2020-08-01 19:15:52 更新

概要

3作品目です
相変わらずの更新速度になると思いますが、よろしくお願いします
多少のキャラ崩壊はあるかも

何かご指摘があればじゃんじゃんお願いします



前書き

一応の注意書きをば
・深海棲艦の正体に関する独自の考察が含まれます。できるだけゲームやアニメ、劇場版からの設定を順守しているつもりですが、一応のご理解もご了承をお願いします
・オリジナル武装が登場します。そこまでぶっ飛んだものはありませんが、ご了承ください。


......もう限界だ


そんな言葉が口をついて出る


時津風「しれー?なんか言った?」チラッ


提督「い、いや......何でも」ハァ


もう俺にはあの頃の気持ちはほとんど残っていない。


艦娘の建造結果に一喜一憂することも、海域の攻略方を必死になって学ぶことも、資材がないと嘆くこともない。


未だに続けているのは艦娘達の労いぐらいだ。だがそれも


時津風「......最近、司令構ってくれないよね...」


提督「.....すまん」


.....最近はやれていないのが現状だ




プルルルルル ガチャ


提督「こちら、呉鎮守府です」


大将A「大本営だ、今月もまた君らの鎮守府が最下位じゃないか、何をしているんだ?」


提督「申し訳ありません」


大将A「こんなことだったら前の提督の方がよかったな、少なくとも戦果は君よりよかったからな」


提督「.......」


大将A「来月こそは最下位を脱却しろ、以上だ」


ガチャ


前の提督の方が良い......か


確かに軍人としてはその通りだろう。ロクに出撃はせず、任務も日勤のものばかり。だが俺は断じて危険と判断した任務はやらなかった。何故なら....



艦娘を失うことが嫌だったからだ



軍学校では艦娘は兵器であると教えられた。優しく接することはせず、高圧的に接し反乱させる気を無くせとも教えられた。しかし、実際に鎮守府に派遣されて候補生として過ごすうちに、艦娘は人である、と思うことしかできなくなってしまった


モヤモヤーン(回想スタート)



3年前 呉鎮守府



提督(候補生)「今日からこの鎮守府で学ばさせて頂きます、黒柳徹男です!よろしくお願いします!」ビシッ


元呉提督「うむ、よろしく頼む」ビシッ


提督「では、何をすれば良いでしょうか?」


元呉提督「それじゃ、鎮守府の掃除を頼む」


提督「掃除......ですか?」


元呉提督「そうだ、私の言う事が聞けないと?」


提督「失礼しました!それではやって参ります!」ダッ


ガチャ バタン


元呉提督「.....ププッ」


元呉提督「あんなガキにこの立場を渡してたまるものか」


元呉提督『大本営め.....私の不正に気づいたのか?それであのガキを寄越した.....まぁヤツには適当に雑務でもさせときゃいいか』




提督「さて....どこから始めるか.....」


提督『それにしても、艦娘の姿がないな....前見学に行った鎮守府ではもっと和気藹々としてたんだがなぁ』

ジャー



提督「よし.....まずはここの廊下から....」


??「ひゃっ!?」ガッ


提督「うおっ!?」フラッ


バシャーン!


提督「.......」ビチャビチャ


??『白い制服.....まさか!?』


??「も、申し訳ありません!」


提督「.....」スッ


??『また叩かれる!』ビクッ


フキフキ


提督「大丈夫か?ごめんな、服濡らしちゃって」


??「え......?」ポカーン


提督「あ、名前言ってなかったな。俺は今日からここで提督業を学ばせてもらう黒柳徹男だ!よろしく頼む」


??「候補生の方でしたか!本当に申し訳ありませんでした.....」ペコ


提督「それはもういいって、曲がり角を気にかけなかった俺に責任があるし。っと、そういえば君の名前は?」


親潮「陽炎型駆逐艦四番艦、親潮です!よろしくお願いします」ビシッ


提督「よろしくな。それじゃ、俺はそろそろ掃除に戻るから」


親潮「はい、それでは!」クルッ


提督「.....?」


ガシッ


提督「待った」


親潮「え?」


提督「その痣は?深海棲艦の攻撃で痣がつくとは思えないんだが.....」


親潮「!.....これは、その、ぶつけたんです」


提督「そうか.....そうだ」ゴソゴソ


提督「ちょっとスーッとするぞ」ペタ


親潮「っ、これは?」


提督「湿布だ、お前さんたちは海でよくやってくれてるんだろ?それをバックアップするのが俺たちの仕事だと思ってるからな。もっとも、まだ見習いなわけだが」


親潮「!ありがとうございます!」ポロッ


提督『涙?』


親潮「あ、すいません.....それでは!」ダッ


提督「行っちまったか.....」


提督『それにしても....何で泣いたんだ?』



夜 食堂



提督「今日からここで研修をする黒柳徹男だ、よろしく!」ペコ


元呉提督「挨拶は済んだか?」


提督「あ、はい。時間取ってしまって申し訳ありません」


元呉提督「明日も早くから仕事してもらうからな、早く食べて寝ろよ」


提督「了解しました」


元呉提督『なんか感じ悪いなぁ』




翌日


元呉提督「今日は倉庫の資材整理だ、やる事はこの紙に書いてあるから、よろしくー」


バタン


提督「さて、今日もやりますかねーっと」



呉鎮守府 資材集積所



提督「おー、ここかぁ」


提督「さてと、何をすればいいのかなっと.....」ペラ


紙 白紙


提督「(やる内容が)入ってないやん、どうなってんのこれ(困惑)」


提督「妖精さん助けて!」


妖精「よびました?」


提督「あ、ここの妖精さんですか?」


妖精「はい、ここのしゅうせきじょのかんりをしてます」


提督「俺は候補生の黒柳徹男だ、よろしく頼みますよ」


妖精「よろしくおねがいしますー」


提督「早速なんですけど、提督にここの手伝いをしろって言われて来たんですけど....この司令書に何も書いてなくて」ピラ


妖精「え?....ちょっと待ってください」カチッ


ピカー


提督「文字が浮かび上がってきた!?」


妖精「ブラックライトをあてたんですけど.....なんでわざわざ?」


提督「うっかりマジックペンで書いちゃったとか?」


妖精「........」


妖精『まさか......わたしたちのおくったSOSにかんづかれましたかね?』


提督「とりあえずここで遠征の資材搬入の手伝いをしろって書いてあるし、それをやりますかね」



??「同志妖精さん、資材持ってきたよー」


妖精「はーい。こうほせいさん、さっそくしごとですよ」


提督「ほーい」タッタッタッ



??「ん?君は昨日の....」


提督「あぁ、候補生の黒柳徹男だ。君は?」


タシュケント「嚮導駆逐艦、Ташкентだよ、よろしく!同志」


提督「おう、よろしくな」


妖精「それじゃあこうほせいさん、このドラムかんをそこのたなまでもっていってください」


提督「わかった.....って重!?」ズシッ


妖精「そりゃそうですよ、それ50キロはありますし」


提督「それ最初に言ってくれよ.....」


タシュケント「えっと.....同志?」


提督「ん?」


タシュケント「妖精さんと話せるのかい?」


提督「そうだけど、それが?」


タシュケント「妖精さんと話せるのは妖精さんに懐かれた人だけなんだ。あたしが知ってる中では同志だけだよ」


提督「え、そうなの?」


淫夢妖精「そうだよ(便乗)」


妖精「さてと、まだまだありますよー?」


タシュケント「同志、あたしも手伝うよ」ヨイショ


提督「ホントか!ありがとう!」



タシュケント「うわっ!?」ガッ


提督「危ない!」ガシッ


タシュケント「ありがとう、同志.....でも.....」


提督「あぁ、鋼材のことか?拾い直せばいいさ」


タシュケント「違う....違うんだ同志」ガタガタ


提督「落ち着けタシュケント、何がそんなに怖いんだ?」


タシュケント「嫌だ....また叩かれるのは嫌だ....」ガタガタ


ガチャ


元呉提督「すごい音がしたが.....またやらかしたのか?タシュケント」


提督「提督、何故ここに?」


元呉提督「ん〜?偶々、この近くにいたからな。大きな音が聞こえたから来てみたんだが」


タシュケント「あ....あぁ.....」ビクビク


提督 チラッ


提督『あの怯えよう....仕方ない』


提督「....私が足を引っ掛けてしまいまして....鋼材をぶちまけてしまいました。申し訳ありません」ペコ


元呉提督「そうか.....なら罰を受けてもらおう。拒否権はないぞ?」


提督「.....分かりました」


元呉提督「それでは執務室に来い、待ってるぞ」ガチャ


バタン


タシュケント「ど、どうしてだい?同志」


提督「.....タシュケントの様子を見て、黙ってられる奴は人間じゃない。」


提督「タシュケントはここの片付けを頼んだ。俺は罰とやらを受けてくる」ガチャ


バタン


タシュケント「同志.......」ポロポロ




数時間後


元呉提督「そろそろいいだろう。以後、気をつけるようにな」ガチャ


バタン


提督「.....」ボロッ


提督『殴られ蹴られて3時間....ようやく終わったか』


提督『急所を狙って殴る蹴るをしてた辺り、中々にやり慣れてるようだったが.....』


提督『親潮の痣はこういう事だったのか.....』


提督『ちょっと眠いし.....このまま寝るかな』ガクッ




し!.......うし!.......同志!


提督「う〜ん.....」パチ


タシュケント「同志!良かった!」ダキッ


提督「痛え!?」ズキッ


??「タシュケントちゃん、候補生さんは怪我してるから寝かせておいてあげて」


提督「君は.....?」


明石「工作艦の明石です!医療と建造、開発を担当してます」


提督「明石か、よろしくな。この怪我は.....」


明石「......分かってます。タシュケントちゃんを庇って提督にやられたんですよね?」


提督「なぜその事を?」


明石「全部見てましたから.....偶々資材の確認に資材集積所に行っていたんです」


提督「なるほど.....」


タシュケント「同志....ごめんよ、あたしが転んだばかりに....」


提督「タシュケントが痛い思いをしなかっただけで、俺は満足だ。だから気にしなくていい」ナデナデ


明石「候補生さんの怪我はかなり重かったんですが...どういう訳か回復がすごい早いんですよね...これも妖精さんの力でしょうか?」


提督「どうだろうな.....でも、深海棲艦を倒せる武器を作れる妖精さんなら、人体の高速回復くらい出来そうだがな」


明石「とりあえず、自室で寝ててください、明日の朝からは動いても大丈夫だと思いますから」


提督「分かった」ムクッ


明石「あっ、候補生さん」


提督「なんだ?」


明石「.....あなたの事を、信じてます」


提督「へ?」ガチャ


バタン


提督「..........」


提督「一体何を信じているってんだ?」




翌日


元呉提督「今日は演習で君がどれだけ真面目に軍学校での授業を受けたか見せてもらおうと思う」


元呉提督『まぁもっとも、お前を勝たせる気はないがな。心をポッキリ折ってやれば提督になろうなんて気も失せるだろう』フフッ

 

元呉提督「私は第一艦隊の指揮を執る。君は?」


提督「そうですね....この鎮守府の名簿を見せていただけますか?」


元呉提督「そこの机の上に置いてある」


提督「そうですね.....」ジー


提督「決めました、この編成でお願いします」スッ


元呉提督「.....正気か?」


提督「もちろんです」


元呉提督「分かった、30分後に演習開始だ、準備しておけ」


元呉提督「もし私が負けるようなことがあれば、その時は何でも言う事を聞いてやるよ、精々頑張りたまえ」ハッハッハ




提督「皆集まったか?」


扶桑山城川内朝潮親潮タシュケント「集まりました」


提督「君たちを集めたのは今日の演習のためだ」


扶桑「演習相手は誰なのですか?」


提督「指揮官はここの提督、編成は大和、武蔵、赤城、加賀、北上、大井だ」


一同「.......」


山城「第一艦隊と戦う事になるなんて.....不幸だわ.....」


提督「そいつらに一泡吹かせられるとしても、か?」


一同「!?」


朝潮「そんな事ができるんですか!?」


提督「充分可能だ」


タシュケント「でも同志.....あたしたちと彼女たちじゃ、練度が違いすぎるよ?」


親潮「私も同感です....練度40の差は流石に....」


川内「しかも候補生さんは実際に指揮を執るのは初めてなんでしょ?」


提督「君たちは砲撃と雷撃、指揮官に従うことができるか?」


一同「もちろんです!」


提督「上出来だ。必ず君たちに勝利を掴ませよう」



工廠


扶桑「私達に渡したいものがある?」


提督「あぁ、妖精さんに言われたんだ」


装備妖精「あ、こうほせいさーん!」フリフリ



山城「これを私達に?」


装備妖精「はい。特殊攻撃機、晴嵐です。そうこにねむってたのをみつけたのでもってきました!」


提督「具体的に瑞雲と何が違うんだ?」


装備妖精「とくにあげるとすればぶそうですかね。瑞雲は250キロばくだん1つがげんかいでしたが、試製晴嵐をちょちょいといじった晴嵐は800キロばくだんひとつか45センチぎょらいいっぽんをのせられます!」


