2020-02-05 10:06:10 更新

概要

注意事項

エロ本よ

この物語は18禁です
この物語はフィクションです
実在の氏名、団体、あとなんやかんやとは一切合切関係がありません
また、すべてのエロい人達の為に理想と現実の区別は付けてくださいね
まぁ、現実なんてしょーもないものだけど一応ね


前書き

清潔感を四角く切り取ったような部屋
病室でなければ、保健室といった風体の

部屋の隅に置かれた机、そこに腰掛けているのは一人の女
纏っている白衣から、ここの主であるのが容易に想像できた

「はい、こんばんは…。今日はどうしたの?」

あなたに気付いた女が、腰掛けてた椅子を回して立ち上がる
白衣に浮かび上がるような黒く長い髪
白い肌に、赤い唇が弧を描き優しそうに微笑んでいる

「そうよね、日常なんて退屈だもの…」

それじゃあ、と間を置いて、赤い瞳があなたを覗き込んできた
それから少しして、何か思いついた様に口を開く

「とある迷子の話でもしましょうか」




此処が何処か問われれば、きっと何処でもないのだろう


何処にもなくて、何処でもない


こうして歩いていると、霧のかかった森のようではあるけれど、それですら怪しい


常に彼女に見られているようで、常に体を嬲られているようで、いつ摘まれるのかと恐怖が背筋をなぞっていく


此処は彼女の腹の中


生殺与奪売り渡して、それでも逃げ込んだ弱者の巣窟だった



そんな閉じた世界でも、時折何処かにつながる事もある


それは、彼女の気まぐれや戯れであったり、お気に入りの世界の入り口であったり

それこそ、偶然偶々に、何処かの綻びと解れあって道が開くこともあった


そうやって迷い込み、流れてくるものも少なくはない


迷子


そういう表現正しいのかは分からないけれど、他に呼びようもないので私の中ではそうなっている

それが、概ね子供や少年少女であるのも理由の一つだろう


保守的な大人たちが、意識的に無意識的に変化を避けるのとは逆に、好奇心に惹かれていく子どもたち

無知ゆえの無茶、いつの時代も空白を埋めたがるのは人に限らない


だからといって、こんな所に迷い込むこともない



ある種の日課だ


彼女の世話をやく傍らに、森の中を歩いては綻びを見つけては繕って回る

迷子は見つけては手を引いて、元の世界に戻して歩く


いつだったか、彼女におもちゃが減ると小言を言われたことがあった


警告かと身構えたがそれっきり


結局は私の徒労を見て、ほくそ笑んでは面白がっているだけだった


そう、森は広い


そのくせ、綻びは何処にでも存在する


見つけたときには手遅れなんてことも珍しくはない

生きていればまだ良い方で、そうじゃないと私にはどうすることもできなかった



今日も私は森を歩く


たとえ徒労と笑われようと、見ぬ振りを出来るほど人間を辞められてはいなかった


「みけちゃん?」


気づいたときには、その子を見失っていた


握っていたはずの小さな手はすり抜けていて

黒いパーカーも、栗色の髪の毛の端さえ見つけられない


元より迷子には厳しい場所だ


鬱蒼と茂る森に、年中掛かる霧

視界なんて役には立たないし、声は木々に反響して霧の中に吸われていく


歩きなれた私でさえ、いつ迷うか分からない


「はぁ…」


息を一つ吐いて諦めた


何も見捨てたわけじゃない

ただ、その子に限って言うなら私よりは大丈夫だと確信がある


むしろ、一人になった私こそ身の安全を考えるべきだった





気づけば知らない場所にいた


茂みに入ったボールを追いかけていたら、今までいた公園とはまるで似つかない場所にでた


いや、そもそもからして違う


公園にも木は生えていたし、森というか木立もあったけど

こんな鬱蒼とした森ではなかったし、少し歩けばすぐに開けた場所に出るような所だった


だって言うのに


あれからどれだけ歩いたのか、いつまで経っても森から出れない

疲れと空気の重たさに、息を吸うのにさえ難儀に感じてしまう


迷った?


その言葉は僕の心を潰すには十分だった


たった一人、知らない森の中

疲れは足を竦ませて、ついに蹲ると もう何処にも行けなくなっていた


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


初めて、音を聞いたような気がした

不気味に思う森の雰囲気には似つかわしくない、弾むようなボールの音


誰かいる


そんな期待が縮こまった体を突き動かし、吸い込まれるように音がする方へと歩いていく


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


女の子だった


ぶかぶかの黒いパーカーに覆われてはいるけれど、そのあどけない横顔に僕の視線が吸い込まれる

パーカーの隙間から覗く柔らかそうな栗色の髪の毛、霧の中でも輝いて見える碧い瞳


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


小さな手がボールと一緒に弾んでいる

何が楽しいか、ずっとずぅっと、同じ様にボールを弾ませて遊び続けている

それは僕も同じで、何が楽しいのか、その子の横顔を、ずっとずぅっと眺め続けていた


ぽんっ…ぽんっ…っ


ボールが跳ねた


小石にでもあったたのか

吸い込まれるように女の子の手に返っていたボールは、あらぬ所へ弾かれて

散らばった木々に弾かれながら、僕の足元まで転がってきていた


ボールを拾い上げ、顔を上げる


「っ!?」


心臓が止まるかと思った


女の子の顔が間近にある、しゃがんでいる僕のことを見下ろしている


驚いたのは勿論だけど、それ以上に間近でみた その子に見惚れてしまっていた


今までみたどの女の子よりも可愛かった


クラスで一番モテる子でさえ、この子を見た後だと出来の悪い人形の様に思える


目が離せない、碧い瞳に吸い込まれそうになるのを必死に堪えるので精一杯


女の子の手が伸びてくる


それは真っ直ぐにボールを目指し、動けない僕の手から拾い上げていった


「まって」


思わず出た言葉が、離れていく女の子の背中を掴む


肩越しに小さく振り返る女の子


けどそれだけ。振り返り、僕を見つめたまま何も言わず、僕は何も言えなくて


しばらく無言の時間が流れると


ぽんっ…


ふと、女の子の手からボールが放られた


「えっ…」


ぎこちないながらも慌ててそれを受け止める


女の子は動かない


こっちに向き直り、ボールを放った後はまた僕のことを見つめている


分からなかった


女の子は何も言わないし


ただ、その視線は僕をというよりも、そのボールに注がれているような気がして


「え、えぃっ…」


おっかなびっくりでもそれを放り返してみた


ぽんっ…


我ながら良い塩梅に思う


弧を描いたボールはゆっくりと、女の子の胸元に吸い込まれていき抱きしめるようにそれを受け止めていた


やはりか、視線は胸元にのボールに注がれていて

ボールを抱えたまま暫く無言でいると、またおもむろに僕の方へボールを放り返してきた


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


楽し…くはないかな?


