどこにあるかわかるかクマ?」


雷「あぁ!それはこっちよ!」


ーーーさらに30分後


松「…」ペラッ…ペラッ


球磨「ここはこういう意味なんじゃないかクマ?」


雷「あ、なるほど!ありがと、球磨さん!」


松「……なぁ、なんで二人共俺には何も聞いてこないんだ?なんか寂しいぞ」


球磨・雷「!」ビクッ


球磨「いきなり喋るなクマ!びっくりしたクマ!」


雷「あはは…なんか松ちゃんすごく集中してたみたいだったから、あまり邪魔しない方がいいかなって思ったの。」


松「そうだったのか、別に遠慮なんてしなくてよかったんだぞ?」


球磨・雷(喋りかけにくいオーラが出てたとは言えない(クマ)…)


松「?」




『新たな戦力を…』


[時刻]

0800


〈食堂〉


提督「みんな、今日は戦力増強のために新たに建造を行おうと思っている。」


明石「おお!工廠の出番というわけですね!」パァァッ!


大淀「とてもよい考えかと思います。」


球磨「なんの艦種を増やすつもりだクマ?」


提督「あぁ、それなんだが、空母を迎え入れようと思っている。」


雷「わぁ!とっても楽しみね!松ちゃん!」ワクワク


松「そうだな。それに俺もうちに空母はいると思っていた。俺らの艦隊は索敵が弱いしな。」


提督「その通りだ。索敵がしっかりとできるなら以前の出撃の時みたいな奇襲を受けることも無くなるだろうし、昼に火力も出すことが出来て戦いも楽になるだろう。これから早速建造に向かうが…みんなも来るか?」


松「俺も行っていいか?」


雷「私も行くわ!」


球磨「球磨も行くクマー」


大淀「でしたら私は残っておきますね。通信がいつくるかわかりませんので。」


明石「私は工廠に戻るので着いていきますよー!」




〈工廠〉


提督「さて、建造するが確か空母はボーキサイトを多めに設定するんだよな?さて、数値はどうするか…」


松「…提督、俺に数値の案があるんだが。」


提督「お、なんだ?」


松(確か…)「燃料300、弾薬30、鋼材400、ボーキサイト300なんだが。」


提督「ん?何でその数字なんだ?」


松「あー…なんとなくだな」


提督「…よし!今回はその直感に従ってみるか!松のいうことだ、悪いようにはならんだろうしな。」ピッピッポチッ


機械 ゴウンゴウンゴウンゴウン…ゴゴゴゴゴゴ!!!


松(相変わらずうるさいな、この機械)


球磨「すげーうるさいクマ!」耳抑え


雷「なんかすごいわね!」キラキラッ


提督「時間は…2時間50分…か」


松(多分軽空母だな…この時間は誰だったか?)


提督「よし、今回も高速建造剤を使って…」ポチッ


機械 シュゴォォォォォ……チーン!


松「やっぱりオーブンの音だよな…」


提督「よし!終了だ!早速迎えに行こう!」


雷「松ちゃん!球磨さん!行きましょう!とっても楽しみね!」ワクワク


球磨「わかったから引っ張らないでくれクマー。」



〈コンテナ前〉


提督「よし、開くぞ!」ポチッ


ゴゴゴゴゴゴッ…


龍驤「お?開いた開いた!…キミが司令官?」


提督「あぁ、俺がここ○○鎮守府の提督だ。よろしくな!君の名前を教えてくれないか?」


龍驤「軽空母、龍驤や!独特なシルエットでしょ?でも、艦載機を次々と繰り出すちゃーんとした空母なんや。期待してや!」


提督「独特なシルエット…?まぁ確かに…そうか?まぁいいや、龍驤だな!君のことを歓迎しよう!うちにとっては初めての空母だからな、これからの活躍に期待しているぞ!」


龍驤「お、うちが初めての空母か!なら頑張らんとな!任しとき!」


提督「ははっ、元気な子が来たな、賑やかになりそうだ。龍驤、紹介するよ、この3人が現在○○鎮守府に所属している艦娘達だ。」


松「松型駆逐艦一番艦、松だ。よろしくな、龍驤。一応俺がここの初期艦だから分からないことがあれば聞いてくれ…と言っても、俺もここに来てから一週間ちょいなんだがな。」


