2020-10-18 23:35:27 更新

概要

嫌われていると思い込んでいる提督がカッコカリを申し込む艦娘を選ぶお話


提督「はぁ、っておまえなぁ」


提督「こっちは真剣に悩んでるんだよ? 部下全員に嫌われてるって死活問題だよ?」


大淀「みんなに嫌われてるって……あなた本気で言ってるんですか?」


提督「無論、そうだが?」


大淀「……」


提督「む。なんだ、その微妙な表情は」


大淀「いいえ、別に」


大淀「あなたは私にも嫌われてると思ってらっしゃるんだなぁ、と」


提督「いや、それは」


提督「……だっておまえ、部下じゃないだろ…………」


大淀「そうですね。私は大本営から派遣されているだけですからね」


提督「なんでちょっと怒ってるんだよ」


大淀「……別に」プイッ


提督「なんなのおまえまでそんな態度なんだよ。泣いちゃうよ?ギャン泣きしちゃうよ?」


コンコンコン


提督「ん? 誰か来たな」


大淀「この時間だと、遠征の報告でしょうか」


大淀「霞さんを旗艦とした第三艦隊が帰ってくる頃合いです」


提督「ちょうどいい」


提督「俺がどれだけ嫌われてるか見とけよ見とけよ」


大淀「はいはい」


提督「どうぞ~」


ガチャ


霞「失礼します」スッ


提督「遠征お疲れ様。霞」


霞「」キッ


提督「」ビクッ


提督「ほら、見てよ。早速もろじゃん。もろ出しじゃん」ヒソヒソ


大淀「このくらいなら他の鎮守府でも同じですよ。根拠になりません」ヒソヒソ


霞「」ギリッ


提督「」ビクビクッ


提督(怖っ、歯軋りの音怖っ)


霞「ノックしてから返答まで随分間があったけど……なにかすぐ入られたくない事情でもあったわけ?」


霞「ええ、みなまで言わなくてもいいわ。どうせそこの秘書艦さまと乳繰り合ってたんでしょ?」ギロッ


大淀「……」


提督「10秒くらいでそんな大げさな……」


霞「勝手に口を開いていいだなんて一言でも言ったかしら?」


提督「……」


霞「まったく」


霞「大淀、あんたが甘やかすからこのクズはいつまで経っても唐変木のままなのよ」


霞「どう? 私に秘書艦代わってくれれば、このクズを毎日朝から晩まで鍛えてまくって、立派な海軍将校に育ててあげるけど?」


大淀「いえ、霞さんには本鎮守府の高練度の駆逐艦として責務を遂行していただいてますし。これ以上の負担を強いるわけにもいきませんか

ら。お構いなく」


霞「……そっ」


霞「まあ、あんたも毎日このクズの面倒を見るも大変でしょうから、嫌になったらすぐ代わってあげるから言いなさいな」ニコッ


大淀「お構いなく」ニコニコ


霞「……」


大淀「……」


大淀「……こほん」


大淀「それでは霞さん。遠征の結果をご報告ください」


霞「ええ」


霞「午前中の遠征結果は大成功。艦隊の損傷なし、大きな疲労もなし」


霞「昼食をとったのち、午後も同メンバーで再度遠征に向かうわ」


提督「大成功か。流石だな霞」


霞「ふんっ、当然の結果よ」


提督「そうか。じゃあ午後も頑張ってくれ」


霞「ええ」


提督「……」


霞「……」


提督「あの、霞?」


提督「もう下がっていいぞ」


霞「……司令官」


霞「大成功を収めたのよ?」


霞「部下が手柄をあげたら、どう労うべきか……教えてあげたわよね?」


霞「それともなに? 思い出すまで身体に教えて欲しいの?」


提督「あ、ああ」


提督「そうだな、そうだった」


提督「ほら間宮k」


霞「」ニコッ


提督「えっと」


霞「」ニコニコ


提督「霞?」


霞「」ニコニコニコ


提督「あー」


提督「」ナデナデ


霞「~~~♪」


提督「こ、これでいいか?」


霞「ええ、これでいいのよ」


霞「最初から黙ってこうすればいいのよロリコン司令官」


提督(自分からさせておいて酷い言いぐさだ)


霞「じゃあ、これで失礼するわっ」キラキラ


提督「ああ、午後も頑張ってくれ」ゲッソリ


バタンッ


提督「……」


大淀「……」


提督「……な?」


大淀「な? ではないですが?」


提督「おまえの目は節穴か?」


大淀「あなたこそ、頭の中に蛆でもわいてらっしゃるんですか?」


提督(悪口に強い言葉選びすぎじゃない?)


提督「……なぜ、あいつが俺に頭を撫でさせたか分かるか?」


大淀「純粋にあなたにナデナデして欲しかっただけでは?」


提督「ばか、バニ淀ばか」


大淀「だれがバニ淀ですか」


提督「あいつが欲しかったのはな、俺が上官の立場を利用して身体接触を行ったというセクハラの証拠だ」


提督「毎回欠かさず記録して、いつでも俺を訴えられる準備をしてるんだ」ガタガタガタ


大淀「それだけならすでに証拠は十分なはずですけどね」


大淀「毎回毎回おねだりしてくる理由にはなりません」


提督「精神攻撃も兼ねてるんだろう。俺の不安感を煽ってるんだ。ともすれば大事になる前に辞職しろと暗に言っているのかもしれない」


大淀(そんな阿保な)


大淀「あと、私に秘書艦を代われと言ってきましたよね」


大淀「嫌いだったらそんなこと進言しないのでは?」


提督「本人も本気で代わる気はないんだろうよ」


提督「俺が不甲斐ないから、遠回しに叱咤してくれたんだろうさ」


提督「人に厳しく、自らも律し成果を残す」


提督「上官のあるべき姿をあの小さい身体で示してくれている」


提督「そんな霞を俺は心の底から信頼し、尊敬しているから旗艦をまかせている」


提督「本当に、凄い子だよ。霞は」


大淀「……それを本人に言ってさしあげればいいのに」


提督「こんなこっぱずかしいこと面と向かって言えるかよ」


大淀「だからって素っ気なくしなくてもいいんじゃないですか?」


大淀「まああなたはすぐ顔に出ちゃうから、頑張って隠してるだけなんでしょうけど」


提督「……ふん」プイッ


大淀「ふふ」


大淀「あなたへの霞さんの態度も、照れ隠しだからかもしれませんよ?」


提督「いや、あいつの態度が悪いのは純粋な俺への嫌悪だ」シレッ


大淀「……そうですか」


大淀(変なところでブレないんだから)


大淀(まあ、彼女に関しては自業自得な面も大きいし。仕方ないとろこではあるけど)


大淀(ほんと、難儀な子ね。霞ちゃん)


提督「とまあこんな風に、ウチの艦娘たちは俺に対して霞のような態度を取ってくるのがデフォなわけだが……」


提督「どうしてこんなに嫌われちゃってんのかねぇ」ハハハ


大淀「もう割り切って仕事をするしかないのでは?」


提督「それはそうなんだけどなぁ……分かるだろ?」


大淀「分かるだろって何を……ああ、もしかして」


提督「そう、ケッコンカッコカリだ」


つづく


後書き

シリアスを挟まないように100%コメディーで頑張ります。


このSSへの評価

1件評価されています


桃蜘蛛さんから
2020-10-19 02:20:41

このSSへの応援

1件応援されています


桃蜘蛛さんから
2020-10-19 02:20:44

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください