2020-07-11 19:54:04 更新

概要

なんでもないケッコン艦との執務その2です


前書き

大学時代に息抜きとして書いていた作品です。未完ですし、完結するか、そもそも続きが描かれるかどうかすら分かりません。それでも良ければどうぞご覧ください


―長門編―


提督「…………」カリカリ


長門「…………」カリカリ


提督「…………」カリカリ


長門「…………」カリカリ


提督「……長門」カリカリ


長門「なんだ?」カリカリ


提督「むっちゃんってさ……」カリカリ


長門「ああ……」カリカリ


提督「何カップなの?」カリカリ


長門「ブッ」グシャッ


長門「な、何を聞いているんだ!」


提督「いや、この前秘書艦にした時一緒にゲームしたんだけど、勝った方に何か奢るっていう勝負で見事負けちまってな」


提督「そんでむっちゃんが、新しい浴衣が欲しいって言うもんだからさ。むっちゃん胸でけーだろ?多分特注で作らなきゃならねーと思ってよ」


長門「……それでサイズを聞いたのか」


提督「そゆことー。その時聞きそびれちまってな」


長門(そう言えば提督はこういう人だったな)


長門「わかった。そういうことなら教えよう」


提督「おう」


長門「陸奥のサイズは101のIカップだ」


提督「ほうほう」サラサラ


長門「ウエストとヒップは…」


提督「あー、そっちは平気。浴衣だし多分必要ないと思う」


長門「そうなのか?」


提督「多分な。必要だったらまた聞くけど」


長門「そうか……なあ提督」


提督「うん?」


長門「その…浴衣というからには…今年の秋祭りは陸奥と回るのか?」


提督「あー…いや、まだ相手は決まってないよ」


長門「そ、そうか!なら……」


提督「?」


長門「その…今年は私と一緒に回らないか?」


提督「随分早い予約だな……」


長門「べ、別にいいだろう!それでどうなんだ?」


提督「いいよ。一緒に行こうぜ」


長門「っ…そうか!よかった……」ホッ


提督「よかったって何が……ああ、そういや長門とデートって初めてか」


長門「デ、デートではないだろう!?」


提督「いや100%デートだろ。祭りに男女1組で歩くって」


長門「ぐっ…まあそうだが……」


提督「だろ?しっかし長門とデートかー。当日楽しみだな!」


長門「なぜそんなに余裕があるんだ……」


提督「そら重婚してますからね。ある程度慣れは出ますよ。でも……」


提督「未だに女の子とデートってのは緊張が拭えないや」タハハ


長門「そ、そうか……」


提督「さーて、雑談はここまでにしてそろそろ仕事に戻るか」


長門「そうだな…っと、もうこんな時間か。それでは提督、私は演習に行ってくる」


提督「ん、おう。気をつけてな」


長門「失礼する」バタン タッタッタッ


提督「…………」カリカリ


提督「……ん?アイツ演習なんか入ってたっけ?」



―――――

――――



長門「陸奥!」バァン!


