2016-12-06 09:38:19 更新

概要

訳も分からず勢いに乗って書き始めた。後悔は10割くらいしている。
完結しました
長い間、ありがとうございます
轟沈あり


前書き

コメントありがとうございます
こんな作品でも楽しめてもらえてうれしいです
なるべく更新できるように頑張ります
更新はこれで最後となります
また別の作品でもお会いできるとうれしいです


加賀「最近、鎮守府内の雰囲気が何か変ではないですか?」


赤城「変、ですか?」


加賀「はい。何か良くないことが起きているような気がします」


赤城「そうでしょうか? 私は何も感じませんけど・・・・・・」


加賀「そう、ですか」


赤城「加賀さんは秘書官だから、些細なことでも気になってしまうのかもしれませんね」


加賀「そうなのかもしれません」


赤城「まあ私の方でもおかしなことがないか調べてみますね」


加賀「ありがとうございます。では私は提督の元へ向かいますね」


赤城「頑張ってくださいね」


加賀「もちろんです」スタスタ


赤城「・・・・・・・・・・・・」











加賀(何故でしょう? 今日はみんなどこか様子がおかしな気がしますね)


加賀「失礼します提督。加賀です」コンコン


「」


加賀「提督? いないのですか?」


「」


加賀「・・・・・・いないようですね」


加賀(仕方ありません。先に全員の起床確認を済ませましょうか)


雷「加賀さん?」


加賀「第六駆逐隊の娘ね。何か用かしら?」


雷「もうっ! 雷って呼んでっていつも言ってるじゃない」


加賀「そうだったわね。・・・・・・ごめんなさいね」


雷「別にいいけど・・・・・・それよりも加賀さんはこんなところで何しているの?」


加賀「私は提督を呼びに」


雷「あ・・・・・・。そ、そうなんだ」


加賀「何か問題でも?」


雷「いや・・・・・・なんでもないわ」


加賀「そう」


雷「それじゃあ私は響たちを起こしに行ってくるわね」


加賀「ええ、行ってきなさい」


雷「・・・・・・加賀さん」


加賀「?」


雷「その・・・・・・早く元気になってね」


加賀「心配されなくても私は大丈夫よ」


雷「だったら・・・・・・いいんだけど」


加賀「私のことはいいから、早く行きなさい」


雷「う、うん。それじゃ」


加賀「ええ」


雷「・・・・・・・・・・・・」











加賀「今日は出撃を行います。今から第一艦隊として出撃する者の名前を読み挙げるから、ヒトマルマルマルに作戦室に集まりなさい。それ以外の者は各自、鎮守府近海の見回り、機材・装備の整備です」


「「「はい!」」」


加賀「それでは第一艦隊、1人目は戦艦金剛」


金剛「私デスネ! 張り切っていくデース!」


加賀「2人目は戦艦扶桑」


扶桑「私、ですか・・・・・・。了解です」


加賀「3人目は正規空母赤城」


赤城「私ですね。一航戦としての力、お見せします」


加賀「4人目は正規空母蒼龍」


蒼龍「え? 私? りょ、了解です」


加賀「5人目は駆逐艦雷」


雷「雷の力、見せつけちゃうんだから!」


加賀「6人目は駆逐艦響」


響「響の出番か。了解」


加賀「以上の6名が今日の第1艦隊出撃要員です。現時点で何か質問は?」


蒼龍「あ、あの」


加賀「何?」


蒼龍「加賀さんは・・・・・・出撃しないのかな~って」


加賀「今回は私は鎮守府近海の見回りに徹します」


蒼龍「どうして?」


加賀「・・・・・・私も休みたいと思う時があるのよ」


蒼龍「あっ。なるほど」


加賀「・・・・・・他は?」


「「「・・・・・・・・・・・・」」」


加賀「・・・・・・ないようね。では各自自分のすべきことをしなさい。解散」


「「「了解」」」











雷「加賀さん、なんだか疲れた顔してたわね」


金剛「そうデスネ・・・・・・」


響「仕方ないさ」


蒼龍「何か私たちにできないかな?」


扶桑「・・・・・・難しいでしょうね」


雷「う~ん・・・・・・。赤城さんはどうしたらいいと思う?」


赤城「そうね・・・・・・何かキッカケを作ってあげるのが一番いいはず」


響「キッカケか」


金剛「例えばどんなことがいいんでショウカ?」


蒼龍「楽しかったことを思い出させてあげる、とかいいんじゃない?」


扶桑「楽しかったことって・・・・・・アバウト過ぎないかしら」


蒼龍「うっ・・・・・・」


赤城「でも悪くない考えだと思いますよ」


蒼龍「赤城さん・・・・・・!」


雷「問題は加賀さんにとって楽しかったことがどんなことなのかよね」


響「そうだね」


金剛「考えていても仕方ないヨ! とりあえず色々試してみるのが一番ネ!」


赤城「そうですね。その前にまずはやらなければいけないことを片付けましょう」











加賀(今から提督の元に行ってから作戦指揮について聞いて、それから・・・・・・)


「加賀先輩っ」


加賀「あなたは・・・・・・陽炎、だったかしら?」


陽炎「名前覚えててくれたんだ。感激ですっ」


加賀「・・・・・・当然よ。あなたは私のことを何だと思っているのかしら?」


陽炎「尊敬すべき先輩だと思っていますっ!」


加賀「・・・・・・そう」


陽炎「それで加賀先輩は今からどちらへ?」


加賀「提督のところよ」


陽炎「そうなんですかっ。ご一緒してもいいですか?」


加賀「別に・・・・・・いいけれど」


陽炎「やったぁーっ! ありがとうございますっ」


加賀「お礼なんていいわ。それより・・・・・・」


陽炎「何でしょうか? 加賀先輩」


加賀「・・・・・・その先輩というのをやめてちょうだい」


陽炎「えっ・・・・・・? でも・・・・・・」


加賀「同じ鎮守府の艦娘なのに先輩って、おかしいと思わないかしら?」


陽炎「う、うーん・・・・・・」


加賀「・・・・・・まあいいわ。あなたが好きなように呼びなさい。私は別に気にしないから」


陽炎「じゃあ加賀先輩で」


加賀「・・・・・・・・・・・・」ジッ


陽炎「じょ、冗談ですよっ」


加賀「何も言ってないのだけど」


陽炎「ま、まあいいじゃないですかっ。細かいことは気にしない方がいいと思いますっ」


加賀「そうね」


陽炎「ところで加賀さんは提督のところへどう行くつもりなんです?」


加賀「どうって・・・・・・提督室に行けば会えるでしょう?」


陽炎「え・・・・・・? あっ」


加賀「?」


陽炎「もしかして・・・・・・覚えてないんですか?」


加賀「何をかしら?」


陽炎「何をって・・・・・・」


「陽炎」


陽炎「あっ、天龍さん」


天龍「よぉ」


加賀「天龍、どうかしたのかしら?」


天龍「いやなに、ちょっと陽炎に用があるんだよ」


陽炎「私に、ですか?」


加賀「陽炎に? 何か問題でも?」


天龍「いや、ちょっとした野暮用なんだ」


加賀「そう」


陽炎「でも私は・・・・・・」


天龍「いいから来いって」


陽炎「わ、分かりました。すみません加賀さん、ちょっと失礼します」


天龍「すまねぇ加賀。ちょっと陽炎を連れていくぜ」


加賀「別にいいわ」


陽炎「加賀さん、また後でお話ししましょうねっ」


加賀「ええ。いいわよ」


加賀(それにしても陽炎は一体何を言いたかったのかしら? ・・・・・・少し気になるわね)











陽炎「それで天龍さん、野暮用って何ですか?」


天龍「ん? 特にねぇよ」


陽炎「ないんですかっ!?」


天龍「ああ」


陽炎「じゃあなんで」


天龍「おまえが余計なことを言わないようにわざと加賀から引き離したんだ」


陽炎「余計なこと・・・・・・ですか?」


天龍「そうだ」


陽炎「けど私は加賀さんに本当のことを」


天龍「いいか新人、よく聞け。・・・・・・本当のことを言うのが絶対に正しいってわけじゃねぇんだ」


陽炎「でも・・・・・・」


天龍「でもはなしだ」


陽炎「・・・・・・・・・・・・」


天龍「おまえに無理に分かってもらおうとは思わねえよ。ただな、勝手なことは言ってほしくないんだよ」


陽炎「そう、ですか」


天龍「すまねぇな。これは俺の・・・・・・いや俺たちの我儘だってのは分かってるつもりだ。それでも加賀にはまだ話さないでくれ」


陽炎「・・・・・・分かりました」


天龍「サンキュー」


陽炎「でも、いつまでも加賀さんに黙ったままでいるなんて・・・・・・私にはできませんから」


天龍「そうか」


陽炎「・・・・・・失礼します」タッタッタ


天龍「・・・・・・俺らもいつまでも黙ったままでいるつもりはねぇよ。けど、少しくらいは、な」











加賀「提督」コンコン


加賀(返事は・・・・・・ないわね。まだ寝ているのかしら? まったく、世話が焼けるわね)


加賀「入りますよ」ガチャガチャ


加賀「?」


加賀(鍵が掛かってる?)


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀(おかしいわね。鍵なんて掛かっていたことなんてあったかしら?)


赤城「加賀さん」


加賀「赤城さん、どうしましたか?」


赤城「ちょっとお話が」


加賀「話、ですか?」


赤城「ここじゃなんですから、どこか座って話せる場所に行きません?」


加賀「構いませんが・・・・・・」


赤城「提督なら朝方どこかへ出掛けられましたよ」


加賀「えっ」


赤城「急を要するようでしたので・・・・・・」


加賀「そうですか」


赤城「ええ。提督室に鍵が掛かっているのも、重要な書類などを出したままだからと」


加賀「なるほど」


赤城「ええ。ですから心配せずとも大丈夫ですよ」


加賀「だといいのですが」


赤城「ふふっ」


加賀「?」


赤城「加賀さんは提督のことが本当にお好きなんですね」


加賀「そ、そんなことは・・・・・・!」カァァァ


赤城「提督も隅には置いておけませんね」


加賀「で、ですから私は別に・・・・・・!」


赤城「ふふっ。今回はそういうことにしておいてあげますね」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


赤城「それじゃ、こっちに行きましょう」スタスタ


加賀「え、ええ」











赤城「この辺りで良さそうですね」


加賀「そうね」


赤城「潮風が心地良いですね」


加賀「ええ。この風は出撃の度に受けてきたものなのに、今日の風はいつもより気持ちいいわ」


赤城「・・・・・・・・・・・・」


加賀「赤城さん?」


赤城「加賀さん」


加賀「何でしょう?」


赤城「今から私がいくつか聞くことに理由を聞かず正直に答えてもらえますか?」


加賀「? 意図が分かりませんが、赤城さんが大切なことだと仰るのであれば」


赤城「ええ。とっても大切なことです」


加賀「そうですか。ではお答えします」


赤城「・・・・・・ありがとう。ではまず最初は・・・・・・加賀さんはこの鎮守府の皆さんのことをどう思っていますか?」


加賀「そうね・・・・・・みんな優秀な子たちよ。雰囲気も悪くないわ」


赤城「では提督のことは?」


加賀「・・・・・・優秀な指揮官だと思うわ。今まで轟沈した子を出さずにやってきているし、みんなに平等に分け隔てなく接するよう心がけているのも分かるから。それに」


赤城「それに?」


加賀「・・・・・・気配りができるいい人よ」


赤城「提督のことをよく見ているんですね」


加賀「・・・・・・秘書官の務めです」


赤城「それだけじゃなさそうですけどね」


加賀「それは・・・・・・その・・・・・・」


赤城「お慕いしているんでしょう?」


加賀「・・・・・・・・・・・・」コク


赤城「やっぱりそうでしたか」


加賀「気付いていたんですか」


赤城「ええ。加賀さんは分かりやすいですから」


加賀「よく無表情だと言われるのだけど」


赤城「他の子にはそう見えるかもしれません。けど私や二航戦の子たちは一緒にいる時間が長いので分かりますよ」


加賀「・・・・・・そう。五航戦の子たちには気付かれてるのかしら?」


赤城「翔鶴さんと瑞鶴さんにですか? 多分気付いてないと思いますよ」


加賀「・・・・・・ならいいわ」


赤城「彼女たちに弱みを見せたくないんですね」


加賀「そういうわけでは・・・・・・いえ、そうかもしれません」


加賀「私には一航戦としての誇りがあります。それに五航戦の子たちにとって尊敬されるべき先輩でないといけません。そんな先輩に弱みがあるなどと知られてしまえば、彼女たちに余計な不安を抱かせてしまうでしょう」


