2020-03-08 08:29:46 更新

概要

阿武隈「私達の戦い」


前書き

皆さんこんにちは!初めましての方は初めましてメットールと申します!今回はまだ前作を書いている途中ですが前からやりたかった話を一部作りたいと思い書きました。
例のごとく誤字脱字が多く駄文ですがよろしくお願いします。





ここは日本の制海権の中にあるとある無人島、誰もいない島の夜。そこに行軍する複数の人影があった。




『こちら先行中のダガー6。敵影無しここで休めそうだ』




『こちらダガー1了解。こちらが到着するまで警戒を』




『ウィルコ』




そう答えたのは赤い髪に黒いマントを羽織った艦娘。マントの下には艤装が装着されている。手には身の丈と同じ位の大鎌を持っており、まるで死神のような風貌だった。通信から10分程経った時に後続が着いた。




「江風、お疲れ様さん。ほい水」ヒョイ




江風「ン、天霧サンキュー」




天霧から投げ渡された水筒をキャッチし勢いよく飲む江風。その横で何人かが打ち合わせをしていた。




「阿武隈さん、今日はここで野宿ですか?」




阿武隈「うん。気付かれたくないから焚き火は無しで。お2人を囲んで1人4時間ずつ寝るように交代して休みますよ。加古さんもいいですね?」




加古「隊長が言うのに異論はねえよ、私だってこの状況でぐーすか寝れるか」




「加古さんなら寝れそうだよな」




「つまらないこと言ってないで嵐、お2人の手当てを手伝って下さい」




嵐「あいよ、まさか司令から教わったサバイバル法がこんな早く役に立つなんてな」




阿武隈「野分ちゃんお願いね。先に休むのは加古さん、天霧ちゃん、江風ちゃんの3人からで」




5人「ウィルコ」




阿武隈達が段取りを進めながら野分は一緒にいた茶髪の女性と水色の髪の少女の手当てをしていく。その手つきは手際がよく嵐も手伝ったこともあり10分程で終わった。




野分「痛む所はありますか?」




2人は首を横に振り




「Thank You very match」




「Thank You、だいぶ楽になりました。」




嵐「艤装はわかんねえな、国でこんなに構造違うのかよ」




「仕方ありません、推進部の応急処置が出来ただけ助かりました」




阿武隈「サラさんとサミュちゃんで良かったですよね?手当てが終わったらお2人も休んでくださいね」




サラトガ「皆さん、ありがとうございます」




サミュエル「ありがとう!」




阿武隈達が何故この2人と無人島にいるのか時間は少し遡る…




______________________




この日阿武隈、加古、野分、嵐、天霧、江風の6人はウェーク島付近までの長距離偵察任務からの帰投中の事だった。




天霧「衛星から写真撮れないって不便だよなぁ」




野分「仕方ありません。ハワイ、真珠湾は深海棲艦の本拠地と化していることでその周りにも影響が出てしまってますから」




江風「いっそのこと核兵器で一掃しちまえよな、あたしならそうする」




加古「核が効くならな」




嵐「は?」




加古「一回アメリカが核ミサイルを撃ち込んだだよ。失敗したけどな」




野分「失敗、ですか?」




加古「ああ、深海棲艦に効かなかったんだよ。それで失敗して遺族や色んな国から批判食らって挙げ句深海棲艦達を本気にさせたからな。艦娘がいなかったらアメリカはとっくに壊滅してるよ」




江風「マジかよ…」




加古「ああ、このことは喋るなよ。一応機密事項だからな」




天霧「上手くいかないもんなんだな」




阿武隈「皆さん、作戦行動中ですよ。私語は慎んでください」




加古「まあ、固くなるなよ阿武隈隊長。どうせ後4時間は航行するんだ」




阿武隈「だからって少しは緊張感を持って下さい!」




天霧「じゃあ緊張感がある話ならいいですよね?阿武隈さん提督から指輪貰うんすか?」




阿武隈「ふぇっ!?」///




嵐「気になるよな~。阿武隈さん後少しで限界練度だし」




江風「これで阿武隈さんも提督の女かぁ」




阿武隈「……」プルプル




野分「阿武隈さん?」




阿武隈「いい加減にしなさーい!!」

o(///><///)o




顔を真っ赤にしながら怒る阿武隈を尻目に航行する。2時間経った後の事。先頭の阿武隈がそれに気づき航行を止めた。




阿武隈「……」




加古「どうした阿武隈?」




阿武隈「今、砲撃音がしました」




天霧「えっ?」




江風「ン、確かにしたねぇ。今もした」




阿武隈「今のでわかりました。こっちです」




加古「流石」




嵐「うちの隊の斥候No.1とNo.2はすげえな。司令に叩き込まれただけあるぜ」




天霧「あたしら皆提督に叩き込まれただろうが」




野分「艦娘としてではなく、兵士として鍛えて頂きましたから」




ここに来て本当に充実していると皆は感じた。夕禅の元に来て訓練の量も質も段違いになった。今までの訓練も楽ではなかったが夕禅の訓練はそれ以上だった。皆、艦娘としてではなく1人の海軍兵士として鍛えられた。




加古「感慨にふけてねぇで行くぞ。置いてかれる」




嵐「了解」




天霧「本当に提督仕込みの動きだよな」




戦闘斥候として戦場を潜り抜けてきた夕禅に全員漏れなく一流の技術を叩き込まれた。特に阿武隈と江風は自身の才能もあり自分のものにし分隊の斥候を担っている。ちなみに遊撃班の斥候は古鷹と初霜が担当している。




江風「状況は……ン?」




阿武隈と共に隊の先頭にいた江風、その江風の反応に加古が疑問を持った




加古「どうした?」




野分「戦ってるのは……好戦派と艦娘でしょうか?でもあの艦娘は」




向かう先にいたのは好戦派兵士の小隊が見慣れない艦娘を追い詰めている所だった。




天霧「あれ、アメリカの艦娘だな。あのちっこいのは確かサミュエルなんたらってやつだな」




嵐「おい!後ろにいるの大破してるぞ!」




加古「状況からして落伍したとこに遭遇したってとこか?」




阿武隈「あの2人を助けます!ダガー26は援護を!残りは私に続いて、斬り込みます!」



加古「了解」

野分「ウィルコ」

嵐「ウィルコ」

天霧「ラジャー」

江風「了解」




阿武隈の指示を皮切りに阿武隈、野分、嵐、天霧の4人がスピードを上げ向かう。それと同時に




江風「射撃コースよーし!」




加古「砲撃開始!」




2人が小隊に向かって砲撃を開始した。




好戦派兵士「ぐあっ!?」




「!」




好戦派兵士「なんだ!?」




好戦派兵士「敵です!砲撃です!」




好戦派隊長「アメリカの艦娘か!?もう嗅ぎ付けたのか!?」




好戦派兵士「違います!こいつらは…」




小隊がパニックになっている所を阿武隈達は逃がさない阿武隈がナイフを抜き近くにいた兵士に急接近、そして




好戦派兵士「がっ!!」




すれ違い様に相手の眉間にナイフを突き立て始末した。




「W,What!?」




嵐「わりぃな、邪魔するぜ」




好戦派隊長「なんだお前らはっ!邪魔をするな!!」




阿武隈「好戦派、しかも長門派ですか」




好戦派隊長「何故それを……!」




野分「あなた達のお仲間に喋って貰いましたよ。いやぁ尋問は骨が折れました」




好戦派と一口でいっても派閥がある。大まかに判明しているのは金剛率いる三笠派。長門率いる長門派。赤城率いる赤城派とあとは海賊に成り下がっている連中。今回は長門派のようだったが阿武隈は当てずっぽうに言っただけだった。それに合わせる野分も野分だが。




阿武隈「もう5人は始末しました。あとはあなた達だけです」




好戦派隊長「なんだと……!」




阿武隈「そしてあなた達に用はありません。おしまいです」




好戦派兵士「ぐっ……」




好戦派隊長「ふふふ、今あなた達だけと言ったな?馬鹿めっ!その5人とやらは下っ端だ!それに捜索部隊として本隊が控えている!我らを侮るなガキ共がっ!!」




野分(ふむ、まだ下っ端が5人、それに本隊が後ろいると)




それを聞いた阿武隈は静かに




阿武隈「あなた達は用済みです。さようなら」ニッコリ




その阿武隈の言葉が口火となり横をすり抜けた嵐と天霧が兵士達に攻撃を仕掛けた。




嵐「うおらぁ!」

天霧「叩き潰す!」




持っていたハンドアックスを兵士に投げつける嵐と相手の顔面目掛けてウォーハンマーを振り下ろす天霧。先程の阿武隈の攻撃といいとても艦娘の攻撃とは思えない程の容赦の無さだった。




好戦派兵士「な、なんだこいつらっ!」




好戦派兵士「ひぃ……!」




この兵士達が怯えたのも無理はない。斧が頭に突き刺っていたり顔面が潰れた人間など見たことないだろう。ましてやそれを行っているのが艦娘とはいえ女の子なのだから




天霧「1スプラッシュ、てか?」




嵐「1つやった、次はどいつだ!」




阿武隈「ダガー3は2人の直衛に着いて支援行動!45はそのまま攻撃!ダガー1、スプラッシュ1!」




野分「ウィルコ、支援開始します!」




敵を始末しながら指示を飛ばす阿武隈、仲間の報告を聞きながら改めて相手を分析した。




阿武隈(装備は皆駆逐級夕雲型の量産艤装、装備がよくても…!)




阿武隈「相手は浮き足だってます26オーバーラップ!一気に畳みます!スプラッシュ1!」




懐に飛び込み相手の心臓にナイフを穿ち始末しながら後方で援護をしていた2人に指示を出す阿武隈




加古「了解!」

江風「あたしの出番だな!」




野分「ダガー3、スプラッシュ1!」




江風「おっと、そうはさせなねぇよ」ポイ




江風が投げたのはチャフグレネード、通信をしようとした者が見えた為妨害に入った。




好戦派隊長「チャフだと!?こいつら戦い慣れしている……!」




好戦派兵士「しまった!通信が」




加古「あらよっと」ブン




好戦派兵士「ぎゃあ!」




加古「終いだよ」




鋭い攻撃を加えて絶命させた兵士をハルバードに突き刺し隊長目掛けて手榴弾とセットでぶん投げた。隊長もろとも爆発し殲滅した。




加古「ダガー2、スプラッシュ2終わったぞ」




阿武隈「状況終了。各員は警戒態勢に私はコンタクトを取ります」




阿武隈は加古達に指示を出し助けた2人の艦娘にコンタクトを図ろうとした




阿武隈「私は日本海軍第7鎮守府の所属艦娘で分隊長の阿武隈です。お2人の所属お聞かせ願いますか?」




「……」




しかし水色の髪の駆逐艦娘と思われる艦娘に警戒されてしまい話どころではなかった。その状況に阿武隈は困ってしまったが助け舟を出してくれたのが後ろにいたもう1人の艦娘だった。




「大丈夫よサム。あの人達とは違うみたいだから…けほっけほっ」




「喋っちゃ駄目サラ!傷が…」




サラトガ「私はアメリカ海軍太平洋方面軍所属のサラトガと言います」




サミュエル「…同じくサミュエル・B・ロバーツ」




阿武隈「……場所を変えましょう。ここにいてはまた奴らが来ます。嵐ちゃん、天霧ちゃん」




嵐「了解」

天霧「ラジャー」




サミュエル「なんでまた来るなんて言えるの?」




阿武隈「さっき始末した人達は捜索部隊がいると言っていました。恐らくまだこの辺りを探索している可能性が高いです。それにこの部隊を壊滅させたことに気付くのも時間の問題です」




サラトガ「私も同意見です、何処か身を隠してやり過ごせたら……」




加古「こっから暫く西に行くと日本の制海権内だが無人島がある。身を隠すならそこがいいだろ」




嵐「阿武隈さん、曳行準備出来ました!」




阿武隈「サラトガさん曳行しますのでお願いします。サミュエルさん不服かもしれませんがこちらの誘導に従って下さい」




サラトガ「サラで構いませんよ、お願いします」




サミュエル「…OK」プイ




サラトガ「サム!皆さんごめんなさい…」




阿武隈「いえ、こちらも押し付けるようになってしまってごめんなさい。隊列は先頭江風ちゃん、曳行の嵐ちゃん、天霧ちゃんにサラさん、サミュエルちゃん、両脇に加古さん野分ちゃん、私は殿に着きます」




加古「了解、江風偵察機のデータ送るからそれ見て目指してくれ」




江風「了解」




阿武隈「それでは行軍開始」




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そして話は冒頭に戻る。サミュエルちゃんは最初プリプリしてたみたいだったが野分ちゃんが声をかけたのをきっかけに心を開いてくれたようだった。無人島に上陸した時加古さんが鎮守府に向かって偵察機を飛ばし現状を報告してくれていた。私達は無人島へ入りそこでやり過ごす為1夜を明かす。




