2020-05-23 08:40:46 更新

概要

こっちは地の文とか言うのを入れてみた。
表現とかまだまだなんだけどね〜
楽しんで読んでくれたら良いな?


前書き

シリアル成分豊富にしてみた!……ん?ちゃう、シリアス成分を豊富にしてみた!

注意事項はキャラ崩壊してるかも?の一点だけだよー!


人に影響を及ぼすために必要な勇気は、その人からされたこと+自分が持ってる倫理観によって左右される。そのための度合いが大きければ大きい程行動するのを躊躇うものだが、最近はそうでも無いように思われる。

これは、私がとあるものによってされたこと。嗚呼、私は一体どこで間違えたのだろうか──


「提督さ〜ん!おはようっぽい!」


「……ああ、夕立か。おはよう」


私の朝は艦娘に起こされることから始まる。情けないことに私は朝起きることが苦手で、誰かが起こしに来てくれなければ昼まで寝てしまうのだ。なので本日の秘書艦にいつも起こしてもらっている。


「提督さん早く起きるっぽい!早く早くー!」


「……ねむい、おやす……み……」


「もう!寝たらダメっぽい!」


あまりにも眠かったためもう一度眠りにつこうとするが、そんなことは許さないとばかりにバシンバシンと布団の上から叩かれた。然しながら眠気には抗えず、私はもう一度夢の世界へ旅立とうとする。


「むうう!ならこうするっぽい!」


バサッと布団を剥ぎ取られた。今の季節は12月、乾燥するためエアコンは付けていない。つまり……寒い。


「寒い……毛布……」


暖かいものを求めて、ずりずりと這いずりながら夕立の元に行く。その様はゾンビのようで夕立は若干引いていた。


「提督さん、そんなに寝たいっぽい?」


「…………、朝は……弱いんだ……」


「でも寝させてあげないっぽい!このまま執務室に引きずってくっぽい!」


そう言って、彼女は私のパジャマの襟を持って執務室まで引きずっていく。く、首が……締まる……!く、苦し……い……!


「着いたっぽい!って、提督さん大丈夫!?」


執務室までの距離はそこまでないとはいえ、呼吸出来ないのは流石にキツく、着いた時には死体みたいにぐでぇっとしていた。まあ、引きずられたおかげでだいぶ目は覚めたが……


「夕立……これからは生命の危機を感じるような運び方はできる限り止めてくれ……」


「わ、分かったっぽい……ごめんなさい」


彼女は素直でいい娘だ、きっと次は死にかけないように優しく起こしてくれるはず。明日はきちんと二度寝しようそうしよう。


「そういえば、明日の秘書艦は誰だったかな」


「夕立以外の人が気になるっぽい?」ハイライトオフ


む、これは不味い。ここ最近夕立のハイライトが消えることが多くなってきた。まあ、その分彼女の私に対する好意が溢れんばかりになってきたが。勿論、好意を寄せられるのは嬉しい、だがあまり他の娘を敵視しないで欲しいものだ。


「気にならないといえば嘘になる。明日は二度寝ができるかどうかが決まるのでな」


「もう、提督さんはお寝坊さんっぽい!」


「それで、誰なんだ?」


「明日は〜、川内さんっぽい!」


「よし、あの夜戦馬鹿か。朝は寝れる!」


川内も私と同じく朝が弱い。あいつの場合は夜遅くまで夜戦をしているから、なのだが。ただ、彼女は私が寝ているとその隣に潜り込んで寝る癖がある。悪い気はしないが……むしろ美少女が隣に寝ているので良い気分ではあるが……他の子が見たら……はぁ……


「提督さん、どうしたの?」


「ん?ああ、今日の課業にやることを考えていてね。少し多くて憂鬱なんだ」


「考えてること違ってたような気がするけど……気の所為っぽい?」


鋭いな、ヤンデレはテレパシーを獲得出来るのか、これからは気をつけねば。


「そんなことより提督さん、今日は何をするっぽい?」


「今日は書類がこれだけと、佐世保鎮守府と呉鎮守府と演習がある」


「演習っぽい?なら夕立頑張るっぽい!」


1VS1で夕立が負けることはほぼ無いだろう、それ程までに彼女の戦闘センスは卓越している。難点は連携が余り出来ず1人で突っ走ることだが、それも周りの仲間がフォローをしてくれる。それにより私の艦隊はほとんど負けることが無かった。


「夕立や他の子達が頑張ってくれるなら、私は安心して吉報を待つことが出来るな」


夕立の頭を撫でながらそんなことを口にする。彼女の雰囲気が少し変わった。何故だが分からないが、少々鳥肌が立ってしまった。気になって彼女の顔を見る。────ああ、これなら恐怖してもおかしくは無いかもしれない。


「夕立、絶対勝つっぽい」


目に一切の光が無い笑顔で彼女は勝利を約束するのだった。


──演習 対佐世保鎮守府


「本日はよろしくお願いする」


「こちらこそよろしくお願いします」


午後、最初に佐世保鎮守府との演習をする。向こうの提督に挨拶をし、私は出撃メンバーに激励をしに行った。出撃メンバーはこうなっている。


舞鶴鎮守府(私の鎮守府)


旗艦:夕立(改二)


扶桑(改二)


大鳳(改)


瑞鶴(改二甲)


北上(改二)


川内(改二)



佐世保鎮守府(相手の鎮守府)


旗艦:暁(改二)


蒼龍(改二)


飛龍(改二)


陸奥(改二)


長門(改二)


雷(改二)




(ふむ……、勝てる。問題は相手空母の装備だな。友永、江草を積まれていたら制空権が危うい)


相手の編成を見て陣形や装備を考えながら廊下を歩く。……いつの間にやら彼女たちが控えている部屋に着いたようだ。──扉を開けようとした。だが、夕立が何か喋っているのが聞こえ、その内容が気になり手を止めてしまった。


「今日の演習、絶対に勝つっぽい」


「どしたの?今日は嫌にやる気だねえ」


「夜戦!今日こそ夜戦!」


「せ、川内さん。夜戦は今回はしないかと……」


「川内はいつも通りか、提督さん明日起きられるかな……」


「空はあんなに青いのに……」


「聞くっぽい!」


「ゆ、夕立さん?」


「ホントにどしたの?」


「やせ……むぐっ」


「はいはい、今は黙ってなさい」


「夕立さん……?」


「朝、提督さんは私や皆が出るなら安心して吉報を待ってられるって言ったっぽい」


「へぇー、嬉しいこと言ってくれるじゃん」


「なら、夜戦前に狩る」


「うわ、川内さんが本気じゃん」


「提督……ふふっ……!」ハイライトオフ


「うふふ……」ハイライトオフ


「大鳳さんと扶桑さんが怖いんだけど!?ハイライトさん仕事してよ!?」


「夕立は提督さんに勝利をお届けするっぽい。だから……大破したらそのまま沈めるから」ハイライトオフ


「それ負けちゃうんだけど!?」


「駆逐艦風情が言うじゃん?MVPは渡さないよ、私が1番提督に褒めてもらうんだかんね。大破したら私が沈めてあげる」ハイライトオフ


「夕立は旗艦だから沈まないわよ!?」


「夜戦に持ってってよ、必ず始末するから。今日は新月だから確実に殺れる」ハイライトオフ


「いや、殺ったらダメでしょ!?」


「ふふふ……私の子達は優秀だもの、必ず……必ず沈ませるわ」ハイライトオフ


「あんたもなの!?ダメだからね!?」


「ふふっ、不幸ね。私じゃないわ……相手よ。沈めてあげる……!」ハイライトオフ


「扶桑さん!?ダメよ!ダメだからね!?」


………中々に凄いことになっている。瑞鶴以外ハイライトさんが仕事をしていない。ふむ、私は彼女らにここまで愛されていたのか。瑞鶴は……ん?


「瑞鶴さんは提督さんに勝利をお届けしたくないの?」


「そんなわけないでしょ!私だって敵を沈めたいわよ!」


「なら……何故?」


「そんなことしたら提督さんの立場が悪くなるじゃない!あんたたちが沈むのはどうでもいいけどもう少し考えなさいよ!」ハイライトオフ


瑞鶴、ハイライトが無い目で言われても困る。それは、私の立場が悪くならなければやりますと言っているのと同じではないか。……実際、やるのだろうな。というか、仲間が沈もうが何しようがどうでも良いのか……。はぁ、これ以上ハイライトさんが仕事しない状態も不味い。そろそろ仕事をしてもらわねば。


「提督……そこに居るんですか?」


なっ……!大鳳が気づいた……!?お、落ち着こう。ここは何も気付かないふりを……いや、意味無いか。ヤンデレはテレパシーを修得するんだったな。


「ああ、居るぞ。入っても良いか?」


「良いっぽい!入って欲しいっぽい!」


ガチャりと扉を開けた。うむ、全員の目に光がない。ある意味圧巻の光景とも言えるだろう。私的には回れ右をして帰りたい気分だ。


「提督さんじゃない!応援に来てくれたの?」


「そうだ、よく分かったな」


「おー、良いねぇ痺れるねぇありがとね!」


「提督、私本日の演習でMVP、取りに行きます。だから……」


大鳳が恥ずかしがりながら何かをお願いしようとする。ハイライトさんが仕事をしてないので割と怖い。しかしお願いか……。大方、頭を撫でたりして欲しいのだろう。

……少し、好奇心が湧いた。このハイライトさんが仕事をしていない状況で1人を選ぶような状況を作ればどうなるのだろうか?


「そうだな、ならばこの演習でMVPを取った子は私と……うむ、1日デートとかで構わないか?」


1日デートと言った瞬間、皆の雰囲気がガラリと変わった。おお、かなり鳥肌が立ってしまった。というかハイライトさん仕事してくれ。今ヒシヒシと死の恐怖を感じているんだ。


「提督さん……それ、本当っぽい?」


「てーとくぅ、嘘じゃ……無いんだよね?」


「提督……それは本当ですか?」


「提督さん、それってホント?」


「提督、ホントなの?」


「提督……本当……ですよね?」


全員がこちらに詰め寄って確認を取ってくる。ふむん、これは嘘と言ったら私が死んでしまうな。事実だと言っても何か不幸が起こりそうだ。……選択を間違えたかもしれない、なぜこんなことを言ったのださっきの私。怖すぎて泣きそうなんだが誰か助けてくれ。


「ああ、事実だとも。今日は2回演習をするから最大2人までだ。足を引っ張り合って負けたならならこの話は無しだ。分かってるね?」


一応釘は刺しておいた、皆は了承してくれたが果たしてどうなる事やら……。取り敢えず、相手の艦娘にはごめんなさいと謝っておかなければ……。そして最後までハイライトさんが復活することはなかったな……。



──演習場(佐世保side)


「ね、ねぇ……相手の人達の殺気が凄いんだけど……」


「分かる、もう帰っていいかな……」


「こ、ここ、こんな時こそ雷を頼っていいのよ?」


「れ、レディに恐れるものなんてないんだから!」


「……私は生きて帰れるだろうか」


「珍しいわね。長門が悲観するなんて」


「……陸奥、私だってそういうことはある。ビッグセブンとはいえ、あの中に突撃しようとは思わない」


「そうね、でも戦わなきゃいけないわ。何か、作戦でもある?」


「……ある」


「あ、あるの!?」


「暁、驚きすぎじゃない?」


「雷、煩いわよ!」


「それで作戦って何?」


「私達は何をすればいいんですか?」


「そろそろ始まるから手短に説明するぞ──」



──演習場(舞鶴side)


「準備は良いっぽい?」ハ


「当たり前じゃない」イ


「早くやーせーんー! 」ラ


「あ、あの……夜戦は次かと……」イ


「さぁてやりますかー!」ト


「負けないわ!」オ


『うふふふふふふふふふふふふふふ』フ



───演習開始の合図が鳴る。ある程度指示は出した、後は彼女たち次第だ。……始まる直前に何故か皆笑っていたな、マジで怖かった。


……ん、制空権は五分、夕立がまた1人で突っ走ってるな。扶桑が遠距離で牽制し、夕立が特攻し撹乱、その隙に北上は魚雷を、川内は回り込み強襲をかける。瑞鶴と大鳳はアウトレンジから一網打尽にする。うむ、いつも通りで何よりだ


「ふん、なんだあの駆逐艦は、周りと連携が取れてないじゃないか。あれでは大規模作戦の時に使えんぞ」


つまらなそうに佐世保鎮守府の提督、湊生(みなせ)1佐は言う、彼の指摘はごもっとなのでなんとも言えない。


「はは、うちは大規模作戦に出れる程の戦果を上げておりませんから……お恥ずかしながらそれ用の隊列、連携を考えておりません」


実際にはあれで深海棲艦を倒せるからあのままにしているだけであり、大規模作戦にお呼ばれされる事も恐らくないので、変えようとしていないだけなのだが。


「それは慢心というもの、貴様の所にもいずれ命令は降りてくる。それに戦果を上げていない?嘘をつくな、艦娘の練度、演習の戦績、普段の海域攻略等、大規模作戦に出れる程の戦果はとうに超えているではないか」


む、意外と人のことを見ているなこの人は。正直、下の階級の事なんぞどうでもいいって人かと思ったがそうでも無いようだ。


「ふん、大方俺が下のやつを見てないとでも思ってそんなことを言うたのだろうが」


まて、どうしてこう私の思ったことをサラリと当ててくるんだ。あれか、私の周りにはエスパーしか居ないのか。それはそれで嫌すぎるからやめて欲しい。……それとも、それほどまでに私は分かりやすいのだろうか?


「覚えておけ、真に上に立つものは下のやつをよく把握しなければならない。でなければ適切な場所に配置出来んからな」


次いでに言うならば貴様はわかりやすい。顔によく出ているから気をつけろ、と彼は指摘する。……そこまで、私は単純だったのか。正直とても落ち込んでいるが、ここで顔に出しては意味が無いというもの。頑張って耐えるとしよう……。


「ふん、落ち込んでいる暇があればさっさと直せ」


ふっ、どうやら隠しきれていないようだ。もう直すのを諦めた方がいいかもしれない……。はぁ……。


「諦めるのが早いのも難点だな。戦場で指揮を執るものがそんなので良いのか?」


……心を読むのを止めてください、心が折れてしまいます。私のメンタルは豆腐より柔いのです。


「その程度で折れるなら海軍を辞めた方が身のためだぞ」


……………………、心を読んでるじゃないですか!?テレパシー使えるんですか!?


「そのような事はどうでも良い」


良くないですよ!?割と大事な事だと思うのですが!?


「そんなことより、演習が終わるぞ」


「そんなことってレベルでは無いのですけど!?」


演習は私の鎮守府の圧勝だった。湊生1佐の子達は全員ボロボロで、泣きじゃくるか震えていた。

………………、誰がトラウマを植え付けろって言った……。この子達、もう戦場に出せないんじゃ……。


「おい、貴様!誰がここまでしろって言った!?見ろ!全員がトラウマを負ってるではないか!」


湊生1佐の最もな指摘が飛んでくる。私としてもここまで徹底的にやるとはおもっていなかったので正直どうしていいかが分からない。


「はぁ……、貴様、暫く様子を見ろ。」


……ふむん?今、湊生1佐は何と仰ったのだろうか。聴き逃してしまった、もう一度聞かねば。


「暫くこやつらの様子を見ろと言ったのだ!」


「何故ですっ!?」


「貴様が子奴らにトラウマを植え付けたからだろうがァ!」


「も、申し訳ありません!?」


つい反射的に謝ってしまった。いや、こちらが全面的に悪い以上、謝るのが道理ではあるのだが。

ああ……、湊生1佐が必死にあの子達を説得している……。滅茶苦茶嫌がっているように見えるのは気のせい……では無いな。


「み、湊生1佐。その子達も嫌がっているようですしその辺にされては……」


「阿呆!このままでは戦場に行けんだろう!それに考えてみろ!給糧艦や工作艦ならまだ戦場に出ずともやれることはある。だが……」


…………、そうか。戦場に出れない艦娘が行き着く先は──


「解体か……」


「そうだ、戦闘に出れんものを置いては置けんという大本営からの通達を忘れたのか」


ちっ、あの忌々しい通達のせいで全員に一定の戦果を出させねばならなくなった。そのせいで余計に捨て艦作戦を行う提督が増えた。解体にも費用がかかるからな。ああ、忌々しい……!


「おい!」


考え込んでいると背後の方から怒声が飛んでくる。何事かと思い振り向くと、呉鎮守府の提督が顔を真っ赤にしてそこに立っていた。……随分とお怒りの様子だがどうしたのだろう。


「お前!私の所との演習はどうしたんだ!」


…………、はて?後1時間は猶予があるはずだが──そう思って時計を見るとまだ30分の余裕がある。30分違いはしたが怒られるような時間ではない。何をそんなに怒っているのだろうか。


「貴方の所とは30分後のはずですが、一体何に怒っていられるのですか?」


「お前……あんな適当な指示で艦娘に出撃させる気か!指示は一言二言!陣形や我々の戦力は一切考慮していないだろう!」


「……流石に戦力は考慮していますよ。ですが、指示なんてそれぐらいで良いでしょう?」


「なっ……」


この人が何を言いたいのか理解できない。通常の海域でも私は情報を渡すのみで指示は余りしない。それは現場を見ていない私よりも現場を経験している彼女らの方が上手く対処できるからだ。


それに海は常に変わる、私が常に状況を把握出来れば良いが、私が現場に赴く訳にも行かない。……どこかの提督たちみたいに深海棲艦と戦闘できるレベルならば喜んでいくのだが私はただの一般人だ、そんな危険は犯せない。


だからこそできる限りの情報を収集し彼女たちに渡す。情報があれば対策も立てやすい上に仮に不測の事態に陥っても対処しやすい。

後は、彼女達の経験を頼るしかない。


……指示ばかりだと指示待ちになってしまう恐れがある。指示がなければ動かないやつなどいらないし、一瞬でも気を抜けば死ぬ、という時に指示を仰いでいては指示に耳を傾けた一瞬の隙に沈んでしまうかもしれない。……極論ではあるのだが。


だから、必要最低限の指示しか出さない。……のだが、この呉鎮守府の初瀬(はつせ)3佐は気に入らないようだ。


「私が最低限の指示しか出さないのは、彼女らに私の指示がなくても戦えるようになって欲しいからです。指示を出しすぎて指示待ちになってもつまらないでしょう?」


「つ、つまらないとはなんだ!提督が的確な指示を出すことで艦娘を導くことがつまらないというのか!」


顔を赤くし彼は反論する、顔が赤いということはそれだけ本気で怒っているということ、何故本気で怒っているのか、私には分からない。


「初瀬3佐、現場を見ているならまだしも、見ていない人間が的確な指示を出せるとお思いですか?」


「出せる。海流、島の地形、砲撃の音の聞こえ方など把握しようはあるだろう。そこから今どうなっているのか、どこを進んでいるのか、どの距離から砲撃されているのか、必要な情報を選び取り適切な指示を出す。どうして出せないんだ」


……中々にハイスペックな人だな。普通の人はそれだけで適切な指示はだせないもんなんだが。……才能があるのは羨ましい、そんなもの私には無いからな


「……貴方は出来るかもしれない。が、私には出来ないのですよ」


「出来ないと思うから出来ないんだ。僕だってここまで来るのに相当な時間がかかった」


ふむ、ここまでくると平行線か。このままグダグダ会話してても仕方ない、この辺りで終わらせよう。どれだけ議論を重ねようと、私は初瀬3佐の考えを受け入れる気は無いからな。


「ふむん、そろそろ時間ですね。この話はここで終わりにして準備を始めましょう」


「お、おい!逃げるのか!」


何をどうしたら逃げるとかいう考えになるのか……、この会話を終わらせる理由は言っているはずなのだが……。はあ、面倒くさいな。


「……そう捉えてもらっても結構です」


「なっ……」


こう言っとけば突っかかって来ることは恐らく無い……筈なんだが。まあ、面倒なことになったならその時に考えるとするか!


「それでは、良い演習をしましょう」


「ふん、今に見てろ……!君の所には絶対に負けないからな……!」


……何だろうか、既に初瀬3佐から負けフラグが乱立しているように見える。



──廊下


ふむん、然しながら先程の初瀬3佐の言は些か苛ついたな。何と言うか、押し付けが凄まじいかった。……さて、彼女たちに少しお願いするとしようか。



──舞鶴鎮守府控室


「!提督さんが来たっぽい!」


ドアを開けようとした時、そんな声が聞こえてドアが開かれた。勘が鋭いというか何と言うか、私に盗聴器やGPSといった類は付いていないはずなんだがな……


「提督さん、何をさせたいの?」


「何をさせたい──とは?」


私を見た瑞鶴が唐突に聞いてきた。質問の意味が分からず思わず聞き返す。


「何か私達にやって欲しいんでしょ?何をして欲しいの」


「ふむん?どうしてそう思ったんだ?」


おかしい、顔には出ていなかった筈だ。……まさか表情筋の動きで察知した、とかそんな化け物じみた芸当ができる訳──


「だって、提督さんさっきと様子が違うもん、少しピリピリしてる、そういう時って大体何か頼むから」


……そうか、雰囲気で分かるのか。これはもう隠し事とか出来ないのではないか。というかこれは瑞鶴の持つ特殊技術みたいなものか?それとも他の者もできるのか?……できるのならば私に安息は無いように思えるが……


「ふむん、皆には隠し事が出来ないらしい。他の者も気づいていたのか?」


「んー、あー、確かにちょっと違うっぽい?夕立、分からないっぽいー!」


「……そういったことが分かるのは瑞鶴さんくらいです」


「ええ、私も出来ません。申し訳ありません」


「夜の時なら分かるんだけどなー、昼間は無理だよ」


「幾らスーパーな北上様でもそこまでは無理かなー、私もそこまで出来るようになりたいけどねー」


意外だ、他の者もできると思っていたのだが。……つまり瑞鶴以外には隠し事ができるというこ──


「でも、隠し事とかはして欲しくないかなー」


「そうですね、提督という立場上私達に伝えられないことはあると思いますが、それ以外は隠し事をできる限りして欲しくありません」


「ぽい!隠し事されると夕立悲しくて……提督さんのこと、おしおきしちゃうっぽい」


………………、先手を打たれてしまったな。というか今気づいたんだが、全員ハイライトさんが仕事をしていない。あまりにも普通にいるものだから仕事をしていると思っていたんだが。


「ふぅ……分かった。どうしても話せないことを除き君達に隠し事はしないと誓おう、指切りげんまんでもしておくか?」


「ぽい!するっぽい!」


するりと夕立はポケットからナイフを取り出す。おい、まさか昔ながらの指切りをする気じゃないだろうな──!


そう思ったのも束の間、夕立は左小指に狙いを定め、右手に持ったナイフを振りかぶり──


「夕立ストップ!」


そこで静止をかけた。さすがに見ていられなかったからだ。


「ぽい!」


彼女はそのまま停止する。そしてチラチラとこちらを見ている。……、少し遊ぶとしようか。


「お座り!」


「ぽい!」チョコン


本当に座った。……おかしいな鎮守府でこんなことやった事ないのだが。……これは、あれもできるのか?


「……お手」


「ぼい!」ポン


「おかわり」


「ぽーい!」ポン


本当にやった、本当にやったぞこの娘。ま、まあやったのだから褒めてやらねばなるまい。…………、提督たちからぽいぬの愛称で親しまれる理由が分かった気がする。


「よく出来ました」ワシャワシャ


「ふふん!っぽい!」


……本当に犬みたいだ、犬と言っても狂犬の方だが。それにしても危なかった、本当に小指を切り落とそうとしていた。一切の躊躇無く、だ。幾ら私の為……為?とはいえやりすぎだ。だがおかしい、私は彼女たちに無意味な自傷を禁じて──ああ、意味は……あるのか……


「夕立、指切りは普通にしよう。切り落とさなくてもいいんだ」


「どうして?小指を切って相手に渡すのが指切りってあったっぽい!」


うぅむ、正しい、正しいのだが……どうやって説明しようか……、そう考えていると瑞鶴がぺしんと彼女頭をはたく。


「夕立って馬鹿でしょ」


「むぅ!夕立は馬鹿じゃないっぽい!」


「いや、馬鹿よ。だって今指を切り落としたら砲撃するのに支障が出るじゃない。あなた、指があるのと無いのじゃ違うのよ?」


「あ、気にしてなかったっぽい」


おお、瑞鶴が良いことを言ってくれ──ん?まて、その言い方だとこの演習が終わったら落としていいみたいにならないか?


「そうですよ夕立さん」


ん、今度は大鳳か。よし、行け大鳳!夕立が指を切らないように説得するんだ!私は信じているぞ!


「いま指を切り落としたら完璧な防腐処理ができませんよ、防腐処理は新鮮なうちにしておいた方が綺麗なまま渡す事ができます。それに防腐処理が適当ですと結局腐ってしまうので提督に御迷惑をかけることになりますよ?」


違う、そうじゃない。どうして君たちは指を切ることを許容するんだ。というか!防腐処理してまで夕立の指が欲しいとは思ってないんだが!?普通、他人の指なんて欲しくないだろう!とてつもなく怖いのだが!


「提督〜、そろそろ演習が始まるよ〜」


「む、もうそんな時間か」


こんな状態でなにか頼みたくない……が、初瀬3佐への苛立ちはまだ収まっていない。故に私は彼女達に頼み事をする。──我ながら酷いやつだ、とは思う。言い合いで苛ついたから潰して欲しいとは、なんて餓鬼のような滑稽な頼み事だろうか。


──こんなのだから、私は大人になりきれてないと言われるのだろうか。あいつからも、何時も言われていた。『もっと大人になりなさい』と、今はもう──居ないが。


「さて、皆に頼みたいことがある。今からやる演習で対戦相手を完膚なきまでに叩き潰せ。完全勝利しか認めん、成し遂げたなら私ができる範囲で願いを叶えよう」


彼女達の顔に笑みが浮かぶ。──ああ、光の無い目でそんな笑顔を浮かべないでくれ。この空間から逃げたくなってしまうだろう──



時刻は18時、外は暗く、月はおろか星すらも見えない。周囲の明かりは少なく、ほぼ完全な闇の中、私の艦娘は獰猛な笑みを浮かべて今か今かと演習が始まるのを待っている。開始の合図がなった。──演習が始まる。


繰り広げられたのは一方的な蹂躙。発艦された敵の航空機は全て撃ち落とされ、敵が放つ砲撃は一切当たらず、苦し紛れに放たれた魚雷も逆に味方に当ててしまう始末。


私が徹底的に潰せと言ったからか、時間ギリギリまで彼女たちは相手を攻撃し続けた。1人だけギリギリ動けるようにしておいて、その子以外の子達を砲撃等で痛めつけた。艤装に付いている安全装置のお陰で……この場合はせいで、だな。絶対に沈まないことを逆手に取り限界まで攻撃し続けた。


はっきり言って相手側が不憫に思われるくらいに悲惨で凄惨な試合だった。先程の湊生1佐との試合がまだ可愛らしく思えるほど、それほどまでに惨たらしかった。


……まあ、命じたのは私だがな!後悔はしていない!……だが、流石に私もやりすぎだかなとは思っている。苛立ったからと言ってここまでやって欲しいとは……少しは思っていたが、少ししか思っていない。


とはいえ、彼女たちは要望通りに完膚無きまでに叩き潰し完全勝利を勝ち取ってきた。お願いは叶えてやらなければな



──呉鎮守府控室


そこでは、一人の男が叫んでいた。


「くそっ!何故だっ!何故勝てない!私の考えは正しいはずだ!何が!何がダメだったというのだ!」


男は叫ぶ、何故正しい自分が勝てないのかと、正しいはずなのになぜダメなのかと。その部屋には6名の艦娘も居たが、皆は彼の怒りのせいか、それとも先程の戦闘のせいか、震えて、怯えて、泣いていた。


「くっそおぉぉおおおおおお!!!許さない……!この私をここまでコケにして!許されるとぉ!許されると思うなよぉぉおおお!」


控え室からはしばらくの間、男の慟哭と艦娘の啜り泣く声が聞こえていた──



──作戦室


演習を終えてその振り返りを行う為、各提督が作戦室に集まっていた。開口一番に湊生1佐が口を開く。


「彩々鈊(ささがね)……あれは……やりすぎだろう」


初瀬3佐との試合を見ていたのだろう、言われることは予想はしていた。というか、初めて名前を呼ばれたな。彩々鈊夢為(ささがねむい)それが私の名前だ。階級は1尉……今更だがね。


「ええ、確かにやり過ぎかもしれません。ですが、私の鎮守府はここまで出来ると初瀬3佐には知っておいてもらおうと思いまして」


初瀬3佐の方を見ると恨みがましい目で私を見ている。正直夕立とかの眼の方が怖いのでそこまで怖くない、むしろ可愛らしいくらいだ。


「どうでしたか初瀬3佐、指示を出さなくてもあそこまでやれます。指示を出すだけが全てではないということを少しでも顧慮して頂ければ幸いです」


彼は口を開かない、より一層、恨みの篭った目で見てくるだけだ。……何故だ、確かにやりすぎたかもしれない、けれどここまで恨まれる程のことか?何が彼の逆鱗に触れた?フルボッコにしたことか?だが、それはそんなに怒ることか?……分からない。


「はぁ……おい、此度の演習の振り返りをするぞ」


湊生1佐がやってられない、という感じで溜息を吐く。あの人は初瀬3佐の心が読めているから、もしかしたらそれで辟易しているのかもしれない。……心が読めるというのは大変なんだな。


「貴様、他人事みたいに思うな。会議に参加しろ」


……何故私の時は読んだことを口にするのに彼には言わないのだろう?疑問ではあるがさておき、振り返りか……やりすぎたことしか思い浮かばないな!


「振り返り……ですか、私の場合は少々やり過ぎたことですかね。湊生1佐の艦娘達にトラウマを植え付けてしまったこと、心より深くお詫び申し上げます」


「あ奴らは暫くの間、貴様の所で過ごさせる。トラウマを克服してもらうためにな」


やり方が悪ければ酷くなってしまうが逆に、良ければ早期にトラウマを無くす事が出来る。その原因となった人と一緒に過ごすわけだからな、水が怖いと言う人に最初は水を触れさせることから始める、というのと変わらない。……ん?何か数段飛ばしている気もしなくもないが……気の所為だとしておこう。


「よく艦娘達が納得しましたね、先程は全力で嫌がっていたように見えたのですが」


はぁ、と溜息を吐く湊生1佐。…………、相当苦労したのだろう。その顔には疲れが出ていた。何と言うか、お疲れ様ですと言いたい


「ふん、説得には少々骨が折れたが最終的には納得した。あれらには1ヶ月出張という形で貴様のところに滞在させる」


ふむ、つまりはそれまでの間に彼女たちのトラウマを克服させろということか。1ヶ月……短い気もするが、まあ何とかはなるだろう。だが気になる、何故1ヶ月なのか。もう少し期間を設けるべきでは無いのだろうか?


「1ヶ月の理由だが、あれらは俺の艦隊の主戦力だ。そう長く空けてはおれんのだよ」


oh......、やってしまった。佐世保で1番の戦果をあげている湊生1佐の主戦力が使えないとなると……んん?特に問題は無いように思えるな。彼処には湊生1佐以外にも戦果を稼いでいる提督が存在する。……ふむん、何も問題は無いな。今年は湊生1佐が戦果1位で表彰されないだけだ。


「湊生1佐、彼処には湊生1佐以外にも提督はいらっしゃいます。彼等に任せてみては如何でしょうか?そうすれば彼女たちも長く出張出来るでしょう?」


「阿呆!それだと俺が今年戦果1位を取れんではないか!」


予想の斜め上の答えが返ってきた。この人、戦果1位を狙っていたのか。表彰とかいう面倒くさいことをされたがる理由がよく分からない。


「意外です、湊生1佐は戦果1位狙っていたのですね」


「当たり前だ、上に立つものは常に上を目指さねばらならない。それにだ、戦果1位の報酬は物資や勲章、設計図、カタパルト等様々なものが貰えるぞ」


……………………、嘘だろう!?そんな良い物が貰えるなら狙えばよかったと今更ながらに後悔している!物資はまあどうでもいいがアイテム系、特にカタパルトが今は欲しい。将来翔鶴を他に入れた時に直ぐに改ニにできるようにだ。まあ、もう遅いのだがな!