提督「かなりの進歩だな、とくに魚雷を積めるのはありがたい」


提督「これならより簡単に、大和型を仕留められるかもしれない」




演習場



大淀「それでは提督と黒柳候補生による演習を始めます!編成は」



元呉提督             提督


 大和              扶桑


 武蔵              山城


 北上              川内


 大井              朝潮

 

 赤城              親潮


 加賀            タシュケント


大淀「です!それでは......はじめ!」




北上「で、どーすんの?」


元呉提督「特に何も考えずいけばいいだろ。相手は二軍にも入らない奴らだぞ?特に扶桑と山城の二人は欠陥もいいとこだ。あいつはロクに勉強してこなかったらしいな」ハハハッ


艦娘たち「.......」



提督「さて、始まったか」


扶桑「どうされますか?」


提督「総員、目の前の島に張り付いて索敵機の目をかいくぐれ、張り付いたら扶桑と山城は晴嵐を発艦」


一同「了解!」





山城「敵艦隊発見したけど.....制空権が完全に取られてる以上、攻撃なんて無理よ?」


提督「航空機は飛んでなきゃいけないなんて誰がきめたんだ?」


山城「どういう事?」


提督「扶桑、山城。晴嵐を付近の島に隠してくれ。森の中が好ましいな」


扶桑「妖精さん、できそう?」


妖精「それくらいあさめしまえさ!」ブゥゥゥゥン


ズザー ピタ


妖精「ちゃくりくせいこう!」


提督「よし、そこから敵のスポットし続けてくれ」


妖精「まかされた!」


提督「川内と朝潮、親潮にタシュケントは敵艦隊に可能な限り接近、指示を待っていてくれ」


川内朝潮親潮タシュケント「了解!」



提督「さーて。扶桑、山城。敵空母に砲撃開始、中破させたら次の指示をだす」


扶桑「了解しました、主砲、撃てえっ!」ドォーン!


山城「敵を視認しないでやる砲戦というのも新しいわね!」ドォーン!



バシャーン バシャーン



大和「砲撃!?どこから?」


赤城「敵艦隊、以前見つかりません」


元呉提督「案ずるな、敵戦艦の主砲は35.6センチだ、それにまず当たるわけが.....」



ドカーン!


赤城「きゃあっ!」中破!


加賀「赤城さん!?ぐっ!」中破!


武蔵「提督!赤城と加賀が中破した!」


元呉提督「な!?奴らの主砲は初期の砲のはず.....」


北上「......たぶん三式弾だと思うよ、水柱の大きさが異常だったし」


大井「貫徹力が低いとはいえ、戦艦以外だったら貫徹できますからね」



山城「敵空母中破、攻撃能力を奪ったわ!」


提督「よし、次は敵艦隊の雷巡と戦艦の間に砲撃、水柱のカーテンをかけてやれ!」



元呉提督『クソッ、空母が潰れたせいで敵の位置が...』


大和「提督!」


元呉提督「今度はなんだ!」



海上



バシャシャシャーン!


大和「急に水柱の密度が高く....」


武蔵「北上と大井が見えなくなった.....まさか!」


大井「提督!敵巡洋艦と駆逐艦3隻に詰められてます」


元呉提督「な!応戦しろ!魚雷を寸分の隙間なく発射しろ!」





川内「敵雷巡、魚雷発射確認!」


朝潮「一列になってこちらに向かってきます!回避は間に合いません!」


提督「敵魚雷の進路に爆雷投射、誘爆を確認したら即座に突撃して敵雷巡を叩け」


親潮「りょ、了解!爆雷投射!」ポンポンポンポン


カッ バッシャーーーーン!!!


タシュケント「魚雷の破壊確認!突撃だ!Ура!」



提督「雷巡の魚雷装填には時間がかかる。雷撃能力を奪ってしまえば後は囲んで叩くだけだ」


提督「魚雷を使い切ってもいい!なるべく急いでくれ」


扶桑「提督、三式弾の残り後僅かです、弾幕が張れるのもあと3分が限界かと」


提督「タイムリミットは3分だ、気合いれてけ!」


川内朝潮親潮タシュケント「了解!」



大和「ようやく水柱が晴れた....これで北上さんたちの援護に行けます!」


北上「どうやらそれは、ちょっと遅かったみたいだね」

大破!


大井「ですね、完全にしてやられました」大破!


武蔵「.....残ったのは私達だけか。どうするんだ提督?これではいつもと同じ結果だぞ」


元呉提督「うるさい!まだお前らが残ってる。さっきの戦闘で敵水雷戦隊の魚雷は尽きた、お前らが奴らにやられる心配はない!」


大和「.......!敵航空戦艦発見!」


元呉提督「何?.....奴もぬかったな、大和型と正面から撃ち合って勝てるわけがないだろう!やれ!」ニヤ



提督「敵からの砲撃に当たらないように回避しつつ、晴嵐を全機発艦、航空機隊の到着まで耐えるんだ」


扶桑「山城、大丈夫?砲戦よ!」ドォーン!


山城「姉さまとなら!」ドォーン!



妖精「晴嵐ぜんき、こうげきじゅんびかんりょう!」


提督「了解、川内達は晴嵐隊と敵戦艦の間に対空弾幕を展開、妖精さんたちを雷撃可能距離まで守ってくれ!」


水雷戦隊「了解!」



武蔵「む?対空砲?」チラッ


元呉提督「陽動だろう、そんなことより貴様らは早くあの欠陥戦艦どもを落とせ!」



妖精「エスコートかんしゃする、こうげきたいせいにはいる!」


提督「弾幕止め!」


妖精「そこか!ぎょらいとうしゃ!」バシャン



シューーーーー



提督「奴は大和型なら扶桑たちに勝てると思っている」


扶桑山城「突撃!」


提督「狙いを定め、砲弾を放ち、装甲をぶち抜く。」


武蔵「なんだ?突然詰めてきた?」


提督「だが最も基本的なルールを忘れてはいけない」


バシャーン!


大和武蔵「!?!?」


提督「真の提督は、まず足元を警戒する」


扶桑「体勢が崩れた!」


山城「艤装下部が丸見え!」


扶桑山城「いっけぇー!」ドドーン!!




大淀「そこまで!演習は黒柳候補生の勝利です、おめでとうございます!」


ワー!パチパチ




山城「本当に勝てるなんて.....」


提督「君たちは不幸だったんじゃない。上に立つものが無能だっただけさ」


扶桑山城 キュン



元呉提督「何故だ......何故あんなガキに...」ブツブツ


提督「提督、演習お疲れ様でした」ビシッ


元呉提督「.......」


提督「それで、提督殿の何でもしてやるという発言ですが.....大本営に問い合わせてもよいでしょうか?」


元呉提督「な、何をだ?」


提督「発言したとはいえ、大本営に確認を取って置かなければと。もしかしたら問題になるかもしれませんし、駄目と言われればあの発言はなかったことにします」


元呉提督『そうだ、俺にはまだ大本営がいる。コイツを送ってきたのはたぶん憲兵だろうし、元帥が俺を簡単に切り捨てるはずがない』


ピッピッピッ プルルルルル


提督「もしもし、黒柳徹男です.....はい、はい.....げ、元帥殿!?今からそちらに向かう?わ、分かりました」


ピッ


提督「元帥殿がこちらに来られるようです。あと1時間ほどでこちらに到着する、とも」


元呉提督「分かった、準備をしておこう」




一時間後



キキーッ ガチャ バタン



提督「元帥殿、お待ちしておりました」


元帥「黒柳君か、出迎えご苦労なこった」


提督「提督は執務室におられますので、お連れします」


元帥「わかった、あとそんなに固くならなくていい。もっと気楽にいこうじゃないか」


提督「それは......」


元帥「......それでは命令だ、もっと楽にしろ」


提督「.......分かりました」


元帥「それでいい」




執務室


コンコン ガチャ


提督「提督、元帥殿がお見えになりました」


元呉提督「......誰だ?」


元帥「やあ、呉の提督君。君とは始めましてかな?」


元呉提督「まさか.....!」


元帥「前の元帥が癌で亡くなってな、変わったんだよ」


元呉提督「そんな.....申し訳ありませんでした!」バッ


元帥「いいって。あっ、そうだ(唐突)」


元帥「黒柳君、君にここの提督に着任してもらうことになったから」


提督「ファッ!?」


元呉提督「な、何故です元帥!?」


元帥「俺が元帥になってから艦娘の待遇に対して見直しが入ってね、艦娘に対する暴力は厳しく取り締まることになったんだ」


元呉提督「し、しかし!」


元帥「もちろん、君の功績はよく知っている、これまでたくさんの海域を攻略してきたことも」


元呉提督「ならば!」


元帥「だが蓋を開けてみたらどうだろう?第一艦隊を運用してまで本気で勝ちにいったのにまさか候補生に負けるなんて」


元呉提督「あ......あぁ」


元帥「これで分かったよ、君が有能だったんじゃない、艦娘達が優秀だったってことがね」


元帥「ちなみに、艦娘に暴力を働いたこともわかってる。君の処遇は追って連絡するから、とりあえず荷物をまとめて大本営の宿舎に泊まってくれ」






呉鎮守府 玄関


提督「本当に俺なんかに任せて良かったんですか?」


元帥「むしろ君でなきゃ駄目だ、妖精に選ばれた君でなきゃ」


提督「......まさか今回俺がここに研修に行かされたのって.....」


元帥「...どうだろうな?それじゃあ、ここを任せたぞ」


ブロロロロロ



提督「任せたって......まだロクに研修してないんですがそれは......」


提督「とりあえず、皆に伝えるとするか.....」




食堂



提督「ということがあって......今日からここの提督になった黒柳だ、よろしく頼む!」


提督『とは言っても、執務なんかは全く分からんわけだが』


白露「....ホントに私達の事叩かない?」


提督「それは約束する。俺も君たちの事は全く分からないから手探りでやっていくしかない。すぐに俺のことを信じなくてもいい、ゆっくりとお互いを知っていこう」


それからの日々は大変だった。前の提督のせいで人間不信になってしまった艦娘との軋轢を解消するのは本当に大変だった。だけど少しづつ信用してくれるようになり、時々笑顔を見せてくれるようにまでなっていった。



モヤモヤーン(回想終了)




ガチャ


大淀「提督.....?」


提督「あ、大淀。どうした?」


大淀「いえ.....何かお悩みのようでしたので....」


提督「.......」


大淀「鎮守府の貢献度のことですか?」


提督「.....それもある」


大淀「元帥がまた変わってから、前のような貢献度重視になりましたからね.....」


提督「一部じゃ前の元帥は今の元帥に暗殺されたとか言う話も出てるくらいだしな。まぁ、あの人の考えをあまり良く思わなかった人も多かったらしいしな」


大淀「どうして提督は最近出撃しないのですか?私達が沈まないのは誰よりも知っているのでは?」


提督「.....俺の悪い癖でな。情が湧くんだよ、敵にも」


提督「俺たちは今、深海棲艦と戦争をしているだろ?虐殺じゃない」


提督「戦果稼ぎに深海棲艦を狩る....海の平和を守るためと言えば聞こえはいいが、やってることはただの虐殺に過ぎないんだ」グッ


大淀『.....やっぱり。提督は』


大淀『優しすぎるんです.......』



提督『やっぱりもう、限界だ』



夜 食堂



提督「何故俺を誘ったんだ?曙」モグモグ


曙「何、悪い?」モグモグ


提督「いや...珍しいなと」


曙『今日こそ、今日こそ素直になるんだ!』


曙「クソ提督、その.....」ボソ


提督「そうだ、曙」


曙「私が話そうとしたのに遮るな!このクソ提督!」


提督「す、すまん.....だが一つ聞きたいんだ」


曙「何よ!?」


提督「俺がここからいなくなったらどう思う?」


曙「ふん、いつも迷惑かけられてるからいなくなったら清々するわ!」


曙『しまった!ついいつもの癖で.....』


提督「.....そうか、俺は必要ない、か」ガタッ


曙 ゾク


曙「え、あ、その....」


提督「ありがとう曙、俺のやつ食っといていいぞ」


スタスタ 



提督自室



提督「.......俺は必要ない、か」


提督「その言葉で俺は救われたよ、曙」



翌日 大本営


大将「ようやく辞めてくれるのか」


提督「はい、私はもうあの鎮守府には必要ないでしょうし」


大将「まぁせめてもの情けだ。住む土地と家くらいは用意してあるから、そこで次の職を探したまえ」


提督「ありがとうございます。あ、鎮守府の艦娘たちに、これを渡しておいてください。それでは」


ガチャ バタン




ブゥゥゥゥン キキーッ



提督「おー、ここかぁ..... ええやん」


提督「海も近く、庭付き。俺一人には広すぎるくらいだな」


提督「さーて、荷解きから始めるとするかな」




呉鎮守府 食堂


島風「提督起きてくるのおっそーい!」


時津風「確かに.....提督が寝坊なんてしないと思うし、何かあったのかな?」


天津風「.....私、見てくるわ」



提督自室



コンコン ガチャ


天津風「あなた、朝よ」


天津風『あれ?布団が盛り上がってない?』


バサッ


天津風「やっぱりいない.....一体どこに?」



食堂



天津風「いなかったわ.....」


島風「えー?じゃあどこにいるんだろ?」


あきつ丸「天津風殿、提督殿の場所を知らないでありますか?」


天津風「自室に起こしに行ったんだけど....いなかったのよね.....」


あきつ丸「そうでありますか.....今日は朝食を提督殿と食べようかと思ったのですが.....」



えぇーーー!?


