2020-02-13 16:58:59 更新

概要

イベント疲れ(ただの実力不足)で八つ当たり気味に書いたもの。
E2ボス撃破で煮詰まってます。なんでプリンツさんカットイン出してくれないんですか(憤怒)。

大破撤退を繰り返して殺伐としてきたら、これでも読んで息抜きしてもらえたら幸いです。

脳みそ空っぽにしてお目汚しください。


前書き

青葉「ええ…エロ本…」

シーン…

青葉(状況を整理しましょう、はい。まず、ここは執務室。しかし誰もいません。我らが司令官も最強の秘書艦神通さんも、どころか経理の妙高さんに提督代理の長門さん、参謀の利根さんやWarspiteさん、果てはお茶酌みの春風さんまで。だーれもいません。作戦会議なんでしょうかね?いいんです。それは、いいんです)モンモン

エロ本「」

青葉(問題は、これです。このエッチな本です。なんですかこれ。今どきアナログですね。最近は動画も画像もPCで楽しむ時代じゃないんですか。なんですかこのおっぱいムカつきますね。いえ違います。そうじゃありません。問題は、なぜこれがここにあるのか、です)モンモン

エロ本「」アッハーン

青葉(あれです。これは十中八九、司令官のでしょう。そもそも男性向け雑誌ですし。ああ、大井さんという選択肢…は、ないですよね?しかしこんなアナログで前時代的なコンテンツをわざわざ入手するとは、これはもはや酔狂でしょう。そんなものを平然と集めるとしたら、やはり司令官、あの人しかいません。うん、最初っから選択肢は司令官オンリーだったのですが。だってここには男性なんて司令官しかいませんし)モンモン

エロ本「」ウッフーン

青葉(それが何故、こんなにも堂々と、執務室の机に置かれているのか。それが謎です。普通隠しません?あ、違うわ。うちの司令官は堂々と人の尻を撫でまわすような変態でした。公開セクハラ上等のクソ野郎でした。失敬。つまるところ、こんな真似もセクハラの一環と捉えればなんらおかしなことはありません。ふむ。大丈夫ですか?ついてきていますか?私の頭。よし。では次のステップへ行きましょう)ウン

エロ本「」チョットダケヨ…

青葉(私、私たち横須賀鎮守府所属の艦娘の多くは、司令官と恋仲になりたいと望んでいます。せめて、一夜だけでもと焦がれる者すらいます。そこで需要があるのは「提督の女の趣味」についての情報。そして裏表両方から「お仕事」を依頼されるのはこの広報担当、青葉です。この目の前のエロ本、これが仮にもしもきっと司令官のだとしたら、これは重要な情報源たりえます)

エロ本「」ヌレチャウワ…

青葉(ああもう!何を戸惑っているんですか!!読みましょう!読めばいいんですよ!!幾多の海を駆け数多の敵を狩ってきたこの青葉、雑誌一冊に躊躇するなど情けない!読みますよ!開きますよ!!いきますよ!!!)バッ

………

……


青葉「エロ本には、勝てなかったよ…」


衣笠「なに?気持ち悪い。帰ってきて早々なんなのよ」


青葉「これです、これ」バサッ


衣笠「うわっなにこれ。青葉こういう趣味あったの?」


青葉「まさか。司令官の執務机の上にあったんですよ。司令官の愛蔵書かと思い、拝借しデータを収集しようとしたんですが…ダメです。素人には手が出せません」


衣笠「そもそもエロ本を読み込む女性なんていないでしょ。それともそういうプレイ?…パラパラ…ほーん。うっわぁ…こういうことするんだ…」


青葉「何おぼこぶってるんですか。昨日だって盛ってたくせに」


衣笠「え゛。聞こえてた?」


青葉「カマかけですよー。マジでしてたんかい」


衣笠「ん゛ッんン!!衣笠さんはもっとイチャイチャしたのが好きなんです!こんな獣みたいな…うわぁ…」マジマジ


青葉「女の人、めちゃくちゃされてます」


衣笠「やだ、おっぱい鷲掴みじゃない」


青葉「れいぷ?とかいうやつらしいです」


衣笠「え、提督そういうのが好みなの…?」


青葉「聞くところによると、男性っていうのは支配欲の強い方が多いらしいです。司令官だって、例外じゃないとは言えませんよ?現に海軍大将、横須賀鎮守府の司令官、200人もの艦娘を束ねる大艦隊の提督。これはもう立派な支配者階級とも言えますし。エッチなこと大好きな司令官が、表では「艦娘は愛でるものだ」とか言いながら腹ではこんな願望がないとは、言いきれませんよ?」


衣笠「よくそんな妄想広がるわね…」


青葉「だってそれ、おそらく司令官のなんですし」


衣笠「ええ…なんかヤダなぁ」


青葉「でも青葉、ちょっと興奮するかもです。こんな、叩きつけるような…ウヘッ」


衣笠「キモッ!キモいキモいキモい!!その顔キモいよ!」


青葉「普段はデスクワークばかりで、引き締まってってはいますが男性としては細めの司令官に襲い掛かられて、なすすべもなく蹂躙されたら……ンッ」


衣笠「ねぇ。今更だけど私たち、なに話してるの?いくら姉妹だからって、これはないでしょ」


青葉「聞いてきたのはそっちでしょうに…で、ではっ!青葉、私室に帰りまーす……モットヨマナイト…」


ガチャ…バタンッ!


衣笠「もう、なんなのよ……」


………


……




提督『おい衣笠。ヤらせろよ。おらっ!股開けっ!!』ガバッ


………


……




衣笠「……」


衣笠(強引な提督……いいかも……)ジュンッ…


衣笠「さ、じゃ、じゃあ衣笠さんも、部屋に戻りますか…」


ンッアッ……ヤッ…


………


……




妙高「では、以上で会議を閉幕とします」


提督「あい。おつかれちゃん」


Warspite「Admiral。この後時間空いてるかしら?」


提督「あい?空いてますのことよ?」


Warspite「そう、良かった。いい紅茶が入ったの。金剛たちとお茶をしようと思うのだけれど、この後どうかしら?」


提督「いいじゃーん。行く行く。ちょうどね、いい香りといい女に包まれたい気分だったんだ」


神通「では、私は執務室で待機します」


長門「神通。以降は私が執務を代理する。遠征シフトを見せてくれ」


神通「球磨隊と那珂隊、それから香取さんの長距離遠征です。詳細はここに」スッ


長門「うむ。帰還は…そうか、この時分だな。分かった」


利根「筑摩よ。いいのか?」


筑摩「えっあっ…だい、丈夫…です…」シュン…


利根「……ハァ。では行くぞ。提督よ、吾輩らはこれで」ガタッ


提督「おつかれちゃーん」ノシ


Warspite「先に行って準備しているわ。ゆっくり来てちょうだい」


提督「そうするかね。じゃ、ちょっと散歩でもしてから伺おう」


Warspite「Thanks。じゃあ、これで」ガタッ


………


……




提督「ぱっぱぱらりら♪ぴーひゃらぴーひゃら、ぱっぱぱらぱ♪」テクテク…


鈴谷「ぴーひゃらぴー♪踊るぽんぽこりん♪」ツイッ


提督「やぁ鈴谷」


鈴谷「はい鈴谷。今日はピンクだよ~」


提督「本当にぃ~?」ピラッ


鈴谷「ホントホント~♡」


提督「紫やん。スケスケやん」


鈴谷「通販で買ってみたんだけど、どうかな?」


提督「えー?ピンクじゃなかった」


鈴谷「じゃ、嘘、ついちゃったね♡どうするの?ナニされるの?♡」ウフッ


提督「嘘ついた悪い子はこうだっ!」ワシャワシャ


鈴谷「きゃ~♪」


熊野「ちょっと」


提督「ん」


熊野「この熊野が、視界に入りませんの?往来で破廉恥な真似はやめなさいな」


提督「すまんすまん。つい盛り上がっての」


鈴谷「でも提督の、盛り上がってなーい」ジー…


熊野「鈴谷さん!」


提督「ふっはっは!このオレの主砲を目にするには、もっと凝らないとな!パンツ見た程度ではビクともせんぞ!」


鈴谷「んー!なんか物足りないって言われた気がするー!」ムスー


提督「もちっと色気つけような」ペチン


鈴谷「ン♪…って、お尻たたかないで!」


提督「嘘つけ絶対喜んでたぞ」


鈴谷「そりゃ悦ぶけどさ!そういうのは人のいない暗いトコでやって!」


提督「ついでに狭い場所な。次機会があったらやったるよ」


熊野「提督。だからこういった事を往来d」


鈴谷「熊野はいっつも提督とイチャイチャしてる癖に!」


熊野「ど、どこをどう見たらイチャイチャしてるように見えるんですの!」


鈴谷「たまに二人でどっか行ってるでしょ!」


熊野「提督の暇に付き添うのは私だけではないですわ!」


提督「やめて!私のために争わないで!」


熊野「そもそも貴方が特定の異性とお付き合いしないから、こういったこじれたことになるんですの!」


鈴谷「そーだよ鈴谷と付き合って!」


提督「えええええどうしてそうなるの…」


鈴谷「女の子の体触ったんだから責任とってよ!」


熊野「…っ、……///」ドキッ


熊野(つい昨日マッサージしてもらいましたの)