サミュエル「スースー」




サラトガ「サムも寝てくれたわ、やっぱり疲れてたのね」




野分「やっぱり?」




サラトガ「サムはまだ艦娘になったばかりだったの今日の戦闘が初めての実戦でした」




嵐「そうだったのか」




サラトガ「だから、昼間の事はごめんなさいね、ただでさえ初めての実戦で非常事態になってしまって緊張してたの、それに……」




阿武隈「それに?」




サラトガ「サムのお父さん、軍の将校さんなのそれで余計に気が張ってたのだと思うわ」




阿武隈「そうだったんですね…」




サラトガ「サムもお父さんの事は尊敬なさっててね、お父さんの為にって今回も頑張ってたの」




嵐「父親ねぇ…」




サラトガ「?」




嵐「いや、ごめんなんでもないよ」




サラトガ「でも、だからかしらね、サムが狙われたのは」




野分「どういうことですか?」




サラトガ「皆さんが倒してくれた兵士達が言ってたんです『この青髪のガキを生け捕れ』と」




阿武隈「生け捕る?どういうことですか?」




サラトガ「サムのお父さんは軍の中でも権力がある方だからなのかも知れないわ。でもおかしいと思わない?」




阿武隈「はい、おかしいですね」




嵐「なんでだ?」




野分「艦娘の、正確には艦娘になる前の個人情報は国家機密扱いだからですよ。習いましたよね?」




嵐「そうだっけ?でもサラさん知ってるってことはサミュが話してるってことは?」




サラトガ「私に話してくれた事はありますがそれはついさっきの事、あとは同じ駆逐級の娘達に喋っているかは本人に聞かないと…」




野分「多分話してくれると思います」




サラトガ「野分さん?」




嵐「そういやのわっちさっきなんて言ってたんだよ?プリプリしてた時」




野分「サミュが泣いて『仲間1人守れなくて情けない』ってこぼしてたんです」




サラトガ「サムが?」




野分「ええ、だから私は『君は立派な護衛だよ』って言いました」




嵐「どう言うことだ?」




野分「サミュは自分の力量を把握してると言うことです。自分だけでは守りきれないとわかってたんです。だから私は彼女の行いを認める発言をしたんです」




サラトガ「サム……」




サラトガはふと寝ているサミュエルを見た。自分の思っていた以上にプレッシャーがかかっていたことに気付いて上げれなかった。




野分「私もその気持ちはわかりますから」




嵐「……」




阿武隈「皆さん、お話したいのはわかりますがサラさんを休ませて上げなさい」




嵐「そうすっね、すいません」




サラトガ「いえ、私もお話出来て嬉しかったです。すいませんが先にお休みしますね」




阿武隈「はい、お休みなさい」




そう言いサラトガも横になった。そして眠りにつく前に思ってしまった。

いつ以来だろうか?こうして星空を見上げたのは




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少し時を遡り夕方の第7鎮守府。加古からの偵察機が帰還、そして情報が伝わり夕禅は皆を執務室に集めた。




大川提督「皆すまないな、緊急事態だ。長距離偵察に出ていた加古からだ、好戦派に襲われていたアメリカ海軍所属の艦娘を助け奴らの目を欺く為この無人島に潜伏したそうだ」




夕禅は地図を出し阿武隈達が潜伏している無人島を示した。ここから強化艤装で2時間程の島だが問題があった。




五月雨「提督。この島は今潮の流れが厳しくて曳行になると時間がかかりますよね?」




大川提督「その通りだ、そして今サラトガという空母艦娘が艤装大破で曳行状態。護衛に着いている駆逐艦娘も低速で時間が掛かる。航行中に捕捉されるのは明らかだ」




鬼怒「マジで?どうするの?」




大川提督「そこで任務を伝える。明日0700にて古鷹を始め今残っている艦娘は全員出撃。潜伏している分隊と合流し、保護している艦娘を鎮守府に連れ帰れ」




この言葉に古鷹達8人は動揺はしていないが瑞鳳、鬼怒、照月の3人、特に配属して日の浅い照月が動揺した。




照月「ま、待って下さい提督!全員で向かうって……」




大川提督「全員ではない。向かうのは古鷹、五月雨、名取、祥鳳、初霜、涼風、瑞鳳、鬼怒、照月の9人だ。私、リコ、ナツキは鎮守府に留まる」




照月「で、でも全員って……!」




古鷹「釣りですよね?」




瑞鳳「釣り?」




名取「多分私達が出たのを見計らって鎮守府を襲撃してくるんだと思います」




照月「襲撃って…!それじゃ尚更……」




涼風「だから釣るんだよ」




鬼怒「えっ?」




祥鳳「つまりそれも提督の計算の内なんです」




瑞鳳「でも私達出払っちゃうと…」




大川提督「対したことはない。では明日に備えてくれ。解散」




ナツキ「サア皆様、夕食ノ準備ガ出来テマスヨ」




鬼怒「おーし!腹ごしらえだーー!」




初霜「ナツキさん、今日の御飯はなんですか?」




ナツキ「本日ハ……」




皆が執務室から立ち去る中夕禅と古鷹、リコは執務室に残っていた。




リコ「ドウ致シマシタカ?夕禅様?」




大川提督「いや、瑞鳳と照月が変に緊張しなければと思ってしまってな」




夕禅が瑞鳳と照月に対して思うのも無理はない、あの2人にとって恐らく初めての対人戦闘になるのだから




古鷹「心配しないで下さい提督。私達がケアしますから」




大川提督「いつもすまないな古鷹」




古鷹「それは言わない約束ですよ」ウフフ




大川提督「そうだな。リコ、明日はお前にとって久方ぶりの戦闘になる。準備を怠らないようにな」




リコ「ハイ!」




大川提督「そして古鷹、分かっていると思うが…」




と、夕禅は立ち上がり2人に自分の顔が見える位置に移り不敵な笑みを浮かべて




大川提督「自分達が誰に刃向かったのかを思い知らせてこい」




古鷹「はい!」




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加古「おーい、起きろー」ガシガシ




無人島での朝、交代で寝ていた阿武隈達を足で小突き起きす加古




阿武隈「いたいですよ~」




嵐「いてて、乱暴な起こし方っすね~」




サラトガ「う~ん」ムクリ




加古「サラおはよー」




サラトガ「おはようございます、あら?サムは?」




挨拶を交わす中、森の中から天霧と江風がサミュエルと一緒に出てきた。そして3人は何かを持っている。




サミュエル「ねーねー、これ本当に食べられるの?」




江風「大丈夫だよ、さっき栗鼠が食ってるの見てたろ?」




サミュエル「うん」




天霧「朝メシだぞー」




サラトガ「これは?」




天霧「木の実」




サラトガ「食べられるのですか?」




江風「ン、動物が食ってるから大丈夫だよ。動物の方がヒトよりグルメだし、本能的に見分けるからな」




3人は持ってきた木の実を一ヶ所に集め天霧は

予め持っていたビニールの上に乗せた。




嵐「天霧慎重にだぞ」




天霧「わーてるよ、あ~らよっと」ガツン




天霧はウォーハンマーを器用に使い木の実の殻を割り中身を取り出した。そのほとんどが原型を留めており粉々になったのは僅かだった。




サミュエル「すごーい!」




天霧「わけねえよ、じゃ食おうぜ」




現時刻0642、そう言い一同は少ないが朝食を摂る。そこでサラトガが




サラトガ「阿武隈さん、このまま見つからずに行くと思いますか?」




サラトガが当然の疑問を投げ掛けた。これに阿武隈は




阿武隈「まず不可能です」




即答だった。




阿武隈「昨日の時点で私達を捕捉出来ないとなると途中の無人島を捜索するでしょう。そうなると当然ここも捜索される以上見つかるのは時間の問題です」




サミュエル「そんな…」




阿武隈「ですが昨日の加古さんが出した偵察機は鎮守府に情報を伝えていると過程するなら提督が迎えを出している可能性が高いです」




加古「だな、奴らが網張ってるの考えてその部分を避けるルート来るとするなら0700には出撃するんじゃねぇか?」




阿武隈「私もそう考えています。天霧ちゃん、殻は全部回収して下さいね」




天霧「分かってますよ」




サミュエル「なんで?」




野分「少しでも痕跡を残さない為ですよ。こう言ったものも相手にとっては私達がいるという情報を与えてるの同じなんです」




サミュエル「なるほど~」




阿武隈「うん、皆さんもう移動を始めますよ。これからは森の中を進み昨日とは反対側の浜に出ます。隊列は昨日と同じ私は殿に就きます」




加古「了解。じゃあ行軍開始」




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時刻は0830。古鷹達9人は既に鎮守府を発ち最短距離では張られていると判断しあえて迂回をしている。が、運良く海流に恵まれて予定より早く到着出来そうだった。