天津風「今の声は....大淀さん?」


大淀「はい.....はい....」


ピッ



大淀「.....明石ぃ!」ウルウル


明石「大淀!?どうしたの?」サスサス


大淀「提督が....提督がぁ!」グスッ


一同 クルッ


ポーラ「提督にぃ、何かあったんですかぁ?」


大淀「提督が.....」


大淀「大本営に辞表を提出した.....とのことです」



提督自宅



提督「荷解きは終了、それにしても仏壇を備え付けといてくれるなんてな」


提督「.......よし、これでいい」


提督『最近ロクに墓参りに行けてないし、行ってやらないとな』


提督『........これで、艦娘の皆が死ぬことはない。これで良かったんだ....』


提督「結局また一人、か」ゴロン




墓地



提督「久しぶりだな、隆史」


墓標


提督「最近は仕事が忙しくてな......会いにこれなくてすまんかった」


提督「でもまぁ、仕事は一段落ついたんだ。そろそろ......」


提督「俺もそっちに向かうとするよ」




提督自宅 リビング



提督「これでよし、っと」ギュッ


提督『後は首にかけて、一歩踏み出せば皆の所にいける......』



提督『後一歩.......』



提督『何故だ....覚悟は決めたはずなのに.....足が動かない.....』


提督『死の恐怖は捨てたのに......!?』


その時、ふと頭に艦娘の皆の顔が浮かんだ



提督「........」


提督「..............やめだ」スッ


提督『まだ未練が残ってた.....か』


提督「父さん、母さん。そっちに行くのはもう少し先になりそうだ」


提督『艦娘の皆と直接関わらなくても、皆を手助けすることはできるはずだ。それを見つけよう』


提督「そうと決まれば早速......」


ドカーン!


提督「うわっ!?」フラッ


提督『あ、やべ。首が縄に入っちまった』


グラッ


提督『お、落ちる!』


ギリギリギリ!


提督「っ.........ぁ.......!」


提督『意識が........』ガクッ



??「提督さーん、います......か!?」


??「提督!?今おろすね!」スルスル


??「.....脈がある、早く連れて行こう!」タッタッタ


??「う、うん!」タッタッタ






呉鎮守府 会議室



長門「......」


長門「それにしても......」チラ


タシュケント矢矧鳳翔伊401「.......」


長門「集まったのはこれだけか......」


長門「他の子たちの様子は?」


タシュケント「駆逐艦寮はとても静かだったよ...島風ちゃんでさえ部屋から出てこなかったから......」


矢矧「巡洋艦寮も似たような感じよ.....酒匂も布団にくるまっちゃってて.....」


長門「そうか......」


鳳翔「それで.....何故招集を?」


長門「理由を考えたいんだ。提督が辞めた理由を」


しおい「そうだよね......なんでやめちゃったんだろ」


タシュケント「最近元気がなさそうだったのと何か関係があるのかな」


鳳翔「最近は出撃もほぼなかったですし、何か関係がありそうですね....」


矢矧「.......これ言っていいのかしら?」


長門「?矢矧、何かあるなら何でも言ってくれ」


矢矧「......大淀さんから聞いたんだけど。提督、大本営から早く出撃するように圧力をかけられてたみたいなの。それもかなり前から」


一同「!?」


矢矧「そして提督は、それを真っ向から拒否したとね」


長門「.......出撃拒否か。おそらくそれに関係が.....」


ドアバーン!


大淀 ハァハァ


鳳翔「大淀さん?そんなに慌ててどうしました?」


大淀「大本営から.....手紙が.....おそらく提督からの手紙かと.....」ハァハァ


一同「!?」


長門「分かった、皆を集めよう」


矢矧「場所は食堂でいいかしら?」


長門「そうしてくれ、大淀はここで休んでいてくれ、私が放送をしてくる」


大淀「頼みました」





????



提督「うーん......」パチ


提督『ここは.....どこだ?俺は確か.....あれ?ってことはここはあの世か?』


提督『見たところ洞窟のみたいだが.....それにしては頭の後ろが妙に柔らかいような......それに何か撫でられてる?』ムク


レ級 Zzzz ナデナデ


提督「ファッ!?レ級!?」ズザーッ!


提督『一体どういうことなの.....(困惑)』


レ級「んゆ........?」パチ


提督『あ、俺死んだな(察し)』


レ級「あれ....寝ちゃってた?そうだ... 提督は...」チラ


提督レ級 メトメガアウー


レ級「提督!良かったぁ....ちょっと待っててね、皆を呼んでくるから!」タッタッタ


提督「.......俺のことを知ってる.....のか?」




ヲ級「提督!目が覚めたんですね!」


提督「お、おう......ちょっと状況が飲み込めないんだが.....」


ル級ヲ級レ級 ジー


提督「三人は、どうゆう集まりなんだっけ?」


ル級「え、えっと.....」テレ


ヲ級「私達は......」テレ


レ級「提督に助けられたんだよ、覚えてないか?」


提督「????」


提督「(覚えて)ないです。というか深海棲艦とこうやって面と向かって話すのも初めてだからある訳がないんだよなぁ......」


ヲ級「本当に分かりませんか?」


提督「うーん、君たちと戦ったことはあるけど.....特に特別なことをした覚えなんて.....」


ル級「私、鎮守府まで行ったことあるんですけど.....」


提督「......え?まさかだけど.....あの時のル級?」



モヤモヤーン




提督「大ホッケ海北方での迎撃作戦も成功、ようやく大規模作戦も終了か.....」ノビー


提督『うーん、流石に連日の徹夜しての指揮は流石に来るものがあるな.....』


提督「艦娘の皆を労う意味も込めて、明日明後日ぐらいは休暇にしようかなー」


コンコン


提督「?いいぞー」


提督『そういや大ホッケ海北方での戦闘の後に艦娘と邂逅したっていってたっけ、その子かな?』


ガチャ


ル級「き、貴様が提督というヤツか?」


提督「.........え?」


提督『疲れてんのかな.....?何かル級みたいなのが見えるんだけど』


ル級「.........」


提督「.........」


提督『これは夢......そう、夢なんだよ!とりあえず...』


提督「よーしル級、悪いことは言わないから早く帰りなさい」


提督『海に返せば目も覚めるだろ(錯乱)』


ル級「エット.....アンゴウノショルイッテドコニアルノ?ソレガアレバカエレルカラ.....」


提督「えーっと、確かこれ」スッ


ル級「アリガト......ジャ」ガチャ


バタン


提督「......これホントに夢か?」


モヤモヤーン



提督「あの後暗号1から変えるハメになって大変だったなぁ......」シミジミ


ル級「ごめんなさい......」


提督「というかあの頃と比べてめちゃめちゃ日本語流暢になったよな?」


ヲ級「それはあの子に教えてもらいましたから」


提督「あの子.....?」


レ級「そろそろ帰ってくると思うぜ?」


くタダイマー!


ヲ級「噂をすれば.....帰ってきましたね」


駆逐棲姫「あ、司令官!目を覚ましたんですね!」ギュー!


提督「駆逐......棲姫?」


駆逐棲姫「はい!私のこと、覚えてますか?」


提督「あぁ.....足の調子はどうだ?」


駆逐棲姫「ばっちりです!明石さんには感謝してもしきれません!」


ヲ級「提督と駆逐棲姫は知り合いなの?」


提督「あぁ、いろいろあってな.....」


提督「というか聞きたいことが山ほどあるんだが、いいか?」


駆逐棲姫「何ですか?」


提督「まず、こ↑こ↓どこ?」


駆逐棲姫「ここは南太平洋に浮かぶ小さな島です、私達五人にとっては広いですけどね」


提督「南太平洋か......」


提督「次の質問、ここに至るまでの経緯を頼む」


駆逐棲姫「分かりました」


モヤモヤーン



洞窟 ヲ級の部屋



ヲ級「大本営の機密情報って案外簡単に見れるものね〜」カチカチ


ル級「私達に関係ありそうなのはある?」


ヲ級「特にはなさそうかな.....っと、更新?」カチ


ヲ級「!?」


ル級「ヲ級?どうしたの?」


ヲ級『この名前...それに所属鎮守府の名前も一緒...間違いない!』


ヲ級「ル級、皆を集めて。」


ル級「え?何かヤバいことでも見つかった?」


ヲ級「いや...寧ろ最大級のチャンスだよ」



レ級「で?何で集めたんだ?」


駆逐棲姫「かなり重要な事らしいですけど....」


ヲ級「皆、集まった?」


ル級「えぇ、全員いるわ」


ヲ級「よし、今回集めたのは.....これ見て」カチカチ


レ級「?なんだそれ」


ヲ級「これは日本海軍の機密情報をやり取りしてるところ。ここを見て」カチ


駆逐棲姫「黒柳徹男、辞表を提出.....!?」


ル級「え!?その名前って提督よね?」


ヲ級「そう、私達を助けてくれた呉の提督よ」


レ級「でも何で突然辞めたんだろうな?」


ヲ級「それは分からないけど.....提督に私達の想いを伝えるなら今じゃない?」


駆逐棲姫「そうですね。こんな機会、逃したらいつまた巡ってくるかわかりません!」


ヲ級「よし!提督の居場所も分かったし、早速行こう!」


四人「おー!」



提督宅 玄関前


ル級「緊張するわね......」ドキドキ


駆逐棲姫「久々に会うけど...私のこと覚えてるかなぁ」


ヲ級「.....よし。インターホン鳴らすよ」ポチ


ドカーン


四人「!?」


レ級「爆発!?」


ル級「見に行きましょ!」



リビング


駆逐棲姫「提督さーん、います......か!?」


レ級「提督!?今おろすね!」スルスル


ヲ級「.....脈がある、早く連れて行こう!」タッタッタ


ル級「う、うん!」タッタッタ



モヤモヤーン


駆逐棲姫「こんな感じです!」


提督「インターホン押したら爆発するとか欠陥工事もいいとこだろ......」


提督「というかそんなに大本営のセキュリティってガバガバだったのか.....(困惑)」


ヲ級「あんまり知識はありませんけど...あのPC使えば結構簡単に行けました」


レ級「なあ提督、質問していいか?」


提督「なんだ?」


レ級「なんであんな所にロープがあったんだ?まさかとは思うが...」


提督「.......」


レ級「.......なんでそんな事しようとしたんだ?」


提督「........これ、ウチの鎮守府の艦娘たちにも言ってないんだが.....聞きたいか?」


ル級「は、はい。お願いします」


提督「.....分かった。あれは俺の10才の誕生日の日だった」


モヤモヤーン



11年前



提督「焼肉美味しかったぁー」テクテク


提督母「そうね、また行きましょうね」


提督「うん!僕は大きくなったら海軍の兵士になるんだ!それで、海を守ってお金をもらえたら、お父さんとお母さんにうんと焼肉を食べさせてあげる!」


提督父「.......そうか、父さんは.....」


ブゥゥゥゥン!


