2015-07-21 07:58:03 更新

概要

東方私立幻想学園高等学校の続編です

※色々とカオスな事になります(キャラ崩壊注意)

※オリジナル主人公、キャラが登場します

※少しでも読んでくれている人が居る事にビックリしました

※水奈月セイヤのイメージイラストを投稿しました

http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=big&illust_id=50649900



〜バイトをしよう!?そして空想ランドへ!!〜





食事会から一週間後 土曜日 午前10時




セイヤ「…」ペラ 読書中



あの食事会から一夜明けた日の事、俺は盛大に遅刻をした…



セイヤ「くっそ!ヤバい1時間の遅刻は流石に洒落にならない!!」ダダダダッ



当然の事ながら紫さんにこっ酷く叱られ、伝統のバケツを持って廊下に立ってなさいをさせられる事になった…



セイヤ「…くそ、何で頭がこんなにガンガンするんだ…しかも気が付いたら家のベッドで寝てたなんて……どんなホラーだよ」両手にバケツ



何故だか分からないが昨日ブラドさんにお酌をして…って所までしか覚えておらず他のやつらに聞けばいいだろう…なんて時計を見たら既に1時間遅刻していた…という訳だ



キーンコーン


カーンコーン


ガラッ


紫「どう?少しは反省した?」


セイヤ「頼む紫さん…反省したから早く解放してくれ…」ゲソッ


紫「……反省した様ね、普段から霊夢達に頼りっきりだからこんな事になるのよ?これからは自分でしっかり起きられる様になりなさい」


セイヤ「…善処します」はぁ



問題はこの後だった…霊夢達に話掛けても顔を赤くするだけで全員無視……新手の虐めに俺の硝子で出来たハートは粉々に砕け散った



霊夢「…つ、次は体育ね!///ほら皆、行きましょう!?///」目を合わせない


セイヤ「お、おいちょっと待て!俺は話が!」


アリス「そ、そうだね!///早く着替えて行こう?///」ゴソゴソ


咲夜「そ、そういう事ですから早く男子は出て行って下さい!///」プイッ


レミリア「そ、そうよ!///早く出て行きなさい!///」俯き


魔理沙「し、シッシッ!///だぜ!///」シッシッ


美鈴「きょ、今日の体育はシャトルランですからね!///が、頑張りましょう!///」


セイヤ「」パリーン☆



この後も妖夢やさとり…



セイヤ「お、おう妖夢、さとり…おはよう」


妖夢「い、行きましょう…///さとり…///」フイッ スタスタ


さとり「そ、そうね…///次の授業に遅れちゃうわ…///」フイッ スタスタ


セイヤ「」パリーン☆



鈴仙、てゐ、文…



セイヤ「お、俺なんかしたか…?」


鈴仙「て、てゐに文!///師匠の所に行きませんか!?///」


てゐ「そ、そうだね!///早く行こう!///」


文「わ、私も永琳先生に聞きたい事があったんですよぉ!///」


セイヤ「」パリーン☆



そしてこころ…



セイヤ「こ、こころ…教えてくれ……お、俺は…」手を伸ばす


こころ「///」フイッ スタスタ


セイヤ「」パリーン☆



幽々子先輩にパチュリー先輩…



セイヤ「ゆ、幽々子先輩…パチュリー先輩…お、俺…昨日何があったのか知りたいんですけど…」


幽々子「あ、あら?///い、今何か聞こえなかったかしら?///」パチュリーを見て


パチュリー「な、何だか大木が喋ってるみたいね!///危ないから素通りしましょう!///」スタスタ


セイヤ「」ドパリーン☆



フラン達1年生にも…



ガラッ


セイヤ「ふ、フラン!こいしちゃん!…俺の話を聞いてくれ!」真剣な顔


こいし「ふぇぇ!?///ふ、フランちゃん!///え、えーと……兎に角どっか行こう!?///」ダッ


フラン「そそそ、そうだね!///何だかどっかに行かなくちゃ行けない様な気がしてきた!///」ダッ


セイヤ「」パリーン☆


男子全員「ざまぁwww」ぷげらぁ!m9


セイヤ「ぁあん!?」ドギロリン


男子全員「ひっ!?」ビクゥ




セイヤ「チルノにルーミア!居るか!?」ガラッ


チルノ「る、ルーミア!この問題はどうやって解くんだっけ!?///」アタフタ


ルーミア「こ、これはね!?///あーしてこうしてぇ!///と、兎に角適当にやれば解けるよ!?///」アタフタ


チルノ「そ、そーなのかー!!///」


ルーミア「そ、それは私の口癖なのかー!!///」


セイヤ「」パリーン☆



中庭



セイヤ「」ズーン↓



ガン無視されましたとさ…





しかし放課後部活に行くと…



ガラッ



セイヤ「…うーす」ズーン↓


霊夢「あら、遅かったわね…」


セイヤ「は?」


魔理沙「久し振りに依頼が来たぜ?ほら、早く支度しろ!」


セイヤ「ん?」


咲夜「まぁ依頼と言っても先生が校庭の草むしりを手伝ってほしい…なんて依頼ですが」


セイヤ「ぺ?」


レミリア「フラン、軍手はちゃんと準備したかしら?」軍手装備


フラン「うん!ほらセイヤにも軍手!」つ軍手


セイヤ「ん?おぉ…」受け取る


アリス「???どうしたの、セイヤ?」キョトン


セイヤ「い、いや…何でもない」軍手装備


何故かいつも通りだった…この後、妖夢やさとり達にも会ったのだが皆いつも通りに接してくれた………夢だったのか?


全員「ようやく気持ちの整理が(付きました・付いたぜ・付いたよ)付いたわ…」ふぅ





そして現在…俺は暇なので絶賛読書中である



ピンポーン☆



セイヤ「ん?…A◯azonから頼んでた物でも来たのか?」パタン スクッ


スタスタ


ガチャ


セイヤ「すみません、ご苦労様……です?」チラ


妖夢・幽々子「「」」チーン☆


セイヤ「…は?」唖然


妖夢「せ、セイヤ…すみません」ピクピク


幽々子「お、お腹空いた…」ピクピク


セイヤ「……なんだ、Ama◯onじゃ無いのか…いつ来るんだよ…評価下げるぞ、ったく」スッ


バタン


カチ☆


ドンドン!ドンドン!


セイヤお願いです!食べ物を恵んで下さい!!


セイヤ君お願いよ!このままじゃ私も妖夢も餓死しちゃうわぁ!!


セイヤ「お前ら3日前に肉じゃがと味噌汁と鯖の味噌煮やらを作りに行ってやっただろ!!しかも5日は保つように多めに作った筈だ!!」


幽々子様が全部食べてしまったんですぅ!!


セイヤ君謝るから!謝るから開けてぇ!!


ドンドン!ドンドン!



そう…あれは今から3日前の事である…



〜白玉楼〜



幽々子「妖夢…お腹空いたわ」グギュルル


妖夢「私もですよ……でも後今月の食費が5000円、それにお米も今ある分しか無いんです…我慢して下さい」グギュルル


幽々子「そんな……まったく、節約性の無い女の子ね、妖夢は…」はぁ


妖夢「この状況は誰の所為ですか!?4日もモヤシ炒めと白御飯の生活をしているのは誰の所為ですか!?言ってみて下さい!さぁ!!」ガァー!


幽々子「まったく羨ましいわ…まだそんな元気があるなんて、私にはとても無理よ…」ふぅやれやれ


妖夢「みょんんんんんん!!」ムカムカッ☆


ピンポーン☆


幽々子「……ほら妖夢、お客様よ?」チラ


妖夢「なんでこんな時に限って…墓地の方で何かあったんですかね…」スクッ


幽々子「そんな事どうでもいいわぁ…早く行って来なさい…」フリフリ


妖夢「…」イラッ☆



〜巨大な門〜



ギィィィィ


妖夢「何なんですか!?宗教の勧誘なら要りませんからさっさと立ち去って下さい!斬りますよ!?」刀構え


「……折角飯作りに来てやったのにな…じゃあさいなら」クルッ 階段降りる


妖夢「せ、セイヤ!?ま、待って下さい!謝りますから嫌いにならないで下さいぃ!!」みょん〜!!


セイヤ「…たく、想像以上に荒れてるな」はぁ


妖夢「で、でもなんでセイヤがここに?お墓参りですか?」


セイヤ「それならこんな長い階段なんか登らねぇよ、墓地は別の場所だろうが…」


妖夢「じゃ、じゃあ何で…」


ガサガサッ☆


セイヤ「どうせ腹減ってイライラしてるんだろうと思ってスーパー行って食材買ってきたんだ……作ってやるから台所貸してくれ」


妖夢「え!?ご飯作りに来てくれたんですか!?」


セイヤ「まぁな…必要無いなら帰るが?」


妖夢「是非お願いしますぅ!!私も幽々子様ももう限界だったんですよぉ!!」うわ〜ん!!


ダキッ


セイヤ「分かったから抱きつくな…それじゃお邪魔します」スタスタ


妖夢『セイヤの手作り料理は久し振りです!!///』みょん☆みょん☆



居間



幽々子「あらセイヤ君いらっしゃい……どうかしたの?」グター


セイヤ「うわぁ…校内ランキング1位の幽々子先輩のこんな姿…他の奴等が見たらどう思うだろうな」はぁ


妖夢「幽々子様聞いて驚かないで下さいよ!なんとセイヤが…私達にご飯を作ってくれるそうです!!」


幽々子「ほ、本当!?」


セイヤ「はい、台所を借りたんですけど大丈夫ですか?」


幽々子「どんどん使って頂戴!そして美味しいご飯を作って!」


セイヤ「分かりました…それじゃあ遠慮なく使わせて貰います」スタスタ


妖夢「あ、セイヤ、私も手伝います!」てってってっ


セイヤ「いや、正直お腹空いて力出ないだろ?調味料とかの場所教えてくれればそれでいいよ」


妖夢「で、でも…」


セイヤ「いいからじっとしてろって、な?」


妖夢「…分かりました、お願いします」ペコ


セイヤ「あぁ…」ニコ


妖夢「///」みょん〜☆



台所



妖夢「調味料はこの棚の中に入ってるんで自由に使って下さい」パカッ


セイヤ「了解…それじゃあ始めるか」袖捲り


妖夢「それじゃあ…すみません、お願いします」ペコ


セイヤ「あぁ、任せとけ」ジャー 手を洗う



居間



幽々子「それにしてもセイヤ君って料理出来たのね…意外だわ」むむむ


妖夢「私も最初はビックリしましたが味は保証しますよ………正直お店を開けるレベルです」


幽々子「っ!?そこまでなの!?」驚愕


妖夢「私も料理には自信があります…そして咲夜やアリスも料理が上手です……ですがセイヤが作る料理はここまで美味しいのかと思える程の味です……女の子としては悔しいですが」


幽々子「驚いたわ……でもなんでそこまでの腕なのに毎朝咲夜に朝ご飯を作って貰ってるのよ…」


妖夢「私も以前それを聞いたんですが…」


セイヤ『ん?いや…自分の作った料理は美味しいとはあんまり思わないんだよ…それに作るの面倒だしなにより咲夜の作る料理の方が美味いからな、妖夢やアリスの作った料理も美味いが家が遠いし余計に迷惑掛けるだろ…?』


妖夢「って言ってました…」


幽々子「なんという事なの…」愕然


妖夢「私も同感です……これがセイヤが好かれる事になる一つの要因なんですよね…」


幽々子「…妖夢、セイヤ君が料理してる所を見た事は?」


妖夢「え?それは……今思えば…ありませんね」みょむむ


幽々子「見たいと思わない?」


妖夢「で、ですが邪魔になっちゃいますよ!?」


幽々子「大丈夫、物陰からコッソリ見る程度よ」


妖夢「……そ、それなら」


幽々子「決まりね…行くわよ?妖夢」スクッ


妖夢「は、はい!」スクッ



台所


トントンッ


グツグツ


セイヤ「…」テキパキ



幽々子「手際が良いわね…それにいい匂い」


妖夢「みょむむ…まさかここまでとは思いませんでした」



セイヤ「味見するか………ん、まぁこんなもんかな…」ニコ



妖夢「み、見ましたか幽々子様…」ヒソヒソ


幽々子「えぇ…料理中にしか見られない様な自然な笑み…といった所かしらね」ヒソヒソ


妖夢「セイヤは専業主夫も向いてそうですね…」


幽々子「セイヤ君が専業主夫かぁ…」ポワワ〜ン☆



セイヤ『幽々子…今日は幽々子の為に沢山美味しい物を作ったから…遠慮しないで食べてくれ』ニコ


幽々子『あらあらぁ…///でもこんなに食べたら太っちゃうわぁ…///』モジモジ


セイヤ『俺はそんな事気にしないよ……俺は幽々子が美味しそうにご飯を食べている姿が好きなんだ…』


幽々子『も、もう…///恥ずかしいわぁ…///』テレテレ


セイヤ『ほら幽々子…あ〜ん❤︎』そっ


幽々子『あ、あ〜ん❤︎』パクン☆


セイヤ『美味しいか?』


幽々子『とっても美味しいわぁ///』


セイヤ『そっか、頑張って作った甲斐があったよ』ニコ


幽々子『///』



幽々子『何を考えているのかしらぁ私ったら!まだ食べてすらいないのにぃ!……でも、悪くないわぁ…///』



妖夢『セイヤが専業主夫…ですかぁ…///』ポワワ〜ン☆



ガチャ


妖夢『ただいまぁ〜…』グテー


スタスタ


セイヤ『おかえり妖夢…お仕事お疲れ様』ニコ


妖夢『つ、疲れましたぁ…』ダキッ


セイヤ『よしよし…ほら、夕食の準備が出来てるから手を洗って来い』なでなで


妖夢『はい〜…』テクテク


ズラー☆


妖夢『今日は随分と豪華ですね…』驚き


セイヤ『忘れたのか?…今日は俺と妖夢の結婚記念日だろ?』


妖夢『え?…あ、すみません…忘れてました』あはは


セイヤ『ったく…ほら、早く座れ…』スタスタ


妖夢『え…セイヤ?怒っちゃいました!?』アワアワ


チュッ☆


セイヤ『怒ってねぇよ……ほら、料理冷めちゃうだろ?早く食べよう』ニコ


妖夢『///』ボンッ



妖夢『いいですね…///憧れますぅ…///』


セイヤ「何やってんだ…?」スッ


幽々子・妖夢「「ひゃぁああ!?」」ビクゥ!