だって、二人でボールを放り合っているだけだし

今どきキャッチボールなんて、お父さんともしてない気もする


ただ…


奇妙な満足感みたいなものはあった

何にも喋ってくれない女の子ではあったけど

ボールをやり取りするって、それだけでも一緒に遊んだ気分にはなっている


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


打ち解けたというよりも、緊張が解けてきただけだろう


何処とも知れない森の中で出会った女の子

それだけでも迷子の心細さは薄れていくし

近くに出口もあるんだろうと思えば、張り詰めいた気持ちも落ち着いてくる


「名前は?」とか「何処に住んでるの?」とか

当たり障りもない言葉を乗せてボールを渡していく


たぶん、聞こえてないわけじゃない


僕が声を出すたびに、女の子の注意はボールから僕の方へ逸れているみたいだったから


喋れないだろうかそんな風にも考えた


考えて、聞くのをやめる代わりに、自分の事を話しながらボールを渡す


名前だとか、住んでる場所だとか、学校の事、友達の事、家のこと…


当たり障りのない、悪く言えばつまらない話しだったかも知れないけど

それでも、話している間だけ女の子の視線が僕に向くのが少し嬉しかった


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


延々と続くキャッチボール


会話は成り立たない上、僕の方もそろそろ話すことが無くなってきた


どれだけ時間が経ったのかさえ分からない


森は相変わらず薄暗いままだったし、女の子もそれを気にしている様子もないし


「あのさ…」


恐る恐る聞いてみた、いや聞くしかなかった


帰り道が分からない、つまりは迷子だと


女の子にそれを聞くのはかっこ悪いと思うけども、他にどうしようもないので仕方ない


ぽんっ…


ボールが女の子の所で止まる

その瞳がすぅっと僕の方を見つめた後、軽い足取りで近づいてきた


掴まれる手、柔らかい感触にドキドキしたのも束の間


足場の悪い獣道を ぐんぐんと先に歩いていく

手を引かれてなければ見失ってしまいそうなほど、確かな足取りで森を抜けていく女の子

繋がった手が伸び切らないようにするのがやっとで、慌てて足を早めては後を追いかけた



気づけば、森を抜けていた


重苦しかった空気が一気に軽くなる


見慣れた場所、近所の公園、人の気配と鳥の声

過ぎていく車の音に安心を覚えたのはこれが初めてだった


「出れた…」


思わず出た声と一緒に力が抜けていき、そんな僕の横を女の子が通り過ぎていく


「あれ、一緒に帰らないの?」


時刻はもう夕方


背格好からしたって、僕と同じか年下くらいに見えるのに


「危ないよ、今から森に入るなんて」


戻ろうとする女の子の手を取り引き止める


首を横に振られた


以外にも強い力で手を振り払われると、その小さな背中は森の中へ消えていった





「みけちゃん?」


仕方もなく屋敷の方へ戻っていると、見失っていた小さな背中を見つけた

呼ばれて私に気づくと、瞳を丸く広げてこっちにかけてくる


ぽんっ…


受け止める体は軽く、それでもしっかりと抱きついてくる みけの頭を撫ぜた


「それは?」


みけの手から溢れたのはボールの様に見える

そんなおもちゃ、屋敷にあったろうかと考えている間に、みけがそれを拾い直していた


「もどりましょう?」


大事そうに抱え直されたボール

出処こそ気にはなるが、咎めるほどの事もないだろうと思い直し、みけの手を握って歩き出す


今思えば、もう少し気にかけて置くべきだったのかも知れない

ボールの持ち主を考えれば、間違いなくそれは子供の持ち物だったろうに





言い訳は、ボールを返してもらうのを忘れたとかその程度だった


実際、誕生日にもらった大事なボールではあったんだけど

それ以上に、僕は あの女の子にもう一度会いたいと思っていた


「たしか…」


あの日、蹴り損ねたボールの跡を辿って歩く


やっぱりおかしい


あれだけ広い森なのに、公園の何処を見回してもそんな所何処にもなくて

仕方もなく、昨日あの子と別れた場所にまで歩いていく


「違う…よな?」


場所は合ってる、けれど違う


森なんか何処にもない

木立の先にはうっすらと道が見えるし、人だって歩いていた


ぽんっ…


音がした


楽しそうにボールが弾む音


あの子と交わしたボールの音


見回してもそれらしい子は何処にもいないどころか、ボールで遊んでいる子もいないのに


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


頭に浮かぶ昨日の光景


一人、無言で無表情に、それでも何処か楽しそうにボールを弾ませる女の子

黒いパーカーと、隙間から覗く栗色の髪の毛、吸い込まれそうなほど澄んだ碧い瞳


なにより、握られた手の柔らかさと温かさが忘れられず、思い返す度に胸が高鳴っていた


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


一歩…また一歩と


音に合わせて木立の中に足を踏み入れた


正直言えば少し怖い


あの森の中に取り残され時の事を思えば足も竦む


けど…


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


もう一度、あの子に会いたい

そんな好奇心に手を引かれて、僕の足は木立の隙間へ吸い込まれていった



ぽんっ…



空気が変わった


異様なまでに異質な空気に包まれる


晴れ間の木立を歩くような気軽さは塗りつぶされていた

代わりに、土砂降りの雨の中を歩くような重苦しさが纏わりつく


飲み込まれた


そんな風にも思った


慌てて振り返っても、もと来た道が分からない

というよりも道そのものが無くなっていた


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


それでもボールの弾む音は続いている


進むしかない


一人では帰れないのは昨日散々味わった

どっちにしたって、あの子に合う以外の選択肢はなくなっていた


ぽんっ…


音を頼りに森の中を抜けると、少し開けた場所に出た


音が止む


あの日の女の子がそこにはいた


大事そうに僕のボールを抱えなおして、突然現れた僕の方に視線を向ける


「ひ、ひさしぶり…」


言ってて思うのは、昨日の今日で久しぶりっていうのは正しいのかどうか

けれど、そんな正しさなんかより、あの子に会えたことの方が嬉しくて

つっかえながらも、ようやく口にできた言葉がそれでしかなかった


少しの間


じっと、僕の方を見ていた女の子がおもむろに ボールを放ってくる


昨日と同じだ


僕は一人で喋ってて、女の子とボールを渡し合う


楽しくはないけど、嬉しいようなそんな時間


ぐぅ…


なにか音が響く


ボールを抱えた女の子が、その手を止めて自分のお腹を見下ろしていた


「ふふっ…」


思わず笑ってしまった


不思議な女の子 では合ったけど、お腹すく、そんな当たり前の事に親近感が湧く


「これ」


丁度いいと、ポケットからクッキーを取り出して差し出した


一緒に食べようと思って家から持っては来たものの

途切れないボールのやり取りに、差し出すタイミングを見失うところだった


けれど…


相変わらずの無言、不思議そうにクッキーの入った包を見つめたまま


見たことがない?