古鷹「祥鳳さん、状況は?」




祥鳳「…やっぱり好戦派の兵士がいませんね」




照月「やっぱり?」




五月雨「もう移動したと言うことです」




瑞鳳「もうバレちゃったとか?」




初霜「可能性は2つ、ポイントを変えたか、鎮守府を襲撃しているかです。ですが…」




初霜がなにか言おうとしたとき1機の艦載機が一行の上に来ていた。




瑞鳳「あれ?あれナツキさんのラファールだ。なんだろ?」




鬼怒「ん?光った?」




名取「モールス信号だね。読むよ『鎮守府ニ襲撃アリ』」




その言葉に瑞鳳達は動揺するが




名取「『サレド撃退。』だって」ピカピカ




伝令に来たラファールに名取は了解、伝令感謝と信号を送りラファールは鎮守府の方向に踵を返した。




涼風「なっ?大丈夫だろ」




祥鳳「恐らく警戒していた兵は鎮守府襲撃に駆り出されたのね」




照月「な、成る程」




五月雨「でもこれで後ろの憂いは無いと考えていいですね」




古鷹「各員、警戒を緩めず行きますよ」




8人「了解!」




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時刻は少し遡り0800、第7鎮守府近海にてそこには100を越える量産艤装を装備した好戦派の兵士達が集結しており鎮守府の真っ正面から接近してきました。


私ナツキはその様子を端から見てこいつら阿保かと思ってしまいました。よほど自分達が作った量産艤装に自信があるのか、艦娘のいない鎮守府を攻め落とすのが楽なのか、とにかく自分達の戦力に自信がおありなのでしょう。


可愛く、そしておめでたい連中です。そして私とリコさんは玄関、すなわち埠頭前の沖で




リコ「皆様オ早ウゴザイマス。我ガ提督ヨリ皆様ノ接客ヲ任サレマシタ私リコト」




ナツキ「ナツキデゴザイマス」




と敵に一礼。予想外の行動に動揺が走る一味でしたが隊長と思われる男から怒号は飛びました。




好戦派隊長「何をしている!攻撃を開始しろ!」




好戦派兵士「長門型艤装の者前へ!特殊砲弾装填確認!」




好戦派兵士「発射準備よーし」




好戦派隊長「ふふふ、こんな奴らしかいない鎮守府を攻め落とすなぞ容易いものよ」




「どう容易いか、是非後学の為教えて頂きたいな」




「!?!?」




連中に動揺が走りました。それはそうです。連中にとって一番の目的の人物、私達の主夕禅様が連中の中にいきなり現れたのですから。




好戦派兵士「なっ!?」


好戦派隊長「貴様は大川夕ぜ」




連中を率いていた隊長らしき男が何かを言いかけましたがもう聞くことはありません。




ゴトッゴトッ ズチャ




好戦派兵士「ひいぃぃ!!」




普通の神経を持っている人間なら恐れるのも無理はありません。あの隊長と近くにいた取り巻きが艤装ごと胴体から下半身とさようならをしてましたから。




大川提督「ふむ、長門型の量産艤装でもこの程度か」




夕禅様は刀を納めながら隊長格の男や頼みと思われた長門型艤装装備の兵士達が一瞬でやられ凍りつく連中の中から悠々と出てきました。マントを翻し堂々としている夕禅様のお姿はやっぱり素敵でございます♪




大川提督「リコ、ナツキ」




リコ「ハイ」

ナツキ「イカガナサイマシタカ?」




大川提督「後はお前達に任せる」




そして夕禅様から




大川提督「ウエポンズフリー。好きにしていい殺してこい」




リコ「ウィルコ」

ナツキ「仰セノママニ」




その言葉を皮切りにリコさんは迷いなく敵部隊の中に突撃、戦闘を始めました。リコさんは右腕に装着されている艤装の砲塔から砲撃しつつ敵の中に斬り込みました。




好戦派兵士「この化け物が!砲撃開し」




好戦派兵士「待て撃つな!俺に当たるだろうが!」




好戦派兵士「何を言っている撃たなければ、ぎゃあ!」




奴らのど真ん中に突っ込んだリコさん。相手にフレンドリーファイアを誘うその戦い方により味方に攻撃してしまう可能性のある連中。その隙をリコさんは砲撃し専用の鉄扇で撲殺しでもう10の敵を片付けていました。私も負けてはいられません。狩り者競争は始まっています!




ナツキ「ラファール長距離対地ミサイル装備発艦!発艦ト同時ニ攻撃開始!続イテFA18対艦ミサイル装備発艦!」




矢継ぎ早に私は発艦を開始、攻撃を開始しました。連中の中には秋月型の艤装を始め対空装備の者もいましたが。




好戦派兵士「何をしている!敵艦載機だ!とっとと撃ち落とせ!」




好戦派兵士「駄目です!こちらの射程距離圏外からのミサイル攻撃です!手が出せません!」




好戦派兵士「何の為の防空艤装だ!とにかく攻げ」




その言葉を言う前に私と敵の攻撃を掻い潜ってきたリコさんによるゼロ距離射撃で断末魔を上げる暇なく顔を吹き飛ばされ絶命。只でさえ混乱している指揮系統に追い討ちをかけます。私はそれを見逃すはずもなく




ナツキ「FA18対艦ミサイル発射!発射後各個対艦攻撃開始!続イテF14無誘導爆弾装備ニテ発艦!投下後制空権確保ヲ優先セヨ!」




祥鳳さんの様に艦載機を指揮しながら戦いを行いました。艦載機からの攻撃で蹂躙される敵。すると攻撃を抜けて1人の敵兵が私に突っ込んで来ました。




好戦派兵士「空母なら接近すれば!」




勿論、想定内でございますわ。むしろ駆逐艤装1人だけとは、改めて夕禅様の元の方々の質の高さを、リコさんの戦闘能力の高さを実感いたします。私は発艦用アーチェリーを仕舞い装甲空母用に改良された大型の飛行甲板の




好戦派兵士「へぎゃぁぁ!?」




裏にマウントされていた剣。俗に言うクレイモア(ヒルト加工済み)、両刃の剣を抜き斬り捨てました。斬った感触は我ながらまずまず、夕禅様のご指導のお陰ですわ。




ナツキ「騒ガナイデ頂ケマスカ?夕禅様ノ前ナンデス。殺シ方ガ汚クナッテシマイマスワ」




私ったらいけませんわ、つい口に出てしまいました。夕禅様のご要望に答えられて嬉しさのあまり舞い上がってしまいました。

どうしましょう?夕禅様が喜んでいると思ってしまうと気分が昂ってしまいますわ♪




リコ「CIWS及ビAWS起動!敵航空機ヲ叩キ墜トセ!」




そんな私を気にせずリコさんは艤装の対空システムを起動させ敵航空巡洋艦艤装兵からの航空機を迎撃。攻め手も緩めるどころかさらに




リコ「手ヲ抜カズ、斬リ込ム!」カチッ




専用の鉄扇の柄にカモフラージュされていた仕込み刀を抜き勢いを増し攻撃が熾烈になりました。

と、言うのもリコさんの鉄扇は変わってまして通常のものより大きく扇子の部分と柄の部分が分かれて存在しています。ただでさえリコさんの力で振られる鉄扇は斬れ味が良いのにそれに加え仕込み刀、そして抜いてからリコさんはスイッチが完璧に入る




好戦派兵士「ひぎっ」

好戦派兵士「かひゅ」

好戦派兵士「く、くるな!くるなぁ!」

好戦派兵士「撃て!撃つんだ!」




普段のニコニコ笑顔を絶やさないリコさんとは思えない程の無慈悲で情け容赦のない攻撃。仕込み刀と鉄扇による近接戦闘、その殺意しかない攻撃に恐慌状況と化し1人また1人と骸となりました。




そして5分が経ち、




ゲシッ




好戦派兵士「た、助け」




リコ「サヨウナラ」




ガガガガガッ!!




