2020-09-22 01:22:46 更新

概要

とある新設基地の日常その2です。


前書き

今回は実験施設の過去編から始まります。
五月雨を拐かした間宮の目的とは?そして裏で糸を引く集積地棲姫の思惑は?
諸々の秘密が暴かれる予定(仮)の第一章その2。
ごゆるりと楽しんでいってください。


在りし日の五月雨


五月雨『さぁ、妹達よ!鬼ごっこをしましょう!』バーン


レ級 『やだよ。五月雨姉、強すぎるから。』エェ


ヲ級 『ヲー。』


五月雨『なんなら、3対1でも良いんですよ?』ムフン


蓮華 『言ったな?お姉ちゃんとはいえ、手加減しないぞ?』ニヤッ


五月雨『かかってきなさい!若人達よ!』ババーン


蓮華 『行くぞ!レ級!』ダッ


レ級 『おうよ!』ダッ


ヲ級 『ヲヲー!』トテトテ


レ蓮華『電磁ネットをくらえ!』バサッ


五月雨『ちょっ!それ、反則!』ワタワタ


ソリャー! ウニャァァァァ!


レ級 『へへっ。捕まっちまったなぁ・・・五月雨姉。』ニィ


五月雨『屈しない、私は絶対に屈しないかりゃにゃあ!』ジタジタ


蓮華 『ヲ級よ。スイッチを入れる名誉を譲ろう。』つスイッチ


ヲ級 『ヲっ。』ポチッ


五月雨『ギニャァァァァァァ!!』ビリビリ


ヲ級 『ヲヲ~。』キラキラ


レ級 『悪は滅びた。』フッ



今も昔も変わらない。


五月雨『ケホッ』プスプス


南方戦『何やってるのよ、アンタ達。』


蓮華 『鬼ごっこだ、母上。』フンス


レ級 『俺達、五月雨姉を捕まえたんだぜ!どうだ、スゲぇだろ!』ドヤッ


ヲ級 『ヲヲっ!』ドヤァ


集積姫『へぇ、やるじゃん。』ナデナデ


レ級 『ふっふっふ~。』ムフン


ヲ級 『ヲ~♪』


南方戦『で、アンタは大丈夫なの?』


五月雨『姉妹に倒され逝けるなら本望。我が生涯に一片の悔い無し・・・。』ガクッ


蓮華 『逝ったようだ。墓でも建てるか。』フム


南方戦『花も供えてやりなさい。』


集積姫『そろそろおやつの時間だねぇ。さぁ、部屋に戻ろうか。』


ハーイ! ヲー!


五月雨『』スクッ


南方戦『あら。生きてた。』


五月雨『ワーイ♪』タタタッ


蓮華 『まるで子供だな。』マッタク


南方戦『事実、子供でしょうが。アンタも行ってきなさい。』


蓮華 『うむ。』トテトテ



ヲ級とレ級の母


集積姫『いやぁ、子供は無邪気で良いねぇ。』ケタケタ


南方戦『アンタの娘はそうでしょうね。蓮華は何というか・・・。』


集積姫『達観してる?』


南方戦『そうね。たまに婆かと思うわよ。』ハァ


集積姫『辛辣だねぇ。』ケタケタ


南方戦『・・・ありがとね。』


集積姫『どうした?らしくないぜ、私に感謝するなんてさぁ。』


南方戦『良いじゃない。ふたりきりの時くらいは・・・。』


南方戦『あの娘達の前で、こんな話できないわよ。』


集積姫『・・・』


南方戦『ワタシに気を遣ってくれたんでしょ?わざわざ体外受精なんてしちゃって。』


集積姫『別に、そんなんじゃないよ。ただデータが欲しかっただけ。南方ちゃんは関係ない。』


南方戦『それでも嬉しかったのよ。自分の愛する人が別の誰かと関係を持つなんて、考えただけで気分が悪いもの。』


南方戦『だから言わせて。ありがとう、集積。』ニコリ


集積姫『まぁ、そういうことにしておくよ。』フフッ


レ級 『母ちゃ~ん!早くおやつにしようぜ~!』オーイ


ヲ級 『ヲー!!』ピョンピョン


集積姫『こらぁ。私のことは"お姉ちゃん"と呼びなさいって言ったでしょ。』


レ級 『なんでだよ。母ちゃんは母ちゃんだろ~。』


集積姫『なんでもよ。』


南方戦『集積、そこまで気を遣わなくていいのよ?』


集積姫『いいの。これは私のけじめだからさ。』


南方戦『そう。なら、もう何も言わないわ。』


集積姫『そうしてもらえると助かるよ。』


カアチャン ハヤクー ダカラオネエチャントヨビナサイ!



幸せの御饅頭


レ級 『今日のおやつはなんだろな~♪』ルンルン


ヲ級 『ヲっ♪ヲ~♪』ピョンコ ピョンコ


五月雨『きっとお父さんのお手製ですよ~♪』フンフン


蓮華 『おやつひとつで、まったく・・・付き合ってられん。』ハァ


黒霧 『おかえり。しっかり遊んできたかい?』ニコニコ


五月雨『はい!それはもう・・・』


蓮華 『』シュバッ


黒霧 『おっと。』ダキッ


蓮華 『今日はお姉ちゃんと鬼ごっこをして勝利したのだ。』ムフン


黒霧 『そうか。それは凄いね。』ナデナデ


蓮華 『ふふん♪』モットホメロ


レ級 『ズルいぞ、蓮華!俺も褒めろよ、父ちゃん!』ダッ


ヲ級 『ヲヲ!』タッ


黒霧 『うん。レ級もヲ級も凄いよ。よくやったね。』フフッ


レ級 『えへへ~♪』ギュッ


ヲ級 『ヲ~♪』スリスリ


五月雨『みんな甘えん坊ですねぇ。』ヤレヤレ


黒霧 『五月雨は来ないの?』


五月雨『私達は仲良し姉妹ですよ?行くに決まってるじゃないですか!』トウッ


ムギュッ ワプッ クルシイゾ オネエチャン ヲヲー


南方戦『好かれまくってるわね。ウチの旦那様は・・・。』


集積姫『南方ちゃんは行かなくていいのかなぁ?』ニヤニヤ


南方戦『・・・行ってくる。///』


集積姫『いってらっしゃ~い。』ヒラヒラ


ワタシモマゼナサイ! キャ~


集積姫『・・・とは言ったものの、私だけ除け者なのは寂しいのよねぇ。』フム


集積姫『よぉし。私も行っちゃうよぉ!』バッ


チョッ コレイジョウハ! ウリャー! ギャァァァァ! アハハハハ



そんな幸せが私も欲しい。


蓮華 『Zzz』スピー


レ級 『Zzz』グガー


ヲ級 『Zzz』スヤァ


五月雨『もう、お姉ちゃんは美味しくないですよ・・・?』ニヘラ


南方戦『この娘はどんな夢を見てるのかしら・・・。』ウレシソウネ タベラレテルノニ


集積姫『深海が艦娘を喰い尽くしてる夢とかじゃないの?』ニタァ


南方戦『そんな訳ないでしょ。五月雨は人類と深海の架け橋になる娘なんだから。』


集積姫『それは人間が勝手に思ってることでしょ。』


南方戦『・・・そうかも知れないわね。』


集積姫『あらぁ。南方ちゃんもこっち派だなんて、意外ね。』ニィ


南方戦『私だって、彼以外に心を許すつもりはないもの。』


南方戦『人間の中にも彼のような人がいることはわかってる。でも、それが少数派なのは火を見るより明らか・・・。』


集積姫『和睦が成っても、この娘達が安心して暮らせる保障はない、と。』ナルホドネ


南方戦『そういうアンタはどうなのよ?』


集積姫『私?まぁ、私も大体同じかな。』


南方戦『そうでしょうね。』フッ


集積姫『でもまぁ、敢えて付け加えるならぁ。・・・気にくわないのよねぇ。』


集積姫『私の娘が道具みたいに扱われるのはさぁ・・・。』オォォ


南方戦『落ち着きなさいよ。殺気出てるわよ。』


集積姫『おっと、ついうっかり。』ケタケタ


南方戦『意外ね。アンタもちゃんと母親してるじゃないの。』ウフフ


集積姫『失礼な。私にだって情ってものはあるんだからぁ。』ムッ


南方戦『そうね。でも、心配ないわ。この娘達には、あの人がついてる。』


集積姫『時雨ちゃんは優しいからねぇ。』ケタケタ


集積姫『・・・本当に。』ニタァ



目覚めの一撃


五月雨『朝ですよぉ!!』バサァッ


南方戦『ちょっと、布団を捲らないでちょうだい。』サムイジャナイ


レ級 『Zzz』グォー


五月雨『もう!こんなに良い朝なのに寝てるなんて勿体ないですよ!』プンプン


ヲ級 『ヲヲっ!』


南方戦『良い朝は二度寝するに限るのよ。おやすみ。』モゾモゾ


五月雨『・・・そういうことなら、仕方ないですね。』ムムゥ


五月雨『あれをやりますよ。ヲーちゃん。』キラン


ヲ級 『ヲっ!』ビシッ


五月雨『行きますよぉ!五月雨&ヲーちゃん・ボンバー!!』シュワッチ


ヲ級 『ヲヲっ!』ピョンッ


ドシーン! グハァッ! ヒザオトシッ! ウゴァッ!


南方戦『容赦ないわね・・・アンタ達・・・。』ウゴォォ


レ級 『なんで、俺まで・・・。』ピクピク


五月雨『さぁ、起きてください!それとも・・・もう一発、いっときますか?』ニヤァ


ヲ級 『ヲヲ?』ドヤァ


南方戦『わかったわよ。はい、起きました。』


レ級 『ちょっと、タンマ・・・。』プルプル


南方戦『急所に入ったのね・・・。』カワイソウニ


南方戦『アンタの仕業?』チラッ


五月雨『いえ、私は南ちゃんの担当ですので。』チガイマスヨ?


南方戦『ということは・・・。』チラリ


ヲ級 『ヲっ。』ムフン


南方戦『やるわね。ヲーちゃん。』ナデナデ


ヲ級 『ヲ~♪』


レ級 『まずは俺をいたわれよ・・・。』マダイテェ



運命のその日。


五月雨『ヲーちゃん。いぇーい!』ハイタッチ!


ヲ級 『ヲー!』ジャンプ!


トドイテナイデスヨー! ヲヲヲヲ!!


集積姫『朝から元気だねぇ。』


南方戦『居たのね、集積。珍しいじゃない。アンタがまだ部屋に居るなんて。』


集積姫『私だって、四六時中研究室に籠もってる訳じゃないわよ。』ケタケタ


レ級 『母ちゃん、俺をいたわれ・・・。』ヨロヨロ


集積姫『南方ちゃんに任せるわぁ。回れ右しなさい。それから私はお姉ちゃんよ。』


レ級 『なんだよケチくせぇなぁ。お姉ちゃんなら、それらしい振る舞いしろよなぁ。』ポスッ


南方戦『でも、ちゃんと言うことは聞くのね。』ヨシヨシ


集積姫『素直な娘は好きよぉ。』ニィ


レ級 『素直になったらもっと好きだぜ。"姉ちゃん"。』


集積姫『よろしい。じゃ、後は任せるわぁ。』ヒラヒラ


南方戦『任されました~。』イッテラ


アッ ソウダ


集積姫『今日は部屋から出ないでね。』ニィ


南方戦『は?なんでよ。』


集積姫『なんでもよ。』ジャアネー


ヲッ!ヲッ! ソンナチョウシデハトドキマセンヨ!


ヲ級 『ヲヲ!!』ミギストレート!


五月雨『グホォァ!』ガクッ


ヲ級 『ヲっ。』タッチ!


五月雨『なかなか、やりますね・・・。』プルプル



初めて地震のアラートが鳴った時はウイルスに感染したのかと思った。


ビー!ビー!


五月雨『何事ですか?』


ヲ級 『ヲ?』


南方戦『これは、襲撃の警報かしら。』ハジメテキイタワ


レ級 『母ちゃんが部屋に居ろって言ってたのはこれが理由か。避難訓練でもするのか?』ユッタリ


南方戦『それなら事前連絡があるわよ。これは本当の襲撃ね。』


レ級 『マジかよ。ヤベぇじゃねぇか!・・・いや、そうでもないか。』


南方戦『ワタシ達はね。でも五月雨は・・・。』


五月雨『私ですか?』キョトン


レ級 『そっか、五月雨姉は見た目が艦娘だから・・・。』


ヲ級 『ヲー。』ニギッ


五月雨『私は大丈夫ですよ。なんたって、私も家族の一員なんですから!』ムフン


南方戦『そう思わない連中もいるわよ?』ドウスルノ?


五月雨『ん~。なんとかします!』バーン


レ級 『おうよ!俺達もついてるぜ!』


ヲ級 『ヲヲ!』フンス


南方戦『そうね。ワタシも手伝ってあげるわ。』フフッ


レ級 『流石は南姉!頼りになるぜ!』ニシシ


南方戦『まったく、仕込みをするなら事前に伝えてもらいたいものね。集積には振り回されてばっかりよ。』ハァ


ヲ級 『ヲー。』クイッ クイッ


五月雨『なんですか?ヲーちゃん。』・・・アレ?