「……それは早く言って欲しかったですね」


「提督に着任した際、最初に言われたはずだ」


ん?そういえばそんなのこと言っていたか?全く記憶に残っていないが。……あの頃は気にも止めてなかったな。はぁ、それが今の自分の首を絞めることになるとは……。穴があったら入りたい。


「……ふん、そんなのも覚えていないのによく提督をやれるな」


おお、初瀬3佐がやっと喋った。ここで解答を間違えるとまたお怒りになられるからな。言葉には気をつけねば……。


「はは、お恥ずかしい限りです」


よし、無難なこの回答ならどうだ!?これなら何事もなく会話が──


「恥ずかしい?はっ、どうせお前はそんなこと思ってないだろう。思ってもないようなことを口にするんじゃあない!」


んんん?恥ずかしいとは思ってはいたし、そこまで怒るようなことか?訳が分からないのだが。もう私が何を言ってもあの人は怒るのではないか?そんな気がしてきたぞ。


「初瀬落ち着け、お前の怒りは分からんでもないが何時までもそのような状態でいるのはお前の中で最善か?」


「………………、いえ、少し冷静さを欠いていました。申し訳ありません」


「気づけば良い、次は気をつけろよ」


「分かりました」


おお、丸く納まったな、流石は湊生1佐と言うべきか。あれだけ昂っていた感情を一言で落ち着かせるとは、私も見習いたいものだ。


「さて、そろそろ時間だな。これで解散するとしよう。彩々鈊はここに残れ、艦娘の紹介をする」


「分かりました、それでは失礼致します。……次は、次こそは勝つ。首を洗って待っていろ」


「何度でも、勝ってみせます」


初瀬3佐と私の視線が交差する、バチッと火花が散ったような気がした。


「……貴様ら、実は仲が良いだろう」


「「そんなことはありません」」


奇しくも、解答のタイミングが被ってしまいハモってしまう。ちっ、もう少し遅い方が良かったか。


「やはり、仲が良いな」


「有り得ません」「そのようなことはありません」


全力で仲が悪いことをアピールする。私は初瀬3佐のことを好ましく思っていないし、彼もまた私の事は大っ嫌いだろう。


「ふん、まあ良い。お疲れ様、初瀬」


「お疲れ様でした、失礼致します」


バタン、とドアが閉まる。コツコツとドアから足音が離れる音を聞いて私ははぁ、と脱力をした。次いでにあいつを呼ぶか。


「川内」


「呼んだ?」


名前を呼ぶと同時に目の前に川内が現れる。特段驚く要素はなかった為、そのまま川内を抱き抱え椅子に座った。湊生1佐は驚いていたが、急に川内が現れたからだろう。


「貴様、何普通に川内を抱え座っているのだ!?」


あ、そっち!?てっきり川内が急に現れたからだと思っていたのだが、そうではなかったようだ。


「そんなわけが無いだろう。普通、上司がいる前で部下とイチャつくか?しかもこれから紹介するというのにトラウマを連れてきてどうする」


湊生1佐の言い分は最もだ。まあ、やってしまったものは仕方ないと思う。けれどトラウマに関してはおそらく大丈夫なはずだ。


「……多分、大丈夫じゃないですかね?」


「なぜだ?」


「これだけ蕩けた顔をしている娘を怖いとは思わないのでは?」


「………、一理……あるのか?」


思わず納得しそうになる湊生1佐。しばらく悩んでいたが、このまま紹介することにしたようだ。…………、川内がさっきからずっと私の頬にスリスリしてきて心地が良い。


「おい、入ってこい」


そう言うと、6名の艦娘が入ってきた。彼女たちは川内を見るとビクッ、と怯えていたが、彼女の幸せそうな顔を見て少し毒気が抜かれたようだ。


「え、あの、提督。何故、彩々鈊1尉は川内とええと……」


自分たちを紹介すると聞いていたはずなのに、何故彼は堂々とイチャイチャしているのか。長門には全く理解できなかった。


「イチャついているのか?か、この様子を見たら少しは怖くなくなるのでは無いか?という彩々鈊1尉の提案だ」


「なる……ほど?まあ、確かに怖くは……ありませんね。むしろ微笑ましい光景だと思います」


納得はいかないが、理屈は理解出来る。現に私たちは彼女のことを、先程より怖いとは思わない。


今は怖くない、けれど、私たちが怖いのは戦闘時の彼女たち。彼女たちの戦闘を見た時、きっと私たちは震えて動けなくなるのだろう。そんな確信が長門にはあった。


「え、えーと提督?いつ私たちは自己紹介すればいいのかしら?」


「今からでも構わんぞ?」


「あ、そうなの?じゃあ私から、長門型戦艦2番艦の陸奥よ。よろしくね。あまり火遊びはしないでね…お願いよ。」


一瞬、殺気を感じた。それだけで身体が震える。何がダメだったのかは分からないが、自分がこれ以上喋るのは得策ではない。そう思った陸奥は一歩後ろに下がる。


「私が、戦艦長門だ。よろしく頼むぞ。敵戦艦との殴り合いなら任せておけ。」


チラッと川内が長門を見る。けれど、何もしないまま提督とイチャつく。先程から提督の首筋を甘噛みしたり舐めたり、だんだんあれな方向に行ってる気がするが、それは些細な問題だろう。


「え、ええと、航空母艦、飛龍です。空母戦ならおまかせ! どんな苦境でも戦えます!」


川内チェックが入る、……結果は問題なし。イチャつきを続行。


……先程から川内が自己紹介している艦娘を何か判定している気がするのだが。今のところ陸奥のみアウトだったようだ。基準が分からないが……。


「航空母艦、蒼龍です。

空母機動部隊を編制するなら、私もぜひ入れてね!」


川内審議中…………………、アウト、殺意が湧きます。


「ひぃっ!?えっ!?私何かしました!?」


なぜ殺気が放たれているか分からない、という風な蒼龍。私にも分からない、基準が分からないからどうしようもない。だが、最初からこれでは克服できるものもできなくなってしまうだろう。


それは……んん?よく見れば、他の子は青ざめてたり震えてたりするのに蒼龍はそうでも無さそうだ。他の子よりもトラウマになってないらしい。精神が図太いというか、なんというか。


ふむん、ならば蒼龍を介して彼女達のトラウマを克服するとしようか。信頼する仲間の補助があれば、こういうのは解決しやすいからな。


おっと、そろそろ止めさせるとしよう。でなければ次の子の紹介が出来なさそうなのでね。


「川内、そろそろ止めろ」


頭を撫でながら言うと、ふにゃぁ、と蕩けた顔をしてイチャつきを開始する。おい待て、耳を甘噛みするまでは許そう。だが、腰をグリグリと押し付けてくるんじゃない。色んな意味で危険だ。


「……貴様、それ、どうにかならんのか?見ているこっちが砂糖を吐きそうなんだが」


ああ、湊生1佐が呆れ返っておられる。当たり前か。上司の前でこんなことするやつは、本来なら怒られるどころの騒ぎじゃないからな。


……しょうがない、名残惜しいが川内には離れて貰うしかないか。


「……川内」


「……はーい」


名前を呼ぶと、彼女は名残惜しそうに離れていった。そして、私の後方で待機する。ん、名前を呼んだだけでして欲しいことが分かるのは流石だな。後で自室で甘やかそう、ついでに盗聴器と監視カメラも見つけてもらわねば。


「ふぅ、では次の方、自己紹介をお願いします」


後は駆逐艦の2人、川内チェックはどうなるんだろうな?少し気になる。


「い、雷よ!かみなりじゃないわ!そこのとこもよろしく頼むわねっ」


む、殺気が……あぁ、雷が怯えている。本当に何がダメなんだ……?何を基準に殺気を放っていたのか聞いてみるとしよう。


「あっ、あああ暁よ!い、一人前のレディーとして!あ、扱ってよね!」


ふむん?今度は何も無い、寧ろ仔犬や仔猫が遊んでいるのを見ている親ような、子供の成長を見ている母親のような、そんな目で暁を見ている。……何故だ?まあ、それも後で聞けばいいか。


「これで全員ですかね?では、案内は……大和ー」


すると10秒もしないうちに扉がガチャりと開けられる。……ふむん?大和はこの時間、道場に居るはずなんだが……?道場からここまでは10分以上かかるはず……。


「はい、大和をお呼びでしょうか?」


呼んでおいて来ると思っていなかった私を余所に大和は周囲を見渡し、何をすべきか理解したようで。


「こちらの方たちを外来に案内すればよろしいのですね、分かりました」


「泊まる場所もだが、鎮守府内も案内してくれ。今日から1ヶ月、この人達はここに滞在する。訓練等も一緒に参加させる故、他の者にも伝えておいてくれ。歓迎会は明後日しようと思う」


「分かりました、大和にお任せ下さい」


トトっと駆けていく音が聞こえた。足音的に夕立だろう、きっと歓迎会をやると聞いて鳳翔さんや間宮さんのところに行ったに違いない。


ん、彼女らは大和に付いて行ったか。大和に任せれば案内関係は大丈夫だろう。


「………………、貴様の所の艦娘は一体どうなっておるのだ」


私の心を読んだのか、それとも大和の心を読んだのか、或いは川内かもしれないが、湊生1佐は困惑した表情で私を見ている。


誠に残念ながら、その問いに関する答えを私は持っていない。寧ろ私が知りたい、私の艦娘の常軌を逸した行動の理由を。


私が呼べばすぐに来る、私が命令すればどんな命令でも聞く。私の邪魔をすることは例え仲間でも許さない。敵は全てぶちのめす。


…………、やったことは無いが恐らく私が身体を差し出せと言えば喜んで差し出すだろうし、死ぬまで出撃しろといえば、本当に死ぬまで出撃するのだろう。


彼女らの献身がとても怖い、が、それを心地よく感じている私もどこかに居て。……いや、怖いという感情よりも、嬉しいという感情の方が大きい。


私の為にそこまでやってくれる、提督という役職だからじゃない。私だからこそ、私の為だけにここまで尽くしてくれる。ああ、これを嬉しいと言わずなんと表現すれば良いのだろうか。


「貴様は……そうか」


何かを悟ったかのように憐れみの目を向けられる。おかしい、私はそんな目を向けられるようなことは何一つしていないはずだ。


「彩々鈊、お前は……」


ふと、湊生1佐が川内の方を見る。後ろにいる彼女の表情をこちらから伺うことは出来ない。後ろを見れば良いだけなのだがそれをしてはいけないような気がして。ただ、湊生1佐の言葉を待った。だが……


「いや、何も言うまい。これは、お前が気づくべき問題だ」


湊生1佐は何も言わず、この部屋から出ていった。立ち去り際『お疲れ様』とは言ったが、彼が何を伝えたかったのか、それだけが──分からない。


「提督、余り深く考えない方が良いよ」


そう、川内が慰めて?くれる。……確かに此処で幾ら考えても分からないものは分からないだろう。ならば次やることに目を向けるべきだな。


「川内」


「うん♪」


名前を呼ぶと即座に彼女はこちらに擦り寄って抱きついてきた。ふむん、やはり川内が1番抱っこしていて心地よい。他の者も良いのだが、今のところ川内を超える心地良さの者は居ない。


「そうだ、川内」


「ん?私が殺気を出てた基準かな?」


「よく分かったな」


「提督なら聞いてきそうって思ってたからね」


そんなものか、まあ、私が分からないものをそのままにせず聞くのは知っている。ならばそれくらいの予想はつくか。


「んーとね、殺気を出てたのは提督を取ろうとする泥棒猫にかな、暁ちゃんはなんて言うか、私の事怖いはずなのに私のことを見て自己紹介してるのが微笑ましくて……」


ふむん、言わんとすることは分かる。つまり殺気を出していた相手は私とすぐに仲良くなれる子なのだろう。で、暁はと言うと、一生懸命頑張っている子を見ると微笑ましい気持ちになるだろう?つまりはそういうことだ。


ふむん、確かに蒼龍や陸奥、雷は誰とでも仲良くなれそうな雰囲気ではあった。……然し、それなら泥棒猫、という表現はしないはずだ。


泥棒猫というのなら、彼女らが私に好意を持つ前提で話が進んでいる。……好意を持つか?トラウマを植え付けた艦隊の長に?