陸奥「どうしたの長門?そんなに慌てて…」


長門「私に浴衣を見繕ってくれ!」


陸奥「えぇ……?」




―長門編 終了―




―瑞鶴編―


瑞鶴「提督さん、荷物受け取ってきたよー」ガチャ


提督「おーサンキュー」パタパタ


瑞鶴「今度は何買ったの?」ゴトッ


提督「いんや、これは兄貴からだーよ。中身は俺も知らん」ガサガサ


瑞鶴「ふーん?そういえば提督さんのお兄さんって翔鶴姉ぇが秘書艦だよね?」


提督「そうよー。有り得ないぐらい秘書艦よー」ガサガサ


瑞鶴「有り得ないぐらい秘書艦って何……」


提督「んー…具体的に言うと、アイツの鎮守府には現在翔鶴が10人いる」ガサガサ


瑞鶴「えぇ……?」


提督「なんでも、ドロップやら建造やらで引き当てたら解体、近代化改修せずにそのまま迎え入れるんだとさ」


瑞鶴「翔鶴姉ぇだけ?」


提督「翔鶴姉ぇだけ」


提督「んで聞いたんだよ。なんでそんなに同じ艦娘を迎え入れるんだ?って」


瑞鶴「うん」


提督「したら真顔でこう言ったよ。『愛してるから』って」


瑞鶴「ほ、ほう///」カァ


提督「んなもんだから俺も『そ、そう…』しか言えなかったよ」


瑞鶴「ま、まあそうね。真顔でそんなこと言われたらそれ以上言えないよね……」


瑞鶴「でもそれだと、翔鶴姉ぇ同士でライバルになったりしないのかな……」


提督「それは大丈夫らしい。理由は知らんが」


提督「まあ翔鶴の性格上、協力体制にあるのかもな」


瑞鶴「あー…それはありそう」


提督「で……だ。ずいずい」


瑞鶴「うん?」


提督「送られてきたやつが羊羹だったからお茶にしないか?」


瑞鶴「賛成!」




――――――




提督「ングング……美味い!」


瑞鶴「水羊羹も美味しいよ!」


提督「マジ?ちょっとくれよ」


瑞鶴「芋羊羹と交換ね!じゃあ…」


瑞鶴「はい!提督さん!」スッ


提督「んおっ……」


瑞鶴「♪」ニコニコ


提督「むぅ……」


瑞鶴「……?食べないの?」


提督「い、いやいただくよ。あーん」パクッ


提督(こいつは無自覚にこういうことするから侮れねえんだよな……)モグモグ


瑞鶴「どうどう?美味しいでしょ!」


提督「……うん、まあ美味いな」


瑞鶴「でしょー!それじゃあ次は私にちょうだい!」アー


提督「あ、ああ……」スッ


提督(当たり前のように口開けて待ってる……)パクッ


瑞鶴「ん~っ!美味し~♪」ニコニコ


提督「そりゃよかった」


瑞鶴「ねえ提督さん!これ翔鶴姉ぇにも持って行っていい?」


提督「おういいぞ。いくつか包んでおくよ」


瑞鶴「やたっ!」


提督「んじゃちょっと待ってなー」スタスタ


コンコン


瑞鶴「どうぞー!」


赤城「失礼します」ガチャ


瑞鶴「あ、赤城さんこんにちは!」


赤城「あら瑞鶴さん、どうもこんにちは。提督はいらっしゃるかしら?」


瑞鶴「いますよ!」


提督「レジ袋しか無かった」スタスタ


赤城「提督」


提督「ん、赤城来てたのか」


赤城「開発結果を持ってきました。どうぞ」スッ


提督「サンキュー。……おっ、烈風2個も出来てるじゃんか」


瑞鶴「さすが赤城さん!」


赤城「ふふ。褒めても何も出ないわよ」


提督「そんな赤城にはこれをやろう」スッ


赤城「これは…?」


提督「兄貴が送ってきた羊羹だ。空母の皆で食べるといい」


赤城「先程から漂ってるこの匂いは羊羹でしたか」