赤城「だから弱みを見せたくないと?」


加賀「ええ」


赤城「加賀さん、私はそうは思いません」


赤城「確かに彼女たちから見れば私たちは尊敬されるべき先輩です。どんな形であれ、手本となるようなものを彼女たちに示さなければいけない」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


赤城「けれど、それが弱みを見せてはならないということには繋がらないと思います」


加賀「しかし」


赤城「加賀さん、私たちは昔と違って心があります。人と同じように気弱な自分がどこかに存在します」


赤城「私だって弱みの1つや2つあります。ですが、それを隠すような真似はしたくありません」


加賀「・・・・・・赤城さん」


赤城「加賀さん、再びこの世に生を受けて人と同じように振る舞えるというのに、何かを我慢したり隠したりするのは損だと思いません?」


加賀「そうかも、しれませんね」


赤城「そうでしょう? だから加賀さんももっと素直にいろいろなことを言葉にすべきですよ。せっかくの人生です、楽しみましょう?」


加賀「そうね」


赤城「話が逸れてしまいましたね。とにかく、五航戦の子たちも確実に強くなってきてます。先輩に弱い部分があったとしても不安に思ったりはしませんよ」


加賀「そうだといいけれど」


赤城「大丈夫です、私が保証します」


加賀「・・・・・・赤城さんがそう仰るなら、その言葉を信じるわ」


赤城「良かった」ニコッ


赤城「では提督が戻ってこられたら、素直に好意を言葉にしてくださいね」


加賀「ぜ、善処します」


赤城「頑張ってくださいね。加賀さんならきっと大丈夫ですから」


加賀「あ、ありがとうございます」


赤城「ふふっ。そろそろ時間ですね」


加賀「え、ええ」


赤城「では私はこれで。帰ってきたら、お話聞かせてくださいね」


加賀「っ・・・・・・! 分かり、ました」


赤城「楽しみにしてますね」スタスタ


赤城「提督、聞こえていますか?」


赤城「加賀さんはやっぱりあなたのことが好きだったみたいです」


赤城「あなたが今ここにいたら顔を真っ赤にしてそうですね」クスッ


赤城「・・・・・・でも残念です。あなたと加賀さんが仲良くやっている姿を見ることができなくて」


赤城「提督・・・・・・」











雷「ねえ、天龍」


天龍「なんだ?」


雷「加賀さん、大丈夫かな?」


天龍「心配しなくても大丈夫だろ。なんたって加賀は強いからな」


雷「でも・・・・・・」


天龍「まあ・・・・・・心配になる気持ちは分かるさ。でも俺らが信じてやらなくてどうする?」


雷「そう、よね」


天龍「それに例え深い傷を負ったとしても、加賀ならきっと乗り越えられるさ」


雷「うん。加賀さんなら大丈夫よね」


天龍「ああ」











赤城「それでは今回は敵の空母を徹底的に殲滅するということですね」


蒼龍「私たち空母が制空権を握れるかがカギになるのか~」


金剛「2人とも、艦載機の相手は任せるネ!」


扶桑「私たちは空母を砲撃で確実に沈めればいいのよね」


加賀「そうね。敵空母が減れば、それだけ制空権も取れやすくなるわ」


響「僕たちは赤城さんと蒼龍さんの援護」


雷「それと敵潜水艦の警戒ね」


加賀「潜水艦の警戒はあなたたちにしかできないことよ。十分注意してちょうだい」


雷「分かったわ」


響「了解」


加賀「そろそろ時間ね。赤城さん、ご武運を」


赤城「ええ、必ず帰ってきます。では参りましょう。一航戦赤城、出ます!」


蒼龍「艦載機の練度もバッチリです。戦果を期待してください」


金剛「私たちの出番ネ! Follow me! 皆さん、ついて来て下さいネー!」


扶桑「戦艦扶桑、出撃いたします」


雷「雷、司令官のために出撃しちゃうねっ」


響「不死鳥の名は伊達じゃない。出るよ」











陽炎「第一艦隊が出撃したみたい」


不知火「そうですか」


陽炎「でも、どうするつもりなんだろ?」


不知火「何がです?」


陽炎「だって、赤城さんたちは知ってるんでしょ?」


不知火「・・・・・・そうだとしても、不知火は出撃することは必要だと思いますが」


陽炎「どうして?」


不知火「例え偵察機の情報が正しかったとしても、実際に艦隊として出撃したら違う部分があるかもしれません」


陽炎「不知火は真面目ね」


不知火「何が真面目なのか分かりませんが・・・・・・」


陽炎「分からないって・・・・・・はぁ・・・・・・。根っからの真面目人間なのね」


不知火「・・・・・・不知火に落ち度でも?」


陽炎「落ち度なんてあるわけないじゃないっ」


不知火「そうですか」


陽炎「ねえ不知火、私たちこれからどうなっちゃうのかな」


不知火「・・・・・・・・・・・・」


陽炎「今はまだここにいられるけど、いつかは皆離れ離れになっちゃうよね?」


不知火「そうでしょうね」


陽炎「不知火は不安じゃないの?」


不知火「不安、ですか」


不知火「正直、分かりません」


陽炎「・・・・・・そうよね」


不知火「ですが、離れ離れになったとしても不知火は皆さんとの出会いを忘れません」


陽炎「不知火・・・・・・」


不知火「陽炎姉さんともこうして会うことが出来ましたし、優秀な先輩方にも恵まれました」


陽炎「うん。私も不知火たちに会えて嬉しかった」


不知火「ですから、不安になることなんてないと思います。こんな奇跡を体験できたんです。きっと大丈夫です」


陽炎「そうだよね・・・・・・。さすが不知火だねっ」


不知火「元気になったようで良かったです。陽炎姉さんはやはりそうでないと」


陽炎「うんっ。私は明るさが取り柄だもんねっ」


不知火「そうですね」


陽炎「不知火」


不知火「はい」


陽炎「ありがとっ」


不知火「お礼なんていいですよ。・・・・・・姉妹艦なんですから」


陽炎「そうね。大切な姉妹だもんねっ」


加賀「仲が良いわね」


陽炎「わっ!? か、加賀さん!?」


不知火「陽炎姉さん、失礼ですよ」


陽炎「あっ・・・・・・す、すみませんっ!」


加賀「別に気にしてないわ。それより陽炎、あなたに聞きたいことがあるのだけれど」


陽炎「は、はいっ! なんでしょう?」


加賀「さっき私に何を言いかけていたのか、聞かせてもらえるかしら?」


陽炎「えっと・・・・・・そ、それは」


加賀「提督に関係することなんでしょう?」


陽炎「え、えーっと」


加賀「歯切りが悪いわね。・・・・・・教えなさい」


不知火「加賀さん」


加賀「・・・・・・何かしら? 今、とても大切なことを聞いている途中なのだけれど」


不知火「すみません。無礼なのは承知しています。ですが、陽炎姉さんも困っているので」


陽炎「う、うぅ・・・・・・」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


不知火「今回は何も言わず、引き下がっていただけませんか? いずれお話しする時が来ると思いますので」


加賀「そう。仕方ないわね」


不知火「ありがとうございます」


陽炎「すみません、加賀さん」


加賀「・・・・・・次は必ず話してもらうわ」


不知火「ええ、必ず」


加賀「なら、いいわ」


不知火「では、私たちはこれで失礼します」


陽炎「失礼します・・・・・・」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀(いずれ、ね)











「あっ、加賀さん」


加賀「潜水艦の子ね。何か用かしら?」


伊168「イムヤって呼んでよっ。今まで加賀さんのこと、たくさん助けてあげてきたじゃない」


加賀「そうね。確かにあなたにはいろいろ助けられてきたわね」


伊168「それが分かってるなら名前くらいちゃんと呼んでよねっ」


加賀「・・・・・・呼んでもあなたが恥ずかしがるじゃない」


伊168「べ、別に恥ずかしくなんてないの! 加賀さんがいきなり名前で呼ぶからビックリしただけじゃないっ」


加賀「普通に呼んだけれど・・・・・・」


伊168「後ろからだとビックリしちゃうのっ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀(理不尽だわ)


伊168「もうっ・・・・・・加賀さんはしっかりした人だと思ってたのに」


加賀「心外ね。私はいつも気を引き締めているわ」


伊168「本当に?」ジトッ


加賀「ええ、もちろんよ」


伊168「司令官の前ではアタフタしてたのに?」


加賀「・・・・・・そんな事実、認められないわ」


伊168「”認められないわ”って言われても・・・・・・皆知ってるわよ?」


加賀「っ!?」


伊168「そ、そんな驚いた顔しなくても・・・・・・」


加賀「そんな・・・・・・馬鹿な」


伊168「まあ気にしなくてもいいんじゃない? 加賀さんはみんなに好かれてるし」


加賀「・・・・・・意味が分かりません」


伊168「そのまんまの意味だけど」


加賀「なぜ?」


伊168「”なぜ?”って・・・・・・分からないの?」


加賀「ええ。私はあんまり感情が顔に出ないから、てっきりに苦手に思われてるとばかり」


伊168「確かにそうね。加賀さんが笑ったり泣いたりしてるところなんて想像できないもの」


加賀「そうでしょう? 自分のことは自分で分かっているもの。人から好かれるタイプでないことも自覚しているつもりよ」


伊168「でも、それでもみんな加賀さんのことは好きなんだよ」


加賀「・・・・・・そう」


伊168「だって感情表現が不器用でも、加賀さんは私たちみんなのことをちゃんと考えてくれてるんだって分かるもん」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


伊168「だからそんな不器用だけど優しい加賀さんのことはみんな好きだし、何かあったら助けたいって思うよ」


伊168「もちろん、提督だってそう思ってたに違いないよ」


加賀「そう」


伊168「そうだよ」


加賀「・・・・・・不思議ね。あなたがそう言うと本当にそんな気がしてきたわ」


伊168「だって本当のことだもん」


加賀「・・・・・・そう」


伊168「あ、もうこんな時間。私、そろそろ行くね」


加賀「ええ」


伊168「それじゃあね」


加賀「ええ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀「イムヤ」


伊168「っ!」ビクッ


加賀「・・・・・・ありがとう」


伊168「どういたしまして」ニコッ











赤城「そろそろ戻りましょうか」


蒼龍「そうだね」


雷「帰ったら何しようかしら?」


響「カレーでも作らないかい?」


金剛「Oh! それはNice ideaネ!」


扶桑「カレー・・・・・・材料あったかしら?」


赤城「たぶん大丈夫じゃないでしょうか」


蒼龍「たぶんって・・・・・・」


雷「まあきっと大丈夫よね! ないならないで雷に任せて!」


金剛「雷に任せておけば、安心デスネ!」


扶桑「そうね。私よりも上手にできるものね・・・・・・」


響「・・・・・・ハラショー」


金剛「扶桑、自虐に走るのはNoネ!」


扶桑「そうは言っても・・・・・・事実なんだから」


蒼龍「あ、あはは・・・・・・」


赤城「カレー、楽しみですね」


蒼龍「・・・・・・赤城さん、涎が」


赤城「はっ! す、すみません・・・・・・つい」


雷「赤城さん・・・・・・」











加賀「特に異常はないみたいね」


加賀(工廠に誰もいなかったのが少し気になるけど・・・・・・きっといつも通り買い出しにでも行ってるのでしょうね)