だが、川内がそう感じたならそうなってしまう気がするのも確か。彼女はそういった色恋沙汰に敏感だ、外れた事は余り無い。


ふむん……だが、彼女らとはほぼ初対面。一目見ただけでそんなのが分かるはずも無い、とも思う。


……はぁ、結局のところ、私には分からない。まあ、どうせ1ヶ月だけだ。そんな短期間で惚れた腫れたの騒ぎになるわけが無い。


「ん、川内が彼女らに殺気やらなんやらを向けていた理由はわかった」


「次の言葉を当てようか?『だが、それにしても腰を下半身に押し付けるんじゃない。思わず元気になりそうだったぞ』と言う!」


「だが、それにしても腰を下半身に押し付けるんじゃない。思わず元気になりそうだったぞ……はっ!」


いや、何でわかったんだ!?1字1句間違ってないのだが!?何であいつジョ○ョみたいなことができるのだ!?


「ふっふーん!提督のことなら何でもお見通しだよ!今は夜だしね!」


……そういえば夜なら分かるとか言っていたな。……ん?まて、瑞鶴は雰囲気でして欲しいことが分かると言っていた。


だが、今やった事はなんだ?次に話すことを当てているんだぞ?して欲しいことは予想がつく、だが、喋る内容を1字1句間違えずに予想できるものか?雰囲気だけで?


それは、本当に艦娘ができる芸当なのか──?


「できるかできないかで言えば、出来ないと思うよ」


ポツリと、川内が呟いた。俯いているせいか、彼女の表情を読み取ることが出来ない。だから、次の言葉を待つしか無かった。


彼女の次の言葉を待っていると、ふっ、と彼女が顔を上げる。笑顔だった……口だけは。目が……目が、笑っていない。ハイライトさんも……消えていた。


「でも私は提督が好きだから、愛しているから、できたんだ。夜限定だけどね」


慄然(りつぜん)とした。本能が死の恐怖を感じている、このままでは危険だと告げている。だが、身動きすることが出来ない。


たらりと脂汗がながれてくる。すると、ふ、と川内の目にハイライトさんが復活した。それだけで緊張していた身体が弛緩する。時間にしてほんの数秒だったが、私にとっては永遠のようだった。


「……川内?」


彼女の名を呼ぶ、本当に大丈夫なのかを確かめるように。


「大丈夫だよ、提督」


彼女はニコッといつもの笑顔で応えた。ああ、良かった。これなら大丈夫だ。そう思ったのも束の間、私は川内に抱きつかれた。


「うわっと、川内?」


そのままぐりぐりと私の息子にお尻を押し付ける。落ち着け、我が息子……!まだ起きるときでは無い……!


「せ、川内、一旦それを止めようか?でないと色々と不味いのだが……」


「ヤダ、このまま夜戦しよ?」


まさかの返しに一瞬だけ、ヤるかと考えたが他の艦娘に見つかると文字通り生命の危機を迎えるためここは金剛石の意思で思い止まる。


「んー、反応が悪いなー。ならこれは?」


「……っ!?」


ただ押し付けていただけだったのが、今度は前後のグラインドに変わる。ば、馬鹿な……いつの間にこんな腰使いを覚えたのだ……!?


「んっ……///これ、反応良いね……っ///」


危険だ、これ以上私の息子が耐えることは出来そうにない……。先程から擦る度に川内が『あっ……///』とか『んっ……///』とか言っていて理性も崩れそうだ。


先程からくちゅくちゅと水音が聞こえ、私のズボンが濡れてるのは気の所為だろう。気のせいだ、きっとそうだ。


「せ、川内……」


「ん……?///シて、くれるの……?///」


大変だ、川内がエロ可愛い。淫靡な表情を浮かべ、ハァハァと喘ぎながら腰を振る姿に、私の理性は崩れ去る。と、同時に息子も完全に起きた。


「あはっ///提督の、大きくなった///」


カチャカチャと私のズボンのベルトを外し、チーっとチャックを開く。そして彼女は、物欲しそうな顔でパンツから窮屈そうにしていた私の息子を取り出した。


「じゃあ、前戯も必要ないし……入れるね///」


そう言って彼女は私の息子の上に腰を落とそうとする。私もぽたぽたと愛液が落ちてくる程濡れた彼女の秘部に、息子を突き立てようとした。



ガチャッ



「「ッ!?」」


突然、扉が開いた


「てーいーとーくー?ナニ、してんのー?」


そこに現れたのは北上だった。その声色ははいつもの様に軽薄で親しみやすいものだったし、その表情には微笑みを浮かべていたが……。


その身には有り得ないほどの昏いオーラを身に纏っていた。まるで、死神が魂を狩りに来たようだ。それほど迄に恐ろしかった。


そんな様子の北上が、1歩、また1歩とこちらに歩を進めてくる。正直生きた心地がしない。私は今日だけで何回死を感じれば良いのだろう。


私が一体、何をしたって言うのだ……


「き、北上っ!?こ、これはだな……むぐっ?」


少しでも生存していたかった私は、ドラマでありがちな浮気した夫のように言い訳を始めようとする。が、川内に口を塞がれた(物理的に)そして──


「ナニって、見ればわかるでしょ?」


ズブッと、彼女は腰を落とし、私の息子を呑み込んだ。勝ち誇ったような笑顔で。


「んなっ!?」


流石に想定外だったのか、北上が唖然としている。そんなことに構うとことなく、川内は先程のように腰を振り刺激を与えてきた。


「うぁっ……な、なぜ、こんなに……!」


ツーっと、彼女の内股に赤い雫が線をつける。それを見れば彼女が初めてであることなど明白だ。なのに、何故彼女はこれほどの技量を持っているのだろう?


「んふふ、色々、練習したっ、からっ///」


むぅ……このままでは不味い。川内が抱きついているせいで抜くことが出来ない。このままでは中に……。


…………、待て、そもそも艦娘って孕むのか?彼女らは建造、つまり鉄や燃料といった無機物から生まれてきているのだぞ?


ふむん……だが、生殖器はあるし、月のものも来ているから……生殖能力はあるとみて良いのだろう、恐らくではあるが。


ん、興味が湧いた。川内を孕ますとしよ……


……………………………。いや待て!?私は一体何をしようとしているのだ!?孕ます!?馬鹿か!?


そんな無責任にやって良いことではないだろう!?私はまだ子供を育てれるような環境を作れてないのだぞ!?環境を作ってから子供はつくるものだ、こんなその場の勢いで作るものでは無い!


そ、そうと決まれば──うおっ!?


「川内、提督から離れて」


いつの間にここまで近づいていたのだろうか、北上が川内に向けて砲を構えていた。だが、そこに驚いたのではない。私が驚いたのは、その顔。


目が、黒い絵の具で塗りつぶしたように光がない。表情も、まるで能面のように不気味だ。


「やだ、私はこのまま提督と繋がってるの。邪魔しないで」


方や表情がなく、方や勝ち誇った笑みを浮かべている。その両者の間にバチバチと、火花が散る。


……だけならまだ可愛らしかっただろう。ピシピシッ、メキメキッと周りの陶器や硝子にヒビが入る。


それほどまでの2人の圧が、殺気が、ぶつけられていた。その空間にいる私の心境は、まあ、察しの通りだ。


………お気づきだと思うが、今、私と川内は行為の最中である。このような状態で昂れると思うか?


否、無理だ。今も萎えそうなのを必死に耐えているところである。萎えてしまったら何か嫌な予感がする。経験則でわかる、ここで萎えたら不味いと。


かと言って、このまま続けれるかと言われたらNOと答えるしかない。こんな空気の中でやれる人はある意味凄いやつだと思う。


……………。私の川内、こんな状況でも腰を振ってるな。というか、この顔。この状況をとても愉しんでいるように見えるのだが?


……………………。誰だ、私の川内をこんな風にしたのは!幾ら温厚な私でも赦さんぞ!


……………、虚しいな。こんな風にしたのは私だと言うのに。


「もう一度だけ言うよ、離れろ」


殺気の中に怒気を込め、北上が最後通牒を送る。これを断れば、恐らく一切の躊躇(ちゅうちょ)無く彼女はそれをそれを撃つだろう。


「嫌だ」


川内も1歩も引かない。彼女は今、砲を向けられているというのにその顔は笑顔のままだ。


「そう、じゃあ、死ね」


「待て!それを撃つと私が死ぬのだが!?」


慌ててわたしは制止させる。こんなところで砲等放たれたらまず間違いなく私が死ぬ。川内は……うむ、生き残りそうだ。


暫く砲を構えたまま考え込む北上。このまま思いとどまってくれると良いのだが……


「そう、だね。これだと提督が死んじゃうね」


よし!このまま終わってくれ……!何事もなく!


「でも、提督が死んでも大丈夫」


「な、何が大丈夫なんだ……?」


何が!?何もかも大丈夫じゃ無いのだが!?

私はもっと生きたいぞ!?勝手に殺さないで欲しいのだが!?


