2020-09-20 06:19:51 更新

概要

旅行編、完結です。


前書き

旅行2日目の夜、茜と優斗の部屋での出来事…。


夜、12時をまわった頃。

優斗は、ぐっすり眠っている。一方、茜はまだ眠れずにいた。


優斗「zzz…」


白露「寝れない…」


優斗がとんでもない、いびきをかいている、というワケではない。

翌日には帰らなければならないので、寝らないと翌日は疲労困憊で帰るのにも一苦労するハメになってしまう。


白露「うう…。なんで、ゆーくんはこんなにすぐに眠れるの…?」


このまま、ベッドの上で寝っ転がっていても眠れないので、外に出てみる。

外に出て、空を見上げると星空が広がっていた。流れ星は流石に無かったが。


白露「綺麗だなぁ…」


椅子に腰掛け、空を見る。


白露「そういえば、あの時もこんな綺麗な星空だったよね…」


はめている指輪を見ながら、呟く。

あの時、というのは優斗と結婚したあの夜の事だ。


優斗が自分自身のせいで、記憶を失ってしまったあの時。

本当に絶望しか無かった。何をやっても空振りで終わってしまう事が何回も繰り返される。


一度は、折れてしまって逃げ出してしまった時もあった。

もう、無理だと思った事もあった。

二度と、自分自身が愛していた優斗には会えないと思った。


けれども、奇跡は起きた。

優斗が記憶をギリギリで思いだした。あの場所に迎えに行った。


そして、約束を果たして今に至っている。


白露「けれども、まだあんな事があってから数ヶ月しか経ってないんだよね…」


??「ホントにビックリだよなぁー」


白露「!?」


優斗「どした? そんな驚いて」


白露「いや、今さっきまでぐっすり寝てたのに、音も起こさず起きてきたら普通はビックリするよ!?」


優斗「いやー。何故か知らんけども目が覚めちまって。もしかして、寝れないとか?」


白露「まぁ、ちょっと、ね…」


優斗「けども、寝れない時ってたまにあるよなぁ…。よりによって、翌日に何かある時に限って」


白露「確かにね…」


優斗「仕方ない、ちょっとここで夜空でも見ながら、ボーっとしとくか…」


そのまま、2人は少し喋りながらゆっくり過ごした。

時計の方に目をやると、既に1時を過ぎていた。


優斗「やっべ、そろそろ寝ないとやべーわ」


白露「そうだね…。私も、眠くなってきちゃったから…」


優斗「じゃ、おやすみー」


白露「あ、ちょ、ちょっと、待って…」


優斗「ん? どうかしたのか?」


白露「その、さぁ…。久しぶりに、一緒に寝ない?」


優斗「いいけれども…。急にどした?」


白露「たまには…。いいじゃん」


優斗(まぁ、最近は茜と何にも出来て無かったからな…)


茜と一緒に、そんな事を考えながらベッドに入る。

1人用ベッドなので、ちょっと窮屈ではあるが何とか入ることができた。


白露「やっぱり、狭いね…」


優斗「まぁ、仕方ないな。シングルベッドだし」


白露「じゃあ、そろそろ電気消すね…」


茜が、ベッドの近くにある、ランプを消す。部屋を照らすのは、月明かりだけになった。


白露「おやすみ、ゆーくん」


優斗「おやすみー」


目をつぶる。少し狭くなろうが何だろうが寝るには関係ない。

そのまま、俺は眠りについていた。


白露「…」


白露(一緒に寝ようって言ったのはいいけれども…。やっぱり、少し恥ずかしいよぉ…///)


白露(ていうか、何でゆーくんは何にも無さそうに寝ちゃうの!? しかも、気持ちよさそうにスヤスヤ寝てるし!?)


優斗は、ベッドに入ってから10分も経たない頃にスヤスヤと寝息を立てて眠っていた。

一方、茜は目の前に優斗がいる所為か、また眠れなくなってしまった。


優斗「…茜ぇ」


白露(ゆーくん、寝言言ってる…?)


優斗「好きだぞ…」


白露(ふぇ!?)