五月雨『蓮華ちゃんがいません。』


レ級 『ホントだ。蓮華がいねぇ!』


南方戦『え?・・・嘘でしょ。あの娘、まさか外に!』



覚悟を決めた者に言葉は要らない。


南方戦『蓮華!』ダッ


五月雨『待ってください!』バッ


南方戦『そこを退きなさい!五月雨!』


五月雨『退きません!』


南方戦『早く助けにっ!』


五月雨『レーちゃんとヲーちゃんはどうするんですか!』


南方戦『・・・は?』


五月雨『南ちゃんが出て行ったら、誰がふたりを護るんですか。』


南方戦『それは五月雨、アンタがっ!』


五月雨『私には無理です。』


南方戦『お姉ちゃんでしょ!だったらそれくらいっ!』


五月雨『無理なものは無理です!』


南方戦『アンタねぇ・・・。』ギリッ


五月雨『私は、逃げることしか取り柄のない、駄目な娘です。』


五月雨『私ひとりで逃げるだけなら、どんなに大勢の人達に囲まれたって逃げ切ってやりますよ。』


五月雨『でも、ひとつの場所に留まって私ではない誰かを護るなんてことは、私にはできません。』


五月雨『それができるのは、南ちゃんだけなんです・・・。』


南方戦『だったら、蓮華はどうするのよ。見捨てろって言うの?』


南方戦『いくらアンタでも、赦さないわよ?』オォォ


五月雨『私が行きます。』グッ


南方戦『はぁ?それこそ無理に決まってるじゃない。莫迦なこと言わないで。』


五月雨『ここに居ても、私にできることはありませんから。』クルッ


南方戦『ちょっ!待ちなさい!』バッ


レ級 『』ガシッ


南方戦『なんのつもりよ、レ級!』グイッ


レ級 『駄目だ!五月雨姉の覚悟を無駄にはさせねぇ!!』ヒシッ


ヲ級 『ヲヲっ!』ガシッ


南方戦『ヲーちゃんまでっ!くっ!放しなさい!』ググッ


五月雨『』タッタッ・・・


レ級 『ウゥ』グスッ


ヲ級 『ヲー』ヒグッ


南方戦『さみだれぇぇぇぇ!!』


・・・


南方戦「これが、ワタシ達が見たアンタの最後の姿よ。」



一筋の違和感


五月雨「そうだったんですね・・・。」ナデナデ


ヲ級 「Zzz」ウミュゥ


南方戦「それにしても、よく無事だったわね。アンタ。」


レ級 「流石は五月雨姉だぜ。逃げ足だけはピカイチだからな。」ウンウン


五月雨「レーちゃん、莫迦にしてませんか?」ニコォ


レ級 「お、俺なりの褒め言葉だよ。」タジッ


五月雨「そうですか。ありがとうございます。」ニコニコ


レ級 (五月雨姉も、あんな顔ができるのかよ・・・。)ウラヤマシイゼ


五月雨「というか、全然、全く無事じゃなかったんですけどね。」


五月雨「聞く限りでは、轟沈寸前の状態だったみたいですから・・・。」


レ級 「五月雨姉が、轟沈寸前?」


五月雨「はい。結局クロさんに助けてもらったと聞いてます。」


南方戦「おかしいわね・・・。」


レ級 「だよな。」ウーン


五月雨「何がですか?」


南方戦「回避の天才であるアンタが、轟沈寸前まで被弾するはずがないわ。」


五月雨「買い被り過ぎじゃないですか?」イヤイヤ


レ級 「んなことねぇよ。父ちゃんが指導する訓練でも、被弾したことなかったんだぜ?」


レ級 「そんな五月雨姉が実戦で被弾なんかするかよ。」ムフン


五月雨「実戦より厳しいのは昔からなんですね・・・。」


南方戦(集積のヤツ・・・。五月雨に何かしたわね。全部ひとりで抱え込んで、少しはワタシも頼りなさいよ!)ギリッ



笑顔の裏側


???「あら、思ったより元気そうですね。五月雨ちゃん。」ウフフ


五月雨「・・・間宮、さん?」


間宮 「はい。よく眠れましたか?」ニコォ


レ級 「誰だよ。テメぇ・・・。」ギロッ


間宮 「私は時雨さんの婚約者・・・いえ、妻です。」ニコリ


南方戦「はぁ?」ビキッ


レ級 「下手な嘘吐いてんじゃねぇよ。父ちゃんの嫁は南姉だぞ。」オォォ


集積姫「嘘じゃないんだなぁ、これが。」


南方戦「どういうことよ、集積。」


集積姫「それは、五月雨ちゃんに訊いた方が良いんじゃないかなぁ。」チラリ


五月雨「・・・」


南方戦「どうなの、五月雨。」ジッ


五月雨「クロさんが間宮さんと結婚したかどうかはわかりません。ですが、婚約関係にあることは事実です。」


レ級 「嘘だ!父ちゃんがそんなことするはずねぇ!」


間宮 「本当のことですよ。」ウフフ


南方戦「で、何が目的なわけ?」


間宮 「あら。ショックじゃないんですか?大事な人に裏切られたというのに・・・。」ニタァ


南方戦「婚約なら一方的にも結べるでしょう?あの人は軍属なんだから、上官からのお願いは拒否できないもの。」ハッ


間宮 「・・・つまらないですね。もっと怒ってくれたら面白かったのに。」ハァ


南方戦「これでも充分怒ってるわよ。あの人に何する気よ。」オォォ


間宮 「時雨さんには、消えてもらいます。」


レ級 「なんだと?」ギラッ


間宮 「邪魔なんですよね。せっかく海軍を手中に収め、人類を滅ぼす目処が立ったというのに・・・。」


間宮 「時雨さんがいると、全部ひっくり返されるかも知れませんから。」ハァ


五月雨「間宮さん。貴女、元・人間ですよね?」


間宮 「そうですよ?」ウフフ


五月雨「だったら、どうして人間を滅ぼそうだなんてっ!」キッ


間宮 「人間が人間を怨んではいけませんか?」


五月雨「その理由を訊いてるんです!」


間宮 「貴女に話す義理はありませんよ。では、私はこれで。」クルリ


ヲ級 「行かせないの!」ダッ


集積姫「おっと。」ガシッ


ヲ級 「放すの~!」ジタジタ


集積姫「因子の恩恵かぁ。"すり抜け"とは、また厄介な能力を持ったねぇ。」ポイッ


ヲ級 「ワプッ」ボスッ


集積姫「ヲーちゃんのこと、頼んだよ。南方ちゃん。」


南方戦「ええ。わかったわ。」ギュッ


レ級 「待てよ!母ちゃん!」


集積姫「出てきたら!命の保証はないからね。」ギロッ


レ級 「」ヒッ


集積姫「あと、私はお姉ちゃんよ。」スッ


レ級 「なんだよ・・・。それが娘に向ける瞳かよぉ。」グスッ


ヲ級 「ウゥ」ヒグッ


南方戦「大丈夫。大丈夫よ。家族の絆を信じなさい。」ギュッ


五月雨(死んだりしないですよね?ねぇ、クロさん・・・。)



テールランプが綺麗で~♪


最上 「何、あれ・・・。」エェ


三隈 「いったい何隻いますの・・・?」マッカデスワ


黒霧 「ざっと、1000隻ってところかな。」


最上 「うはっ。それを3人で相手するの~?」キツイナァ


三隈 「肩ならしには丁度良いですわ。日向にも言われましたの。思いっきり暴れてこい、と。」ニィ


最上 「みっちゃんにはついていけないよ。」ハァ


黒霧 「最上と三隈で500隻ずつ頼む。」


三隈 「了解ですの。」ムフン


最上 「りょうか~い。って、クロさんは?」


黒霧 「黒幕に会ってくるよ。」


最上 「なるほど。でも、ひとり当たり500隻かぁ。弾薬足りるかな?」


三隈 「足りなくともやるしかありませんの。覚悟を決めますの!」


最上 「うへぇ~。」


黒霧 「最上。島の中央付近、背の低い木が生えているところに一発撃ち込んでくれ。」


最上 「大和砲でいい?」ガション


三隈 「そんな名前でしたの?」ダイジョウブデスノ? イロイロト・・・


黒霧 「ああ。それが開戦の合図だ。」


ドゴォーン・・・ グラグラ


レ級 「なんだぁ?地震か?」


南方戦「そんなわけないでしょ。砲撃よ。」


ヲ級 「お父さんが来たの・・・。」ヲー


ガキンッ


五月雨「・・・ん?」


五月雨「檻が、壊れた・・・。」ナンテイリョク・・・ モガミサンデスネ



大脱出!なんてつまらない抜け方なんだ!


南方戦「丁度良かったじゃない。行ってきなさいよ。」


五月雨「そうですね。早くクロさんに知らせないと!」ダッ


ヲ級 「ヲーちゃんも!」タッ


南方戦「駄目よ。」ガシッ


ヲ級 「ヲーちゃんも行くの~!!」グググ


南方戦「お姉ちゃんに任せておきなさい。」グイッ


ヲ級 「アゥ」ポスッ


五月雨「あの~。」


南方戦「どうしたのよ。早く行きなさいよ。」


五月雨「そうしたいのは山々なんですけど、道が・・・。」アハハ


南方戦「あぁ・・・。」


ヲ級 「」キラキラ


南方戦「わかったわよ。」ハァ


南方戦「ヲーちゃん。道案内してあげて。」


ヲ級 「はいなの!」タッ


ミチアンナイダケヨー ワカッテルノー!


レ級 「良いのかよ。ヲーちゃんを行かせて。」


南方戦「仕方ないでしょ?五月雨が道を憶えてないんだから。」


レ級 「ヲーちゃんに何かあったらどうすんだ。」


南方戦「アンタの能力でどうとでもなるでしょ?」


レ級 「俺任せかよ。別に、いいけどさぁ。妹の為だし・・・。」


レ級 「でも痛ぇんだよなぁ、あれ。頼むから怪我しないでくれよ、ヲーちゃん。」



何も起きない=何か起こる予兆


タッタッ・・・


ヲ級 「この先を曲がって広間を抜けると出口なの。」ヒソヒソ


五月雨「そうですか。ありがとうございます、ヲーちゃん。」ナデナデ


ヲ級 「えへへ♪」ニコニコ


五月雨(カワイイ。)ホワァ


五月雨「さぁ、これ以上は危ないですから、南さんのところに戻ってくださいね。」ホワホワ


ヲ級 「・・・うん。五月雨お姉ちゃんも気をつけてなの。」ニパッ


フリフリ・・・


五月雨「さて、行きますかっ!」ムフー


・・・


ヲ級 「」トテトテ


南方戦「おかえりなさい、ヲーちゃん。」


ヲ級 「うん・・・ただいまなの。」ニコッ


南方戦「ちゃんと約束を守れて、偉いわ。」ナデナデ


ヲ級 「えへへ。」ニコニコ


レ級 「まっ、何事もなくて良かったぜ。」フゥ


南方戦「"身代わり"にならずに済んだものね。」


レ級 「まったくだぜ。」



恋は盲目。なら愛は?


黒霧 「」スタッ


集積姫「いらっしゃ~い。」ニタニタ


間宮 「時雨さん!」


黒霧 「・・・」


集積姫「流石は暗殺者だねぇ。あの軍勢を無傷で突破するなんてさぁ。」ケタケタ


黒霧 「間宮を放せ、集積。」オォォ


集積姫「おぉ、怖。でも、良いよ。解放してあげる。」パッ


間宮 「時雨さん!」タッ


黒霧 「間宮。」ダキッ


集積姫「元々、時雨ちゃんを誘き出すことが目的だったからねぇ。」ニタァ


間宮 「」ニィ


グサッ


・・・


ソローリ チラッ


五月雨(なんとまぁ、無駄に広い部屋ですね~。って・・・え?)


黒霧 「間宮・・・?」ガクッ


間宮 「まんまと騙されてくれましたね、時雨さん。」ウフフ


間宮 「偽りの愛だとも気づかないで・・・哀れな人。」


五月雨(そんな、間に合わなかった・・・。)ペタン


間宮 「貴方との婚約の御蔭で、上手く事を進めることができました。ありがとうございます。」ニコリ


間宮 「後は貴方がいなくなってくれたら、計画は完遂したも同然ですね。」ニタァ


間宮 「さようなら、偽りの愛しい人・・・。」スラッ


五月雨(身体がっ!動いてっ!)クッ


五月雨(クロさんっ!!)



傀儡の涙


黒霧 「本当に、そうかな。」


間宮 「・・・はい?」ピタ


黒霧 「僕達の始まりは、確かに偽りだった。君の愛は、創られた感情だった。」グッ


間宮 「ええ、そうですよ?私は貴方を愛してなどいませんでした。」


黒霧 「そう、愛していなかった。だけど、今は違う・・・。」


間宮 「勝手なことを・・・。」チッ


黒霧 「気づいてたかな?君の瞳は、出会った頃と今とで全く違う・・・。」


間宮 「瞳が、なんだって言うんですか?」ジロッ


黒霧 「目は口程にものを言う、とはよく言うけれど・・・本当にそうだよ。」


黒霧 「どんなに演技の達者な人でも、瞳までは偽れない。」


黒霧 「初めて君に会った時、僕は君が人形なんじゃないかって思ったよ。」


間宮 「・・・」


黒霧 「君の瞳はいつも平坦だった・・・。」


黒霧 「綺麗なだけの笑顔。そこに、感情はなかった。」


黒霧 「だけど、変わったんだよ。」


黒霧 「君の笑顔は、輝くようになっていた。」


黒霧 「君の瞳には、ちゃんと心が籠もっていた。」


黒霧 「あの日を境に・・・。」


間宮 「!!」


黒霧 「君の愛は、本物だよ・・・間宮。」


間宮 「な、何を、勝手に・・・。」フルフル


黒霧 「君の瞳から流れるそれは、なんだい?」フッ


間宮 「嘘・・・私、泣いて・・・。」ツー


五月雨(間宮さん・・・。)


集積姫「あ~あ。演技のつもりが本気になっちゃったかぁ。」ハァ


集積姫「使えない人形。」ボソッ


黒霧 「君の愛は本物だよ。」


間宮 「時雨さん・・・私!」グスッ


間宮 「嫌!・・・身体が、勝手に!」スラッ


五月雨「駄目です!間宮さん!」


ザシュッ・・・


五月雨「・・・え?」


集積姫「」ニタァ


間宮 「アッ」フラッ


黒霧 「」ダキッ


間宮 「ごめんなさい。時雨さん・・・。」ゴフッ


黒霧 「謝るのは僕の方だよ。」ギュッ


間宮 「あなたの最後は、私の腕の中でと決めていたのに・・・。反対になってしまいました。」フフ


黒霧 「ああ。」


間宮 「短い間でしたけれど、あなたと過ごした日々は幸せでした。」サァァ


黒霧 「僕もだよ。」


間宮 「愛しています。時雨さん。」ニコリ


サァァァァ・・・


五月雨「間宮さんが、黒い霧に・・・。」


集積姫「暗刀・墨炎。」


集積姫「"原初の霧"の崩壊と斬撃を組み合わせた剣技。死体も遺さないなんて、一流の暗殺者は違うねぇ。」ケタケタ


黒霧 「いや、一流の暗殺者は仕事を果たした証を遺すものだよ。僕のやり方は、三流以下さ。」


集積姫「へぇ。で、自分を愛する者を手にかけた気分はどう?」ニタニタ


黒霧 「・・・」


五月雨「クロさん・・・。」


黒霧 「すまない、五月雨。僕は嘘を吐いてしまった。全員で帰ると三隈に誓ったのに・・・。」


五月雨「気にしないでください。一番辛いのは、クロさんじゃないですか。」


五月雨「本当に辛い時は、泣いても良いんですよ?」ホラッ


黒霧 「ありがとう。だけど、まだこの仮面を外す訳にはいかないかな。」


集積姫「流石は"道化"だよ。台本通りに踊ってくれるねぇ。」ニタァ



腐敗した海軍(実在のものとは、以下略)