というのも変に思うけど

それ以上にこの状況がおかしすぎたせいか、すぐにその疑問は流れていってしまう


包を開いて、クッキーを取り出す


広がる甘い匂いに、女の子の鼻が鳴ったように見えた

視線が僕を見上げてくる。餌付けでもしているような気分になりながらも

クッキーを女の子の口元まで運ぶと


「ぁ、あー…」


少し恥ずかしい


けど、意図は伝わったようで、少しずつ小さな口が開いていく


唇が触れた…


ほんの些細な、近づいてくる口にクッキーを預けるちょっとの隙間

指先に掠めたのは、指先とは違う柔らかさと湿っぽさ


慌てて指を離す


この森に入った時以上に、波打つ心臓をなんとか抑えながら女の子の方を盗み見る


なんなら怒られるかとも思ったけど

僕のことなんか気にもせずに、口に入ったクッキーを食べ進めているだけだった


自意識過剰か…


なんとなく、自分だけが期待しすぎていることに吐いた息が沈んでいく


まあ、それはそうか…


昨日今日あっただけだもんな


女の子が僕を見ていた


それは好意というよりも、食欲のようで

視線が合うとすぐに手元のクッキーの方へそれていく


「はいはい…」


本当に、ただ餌付けをしているだけになっていた

クッキーを渡して、女の子が食べているのを眺めている


正直、なんでこんな事をしているのかは分からない


こんな怖い場所なのに、女の子一人に会うために


まるで僕がこの子の事を好きになってしまった見たいじゃないか



それを素直に認めるのは抵抗があった


女の子が好き、そんな当たり前の事が冷やかされるような、そんな空気は確かにある

興味がないって言う方が男らしい、そんな馬鹿みたいな格好良さ


ただ、まぁ…


家に帰っても、この子の事を考えてばかりで

結局 のこのこと、森の中にまで入り込んで


なにかあるんじゃないかって期待をしてしまっている


「ぇ…?」


気づけば女の子が僕を覗き込んでいた

クッキーを切らしたかと思えばそうでもなく

受け取ったクッキーはそのままに、僕にそっと近づけてきた


「あー…」


その時、初めて女の子の声を聞いた気がした


僕の真似だろう


最初にそうした様に小さく声を出しながら、口元にクッキーを近づけてくる


可愛い声


なんてたまに聞くけど、それを初めて実感していた

吐息が漏れる以上に聞こえた声らしい声


ころころと、ボールが転がるような声音に、喉を鳴らす猫の姿が重なる愛らしさ

始めた聞いた感動も手伝っていたとしても、それは僕の耳をくすぐるのに十分だった


促されるままに口が開いていく


恥ずかしいのももちろんあったけど、抵抗するなんて考えはついぞ思いつかない


「っぅ…!?」


やや強引に、勢い余った感じで、僕の口の中にクッキーが押し込まれる

当然というか、無遠慮に突っ込まれた指先は、クッキーと一緒に僕の口の中を掠めていった


そんな訳はないし、そんなつもりもなかったはず


ただ、女の子が自分の指先についたクッキーの粉を舐め取っている、それだけの仕草が妙に焼き付く


ただの間接キスだと言われればその通りなのに

それ以上になにか、いけないものを見ているような空気に目が離せない


ごくり…


飲み込んだクッキーの味は良く分からなかった

なにか、ほのかに香る甘い匂いが、女の子の匂いの様にも感じてしまう



指を綺麗に舐め取って、自分の涎で濡れた指先をパーカーに押し付ける


お腹がいっぱいになったんだろうか

終わってしまう甘い時間に、少しの寂しさが尾を引いていく


そんな、僕の気持ちを汲み取った訳がない


ボールをくれた人、お菓子をくれた人

きっと、この子からしたらそうにしか見えていないはずなのに


背伸びをする小さな体、抱きつくように僕の首に腕が回される

とっさの事もあってか、引き込まれる力に抵抗も出来ずに抱き寄せられると


口元に柔らかい感触がした


ちろり…


湿っぽさに舐めとられる


期待を押しのければ、口元についていたクッキーを取られただけでしかないのに


初めてのキス、女の子とのキス


そんなフレーズに胸を叩かれて体から力が抜けてしまう


尻もちを付いた、体を預けてくる女の子を支えらずに近くの木に背中が押し付けられる


舐め取られる度、揺れる頭に合わせて栗色の髪が揺れている


甘い匂いがした、石鹸の匂いか、クッキーの残り香か


そうして、意識を背けているうちに、女の子の舌は唇にまで差し掛かり


声を上げる間もなかった


女の子と唇が重なって、伸びた舌が僕の中に入ってくる

押し返そうと、女の子の肩に手を置いてもそれ以上に力が入らずに

口の中を舐め回す舌の動きに、どうして良いかも分からず、されるがままになってしまう


甘い味がした


ただのクッキーの甘さでしか無いはずなのに

それが女の子の味みたいに思えて、堪らず飲み込んだ唾液に頭が白くなっていく


「むぅぅ…っ」


口の中から唾液が吸われていく

からからに乾いていくような錯覚は、すぐに溢れてくる唾液に取って代わり

女の子が満足するまで、口の中から吸い取られていった


ごくんっ…


小さな喉が鳴る


僕の唾液が、女の子の中に入っていく


それが堪らなく胸を叩いた


達成感とか満足感とか、それ以上の一線を越えたような気がする


女の子の肩を掴んでいた手が背中に回る


恐る恐る抱き寄せると、女の子の小さな体が僕の上に落ちてくる


ちゅっ…


キスをした


唾液を吸って、唾液を吸われて


さっきまで、無邪気にボールでしていたようにお互いの唾液を渡し合う


逃げるばかりだった僕の舌が女の子の舌を捕まえる

絡み合わせ、抱き合うように舐めあって、ゆっくりと押し返す


僕の舌が女の子の中に入っていく


お返しとばかりに、その小さな口の中を舐め回した


甘い味がする


唾液が溢れる


それを飲み込んだ後、今度は女の子の舌が僕の中から唾液を啜っていた



唇が触れ合う


肌が触れ合う


服の上からなのに、裸で抱き合っているような感覚

抱きしめると、柔らかな感触が僕の上に押し付けられる


苦しくなるズボンの中


擦れる度に何かが出そうになるのを必死に堪える


お腹か太ももか、柔らかい女の子の感触がズボンの上から僕を撫でていく

そんな気はなかったとしても、知らずに動いた腰を女の子に押し付けてしまっていた





もっとしたかった、もっと見たかった


女の子を抱きしめていた腕はするりと落ちて、パーカーの隙間から中へと入っていく

柔らかいお腹、脇腹、僕のとはぜんぜん違う肌の白さと柔らかさ


上へ上へと手を滑らせていく程に顕になる女の子の裸


ダメって言って欲しかった


多分そうしないと、自分で止まれないのも分かっていた


分かっていて続けていた


女の子は何も言わない、合ったときからそうだった


だから今もきっと、僕を見つめているだけで何も言わなかった


卑怯なんだとも思う


何も言わないから好きにしていい訳がない


けど…


女の子からキスをしてきたんだから、抵抗されないんだから


言い訳は十分だった


目の前には女の子の小さな膨らみと可愛らしい乳首


それだけで胸が張り裂けそうだった


漫画雑誌のちょっとエッチなコーナーとはぜんぜん違う

普段、水着で隠れているその中は、想像しているよりも綺麗だった


「あー」


クッキーを渡した時と同じ様に声をだす

すると、女の子も真似をして声を出しながら小さな口を開いていく


「咥えてて?」


通じたかは分からないけど

パーカーの裾を口元に持っていくと、そのまま噛み付いてくれた


どうしたら良いんだろう?


やり方は分からないけど、有り合わせの知識と興味で体は勝手に動いていった


胸に触れる


ほのかに膨らんだ肌の上に指先を這わせて沈めていく


柔らかい


それ以上の感想はないのに、どうしても胸は高鳴ってしまう

こんなものの何が良いのかわからないのに、もっと触りたくなり

指の数は増えていき、いつしか手で揉み始めていた


決して大きいわけはない


むしろ、小さいどころか まだ子供の体だと思うのに


指が離れない


大きいほうが良いって、友達と話していたのが嘘みたいだ


こんなの…


大きさなんて…


ごくり…


喉が鳴る


胸を触っているうちに、乳首が固くなり始めているのに気づく


吸い寄せられるように顔が近づいていった


自分が何をしようとしているのか、分かっていても止められない


キスをするように、キスをしたときのように、唇で女の子の乳首を挟み込む


「んっ…」


声が耳をくすぐった


唇が乳首に触れた途端、舌先で乳首を舐めた途端

繰り返す度に、くぐもった声は鼻息と一緒に大きくなっていく


最初は痛いのかとも思った


けれど、見上げた女の子の瞳は潤んでいて、切なさそうに僕を見下ろしたままだった


赤ん坊みたいだ


とも思うけど、こうしていると女の子と一緒になってるみたいで安心したし

何より、だんだんと強くなっていく声が可愛くて、次第に激しさを増していく


空いた手で、もう片方の乳首をいじり出す


摘んで啄んで、押して、引っ張って


舌先で弄んで、指先で捏ねて遊ぶ


女の子の体が震えだす


乳首を弄るほどに震えは大きくなっていき


やがて、耐えかねた様に声を上げると一緒に胸を張り

そのまま力が抜けたみたいに僕の方へ倒れ込んできた


「はぁ…はぁ…」


僕の胸元に女の子の吐息が掛かる


頬が赤く染まっている、瞳が涙で濡れている、小さく開いた口からは唾液が糸を引いていた


股間が熱い


どくどく…と、波打っているのが分かる


女の子の体に目を落とすと、白い太ももが焼き付いた


はだけた黒いパーカーの下

太ももどころかお腹まで見えていて、何より下着も何もつけてないことに今更気づく


ズボンが濡れていた


それは多分、自分が出したものだとも思うし

それは多分、女の子から溢れたものだとも思う


申し訳程度に自分のシャツを脱ぎ地面の広げると、その上に女の子を横たえる


惚けた瞳のまま、僕を見上げる女の子に抵抗の意思はなかった

もしかしたら、何をされるか分かってないだけかも知れないけれど

それを気遣う余裕はもう僕には残ってはいなかった


もどかしくズボンとパンツ下ろす


すでに射精した後の様に透明な糸を引きながら、固くなった おちんちんを外に出した


何も言わない、何もされない


女の子は僕を見上げたまま、時折おちんちんに意識をやっては息を飲む


足を広げる、間に体を押し込む、太ももを抱えて、割れ目の間に先端を押し付けた


「うっ…」


情けなく声を出したのは僕の方


それでも、体は勝手に動いて女の子の中に、腰を、おちんちんを押し込んでいた


「あっ…あっ…」


むずがるように体をよじる女の子


嫌がるというよりも、何か我慢しているような姿は僕の心を突き動かした


奥に、一番奥に、根本まで、僕の全部が、女の子の中に入る


「「はぁ…はぁ…」」


漏れる吐息が重なっているようだった


奇妙な連帯感、女の子と重なる一体感

それに何より、あからさまな快感が、僕のおちんちんから頭に掛けて走り抜ける


女の子の手が僕の手を掴む


誘われるままに、顔を近づけキスを交わす


お互いの唾液を渡しあい

一頻り落ち着いた所で唇を離すと、糸を引いた唾液が女の子の頬を汚した


腰が動く


最初は揺する程度だったのに


回数を重ねるごとに、動きは大げさに、乱暴なものになっていった


腰を引き、固くなった おちんちんが女の子の中を掻き回す

押し込む度に、縮こまる太ももの間を無理矢理に押し入って

奥まで おちんちんを押し込む快感はたまらないものだった


女の子の声が強くなっていく


乳首を弄っていた時みたいに息を荒げ、時折体を震わせては力が抜けているみたいだった


きっと僕は意地悪なんだろう


声を上げ、息を吐き、力が抜けた所に、一際強くおちんちんを押し込んだ


女の子の声が耳から入り頭を焼くようだった


くらくらする、けど、でも、やめられない


気の抜けた女の子の中に おちんちんを押し込む度に、もっとずっと声が大きくなるのに気づく

そして僕もまた、その度におちんちんから流れてくる気持ちよさに体を震わせる

もしかしたら、この子も気持ちいいんじゃないかって。本当はただ苦しいだけなのかも知れないのに

そんな勝手な想像に突き動かされて、女の子を抱く手に力が入っていった


ぎゅっと、女の子を抱きしめた


もう一度キスをして、お互いの舌を抱き合わせて

触れたあった肌を確かめるように、お互いの肌を擦り合わせる


もう自分がどうしているのかわからない、どうしたら良いのかも分からない


キスをして、女の子の体を弄って、おちんちんを使ってエッチな事をしている


おちんちんから流れてくる心地よさは上がる一方で

それを求めて、激しく動かすと、女の子の鳴き声が心地よく聞こえても来た


ぎゅっと、おちんちんを締め付けられるようだった


思わず声が出る


僕を掴む女の子の手に力が入るとそれに引きずり込まれるようだった

抜けそうになる腰に慌てて力を入れて、奥向かって おちんちんを押し込む


か細い悲鳴


痛いくらいに掴まれる体


びくびく と暴れる おちんちんに引きずられ

腰が跳ねると同時に、今まで燻っていたもの全部を吐き出していた





「はぁ…はぁ…はぁ…」


気づくと自分の部屋で、ベッドの上で、布団の中で丸くなっていて


最低だとは思う


何もしらない女の子に、こんなエッチな想像を押し付けて


だと言うのに、妄想の中のはずの感覚はまるで本物だったような実感を伴っていた


僕は確かに、あの後、キスの後、時間だと逃げるように帰ったはずなのに

一日中女の子の事が忘れられず、寝る間も惜しんで一人で誤魔化していた


勝手な妄想だ


そんな事あるわけないのに

あの子を、あんな可愛い子を、自分の欲望で汚してしまった

それに嫌悪する反面、どこか、後ろ暗い喜びも湧いてくる


もう忘れよう


そもそも何処か分からない場所で、名前も知らない女の子

夢だったと思うほうが現実的なんだから


僕はそのまま、布団を被り直して無理やり眠りについた





胸が苦しい、喉が焼けるようだ。振り回している手足の感覚も良くわからない

周りの景色は流れていくのに、一向に走れてる気がしなかった


後ろからアレが追いかけてくる


何が? と言われれば分からない


ドラゴンだろうとでも答えればいいか


ああそうだ、見覚えのある形を当てはめれば、アレはきっとドラゴンだと思う



じゃあなんで?