瑞鶴「提督さん、その中翔鶴姉ぇのも入ってる?」


提督「ああ。どうせなら皆で食った方がいいしな」


赤城「ありがとうございます提督。では、私はこれで」ペコリ


提督「おう。…途中で食うなよ」


赤城「それはフリですか?」


提督「んなわけあるか。…本当に食ったらお前の給料から引いとくからな」


赤城「冗談ですよ。では失礼します。瑞鶴さんも、また」


瑞鶴「はい、また!」


バタン


提督「さて、そろそろ執務再開するか」


瑞鶴「そうだね。頑張ろ!」


―――――

――――

―――


提督「…………」カリカリ


瑞鶴「…………」カリカリ


提督「…………」カリカリ


瑞鶴「うーん……」


提督「…………」カリカリ


瑞鶴「あっ、そっか」


提督「…………」チラッ


瑞鶴「んー…そうなると……」


提督「…………」ジー


瑞鶴「こっちの方がいいよね……」カリカリ


提督「…………」ジー


瑞鶴「……ん、なに提督さん?」


提督「いや、可愛いなぁと思ってな」


瑞鶴「っ、そ、そう?ありがと///」


提督「…………」ジー


瑞鶴「っ///」カァァ


提督「…………」ジー


瑞鶴「も、もう見るの禁止ー!」


提督「えーなんでー」


瑞鶴「なんでも!早く仕事終わらそ!」


提督「ちぇ……分かったよ」


瑞鶴「もう!……終わったらいっぱい見ていいから」


提督「ごめん、終わったらすぐゲームするから無理」


瑞鶴「なんなの!?」


――――――

―――――

―――


提督「…タラタタタン…タラタン…タンタンタラタン……」パラパラ


瑞鶴「……?」


提督「…タラタタタン…タラタン…タンタンタラタン……」パラパラ


瑞鶴「……!」


提督「強くなる 向かい風受けて~♪」


瑞鶴「翼拡げ空に願ってた~♪」


提督「約束の意味覚えてる?~♪」オッ


瑞鶴「ずっと護るわ あなたの明日を~♪」フフン


提督「輝いた冬の夜も~♪」


瑞鶴「嵐吹く春の朝も~♪」


提督・瑞鶴「「共に参りましょう~♪」」


提督「……紅だぁぁぁー!!!!」


瑞鶴「高く…ってえぇぇぇぇ!?」


提督「あ、さすがに無理だった?」


瑞鶴「そりゃ無理でしょ!なんでいきなり曲変わるの!?」


提督「いや~。別に意味は無いんだけどさ」


瑞鶴「ないんかい!」


提督「いやはや。でもよく最初のメロディで二羽鶴って気づいたな」


瑞鶴「そりゃー私たち(CV:野水伊織)が歌ってる曲だし」


提督「そりゃそうか」


瑞鶴「でもなんで急に歌い出したの?頭おかしくなった?」


提督「別に。強いていえば暇だったから」


瑞鶴「仕事してるのに暇って何よ……」


提督「うるせえやい。だいたい、お前も一緒に歌ってたろうが」


瑞鶴「まあね。でも歌い出しは提督さんだし」


提督「こいつ……」


瑞鶴「まあ仕事中に鼻歌歌いたくなるのは分かるけどねー。私も結構歌うし」


提督「だろうな。この前部屋の外まで漏れてたし」


瑞鶴「え、そんな大きかった?」


提督「ああ。めっちゃ聞こえたよ」


瑞鶴「あーれぇー…?おっかしいなぁ…そんな大声では歌ってないんだけど…」


提督「でもずいずいの声だったぞ。歌詞のイントネーション変だったけど」


瑞鶴「それ多分私じゃない」


――――――

―――――


??「ひゃくまんごぉくのぉ~↑誇りよぉ~↑かぁ~がぁ~みぃさぁきぃ~」


バァン!


