2019-07-29 17:17:48 更新

概要

6作目。短いですが見ていただければ幸いです。


6話目です。今回は提督の過去についてのシリアス回です。見ていただければ幸いです。

誤字脱字等があるかもしれません。

それでも良い方はご覧ください!













提督「んあ‥‥やべ、結構寝てしまってたか?」トケイチラ



ヒトサンマルマル


提督「ん‥そんなにたっていないようだな‥」




大淀「起きましたか‥‥」





提督「お、大淀かどうした?」






提督「てか、吹雪はどうしたんだ?」





大淀「吹雪さんは少し用事があると言っていましたよ」




提督「そうなのか」





大淀「提督ってよく鈍感とか言われません?なんか鈍いとか‥」





提督「え‥‥‥‥‥」




大淀「提督?」




提督「鈍い‥‥。ご、ごめんなさい。やっぱり‥‥俺、俺なんて‥‥」フルフル





大淀「ちょっと!?提督!いきなりどうしたんですか!」





提督「ごめん‥なさい!ごめん‥‥な‥さい‥‥」バタッ





大淀「提督!‥‥提督!早く運ばないと!」













明石「これは‥いったい‥‥」




大淀「提督はどうなんですか!」





明石「わかりません‥‥ただ、精神的に何かあったようですが‥そのショックで倒れたようです」





大淀「精神的なショック‥‥」




明石「提督に何があったんですか?」




大淀「提督に鈍感とか、鈍いと言ったら‥いきなり取り乱して…」




明石「もしかしたら、その言葉に何かあるのかもしれませんね」





明石「とりあえず、提督が起きるまで待ちましょう」




大淀「はい‥‥‥」













「お前なんてこうだ!」バシャ


「ははは!ダッセェな!


「こっちに来ないでよ。気持ち悪い」


「本当あんたって『鈍感』居なくなればいいのに」




「もう…やめてくれよ‥頼むから‥‥だれか‥助けて‥‥‥」





「しっかりして!大丈夫!?」









提督「‥‥‥‥!?」ムクリ




提督「ここは‥‥」




大淀「提督!起きましたか‥‥体調は大丈夫ですか?」




提督「ああ‥大丈夫だがなぜ俺はここに?」




大淀「‥提督がいきなり倒れたのですよ‥‥教えてくれませんか、提督‥‥あなたの過去について‥」





提督「‥‥‥‥お前らが俺を拒絶するかもしれないと考えてしまう‥‥だが、これじゃ前に進めないよな‥‥わかった…話す‥」





提督「俺は過去に『イジメ』を受けていた」










中学生の時だ‥

俺はごく普通に友達もいて、みんなと仲良く学校生活を送っていたよ。しかしある時‥‥

「お前俺の大事な物取った?」




「え?どうしたんだ‥いきなり、取ってないぞ」




「先生ー、僕のものがなくなったんですけど‥‥」



ある日友達の大切な『物』がなくなり、みんなで探すことになった。

その子の大切なものとは写真だそうだ‥亡くなった妹の。

それを探すためにみんなで一生懸命探した。しかしどこにも見つからなかった‥

だが‥‥

「引き出しも探そうぜ!」



「ああそうだな」




「‥‥ガサガサ‥‥!!?おい!お前!何でこの中に‥‥しかも‥これ‥‥ビリビリに破けてるじゃないか!!」



そこは俺の引き出しだった。その中には写真であるものがビリビリに破られていた。



「え!?いや‥‥何で‥‥俺は知らない!勝手に入っていたんだよ!」




「お前は‥‥俺に嘘をついた上に大事な写真を破くなんて‥最低だな!!」


友達の顔はいかにも泣きそうな顔で俺を怒鳴っていた。



「うわ〜、それは無いな○○」



「最低だねー○○君、見損なったな」




「いや、違う!俺がやったんじゃ無い!」




「嘘つくな!!」バン



「お前は鈍いやつだと知っているが、まさか人の大事なものを破いても何とも思わないのか!?しかもそれを嘘だなんて!」




「お前は最低な鈍感野郎だな!!」






そして、この日から俺はクラスのみんなからイジメを受けるようになった。

先生も俺がやったと思い、いじめに加担をしていた。

朝、学校に行き、クラスに入れば‥



ガララッ


バシャ-!