黒霧 「全部、君の計画通りか?」


集積姫「そうだねぇ。実験施設の襲撃に始まり、今に至るまでぜ~んぶ・・・。」ニィ


集積姫「苦労したよ。舞台の設営も脚本もひとりでやらないといけなかったからねぇ。」ケタケタ


集積姫「それもこれも全て、腐ったこの世界を変えるため・・・。」


五月雨「世界を、変えるため?」


集積姫「そう。腐りきった海軍を滅ぼし、時雨ちゃん達家族が幸せに暮らせる世界を創る。」


集積姫「それが、私の書いた舞台の結末・・・。」


五月雨「なら、どうして・・・。どうして間宮さんが犠牲にならなくちゃいけなかったんですか!」


五月雨「間宮さんだって、家族の一員じゃないですか!!」


集積姫「母は、ふたりも要らないでしょ?」ニタァ


五月雨「クロさんなら嫁のふたりや三人くらい余裕です!」クワッ


黒霧 「無茶を言わないでくれ・・・。」


集積姫「アハハッ!面白いことを言うねぇ、五月雨ちゃん。」ケタケタ


集積姫「でもまぁ、間宮ちゃんは駄目よ。」


五月雨「どうしてですか。」


集積姫「間宮ちゃんはねぇ・・・。」ニィ


黒霧 「男を騙しては弄ぶ、悪女だからさ。」


五月雨「・・・はい?」


集積姫「なんだ。時雨ちゃんも知ってたんだぁ。」ニタニタ


五月雨「あの・・・理解が追いついてないんですけど。」


集積姫「つまりはぁ、間宮ちゃんも腐敗の一部だったってわけ。」ニィ


集積姫「まぁ、時雨ちゃんの所為で本当の愛に目覚めちゃったみたいだけどねぇ。」ケタケタ


                             ピエロ  ジョーカー

道化と道化


集積姫「ねぇ、時雨ちゃん。あなた、全部気づいてたんじゃないの?」ニィ


五月雨「・・・え?」


集積姫「私が五月雨ちゃんの記憶を奪ったこと、間宮ちゃんが私の傀儡だったこと、そしてこの舞台の結末も・・・。」


五月雨「クロさん・・・?」


黒霧 「ああ。気づいていたよ。」


集積姫「やっぱり。」


集積姫「いずれは斬ることになるって知りながら、間宮ちゃんと共に時間を過ごしてた訳だぁ。」アハハッ!


五月雨「・・・さい。」フルフル


集積姫「ん~?」ニタニタ


五月雨「もう、やめてください!」


五月雨「意地が悪いですよ、姫ちゃん!これ以上、クロさんを苦しませないでください!!」


集積姫「アハハッ!何を言ってるの?五月雨ちゃん。」


集積姫「舞台上の運命に翻弄されるのが"道化"よ。そんな彼らの仕事は笑われること・・・。」


集積姫「存分に笑ってあげて何が悪いのかなぁ。」ニタァ


五月雨「っ!あなたという女はっ!!」バッ


黒霧 「そこまでだ。」ガシッ


五月雨「クロさん、止めないでください!」グッ


黒霧 「丸腰の君が、集積に敵うとでも?」


五月雨「それでも!一発、殴らないと気が済みません!」クワッ


黒霧 「いいから、抑えて。後は僕に任せてよ。」スラッ


五月雨「」クッ


黒霧 「運命に惑わされるのが"ピエロ"なら、運命を覆す"ジョーカー"になるまでさ。」チャキッ



普通のトランプは56枚だよね?ウチのやつ、57枚あるんだけど・・・。


集積姫「私とやるつもりぃ、時雨ちゃん?」ウフフ


黒霧 「ああ。」


集積姫「アハハッ!面白いじゃない、その傷でどこまでやれるかしらぁ。」ギラッ


黒霧 「痛みには慣れている。致命傷ごときで動きが鈍る程、柔な鍛え方はしていないよ。」オォォ


五月雨「待ってくださいよ・・・。何ですか、この茶番は・・・。」フルフル


集積姫「何を言ってるのぉ、五月雨ちゃん。これは真剣なころ・・・」


五月雨「違います!これは結末の決まった、ただの茶番です!」


集積姫「・・・」


五月雨「姫ちゃん、あなたは言いました。世界を変えると・・・。クロさん達家族が、幸せに暮らせる世界を創ると!」


集積姫「そうね。確かに言ったわ。」


五月雨「だったら、姫ちゃんがクロさんに砲を向ける理由がありません。」


集積姫「余計な事を言っちゃったわ。」チッ


五月雨「姫ちゃん、あなたは言いました。母はふたりも要らないと・・・。」


五月雨「南ちゃんという母が居る以上、姫ちゃんはその世界に必要ない。そういうことですよね?」


集積姫「聡いのね、五月雨ちゃん。誤算だったわ、貴女がこんなに賢い娘だったなんて・・・。」ハァ


集積姫「時雨ちゃん、後は任せるわぁ。」


黒霧 「ああ、任された。」スッ


五月雨「ダメです!クロさんっ!!」


黒霧 「居合抜刀・夜の帳!」ザンッ


集積姫(幸せになりなよ・・・南方ちゃん。)フッ


バタッ


五月雨「・・・クロさん。なんてことをっ!」クッ


黒霧 「五月雨、トランプは全部で何枚ある?」スッ カチンッ


五月雨「話を逸らすつもりですかっ!」


黒霧 「いいから。答えて。」


五月雨「・・・56枚です。」


黒霧 「その内、ジョーカーは?」


五月雨「2枚ですけど、それが何か?」


黒霧 「"ジョーカー"には運命を覆す力がある。」


黒霧 「その運命が人の生死に関わることだったとして、生き延びた方と生き延びさせた方・・・。」


黒霧 「どっちが"ジョーカー"になるんだろうね。」


五月雨「両方、じゃないですか?」


黒霧 「そう、"ジョーカー"は・・・2人いる。」フフッ


五月雨「・・・まさかっ!」バッ


集積姫「ウゥ」


黒霧 「さぁ、南の所へ行こうか。」


五月雨「はい!」



弾が無いなら打ち返せばいい。


ポンッ パララッ チュドドドドーン・・・


最上 「この迫撃砲の殲滅弾ってエグいね。1発で10隻くらい撃沈してるよ。」ウワー


最上 「流石のボクもドン引きだね・・・。」


三隈 「もがみん!もっと数を減らせませんの!こっちは回避でいっぱいいっぱいですの!」


最上 「みっちゃんは避ける必要ないんじゃなかったっけ?」ボーン


三隈 「急に軌道が変わるとビックリするんですの!!」クワッ


最上 「要するにビビってる訳ね。小心者。」


三隈 「」イラッ


三隈 「もがみん、パスですの。」クルッ


ヒューン


最上 「ほいさー。」つ大盾


ブゥン シュバッ チュドーン


三隈 「流石に反応しますわね。」チッ


最上 「そりゃあ、みっちゃんの力場に巻き込まれた砲弾は速度落ちるからさ。」ヨユウ ヨユウ


最上 「っていうか、しばらくこれで温存しない?」タマガツキソウ


三隈 「そうですわね。三隈の残弾も少し心許ないですの。」



巻き込まれた方は堪ったもんじゃない。


龍驤 「なぁ。あれに交ざるんか?ウチら・・・。」エェ


日向ミニ「当然だ。その為の援軍だからな。」フン


龍驤 「援軍も何も、ふたりしかおらんやないか。」


日向ミニ「だからこうして待っているのだ。」


龍驤 「待つだけなら、基地でもよかったやん。」


日向ミニ「何を言っている。それでは艤装のチェックができんだろう!」クワッ


龍驤 「日向、戦う気ないやろ・・・。」ジトッ


日向ミニ「工作艦だからな。」ムフン


龍驤 「えばるところと違うで。」ハァ


日向ミニ「私は工作艦であることに誇りを持っている。」フフン


・・・ソウカ


龍驤 「・・・なぁ。あの戦艦、こっち見とらんか?」


日向ミニ「」シュバッ


龍驤 「逃げた!?」


龍驤 「って、戦艦もこっち来たぁ!!」


ヒヤァァァァ!! ドーン! ウッテキタァァァァ!!



三年目の浮気くらい大目に見ろよ♪


五月雨「南ちゃん!」バッ


南方戦「あら、おかえりなさい。」カクメイヨ


ヲ級 「おかえりなの!」カクメイガエシナノ!


レ級 「結構、早かったな。」ナンダト!


五月雨「何、やってるんですか・・・?」


南方戦「見たらわかるでしょ?大富豪よ。」ヤルワネ


ヲ級 「五月雨お姉ちゃんもするの~♪」


五月雨「寛いでますねぇ。外ではドンパチやってるのに・・・。」エェ


黒霧 「うちは大体いつもこんな感じだよ。」フフッ


レ級 「父ちゃん!ってどうしたんだよ!その傷!」ダイジョウブカヨ


ヲ級 「・・・痛い?」ウルウル


五月雨「そういえば刺されてましたね。大丈夫ですか?」ワスレテマシタ


黒霧 「平気だよ。痛みには慣れてるからね。」


五月雨「そういう問題でしょうか・・・?」


南方戦「ケジメはつけてきたのかしら?」ジッ


黒霧 「勿論。君こそ、覚悟はできているのかな?」フッ


南方戦「覚悟するのはアンタの方よ。待たされた3年分きっちり払ってもらうから・・・身体で。」ニタァ


黒霧 「・・・五月雨、レ級とヲ級を連れて外に行っててくれ。」


五月雨「了解です。さぁ、行きますよ!我が妹達よ!」レッツゴーデス


ヲ級 「お父さんと一緒が良いの~。」ブー


レ級 「父ちゃんは今から南姉と大人の時間だ。子供の俺達は外で遊んでようぜ。」イクゾ


ヲ級 「はいなの・・・。」ムー


黒霧 「五月雨、これを。」スッ


五月雨「ペンダントですか?綺麗ですね。」チャラッ


黒霧 「その中に五月雨の新しい艤装が入ってる。存分に暴れておいで。」ニコリ


五月雨「・・・クロさんの笑った顔、久し振りに見た気がします。」フフッ


黒霧 「そうかな?」


五月雨「そうですよ。五月雨、行ってまいります!」ビシッ


レ級 「出撃だぜ!」ビシッ


ヲ級 「なの!」ビシッ


カチコミジャー!! ダー! ヲヲー!


黒霧 「懐かしい光景だ。あの頃を思い出すよ。」


南方戦「そうね。でも、ワタシ達はこれから色々忘れるのよ。」フフッ


黒霧 「僕が怪我してることは忘れないでね。」アハハ・・・



車酔いする人も、自分が運転する車には酔わないよね。


イヤァァァァ!!


龍驤 「いつまで追ってくるつもりや、あの戦艦!」シュバァァ


日向ミニ「なんとかしろ、龍驤!貴様それでも艦娘か!」クワッ


龍驤 「それを言うなら日向は深海棲艦やろ!?話つけて来てぇな!!」


日向ミニ「無理だ!」


龍驤 「なんでや!」


日向ミニ「深海の言葉がわからんのだ!」クワッ


龍驤 「はぁ!?」


ドーン!


龍驤 「あ、ヤバっ・・・。」


???「でぇやぁぁぁ!」ガキンッ


バシャーン


???「ふぅ、間一髪!」キラン


龍驤 「パオラぁ~!」キラキラ


パオラ「待たせたわね、龍驤。」ニコッ


日向ミニ「やっと来たか。まったく、もっと早く来れんのか。」フン


パオラ「無茶言わないでよ。パラオからここまで何キロあると思ってるの?」


日向ミニ「全力を出せばいいだろうが。」


パオラ「いや、あんまり本気出しちゃうと・・・。」チラッ


飛龍 「ウプッ」


蒼龍 「」チーン


大鳳 「オエッ」


パオラ「援軍にならない可能性が・・・。」アハハ


龍驤 「」ウワー


日向ミニ「鍛え方がなっとらん!」クワッ



子供達よ、てめぇの体重を考えろ。


ダー! ・・・アッ


レ級 「母ちゃん、発見!」


ヲ級 「気絶してるの!」


集積姫「」


ヲ級 「起きるの~。」ペシペシ


集積姫「ウゥ」


五月雨「まだ起きそうにないですね。峰打ちだったみたいですけど、本気で斬り殺しにいってましたから。」チョンチョン


ヲ級 「」ムー


レ級 「・・・!」ピコーン


レ級 「ヲーちゃん。ここはアレの出番なんじゃねぇか?」ニヤァ


ヲ級 「アレなの?・・・!」ピコーン


ヲ級 「理解したの。」ニィ


五月雨「悪い顔もカワイイなぁ・・・。」ホンワカ


レ級 「行け!ヲーちゃん!嘗てこの俺を悶えさせた伝説の一撃、それを母ちゃんの土手っ腹にぃ!」ウォォ


ヲ級 「膝落としなの!!」ピョンッ


ズムゥッ! カハァッ!


集積姫「」チーン


レ級 「・・・あれ?」


ヲ級 「起きないの。」ヲ?


五月雨「目覚めの一撃が強力になりすぎて、眠りの一撃に・・・。」タラー


五月雨「ヲーちゃん。可愛い顔して恐ろしい娘っ!」



魔族の特急便


パオラ「せいっ。」バシュッ


トスッ バシャン


日向ミニ「流石だな、パオラ。戦艦を一撃で仕留めるとは。」フッ


龍驤 「戦艦の射程やで?なんで弓が届くんや・・・。」エェ


パオラ「あたしは魔力の矢を飛ばしてるからね。地球の裏側にも届くわよ?」ムフン


飛龍 「なんで提督やってるのよ、あんた・・・。」ヨロヨロ


パオラ「飛龍、復活したのね。」ダイジョウブ?


飛龍 「万全ではないけどね。もう、パオラ便は懲り懲りよ。」ハァ


パオラ「仕方ないでしょ?速達だったんだから。」


大鳳 「だとしても運び方くらい考えてください。」


大鳳 「どうして、ハンググライダーなんですか!」


パオラ「いや、風の抵抗を考えるとそれが一番かなって・・・。」アハハ


大鳳 「素人があんな猛スピードの中で姿勢制御できるはずないでしょ!」


大鳳 「蒼龍さんなんてずっと回転してたんですよ!ドリルかと思いましたよ!」


パオラ「・・・ごめんなさい。」シュン


大鳳 「反省してください!」プンプン


パオラ「はい・・・。」


日向ミニ「そろそろ戦場に向かいたいのだが?」オイ


飛龍 「待ってよ。今行っても足手まといにしかならないから。」アオイカオ


蒼龍 「」プカー


飛龍 「蒼龍もまだ起きてないし・・・。」


日向ミニ「天誅!」セイケンヅキ!