リコさんが倒れていた最後の1人を足で押さえつけ至近距離から機銃を撃ちこみ戦闘終了。辺り一面は死体だらけ、そこへ




「2人共ご苦労様です」




ナツキ「アラ、浜風サン。アリガトウゴザイマス」




いつの間にか諜報部隊の浜風さんが輸送船を連れて第7鎮守府にいらっしゃってました。相変わらずの手際の良さですわ。その周辺で輸送船の船員さん方が好戦派兵士の処理をなさってました。




浜風「死体袋は多めに持って来ましたのでチャッチャと片付けてしまいましょう」




ナツキ「カシコマリマシタ。アラ?夕禅様ハ?」




ふと夕禅様とリコさんの姿が確認出来ず、周囲を探すとお2人がいました。なにやら長門型艤装を探ってらっしゃいました。




大川提督「こいつだな、リコどう思う?」




リコ「タダノ砲弾?砲弾ニシテハ構造ニ違和感ガ……」




ナツキ「夕禅様?リコサン?イカガナサイマシタカ?」




大川提督「ナツキ、浜風来てくれ」




浜風「どうしましたか夕禅中将?」




夕禅様は私と浜風さんを呼び寄せました。すると夕禅様は一発の砲弾を持っていました。




ナツキ「コノ砲弾ハ?」




大川提督「奴らが特殊砲弾と呼んでいたものだ、浜風すまないが」




いつの間にか夕禅様の顔つきが険しいものになっていました。なんでしょうか?ですが




大川提督「死体の片付けは私がしておく、浜風は直ちにこの砲弾を第3鎮守府の整備長と明石の所へ持って行って解析しろ。誰にも知られるな」




ですが嫌な胸騒ぎしかしないことは確かでございます。




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第7鎮守府の面々に動きがある中、無人島では阿武隈達が行軍している。森を抜けて草原地帯に入ったところで




江風「伏せ」




先頭にいる江風からの指示で一斉に伏せる一同、そこには




江風「敵兵士1と洗脳してる駆逐ロ級2」(小声)




嵐「捜索隊だな、殺るか?」(小声)




野分「やめなさい」(小声)




嵐「なんで?」(小声)




天霧「奴らは捜索隊だ。あたしら見つけたら直ぐ逃げる」(小声)




加古「そうだ、出来る限りやり過ごすぞ」(小声)




阿武隈「江風ちゃん、距離は?」(小声)




江風「前方約200メートル、今は北東方向向いてます」(小声)




阿武隈「100メートル以内に接近されたら仕掛けます。離れるのであればやり過ごします」(小声)




5人「ウィルコ」

サラトガ「イエスマム」

サミュエル「ア、アイマム」




そして一同気配を潜め前方にいる敵兵の行動を注視した。少しすると敵兵はロ級を引き連れそのまま北東方向へ向かって行った。




阿武隈「このまま北西方向に向かいます」(小声)




好戦派の捜索隊を確認する事にやり過ごし順調に先日上陸した所と反対方向の目的地に進むことが出来た。もう目と鼻の先の所でサラトガが口を開く。




サラトガ「皆さん、ありがとうございます。皆さんのお陰でここまでこれました」




嵐「サラさん、お礼言うの早いぜ?」




サラトガ「いいえ、今言いたいんです。もし見つかった時は私が囮になります。サムだけでも連れて逃げて下さい」




その言葉に一同は戸惑い、サミュエルが口を開く前に




加古「サラ、それは違うぞー」




サラトガ「違う?」




加古「もしそうなったらありがとうじゃなくてごめんなさい、だ」




サラトガ「え?」




加古「あたしらはサラとサミュの、2人の護衛を引き受けたんだ。だからあたしはサラに謝って欲しくないな」




天霧「ああ、そうっすねあたしも謝ってほしくはないよ。なあサミュ?」




サミュエル「うん!だからサラも一緒だよ!」




サラトガ「……そうですね。」




嵐「だから、お礼は終わったでいいさ、な隊長?」




阿武隈「ふふっ、そうですね」




そう皆で話しているなかでサミュエルが加古に小声で




サミュエル「加古」




加古「ん?」




サミュエル「Thank You」




加古「you are welcome」




そう話した時に野分が異変に気付いた。




野分「どうやら来ましたね」




振り向いた野分の視線の先にいたのは狼煙を上げた偵察機だった。どうやら完璧に見つかったようだ。




江風「どうします?」




阿武隈「全員駆け足。ポイントに向かいます」




嵐「偵察機は?」




阿武隈「そのまま無視します。狼煙を上げてくれるなら古鷹さん達も気付いてくれます」




加古「だな。こんな時間だ、見えるとこまで来てるだろ」




阿武隈「無線機を確認」




野分「確認よろし」




阿武隈「移動開始」




偵察機は距離を保ちピッタリ追跡してきている中で先頭の江風が




江風「あちらさんも集まってきたな、今3人追跡」




阿武隈「この辺りだね、野分ちゃん」




野分「ウィルコ」




阿武隈の指示で野分は古鷹に独自の周波数で通信を入れた。通信の入れて直ぐ




古鷹『狼煙の下だね?』




野分「はい、現在3人に追われています」




古鷹『進行方向そのまま、後3分で合流、それまで粘って』




野分「ウィルコ」




サミュエル「ほえぇ……」




サラトガ「凄いわ、無駄が無い」




野分「聞いての通りです」




阿武隈「後2分程前進しますよ、追い付かれる様に」




江風「了解。じゃフェイント入れるから引っ掛かんなよ」




先頭の江風が途中でフェイントを入れながら敵を上手く翻弄し時間を稼いだ。次第に敵が集まり進行方向に複数の影があった。




江風「うーん。奴さんは22か、釣れたな」




加古「どうしたもんかな?」




阿武隈「……皆さん止まってください」




阿武隈達の前に立ちはだかったのは中佐の階級章を付けた男にその取り巻きが4人、恐らくあの中佐が隊長だろう。その男が口を開く




好戦派中佐「手引きしていたのは貴様らか、無駄な抵抗はやめろ。そこの青髪のガキを引き渡せば見逃してやる」




加古「おお、怖い怖い」




阿武隈「うーん、どうしましょうか?」




好戦派中佐「貴様らは包囲されている。もう逃げ場はないぞ」




江風(分かりやすいなーこいつ……、ン)




阿武隈と加古が対応している横で江風が古鷹達のモールス信号に気が付いた。そのモールス信号は敵の死角になるように後ろの野分達が位置を取っている為江風のみが信号の内容が理解出来た。




江風「準備完了。合図で飛び出すってさ」(小声)




好戦派中佐「こちらには洗脳している深海棲艦を加えて…ん、1人少ない?」




嵐(…古鷹さんか?)