「あっ、加賀さんじゃん」


加賀「那珂ね・・・・・・何か用?」


那珂「用がないと話しかけちゃダメなの?」


加賀「そういうわけじゃ・・・・・・ないけれど」


那珂「だったらいいじゃーん。ねえねえ、今暇?」


加賀「暇ではないわね」


那珂「えー。嘘だー」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


那珂「暇なんでしょー? ちょっと付き合ってよー」


加賀「またライブの手伝いなのかしら?」


那珂「んー。今回はちょっと違うかなー」


加賀「・・・・・・本当かしら」


那珂「もっちろんだよ! アイドルは嘘をつかないんだよ?」


加賀(そう言われて何度騙されたことか)


那珂「ねねっ! お願い、加賀さん。このとおり!」


加賀「・・・・・・仕方ないわね」


那珂「やったー! ありがとーー!」


加賀「それで私は何をすればいいのかしら?」


那珂「こっちに来て食材を切ってほしいの」


加賀「食材? 料理でもするの?」


那珂「うんっ! なんかカレー作ろうって話が第一艦隊の方から出たみたいで」


加賀「赤城さんたちが?」


那珂「うんっ」


加賀「そう」


那珂「だから加賀さんには調理室に行ってほしいの」


加賀「分かったわ」


那珂「那珂ちゃんは、他の皆にも声を掛けてくるからー!」


加賀「ええ」


那珂「それじゃあ加賀さん、また後でねー」


加賀(・・・・・・本当に騒がしい子ね)


加賀「さて、私も行きましょうか」











天龍「遅かったじゃねぇか」


加賀「ごめんなさいね」


陽炎「天龍さん、この切った材料はどこに置けばいいの?」


天龍「それはあっちだな」


陽炎「はーい」


不知火「こちらの材料は?」


天龍「それは大井のところに持っていってくれ」


不知火「了解」


加賀「大忙しね」


天龍「ん? まあな」


加賀「それで私は何をすればいいのかしら?」


天龍「そうだな・・・・・・加賀は大井を手伝ってやってくれ」


加賀「分かったわ」


大井「なんで私までこんなことを・・・・・・」ブツブツ


加賀「ちょっといいかしら?」


大井「あっ、加賀さんじゃないですか。どうかしました?」


加賀「天龍にあなたを手伝うよう言われたのよ」


大井「へぇー。そうなんですか」


加賀「それで何をすればいいかしら?」


大井「そうですね・・・・・・そこのジャガイモの皮むきをお願いできます?」


加賀「いいわよ」


大井「ではお願いしますね」


島風「天龍、これはどこ!?」


天龍「それはあっちだ」


島風「任せて! 速さなら誰にも負けないんだから!」シュタタッ


天龍「いや、今は速さはいらねぇんだけどな・・・・・・」


陽炎「あれ? これってどこに置くんだっけ?」


不知火「陽炎姉さん、それはそこでいいんです」


陽炎「あっ、そ、そうだった。あ、あはは・・・・・・」


不知火「・・・・・・はぁ」


加賀「・・・・・・みんな楽しそうね」


大井「そうですね」


大井「・・・・・・まあ楽しまなきゃやってられないでしょうし」ボソッ


加賀「?」


大井「何でもありませんよ」


加賀「そう」


大井「加賀さん」


加賀「何かしら?」


大井「・・・・・・やっぱりやめておきます」


加賀「・・・・・・聞きたいことがあるの? 別に遠慮しなくてもいいのよ」


大井「別にそういうわけじゃ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」ジーッ


大井「あの・・・・・・やめてもらえます? ・・・・・・怖いので」


加賀「直球ね。・・・・・・さすがにちょっと来るものがあるわね」


大井「あっいえ! そういうつもりじゃなくてですね」


加賀「・・・・・・冗談なのだけど」


大井「加賀さんに見つめられると威圧感が・・・・・・って冗談、ですか?」


加賀「ええ。冗談よ」


加賀(私には威圧感があるのね・・・・・・)


大井「えっと、すみません」


加賀「どうして謝るのかしら」


大井「悪いことを言ってしまったみたいなので・・・・・・」


加賀「・・・・・・別にいいわ」


大井「そう、ですか」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


大井「・・・・・・さっき聞きたいことがあるんじゃないかって、聞かれたときにないと答えましたよね?」


加賀「言ったわね」


大井「本当は聞きたいこと、あるんです」


加賀「そう。・・・・・・それで?」


大井「えっ」


加賀「聞きたいことがあるのでしょう? ・・・・・・早く言いなさい」


大井「もしもですよ、もし明日大切な人と離れ離れになってしまう運命だったとしたら・・・・・・加賀さんならどうします?」


加賀「・・・・・・それは」


大井「仮の話です。別に何の意味もありませんから」


加賀「・・・・・・そう」


大井「それで、どうですか?」


加賀「そうね。もしそんな日が来るのだとしたら・・・・・・最後の時まで一緒にいると思うわ」


大井「意外、ですね」


加賀「・・・・・・どういう意味かしら?」


大井「悪い意味じゃないですよ? ただ思ったより普通の答えだったなぁと」


加賀「面白い答えを期待していたならごめんなさいね」


大井「いえいえ、構いませんよ。むしろそう思ったわけを聞いてみたいですし」


加賀「別に何も」


大井「何も・・・・・・って何の理由もないんですか?」


加賀「ええ。ただ何となくそう思っただけよ」


大井「そうですか」


加賀「・・・・・・それに最後の日になったとしても、その時までその人と一緒にいられれば何も怖くないもの」


大井「それは、どういう?」


加賀「大切な人と過ごす時間は何よりも幸せで心強いもの、ということよ」


大井「・・・・・・・・・・・・」


加賀「あなたにとって北上という子が大切な人なのでしょう?」


大井「もちろんです! 北上さんは私にとって何よりも大切な人で、一緒にいると幸せだし、2人でいれば怖いものなんかないわ」


加賀「つまりそういうことよ」


大井「ああ・・・・・・。なんとなく分かりました」


加賀「良かったわ」


伊168「この鍋に入れればいいのよね?」


天龍「ああ。あとあっちの材料を入れて炒めつつ」


陽炎「不知火、ちょっと手伝ってー」


不知火「分かりました」


如月「このお肉はここでいいかしら~?」


睦月「如月ちゃん、それはあっちだと思うよ?」


天龍「ちょっと待ておまえら。それはそっちじゃねぇ。こっちだ」


如月「あっ、は~い」


睦月「如月ちゃん、手伝うよ」


如月「ありがとう、睦月ちゃん」


大井「加賀さんは今、幸せですか?」


加賀「唐突ね」


大井「今くらいしか聞けない気がしたので」


加賀「・・・・・・幸せ、なのかもしれないわね」


加賀「仲間と一緒にこうやって何かをするなんて、昔じゃ考えられなかったもの」


加賀「それが今こうして、かつての仲間と一緒に日々を過ごすことができる」


加賀「これが幸せじゃなかったら・・・・・・何と表現すればいいのか分からないわ」


大井「ふふっ」


加賀「何かおかしなことを言ったかしら?」


大井「いいえ、何もおかしなことはないですよ」


加賀(・・・・・・なんで笑ったのかしら)