雷「雷よ!何か困ったことがあればなんでも私に頼ってちょうだい!仲間が増えて嬉しいわ!よろしくね!」


球磨「球磨だクマー。一応言っておくけど熊じゃなくて球磨だクマ。そのへんもよろしくクマー。」


明石「工作艦、明石です!いつも工廠にいるので装備の整備等は任せてください!」


龍驤「改めて、龍驤や!松に雷に球磨やな!これからよろしゅうな!…ていうか、球磨と熊の違いなんか細すぎて逆に誰も間違えへんやろ!」


球磨「明石が間違えるクマ」シラーッ


明石「うっ…だってどっちも同じに聞こえますもん…」


龍驤「えぇ?全然ちゃうやん!」


球磨「ほら明石、普通は間違えないクマ」


明石「うぅ…うわぁぁん!松ちゃぁぁん!2人がいじめてくるんですよぉ!」ガバァッ


松「うわぁっ!引っ付くな!体格差を考えろ!」フラフラ


雷「明石さん!私に抱きついてきてもいいのよ!」手広げ


明石「…な、なんかそれはさすがに恥ずかしいです…」


松「俺にならいいのか!?」


明石「松ちゃんですから!」ニパァ!


提督「ははっ、さすがマブダチだな」


龍驤「…ぷっ、あはははははは!!」腹抱え


球磨「どうしたクマ?」


龍驤「いやぁ、随分楽しいところに来れたなって思って」


球磨「まぁ、確かに毎日退屈しないクマー。そのうち慣れるクマ!」


龍驤「なんか慣れるのはもったいないなぁ。でもまぁ、初めての場所でちょーっち緊張してたけど…ここなら楽しくやれそうで安心した!」


球磨「それは何よりだクマ」ニコッ




『空母の実力は?』


〈訓練場〉


提督「さて、早速で悪いんだが龍驤。これから2対2で別れて模擬戦を行おうと思う。理由としては実力を見せてほしいのと、龍驤も仲間の実力を知っておきたいだろ?それから俺も空母の指揮はしたことが無いから、その参考にもしたくてさ。」


龍驤「よっしゃ!そういうことなら任せとき!軽空母の実力、見せたるで!」フンスッ


提督「お、気合十分だな!チーム分けは松と球磨がAチーム、雷と龍驤がBチームとする。」


雷「よろしくね!龍驤さん!」


龍驤「こっちこそよろしゅうな!雷!」


球磨「松とチームクマ。これは勝ちは貰ったクマー」


松「いや、俺達空母と戦うの初めてだから不利なのはどっちかと言えば俺たちだからな?」


提督「よし、確認できたな?ではそれぞれ定位置に向かって到着したら無線で伝えてくれ。俺の合図とともに模擬戦開始だ!」


全員『了解!』




『空の力と守りの力』


〈訓練場水上〉


Aチームside


松「提督、聞こえるか?こちらAチーム。定位置に到着した。」


提督『了解だ。模擬戦を開始する時は照明弾を打つ。見逃すなよ?通信終了。』


松「了解だ。」


球磨「松、雷との戦闘は初めてクマ?」


松「あぁ、そうだな」


球磨「勝てる見込みはあるかクマ?」


松「さぁな…ただ、一つ確かなことはがある。雷は、仲間を守るためならかなり強いぞ?」



Bチームside


龍驤「雷、ひとつ聞きたいんやけど、二人ってどのくらい強いんや?」


雷「うーん、二人ともとっても強いけど、球磨さんはなんでもできるイメージかしら?松ちゃんはいつも私達にどうすればいいか上手く指示してくれるわ!」


龍驤「天才肌タイプに司令塔タイプ?別ベクトルの強さでなかなか厄介そうやなぁ。先に狙うなら松の方がええか?」


雷「えぇ!松ちゃんを残しておくのはまずい気がするわ!」


龍驤「なるほどなぁ…っと、定位置に到着やな」


雷「連絡するわ!司令官!定位置に到着したわ!」


提督『了解した。これから照明弾を打ち上げる。それが模擬戦開始の合図だ。見逃すなよ?通信終了』


雷「分かったわ!龍驤さん!照明弾が開始の合図だって!」


龍驤「了解や!……お、上がった!さぁ仕切るで!攻撃隊、発進!敵艦を見つけ次第松を狙ってやっちゃってや!」シュパパパパパッ!!…ブゥーン


雷「わぁ!凄い!巻物から飛行機が沢山飛んで行ったわ!」


龍驤「ふふん、これで勝負が決まるかもな?」


雷(うーん、相手は松ちゃんに球磨さんだから…そんな簡単にいくかしら?)



Aチームside


松「照明弾…!球磨、戦闘開始だ!」


球磨「やってやるクマー!」


松(あれは…!龍驤の艦載機か!)


