2020-01-11 13:48:04 更新

概要

書きました(言葉足らず)


前書き

二次創作!まさに圧倒的東方にわかによる二次創作の嵐ッ!!…かもしれない。あとはネタバレ…。そして人によってはガールズラブ


〜私が考えるに、本当の意味での『家族』ってのは必ずしも血が繋がっている必要は無いと思うぜ?〜


霊夢&魔理沙「と言う訳で!ごめん、華仙。完全に悪ノリで裸エプロン頼んだのを忘れていた「わ!」「ぜ!」」

華扇「はぁー…悪ノリが過ぎるわよ?今は疲れてるから後で説教ね。3日ぶっ続けもちろんトイレ休憩はなしで♪」

『〜片腕有角の仙人 茨華仙【茨木華扇】(いばらかせん【いばらきかせん】)〜仙人。本人曰く、まだ修行中の身らしい』

霊夢&魔理沙「えーーー…し、死んじゃう「わよー…」「ぜぇー…」」

魔理沙「私は今の時点で膀胱が限界だというのに…(ガクガクガクッ…)」

霊夢「じゃあ今のうちに行けばいいじゃないのよ…」

魔理沙「そうさせてもらうぜー!」

霊夢「家を建て直して構造が少しだけ変わってるからね。トイレはそこを曲がって右に行ったあともう一回右に行ってそれから突き当たりを左に行った後でその場で3回回ってワンと言ったあとに真っ直ぐ5キロメートルの廊下を行ったらもう一回3回回ってワンと言ったらすぐよ」

魔理沙「ありがとう霊夢!行ってくるぜ!」(ダダダッ…)

霊夢「………まぁでもあの姉妹を逃してしまった時はどうなる事かと思ったけれど…。華仙の百薬枡の薬酒を怪我無し健康体の状態で呑んだ時の効果のお陰で鬼の様な怪力が出て一人で一晩で家を直すことができたわ!ありがとうごぜぇます仙人様。へへっ…チラッ?だから許してくだせぇよ…チラッチラッ?」

華扇「ちょっと感謝されたくらいで許すわけ無いでしょうが!逆に何故その程度で許してもらえると思ったのかしら?説教増量ね」

霊夢「げぇっ!?こちとらわざわざ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆みたいな味のするクソマズイ酒を呑んでやったのよ!?許すどころか感謝すらするべきよ!!」

華扇「自業自得でしょう!?それで感謝する奴なんて頭の中お花畑じゃない逆ギレすんな!!大体何だ□□□□□□□□□□□って!!何でそんなものを呑んだ事があるのよ!?それにあの薬酒結構美味しいじゃない!!ホントに貴方という人は味覚に限った事じゃないけどいつまで経っても子供のままね!!」

霊夢「□じゃなくて☆よ!!間違わないでよねこの淫乱ピンク!!ド変態仙人!!いつも「みっちりしごくから覚悟なさい♡」とか「お仕置きね♡」とかのエロいワードを意識して使ってるクセに!きょ、巨乳美人のクセにーーー!!…くっ///」

華扇「□と☆の話はどっちでもいいわ!!確かにいつもそういうワード使ってるけど正直あんまりエロくないし♡はつけてないよ!?どんだけ耳が汚れてるのよ!!…さ、最後のセリフは有り難く受け取っておくわ…ありがとうね霊夢。でも自分で不意打ち仕掛けておいて照れないで頂戴…こっちが恥ずかしいわ…。そ、そんな霊夢もなかなか…その…か、可愛くて私はそれなりに好きよ…?///」

霊夢「何よ耳が汚れてるってー!!ちゃんと毎日お風呂入ってるもん!!耳の裏までキレイにしてるのよー!?私女の子なのよ!?女の子なのよーーー!?」

華扇「何でよりにもよってその言葉に引っかかっちゃうの!?」

霊夢「こっちも恥ずかしい思いして褒めたんだから華仙も褒め返してくれたっていいじゃん!!あとやっぱりついでに許して」

華扇「私ちゃんと褒め返したわよ!?貴方はまず耳の裏をキレイにする前に耳の中をキレイになさい!そしてどさくさに紛れて許してもらおうとするな」

霊夢「うっさいわねちゃんと聞こえてたわよ…照れ隠しよ照れ隠し。まぁえっと…その…ありがとね。お母さ………くぅ///」

華扇「霊夢…ふふっ…言い間違えちゃってまぁ…アナタって子は…よしよし…」(なでなで…)

霊夢「ちょっとやめてよー!もー!!スイッチ入ってんじゃないわよ調子狂うわね…///」(パシッ!)