「死んだら、私とずぅっと一緒に居れるよ」


ここで彼女は初めて笑顔になった。ハイライトさん、いい加減仕事をしてくれ。怖い。


そして、恐怖でいっぱいいっぱいの私。ここで最悪の発言をする。


「え、嫌なのだが?」


「………え?」


拒絶されるとは思わなかったのだろう。彼女は半狂乱になって川内を押し退け、私に掴みかかった。


「何で!?どうして!?私じゃダメなの!?」


子供のように喚く北上。一方で、私は他人事の様に冷静に彼女を観察していた。


「何で、何でダメなの……?……あぁ、そっか、その女か。その女が居るからダメなんだ」


北上はぐるりと、顔だけを川内に向けた。このままでは本当に川内を殺してしまいそうだ。


さて、どうやって止めよう。時間もない、考える暇もない。………なるようにしかならないか。頑張れ、数分後の私。


「待て、北上。川内を殺すことは許さん」


そう言って彼女を抱きしめる。下半身が丸出しではあるが知ったことではない。今は彼女を止めることが先決だ。


「北上、なぜ私が拒否をしたか分かるか?」


「あの女が居るからでしょ、そうなんだよね?」


「残念ながら違う。北上、私が死ねないのはな、私に夢があるからなんだよ」


「…………夢?」


「そうだ、私には夢がある。何かわかるか?」


優しく、諭すように私は話す。このままこちらに気を向けていて欲しいものだ。


「…………そういえば、知らない」


「私も、提督の夢って何?」


さて、誰にも話したことの無いこの話をすることで、明日からどんなことになるのか……うむ、考えるのはやめておこう。


「私は……家族を持ち、子を育てる事が夢なんだ」


「え……」


「そう、なんだ……」


おおう、何かよからぬ事を考えている気がするぞう。


「このご時世だ、いつ死ぬとも限らん」


すぐさま否定の言葉が飛んでくる。


「そんな事させない!」


「絶対に無いから!」


「無い、とは言いきれん。深海棲艦に攻め落とされるかもしれんし、身内に殺されるかもしれん。はたまた誰かに嵌められるかもしれん、それは分からん、分からんが、絶対とは言いきれんのだよ」


「なら、その全てを私が始末すれば良いだけだね」


「任せて、私、今すぐやってくるよ」


血気盛んだな、良い子ではあるが、少しばかり忠誠心が高すぎないか?心配だぞ、私ではなく私の部下が。憲兵さんとか大丈夫だよな?……大丈夫だよな?


「おいおい、可能性の話だ。深海棲艦は潰してもらうが、他は止めてくれ。……まあ、それで、だ。そんな危険な場所に居るんだ、だからこそ、家族を養い、子を育てる、というのに憧れるんだ」


さて、彼女たちはどう動く……、正直『なら私がお母さんになって子供を産んであげる』とか言われてもおかしくッ……無いッ……!


そんな環境、一切整ってないのだがな!せめて整えさせてからにして欲しい!(願望)


「なるほどね……青葉ー」


「呼ばれて飛び出て青葉です!ってきゃあっ!///」


川内が、青葉を呼び、青葉が私を見て悲鳴をあげる。はて、何が……………うおぉぉぉぉぉぉ!?忘れていた!早く仕舞わなければ!


「え、えぇと……な、ナニをしていたかはき、聞きません!///それで川内さん、なんの御用ですか?」


くっ、川内は服を脱いでないし、パンツをズラしてただけだから気づかな……、ん?流れてた血と液体は、いつの間に拭いたんだ?まあ、良いか。


「えっとね、明日の新聞にごにょごにょって書いて欲しいんだけど」


「え?…………ェェエェェエェエェΣ(゚Д゚;)エェェエェェエ !?」


青葉が目が飛び出そうなくらい驚いている、川内、一体何を言ったんだ……?おっと、北上も何か青葉に耳打ちしてるな。気になるが……どうせ明日分かるからとはぐらかされるのだろうなぁ……


はぁ、もう夜も遅い、このまま別れて寝るとしよう。明日も、生き残る事だけを考えねば……



───次の日


朝目が覚めて、真っ先に思い浮かんだのは昨日のことだった。北上と川内が青葉に何を吹き込んだのか……本当に気になる。気になって夜しか眠れない程だ。


ん?食堂前の掲示板に人が集まってるな、青葉の新聞が更新されたのか?……急いで行くか。


む、更新されてるな。えー、【速報】提督の夢【やっちゃえ】……だとぉ!?な、内容など読むべくもない!今はこの空間から逃走するのみ!全速力でな!幸い、皆は新聞に夢中だ!このまま気配を消して逃げるっ!


「あれ?提督じゃん!おっはよー!」


那珂ァァァァァァァ!!!そんな大声で私の名前を呼ぶなぁぁぁぁぁぁぁ!!!


ゾクリと寒気がした。ギギギギと擬音がなりそうな程ぎこちない動きで後ろを向く。幾つもの眼が、私の姿を……捉えていた。


それを見た私は、皆に微笑みを向け全速力で逃走した。勿論、その際に那珂を盾にすることも忘れない。後ろから「キャー!」と言う叫び声が聞こえても知らん振りをして、ただ逃げることだけを考えていた。


どれだけ逃げ回ったことだろうか。今、私は私室の隠し通路を通って逃げている。昔、戯れで作ったこの通路が役に立つとは思わなかった。


この通路は、大人一人分が通れるかどうかの幅しかなく、艤装をつけて追いかけることなど不可能。他にも罠も仕掛けている為、追跡はさらに困難となる。


因みに、出口は4箇所。表門の傍、憲兵隊の待機所、鎮守府から3km離れた私の仮住まい、鎮守府の裏にある山の中腹だ。


これを全部一人でやった……と言いたい所だが、殆ど妖精さんがやってくれた。私がやったのは設計図と罠の仕掛け場所の指示だけだ。


さて、どの出口に行くべきか……


①~④の数字を選びコメントをして下さい。

尚、1週間後に数字のコメントがない場合は私が決めさせて頂きます。


①表門の傍(位置的には鎮守府外)


②憲兵隊の待機所


③鎮守府から3km離れた私の仮住まい(一軒家)


④鎮守府裏にある山の中腹(洞穴の中)






(さて、私の仮住まいに行くとするか)


あそこならば1週間は籠城できる。いや、籠城する必要は無いのだが。


壁にあるボタンを押し、他の通路の罠を作動させる。これでどこに行ったかは分からなくなった筈だ。


問題は15分以内にここを脱出しなければ罠に囚われてしまうことだが、走れば大丈夫な為問題ない。



──提督、全力疾走中



あ……危なかった……!まさか、15分ではなく13分だったとは……!後ろから罠が作動していくのだが、罠の作動速度が速くなっていて思わず全力で走ってしまった。


他の罠も、作動速度は速くなってるとみて良さそうだな。………………、誰か弄ったな、これ。


私と妖精さん以外の誰かがこれを弄っているということは、この手の罠は全て突破出来るとみて良いのだろうな。


ドアを開けて通路を出る、その際に厳重にドアを封鎖するのを忘れない。久しぶりの仮住まいはとても綺麗だった。


………………は?待て待て待て、ここはそんなに使ってはいない。ならば何故埃っぽくないのだ?まるで誰かが定期的に掃除をしに来ているようでは────


(………嘘だといってよ、バーニィ)


隠し通路のある部屋から出ようとした時、扉の前に気配を3つ感じた。早い、早すぎる。まるで隠し通路が通じている場所を知っていたみたいではないか。


否、みたい、では無く知っていた、のだろうな……。私のプライベートは何処に言ったのだ?


気配の正体は分かっている。諦めるしかあるまい、この鬼ごっこは私の負けだ。いや、別に勝負をしていた訳では無いがね。


「はぁ……夕立、瑞鶴、球磨。いつからそこに居たのだ」


扉を開けると、3人の娘が元気よく答えた。


「提督さんが隠し通路に入ったときからっぽい!」


「外なら艤装を使えるからそれで時間短縮したの」


「他の人たちはそれぞれの場所で待機してるはずクマ」


まあ、ここにいるということは他にもいるに決まっているか。では何処に誰がいるのだろうか?聞いてみるとしよう。


「他の場所には誰がいるんだ?」


「表門の傍の出口には北上と川内と那珂ちゃんが居るっぽい!」


むふん、と得意げに答える夕立はとてもかわいい。思わず頭を撫でてしまった。


突然撫でられたからかぼふんっ、と擬音が聞こえてきそうな程の勢いで夕立の顔が真っ赤に染ったが、嬉しそうなのでまあ良いだろう


反対に瑞鶴と球磨が一瞬冷たい目で夕立を見た気がするが、きっと気の所為だろう。


「憲兵さんの待機所には扶桑さんと大鳳と多摩さんが居るわ」


…………、瑞鶴が何かを期待した目でこちらを見てきた。まあ、普段から私の為に色々としてくれるからな。その期待に応えてやるとしよう。


夕立を撫でるのを止め、瑞鶴を撫で始める。よく分かってるじゃない、と彼女は目で伝えてくる。


夕立が撫でるのをやめたからか 、むぅー、と不満気な顔をする。そして、チラッと瑞鶴の方を見た。その瞳に殺気を込めて。


瑞鶴は意に介せず撫でられていたが、私としては撫でる如きで殺気を放つんじゃないと切に思う。


「洞穴の方には大井と神通と不知火がいるクマ」


おおっと、この光景はさっきも見たぞ。期待した目で球磨が私を見ているな。仕方あるまい、球磨も撫でて──


球磨を撫でようとした時、背中に悪寒が走った。なんだ、この誰かに見られているような感覚は……?


撫でようと伸ばした手が途中で止まったからか、球磨はどうしたクマ?と言いたげな目でこちらを見る。


それに構うことなく私は当たりを見回す。……………あった、巧妙に隠されてはいたがあんな所に隠しカメラが───!