セイヤ「大人しく待ってろって言っただろ……食い意地の張った先輩と同級生だこと…」はぁ


幽々子「ちちち、違うのよ!」アタフタ


妖夢「セイヤが料理をしている姿が見たくてつい!」アタフタ


セイヤ「はぁ?野郎の料理してる所を見たいなんて変わってるなぁ…」


妖夢「そそそ、それで?何を作ってたんですか!?」


セイヤ「ん?肉じゃがに味噌汁…鯖の味噌煮に豚の角煮だな、後は煮詰めるだけだ」


幽々子「ず、随分と種類が多いわね…」


セイヤ「後は出し巻き卵とおひたしでも作ろうかと思ってたんだが…いかんせん煮詰めるのに時間が掛かるからな、それが終わってからになりそうだ」


妖夢「で、ではそれまでテレビでも見て時間を潰しましょう!」ぐいっ


幽々子「そ、そうね!それが良いわ!」ぐいっ


セイヤ「お、おい引っ張るな…」スタスタ



居間



幽々子「それにしてもなんでセイヤ君は料理が出来るのかしら?」お茶啜る


セイヤ「いや…俺一人暮らしですからね?」


幽々子「あ…そういえばそうだったわねぇ」あはは


妖夢「料理のレパートリーも豊富ですよね…」


セイヤ「別にそんなに多くないけどな…母さんが残してくれた料理のメモを見ながら作っていたらいつの間にか…って感じだ」お茶啜る


幽々子「セイヤ君のご両親、お仕事は何をしていたのかしら?」


セイヤ「あれ?前に話しませんでしたっけ?」コト


妖夢「確かお父様は土建屋でお母様はフリーター…でしたっけ?」


セイヤ「あぁ…決して裕福な家庭では無かったけど楽しかったよ」お茶啜る


幽々子「きっと素敵なお父様とお母様なんでしょうねぇ…」


妖夢「セイヤの家に写真が立ててありますから今度見に行ったらどうですか?」


幽々子「へぇ…どんなご両親だったのかしら?優しくて強い人を想像してしまうのだけれど」


セイヤ「父さんは厳しい人でしたよ…曲がった事が嫌いで仕事にも文句の一つも溢さずに俺と母さんの為に働いてくれていました…」


幽々子「お母様は?」


セイヤ「さっき言った通り俺の家庭は裕福じゃ無かったんです…だから母さんも仕事に出ていて、それでも俺の為に毎朝朝ご飯をキチンと作って仕事に行ってくれていました…」


妖夢「凄く立派な両親ですよね…」


セイヤ「でも両親が居なくなって今まで父さんと母さんさんが常に言っていた《誰かの想いを大切にできる人》…って言葉に嫌気が指した時期があったんです…」


幽々子「……それで隣町の中学で2年生の時不良に」


セイヤ「別に不良に憧れていたとかそういう訳では無いんですけどね……唯、気に入らない奴…ムカつく奴は片っ端から潰して行きました……今思えばまだまだガキだったんですね…今もですけど」


妖夢「その後色々あって紫先生に引き取られたんですよね?」お茶啜る


セイヤ「まぁな…引き取られたと言うより半ば強制的に連れて行かれたって感じだが」


幽々子「本当に色々あったのね……だからそんなに世慣れした様な大人な雰囲気を醸し出してるのね」


セイヤ「いやいや…流石にそれはないですよ」はは


妖夢「そうですか…?とても同い年には思えませんけど…」


セイヤ「それって要は老けてるって事だろ…?複雑な気分だわ…」


妖夢「精神的な部分が、ですので別にそういう訳ではないですよ?」


幽々子「そうね…」


セイヤ「まぁ褒め言葉として受けとって置きます」スクッ


幽々子「あら?もう戻るの?」


セイヤ「はい、弱火とはいえ掛けっぱなしですからね…後少しなんで待ってて下さい」ニコ


妖夢「は、はい///」


幽々子『あの笑顔は狙ってやってる訳ではないのよね?』



〜10分後〜



セイヤ「すみません、出来たんでお皿とか出すの手伝ってもらえませんか?」ヒョコ


妖夢「分かりました!行きましょう幽々子様」スクッ


幽々子「えぇ、楽しみねぇ」スクッ



食事の用意が整った様です…



キラキラ☆


キラキラ☆



妖夢・幽々子「「ほぇえ〜…」」


セイヤ「それじゃあ頂きましょうか…」お箸持つ


幽々子「じゃあ……いただきます」ペコ


妖夢・セイヤ「「いただきます…」」ペコ


パクン


幽々子「ん〜☆美味しいわぁ…」ぽわ〜ん


妖夢「角煮も柔らかくて美味しいですぅ…」ぽわ〜ん


セイヤ「……やっぱりあんまり美味しいとは思わないな」モグ


妖夢・幽々子『『そんな事言うのはどの口(よ

)ですか…』』はぁ


セイヤ「どうですか?お口に合いましたか?」


幽々子「ビックリする位美味しいわぁ、想像以上の腕ね」パクパク


妖夢「久し振りに食べましたが腕は落ちていない様ですね…」モグモグ


セイヤ「まぁ口に合ったんなら良かったよ…それと作り置きしたからまた後で食べろ」モグモグ


幽々子「え!?作り置き!?」


セイヤ「多分食べる量を調整すれば5日は保つと思いますよ?冷蔵庫の中に入れてあるんで食べる時は再度加熱して食べて下さい」味噌汁飲む


妖夢「す、すみません…」


セイヤ「いいって…それより妖夢、お前バイトするんだろ?大丈夫か?」


妖夢「は、はい…不安ですけど頑張ります」


幽々子「妖夢がバイト!?そんな…遂に妖夢が私の元から居なくなる日が来るなんて」よよよ


セイヤ「大袈裟ですねぇ…霖之助さんも大丈夫だって言ってたし俺達も協力するから心配は要らないぞ?」


妖夢「は、はい!」


幽々子「セイヤ君おかわり!」バッ


セイヤ「はいはい…どれ位ですか?」茶碗受け取る


幽々子「大盛りで!」


妖夢「セイヤ…聞く必要はないですよ…」はぁ


セイヤ「それもそうだったな、お米も買って来たから2人共沢山食べて大丈夫だぞ?」茶碗渡す


幽々子「え!?本当!?」キラキラ☆


妖夢「ま、まさかそこまでしてくれるなんて…」ウルウル


セイヤ「まぁついでだよ…階段の事忘れてたのは失念だったがな」はぁ


幽々子「無駄に長いわよね…この階段」はぁ


妖夢「それは言わない約束ですよ…幽々子様…セイヤ…」はぁ



皆で美味しくいただきました…



幽々子「ありがとうセイヤ君…幸せな時間だったわぁ」ふぅ


妖夢「本当に……とっても美味しかったです、ありがとうございました」ペコ


セイヤ「2人が喜んでくれたならそれでいいよ…っと、じゃあ俺は帰るな?」スクッ


妖夢「え!?もう帰っちゃうんですか!?」


幽々子「もう少しゆっくりしていってもいいのよ?」


セイヤ「いえ、実はこの後大切な用事があるんで…」


妖夢「よ、用事って……デートとかですか?」ウルウル


幽々子「え!?いつの間に!?」ギョッ


セイヤ「おい…俺を悲しませてそんなに楽しいか?」


妖夢「え…違うんですか?」


セイヤ「見りゃ分かるだろ……言わせるな、余計悲しくなってくる」はぁ


幽々子「じゃあ用事って言うのは?」


セイヤ「バイトですよ、バ・イ・ト…」


妖夢「セイヤってバイトしてたんですか!?」


セイヤ「いや、父さんが働いてた所を偶に手伝ってるんだ…言わなかったか?」


妖夢「初耳ですよ!1年生の時からですか?」


セイヤ「まぁな…月に2回くらいだから知らないのも無理ないだろ…話した事無かったし」


幽々子「そうなの…頑張って来なさい」ニコ


セイヤ「はい、行ってきます」ニコ


妖夢・幽々子『『だからそれは卑怯(よぉ)ですよぉ…///』』カァ




これが3日前の出来事である…そして




妖夢「やっぱりセイヤが作った料理は美味しいです!」モグモグ


幽々子「本当ね!ありがとねセイヤ君?」パクパク


セイヤ「さいですか…」頰杖をついている



これが今現在の状態である…




セイヤ「全く…キチンと調整して食べて下さいよ…幽々子先輩」はぁ


幽々子「御免なさいねぇ…美味しくてつい…」


妖夢「1日目で肉じゃが…2日目で鯖の味噌煮…そして3日目で豚の角煮が姿を完全に消し去りました…」はぁ


セイヤ「はぁ…溜息しかでないな…」


幽々子「だから謝ってるじゃないのぉ〜…」


セイヤ「分かってますよ…」ははは



ブー☆ブー☆ブー☆ブー☆


《緊急事態!!緊急事態!!緊急事態!!》


ブー☆ブー☆ブー☆ブー☆



【次回 イベント突入!?】



妖夢「…何処かで聞いた事のあるサイレン音とBGMですね…」


幽々子「パターン青!!使徒です!!」


妖夢「さ、さぁてこの次もぉ!サービス!サービスゥ!…です///」カァ


セイヤ「何くだらない事言ってんだよ……魔理沙からか…」スマホ見る


セイヤ「はいよ…」通話中


魔理沙『セイヤか!?今何処に居るんだ!?』


セイヤ「家に居るが…どうした?」


魔理沙『どうしたもこうしたもないぜ!今日部活あるの忘れてたのか!?』


セイヤ「……やば」


魔理沙『…全く、ってそんな事よりも早く学校に来てくれ!ヤバい依頼が来ちまったんだぜ!』


セイヤ「ヤバい…依頼?」


魔理沙『詳しい事は着いてから話すから兎に角早く学校に来い!』


セイヤ「あ、あぁ…分かった」通話終了


妖夢「どうしたんですか?」


セイヤ「魔理沙からだ…今日部活あるのすっかり忘れてたわ」


幽々子「でもなんだか切羽詰まっている様だったけど…」


セイヤ「なんかヤバい依頼が来たらしいんですよ…」


妖夢・幽々子「「ヤバい依頼…?」」はて


セイヤ「あぁ、着いてから話すって言われたけど…嫌な予感しかしないな」はぁ


妖夢「わ、私達も付いて行っていいですか?」


セイヤ「学校だからそんな大層な事じゃないだろうしな…俺は別に構わないぞ?」


幽々子「じゃあ食器を片ずけて行きましょう!」



校門前



魔理沙「あっ!やっと来たぜ!ってなんで妖夢に幽々子先輩が一緒に!?」


セイヤ「飯を作って食わしてやった、以上だ」


妖夢「あ、あはは」


幽々子「恥ずかしいわぁ…」


セイヤ「所で魔理沙…ヤバい依頼って?」


魔理沙「……取り敢えず部室に来てほしいんだぜ…妖夢に幽々子先輩も来るか?」


妖夢「は、はい…お邪魔じゃ無ければ」


幽々子「お願いするわぁ…」


魔理沙「……分かった」スタスタ


セイヤ『ヤバい…マジで嫌な予感がする』汗タラリ



誰かを助け隊 部室



霊夢「…来たわね、あら妖夢に幽々子先輩?」


アリス「どうして妖夢と幽々子先輩がセイヤと一緒に?」


魔理沙「2人に飯を作ってやったらしいぜ?」


レミリア「えぇ!?セイヤの手料理食べたの!?なんで呼んでくれないのよ妖夢ぅ!」


フラン「いいなぁ!私も食べたかったよぉ!」


セイヤ「今度作ってやるから落ち着け…」Wなでなで


レミリア・フラン「「やったー!!」」うー☆


セイヤ「それで?ヤバい依頼ってなんだ?」


咲夜「そ、それがですね…」チラ


セイヤ「ん?野球部顧問の《星熊》先生?」チラ



この金髪のロングヘアーに角の様なアクセサリーを付けた女性は星熊勇儀先生、野球部の顧問である。

熱血指導でこの幻想学園の野球部を甲子園に連れて行こうと燃えているのだが去年の結果は残念ながら予選敗退…苦渋を飲まされたという経験から今年はより一層頑張り、前向きに野球部を引っ張って行くわ!と再度決意を新たにした。

服装は体操服にロングスカートと奇抜な格好をしており先生の中でも屈指の変人として有名である。(しかし容姿が優れている為男子生徒からは人気、彼女目当てで入部する人も居るレベル)

萃香先生同様お酒好きで校内でも飲酒する程、萃香先生と紫先生、藍さんや霊菜さんと共にお酒を飲み比べするレベルの酒豪っぷりである。

趣味はお酒を飲む事、そしてスポーツ全般である



セイヤ「なんで星熊先生が部室に…?」


勇儀「他の皆には話したんだがね…」はぁ


霊夢「私が話すわ…」スッ


セイヤ『今日はエラく回想に入るなぁ…』




〜回想〜



咲夜「しかし今日も草毟りですか…」スタスタ


アリス「仕方ないよ…依頼なんだから」スタスタ


レミリア「それはそうだけれど…」スタスタ


フラン「草毟りつまんないー!」ブーブー


霊夢「気持ちは分かるけど終わらせないといけないんだからしょうがないじゃない…」スタスタ


魔理沙「そうだぜ?あと少しだから頑張って行こうぜ?」スタスタ


フラン「うん……所でセイヤは?」スタスタ


咲夜「…まさか、部活あるのを忘れているとか?」スタスタ


レミリア「流石にそれは無いでしょう…昨日解散する時に11時には部室に集合する様にって言っておいたんだから」スタスタ


アリス「私達は8時から勉強会してたもんね」スタスタ


霊夢「昨日それ話したら『俺?読みたい本あるからパス…』なんて言っちゃって…」スタスタ


魔理沙「全く…お陰で私が皆に勉強叩き込まれる羽目になったんだぜ…」スタスタ


フラン「でもお陰で次のテストは大丈夫そうでしょ?」スタスタ


魔理沙「バッチリだぜ!」ガッツポーズ


咲夜「おや…あれは星熊先生ですか?」


レミリア「本当ね…私達に何か依頼かしら」


アリス「そうなのかな?…おーい星熊先生ー!」タッタッタッ


勇儀「ん?アリスちゃんに皆…」


フラン「どうしたの?何か依頼?」キョトン


勇儀「う、うむぅ…」


魔理沙「私達は学園のありとあらゆる悩みを解決するプロフェッショナル!先生の頼みとあらば断る理由が無いぜ!」


勇儀「……すまない、じゃあ話をしたいんだが…中に入れて貰ってもいいかな?」


霊夢「どうぞ、今お茶を淹れますから」ガラッ


咲夜「では私はお茶菓子を…」スタスタ


フラン「あ、咲夜ー!私にもー!」てってってっ


レミリア「全く…フランたら」スタスタ


アリス『一体どんな依頼なんだろう…』はて



部室



全員「えぇーーー!?野球部員全員がボイコットーーーー!?」ドンガラカッシャーン☆


勇儀「…夏の大会に向けて《滅神高校》との練習試合を取り付けたんだが…皆やってられるかって出て行ってしまったんだ…」


アリス「めめめ、滅神高校って甲子園出場の常連高校だよね…」ガクブル


咲夜「そそそ、そうです…しかもベスト4以内には必ず入っている野球の名門中の名門って事で有名ですよ…」ガクブル


霊夢「そんな所といきなり試合だなんて私達でも嫌になるわよ!?」


フラン「キチンとホップ!ステップ!ジャンプな感じにしないと駄目だよ!」


魔理沙「それにまだ4月の半ばだぜ!?早過ぎるだろ!?」


勇儀「うぅ…」うるうる


咲夜「い、言い過ぎました…すみません」ペコ


勇儀「…いや、君達の言う通りだよ」シュン


魔理沙「そ、それで依頼の内容ってまさかぁ」汗ダラダラ


勇儀「………頼む!!君達で滅神高校の人達と試合をして欲しい!!」土下座


全員「やっぱりぃぃぃいいいい!?」ガビーン


勇儀「全ては私に責任がある!でもこのままじゃあこの学園が叩かれる事になるんだ!」


フラン「こ、この学園が叩かれる…?」


勇儀「……滅神高校は野球の名門、そこと練習試合を組むのにも苦労したんだ……もしも急にキャンセルする事になれば…」


アリス「な、なれば…?」ゴクリッ


勇儀「きっと滅神高校のお偉いさん達に叩かれる……私の軽率で身勝手な判断の所為でこんな事になってしまったのは百も承知だ……でも、だからこそ君達に頼みたい…どうか滅神高校との練習試合!君達が出場して欲しい!」深く土下座