提督「オレそしたら皆の責任取らなあかんやん」


鈴谷「にゃ゛ー!」


提督「まぁまぁそう言いなさんなお姫様。社会に出れば、オレくらいのおっさんなんていくらでもいるよ?ほら、石油王とか」


鈴谷「石油王はいくらでもいないよ」


熊野「というか勝手に石油王と同列に騙ってますの」


提督「おっさんを否定されなかったことにショック。ボクまだ若いもん…」


鈴谷「大丈夫大丈夫。提督なら枯れてなきゃいつでも若いから」


熊野「すーずーやーさーん?提督、これで失礼しますの。ほら鈴谷さん、ちょっとこっちへ。お話がありますの!」グイッ


鈴谷「にゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」ズルズルズル…


提督「わーパンツ丸見え…」


ハレンチデスノ!トノガタニナンテコトヲ!


………


……




鈴谷「もう!分かったってば!」


熊野「いいえ分かっていません。いいですか鈴谷さん、淑女というのは「淑やかな女性」という意味ですのよ?最上型である以上、頭の悪い尻軽女のような振る舞いはやめるべきです!」


鈴谷「末っ子の熊野が言うことじゃないじゃん!」


熊野「じゃあ三隈姉さんにでも最上姉さんにでも直談判に行きましょう!」


鈴谷「望むところじゃん!」


ゴミ箱「」


鈴谷「……ちょっと待った」


熊野「なんですの!?」


鈴谷「や。ちょっと気になって」テテテ…


ゴミ箱「エロ本あるよ」


鈴谷「げっ。これ…なにこれ…」ガサッ


熊野「鈴谷さん!ゴミ箱を漁るなんて、もはや女性としてあるまじk…なんですのそれ!?」


鈴谷「だから!エロ本!ゴミ箱にあった!」


熊野「言わなくていいですの!なんでそんなものが…!」


鈴谷「うっわぁ…これ、もしや…」


熊野「提督の、ですの…?」


鈴谷「えー…ヒくわぁ…」


熊野「『女子高生特集。激撮、現役女子高生の実態!』…なんたること。学び励むべき身分の女子が、こんな淫らな…」


鈴谷「うわ。ギャルだ。え。こんなことするの?髪痛むじゃん…」


熊野「よく見ますの。そもそも彼女、そこまでお洒落じゃありませんの。手抜きもいいところですの」


鈴谷「さすがの鈴谷もこんなに間の抜けた顔しないなぁ…」


熊野「分かってますの。そもそもこれは一時の快楽と稼ぎのために、学びをおろそかにする行為。提督が嫌う行為ですわ。これ、本当に提督のですの?」


鈴谷「でもそうとしか考えられないじゃーん?」


熊野「臥薪嘗胆、刻苦勉励、蛍窓雪案、精励恪勤。それこそ提督が私たちに求めるものであり、理想と掲げる艦娘像ですわ。こんな不埒で、向こう見ずで何も考えない女になど、提督は微塵の価値も感じないのでは?」


鈴谷「そりゃ頭ではそうだけどさ。人間って、頭と下半身は別物の生き物らしいよ?鈴谷たち艦娘は元が元だからさ、アレだけど、提督がそうだとも言い切れるの?提督だって男だし、性欲だってあるんだよ?妄想くらいするんじゃない?」


熊野「そんなの幻滅ですわ…」


鈴谷「そーぉ?いっつもセクハラしてくるし、それくらいはあると思うけどね。むしろそうじゃないと、こっちもやってらんないし」


熊野「多少の落ち度があった方が、異性としては魅力的とかってやつですの?艦娘として、元軍艦としては、完璧を求めたいところですの」


鈴谷「熊野ってば昔の考えに囚われすぎ。提督だって、昔の「提督たち」に比べたら型破りもいいトコじゃん。ちゅーか昔の「提督たち」にだって、女癖の悪いのはいたって聞くし。だったら提督にだって、そーゆーところはあるんじゃない?」


熊野「見解の相違ですの。しかしどちらも、私たちの主観を、提督に押し付ける行為。そもそもこれが提督のだという物的証拠がありませんの。この討論はきっちり証拠を押さえたうえで、行うべきじゃありませんこと?」


鈴谷「かな。これが提督の趣味なのか気になるトコだし。いっちょ聞きますか!」スクッ


熊野「待ちますの。まさか、そのまま直行ですの?」


鈴谷「そのつもりだけど?」


熊野「それは淑女として頑として拒否しますの。許されない行為ですわ。やめますの」


鈴谷「じゃーどうすんのさ」


熊野「アプローチを変えますの。例えば「最近、そこのゴミ箱に捨てたものはありますの?」とか、「最近の女子高生について、どう思いますの?」とか」


鈴谷「全ッ然アプローチ変わってないこと以外はいい案だね、それ」


熊野「ですの。まずはまた探しますの」


………


……




長良「フゥ……フゥ……」タッタッタッ…


大鳳「…ッ…ッ…」タッタッタッ…


五十鈴「~♪」タッタッタッ…


提督「やぁお前ら。精が出るな」タッタッタッ…


長良「あっ司令官、お疲れさまです」タッタッタッ…


大鳳「こんにちは…こんばんは?」タッタッタッ…


五十鈴「もうそろそろ陽が沈むし、こんばんはでいいんじゃない?こんばんは」タッタッタッ…


提督「こんばんは。夕陽を横目に浜ランとは、なかなかに青春だな」タッタッタッ…


五十鈴「でしょ?砂浜は足が沈むし、いい負荷になるのよ。ランニングマシンもいいけれど、たまにはこうして、雰囲気味わうのもいいかなって」タッタッタッ…


提督「懐かしや。訓練を思い出す」タッタッタッ…


大鳳「提督も、こういうことを?」タッタッタッ…


提督「うむ。昔な、赤点スレスレの点数とって、罰として走らされた。なんでペーパーテストのペナルティがランニングだったのか、未だに分からん」タッタッタッ…


五十鈴「赤点スレスレ?よくそんな点数とれたわね情けない」タッタッタッ…


提督「そう言うなよ。オレぁエリートじゃねぇんだ。挫折も失敗も山ほどしてきたさ」タッタッタッ…


長良「海軍大将がエリートじゃなかったら、なんなんですか」タッタッタッ…


提督「さぁ?戦線に出遅れた、腰抜けか何かだろ」タッタッタッ…


大鳳「誰ですか、そんなこと言ったの」ムッ


提督「色んなのに言われたさ。女に囲まれていい気になってる色ボケだの、自分は前線に出ないで部下を戦場に送る腰抜けだの。ふっふっふっ。なかなかどうして、舌は回るよな」タッタッタッ…


五十鈴「……そんなことないわ。あなたは出来ることをやっている。私たちも、出来ることをやっている。間違いなく戦っているわ。腰抜け野郎なんかに戦線を押し上げるなんてことは出来ないし、ましてや、軍属にいながらその戦場を知らないで椅子に座ってる「偉い人」になんかに、とやかく言われる筋合いないわ」タッタッタッ…


提督「あら。慰めてくれるの?やっさしー」タッタッタッ…


五十鈴「そうじゃないけれど、評価は正しく下すべき、ってことよ。この横須賀が、世界でもトップクラスの戦果を上げている鎮守府が、誰によって統率されているのか。そんなの、分かりきっているのに」タッタッタッ…