くいっと袖を引っ張られた。何事かとそちらの方を見る。球磨がハイライトさんが仕事をしていない目でこちらを見ていた。


「なんで……なでなでしてくれないクマ?」


お前いつもぬいぐるみ扱いするなと言って、撫でたら文句言うでは無いか、という言葉は飲み込んで、彼女に理由を説明する。


「先程、誰かの視線を感じてな、誰かに見られてるのではないかと思い監視カメラを探していたのだ」


「監視カメラ……?どこに───あ、あんな所にあるクマ」


相変わらず見つけるのが早い、ならばこの調子で他のも見つけてもらうとしようか。その方が私も楽をできるからな。


「球磨、頼みがあるのだが」


「何だクマ?」


ふむん?いつの間にかハイライトさんが仕事をしている。いつもこれくらい早くハイライトさんには仕事に復帰してもらいたいものだ。


「今日の夜、お前と同衾してやるからこの家の監視カメラや盗聴器その他諸々、余すことなく撤去してくれ」


「わかったクマ!」


そう返事をしたと同時に彼女は動いた。私の近くにあった監視カメラを初め、色々な物が撤去されていく。


おい待て、どれだけ付けられているんだ。多すぎやしないか?どれだけ私のプライベートが知りたいと言うんだ、怖いのだが。


おおっと、夕立と瑞鶴にも何かを頼むとしよう。でなければまたハイライトさんが仕事をしなくなるのでね。


「瑞鶴、夕立」


「なに?」


「どうかしたっぽい?」


危ない、仕事をしなくなる1歩手前だったか。本当にうちのハイライトさんらは仕事をサボり気味で困る。


「夕立には朝食を作ってきて欲しい。褒美はそうだな……朝食を食べてから昼食を作るまでの間はほぼずっと抱っこしてやろう」


「今すぐやってくるっぽい!」


風の速さで夕立がキッチンに向かっていく。どれだけ抱っこされたいんだ……


「瑞鶴には昼食を作って欲しい。その代わり昼食後から夕食を作るまでの間は抱っこしてやる」


「やってやろうじゃない!」


返事が早い。まあ、私としては役得だから問題ないのだが。そんなことを思っていると球磨がゴミ袋を持ってこちらにきた。因みに90Lだ。


「提督、終わったクマ。こんなにあったクマ」


カメラや盗聴器、その他諸々の多さに私は頭を抱える。幾ら何でも多すぎだ、私にプライベートをくれ、頼むから……


っと、落ち込んでいる場合ではない、そろそろ朝食ができる頃合いだ。リビングに向かうとしようか。


出てきた朝食はまさに日本の朝食といったものだった。ご飯に豆腐の味噌汁、鮭におひたし、卵焼き。


ふむん、見た目はとても美味しそうだが味はどうだろうか?まあ、不味いということは無いだろうが。


──提督達、食事中


……………、嘘だろう?あの間宮さんとほぼ同レベルの料理の腕だぞ。朝食はとても美味しかった、瑞鶴も球磨もむむむ、と唸る程だ。


正直に言えば、夕立がこれ程まで料理ができるとは思っていなかった。人は見かけによらないものだな。


さて、朝食は食べ終えた。約束通り夕立を抱っこするとしよう。私はソファに座りポンポンと膝を叩く。とても嬉しそうに彼女は私の膝の上に乗った。


ん、今日の仕事はどうしようか。幸いにも急を要する書類等は昨日終わらしているからな、演習等も入っていない、ぶっちゃけて言えば今日はすることはない。


………………、なんで今日私は休みを取らなかったのだ?代休も溜まっていたし取ればよかったか。


と、軽く後悔したがまあいい。大淀に何て伝えようか?そんなことを考えているとテーブルの上にぐでぇ、と突っ伏していた瑞鶴が


「あ、大淀さんには提督は1週間お休みするって伝えておいたから」


と言われた。そうか、伝えてあるなら何も問題はな───ん?1週間?なんで1週間なんだ?


「だって提督さん、ここ最近休めてないでしょ?だから休ませようって前からみんなで話してたの」


ナチュラルに思考を読んでくる瑞鶴に若干の恐れを抱きつつ、そこまで部下に思われていたことに私は嬉しくなった。


いつ休めるかは各鎮守府に一任されているため書類さえきちんと書けば代筆であっても問題は無い。印鑑は机の上に置いてあるしな。


そうか、1週間も休めるのか、久しぶりの休みだ。できれば1人で休みたいが、まあそれは後からでもできる。


余り構うことが出来なかった分、この一週間は全力で構ってやろう。…………他の子達はどうしようか?その辺も考えているのか?


スケジュール的には次は3ヶ月後ぐらいか?まとめて休みが取れるとしたら。その時に今回構えなかった子達からまた何人か抽出して構うとしよう。


さて、何をしようか?実の所、私は複数人で休日を過ごすということを余りしたことがない。女の子と遊ぶなぞついぞしたことが無い。


おいそこのお前、今ぼっちとか思ったな?その通りだ。私に友人は余りいない。狭く深くの付き合いしかしてこなかったのでな。


まあ、そんなことはどうでもいい。


「なあ」


「あ、提督さん。遊びに行くなら私たちのうち誰か一人を連れていってね」


待て待て待て、先回りしすぎだぞ瑞鶴!凄いを通り越して本当に怖いのだが!?


…………だが、これ程先回りができるのなら、今後は秘書艦を任せても良いやもしれん。今まで任せていなかったが、これならもっと業務が効率よく回るだろう。


「瑞鶴」


「1人なのは単純にデートしたいからかな。他の人たちに家の事を任せれば、家の事は気にしなくて済むし」


…………慣れるしかないか。今日は午前も午後も誰かを抱っこすると決めている。明日からは──瑞鶴→夕立→球磨の順で遊ぶとしようか


「そうか」


「明日のデートは私よね?今日は午後から私を抱っこしてくれるもの」


「その通りだ、今日はいかないが明日から瑞鶴から順に遊びに行こうと思う」


その言葉を聞いた2人がガバッとこちらを向く。夕立の頭が、私の顎にヒットした。ゴンッと鈍い音が鳴る。


「…………っ!」


視界が、眩む。どうやら脳震盪を起こしているらしい。意識が────


意識が落ちる寸前、夕立が何か言っている気がしたが────、きっと気の所為だろう。



夢を────、見た。


多くの艦娘に囲まれた提督が、楽しそうに鎮守府を歩いている。時には艦娘と遊び、時には情欲に身を任せ、実に自然な笑顔で彼女たちと接している。


────私は今、心から笑えているのだろうか。彼女たちを恐れ、怖がり、距離を取っている私は…………本当に笑えているのだろうか。


彼女たちをあんな風にしたのは私だと言うのに、私から距離を取ってしまっている。この恐れは────どうしたら取り除けるのだろうな…………。


彼女たちはあんなにも私のことを信頼し、好いてくれているというのに。私がその好意と信頼に応えられていない。


変わらなければならないのは分かっている。だが教えてくれ、命の危険を感じるような相手に、私はどうやって心を開けば良いのだ?


彼女たちの献身はとても嬉しいのに、最後の一線で拒絶をしてしまう。確かに、彼女たちを好きではいられる、いられるのだ。


けれど、愛せない。愛することが……どうしてもできないのだ。家族のように感じているはずなのに、家族愛さえ持つ事が出来ない。


私があと一歩進めば良いだけなのは分かっている、その1歩の進み方を誰か、誰か…………私に教えてくれ……。


なあ、夢のお前、口調のおかしなお前。どうしたら────お前のように笑えるんだ?



─────目が、覚めた。



気がつくと私はベッドの上に寝ていた。まだ頭がぐわんぐわんと揺れている感じがするが、起きる分には問題ない。


「提督さん!あっ……」


ベッドから身を起こすと近くにいた夕立がこちらに抱きつこうとして、しかし先程のことを思い出してか途中で止めてしまった。


全く、あれくらいでは気にしないというのに……。やはり優しいな、夕立は。


「夕立」


名前を呼ぶと、悪い事がバレて叱られる子供のような反応をする。目には少し涙が浮かんでいた。…………そんな泣きそうになるほどか?


「夕立、こっちにおいで」


子供をあやすような声音で、彼女を呼ぶ。一瞬彼女は飛びつこうとしていたが、思いとどまり普通にベッドの上に腰をかけた。


「全く、あれぐらいでは気にせんというのに」


グイッと、彼女の身体を私の腿の上に移動させる。彼女はくるっと、私の方を向く。……対面座位のような格好だが気にはするまい。


「提督さん、大丈夫……?」


「問題ない、だが次は気をつけて欲しいものだな?」



沈黙が流れる。


必然と、夕立から良い香りがするとか夕立の臀部が柔らかいなど、そんなことを思い浮かんでしまうのは男として正しい反応だと思うのだがどうだろうか?


……………これは不味い、今はシリアスな雰囲気だと言うのにこんな下世話かことを思い浮かぶとか二重の意味で不味い!


《起きてもよろしい?》


宜しくない!腰の神よ、鎮まり給え!


《黙れ小僧!お前に子が孕ませられるか!》


煩い!空気を読め空気を!そんな雰囲気でないのは明白であろうが!切り落とすぞ!


《ひえっ……》


私の脳内でくだらない争いが繰り広げられている間、夕立は──


(………あれ?この体勢、もしかして提督さんを襲えるっぽい?で、でもさっきのことがあるし……)


(それにしても提督さん、いい匂いがするっぽい……。私のお尻の所に提督さんのアレがあると思うと熱くなってくるっぽい……)


(はっ!ダメ、さっきのこともあるのにそれじゃあ提督さんに怒られる……我慢、我慢)



と、同じことを考えていたらしい。

ん?何で考えていたことがわかるのか、だと?簡単だ、後で聞いた。私にそんな超能力じみたことは出来ないのでね。


さて、沈黙が流れる状態で考えていることは同じ。2人とも自分を抑えるのに集中しすぎて会話の糸口などあったものでは無い。


まあ、どうなるかは明白だろう。先に反応し始めたのは夕立だった。急にズボンが濡れ始めたのだ。


「あっ……」


夕立が焦った表情でこちらを見た。その表情に少し期待が混ざっていたのは、見間違えではないだろう。


ぎゅうっと、抱きしめてみる。それだけで彼女は熱を帯びた息を吐く。ふむ、駆逐艦に手を出すと憲兵が煩いのだが。まあ、大丈夫か?


「夕立」


「なぁに、提督さん///」


「このままいっても大丈夫か?時間は……2時間半ぐらいだな」


お昼を迎える前にシャワー位は浴びておきたい。そういえば、何故瑞鶴も球磨も居ないんだ?それだけが気になる。


「うんっ、提督さんなら……良い!///」


さて、許可も得たことだ、抑える必要もあるまい。しばし情欲に溺れるとしようか──



────見せられないよ!



提督さんが夕立と性交をしているのを、私たちはただ見ているだけだった。


提督さんが他の娘とヤってると言うだけでなんとも言えない感情が私を支配しそうになるけど、お昼から私が相手をしてもらえるんだと思うとそれだけで身体が昂ってくるのが分かる。


だってほら、私のアソコ、もうこんなに濡れてるもの。ぐちゅぐちゅと私は秘部を弄る。あっ、提督のあんなに大きんだぁ……


さらに興奮してきた私は提督の使用済みパンツをポケットから取り出し、その匂いを嗅ぎながら掻き回す。2人が終わるまで、何回イけるかなぁ……///




クマ、提督と夕立がヤってるクマ。で、隠れて瑞鶴も1人でヤってるクマ。なら、私も1人でヤっても問題ないクマね?


提督のアレがよく見える位置に隠れ、私は玩具と提督の下着を取り出したクマ。玩具の大きさはもちろん提督と同じサイズクマよ?ちゃんと測ったから間違いないクマ。


うわぁ……///激しいクマ、夜はあんな感じでヤラれるクマね?興奮してきたクマぁ……///


提督の性交を見て、胸や秘部を弄る手が加速する。あんなふうにされるんだと思うと手が止められないクマ。


提督の下着の匂いを嗅ぎながら、提督と同じサイズの玩具で秘部を掻き回す。 ぐっちゅぐっちゅと淫靡な音がする。


もしかしたら提督達にも聞こえているかもしれない。それがさらに私を興奮させる。絶頂が近づいてきた。


んぁッ……///イッちゃったクマぁ……

ふふっ///……あと何回……できるくまぁ?///





ふむん。瑞鶴と球磨が私たちをオカズにしているようだが、まあ気にするまい。おっと、そろそろ時間になるか、ではスパートを掛けて終わらせるとしようか!


ぱちゅんぱちゅん!と水が打ち付けられる音がする。夕立、半分トんでいるが大丈夫か?おっと、夕立の中が締まってきた。そろそろイキそうだな?