レミリア「ど、どうするの…魔理沙…?」


魔理沙「……先生、一つだけ約束して欲しいぜ…」真剣な顔


勇儀「な、何かしら…」


魔理沙「報酬は……野球部の部費の3分の1を…私達、誰かを助け隊に献上する事…だぜ」


勇儀「な、何ですってぇー!?」


ざわ…ざわ…


魔理沙「これはもう…!個人の問題では無いんだぜ…!だからこそ…!この条件は…!譲れない…!!」顎尖る


勇儀「くっ…!しかし…!3分の1は言い過ぎ…!!流石に…!無理だ…!!」顎尖る


魔理沙「だったらこの話は無し…!だぜ…!!」


ぐいっ


霊夢「ちょ、ちょっと魔理沙…幾ら何でもそれは…」ヒソヒソ


咲夜「3分の1は言い過ぎですよ…」ヒソヒソ


アリス「そうだよ…もっと低くても…」ヒソヒソ


レミリア「ていうかもうやる事は決定事項なのね…」はぁ


フラン「野球…!楽しそう…!!」キラキラ☆


魔理沙「まぁまぁ落ち着け……霊夢に咲夜、レミリアにアリス…お前達はあの夏の日の地獄を忘れたのか…?」ヒソヒソ


霊夢・咲夜・レミリア・アリス「「「「っ!?」」」」


フラン「?」



〜去年の夏〜



ミーンミンミンミンミーン!!


ミーンミンミンミーン!!



ガラッ



男子生徒「あの…すみません……相談に乗って欲しいんですけどぉ」オズ


セイヤ以外全員「」ミイラ〜☆


男子生徒「ひぃぃぃぃ!?」ガクブル


咲夜「相談…ですかぁ〜…?」ヨロヨロ〜


アリス「何でも聞くよぉ〜…?」ヨロヨロ〜


男子生徒「あああああのぉ!?」ガクブル


レミリア「どうしたのかしらぁぁぁ…?」ヨロヨロ〜


霊夢「お前も蝋人形にしてやろうかぁぁぁ…?」ヨロヨロ〜


セイヤ「お前ら怖いわ……あと霊夢、お前だけおかしい…」ヒキッ


魔理沙「さぁぁぁ〜…依頼の内容わぁぁ〜…?」


男子生徒「し、失礼しましたぁぁー!!」ダダダダッ


セイヤ以外全員「ぁぁぁぁぁぁ〜…」ヨロヨロ


セイヤ「あ〜…暑…」団扇パタパタ




フラン以外全員「…」


フラン「み、皆ぁ〜…どうしたのぉ?」


フラン以外全員「先生!!」


勇儀「な、何かしら!?」ビクゥ


霊夢「この報酬額は…!最低ライン…!」顎尖る


咲夜「これ以上下げる事は…!出来ません…!」顎尖る


レミリア「嫌なら…!出て行け…!今すぐに…

!!」顎尖る


アリス「私達にも…!譲れない物が…!ある…!!」顎尖る


勇儀「ぐぅ…!!」


魔理沙「さぁ…!どうする…!?」


ざわ…ざわ…


勇儀「…った」ボソ


魔理沙「……聞こえないぜ…!先生…!」


勇儀「分かった…!飲む…!!その条件…!!」ざわ…!!


フラン以外全員「やったーー!!」わーい


フラン『何がなんだかわからないよぉ…』グスンッ




霊夢「と、言う訳よ」


セイヤ「おい…まさか本当に野球をやるのか?」


魔理沙「それで今年と来年の夏、そして冬は安泰だぜ!」


咲夜「やっぱり冷暖房完備ですよね!」


アリス「部室がもっと居心地のいい場所になるね!」


レミリア「ふふっ…もうあの暑い夏、そして寒い冬とはおさらば…という訳ね」


フラン「やったー!」わーい☆


セイヤ「俺いっち抜っけたぁー!!」ダッ☆


ガシッ☆


全員「逃がさなぁ〜い…」ニヤリ


セイヤ「もうやだ…」ほろり


妖夢「あ、あの!野球なら9人必要ですよね!?私も入れて下さい!!」


魔理沙「いいのか…?でも妖夢は来週からバイトが…」


妖夢「バイトなんかよりも皆さんの方が大事です!この魂魄妖夢…今、皆さんから受けた恩をここで返す時です!!」スーパーみょんす!!


幽々子「私は無理だけれども応援するわ、頑張ってね?」


セイヤ以外全員「はい!!」


ワイワイ!


どこのポジションやる? 私はファーストがいいわ!


私はライトを希望します! 私サード!


ガヤガヤ



セイヤ「幽々子先輩…これどうぞ」ヒソヒソ


幽々子「ん?何かしら?…封筒?…っ!?これって…」


セイヤ「妖夢にお小遣いとして渡してやって下さい…この珠数の御礼ですよ」珠数見せながら


幽々子「そ、それでもこれは多すぎよ…」ヒソヒソ


セイヤ「俺の気持ちです……妖夢には幽々子先輩のへそくりだとかなんとか適当に誤魔化しておいて下さい…」ヒソヒソ


幽々子「まさか…3日前のバイトって…」


セイヤ「お察しの通りですよ…霖之助さんには申し訳ないですが今回は無理みたいですからね…」ヒソヒソ


幽々子「…本当に良いのかしら」ヒソヒソ


セイヤ「気にしないでください…俺も妖夢に助けられている事が多いんで…」ヒソヒソ


幽々子「ありがとう……優しいのね」ウル


セイヤ「いえ…それじゃあ俺はこれで」スッ


おいお前ら勝手にポジション決めてんなよ…


セイヤはどこやりたい?


ベンチでお願いいたします…


バキィ!!×7


なのですよーーーー!!!!



幽々子「気遣いが出来て皆に優しい……好かれる理由がわかるわぁ…」




霊夢「さぁーて!ポジション決まったわね!」



投手 水奈月セイヤ 4番

捕手 霧雨魔理沙 3番

一塁手 博麗霊夢 5番

二塁手 十六夜咲夜 1番

三塁手 アリス・マーガロイド 6番

遊撃手 レミリア・スカーレット 2番

左翼手 フランドール・スカーレット 8番

右翼手 魂魄妖夢 7番

中堅手 秦こころ 9番



こころ「あ、あの…呼ばれて来たんだけど…」猿


フラン「こころ!野球しようよ!」ニコッ


こころ「…え?」猿


さとり「控え選手として私と美鈴…そしてこいしね…」


魔理沙「さとりは心が読めるだろ?本当はピッチャーかキャッチャーにしたかったんだけど…」


さとり「私の運動能力では無理だものね…」


咲夜「なので代打と守備全般の交代要員という訳です」


さとり「分かったわ、お手柔らかにね?」


美鈴「わ、私はなんでですかね?」


アリス「その驚異的な腕力でぇ〜?」


フラン「スタンドにボールをシューーッ!だよ?」


美鈴「よ、よく分かりませんが……分かりました!!」


こいし「わ、私は場違いの様な〜…」ウルウル



セイヤ「っくそ…思いっきり殴りやがってぇ…」いてて


霊夢「はいセイヤ…これ」つ左投手用グローブandボール


セイヤ「は?なんで投手用?」受け取り


魔理沙「頼むぜ?エースで4番の水奈月セイヤ?」肩ポン


セイヤ「はぁぁぁ!?エース!?4番!?何だそれ!!??」


アリス「さぁ〜てと、決まった事だし取り敢えず練習してみよっか?」スタスタ


咲夜「私…野球なんて初めてです…」スタスタ


レミリア「多分全員初心者よ……まぁ楽しくやりましょう?」スタスタ


フラン「お姉様!咲夜!アリス!キャッチボールやろう!!」わーいわーい☆


さとり「私達もキャッチボールから始めましょうか、こいしに美鈴?」スタスタ


こいし「うん!お姉ちゃん!」タッ


美鈴「いやぁー楽しみですねぇ!」タッタッ


妖夢「霊夢、一緒にやりませんか?」


霊夢「後ろに夢が付く者同士仲良くやりましょ?」スタスタ


妖夢「はい!」タッ


セイヤ「」白目


魔理沙「諦めが肝心だぜ…セイヤ」


勇儀「さて、じゃあ取り敢えずセイヤ君!ここに投げ込んでみなさい!!」パスパスッ


魔理沙「勇儀先生のキャッチングでも見学するかぁ…」スタスタ


セイヤ「もうやだぁ…」グスン



校庭 小さい投手練習用グランド



勇儀「さぁ!来なさい!!」バッ


セイヤ「ったく…」ぐっ


セイヤ「なんで俺がこんな面倒な事を…」グンッ


勇儀『ワインドアップ投法…』


セイヤ「しなくちゃ…」ザッ!!


セイヤ「ならねぇんだよ!!」ビシュッ!



ガシャァン!!



フラン「あれ?なんか凄い音が聞こえたね?」


咲夜「い、妹様…あれ」指差し



勇儀「」白目


キュルキュル ポト コロコロコロ☆


セイヤ「あ、あれ?」



霊夢「は、速い…」


レミリア「勇儀先生が…取れなかった…の?」


アリス「嘘ぉ…」



勇儀「…セイヤ君、野球の経験は?」


セイヤ「いえ…全然、遊びでやってた程度ですけど」


勇儀『確かに投げ方はズブの素人……コントロールもない…でも球速はズバ抜けてる…それに』


勇儀「セイヤ君…もう一球お願い…」ヒュッ


セイヤ「は、はぁ…」パシッ


セイヤ「…」ザッ グンッ


セイヤ「よっ!」ビシュッ!


ギュオン!!


勇儀「っ!?」パァン!!


魔理沙「ま、曲がった!?」


勇儀「…もう一球!」シュッ


セイヤ「…」パシッ


セイヤ「…」ザッ グンッ


セイヤ「らぁ!」ビシュッ!


グォン!


勇儀「…!」パァン



さとり「こ、今度は下に落ちた?」


こいし「あ、あれって変化球…ですよね?」


美鈴「……分かりました!セイヤの投げる球が速い理由が!」


妖夢「ま、まさか…」


こころ「剣術の…修行?」狐


美鈴「そうです!クラスメイトの男子が言ってました!セイヤはハンドボール投げがクラスで1位だったって!」


咲夜「そ、そういえば…」


アリス「そんな事を言ってた様な気が…」


レミリア「肩の力が異常に強い……それに剣術は足腰も使う…つまり」


フラン「セイヤの体は野球に適してるって事?」


霊夢「そういう事…みたいね」



パァン!!



セイヤ「…ふぅ」汗拭い


勇儀『球速は140キロを超えてる……でもなんで変化球…』


勇儀「魔理沙ちゃん…セイヤ君の球、受けてみない?」


魔理沙「よっしゃー!燃えてきたぜー!!」メラメラ


セイヤ「魔理沙…行くぞ?」ザッ


魔理沙「来い!」バッ


ビシュッ!


グンンッ!!


勇儀「ジャイロボール!?」


魔理沙「よっ」パァン!!


セイヤ「クソッ……真っ直ぐ投げらんねぇ」ザッザッ


勇儀「セイヤ君!一度グラブを外して投げてちょうだい!!」


セイヤ「は、はい…」ポイッ


魔理沙「よーしセイヤー!思いっきり来ーい!」


セイヤ「よっ!」ビシュッ


パァン!!


魔理沙「お、真っ直ぐ入ったぜ!」シュッ


セイヤ「あぁ」パシ


勇儀『次と次の投球で分かる筈…』


ビシュッ!


ギュルル!!


パァン!


魔理沙「っと…危ない所だったぜ…」シュッ


勇儀『今度は高速シンカー…』


ビシュッ!


勇儀『ボールの握り方がさっきと違う!?』


キュル!


魔理沙「っとぉ!ナイスボールだぜ!」シュッ


セイヤ「どこがだよ…あれボールだろうが」パシ


勇儀『ボールの握り方…リリースのタイミングが一投一投微妙に違う…それとあの肩が合わさって予測が出来ない様な変化をしているのね』


セイヤ「で…こんな投球で本当に大丈夫なのかよ…打ち込まれるのは御免被るぞ…?」


勇儀『行けるかもしれない…彼のボールなら』


セイヤ「ったく…面倒臭い依頼…」グンッ


セイヤ「引き受けたもんだな!!」ビシュッ!



パァン!!