ズドムッ! オハァッ!


蒼龍 「」プルプル


日向ミニ「起きたぞ。」フン


龍驤 「起こしたの間違いやろ。」ウワァ


飛龍 「大丈夫?蒼龍。」サスサス


蒼龍 「もう、赤ちゃん産めないかも・・・。」ウゥ


飛龍 「大丈夫みたいね。」


トイウカ ケンゾウグミニコドモハツクレナイヨ ソンナァ



豚もおだてりゃ木に登る。


五月雨「姫ちゃんに目覚める気配がなかったから、外に出てみたものの・・・。」


五月雨「なんですか、これは。」エェ


レ級 「見渡す限りの紅い瞳だな。」イルミネーションミテェダ


ヲ級 「重巡級と戦艦級ばっかりなの。」ヲー


レ級 「他のはサメに喰われちまったからなぁ。空母級はそもそもいねぇし。」


ヲ級 「ヲーちゃんがいるの!」ムフン


レ級 「そうだな。俺もいるしな!」ニヒッ


五月雨「この中に突っ込むのかぁ。」ハァ


レ級 「五月雨姉なら余裕だろ?」


五月雨「昔の私なら、そうだったかも知れませんね。」


ヲ級 「今は違うの?」


五月雨「どうやら記憶と一緒に回避技術も失ってしまったようでして・・・。」アハハ


五月雨「クロさんに鍛え直してもらってはいますが、6日間しか訓練できてませんからね。」


レ級 「6日もやれば充分だろ。」


ヲ級 「五月雨お姉ちゃんなら大丈夫なの!」


五月雨「そうですか?」


レ級 「おう!」


ヲ級 「一騎当千なの~!」キャイキャイ


五月雨「そこまで言われては、仕方がないですね。」フフ


五月雨「よぉし。お姉ちゃん、頑張っちゃいますよぉ!」フンス



死神と呼ばれる者


五月雨「まずは艤装の確認ですよね~。」ギソウテンカイ!


オォォォォ・・・


五月雨「こ、これは!」オォ


レ級 「鎌だな。」デケェ


ヲ級 「鎌なの。」オオキイノ


五月雨「大鎌だ~!しかも軽い!」ウォー


レ級 「軽い?どう見たって重そうだぜ、それ。」


五月雨「前の大鎌に比べてですよ!若干ですが、軽くなってます。」ムフー


ヲ級 「この玉はなんなの?」ヲ?


五月雨「なんでしょうね・・・この鎌の付け根にあるやつ。」


レ級 「試しに意識を集中してみたらどうだ?父ちゃんの造る艤装は思念操作できるものが多いだろ?」


五月雨「そうですね。やってみましょう!」


五月雨「コォォォォ・・・」ムムム


ブゥン ポンッ


五月雨「何か出ましたね。」オォ


ヲ級 「透明な玉なの。」ヲー


レ級 「触ってみるか・・・。」ソッ


ブァン オオッ!


レ級 「なんだこれ!身体が浮いてる!?」フワフワ


五月雨「なるほど。反重力の力場を撃ち出すものだったんですね。」フム


レ級 「おお~。スゲぇな、これ!」フワフワ


ヲ級 「ヲーちゃんもやる~!」キャイキャイ


レ級 「待て待て、じゅんばっ。」フッ


レ級 「ヘブチッ!」ベチン


五月雨「持続時間は短いみたいですね。」


ヲ級 「やっぱりいいの。」


レ級 「なんで、俺ばっかり・・・。」クソゥ


五月雨「浮かせて自由を奪い、その隙に斬る。そんなところでしょうか。」


五月雨「使い方次第で色々と応用できそうですね。なんだか楽しくなってきました。」フフッ♪


五月雨「折りたたみ収納もできるみたいですし、動き回ること前提で造ってますね。」


五月雨「なら、言いつけ通り!存分に暴れて魅せようじゃあないですか!」ムフン


ウリャー!! ナ ナンダコイツ! グワー! アハハハハ!!


レ級 「あ~あ。スイッチ入っちまったなぁ。」ヤレヤレダゼ


ヲ級 「五月雨お姉ちゃんが一番お父さんに似てるの。」


レ級 「外見は艦娘なのになぁ。中身は誰よりも深海に染まってるからな、五月雨姉は・・・。」


ヲ級 「まるで死神なの。」


レ級 「・・・だな。」



車が三つで轟です!


ギャー! ウワー!


三隈 「騒がしいですわね・・・。」


最上 「始めから砲撃音で騒がしいよ。」ボカーン


三隈 「そうじゃありませんの。敵陣の奥の方から断末魔があがってますの。」


最上 「上から確認してきたら?ボクの視点じゃ、奥まで見えないからさ。」


三隈 「そうですわね。いってきますの。」シュバッ


最上 「残弾、零か。後はこの大盾に頼るばかりだね。」テイッ


ブゥン シュバッ チュドドーン・・・


最上 「不思議だなぁ。負ける気がしないや。」ニィ


・・・


三隈 「少し上昇し過ぎましたわね。戦艦の砲撃が届いてませんの。」


三隈 「しかし、こちらのレールガンは射程範囲内ですの。」バシュッ


三隈 「・・・始めからこうしておけば良かったですわね。」


アハハハハ!


三隈 「あれは・・・五月雨さん、ですの?」


五月雨「そいっ!あはは!そんな砲撃では私を捉えられませんよぉ!」ヒュンッ


五月雨「次はどなたですかぁ!」ニタァ


アハハハハ!


三隈 「・・・あんな娘でしたかしら?」


・・・


ブゥゥゥゥン


最上 「?・・・艦載機?」ナンデ?


蒼飛龍「全機、爆雷投下!」


ズドドーン! ギニャァァァァ!


大鳳 「私も行きますっ!」バシュウ


バババババッ! アダダダダ!


五月雨「殺す気ですかぁ!」ウガー


最上 「あっ。居たんだ、五月雨ちゃん。」


五月雨「居ましたよ!」モウ!


最上 「おかえりなさい。」ニコリ


五月雨「ただいまです!」ムスッ


キゲンワルイネ アタリマエデス!


パオラ「良かったの?五月雨ちゃんに集中砲火だなんて・・・。」


日向ミニ「私なりの生還祝いだ。何、あの程度で沈むようなやつではない。」


日向ミニ「私のお姉ちゃんだからな。」フッ


・・・


レ級 「五月雨姉、攻撃されてるな。」


ヲ級 「鬱陶しい蚊蜻蛉なの。」


レ級 「墜とすか?」ニィ


ヲ級 「なの。」ギラッ



空母級がいない理由。


飛龍 「さて、殆ど殲滅できたかしら。」フゥ


蒼龍 「だね~。数が多いのは大変だけど、狙いをつける必要がないのは楽だったね。」ニパッ


大鳳 「三隈さんと最上さんが御無事で何よりです。五月雨さんは・・・。」エット


五月雨「無事じゃないですけど何か?」ムスッ


大鳳 「」アハハ


最上 「ちゃんと帰ってこれたんだから良いじゃん。」フフッ


五月雨「良くないですよ!被弾なしで大破とか意味不明ですよ!」ボロッ


日向ミニ「喚くな。避けきれなかったお前が悪い。」


五月雨「黒幕が何を言いますか!お姉ちゃん、怒りますよ!」プンプン


日向ミニ「もう怒っているだろうが。」フッ


三隈 「・・・お姉ちゃん?」エ?


ブゥゥゥゥン


飛龍 「英雄達の帰還だ。」ソラミアゲ


蒼龍 「おかえり~!」ピョンコ ピョンコ


大鳳 (縦揺れ・・・。)ジー


シュンッ ズドドーン パラパラ・・・


蒼龍 「・・・え?」


大鳳 「そんな・・・!」


飛龍 「全機、撃墜!?」


龍驤 「たった2機で、嘘やろ!?」クッ


パオラ「あの娘達の仕業かしら・・・。」


レ級 「反応が遅ぇよ。」ニタァ


ヲ級 「これで静かになったの。」ニィ


五月雨「成長したんですね。お姉ちゃん、嬉しい!」ウルウル


日向ミニ「"深海の獅子"がおでましだ・・・。」



レ級とヲ級でレヲだから・・・。


ヲ級 「艦娘の艦載機は遅すぎなの。」


レ級 「あの程度の機動性じゃあ、俺達の艦載機は捉えられねぇぜ。」ニヒヒ


飛龍 「親玉の登場って訳ね。」スッ


蒼龍 「爆撃機、全部墜とされちゃったよぉ。」ウゥ


龍驤 「泣き言いいなや、ウチの娘らは健在やで。」ニッ


大鳳 「こちらの航空戦力は4隻です。まだ、なんとかなります。」キッ


最上 「ボクも迎撃衛星があるけど、参戦するべきかな?」


日向ミニ「やめておけ。AI制御では連携がとれん。邪魔になるだけだ。」


五月雨「んん~。」プルプル


五月雨「かっこいいですよ~!レーちゃん!ヲーちゃん!」バッ


三隈 「ちょっ!五月雨さん!?」


エーイ! ウガッ ヲヲ!


レ級 「痛ぇよ、五月雨姉。鼻打っちまったぞ!」ジンジン


ヲ級 「褒められたの~♪」スリスリ


五月雨「流石は自慢の妹達ですっ!」ギュー


キャイキャイ


三隈 「何が起こってますの・・・?」エェ


日向ミニ「見ての通りだ。」


三隈 「それがわからないから訊いてますの。」


黒霧 「姉妹の戯れだよ。」フフッ


日向ミニ「父上!」ヒシッ


三隈 「いつの間に・・・。」


ムッ オンナノニオイ・・・ ハハノカオリダヨ



羞恥心を捨てたわ!by naruko


レ級 「父ちゃん!」


蒼龍 「父ちゃん!?」


ヲ級 「お父さんなの!」パァッ


大鳳 「お父さん!?」


蒼龍 「そんな!・・・結婚済み、だなんてっ!」ガタガタ


大鳳 「戦う前から、負けていた・・・!?」ガクッ


パオラ「」アチャー


飛龍 「私、知~らないっと。」


レ級 「なんだ、随分早かったなぁ。3年分だろ?」


黒霧 「暗殺者の血筋は伊達じゃないよ?」フフッ


レ級 「狩られちまったんだな、南姉・・・。」


レ級 「ついでに母ちゃんも狩ってくれよ、父ちゃん。」


黒霧 「いきなりだね。」


レ級 「いやぁ、母ちゃんも絶対父ちゃんに惚れてると思うんだよなぁ。隠してるだけで・・・。」


レ級 「だからさ、身体から素直にしてやってくれよ。」ニィ


五月雨「生々しいですね。ヲーちゃんの情操教育に毒です。」ミミフサギ


ヲ級 「ヲ?」ミミフサガレ


日向ミニ「・・・」


レ級 「どうした、蓮華。黙っちまってよ。」


日向ミニ「貴様、いつから羞恥心を捨てたのだ。」


レ級 「はぁ?何言ってんだお前。」


日向ミニ「気安く"父ちゃん"、"母ちゃん"と・・・。ガキは卒業したのではなかったのか?」


レ級 「うるせぇな!ガキっぽいとか散々弄ってきたのはお前だろうが!」


ヲ級 「漫画で父ちゃん呼びする子が阿呆の子だったのがとどめだったの。」フフン


レ級 「なんで知ってんだよ!?」


五月雨「でも、私の前ではずっと父ちゃんだったじゃないですか。」


レ級 「油断してると素がでるんだよ。それに・・・。」


五月雨「それに?」


レ級 「家族の絆は、大事だろ?///」テレッ


五月雨「」ズキューン


五月雨「もう!可愛いですね!レーちゃんは!」ダキッ


レ級 「やめろよ、五月雨姉!」ワプッ


ヲ級 「ヲーちゃんも~!」トウッ


レ級 「し、仕方ねぇなぁ・・・もう。」ニヘラ


日向ミニ「」ニヤニヤ


レ級 「お前は来るな。」


日向ミニ「私がお前の言うことを聞いたことがあったか?」ニタァ


レ級 「だろうな!」クソガ!


ウリャー!! ギャァァァァ! オマンジュウナノー!


パオラ「微笑ましい光景ね。」ホンワカ


飛龍 「振り返っては駄目よ。」ニコニコ


蒼龍 「」ケツルイ


大鳳 「」ケツルイ


パオラ「わかってるわよ。」ウフフ


龍驤 「どっからツッコめばええんや・・・。」


三隈 「説明を求めますわ、クロさん。」


黒霧 「後でね。」フフフ


最上 「クロさん、肩貸して。眠い・・・。」フラフラ


黒霧 「ゆっくり、おやすみ。」オイデ


最上 「ありがと・・・。」Zzz


三隈 (・・・羨ましいですわ!)クッ



臭いでどっちが愉しんだかわかるらしいね。


集積姫「・・・んん。」パチクリ


南方戦「起きた?」ウフフ


集積姫「膝枕・・・。南方ちゃん、太った?」ヤワラカイ


南方戦「まだ、眠り足りないのかしら?」ピキッ


集積姫「冗談よ。でも、匂いくらい整えてきてほしかったわぁ。」


南方戦「あら、ごめんなさい。汗臭かったかしら。」クンクン


集積姫「甘い匂い・・・。お楽しみだったのねぇ。」


南方戦「ウッ///」カァ


集積姫「気をつけなさいよ?彼、臭いが薄いんだから、余計にわかるわよ。」


南方戦「そんなに?///」


集積姫「そりゃあもう・・・。何回?」ニタニタ


南方戦「お、憶えてない・・・。///」


集積姫「彼には勝てそうにないわね。」ケタケタ


南方戦「///」プシュー



下の〇を処理してみた。鬣を失ったライオンの気持ちがわかった。


南方戦「ワタシのことはいいの!問題はアンタよ、集積。」


集積姫「・・・」


南方戦「なんで、こんなことしたのよ・・・。」ジッ


集積姫「南方ちゃんを幸せにする為よ。」


南方戦「アンタを失って、ワタシが幸せになれると思う?」


集積姫「時雨ちゃんはあれで不器用だからさぁ。誰かひとりしか愛せないの。」


集積姫「彼の心を射止めたのは南方ちゃん、あんたよ。間宮ちゃんではないし、当然私でもない。」


南方戦「アンタ、やけにあの人のことに詳しいわね。」


集積姫「そりゃあねぇ。私だって時雨ちゃんのことを愛しているもの。」


南方戦「初耳ね。そんな素振りはなかったと思うけど?」


集積姫「その瞳は節穴かなぁ?」ニィ


南方戦「何よ?」ムゥ


集積姫「あのねぇ。肉体関係は持たなかったとは言え、好きでもない男の子供をふたりも産むと思う?」ハァ


南方戦「それもそうね。でも、彼の心を射止めたのがワタシだって、なんで言い切れるのよ?」


集積姫「時雨ちゃんはね。絶対に言わないのよ。"愛してる"って。」


集積姫「間宮ちゃんの最後の時でさえ、時雨ちゃんはその言葉を口にしなかった。勿論、私にもね。」


南方戦「そう・・・。」


集積姫「南方ちゃんはぁ?」ニタニタ


南方戦「・・・ある。///」プイッ


集積姫「証拠としては充分でしょう?」フッ


南方戦「でも、間宮とふたりきりの時に言ってるかも知れないじゃない。」


集積姫「ないわよ。」


南方戦「なんでアンタがそんなことまで知ってるのよ?」


集積姫「間宮ちゃんは私の傀儡だったのよ?盗聴してるに決まってるじゃないの。」シレッ


南方戦「まさか、アンタがずっとヘッドホンしてパソコンいじってたのって・・・。」


集積姫「そういうことよ。」フフン


南方戦「呆れた・・・。莫迦じゃないの?」


集積姫「南西諸島方面の遠征指揮してジャマイカに行き着く南方ちゃんよりはましよぉ。」


南方戦「言ってくれるじゃない。アンタがその気なら、こっちにも考えがあるわ。」ピキッ


集積姫「なぁに?」


南方戦「アンタ、今夜あの人に抱かれなさい。」


集積姫「はぁ!?///」


南方戦「拒否権は無いわよ。ワタシの持てる全てを以てなんとしても抱かせてやるんだから!」ビシッ


集積姫「ちょっ!な、南方ちゃん!?」


アンタァ!! チョットキナサイ! ハナシガアルワ! ナンポウセイセンキ!?


