2020-02-24 14:32:12 更新

概要

アズレン短編三作目はプリンス・オブ・ウェールズです。



午後4時 母港。

指揮官が散歩していると

プリンス・オブ・ウェールズ(以下ウェールズ)が座りながら、港を眺めていた。

その表情はどこか寂しそうで、その瞳は夕焼けの海を写していた。


指揮官はウェールズの元に寄った。


指揮官「ウェールズか。隣いいかい?」

ウェールズ「指揮官か」

指揮官はウェールズの隣に座った。

港の風は少し冷たかった。


しばらくしてウェールズが口を開いた。


ウェールズ「指揮官、私も幾多の戦いを経験して仲間まで失った。そして今、私はこの世界に再びいるんだと、この港を見て思うのだ。私はもう二度と同じ思いはしたくない。もちろん指揮官だって失いたくない。」


ウェールズは少し涙を浮かべて、過去の事をにじませながら話した。


指揮官「ウェールズ、過去に縛られる事は無いさ。辛い思いをしたことだって、

嫌になるほど苦しい事だって、みんな一緒。俺だって同じさ。みんな、人生いろいろなんだよ。」


ウェールズ「うっ...し...指揮官...うっ...うっ...ひっく...」

ウェールズは指揮官に抱きつきながら

声をあげて泣いた。指揮官はウェールズの頭を撫でながらなだめた。


しばらくして、キングジョージ5世(以下KG)がやって来た。


KG「指揮官?ウェールズ?」


指揮官「しー...そっとしてあげて。」


KG「わかった。」


指揮官はウェールズをおんぶして、KGとロイヤル寮のウェールズたちの部屋へ

送った。


泣き疲れたのか、ウェールズはすやすや眠った。


KG「やっぱりか。ウェールズは根を詰め込んじゃうからな。感謝する。」


夜10時 指揮官寝室


ドアを叩く音がした。

ドアを開けると赤いパジャマ姿のウェールズが立っていた。


ウェールズ「指揮官、添い寝していいか?」

指揮官はベッドをポンポンと叩いてウェールズを誘った。


ベッドに入ると

ウェールズ「指揮官、私を抱きしめて」


指揮官はウェールズに言われるがまま、ウェールズを抱きしめた。


ウェールズ「指揮官、優しいぬくもりを感じる。なぜか、心まで穏やかになりそうだ...」


そう言うと、ウェールズはぐっすり眠り始めた。


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