華扇「あらあらごめんなさい?てっきり甘えたいんだとばっかり………もう、意外と可愛いところあるのね霊夢♪」

霊夢「意外と、は余計よ…」

華扇「じゃあ…可愛いわね、霊夢(くすくすっ…)」

霊夢「〜〜〜〜〜〜ッ!!///」

魔理沙「ふむ…仲がいいな二人とも。血が繋がってなくて本当の母娘(おやこ)みたいな感じに仲がいいのは他には幽々子と妖夢の二人組とかがいるが…。今の様子を見ていると母親側が娘側をからかっているのも似ているしなぁ。でも今はお前ら二人の方が母娘っぽいんじゃないか?」

霊夢「あそこまでじゃないわよ…」

魔理沙「あそこまでじゃない…か。やっぱ自覚はあったんだな。なんか母娘っぽいなっていう…」

霊夢「や、やめてよ魔理沙まで私をからかうのは…」

華扇「そうですよ魔理沙。私の娘をからかうのはそのくらいにしておきなさい」

霊夢「ちくしょう逃げ場がねぇや…!!」

魔理沙「フッフッフ…見せつけてくれるじゃないか二人とも…なんだか羨ましいぜ」

霊夢「てぇ!!まま、魔理沙ッ!?いつからそこにっ!?!?」

魔理沙「大体☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆みたいな味のするクソマズイ酒の辺りからだな!」

魔理沙「…お前ゾウリムシ入りのドブ水も呑んだ事あるのか?餓えると人は何をしでかすか分かったもんじゃないな。頑張れよ霊夢、応援してるぜっ!意地でも金は貸さんがな!!」

霊夢「言うなよ!!せっかく伏せた11文字を言ってしまうんじゃないわよ!!」

華扇「………?ところで魔理沙、そんな早い段階で戻って来ていたと言う事は…トイレは…?」

魔理沙「よくぞ聞いてくれたな!!箒でミニ八卦炉ブーストまで使って超高速で向かったとこまでは順調にいってたんだが…うぅ…えっぐ…」

霊夢&華扇「ま、まさか…!!」

魔理沙「2回目の3回回ってワンのところで漏らしてしまったぜ…くそぉっ!惜しい!トイレはもう目の前にあったというのに…無念ッ!!」

華扇「ちょっとーーー!?霊夢のせいじゃないのよーーー!!あんなバカみたいなボケするからこんな悲惨な事に!!魔理沙が可愛そうでしょ!!早く謝りなさいッ!!」

霊夢「だって本当にやるとは思わなかったから…!!まさか魔理沙がここまでバカだとは…ッ!!バカなのは長い付き合いだから前から知ってたけど、まさか…まさかここまでとは思わなくて!!もう私あんたとは友達やめさせてもらうわ!!」

魔理沙「ひ、ひどいぜれいむぅーーー!!そんなこといわないでくれよぅーーー!!あんまりだよぉーーー!!うわーーーん!!」(トコトコトコ…)

霊夢「うわぁーーー!?こ、こっちに来るなーーー!!ぶっ飛ばすわよ!?」

魔理沙「まさかそんなやつだとはぁーーー!!みそこなったぜれいむぅー!!だがやっぱり友達をやめるのは勘弁してくれよぉーーーい!!ずびーっ!ぐずっ!」

霊夢「汚い!!ホントに殴るわよ!?」

華扇「こらやめなさい霊夢!!その娘を余計傷つけてどうするのよ!!落ち着きなさい!!とりあえず魔理沙ちゃんに謝りなさい!!可愛そうだから!!」

魔理沙「か、母さん…!!…はっ!?………くぅ///」

華扇「貴方もなの!?今それどころじゃないのよ!?ほら霊夢!!」

霊夢「ご、ごめん魔理沙…ただなんだか突然誰でもいいからボコボコにしたくなったのよねぇ…おかしいわねぇ…?」

魔理沙「誰でもよかったのか…?鬼の様なヤツだな霊夢よ…。私もお前と友達してるのが怖くなってきたぜ…」

華扇(鬼の様?まさか………!!…マズイわね…すっかり『あの事』を忘れていた…!とにかく今は…何か手立てを考えなければ)

魔理沙「ん?どうしたんだ母さ………くっ///か、母さん!!考え事かな!?」(カァ〜〜〜///)

霊夢「こ、こいつ気合いで…!?………もう見てられないわね…ぷぷっ…思いっきり母さんて…ふっ」

魔理沙「う、うるさいな!!意外と色々気にせずに思いっきりお母さんって呼ぶとなんか落ち着くし安心するぜ…?…嘘だと思うならいいから霊夢も母さんの事お母さんって呼んでみろよ!!ほら!!」