なんで僕は、あの森の中で、ドラゴンに追われているのか


そんなもの分かりはしなかった


後ろを振り返る余裕もない、雄叫びに追い立てられるままに逃げ出している


ふと、視界が明るくなった


焚き火でも焚いたような赤い色は、すぐに勢いを増して、吸い込んだ空気に喉が焼かれそうになる


背中が熱い、髪の毛が焦げ始める


溶けた地面に足を踏み外し前に倒れ込む


死んだかな…


意外と冷静にそんな事を考えていた


刻々と近づいてくる地面はすでに真っ赤に染まり、溶岩の中に吸い込まれていく様だった


「こっち…」


諦めかけたその時、横合いから伸びた手に掴まれる


柔らかい感触、温かさに包まれながら、それでも乱暴に僕の体が引きずり込まれた


同時に、視界を赤熱と化した熱波が過ぎていく

さっきまで走っていた獣道が完全に焼け落ちて、ドロリと爛れると抉れた地面に向かって崩れる


女の子がいた


碧い瞳で僕を見つめている


不思議そうに首を傾げてみせると「平気?」と小さな声が聞こえた


「え、あ、うん…」


問われるままに頷いていた、そうするしか出来なかった


そもそも始まりからしておかしい


眠っていたはずなのに、気づけばあの霧の深い森の中

暫く彷徨っているとドラゴンに襲われて、わけも分からず追い回される


もう、さんざんだ


女の子に会えた事は嬉しかったけど、こんな所にはもう居られない

出口を求めて女の子に問いただすと、何時もは手を引いてくれるのに今に限っては首を横に振られる


「あれ…」


そう言って、見上げたのは多分僕らを、僕を探している大きなドラゴンの背中だった

多分、あのドラゴンのせいで帰り道が分からないか、もしくは危なくて動けないのか


だとして


そんなの、そんなのって、どうすれば良いのか


絶望が胸に伸し掛かる、今は偶々生きているだけで

あのドラゴンが辺り一帯に火を吹き始めたらそれこそお終いだ


この子だけでも逃がそうか、僕を置いていってって…


格好をつけようとはするけれど、そう思う度に手が震えて足が竦んだ

代わりに、泣きそうな声が喉の奥から溢れてきて


たすけて…


思わず縋りそうになる言葉を飲み込むのに精一杯だった



「とって…」


見つめていた女の子と目が合う


すると、パーカーをずらしてその首元を見せつけてきた


寝る前の妄想を思い出して、ドキリと胸が弾むのも束の間

視線の先には、妄想していたときにはなかった、黒い首輪が巻き付いている


僅かな隙間に指を差し込み、引き剥がそうとしている女の子

けれど、ただ引っ張った程度で外れるようなものではなさそうで、余計に首を締めているようで痛々しい


慌てて、その手を押さえる代わりに、女の子の首輪に指をかける


鍵が付いているわけでもない


形状としてはただの首輪だろう


ただ、女の子がつけるアクセサリーにするにはあまりに不格好だとは思う


けれど


この状況で首輪を外せだなんて、なんで望まれたのかは分からない

分からないけれど、何故か言われるままに指を動かすのに疑問は浮かばなかった


留め具が外れる


それも、思いの外簡単に


まるで、自分じゃ外せないように出来てたみたいに 女の子の苦労が嘘のようだった


ふぅ…


小さく息を吐く女の子


それで何かが変わった訳じゃない


せいぜいが、被っていたフードが取れて、見慣れない耳が跳ねたくらい

強いて言うなら、体を震わせると同時に、お尻のあたりから柔らかそうな尻尾が溢れでたくらい


少なくとも


目の前を、地響きを立てて闊歩するドラゴンに比べれば、なんてことのない変化でしか無い


女の子が歩き出す


逃げ出すならまだいい、けれどしっかりとした足取りは、確かにドラゴンの方に向かっていく


「まってよっ!?」


慌てて引き留めようと伸ばした手は、その手を捕まえる事もなく

「へいき…」と小さな言葉だけが幻みたいに漂っていた





ライオンだ


それはドラゴンよりは馴染みのある動物で、金色に輝く体とドラゴンにも届く大きさ以外はそう見えた


世界が白く染まっていた


女の子の影も形も見えなくなる


気を抜けば吹き飛ばされそうな程の風を叩きつけられて、立ってもいられなくなりその場に転がされる

聞こえた音は雷にも近いなら、目を塞ぐ閃光はきっと稲光で

包まれた熱さは、ドラゴンのそれとは違って何処か優しさを抱いていた


助かった


とは思わはない


僕からすれば怪獣が増えただけだ


仮にあのライオンが女の子だったとしても、ドラゴンを倒した後、僕を食べないとも限らない

それになにより、ドラゴンなんてものにライオンが叶う訳があるのかどうか



ドラゴンの口から熱波が吐き出される


森の木々はただれ、地形も崩れていく程の力は果たしてそれまでだった見たいだ


何も火を纏っているのはドラゴンだけじゃなかった


燃える鬣、燃え盛る王冠


ドラゴンの火を受けて、それはより一層に力を増していく


ちろり…


蛇の舌なめずりみたいに、ライオンの口から炎が溢れる


瞬間


轟いた咆哮と一緒に吐き出された火球はドラゴンを吹き飛ばしていた


腕がない、翼がない


体ごと持っていかれなかったのが奇跡の様に、向こう側には大きな穴が広がっている


血を流す暇も無い、傷口はそのまま焼き固められ、むしろ力んだ拍子に開いた傷口から血が吹き出す程だった


咆哮は痛みか、怒りによるものか


けれど、それすら叩き潰そうとライオンがドラゴンに飛びかかった


地響きがする


崩れかけていた木々が、その衝撃で次々と倒れ込んでいく



ドラゴンの上に伸し掛かるライオン


逃げる場所も無いほどの間近で、ドラゴンの口に再び熱が集まっていく

咆哮を上げる、熱波が吹き出す、火山が噴火したようだった


その口に、竜の息吹を切り裂いて、獅子の爪がねじ込まれる


体を焼く熱波など意にも返さずに、強引に口を塞がれた竜の喉元が赤く染まっていく

針の一つでも通せば爆発しそうだと、そんな所に大口を開けてライオンが牙を立てていた


案の定だ


逃げ場をなくしたエネルギーが、開いた穴から次々に吹き出していく


苦しみ藻掻くドラゴンが、残った片腕で何度もライオンを打ち据えると

煩わしさに目を細め、ようやくと口を離す


開放された僅かの間


体を起こそうとするドラゴンをライオンが押さえつけて離さない


勝負は決まっていた


逃げ場なんて何処にもない、後はその気まぐれ一つで生きるか死ぬかだった



雷をこの目で見たのは初めてだ


テレビや写真でそれらしいのは目にしたけれど


間近に見る落雷は迫力がまるで違う


ばちばち…と、それらしい音が聞こえた気がする


そこら中に散らばっていた火の粉が、ライオンの周りに集まり始めた様に見えた


光が、点が、線になって、火の粉を伝い渡っていく

一つが二つに、二つは四つに、それは加速度的に広がって、いつしかライオンの周囲を稲光が巡っていた


毛が逆立つ


尻尾が、鬣が、体毛の一本までもが針の様に逆立ち

避雷針を見つけた稲光が、一斉にライオンの体に突き刺さっていった


雷鳴のような咆哮、咆哮のような雷鳴の中、僅かに悲鳴が混じっている気がした


ライオンの体を伝った雷はドラゴンの体に叩きつけられる


死んだ、と思う


誰が見てもそうにしか見えない


それっきり動かない、声も聞こえない、命の焼けた匂いもする


それにもし、生きていたとしても、どのみちだったはず