松「球磨!2時の方向から艦載機だ!」


球磨「早速仕掛けてきたクマ!松、どう対処するクマ?」


松(相手は艦載機だ、直線には突っ込んでこずに旋回してから攻撃してくるだろう。背中を取られるのはまずい…となるとかなり無茶になるが…)


松「球磨!まずは俺と背中合わせになって近づいてきた艦載機の間に逃げ道を作っていくような形で落とすぞ!次に敵艦載機が近づいてきたタイミングで一斉に別れて撃ち落とした艦載機の間を縫うように回避行動をとる!出来るか!?」


球磨「了解だクマ!…準備完了クマ!」ズザザザ


松「よし!合図するまで離れるなよ!対空射撃開始!」ズダダダダッ!


球磨「落としてやるクマ!」ズダダダダッ!


松(闇雲に撃っても弾の無駄になる…しっかりと全体の動きを把握しながら撃つんだ…)ズダダンッ!!ズダダンッ!!


球磨(相変わらずとんでもない命中精度してるクマ…)ズダダダダッ!!


球磨「…!!攻撃機からの魚雷、来たクマ!」


松「今だ!回避!!」ザザザザザッ!!


球磨「クマー!!」ズザザザザッ!!


ーーー


松「ギリギリだったな…」 回避成功!


球磨「2人だとかなりきついクマ…」 回避成功!


球磨「でもさすが松クマ、ギリギリでも捌ききれたクマ!作戦勝ちクマ!」


松「いや、正直な話かなり無茶なことを言ったつもりだったんだが、球磨が上手く作った道が塞がれないようにしてくれていたから成功したんだぞ?流石だな、球磨。」


松「…と、話してる場合じゃなかったな、艦載機が飛んできた方向に向かおう。雷達がいるはずだ。」


球磨「さっきの攻撃のお返ししてやるクマー!」



Bチームside


龍驤「お、艦載機が帰ってきた。…思ったより未帰還機が多いなぁ…戦果はどうやったかな?」ブゥーン…シュパパパパパ


雷「へぇ!今度は巻物の中に戻って行くのね!」キラキラッ


龍驤「…どうやら相手に被害与えられへんかったみたいやな。はぁ…自信なくすわぁ」


雷「さすが松ちゃんたちね!」


龍驤「ちょいちょい!相手のこと褒めてどうすんねん!それに、被害がないってことはすぐ来るで!準備しとき!」


雷「わかったわ!」


龍驤(大丈夫かいな、この子。ちゃんと2人と戦えるんか?)


雷(いよいよ直接対決ね…!負けないわよ!松ちゃん!球磨さん!)



Aチームside


球磨「!敵艦隊を発見したクマ!」


松「あぁ!こっちでも確認できている!まずは龍驤を中破まで持っていくぞ!俺は雷を抑える!球磨、頼めるか!」


球磨「任せろクマ!」



Bチームside


雷「来た…!龍驤さん!私が囮になって2人を引きつけるわ!その隙に攻撃を!」


龍驤「2人を…って、大丈夫なんか?」


雷「大丈夫よ!私に任せてちょうだい!」


雷(松ちゃんならきっと火力のある龍驤さんを先に攻撃出来ないようにしてくるはず…松ちゃんが私を抑えて、球磨さんは龍驤さんを攻撃…かしら?)


雷「…なら!」



Aチームside


松(砲撃可能な距離まで来た…!)


松「球磨!作戦通りにいくぞ!」


球磨「了解だクマ!」


松(まずは雷を…)「撃つ!」ドンッ!


松(…避けられた!俺が狙うことを予想されていたか!……向こうも撃ってきた!)ズザザザザッ!!


松「くっ、かすったか!…だが!」ズドンッ 小破!


松「球磨!いけるか!?」


球磨「それが、雷が射線上に入ってきて狙いが定まらないクマ!…しかも撃っても避けられるクマ!」ズドンッ!


松(…!……さすがは雷だな)


松「作戦変更だ!雷から先に落とす!」


球磨「!まずいクマ!艦載機からの攻撃だクマ!」



Bチームside


雷(…っ!やっぱりちょっと訓練で練習したくらいじゃ難しい…!でも、私が抜かれると龍驤さんが危なくなる!絶対に抜かせないわよ!)


龍驤(すごい…松からの砲撃に反撃しつつ、うちを狙う球磨の射線の妨害をして完璧に守ってくれてる…!)


龍驤「…うちもええとこ見せないとな!艦載機のみんな!お仕事お仕事!」シュパパパパパッ!…ブゥーン!


龍驤(まず狙うのは球磨!松が司令塔なんやったら、球磨のことを一撃で落とせれば向こうの動揺を誘って雷も反撃しやすくなるはずや!)


龍驤「いくでぇ!!」



Aチームside


球磨「おぉー!!」ズドーンッ!