優斗は、寝ているハズなのに茜の手をいつの間にか握っていた。しかも、絶対に離さないと言わんかばかりに強く。


白露「ゆーくんったら…。どんな夢、見てるのかな?」


白露(私の名前が出るって事は、夢の中でもイチャイチャしてるのかな、私たち)


白露「まぁ、いいか。私も寝よう…」


茜は、優斗の方に顔を向け小声で呟いた。


白露「おやすみ、ゆーくん。…私も、大好きだよ」


そして、茜も眠りにようやくついた。



(翌日)

優斗「よく寝たぞ…。あり? 茜がいねぇ」


白露「あ、おはよー」


優斗「あれ、もう起きてたのか」


白露「そりゃあ、いっつもいっちばん最初に起きてるからね!」


優斗「あぁ、そういやそうだったな」


白露「そうだったなって…。忘れちゃってたの?」


優斗「忘れてねぇよ、ただの意地悪ですよー。じゃ、飯行くぞー」


白露「ま、待ってよー!!」


2人で、朝ご飯を食べに行く。

今日は、昼前にはここを出るから早目に朝飯食わないとな…。



ーー別部屋ーー

時雨「ね、寝れなかった…」


夕立「私はグッスリ眠れたっぽい」


村雨「いや、咲の寝相が悪くて優香お姉ちゃんが寝れてないだけでしょ…」


海風「あ、コッソリ撮っててたビデオに…」


時雨「ん? 何か面白いものでも映ってたの?」


海風「茜姉さんと、優斗さんが…」


時雨「え? どれどれ…。こ、これは!!」


春雨「優斗さんたちがどうかしたんですか?」


時雨「添い寝してる、だと…?」


山風「添い寝だけで、そんなに驚く…?」


時雨「せめて最後の一夜ぐらいは、Hぐらいすればいいのに」


村雨「おい」


夕立「こりゃあ、頭がおかしくなってるっぽい」


春雨「優香お姉ちゃんって、こんな変態さんでしたっけ…?」


海風「優香姉さん…。素直に言って、ドン引きです」


山風「優香お姉ちゃん…。もう、ダメかも…」


江風「何か話してるかと思ったら…。案の定だった…」


村雨「珍しい…。愛香がドン引きしてる…」


江風「そりゃあ、姉貴がこの様だから…」


時雨「失礼な!!」


心音「優香さん…。そろそろ頭の手術した方がいいんじゃ…」


時雨「僕の扱い酷くない?」


村雨「そりゃ、そんな事を旅行来てからずっと言ってるからでしょ」


時雨「それは反論できない…」


五月雨「あのー、おしゃべりしてる最中に申し訳ないんですけれども…。朝ご飯まだ行かないんですか?」


涼風「腹減ったぞー」


時雨「じゃ、じゃあ、そろそろ行こうか」


優香たちも、朝ご飯を食べに移動していった。



ーー食堂ーー

優斗「飯が旨すぎる」


白露「ぐぬぬ…。食べ過ぎたら太っちゃうのに…。(小声)」


優斗「ん? 何か言った?」


白露「い、いや? 何にも言ってないよ?」


優斗「そうか? 何か言ってたような気がしたんだけども」


白露「気のせいだよ、気のせい!!」


優斗(まぁ、聞こえてるんですけどもね)


白露(聞かれてたらどうしよう…)


優斗「あ、俺おかわりしよーっと。茜も食べる?」


白露「わ、私は…」


白露(確かにまだ食べたいけれども、太るのは嫌だし…)


優斗「だってさ、ここに次来る機会は無いかもしれないぜ? 食える時に食っておかないと」


白露「ぐぬぬ…」


白露(あー! もう、どうしてそういう事言うのかな、ゆーくんは!!)