今一度、ライオンが大口を開けてドラゴンの首元に牙を立てて


引きちぎった肉を咀嚼していた





もぐもぐ…むしゃむしゃ…ばりばり…


あれは、何処の骨だろう


女の子が骨を齧っていた


いやもう、女の子と言って良いのかも分からない


獣の、猫のような、狐のような、耳と尻尾をはためかせ


多分、最初にそれだけ見れば可愛いと、より可愛らしいと胸を弾ませたのかも知れないけれど


それが口にしているのは、自分で仕留めたドラゴンの死骸でしかない


「ぺっ…」


毛が逆立つ、顔をしかめると、女の子が口から食べ残しを吐き出していた


なんか、不味い所にでもあったたらしい



それから僕の方を見つめると


一歩ずつ…ゆっくりと近づいてきた


「ひっ…」


堪らず出たのは悲鳴だった


あれだけ求めていた女の子が、ライオンのお化けだった

その事実は僕の心を萎ませるのには十分で、次は自分の番なんだと怯えきるのにもたくさんだった


女の子が僕の隣までやってくる


小さな、細い腕が伸びてくる


ぎゅっと目をつぶった、せめて痛くないように願いながら


ちりんっ…


鈴がなったような気がした


恐る恐る目を開くと、女の子が首輪持って差し出してくる


「つけて…」


そのまま小首を傾げて、しばらく僕の方を眺め続けている



女の子に首輪をつけ直して納得する


途端に その子が普通の女の子にしか見えなくなっていた

自分で取れなかったのも、きっと誰かがあのライオンの姿を閉じ込めておく為だったのかも知れない


そんな不思議な事があるものか


当たり前の考えでは合ったけど、この森に、ドラゴンに、ライオンに、今更すぎる話しだった


ぐぅ…


なったのはお腹の音


「ぷふっ…」


思わず吹き出してしまう


助かった、緊張があまりにも向こうに飛んでいく


女の子が不思議そうに僕の方を眺めながらも、なり続ける自分のお腹をさすっている


ドラゴン一頭、丸々食べきってまだお腹がなるのも凄いけど


その仕草は、僕が好きになっていた女の子のそれだった


「待ってて」


クッキーはまだ残っていだろうかとポケットを…

それでようやく自分の状態を思い出す


寝物語に抱いた欲望


忘れるために被った布団


気づけばパジャマのまま森の中を彷徨っていて今に至っている


当然、お菓子の一つも持っているわけもなく、この子に挙げられそうなものは何もない


ぐぅ…


お腹がなっている


女の子が僕を見ている


月明かりに照らされて、その白い肌が浮かび上がっていた



夜風に、栗色の髪の毛が柔らかそうに揺れている

碧い瞳は星空の何処よりも輝いていた


「ご、ごめんっ…」


慌てて女の子から目をそらす


見たいけど、見ていられない


恥ずかしいとか、マナーだからとか、そんなことよりも見惚れてしまいそうだった


その裸は想像していたよりもずっと綺麗だったから


思い出してしまう


そんな体を好きにしていた自分が嫌になりながらも、股間の方がどうにもむず痒くなってしまっていた


女の子は動かない


体を隠すわけでもない。ただ、急に黙り込んだ僕の方を見つめ続けている


少し、欲望が顔をだす


裸を見られてはずかしいとか、多分そういう事には疎いんだろう

だったら、少しだけ手を伸ばして、触れてみても怒られないんじゃないかって

あの柔らかな手を握り、肌に指を這わせて、胸の膨らみを確かめてみたも良いんじゃないかって


盗み見た女の子は相変わらずのまま


まるで、見せつけるように僕の前に立っている


白い肌に浮かぶ桃色の乳首、なだらかなお腹、ぴっちりと閉じた割れ目


思い出してぶりかえす、ただの妄想が形になったみたいに、おちんちんに快楽が巻き付いていくみたいだった


ぐぅ…


お腹がなる


耐えかねたのは、女の子が先だった


近づいてくる、手が伸びる、両手で頬を挟まれて、驚くまもなく唇が奪われる


「っ!?」


慌てて引き剥がそうとするけれど、僕の力じゃまるで及ばない


それはそうだろう


いくら首輪を付けていても、この子はさっきのライオンで

多少マシにはなったとしても、多分僕を食べるのだって簡単なはず


冷や汗が背筋を伝う


逃げたいけど逃げられない


けれど、体から力が抜けていく程には気持ちが良かった



唇が割り開かれる、女の子の舌が僕の中に入っていく

想像とは違う感触。けど、それ以上の気持ちよさ


女の子に口の中をかき回されて、男としては悔しい気持ちもあるけれど

それが、どうにも気持ちよくてされるがままになってしまう


どうせ勝てないんだからと


そんな言い訳をして、女の子に身を任せるほどに

どんどんと、僕の中に女の子が入ってくるようだった


じゅっ…


僕の舌が絡め取られ、口の中に溜まった唾液が女の子の中に吸い込まれていく

意識を丸ごと吸い込まれていくような快感


ごくり…こくこく…


細い喉が鳴る、それから目を離せないでいる自分

僕のものが女の子の中に入っていくのは、どうにも不思議な高揚感が付き纏う


口の中が乾ききり、ようやくキスから開放される


僕は息苦しさから、女の子は満足そうに息を吐いていた



そう、これでお終い


あの夜も、此処までだった


いくら女の子が無頓着だからといって、なにもこれ以上になるわけがない


それがどんなに惜しくたって、想像ではない以上むりに押し倒すなんて出来やしない


ぐぅ…


お腹がなる


どんだけ燃費が悪いんだろう この子は

場違いに、そんな感想を抱いていると、女の子がもう一度顔を近づけてくる


慌てて目をつぶって身構える


またキスをされるのかと、少しの期待は、痺れるような痛みに取って代わっていた


「ぃっ!?」


堪らず声が出る


痛みに体が震える


反射的に女の子を引き剥がそうとしても、やっぱり僕の力じゃかなわない


首筋に歯を立てられた


鋭い犬歯が薄く刺さると、僕の首筋から血が滲んでいく


舌が這う


幼い舌先が僕の首筋をなぞっている


傷口が舐め取られ、血を啜られながらも、僕は、どうしても嫌がれなかった


痛い


けれど、だんだんとくすぐったくなってくる


柔らかい髪の毛が僕の肌を撫でているのもあるんだろう

細い指先に肌を撫でられて、変な気分にでもなっているのもかも知れない


でも一番は


女の子の舌が僕の肌を舐めている所


そこから じんわりと、染み込むようにもどかしさが全身に広がっていた

それは体中を駆け回り、頭の中から余計なものを押しやると、次第に僕の おちんちんへと集まっていく


「はぁ…はぁ…」


うなされたように、僕の呼吸が荒くなっていく


ぐぅ…


お腹がなっていた


僕は喜んでいた


きっともっとまだ、続けてくれるんじゃないかって


次の瞬間にでも、噛みつかれて食べられるなんて事も忘れてしまっていた



首筋から胸元に向かって、女の子の舌が降りてくる


力の抜けた体は、ついには耐えられなくてその場に押し倒された


そんな事、まるで気にもしないで、ビリビリと音が聞こえたときには、着ていたパジャマはあっさりと破かれていく


くすぐったい


けど、気持ちがいい


そんな感触が僕の胸の上を伝っていく


「あっ…!?」


途中、堪らず声をだした


女の子の耳が揺れる、嬉しそうに尻尾も弾んでいた


幼い舌先が、ちろちろと、僕の乳首を舐め回す


もしかして、出ると思っているんだろうか?