赤城「艦隊が帰投しました」


蒼龍「はぁ・・・・・・疲れたー」


雷「あら、もう準備してるの?」


響「ハラショー」


金剛「Hey! 私も手伝うネー!」


扶桑「私も手伝うわ」


大井「ちょうど第一艦隊の人たちが帰ってきたみたいね」


加賀「そうね」


大井「じゃあ早く作っちゃいましょ」


加賀「ええ。・・・・・・それでこのジャガイモはどこに持っていけばいいのかしら?」


大井「い、いつの間に終わってたんですか」


加賀「このくらい手早くできて当然よ」


大井「そ、そうですか」











赤城「そろそろ完成したかしら?」


雷「んー。もう少し煮込んだ方がいいかも」


響「そうだね。この状態じゃ7割くらいの美味しさしか味わえない」


赤城「それなら仕方ないですね・・・・・・」


蒼龍「まあまあ赤城さん、もう少しなんだから待ちましょうよ」


赤城「ええ。分かってはいるんですけどね」


蒼龍「とりあえずあっちで何かしません? その方が時間潰しもできると思いますよ」


赤城「そう、ですね。そうしましょうか」


島風「もう少し待たないといけないの? カレーって遅いんだね」


天龍「まあな。でも遅いほどカレーは美味しくなるもんなんだぜ」


島風「遅い方がすごいってこと?」


天龍「ああ。そうなるな」


島風「ふーん。遅い方がいいこともあるんだね」


伊168「ちょ、ちょっとここに置いてあったお皿を持ってったの誰!?」


睦月「それだったら、さっき金剛さんが持って行っちゃったよ」


伊168「それ本当!?」


如月「ええ。確か何か別のものを作ってくるとか言って」


伊168「・・・・・・追いかけなくちゃ」


陽炎「不知火、那珂さんは?」


不知火「さっきまでそこにいたのですが・・・・・・」


那珂「呼んだー?」


陽炎「あっ、那珂さん。ちょっと聞きたいことがありまして」


那珂「アイドルになる秘訣? ごめんねー、それは企業機密だから」


陽炎「いえっ、そういうことじゃなくて」


那珂「違うの?」


不知火「違います」


那珂「えー、なんか冷たいなぁ」


陽炎「え、ええと・・・・・・那珂さんはどうしてここに来られたのかなーって」


那珂「んー、成行き?」


陽炎「成行き!?」


不知火「・・・・・・そんなわけないじゃないですか」


那珂「あっ、ばれちゃった?」


不知火「ええ。・・・・・・不知火はなんとなく分かりますから」


那珂「そっかー」


陽炎「え、ちょっと不知火知ってるの!?」


不知火「ええ、まあ」


陽炎「ちょっと教えてよっ」


不知火「嫌ですけど?」


陽炎「だよね・・・・・・」


那珂「あんまり話すべきことじゃないからね」


陽炎「うわっ・・・・・・逆に気になっちゃいますよ」


雷「誰かアレ持ってきてー」


響「雷、アレじゃ伝わらないんじゃないかな」


雷「大丈夫よ、きっと」


響「・・・・・・意外と適当なんだね」


加賀「これのことかしら?」


雷「あっ、それよそれ! ありがとう加賀さん」


加賀「どういたしまして」


響「アレで分かるものなんだね」


加賀「ええ、まあ。最初の頃はこの子がいろいろ作ってくれていたから」


響「そうなんだ」


雷「みんな適当なものばっかり食べてたんだもん。私がしっかりしたものを作ってあげてなかったら、今頃大変なことになってたわよ」


加賀「・・・・・・否定できないわね」


雷「みんな世話が焼けるんだから」


響「雷って本当はすごいんだね」


雷「本当はって、今までそう思ってなかったの? ひっどーい」


響「ああいや、そういう意味じゃないんだよ」


雷「ふんっ」


響「ごめんよ」


雷「響なんてもう知らないっ」


響「・・・・・・加賀さん、どうすればいいんだろう」


加賀「そうね・・・・・・私がなんとかしてみるわ」


加賀「雷、あなたは本当に頼りになるわ。最初の頃、右も左も分からない提督やみんなのためにいろいろ気を遣ったり、栄養管理なんか頑張ってくれてたことも知ってる」


加賀「あなたがいなければ、今頃大変なことになっていたのは間違いないわ」


雷「加賀さん・・・・・・」


加賀「みんな感謝してるのよ? ただちょっと素直に言えないだけ」


雷「そっか」


加賀「その・・・・・・私も感謝してるのよ。あなたの料理は美味しかったから」


雷「それってご飯作ってくれればいいってこと?」


加賀「そうじゃないわ。あなたの作るものには・・・・・・不思議と温かさを感じたから」


雷「そ、そう。加賀さんに褒められると悪い気はしないわね」


響「雷、その・・・・・・私には言葉が足りなかったみたいだ。ごめん」


雷「いいのよ。加賀さんがいろいろ言ってくれたおかげで、響の言いたいこともなんとなく分かっちゃったから。私の方こそごめんね」


響「ううん。雷は悪くないさ」


雷「そう?」


響「そうだよ。それで・・・・・・仲直りしてくれるかい?」


雷「もちろんよ。これからももっと私に頼ってくれるならね」


響「ああ。雷、頼りにしてるよ」


雷「任せて!」


加賀「良かったわね」


響「うん。加賀さん、ありがとう」


加賀「気にしないでちょうだい。・・・・・・それよりそろそろいいんじゃないかしら?」


響「いいって・・・・・・」


雷「そうね。そろそろできたみたい」


響「あっ、カレー」


加賀「ええ。私はみんなにできたことを伝えてくるわね」


雷「お願いね」


響「雷、盛り付け手伝うよ」


雷「じゃあご飯よそってくれる?」


響「お安い御用さ」











「「「いただきます!」」」


雷「おかわりはまだまだあるからたくさん食べてね」


赤城「美味しいですね」


加賀「そうね。とっても美味しいわ」


蒼龍「なんかお袋の味、って感じだよね」


扶桑「そうね。・・・・・・少しだけ幸せになれた気がするわ」


金剛「ムムッ。雷のカレーがこんなにTastyなんて思わなかったデース! これは負けていられませんネー!」


響「このカレーはいくらでも食べられそうだ」


伊168「雷ちゃんのカレー、久しぶりだねっ」


天龍「そういや確かに久しぶりに食った気がするぜ」


不知火「間宮さんや鳳翔さんが来てから、雷が作らなくて良くなりましたからね」


陽炎「初めて食べたけど、本当に美味しいっ! おかわりっ!」


雷「はーい」


睦月「甘くて美味しいね」


如月「そうね。でももう少し辛い方が如月は好きかな」


大井「意外に辛いもの好きなのね。私はこのくらいがちょうどいいけど」


島風「あ、熱くて速く食べられない・・・・・・」


那珂「カレー美味しいー☆」


赤城「加賀さん」


加賀「はい」


赤城「後でお話があるので、執務室前に来てもらえますか?」


加賀「分かりました。ですが、なぜ執務室前に・・・・・・」


赤城「なんとなくです」


加賀「なんとなく、ですか」


赤城「そうですよ。それより今はこの美味しいカレーを食べましょう? せっかくの温かい料理が冷めてしまいます」


加賀「え、ええ」


加賀(なんとなくで執務室前を選ぶものなのかしら?)


赤城「おかわりお願いします!」


雷「さすが赤城さん、速いわね。はい、おかわりよ」


赤城「ありがとうございます」


加賀(・・・・・・考えても仕方ないわね。今は赤城さんが言った通り、食事を楽しみましょう)


加賀「おかわり」


雷「はーい。どんどん食べてね」











加賀「・・・・・・赤城さん、それで話というのは?」


赤城「加賀さんは提督のことをお慕いしているんですよね?」


加賀「きゅ、急に何を言うんですか・・・・・・!」


赤城「いえ、ちょっとした最後の確認です」


加賀「確認、ですか」


赤城「ええ。その様子だったら恐らく大丈夫ですね」


加賀「・・・・・・何が大丈夫なのか分かりません」


赤城「加賀さんならきっと分かりますよ」


加賀(皆目見当もつかないのですが)


赤城「加賀さん、今から話すことは提督と私以外知らないことです。ですから他言無用だということを覚えていてくださいね」


加賀「分かりました」


赤城「提督が薬を服用していることは知っていますよね?」


加賀「ええ。胃薬という風に聞いているわ」


赤城「表向きにはそうなっていますね」


加賀「表向きには・・・・・・? 本当は違うというの?」


赤城「そうです。あれは胃薬ではなく、本当は抗がん剤なんです」


加賀「・・・・・・え? それはどういう」


赤城「つまり提督はあまり長生きできる身体ではない、ということです」


加賀「そんな・・・・・・馬鹿な」


赤城「事実です」


加賀「では提督はいつ死んでもおかしくないと?」


赤城「そうなります」


加賀「そう、ですか」


赤城「・・・・・・加賀さん、悪いことは言いません。提督のことは諦めた方がいいと思います」


加賀「諦める・・・・・・?」


赤城「そうです。例え提督と一緒になれたとしても、すぐに離れ離れになってしまうかもしれない」


赤城「提督のことをお慕いしているとはいえ、すぐに離れることになってしまうのであれば幸せなど感じられないでしょう」


赤城「むしろ、悲しみしかありません」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


赤城「私はあなたに幸せになってもらいたい。それは皆さんも同じ、だから今言わせてもらいます」


赤城「提督への恋慕は忘れるべきです。それが加賀さん、そして提督のためです」


加賀「忘れる、べき・・・・・・」


赤城「生きていれば、今後も新しい出会いがあります。何も今決めてしまわなくてもいいはず」


赤城「今一度考えなおしてください」


加賀「・・・・・・嫌です」


赤城「なぜ?」


加賀「確かに赤城さんの言う通り、私は幸せな時間を僅かしか過ごせないかもしれません」


加賀「悲しみの方が長く深くなってしまうかもしれません」


加賀「ですが、提督の命が短くても私はあの人の隣に立ちたい」


加賀「最期の時まで、一緒にいて支えてあげたい」


加賀「それが私の望むことだから」


加賀「ですのでたとえ赤城さんの頼みといえど、聞くことはできません」


赤城「・・・・・・そうですか」


加賀「すみません、赤城さん。私はどんなことがあっても提督の傍に居続けると決めていますので」


赤城「ふふっ」


加賀「?」


赤城「いえ、本当に一途に想っているんですね」


加賀「・・・・・・不器用なだけです」


赤城「それが加賀さんのいいところなのかもしれませんね」クスッ


加賀「いいところ、ではないと思うのですが」


赤城「そうですか? 不器用なりに頑張ってきたのが今の加賀さんじゃないですか」


加賀「は、はぁ」


赤城「それに不器用だからみんなにも提督にも好かれているんでしょうね」ボソッ


加賀「今何か言いました?」


赤城「いえ、何も言ってませんよ」


加賀「・・・・・・そうですか」


赤城「それにしても加賀さんからあんな言葉が聞けるとは思いませんでした」


赤城「”私はどんなことがあっても提督の傍に居続けると決めていますので”なんて・・・・・・ストレートな告白ですね」


加賀「そ、それは・・・・・・な、成行きで」カァァァ


赤城「恥ずかしがることありませんよ。その言葉をぜひ提督に伝えるべきです」


加賀「む、無理ですよ・・・・・・」


赤城「大丈夫ですよ、加賀さんなら」


加賀「しかし」


赤城「大丈夫。私が保証します、一航戦の誇りに掛けて」


加賀「・・・・・・赤城さん」


赤城「それに提督の傍にいるのは加賀さんしか考えられませんから」


赤城「さ、もう提督もお戻りになっているはずです。さっきの言葉を伝えてあげてください」


加賀「そ、そんないきなりは・・・・・・! ま、まだ心の準備が」


赤城「こういうことは勢いが大切ですよ。ささっ、ドアを開けて」


加賀「わ、分かりましたからっ! 押さないでください」


赤城「仕方ないですね」


加賀「え、ええ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀(落ち着くのよ。私ならきっとできるはず、赤城さんだって保証してくれたのだから)


加賀「提督」コンコン


加賀「入りますよ?」ガチャ


赤城「頑張ってくださいね、加賀さん」


加賀「失礼しま」


赤城「それとごめんなさい、私・・・・・・いえ、皆はあなたに1つ嘘をつきました。きっとすぐに分かると思いますが・・・・・・許してくださいね」


加賀「赤城さん?」


加賀(嘘とは一体・・・・・・?)


加賀(何だか急に眠く・・・・・・)


赤城「ありがとう、加賀さん。そして、さようなら」


加賀「あ、か・・・・・・ぎさん」











天龍「・・・・・・行ったのか?」


赤城「・・・・・・ええ」


天龍「良かったのか、赤城?」


赤城「もちろんですよ。加賀さんを守れたのなら、悔いはありません」


天龍「そうか」


雷「天龍、赤城さん、ここにいたのね」


響「加賀さんは・・・・・・行ったみたいだね」


金剛「加賀は上手くやれるでしょうカ?」


扶桑「きっと大丈夫よ。加賀さんは強いじゃない・・・・・・そうでしょう?」


赤城「加賀さんは大丈夫です。彼女は誰よりも強いんですから!」











~現在~


「・・・・・・が」


「・・・・・・加賀」


「加賀!」


加賀「・・・・・・ぅ」


「加賀! 目を開けてくれ加賀!」


加賀「・・・・・・てい、とく?」


提督「目が覚めたんだな。良かった、本当に良かった・・・・・・!」


加賀「ここは?」


提督「医務室だよ」


加賀「なぜ医務室に・・・・・・?」


提督「出撃して瀕死の重傷を負ったんだ。それで入渠だけじゃ危ないからって明石たちがここに運んだんだ。・・・・・・覚えてないのか?」


加賀「あっ・・・・・・」


加賀(そう、だ。敵の泊地を攻撃するために出撃して、それで・・・・・・)


加賀「て、提督!」


提督「うぉ! いきなり声を荒げてどうした?」


加賀「赤城さんが、赤城さんたちがまだあの海域に!」


提督「・・・・・・・・・・・・」


加賀「なぜ黙るのですか!? すぐに援軍を送って」


提督「・・・・・・たよ」


加賀「え?」


提督「援軍はすぐ送ったよ。けど・・・・・・着いた時にはもう」


加賀「そんな、はずは」


提督「事実だ。・・・・・・第一艦隊と第二艦隊、どちらもおまえを残してほぼ全滅。赤城は行方不明」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


提督「それに168や島風、陽炎に那珂の救援艦隊も・・・・・・」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


提督「すまない・・・・・・。俺のせいだ」


加賀「提督のせいではありません。・・・・・・あのときの戦場はどんなに素晴らしい指揮官でも、きっとダメだったでしょう」


提督「だが」


加賀「・・・・・・聞きたくありません」


提督「加賀」


加賀「今は・・・・・・一人にしてください。お願いします」


提督「わかった。何かあったら呼んでくれ」


加賀「はい」


提督「・・・・・・・・・・・・」ガチャ


加賀「・・・・・・赤城さん」


加賀(あなたが言っていた嘘とは、このことだったんですか?)


加賀(それともまた別のこと? ・・・・・・教えてください、赤城さん)


加賀「・・・・・・ぅ」


加賀「みんな・・・・・・どうして」











~回想~


雷「電探に反応! これは・・・・・・すごい数よ」


響「後ろからも敵艦隊が出現。どうやら待ち伏せされていたようだね」


金剛「Shit! 圧倒的に不利ネ!」


大井「どうしてこんなにうじゃうじゃいるのよ・・・・・・!」


扶桑「こんなにも敵が大勢・・・・・・不幸だわ」


蒼龍「敵艦載機、来ます!」


加賀「赤城さん、艦載機の発艦が間に合いません! 回避運動を」


赤城「分かっています!」


天龍「チッ! 不知火、睦月、如月、対空砲火用意! 赤城たちの撤退を援護しろ!」


不知火「了解しました」


睦月「睦月、いざ参りますよー」


如月「やるしかないわね」


赤城「天龍さん、一体何を・・・・・・!」


天龍「あれだけの敵の攻撃を全部避けきれるわけないだろ? どれだけやれるか分かんねぇけど、少しくらい数を減らしてやるよ」


加賀「無茶です。あなたが無事でいられる可能性は」


天龍「まあねぇだろうな」


赤城「だったら!」


天龍「でもよ、誰かがやんねぇときっと全滅しちまう」


天龍「おまえらはウチの主力だ。こんなところでくたばってもらったら困るんだよ」


金剛「天龍、Youたちは・・・・・・」


天龍「・・・・・・いいから早くこの海域から撤退しな。ひと暴れしてくっからよぉ」


赤城「・・・・・・天龍さん、ここは任せます」


加賀「赤城さん!」


天龍「おう。任せとけ」


蒼龍「・・・・・・今までお世話になりました」


金剛「天龍、必ず戻ってくるんダヨ」


扶桑「・・・・・・待ってるわ」


加賀「天龍!」


天龍「加賀、おまえも早く行けよ。じゃねぇと巻き込まれちまうぞ」


加賀「あなたを置いていくわけにはいかないわ」


天龍「いいから行けって」


加賀「嫌よ」


天龍「いいから行けって言ってんだろ!」


加賀「」ビクッ


天龍「俺はおまえらを守るためにここに残るんだ。なのにその守りたい奴らにいてもらっても迷惑なんだよ!」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