天霧(もう1人消してやがる…)




江風(仕事早ぇ…)




阿武隈「…この状況なら仕方ありませんね」




サラトガ「…!」

サミュエル「え…?」




好戦派中佐「ふん、賢い選択だ……」




阿武隈「はい、それでは……」

















阿武隈「……戦いましょう」ニッコリ




好戦派中佐「は?」




何を言っているんだと言わんばかりの中佐を目の前に阿武隈は大きく息を吸い込み




阿武隈「皆さん!私の指示に従ってくださーーーーいーーーーー!!」




好戦派兵士「は?」

取り巻き「は?」

サミュエル「え?」




ヒュッ




好戦派兵士「ぐあっ!」




古鷹「…!」ヒュッ




好戦派兵士「ぎゃぁ!」




サラトガ「oh…beautiful」




近くの茂みから高速で接近してきた古鷹が近くにいた2人の兵士を斬り捨てそれを皮切りに残りの五月雨達が包囲網の中にいる阿武隈達と合流した。




阿武隈「流石古鷹さんです。時間通りですね」




古鷹「これで3人だね。みんな大丈夫?」




阿武隈「はい。助かりました」




古鷹「各員手筈通りに!」




名取「ウィルコ。皆ついて来て!」




瑞鳳鬼怒照月「了解!」




祥鳳「こっちはまかせてね」




古鷹「直衛は5人で十分だよ。さあ私達は私達で始めようか」




阿武隈「了解です」




古鷹「敵は分かれたね。多い方と少ない方はどっちがいい?」




この古鷹の質問に




江風「そんなの」

天霧「答えなんて」

嵐「一択だよな」

野分「意義はありません」

加古「だそうだ」ニヤッ

阿武隈「多い方で」ニッコリ




古鷹「了解。3人共、いきますよ!」




五月雨「了解!」

涼風「合点!」

初霜「古鷹さんと一緒に戦うのは久しぶりです…!」




古鷹は五月雨達を引き連れ二手に別れ阿武隈達は改めて立ちはだかった男達に対峙した。




好戦派中佐「くそ、伏兵がいたのか、まあいいまとめて始末してやる」




阿武隈「長門派もたいしたことありませんね。貴方達はおしまいです。さようなら」ニッコリ




好戦派中佐「…!いい気になるなよ艦娘風情が!!」




野分(部下といいこいつといい煽りに弱い…前元帥本当に大変だったんですね……)




嵐「おっぱじめるとしようぜ!!」




好戦派中佐「兎に角総員かかれ!俺は例のものを使う!」




戦闘が開始した。嵐、天霧、江風が前衛で戦う構えをとる阿武隈は冷静に敵を観察する。




阿武隈(前に洗脳ロ級2と夕雲型艤装2、後ろに高雄型艤装2と洗脳ネ級2。その後ろに金剛艤装2とあの人だけど……)




阿武隈が警戒しているのは例のものと言っていたもの、それは自分達より2回りほど大きく上に『戦』と書かれたのが2つ、『空』と書かれたのが1つの計3つのカプセルだった。




好戦派中佐「これでよし。ふふふ、これはいいものだ……」




加古「…なんだありゃ?」




野分「文字から連想するに『戦艦』と『空母』でしょうか?」




嵐「どうすんだ隊長!ぶっ壊すか!?」




阿武隈「いえ、まずは数を減らします!Cシフト」




阿武隈の言葉に反応し前に出ていた天霧と江風は得物をしまい天霧は砲塔を江風は爆雷を模したグレネードで攻撃しながら後退、それと入れ替わる形で加古がハルバードを構え飛び出しロ級を一振りで薙ぎ払った。