Bismarck「ちょっとNelson!もう少し静かにしてくれない!?」


――――――

―――――


提督「うー…」ゴキゴキ


提督「……」チラッ


時計 23:00


提督「ずいずいー、そろそろ……」


瑞鶴「スゥ…スゥ…」


提督「……ハァ」スタスタ


提督「おい」プニッ


瑞鶴「ふがっ……スゥ」


提督「むぅ……」


提督「めんどくせぇなぁ……」スッ


提督「あ"ぁ"い!」ガタタッ


瑞鶴「んっ……」


提督「おぉぉぉぉ……」プルプル


提督(カッコつけてお姫様抱っことかするんじゃなかった……超重いじゃん!)プルプル


提督(1回、1回戻そう……!)プルプル


提督「おぉぉ……」ガタガタ


瑞鶴「むっ……」


提督「はぁ……ふぅ……」


瑞鶴「スゥ……スゥ……」


提督「……おぶろう」



――――――

―――――



コンコン


翔鶴「はーい」ガチャ


提督「よう翔鶴」


翔鶴「提督?どうされ…ってあら……」


瑞鶴「スゥ……スゥ……」


提督「こういうことだ」


翔鶴「瑞鶴がすみません…さ、どうぞ」キィィ


提督「さんきゅ」



――――――

―――――



翔鶴「今お茶淹れますから」パタパタ


提督「おかまいなくー」


提督「っと……」ドサッ


瑞鶴「んむっ……」


提督「よく寝てるなー…」


翔鶴「提督、どうぞ」コトッ


提督「おお、ありがと」


翔鶴「いえ。あ、そうだ提督。お昼はありがとうございました」ペコリ


翔鶴「何かお礼を……」


提督「いいよいいよ。どうせ貰いもんだったしな」


翔鶴「でも……」


提督「いーの。それよか、味はどうだった?」


翔鶴「あ、はい。甘さ控えめで、とっても美味しかったです!」


提督「そりゃよかった。今度は最中でも頼んでみようかな」


翔鶴「あんまりご兄弟を困らせてはダメですよ?」フフッ


提督「善処する」ズズー


翔鶴「瑞鶴は秘書艦としてどうですか?」ストン


提督「申し分ないよ。ミスも少ないし、ノリもいいし。今日も俺のおふざけに付き合ってくれたし」フゥ


翔鶴「まあ……それはよかったです」ニコッ


翔鶴「……提督」


提督「うん?」


翔鶴「一人の女性としてはどうですか?」チラッ


瑞鶴「」ピクッ


提督「……また急だな」


翔鶴「すみません」


提督「……まあ、凄く魅力的だと思う。明るいし、真面目だし、メリハリもきちんとしてるし、可愛いし」


提督「ほんと、なんで俺とケッコンしてくれたのかわからんくらい俺にはもったいない子だよ」


翔鶴「そうですか……」


提督「どうしてこんなこと聞いたんだ?」ズズー


翔鶴「…ふふっ。姉として、妹の恋路が気になっただけですよ」


提督「ふーん…?」フゥ


提督「……うし、んじゃ俺はそろそろお暇するわ。またな」


翔鶴「あ、はい。また明日」


提督「明後日秘書艦だからな。忘れるなよー」ガチャ


翔鶴「はい。おやすみなさい」ニコ


提督「おやすみー」


バタン


翔鶴「……」


翔鶴「…………瑞鶴、起きてるでしょ」


瑞鶴「……」ムクッ


瑞鶴「…………///」プシュー


翔鶴「あらあら…どうしたの?」ニコニコ


瑞鶴「どうしたのじゃないよもぉぉぉ!!なんであんなこと聞いたの!?」


翔鶴「特に意味は無いわよ。強いて言うなら、興味本位ね」フフッ


瑞鶴(わざとだ…!絶対私の反応を楽しんでる…!)


翔鶴「でも瑞鶴、初めから起きてたんなら途中で止めればよかったじゃない」


瑞鶴「うっ……なぜそれを……」


翔鶴「お姉ちゃんだもの。寝てるかどうかだなんてすぐわかるわ」


瑞鶴「ぐぬぬ」


翔鶴「それで、何で起きなかったの?」ニコニコ


瑞鶴「…………から」ボソッ


翔鶴「え?」


瑞鶴「あのままだったら……提督さんに何かされるって思ったから…」モジモジ


翔鶴「あらあら~」ウフフ


瑞鶴「もういいでしょ!私寝るから!おやすみ!」


翔鶴「はいはい。おやすみ」クスクス



―瑞鶴編 終了―




―大井編―


提督「グー……グー……」


コンコン


提督「グー……グー……」


コンコン


提督「グー……グー……」


ガチャ


大井「入るわよ」バタン


提督「グー……グー……」


大井「やっぱり……」ハァ


大井「起きなさい提督!朝よ!」ユサユサ


提督「んー……」


提督(誰だこんな朝早くに……)


大井「起きろって言ってるのよ!」ユサユサ


提督「んー!」ゴロッ


提督(煩い……まだ寝させてくれ……)


大井「そう……。よっぽどコレで起こされたいみたいね……」ジャキン


提督(殺気!?)バッ


大井「沈みなさい!」バシュ!