更に腰の振りを加速する。ビクンと夕立の身体が跳ね、中がよりきつく締まる、それにより私も達してしまう。中に液体が飛び出す。何回も出したというのにまだまだ量は多い。


ぬぽんと抜くと、どろりと大量の液体が溢れ出す。彼女の愛液だけでは無いのは明白だ。


疲れて肩で息をしている夕立を優しく撫でる。えへへ、と彼女は嬉しそうにそれを受け入れた。


さて、あの二人は────。どこかに行ったか、恐らくシャワーだと思うが。


それにしても夕立の中良かったな。入口はキツいが中はふわふわだった。語彙力が低下するレベルで良いものだったと思う。


っと、そろそろ昼飯時だ。シャワーを浴びてご飯を食べるとしよう。夕立もつれていかねば……


この時私はまだ知らなかった。共にシャワーを浴びるということがどういうことかを……。


結論から言えばシャワーを浴びながらもう1回やるハメになったのだが、それは割愛するとしよう。



───食事中


ふむん、瑞鶴の料理はやはり美味い。偶に作ってもらっているが、相変わらずの美味さだ。


というか、ちらりと冷蔵庫の中身を見たのだが、何故あんなに食材が豊富なんだ……。いつの間に買ってきたのだ?いや、持ってきた可能性もあるか。


…………まあいい、昼食は食べ終わった。やけに精のつくものが多かった気がするが、きっと気の所為だろう。さてと、次は瑞鶴の時間か。


ん?瑞鶴が手招きしているが……部屋?部屋に来いということか?


瑞鶴について行き部屋に入ると、ドン、と背中を押される。少しよろけて数歩前に出てしまった。


「瑞鶴、何を──」


するんだ、とまでは言えなかった。更にタックルされ、ベッドに押し倒される。あ、危なかった……!もう少し手前なら床に押し倒されるところだった……!


「提督さぁん///」


甘い声で私を呼ぶ。…………ふぅ、まあ、仕方あるまい。期待には応えてやらねばなるまい。


時間は…………5時間くらいか?いや、余裕を持って4時間ぐらいだろうな。


と、考え事をしている間に瑞鶴は服を脱ぎ始めていた。全く……いつからこんな淫乱な子になったんだ。


何か不思議な感情が込み上げて、彼女の頬を撫でる。彼女は嬉しそうにされるがままだ。

おっと、全て脱ぎ終えたようだ。脱ぐのが速いな、おい。


初めて瑞鶴の裸を見たが……。モデルのようにすらっとした手足。余分な肉の付いていないシュッと締まった身体……。


ふむん、エロい。この身体を抱けるのかと思うと私の息子もフルチャージするというものだ。現に先程よりも力を貯めている。


……夕立、なんか済まない。


……………。さて、戻ったら夕立に何かされそうなフラグが立ったが……、まあ、どうにかなるだろう。頑張れ、4時間後の私。


では、しばらく情欲に溺れるとしようか──



…………。球磨、また見てるな……。


──4時間経過


「はぁっ……/// はぁっ……///」


やりすぎたか?瑞鶴の意識がトンでいるのだが。というか、これだけヤっても私の息子が萎える気配がないのだが……。意外と絶倫だったのだな、私は。


まあ、絶倫で良かった。これで球磨の時に勃たないとなると、何をされるか分かったものでは無い。


「すー」


あ、瑞鶴が寝た。全く、せめて布団か何かを被って寝れと言うのに。仕方あるまい。


部屋に置いてあるタンスからタオルを取り出し、身体を拭いてやる。


途中で色っぽい反応をされ、息子が滾ってきそうになったが、この後夕食を作らねばならないので鋼の意思でこれを鎮めていた。


「……さて、何を作ろうか」


身体を拭き終わったあとシャワーを浴びた私は、夕食のメニューに悩んでいた。カレー?シチュー?鍋?…………悩むな。


だんだん考えるのが面倒になってきた。ビーフシチューで良いか……。


ふむん、久しぶりに作ってみるとしようか!



────提督調理中



圧力鍋があったのは幸いだった。お陰でかなりの時短ができた。だが…………。


夕立や瑞鶴と同じくらい美味いか、と言われると否と言うしかない……。くっ、自分の舌には嘘をつけない……!もっと練習をしなければ……!


……まあ、夕食自体は好評だった。嬉しい限りである。ふむん、帰ったら間宮さんに料理を教わるとしよう。


夕食を食べ終え、1人、ゆったりとした時間を過ごす。ちなみに瑞鶴は疲れているらしく、まだベッドで眠っている。


そういえば、最近小説を買っていたな。まだ手をつけていなかったが……、寝るまでまだ3時間もある、この際だ、読んでしまおう。


タイトルは────


『さまよう刃』




…………重っ!凡そ3時間かけて500頁くらいを読み終えたが、内容が重たい。


娘を殺された父親の復讐劇。法とは、正義とは何か、を考えさせられる作品だった。


後、陰鬱になる描写が多かったな。だが、次の頁を捲る手が止まらなかった。


家族……か。私は……どうだろうか?もし私の部下が同じような目にあったら……


…………。嗚呼、まず間違いなく殺しに行くな。復讐なんてすべきで無い?そんな理想論なぞどうでも良い。例え彼女らから殺されかけようとも、彼女らは私の家族だ。


まあ、彼女らがどうにかされるなんて未来は有り得ないだろう。姫すらも余裕で潰してくれる私の自慢の艦娘たちだ。


……さて、時刻は23時を過ぎている。そろそろ球磨が来る頃合か?そう考えているとガチャり、と扉が開けられた。


ああ、来たか──とそちらに目を向けた私は、それを見た瞬間固まってしまう。


球磨が身につけていたのは、とても扇情的な下着だった。…………、ああいうの、本当に売っているのだな……。


……あ、瑞鶴を忘れて──。そう思いベッドの方を見ると、いつの間にやら瑞鶴は居なくなっていた。読書している間に出ていったのだろうか?シーツまで変えられている、流石だな。


「提督、ナニをするクマ?///」


物欲しそうな、期待した目で球磨は私を見る。さて、球磨には何をしてやろうか──。


「球磨、こっちに来い」


「くまぁ///」



─────夜戦中


ジュップジュップと液体を掻き混ぜるような音が、球磨の淫靡な息遣いが、夜の部屋に木霊する。


2人とも汗だくで、下腹部の結合部からは愛液と精液が混じり合い垂れていた。ベッドは既に2人の体液でぐっしょりと濡れている。


もう夜の2時か……、ふと時計を見て私は今日の一日を振り返る。


ご飯を食べ、情欲に溺れた。ただそれだけの1日だった。命の危険も何も感じない、素晴らしい一日だ。


これがあと6日続くかもしれないことを思うと、何故だか分からないが虚しい気持ちになった。


どうやら、私はスリルのある日々を過ごしたいらしい。我ながらアレな奴だな……と自分でも思う。


…………、1週間後が待ち遠しいな、他の者はどうなっているだろう?


そう思った瞬間、ぞわり、と寒気を感じた。何事かと球磨の方を見る。


「てーとく……他の娘のこと……いま、考えてたくまぁ?」


あ、終わった、私の人生はここで終了か。本能でそう思わせるほどのナニカがそこにはあった。


まあ、行為の最中に他の人のことを考える私が最低なだけであるが……。さて、どう切り抜けようか!?


「まあ、1週間後には今日より多くの娘が求めに来るだろうからな。今日だけでかなりの疲労が溜まっている。…………帰ったら、私死ぬのではないか……?そう考えていた」


敢えて嘘は吐かない。というか、この状況で嘘をついたら文字通り死ぬ。だからこそ球磨が何かしてあげれる状況を作って逃げなければ。


「そんなことにはならないクマ、向こうでは大淀が主体となって提督の夜伽の表を作ってるクマ」


理由に納得したのか、目に光が戻った。危ないな、本当に。


だが、嘘だろ大淀。お前はそんなことしないと思っていたのだが……。


「……それ大丈夫か?毎日だと私は本当に腹上死するしか無くなるぞ?」


「そこん所はきちんと考えてるって言ってたクマ、悩み事はもうないクマ?」


「考えてあるなら大丈夫だ。……済まないな球磨」


そう言って頭を撫でる、球磨は嬉しそうにそれを受け入れた。だが……


「大丈夫クマ、ただ……次はないかもしれないクマよ?」


ハイライトさんがまた仕事をサボる。止めてくれ、夜の2時を回っているんだ、怖いだろう。


「球磨、あとどれだけヤリたい」


「ん……、朝までお願いしても良いぐらいくま?///」


まあ、行為の最中に他の子のことを考えたお詫びとして、朝まで貪るとしようか──




────翌朝


珍しく早くに目が覚め起き上がろうとすると、ふにゅん、と何か柔らかいものに当たった。寝ぼけていた為、なんだこれは?とその柔らかいものを揉みしだく。


んっ……///とか、あっ……///とか色っぽい声が聞こえている気がするが、そもそも私の部屋に女の子が居るはずが無いので、気の所為だろう。


柔らかいものの感触が面白くて、つついたり別の角度から触ってみようとすると、何か突起物が手に当たった。


なんだこれは……と、ここでやっと目視をする。…………、布団が不自然に膨らんでいた。まるで誰かが入っているような────。


そしてやっと頭が冴えてきた。そうだ、昨日私は球磨と一緒に寝たのだった。…………今何時だ?


時計を見ると9時を指している。ふむん寝たのが5時くらいだから4時間は寝ていたのか。まあいい、とりあえずシャワーを浴びて遅めの朝食を取るとしよう。


今日は瑞鶴とデートの日だ。




シャワーを浴び終えリビングの方に行くと瑞鶴と夕立がテレビを見ていた。リビングに来たのにいち早く気づいた夕立が私に向かって飛び込んでくる。


「提督さん!おはようっぽい!」


「ああ、夕立、おはよう」


彼女を受け止めつつ挨拶を交わす。相変わらず衝撃は強いが、まあ受け止めきれない訳では無い。…………一瞬だけ呼吸出来なくなるのは内緒だ。






















後書き

シリーズモノにするかは不明なのだよー
11/21:祝!100PV越え!有難う!
12/2:PV500越え!感謝なのです!
12/22:PV1000超えたー!目指せ!2000!有難う!
1/24:PV2000超えたの!次は5000なの!見てくれてありがとなのー!

5/5:何か急に文消えちゃったから1万字くらい書き直し〜。だから割と変わってるかもしれないー(´・ω・`)


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択捉さんから
2020-04-12 14:58:56

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2020-03-22 22:09:55

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2019-12-28 01:30:25

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このSSへのコメント

4件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2019-11-22 15:07:06 ID: S:EBgp1H

佐世保ってブラ鎮なのかな?
わざとトラウマになったフリして
最終的に異動する作戦か?

2: SS好きの名無しさん 2020-02-15 03:17:14 ID: S:74rLeG

私的にはヤンデレ川内が見れたから満足です!(o^-^o)

3: SS好きの名無しさん 2020-03-22 22:10:26 ID: S:4Qm5Qp

↑に同じなの~

4: めちゃねむいよ~ 2020-03-30 01:11:05 ID: S:_PuR_Z

③で!


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