提督母「きゃあ!?」


提督「トラック!?」


提督父「っ!?えぇぃ、くそっ!」ガシッ


提督「え?」ツカマレ


ブゥン


モヤモヤーン



提督「投げ出された時の両親の顔は今でも忘れられない。いや、忘れられるはずがないんだ」


提督「トラックに撥ねられた両親は二人とも脳挫傷で即死。しかも事故を起こしたトラック運転手は結局逮捕されなかったんだ」


駆逐棲姫「え?な、何故です?」


提督「トラックの運転手が見つからなかったんだ...防犯カメラもその時メンテナンス中で映ってなかったし」


一同「..........」


提督「だがこれだけなら俺はこうはならなかっただろうな」


レ級「まだあるのか......?」


提督「事故の後、俺は父の実家で過ごしていたんだが、どうも反りが合わなくてな。俺が16の時、海軍の兵士の募集があって、それに俺は参加したいといったら、二人も俺と離れられると言う事で嬉々として参加をさせてくれたんだ」


提督「.....海軍の兵学校で、あの事件は起きた」


モヤモヤーン


6年前


提督「なぁ隆史、お前はどの科に進むつもり?」


隆史「うーん、まだ決まってないんだよなぁ.....」


提督「ならさ、一緒に提督科に行かねぇか?」


隆史 ゾクッ


隆史「徹男、それはやめといたほうがいいかもしれない」


提督「そうなのか?.....もしかしてお前のよく当たる直感さんがなんか言ってるのか?」


隆史「あぁ.....まぁでも、自分のやりたいことをするのが一番だと思うぞ。お前がどんな選択肢を取ろうが、お互い仲良くやっていけばいい」


提督「.....そうだな。それじゃ、また明日!」


隆史「おう」


翌日


提督「......今、なんて?」


友人「隆史が自殺したらしい.....睡眠薬の過剰摂取らしいが.....」


提督「そんな.....でも、あいつは」


友人「分かってる.....あいつが自殺なんて考えられないよな.....」


友人「でも事実、隆史は死んじまったんだ.....受け入れないと、いけないんだ.....」ポロ


提督「っ........」ポロ


友人「.....あいつの分まで、頑張っていこうぜ」


提督「そう.....だな」


モヤモヤーン


提督「提督になった後仲良くなった元帥も、一年と経たないうちに暗殺された」


提督「これで分かったか?俺と親しくした奴は死んじまうんだ」


レ級「.....まさか提督のお父さんの親と反りが合わなかったってのも?」


提督「..........」


ヲ級「でも.....さっきの話を聞いてて、提督の過去は分かりましたけど.....提督を辞める理由が分からないんですが」


提督「.....出ちまったんだ」


ル級「え?誰かが轟沈でも......?」


提督「いや......正確には轟沈しかけたんだ」


駆逐棲姫「どういう事ですか?」


提督「艦娘同士で演習をさせてたんだが.....演習弾で艦娘は轟沈しないんだ、なのに.....」


提督「海風は...沈んだんだ...」


提督「いつでも持たせてるお守りにダメコンを入れといたから良かったものの.....」


提督「3日前だったか。あの日、忘れかけてたことを思い出したよ。」


提督「俺は一人でいなきゃダメなんだって。だから」


提督「皆も、俺には関わるな。命を落とす事になるぞ」


四人「.......」


ヲ級「......提督。私はあの時、もう一度深海に落ちる筈でした。でも私は今、こうしてあなたの前にいます」


レ級「提督にもらったこの命、提督のために使っちゃ悪いか?」


提督「.........」


ル級「提督の友人も言っていたように、自分のやりたいことをさせてもらいます」


駆逐棲姫「提督は私達と過ごすのは嫌.....ですか?」


提督「.......本当に、いいのか?」


ル級「はい。私達は貴方の全てを受け入れます!」


提督「っ......!ありが.....とう!」ポロ


提督『こんな気持ちになるのは.....鎮守府の運営に必死だった頃以来だな......』



同刻  食堂



長門「.....俺が提督を辞めた理由はこんなところだ。最後に、次の提督はもっと厳しいだろうから、頑張ってくれ。皆の健闘を祈る。提督より」


長門「.....以上だ。」


皐月「そんな...それ、ホントに司令官からの手紙なの?」


明石「筆跡鑑定もしました.....でも.....」ウツムキ


如月「そんな.....」グスッ


長門「......皆、部屋に戻っていいぞ。私も少し横になりたい」


ゾロゾロ



海風・江風の部屋


江風『姉貴から明らかに近づくなオーラが出てる...』


海風『私があの時、思いとどまっていればこんな事には......』


モヤモヤーン


海風「提督にドッキリ.....ですか?」


白露「そう!最近提督が私達の事かまってくれないでしょ?ならこっちから行ってあげようって思ったの」


時雨「でも大丈夫なのかな?」


村雨「ドッキリにかけるのに遠慮してちゃダメだと思うわよ?」


夕立「それで?どんなドッキリをするっぽい?」


白露「ふっふっふ、それは既に決めてあるぞ夕立君」


白露「その名も、喧嘩ドッキリー!」


山風「喧嘩ドッキリ......?」


白露「うん、仕掛け人はあたしと海風で、時雨達はサポート!」


海風「え!?私も仕掛け人なんですか?」


江風「姉貴、ファイト!」グッ



翌日 演習場


村雨「そろそろ提督が演習場に来るわ、準備はいい?」


白露「大丈夫だよー!」


海風「準備万端です!」


時雨「提督、こっち!」ガチャ


村雨「よし、作戦開始!」



白露「海風ェ!改白露型一番艦とか抜かしてるらしいけど、あんたは白露型の7番艦でしょうがー!」ドーン!


海風「いーや、私も一番なんですー!」ドーン!


ワーワー!


提督「な、なんであの二人が喧嘩なんて...... ?」


白露「私がいっちばん最初にスマホを使いこなしたんだからー!」ドーン!


海風「なら私はいっちばん大きな胸部装甲を持ってますー!」ドーン!


提督『な、なんなんだ!?』


提督「二人とも!なんで喧嘩してるのか分からんが止めろ!」


村雨「そろそろ戦いにオチをつけて、その後ネタバラシよ」


江風「ドッキリ大成功の看板準備完了だぜ!」


白露「了解、魚雷発射ァ!」バシュ!


海風『来た!後はあれにあたって...ネタバラシですね』


ザー ドカーン!!!




海風「......あれ?」ズブズブ


村雨「え.....?海風、なんで沈んでるの?」


白露「っ!?海風、掴まって!」スッ


海風「うぁ......?」ポヤー


海風『頭がまっしろになっていく.....』


海風『て.....ちから.....はいらない』ズブズブ


提督「っあ.......あぁ!?」


白露「ッ〜!?」


白露『海風の体.....鉛みたいに重い.....!』ググッ


ズルッ


白露「っあ!海風!」


夕立「そんな......海風.....どうして...」ポロ



ピカーッ!


一同「ッ!?」バッ



海風「......あれ?私.....?」


提督「海風!無事か!?」ザバァ


海風「てい.....とく?」


提督「とにかく陸に上がるぞ、白露も手伝ってくれ」


白露「う、うん!」



モヤモヤーン



海風『あの時、何故実弾が混じっていたのかは分からなかった。でも、あの一件が提督に決心させる材料になったのは間違いない.....』


海風「責任を.....取らなければいけませんね」スク


江風「ど、どうしたんだ姉貴?」


窓 スー


江風「な、何をしてるんだ姉貴?」


海風「今回の件は私に責任があります。皆さんに合わせる顔がありません」


海風「私は.....責任を取らなければなりません」スッ


江風「な!?だ、ダメだ姉貴!」ダッ


ビュォォォ!


江風「っ!?」


海風「それじゃあ、さようなら」タッ


江風「ま、待ってくれ!」



江風『風が収まった.....』


江風 ジー


江風『下に姉貴はいない.....ならまだ生きてる!』


江風「とりあえず、長門さんに伝えなきゃ!」タッタッタ


???「..........」



廊下


サラトガ「.....」コツコツ


サラトガ『提督が辞めてしまった理由の一つ、自分と親しくした人間は全員が死んでしまっている.....』


サラトガ『本当に、提督が不幸なだけ?』



通信室前



サラトガ「確かこの部屋にはPCがあったはず....少し調べてみましょう」ガチャ


アイオワ「Hmm....」カタカタ


サラトガ「あら?アイオワ、何をしてるの?」


アイオワ「oh!Sara. Admiralが言ってたreasonについて調べようと思ってたんだけど.....私にPCはdifficultでね.....」


サラトガ「私も同じ理由で来たの、一緒に調べない?」


アイオワ「Sure!サラ、thankyou!」


サラトガ「Me too! さて、早速調べましょう!」




提督たちの島


洞窟


提督「皆はここに住んでるのか?」


駆逐棲姫「はい、かなり広い洞窟なので住む場所としてはいいですよ」


提督「そうか.....岩肌ばかりで住みにくいと思ったんだが、皆がいいならそれで.....」


ヲ級「提督はどんな所に住みたいんですか?」


提督「そうだなぁ.....ログハウスとかはどうだ?」


レ級「ログハウス?どうしてだ?」


提督「小さい頃に読んだ本でログハウスを作るってのがあったんだ。それに憧れがあってな」


ル級「なるほど.....」


提督「一応DIYとかが趣味だったから基本的な事はできるが.....資材も道具もないだろ?流石に無理だよな...」


駆逐棲姫「木ならたくさん生えてますけど.....」


提督「図面もないしな.....セルフビルドするならキットを使うのが一般的なんだが」


レ級「......」


提督「レ級?どうした?」


レ級「.....ちょっと待ってて!」タッタッタ


数分後


レ級「ただいま!」


提督「お、おう。何があったんだ?」


レ級「図面ってさ、これのこと?」スッ


提督『ログ組み図面.....間違いない』


提督「これだ!でもなんでレ級が持ってるんだ?」


レ級「この島の反対側に座礁してる貨物船で見つけたんだ。行ってみる?」


提督「あぁ、案内してくれ!」



島の反対側


ヲ級「確かこの辺りに.....ありました!あれです」


提督「はぇ〜、すっごいおっきい.....」


レ級「あそこの梯子から登れるぜ」


提督「随分大きな船だな.....」


駆逐棲姫「私達もまだ全部は調べきれてないんですよね.....」


提督「そうなのか.....と、ル級」スッ


ル級「あ、ありがとうございます」


提督「よいしょっと。さて、どこから調べるべきか...」


レ級「そういや、あの艦橋は調べてなかったな」


提督「おし。じゃあそこから見てくか」



貨物船 艦橋


提督「たぶん積み荷のリストがあるはずだから、そいつを探してくれ」


ヲ級「了解しました!」


一同探索中.....


駆逐棲姫「司令官、これじゃないですか?」ピラ


提督「おぉ、よく見つけたな駆逐棲姫!」ナデナデ


提督「うーむ.....お、多分これだな」


レ級「なんか見つけたのか?」


提督「コンテナ番号893を見てみよう。面白いものが入ってると思うぞ」



甲板


提督「見つけた。金具をずらして.....」カチャ


ギィィィィ


ヲ級「木材の香り.....?」


ル級「ライトつけますね」ピカー


レ級「スッゲー!これ全部木か?」


提督「しかもただの木じゃないぞ、ログハウスのキットだ」


駆逐棲姫「キット.....ですか?」


提督「あぁ。深海棲艦が出るまでは人気があってな。自分たちでログハウスを組めるんだ」


ル級「ならこれで.....」


提督「ログハウスが作れるってことだな。やったぜ」


ヲ級「何処に建てますか?」


提督「できれば平坦な土地がいいんだが.....どっかいいとこ知らないか?」


レ級「それならRJ平野なんてどうだ?あそこなら起伏も一切ないし、建てやすいと思うぞ?」


提督「そこ、ここからどんくらい離れてる?」


レ級「歩いて20分くらいかな」


提督「となるとわざわざ毎回ここまで部品を取りに来るのは面倒だな.....せや!」



駆逐棲姫「いきますよ!せーの!」


グイ


ル級「あら、かなり軽いですね」


提督「それ軽いんやない、君らが力持ちなだけや」


レ級「よし!じゃあRJ平野に向けてしゅっぱーつ!」



RJ平野


提督「この辺りでいいだろう。下ろすぞー、手を挟まないようにな!」


ズシーン!