提督「やだわ惚れちゃいそう」タッタッタッ…


五十鈴「やめてよ湿っぽい。だからあんたも、しっかりしなさいってこと!喋れる余裕があるならペース上げてもいいわよね?」ダッ


長良「司令官!涙は汗に変えて、流しちゃいましょう!」ダッ


大鳳「いきますよぉ!」ダッ


提督「ちょ、おまっ!」ダッ


………


……




提督「し、死ぬ…ッ!!」ゼェゼェ


五十鈴「……意外ね。走りきったわ」


提督「あほ、ばか、しぬ…」ゼェゼェ


長良「ああほら、急に止まらないで。ゆっくり歩きましょ」グイッ


大鳳「片側支えますから、ゆっくり、ゆっくり。でも凄いわ。私たちに負けず劣らず走れるんじゃない」グイッ


提督「まけ、たく、ない…」ヨロヨロ


五十鈴「どんなに型破りで異端でも、根っこは立派な軍人だってことよ」フフッ


提督「おしり、おいかけてた、だけなのに…」ヨロヨロ


長良「そこは聞きたくなかった…」


提督「はぁ…やっぱ、むかしより体力ついてる。息ととのうのも、かなり早い」


五十鈴「いいことじゃない。これから毎日、私たちとアップだけでもやる?」


提督「冗談。早死にするわ」


五十鈴「そ。まぁあなたの本領は考えることと指揮することよね」


長良「司令官。タオルです」


提督「ありがと。あ…長良の匂い…」スーハー


長良「匂い嗅いでって意味じゃないです!汗拭いてください!」


提督「健康的な汗と、女の子の匂いだぁ…」スーハー


長良「拭けっ!///いいから拭いてください変態!///」ベシベシ


提督「癒し癒し。ふぅ回復。匂い嗅げた上に叩いてもらった」


五十鈴「……色ボケって評価は、正しいわよね…」ハァ


提督「いい汗かいた!これなら紅茶も美味かろう」


五十鈴「紅茶?金剛?」


提督「と、スパ姐。飲みに誘われたんだ」


五十鈴「ふぅん。シャワーくらい浴びていったら?汗臭いと…ああ、でも受け入れられそう」


提督「んにゃぴ、シャワーは浴びようかしら。マナーは大事」


大鳳「じゃあお尻見ないでください」


提督「え。いい筋肉は鑑賞するのがマナーだろ?」


長良「じゃあ嗅がないでください…」


提督「やだ」キッパリ


五十鈴「はぁ。ほら、こっち来て。艦娘専用だけど、今の時間なら誰もいないでしょ。ここのシャワー室使っていいわよ」ガチャ


提督「うわぁいお邪魔します」


五十鈴「ん。あ、しまった。替えの下着どうしようかしら。さすがに女物は…ね」


長良「仮眠室に提督の服ありましたっけ?」


提督「あるね」


長良「じゃあ長良、替えの衣服を取ってきますね!なにか他に必要ですか?」


提督「にゃい。お願いね」


長良「はいっ!では!」タッ


五十鈴「ん。見ないから流しなさいな」


提督「ぽい。別に見てくれてもいいのに。うっふん」


五十鈴「キモい」


ガチャ…


ヌギヌギ


ガララッ


提督「……」


Bismarck「……」


Гангут два「……」


シャー…


Bismarck「こんばんは、admiral」


Гангут два「む。貴様か。どうした、覗きか?」


提督「……失礼しました~」


Bismarck「いいのよ別に。体動かしたんでしょ?いらっしゃいな。シャワーは空いてるわよ」


Гангут два「貴様との仲だ。共に湯浴みくらいするだろう。洗えるうちに洗っておけ。戦時中は、次にいつ洗えるかなど分からないのだからな」


提督「や。絶対に生きて帰ってきてもらうし。風呂くらい毎日入れだし。つーか今そんなシリアス求めてねーし。おい、オレは構わんが、お前らは裸見られていいのか?」


Bismarck「私たちの体なんて、いっつも見てるし触ってるじゃない。今更よ。それに私は軍属。上官に裸を見られることくらい、どうとも思わないわ」


Гангут два「脱げと言われれば脱ぐ。見せろと言われれば尻の穴まで見せる。それが軍だ」


提督「ちげーよ。なんだよそのインモラルな組織。うちはそんな淫らな関係望んでいません」


Гангут два「ま、裸の付き合い、とやらだ。しかし大浴場に男人禁制なのは知っているが、ここは提督が来てもいいものなのか?」


提督「うーん、定義的にはダメじゃない。軍共用のシャワー室扱いだから。本来は男女分けて二つ作るんだけど、ここじゃ艦娘しか汗流さないから女用一戸だけなの。今日のオレは、まぁ例外だ。邪魔なら出ていくが」


Bismarck「だから気にしなくていいって。私からすれば、admiralの裸を見るのが初めてよ。いい体してるのね。軍人なだけはあるわ」


Гангут два「精悍ではないか。それに…ふむ、傷も存外多いのだな。ただデスクワークをしてきたわけではないと見える。男は傷の数だけ強くなるとどこかで聞いたが、さては貴様、そうとうに強いな?」


提督「お前らと比べると可愛いもんだよ。まー同職と比べれば、そこそこ?な感じだ」


Bismarck「頼りない体じゃなくって安心したわ。サムライはやっぱり、こうじゃないと」


提督「え、なに?提督のサムライ?見ての通り大太刀だよ?」


Bismarck「そっちじゃないわよ」


Гангут два「はっはっは。残念ながら他の男を知らんのでな。比べようがない。が、木の枝ではなさそうだな。抱いたことはあるのか」


提督「なんでこいつらと男子校トークしてんだろ。あるよ非童貞だよ」


Bismarck「でしょうね。じゃなかったらこんなに慣れた手つきでセクハラしないもの」


Гангут два「ほう?誰なのだ。秘書艦殿か?」


提督「ぐいぐいくるね。そしてノーだよ外れだよ。部下に手は出してないって」


Bismarck「そう。じゃあ普通に恋愛してたのね」


提督「昔の話だ。もう別れたよ」


Bismarck「Prinzが聞けば安心するわね」


Гангут два「それにArkもな」


Bismarck「……チッ」


Гангут два「はっはっは!まだArkに勝てんのか!いい気味だ!」


Bismarck「うっさいわね!相性よ相性!!練度ならこっちが上なんだから!」


Гангут два「言いよる言いよる。勝てなければ、全てが言い訳だ。はっはっは!」


Bismarck「ンギギ…!!覚えてなさい、痛い目見せてやるんだから!」


提督「ふふっ。仲良さそうだな」


Bismarck「どこが!」


シャー…


提督「さて、流した流した。オレは一足先に上がらせてもらうよ」


Bismarck「あら早い」


Гангут два「急ぎか」


提督「そんなとこ。あとそれ以上にいつまでもやろうがいるべき場じゃないしな」


Bismarck「まー…私たちじゃないと大騒ぎするのかしらね?」


Гангут два「色男め」


提督「はーい色気たっぷりです。んじゃな。いいもの見れたわ」


ガララッ


Bismarck「……本当に遠慮ないわね」


Гангут два「今更だろう?しかしそうか、私の体は、「いいもの」か。存外、悪い気はしないものだな」フフッ


Bismarck「やめてよ?あんたまで色ボケするの」


ガチャ


提督「ただいまー」


那珂「あ。本当に出てきた」


五十鈴「でしょ?待ってて正解よ」


提督「あら那珂ちゃん」


那珂「五十鈴ちゃんがねー、中に提督いるから入っちゃダメーって。もう、ここは提督禁止なんだよー?」


提督「そらすまなかった」


五十鈴「さすがにあなたがいる所に誰かを入れたりはしないわ」


提督「うん、BismarckとГангут дваが中にいたけどな」


五十鈴「え?」


提督「二人の美女の泡姿を見ながら汗流せた。ふぅスッキリ」


那珂「……えっち」


提督「エッチなことはしてませんー」


那珂「フケツ」


提督「洗ったゆうたやろ」


那珂「そういうことじゃないもん!」


五十鈴「……予想外だったわ。ごめんなさい、確認すればよかったわね」


提督「あいつらは気にしないって言ってたよ」


五十鈴「建前かもしれないでしょ。……まぁ本当に気にしなさそうだけれど。あなたは先に行って。約束があるんでしょう?私から彼女たちに謝っておくわ」


提督「そう…じゃあ、頼んだよ?」


五十鈴「ええ。任せて」


提督「じゃあ那珂ちゃん、またねん。良かったら今度一緒にシャワー浴びる?」


那珂「アイドルは清廉潔白なんですー!しっし!」


………


……




鈴谷「たのもー!!」バーン


神通「こんばんは鈴谷さん。執務室に用があるときはノックをしなければならないこと、忘れましたか?」


熊野「こんばんは秘書艦様と、提督代理。押しかけ無礼、お許しください。提督は、いらっしゃいますか?」


長門「何事だ」


鈴谷「これ!」


熊野「ちょっと鈴谷さん」


鈴谷「だって提督いないじゃん」


神通「なんです?」


鈴谷「これ。エロ本」ズイッ


長門「なに?」


鈴谷「これさ、ゴミ箱に捨ててあったんだけど、提督のじゃない?」


神通「提督のかは存じ上げませんが、捨ててあったなら捨て置けばよいのでは?」


鈴谷「ン」


熊野「それもそうですわ。が、捨ててあった場所は司令部1階廊下の共用ゴミ箱でしたの。捨てるにしても、もう少し配慮あるゴミ出しの仕方を要請しますわ」


神通「はあ。分かりました。後ほど、お伝えしておきます」


鈴谷「待って。そういうことじゃないの。これ、本当に提督の?」


神通「ですから私は存じ上げないと。長門さんは?」


長門「知るわけないだろう。そ、そんな卑猥な…!しまえッ」


鈴谷「うわ。初心だ」


熊野「あなただって初心の類でしょう。もしも、これが提督のでしたら、配慮あるゴミ出しを。士気にもかかわりますわ。証拠として、これは置いていきます。では、失礼します」


神通「はい」


ガチャ…バタン


神通「……と。言われましたが?」ペラッ


長門「見せんでいい。秘書艦の口から注意をしておいてくれ」


神通「……」


長門「な、なんだ。何か不服か?私が言うのか?」


神通「いえ、少し違和感が。…なんでしょうか」


………


……




鈴谷「だぁー!いなかった!」


熊野「いなかったものは仕方ありませんわ。また今度の機会にしましょう」


鈴谷「んー、気になる」


熊野「提督の趣味が?」


鈴谷「だって、じゃないと攻める方向性が決まらないじゃん」


熊野「意外と慎重派なのですわね」


鈴谷「計画は慎重に、行動は大胆に」


熊野「あら、参謀職に興味でも?」


鈴谷「提督の側にいられるならそれもいいかなー」


熊野「改装して艦種まで変えたんですから、もっと実力を示さなければいけませんわ」


鈴谷「分かってるよぉ」


熊野「あ」


鈴谷「どったの?」


熊野「彩雲で、探せばよかったですわ…」


鈴谷「あ…」


熊野「どうやらまだまだ、軽空母として甘いようですわね」


鈴谷「艦種の差って、大きいねぇ」


………


……




提督「どーもー提督でーす」コンコン


ガタンッ


アッ、チョット!


ダダダダダダ…


ガチャ


金剛「ヘェイ!!提督ぅ!!バアアァァァァニングゥ、ラアアアァァァブ!!!!」バーン!


提督「左へ参りまーす」スッ


金剛「ヘェェェイ!?」


バターン!


金剛「オ゛、オゥ…提督、どうして受け止めてくれないデース…」


提督「だからお前のハグはタイミングも威力も暗殺のそれなんだってばよ。不穏な空気したら避けるのが妥当だろがい」


金剛「オーウ…」


比叡「お姉さま大丈…ああ、やっぱり壁に突っ込んだ」


金剛「当然みたいに言うなデース…」


榛名「あっは☆これがインスタ映えってやつですか☆」カシャカシャ


金剛「榛名はあとでぶっころデース…」


提督「お前ら仲悪いくせに仲いいだろ。いつも一緒にいて」


金剛「妹デース。嫌いになるはずがありまセーン」


榛名「榛名は別に、嫌ってはいません。邪魔なだけです」


金剛「ハッキリ言うデース…」グスン


比叡「ほらぁ司令のせいですよ。早く謝って」


提督「え。オレ?」


霧島「そうですよ。司令がどちらかを選んでくだされば、後腐れなく解決できますのに。ちなみに金剛お姉さまを選ぶと榛名が背中から刺すと言っています」


提督「それ後腐れ残ってる。ドロドロのまま残ってる」


Warspite「何を入り口でやっているの。さぁ、早く入って?」ヒョコッ


提督「おじゃましまーす」


Ark Royal「ああadmiral。よく来てくれた」


Jervis「Darling!こっちよ!」


提督「随分と大所帯になったな」


Warspite「私一人で一室なんだから、こうでもしないと広すぎるわ」


提督「どーせこれからも増えていくんだし、広めにスペースは取っとくべきかと思ってね」


Warspite「まだ増えるの?」


Ark Royal「もしかして世界中の艦娘でも集めるつもりか?」


提督「コレクションってか?それも悪くないかもな」


Warspite「女性としては憂うべきなのかしらね。増えた数だけ、貴方のせいでおかしくなっちゃう艦娘も増えるんだから」


提督「人を病原菌みたいに言うなよ」


Warspite「Arkや榛名を見て言えるのかしら?貴方のせいよ?」


Ark Royal「Hey。Why me?」


Nelson「来たぞWarspite…ah、admiral。こんばんはだ」


提督「ばんはばんは。遅くなってすまんの」


Nelson「気にしていない。もとより戦時中だ。こうしてくつろげるだけ、ありがたいのだ」


提督「戦争も変わったな…」


Warspite「変えたのは貴方よ」


テテテ…


ガサッ


Jervis「Darling!Chessしましょ!」


Warspite「Jervis。貴方…」


提督「あっはっは。いいぞやるか!」


金剛「盤がみっつ…これ碁盤と将棋盤デス」


Jervis「キリシマ!将棋打って!」


霧島「え。私?」


Warspite「Jervisまた囲碁と混ざってるわ。「指す」のよ将棋は」


Jervis「あとヒエー!囲碁打って!」


比叡「ひぇぇ。私弱いですよぉ」


Ark Royal「遠慮がないな」


Jervis「そうでもしないとDarlingに勝てないんだもん!あ!ハルナはしりとりして!」


提督「この容赦ないスタイル。オレは好きだぜ」ジャラジャラ


Warspite「余裕そうね。戦うのは貴方よ?」


比叡「司令。石置いていいですか。5つ」


霧島「司令。飛車角落としてください」


Jervis「よっし…じゃあDarling。よろしくお願いします」コンッ


提督「よろしくお願いします。りんご」コンッパチンッパチンッ


榛名「ゴリラ」


Nelson「これ勝負になるのか?」


Warspite「それがなっちゃうのよ。下手をするとadmiralが勝つわよ」


提督「利根がいるとヤバい。ラッパ」コンッパチンッパチンッ


榛名「パイナップル」


金剛「というか休まってないデース」


Nelson「余たちは何もしなくていいのか?」


Warspite「Admiralとお話するだけで思考の邪魔はしているし、もう参加してるのよ、これ」


Nelson「そうなのか」


Jervis「Hey、English please!」


Warspite「Admiral。How dou you think about next operation? May I ask your principle?」


提督「I can't speak English very well。ルビー」コンッパチンッパチンッ


Warspite「流暢な断り方ね」


榛名「ビー玉」


提督「流石に言語を縛ってくるのは死ぬ。マンドリル」コンッパチンッパチンッ


Jervis「I got a chance!」


提督「だまらっしゃい。こうしてやりゅ!」コンッパチンッパチンッ


Jervis「あっ」


榛名「ルール」


提督「ルノワール」コンッパチンッパチンッ


比叡「あ。ミスった」


榛名「る…ルッコラ」


Warspite「ああほら、崩れだした」


金剛「提督。この中に一つだけ比叡の作ったスコーンがありマス。お互いに一つずつ食べていきまセンカ?比叡のを食べたほうが負けデス」


提督「それ口に入れた時点でゲームオーバー。つかなんでそんな爆弾作った!ラムサール!」


比叡「爆弾!?」


Nelson「ついに物理で攻めだしたぞ」


榛名「る、るるる…ルリアゲハ!」


提督「責任とって比叡が食えよ春!」


榛名「「は」なんだから「榛名」って言ってくださいよぉ!!」


カクカクシカジカ…


提督「しょーり!」


Jervis「Noooooooooo!」


Warspite「……そんな気はしてたわ」


Nelson「凄いな。まったくruleの違うgameを同時に行って勝ってしまうとは。器用なものだな」


提督「並行思考は得意なものでね」ドヤッ


Nelson「広い視野の所以を見たぞ。才能なのだな」


提督「訓練。こんな風に色んなゲームを同時にやってな。訓練時代の短い休憩時間に、一つでも多く遊ぼうとしたらこうなった」


Warspite「努力の方向音痴にもほどがあるわ。Speedを重視すればよかったんじゃないの?」


提督「勿論。1ゲーム2秒の持ち時間でな。囲碁将棋チェスオセロと洒落こんだものだ」


Warspite「それ、対戦相手もすさまじいわね。たとえ1gameでも、2秒の早指しだなんて」


提督「何言ってんの。1対1だったぞ」


Warspite「え?」


金剛「じゃ、じゃあ…提督と同格がもう一人いたの?」


提督「二人。時計係兼審判がな。つか二人とも知ってる奴だぞ」


比叡「ま、まさか…」


提督「そ。舞鶴と呉。あいつらだ」


Warspite「ああ…納得したわ。なんて過ごし方してたの。休まらないじゃない」


提督「休憩時間に素直に休む指揮官に、この戦争をどうこう出来ないってことだな!」ハハハ!