そんな訳もないのに、舐められ続けていると、本当に何かが出そうな錯覚に襲われる


快感が、乳首から全身に広がり胸を打つ


乳首を舐められているだけなのに、出るはずのないものが出そうになり

同時に、おちんちんに貯まる一方だったもどかしさも限界だった


我慢して、我慢をして…それでも無理で


だって、これでも男なのに


一方的にキスをされて、乳首を舐められて

何もされてないうちから、果ててしまうのはどうにも恥ずかしすぎた


「ぁっ、っ…ぅぅっ…」


妄想の様にいかないんだな


なにか糸が切れたみたいだった


弾かれたような快感が乳首から溢れでる


腰が勝手に跳ねて、溜まりに溜まった精液がパンツの中を汚していくのが自分でも分かる


分かるだけに、泣きそうなほど悔しくて、それが堪らなく気持ちよかった


「あっ…あっ…!?」


おちんちんが跳ねる度に、女子みたいな情けない声を上げ

女の子に乳首を舐められるほどに、射精を促されているみたいに腰を暴れさせてしまう


やがて…


出るものも出なくなり、僕の体から力と快楽が抜けていく


女の子が僕の乳首から口を離す


涎が口元を濡らし、細い髪の毛の一つが頬に張り付いている


それを見上げている僕


女の子に押し倒されて、裸の女の子に跨がられて

月明かりに揺れる女の子の幼い体、夜風にそよぐ小さな体


それを僕は見上げている


ほんのりと上気して、白い肌が薄く染まっている

愛らしい乳首は僕のそれと同じ様に立ち上がっているようで、女の子の興奮を指し示しているようだった


女の子の薄い唇が開く


熱っぽい吐息が漏れる


僕の胸元に置かれた指が、そっと肌をなぞりながら降りていく


指が割れ目に差し掛かる


僕の上にまたがる女の子、丁度お腹の上に居座る女の子


僕を見下ろしていた瞳は、そっと肩越しを振り返るとその向こうを覗き込んでいる


どくん…


心臓が高鳴った気がした


何かを期待している自分がいる


吐き出し、満足したはずの おちんちんが再び元気を取り戻しそうだった



女の子が僕の上から離れていった


軽くなるお腹の上に夜風が差し込み、それが少しの寂しさを伝えてくる


だけどそれを感じる前に、僕は慌てて両足に力を込めていた


「ちょっとっ…まってっ…」


嫌なわけじゃない、正直に言えばして欲しい

けれど、ありきたりに恥ずかしいんだ


さっきから抵抗もできずに、女の子にされるがままに、おまけに今度はと

その先を想像をするだけで、生唾が喉奥へと流れていった


ぐぅ…


お腹がなっている


初めて、女の子が不満そうな顔を見せた


閉じかけた僕の足の間に指が差し込まれ、抵抗もできずに開かれる

堂々と忍び込んでくる頭を押し返すことも出来ず


開いた小さな口は、それでも僕のものを飲み込むのには十分だった



多分、多分さ、お腹が空いてるだけできっと他意はないはずなんだ

それでも好きな子に、見惚れた女の子に求められているいう事実は僕の心を高鳴らせている


多分、こんな状況じゃなければ二度と味わえない快感を僕は与えられていた


おちんちんが女の子の口の中に飲み込まれると同時に、嘘みたい固くなっていく

体は正直だと何処かで笑われたような気がするほど、それはハッキリと形を取り戻す


舌が、女の子の幼い舌が、勃起した僕の おちんちんを舐め回す


溶けそうだった


気持ちがいいとかそういうんじゃない


腰の感覚がまるでない


熱い、熱い、口の中に、おちんちんの感触だけが残ってそこに全部が流れ込んでいくようだ


拙い仕草


僕を気持ちよくしようとか、そういうのはまるでなくて

多分、母乳を求めているとかその程度。ちょうど僕の乳首を舐めていた時と変わらない


舐めて、舐めて、舐めあげて、じゅっと吸い込む


それでも出ないと、またさらに舌先を強く動かして僕のおちんちんを扱いていく


腰が跳ねる、暴れる自分のものに引き回される


舌先が先端を押さえつけ、腰が跳ねた拍子に被っていた皮が向ける


「うひゃぁぁっ!?」


声が上がる、情けなかったけど、考えてる余裕がない

快感はどんどん溜まっていく、我慢しきれなかった精液の一部が先端から漏れ出ていく


それに気づいた舌先が、僕の先端を舐め始めていた


先端を刺激して、舌先をすぼめて穴の中をほじくり返されそうになる


だからって、中にはいるわけは無いけれど


先端の、一番気持ちいい所ばっかりをしつこく責められては堪らなかった


腰が跳ねる


唾液と精液とで、べとべとになっていたせいか

抑えていた女の子の手が滑り、おちんちんが女の子の喉奥に入り込んでいく


それがまた気持ち良い


舌先とは違う感触、柔らかく妙な弾力で押し返される

何より、自分のもの全部が、女の子の中に入っているという感覚が堪らなかった


腰の動きが止まらない


自分じゃ止められない


止めようとして、女の子の頭を押し返し、それが逆に自分のおちんちんに押し付けてしまっているのにも気づかない


ずるり…


おちんちんが、喉の奥へと入り込む


苦しそうな女の子の声、嬉しそうな僕の声


ようやくと、堰をきった精液の全部が吐き出され、否応無しに女の子の中へと注がれていった


どくどく…


どくどく…


どくどく…


ごっくん…


苦しそうなのも束の間


吐き出された精液に女の子が目を開くと、馴れた手付きでその全部を飲み込んでいた


「ご、ごめん…」


謝るほどには、僕の心は悪びれてはいなかった


女の子から求めてきたんだからと、どこか後ろめたさの言い訳の方が大きい



女の子の口が離れていく


口の中に溜まった精液の一部が溢れてお腹の上に落ちていった


つぅっと糸が引く


綺麗な白い肌とは違う、濁った白濁


それを出したのは自分で、綺麗な女の子を汚したのも自分で


まるで、女の子を自分のものに出来たみたいで



女の子の指が、溢れた精液をすくい上げていく


なだらかなお腹を這う細い指先、濁った精液が塗り拡げられ指先を汚している

口が開く、舌先が伸びて、今にも零れそうな精液を舐め取った


ごくん…


喉が鳴る


「はぁ…」


満足そうな声が出る


ぼぅっとしている女の子が、目を瞬かせ今にも眠ってしまいそうだった


お腹はならない


うんともすんとも言わない


言い訳はできない


女の子がもたれ掛かってくる


無防備な姿


何の警戒心もなく、裸のままに肌を寄せてくる


信頼、してくれているのかも知れない


僕なら酷いことはしないって、懐いてくれているのかも知れない


もし、思うままに手を出したら、そのまま食べられてしまうかもしれないのに



女の子を抱きとめる


小さく呼吸を繰り返し、もう半分は寝ぼけてしまっているようだった


吸い込まれていく


そのあどけない表情に吸い込まれていく


止められない、止めたくない


此処で止めたら後悔するって、何かに囁かれているようだった


ちゅっ…


最初はおでこに


女の子の耳が動く、薄っすらと開いた瞳が僕の方を見上げている

嫌がる素振りはない、むしろまた寝入ってしまう空気さえある


ちゅっ…


今度は頬に


それでも、くすぐったそうに体を揺するだけで、何も気にしている様子はなかった



限界だった



こんな目の前で無防備にされて、我慢なんて出来やしなかった


口でされてお終いではたまらない、勝手に満足されてはたまらない


初めてだ、一人でしていた時とは比べられないほど、おちんちんが固くなっていた

2回も出し終えた後で、もっともっとと、僕の体を急かしている


相変わらず、女の子は微睡んだままだった


固くなった僕のものに気づいているのかいないのか、時折体を揺する程度にしか動かない


そんな子に僕は何をしているのだろう?