霊夢「もう華仙は完全にアンタの中でお母さんになってるじゃないのよ。…魔理沙はいいかもしれないけど私はお断りよ恥ずかしい…」

魔理沙「そんな事言って…間違えを犯した(言い間違えた)とはいえ一度はイクとこまでイッてしまったんだろう?(気持ち的なものが)」

霊夢「やめてよその言い方。なんか違う意味に聞こえるわよ?………はぁ…とーにーかーくー!さっきの落ち着くし安心するってのがたとえ本当だとしても、私は間違えて言いはしても自分からは絶対に言わないからね?ホントさっきからなーんかイライラするのよねー…妖怪でもシバいてストレス発散しようかしら…」

魔理沙「傍迷惑なヤツだなー霊夢よ…」

華扇(…んー………そうだ!)

華扇「霊夢ちゃ〜ん!お母さんが抱っこしてあげるわよ〜?ほら私の胸に飛び込んでおいで〜!!」

霊夢「お母さぁーーーんん!?」

魔理沙「あ、言った。てかいきなりどうしたんだ?霊夢だけなんてズルいぜ!!私も抱っこしてくれ母さぁーーーん!!」(ダッ!!)

華扇「魔理沙は駄目よ」

魔理沙(ピタッ)「な、何でだよ…?どうしてだよお母さん!…いや、華仙!まさか私はもう華仙の子じゃないとでも言いたいのかよ…?私じゃ力不足だったってのか…?そんな…酷いぜ…ぐすん…」

華扇「いやそもそも貴方は私の子じゃないし。力不足っていうか清潔感不足」

魔理沙「な…に…?本当の娘は実は霊夢だけで私は旦那の浮気相手の子供を押し付けられただけ…そんな清潔じゃない汚れた血の娘はもう要らない…そう言ってるのか…?」

霊夢「言ってねぇよ。一体あんたの耳には何が聞こえたんだよ。私も別に華仙の娘って訳じゃ無いからね?分かったら早くお風呂入ってきなさい着替え置いとくから!巫女服でいいわね?…じゃあサイズが合うやつ探して持って来るからその間に…」

華扇(ここで行かせてしまっては恐らく間に合わないわね…何とかして気を引かねば…くっ!思ったより時間がかかっている…急ごう)

華扇「魔理沙…気づいてしまったのね。そうよ…私の本当の娘は実は霊夢だけで貴方は旦那の浮気相手から預かった子だったの。今まで騙していてごめんなさい」

霊夢「そうだったの!?そんなドロドロのドラマとかでありそうな若干ベタな展開が今私の目の前に…!?」

魔理沙「やっぱりそうだったのか…くっ!恨むぜそっちの親父…ッ!!」

霊夢「そっちの親父って誰の事なのよ…。ねぇ、魔理沙もおかしいけど華仙。一体どうしt」

華扇「だから真実の母娘愛を証明する為に霊夢と一度熱い抱擁を交わさなくてはならないの」(悪いわね魔理沙。あまり時間が無いの…)

霊夢「何故に…ッ!?」

魔理沙「なるほどな…霊夢のその熱意と母親を愛する気持ちには負けたぜ…。それは仕方ない、好きにしな」

霊夢「何で私がしたかった感じになってるの!?魔理沙も納得してんじゃないわよ!!」

華扇「さぁ霊夢…こっちに来るのよ」(フワッ…スーーー…)

霊夢「うわーーーッ!!キモいキモいっ!!近づき方がキモいって!!何で若干飛翔しながらこっちに来るのよ!?」

魔理沙「何を言ってるんだ霊夢?この幻想郷に存在する少女は一部を除いて大体みんな飛べるじゃないか。あ、ちなみに人間で飛行できるやつって咲夜は空間イジって飛んでるみたいだし早苗とかにいたっては確かに現人神とはいえ外の世界から来た正真正銘100%ただの人間で実際神様でも何でもないしなぁ…何で飛べるのかな?やっぱ能力か?でも奇跡を起こすって一体どういう…そもそも何で外の世界の人間が能力を使えるのかも謎だよな」

華扇「でもほら、同じく外の世界から遊びに来る菫子だって人間なのに超能力を持ってて飛べますよ?」

魔理沙「だからそれが何でなのかわからないって言ってるんだよ!!そもそも何で私達は空を飛べるのに普段歩いてるんだろうなー…いよいよ混乱してきたぜ」

華扇「まぁやっぱり一番の理由としては飛ぶと疲れるから、じゃないかしらねぇ?飛んでる時は霊力やら魔力やら妖力、それに神力とかを消費するし…。魔理沙だって箒が無くても空を飛べるのに箒を使って飛んでるのはやっぱり楽だからでしょう?」

魔理沙「なるほど。じゃあ次は私達の使う弾幕についてだが…」

霊夢「ちょっとちょっと!!急に議論始めないでよ!?抱っこするなら早くしなさいよね!!」

魔理沙&華扇「「お前」「貴方」そんなに抱っこして欲しかったの「かよ!?」「かしら!?」」

霊夢「な!?違っ…」

魔理沙「今だ華仙!!」

華扇「スキありッ!!」(バッ!!)