提督「クラインフィールド!!」


――――――

―――――

――――


提督「なんで起き抜けに死にかけなきゃいけねえんだよ」ポリポリ


大井「アンタが早く起きないのが悪いんでしょ。ってか、なんでアレ展開できるのよ」トントントン


提督「知らないのか?提督は全員できるぞ」スクッ


大井「初耳なんだけど。もうアンタ達が戦いなさいよ」カチャカチャ


提督「まあ冗談だ。本当は明石に開発してもらった」ペタペタペタ


大井「あの人本当に何者なの…」トントントン


提督「それな。……何か手伝う?」ポム


大井「それじゃあ食器出しといてください。あと飲み物も」


提督「うーい」


――――――


提督・大井「「いただきます」」


大井「…………」モグモグ


提督「…………」パクパク


大井「…………」モグモグ


提督「…………」ゴクゴク


大井「ソース取って」


提督「うい」コトッ


大井「ありがと」チュー


提督「ん」パクパク


――――――


提督「…………」ジャー カチャカチャ


大井「…………」カチャカチャ


提督「……シャンプー変えた?」スンスン


大井「変態」カチャカチャ


提督「うるせ。喰らえJOYの力(シャボン玉)」フゥー


大井「何それ」


――――――


提督「さて、始めるか」


大井「そうね」


コンコン


提督「タイミング。いいよー入って」


阿武隈「失礼しまーす」カチャ


大井「あら、阿武隈じゃない」


阿武隈「あ、大井さんおはようございます」


大井「おはよう。何かコイツに用?」


阿武隈「出かけるんで一応報告に来ただけですよ」


提督「ああ、そういやお前非番だったな。どこ行くん?」


阿武隈「はい、ショッピングモールでお洋服を見てきます!」


提督「そ。楽しんでこいよ」ヒラヒラ


阿武隈「はい!それじゃ提督、大井さん、私はこれで失礼します!」


提督「おう」


大井「気をつけてね」ヒラヒラ


阿武隈「失礼しましたー」バタン


提督「……あいつ一人で行くのかなあ」


大井「北上さんも行くって言ってたわよ」


提督「マジで?大丈夫かそのコンビ」


大井「平気じゃない?2人とも外で騒ぐほど子供じゃないでしょ」


提督「それもそうか」





提督「ていうか北上様から報告受けてないんだけど」


大井「今更でしょ」


――――――


提督「……寒い」ブルッ


大井「だらしない」カリカリ


提督「俺は寒がりなんだよ。っていうか真冬でもへそ丸出しのお前がおかしい」ギィィ


大井「艦娘は寒さに強いものなのよ。っていうか丸出しって言うのやめなさい」トントン


提督「なんで」


大井「太ってるみたいじゃない」


提督「実際腹出てr」


大井「殺すわよ」








提督「…………太井」ボソッ


大井「殺す」ジャキン




――――――


提督「大井っち」カリカリ


大井「なに?」カリカリ


提督「小腹空かない?」カリカリ


大井「……別に」カリカリ


提督「そっか……。俺は空いたよ」カリカリ


大井「あっそ」カリカリ


提督「…………」ゴソゴソ


大井「…………」カリカリ


提督「ここに間宮羊羹があります」コトッ


大井「…………」カリカリ


提督「さらに伊良湖最中もあります」コトッ


大井「…………」カリ…カリ…


提督「加えて鳳翔からもらったいいお茶っ葉があります」コトッ


大井「…………」


提督「もう一度聞きますよ大井さん。小腹、空いてませんか?」ニコニコ


大井「……急須出してきます」ガタッ


提督「うむ」



――――――



ワイワイ ガヤガヤ



提督「お昼だわーい」スタスタ


大井「何にしようかしら…」スタスタ


鳳翔「あら提督、大井さんも。いらっしゃいませ」


提督「おー鳳翔。手伝ってんのか」


鳳翔「はい。間宮さんから頼まれまして」


鳳翔「それでお二人とも、何にします?」


大井「鳳翔さんがいるならお昼は決まりね」


提督「ああ」


提督・大井「「和風定食で」」


鳳翔「ふふっ。承りました」




――――――

―――――

――――




提督「どっか空いてねーかな…」キョロキョロ


大井「お昼時だから見つけるのは難しいわよ」キョロキョロ


鹿島「提督さーん!大井さーん!ここ空いてますよー!」フリフリ


提督「おお!サンキュー鹿島!」スタスタ


大井「あの子は相変わらず騒がしいわね…」スタスタ



提督「いやーありがとな鹿島」ゴトッ


大井「ありがとね」ゴトッ


鹿島「いえいえ」


提督「お、コロ助もいたのか」


Colorado「その名前で呼ばないでって言ってるでしょ!」ビシッ


提督「えーいいじゃん」


Colorado「ダメよ!全ッ然女の子らしくないじゃない!」


提督「じゃあなんだ。コロ子とでも呼べばいいのか。言いづれぇな」