Nelson「これは、祖国の指揮官育成にも取り入れを要請した方がいいのかもしれないな」


Ark Royal「まぁそれでadmiralが量産できるとも思えんがな」


提督「ま、頭の体操だからな。あの時は情報過多の中、目まぐるしく変わる今の戦況を判断するのに役立つとは思わなかった。本当にただの遊び、夕食のおかずをかけてマジになってただけだよ」


Jervis「じゃあ今日のおかず、あげるわ」


提督「はっはっは!何を言う。今のうちに食っておかんと、Nelsonみたいになれんぞ。いい胸はいい食生活からなるものだ。未来への投資を惜しむなど、芸術家たるこのオレがするものか」


Warspite「評価が上がったと思ったらこれよ。Admiral、その癖どうにかならないの?」


提督「じゃあオレの主砲を切り落とすか」


榛名「ダメです!それは榛名のです!」


金剛「ヘーイ何言ってんデスカ語彙力不足。榛名はまず辞書を読むのが先デース!」


榛名「語彙力なくたって子供は作れます!」


Ark Royal「Jervisの前で何を言っているんだ。教育に悪いぞ」


Warspite「だったらまずそこの男を締めないといけないわ。諸悪の根源よ」


提督「優れた芸術家とは後世で評価されるもの。今は理解されずとも、きっと…ンンゥ、遅ればせながら美味いな、この紅茶。味の輪郭はハッキリしているが主張しすぎず舌に刺さらない。優しい味だ」


Warspite「いいでしょう?段々淹れるのが上手くなってきたのよ」


Nelson「味や銘柄は知っていても、淹れるのはまた別の知識が必要だからな。祖国の文化の深さを直接触れることが出来るのは、艦娘になってありがたいと思った事の一つだ」


提督「それはなにより。そしてそれがこうして海を渡ってこれるのも、お前たちの功績だ」


Nelson「余はなにも。Warspiteたちや、なによりadmiral、貴様あってのものだ」


提督「そうかい」


Nelson「ああ、そうさ」


………


……




提督「ふぅ。有意義な時間だった」


テクテク…


提督「ン」


大井「……」


多摩「……」ニャンニャン


提督「そこにッ!!スカートがッ!!あるからだッ!!」ズサー!


大井「!?!?!?」ビクビクビクッ


多摩「………!?」


大井「ななななななんでスカートの下に潜り込むんですか!スライディングで!」


提督「今言ったやん。そこにスカートがあるからだぞ」


大井「理由になってませんよ!」


提督「ポケモンがいるかもしれないだろ」


大井「意味がわかりませんよ!踏んでいいですか踏みますよ!」


提督「まぁ待て大井よ。先人は偉大なことを言った。たとえ火の中水の中、あのコのスカートの中。どんなところにだってポケモンは隠れているか分からないから、必死で探せと。オレはそれにあやかり、作戦立案に活かそうと言うのだ。いったいどこの誰が、お前のスカートの下に、後世歴史に残る偉大な作戦の鍵が眠っていないと言えよう?あらゆる可能性を模索すべきでないk」モガッ


大井「では提督閣下。意見具申ですが、このスカートの下についてはすでに私がくまなく捜索しました。どうぞ提督は他の可能性を当たってみては?」グリグリ


提督「そうしたいところなんだが、不思議と今は視界が閉ざされ、運動後の女子の芳醇な足の裏に酷似した匂いがオレを妨げていてな?多摩の可能性を模索できなんだ」


多摩「多摩を巻き込むにゃ。巻き込むな、にゃ。迷惑極まりないにゃ」


大井「ほら言われた。というかいつまで寝っ転がってるんですか?」グリグリ


多摩「…うわぁ」


大井「ほら、多摩姉さんも引いてますってば!」


提督「それを言うならいつまで上官の頭を踏んでいるんだ馬鹿者よ。オレは尻に敷かれるタイプかもしれんが、足蹴にされるタイプではないぞ」


多摩「引いたのは二人ににゃ。大井もいつまで退かないつもりにゃ。そんなにスカート潜られたのが嬉しいにゃ?」


大井「そそそそそそそそそそそそんなわけないでしょう!?」


多摩「靴もわざわざ脱いで、ご丁寧なことで」


大井「仮にも上官を踏むんですよ!靴くらい脱ぎますよ!」


提督「気付こう?自分が今いかにおかしなこと言ってるか、気付こう?」


大井「あなたなんて踏まれて当然です!」


提督「悲しいなぁ」


多摩「さっきまで気の乗らない顔だったのに。潜られた途端機嫌がよk」モガッ


大井「勘違いじゃないかしら姉さんほら姉さんって猫っぽいですしあんまり他人と関わらないじゃないじゃないですかだからきっと勘違いをしているんじゃないでしょうかね」グワッ


多摩「それならそれでいいけど、とりあえず多摩は猫じゃないにゃ」


提督「そうだぞ猫型美少女だぞ」


多摩「にゃん」


提督「しかしアレだよな、大井は地味に太ももが綺麗だ」


大井「へぇ!?」


提督「下から覗き込んだからこそ気付いたんだがな、見事な一点透視、パースが整っている。クロッチのその奥、心臓を終点にこう、真っ直ぐな美脚g」


大井「なななななななななななななななななに言ってるんですか!!」


提督「最前線で傷つきやすいというのに、綺麗で瑞々しい肌。トリートメントをしっかりしているな。……うん、綺麗だ」ツツツ…


大井「ヤッ…アッ…ゆ、指!指這い上がらせるのやめてくださいッ!」ゲシッ


提督「あべし」


多摩「ストップにゃ。いかがわしさ全開にゃ。姉の目の前でなにしでかすにゃ」ゲシッ


提督「あふん」


大井「フゥ…フゥ…。もうッ!北上さんにだってされたことなかったのに!今日は最悪です!では!」ダッ


提督「……行っちゃった」スクッ


多摩「……てい」ベシッ


提督「イタッ。…なんで叩かれたの?」


多摩「姉として当然のことをしたまでにゃ。あんまり妹をたぶらかすにゃ。たぶらかすな、にゃ」


提督「…?」


多摩「本気でスキンシップとしか思ってないにゃ。まぁそれでもいいけどにゃ、いつか刺されるにゃよ」


提督「誰に?大井に?」


多摩「色んな奴ににゃ」


提督「……ンゥ。失敗したかな」


多摩「失敗はしてないにゃ。むしろクリティカル連発にゃ。……連発しすぎにゃ。勝ちすぎは良くないって、いつも言ってるのは提督にゃ」


提督「ん。気を付ける」


多摩「にゃ」


………


……




ガチャ


大井「ハァ…ハァ…ハァ…」


北上「ん?ああ、大井っちか。おかえりー」


大井「……ただ、いま…です…」


北上「どったの?息せき切って」


大井「なんでもない、です♪」


北上「……そう」


大井「では、部屋に行きますね♪」


北上「うん」


ガチャ…バタン


北上「今の、見た?」


木曾「見た見た。どーせ、またあいつだろ」


北上「気持ち悪い顔してたねー。こりゃおっぱじめそうだ。お夕飯食べにいこっか」


木曾「ああ、そうだな」


スタスタスタ…


アッ…イイッ…!テイ、トクッ…!!