優斗「じゃ、俺はおかわりしてきまーす」


白露「や、やっぱり、私も!!」


白露(美味しい物には勝てなかったよ…)


この後、茜はお腹いっぱいになるまで食べたという…。


食事を終えた後、2人は荷物を片付けお土産を探していた。


優斗「これは…。うーん、悩むなぁ…」


白露「これ、いや、こっちも捨てがたい…」


優斗・白露「ぐぬぬ…」


優斗「どうして、こんなにも土産を決めるのは難しいんだ?」


白露「いっちばんいいモノを見つけたいから?」


優斗「そうなんだろうけれどもな…」


白露「店員さんにも聞いてみる?」


優斗「そうだな。何かいいアドバイスくれるかもしれないし。あ、すいませーん」


店員の所に優斗が聞きに行った。茜はそのままお土産を探していた。


店員「オススメですか…。これなんかどうですか?」


優斗「お守り…? ちなみにコレって何のお守り何ですか?」


店員「恋愛成就のやつですね」


優斗「恋愛成就…」


店員「彼女さんと一緒みたいだったので、これなんかどうかなと思ったんですが…」


優斗「じゃあ、コレにします」


優斗は、お守りを1個買うと茜の所に戻った。


優斗「お待たせー」


白露「何かいいモノあった?」


優斗「お守りとかがいいってさ」


白露「お守りねぇ…。優香たちの健康とか考えると、それもいいかもね。じゃあ、ソレ買って来る!」


優斗「じゃ、外で待ってるぞー」


白露「はーい」


優斗が店の外に出る。

そして、買ったお守りを鞄の中から取り出す。


優斗「結婚してんのに、なんで買ったんだろうかなぁ…?」


優斗が買ったのは、恋愛成就のお守り。

しかし、恋愛成就のお守りは好きな人と付き合いたい人が普通は買うものなような気がした。


けれども、スマホで恋愛成就のお守りの事を調べると気になる事が書いてあった。


恋愛成就のお守り

・結婚した人と2人で幸せになりたいと願う時などに効果あり。


優斗「…じゃあ、買って間違いはないってことか。大事にしとこ」


お守りを鞄に入れ、茜が戻って来るのを待つ。


白露「おーい、戻ったよー」


優斗「ああ、おかえり。じゃあ、そろそろ駅の方に行こうか」


白露「うん」


優斗は、茜の鞄にとあるお守りがついていたのに気が付いた。

自分が買ったお守りと同じお守りだった。それを見て、優斗は「ああ、自分と茜って考えてること似てるんだなぁ」と思うのであった。


その後、2人は鎮守府まで一緒に戻った。特に何か起きるわけでもなく。



ーーその裏でーー

時雨「マズイ! 大事な事忘れてた!!」


村雨「どうかしたの?」


時雨「お姉ちゃんたちよりも先に帰らないとヤバい!!」


村雨「あ…。あぁぁぁ!!!」


※注

優香たちは、優斗と茜に何も言わずに勝手についてきたので先に戻ってないとバレます。


夕立「え、お土産買ってない…」


心音「でも、電車とかのチケットは…」


海風「まだ、買ってないですよね…」


時雨「急いで買うから、みんなは荷物を片付けて!!」


山風「大変な事になっちゃた…」


こちら側は、ドタバタしながら何とかして鎮守府に戻った。

何とか、優斗たちよりも先に帰ることはできたものも、色々ありすぎて帰って来た頃にはみんなが、揃いにそろって疲労困憊だったのは言うまでもない…。


(旅行編、艦!!)


後書き

春香「色々あった、旅行編も今回で最終話です。はい」

愛海「楽しかったけれども、最後は大変だったよね…」

春香「来週は、何か番外編やるみたいですね」

愛海「茜お姉ちゃんと、優斗さんが主役みたいですね」

春香「あ、あと、今回もコメント等よろしくお願いいたしますだそうです」

愛海「あと、安価のヤツにもコメントよろしくだそうです」

春香「ちょっと長くなっちゃいましたけれども…。そろそろここで締めようと思います、はい」

愛海「じゃあ、今回も読んで頂きありがとうございます!」

春香・愛海「次回もお楽しみにー!!」


このSSへの評価

1件評価されています


SS好きの名無しさんから
2020-09-20 12:12:23

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このSSへのコメント

2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2020-09-20 12:13:12 ID: S:OvyLnZ

面白かったです!

2: 白露型提督になりたい 2020-09-20 13:46:31 ID: S:KfBTYl

※1
コメントありがとうございます。
来週もそう言ってもらえるように頑張っていきます!!


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