霊夢「なにーーー!?二人で作戦を立ててる様子なんて一度も…ッ!?」

魔理沙「母娘はいつだって以心伝心なんだぜ霊夢ー!!」

霊夢「母娘じゃないんじゃなかったのーーー!?…だが甘いッ!!」(ガシィッ!!………グググググッ…!!!)

華扇「い゛て゛て゛て゛て゛!?力が強い強い!!折れる折れr…(ピシピシッ…ボキィッ!!)」

魔理沙「こんだけやって失敗してんじゃねぇか!!頼むぜ母さん…」

霊夢「ふぅ…危なかったわね………なんか明らかにヤバい音と感触がした気がするけど…。まさかね!鬼じゃあるまいし!!」

華扇「そのまさかですよ。霊夢が正気のうちに話しておいてもいいとも考えましたが…霊夢の事だから「この私だったらきっとなんかたぶん平気よ!!」とかなんとか言って嫌がられたら対処にこれまたさらにひと工夫必要になってしまうからね」

霊夢「…なんの話よ?」

華扇「霊夢…いいからとりあえず私に抱きしめさせなさい」

霊夢「なんでよー?嫌よ。あんたそんなに私の事好きだったの?」

華扇「させてくれたらお説教はナシにしてあげますから」

霊夢「喜んで」

魔理沙「そんなぁ…!じゃあ最初からそう言えば別に作戦なんか必要なかったじゃないか!?霊夢チョロいし…」

霊夢(ダキッ…ギューーー…ギチギチギチギチッ…!!)「う〜ん…意外と落ち着くわねぇ…」

華扇(やはりまだ百薬枡の効果は切れていないみたいね。このままだと背骨まで折れそう)

華扇「ごめんね霊夢」(シュルルルルッ…!!)

霊夢「え?」(グルグルグルグル!!…バシィッ!!)

霊夢(ドサッ!!)「イテッ!…はぁ!?いきなり何すんのよ!?この包帯ほどきなさいよ!!」

魔理沙「お、おい華仙…一体何を…?」

華扇「…霊夢が茨木の百薬枡の薬酒を呑んでからもう一晩以上経つわ」

霊夢「………??そうね、確かに経つけど…」

魔理沙「茨木の百薬枡って華仙がいつも大切にしてるあの札が貼り付けられた紫色の瓢箪みたいな魔法の酒器の事か?」

華扇「それは多分、萃香の持つ伊吹瓢ね」

魔理沙「あぁ、じゃ勇儀の星熊杯か…」

華扇「もはや別の持ち主と酒器の名前口にしちゃってるわよね?…だから『枡』って言ってるじゃないのよ『枡』って」

魔理沙「枡…?枡ってなんだよ??」

華扇「そこからなんですね…。見せた方が早いかしら?」(ガサゴソ…)

華扇「…コレです」

魔理沙「あぁ…あー!茨模様のソレか!!なんだよ持ってるならもっと早く見せてくれよな!!」

華扇「ごめんなさい、まさかここまでわからずやだとは思わなくて」

魔理沙「それで、その枡と今霊夢が華仙の包帯でぐるぐる巻きにされてそこに転がってるのとはなんの関係があると言うんだ?」

華扇「…この枡に注がれた酒を五体満足である者が呑んだ時の効果で霊夢は鬼の様な怪力が出てたった一人で一晩のうちに神社を建て直してしまったわけなのだけど」

魔理沙「あぁ…どうりで神社がなんか広いと思ったよ。つーかそれにしたって霊夢なにモンだよ。たった一人で…それも一晩で神社でっかく建て直し過ぎだぜ…。でもさー、母さ…華仙。私にはそれを聞いたところでさっぱり今のこの状況とその話との関連性がわからんぜ…?」