集積姫「行っちゃったわね・・・。どうしよう。そんなことされたら、もう抑えられないわよぉ。///」



引きこもりは身体に悪い。溜まるから・・・鬱憤が。


黒霧 「最上が寝てるから動けないんだけど・・・。」


最上 「Zzz」スヤァー


南方戦「あら、ごめんなさい。大声出しちゃったわ。」ウフフ


南方戦「じゃないわよ。何?早速、浮気?」ジトッ


黒霧 「懐かれてるだけだよ。」ニコニコ


龍驤 「クロさん、鬼級を前に笑顔で話しとるで・・・。」ヒソヒソ


飛龍 「化物ね。色んな意味で・・・。」ヒソヒソ


三隈 (なんですの、あの顔の距離は!?鼻がくっついてますの!!三隈もあ、あれくらい・・・。)モンモン


南方戦「蓮華、アンタから見てどう思う?」ギラッ


日向ミニ「落ち着け、母上。最上はシロだ。」


南方戦「そう。ならいいわ。で、話があるんだけど・・・。」ジッ


黒霧 「何かな?」


チョットミミカシナサイ・・・


黒霧 「・・・南はそれで良いの?」


南方戦「ワタシが言い出したことよ?良いに決まってるじゃない。」フンッ


南方戦「・・・でも、一番はワタシよ。そうでなきゃ、嫌よ?///」ジッ


黒霧 「わかっているさ。」スッ


ンッ


南方戦「流石に、恥ずかしい・・わね。///」テレテレ


レ級 「限りなくデレデレに近いツンデレだよなぁ、南姉って。」カアチャンモアレクライ・・・


五月雨「ヲーちゃんにはまだ早いですよ~。」メカクシ


ヲ級 「ヲヲ?」ナニモミエナイノ


日向ミニ「」ハッ


南方戦「アンタ、鼻で笑ったわね?」ジロッ


日向ミニ「母上よ、父上の嫁ならばもっと堂々としてくれ。」フン


五月雨「チキンな蓮華ちゃんがよく言えましたね。」ヘェ


日向ミニ「久方振りに姉妹喧嘩といくか?レ級、手伝え。」イラッ


レ級 「こういう時ばっかり俺に頼るよなぁ、お前。まぁ、やるけどさ。」ニヒッ


南方戦「ちょっと、ワタシを置いて盛り上がってんじゃないわよ。ワタシも交ぜなさい。」ニィ


五月雨「なんてアンバランスな組み分けでしょう・・・。こうなったら、クロさん!いえ、お父さん!私の味方にっ!」ゼヒッ


黒霧 「最上が起きたらね。」ニコリ


五月雨「そんなっ!!」ガーン


パオラ「なら、あたしが時雨の代理で加わるわよ。いいでしょ?」ニッ


日向ミニ「面白い。お前とは一度やり合ってみたかったのだ。」フフフ


レ級 「どっからでもかかって来な。」ギラリ


南方戦「暴れるのも久し振りね。」ニタァ


五月雨「私、逃げ回っててもいいですか?」


パオラ「任せなさい。あたし、これでも魔王の側近だから。」オォォ


イクワヨッ!! ウォォォォォァ!! スタコラー ニゲルナ サミダレネエ!


黒霧 「おいで、ヲ級。島まで避難しよう。」


ヲ級 「なの!」トテトテ



夢ならば どれほど 良かったでしょう♪


蒼龍 「」ブツブツ


大鳳 「」ドヨーン


飛龍 「どうするの?これ。あんまり関わりたくないんだけど・・・。」ウワァ


龍驤 「そうは言ってもやなぁ。パオラもおらんし、ウチらでフォローせな。」


飛龍 「パオラめぇ、こうなるとわかってて逃げたわねぇ。」グヌヌ


三隈 「なんの話をしてますの?」ヒョコッ


龍驤 「三隈か・・・。そういえば三隈もあっちサイドやったな。」


三隈 「あっちサイド、ですの?」


飛龍 「あれよ。」ユビサシ


キコン・・・ コモチ・・・


三隈 「なんですの、あれは・・・。」エェ


飛龍 「夢破れた女の成れの果てよ。」


龍驤 「三隈はショックやないんか?クロさんが既婚者やってわかったのに・・・。」


三隈 「動揺はありましたの。ですが、三隈は婚約者である間宮さんと勝負するつもりでした・・・か、ら。」ハッ


三隈 「間宮さんは、どこですの?」


龍驤 「あっ・・・。」


三隈 「クロさんに・・・。」クルッ


ヲ級 「Zzz」スヤー


最上 「Zzz」スピー


黒霧 「」ナデナデ


集積姫「///」テレテレ


三隈 (なんか増えてますの!?)


龍驤 「鬼の次は姫かいな。」エェ


飛龍 「付き合ってらんないわ。」ハァ



子供は何よりの証であるべき。


三隈 「クロさん、説明を求めますの。」ズイッ


集積姫「ちょっと、近いんじゃなぁい?」ジトッ


三隈 「しなだれかかっている貴女に言われたくありませんの。」ギロッ


集積姫「あらぁ、私は娘に寄り添っているだけよぉ?」ウフフ


三隈 「娘?」


集積姫「この娘よ。」チョンチョン


ヲ級 「Zzz」ウミュウ


三隈 「・・・父親は誰ですの?」


黒霧 「僕だよ。」フフッ


三隈 「」ピシャーン ガクッ


蒼龍 「イラッシャイ」


大鳳 「ナカマデスネ」


三隈 「エエ ヨロシクデスノ」


龍驤 「終に折れたか・・・。」


飛龍 「子供は絆の証だもん。目に見えてわかるものは、もうどうしようもないよ。」



その想いを抱く君は、本当に君か?


飛龍 「離脱した三隈の代わりに訊くけど、誰とどこまでできて、どうなってるの?」


龍驤 「1文で訊いて良い内容と違うで?」


飛龍 「これが一番早いでしょ。」フン


集積姫「話す側の身にもなりなさいよぉ。」ムゥ


蒼龍 「誰が本妻なんですか?」ウツロ


龍驤 (自分で訊くんか・・・。)


飛龍 (興味が上回ったのね・・・。)


集積姫「本妻も何も・・・ねぇ。」チラリ


黒霧 「僕が愛するのは南だけだよ。」


龍驤 「だったら、間宮はどないしたんや?」


黒霧 「・・・斬ったよ。」


三隈 「・・・え?」


龍驤 「なんやと?」キッ


飛龍 「子供をつくったのは間宮と婚約する前だよね。遊ぶだけ遊んで捨てたってこと?」ギロッ


集積姫「あらら。みんなを敵に回しちゃったわねぇ。」ニタニタ


黒霧 「遊びではないさ。まぁ、そこに真実の愛がなかったのは事実だけどね。」


黒霧 「間宮は僕を利用する為に近づいた。僕はそれを利用した。それだけだよ。」


三隈 「どういうことですの?あんなに仲睦まじい様子でしたのに・・・。」


龍驤 「全部、演技やったってことか?」


集積姫「違うわぁ。少なくとも間宮ちゃんは、本気で時雨ちゃんを愛していた。」


集積姫「始めは演技だったけれど、元帥の孫娘ではない"間宮"として自分を見つめてくれた時雨ちゃんに、本気になってしまった。」


黒霧 「僕は終始、自分を偽り続けた。間宮に捧げた愛は本物だよ。だけど、その愛を捧げた僕は偽りの僕だ。」


大鳳 「難しいですね・・・。」ムー


蒼龍 「全然、わかんない・・・。」


黒霧 「間宮を愛する人格を創り出したんだよ。所謂、多重人格ってやつだね。」


三隈 「そんなことが、意図的に可能ですの?」


黒霧 「黒霧に暗殺依頼が来るような者には敏感な者が多くてね。本物を創るくらいしないと看破されてしまうんだ。」


黒霧 「これも暗殺者としての技能のひとつだよ。」



間宮の思惑


最上 「Zzz」ンガッ


三隈 「それで、間宮さんを利用し利用されというのはどういうことですの?」


集積姫「その話には私も絡んでるのよねぇ。」


龍驤 「どういうことや?」


集積姫「間宮ちゃんはねぇ。私の傀儡だったのよ。」ニィ


飛龍 「はぁ?」ジロッ


集積姫「睨んじゃやぁよ。」ケタケタ


三隈 「どうして、間宮さんだったんですの?」


集積姫「そうねぇ。都合が良かったからかしら。」


集積姫「彼女、広い人脈を持ってたみたいだし、元帥の孫娘なんて肩書きもあったからねぇ。」


集積姫「腐った海軍上層部を一掃する仕込みには丁度良い人材だったわぁ。」ニタァ


龍驤 「腐敗した海軍の是正か。深海棲艦にしては殊勝な計画やないか。」ヘェ


集積姫「そんなんじゃないわよ。私はただ、この島を時雨ちゃんと南方ちゃんの楽園にしたかっただけ。」


集積姫「その為には、実験施設の存在を知っている上層部の連中が邪魔だったのよ。」


飛龍 「なるほど、それで間宮を利用したのね。」


龍驤 「それにしても、わざわざ腐敗したなんて表現するたぁ、悪意があるなぁ。」ニィ


集積姫「それは私じゃないわよぉ。間宮ちゃんの影響よ。」


龍驤 「間宮の?」ドウイウコトヤ


集積姫「私だって間宮ちゃんの全てを掌握してた訳じゃないのよ。」


集積姫「彼女もまた、この機会を利用してたの・・・。」


集積姫「海軍の壊滅は、間宮ちゃんが計画していた事なのよ。」



やっぱり話が進まねぇ!


三隈 「ちょっと整理してもよろしいですの?混乱してきましたわ。」ムム


集積姫「いいわよぉ。」ウフフ


三隈 「まず、それぞれの目的はなんですの?」


集積姫「この島を時雨ちゃんと南方ちゃんの楽園にすることよ。」


三隈 「間宮さんは海軍の壊滅でしたわね。」


龍驤 「じゃあ、クロさんはなんや?」


黒霧 「特に何も。」


飛龍 「はぁ?さっき間宮を利用してたって言ったじゃん。」


黒霧 「僕のやろうとしたことはただのついでだよ。元から考えていた事じゃない。」


三隈 「それで、何をしようとしてたんですの?」


黒霧 「それは・・・」


パオラ「元帥の代替わりよ。」


龍驤 「おぉ、帰ってきた。」


飛龍 「おかえり。元気そうね、鬼級と喧嘩してたくせに・・・。」バケモノメ


パオラ「魔王の懐刀をなめんじゃないわよ。」フフン


五月雨「いや~、いい汗かきました!」キラキラ


レ級 「ちょこまかと逃げ回りやがって・・・クソが。」ボロッ


日向ミニ「流れ弾が当たるように誘導しながら逃げていたからな。流石はお姉ちゃんだ。」フッ


南方戦「アンタも可笑しな発明を次から次へと・・・暇だったの?」


日向ミニ「試験運用の機会が中々なくてな。片っ端から試させてもらった。」ムフン


南方戦「楽しんでるのね・・・。」


日向ミニ「ああ、満足だ。」キラキラ


三隈 「あの、話の途中なのですけれど・・・。」


南方戦「後にしてちょうだい。まずは汗を流さないと。レ級に至っては被弾もしてるし。」


レ級 「俺だけ被弾してますよ。そ~ですよ。」ケッ


南方戦「ふて腐れるんじゃないわよ。ほら、時雨と一緒に入ってきなさい。」


レ級 「おう!いくぞ、父ちゃん!」ニカッ


黒霧 「ああ、行こうか。」ニコリ


ヲ級 「ヲーちゃんも~。」ポヤポヤ


五月雨「あっ、私も行きます!」ハイ!


日向ミニ「まぁ、そうなるな。」フフ


南方戦「チョロいわ。」ボソッ


集積姫「南方ちゃんが時雨ちゃんの名前呼ぶの、久し振りに聞いたわぁ。」ニタニタ


南方戦「アンタも入るのよ、集積。」ニィ


集積姫「南方ちゃんにやり返される日が来るとはね・・・。///」クッ


飛龍 「ねぇ、あのふたりなんとかしてよ。」ヒソヒソ


パオラ「まだ呆けてるの?」


蒼龍 「コドモ イッパイ」ウツロ


大鳳 「フフフフフ」ウツロ


龍驤 「・・・こわっ。」ヒキッ


パオラ「あ~。あたしも汗かいちゃったし、時雨と混浴してこようかしら~。」パタパタ


大蒼龍「!!」


大蒼龍「わたしも!!」フッカツ!