霊夢「さて!これから一週間、試合まで頑張って練習するわよ!?」


魔理沙「やるからには勝とうぜ!皆!」


セイヤ以外全員「おー!」


セイヤ『テストどうすんだよ…しかも旅行の2日前の土曜日って…』はぁ



その次の日…俺達は河川敷のグラウンドで練習をした


カァン!


咲夜「ふぅ…」


勇儀『咲夜ちゃんは満遍なく打てるみたいね……セイヤ君の速球に対応しているのもそうだけど』


セイヤ「くっ!」ビシュッ!


カァン!


セイヤ「なっ!?」


勇儀『あの予測不能の変化球にも対応している…才能があるみたいね』


咲夜「どうしましたセイヤ…空振りさせてくれるんじゃ無いんですか?」ふふっ


セイヤ「…なら」グンッ


セイヤ「お望み通り…」ザッ


セイヤ「空振りさせてやる!!」ビシュッ!


咲夜「っ!?」ブンッ


パァン!


魔理沙「ストライクだぜ!」シュッ


セイヤ「ふ…」パシッ


咲夜「ふぬぬぬ…」ググッ


フラン「よーし!セイヤ!思いっきり投げてー!!」


セイヤ「よっ」ビシュッ!


スカッ


フラン「う〜…」


勇儀『フランちゃんはミートの正確性は皆無…だけれど』


セイヤ「らぁ!」ビシュッ!


ガキィン!


セイヤ「…え?」汗タラリ


ポチャン


魔理沙「あらら〜…ホームランだぜぇ」あはは


フラン「やったー!」


勇儀『一度当たればホームランは必至…超強打者ね』


セイヤ「くそぉ…」汗拭い


ザッ!


レミリア「さぁセイヤ!来なさい!」バッ


ブンッ


魔理沙「ストライク!アウトだぜ!」


レミリア「う〜…」ショボーン


勇儀『レミリアちゃんはバッティングが苦手…でも送りバントやスクイズなどといった細かいプレイが得意…』


アリス「セイヤ!全力投球でお願い!」スッ


セイヤ「了…解!」ビシュッ!


パァン!


魔理沙「ストライク!」シュッ


アリス『内角いっぱい…何が来るのかは分からないけど…』グッ


セイヤ「はっ!」ビシュッ!


アリス『セイヤの今までの投球パターンからすると…次は外角低めのアウトロー!』ブン


カキィン!


セイヤ「なっ!?…マジか」


勇儀『アリスちゃんは頭脳プレイで相手の配球コースを読み切り…そしてそれに合わせてバッティングを行う…凄いわ』


セイヤ「なんでそんなポンポン打てるかねぇ…これでも全力なんだが」ザッザッ


妖夢「さぁセイヤ!次は私の番ですよ!」スッ


カァン!


キィン!


カァァン!


セイヤ「か、勘弁してくれ」あはは


勇儀『妖夢ちゃんも凄いわ…無駄のないフォーム…そして力強いバッティング…流石剣道部に在籍しているだけはあるわね』


妖夢『試合ではバットを二本使っては駄目なんでしょうか…』みょむむ


こころ「…」スッ


セイヤ「今度はこころか…」ザッ


ビシュッ!


こころ「!!」狐 キラーン☆


カキィィン!!


ポチャン


こころ「セイヤ…褒めて///」Vサイン


セイヤ「あはは…良くやったぞぉこころぉ…」ははは 乾いた笑い


こころ『セイヤに褒められた…///』福の神


勇儀『こころちゃんはストレートに滅法強いみたいね…相手の投手の『成宮瑛須』君は速球型の投手…変化球も使えるみたいだけれど基本は直球だからこころちゃんには期待ね…』


霊夢「さぁてセイヤぁ…覚悟はいい?」グッ


セイヤ「…負けるかよぉ!!」ビシュッ!


カキィィン!


ポチャン


霊夢「はい終わり」スタスタ


セイヤ「ち、ちくしょぉぉお!!」グラブ叩きつけ


魔理沙『こいつら本当に普通の女の子かよ…』


勇儀『霊夢ちゃんは相手の癖を見抜いてからのバッティングスタイル…アリスちゃんと同じで2巡目に期待されるバッターね』


セイヤ「で…バッティングは上手いが…」



咲夜「あ、あれ?」ポロ


レミリア「あうっ!?」グラブから溢れる


アリス「えい!…あれ?」送球が逸れる


妖夢「やぁ!あっすみません!」同じく送球が逸れる



霊夢「まだまだ課題が多いわねぇ……でも」チラ


美鈴「妹様ぁ!行きますよぉ!?」


フラン「ばっちこーい!」


美鈴「やぁ!」カキィィン!


フラン「…」ダッ


バッ!


パシッ


フラン「ファースト!」ビシュッ!


霊夢「よっと…」パスッ


霊夢「フランは大丈夫みたいね…」シュッ



こいし「フランちゃん…運動神経も良いからなぁ…」


さとり「方や運動が出来ないが勉強は出来る姉…方や運動も勉強も出来る妹……面白い姉妹ね」



魔理沙「よーしセイヤー!後残り三球だぜ!」


こころ「セイヤ…来て!!」狐


セイヤ「…」ザッ


セイヤ「ふっ!!」ビシュッ!


ギュオン


こころ『シュート!?』ブンッ


スカッ


パァン!


魔理沙「ストライク!」シュッ


セイヤ「…」パシッ ザッザッ


こころ『何が来るのか分からない…でも』グッ


セイヤ「よっ!」ビシュッ!


グンン!


こころ『今度は手元で浮き上がった!?』


パァン!


魔理沙「ストライク!こころ、ツーストライクだぜ?」シュッ


こころ「むっ…分かってる」スッ


セイヤ「…」ビシュッ!


こころ『直球!!』ブン


クンッ


こころ『手元で…落ちた!?』


スカッ


パァン


魔理沙「凄いな今の球!どうやって投げたんだ?」シュッ


セイヤ「……さぁ?」パシッ


こころ「う…打てなかったぁ…」ウルウル 蝉丸


スタスタ


セイヤ「ナイススイング…頑張ったなこころ」なでなで


こころ「あ…///うん…///」福の神




魔理沙「ま、取り敢えずこれで切り上げるかぁ…」


霊夢「明日からテストねぇ」


咲夜「まぁ私達は大丈夫ですが…」


セイヤ「俺も大丈夫だぞ?」


レミリア「え?いつの間に?」


セイヤ『お前らにシカトされてた日は休み時間と昼休み使って勉強してたんだよ…』


アリス「早くお風呂入りたいよぉ…」スタスタ


フラン「私もぉ…」スタスタ


さとり「早く帰りましょうか…」スタスタ


こいし「お腹も空いたよぉ〜…」スタスタ


妖夢「そうですねぇ…明日も学校がある事ですし早めに帰りましょう」スタスタ


美鈴「あれ、セイヤー!帰りますよぉー?」


こころ「セイヤ…帰ろ?」


セイヤ「ん?ボール足りないから見つけてから帰るわ……先に帰っててくれ」ヒラヒラ


霊夢「そ、早く帰らないと日が暮れるわよぉ?」


セイヤ「へいへい…」スタスタ



ビシュッ! ボス


ビシュッ! ボス


ビシュッ! ボス



セイヤ「はぁ…はぁ……くっ」グイッ


ザッ


セイヤ「ふっ!」ビシュッ!


ギュルル!


ボス


セイヤ『勇儀先生は変化球だって言ってたが……使いこなせないなら意味ないからな』グイッ


ザッ


セイヤ『絶対に使いこなせる様になってやる!』ビシュッ!


ギュルン!


ボス


セイヤ「…やば……目眩がする」フラッ


とすっ


「張り切ってるねセイヤ君…?」ニコ


セイヤ「り、霖之助さん…?」



この銀髪ショートボブで頭にアホ毛、そして眼鏡を掛けた長身のイケメン男性は森近霖之助さん、俺の憧れの人である。

香霖堂と呼ばれる百鬼夜行商店街の裏通りにある店で店主を務めている、性格は温厚で物腰も

柔らかく正に大人の男性…って感じの人だ。(見た目よりも歳を取っているが分からない)

小さい頃から俺や魔理沙、そして霊夢の事を知っている人物で萃香先生とは同い年である、普段は退屈なのか煙草やお酒、ゲームや音楽、そして読書など結構多趣味でありとあらゆる事に手を出している。(どれも普通以上にできる)

何故か俺は気に入られていて店に行くと必ずお茶やコーヒーを出してくれる。

趣味は色々、嫌いな事は退屈な事らしい



霖之助「魔理沙から聞いたよ、滅神高校と練習試合をやるんだって?」


セイヤ「は、はい…」


霖之助「それで皆は帰ったのに自分は残って練習…か」


セイヤ「……あれ?なんであいつらが居るって知ってたんですか?」


霖之助「おっと勘違いしないで欲しいな…僕は別に練習を見ていた…という訳じゃ無いんだから」んっふ


セイヤ「あ、すみません」ペコ


霖之助「気にしていないよ、どうだい?僕で良かったら付き合うよ?」つキャッチャーミット


セイヤ「い、いいんですか?」


霖之助「セイヤ君がどんな球を投げるのか気になってね……あ、ピッチャーだって事はさっきのを見て分かったんだからね?」んふっ


セイヤ「じゃあ…よろしくお願いします」マウンドに向かう




霖之助「さぁ…いいよ」構え


セイヤ「…」グンッ


ザッ


セイヤ「…!」ビシュッ!


ギュルル!


パァン!


霖之助『うん…スピードは申し分ない…でも直球のノビやキレそれに変化球の変化量が全然足りないな』シュッ


セイヤ「どうですか?」パシッ


霖之助「スピードは心配要らないだろう…だがノビやキレが無い……これじゃあすぐに打ち込まれるよ?」


セイヤ「…そうか、だからあいつらにもあんなに簡単に…」


霖之助「さぁセイヤ君、続きだ…霊夢達を驚かしてやろう、僕が徹底的に鍛えてあげるよ」構え


セイヤ「……はい!」ビシュッ


霖之助『うん……やっぱりセイヤ君は最高だね!あぁ!手に刺激がぁ!!』んっっふ☆





〜翌朝〜



セイヤー起きて下さいー!!


セイヤ…起きて


布団「駄目だ…今日サボるわ」モゾモゾ


馬鹿な事を言ってないで早く起きて下さい!


ガシッ


セイヤ…遅刻する…


ガシ


バッ


セイヤ「あぁ〜…」上半身裸〜


咲夜・こころ「「い、い、嫌ぁ!!///」」バチィン☆ 大飛出


セイヤ「香霖堂ver!?」ぐは!!


ドサッ



リビング



セイヤ「悪かったって…機嫌直せよ…」モグモグ


咲夜「べ、別に機嫌が悪い訳では…///」モグモグ


こころ『セイヤの裸…///』モキュモキュ 福の神


セイヤ「ん?なんでこころは福の神のお面してるんだ?何か嬉しい事でもあったのか?」モグモグ


こころ「っ!?///」サッ 福の神の面から般若の面に付け替える


セイヤ「……何だよ付け間違いかよ、謝るから機嫌直してくれ…な?」なでなで


こころ「…特別に許す///」福の神


咲夜「わ、私にもなでなでして下さい!」


セイヤ「……珍しい事言うな」Wなでなで


咲夜「え、えへへ///」モジモジ



通学路


カチャカチャ


咲夜「なんでセイヤはルービックキューブを左手だけでやってるんですか?」


セイヤ「解説ご苦労さん…霖之助さんのアドバイスだよ、ボールのノビ、そしてキレを良くする為に左手だけでやってるんだ…」カチャカチャ


こころ「なんで…霖之助さん…なの?」猿


セイヤ「実は昨日お前らが帰った後も投球練習をしてたんだ…で偶々霖之助さんが来て一緒にトレーニングしたって訳…」カチャカチャ


咲夜「り、霖之助さんに何かされませんでしたか!?」


セイヤ「何かって何だよ…普通に投げ込みに付き合って貰っただけだ」カチャカチャ


咲夜「そ、そうですか…良かった」ホッ


霖之助『そういうプレイだと思い込んでいたからね』んっふ☆


咲夜『こ、こいつ…テレパシー…だと…?』


こころ「何で…言ってくれなかったの…?」姥


セイヤ「お前らに付き合って貰うのは悪いと思ったんだ…言わなかったのは悪かったよ」カチャカチャ


こころ「…」ショボン 姥


セイヤ「……今度からはちゃんと言うよ」なでなで


こころ「…うん」ニコ


セイヤ『この笑顔……守りたい!俺はキメ顔でそう思った…』


咲夜「何か馬鹿な事を考えてますね…」はぁ



教室



セイヤ「くそッ…全然上手くいかねぇ…まともに動かすのもキツいな…」カチャカチャ




霊夢「そう…霖之助さんのアドバイス…ねぇ」


魔理沙「霖之助の事だから何かしらするんだと思ったんだが…」


レミリア「本当に投げ込みの練習だけだったのかしら…」


咲夜「セイヤ本人がそう言うならそうなんでしょうけど…」


アリス「あの人…何するか分からないからね…」


霖之助『全く…僕って信用無いんだね…ちょっとショックだよ』


全員「だから一々出て(来ないで下さい!・来ないでちょうだい!)来んな!!」


霖之助『おやおやおっかないね…じゃあ僕はこれで』んふっ


美鈴「み、皆さん…どうしたんですか?」



セイヤ「や、やっと一面揃った…」はぁ



〜テスト中〜



し〜〜〜〜〜ん



霊夢『やっぱりまだ範囲が範囲だから楽勝ね…』カリカリ


咲夜『この程度なら問題はありませんね…』カリカリ


アリス『皆でちゃんとテスト勉強しておいて良かった…』カリカリ


美鈴『あ、あれ〜…これどうやって解くんでしたっけ…』う〜む


魔理沙『お、ここ幻想ゼミでやった所だぜ!』カリカリ


レミリア『残りの時間は……セイヤでも眺めていましょう、そうしましょう///』ジ〜


霖之助『カンニングしていると思われるから止めた方が良いと思うよ?』


全員「だから出て(来ないで下さい!・来ないで!)来んなよ!!」


紫・美鈴・クラスメイト全員「「「っ!?」」」ビクゥ


セイヤ『思ったよりも簡単だな…』カリカリ




〜昼休み〜 誰かを助け隊 部室



霊夢「皆、テストは大丈夫そう?」


全員「大丈夫だ…問題ない…」コクン


さとり「それで?放課後は練習するのかしら?」


魔理沙「勿論だぜ!幾ら相手が強くても負けたくはないからな!」


美鈴「やるからには勝ちたいですもんね!」


妖夢「皆さんと一緒なら勝てる気がするんです!だから今以上に頑張りましょう!」


咲夜「そうですね…しかしチーム名はどうしましょう…」


全員「チーム名?」はて


咲夜「そうです…私達は野球部の人間では無いですからね…何かチーム名を考えましょう!」


フラン「はいはーい!チームレーヴァテインがいいと思いまーす!」


こいし「なんかフランちゃんってそのレーヴァテインって言葉好きだよね…」


フラン「なんか親しみやすいんだよねぇ……何でだろ?」


セイヤ「それはゲー…」カチャカチャ


咲夜「stop!!それ以上はいけません!」


アリス「チーム不思議軍団…とかは?」


レミリア「不思議って所は満更嘘ではないけれど…」


霊夢「無難にイマジンファイターズでいいんじゃない?」


こころ「なんか…草野球チームみたいな名前…」猿


魔理沙「まぁ私達らしくていいかもな…皆それでいいか?」


全員「意義無〜し!」火男


魔理沙「よーし!放課後から気合い入れて行くぜー!?」


全員「おー!!」


セイヤ『お、結構動かせる様になってきたな…』カチャカチャ




〜放課後〜



咲夜「くっ…」スカッ


魔理沙『なんかセイヤの球…少しだけ速くなってないか…?』


セイヤ「…」ザッザッ


こころ「…セイヤ…カモン…」狐


セイヤ「カモンって何だよカモンって…」グイッ


ザッ


セイヤ「…!!」ビシュッ!