霊夢「私も…」

華扇「はぁ…今のこの状況の答えは貴方達二人の記憶が知っているはずよ。さぁ、あの時の事をよく思い出してご覧なさい?」

霊夢&魔理沙「あの時…?………はっ!?ま、まさか!!」

華扇「やっと思い出した様ね…そうy」

霊夢&魔理沙「華仙「あんた」「お前」やっぱり「私」「霊夢」を裸エプロンに…!?」

華扇「なんでそうなるのよーーー!!もうその誤解は解けたはずでしょーーー!?」

華扇「はぁ…これも見たほうが早いわね。丁度そろそろじゃないかしら?」

魔理沙「??」

霊夢「………………」

魔理沙「あれ…霊夢どうしたんだ急に黙り込んで…」

霊夢「なぁ魔理沙よ。この包帯ほどいてくれんかのぉ?なかなかキツくて苦しくなってきてしまってな…。友達の頼みじゃろ?ほどかんと後で半殺しじゃ」

魔理沙「お、おう…」

華扇「いやいや待ってよ。明らかに様子がおかしいでしょう?」

魔理沙「え?いつもの霊夢じゃね?そもそも説明もないこの意味わからん状況でこの仕打ちは流石に霊夢が可愛そうだ」

華扇「確かにいつもの霊夢だけど。よく見てみなさいよ、ちょっと違うでしょ?魔理沙にぶすぎ」

魔理沙「は??…チラッ」

霊夢「は〜や〜く〜ほ〜ど〜け〜!!早くせんと半殺しどころでは済まさんぞ?」

魔理沙「………どういうことだってばよ」

華扇「もういいですよ…。わからないなら説明しますけど」

魔理沙「おうとも。頼むぜ」

華扇「前に宴会の席で貴方達とその他の何人かが百薬枡の薬酒を回し呑みした時にも同じような事が起きましたよね?その調子なら覚えてないかな」

魔理沙「おう!全く!!」

華扇「まぁ、簡潔に言うと副作用ですね。茨木の百薬枡の薬酒を健康状態で呑んだ後、しばらくすると鬼のように凶暴な性格になるという副作用が発現してしまうのよ」

魔理沙「なるほどな…それで霊夢をなんとか抑えたかったってわけか。…まさか最初からそのつもりで母親ヅラして霊夢をからかってたのか?見損なったぜ華仙!!」

華扇「いや、それはまぁ…最初はその事忘れてたし、悪い気はしなかったですけど…可愛いのは可愛かったし」

魔理沙「流石だぜ母さん!!」(グッ…!!)

華扇「そ、そうですか…」

魔理沙「ちなみに、もしこの状態で野に放ってしまった場合はどうなるんだ?」

華扇「こうなる」(ブラ〜〜〜ン…)

魔理沙「ぬわーーー!?母さんの左腕が大変な事にッ!!だ、大丈夫なのか!?」

華扇「いい加減母さんって呼ぶのやめなさい。大丈夫よ、茨木の百薬枡で治るから」

魔理沙「へぇ〜!スゴイなその百薬枡って!!今度ケガしたら私にも呑ましてくれよ!!」

華扇「ダメよ。百薬枡で体を治療するとその度に肉体が徐々に鬼になってしまうから軽い気持ちでの使用はおすすめしないわね」

魔理沙「…じゃあなんで華仙はいいんだよ?」

華扇「そ、それは私の右腕がいくら呑んでも完治しないからどちらの副作用もでないからよ…!」

魔理沙「ふ〜ん…。なんで華仙の右腕はそこまですごいアイテムでも完治しないんだ?」

華扇「ふっふっふ…聞きたい?」

魔理沙「うん、聞きたい」

華扇「どうしても?」

魔理沙「めちゃくちゃ聞きたい」

華扇「ならば聞かせてやろう。あれはまだ私が茨木童子と呼ばれていた頃の話だ。…時代は千年前ぐらいか」

魔理沙「ん?」

華扇「あの時、私は羅城門の辺りで毎日俳句を考えるのが日課でな…その時も歌を考えていた。そして渾身の一句を思いついたその時だった…!自分の主の口にした噂を確かめに羅城門へ馬鹿な人間がやって来たのだ。たしか頼光四天王の渡辺綱とか名乗っていたな…。私は目障りだったのでそいつに不意打ちを仕掛けて殺そうとしたのだが…油断した。まさかこの私が人間風情に負ける訳がない、そう思っていた。しかしやつはなかなかの手練でな、その時返り討ちにあって鬼切という特別な刀で右腕を切り落とされてしまった…と言う訳だ。わかったか?」

魔理沙「なるほど〜…華仙って昔は意外と弱かったんだな!あと口調と目つきがいつもみたいに丁寧で優しくない。怖い」

華扇「何を言う!!あちらは名刀、対してこちらは俳句を書く為に用意した筆と紙切れくらいしか武器と呼べる物は持っていなかった!!…まぁもっとも、弱い人間と違って鬼は武器など持たないがな」