提督「皆、お疲れ様!」ナデナデ


レ級「むふー!」キラキラ


駆逐棲姫「ありがとうございまふ〜」キラキラ


提督「さて、次は....」


ル級「え....?私達は?」ジー


ヲ級「........」チラッチラッ


提督「......配慮が足らずすまなかった」ナデナデ


ル級「ん....許します」キラキラ


ヲ級「気持ちいい.....」キラキラ


提督『こうやってる分には普通の女の子と変わらないよなぁ.....』


提督「気を取り直して、早速組み上げと行きたいところだが.....」


レ級「......西日が眩しいな」


提督「って事で、今日はこれで終わり!閉廷!明日から組み上げよう」


駆逐棲姫「そうですね.....それじゃ、洞窟にもどりますか」


ヲ級「.....そういえば、昨日で洞窟においといた缶詰は切れちゃいましたね。取りに行きませんか?」


提督「取りに行くってどこに?」


ヲ級「さっきの貨物船です、確かまだかなりのストックはあったと思いますから」


提督「食うもんがないなら仕方ない。取りに行こう」



貨物船


提督「電気がついてないとここまで暗いのか.....」


駆逐棲姫「司令官.....」ギュッ


提督「よしよし......大丈夫、大丈夫」


ヲ級「よし、それでは食料庫に行きましょう」



食料庫


ル級「ここね」ガチャ


レ級「お、まだまだあるな」ガサガサ


提督「......」ジー


駆逐棲姫「司令官?どうかしましたか?」


提督「いや......皆はここで食事したことあるか?」


駆逐棲姫「私は記憶にありませんが.....それがどうしたんですか?」


提督「.....ま、いいか。変なこと聞いてすまんな」


レ級「おーい、そんなとこで話してないで手伝えよー」


提督「すまん、今行くー」


提督『食堂の机の上には食事の乗った皿が並んでいた』


提督『もっとも、乗っていた料理は腐ってしまっていたが.....座礁する直前に料理を用意するか?』


提督『これじゃまるで.....人だけが消えたみたいじゃないか.....』


ヲ級「こんなものですかね。さて帰りましょう!」



ブイン基地


艦娘A「ねぇねぇ。昨日演習した鎮守府の娘から聞いたんだけどさ、消えた貨物船って知ってる?」


艦娘B「知らないわね....」


艦娘A「少し前の話らしいんだけど。大本営が米国との接触を図ろうとしたんだって」


艦娘B「なんで?」


艦娘A「詳しくは分からないけど、米国が何か深海棲艦に関する重大な情報を掴んで、それを日本に輸送するためだったらしい」


艦娘A「それで米国から一隻の貨物船と護衛の艦娘が出港したの」


艦娘B「米国って艦娘が作れるんだ.....それにしては米国との合同作戦の話も聞かないけど.....」


艦娘A「そういえばそうね....ある噂だととある潜水艦に情報を持たせて米国本土に艦娘の製造方法を送ったって話もあるけど」


艦娘A「っと、話が逸れたけど.....出港したタンカーと護衛の艦娘は南太平洋を横断していた時」


艦娘A「毎朝5時の定時連絡を最後に消息を断ったの」


艦娘B「それは.....撃沈されたの?」


艦娘A「いや.....そこに調査に向かった艦娘の話だと、戦闘の痕跡は一切見られなかったそうよ」


艦娘A「貨物船と護衛の艦娘達がなんの痕跡も残さずに消えた.....ミステリーよね!」


艦娘B「不気味ね.....」


ブイン提督「二人ともー、そろそろ遠征の時間じゃなかったかー?」


艦娘A「提督!いつからそこに?」


ブイン提督「二人が話し始めたぐらいからずっといたぞ」


艦娘B「そんな事より!早く準備しに行くわよ!」


艦娘A「そうだった!提督、失礼しまーす!」タッタッタ


ブイン提督「気をつけてなー!」


ブイン提督「........消えた貨物船.....か」


ブイン提督『お前は何処に消えちまったんだ、徹男...』


(ブイン提督→友提督)



呉鎮守府 サラトガの部屋


サラトガ「さて.....それじゃあ昨日見つけた資料に関して話しましょう」


アイオワ「OK!」


しおい「.....何故あたしも呼んだんですか?」


サラトガ「あぁ、あなたにも聞きたいことがあって...とりあえず、この資料を見て」


サラトガ「これは米国からの貨物船派遣について分かった事をまとめた資料。ニュースサイトには午前5時の定時連絡を最後に消息をたったと書いてあった」


しおい「.........」


サラトガ「でもね、試しに海軍のデータベースを見てみたの。そしたら......」


アイオワ「出てきたの、全く同じ時間に行われた作戦が」


アイオワ「内容は貨物船の乗組員及び護衛の米国艦娘三人の排除」


しおい「.......」


サラトガ「そして最後に、潜水艦伊四○一の排除.....

一体何があったのか、教えてくれませんか?」


しおい「......」


しおい「分かりました、真実をお話します。ですが覚悟はしておいてください」


アイオワ「わかったわ」


しおい「まずは結論から。米国からの護衛の艦娘というのはサラトガさん、アイオワさん。お二人のことです」


しおい「私は大本営に所属していました。深海棲艦と戦うことはほとんどなく、脱走した艦娘の撃沈が主な任務でした」


しおい「配属された当初は断固拒否していましたが.....耐え難い仕打ちを受けて、痛みから逃れるために任務に従事していました」


サラトガ「.........」


しおい「ある時、艦娘の脱走がぱったりとやんだんです。そんな時でした」


しおい「私に下ってきた任務は、米国からの艦娘を撃沈せよ。でした」


アイオワ「それって.....」


しおい「そうです、アイオワさん、サラトガさん。お二人を襲撃したのは」


しおい「紛れもなく、私です.....」


アイオワサラトガ「........!」


しおい「お二人を撃沈した後、私は一度船上に上がるように言われました。浮上した私に降り注いだのは」


しおい「......大量の爆雷でした」


サラトガ「......あなたはもう、用済みだったのね」


しおい「はい.....。多数の爆雷をくらった私は気を失いました。そして目覚めたときには」


アイオワ「この鎮守府近くの砂浜に、私達と一緒に流れ着いていたってわけね」


しおい「はい、そのとおりです。その後は提督に保護されて、今に至ります」


しおい「これが真実です.....私のことは煮るなり焼くなりどうしても構いません」


サラトガ「.....そんな事、する訳ないじゃない」


しおい「え......?で、でも、お二人は私のせいで死にかけたんですよ!?」


アイオワ「それはそうかもしれないけど.....あなたも私達と同じ、被害者でしょ?それに.....」


アイオワ「私達は仲間でしょ!そんなことしたらAdmiralが悲しむわ!」


しおい「.....本当に許してくれるんですか?」


サラトガ「はい!」


アイオワ「Of course!」


しおい「っ!ありがとうございます!」




サラトガ「そういえば、なんで日本海軍は私達を襲ったのかしら?」


アイオワ「そうよね?rumorじゃ深海棲艦に関するinformationがどうたらこうたらって聞いたけど」


しおい「そこは私にも分かりませんけど.....無線で何かを運び出すと言っていたような覚えがあります。それに何か関係があるのかもしれません」


サラトガ「何かが運び出されたという記録はデータベースにも残ってませんでしたし.....まだ何かありそうですね.....」


ドタドタ


しおい「.....誰かが廊下を走ってる?」


サラトガ「今は皆ショックで引きこもってる筈ですけど.....それに、なにか焦っているようにも感じますね」


アイオワ「ちょっと見てくるわ!」ガチャ


廊下


江風「早く.....伝えなきゃ!」ハァハァ


ガチャ


アイオワ「Oh!カワカゼ!what happened?」


江風「アイオワさん!実は.....」


アイオワ「そんな事が.....OK!私達に任せて!すぐに追いかけるわ!カワカゼはナガトに伝えておいて!」


江風「了解しました!」


タッタッタ


アイオワ「さて、二人に.....」


サラトガ「聞こえてたわよ。さぁ、行きましょう!」


しおい「追跡は任せてください!」


アイオワ「What?どうやってやるの?」


しおい「私達が海上を進むと、ある物質が出るんです。それを追いかければ追いつける筈です」


サラトガ「OK!それじゃあ.....」


アイオワサラトガしおい「出撃!」



翌日 提督たちの島


駆逐棲姫「司令官、起きてくださーい」ユサユサ


提督「うーん.....朝か?」ゴシゴシ


駆逐棲姫「はい.....司令官は朝起きるのが苦手なんですか?」


提督「そんな事ないが.....ここは日が入らないし、昨日は疲れてたからな.....起こしに来てくれて助かったよ」


駆逐棲姫「今日の朝ごはんはご飯と、お魚と、ヤシの実です!」


提督「魚とヤシはいいとして、米はどっから調達したんだ?」


駆逐棲姫「昨日の貨物船からです。でも、書いてある文字が読めなくて.....」


提督「そうなのか?んじゃ、見に行ってみるか」


駆逐棲姫「レ級ちゃんとル級さんが帰ってくるまでに炊き方がわからないと困るのでお願いします!」


食料庫


提督「おー、これかぁ」スッ


提督 ジー


提督『これ英語か.....?ふむふむなるほど.....』


提督「よし、だいたい分かったぞ。こいつは保存食らしい」


駆逐棲姫「ほぞんしょく?」


提督「長期保存ができて、災害の対策とかで備蓄しとくのに最適なんだ。米の保存食なんて初めて聞いたが...」


駆逐棲姫「へぇー.....あ、作り方は分かりましたか?」


提督「ん?あぁ。袋の中にお湯を入れて15分くらい待てばできるらしいぞ」


駆逐棲姫「お湯を入れるだけ.....?凄いですね、これ」


提督「だよなぁ.....どこの国が作ったんだこれ」ジー


提督「.....あ、米国か。ならこれくらい作っても驚かんが.....なぜに米?」


駆逐棲姫「とりあえず、作ってみますね」


提督「おう。そうだ、俺にもなんか手伝えることってないか?」


駆逐棲姫「え?手伝ってくれるんですか!それなら...机を拭いておいてくれますか?」


提督「おっし、任せろ」



レ級「ただいまー!今日もたくさん釣れたぜー!」


ヲ級「二人ともお帰り。ご飯出来るまでちょっと休んでていいよ」


ル級「ねぇヲ級。もし良かったら私に料理を教えてくれない?」


ヲ級「いいけど....突然どうしたの?」


ル級「別に?少しやってみたいと思っただけよ」


ル級『提督に食べてもらうためなんて、言えるわけないじゃない....』


レ級「ん?何してんだー?」


ヲ級「今からル級に料理を教えるの」


レ級「へー.....面白そうだな、オレにも教えてくれ!」


ヲ級「もちろん!」



提督「これでよし.....っと」


提督「駆逐棲姫ー、机吹き終わったぞー」


駆逐棲姫「了解ですー。朝餉もそろそろできるので、ちょっと休憩しててくださーい」


提督「わかったー」



ヲ級「それじゃあ.....」


一同「いただきまーす!」


レ級「なあ、この白い奴はなんだ?」


駆逐棲姫「それは米っていうんです。日本の主食ですね」


ル級「へぇー.....ん、美味しい」モグモグ


提督「.....保存食とはなっているが...普通に炊いた米と遜色ないな」


駆逐棲姫「そうですね...私もそこは心配だったんですけど、思ってたより美味しくてよかったです!」


ヲ級「そういえば何で駆逐棲姫はこれの事を知ってるの?」


駆逐棲姫「私が鎮守府で保護されてた時に食べてたんです。久しぶりに食べましたけど、いいものですね〜」


提督「この魚美味いな。釣ってきたのか?」


レ級「おう!オレとル級で釣ってきたんだぜ!」


ル級「毎朝やってますから慣れたものです」エッヘン


提督「釣りねぇ.....いつかやってはみたいんだがなぁ」


ヲ級「今日はログハウスの組み上げをするの?」


提督「あぁ。食べ終わって洗い物したら行くから、そのつもりでいてくれ」



RJ平野


提督「さーて、やるか!」


レ級「まずはどうするんだ?」


提督「本当は基礎が欲しいところなんだが.....ないもんは仕方ないし、まずは土台材を敷こう。こんなやつ」スッ


ル級「うーんと....あ、見つけた!」


提督「よし、皆で運ぶぞ.....せーの!」グッ


駆逐棲姫「何処に敷きましょう?」


提督「さっきまな板みたいに平らな場所見つけたから、そこにしよう」


ズシーン


ヲ級「ふぅ、次は?」


提督「この図面のとおりにログを一つ一つ組み上げていくんだ。あ、断熱材を忘れないようにな」


レ級「了解!頑張るぞー!」



ル級「そういえば、駆逐棲姫と提督が知り合ったのは具体的にいつなの?」


提督「えっと.....2年前の秋だったか?」


駆逐棲姫「そうですね.....懐かしいです」


ル級「どんな感じだったのか聞かせてくれない?」


提督「いいけど話に集中しすぎて手とか挟むなよ?」


モヤモヤーン



2年前 秋



提督「第二次渾作戦は水雷戦隊かぁ.....誰を出撃させるかな...」


矢矧「あら、それなら私が出るわよ?」


提督「お、そうだな。でも今日は秘書官だろ?明日出撃なんてして大丈夫か?」


矢矧「大丈夫よ...というか提督が過保護すぎると思うのだけど...」


提督「そうなのか.....?まぁまだ作戦も考えてないし、とりあえずそれからだ」


矢矧「今日の業務も午前中で終わっちゃって暇だし...私も手伝うわ」


提督「いいのか?」


矢矧「だから大丈夫だって。それに、一人より二人のほうがいい作戦が思い浮かぶと思わない?」


提督「.....そのとおりだな、頼む」


矢矧「任せて!」



翌日 執務室


提督「今日の出撃は先日確認された駆逐棲姫の撃沈が目標。編成は旗艦に矢矧、白露、時雨、村雨、夕立、春雨だ。何か質問はあるか?」


春雨「あ、あの...この人選に何か意味はあるのでしょうか?」


提督「いや、特にはないが.....あっ!」


矢矧「提督?どうしたの?」


提督「春雨が戦没したのはこの海域だったのを思い出したんだ.....すまない、配慮が足りなかった。別の子に出撃を.....」


春雨「司令官、私は大丈夫です。寧ろもう一度あの戦いに参加できると聞いて燃えてきました!今度こそ戦い抜いて、ここに戻ってきますから!」


提督「.....そうか、だが無理はするなよ。フラッシュバックでもしたらすぐに報告するんだ。トラウマってのはそう簡単に消えるもんじゃない」


時雨「僕たちもいるから、任せて」


提督「あぁ、頼んだ......まだ何かあるか?」


提督「.....ないようだな、それでは出撃せよ!」


矢矧「第二水雷戦隊、預かります。矢矧、抜錨する!」


一同「出撃!」




ビーク島沖



矢矧「提督、指定座標付近に到着したわ」


提督『了解、周囲を警戒しつつ目標を探してくれ』


春雨 キョロキョロ


春雨『うぅ.....司令官にはああ言ったけど...やっぱりちょっと怖い...』


春雨『でも、いつまでも過去を引きずってちゃ.....』


時雨「春雨!」ガシッ


春雨「ふぇ!?」グイッ!