………


……




ガサゴソ…


??「あれ、ない…」


………


……




鈴谷「……うわぁ」


熊野「……これは」


鈴谷「うん、ヤバいね」


エロ本「」ヒトヅマ


エロ本「」ジュクジョ


エロ本「」ロリータ


エロ本「」キンバク


ガチムチレスリング


エロ本「」シボウデス


エロ本「」トウブンデス


エロ本「」エンブンデス


鈴谷「なしてこんなにエロ本が」


熊野「山積みになって捨てられていますわ。さて、これほどの量…もはや隠しきれていませんわ」


鈴谷「さすがにマズくない?」


熊野「ですわ。そしておそらく、これらの持ち主…元・持ち主は、さきほど提出したゴミ出し主と同じはずですわ。もはやこれが提督の仕業であってはほしくないのですが」


鈴谷「うーん、他分野…提督って、守備範囲おそろしく広いよね?」


熊野「ええ、好みの方向性すら探れないほどに。これらの蔵書を提督が持っていたとしても、なんら不思議ではありませんの」


鈴谷「じゃあさ、もう提督じゃん。提督に直接言おうよ。元からそのつもりだったけど」


熊野「しかし…」


鈴谷「なに?」


熊野「違和感があるのです。これらが仮に提督のだったとして、こうして大量に投棄する理由は?」


鈴谷「飽きたからじゃないの?」


熊野「それにしては、こう…ああ、なるほど。ボロボロなんですわ」


鈴谷「ボロボロ…?ああうん、まぁね。でもゴミってそんなもんじゃないの?」


熊野「「痛む」のと「痛めつける」のは別ですわ。ほら、これ。こっちは切り付けられたような跡がありますし、こちらは本が強引に引きちぎられてますの。提督は、飽きたからといって物をぞんざいに扱う人ではないですし、むしろ「文化保存だ」とか言って大切にするような方ですの。こんな、捨てる、まさしく捨てるような真似をしませんの」


鈴谷「ああ…なるほどね。ん。じゃあこういうのも考えられない?持ち主と、捨てた人が違うパターン。そもそもこんなに大量のエロ本持ってた人が、わざわざ自分の本を傷つける真似しないんじゃない?」


熊野「十分ありえますわ。しかしそうなると…選択肢の幅がとてつもなく広がりましたの」


鈴谷「ううん、まず提督。持ち主だった可能性が一番高いもん。提督なら、なにか知ってるはずじゃん?」


熊野「ここまで来てまだ疑惑の晴れない提督も提督ですの。とりあえず、これはもはや風紀の問題にもかかわってきますわ。鈴谷さん」


鈴谷「はいよ」パシャッ


熊野「提督がかかわっているにしろいないにしろ。提訴する必要がありますの」


鈴谷「妙高さんは?」


熊野「当然」


………


……




ガサッ…


春風「ふぅ…えっと、資源ゴミは…」ガサッ


エロ本「」オトコノコ


春風「……!?///な、なんですか!こ、これっ!?///」


エロ本「」ワフクショウジョ


春風「ひ、ひゃあ~///」ダッ


………


……




ザンッ!


天龍「……?おん?龍田、どした?」カチャカチャ


龍田「こ・れ。なぁに?」


天龍「どれだよ…薙刀に突き刺さってr…うわ。エロ本じゃん」


龍田「天龍ちゃんのでしょぉ?」


天龍「なんでオレが。どこにそんなんがあったんだよ?」


龍田「宿直室外のゴミ箱よぉ~?昨日からここにいたの、天龍ちゃんでしょぉ?」


天龍「そりゃいたけどよ。見ろよ、今オレは葦名を救うために巴の雷を纏って忍者倒してるんだぞ。この忍者、殺しても殺しても死なねぇんだ。昨日からずっと徹夜だ」ヒキョウトハイウマイナ


龍田「どうでもいいわぁ。天龍ちゃんじゃないなら、他に誰かここに来たんじゃなぁい?」


天龍「ああそういや…昨日の二時過ぎあたりに誰かきてたっけ。誰だっけな…」


龍田「隠さないでぇ?」ジャキッ


天龍「うーん、ここまで来てるんだが…ほら、ここって似た声の奴らが多いじゃん?誰だっけなぁ…」


龍田「は・や・く♡」


天龍「あ。……提と」


ガタッ


ガララッ


ダッ


シュタタタタ…


天龍「く、じゃないのことは確かなんだが……女の声だったし。……行っちまったか」


エロ本「」


天龍「ん?」


エロ本「ドS女を縛って叩いてドМ調教!ヤンデレ薙刀女がメス豚に!」


天龍「……うわぁ。この女…そっか、龍田に……。あれ。これマズくねぇか?提督死ぬぞ」


トモエノカミナリ…ミセテヤロウ…


天龍「……神通に連絡しとくか」ピッピッピッ


ピロリーン


神通「…?」スッ


天龍『ごめんミスった。龍田が提督殺しに行ったかも』


神通「!?」ガタッ


長門「どうした。緊急事態か」


神通「お待ちを。……もしもし天龍さん。どういうことですか。冗談でしたは通じませんよ」


天龍『まんまの意味。あいつ、人の話聞かないですっ飛んで行きやがった。詳細聞く?』


神通「ええ。簡潔に、詳しく」


長門「神通。会話をスピーカーにしてくれ」


神通「はい」ピッ


カクカクシカジカ


神通「チッ」


天龍『提督は?そこにいないのか?』


神通「ええ、今はもう執務を交代しています」


天龍『…わりぃ。オレの落ち度だ』


神通「龍田さんを見つけ次第、確保の方向でいきましょう。あなたも動いてください」


天龍『あいよ』


神通「では。……くっ。面倒なことに。提督代理。申し訳ありませんが席を外します。何かあれば、連絡を」


長門「わかった。そっちは任せたぞ。……まったく、問題児め」


神通「あれは本当にやりかねません。では」ダッ


………


……




卯月「お、おおおお…」


弥生「どう、したの?」


卯月「こ、これ!これ!」


弥生「これじゃわからない…ゴミ箱に何が…。なに?これ。マイク?」


卯月「バイブだっぴょん!震えるやつだっぴょん!」


弥生「震える…それがどうしたの?」


卯月「え?……。うん、震えるやつぴょんね。よく考えたら何に使うっぴょん?」


弥生「でも似たようなの、如月姉さんが持ってたかも。聞いてみよっか」


卯月「ぴょん。どうして震えるやつが、なんか卑猥な感じで扱われるぴょん?マッサージチェアはいやらしくないぴょん?」


弥生「わからない…聞いてみよう…」


………


……




??「あ、あの姉さん。姉様。お願いです。もう、やめてくだちぃ…」


??「何を言っているんですか。まだ隠していますね?吐きなさい」


??「ふぇぇもう出ないよぉ…」


………


……




提督「つまりは、だ。和服と巨乳の調和性は極めて難しいものであり、扱いには最新の注意が必要とされる。細やかなバランス調整あって、あの絶妙な妖艶さが醸し出されるのだ。こと例にあげると…」アーダコーダ


山城「……不幸だわ」


扶桑「山城…」


伊勢「うわぁ」


提督「そう、余談なんだが、この前発表された論文によると、瑞雲力学第65法則を用いると女性の耳たぶを甘噛みするだけでその女性のスリーサイズを割り出せるということが証明されたんだ。さらにそこから瑞雲方程式を使った積分を行うと、その女性が性的快感を覚える周期に近似した波形を割り出せるらしい。まったく、やはり美と数学は密接な関係を持っていたということか」


伊勢「すごいね、まったく何を言っているのか分からない」


山城「あの。それを私のうなじをなぞりながら語る必要はありますか…?」


提督「あるある。これは瑞雲式人体工学基礎理論の3ページ目に書かれていたことなんだが、どうも航空戦艦型の艦娘には、ここをなぞられると力が抜けるという説が提唱されていてな?このツボを、こうすると…」ツイッ


山城「あひゃん!///」カクン


伊勢「あ。腰抜けた」


提督「やはりそうか。さらにここをこうすると…」ツツイッ


山城「うひゃっ!ヤァ……だ、ダメです提督!こんな、姉様に見られている前で…!」ゾクゾクゾク


提督「あっそうか。じゃあ瑞雲聖典25節3章に書かれていたのはきっと…!」グイッ


山城「いやっ………ヤメテッ!ダメなのおおおおお!!!」ビクビクビクッ


………


……




青葉「……フゥ。スッキリしました。いえ、なんでもありませんよ?」


青葉(あの後、じっくりエr…「参考文献」を拝読しましたが、よく見たら付箋が貼ってありました。そして、書き込み。そそるような台詞や、体位には必ず印があり、数字の羅列…おそらくこれは年月日でしょう、が書かれていました。これらの筆跡は見たことがあります。それもわりと馴染み深い…いったいどこで…提督の、ではないですね。あの人のは性格の割にはきっちりしていて綺麗な字ですから。ううん…どこだったっけ…)


パラパラパラ…


青葉(考えても出てきませんし、調べますか。いや、でも締め切りを考えるとここはもう別の記事にして…あ)パラッ


………


……




鈴谷「あー!提督いたー!」


提督「はい提督。おお、また会ったな」


熊野「提督。少しお話がありますの」


提督「お話。なぁに?」


鈴谷「エロ本!提督エロ本持ってた!?」


熊野「待ちなさいな鈴谷さん。正確に伝えないと話がこじれますのよ」


提督「エロ本とな。ふむ。あるにはあるぞ。知を深めるにはあらゆるジャンルに明るくなければならn」


鈴谷「じゃあ、エロ本捨てた!?もしくは捨てられた!?」


提督「ん?それはないはずだが?オレは捨てた覚えはないし、私有の蔵書は全てオレの私室だ。誰も入れんはずだが?」


熊野「鈴谷さん、写真を」


鈴谷「これ」スッ


提督「ほう…ふむ。これと…これ…読んだことがあるな。しかしこんなにボロボロ…捨てられてたのか」


熊野「ですわ。ゴミ出しについてもう少し配慮ある行動を呼びかけたいのですが、持ち主を提督だと思っていましたの。違いますの?」


提督「違う。や、元、ではあるが。これは昔、あいつにあg」


??「て・い・と・く♡」


提督「はい提t」


鈴谷「ッ!!ごめんッ!!」グイッ


提督「あびょっ」スッパーン


熊野「きゃあ!?」


……ッ


ダァァァァンッ!!!