松「球磨、無事か!っ!」(雷からの砲撃か!)ザザザザッ!! 回避成功!


球磨「球磨をこんな姿にするなんて…屈辱クマ…」 大破!


球磨「すまんクマ、ここまでみたいだクマ…」


松「わかった!撤退してくれ!」


松(まずいな…一撃で球磨をやられるとは…これが空母の実力か…)


松(…!雷からの砲撃が激しくなった!避けれないほどではないが…!)ザザザザザッ!!


松(よし!魚雷発射可能の距離まで来た!ここで龍驤を落とせなかったら次、艦載機攻撃を受ければ確実に負ける!)


松(雷の注意を限界まで逸らして…)「今だ!」バシュッ


ズドーンッ!



Bチームside


ズドーンッ!


雷「うぅ…」大破!


龍驤「雷!?」


雷「龍驤さん!攻撃を!」


龍驤「…!了解や!攻撃隊、発進!」シュパパパパパッ!ブゥーン!


龍驤「…松の大破を確認や!この試合、うちらの勝ちやで!雷!」


雷「そ、そう…よかった…わ」フラッ


龍驤「雷!大丈夫!?」ダキッ


雷「スゥ…スゥ…」


龍驤「な、なんや…疲れて寝てるだけか。……本当にお疲れ様、今回勝てたのは雷のおかげやで?後でちょっと疑ってたこと、謝らんとなぁ…」


龍驤「…さて、今回のMVPや!丁寧に運んでやらんとな!」




『龍驤の歓迎会』


[時刻]

1900


〈食堂〉


提督「みんな、今日は模擬戦お疲れ様だったな。これから夕食だが、龍驤の歓迎会を兼ねて豪華な料理を用意した!それぞれ話したいこともあるだろうし、楽しんでくれ!…とまぁ、あんまり長々と話していてもあれだし、そろそろ始めるか!…いただきます!」


全員『いただきます!』


雷「それじゃ、みんなの料理を取り分けてあげるわ!」イソイソ


松「雷、もう大丈夫なのか?」


雷「ええ!もうすっかり元気よ!ほら!松ちゃんもお皿貸して!」


松「あはは…本当に元気だな。それじゃあ頼んでいいか?」


雷「任せてちょうだい!美味しい料理沢山取ってくるわね!」キラキラッ


松(ほんとに誰かのために動くのが好きなんだなぁ)


龍驤「あ、雷…ちょっとええか?」


雷「あ!龍驤さん!さっきは運んでくれたみたいで、ありがとうね!」


龍驤「何言うてるんや!お礼言うならうちの方やで?ありがとうな、うちのこと守ってくれて…それとごめんやで、うち…ちょっちキミの実力疑っとった。雷はあんなにうちのこと信じて守ってくれてたのに…」


雷「何言ってるのよ!初めて一緒に戦うんだから疑ったとしてもそんなの普通じゃない!それに、仲間を守るなんて当たり前のことなんだから、お礼なんていいわよ!」


龍驤「…雷、でも…」


松「龍驤、諦めろ。雷はこういう奴なんだ。」フフッ


龍驤「うぅ…なんか納得行かんけど分かったよ…よし!ならこのお礼はこれからの活躍で示すことにするわ!期待しときや!」ニカッ!


雷「ええ!これからもよろしくね!龍驤さん!」ニコニコ


雷「それじゃ、お料理とってくるわね!」タタッ


龍驤「…雷、ほんまにええ子やな。まっすぐって言うかなんて言うか。」


松「俺もその真っ直ぐな思いに何度も助けられてるんだ。…俺達の自慢の仲間だよ。」


龍驤「…やね」


ーーー


ガヤガヤ


龍驤「ええかぁ!?司令官!うちはなぁ!確かに今は胸ないでぇ!?それはもう見事なまな板や!でもな!?いつかは誰もが驚くような巨乳になるんや!その時うちは他の貧乳で悩む子らにこう言うんや!」ベロンベロン


提督「おぉー!なんて言うんだぁー!?」ベロンベロン


龍驤「夢はいつか叶うってなぁ!!」ベロンベロン


提督「龍驤カッコイイー!!ヒューッ!」ベロンベロン


松「…なぁ大淀?龍驤のやつ、あの見た目で普通にお酒飲んでるけど大丈夫なのか?」


松(というかあのテンションの提督も初めて見た…)


大淀「あぁ、そのことですか。艦娘には正確な年齢というものは存在しませんし、生まれた段階で肉体は成熟しているので、お酒を飲むこと自体は問題ありませんよ?」


松「え、そうなのか?雷と球磨は飲んでないみたいだが。」


雷「あー…私はお酒の匂いがちょっとね?」