バシャーン!


白露「っ!私は右行きます!」


矢矧「分かったわ!村雨ちゃんは白露ちゃんの掩護、私達は左をやるわよ!」


夕立「了解っぽい!」



戦闘終了後


村雨「春雨、大丈夫?」


春雨「は、はい.....」


矢矧「.....無理はしないほうがいいわ、一度戻りましょう」


春雨「そ、それは...」


矢矧「提督がいつも言ってるでしょ?戦場では迷った者から死ぬって。私は今、春雨ちゃんが戦うのは無理だと思うわ」


時雨「や、矢矧さん!そこまで言わなくても.....」


矢矧「どうなの、春雨ちゃん」ジー


春雨「.....」


春雨「私は、戦います」


春雨「今までは旅客機を見るたびに思い出すあの記憶から逃げてきました。でも」


春雨「私はもう、逃げたくないんです。ここで、決着をつけたいんです!」


白露「春雨.....」


矢矧「.....だそうよ?提督」


春雨「え?」


提督『春雨、お前の気持ちはよーく分かった。それだけの覚悟があるなら問題はないだろう。やってこい!』


春雨「....はい!」


矢矧「さーて、そろそろ行くわよ!」


一同「おー!」



夕立「!敵艦隊発見っぽい!」


矢矧「数は?」


夕立「えーっと...軽巡ツ級、駆逐ハ級後期型2隻、駆逐ロ級後期型2隻で単縦陣」


夕立「それと、先頭に見慣れない深海棲艦がいるっぽい」


矢矧「それが例の駆逐棲姫かしら?」


夕立「うーん、遠すぎて詳しいところは分からないっぽい」


矢矧「了解よ、それじゃあいつもどおり随伴艦から。二人一組を崩さないようにね!」


一同「了解!」


ドドドドドッ!


時雨「雷撃、来るよ!」


ザー!


村雨『このばら撒き方.....まさか!』


村雨「みんな気を付けて!この魚雷は孤立させるのが目的よ!」


矢矧「回避優先!1度体勢を.....ああもう何なのよ!この忙しい時に!」ビーッビーッビーッ!


矢矧「こちら呉鎮守府第一艦隊!」ガチャ


大将A「こちら渾作戦総指揮官のAだ。もう後十分ほどでそちらの海域に輸送船が到着する」


矢矧「は!?そんなの聞いてないわよ!?」


大将A「そんなもんは知らん。もし輸送船に被害が出たらそれ相応の責任は取ってもらうからな。以上だ。健闘を祈るよ」フフッ


ガチャ


矢矧「ッー!何なのよもう!」


春雨『矢矧さん、突撃を意見具申します!』


矢矧「え?突撃?」


春雨『はい!この魚雷の目的が戦力の分散である以上、時間をかければかけるほど敵艦隊の撃破は困難になるかと!』


白露『私もそれ賛成!』


夕立『夕立もっぽい!』


矢矧「.....わかったわ、それじゃあ水柱が晴れたと同時に突撃よ!」


一同「了解!」



駆逐棲姫「.......キタナ」


春雨「...!あなたが駆逐棲姫」


春雨『私にそっくり.....』


駆逐棲姫「ヤラセハ…シナイ…ヨ……ッ!」ドーン!


春雨「っ!望むところです!」ドーン!



矢矧「皆、いる!?」


白露「.....春雨がいない!」


春雨『こちら春雨です!駆逐棲姫と単独で交戦中!』


村雨「了解!直ぐに援護に.....」


残りの深海棲艦s「........」ズズズ


時雨「.....僕達は春雨を助けに行かなきゃならないんだ。だから」


矢矧白露村雨時雨夕立「邪魔を、するなぁーッ!」ドドドドドーン!!!!



駆逐棲姫「ヤラセハ...シナイ...ヨ......ッ!」ドーン


春雨「てー!」ドーン


ドカーン!


駆逐棲姫「グッ!」


春雨「ッ!」


春雨『戦えば戦うほど分かる.....この子は私と同じ...』


春雨『.....少し、聞いてみましょう』


春雨「駆逐棲姫ちゃん!あなたは何のために戦うの?」

ドーン


駆逐棲姫「ナンノ.....タメ?」ピタッ


春雨『?動きを止めた?』


駆逐棲姫「.....ワカラナイ...ワタシニハ、ナニモナイ。アルノハタダノニクシミダケ」


駆逐棲姫「ネェ、アナタハナンデタタカウノ?」


春雨「.....私は、司令官と皆を守るために戦っています。司令官は私の.....いや、皆さんの大切な人ですから」


駆逐棲姫「..........」


駆逐棲姫「..........ホシイ」


春雨「っえ?」


駆逐棲姫「ワタシニソレ、チョウダイ?」


春雨「.....ダメです。それは出来ません」


駆逐棲姫「ソウ.....ナラ」


駆逐棲姫「チカラズクデ、ウバウマデ!」ガチャガチャ!


春雨「.....っ!」ガチャ!



ドーン! ドーン!



駆逐棲姫「グッ.....マダマダァ!」ガチャ!


春雨「ハァハァ.....これで終わり、です!」バシュ!



駆逐棲姫「ッアァーーーッ!」バシャーン!


ザー


春雨「........」


駆逐棲姫「...ワタシノマケ.....カ」


春雨「.....はい、そうですね」


駆逐棲姫「イツカワタシニモ、タタカウイミガミツカルカナ」


ダキッ


駆逐棲姫「エ?」


春雨「見つかると、いいですね...きっと見つけられますよ」ポロポロ


春雨「あなたは私とおんなじなんですから...」ポロポロ


春雨『あなたは負の私。あの時に2つに別れてしまったけど』


駆逐棲姫「ソウ.....カ」シュワー


春雨「!?」


春雨『ドロップとは明らかに何かが違う.....』


春雨『駆逐棲姫から黒い煙?が上がってる........』


矢矧「春雨ちゃーん!大丈.....何してるの?」


春雨「あ!皆さん!実は......」カクシカ


村雨「そんな事が.....」


夕立「それで?この子どうするっぽい?」


駆逐棲姫  グッタリ


時雨「.....この子本当に深海棲艦なのかい?全くそんな気配を感じないんだけど.....」


白露「私もそれ気になってた。深海棲艦特有の禍々しさが全然ないんだよね」


春雨「......わたし、この子を鎮守府に連れていきたいです」


一同「えぇ!?」


矢矧「何考えてるの春雨ちゃん!駆逐棲姫は深海棲艦よ!?」


春雨「で、でも!」


村雨「正直私も反対かなぁ.....さっきの話を信じないわけじゃないんだけど.....流石に深海棲艦を勝手に鎮守府に入れるのはね?」


春雨「なら司令官に許可を取れば.....」


夕立「でも、それを待ってたら輸送船団が来ちゃって私達が深海棲艦のスパイと思われちゃうかもしれないっぽい」


春雨「うぅ.....」ピーピーピー


矢矧「提督?どうしたの?」


提督「あ、いや。皆から作戦完了の報告がないから心配になってな。特に何もなさそうでよかった」


矢矧「いや、それがそうでもなくて.....」


かくかくしかじか


提督「なるほどな.....よし、そこまであと5分でいけりゃ間に合うんだよな?」


矢矧「え?そ、そうだけど.....」


提督「おし、近くの島で待っててくれ。3分で行く」


ピッ


矢矧「........え?」



呉鎮守府


提督「お、ちょうどよかった。秋津洲ー!」


秋津洲「提督?どうしたかも?」


提督「二式大艇でビーク島沖まで頼みたいんだが」


秋津洲「わかった!アレは使うかも?」


提督「あぁ、出力全開でOKだ」


秋津洲「了解!」



ビーク島沖


矢矧「そろそろ3分経つけど.....どうやって来るつもりなのかしら?」


白露「最近配備された秋なんとかならいけるかも?」


村雨「秋水のこと?でもあれって航続距離殆どなかったはずよ?」


時雨「それに秋水は局地戦闘機。まず着陸が出来るかも.....」


ゴォォォォォ


夕立「なんの音っぽい?」


春雨「対空電探に反応.....友軍機ですね、それもかなり大型の」


矢矧「.....え?」ジー


白露「どうしたんです?」


矢矧「...私の目に間違いがなければ、なんだけどね?」


矢矧「ロケットブースターのついた二式大艇がすごい勢いでこっちに来てるわ」


一同「????」



ザバー!



提督「皆ー!大丈夫かー?」


村雨「ホントに3分で来たの!?」


提督「まぁな。説明したいところなんだがもうすぐそこまで輸送船団が来てる。駆逐棲姫を乗せて一旦鎮守府に戻るぞ」


時雨「提督がそう言うなら.....急ごう!」


提督「秋津洲は駆逐棲姫の容態を。処置が必要そうならしてやってくれ」


秋津洲「了解、操縦は任せたかも!」


提督「おう、任された。全員乗ったなー?」


一同「はい!」


提督「それじゃあ出発するぞー」


ブォォォォン!



機内


提督「とりあえず皆お疲れ様、そこにお菓子おいといたから食べといていいぞ」


一同「..........」絶句


時雨「.....提督、二式大艇って旅客機だっけ?」


提督「20ミリの防護機銃で武装した旅客機ってなんだよ.....」


白露「でも時雨の言いたいことは分かるよ?だってさぁ.......」チラ


暖房!浴室!ベッド!