加古「ツーラァン!」




ロ級を吹き飛ばした加古の横をすり抜け野分はトンファーを抜いた。野分は視線の先にいた控えている重巡艤装兵士に仕掛ける。




野分「ッシ!」




素早く一撃一撃が重い攻撃の連撃に艤装の防護壁は破壊されノーガード状態で喰らいぶっ飛ばされた。




重巡艤装兵士「こ、こんな簡単に……!」




駆逐艤装兵士「何をしている!とっとと囲んで」




嵐「余所見してんじゃねえよ」




前にいた駆逐艤装兵士の隙をつき阿武隈と嵐が強襲、阿武隈はナイフによる連撃で、嵐はハンドアックスを顔面に叩き込み始末した。




重巡艤装兵士「この化け物共が……!」




金剛艤装兵士「ちゅ、中佐!展開していた兵が……」




好戦派中佐「なに、これがある。ふふふ……」




劣勢にもかかわらず気味の悪い笑いをする男。そしてそのカプセルの正体が明らかになる。




好戦派中佐「ふははは!これは強力だぞ!!」




カプセルが一斉に開き出てきたのは……




天霧「あん?ありゃ…戦艦棲姫!?」




野分「あれは大和型艤装……!」




嵐「もう片方の戦艦棲姫のあれは長門型改二艤装か?」




江風「で、空母棲姫だけどあの艤装は」




加古「赤城型空母艤装、しかも改二かよ」




好戦派中佐「さあ攻撃を開始しろ!」




その言葉に重巡艤装兵士とネ級が突出していた野分に反応し攻撃を集中させるが…




野分「!」




近距離からの砲撃を避けるわ味方が流れ弾に当たらないようトンファーで捌くわで翻弄していた。




嵐「ははっ、良く出来るなー!」




野分「いえ、一発艤装に掠りました。まだまだです」




金剛艤装兵士「くっ、指揮官を狙え!」




金剛艤装兵士「撃ち方始め!」




金剛艤装兵士が砲塔を阿武隈に向け砲撃、しかし




阿武隈「!」シュッ




砲撃を避けるのみに留まらずなんと投擲用のダガーで砲弾を叩き落とした




金剛艤装兵士「バ、バカな……砲弾を投げナイフで撃ち落としただと!」




それには保護されているサミュエルも目を丸くしていた。




好戦派中佐「役立たず共が!さあ行け!」




加古「砲撃来るぞ!チェック!」




大和型艤装、長門型艤装の戦艦棲姫が砲撃を開始。その砲撃は野分と近くにいた兵士達も巻き込み攻撃していた。着弾地点が抉れ野分の安否がわからない




江風「野分!無事かっ!?」




野分「大丈夫ですよ。しかし重巡級3つガードベントにしてもこの被害だと直撃は避けたいですね」




煙が立ち込める中野分が出てきた。近くにいた兵士とネ級2人を盾替わりに使い難を逃れていた様だ。しかし野分はそんな中でも空母棲姫の行動に気が付き




野分「江風!天霧!チェック!」




江風「おわっ!危ねぇな!」




天霧「危ねぇ!徹甲矢かよ!?」




サラトガ「徹甲矢?艦載機ではないのですか?」




空母棲姫からの攻撃を寸でのところでかわした江風と天霧。放たれた矢が艦載機にならずそのまま攻撃したことに疑問を持つサラトガ




瑞鳳「空母艦娘が中破して艦載機が発艦出来なくなった時の直接攻撃用の矢なんです。徹甲弾と同じ素材で作られているので威力があります!えい!」




と瑞鳳が敵兵に応戦しながらサラトガの質問に答えた。




サラトガ「そんな物まで…」




祥鳳「艦載機の熟練度を上げる時間が無い時やこの様な混戦の時はこっちの方がいいんです!」




サラトガ達の直衛に就いていた祥鳳が長刀をしまい弓を構えた。手に持って構えたのはこちらも徹甲矢だった。




祥鳳「この様に!」




一連に要した時間約2秒。祥鳳の放った鋭い一閃は金剛艤装兵士を捉え




金剛艤装兵士「がっ!」




頭を居抜き仕留めた。




サミュエル「すごーい!」




鬼怒「まさに必殺。マジパナイ、とりゃ!」




加古「祥鳳サンキュー!残りは5!なら…」




加古は大和型艤装の戦艦棲姫に急接近し、ハルバードを大きく振りかぶりながら懐に飛び込んだ。




加古「まずは膝を付かせる!」




加古の強烈な一撃をモロに食らった戦艦棲姫は怯みそこに




嵐「キルマーク譲るぜ、天霧」カチャ




いつの間にか砲塔を構え後退していた嵐が隙を逃さず追撃し大破状態にしたところに…




天霧「ぶっ潰す!」




後方から嵐と入れ替わる様に飛び出した天霧が戦艦棲姫の脳天目掛けウォーハンマーを振り下ろし文字通り叩き潰した。




金剛艤装兵士「せ、戦艦棲姫がやられました!」




好戦派中佐「ば、バカな!相手はたかが駆逐と巡洋艦クラスの艦娘だぞ!ええい……!」




野分「一つお聞きします。長門派の規模はどのくらいですか?」




好戦派中佐「ふん!言うわけなかろう馬鹿者がっ!!」




阿武隈「だ、駄目だよそんなこと聞いちゃ…、もうほとんど虫の息で対したことないちっぽけな人達なのに見栄張ってるだけなんだから聞いちゃ可哀想だよ…」




好戦派中佐「なんだと!我ら長門派は傭兵、反艦娘組織含む1500に500を越える洗脳した深海棲艦共!これのどこがちっぽけだと!」




こいつ、馬鹿だろと思う阿武隈達。夕禅のアドバイス通り煽れば勝手に喋ると言われたので阿武隈と野分は煽ってみたがこうまで喋るとは…端から見てるサラトガは呆れ、サミュエルはこんなプライド先行な人間にならないように教訓にすることにした。そして




野分「教えてくれてありがとうございます」ニッコリ




阿武隈「あなたは本当に用済みです。さようなら」ニッコリ




江風「喰らいな!」ブン




間髪いれずに江風はグレネードを敵の中心に当たるところ目掛けて投げ入れ攻撃、煙が立ち込めるなかそこに




加古「やれ!照月!!」




照月「えーーーい!!」ジャラララ




事切れていた戦艦棲姫に鎖鎌を投げ巻き付けていた照月がその戦艦棲姫をハンマーの様にぶんぶんとブン回し爆発で体勢を崩していたもう片方の戦艦棲姫に勢い殺さず横薙ぎの要領でぶつけもろとも吹っ飛ばした。




照月「よし!」




加古「ナーイス!」




呆気に取られている好戦派の連中を尻目に野分が空母棲姫に急接近し、




野分「お覚悟を」




トンファーの打ち上げ2連撃からの跳び蹴りでノックアウト、そして




阿武隈「これで終わりです」




残りの金剛艤装兵士を接近戦での連撃で仕留め中佐に向かってその兵士を投げつけた。多数のグレネードと共に、結果断末魔を上げる事なく爆発に巻き込まれた。




嵐「こっちは終わった!向こうは!」




五月雨「氷月刃!」

初霜「光幻刃!」

涼風「飛影刃!」




長門艤装兵士「バカなぁぁぁ!」




古鷹「!」シュ




艤装兵士「ひぎっ」




情けない断末魔を上げた兵士を斬り捨てた古鷹は刀を納めた




古鷹「戦闘終了。これで終わりだね」




阿武隈「はい。こちらも終わりました」




古鷹「じゃあ長居は無用だね。こっちから海に出ますよ。サラトガさんとサミュエルさんはこっちで曳行します。五月雨ちゃん達4人は曳行準備」




4人「「「「了解!」」」」




古鷹達と合流した阿武隈達は全員で海へと出て鎮守府へと進路をとる。艤装が大破しているサラトガを五月雨、初霜、涼風の3人がかりで曳行し照月はサミュエルを曳行することで速力を保つ事にした。これなら多少は時間がかかってしまうが昼には鎮守府にたどり着ける。


その帰路では




嵐「ふう~、今日はぐっすり寝れそうだせ~」




江風「あたしは腹減った~。今日なんだろな?」




野分「嵐、江風警戒を緩めないでください。古鷹さんすいません」




古鷹「大丈夫ですよ。警戒は祥鳳さんと瑞鳳さんに広範囲警戒をしてもらってるから。それにね」




野分「それに?」




古鷹「加古、航行しながら寝ないで」




加古「…んあ?ああ、悪ぃ悪ぃ」




古鷹「寝るなら鎮守府に帰ってから寝てね?」




加古「うん……Zzz……」




古鷹「もう、しょうがないなぁ」




天霧「このonとoffの差よww」




と皆が笑っているところでサラトガが




サラトガ「もうお礼を言っても大丈夫ですか?」




嵐「いいよー」




サラトガ「皆さん、本当にありがとうございました。私とサムがこうしていられるのは皆さんのお陰です」




阿武隈「いえ、そんな」




名取「あんまり謙遜しちゃ駄目だよ」




阿武隈「名取お姉ちゃん」




名取「増長するのも良くないけどあんまり謙遜するのも良くはないって提督も言ってたよ。だから素直に受け取って大丈夫」




阿武隈「うん」




サラトガ「あの、それで私達は」




古鷹「今日の所は取り敢えず私達の鎮守府で過ごして貰うことになります。今元帥が掛け合って頂いてますから近いうちに帰国出来ますよ」




サラトガ「そうですか」




古鷹とサラトガが話している時に思い出した様にサミュエルが会話に入ってきた。




サミュエル「ねぇねぇ!みんなの鎮守府にF14あるんでしょ!見たい見たい!」




その言葉にサラトガがいち早く反応した。




サラトガ「reality!?トムキャットがあるのサム!」




サミュエル「うん!アマギリとカワカゼが言ってた!アドミラールが使ってる一機があるって!」




サラトガ「それは楽しみです!私も是非見たいわ!」




鬼怒「やっぱり食いつきすごいね~」




サラトガ「勿論です!私、実は兄が海軍軍人のパイロットなんです。私も小さい時父や兄と『トップガン』を見てて、兄も私も影響を受けました」




瑞鳳「わかる~、あれ面白いよね~」




サラトガ「あの、ちなみにF14に乗せて頂くのは…」




祥鳳「要交渉になるかと…」アハハ(;゚∇゚)