天龍「なぁ加賀、おまえにも命に代えても守りたい奴くらいいるだろう?」


天龍「俺の場合はおまえらだ。おまえらを守れるなら、この命は惜しくなんかねぇ」


天龍「頼むよ加賀。俺はおまえらを守りたいんだ。だから行ってくれ」


天龍「んで、必ず生き残ってくれ」


加賀「分かり、ました・・・・・・」


天龍「加賀」


加賀「はい」


天龍「みんなのこと、頼むな。特に駆逐艦の奴らのこと、あいつら泣き虫が多いからな」


加賀「ええ。任せてちょうだい」


天龍「ふっ。加賀に任せれば安心だな。・・・・・・それじゃあな」


加賀「・・・・・・ええ。今までありがとう」


加賀「あなたと一緒に戦えて、本当に良かった」


天龍「おう。俺もおまえと戦えて嬉しかったぜ」


加賀「さようなら」


天龍「・・・・・・ああ」


天龍「・・・・・・・・・・・・」


天龍「よし・・・・・・行ったか」


天龍「うっしゃぁっ! 天龍様がテメェらに一泡吹かせてやらぁ!」


天龍「全員まとめて掛かってきやがれ!」









~艦隊壊滅まで4時間~


雷「このっ!」


響「キリがないな・・・・・・」


赤城「二時の方角から魚雷来ます!」


蒼龍「うわっと」


加賀「ギリギリですね」


扶桑「まだあんなに艦載機が・・・・・・」


金剛「このままじゃやられてしまうヨ! どうにかして空母を沈めないと」


赤城「艦載機を発艦させる時間さえあれば・・・・・・!」


不知火「時間を稼げばいいのですね?」


赤城「え、ええ」


不知火「では、ここは不知火たちにお任せを」


睦月「睦月たちがみんなの前で対空砲火を集中させるから」


如月「その間に艦載機を発艦させて」


赤城「ですがそれだと回避が」


不知火「私たちが盾になります」


加賀「ダメよ」


蒼龍「そうだよ! もし攻撃が直撃したら・・・・・・」


不知火「轟沈、するかもしれませんね」


赤城「それが分かっているなら無茶なことは」


不知火「しかし、それでも私たちはやりますよ」


加賀「なっ!」


雷「それなら私と響だって」


睦月「雷ちゃんたちはダメだよ」


響「それはなぜだい?」


如月「如月たち全員がやられちゃったら、誰が潜水艦の警戒をするのかしら?」


雷「っ!」


扶桑「確かに私たちじゃ潜水艦相手には一たまりもないわね」


不知火「だから、ここは私たち3人がやらなければいけません」


不知火「それに・・・・・・このような事態になることはいつも覚悟してきました」


睦月「そうだよ。それに今睦月たちが頑張らなくちゃ、どうなるか分からないよ?」


如月「これが最期になるのだとしても、自分たちの役目をきちんと果たしたいの」


不知火「赤城さん、加賀さん、蒼龍さん。航空戦ではあなたたちが頼りなのです」


不知火「そして、今一番大切なことはこの海域から一刻も早く離脱すること。違いますか?」


赤城「そう、ですね」


不知火「分かってくれましたか?」


蒼龍「・・・・・・うん」


加賀「2人とも!」


不知火「加賀さん、お気遣いありがとうございます」


加賀「不知火、私はあなたたちを」


不知火「大丈夫です」


加賀「何が大丈夫だというの!?」


不知火「加賀さんたちが艦載機を素早く発艦させてくれれば、私たちも自分の身を守ることができます」


加賀「一か八かの賭けのようなものじゃない」


不知火「そうかもしれませんね」


加賀「そんなことであなたたちの命を賭けることはできません」


不知火「ではこれ以上の良い策があるんですか?」


加賀「それは・・・・・・」


大井「加賀さん、諦めてください」


加賀「諦めるなんてできるわけないじゃない・・・・・・!」


赤城「・・・・・・時間がありません。不知火、睦月、如月は前へ」


不知火「了解」


睦月「了解にゃしぃ」


如月「了解よ」


加賀「赤城さん! 私は反対ですっ!」


蒼龍「敵機、二時方向から接近!」


赤城「二時方向へ集中砲火、お願いします」


不知火「お任せを」


赤城「加賀さん、発艦準備を」


加賀「この子たちを見捨てろというのですか!?」


加賀「私たちは何のために鍛錬を積んできたのか、お忘れですか!?」


赤城「忘れたことなど一度もありません」


加賀「なら!」


赤城「ですが、最善の策はこれしかありません。それに敵がもうそこまで迫っています」


加賀「まだ他にも方法は」


赤城「いい加減にしてください加賀さん!」


加賀「っ」


赤城「もう一刻の猶予もありません。早く発艦準備を」


加賀「くっ・・・・・・!」


赤城「不知火、睦月、如月・・・・・・あなたたちの覚悟、受け取りました」


不知火「・・・・・・・・・・・・」


睦月「睦月はこれからもみんなを見守るよ」


如月「そう・・・・・・。それは良かったわ」


赤城「ありがとう」


蒼龍「攻撃隊、発艦はじめっ!」


赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」


加賀「・・・・・・っ」


加賀「ここは譲れません」


大井「敵の雷撃、来ます! 目標は・・・・・・加賀さん!」


不知火「そうはさせません!」


加賀「不知火!」


不知火「うっ!」小破


不知火「大丈夫です。不知火はこんなもので、沈みません。それよりも早く発艦を!」


赤城「第二次攻撃隊、続いて発艦!」


蒼龍「お願い! みんなを守って!」


加賀「・・・・・・敵の艦載機を一機残らず駆逐しなさい。みんな優秀な子たちなんですから」


大井「敵の砲撃を確認! こちらも射程距離に入りました!」


金剛「ようやく私たちの出番ネ! 撃ちます! Fire!」


扶桑「主砲、副砲、撃てぇ!」


大井「九三式酸素魚雷やっちゃってよ!」


睦月「にゃっ!? こ、この程度ならまだっ!」中破


蒼龍「睦月ちゃん! 大丈夫!?」


睦月「へ、平気だよ。まだ睦月は・・・・・・やれる!」


赤城「敵空母に攻撃を集中させて!」


加賀「鎧袖一触よ。心配いらないわ」


蒼龍「もちろんです。対空見張りも厳として。よろしくねっ!」


大井「前方に戦艦を主とした水上打撃艦隊が展開!」


雷「ソナーに反応があるわ!」


響「近くに潜水艦が迫ってきているようだ」


不知火「右方向から雷撃が来ています!」


赤城「回避!」


金剛「間に合わな」


如月「やらせないわ!」


睦月「皆を守るのは・・・・・・睦月たちの役目だよっ!」


「「きゃあああああ!!」」


赤城「如月ちゃん! 睦月ちゃん!」


如月「あ、かぎさん・・・・・・私たちは、もう・・・・・・ダメ、みたい」


睦月「え、えへへ・・・・・・睦月、頑張った、よね?」


加賀「まだよ、もう少しで抜けられるわ! それまで頑張りなさい!」


赤城「加賀さん」フルフル


加賀「そんな・・・・・・!」


赤城「あなたたちは本当によくやってくれたわ」


赤城「心から感謝します。ありがとう」


如月「そう・・・・・・。なら、良かったわ」


睦月「皆、ごめんね? 睦月たち、先に逝くね」


如月「如月のこと、忘れない・・・・・・でね」轟沈


睦月「少しは・・・・・・役に・・・・・・立てたのか・・・・・・にゃ・・・・・・」轟沈


蒼龍「・・・・・・ありがとうね」


扶桑「あなたたいのこと、忘れないわ」


金剛「仇は必ずとるヨ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


大井「敵の艦載機が徐々に減りつつあるわ」


不知火「今のうちにあそこを突破しましょう」


雷「急がなくちゃね」


響「敵艦隊が前方に集結中。あれを突破するのには、少々骨が折れそうだ」


赤城「それでも、行くしかありません」


赤城「背後の艦隊も徐々に迫ってきているはず。長居は無用です」


「「「了解」」」


赤城「行きましょう。ここから生還するためにも」









~艦隊壊滅まで3時間45分~


蒼龍「至近弾!」


赤城「あの戦艦を狙って! 攻撃開始!」


金剛「あぁあっ!」小破


大井「砲撃が激しいわ!」


扶桑「伊勢、日向には・・・・・・負けたくないの・・・・・・!」


雷「いったぁ~い!」小破


加賀「後方からも砲撃が!」


響「くっ・・・・・・」小破


不知火「ぐっ!? 不知火を・・・・・・怒らせたわね・・・・・・!」大破


蒼龍「戦艦撃破って飛行甲板に被弾!? やだ、誘爆しちゃう!」小破


赤城「装備転換を急いで!」


大井「このままじゃ突破できないわ!」


加賀「敵重巡を撃破したわ!」


金剛「こうなったら仕方ないデース! 赤城、ここは私たちに任せて先に行くデース!」


赤城「しかし、まだ敵艦隊が」


大井「私に任せて! 突破口を開くわ!」


扶桑「手伝うわ」


大井「九三式酸素魚雷、全門斉射!」


扶桑「主砲用意! 目標、前方の敵艦隊! 撃てぇー!」


不知火「敵の陣形が乱れたようです!」


金剛「今のうちデース!」


赤城「金剛さん、ここは任せます!」


金剛「任せるネ!」


加賀「・・・・・・必ず戻ってきなさい」


大井「もちろんよ。北上さんを置いて逝けるわけないじゃない」


雷「すぐ援軍を連れて来てあげるわ!」


不知火「期待します」


響「・・・・・・スパシーバ」


金剛「振り返っちゃNo! なんだからネ!」ブンブン









~艦隊壊滅まで3時間35分~


大井「金剛さん! 敵が来ます!」


金剛「Wow! たくさん来ちゃってるネ」


不知火「不知火は最期の時まで、敵を撃ち続けてみせます」


扶桑「西村艦隊の力・・・・・・今こそ見せてあげるわ・・・・・・!」


不知火「はっ! 敵艦載機、直上!」


金剛「Shit! 油断したネ!」


大井「迎撃間に合いません!」


「やらせませんよっ!」


扶桑「蒼龍さん!?」


蒼龍「皆さん、格好つけすぎですよ」


金剛「蒼龍!? どうして残っているんデス!?」


蒼龍「もちろん、皆さんと同じで足止めのためですよ?」


不知火「しかし蒼龍さんはまだ」


蒼龍「いいんです」


大井「蒼龍さん・・・・・・」


蒼龍「覚悟はできていますし、それに加賀さんや赤城さんを無事に帰すことができるなら、この命賭けても構いません」


金剛「皆さん、諦めちゃダメデース」


金剛「最後の最後まで諦めなければ、きっと神様もなんとかしてくれるはずデース!」


不知火「前向きですね」


大井「そうね。この状況で生きて戻れるなんて思えないけど・・・・・・」


扶桑「でも、なんだか私たちならやれる・・・・・・。そんな気がするわ」


蒼龍「気がする、じゃなくてやれますよ」


蒼龍「だって、皆同じ想いでここに残って戦うんですから」


金剛「蒼龍の言う通りネ!」


金剛「加賀たちのためにもここから先は一歩も通させないヨ!」


金剛「皆さん、ついて来て下さいネー!」


不知火「了解しました」


大井「砲雷撃戦、始めます!」


扶桑「最期の時まで、戦います」


蒼龍「第一機動艦隊の栄光、最期の時まで決してゆるぎません!」


金剛「全砲門! Fire!」









~艦隊壊滅まで3時間25分~


赤城「そろそろ無線が通じるはず。加賀さん、提督に状況報告をお願いします」


加賀「分かりました」


赤城「雷ちゃんと響ちゃんは敵潜水艦を警戒して。そろそろ仕掛けてくるはずです」


雷「分かったわ」


響「了解」


赤城「蒼龍さんは私と一緒に付近を警戒してください」


雷「赤城さん、蒼龍さんがいないわ!」


赤城「そんな・・・・・・さっきまですぐ傍にいたはず!」


赤城「・・・・・・まさか金剛さんたちと一緒に残って?」


響「その可能性は高いね」


赤城「蒼龍さん・・・・・・」


加賀「赤城さん、提督と連絡が取れました。今から支援艦隊をこちらに向かわせるそうです」