「あれ〜?お前何で濡れてるの〜?」ハハハ



朝からバケツの水をかけられ、机にはラクガキ‥‥授業では先生にいじられ、みんながそれを聞いて笑う‥‥そんな日ばかりだった。

親に相談したかったが‥俺の親はすでに他界していて、家では俺一人。

何もかもが孤独だった‥‥

だが、そんな俺にも優しくしてくれる人がいた。



「大丈夫?ほらハンカチ」


「‥‥ありがとう」



この子は俺に優しく接してしてくれた。

俺の相談に乗ってくれたり、一緒に下校したり、この子がいなければもう学校に行くことなんてなかったと思う。


だが‥‥その日は訪れた‥‥



俺が下校しようとした時。彼女をいつも通り待っていた。だがメールがきた


『ゴメンね。今日は用事があって先に帰ってて。』



そうメールが来て、俺は久々に一人で帰ることになった。だがその時に俺は忘れ物に気付き教室に戻った。

その教室に入ろうとした時、人の声がした。彼女の声と数人の女子の声だ。



「はぁ、あいつの相手疲れるな〜。」


「何であんな奴の相手してんの?」



「そりゃ、後で裏切って、バカにするネタを増やせるからよ」



「あいつって鈍感だよね、こんなのにも気付かないなんて。」ハハハ


「それわかる〜」ハハ








俺はこれを聞いて、直ぐに家に向かって走った。

信用していた人に裏切られ、もう学校での居場所もなくなり俺は絶望したよ。



「俺が何をしたんだよ!あの出来事は俺がしたわけじゃないのに!何で俺は‥‥」





『お前は鈍感だよな!』




俺はこの『鈍感』という意味がわからなかった。いや、わかりたくもなかった。

そして、俺は不登校になった。

ずっと登校してこないのを心配して先生が来てくれた。しかし俺の人生を狂わせた学校なんて関わりたくもなかった。


だが俺はまだ中学生ということもあり、施設に入れられた。俺は施設に入っても心が開かなかった。

しかし、ある人が俺に話しかけてきた。

「君、この本読んでみない?」





そう渡された本は鎮守府についての本だった。

俺はこの本を見て提督に憧れた。艦娘たちに指示を出し、深海棲艦を撃退するために艦娘たちと協力して戦う。この姿に俺は憧れた。

そして俺は提督になる決意をした。




提督になるためにこの日から死にものぐるいで勉強して、体を鍛えて士官学校に入学した。学校自体トラウマだったが。夢を叶えるための階段でしかないと思って、生活した。他の人とは交流せず何事も一人で。でも、ある子は俺に話しかけてくれた。


「ねえねえ、一緒に話そうよ〜」



「俺は慣れ合う気は無い。」




「釣れないね〜、でも君と話したいんだよ〜」



その子は俺に積極的に話しかけてきた。だが俺はまた裏切られると思っていた。



(裏切られるぐらいなら誰とも話さない方がいい‥‥)




でもその子は俺に話しかけてくる。そして俺は聞いた。



「何でそんなに俺に話しかけてくるんだ。」



「だって、君いつも一人なんだもん。それじゃ悲しく無い?それに君も何だか寂しく見えたから。」



「俺が寂しい?そんなことは無い‥‥無いんだ‥」



「一人じゃ限界があるよ。しかも提督を目指しているなら、艦娘たちとの交流も大切でしょ?それにみんなでいた方が楽しいよ!」



「君は、裏切ったりしないのか‥‥」




「裏切る?そんなことするわけないじゃん。友達なんだからさ!」



「ッ…………」



「こんな俺と友達になってくれるのか?……」



「うん!これから君と私は友達!」





俺はこの子のおかげでまた希望を取り戻すことができた。そして俺は無事士官学校を卒業し、ここの鎮守府に着任した、というわけだ。




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提督「これが俺の過去だ…」




大淀「そんな過去が‥‥すいません、提督。提督の事情も知らずに勝手な発言をしてしまって‥‥」





提督「いや、お前は悪くない。いつまでも過去に囚われている俺が悪いんだ。」





大淀「この過去をみなさんには‥‥」




提督「言ってくれても構わん‥俺の口からはもう言いたくないからな‥‥」




提督「すまん、今は一人にしてくれないか‥‥」




大淀「提督‥‥わかりました」


バタン



提督「すまん‥大淀、俺が不甲斐ないばかりに‥‥」クッ










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6作目終わりです。少し短いですがどうでしたでしょうか。結構重い話でしたが、提督の過去について今回は書きました。

次の作品もよろしくお願いします!





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2019-06-04 19:52:23

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