こころ『今度こそ…ストレート!!』ブンッ


パァァン!!


こころ「あ、あれ…?確かにストレートだと思ったのに…」猿


魔理沙『確かにど真ん中……でも昨日までの球とは…』うむむ ヒュッ


セイヤ「…」パシッ


ザッ


霊夢「…」スッ


セイヤ「昨日の恨み…晴らさせてもらうぞ?」グイッ


霊夢「来なさい…!」グッ


ザッ!


セイヤ「らぁ!!」ビシュッ!


霊夢『コースが甘い!』ブン


パァァン!


霊夢「…あ、あら?」


魔理沙『やっぱり……でも何でだ?』


セイヤ「よし…」グッ


勇儀『この前の球よりも生きた球になってる……あの速球にノビ、そしてキレが加われば…』


美鈴「セイヤー!お願いしまーす!」フリフリ


ビシュッ!


美鈴「よっ!」カキィィン!


セイヤ「あ…」クル


ガササッ…


美鈴「やりましたー!ホームランです!」わーい!


勇儀『よく1日でここまで…でもまだ本当の強打者には通用しないみたいね…』




ザッ!


セイヤ「…」ヘルメット被り


勇儀「セイヤ君…遠慮は要らないから全力で打ちなさい…」グイッ


ザッ


勇儀「ふっ!」ビシュッ!


セイヤ「よっと」ブン


ガキィン!


勇儀「…えー」愕然


セイヤ「まぁこんなもんだろ…」ふぅ ヘルメット外す


勇儀「も、もう一度よ!」ビシッ!


セイヤ「いや、為にならないんで投球練習戻っていいですか?」


勇儀「」ガーン


全員『容赦ない(ですねぇ・ないわねぇ)なぁ…』


セイヤ「魔理沙、変化球の練習付き合ってくれ…」


魔理沙「お、おお!分かったぜ!」タッタッタッ



こうして俺達は試合の為に練習を重ねた…そして試合の前日



河川敷 グラウンド



セイヤ「っ!!」ビシュッ!


パァァン!


咲夜「い、今ので10連続三振…」


こいし「バットに擦りすらしなくなっちゃいましたぁ…」


妖夢「つ、次は私です!セイヤ!もう一度お願いします!」



セイヤ「あー、頼むわ」ヒラヒラ


ザッ


妖夢「…」グッ


セイヤ『これが俺の…答えだ!』ビシュッ!


ギュルルル!


パァァン!


妖夢「うぅ…やっぱり速いですね」


魔理沙「ナイスボール!」シュッ


セイヤ「…」パシッ



霖之助「セイヤ君はあそこまでの球を投げられる様になったのか」スタスタ


霊夢「うわ、遂に出たわね…霖之助さん」


霖之助「まぁ彼が何を思ってあそこまで努力したのか……妬けてしまうね、まったく」んっふ


レミリア「相変わらずみたいね…」はぁ


アリス「それより霖之助さん…何でセイヤの球は前より打たれなく……打ちにくくなったんですか?」


霖之助「セイヤ君は漫画などでよく言われる《ジャイロボーラー》だよ」


全員「ジャイロボーラー?」


霖之助「まぁジャイロボーラーなんて現実には存在しない……今セイヤ君が投げている球の正式名称はフォーシームファストボール、と呼ばれる直球だ」


さとり「フォーシームファストボール…とは何かしら?」


霖之助「質問が多い娘達だね…少しは自分で考えなよ」


全員「…」イラッ☆


霖之助「まぁいいだろう…フォーシームファストボール、通称フォーシームはリリースするタイミング、要はボールを指から放す時に強いバックスピンをかける事で打者の手元で浮き上がる球の事だ」


こいし「す、凄いですね…」


霖之助「凄いのはセイヤ君だよ……普通フォーシームでもあそこまで打者の手元で変化する様な球にはなり得ないんだ…それなのに今まで投げている球、全てが打者の手元で浮き上がっている」


美鈴「それにあの球速…」


霖之助「その通りだ、よく気付いたね…普通あんな球を投げる時には多かれ少なかれ速度が落ちるものだ、なのに速度が落ちる所か速く見えてしまう」


フラン「……何で野球やってないんだろ」


霖之助『元々セイヤ君は君達を護る為の手段としてブラドさんと剣術をしていた様だからね…これはオマケの様な物だよ』んっふっふっ☆


妖夢「…駄目です、擦りもしませんでした…」トボトボ



レミリア「これなんてどうかしら?」ガリガリ


こころ「それ…いい♪」火男



咲夜「お嬢様にこころさん…何をしてるんですか?」チラ


レミリア「セイヤのストレートに名前を付けているのよ」ふっふっふっ


こころ「今…決まった♪」火男


アリス「へ、へぇ…どんな名前なの?」


レミリア・こころ「これ(…!)よ!」地面指差す 狐


ジャイロブラスト


レミリアとこころ以外全員「か、かっこいい…」


霖之助「予想外だよ…かっこいい名前だね」


霊夢「なんで無駄にそんな凝った名前なのよ…」


フラン「ジャイロブラストだって!かっこいいね!」


咲夜「流石お嬢様にこころさん!」


アリス「いい名前だね…セイヤもきっと気に入ってくれると思うよ?」


さとり『今度は野球部モノの恋愛小説を書こうかしら…』うむむ


こいし「お姉ちゃんどうしたの?」


美鈴「セイヤー!魔理沙ー!凄い名前が決まりましたよぉ!!」


魔理沙「何だ何だ?名前?」スタスタ


妖夢「これなら相手も腰を抜かす事間違い無しです!」


セイヤ「訳分かんねぇよ…」スタスタ


ジャイロブラスト


セイヤ・魔理沙「「な、何てダサい名前なんだ…」」


レミリア・こころ「「え…?」」


魔理沙「ブラスト!ブラストだって!厨二病かよ!」ゲラゲラゲラゲラ!


セイヤ「こんな名前、これ見ている人達も『うわ、この作者、頭足らねぇんだな…可哀想な奴…』って憐れみの目を向けられる事間違い無しだな!」ゲラゲラゲラゲラ!


レミリア・こころ「「うっ…えぐっ…」」グスン 蝉丸


霊夢「セイヤ…魔理沙…これ考えたのレミリアとこころよ?」


セイヤ・魔理沙「「…え?」」


レミリア「ご、ごめんなしゃい…グスッ…セイヤが…喜んでくれるとえぐっ…思って…」ボロボロ


こころ「格好…悪い…グスン…よね?…ごめん…なさい…えぐえぐっ…」ボロボロ


魔理沙「いやーセイヤ!ジャイロブラストだって!最高だな!これなら絶対抑えられそうだな!」HAHAHA!


セイヤ「あぁ!これならきっと大丈夫だ!ありがとな!レミリアにこころ!このジャイロブラストで滅神高校の野郎共をバッタバッタと三振に取ってやるぜ!」HAHAHA!


レミリア「ほ、本当…?」ウルウル


こころ「格好悪くない…?」ウルウル 蝉丸


セイヤ「…あぁ、絶対勝とうな?」Wなでなで


レミリア・こころ「「…えぇ(うん)!!」」ニコ 福の神


セイヤ『ヤバい…2人同時はヤバい///』ドキドキ


霖之助『何がヤバいんだい?』んふっ


セイヤ『霖之助さん…直接脳内に!?』ビクゥ


霖之助「さて…どうだいセイヤ君、ちょっとバッターボックスに立ってごらん」スタスタ


セイヤ「え…?」


霖之助「きっとまともにバッティング練習はしてないんだろ?…魔理沙、僕の球を受けてくれ」スタスタ


魔理沙「お、おう?」スタスタ


アリス「霖之助さんがピッチャー?」


咲夜「大丈夫なんでしょうか……セイヤに打ち込まれますよ…」


勇儀「あら知らないの?霖之助は元幻想学園のエースよ?」


フラン「あれ?勇儀先生居たんだ」


勇儀「最初から居たわよ!?」


アリス「台詞ありませんでしたからね……それで、霖之助さんがエースって?」


勇儀「彼は高校の時から色んな事に手を出していてね…野球もその一つだったのよ」


霊夢「でも昔の話でしょ?それにセイヤ相手じゃあ…」



霖之助「それじゃあセイヤ君……行くよ?」


セイヤ「お願いします…」グッ


魔理沙「霖之助ー!思いっきり来ーい!」バッ


霖之助「ふん…」グッ


ザッ


霖之助「もっふ!!」ビシュッ!!


セイヤ「っ!?」


ズバァァン!!


魔理沙「ぎゃーー!ビリビリするぜー!!」


霖之助「まだまだ大丈夫そうだね…」肩ぐるぐる


魔理沙「私は大丈夫じゃないぜー!!」ガァー


霖之助「仮にも一週間近くセイヤ君の球を受けてるんだ…これくらいなんとも無いだろう?」


セイヤ『俺の球なんかよりも全然速い…流石霖之助さんだ…でも』グッ


霖之助『んっふ☆…いい眼だね、セイヤ君』グイッ


セイヤ『ブラドさんの斬撃の方が……速い!!』


霖之助「ふもっふ!!」ビシュッ!


ギャルルルル!!


魔理沙「セイヤー!打ち返してくれー!」


ガギィィィィィィン!


霖之助「…ほう」


ぽちゃん


セイヤ「…ふぅ」コン


霖之助「やるね…流石に無理だったか」スタスタ


セイヤ「…流石霖之助さんですね…尊敬しますよ」ニコ


霖之助「んっふ…お褒めに預かり光栄の極み、だね」ニコ


魔理沙「た、助かったぜぇ…」とさっ



アリス「まさか霖之助さんが…」


咲夜「す、あの2人は凄いですね…」


こいし「セイヤさん凄いです…///」ドキドキ


フラン「や、やっぱりかっこいいなぁ…///」


霊夢「霖之助さんもホモじゃ無ければなぁ…モテるだろうに…」


霖之助『僕はホモでもゲイでも無いよ……僕はセイヤ君が好きなんだ…性別を超越した真実の愛、という訳だよ』ふんもっふっ☆


霊夢・咲夜・アリス・レミリア「「「「それをホモって言う(んです!・んだよ!)のよ!」」」」



《選手能力確定》


霖之助「今回はパワ◯ロ君方式で説明するよ」


セイヤ「…えっと、何でですか?」


霖之助「そっちの方が分かり易いからかな?」


セイヤ「は、はぁ…」




水奈月セイヤ 投手 左投げ左打ち


投手能力

MAX球速146㎞ オリジナルストレート ジャイロブラスト(フォーシーム) 変化球???


コントロール D スタミナ C


基本能力 弾道4 ミートB パワーS 走力C 肩力S 守備力D 捕球D


投手能力 対ピンチ◎ 打たれ強さ◎ 根性 ノビ◯ キレ◯ 闘志 対強打者◯ ???


野手能力 パワーヒッター 広角打法 チャンス◎ 対エース◯ ???


その他 速球中心 強振多用 チームプレイ◯ ???



霧雨魔理沙 捕手 右投げ右打ち


基本能力 弾道2 ミートD パワーD 走力C 肩力B 守備力D 捕球A


野手能力 キャッチー◎ 内野安打◯ 対左投手◯ 送球◎ 囁き戦術 球界の頭脳


その他 人気者 チームプレイ◯ チームのキャプテン



博麗霊夢 一塁手 左投げ左打ち


基本能力 弾道3 ミートB パワーB 走力D 肩力C 守備力D 捕球D


野手能力 チャンス◎ ??? ??? ???


その他 選球眼 チームプレイ◯ 慎重打法



十六夜咲夜 二塁手 両手投げ両手打ち


基本能力 弾道2 ミートA パワーB 走力C 肩力C 守備力C 捕球D


野手能力 安打製造機 粘り打ち 流し打ち 悪球打ち


その他 お嬢様!妹様が見ている! チームプレイ◯



レミリア・スカーレット 遊撃手 右投げ左打ち


基本能力 弾道1 ミートE パワーE 走力S 肩力C 守備力A 捕球B


野手能力 バント職人 盗塁◎ 走塁◎ 体当たり 高速チャージ


その他 スカーレット姉妹 チームプレイ◯ 積極走塁



アリス・マーガロイド 三塁手 右投げ右打ち


基本能力 弾道2 ミートD パワーD 走力D 肩力E 守備力D 捕球B


野手能力 チャンス◯ アベレージヒッター 流し打ち 固め打ち 内野安打◯ ローボールヒッター


その他 選球眼 野球は頭脳 慎重打法 チームプレイ◯



フランドール・スカーレット 左翼手 左投げ左打ち


基本能力 弾道4 ミートF パワーS 走力C 肩力B 守備力A 捕球A


野手能力 魔術師 アーチスト 送球◎ ???


