提督「俺が鎮守府に着任してはや1年。あんなにぼろかった鎮守府は今じゃ最前線の基地と見比べても衰えないほどに整備されている」

提督「一隻も轟沈艦を出さず、艦娘たちの安全のために危険な任務は無視、破棄。彼女たちのためならばと思い土下座で頼み込んだこともあった」

提督「事務作業も秘書官なしですぐに終わるようになり、これまでの頑張りを認められて鎮守府には定期的に資材が支給されるようになった」

提督「自分で言うのもなんだが、彼女たちからは好かれているとは思う。俺も彼女たちのことを好いているし」

提督「...だからこそ、だ。優しく、紳士な提督を演じるのは疲れた」

提督「俺だって男だ。艦娘に誘われれば欲情するさ。だが、手を出したら終わりだと思ってずっと我慢してきた」

提督「今思い返せば俺は頑張った。半ニートから軍学校に入学し、そこでみっちり鍛えられて提督になった。いや、本当に頑張ったと思うよ。もともと陸軍に入るつもりが、妖精さんが見えることが発覚してから海軍にいきなり転入だもんなぁ」

提督「訓練のしすぎて幻覚が見えてるかと思ったよ。...いやマジで。レンジャー部隊の訓練はきつすぎるよ....」

ｺﾝｺﾝ

提督「ん...？入って、どうぞ」

「失礼します」

翔鶴「提督、演習の結果を報告しに来ました」

提督「あぁ、すまない(あ＾～翔鶴さんかわええんじゃ＾～。正直ドストライク。銀髪清楚美人とか最高じゃん？アゼルバイジャン？マジで最高すぎんよ～)」

提督「(しかも美脚ですよ美脚！脚フェチにはたまらん！あ＾～)」

提督「(...はっ！しまった、あまりの翔鶴の可愛さに昇天しちゃいそうですよくぉれは。自分の理性もコントロールできないの？はーつっかえ)」

翔鶴「あ、あの、提督....///」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

提督「ん？あぁすまない。少し考え事をしていた。どうした？」

翔鶴「な、何でもないですぅー！」ﾋﾟｭｰ

ﾊﾞﾀﾝ

提督「あっ...最近こういうことが多い気がする」

提督「艦娘が来たかと思えば、島風の如く高速で逃げ出してしまう....なぜだろうか」

妖精「テメェのせいなのです」

提督「ぬおっ、妖精さん。いつからそこに...」

妖精「最初から居たのです。テメェが翔鶴さんを誑かしてる時もしっかりいたのです」

提督「誑かすとは失礼な。俺は報告を聞いていただけだ」

妖精「無自覚なのです。尚更質が悪いのです」

提督「何を言っているんだ....」

ｺﾝｺﾝ

提督「おや、また誰か来たような。入って、どうぞ」

「失礼するわ」

天津風「さっき翔鶴さんが物凄い速さで走ってったんだけど....あなた、また何かしたの？」

提督「いや何もしてないぞ？」

天津風「本当かしら...」

提督「(天津風きたぁぁぁぁぁ！最高かよ！銀髪ツインテに世話焼きとか最高かな？マジ大好きケッコンしてくれ)」

天津風「っ.../////」

提督「(あぁもう可愛いなぁ...愛でたい撫でたい抱き締めたい)」

天津風「～～～～っ！！！」ﾊﾞｯ

ﾊﾞﾀﾝ

提督「あっ...いったい何だったんだ...?」

妖精「てめぇ一回死んでこいです」

提督「ひどい？！」

妖精「はーつっかえ。あったまきた...てめぇ、心の中で考えてることが駄々漏れなんです」

提督「....ﾌｧｯ?!」

提督「じゃ、じゃあ翔鶴の時に美脚とかかわいいと言ってたのは...」

妖精「丸聞こえです」

提督「天津風の愛でたい撫でたい抱き締めたいって言うのは...」

妖精「隠す気あるのか？って思うくらいはっきり言ってたです。それも、天津風の眼を見ながら」

提督「うせやろ....今まで築いてきたクールな指揮官と言う立場が...」

妖精「そんなもん元からねぇですよ」

提督「うっそだろお前ｗｗｗｗｗｗ」

妖精「ひでしね」

提督「ああぁぁぁぁもうやだぁぁぁぁぁぁ」

妖精「うるせぇなぁ...心の声が漏れても大丈夫なように対策すればいいのです」

提督「コイツ、天才か？」

妖精「あんたが馬鹿なだけです」

提督「そうと決まれば...ガムテープ！」

提督「これを口に張り付ければ...」ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

提督「ふぉふぇえふぉふぉふぉふぉふぉ」

妖精「何言ってるかわかんねぇです」

提督「ひふぉい」

ｺﾝｺﾝ

提督「ん...？ふぁいっへ、ほうお」

初風「失礼します...って、何やってんのよバカ提督」

妖精「気にしないで報告してほしいのです」

初風「あ、いたのね妖精さん。ま、報告資料は置いておくから勝手に読んでちょうだい」

ﾊﾞﾀﾝ

提督「よかったんじゃないか？」

妖精「もごもご言ってる姿はシンプルに気持ち悪かったのです」

提督「ひどい？！」