けれど、やめるという選択肢はなかった


体勢を変え、おちんちんをさらけ出し、起こさないように女の子の体を開く


目に入った割れ目の隙間は、うっすらと濡れそぼり月明かりにゆらめている


ごくり…


つばを飲み込む


やめるならいまで、最後のチャンスで、頭の隅で警笛が鳴ってるみたいに心臓がうるさくて


おちんちんが近づいていく、割れ目に近づくほどに先端から液体を漏らしながら震えていた


そっと、女の子を持ち上げる。女の子自身の力に対して、その体は思ったよりも軽かった


「んっ…」


女の子が身じろぎをする


慌てて僕は動きを止めた


けれどもまた、寝息を立て始めるばっかりで、その仕草は胸を撫で下ろすと同時に僕の事を苛立たせてもいた


擦れた割れ目から、どろりと液体がこぼれ出てきた

有り合わせの知識は勝手に大丈夫だと言い訳を始め

我慢できなくなった体は、そんなものはお構い無しに女の子の中へと おちんちんを突き刺した


「ひゃっ!?」


流石に驚いたみたいだった


目を見開き、尻尾を逆立てて、僕の方に視線を向ける


けれど、僕の方にだって余裕なんてなかった


今更そんな顔されたって遅いんだ、もう入るものは入ってしまった


「ごめん、ごめんっ」


なんて、申し訳程度に謝ってみせても、動き出す自分の腰には抗えない


おちんちんが女の子に包み込まれる


口の中とは違う、ぴっちりとその全部が舌で舐められているような気分だった


そのまま果てなかったのは、先に2回もだしていたお陰だったかも知れない


急におちんちんを突きこまれ、息苦しそうな声をあげる女の子

むずがるように僕の体に手をかけては見せるものの、加減はしているのか僕の首はまだ体と繋がっていた


そこで調子に乗ったのは自然な事だったのかも知れない


思うままに腰を動かすと、女の子の小さな体が僕の上で弾みだす


まるで最初にあった時のよう


ボールが跳ねるみたいに、軽く持ち上がり、吸い込まれるように僕の上へと落ちてくる



女の子自身の体重と、突き上げる僕の動きが重なって

おちんちんが、女の子の一番奥の形を変えていくみたいだった


何度も繰り返すうちに、そこにあった抵抗は確かに無くなっていって

おちんちんの先端が、女の子の中に埋まっていくのが気持ちよかった


「「はぁ…はぁ…はぁ…」」


二人の吐息が重なっていく


興奮で頭がおかしくなりそうだった


僕を掴んでいた女の子の手は、いつしか僕にしがみついていて

おちんちんに奥を突き上げられては、気持ちよさそうに体を震わせている


そんな女の子の事を僕は抱き返していた


愛おしかったのもある、離したくないとも思っていた

けれど、触れ合った肌が、擦れあった温もりが気持ちよくで、ただ貪欲に快楽を優先していた結果だった


「あっ、あっ、ひゃぁぁぁぁっ!?」


一際大きな声で女の子が鳴いていた


きゅっと、中が締まり、おちんちんが締め付けられる

力の抜けた体が僕の上に落ちてきて、抵抗のなくなったおちんちん がより深く中へと潜り込む


「うぐっ…」


快感が、おちんちんの先からほとばしった


逃げ場を求めて、僕も女の子にしがみつくと、自分の方へと抱き寄せていた


おちんちんが暴れている、腰が跳ねて、より深い場所へと射精を繰り返す


おちんちんへの締め付けが強くなる、何度も声を漏らし、逃げるように体を反らせ

そんな子の体を抱き寄せて、自分の上へと押さえつける


逃さないと、一方的にでも自分の全部をこの子の中に吐き出してしまいたかった



射精が終わる


お互いに力が抜けて、どちらからでもなく抱き合っていた


ふと、視線を下に下ろせば、繋がった二人の隙間から、入り切らなかった精液が溢れ出している


ちゅっ…


キスをする


優しい口づけ


気持ちよくはなかったけれど、それは心地よくて、幸せな気分だった






どれだけ、そうしてたんだろう


時間の感覚はわからなくなっていた


あの後、女の子を抱いた後、胸に抱いた感情は「もっと」と、そんな短絡な言葉だった



あどけない瞳で、潤んだ瞳で、女の子が僕を見上げている、不思議そうに小首を傾げている

抵抗もない、抗議もない、嫌がりもしないなら、もっとしても良いんだろう


ああ、ちがうな


嫌がるなら、それはそれでと別の欲望もそこにあった


快楽だけを求めて女の子を押し倒す


不思議と抵抗はない、僕の力でもあっさりと押し倒せたことに、胸の内が軽くなっていた



お尻を持ち上げ、腰を自分の方へ向ける


今更逃げようというのか、弱々しく腰と尻尾を振った所で、どうにも誘われているようにしか思えなかった


そうしているうちに、おちんちんが硬さを取り戻す


残った精液が先走る先端を、揺れる女の子の割れ目の奥へと押し込んだ


「ひゅぁぁぁぁっ!?」


か弱い悲鳴、細い吐息の中に交じる嬌声が、僕の胸を踊らせている

今、世界で、この女の子を自分の物に出来ている


それが堪らなく満足だった


それに、おちんちんを動かす度に、上がっていく女の子声が堪らなく嬉しい

今更始めた弱々しい抵抗も、僕の胸をひたすらに焦がしていく

ただただ、気分を盛り上げるためのBGMでしかなかった


女の子の腰を抱え、後ろからその割れ目を突き上げる


地面の上で体を震わせて、時折、尻尾の毛を逆立せては、割れ目の隙間から雫をこぼして地面を汚していく


まるで動物のような性交ではあったけど

獣の耳にその尻尾、ライオンにも変じた女の子に対してみればそれが正しいように思う


それならきっと、女の子を組み伏せた僕は、その番で、好きにエッチな事をしても良い


なんて、ありえもしない理屈は、事に此処に至っては正しいのだろう



森の中の焼け野原、月明かりの落ちる輪の中で、男の子と女の子がエッチをしている

柔らかいベッドも布団もない、着ている服はいつの間にか無くなった

裸のままに行為をするさまは、確かに動物のそれのようだった


助けもない、咎められもしない、体を差し出すしか無い女の子とそれを犯す男の子

それがどれだけ乱暴なやりとりでも、この場に置いては正解で


「あっ…」


女の子の声が上がる


僕を腰を打ち付けて、女の子の中で精液を吐き出した


尻尾が逆立つ


女の子の体が張り詰めると、割れ目の隙間から雫と一緒に精液も溢れ出してくる



ずっとこうしたかった


この子を独り占めにして、僕のものにして、それはあの夜に抱いた欲望だった


止められない、止まるはずもない


無理矢理に絶頂にさせられて、それでも気持ちよさそうに吐息を漏らす女の子


もう抵抗なんてなかった


僕も、この子も、エッチの気持ちよさに溺れてしまっているようだった



おちんちんを中から引き抜くと、力の抜けた体が地面に投げ出される


そんな子の上にまたがると、僕はさっきのお返しとばかりに、その小さな胸にしゃぶりついた


声が出る、むず痒いような、気持ちよさそうな悲鳴


何回も絶頂して、敏感になった体にはそれだけで十分みたいだった


女の子の真似をして、もしかしたら出るんじゃないかと期待して


固くなった乳首を舌先でつついて舐め回す


程よく声が上がった所で、唇で啄むとそのまま一気に吸い上げた


「あっ、やっ、んんんんぅぅぅ!?」


女の子の体が跳ねる


けど、上に乗った僕を退かすまでには至らない


暴れる体を押さえつけ、その小さな胸に唇を押し付けては、むしゃぶりついていた



体力も尽きたのか、抵抗する力がだんだんと弱くなっていく

それでも、あがる鳴き声だけは止まらずに、それが僕の原動力になって突き動かす


久しぶりに見下ろした女の子は、ひどく魅力的だった


涙で濡れた瞳、小さく開いた口からは抱えきれなかった涎が糸引いて頬を汚している

そこに張り付いた柔らかい髪の毛も、力なく伏せる獣の耳も

熱い吐息に合わせて上下する小さな胸も、全てが僕の事を誘っている様だった


どくんっ…


おちんちんにまた、熱が集まっていく


女の子の瞳がそこに注がれているのが分かる


不安そうで切なそうでいて、物欲しそうな瞳

綺麗だった碧い瞳は、最早情欲の色にしか見えなくなっていた


女の子の足を開いて、体を押し込んだ


抵抗はない、すでに雫と精液が溢れた割れ目の中は、すんなりと僕のおちんちんを受け入れてくれた


おちんちんが、女の子に包まれていく


先端から根本まで、熱くて柔らかくて、それでもしっかりと僕のものを包み込んでくれる



先端が女の子の奥を突き上げると、その下腹部が膨らんだような気がした


そこに僕のものがある、女の子が僕のものになっている、その達成感はますます僕の心に火を付けた


腰を掴む


ゆっくりと、おちんちんを引き抜いた分だけ乱暴に突きこんだ


我慢しきれない嬌声が女の子から漏れる


それをもっと聞きたくて、何度も何度もその動作を繰り返す


繰り返していたはずのに…


いつしか腰の動きは、ひたすらなものに変わっていた


気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい


全部が気持ちいい


おちんちんも、快楽によがる女の子も、そうしている自分も


神様がいるなら信じてもいいが、きっと見つかったら天罰を受けるだろうとも思う


地獄行きか、どうせなら、どうせそうなら、最後までやるほうがきっと良いと思っていた



女の子が僕の手を掴む


もう焦点は合っていなかった


僕のことを見ているようで、すぐに瞳は快楽に流されていく


その手を握り返し、その小さな体を掻きだくと、ぐいっとおちんちんを一番奥に突き入れた


女の子の腰が跳ねる


背筋が反り返り、開かれた太ももが僕を逃さないように挟み込んでくる


もう一度、動かす隙間もないのに、おちんちんを奥へと押し込んだ

割れ目の奥の形が変わり、おちんちんの先端が潰れたような感触がする


そのまま果なかったのは奇跡だったのかも知れない

いま射精したら絶対気持ちがいい、女の子と二人果ててたら堪らないのは分かる


女の子が涙声を上げて体を震わせている


全身の産毛までも逆立たせ、絞り出すように、おちんちんとの隙間からとめどなく雫が溢れていた


だからもう一度


絶頂に上り詰め、力をなくし、無意識の抵抗も無くなった小さな体に容赦なく、おちんちんを打ち付けたかった


ぎゅっと、女の子を抱きしめる


快楽が収まり、荒い息を吐く女の子


僕に抱きしめられていることに気づくと、よろよろと、その手を僕の背中に回してくる


まるでその愛情を裏切るようだった


悪いことをしている、でもその感覚が僕の欲望を膨れ上がらせた


ゆっくりと腰を引く


力の抜けきった女の子の中は、それでも僕のおちんちんに纏わりついてきた


抜けかかる先端に、女の子の溜息が重なった瞬間


おちんちんが、その中を突き上げ、そのまま射精した


悲鳴とも違う


ただ油断していた所に、弛緩していた所に、奥まで突き上げられて

無防備な所に、吐き出された精液は、快楽以上の衝撃で女の子の小さな体を壊していった