その他 スカーレット姉妹 強振のみ チームプレイ◯ 積極守備



魂魄妖夢 右翼手 両手投げ両手打ち


基本能力 弾道2 ミートA パワーD 走力C 肩力A 守備力D 捕球C


野手能力 芸術的流し打ち 勝負師 対エース◯

ムード◯


その他 打てない球などあんまり無い! チームプレイ◯ ミート多用



秦こころ 中堅手 右投げ左打ち


基本能力 弾道3 ミートB パワーB 走力E 肩力E 守備力B 捕球C


野手能力 切り込み隊長 アベレージヒッター パワーヒッター 広角打法


その他 直球◎ 積極打法 チームプレイ◯



控え選手



古明地さとり 右投げ右打ち


基本能力 弾道1 ミートC パワーE 走力D 肩力E 守備力B 捕球B


野手能力 代打の神様 アベレージヒッター 内野安打◯


その他 考えてる事はお見通し 古明地姉妹 チームプレイ◯



古明地こいし 左投げ左打ち


基本能力 弾道2 ミートA パワーF 走力C 肩力E 守備力B 捕球A


野手能力 安打製造機 気迫ヘッド


その他 無意識バッティング 古明地姉妹 チームプレイ◯



紅美鈴 左投げ右打ち


基本能力 弾道3 ミートA パワーA 走力C 肩力A 守備力E 捕球E


野手能力 勝負師 アーチスト 左キラー


その他 武道の心得 強振多用 チームプレイ◯




霖之助「まぁこんな物かな…」ふぅ


セイヤ「あれ…この???は何ですか?」


霖之助「それは試合をしてからのお楽しみ、だよ」んっふ


セイヤ「…は、はぁ」



そして試合当日



セイヤ「よし…じゃあ行くか…」よいしょ


魔理沙「それじゃあバスに乗り込めー!」


セイヤ以外全員「わぁーい!」ダダダダー


セイヤ「朝っぱらからテンション高い奴らだな…ふぁあ」スタスタ



バス内


セイヤ「…」座る


こいし「あ…セイヤさん、隣いいですか…?」オズオズ


セイヤ「ん?あぁ…どうぞ」ズレる


こいし「す、すみません……えっと、肩の調子はどうですか?」


セイヤ「大丈夫だよ…何処まで通用するか分からないが…打たせるつもりないからな」


こいし「はい!」



フラン「こいしズルい〜…」む〜


レミリア「少しくらい譲ってあげなさい……羨ましい…」ボソ



霊夢「全く…魔理沙?何やってるのよ…」


魔理沙「いや、今日の試合結構人見にくるみたいだぜ?」スマホ見る


霊夢「はぁ!?たかが練習試合で何で人が見にくるのよ!?」


ひょこ


咲夜「それは甲子園出場の常連校が練習試合をやるんですから当たり前だと思いますよ?」


アリス「そうそう…去年は甲子園で準優勝だもんねぇ…」



さとり「逃げるんだぁ…勝てる訳がない!!」ブルブル


パチュリー「何を寝言言ってる!不貞腐れる暇があるならバットを握れ!!」くわっ!



美鈴「あれ?今パチュリー様の声がしたような…」


妖夢「しかも前にもこんなやり取りがあった様な……デジャブですかね?」



こころ「♪」さとりの隣でマイバット磨く



セイヤ「まぁ気楽に行こうぜ?観客が何人居ようが興味ないしな…」ふぁあ


全員『その鋼のメンタルが羨ましい(です・ぜ・よ)わ…』はぁ


勇儀「あら、見えてきたみたいね…あそこが皆が今から試合をする球場よ」外指差し


全員「球場…?」チラ



ドデダドーン!!



全員「でけぇ!?」大飛出


勇儀「皆キャラ崩壊する程喜んでくれたのね!良かったわ!」


魔理沙「逆だぜ逆!!なんで練習試合でこんな大きい球場使うんだ!?」


勇儀「ここは《滅神球場》、滅神高校が試合で使う専用の球場よ?」


妖夢「なななな中々の大きさですね!」ガクブル


アリス「そそそそそそうだね!!」ガクブル


咲夜「ななな、情けないですよ2人共!まさか球場の雰囲気に呑まれてしまってるんですかぁ!?」ガクブル


レミリア「それは咲夜もでしょう…」はぁ


フラン「わぁ〜☆あそこで今から試合出来るんだよ?楽しみだね!セイヤ!」ひょこ


セイヤ「…あぁ、だな」ニコッ


さとり「胃がキリキリする……代打とか選手交代が来ませんように…」キリキリ


美鈴「さとり…胃薬どうぞ」スッ


さとり「…ありがとう」受け取る


こころ「♪」ワクワクドキドキ♪




球場 グラウンド


カキィィン!


シュッ タタタッ


パスッ シュッ



全員「…凄い」ほぇ〜


霊夢「流石に実力の差がある事は否めないわね…」


咲夜「動きが全然違います…」


さとり「何を考えてるか分かるけれど…よく身体が付いていくわね…」


勇儀「取り敢えず各ポジションの相手選手の紹介をしましょう」


「あめぇぞ!コラァ!」シュッ


勇儀「あの一塁手は轟計…一年生の頃から一軍でプレイしている実力者よ」


「全く…相変わらず言葉使いが悪いですね」パス


勇儀「二塁手の刺股亞流斗、一軍に上がったのは今年からだけれどプロ入り確実と呼ばれる程の選手よ」


「面倒クセェ…ふぁあ」


勇儀「あのあくびをしているのは三塁手の言霊傑真、あれでもシニアで活躍する程の選手よ…」


「あくびをしていると怒られるんぞぉ?」ふひ


勇儀「あの丸眼鏡を掛けた男の子は遊撃手の早乙女陵、打率は滅神高校でもNo. 1の超危険人物よ…」


「おーい!こっち球来ねぇぞぉ!!」


勇儀「あの他のメンバーよりも頭一つ飛び抜けた身長をしているのが中堅手の湯和紙正、彼はその身長を生かした守備と力強いバッティングが特徴よ」


「僕は来なくていいけどなぁ」あはは


勇儀「あの小柄な男の子は津和野智樹、足の速さ、そして送球の正確性はプロも認める程よ、出来れば彼の所に打球は飛ばしたくないわね…今回は控えとしてみたいだから安心したわ」


「おっとぉ♪総選挙までにCD買い占めなきゃなぁ…」スマホいじいじ


勇儀「あのスマホを弄っている子は卓之沢英明、左翼手よ…彼は早乙女陵の次に打率が高いわ」


セイヤ『パズドラか!?パズドラをしているのか!?』うずうず


アリス「セイヤ?どうかしたの?」


セイヤ「い、いや…何でもない」


「ひょお〜!可愛い女の子が沢山いる〜❤︎…ちっ、男も居んのかよ…」


勇儀「今こっちを見ているのが右翼手の加藤探…見た目はあれだけど彼はプロのピッチャー相手に10球中9球をホームランした程の超強打者よ…そして」


「キチンと投げろ…屑が」シュッ


「黙れよ…顔面にボールぶつけんぞ?」パシッ


勇儀「あの2人が滅神高校のピッチャーとキャッチャー、成宮瑛須と成宮徹」


咲夜「ふ、双子!?」


こいし「性格までもが一緒…」あわわ


セイヤ「まるで猪◯兄弟みたいだな、投手と捕手って所が余計に…」


こころ「セイヤ…メタ発言駄目…」般若


セイヤ「悪かったよ…」


レミリア「本当に彼等と試合するのかしら?」


フラン「私は絶対負けたくない!」


魔理沙「フランの言う通りだぜ!」


美鈴「そうですそうです!折角今まで練習してきたんですから全力を出して試合に臨みましょう!」


霊夢「その通りよ…絶対勝ちましょう?」


こころ「絶対…負けない!」狐


セイヤ以外全員「おー!」


セイヤ『クソ…予想以上だな、流石甲子園出場の常連校だ……俺の球は何処まで通用するんだ…』ギュッ


「気持ちで負けたら駄目だよ?セイヤ君」んふ


全員「り、霖之助(さん!?)!?」大飛出


霖之助「やぁ、今日は皆の監督としてベンチに居させてもらうよ?」


勇儀「今日は幻想学園の野球部でもあるけれど皆のチーム、イマジンファイターズの試合だかね!霖之助さんに協力を頼んだんだ」


霖之助「セイヤ君、大丈夫だよ…今まで1番頑張って来たのはセイヤ君だ…最初は面倒臭かっただろうけど皆の勝利の為に投球練習も重ねて来た…絶対勝てるよ」ニコ


セイヤ「…はい!」


霖之助「よし、その意気だよ……おっとさぁ皆、守備練習の時間みたいだ、しっかりストレッチをしてから試合に臨むんだよ?」


全員「はい!」スタスタ


霖之助「わくわくするね勇儀さん…まさかセイヤ君達が滅神高校と試合をするなんて」


勇儀「はい……不謹慎かもしれませんが野球部が試合をするよりも面白そうでなりません」


霖之助「その見解は間違ってはいないだろうね……きっとセイヤ君達なら大丈夫さ」んふっ☆




滅神高校ベンチ



轟「なんだぁ?相手は女8人に男1人だぁ?舐めてんのか?」


亞流斗「綺麗な人達じゃないか…試合が楽しくなりそうだね」


傑真「まぁ適当にやろうぜ?」ふぁあ


早乙女「ふひひっ…皆可愛くて美味しそうだなぁ…試合終わった後、声掛けようかなぁ…」ニィ〜


正「てめぇじゃ無理だっつのキモデブ」ペッ


智樹「でも皆可愛いのは事実だよねぇ、男ばっかりの僕達とは大違いのチームだよ」


英明「A◯Bの皆様には敵わないがな…」ふっ


探「突っ込まねぇぞぉー?でも皆きゃわゆい〜❤︎…後あの男…試合終わったらぶん殴る!」


徹「兄貴…あのピッチャー、大したこと無さそうだな」


瑛須「あぁ…球速は120㎞出てればいい所だろ…バッティング練習にもならねぇ…」


徹「変化球も無さそうだな…完全に舐められてるぜ?俺達」


瑛須「今日は目標何点だ?徹…」


徹「さぁな?50でも行ってみるか?」


瑛須「…それで行くぞ…俺達と試合をした事を後悔させてやる…」



グラウンド



魔理沙『セイヤの奴何で本気で投げないんだ?』シュッ


セイヤ「…」シュッ


パスッ


魔理沙『しかもワインドアップじゃ無くてセットポジションだし…』シュッ


セイヤ「…」パシッ



勇儀「ファースト!」キィン!


パスッ


霊夢「セカンド!」シュッ


パス


咲夜「サード!」シュッ


パス


アリス「よっとぉ!」シュッ


勇儀『うん…大分良い感じね……それなら!』


勇儀「ショート!」キィン!


タタタタッ


パシ


レミリア「ファースト!」シュッ


パス


霊夢「ナイスボール!」シュッ


勇儀「次センター!」カキィン!


ヒューーー


パスッ


こころ「セカンド!!」ビシュッ!


パスッ


咲夜「ナイスボールです!こころさん!」


勇儀「ライトォ!!」カキィィン!


ヒュッ!


パスッ


妖夢「サード!」シュッ


パス


アリス「妖夢ナイスボール!」フリフリ


勇儀「ラストォ!レフトォ!」ガキィン!


勇儀「やばっ!強すぎた!」


ダダダダッ


パシッ


フラン「バックホーム!!」ドビシュ!


魔理沙「はぁ!?」ビクゥ!


パァン!


相手選手全員「っ!?」


魔理沙「え…?」愕然


セイヤ「マジかよ……ピッチャー俺じゃ無くても良かったんじゃねぇ?」汗タラー


フラン「やったぁ!届いたぁ!」わーい☆


フランの特殊能力 《高速レーザー》解放



滅神高校ベンチ



轟「へぇ…中々楽しめそうだな」ニヤリ


早乙女「ふひひぃ…萌えるぅ…」ニヤリ


正「だから口閉じろ豚ぁ!」


亞流斗「美しくて華麗な守備…いいね」


英明「まだまだだけどなぁ」


智樹「素直に褒めてあげられないの?」


傑真「早く終わらねぇかなぁ…」ふぁあ


徹「…認識を改めるか?兄貴…」


瑛須「その必要はねぇ…幾ら守備人が上手くても肝心のピッチャーがあれじゃあな…」


徹「スタンドに叩き込めばどうしようもねぇ…だろ?」


瑛須「その通りだ………初回から全力で行くぞ!?てめぇら!?」


全員「おう!!」



グラウンド



魔理沙「相手も気合い入ってるみたいだぜ?本気で投げ込みしなくていいのか?セイヤ…」


セイヤ「野球は9回まで有るんだ…無駄にスタミナを消費したくないんだよ……もう戻ろうぜ?」スタスタ


魔理沙「お、おい!バッティングの練習しなくてもいいのか!?」タッタッタッ


セイヤ「あの程度の球なら何の問題もねぇよ、霖之助さんの直球やブラドさんの斬撃の方が余程手強いって……まぁ変化球投げられたら分からないがな」スタスタ


魔理沙「………期待してるぜ?」スタスタ


セイヤ「…あんまり期待すんなよ」はぁ



観客席



鈴仙「ここでいいんじゃない?」スッ


てゐ「しかし皆が野球で試合をするなんて、ねぇ…」


文「面白そうな記事が出来そうですねぇ!!」カメラ構え


ルーミア「こいしちゃんにフランちゃんも出るみたいなのかー?」


チルノ「何で最強のあたいがお呼ばわれされなかったんだぁ!!」ガー


輝夜「でもセイヤがピッチャー、ねぇ…早く見たいわ」


鈴仙「輝夜が時間取れるなんて珍しいね?どうしたの?今日に限って」


輝夜「あら、何もおかしくは無いでしょう?」


てゐ「まだまともにキャラ紹介すらされて無いのにね?」


輝夜「そういう事!?…悪かったわね…まだセイヤと会ってないのよ」グスン


永琳「ウドンゲ?姫様を泣かせないで……今度泣かせたら新薬の実験台にするわよ?」


鈴仙「ひぃぃぃ!?」ビクゥ


「おや?君達は…」


チルノ「あっ!ブラドのおっちゃんだ!」


ブラド「おっちゃんは止めてくれないか…」


アスワン「ふふっ…おはようございます」


文「あやや?何故ブラドさん達が?」


ブラド「娘達が今日野球の試合だと言っていたからね…仕事をほっぽり出して駆けつけたんだ」テヘペロ☆


アスワン「部下の人には迷惑を掛けてしまうんだけれど…レミリアやフランの活躍をどうして見たいと言って聞かなかったんですよ」ふふっ


永琳「始めまして…彼女達の学園で保険の先生をしている八意永琳と申します」


ブラド「これは御丁寧にどうも、私はレミリアとフランの父親、ブラド・スカーレットです」


アスワン「レミリアとフランの母、アスワン・スカーレットです」ペコ


ブラド「娘達がお世話になっております…」


永琳「いえいえ、本当にお世話になっているのはあそこの御三方ですよ?」チラ


ブラド・アスワン「「ん(え)?」」



紫「結構人が多いわね…」キョロキョロ


藍「紫様…あそこ」チラ


萃香「おぉ〜!永琳達も来てたのかぁ〜!」ヒック



鈴仙「ゆ、紫先生に萃香先生!?」


ルーミア「それに学園長の八雲藍さん…」


輝夜「どうして試合を見に?」


紫「セイヤがピッチャーで滅神高校の人達と試合をするって聞いたから見に来たのよ」


藍「凄い速球を投げるって魔理沙さんが言ってましたからね」


萃香「で、見に行ってやろう!って事でここに来たのだ〜!」ゴクゴク


てゐ「萃香先生またお酒飲んでる…」うわぁ


ブラド「始めまして…ブラド・スカーレットと申します、いつもレミリアやフランがお世話になっている様で…」


紫「あら、ブラドさんにアスワンも久しぶりですね」


アスワン「この人ったらセイヤ君と剣術をするのが好きで好きでしょうがないんですよ…」うふふっ


ブラド「なっ!?///よ、余計な事を言うなアスワン!!///」


アスワン「あらあら、ごめんなさい…」ふふ


紫「セイヤも喜んでいますよ?皆を護る為の力を教えてくれて感謝しているって…」


藍「相変わらず男の子してますよね…セイヤ君は…」


ブラド「そ、そうか///」


萃香「お!始まるみたいだぞ?」ヒック


全員「え?」



グラウンド



審判「ではこれより、滅神高校VSイマジンファイターズの試合を行います!お互いに…礼!!」


全員「お願いします!」


審判「ではチームの代表は此方に…」


魔理沙「…」ザッ


瑛須「…」ザッ


じゃんけんぽんっ!