白露「これ見て軍用機だって言う方が難しいよ...」


提督「ちなみにトイレと個室にはWi-Fiもあるぞ」


矢矧「やっぱり旅客機じゃない.....」


秋津洲「でも長距離偵察とかするときにはすっごく便利かも!」


春雨「だとしても過剰な気が.....」


提督「聞いて驚け、この特別仕様の二式大艇の滞空時間は最大丸7日だ!」


矢矧「うぇぇ!?」


提督「一週間も風呂に入らないとか無理だろ?がってんしていただけましたでしょうか?」


夕立「流石にそこまで言われたら納得するしかないっぽい.....」


白露「あ、そういえばどうやって3分で鎮守府からここまで来たの?ロケット機ならなんとかなるかもしれないけど.....」


提督「お、白露鋭いな。まさにそのロケットエンジンを使ったんだよ」


春雨「え?でもロケットエンジンは燃料をすごい使うって聞きましたよ?」


提督「さっきも言ったとおり、こいつは丸7日滞空できる搭載量があるんだ。だから大量のロケットブースターで加速して3分でここまで来たわけだ」


村雨「もう何でもありね.....」


秋津洲「提督ー。駆逐棲姫の容態だけど、特に問題ないかも?」


提督「何故疑問形?」


秋津洲「この子両脚が欠損してるの.....これってはじめから?」


春雨「はい、確かそうだったと思います」


提督「うーん、それは可哀想だな.....明石に頼んで義足作ってもらうか」


矢矧「そういえば提督、どうして駆逐棲姫を連れて行くの?」


提督「別に解剖しようとかじゃないぞ。交戦の意思のない敵を沈めるのはどうかと思ったんだ。俺たちがやってるのは戦争、虐殺じゃない」


提督「まぁ俺のエゴに過ぎないわけだがな」


矢矧「まぁ、提督が言うならそれに従うわ」


提督「ありがとう。ただまぁ俺が間違ったことしようとしてたら一発ぶち込んで目を覚まさせてくれや」ハハッ


提督「ロケット燃料は切れちまったからもう少しかかるし、テレビでも見てゆっくりしてていいぞー」



夕方 鎮守府



提督「すっかり暗くなっちまったな.....」


ゴトランド「おかえり!提督」


提督「ただいま。何か変わったことはなかったか?」


ゴトランド「うん、大丈夫だったよ。あ、そうだ。海域突破の報酬で防空駆逐艦の秋月ちゃんが着任したから、顔合わせしといてね」


提督「分かった。矢矧たちもお疲れ様。ゆっくり休んでくれ」


矢矧たち「了解!」


秋津洲「駆逐棲姫はどうするかも?」


提督「一応明石にも見てもらうか、まだ起きそうにないんだろ?」


秋津洲「うん、それじゃあ運んでおくね」


提督「頼んだー」



執務室


ゴトランド「提督、お疲れ様」コト


提督「ありがとう....ふぅ。やっぱりゴトの淹れるお茶は美味いな」


ゴトランド「ふふっ、良かった」ニコ


コンコン


提督「入っていいぞー」


ガチャ


秋月「防空駆逐艦、秋月です!ご挨拶に参りました!」


提督「おう、俺がここの提督だ。他の子たちには挨拶は済ませたか?」


秋月「はい、既に済ませました」


提督「皆いい子達だから仲良くな。後はそんなに固くならなくていいぞ。マナーとかも最低限守ってくれればいいから」


秋月「それは失礼に当たるのでは.....?」


ドアバーン!


秋月「!?」クルッ


タシュケント「同士ー!」ダダダダダッ!


提督「今日もか.....さぁ来い!」バッ


ダキッ


タシュケント「おかえり同志!」ギュー


提督「あぁ、ただいま」ナデナデ


提督「まぁ、こんな感じだから...ここの雰囲気に慣れてってくれ」


秋月「は、はい.....」


タシュケント「同志秋月もどうだい?すっごく気持ちいいんだよ!」


秋月「えっと.....」


提督「遠慮しなくてもいいぞ?」


秋月「.....それじゃあお、お願いします」ズイ


ナデナデ


秋月『何これ...蕩けちゃいそう...』トローン


数分後


提督「そろそろいいかな?」


秋月「....あ、はい!ありがとうございました!」


提督「それじゃあゆっくり休んでくれ、明日からは忙しくなるからな」


秋月「分かりました、失礼しました!」ガチャ


タシュケント「おやすみ、同志!」フリフリ


バタン


提督「さーて...今日は早めに寝るか.....」


ゴトランド「そうね、早く寝ましょ」寝そべり


提督「.....分かった」モゾモゾ


ゴトランド「ノリが良くて嬉しいわ、おやすみなさい」ギュ


提督『今日は寝れなさそうだぁ.....』



翌日 医療室


駆逐棲姫「ン.....」パチ


駆逐棲姫『マタクライウミノソコ......ジャナイ?』


駆逐棲姫「ココハイッタイ.....?」


駆逐棲姫『ワタシハ駆逐艦トタタカッテ、ソレデ.....』


ガチャ


駆逐棲姫「!」


提督「いやほんとごめんて.....」


明石「ホントですよぉー。第一、深海棲艦を治療なんてどこの記録にも載ってないんですよ?奇跡的に春雨ちゃんの体と殆ど同じだから良かったものの.....」


提督「.....どうしたら許してくれる?」


明石「うーん、そうですねぇ.....じゃあ、大規模作戦が終わったら買い物に付き合ってくれませんか?」


提督「そんなんで許してくれるならお安い御用だ」


明石「よっしゃ!」ガッツポーズ


提督「そこまですることかなぁ.....?」


駆逐棲姫「......アノォ」


提督「ん?あ、駆逐棲姫目覚めたか!」


明石「あ、お目覚めですか。何かいつもと違う所とかあります?」


駆逐棲姫「ハイ.....トクニアリマセンガ...」


提督「あ、状況を説明してあげないといかんか」


提督、ここまでの経緯を説明中.....


提督「てことがあって、君は今ここにいるわけだ」


駆逐棲姫「ソウナンデスカ.....」


提督「俺としては君が完全に回復したら君の好きにしてもらおうと思う。海に帰ってもいいしな」


駆逐棲姫「エッ?ジャアナンデワタシヲ?」


提督「それは...ん?」ガチャ


春雨「春雨です。駆逐棲姫ちゃんが起きたと聞いて来ました」


春雨「自己紹介がまだでしたね。白露型駆逐艦5番艦の春雨です。あなたのお名前は?」ペコ


駆逐棲姫「ナマエ.....?」


駆逐棲姫「......ナイ、デス」


提督「え?あ、そうか。俺らが勝手に駆逐棲姫って呼んでるからか」


春雨「そのまま駆逐棲姫ちゃんって呼ぶと少し問題がある気が.....それにちょっと長い気がします」


提督「にしても二人はホントに似てるなぁ.....」


明石「そうだ!春雨ちゃん似の深海棲艦って事でわるさめちゃんなんてどうです?」


春雨「別にこの子は悪い子じゃありません!」


駆逐棲姫「ワルサメ.....」


明石「気に入ってくれました?」


駆逐棲姫「ハイ!」


明石「良かったぁ!あ、私は工作艦の明石。よろしくね、わるさめちゃん」


駆逐棲姫「ヨロシクオネガイシマス!」ニコッ


駆逐棲姫『ナマエ.....ハジメテモラエタモノ』


駆逐棲姫『.....タイセツニシヨウ』


提督「そういやそろそろ朝食の時間か?」


春雨「あ、ですね。行きましょう」


明石「わるさめちゃんって歩けるんですかね?」


駆逐棲姫「ダイジョウブ」フワー


提督「ホバー移動できるのか.....」



食堂


鳳翔「あら、おはようございます提督。もう皆さん食べてしまわれましたよ?」


提督「いやまぁ、色々あって.....」チラ


駆逐棲姫「ハジメマシテ、ワルサメデス」ペコ


鳳翔「あー.....あの話は本当だったんですね...」


提督「あぁ、変に気を使わせて済まなかった。まぁでも傷は完治してるみたいだし、本人が望めば帰ってもらうつもりなんだが...」


駆逐棲姫「ヤダ、カエルノハイヤデス」ギュ


明石「毎回こうなるんですよねー」


鳳翔「本当にこの子は深海棲艦なんですか?」


提督「ん?そうだが...どうした?」


鳳翔「いえ...深海棲艦特有の雰囲気がないので...」


春雨「やっぱり鳳翔さんも感じませんよね?」


提督『深海棲艦の気配か.....春雨からの報告で謎の黒い煙のようなものがわるさめから出てきたと報告があったが.....何か関係があるのだろうか?』


明石「提督?何か考え事ですか?」


提督「ん?あぁ、ちょっとな」


提督「まぁ何だ、とりあえず飯食おうぜ」


鳳翔「今持ってきますね」


春雨「手伝います!」



春雨「どうぞ」コト


駆逐棲姫「......」ジー


駆逐棲姫「ナンデスカ?コレ」ツンツン


一同「......」


明石「これは.....」


提督「社会常識くらいは教えてやらんといかんかな...」


鳳翔「ですね.....」


駆逐棲姫「?」


鳳翔「いいですかわるさめちゃん.....」



食後


一同「ごちそうさまでした」パン


駆逐棲姫「ゴ、ゴチソウサマデシタ」パン


鳳翔「よしよし、よく出来ました」ナデナデ


駆逐棲姫「〜♪」


提督明石春雨『流石は艦隊のお艦.....』


提督「明石、頼んどいたのはどれくらい出来てる?」


明石「あ、それならもう出来てますよ。早速やります?」


提督「まぁ慣れもあるだろうし.....よし」


提督「わるさめ、鳳翔からの指導が終わったら執務室まで来てくれ」


駆逐棲姫「ワカリマシタ!」


提督「鳳翔、わるさめを頼んだ」ガチャ


鳳翔「おまかせください」


明石「わるさめちゃん、頑張ってね!」


駆逐棲姫「ハイ!」


バタン


鳳翔「さーて、それじゃあ皿洗いから始めますか」


駆逐棲姫「ヨロシクオネガイシマス」


鳳翔「はい、宜しくお願いします」ニコ



執務室



ガチャ


駆逐棲姫「シツレイ、シマス」


提督「お疲れさま、わるさめ。しっかりやれたか?」


駆逐棲姫「ハイ、ガンバリマシタ!」


提督「よしよし、それじゃあ早速だが.....」


明石「こちらの義足をつけて貰います」


駆逐棲姫「ナンデスカ?コレ」


提督「わるさめには足がないだろ?特には困ってないみたいだが.....なんかこう、痛々しくて」


明石「少し待ってくださいね.....よし、これでいい筈です」カチ


駆逐棲姫「ワワッ!?」ヨロ


提督「おおっと!」ガシッ


駆逐棲姫「アリガトウ、シレイカン」


提督「ちょっと練習するか?」


駆逐棲姫「ハイ、オネガイシマス」


明石「私も手伝いますね」


一時間後


駆逐棲姫「モウダイジョウブデス!」タッタッタ


提督「流石はわるさめ。飲み込みが早い」パチパチ


明石「特に違和感とかはないならそこのボタンを押してください。そうすると義足が生体認識をして完全な足になりますから」


駆逐棲姫「コレカナ?」ポチ


ウィィィィン シュウウウウ


提督「すげぇ.....あんなにメカメカしかった義足が.....」


駆逐棲姫「コレガワタシノアシ.....アリガトウゴザイマス、アカシサン!」


明石「どういたしまして!何かあれば直ぐに言ってくださいね!」


駆逐棲姫「.....モウコンナジカン!」


提督「なんかあるのか?」


駆逐棲姫「ホウショウサンカラゴハンノツクリカタヲオソワルンデス」


提督「なるへそ、頑張ってなー!」


駆逐棲姫「ハイ!シツレイシマシタ」ガチャ


バタン


12:00  食堂



提督「.....これホントにわるさめが作ったのか?」


駆逐棲姫「ハイ、ガンバリマシタ!」


提督「それじゃ、いただきます......うまい!」


駆逐棲姫「ッ!ヨカッタァ」


鳳翔「すごい上達が早くて.....ビックリです」


提督「わるさめは何を食べるんだ?」


駆逐棲姫「エーット、カツッテイウヤツデス」


提督 ピク


提督「カツ.....カツか」


鳳翔『一瞬だけど、提督がすごい悲しそうな顔をしてたような?気のせいかしら』


食後


提督「ご馳走さまでした.....ん?」ドタドタ


島風「ねぇねぇ、あなたがわるさめちゃん?」


駆逐棲姫「ア、ハイ...アナタハ?」


島風「私は島風!こっちは連装砲ちゃんっていうの。よろしくね!」スッ


駆逐棲姫「ヨロシクオネガイシマス!」ギュッ




それから一週間、わるさめは鎮守府で様々な事を学んだ。友達を作り、洗濯を覚え、日本語も流暢に話せるようになった。

......絶対ムリだと思った。私はずっと一人なんだと思っていた。仲間を作るのも無理だと思っていた.......。

だが違った。


駆逐棲姫『私も、司令官の役に立ちたい。戦争を終わらせて、ずっと皆と一緒にいたい。だから.....』



食堂


鎮守府一同「ここを出ていくー!?」


駆逐棲姫「はい」


春雨「な、なんで?」


駆逐棲姫「私はここで沢山のものを貰いました。名前、居場所、そして仲間。私もそんなものを守るために、戦いたいんです。同じ深海棲艦同士なら、話し合いで解決できる事もあると思うんです!」


長門「わるさめ......」


提督「.....わるさめが決めたなら、俺は止めない」


駆逐棲姫「司令官...」


提督「だが覚えておけ。何か辛いことがあったなら、すぐに戻ってくるんだ」


提督「お前の仲間はいつだって、ここにいるからな」


駆逐棲姫「....!はい!」



翌日 埠頭


わるさめ「それでは、そろそろ行きますね」


春雨「わるさめちゃん.....」


ダキッ


春雨「!」


わるさめ「本当にありがとう、春雨ちゃん。あなたのおかげで色々なものを貰えた。また、会いましょう?」


春雨「そう.....ですね、また会えますよね...はい、また会いましょう!」


提督「全員、わるさめに敬礼!」ビシッ!