慌てて震えだす割れ目の中

流れ込んでくる精液で、狭い子宮が溺れていく

遠慮はない容赦もない、息も絶え絶えに声をもらす女の子の体を僕は抱きしめ続ける


反り返る体を押さえつけ、腰を抱き、射精に喜ぶおちんちんに合わせて腰を動かしていく


満足、そんな言葉では物足りない


自分の全部で女の子を汚しきった快感は一生忘れれもしないだろう


女の子が声あげて体を震わせた

最後にぎゅっと、おちんちんが締め付けられると、残った精液の一つまで搾り取られる様だった


たまらない快楽についには腰が引けてしまう


女の子からの締め付けも手伝って

勢いよく中から飛び出たおちんちんは、そのまま最後の射精に打ち震える


べちゃ…


濁った白色が女の子に降りかかった


お腹に、胸元まででは飽き足らず、綺麗な栗色の髪を汚し、頬にまで垂れ落ちてくる


もったいない…とは思う


最後まで、女の子の中に出してしまいたかったと、そんな風にも考えたけど

自分の精液で汚れた女の子の体から目が離せないでもいた


指を伸ばし、頬に付いた精液をすくい取った

射精は収まっている、もう全部出しきったはずなのに、胸のどきどきは止まってくれなかった


惚けた瞳で僕を見上げる女の子

その視線が下がり、僕の指先に付いた精液を見つめている


小さな口が開いていく


押し付けるように、精液のついた指先を口の中に押し込むと、生暖かい感触にくすぐられた


ごくり…


小さな喉がなる、吐息が溢れる

女の子の体から力が抜けていくと、そのまま寝息を立て始めていた


そして僕も


自分の欲望で汚しきった女の子を見下ろしながら、疲れた体に引きずられるように意識が遠のいていった





不満、というのは口にしなくても何となく分かるものだ

それが、一つ屋根の下で暮らしているなら尚の事


事、この少女に限っていうのなら

私と関わった時からそうであったのだろうけど、今日はまた随分と機嫌が悪そうだった


「何がそんなに気に入らないのかしら?」


それを問うのも嫌がらせでしか無い


けれど、私には思い当たりがありすぎて、もう自分では判断の仕様がないのもまた事実


「…」


返事はない

部屋の隅に控えたまま、何を言ったものかと黙りこくっているようにも見える


和装の屋敷にメイド服


戯れに、冗談みたいな格好をさせてはみたが、そうも微動だにしないと流石に人形みたいだった


そう、人形のように美しい


決して褒め言葉にはならないだろう


煌めく金糸の髪と宝石のみたいな蒼い瞳、なめらかな白い肌には傷の一つもない

少女のように純粋で、それでも隠しきれない女性の色は、神の作った芸術のようだと、ありもしない評価をしても良い


だが、個人的にはこう言いたい「まるで悪魔的」だと


世の男達が放っておくわけがなかった

神の名を騙ることを厭わないものは、その権威を傘にも着たんだろう


そうして、貶められた芸術は、今は私の手の中だ


拾い物としては至上だろうさ

そんな生い立ちを歩んでおきながら、まだ人間を続けるらしく、綺麗な顔を苦悩に歪めている

いやさ、それを気取られないよう被った無表情こそが、私にとって一番の甘露に違いなかった


「ねぇ、カヤ。答えて?」


少女の眉根が動く


元より拒否権なんかないんだ

一方的な力関係なら、まだ黙秘を続けただろうが、身も心も私に売り払った少女の魂は私の言葉を拒めはしない


そこまでして、何を願うかと思えば


妹を助けてと


それも血の繋がらない、同じ檻に囚われていただけの女の子を


人間を、自分を貶めた誰かを恨むのならそれも良い

生きるために、全てを投げ打つという矛盾も可笑しいものだが


笑うわ、流石に


適当に弄んで、壊して捨とようと考えていたのが、未だに少女を手元に置いている


案外と


虜にしたつもりで、私自身、少女に魅了されているんだと認めないでもなかった



「戯れが過ぎるかと…」


絞り出すような声ですら、鈴なりのように美しく響く


しかし、それで合点がいった


なんの事はない、人の子が森の中に迷い込んでいた事かと頷く


気づいてはいた、しかし放っても置いた


可愛らしい女の子であるなら、オモチャにもしただろうが

今の所、男の子を捕まえた所でそれといった使いみちも思いつかなかった


放って置いても、森の中を彷徨っている他の何かに殺されるだろうし

そうじゃなくても、ゆっくりと私に生命を吸われて続けて果てるだろうと


誤算があったとすれば、森の中で みけ とかち合った事くらい

もっと言うなら、それに執心してしまった事


まあ、それも仕方ない


あの子の愛らしさは私も認めるし、カヤと同じにペットとしては極上の類ではある


とはいえ、四六時中相手をするのも面倒なもので


失くした妹の代わりを求めていたカヤに、体よく相手をさせているのは暗黙としては成り立っていた


「世話は任せていたはずだけど?」


そう言われては言葉もないのか、特に反論もなく口を噤むカヤ


「自分のぬいぐるみが汚されたのがそんなに不満?」


あえてのあえて


ぬいぐるみなど、みけ との関係をそう例えるなら、きっとカヤは否定するだろう

口の中に苦いものを湛えながら、胸の奥、その針の痛みに耐えながら


まあ、辿った道筋を考えれば、行為に抵抗があるのも分かるけれど

私達にとっては、おやつを食べるのと変わらないし、みけにとってもご馳走を並べられるのと大差はない


「それに、玩具の玩具を取るほど狭量ではないわ、私も」


ただし、そこには、ただしがつく


自分の玩具を勝手に使われたのだ、なにか私に見返りが合っても良いんじゃないかとも考える


「じゃあ、なに? あの男の子から取れるものを取ってしまえば良いかしら?」


まあ、あんな程度の魂に、どれほどの旨味があるのかはしらないけど

心が壊れるまでなら、体に使いみちはあるだろう

おやつとまではいかないが、ジャンクフード程度にはなるかもしれない


「それは…っ」


そこまで言って、ようやくと抗議の言葉が聞けた


流石に、自身の忌避感のせいで男の子が晒されるなど、許容できるほど歪んでいる訳もない

やはり、その不満は自分に向けたもの、どうにもならない状況と、どうにも出来ない自分に


「あはははははははっ…♪」



女が、少女が、女性が、彼女が嗤っている


その形さえも不安定な何かが、気まぐれを起こして笑い転げている


正直に不快だ


笑い声が耳朶を打つほどに、耳の奥を、頭の中を、心の奥底までも覗き込まれ

無遠慮に指先を突きつけられている気分だった


そうして、見せつけられているのは、自分が一番みたくない自分


「選ばせてあげるわ、カヤ」


一つは、あの男の子を家で飼うこと


みけの食事もバカにはならないし、そういう意味でなら彼には まあ使いみちもあるだろうと


一つは、あの男の子を元の世界に返すこと


なにもない、むしろそれが当然で、彼にとっては私達と接触した事こそ不幸でしかないのだから


指を二つ、一つずつを立てながら、提示されていく選択肢の終わりにはピースサインが浮かんでいた

こんなにも、それが憎たらしいと思ったことはない。世界で一番似合わないと吐き捨てたくもなる


あり得ない


男の子を飼うなんて、そんな選択肢だけはあり得ないのに


ではと、選びかける指先には、二人並んでボールをやり取りする姿が重なって見える


玩具の玩具を取り上げるほど狭量ではないと、彼女は言う


ではと、私はどうなんだ


私がやろうとしていることは、玩具の玩具を取り上げる事ではないのかと

みけ ちゃん だって、別に食べられれば何でも良いわけじゃない


むしろ、好き嫌いは激しい方だ


そんな子が自分から口を付けたものを、私の一存で奪うというのは余りにも狭量に思えてくる


今からあの二人に問う


それがきっと正しい選択なのかもしれない


けれど、彼女はそんな選択は望んでいない、そんな選択は許されない


傲慢な私の一存を、それに苦悩する私の姿をこそ彼女は望んでいるのだから


「かえで様…」


努めて、押し込めて、波打たぬように彼女の名前を呼び、その名前に懇願する


そこへ、耳障りな笑い声が重なるのに時間は要らなかった





そこには、何もなかった


目が覚めて、慌ててパジャマのまま家を飛び出して


夜が明けきれない公園の奥、あの森の入口を探して飛び込んでいた


夢なんだと思うほうが正しい


ドラゴンに襲われて、女の子とえっちをして…そんなバカバカしい

一人でしていた後の夢なんだ、そのくらい無茶苦茶でも不思議じゃない


なのに…


そう思いたいのに、女の子の温もりが肌に張り付いていた

思い返していただけで、それこそ射精してしまいそうな興奮が蘇ってくる


ぽんっ…ぽんっ…ぽんっ…


音がする、楽しそうにボールが弾む音


ころころと…


木立の奥から転がってくるボールは確かに僕のものなのに


その向こう側には何一つ残ってはいなかった





「ごめんなさい」と、そういうしか出来なかった


屋敷の縁側


私を膝枕にして寝息を立てる みけ ちゃんに、私は私のために意味もなく謝るしか出来なかった


耳がぱたつく


見上げてきたのは碧い瞳


私の言葉の意味を計りかねたのか、不思議そうに瞬きを繰り返している


「ううん…いいの」


首を振り、頭を撫でる


気持ちよさそうに細くなっていく瞳

尻尾を揺らしながら、再び寝息が聞こえてくる


重なる寝息に、罪悪感が積み重なっていくようだった



ーおしまいー





後書き

子供同士の情事というのは、たまらない背徳感があるわよね

なんなら男の子の前で、ぐちゃぐちゃにされる 女の子という絵面も試したかったけど
それはまたの機会にでもしましょうか

さぁ、今日は此処までよ。右手はまだ元気かしら?出すものは出した?
少しでも興奮してくれたのなら、これ幸いね

それじゃあ、また次の夜にでも ちゃぉ~♪


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SS好きの名無しさんから
2020-03-08 03:08:48

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SS好きの名無しさんから
2020-03-08 03:08:49

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1: SS好きの名無しさん 2020-03-08 03:09:57 ID: S:pgt9F9

久々にエッチなssみた…もっと評価されていいと思う…


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1: SS好きの名無しさん 2020-03-08 03:10:08 ID: S:iZtEc0

めっちゃオススメ!


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