鈴谷「……ちょっと。今の踏み込みはシャレになってない威力だよ?」ギャリギャリギャリ…


龍田「こんばんはぁ鈴谷さぁん♪心配には及ばないわぁ。腕の一本や二本、提督には必要ないじゃない」グググググ…


鈴谷「腕?明らかに心臓だったよ」ギャリギャリギャリ…


龍田「狙いは正確だったわぁ。……どこぞのギャルモドキが提督を投げ飛ばさなかったら、ねッッ!!」ブンッ


鈴谷「ッとう!」タンッ…バシッ


龍田「なんちゃってギャルには悪いけどぉ。そこ、どいてくれないかしら」チャキッ


鈴谷「やだね。鈴谷たちのが先客だし、鈴谷のこと「なんちゃって」って言ったの、気に入らないもん。提督は、認めてくれたもん」


龍田「ふぅん」


鈴谷「……それに、「私の」提督に牙剥いた恩知らずに、提督を渡すわけにはいかない」スッ…


龍田「やるのぉ?徒手空拳でぇ?やれるとおもってるのぉ?」


鈴谷「「やれる」じゃないよ「やる」んだよ。棒っきれ一本持ったくらいで優位になったつもりのチンピラには分からないだろうけどさ。……軍属ってのは、そういうもんなんだよ」


龍田「…つくづく思いあがりの激しいガキね。そんなに刻まれたいなら刻んであげる、わ……ッ!!」バッ


鈴谷「ほら。やっぱり油断した」ダンッ……ガシッ


龍田「ッ!」スッ……パーン!


鈴谷「ツゥ!……ってぇ!」ビターン


龍田「油断したのはそっちじゃない。足がおろそかよぉ」


鈴谷「はい。寝技♪」ガシッ


龍田「……!」グルン


……カランカラン


鈴谷「熊野!薙刀持ってて!」ゲシッ


シュルルルルル…


龍田「組技ぁ?いつの間にそんなの覚えたのぉ?」ゴロンゴロン


鈴谷「提督がね!教えてくれたんだよ!くんずほぐれつ、密着してね♪」キャハッ


龍田「チッ…!ガキ、がぁ!!」グワッ


ドッタンバッタン


提督「大騒ぎ♪」


熊野「……あの。いい加減どいてくれませんこと?」


提督「やだー。この視点の高さだとさ、いい感じでに二人のパンツとか諸々見えるんだよね。やっぱキャットファイトはポロリがないと」


熊野「それは別に、私を枕にしなくてもできませんこと?」


提督「なんでおっぱい枕からどかなきゃいけねぇんだよ。あ、ブレザー開けるよ。……ン。いい感じ。ブラ取れる?」フニュン


熊野「取るわけないですの」


提督「そっか…じゃあ我慢する。お。いいぞ龍田~そのままブラウス脱がしちまえ!」


鈴谷「ちょっとぉ!?なにやってんのぉ!?今のうちに逃げるとかなんとかしなよぉ!!」ゴロンゴロン


龍田「逃げなくていいわよぉ!すぐに手足もいであげるぅ♡」


提督「お前らが少年マンガ展開してる間、こっちも少年マンガしてたんだよ。ToLoveってた。どっちでもいいから、どっちかが全裸になったらおしまいにしよっか。ほら~鈴谷~、頑張んないと脱がされるぞぉ~」パンパン


熊野「いいご身分だこと。あやうく腕飛ばされてたんですのよ?」ハァ


提督「そんなことよりキャットファイトだ。ほらー。もっときわどいのを頼mあぶねッ」ズダンッ


龍田「くつろいでる暇はないんじゃないかしらぁ?踏みつぶすわよッ!」


鈴谷「にゃろ!ねぇ提督!ホントに離れなよ!危ないって!!」


提督「ばーか。部下の争いを目の前に尻尾巻いて逃げる上官がいるか。そうそう龍田、なしてオレに攻撃を?」


龍田「それはァ!!自分が一番分かってるんじゃなくってェ!?あとこの前秘書艦に任せて泣いて逃げたじゃないッ!!」ゴロンゴロン


提督「あーそんなこともあったね。だってあれホラーだったんだもん。提督さん、ホラーは苦手なの。つか、え?マジで心当たりないんだけど」


鈴谷「またセクハラしたんじゃなくって!?」ゴロンゴロン


熊野「……もしかして、これでなくって?これらの、いかがわしい本」スッ


龍田「あらぁ?知ってるのかしらぁ?」


鈴谷「それ提督のじゃないって!でしょ?」


提督「ああ。今はオレの物ではないぞ」


春風「あ!妙高さん!こちらにいらっしゃいました!その…その、とても…とても奇妙な状況で…」ピョコッ


妙高「奇妙?いったいどうしたと……提督。これはいったいどういう状況です?」スタスタスタ


提督「よぉ。今ね、ちょっと観戦してる」


龍田「……もう、いいわ。私の負けでいいわよぉ」パッ


鈴谷「んー…これ解いたら襲いにいかない?」


龍田「いかないわぁ。なんならこのまま乗っかってるぅ?」


提督「お。騎乗位」


鈴谷「後で提督にも乗らせてもらうからねッ!」


神通「提督ッ!!ご無事ですk……ですね」バッ


提督「おお、なぁに?これがモテ期ってやつ?」


春風「え、えっと…」


妙高「先ほど春風さんがゴミを廃棄しようとしたところ、いかがわしい本の数々を見つけたそうです。提督。提督がどのようなご趣味をお持ちでも干渉はいたしませんが、こういった事は本来隠しておくべきではないでしょうか?捨てるにしても何かに包むとか、配慮があるべきではないでしょうか?これでは士気が下がりかねませんよ」


青葉「どもー青葉です。あれ、みんないますね。「いかがわしい本」って聞こえたんですが、司令官。この本が執務室の机にあったんですが」


鈴谷「え?提督のなの?」


青葉「いえいえ。この本の持ち主はおそらく別ですよ。でしょ?司令官」


提督「うん。だってこれは…」


………


……




妙高『呼び出しです。駆逐艦秋雲、駆逐艦秋雲。至急執務室まで来るように。至急、執務室まで来るように。以上』ピーガー


………


……




秋雲「……ハイ」


陽炎「……」デンッ


不知火「……」デンッ


夕雲「……」デンッ


妙高「……それで、これらの蔵書に見覚えはありますか?」ドサッ


秋雲「はい。あります」


妙高「これらは、秋雲さんので間違いないですか?」


秋雲「はい」


妙高「……これらを持っていたことにも驚きですが、秋雲さん。ゴミ出しをする際には、もっと配慮ある出し方をしてください。こんなぞんざいな捨て方では、見た人がどう思いますか。ここは提督以外女性なんですから、こういった風紀の乱れるようn」


不知火「妙高さん。発言をいいですか」ツイッ


妙高「……ええ、どうぞ?そもそも、どうしてあなた達がいるのです?」


不知火「はい。何故ならこれらの本を捨てたのは、不知火たちだからです」


提督「ほう…あ、ナルホド」


妙高「…?どういうことです?」


不知火「発端は、秋雲が以前から描いていたいかがわしい内容の漫画です。ドウジンシ、とかいうあれです。風紀上の問題から、以前より見つけ次第取り押さえていたのですが、どうしてかいっこうに止めませんでした。取り上げても取り上げても密かに描きあげ、どこかに売り出していたのは、妙高さんもご存じのはずです」


妙高「ええ。……ああ、なるほど」


不知火「はい。今回、秋雲の私室以外の場所で作業場となっていた場所を発見し、取り押さえました。これらはその場にあった、「参考資料」と呼ばれ保管されていたものです。証拠写真は、こちらに」スッ


夕雲「場所は夕雲型の空き部屋でした。多めに部屋数を確保していただいた、その中の空き部屋を使っていました」


秋雲「……はい」


不知火「本の所持者は秋雲ですが、廃棄作業は不知火と、夕雲さんです」


陽炎「指揮は、私が」ズイッ


妙高「……なるほど。理解しました。次からは、ビニール袋に包むなりシュレッダーに通すなり、直接人目につかないやり方をひと手間挟んでください」


不知火「はい。ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした」ペコリ


夕雲「申し訳ありませんでした」ペコリ


陽炎「妹ともども、ご迷惑をおかけしましたっ!申し訳ございません!」ペコリ


秋雲「……ごめんな、さい」ムスー


妙高「秋雲さん以外は、下がっていいですよ。以後気を付けるように」


陽炎「はいっ。失礼しますっ」


ガチャ…バタン


キ、キンチョウシターッ


アンナニオオゼイ…


妙高「……さて、秋雲さん」


秋雲「っ」ビクッ


神通「……」


長門「……」


春風「……」


鈴谷「……」


熊野「……」


青葉(スクープスクープ…)ワクワク


龍田「……」


天龍(これオレいる意味ある?)