瑛須「よし…先攻か」ニヤ


魔理沙「あちゃー…後攻だぜ…」ショボーン


審判「ではイマジンファイターズの皆さんは守備位置に着いて下さい」



魔理沙「皆、悪い…」スタスタ


霊夢「正直先攻でも後攻でもどっちでもいいわよ」


妖夢「そうです!ほら早くマスクとプロテクター付けて下さい!頑張りましょうね!」


魔理沙「も、勿論だぜ!…そうだ!円陣組もうぜ、円陣!」


咲夜「それはいい考えですね!是非やりましょう!」


アリス「気合いが入るもんね!」


さとり「それじゃあ皆…肩を組んで円になって…」


フラン「セイヤっ!」グイッ


レミリア「来なさい!」グイッ


セイヤ「お前らの身長に合わせるのキツいんだが…」はぁ


フラン「いいから!」お辞儀させる


レミリア「早くしなさい!」肩組む


セイヤ「地面しか見えねぇ…」はぁ


こころ「皆で…円陣…///」福の神


美鈴「燃えてきますね!」


こいし「少年漫画みたいでカッコいいです!」


魔理沙「それじゃあ…イマジンファイターズ!!絶対勝つぞぉ!!」グッ


全員「おー!!!」バッ!




轟「円陣なんて組んじゃってまぁ…」


早乙女「ふひっ…」


智樹「皆がんばってね?」


傑真「だったら俺と代わってくれ…智樹」


智樹「それはやだ」キッパリ


亞流斗「まぁ女性には夢を見させてあげなければね?」


正「へっ要らねぇだろそんなもんは」


探「かわゆい仕草が見られればそれで万事オッケーでーす❤︎」


瑛須「轟…初っ端からホームランをかませ…いいな?」


轟「へいへい」


徹「観客達も楽しんでくれると思うぜ?なぁ兄貴」


瑛須「あぁ…楽しいショーの幕開けだ」



グラウンド


セイヤと魔理沙以外全員「ヤバい…緊張してきたぁ…」


魔理沙「よーし皆ぁ!締まって行こうぜ!!」


セイヤ以外全員「お、おぉ〜…」


セイヤ『大丈夫かよ…あいつら…』パスッパスッ


「一回の表…滅神高校の攻撃は一番、ファースト、轟君」


轟「…」スッ


審判「プレイボール!!」



ワァァァアアア!!



魔理沙『さぁセイヤ…』


セイヤ「…」グイッ


相手選手全員『ワインドアップ!?』


セイヤ「…」ザッ


魔理沙『見せてやれ!お前の本当の球を…!!』


セイヤ「よっ…!!」ビシュッ!


ギュルルルルルルル!!!


轟「っ!?」


パァァン!!


セイヤ「…ふぅ」



ザワザワ! ザワザワ!



審判「す、ストライーク!!」



うぉおおおおおおおお!!



轟『な、何だ今の球は!?速いだけじゃねぇ…

手元で浮き上がりやがった!!』




滅神高校ベンチ



徹「あ、兄貴…」


瑛須「何だ…今の球は、甲子園でもあんな球を投げる奴なんか居ねぇ…どうなってやがる」



パァァン!!


審判「ストライクツー!!」


魔理沙「ナイスボールだぜ!セイヤ!」シュッ



セイヤ「あぁ…」ザッザッ



魔理沙「どうした?手が出ないのか?情けないなぁ〜…」ニヤァ


轟『このアマ…!!絶対に打ってやる!』グッ



セイヤ「まず…」グイッ


ザッ


セイヤ「一つ!!」ビシュッ!


ギュルルルルルルル!!!


轟「ちぃ!」ブンッ


パァァン!!


審判「す、ストライク!バッターアウト!」


魔理沙「だっせぇ!!」ぷげらぁ!m9


轟「ちっ…」スタスタ



ガコン


瑛須「轟…どうだった…」


轟「ありゃあ亞流斗も陵も駄目だな…1打席程度で見極められる球じゃねぇ…」


徹「あいつのあの球は?」


轟「恐らく…だが、ジャイロボール…とでも言えば分かるだろ?」


智樹「でもジャイロボールなんて存在しないんじゃ…」


轟「実際に打席に立てば分かる…あいつの球…高速でジャイロ回転しながら打者の手元で浮き上がりやがる…球速は瑛須と同じ、いや…あの球の所為でそれよりも速く見える」


正「厄介だな…ちっ、亞流斗も三振か…」


ガコン


亞流斗「話が違うよ…何なんだいあの球は?とても初心者とは思えないよ」


英明「全員1打席で奴の球筋を見極めろ…それが一番手っ取り早い」


瑛須「ふざけんな…あんな素人に俺が三振だと?ざけんじゃねぇ!!俺が奴からホームランを打ってやる!!」ガタッ


傑真「熱くなっちゃってぇ…ふぁあ」



審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウト!チェンジ!」


早乙女『ふ、ふひっ…中々やるようだね』スタスタ




魔理沙「やったなセイヤ!」スタスタ


セイヤ「偶々だろ…次は4番からだ、気を引き締めて行くぞ?魔理沙」スタスタ


魔理沙「おう!」スタスタ


霊夢「何よ…三者凡退じゃない…」スタスタ


咲夜「た、確かにバットを振っていましたよね?」スタスタ


アリス「う、うん…悔しそうな顔してたよね?」スタスタ


レミリア「やっぱり…カッコいぃ///」ドキンドキン


フラン「う、打たれたら危なかった///」ドキンドキン


妖夢「三者連続三振……流石セイヤですぅ///」


こころ「セイヤ…凄い///」福の神



ベンチ


こいし「せ、セイヤさん…凄すぎです…」


霖之助「全然通用しそうだね…あれなら打席が一巡するまでは球筋を見極めに来るだろう」


勇儀「まぁ懸命な判断でしょうね…あの球を1打席で打てるような人はプロぐらいなものですから」


美鈴「まさかのプロレベル…」えぇ〜


さとり『キュンキュンするぅ…///』ドキンドキン



観客席



パチュリー「ほら幽々子!試合始まってるわよ!?」タッタッタッ


幽々子「ま、待ってぇ!」タッタッタッ


パチュリー「あ、あら?一回表は0点?」


幽々子「そ、そうみたいね…」


「あ、パチュリー先輩に幽々子先輩だ!こっちですよー!」


パチュリー「あら、鈴仙達に…ブラドさんや紫先生に萃香先生!?それに学園長も!?」スタスタ


幽々子「す、すみません…寝坊してしまいました…」スタスタ


ブラド「いいんだよ…でも残念だったね…セイヤ君の投球が見られなくて…」


パチュリー「0点って事は抑えた…んですよね?」


紫「それも直球だけで三者連続三振…」


ルーミア「相手選手はバットを振っても掠りもしなかったのかー…」


幽々子「そ、それは流石に…甲子園出場の常連校だもの…ねぇ?」


パチュリー以外全員「…」シーン


パチュリー・幽々子「「マジでぇ〜…?」」


全員「マジでぇ〜…」はぁ



マウンド



瑛須「ちっ…俺が抑えればいい話だ」ザッザッ


「一回の裏…イマジンファイターズの攻撃は一番、セカンド、十六夜さん」


咲夜「ふぅ…」スッ


徹『どうする?様子を見るか?』


瑛須『必要ねぇ…俺の直球で三振させる』フルフル


審判「プレイボール!」



瑛須『これが俺の…』グイッ


ザッ


瑛須『ストレートだ!!』ビシュッ!


パァァン!


咲夜『…これなら』グッ


徹『こいつのこの眼……兄貴、一球外せ』ス…


ザッ


徹『この糞兄貴!!リードくらい守れ!!』


カァァン!


瑛須「なっ!?センター!!」バッ



正「無茶な事言うな!!」パスッ


バッ


正「ちっ…」



ベンチ


魔理沙「やったぜ!センター前ヒット!」


霊夢「ナイスバッティングよ咲夜!!」



一塁


咲夜「…」ニコ



「2番、ショート、レミリアさん」



レミリア「…」コンコン


徹『ここはセオリー通り送ってくるか…?』


瑛須「そんなの関係…」グイッ


ザッ


瑛須「ねぇんだよ!!」ビシュッ!!


コォン…


徹『兄貴の速球をバントだと!?』バッ


英明『女の子がバント出来る様な球じゃねぇ筈だぞ!?』


智樹『…しかも今のバント…タイミング、勢いの殺し方、ボールを転がす位置まで完璧だった…やるね…』


タタタタタタタッ!!


轟『しかも足が速い!!』


徹「ファースト!!」ビシュッ


轟「ちぃ!!」パスッ


「せ、セーフ!セーフ!」


レミリア「ふぅ…何とかなったわ…」


咲夜「流石お嬢様ですぅ!!」



ベンチ



アリス「ノーアウト一二塁、大チャンスだよ!」


妖夢「魔理沙!頑張って下さい!」


フラン「絶対セイヤに繋げてね!?」


魔理沙「合点承知の助だぜ!」ガッツポーズ



徹「……タイム」


審判「ターイム!」


瑛須「…何だよ」ザッザッ


徹「ここはゲッツー狙いで行くぞ…次のバッターはあのピッチャーだ…あいつは敬遠するのが吉だ…」


瑛須「要は打たせて取れ…って事か」


徹「あぁ…癪だがあのピッチャーから点を取るのは難しい…こっちも1点もやらない姿勢で行かねぇと負けるぞ」


瑛須「ちっ…分かった、変化球だな?」


徹「あぁ…球種はサインで教える…」スタスタ



魔理沙「何だぁ?直球じゃ駄目だと分かって今度は変化球か?…底の浅い野球だぜ!」ゲラゲラ!


徹「…いいですよ」


審判「プレイボール!」


魔理沙「……悪いが私に変化球は通用しないぜ?」グッ


徹『内角低めのフォークだ…』サッ…ス


瑛須「…」コク グイッ


ザッ


瑛須「!!」ビシュッ!


クンッ


魔理沙「こんな球…まだセイヤの変な球の方が打ちにくいぜ!!」カキィィン


瑛須・徹「「なっ!?」」



探「おいおい…可愛い顔してやる事が憎いねぇ…セカンド!!」ビシュッ


ザザァァ…!


亞流斗「探!貴方は馬鹿ですか!?さっきの彼女の足の速さを見たでしょう!!大人しくファーストに投げていればいいものを!!」


レミリア「あら、褒めてくれてありがとう…でも生憎貴方達みたいな人達は大嫌いなのよね……まぁこれから4点入るからもうランナーの心配はしなくていいと思うわよ?」ふん


亞流斗「なん…ですって?」


「4番、ピッチャー、水奈月君」


セイヤ「…満塁かよ…やるなあいつら」ヘルメット被る


徹『クソッ…敬遠したら押し出しで1点…どうする…兄貴』


瑛須『こいつは俺が抑える…あいつの鼻っ柱をへし折らねぇと気が済まねぇんだ…!!』



咲夜「4点ですか…思ってたよりも早かったですね」


傑真「あ?流石の俺もキレるぞ?」


咲夜「別にいいですよ?事実ですから」ふふっ



魔理沙「後はこの4点を守り抜くだけだぜ!」


轟「おいキャッチャーのアマ…あんまり瑛須を舐めんなよ?あいつは現在37イニング無失点のピッチャーだ…こんなピンチは嫌という程経験してる…初心者のエースで4番程度の奴にホームランなんか無理なんだよ」


魔理沙「まぁ見てれば分かるぜ?あれが…」


咲夜「私達チームの…」


レミリア「エース…」


魔理沙・咲夜・レミリア「水奈月セイヤ(よ・です)だぜ!!」


瑛須「これが俺の…」グイッ


ザッ


瑛須「渾身の球だぁ!!」ビシュッ!


セイヤ「…」


ズパァァン!


徹『さっき打たれた時よりも走ってるな……これなら行けそうだ…』シュッ


セイヤ「変化球…使わないのか?」ボソ コンコン


徹「あ?」


セイヤ「……いや、忘れてくれ」スッ


瑛須『てめぇなんかに俺の直球が!!』グイッ


ザッ


瑛須「打てるかぁ!!??」ビシュッ



ガギィィン!!



ドン!