魔理沙「でも、ペンは剣よりも強しって言うしさ。何より武器なしで大丈夫なはずの鬼のお前がその弱い人間とやらに負けたんだからやっぱり華仙は弱かったんだよ!ていうかお前…」

魔理沙「鬼だったんだな!!(エコー)」

華扇「はーーーっ!?ちち、違うの魔理沙!!違うのよ!!」

魔理沙「あ、いつもの華仙だ。…私は別に、隠すことはないと思うぜ?たとえ華仙の正体がかつて暴虐の限りを尽くし、伝承に語られるあの大悪党…茨木童子だろうがなんだろうが…今の華仙…いや、母さんは母さんだろ?きっと霊夢も私と同じ事を言うと思うぜ?」(ニコッ)

霊夢「うぉ〜!早くほどかんか〜!!」

華扇「ま、魔理沙…アナタって子は…ありがとう…」(ジ〜ン…)

魔理沙「へへっ!気にするなって!!」

華扇(ギュ〜〜〜…)

魔理沙「な、なんだよ急に…えへへ…イタいって………………母さん…」

華扇(ギュッ〜〜〜…!!)

魔理沙「ん?ちょ、ちょっと母さん?マジでイタイ。イタイってば!母さん!?華仙!!」

華扇(ギチギチギチギチッ…!!)

魔理沙「痛い痛い!!い゛て゛て゛て゛て゛て゛!!待ってくれ華s」

華扇「忘れなさい」

魔理沙「え?」

華扇「私はとある目的の為に貴方達に近づいた」

魔理沙「な、なんだよ…目的?まさか右腕を取り戻して鬼に戻る!!とか言うんじゃないだろうな…?」

華扇「少し違うわね…人の話は最後まで聞きなさい。いつも言っているでしょう?」

魔理沙「………」

華扇「私はその目的をどうしても達成したい。その為には今はまだ貴方達に正体を知られるわけにはいかないの。だから魔理沙」

華扇「一度私に関する貴方の記憶を消させてもらうわ…でも安心しt」

魔理沙「断る!!」

華扇「…だから人の話は最後まd」

魔理沙「華仙との記憶を消すなんて死んだってごめんだぜ!!」

華扇「いや、だから全部消すとは言ってn」

魔理沙「たとえ一度記憶を消してもう一度華仙との思い出を作り直せるとしても…」

華扇「い、いやちょっとm」

魔理沙「一度作った母さん(華仙)との記憶は私にとってはもうかけがえのない…代わりなんて存在しない大切な思い出なんだぜッッ!!!」

華扇「!!」

魔理沙「そこは絶対に譲れない!!わかったら諦めるんだな!!もし無理にでも私の大切な記憶を消すってんなら…」

魔理沙「力づくでかかってこい!!昔『人間風情』に負けた鬼さんよぉ!!」(ザッ!!)

華扇「くっ…では仕方ないですね…!!」(バッ!!)

魔理沙「くっ!?なんて速い…」

華扇(ドゲザァッ!!)「さっきの冗談!!嘘!!取り返しのつかない嘘ついてごめんなさい魔理沙ぁ!!」

魔理沙「なんて速い………土下座かよッ!!」

華扇「許して魔理沙ー!!うっうぅ…およよよよ…」

魔理沙「え?いやまぁ…土下座までされたら許すけどs」

華扇「はいスキありッ!!」(ストンッ!!)

魔理沙(…ドサッ!!)

華扇「………」

華扇「魔理沙ー?おーい?………結構強く衝撃与えたから恐らく大丈夫だとは思うけど…記憶飛んでなかったら不味いから一応まだ記憶消しとこう(物理的に)」

華扇「えいっ!えいっ!!」(ゲシッ!!ゲシッ!!)

萃香(ガラガラッ!!)「霊夢、カレーライス!!あとお土産にみすちーんとこの屋台で八目鰻も買って来たからそれも一緒に食べy」(…バサッ…!グチャ…)

萃香「え?あ、華扇久しぶり………な、何してんの?」

華扇「………久しぶり萃香、相変わらず酒くさいね」(シュンッ!!)