パオラ「チョロいわ。」フッ


南方戦「アンタ達も入ったら?話の続きはそこでしましょう。なんの話だったのかは知らないけれど・・・。」


三隈 「では、お言葉に甘えて・・・。タオルはありまして?」


南方戦「」ニタァ


三隈 (・・・覚悟を決めますのよ、三隈!///)フン



風呂に入ると何を考える?私は過去の失敗を思い返してモヤモヤしてる。


日向ミニ「良い湯だ。まるであの頃と変わらん。」フー


レ級 「お前、ホントに風呂が好きだよな。」


ヲ級 「きゅ~そく、せんこ~・・・。」ブクブク


五月雨「ダメですよ、ヲーちゃん。浸かるのは肩までにしてください。逆上せてしまいます。」コラ


黒霧 「ほら、隣においで。」ヨット


ヲ級 「なの~。」


南方戦「反対側はワタシね。」ソッ


レ級 「母ちゃんも早く来いよ~。」ニヤニヤ


集積姫「待って、心の準備が・・・///」


龍驤 「見られて恥ずかしい身体やないやろ?堂々としぃや。」ハッ


パオラ「時雨と風呂に入るのも久し振りね~。」チャプッ


飛龍 「あんた達、どういう関係なのよ・・・。」


蒼龍 (混浴しちゃってる・・・私!///)プシュー


大鳳 (私が一番小さいだなんて・・・。)ズーン


三隈 「もがみん!いい加減に起きますの!」


最上 「起きてる・・・起きてる。」ウツラウツラ


オキテマセンノ! Zzz・・・ モガミィィ!!



幸せならいいじゃない。


龍驤 「今更やけど、君らの家族構成どうなってんねん。」


黒霧 「父です。」


南方戦「母よ。」


日向ミニ「娘だ。」


レ級 「同じく。」


ヲ級 「同じくなの!」ムフン


五月雨「私はどうなんでしょう?」


南方戦「アンタも娘よ。」


五月雨「娘らしいです!」


集積姫「・・・」


南方戦「アンタはどうなの?」


集積姫「・・・母です。」


南方戦「よく言えました。」


集積姫「南方ちゃんに負けるのは、なんだか癪だわぁ。」ハァ


レ級 「やっと認めたな、母ちゃん。」ニッ


ヲ級 「んふふ。お母さん♪」ニパッ


集積姫「っ!///」ズキューン


集積姫「はぁ、良いものね。親子というものは・・・。」ギュッ


ヲ級 「ムフフー」ギュッ


レ級 「おい、誰か忘れてないか。」ソワソワ


集積姫「そうね。五月雨ちゃん、あんたも私の娘よ。」オイデ


五月雨「はい!」ダキッ


レ級 「俺わい!?」クワッ


集積姫「あんたもよ、おいで。」ウフフ


クソガ・・・ ギュッ ハイハイ


南方戦「あれが集積の一派よ。」


龍驤 「あんたの一派は?」


南方戦「ワタシの娘は蓮華だけよ。」ポン


日向ミニ「手を置くなら撫でろ、母上。」


ウリウリ ヘタクソ


龍驤 「で、父親はクロさんだけか?」


黒霧 「そうだよ。」


龍驤 「お盛んやな。」セイジュウメ


黒霧 「僕が一夜を共にしたのは南だけだよ。」ヤメナサイ


龍驤 「はぁ?なら、なんで娘沢山やねん。」


黒霧 「集積は体外受精で出産してるからね。」


五月雨「私は建造組です。」


集積姫「時雨ちゃんとはまだ関係を持ってないわぁ。」


南方戦「"まだ"ね。」ニヤニヤ


集積姫「"まだ"よ。」ニィ


南方戦「調子戻してきたわね。」チッ


集積姫「裸晒してるのよ?もう覚悟は決まったわぁ。」ハッ


龍驤 「なんやこの家族・・・。」


パオラ「龍驤がツッコミ放棄したわよ。」チョット


飛龍 「それだけ異常ってことでしょ。」ワタシニフラナイデ



ここから長くなるわよ?(長風呂は熱中症と脱水に注意しましょう)


龍驤 「それにしても、深海棲艦と深い仲になって大丈夫なんか?クロさん。」


黒霧 「元々そういう実験だったからね。因みに責任者は元帥だよ。」


龍驤 「そうか。なら大丈夫やな。」


パオラ「そんな訳ないでしょ。」


龍驤 「なんでや?元帥の命令でやったことなんやろ?」


パオラ「あの実験施設の存在は各提督にも知らされていたわ。鹵獲した深海棲艦の生態調査を行う施設だってね。」


パオラ「だけど、それは表向きの言い訳に過ぎない。本当の目的は、深海棲艦を懐柔し、同士討ちさせることなのよ。」


龍驤 「なんや、それ・・・。」


南方戦「ちょっと、ワタシが聞いた話と違うじゃない。」ドウイウコトヨ


集積姫「あいつらの話、鵜呑みにしてたのぉ?真性の莫迦ね、南方ちゃん。」


南方戦「言い返せない・・・。」クッ


黒霧 「この事実を知るのは大本営の高官だけさ。僕も知らされていなかったよ。」


龍驤 「当事者が知らんで、どう味方につける気やったんや?」


黒霧 「愛の力、だよ。」


龍驤 「ハァ?」(゚Д゚)


パオラ「事実よ、龍驤。時雨がある程度の関係を築いた段階で、施設を襲わせる。」


パオラ「襲撃してきた仲間を裏切り、時雨を救えば成功。仲間の輪に戻れば失敗。そういう実験よ。」


南方戦「あの襲撃、アンタの仕業じゃなかったのね。全部アンタが仕組んだ事だと思ってたわ。」


集積姫「残念ながら違うのよねぇ。それに今回の騒動を考えたのも私じゃないわよ。」


南方戦「なんですって?」


龍驤 「で、実験はどうなったんや?訊かんでも大体わかるけど・・・。」


パオラ「成功した訳でもないし、失敗した訳でもないのよね。なんて言ったらいいのかしら。」ウーン


黒霧 「実験不成立。」


パオラ「それね!流石は時雨よ。当事者なだけはあるわ。」


龍驤 「そもそもなんでパオラが説明しとんねん。普通、クロさんがするんと違うか?」


パオラ「知ってるんだからいいじゃない。あたしにも話させなさいよ。」


黒霧 「あの時、集積も南も施設の中に籠もっていた。外にいたのは僕と日向、そして五月雨の3人。」


黒霧 「集中砲火をあびて大破した五月雨と散歩中だった日向を拾って、砲弾の雨の中で踊り続ける僕と・・・」


黒霧 「部屋に籠もって外に出る気配のない南達。実験の続行不可を悟った研究者達はこれを大本営に報告した。」


パオラ「そして下された命が、押し寄せる深海棲艦を道連れにした"自爆"。」


パオラ「島の半分以上が消し飛び、海が燃えた・・・。」


龍驤 「そこでウチらが救援に駆けつけたって訳か。にしても、よう無事やったな。」


南方戦「無事な訳ないでしょうが。全身火傷だったのよ?しばらく眠れなかったわ。」


レ級 「あの時はマジで死んだと思ったぜ・・・。」トオイメ


ヲ級 「南お姉ちゃんが庇ってくれてなかったら、ホントにそうなってたの・・・。」


黒霧 「南や集積、レ級、ヲ級は撃沈したはずの存在だ。そんな彼女達が生きていると大本営が知ったら・・・。」


龍驤 「報復を恐れて沈めに来る訳か。なるほどな、全然大丈夫やないな。」


パオラ「まっ、もう知られてるんだけどね。」シレッ


龍驤 「一大事やないか!」バシャッ


パオラ「平気よ。それで時雨が訓練基地の教官として再招集されたんだから。」


龍驤 「なんや、もう過去の話やったんか。なら、問題はこれからのことやな。」


黒霧 「そうだね。南達と再度接触したことは大本営も周知のこと。これからどんな手を打ってくるか、わからない。」


パオラ「実はそれも解決済みだったりして・・・。」ニィ


黒霧 「成功したの?」


パオラ「バッチリね。」フフン


龍驤 「なんの話や?」


パオラ「言ったでしょ?元帥の代替わりがあたしと時雨の目的だって。次期元帥が真宵に決まったのよ。」


ナンヤトォ!!


三隈 「真宵さんが元帥・・・。ということは、三隈は元帥の弟子・・・。いいですわね。」


最上 (またみっちゃんが拗らせてる。)ブクブク



今や魔族が主役になる時代。


龍驤 「正気か、君らぁ!?魔王が海軍元帥やとぉ!?アカン・・・お先真っ暗や。」アァ


パオラ「あんたねぇ。魔王をなんだと思ってるのよ。」


龍驤 「決まってるやろ。悪の大王や。」ハン


パオラ「それはつまり魔族が悪の手先だってことかしら?」オォォ


龍驤 「魔の者は"悪"やって昔っから決まっとんねん!」クワッ


パオラ「誰が決めたってのよ!そいつ、連れて来なさい!ぶっとばしてやるわ!!」ザバッ


龍驤 「そういうところや!力で解決しようとするから"悪"なんや!!」


パオラ「その方が後腐れなくて良いでしょうが!話し合いで無理矢理解決に落とし込むからややこしくなるのよ!」


ナンヤ!? ナニヨ!?