赤城「分かりました。支援艦隊が到着するまで、警戒を怠らないように」


「「「了解」」」


赤城「支援艦隊と合流次第、金剛さんたちを救出しに戻ります」


加賀「ところで蒼龍の姿が見えませんが」


赤城「蒼龍さんは恐らく、金剛さんたちと一緒に」


加賀「なっ・・・・・・!?」


赤城「きっと何か考えがあるんでしょう」


加賀「考えって・・・・・・あんな状況下で作戦など意味が」


赤城「ない、とは言い切れません」


加賀「赤城さんは・・・・・・いえ、なんでもありません」


赤城「加賀さん、言いたいことは分かっています。私だってそんな楽観的な予想ができるほど、今の状況が楽なものだとは思いません」


赤城「ですが、信じるしかありません。それが捨身で立ち向かっている子たちへ私たちができる精一杯です」


加賀「そう、ですね・・・・・・」


雷「ソナーに反応があるわ!」


響「敵潜水艦がこちらに集中してきているようだ」


赤城「やはり来ましたか」


雷「このままじゃ包囲されるわ!」


赤城「単縦陣でこの場から離脱します! 私についてきて!」


響「了解」


雷「分かったわ」


加賀「赤城さん、悪い知らせです。支援艦隊が多数の敵水雷戦隊と接敵、足止めを受けているそうです」


赤城「くっ・・・・・・! こうなったらこちらから合流しに行くしかありませんね」


雷「でもこのままじゃ、敵も引き連れていっちゃうわ」


響「・・・・・・ここは任せて。3人は移動を」


雷「ダメよ響! 1人じゃ危ないわ!」


加賀「これ以上仲間を置いてはいけません」


響「大丈夫だよ雷、加賀さん。このくらいの敵なら私の敵じゃない」


雷「でも!」


響「心配しないで。不死鳥の名は伊達じゃない。必ず追いかける」


赤城「・・・・・・敵潜水艦の殲滅、お願いしますね」


加賀「私も残ります」


加賀「効率よく敵を殲滅するには、囮が必要よ」


赤城「加賀さん・・・・・・」


響「ダメだよ」


響「そんなことで加賀さんを危険な目に遭わせたくない」


加賀「ですが、皆のためにも」


響「それでもダメだよ」


加賀「なぜ・・・・・・!」


響「加賀さんがいても意味がないし、それに邪魔にしかならないからね」


加賀「私が邪魔だというの? 笑わせないでちょうだい」


雷「ちょっと響、言い過ぎよ!」


響「事実を言っただけだよ」


加賀「頭にきました・・・・・・!」


赤城「加賀さん、落ち着いて。響ちゃんの言う通り、私たち空母じゃ残っても意味がありません」


加賀「そんなこと分かっています!」


加賀「しかしだからと言って1人だけここに残していくわけには」


響「いいさ。1人は慣れっこだよ」


響「それに誰かがやらないといけないことなんだ」


響「それがたまたま私だっただけのことさ」


雷「響・・・・・・」


加賀「どうして・・・・・・こんなことに」


響「分からないさ。ただ運がなかったんだろうね」


加賀「そんなことで割り切れるわけないでしょう」


響「割り切れない、か。そうかもしれないね」


響「でもここは戦場なんだ。加賀さんだってよく分かってるんじゃないかい?」


加賀「それは・・・・・・」


響「割り切れないことでも、割り切らなくちゃいけない」


響「それが戦争ってものだよ」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


響「敵が包囲を完成させつつあるね。これ以上はここにいたら危ない」


響「雷、2人のこと頼んだよ」


雷「ええ、任せて! 響もここは任せるわ」


響「うん、任せて」


雷「今度は、必ず戻ってくるから・・・・・・待ってて」


響「・・・・・・分かったよ」


赤城「行きましょう、加賀さん」


加賀「・・・・・・何としてでも生き残りなさい」


響「・・・・・・もちろんさ」


赤城「響、ここはあなたに任せます」


響「了解」


赤城「最後のときまで、諦めないように。いいですね?」


響「了解」


赤城「・・・・・・急いでここを離脱します。目標は支援艦隊との合流、全速力で移動開始!」


加賀「了解」


雷「分かったわ」


響「・・・・・・・・・・・・」


響「・・・・・・最期のときまで、か」


響「諦めたことなんて一度もないよ。それに今度こそ、皆を守ることができるんだ」


響「例え朽ちることになっても、私は満足さ」


響「・・・・・・さて、ここから先は通さないよ」


響「絶対に守り通してみせる。・・・・・・”信頼”という名に懸けてね」









~艦隊壊滅まで3時間40分~


那珂「ファンの皆が一杯で、那珂ちゃん困っちゃうな~」


陽炎「ふざけてる場合じゃないですよっ」


島風「もうっ速く進みたいのにー!」


神通「敵が・・・・・・多すぎますね」


曙「足止めするには十分な数よね」


伊168「どうにかして突破しないと」


神通「っ! 敵艦載機が接近!」


陽炎「空母がいるのっ!?」


曙「冗談じゃないわ!」


島風「オウッ!?」


那珂「空母は那珂ちゃんと島風ちゃんに任せて! 皆は他をやっちゃって」


伊168「分かったわ!」


島風「パパッとやっつけてくるね!」


神通「那珂ちゃん、大丈夫?」


那珂「平気平気。那珂ちゃん、何でもできちゃうんだから」


神通「それなら・・・・・・いいんだけど」


那珂「もうっ・・・・・・神通ちゃんは心配性なんだから。それじゃ那珂ちゃん、行ってきまーす」


神通「い、いってらっしゃい」


陽炎「本当に大丈夫なのかなぁ」


曙「アンタ、那珂のこと信用してないの?」


陽炎「そういうわけじゃ・・・・・・ないけど」


曙「大丈夫よ。何だかんだふざけてるように見えるけど、あれで結構すごいんだから」









~艦隊壊滅まで3時間30分~


那珂「艦載機はあっちの方から来たから・・・・・・空母はそう遠くないはず」


島風「早く倒して皆のところに戻ろうよ」


那珂「そうだね。っと艦載機がこっちに向かってくるよ」


島風「見えてる!」


那珂「よぉし、那珂ちゃん張り切って行っきまーす!」


島風「速さなら誰にも負けないんだから!」


那珂「来るよ島風ちゃん!」


島風「こんなの余裕!」


那珂「艦爆が中心の編隊みたい、至近弾に注意して!」


島風「島風には当たらないから大丈夫!」


那珂「すごい自信だねー。那珂ちゃんも負けてられないなー」


島風「ふふーん。速さで勝てると思わないでね!」


那珂「第二波!」


島風「おそいったら、おっそーい」


那珂「続けて第三波が来るよ!」


島風「私には誰も追いつけないよ!」


那珂「やーん。那珂ちゃんがアイドルだからって、サイン欲しさに集まってきてもらっても困っちゃうなー」


島風「絶対違うと思うけど」ボソッ


那珂「そういうのは事務所を通してねー」


島風「空母はっけーん!」


那珂「いよいよ那珂ちゃんのライブの時間だね」


島風「ライブ・・・・・・?」


那珂「今日は島風ちゃんも一緒に楽しもう?」


島風「う、うん」


那珂「ファンの皆、いつもありがとー! 今日も那珂ちゃんがいっぱい頑張るから、楽しんでいってねー!」


島風「オウッ!?」


島風「空母を一撃で沈めてるし・・・・・・」


那珂「ほらほら。島風ちゃんボーっとしてたら狙われちゃうよ?」


島風「あっ、はい」









=艦隊壊滅まで3時間10分~


曙「もうっ、どんだけ湧いてくんのよ!」


神通「キリがない・・・・・・」


陽炎「そろそろ弾薬がなくなりそう・・・・・・!」


神通「もう少しです。もう少しすれば・・・・・・きっと」


曙「敵艦載機、直上!」


陽炎「神通さん、危ない!」


神通「避けきれない・・・・・・!?」


「鎧袖一触よ。心配いらないわ」


神通「この声は・・・・・・加賀さん!」


加賀「どうやら手伝いが必要なようね」


神通「助かりました加賀さん」


加賀「当然のことをしたまでよ」


赤城「皆さん、大丈夫でしたか?」


曙「ええ。なんとかね」


陽炎「助かりました。ありがとうございます」


雷「無事で良かったわ」


伊168「ぷはっ。加賀さんたち、無事だったのねっ!」


加賀「ええ。あなたも無事なようね」


伊168「なんとかね。それよりも那珂さんと島風ちゃんが」


赤城「あの2人がどうかしましたか?」


神通「別働隊の空母を叩くため別行動になってしまって・・・・・・」


赤城「まだ空母がこの海域にいるなんて・・・・・・早く那珂たちと合流しなければいけませんね」


加賀「赤城さん、敵の主力艦隊がこれほど存在していることは異常です。これから何が起きるか分かりません。戦力の確保を急いだ方が賢明かと」


赤城「そうですね。神通さん、後続の応援艦隊はどのくらいで到着するか分かりますか?」


神通「恐らく・・・・・・20分は掛かるかと」


赤城「20分ですか」


加賀「現段階の状況はかなり劣勢です。それに敵がまだこの辺りに潜んでいるでしょうし・・・・・・どうしますか赤城さん」


赤城「・・・・・・・・・・・・」


赤城「仕方ありません、二手に分かれましょう。私と雷ちゃんで那珂たちとの合流を試みます」


赤城「加賀さんと神通さんたちは響ちゃんたちとの合流を目指してください」


加賀「分かりました」


神通「了解です」


赤城「合流出来次第、再びここに戻って待機、増援を待ちます」


赤城「では雷ちゃん、行きましょう」


雷「分かったわ。・・・・・・加賀さん、響のことお願いするわ」


加賀「任せてちょうだい。あなたも赤城さんのことを頼みます」


雷「任せて」


赤城「では後ほど」


加賀「・・・・・・私たちも急ぎましょう」


神通「そうですね」


陽炎「みんな、きっと無事よね?」


伊168「きっと・・・・・・大丈夫よ」


曙「・・・・・・そうだといいけど」









~艦隊壊滅まで3時間10分~


金剛「そろそろ弾薬が尽きそうネ・・・・・・!」中破


大井「九時方向に敵の増援!」大破


扶桑「敵はまだいるというの・・・・・・?」中破


蒼龍「もう艦載機が・・・・・・!」中破


大井「二時方向から魚雷接近!」


金剛「回避運動!」


扶桑「ギリギリ間に合わない・・・・・・!」


蒼龍「扶桑さん、危ない!」


蒼龍「きゃあっ!」


大井「蒼龍さん!」


扶桑「蒼龍さん、どうして・・・・・・!?」


蒼龍「扶桑さん、無事? 良かったぁ・・・・・・」


扶桑「良くなんてないわ・・・・・・! どうして私のことを庇ったり」


蒼龍「私に、できることは・・・・・・もうそれくらいしか、なかったから・・・・・・かな?」


扶桑「そんな・・・・・・あなたなら他にも」


蒼龍「無理だよ・・・・・・。艦載機が飛ばせ、ない空母なんて・・・・・・ただの的、なんだから」


扶桑「それでも・・・・・・!」


蒼龍「いいの・・・・・・。最期に、誰かを守れたなら・・・・・・私はそれで、いいの」


蒼龍「ああ・・・・・・。飛行甲板の火、消えないね・・・・・・」


扶桑「蒼龍さん、ダメよ! まだ、まだあなたはやれることがたくさんあるはずよ・・・・・・!」


蒼龍「扶桑、さん・・・・・・ごめん」轟沈


扶桑「蒼龍さん! しっかりして! 蒼龍さん!」


金剛「扶桑! 何をしているネ! 早く戦うネ!」


大井「金剛さん! あなたは・・・・・・!」


扶桑「・・・・・・いいのよ、大井さん」


大井「でも・・・・・・!」


扶桑「いいの・・・・・・。蒼龍さんのためにも、私は戦わないといけないんだから」


大井「扶桑さん・・・・・・」


扶桑「戦艦扶桑、この身が朽ち果てるまで最期の時まで・・・・・・戦い続けるわ」


金剛(Sorry扶桑・・・・・・。本当は私ダッテこんなこと言いたくないネ・・・・・・)