ビシッ!


提督「.....頑張ってな」


駆逐棲姫「はい!皆さん、また逢う日まで!」ビシッ!




モヤモヤーン





提督「ってな感じだな」


レ級「へぇー...そんな過去があったのか」


提督「そんな事話しつつやってたらもう外装は完成か...流石に作業効率がダンチだな」


駆逐棲姫「次はどうしますか?」


提督「んー...そろそろ昼だろ?飯食ってからやろうぜ」




海上


サラトガ「皆さん、眠くはありませんか?」


アイオワ「Im ok!さっきアキツシマからもらったdrinkで完全復活よ!」


秋津洲「みんなの口に合って良かったかも!」


しおい「皆さん、そろそろ海風さんの燃料が切れる頃合いだと思います。絶対に連れ帰りましょう!」


サラトガアイオワ秋津洲「了解!」



海風「.....」ザー


プスプス....


海風「ここまで、ですか」


海風『結局、手がかりすら見つからなかった。でもそんな事なんて、最初から分かってた』


海風『結局何も、変われなかった。最期も皆さんに、迷惑をかけただけだった』


オーイ!


サラトガ「やっと見つけました!探したんですよ?」


海風「サラトガさん...」


アイオワ「fuelももうnothingでしょ?提督を探すのは一度stopして、鎮守府に戻りましょう?」


海風「ですが.....ああいって出ていった手前、私を迎え入れてくれるとは.....」


しおい「そんな事ないですよ!皆さん心配してるんですから!」


海風「え...?そうなんですか?」


秋津洲「うん、みんな立ち直って提督の居場所をどう探すか検討中なの。そこで、いろんな人の意見が必要かも!」


サラトガ「ですから海風さん、一度戻りませんか?」


海風「.....わかりました。私も提督を見つけるお手伝いをします!」


アイオワ「Great!それを待ってたわ!」


秋津洲「これ、帰りの分の燃料かも!」スッ


海風「ありがとうございます、よし!」カチ


サラトガ「それじゃあ帰りましょう!そういえば近くに深海棲艦の基地があるから、見つからないようにね」


アイオワ「what?どこにあるの?」


海風「それってウェーブ島の廃鎮守府ですよね?確か正面に小さく見える.....」


ピカッ!


アイオワ「wow! Thunder?」


秋津洲「でも上に雲なんてないように見えるけど.....」


サラトガ『あの光.....まさか!?』


サラトガ「皆!衝撃に備えて!」


しおい「え?どういうことですか?」


サラトガ『あの光は間違いなく.....』


ビュオオオオ!!!


海風「きゃあ!?」


海風『私、空を飛んでる?』


バシャーン!



同刻 提督達の島



提督「よーし!飯も食ったし、配線に取り掛かるかな.....」


ビュォーー!


レ級「突風!?皆、何かに掴まれ!」



ル級「.....収まったみたいですね」フゥ


ヲ級「でもこんな風が吹いてもこの家ビクともしてないですよ、すごい!」キラキラ


提督「んだなぁ.....よし、改めて配線するぞー!」



提督「俺は中の配線をしてるから、皆は協力して外壁に防腐塗料を塗るのと、窓やドアの取り付けをしてくれ」


レ級「任せろ!」


提督「怪我と熱中症には気をつけてな。こまめに水分を取るんだぞ」


四人「了解!」



提督「さーて始めますかねっと」カチャカチャ


提督「電気工事士資格持ってて初めて役に立ったな...」




駆逐棲姫「それでは始めましょう!」E.刷毛


ル級「高い所の作業は私とヲ級でやるから、二人は下の方をお願いね」



ヲ級「〜♪」ヌリヌリ


ル級「中々面白いわね〜」ヌリヌリ


ヲ級「そうね、お母さんが見たらどう思うかしらね?」


ル級「....あ、そうじゃん」


ヲ級「?」


ル級「お母さんが帰ってきたら多分洞窟に行くでしょ?新しい住む場所はここだって教えてあげなきゃ」


ヲ級「あ.....じゃあ、私が洞窟に置き手紙置いてくるわ」


ル級「分かった、ついでに下に置いてある水が切れそうだから持ってきてくれない?」


ヲ級「分かったー」ヒュッ



夕方



カチャカチャ、カチン!


提督「ふぃ〜ようやく終わった....」ゴシゴシ


ガチャ


レ級「提督、外壁塗り終わったぜ!」


提督「お疲れ様。こっちも終わったから、後はコンテナの中の家具を入れるだけだ」


ル級「何から入れますか?」


提督「うーん.....そろそろ夕飯の時間だよな?」


駆逐棲姫「ちょっと待って下さい.....はい、現在時刻ヒトナナマルマル。そろそろ準備をしたいですね」


提督「なら最初に台所周りを搬入しよう。んで作ってもらってる間に残りをやろう」


一同「了解!」

 



同刻 ウェーブ島近海


??「そろそろ着く筈だけど.....この辺りに基地なかったかしら?」


??「残ってたら酒を拝借しようと思ってたのに...まぁいいわ」


??「あの子達も待ってるし、早く帰ってあげなきゃ」




提督達の島



提督「なぁヲ級?」


ヲ級「どうしました?提督」


提督「なんか個室の数が一人分多くないか?」


ヲ級「あぁ、そこはお母さんの部屋です。そういえば提督には話してませんでしたね」


提督「お母さんか.....」


ヲ級「最近は忙しくて帰ってこれてないですけど、また近いうちに帰ってくると思います」


提督「そ、そうか。ならいいんだが。」


駆逐棲姫「みなさーん!そろそろ出来ますので下へ降りてきてくださーい」


提督「わかったー!」




駆逐棲姫「今日はカレーにしてみました!」


ル級「美味しそう.....」


提督「んだなぁ...それじゃ」


ガチャ


提督「?誰だ?」


??「ただいま〜。皆凄いじゃない!一体どうや....っ....て....」


提督「.....え?」


レ級「お母さん?提督?どうしたんだ?」


??「ななななななんでもないわよ!?!?!?」アセアセ


提督「そそそうだぞ!何にもないぞ!?」アセアセ


四人『怪しい.....』


提督「そ、そうだ。ちょっと話したい事があるから四人は先食べといてくれ」イソイソ


??「そ、そうね。ちょっと長くなるかもしれないから!」ガチャ


バタン






提督「.....」


??「.....」


ギューッ!


提督「久しぶりだな!足柄!」


重巡棲姫(足柄)「えぇ!久しぶり、提督!ごめんね?最近会いにいけてなくて」


提督「それはしょうがないだろ?そっちにも事情があるのは分かってるから。それにお前がそうなったのは...」


重巡棲姫「もう!またその話してる!」


提督「す、すまん.....」


重巡棲姫「何度も言ってるでしょ?私が沈んだのはあなたのせいじゃないって。もう言わないでよ?」


提督「分かった、約束する」


重巡棲姫「それでよし!.....と、そうだ」


重巡棲姫「提督と会えた嬉しさで頭から完全に抜けてたけど.....提督はなんでここにいるの?」


提督「あー、それは今から説明するわ。でも長くなるから中でカレー食べながら話そう」


重巡棲姫「分かったわ」



夕食&説明後


提督「とまぁ、そんなこんなで今俺はここにいるわけだな」


重巡棲姫「なるほどね.....鎮守府の子達はいいの?」


提督「大丈夫。彼女らに俺は必要ないよ。大本営は俺にやめてほしかったみたいだし、新しく来る提督に任せるよ」


重巡棲姫「.....それ、あなたの悪い癖出てるわよ」


提督「.......」


重巡棲姫「そうやって自分で相手の事を決めつけて、自分はまた逃げるの?」


提督「仕方ないだろ!俺にはもう耐えられなかったんだ.....」


重巡棲姫「...今度ちゃんと話をしにいくこと、いい?」


提督「...善処する」


重巡棲姫「ならこの話は終わり!お酒でも飲みましょ!」コト


提督「...そうだな、そうしよう」


重巡棲姫「久しぶりにカツでも揚げようかしら?」


提督「頼む。俺も久々に足柄のカツが食べたい」


重巡棲姫「嬉しいこと言ってくれるわね、任せといて!」



少し前 提督たちの島 砂浜



海風「うっ......」ググッ


海風「ここは.....?一体何が.....?」


秋津洲「あ!海風ちゃんやっと起きたかも!」


海風「秋津洲さん.....?そうだ!皆さんは?」


アイオワ「Yes!Im good...とは言えないわね。ammoはlostしちゃったし」カンカン


海風「え?ホントだ.....」カラッポー


サラトガ「幸い燃料は残ってますけど.....戦闘は逃げるしかなさそうですね」


しおい「そうですね.....」


秋津洲「そういえば、あの爆風は一体何だったかも?」


サラトガ「.....恐らく、核爆弾だと思います。あの光、見覚えがありますから」


海風「核!?なんでそんなものを日本が.....?」


アイオワ「そもそもJapanは核を持てないはずよね、なんであるのかしら?」


サラトガ「...それは後で考えましょう。まずは現在地の把握と鎮守府への帰投が最優先です」


秋津洲「.....」ジー


秋津洲「あそこ、少し明るくないかな?」


海風「あ、ホントですね」


アイオワ「Just in time!ここがどこか教えてもらいましょ!」



RJ平野



サラトガ「あれですね」


秋津洲「見た感じログハウスかも?」


しおい「それにしてもなんで一軒だけ?」


アイオワ「Hmm.....確かに少しstrangeね。窓から少し覗いて見ましょう」


五人 ヒョコ


提督「ふぅ...酒を飲むのも久々だな.....」ゴクゴク


重巡棲姫「あぁ.....そういえばあなた酒癖悪かったわね」フゥ


提督「まぁ体に悪いって分かってるのを飲むのもどうかとは思うがな。結局チューハイだし」


重巡棲姫「チューハイだったら大丈夫だったっけ?」


提督「そーそー、ただすぐ眠くなるのは変わってないけど」


窓の外


海風「どう.....なってるんですか」ヘナヘナ


しおい「提督が.....まさか、そんな」


アイオワ「ッ!」ダッ


秋津洲「待って!アイオワさん!」ガシッ


アイオワ「Don't stop me now!」


サラトガ「アイオワ、落ち着いて!弾薬がないのに姫級相手にどう戦うの?」


アイオワ「.......」


秋津洲「万全の状態で、もう一度来ましょう」


アイオワ「.....OK」


しおい「現在地の把握は完了、いつでも帰れますよ」


サラトガ「OK、それでは帰投しましょう」


五人『待っててね、提督』



呉鎮守府 執務室



ガチャ


秋津洲「海風捜索隊、無事帰投したかも!」


長門「お疲れ様。海風も無事で良かった」


海風「すみません...今後は衝動的に動かないように気をつけます」ペコ


長門「あぁ、頼む」


秋津洲「そうだ長門さん!提督の居場所が特定できたの!」


長門「な!?本当か!?」ガタッ!


秋津洲「うん、でも姫級の深海棲艦と一緒にいて手が出せなくて.....」


長門「そうか...提督は拷問とか受けていなかったか分かるか?」


秋津洲「....それが」


秋津洲「提督、深海棲艦とお酒を飲んでたの。楽しそうに会話をしながら」


長門「なんだと.....?」


秋津洲「会話の内容は聞こえなかったけど、とても親しそうに話してた」


長門「一体どういう事だ.....?」


ガチャ!


扶桑「長門さん、扶桑以下五名、帰投しました」


長門「扶桑たちか.....」


山城「.....提督の事ですか?」


長門「...あぁ」


説明中


あきつ丸「そんな.......」


長門「正直、事の詳細が分かるまで皆に公開するのは避けたい。余計に混乱するかもしれない」


明石「ですね。それがいいと思います」


海風「扶桑さんたちはどちらに行かれていたんですか?」


扶桑「提督が移っていた家に行っていました」


長門「何か残ってないかを探しに行ってもらっていたんだが.....何か見つかったか?」


山城「荷物等はすべて片付けられてしまって残っていなかったわ」


長門「やはりか.....」


あきつ丸「その代わりにこんな物を見つけたであります」スッ



少し前 提督の家



扶桑「ここですね」


山城「.....殆ど燃えカスになっちゃってますけど」


明石「まぁ何かあるかもしれませんし、見ていきましょう」


リビング


親潮「何か落ちてる.....写真立て?」ヒョイ


あきつ丸「親潮殿、何か見つけたでありますか?」


扶桑「提督と.....足柄さんのツーショット写真かしら?」


山城「変ね、うちの鎮守府に足柄は居ないはずよね?」


明石「いつ撮られた写真か分かる?」

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