嵐「でも今日は天気いいし出してくれるんじゃねぇかな」




サラトガ「それだけでも楽しみです」




五月雨「あっ、そうだ」




初霜「どうしました?五月雨さん」




五月雨「2人共、私達の鎮守府にリ級のリコちゃんと港湾夏姫のナツキさんがいます」




サラトガ「えっ!?」

サミュエル「What?」




五月雨「ですが2人は私達の仲間です。今も御飯を作ってくれて待ってると思います」




五月雨の言葉に戸惑う2人。だが




天霧「昼飯なんだろなぁ?」




涼風「リコちゃんの事だから多分ハンバーグじゃねえか」




江風「朝木の実しか食ってねぇから楽しみだぜ!」




瑞鳳「私もお腹空いて来ちゃった」




加古「あたしも食って寝たい……Zzz……」




周りの会話を聞いて大丈夫だろうと思った。そして皆の鎮守府にたどり着いた時は夕禅が設置した巨大な鉄板にリコとナツキが人数のハンバーグを調理している時だった。




嵐「でもサミュ、良くF14なんて知ってるな、もう退役してたろ?」




サミュエル「うん!でもサミュのお父さん軍事博物館で働いてるから見たことあるの!」




野分「軍事博物館、ですか」




______________________




そして報告とサラトガの治療を済ませ第7鎮守府のランチタイムへ




江風「リコちゃんおかわり!ハンバーグある!?」




リコ「江風サン、大キサハ?」




江風「また1ポンドで!」




天霧「リコちゃんあたしも!」




鬼怒「おかわり!」




嵐「おかわり!」




照月「私もおかわり!」




リコ「1ポンドガ5ツデスネ、少々オ待チクダサイ」ニコニコ




サミュエル「ほえー」




サラトガ「日本の艦娘は凄いわ」




野分「私達は体が資本ですから。リコさん私も手伝います」




そう思うのも無理はない、2人の目の前では途切れる間もなく1ポンド(約450g)のハンバーグがじゃんじゃん焼かれていた。その横で




加古「なあナツキさん。リコちゃんがハンバーグ思いついたのって」(小声)




ナツキ「御察シノ通リデスワ」(小声)




加古「期待裏切らないねぇw」(小声)




阿武隈「期待って?」(小声)




加古「敵兵ミンチにして思いついたって事」(小声)モグモグ




阿武隈「ああ…、リコちゃんらしい」(小声)




ナツキ「エエ、リコサンガミンチニシタ後デ『今日ハンバーグニシマショウ!アメリカノ方モ来マスシ』ト」(小声)クスクス




加古「でも旨いからよし!リコちゃんあたしもおかわりー!」




阿武隈「あはは、あれ?そういえばナツキさん、提督は?」




ナツキ「アラ?ソウイエバ…ソレニ古鷹様達モオ姿ガ…」キョロキョロ




その夕禅達はというと…




大堂元帥『悪いな夕禅。古鷹達もご苦労だった』




夕禅と古鷹達7人が執務室へと戻っていた。どうやら元帥の方でも動きがあったようだ。




大川提督「ありがとうございます。急な連絡でしたが、もう出ましたか?」




大堂元帥『ああ、そうだ。その件でのことだ説明しよう』




涼風「その件ってなんだい?」




大堂元帥『鎮守府を襲撃した連中が持ってた砲弾のことだ』




祥鳳「砲弾、ですか?」




大堂元帥『そう砲弾だ。今から解析結果を出す』




元帥の言葉の後、直ぐに回収した砲弾の解析結果が明かされた。




名取「広範囲焼夷弾…ですか?」




五月雨「鎮守府を攻撃するために用意したんでしょうか?」




古鷹「…?」




祥鳳「古鷹さん、どうしたの?」




古鷹「いえ、何か違和感があるような…」




大川提督「やはりそういう事か……!」




初霜「提督?」




大川提督「元帥、一つよろしいですか?」




大堂元帥『……なんだ?』




大川提督「これは本来の用途ではありませんね?」




大堂元帥『やはり気が付くか。その通りだ』




名取「本来の用途?」




祥鳳「本来は別のもの?……!提督……」




大川提督「気付いたか祥鳳」




五月雨「祥鳳さん?顔色が…」




涼風「一体何なんだよ!?提督も祥鳳さんもこれは何かわかったのかい!?」




大川提督「推測だけだったがこれを見て確信した」




夕禅から出てきた言葉に古鷹達は騒然する事になる。




大川提督「こいつの正体は核砲弾だ。長門型の41㎝3連装砲用に改良した、な」




初霜「核砲弾!?」




名取「なんでそんなものが……!」




涼風「ちょっちょっちょっ、でも今あるのは焼夷弾だろ!?どう考えても」




大川提督「そうだ、今第3鎮守府にあるのは焼夷弾だ。だがこの砲弾の元になっているのがアメリカが冷戦時代に作った核砲弾だ」




五月雨「どうして提督は言い切れるんですか?」




大川提督「その砲弾の資料を見たことがあるからだ。その時の物とこれは酷似している。恐らくそれが元になっているのだろう」




古鷹「私が感じた違和感は無理矢理焼夷弾に作り替えたから…?」




祥鳳「そういう事だと思います。ですが深海棲艦には…」




大堂元帥『そうだ。深海棲艦に核は効かん。効かんがこんな可能性がある。長門に付いている妖精達が協力したとしたら?』




五月雨「深海棲艦に有効な核兵器が出来る……!」




名取「その核砲弾の威力はどのくらいなんですか?」




大川提督「私が資料で見た冷戦時代の核砲弾の威力は15kt、太平洋戦争時に広島に落とされた原爆とほぼ同じだ」




祥鳳「なんですって……!」




初霜「…もう核戦争になりますね」




涼風「なんでだよ初霜」




初霜「長門派、好戦派の人間はいわばテロリストです。テロリストが核を使った場合核抑止が成立しなくなるんです。そして相手は深海棲艦、最悪深海棲艦も核を使うとなれば…」




大堂元帥『つまりお互いに核を撃ち合うって事だ』




その言葉に古鷹達はゾッとした。核を撃ち合う戦いなどもう正気の沙汰ではない




五月雨「元帥、質問です。私達が戦うべき人達は何者なんですか?」




大堂元帥『答えるならテロリスト、又は非正規軍になるな』




古鷹「そうですね、でも私は…」




古鷹「私は『絶対に止めなくてはいけないもの』と思います」




大川提督「それ認識で間違いないだろう」







後書き

読んで頂いてありがとうございます!
サミュならガンビアベイかなと思いましたが自分のイメージで人見知りが激しくて追い込まれた状況下で会話が出来るか悩んだ結果サラの配役になりました。
最後の流れが分かる方もいらっしゃると思いますがマティアス・トーレスを見たときにこのシリーズの長門のキャラが確定しましたw
もう片方の話も構成詰めてぼちぼち更新しますのでよろしくお願いします。


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めぐらーさんから
2020-04-10 16:22:53

2020-04-01 08:30:51

歩提督さんから
2020-01-25 00:45:27

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このSSへのコメント

1件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2020-04-23 10:43:09 ID: S:Qyji06

核砲弾・・・アイオワ用Mk-23核砲弾だな


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