萃香「………久々に会って最初で最後に言う一言それかよッ!!」

天子「あ〜待ち遠しいわッ♡早くあのお祓い棒で私の○○○を…」

萃香「アイツはほっとくとして」

萃香「霊夢…」

霊夢「もう怒ったぞぉ!!お前ら絶対半殺しでは済まさんからな!!」

萃香「もほっとくとして。残るは魔理沙か!!」

魔理沙「ぐっ…うぅ!…その声は…す、萃香か?」

萃香「大丈夫か魔理沙!?しっかりしろぉ!!」

魔理沙「なぁ…萃香…私達の間に嘘はないよな?お前、嘘大嫌いだもんな…?あれ?なんで私こんな事聞いて…?うっ!頭がッ!!ぐあーーー!!」

萃香「無理するな!!あ、華扇と嘘と言えば………なぜだか急に昔話を思い出したよ…そして今話すべき事な気がする。あれはまだ私が酒呑童子と呼ばれていた頃の話だったかねぇ。…時代は千年前ぐらいか…あの時私と建前上は家来の鬼(たしかアイツあの時は茨木童子とか呼ばれてたっけなぁ…)の二人を筆頭にその他子分の鬼達で大江山を拠点に悪逆の限りを尽くしていた。忘れもしない、そんなある日の事だった…我が拠点に源頼ナントカ光とか名乗る人間が率いる頼光四天王…渡辺綱、坂田金時、碓井貞光、卜部季武らと藤原保昌みたいな名前のオマケと他に有象無象の総勢五十数名の大嘘つきなド畜生共がぞろぞろと一晩泊めてくれと訪ねて来てねぇ…その日の晩は酒宴が盛り上がったよ。でもちっとばかし油断したかねー?酔いつぶれて動けなくなった我ら一味をあの人間達はそりゃもう遠慮なく一網打尽さ!普通に殺りあったら天地がひっくり返ろうが負けはしなかった!!まぁ特に酷かったのは華s…その私の家来でね。だってアイツ他の子分が全員殺られて二人だけになって私が新手のギャグみてぇな人数差の戦い繰り広げてるってのに髭切とかいうダサい名前の刀に何か感じたのかその持ち主の綱としか戦わないんだもん!そのくらいなら逃げろって何回も言ったんだけど。なんせソイツは負けず嫌いでねぇ…結局、本当にヤバくなって二人で散り散りになって逃げる羽目になったよ…。ったく!足手まといになるか戦力になるかのどっちかにしろってんだ!!………しかもその後ソイツ、たしか羅城門ってとこでくだらない趣味に興じてたらたまたま!綱に出くわしたらしいんだよねぇ…。まぁ不意打ち仕掛けた割には髭切で返り討ちにあったらしいけど!情けないねぇ…ホント、笑っちゃうよな!!挙げ句の果てにはその髭切って刀、ソイツの右腕を切り落としたって事で後に鬼切って名前に変わってるらしいんだよね!刀の名前の由来にもなって後世に語り継がれる恥を曝したってわけだ。…今思えば、あの時アイツがあそこまでしつこくその『鬼切』の持ち主である綱ばっか狙っていたのは…近い将来、自分の身に起こる出来事を予感していたのかもね…。ってとこで!なんだか長くなっちゃったねぇ?いきなりつまらん思い出話を聞いてくれてありがとよっ!!」

魔理沙「………」

萃香「ん?魔理沙…?」

魔理沙「…ビ、ビックリだわ急に…まぁ、その…確かにつまらんかったしその話のドコに華仙が関係してるのかも正直、わからなかった」

萃香「………そうだn」

魔理沙「だけどさ………過去にどんな目にあおうとも…現代でどんな事をしようとも…未来で何が起ころうとしていても…萃香は萃香!華仙は華仙でさ!!たとえ『死んで』しまったとしても、それは変わらず…自分らしく『生きる』って事が一番大切な事なんじゃないかと私は思うぜっ!!!」(ニッ!!)

萃香「…あっはっはっはっはッ!!魔理沙はガキのクセにホント、生意気だねぇ!!………でも良いね、そういうの嫌いじゃないよっ!!いーせーかくしてる!さすが、私が認めた『人間風情』だね!!」

魔理沙「な、なんだよ…萃香だって見た目はガキじゃないかよー!!…ホント『鬼(お前ら)』こそ、良い性格してるぜ…」

萃香「…お前………ら、ね」

霊夢「………」

萃香「もちろん霊夢も、『私が認めた人間風情』のなかに入ってるよ?」

霊夢「…ふん。そりゃどーも!」

魔理沙「はははははは!!」

萃香「あ〜っはっはっはっはっはッ!!」

霊夢「………ふはははははッ!!…魔理沙、風呂忘れとるぞ」

魔理沙「はは、は…ははは………うぅ…ひっぐ…ぐすっぐすっ…うえぇ〜〜〜ん…」

萃香「ど、どうしたんだ魔理沙??」

霊夢「実はのぉ…」

魔理沙「言わないでくれーーーッ!!」

天子「…私の事〜…忘れてない?え、えへへ…おほほほほ〜………かな?いやオーソドックスにうふふふふふ〜…かしらね…?いやぁそれとも…」


〜茨華仙の屋敷〜

華扇(…今の腑抜けた『私』を見たら『私(右腕)』はどう思うか?)