蒼龍 「ど、どうしよう・・・と、止めなきゃっ!」


飛龍 「やめときなさい。」ガシッ


大鳳 「ですが、やはり心配というのが正直なところですね・・・。」フム


黒霧 「大丈夫だよ。」


大鳳 「!!」ビクゥ


黒霧 「真宵は、人類に敗北を喫する程に乱れた魔族を統率し、魔界を立て直した英雄王だからね。」フフッ


大鳳 「ヒャイ・・・///」モジモジ


飛龍 「魔族の英雄王ねぇ。な~んか、変な感じよね~。」ダラ~


蒼龍 「飛龍、なんでそんなに無防備でいられるの?」ヒソヒソ


飛龍 「変に隠す方が恥ずかしいでしょ?堂々としてれば良いの。」


蒼龍 「無理だよぉ~。」ウゥ


パオラ「あんまり真宵を莫迦にすると赦さないわよ!」


龍驤 「あんな小っこいのに威厳も何もあるかいな!」


飛龍 「ブーメランね。」


蒼龍 「ブーメランだね。」


大鳳 「ブーメランですね。」


龍驤 「うるさいわっ!!」ナミダメ


龍驤 「クロさん、慰めて~。」


南日向「寄るな、痴女。」


龍驤 「誰が痴女や!」クワッ


五月雨「は~い、見ちゃダメですよ~。」メカクシ


集積姫「聞いても駄目よぉ。」ミミフサギ


ヲ級 「ヲー。」クライノ


レ級 「おかしいな。俺とヲーちゃんは年子なんだけどな・・・。」コノサハナンダ



道は分れるもの。一緒に過ごせる時間は奇跡、大事にしよう。


三隈 「それにしても、よく真宵さんが元帥になんてなれましたわね。」


黒霧 「偶然に機会が巡ってきただけだよ。」


集積姫「殆ど間宮ちゃんの御蔭よねぇ。」


三隈 「どういうことですの?」


集積姫「間宮ちゃんは元帥の孫娘という立場上、誰よりも近くで海軍の闇を目の当たりにしていた。」


集積姫「腐りきった海軍に嫌気が差した間宮ちゃんは、あることを決意するの・・・。」


最上 「海軍の壊滅・・・。」


三隈 「起きてましたのね、もがみん。」


最上 「起きてたよ。それで?間宮さんはどうしたの?」


黒霧 「黒い噂のある将校に近づき、不正の証拠を探ったんだよ。同時に何人も纏めて摘発したのさ。」


五月雨「それが"悪女"の真実ですか?やっぱり間宮さんは良い人じゃないですか。」


集積姫「そこで終わってたらねぇ。」


黒霧 「摘発された将校は皆、主要な鎮守府を任された高官だったからね。大した罰も無く、釈放されたのさ。」


集積姫「だから間宮ちゃんは、自分に貢がせる事で破滅させていったのよ。」


集積姫「法で裁けないなら、自分で裁いてやるってね。」ニィ


黒霧 「間宮はやり過ぎて、多くの恨みをかってしまった。暗殺計画が持ち上がったくらいだからね。」


黒霧 「そして、間宮の身を案じた父親が僕との見合いを設けたのさ。」


三隈 「つまりクロさんは、間宮さんの婚約者と言うよりはボディガードだった訳ですわね。」


集積姫「時雨ちゃんの名前を出せば、海軍の将校は黙らざるを得ないだろうしねぇ。」ニヒヒ


南方戦「で、アンタはそんな間宮を利用した訳でしょ?どこで出会ったのよ?」


集積姫「間宮ちゃんから会いに来たの。実験施設がまだ健在だった頃にねぇ。」


集積姫「そこで取引をして知ったのよ。数日後に施設が襲撃されるって・・・。」


南方戦「アンタは何を取引材料にしたわけ?」


集積姫「戦力よ。間宮ちゃんの目的は"海軍"の壊滅、そして人類の滅亡だったから・・・。」


三隈 「なんとも恐ろしい話ですわね。貴女達が間宮さんについていたら、本当に人類は滅んでいましたの。」


最上 「でもさ、なんで裏切ったの?操り人形みたいにしちゃってさ。」


集積姫「当然でしょ?間宮ちゃんのブラックリストには時雨ちゃんの名前も載ってたんだからぁ。」


集積姫「私は上層部の連中が消えればそれで充分。でも間宮ちゃんは違った。だから裏切ったの。」


三隈 「これは、コメントしづらいですの・・・。」


最上 「みっちゃんなら、同じ事をしたから?」


三隈 「///」クゥ


最上 「無言で紅くなるあたり、如何に本気かがわかるよね。」


・・・キッ ムゴンデニラムノヤメテ



取りあえず名前だけ出す。魔弾の〇と戦姫みたいに。


龍驤 「次期元帥候補が消えた理由はわかった。間宮を斬った理由もな。」


龍驤 「けどな、真宵が次期元帥の座に就けた理由がまだやで。君ら、いったい何をしたんや?」


パオラ「大したことはしてないわよ。ただ、間宮の訃報を元帥に知らせただけ。」


五月雨「」ウワァ


パオラ「父親が決めた婚約者に斬られたと知った元帥は激怒。親子喧嘩の果てに死闘となり、元帥は還らぬ人に・・・」


パオラ「元帥を斬った間宮の父は反逆罪で極刑。空席になった元帥の座には、元帥補佐の推薦で真宵が座る運びとなった。」


パオラ「そんな感じかしら。」


龍驤 「待ちぃな。なんで元帥補佐からの推薦が貰えるねん。」


黒霧 「元帥補佐の名前はなんだったかな?」


龍驤 「確か・・・。」


五月雨「近衛 東です。」


黒霧 「その通り。」


蒼龍 「え?東って、"懐刀"の?」


パオラ「そういうことよ。」ニィ


最上 「ボクの冗談も現実になったね。」


三隈 「海軍は魔族の手に堕ちましたの・・・。」



自由の風と根ざす草花。


パオラ「さて、一通りは話したかしら。」


黒霧 「そうだね。もう帰っても良いんだよ?パオラ。」ニコリ


パオラ「い・や・よ。」ニコリ


飛龍 「ねぇ、あのふたりの距離感はなんなの?」


龍驤 「ウチが知るかいな。訊くなら初期艦様やろ。」ジッ


大鳳 「私も知りませんよ。パルちゃんと時雨さんは私達より、遙かに古い仲なんですから。」ムゥ


蒼龍 「聖戦の時に出会ったって言ってたよね~。」


パオラ「そうよ。もう何年の付き合いになるかしら。」


黒霧 「数百年くらいかな。」


パオラ「もう家族以上の関係よねぇ。」ムギュッ


南方戦「どうしてワタシまで抱きしめられてるのかしら・・・。」ジャマナンダケド


三隈 「羨ましいですの・・・。」ボソッ


最上 「当たって砕け散りなよ。」グデー


三隈 「砕けるだけでは済みませんのね・・・。」


黒霧 「押しつけないでくれるかな。」


パオラ「あんたの嫁よりは小さいでしょうが。」ムニッ


南方戦「そういう問題じゃないわよ。」クルシイワ・・・


五月雨「珍しいですね。蓮華ちゃんがこういう場面で温和しいなんて・・・。」


日向ミニ「パオラは父上にとって特別だからな。私が口を挟む余地は無い。」フッ


五月雨「そこまで深い関係なんですね。お父さんとパオラさんは・・・。」ハェー


黒霧 「もう少し自重してくれると助かるんだけどな。」


パオラ「嫌よ。茜に頼まれたんだから、全力であんたの姉をやってやるわ。」フン


南方戦「ねぇ。いい加減に放してくれない?」ウットウシイワ



5時間くらい風呂に入ってたことがある。


パオラ「そんな姉からの頼みなんだけど・・・。」スリッ


黒霧 「何?」ハナレテ


パオラ「後ふたり、嫁にもらってくれないかしら?」ウフフ


黒霧 「異動してもらうことになるけど、良いの?」


パオラ「この話は無かったことにしてちょうだい。」サッ


大蒼龍「ちょっと!?」


南方戦「やっと離れたわね。」フゥ


黒霧 「あれで姉の代理というのは事実だからね・・・早く慣れてね。」フフッ


南方戦「相応の対価は支払ってもらうから、覚悟しなさいよ。」


黒霧 「仰せの通りに。」


三隈 (これは・・・異動の必要がない三隈には、チャンスがあるということですの!)ムフン


最上 「さっさとぶつかればいいのに・・・。」


集積姫「先にあがるわよぉ。子供達がもう限界よ。」


ヲ級 「ヲ~。」ポヤー


レ級 「俺は、まだ・・・やれる、ぜ。」クラクラ


日向ミニ「無理せずあがれ。いくら装甲が強固でも、脱水症状は防げんだろう。」


五月雨「蓮華ちゃんは余裕そうですね。」サスガ


日向ミニ「半身浴とこまめな水分補給は長風呂の常識だからな。」ムフン


集積姫「ほら、行くわよ。」


ハーイ


黒霧 「僕達もそろそろあがろうか。」


南方戦「そうね。・・・今夜、頼んだわよ。」


黒霧 「わかってるよ。」


最上 「ボクもあがるよ。」チャパッ


三隈 「あっ、待ちますの。三隈もあがりますの。」ワタワタ


飛龍 「じゃあ、私もあがろうかな。後始末はよろしくね、龍驤。」ザバッ


龍驤 「断る。なんであいつらの面倒みなあかんねん。」ハァ?


大鳳 「約束と違います!」


蒼龍 「そうだよ、パルちゃん!」ムー


パオラ「仕方ないじゃない!あたしには貴女達が必要なのよ!」


パルチャン・・・ ジーン


龍驤 「鍵閉めたろか・・・。」


飛龍 「名案ね。」



長女と末娘と次女s


五月雨「今夜は姉妹水入らずですよ~。」ニッコリ


レ級 「Zzz」グォー


ヲ級 「もう寝てるの・・・。」


日向ミニ「脱水を起こして、水を飲ませた後にそのまま寝かせたからな。」


五月雨「仲良し姉妹に言葉は不要です。みんなでくっついて寝ましょう。」ムフン


ヲ級 「ヲーちゃんは五月雨お姉ちゃんの隣がいいの!」ニパッ


五月雨「はい!一緒に寝ましょうね~。」デレデレ


日向ミニ「ならば私はレ級の隣だな。」ニヤァ


五月雨「あんまり酷いのはダメですよ?」


日向ミニ「安心しろ、お姉ちゃん。今回は何もしないさ。ただ隣で寝るだけだ。」フフ


五月雨「そうですか?それなら、良いですけど。」


ヲ級 (嘘なの。ちょうどレーちゃんの寝顔が撮れる位置にカメラが仕掛けてあるの。)チラッ


ヲ級 (後でからかって遊ぶつもりなの・・・。)


オヤスミナサーイ ナノー アア・・・



人を愛するのは苦手、愛されるのはもっと苦手。


集積姫「」スー ハー


黒霧 「君でも緊張するんだね。」フフッ


集積姫「私をなんだと思ってるのぉ?これでも中身は結構、乙女なのよ?」


黒霧 「知ってるよ。瞳を合わせようとしないし、無理に笑顔をつくってにやけ顔を誤魔化してるし・・・。」マダアルヨ


集積姫「も、もういいわ。///」プシュー


集積姫「私のことも、ちゃんと見てくれてたのね・・・。」フフ


黒霧 「君も、僕の大事な家族のひとりなんだから、当然だよ?」ニコリ


集積姫「ねぇ・・・お願いがあるの。」


黒霧 「なんでも言ってよ。」フフッ


集積姫「今だけでいい、私を見て・・・本当の、私を・・・。」ジッ


黒霧 「ああ・・・わかったよ。」スッ


ンッ ハァッ ンンッ・・・


南方戦「さて、集積を女に戻したとこで・・・なんの用かしら?」


三隈 「宣戦布告ですの。」


南方戦「そう・・・ワタシ達から、あの人を奪おうってわけ?」ギラッ


三隈 「違いますの。彼に愛される者の中に、三隈も加わるというだけですの。」フン


南方戦「あっそ。勝手にすれば?」


三隈 「随分と余裕ですのね・・・。」キッ


南方戦「そこまで歪んだ性格してないわよ。人を愛する気持ちは、誰に咎められるものでもないでしょ?」


南方戦「例えそうでないことがあったとしても、そうあるべきことに変わりはないわ。」


三隈 「そうですわね。」


南方戦「アンタの気持ちをどうこうする権利はワタシにはないの。」


南方戦「それであの人の気持ちが揺らぐようなら、アンタの魅力がワタシより上だったってだけの話よ。」


三隈 「でしたら、この三隈。もう遠慮はしませんの。全力でクロさんを堕としてみせますの!」フンス


南方戦「やれるものなら、やってみせなさい。あの人を堕とすのは簡単じゃないわよ。」ニタァ


フフフフフフ


大蒼龍「三隈さん、格好いい。」キラキラ


パオラ「この娘達にも、あのくらいの気概があればねぇ。」ハァ


飛龍 「無理に決まってるじゃない。」ハッ


龍驤 「部屋の中でするなや。うっさいなぁ。」モゾモゾ


最上 「」


龍驤 「この状況でよう眠れるな、最上。」


最上 「いや、耳を澄ますとさ。微かに聞こえるんだよね。隣の部屋の音が・・・。」


!! シュバッ シーン


最上 「やっと静かになった。」オヤスミ


タバカリマシタワネ!


南方戦「そもそも隣で事に及ばせる訳ないでしょ。」


パオラ「まぁ、風を少し調整すれば・・・」


アッ アァッ・・・


パオラ「聞こえないこともないけどね。」ドウヨ


南方戦「やめてちょうだい。」



上が変われば環境も変わる。最近、身を以て実感したこと。


???「閣下、着任おめでとうございます。」


真宵 「堅苦しい挨拶は無用だぞ、東。実質、我ら"懐刀"を動かしているのはお前だからな。」


近衛東「そうは言うが、立場上は元帥とその補佐だ。公の場では体裁を整える必要があるだろう?」


真宵 「まったく、本来であればお前がこの無駄に豪華な椅子に座るはずだったんだがな・・・。」ハァ


近衛東「真宵は俺達のリーダーだ。元帥の座はお前にこそ相応しい。」


近衛東「参謀の俺は側に控え、遊撃隊のパオラ、時雨は各基地へと散る。これ以上の布陣は無い。」


真宵 「紅蓮はどうした?」


近衛東「知らん。どこぞで暴れ回っているのではないか?」


真宵 「まぁ、いつものことだな。」


真宵 「しかし・・・軽く見て回ってはみたが、酷いものだな。」


近衛東「ああ。時雨の行動が遅い所為で、殺意を押し殺すのに苦労した。」


真宵 「潔癖のお前がよく耐えられたものだな。」


近衛東「自分を褒めてやりたいくらいだ。さぁ、元帥になったからには、この状況なんとかしてもらうぞ。」


真宵 「その方法を考えることが参謀の役割なのではないのか?」


近衛東「参謀の役目は負けない作戦を立案することだ。職場環境の改善は元帥の役目、しっかりやれ。」


真宵 「面倒臭いと言えないところが、また面倒臭いな。」



権力者に対する悪感情は嫉妬なのか?