Colorado「普通にColoradoでいいわよ!」


鹿島「ま、まぁまぁコロラドさん。提督さんも悪気があって呼んでるわけじゃ…」


Colorado「いいえ!絶対この人は嫌がらせで読んでるわ!ね、オオイ!?」


大井「そこで私に振るんですか。…まあ、ほぼ悪ふざけだと思いますけど」


Colorado「ほら!」


鹿島「えぇ…て、提督さん本人はどうなんですか?」


提督「間違いではない」モグモグ


鹿島「えぇ……」




――――――

―――――

――――


提督「ふいー食った食った。さっさと残りの仕事終わらせるかー」スタスタ


大井「そうね。そういえばそろそろ演習に行ってた第一艦隊が帰投するわよ」スタスタ


提督「もうそんな時間か。迎えに行こう」



――――――



朝霜「艦隊帰投したぜー!…お?」


提督「よう、お疲れみんな」


香取「提督。わざわざご迎えありがとうございます」ペコリ


提督「いつもしてることだろ」


清霜「ただいまー!」


提督「おかえり清霜」


大井「演習結果はどうでした?」


潮「S勝利が3回、B勝利が1回、D敗北が1回ですね」


提督「ありゃ、Dは確かにあり得たけど…Bになるやつなんていたか?」


大鷹「いえ、お相手は特に問題はなかったのですが…」


飛鷹「この子たち(朝霜と清霜)が突っ込んで行ったのよ…」グッタリ


朝霜・清霜「「えへへー」」


提督「…お前ら後で反省文。それと罰として報告書はお前らが書け」


朝霜・清霜「「えー!」」


提督「えー、じゃねえよ。不用意に突っ込むなっていつも言ってんだろ」


朝霜「でも勝ったんだからいいじゃんか!」


清霜「そうだよ!私達頑張ったんだから!」


提督「じゃあ聞くが、お前らあれが実戦だったらどうするんだ?」


朝霜「え?」


提督「実際に相手が深海棲艦だったとして、仲間を振り切って敵陣に突っ込むのかって聞いてんだよ」


清霜「それは…」


提督「どうなんだよ?」


朝霜・清霜「「……」」


提督「黙りじゃわからねぇぞ」


大井「提督、もういいでしょ」


提督「…チッ。わかったよ」


提督「…各艦補給して休んでくれ。午後は休暇にしとくから」


皆「「「了解」」」


朝霜「…了解」

清霜「…了解」



――――――



提督「……はぁ」スタスタ


大井「…柄にもないわね」スタスタ


提督「……まぁな」


大井「……まあ、言い方は直した方がいいわね」


提督「……うん」



――――――



提督「…………」カリカリ


大井「…………」カリカリ


コンコン


提督「うーい」

大井「どうぞ」


朝霜「失礼します…」ガチャ

清霜「失礼します…」


提督「ん…書いてきたか」


清霜「うん…」スッ

朝霜「おう…」スッ


提督「うんうん…よし、問題なし」


清霜「それじゃ私たちは行くね…」


提督「あー…お前らちょっと待て」


朝霜・清霜「「…?」」


提督「あー…そのー…」チラッ


大井「…ハァ。2人とも、少しソファで待ってなさい」ガタッ


朝霜・清霜「「……?」」



――――――



大井「はい」コトッ


清霜「これは…?」


大井「…ちょっと」グイ


提督「ぐぇっ」


大井「アンタの口から言いなさい」


提督「…言われなくても」


提督「あー…2人とも…」


提督「その…さっきは悪かったな。大声で怒鳴ったりして」


提督「これは謝罪の気持ちとして、食べてくれ」


朝霜「…提督」


提督「ん?」


朝霜「アタイ達さ…あの後自分なりに考えてたんだ。何で演習なのにあんなに提督が怒ったのかって」


提督「…うん」


清霜「私たちね、提督がいつも「突っ込むな」って言ってるのは、海域の攻略が遅れちゃうからだと思ったの」


提督「…うん」


朝霜「でさ…さっき潮に聞いたんだ。何で提督はいつもあんなこと言ってるんだって」


朝霜「そしたら…」


――――――


潮『…あの人は、戦果なんてどうでもいいんですよ。皆が無事に帰ってくる、それだけを大切にしてるんです』


潮『だから大破したらすぐに帰ってくるし、大型作戦も早くに難易度を下げるんですよ』


朝霜・清霜『『……』』


潮『皆が大好きだから無茶な行動や、己を顧みない自己犠牲が大嫌い、だからあんなに怒ったんですよ』


――――――


朝霜「って。その時思ったんだ。ああ、提督はこんなにもアタイ達のこと考えてくれてるんだって」


清霜「それなのに私たちときたら、後先考えずに突っ込んで…皆にも心配かけて…」


朝霜「アタイ達、間違ってたよ。心から反省してる!悪かった!」ペコリ


清霜「本当にごめんなさい!」ペコリ


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