提督「……アハハ…」


妙高「今回の騒動、行動したのは不知火さん達だったとはいえ、発端はあなたの所持が原因です。さんざん風紀にかかわるからと、その度に取り上げていたあの同人誌制作も含め、何か言葉はありませんか?」


秋雲「……創作は、自由であるべきだと思います」ムスー


妙高「そうですね。しかしそれが公序良俗に反する内容とあっては、きっちりと取り締まりを行うべきだとも、考えます」


秋雲「反対ですっ!表現する自由は誰にだってありますし、それを内容だけで取り締まるのは検閲であり弾圧です!断固抗議します!」


妙高「軍隊に検閲がないとでも思っているんですか。逸脱した思想は風紀を乱し、士気を下がらせます。軍属である以上、創作活動は二の次です」


秋雲「一般人と艦娘の相互理解のためにも、創作を通じた交流は大切だ、って提督が言ってましたっ!提督のお許しは得ていますっ!」


提督「ンッ」ブフッ


妙高「提、督…?」ゴゴゴ…


青葉「あ。そう言えば。青葉が見つけたこの本。これはゴミ箱じゃなく、司令官の机にありました」


提督「秋雲ぉぉ…!」


秋雲「だって急いでたんだもん……!」


龍田「そういえば、これ、元は提督のだって言ってたわよねぇ?」


妙高「……」ジロッ


神通「そもそも、秋雲さんからは道具ごと取り上げていたはず。その度その度よく道具をそろえるなと思っていましたが、しかし思えばよくそれだけの資金が、用意できますね?」


秋雲「い、板タブだって高いんだよぅ!そんな見つけるたびに折らないでよ!」


妙高「提督。提督の貯金の残高、また見せてくれますね?」


提督「待てぃ!待て待て待てぃ!個人の金だ!オレがオレの金をどう使おうと、いいじゃないか!いかに経理と言えど、個人の金の使い方に口を出す権限はない!」


妙高「それが風紀の問題ともなれば、話は別です」


長門「方針と矛盾していないか?」


提督「公私は分けてる!趣味において、オレは誰にも干渉していないし、しないと公言したッ!これもまた立派な方針である!」


龍田「ねぇ提督。ドS女を調教したいのぉ?ねぇ?それが趣味なの?そんなことが出来ると思っているのぉ?ねぇ?」


鈴谷「JKギャル。好きなのぉ?」


春風「わ、和服…」


妙高「……提督?」ニコニコ


提督「お、おのれ秋雲ぉぉぉぉ!!!」


秋雲「死なばもろとも!一蓮托生だよ提督ッ!!」


ジャキンッ


提督「じ、神つ…」


神通「……私は今、何も見ていません」


龍田「やった♪」


鈴谷「ちょーっとさ。痛い目みよっか☆だいじょーぶ。お仕置きだから、さ♪」


熊野「さっきはいいご身分でしたわね。さ。幕引きですわよ」


龍田「どれが提督の「趣味」かぁ、確かめてみましょうか♡」


鈴谷「た・だ・し♪男女逆で、ね♪」


青葉「スクープ!スクープ!」


提督「ちっくしょう!!こんなんで終わってたまるか!!芸術はッ!!爆発だッ!!」ボンッ


妙高「え、煙幕…!?」


神通「見てません。見えません。きっと机の中の煙玉でしょう。見てません。見えません」


提督「創作は人の可能性だ!人が人として生きるためッ!!必要な成分なんだッ!!逃げるぞ!!秋雲!!」ダッ


秋雲「提督っ!どこまでも連れて行って!」キラキラ


鈴谷「なにさりげなくイチャイチャしてるんじゃボケーッ!!」


ガチャ!!


ニィゲルンダヨォー!!


マテーッ


スクープ!スクープ!


ドタドタドタ…


長門「……なんだったのだ」


春風「さぁ…」


天龍「くっだらな」


神通「……はぁ。今日も、平和ですね」


春風「はいっ!」


後書き

はい、こんな感じで。

……どんな感じだ。なんだこれ?なんだこれ。艦これ。

何を書いているんだ私は。いや元々こういう路線ですが。
久々に草むらに捨てられたエロ本を見つけたので、思い付きで書いちゃいました。

時系列とか特に考えてないです。あえてつけるなら、本編開始直前なのは確かですかね。

あ、今月もちゃんと本編は投稿するつもりです。お待ちください。


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2020-04-28 02:07:52

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このSSへのコメント

8件コメントされています

1: ポチという名のネコ 2019-09-16 19:03:29 ID: S:zmdcHh

評価、応援等をくださり、ありがとうござます!

半狂乱で書いたので、まさかオススメされるとは思いもよらず…。本当に嬉しいです!

他鎮守府についてですが、現段階では「あ、そういうのがいるのね」程度の認識でスルーしていただければと。とりあえず、本編のほうでチラチラ影は見え隠れしている…はず(汗)。

一度に世界観とか設定とか出していっちゃうと情報過多になっちゃいますので、本編、過去編、番外編等で徐々に詳細を明かしていくつもりです。

2: SS好きの名無しさん 2019-09-16 20:10:55 ID: S:1jcQy8

面白い。

3: SS好きの名無しさん 2019-09-18 21:28:19 ID: S:MdL7tY

笑い話

題名忘れたが、ある『艦これSS』

提督が偶然、コンビニで購入した『エロ本』が結構、マニアックで『喪服女性』の『エロ本』だった。

そして、その『エロ本』が艦娘にバレた。

翌日、ほぼ全員の『艦娘』が、どこで入手したのか『喪服』を着ていた。

4: SS好きの名無しさん 2019-10-02 21:05:43 ID: S:ARiy-b

思わず読みながら、ニヤニヤしてました。
とても面白かったです。

5: SS好きの名無しさん 2019-10-23 19:38:41 ID: S:HsRVWK

ふと思ったのですが、
ノリと勢いで、書いた作品が思わぬ反響貰った時ってどうしようってなりません?
嬉しいけど、どうしようみたいな?

6: ポチという名のネコ 2019-10-23 21:07:47 ID: S:eh4cZ-

コメント、評価、応援等をくださり、ありがとうございます!

毎日励みにさせていただいております。

ご指摘の通り、「!?」の連続です。一番狂ってテキトーに書いたこの作品が、一番の反響をいただき…。ホントどうしてくれるんですか(笑)

おかげさまで、また何か意味の分からないものを作っております。本編に合わせ、お待ちいただけると幸いです。

これからも、よろしくお願いいたします!

7: SS好きの名無しさん 2019-10-23 22:46:37 ID: S:GJMM8P

自分のよく分からない質問に返事していただきありがとうございます。
自分も、概要で書かれていたカットインが発生する・しない分かります。
自分の艦娘のカットインが発生しないのに、逆に敵のカットインが発生して、
艦娘が中破・大破した時は思わず、
[なんで]って叫びたくなります!

8: sei 2020-03-02 15:24:59 ID: S:kjHVa8

「ドS女 教調 龍田

ハッ!閃いt」

手記はここで途切れている。


このSSへのオススメ

4件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2019-09-16 00:34:42 ID: S:SuVI_N

面白い!

2: エクシード 2019-09-16 18:49:10 ID: S:AEIHXL

今回も面白かったです!

呉と佐世保が急に出てきて?が浮かんだんですがでてきてましたっけ?
ちょっと読み直してきます

神通さんが最後の仕事放棄してやがる…

3: SS好きの名無しさん 2019-09-16 20:10:47 ID: S:uLfcXh

面白い。

4: moimoi 2019-10-09 01:22:10 ID: S:Kpmc7f

ドストライク


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