金剛(でも今は悲しむことよりも・・・・・・生き残るために戦うことの方が大事ネ)


金剛(蒼龍、こんな冷たい私のことを恨んでくれても構わないデース)


金剛(ケド・・・・・・Youのためにもここから生きて帰りマース)


金剛「それが・・・・・・私たちにできる精一杯ネ! 全砲門、Fire!」









~艦隊壊滅まで3時間22分~


天龍「弾薬なし、機関部損傷甚大・・・・・・ここまでか」大破


天龍「ったく、とことんツイてない・・・・・・1日だったぜ」


天龍「・・・・・・・・・・・・」


天龍「でもまあ・・・・・・満足は、できたな」


天龍「最期の時まで・・・・・・戦って戦って戦い抜けたし、悔いはねぇ」


天龍(それにアイツらも守れたしな・・・・・・)


戦艦タ級「忌々シイ艦娘メ・・・・・・! タッタ一隻ノザコ相手ニココマデ苦戦スルトハ・・・・・・」


天龍「雑魚とは・・・・・・言ってくれる、じゃねぇか」


戦艦タ級「コイツ、マダ生キテイルノカ」


天龍「当たり、前だろう? 世界水準・・・・・・軽く超えてる、からな」


戦艦タ級「・・・・・・シブトイ奴メ」


天龍「ハッ! おまえら深海棲艦も、しぶといじゃねぇえか」


戦艦タ級「・・・・・・マアイイ。ドウセ貴様ハココデ沈ム運命ダ」


天龍「だろう、な・・・・・・」


戦艦タ級「沈ムガイイ、軽巡」


天龍(身体がもう・・・・・・動かねぇ、か)


天龍「チッ・・・・・・」


天龍(これじゃ前にも後にも進めねえなあ・・・・・・)


天龍「龍田・・・・・・悪い・・・・・・先に逝くぜ・・・・・・」


天龍(加賀たち・・・・・・無事に、逃げられたか・・・・・・しんぱ)轟沈


戦艦タ級「動ケル者ヲ集メロ。スグニ残ル艦娘共ヲ追ウゾ」









~艦隊壊滅まで3時間07分~


島風「敵空母、全滅させちゃった」


那珂「皆、今日はありがと~!」


島風「・・・・・・・・・・・・」


那珂「それじゃ、神通ちゃんたちのとこに戻ろっか」


島風「そ、そうだね」


那珂「島風ちゃん、顔が引き攣ってるよ? ほら、笑顔笑顔」


島風「う、うん」


那珂「それで島風ちゃん」


島風「なんですか?」


那珂「那珂ちゃんたちってどの方角から来たんだっけ?」


島風「私が覚えてるわけないじゃないですか」


那珂「はっ・・・・・・! ということは那珂ちゃんたち、迷子になっちゃったの!?」


島風「迷子は大袈裟なんじゃ・・・・・・」


那珂「どうしよう! 早く神通ちゃんたちと合流しないとマズいよぉ」


島風「確かに困っちゃいますね・・・・・・主に私が」ボソッ


那珂「島風ちゃん、何かいい案ない?」


島風「とりあえず進めばいいんじゃないですか?」


那珂「あ~。やっぱりそれしかないよね」


島風「というわけで早く行きましょうよー」


那珂「そうだね。とりあえずあっちに行こっか」


島風「はーい」









~艦隊壊滅まで3時間~


加賀「そろそろのはずよ。気を引き締めてちょうだい」


神通「了解しました」


曙「陽炎、いつでも戦えるようにしときなさい」


陽炎「りょ、了解」


加賀「あなたも潜航しておきなさい」


伊168「分かったわ」


神通「雲行きが怪しくなってきましたね」


加賀「そうね」


神通「艦載機を発艦させて、予め雲の上で待機させた方がいいのではないでしょうか?」


神通「敵艦載機からの奇襲を受ける可能性を減らすためにも、どうかご一考を」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀「確かにあなたの言う通りね。念のため、艦戦の子たちに雲の上で待機してもらうわ」