華扇(かつての私は鬼の力の象徴、腕を失い自分が自分でないような…ただ目の前にある現実がまるで地獄のようにしか感じられなくなっていた)

華扇(…だが今は違う。千年という長い年月を経て私は新しい答えを見つけた………自分以外の大切なモノも。私は大切な『今』を守りたい…!!再び『鬼(過去)』に戻るつもりは無い)

華扇(我が真の目的はただひとつ…千年前の鬼退治を再現し右腕を再封印する事。その為の鬼退治役は霊夢…貴方にはもう少しだけ付き合ってもらうわよ。言い訳がましいけど右腕を放置していたらどの道封印が解けてあの子の大切な人間にも災いが及ぶ。大丈夫、神社再建の時みたいに一人でやらせはしないわ…一応、私がついてるし………って、まさか流石のあの子もいつも説教してくる仙人が実は鬼で、しかも自ら腕をくっつけて本気で殺しにかかって来るのに本心ではそのくっつけた腕をまたすぐに切り落として欲しい、だなんてきっともう理解不能ね…。でも、もう大切なモノも、その大切なモノの大切なモノも…何もかも失いたくはないから…絶対に守ってみせる。『今』も、そして大切な『家族』とやらも、ね………な〜んて。ホント腑抜けたわね〜私………でも、コレでいいのよね)

華扇(スクッ…)「だって私は、私なのだから」

竿打(御隠居様…ご主人様さっきからぶつぶつ言ってると思ったら急に立ち上がって今度は何かを決心した風なセリフを…病気ですかねぇ…)

『〜華仙の大鷲の若い方 竿打(かんだ)〜まだ若く未熟で、買い物をよく間違える』

久米(これ、滅多な事を言うもんではないぞ若いの。御主人も悩みが多いお方じゃ…)

『〜華仙の大鷲の年寄りの方 久米(くめ)〜高齢。気合いで頑張る』

華扇「………すぅ〜…」

華扇「…私の理念は、天道と共にありゅ!!!………フッ…」(カァ〜〜〜ッ///)

久米(…不味い…!御主人がかんだ。若いの、隠れるぞ)

竿打(了解です、御隠居様)

華扇(キョロキョロ…)「………ふぅ…」

華扇(………バッ///)「コレ久米の羽根じゃないのよおぉ…〜〜〜ッ///」

竿打(何やってんですか御隠居。あっしもう見てられません)

久米(やっちまったのぉッ!!)

華扇「わたしのぉ〜…うっ…てんどぉがぁ…ひっぐ…りねんでねっ?…くぅっ!…わたぁっしっはぁっ!ぜっったいにっ…ひっぐ…な゛き゛ま゛せ゛ん゛っ!!」

竿打(そこまでですかねぇ?)

久米(負けず嫌いの御主人からしたら知らない男にいきなりぶち××れて××奪われるのに相等するぐらい恥ずかしかったんじゃね?)

竿打(う〜わ最悪だ…!折角の数少ない出番で任されたオチという大任を下ネタで締めくくりやがった。もうあっしら出番来ませんよこのエロジジイ)

久米(じゃ、てんどぉでてんどぉん!………フン///)

竿打(もっとダメもうあっしにはカバー出来ませんはい終了)

華扇「びえぇ〜〜〜んッ!!」


〜私が考えるに、本当の意味での『家族』ってのは必ずしも血が繋がっている必要は無いと思うぜ?〜おしまい


後書き

余談ですが、伝承に登場する鬼の中には元々は人間だった者も結構いるとかいないとか…。今回のお話に関係があるのかはご想像におまかせします


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マリリンさんから
2020-01-08 02:55:07

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2020-01-08 02:55:08

このSSへのコメント

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1: マリリン 2020-01-08 02:57:54 ID: S:EpQANb

めちゃくちゃスケールおっきくて驚きの連続でした。

圧倒的な文章力と文章量に脱帽です。

それにしても深いですねぇ〜

読むたびに新しい感動を覚えます。

作者さんは、天才ですなぁ

これだけの長編大作をいったいいつ書いてるのでしょう

大物作者さんでも3年はかかる量ですよ〜

まぢやばいくらい感動しました


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