真宵 「本営勤務の男はどれだけ居る?」


近衛東「海軍将校に艤装整備士、後は諸々の事務員だ。」


真宵 「問題行動が目立つのは?」


近衛東「圧倒的に海軍将校だ。艦娘を道具扱いしている嫌いがある。」


近衛東「一方で整備士と事務員は温和しいものだ。事務員の方は恐怖が勝っているのだろうが、整備士と艦娘の関係は良好だ。」


真宵 「自分が整備した艤装で戦う艦娘に対して、思うところがあるのだろうな。」


近衛東「関係が深い分、喧嘩になることも屡々だがな・・・。」


真宵 「繋がりができている証拠だ。関わることの少ない相手とは喧嘩になることもないからな。」


真宵 「となると、問題は将校共か・・・。」


近衛東「どうする?エリート思考の強い連中だ。一筋縄ではいかんだろう。」


真宵 「時雨を招集すれば、それで解決するがな。」


近衛東「今は時期が悪い。却下だ。」


近衛東「家族の絆を確かめ合っている頃だろう。そんな時に時雨を喚ぼうものなら、何をしでかすかわからん。」


真宵 「そこまで分別のない連中ではないが、不安要素は取り除くべきか・・・。」


真宵 「よし、ならば東よ。お前、適当な艦娘と結婚しろ。」


近衛東「なんだと?」


真宵 「ケッコンではないぞ、結婚だ。上司が艦娘を嫁にとれば、艦娘を物扱いなどできまい。」フハハ


近衛東「それならばお前も前提は同じだ、真宵。お前も結婚しろ。それが条件だ。」


真宵 「上司の命令に対して条件を提示する部下が居るか莫迦。だが、まぁよかろう。」


真宵 「明日の任務は、"嫁探し"だ。」ニィ



嫁探しができる胆力があるなら苦労しない。


真宵 「そんな訳で集まってもらった次第だ。理解したか?」


???「理解はしましたが、心が追いついていないですね・・・。」


近衛東「選考基準は我々の独断と偏見である。猶、建造組と改造組の差別は行っていない。」


近衛東「子を成せる成せないの差は、愛の前では小さなものだからだ。」


真宵 「奇弁だな・・・。」


近衛東「閣下、それは心の中に留めておいていただきたかった言葉です。」


真宵 「おっと、すまん。時雨を見ていると、どうにも羨ましく感じる瞬間があってな。」フハハ


近衛東「お気持ちは理解しますが、今は公務中です。発言には御注意ください。」


真宵 「公務中に嫁探しはどうかと思うがな。」


近衛東「それを言っては元も子もありません。」


近衛東「ともかく、これから閣下と1対1の面談をしてもらう。」


近衛東「そこでの会話如何で己の進退が決すると心せよ。以上だ。」



如何にも安価ができそうな流れ。だがそれをするだけの知識が無い。


コンコン


真宵 「入れ。」


???「失礼します。」ガチャ


真宵 「まずは自己紹介でもしてもらおうか。」


???「人に名のらせる時は、まず自分から名のるものではないかしら。」


真宵 「俺に意見するのか?」オォォ


???「・・・」


真宵 「久遠 真宵だ。」フッ


真宵 「お前は?」


???「・・・加賀です。」


真宵 「そうか、お前が加賀か・・・。」ジッ


加賀 「何かしら・・・。」


真宵 「俺が恐いか?」ニィ


加賀 「何を莫迦なことを・・・。」


真宵 「瞳が泳いでいるぞ。」


加賀 「っ!・・・目聡いのね。」


真宵 「これでも組織の長だからな、人を見る目は養ってきたつもりだ。」


加賀 「そう・・・。」


真宵 「お前ほど雄弁な瞳を見たの久し振りだ。その仏頂面の所為で勘違いされることも多いだろうがな。」クハハ


加賀 「」ムゥ


真宵 「言葉にしなくとも、想いを汲み取れることはある。お前は見ていて面白いな。まるで心の中を覗いているかのようだ。」フフ


加賀 「よく笑うのね・・・。」


真宵 「意外か?」ニィ


加賀 「ええ。不気味だわ・・・。」


真宵 「ほう。俺のどこが不気味だと言うのだ?」


加賀 「見た目はどう見ても子供。だけれど、その瞳は全てを見透かしているようで、嘲るように笑うわ。」


加賀 「外見と中身が乖離しすぎているのよ。貴方は、不気味だわ・・・。」


真宵 「それが俺だ。慣れろ。」


加賀 「強引なのね。」フフッ


真宵 「やっと笑ったな。強情な女だ。」


加賀 「貴方の強引さには負けるわ。こんなにも私を相手に言葉を交わしたのは貴方が初めてよ。」


加賀 「大抵が怒って襲ってきたというのに・・・。」


真宵 「そうか・・・。」


加賀 「ええ。これだけは、慣れないものね・・・。」


真宵 「慣れる必要は無い。俺が来たのだ。不埒は赦さん。」ギラッ


加賀 「・・・その瞳で私を見るのはやめてくれるかしら。」ゾワッ


真宵 「慣れろ。暫くはこの瞳と付き合うことになる。」


加賀 「それは、不埒な輩を滅する意思表示と受け取ってもいいのかしら。」


真宵 「それもある。」


加賀 「・・・"も"?」


真宵 「加賀、お前に秘書艦を命じる。」


加賀 「・・・側に居ろ、と?」


真宵 「それが一番安全だろう?」


加賀 「貴方が安全だという証明は?」


真宵 「共に過ごせば判る。」


加賀 「強引ね・・・。」


真宵 「それが俺だと言ったはずだが?」ニィ


加賀 「・・・わかったわ。秘書艦になってあげる。」ハァ


真宵 「そうか。よろしく頼むぞ。」ニッ


加賀 「ちゃんと、証明してくださいね。」


真宵 「任せておけ。」


ガチャ パタン


真宵 「・・・嫁は加賀だな。」ウム


・・・


加賀 「・・・不思議な人ね。肉体をすり抜けて心を覗かれているかのような視線。」


加賀 「緊張したわ・・・。」フゥ



口調の調整が難しい。


コンコン


真宵 「入れ。」


???「失礼します。」ガチャ


???「失礼します。」ペコリ


真宵 「面談はひとりずつと、伝えたはずだが?」ジッ


???「ほ、ほら、だから言ったじゃない。私ひとりで行かないと駄目だって・・・。」オロオロ


???「いいえ。扶桑姉様をひとりで男の居る部屋に行かせる訳にはいきません。」


???「例えそれが、元帥命令であったとしてもです。」ムフン


扶桑 「山城・・・。」ウルウル


山城 「姉様・・・。」キリッ


真宵 「わかった。とりあえず山城は外で待っていろ。」スッ


山城 「嫌です。私は姉様のお側にっ・・・!」フワッ


扶桑 「山城が浮いて・・・。」


ネエサマー!! ヤマシロー! バタン


真宵 「さて、余計な者が居なくなったところで・・・。」


扶桑 「」ビクビク


真宵 「まぁ、座れ。」


扶桑 「・・・ハイ」


トテトテ チョコン


真宵 「何故、俺の隣に座る?」アタッテイルゾ


扶桑 「え?でも、こうするようにと先の元帥閣下が・・・。」


真宵 「面談とは面と向き合ってするものだろう。」ハァ


真宵 「まぁ、今回はこれで良い。お前の体温は中々、心地良いからな。」ニッ


扶桑 「あっ・・・。」


扶桑 「」ジー


真宵 「なんだ?そんなに見つめても俺の心は覗けんぞ。」ニィ


扶桑 「!」ビクゥ


扶桑 「」ガタガタ


真宵 「忙しい奴だな、お前は。嘲けた顔は嫌いか?」


扶桑 「・・・はい。色々と、思い出してしまうので。」


真宵 「子供の笑顔は好きか?」


扶桑 「・・・わかりません。私は子供と触れあったことがありませんから。」


真宵 「そうか・・・。」スクッ


真宵 「」ズイッ


扶桑 (か、顔がっ!)ビクビク


真宵 「安心しろ、扶桑。これからは俺が、お前を護ってやるからな。」ニッ


扶桑 「」ポー


扶桑 「」ダキッ


真宵 「ムグッ」ムギュッ


扶桑 「」ナデナデ


真宵 (・・・何故、俺が撫でられている?)


扶桑 (まだ子供なのに、背伸びをして・・・。)フフッ


扶桑 「私が護ってあげますからね。」ウフフ


真宵 (話を聞いていたのか?俺はこいつがわからん。)ハァ


・・・


山城 「扶桑姉様ぁー!!」ドンドン!


加賀 「五月蠅いですよ。」ギロッ


山城 「ご、ごめんなさい。」ヒッ


加賀 「」カキカキ


山城 (加賀って、こんなに威圧感のある娘だったかしら・・・。)ドキドキ



拾号が来る!


ガチャ


山城 「姉さ・・・ま?」


扶桑 「」ホクホク


山城 「姉様?中で、いったい何が・・・?」


扶桑 「良いものね・・・子供って。」ウフフ


山城 「」ピシィ


山城 「姉様。ちょっとあのガキと話してきます。」クルッ


扶桑 「こら、山城。真宵ちゃんをそんな風に・・・。」


ガチャッ バタン!


扶桑 「どうしたのかしら?あんな言葉遣いをする娘ではないのに・・・。」


加賀 「扶桑さん。暇なら手伝ってくれるかしら?」カキカキ


扶桑 「はい。お手伝いします。」ニコニコ


ナニヲシマショウ ソウネ マズハ・・・


山城 「姉様にナニをした。」オォォ


真宵 「したも何も、寧ろ俺がされたんだが・・・。」


山城 「姉様を抱いたのでしょう!?」クワッ


真宵 「いや、抱かれたのは俺の方・・・。」


山城 「問答無用!!」バッ


真宵 「落ち着け。」クイッ


山城 「ヘバッ!」ベチン


山城 「身体が、重いぃ・・・。」グググ


真宵 「俺は重力を自在に操れるからな。座って話す気が無いなら、このまま話を進めるぞ。」


山城 「・・・わかりました。」


真宵 「宜しい。」フッ


山城 「」バッ


真宵 「」ガシッ


山城 「なっ!」


真宵 「悪いな。こう見えて俺は、膂力にも自信があってな。」ニィ


山城 (拳が、動かない!)グヌヌ


真宵 「俺は海軍を束ねる元帥だからな。お前達にも負けてはおれんのだ。」パッ


山城 「あっ。」グルン


ゴチン


山城 「っ~!」ピクピク


真宵 「・・・すまん。」


山城 「屈辱よ・・・。」グスッ


真宵 「早く起きろ。下着が丸見えだ。」


山城 「不幸だわ。」ハァ


真宵 「言う前に体勢を直さんか、莫迦。」


山城 「姉様の全てを見られた後に私の下着の一枚や二枚、どうということもないわ。」ハッ


真宵 「お前は何を言っている?」


山城 「だから、姉様を抱いたのでしょう?」


真宵 「違う。抱きしめられたのは俺だ。」


山城 「ん?抱きしめられた?」


真宵 「そうだ。怯えていたからな。子供らしい笑顔でも見せたら落ち着くかと思ったんだが、急に抱きしめられたのだ。」


山城 「なるほど。あれはそういう・・・。」


山城 「姉様に抱きしめられるとは、なんて羨ましい。」ギリッ


真宵 「ぶれないな、お前は。」


山城 「つまり、今貴方に抱きつけば間接的に扶桑姉様と・・・。」ジッ


真宵 「なんだ?」


山城 「私に抱かれなさい。」キリッ


真宵 「言葉を選べ、莫迦。」ソシテハヤクオキロ


ヨイデハナイカ ジリジリ ヨルナ



こちら異常ありません。


山城 「抵抗、無駄。早く抱かれる、宜し。」グググ


真宵 「無駄なことがあるか。俺の膂力はお前よりも上だ。」ハッ


山城 「押して駄目なら、押し倒せ!」クワッ


真宵 「もう少し頭を使え、莫迦!考え無しの行動が不幸を喚ぶのだぞ!」


山城 「頭・・・。」フム


真宵 「誰が物理的に使えと言った?振りかぶるのは止せ。」オイ


山城 「」フンッ


ゴチーン


山城 「ウッ」ノシッ


真宵 「ムグッ」ムニュッ


山城 「考えてみれば、私の方が手は長いから普通に覆い被されば良かったですね。」ヒリヒリ


真宵 「だから頭を使えと言ったのだ。俺は別に、お前を拒むつもりなど無かったのだぞ?」ジンジン


山城 「あんまり喋らないでください。吐息が、くすぐったい・・・。///」モジモジ


真宵 「動くな。俺が埋もれる。というか、さっさと離れろ。」


イヤデス オイ・・・


扶桑 「あの・・・何やら、凄い音が・・・。」ガチャ


扶桑 「山城!?」


山城 「はい。山城に何か御用ですか?姉様。」


扶桑 「真宵ちゃんに覆い被さって、いったい何を・・・ナニを!?」ワタワタ


山城 「いえ、少し・・・。」ヨット


山城 「抱いていただけです。」キリッ


真宵 「おい、こら。」ヒザノウエ


扶桑 「なんだ・・・それなら大丈夫ですね。」ペカー


真宵 「やはり俺にはお前がわからん。」ムゥ


加賀 「失礼します。」


真宵 「加賀、助けろ。」


加賀 「愛らしくて良いですね。」シレッ


真宵 「本気で言っておるな。」チッ


加賀 「流石の洞察力ですね。」フフッ


扶桑 「山城、私にも代わってもらえるかしら。」ソワソワ


山城 「勿論です。さぁ、どうぞ。」ヒョイッ


扶桑 「ありがとう。」ウフフ


真宵 「俺は玩具か・・・。」ハァ



一週間ぶりですね。


コンコン


近衛東「失礼します。」ガチャッ


真宵 「東か・・・。この状況、なんとかしろ。」ヒザノウエ


扶桑 「ウフフ」ギュッ


山城 「」ナデナデ


加賀 「まるでお人形ね。」


真宵 「はったおすぞ、加賀。」


加賀 「つい、本音が・・・。」アラアラ


真宵 「貴様・・・。」ジトッ


近衛東「それで、嫁の候補は決まったのですか?」


真宵 「この状況について、何も言うことはないのか?」


近衛東「その内、これが日常になります。諦めて、受け入れた方が宜しいかと。」


真宵 「今日ほどこの小さな体軀を恨んだ日は無いぞ。」チッ


扶桑 「真宵ちゃんは、ずっとこのままで良いんです♪」ウフフ


山城 「姉様の言う通りです。成長したら・・・削ります。」ジッ


真宵 「安心しろ。俺の成長は既に止まっている。」フン


山城 「ならば、結構。」


近衛東「本題を、お忘れではないですよね・・・?」


真宵 「わかっている。嫁は加賀に決めた。」


加賀 「・・・初耳なのだけれど。」


真宵 「今、初めて言ったからな。」


加賀 「そう軽々しく決めて良いものではないと思うのだけれど。私と貴方は今日、初めて会ったのよ?」


真宵 「初対面だからといって、適当に選んだ訳ではない。お前となら、共に歩んでいけると確信したのだ。」


真宵 「俺はあまりベタベタする相手は好かん。加賀くらいの距離感が調度良い。」


扶桑 「・・・私のこと、嫌い?」ウルウル


真宵 「言っただろう。お前の体温は心地良いと。扶桑は例外だ。」


扶桑 「」パァァ


扶桑 「それでは、毎日執務室に通いますね!」ギュッ


真宵 「せめて2日に1回で頼む。」


扶桑 「嫌です♪」ウフフ


真宵 「誰だ、扶桑をこんなにしたのは・・・。」


山城 「姉様の膝の上に座っている、背の低い黒髪のちびっ子ですね。」


真宵 「・・・俺か。」


近衛東「加賀。結婚を受け入れるか?」


加賀 「私に拒否権は無いのではなくて?」


近衛東「そんな莫迦な話があるか。結婚とは、双方の同意の下で行われるものだ。」


近衛東「心が決まるまで、存分に悩むといい。」


加賀 「そう・・・。なら、少し考えさせてもらうわ。」


近衛東「・・・これは独り言だが。」


近衛東「俺は、真宵以上の人徳者を知らん。真宵の嫁は、幸せ者だろうな。」


加賀 「・・・これは独り言なのだけれど。」


加賀 「彼の隣を譲る気はないわ。今のところ、秘書艦としては・・・ね。」フフ



秘密のひとつやふたつ。


加賀 「ところで、この溜まった書類をさっさと片付けてもらえるかしら。」ドサッ


真宵 「なんだ。加賀と扶桑で片付けたのではないのか。」


扶桑 「私達ができるのは報告書の仕分けと纏めまでですから。確認はお願いしますね。」ウフフ


真宵 「よし、山城。手伝え。」


山城 「嫌です。」キッパリ


真宵 「」チッ


???「失礼するでち。」ガチャ


真宵 「・・・痴女か?」


???「こんな格好させてるのはお前でち。巫山戯たことぬかしてると魚雷ぶち込むでちよ。」ハッ


真宵 「それは先代の元帥だろうが。俺ではないぞ。」


???「はぁ?・・・お前、誰でち?」


扶桑 「ゴーヤちゃん、今朝の集会で挨拶があったじゃない。」


ゴーヤ「そうでちか。サボってたから知らんでち。」


近衛東「またサボっていたのか、伊168よ。」


ゴーヤ「110でかいでち。」


近衛東「朝礼には必ず参加するように言っているだろう、伊26よ。」


ゴーヤ「こんな薄着で長時間外に居たら風邪ひくでち。あと、32足りないでち。」


近衛東「そうか。ならば水着の指定を変えるように具申しておこう、伊14よ。」


ゴーヤ「感謝するでち。マイクロビキニ指定とか頭おかしいでち。それから、あんな呑兵衛と一緒にするなでち。」


真宵 「・・・なんだこれは。」


加賀 「夫婦漫才よ。」


真宵 「なんだ。既に嫁がいたのか。」


ゴーヤ「嫁の名前を間違える旦那はお断りでち。」


近衛東「懐刀仕様の制服を用意したのだが、着るか?伊58よ。」


ゴーヤ「まったく、ゴーヤの旦那様は素直じゃないでちね。ありがたく受け取るでち。」


真宵 「上官が艦娘と結婚している状態でこの現状か・・・。計画を変える必要があるな。」フム


山城 「どうするつもり?」


真宵 「・・・消すか。」ボソッ


加賀 「程々にしてくださいね。」ハァ


真宵 「程々で命のやりとりができると思うか?」ニィ


山城 「その顔は姉様に毒です。」サッ


扶桑 「何も見えないわ、山城。」


ゴーヤ「物騒なことになりそうでちな。ゴーヤは退散するでち。」トテトテ


近衛東「待て、ゴーヤ。」


ゴーヤ「なんでちか?」フリカエリ


近衛東「よく、似合っている。」フッ


ゴーヤ「当然でち。なんたってゴーヤは、海軍一頭の堅い男の心を射貫いた艦娘なんでちから。」ムフン



小・中の友達ほど暖かいものは無い。


真宵 「随分と仲が良いのだな。」


扶桑 「東さんは私達艦娘の唯一の拠所でしたから。」


山城 「はい。彼が居なければ、大本営はとっくに機能を失っていたことでしょう。」


真宵 「ほう。それほどのことを東は果たしていたのか。」


加賀 「大本営所属の艦娘は皆、彼に救われましたから。」


加賀 「直接的な救いの手を差し伸べることはないけれど、確かな心の支えをくれる。」


山城 「そんな彼が大好きで・・・。」


加賀 「スクラップにされたいのかしら。」グググ


山城 「いやぁぁぁぁ!めりこんでる!指がめりこんでる!」ジタジタ