神通「ありがとうございます」


加賀「礼を言う必要はないわ。・・・・・・あなたたち、お願いね。雲の上に出て奇襲に警戒して頂戴」


曙「それで、私たちはどうすればいいの?」


神通「あなたたちは対空警戒と対潜警戒をお願いします」


曙「了解」


陽炎「わ、わかりましたっ」


加賀「そういえば陽炎、だったかしら?」


陽炎「は、はいっ」


加賀「あなたと作戦行動を共にするのは初めてね。私は航空母艦加賀よ」


陽炎「か、陽炎型駆逐艦の陽炎ですっ。加賀さんのような方とご一緒出来て嬉しいですっ」


加賀「そう」


陽炎「あ、あの・・・・・・それで」


加賀「お喋りはそこまでにしなさい。ここは戦場、一瞬の油断が命取りになるわ。警戒を怠らないように」


陽炎「は、はいっ。すみませんでした・・・・・・」


曙「そんな落ち込まない。帰ったらいくらでも話ができるわよ」


曙「それに加賀さんもそこまで怒ってるわけじゃないんだし」


陽炎「そ、そうなの?」


曙「そうよ」


神通「陽炎ちゃんはまだ鎮守府に来て日が浅いものね」


神通「それに加賀さんと一緒に戦ったこともないみたいだから・・・・・・よく知らなくても仕方ないわ」


陽炎「あの・・・・・・加賀さんはどのような人なんですか?」


曙「まあ・・・・・・一言で言えば”不器用”かしらね」


陽炎「本当に一言なんだ・・・・・・」


神通「でも、いつも私たち皆のことを考えてくれているんですよ」クスッ


陽炎「そうなんですか」


曙「まあいつも言い方とかがキツいから誤解されやすいんだけどね」


陽炎「へえ」


加賀「見えたわ。響は・・・・・・どうやら無事のようね」


神通「さて、ここからは私語は厳禁。集中していきましょう」


曙「ええ、そうね。助けに来たのに逆にやられるなんて、冗談にならないもの」


陽炎「私も・・・・・・頑張らなくちゃ」









~艦隊壊滅まで2時間52分~


響「ソナーに反応なし・・・・・・。ふぅ」


加賀「無事なようね」


響「加賀さんか。なんとか終わらせたよ」


加賀「そう。・・・・・・よくやってくれたわ」


響「大丈夫だよ。私はそう簡単に沈まない」


神通「なんとか無事に合流できましたね」


加賀「ええ。このまま金剛たちとも合流できればいいのだけど」


曙「それなら急いだ方がいいんじゃない? 結構時間が経っちゃってるし」


響「そうだね。きっと皆まだ粘っているはず。急ごう」


加賀「そうね。急ぎましょう」


神通「陽炎ちゃん、行きますよ」


陽炎「えっ、あ、はい」


加賀「・・・・・・何か気になることでも?」


陽炎「あ、その・・・・・・一瞬、向こうの空に機影が」


神通「マズいですね・・・・・・。各自戦闘隊形に移行してください! 陣形は単縦陣で行きます」


陽炎「りょ、了解!」


曙「分かったわ」


響「続けて仕掛けてくるなんて・・・・・・敵はどれだけいるんだか」


加賀「考えるだけ無駄よ。このまま金剛たちのいるであろう海域まで進軍します」


神通「先頭は私が行きます。最後尾は曙ちゃん、お願いします」


曙「安心して後ろは任せなさい」


神通「私の後ろから順番に響ちゃん、加賀さん、陽炎ちゃんがついてください」


響「了解した」


加賀「ええ、あなたの指示に従うわ」


陽炎「は、はいっ!」


神通「何があっても落ち着いて行動するように。では突撃します」


加賀「1時方向に敵艦隊を確認したわ。・・・・・・その後ろにももう一艦隊いるようね」


神通「砲雷撃戦の用意を」


加賀「艦載機で攻撃を仕掛けるわ。鎧袖一触よ。心配しないで」


加賀「・・・・・・轟沈3、大破2を確認したわ」


神通「さすがですね」


伊168「ぷはっ。無傷だった重巡を沈めたわ!」


加賀「残りは任せます。私はもう一艦隊に攻撃を仕掛けるので」


伊168「私も加賀さんについて行くわ」


加賀「そう。お願いするわ」


伊168「任せといて。神通さん、後はよろしくお願いしますっ」


神通「分かりました。皆さん、行きますよ」


響「了解。さて、やりますか」


陽炎「はいっ! 砲雷撃戦、用意!」


曙「ふふん、そう来なくっちゃね」









~艦隊壊滅まで3時間~


赤城「那珂さんたちの姿、なかなか見えませんね」


雷「そうね。そろそろ見えてもいいと思うんだけど・・・・・・」


赤城「もう少し先の方かもしれませんね。急ぎましょう」


雷「ええ」


赤城「・・・・・・響さんのことが心配ですか?」


雷「えっ、いや、その・・・・・・うん」


赤城「大丈夫ですよ。響ちゃんは潜水艦相手の戦い方をよく心得ていますし、それに加賀さんたちが向かったんです」


赤城「心配せずとも無事に合流を果たしてると思います」


雷「そ、そうよね! 響がそう簡単にやられるわけないわよね!」


雷「よし! それなら私も早く那珂さんたちと合流しないとね」


赤城「そうですね・・・・・・っ!」


雷「赤城さん? どうかしたの?」


赤城「・・・・・・敵です。雷ちゃん、砲撃戦の用意を」


雷「分かったわ」


赤城「仕掛けます。・・・・・・第一次攻撃隊、発艦してください!」









~艦隊壊滅まで2時間30分~


加賀「敵艦隊、全て片付けたわね」


伊168「そうねっ。まあイムヤたちにかかればこれくらい余裕ね」


加賀「鎧袖一触ね」


神通「加賀さん、大丈夫ですか?」


加賀「ええ。何も問題はないわ」


曙「このくらいの敵なら余裕ね」


響「そうだね。私たちの敵ではない」


陽炎「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・!」


神通「陽炎ちゃん、大丈夫?」


陽炎「は、はいっ・・・・・・なんとか・・・・・・」


伊168「息かなり上がってるけど、疲れちゃった?」


陽炎「す、少しだけ・・・・・・」


加賀「・・・・・・この程度の戦闘で疲れるようじゃ、まだまだ半人前ね」


陽炎「す、すみません」


神通「大丈夫。訓練を積めば、一人前として十分に戦えます」


陽炎「は、はいっ」


曙「しかし、さっきのは雑魚ばっかりだったわね」


加賀「・・・・・・確かにその通りね」


伊168「何か別の目的があったんじゃないかな?」


加賀「その可能性は高いわね」


神通「時間稼ぎ、でしょうか」


響「敵もなかなかやるようになった、ということか」


加賀「だとしたら、まだ金剛たちは戦っているということね」


伊168「それなら急がなくちゃねっ」


神通「そうですね。支援艦隊もそろそろこの海域へと到着すると思います」


曙「早いとこ合流したいものね」


加賀「ええ。・・・・・・神通、響たちを連れて先行してちょうだい」


神通「分かりました。加賀さんはどうされるのですか?」


加賀「私は陽炎と少しここで待機するわ」


陽炎「わ、私は大丈夫ですっ! さ、先を急ぎましょう」


加賀「その状態で大丈夫なんて、笑わせないでちょうだい」


陽炎「っ!」


加賀「そんな状態のあなたを連れて行っても足手まといにしかならないわ」


響「そうだね。陽炎、君は少し休んだ方がいい」


陽炎「で、でもっ! それじゃ金剛さんたちが!」


加賀「いいから少し冷静になりなさい。それともここで無駄に言い争いを延々していたいのかしら?」


陽炎「そ、そんなつもりは・・・・・・」


加賀「分かったら大人しく指示に従いなさい」


陽炎「・・・・・・はい」


神通「・・・・・・では参ります」


曙「了解よ」


伊168「それじゃ加賀さん、早く来てねっ」


響「気を付けて」


加賀「ええ。なるべく早めに合流するわ」


陽炎「・・・・・・すみません」


加賀「・・・・・・何を謝っているの?」


陽炎「私が・・・・・・未熟なばっかりに、迷惑を掛けてしまって・・・・・・」


加賀「・・・・・・そうね。あなたはまだまだ未熟。本来はまだ戦場に立つべきではないわね」


陽炎「そう、ですよね・・・・・・」


加賀「でも、仲間のために必死に何かを成し遂げようとする姿は立派なものよ。それこそ私に負けないくらい」


陽炎「えっ」


加賀「あなたはこれから先、前を進むべき子よ。こんな場所で焦って朽ちる必要なんてないわ」


加賀「今は半人前以下だけれど、いつか私を超えることができる。そのためにも今は冷静に行動しなさい」


加賀「・・・・・・あなたが焦って行動したところで、どうこうなるような問題じゃないのだから」


陽炎「加賀さん・・・・・・」


加賀「分かったら頭を冷やして少し休みなさい。集中を切らしてしまえば一瞬で命を落とすことになるのだから」


陽炎「はいっ」


陽炎「加賀さんがどうして皆さんに親しまれてるのか、少しだけですが分かった気がします」ボソッ


加賀「・・・・・・何か言ったかしら?」


陽炎「何も言ってませんよ」ニコッ


加賀「そう・・・・・・」


加賀「・・・・・・・・・・・・」


加賀「陽炎、あなたは必ず生きて帰らせます。この先の未来のためにも・・・・・・」ボソッ









~艦隊壊滅まで2時間44分~


赤城「12時に敵駆逐艦!」


雷「分かったわ! 赤城さん、3時の方角から雷撃!」


赤城「大丈夫。このくらい回避できるわ!」


赤城「艦爆の皆さん、2時にいる軽巡へ攻撃お願いします」


雷「酸素魚雷、ってー!」


赤城「くっ・・・・・・! これでは那珂さんと島風ちゃんに合流できませんね」


雷「もうっ! しつこいわね!」


赤城「4時方向に新たな艦影!」


赤城「艦攻の皆さん、攻撃開始!」


雷「酸素魚雷命中! 駆逐艦を撃沈!」


赤城「っ! 艦攻隊、攻撃中止! 攻撃をしないで!」


雷「攻撃をやめるの!? 敵が接近しちゃうわ」


赤城「あれは敵ではありません! 那珂さんと島風ちゃんです!」


雷「やっと見つけたわ!」


那珂「ごめんね~。遅くなっちゃった☆」


島風「だから、あっちじゃないって言ったのに・・・・・・」


那珂「ん?」


島風「な、なんでもないです・・・・・・」


赤城「那珂さん、無事で何よりです」


雷「島風もよく無事だったわね」


那珂「那珂ちゃんはアイドルだから、こんなところでやられちゃったりはしないんだよ」


島風「あんな遅い敵に私がやられるわけないもん」


赤城「・・・・・・とにかく、ここに用はもうありません。急いで離脱しましょう」


那珂「そうだね。ファンとの交流も大事だけど、皆と合流する方が大切だもんね☆」


島風「それじゃあ早く行こうよー! あんまり遅いと置いていっちゃうんだから」


雷「もう勝手に進もうとしないの」


島風「えー」


赤城「それでは加賀さんたちとの合流を目指します。皆さん、私に続いてください」


那珂「は~い」


雷「分かったわ。ほら、行くわよ島風」


島風「おうっ!?」









~艦隊壊滅まで2時間37分~


金剛「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・!」


扶桑「・・・・・・不幸、ね」


大井「まだ・・・・・・やれる、わ・・・・・・!」


戦艦タ級「ナンナンダ、コノ艦娘タチハ?」


戦艦タ級「ドウシテソノ身体デ立ッテイラレル?」


金剛「そんな、こと・・・・・・私にも分からない、デース・・・・・・」


金剛「気を抜いたら・・・・・・すぐにでも、轟沈するかもしれない、ネ」


戦艦タ級「ナラバサッサト沈メ。貴様タチノ相手ヲシテイル時間ナドナイ」


戦艦タ級「全軍、進軍ダ」


金剛「行かせ・・・・・・ないネ!」


駆逐艦イ級「!?」小破


戦艦タ級「ナンダト・・・・・・!? ドコニソンナ力ガ残ッテイル!?」


扶桑「さぁ・・・・・・どこかしら」


大井「分かり、ませんね・・・・・・」


駆逐艦イ級「」撃破


軽巡ツ級「!?」中破


戦艦タ級「フザケルナ! 死ニカケノ艦娘風情ガッ!」


金剛「死にかけ・・・・・・確かに、そうかもネ」


扶桑「でも・・・・・・死にかけだからと言って」


大井「戦えない、なんてことは・・・・・・ないわ!」


戦艦タ級「邪魔ナ艦娘メ・・・・・・! 今スグ奴ラヲ沈メロ!」









~艦隊壊滅まで2時間44分~


神通「・・・・・・見えました!」


曙「バカみたいに敵がいるわね」


響「敵の主力だろう。戦艦や重巡がかなりいるみたいだ」


神通「そうですね。真正面からやり合うには危険過ぎる」


伊168「けど金剛さんたちを助けないと」


曙「分かってるわ。あれの半分くらい誘導できたらいいんだけど」


響「・・・・・・囮が必要みたいだ」


伊168「だったら私がやるねっ」


神通「イムヤちゃん・・・・・・」


伊168「大丈夫だって神通さん。私は潜水艦よ? 簡単にやられたりしないわ」


響「そうかもしれない。でも敵には駆逐艦や軽巡もいる」


曙「そうよ! 集中狙いされちゃったら・・・・・・」


伊168「大丈夫、心配しないで」


神通「しかし・・・・・・」


伊168「もうっ! 皆ちょっと悪い方に考え過ぎよ」


響「この海域は今までにない戦況だ。悪く考えてしまうのも無理はないさ」


伊168「確かにそうね。一線で戦ってる人たちがここまでやられちゃうんだから・・・・・・ね」


曙「それが分かってるんだったら!」


伊168「分かってるからこそだよっ。少しでも良い風に考えないと!」


神通「そう、ですね。戦況的には最悪ですが、だからと言って悪いことばかり起きるものでもないはず」


伊168「でしょ?」


曙「そんなの・・・・・・ただの思い込みだわ」


響「そうだね。自分の希望的観測に過ぎない・・・・・・だけどそういうことも今は必要なのかもしれない」


伊168「分かってくれる?」


響「少しは、ね」


曙「・・・・・・私は分かりたくないわ」


伊168「そっか・・・・・・少し残念、かな」


曙「・・・・・・・・・・・・」


神通「・・・・・・イムヤさん、囮をお願いします」


伊168「任せてっ! どこまでできるか分からないけど・・・・・・精一杯頑張るわ」


曙「待ってよ! 本当にこれしかないの? もっとマシな作戦が他にもあるはずでしょ!」


神通「・・・・・・考えている時間がありません。それに今、私たちがやるべきことは金剛さんたちを救うことです。手段を選ぶ暇などありません」


曙「でも・・・・・・!」


伊168「いいの。これは私が選んだことなんだから」


曙「そんな・・・・・・でも、だって」


響「無駄だよ曙。もう決まってしまったんだ。それに君は彼女の覚悟を無にしたいのかい?」


曙「そんなつもりは・・・・・・」


響「だったらここで時間を浪費するのはよくない選択だよ。それくらい曙だって分かるだろう?」


曙「そう、だけど」


響「ならもう言わなくても分かるよね?」


曙「・・・・・・」コク


神通「曙ちゃん、あなたの気持ちは皆分かっているの。でも今の状況では」


曙「分かった、わよ」


伊168「ごめんね」


曙「なんでアンタが謝るのよ・・・・・・意味分かんないわ」


伊168「なんでだろうね?」


曙「知らないわよ・・・・・・!」


伊168「あはは・・・・・・そう、だよね」


曙「沈んだりしたら・・・・・・許さないわよ。必ず、帰ってきなさい」


伊168「うん」


曙「まだまだ、いろいろ言いたいことが・・・・・・あるんだから!」


伊168「うん」


響「・・・・・・そろそろいいかい?」


伊168「大丈夫よ。・・・・・・ごめんね」


響「これくらいどうってことないさ。・・・・・・健闘を祈るよ」


伊168「・・・・・・ありがとう」


神通「・・・・・・それではイムヤさんが敵を引きつけた後、金剛さんたちを救出に向かいます」


響「了解」


曙「・・・・・・わかったわ」


神通「イムヤさん、どうか無事に帰ってきてください」


伊168「うん。私、まだまだやりたいこととか残ってるから・・・・・・きっと帰ってみせるよっ」


神通「健闘を祈ります」


伊168「・・・・・・さぁ出撃よ。伊号潜水艦の力、見ててよね!」









~艦隊壊滅まで2時間49分~


加賀「・・・・・・・・・・・・」


陽炎「加賀さん? どうかしました?」


加賀「・・・・・・なんでもないわ」


加賀(嫌な雰囲気ね・・・・・・みんなは無事かしら?)


陽炎「!」


陽炎「加賀さん、三時方向に何かいます!」


加賀「陽炎、砲撃戦の用意をしなさい」


陽炎「りょ、了解!」


加賀「大丈夫、あなたは私が守ります。安心しなさい」


陽炎「加賀さん・・・・・・!」


加賀(あちらはまだこちらに気付いていない。先に仕掛けて終わらせる)


加賀「みんな優秀な子たちですから」


加賀「一撃で沈めなさい」


陽炎「・・・・・・すごい」


加賀「あなたもボーっとしてないで、警戒を怠らないように」


陽炎「す、すみません!」


加賀「・・・・・・そろそろね」


加賀(敵に空母は・・・・・・っ!)


加賀「全機、攻撃は中止よ!」


陽炎「」ビクッ


陽炎「な、なんで攻撃をやめちゃうんですか!?」


加賀「・・・・・・敵じゃないからよ」


赤城『いきなりご挨拶ですね、加賀さん』


加賀「赤城さん、すみません。敵かと・・・・・・」


赤城『いいのよ加賀さん。この海域では誰もがそう思っちゃいますものね』


加賀「しかし、危うく赤城さんたちを」


赤城『もういいんですよ。それより先に合流しましょう。あまり別行動するべき場所ではないわ』


加賀「・・・・・・分かりました。今からそちらに向かいます」


陽炎「神通さんたちですか?」


加賀「違うわ。赤城さんたちよ」


陽炎「赤城さん・・・・・・! ようやく合流できましたね!」


加賀「そうね。でもまだ油断は大敵よ」


陽炎「そ、そうですよね」


加賀「今から赤城さんたちと合流するわ。ついてきなさい」


陽炎「は、はいっ」









~艦隊壊滅まで2時間40分~


伊168(慎重に・・・・・・慎重に行かないと)


伊168(私が失敗するわけにはいかないんだから)


伊168(大丈夫、イムヤならできるっ)


伊168(魚雷の狙いを定めて・・・・・・今っ!)









~艦隊壊滅まで2時間37分~


戦艦タ級「マダ奴ラヲ沈メラレナイノカ!」


扶桑「ずいぶんと・・・・・・ひ弱な主力なのね」


大井「死にかけの、私たちを・・・・・・沈められないなんて、全然なってないわ」


金剛「こんな敵に、後れを取る私たちでは・・・・・・ないネー」


駆逐艦イ級「」大破


軽巡ツ級「」中破


重巡リ級「」中破


戦艦タ級「何ヲシテイル! サッサト奴ラヲ沈メロ!」


駆逐艦ロ級「」


重巡リ級「」


戦艦ル級「」


軽巡ホ級「」


扶桑「また・・・・・・たくさん来たのね」


大井「今度こそ・・・・・・覚悟を決めなくちゃいけないわね」