セイヤ「何とか咲夜達にホームベースを踏ませる事が出来たな…」ポイッ


コロンコロン…



会場全体シーーーーーーン…



正「ほ、ホームラン…?」


陵「あ、あの瑛須からぁ…?」ふふふひっ…


轟「う、嘘…だろ?」


智樹「ぼ、僕達が点を…取られた?」


タッタッタッ


セイヤ「あぁ…後一つ、当たりの激しいセットプレーとかしてあいつら怪我させたら………殺すぞ?」ニコッ


全員「っ」ゾクッ



セイヤ「はいホームインっと…」スタスタ


魔理沙「流石セイヤだぜ!」


咲夜「きっとやってくれると思って相手にも言っておいたんですよ!ホームランになってくれて助かりました!」


レミリア「入らなかったら危うく恥をかくところだったわ…」ふぅ


セイヤ「なんか喋ってると思ったらそんな事喋ってたのかよ…」はぁ



ベンチ


霊夢「ナイスホームラン!セイヤ」


フラン「セイヤー!おめでとう!」ダキッ


セイヤ「お、おい抱きつくなよ……まだ試合は始まったばかりだ……あいつらの闘志に火が点かなきゃいいが…」ちら


妖夢「でもあんなに速い球をホームランするなんて…」


セイヤ「霖之助さんの球の方が速かったぞ?……全然違かったわ」


霖之助「褒めて貰えるのは素直に嬉しいね……でもこれからは一筋縄じゃいかないだろう」


セイヤ「…でしょうね」


美鈴「何はともあれ4対0です!まだノーアウトですから追加点のチャンスはありますよ!」


さとり「そうね…次は霊夢の番でしょう?」


こいし「霊夢先輩!頑張って下さい!」


霊夢「まぁこの打席は様子見するわ…まだ変化球はフォークだけしか投げてないものね…」


アリス「私も出来れば持ち球を引き出したいからなぁ…霊夢と同じ感じで行こうと思う」


勇儀「本当は咲夜ちゃんが粘って持ち球を引き出す所なんだけどもね」チラ


咲夜「すみません…余りに甘い球だったので遂…」ショボン


魔理沙「その言い方は相手が可哀想だぜ!」あはは


レミリア「まぁ次の守備の時にも用心しましょう…幾ら何でも唯で三振するとは思えないものね…」


セイヤ「ま、やれるだけの事をやるつもりだ…」




マウンド


瑛須「…」俯き


徹「兄貴…」スタスタ


轟「瑛須…」スタスタ


探「あいつら……凄ぇな…」スタスタ


亞流斗「瑛須君…僕達は彼女達を舐め過ぎていたらしいね」スタスタ


早乙女「悔しいけど…実力はあるみたいだねぇ…」ふひっ


瑛須「お前ら…」


亞流斗「絶対勝ちましょう……彼女達に敬意を表して…最高のプレイで」


探「…だな」


徹「俺達の本当の力…見せてやろうぜ?」


瑛須「あぁ…その前にあいつの所に行ってくる…」スタスタ


轟「お、おい!瑛須!?」



ベンチ


「おい、そこの長髪ピッチャー…」


魔理沙「な、なんだ!?なんで相手のピッチャーが!?」


妖夢「ど、どうして私達のベンチに?」


セイヤ「…何だ?」スクッ


スッ


瑛須「…俺は成宮瑛須…お前、名前は?」


セイヤ「…セイヤだ、水奈月セイヤ」


瑛須「正直言うと俺達は…お前達を舐めてた…だがもう一切舐めたりしねぇ…全力でプレイして、お前達に勝つ」


セイヤ「あぁ…お互いにな」スッ


ガシッ


さとり『これは!?…小説のアイディアになったわ』


こいし「お姉ちゃんがまた変な事考えてる…」


審判「そろそろ試合を再開したんだけど大丈夫かな?」


瑛須「すみません…すぐ戻ります」スタスタ


美鈴「び、ビックリしましたぁ…」


レミリア「どうやら相手は私達の事を認めてくれたみたいね…」


こころ「試合はここから…だね」狐


霖之助「相手の選手達が君達を認めた以上、今以上に気を引き締めないといけないね…」


霊夢「ま、とりあえず私の打順だから行ってくるわ…」スタスタ


魔理沙「かっ飛ばせー!霊夢!」


アリス「魔理沙…さっき私と霊夢が言ってた事聞いてた?」


魔理沙「?」


アリス『鳥頭…』はぁ


「5番、ファースト、博麗さん」


霊夢「ふぅ…」スッ


徹『手抜きは一切無しだ…兄貴…見せてやれ』スッ


瑛須『まさか練習試合でこの球を投げる事になるなんてな…』グイッ


ザッ


瑛須「…!」ビシュッ!


ギャルルルルグイン!!


霊夢「っ!?」


パァァン!!


審判「ストライク!」


霊夢「す、スライダー…なの?」



魔理沙「何だ…今の球」


勇儀「あれが瑛須君のキメ球…アウトオブスコープよ」


霖之助「凄い球だね…本来スライダーは利き腕とは別方向に曲がる球…それを1度利き腕側に逸らさせた後…反対側を抉る様な感じでミットに吸い込まれる…流石滅神高校のエースだ」



霊夢「くっ…」グッ


ギャルルルルグイン!!


パァァン!!


審判「ストライクツー!」


徹『いい感じだな…』シュッ


瑛須『これで…終わりだっ!!』ビシュッ!


霊夢「まだよ!!」ブン


キィン!


審判「ファール!」



轟「あの球も当ててくるか…」


亞流斗「とんでもない娘達だね…」


傑真「もうあくびをしている暇は無さそうだな…」



霊夢『出来るだけ…粘ってやるわ…!』グッ


徹『…兄貴』くいっ


瑛須「…」コク


ザッ


ビシュッ!


霊夢『ストレート…!』カァン!


ヒューパシ


瑛須「…」スッ


審判「アウト!」


霊夢「あ、あら?」




ガコンッ


魔理沙「ドンマイだぜ霊夢!まだまだチャンスはあるぜ?」


霊夢「…そこは今はいいわ…捉えたと思っていたのに、打ち損じた」座る


咲夜「さっき投げていたストレートよりも少しだけ遅かった様に思えたんですが…」


霊夢「そこが問題なのよ…それなのに結果はピッチャー前…どういう事なの」


霖之助「あれはムービングファストボールだね…」


全員「ムービングファストボール…?」


霖之助「そう…通称動く速球と呼ばれる直球だ…小さく鋭い変化をするからバットの芯から外れて打ち損じる…所謂癖球だね…球速はセイヤ君のフォーシームよりは劣るけど、打たせてとる野球には最適の球なんだ…」




アリス『どうしよう……取り敢えず、バットに当てる!』ブン


キィン


パス


陵「ふひっ」ヒュッ


轟「…」パシッ


審判「アウト!」


アリス『今度はショートゴロ……手応えはあった筈なのに』スタスタ



妖夢「ど、どうしましょう…」スタスタ


「7番、ライト、魂魄さん」


妖夢『ですが…負けません!』グッ


徹『…この眼…あのピッチャーと同じ様な眼だ…外せ』スッ


ビシュッ!


審判「ボール…」


妖夢『低めのアウトコース…ですか』ふぅ


徹『今度は外角高め…直球』スッ


ビシュッ!


妖夢『ストレート!』キィン!


審判「ファール!」


徹『…大体は分かった…兄貴』スッくいっサッ


瑛須「…」コク グイッ


ザッ


瑛須「…」ビシュッ!


ヒィーーーン!


妖夢『絶好球!』ブン


クィ


妖夢『えっ!?』キィン!


パシッ


ヒュッ


轟「…」パシッ


審判「アウト!スリーアウト!チェンジ!」



さとり「あの球は…」


こいし「せ、セイヤさんと同じ…」


セイヤ「SFF…か」


霖之助「そう、スプリットフィンガーファストボール…通称SFF、フォークと同じ様に下に落ちるがスピードはフォークとは別物…そして変化が小さい為に直球と殆ど区別が付かない厄介な変化球だよ…」


フラン「でもセイヤも投げられるんだよね!やっぱり凄い!」抱きつく


セイヤ「だ、だから抱き付くな!……それに俺のSFFにはまだキレが足りないんだ…あいつの様に上手く投げられる保証も自信もない…」


アリス「まだあんな球を隠してたなんて…」


勇儀「瑛須君は投球の魔術師と呼ばれているわ…まだまだこんな物ではない筈よ」


霊夢「なんにしてもこれでスリーアウト…さぁ皆守備に付きましょう」


魔理沙「だな!よし!」スクッ




観客席



藍「ホームラン…打ちましたね、セイヤ君」


萃香「凄いなぁ〜」ヒック


パチュリー「いきなり4対0…」


幽々子「流石に予想外です…」


ブラド「流石セイヤ君だ!!よくレミリアにホームベースを踏ませてくれた!」


アスワン「あらあらぁ」ふふ


チルノ「野球部入った方がいいとあたいは思うんだけど…」


鈴仙「どうせセイヤの事だから『興味ないな…』とか言うよ?絶対…」


てゐ「野球やってる人達にぶっ飛ばされそうな台詞を吐くのは間違いないね…」


輝夜「逆にその人達は返り討ちに合うのが目に見えているけれどね…」はぁ


ルーミア「またセイヤ先輩の投球が見れるのかー!」


紫『ねぇ…天国で見てる?あんた達の息子…頭と身体がおかしいわよ…?』




「二回の表…滅神高校の攻撃は4番、ピッチャー、成宮瑛須君」


瑛須「…」ザッ


魔理沙『セイヤ…変化球で様子見するか?』


セイヤ『いや…打順が1番に回るまでは全部直球で行く……魔理沙、頼む』


魔理沙『分かった!全力で投げるんだぜ?』


セイヤ『…任せろ』コク


瑛須『セイヤの直球…絶対に打ち返す!!』グッ



セイヤ「…」グイッ


ザッ


セイヤ「!!」ビシュッ!


ギュルルルル!!


パァァン!!


審判「ストライク!」


瑛須『…こいつ、本当に初心者か…?』スッ


魔理沙『流石に初級からは振って来ないか』シュッ


セイヤ「…」パシッ ザッザッ


グイッ ビシュッ!


ギュルルルル!!


瑛須『ここか…!?』ブンッ


スカ


パァァン!!


審判「ストライクツー!」


瑛須『なんだと…?思ったよりも浮き上がりやがる…』ふぅ


魔理沙『……ヤバいぜ、タイミングはバッチリだ…』シュッ


セイヤ「…」パシッ


瑛須『次は当てる…!』


ビシュッ! ギュルルルル!!


瑛須『ここだぁ!』カァン!


魔理沙『なっ!?』


セイヤ「っ!?」バッ



妖夢「ほっ」パスッ



審判「アウト!」


瑛須『クソッ…ライトフライか…』スタスタ


魔理沙『まさか1打席目であそこまで飛ばすなんて…』


セイヤ『…流石…だな』はぁ



滅神高校ベンチ


ガコン


徹「まさかあそこまで飛ばすとはな…」


瑛須「あいつの球…手元で確かに浮き上がりはするが浮き上がり方が一球一球違う…」


亞流斗「…そうですか、瑛須君はホームランを打ちに行ったんですよね?」


轟「まぁ1打席目にしては良くやった方だろ…?」


探「…」


早乙女「探ぅ、どうしたんだぁ?」


探「おい傑真…」スタスタ


傑真「あぁ?どうした探?」


探「バットを短く持って何時も振っている所よりボール一個分上げて打て…」クル スタスタ


傑真「……へぇ、流石探だな、瑛須のバッティングを見てもう攻略したか…」スッ



「5番、サード、言霊君」


魔理沙『今度も直球…だよな!』バッ


セイヤ『行くぞ!』グイッ


ザッ


セイヤ「らぁ!」ビシュッ!


ギュルルルル!!


パァァン!!


傑真『なるほどねぇ…そういう事か、本来よりもボール一個分上げて打てば…』


ビシュッ!


傑真『必然的に何時もと同じ直球…って訳だ!!』カキィィン!


魔理沙「なっ!?サード!」



アリス「あっ!?」バシッ ヒュン!



セイヤ・魔理沙「「くっ!?抜けたっ!」」



徹「回れ傑真!!」



傑真『言われ無くても!!』ダダダダッ



霊夢「フラン!セカンド!!」ビシ


フラン「咲夜!!」ビシュッ


パシッ


ザザァァ!


咲夜「あ…」ポロッ


傑真「ふぅ…」ザッ


審判「せ、セーフ!!」バッ



魔理沙「く、くそ…」


セイヤ「悪いな…打たれちまった…」帽子深く被る


魔理沙「気にすることないぜ!1アウト二塁だ!打たせて行こうぜ?」


セイヤ「…あぁ」スッ


魔理沙『そんな事よりも……もう通用しなくなっちまったぜ…あのチャラい男、注意だな』スッ


「6番、キャッチャー、成宮徹君」


徹『…流石に俺も打たなくちゃな…しかしよく打てたな傑真の奴……幾らボール一個分上げて打ったからって』スッ


セイヤ『点は…』グイッ


ザッ


セイヤ『やれねぇんだよ!!』ビシュッ!


ギュルルルル!!


パァァン!


魔理沙『セイヤの奴…打たれた時は動揺したのにもう立ち直ってるぜ…それに球のノビも良くなってる…』シュッ


徹『流石兄貴が認めただけはあるな…』グッ


ビシュッ!


ギュルルルル!!


徹『ここか!?』ブン


キィイン!


徹『打ち損ねた!?』バッ タッタッタッ


ダダダダダッ


バッ


パシッ


審判「アウト!」


レミリア「フラン!」グラブからそのままボールを渡す


フラン「了解お姉様!!」パシッ



正「傑真!アウトだ!戻れ!!」



傑真「なっ!?あの変則打球を取ったのか!?」クルッ ダダダダダッ



フラン「咲夜ぁ!!」ビシュッ!


ヒィーーーン!!


パシッ!


ザザァァ!


傑真「な…」


咲夜「ふぅ…今度は間に合いましたね」


審判「あ、アウトー!スリーアウト!チェンジ!」



瑛須「げ、ゲッツー…」


早乙女「あのショートとレフトの動きぃ…」


智樹「完全に息が合っていた…ね」



レミリア「やったわねフラン、これがスカーレットフォーメーションよ!」


フラン「ゲッツーをゲッチュー!」わーい☆


《レミリアとフランのその他の能力相乗効果でスカーレットフォーメーションを会得しました




魔理沙「レミリアとフランに助けられた…な?」


セイヤ「あぁ…マジでやばかった…」ふぅ



探『くっ…予想外の動きだ…あっちには飛ばせないとなると……ホームランしか、ねぇよなぁ?』にやぁ


轟「あの顔…イケるみたいだな」


亞流斗「本気になった探君は止められないですからね…彼に掛けてみましょう」



霊夢「レミリア、ナイスカバー!」


妖夢「よく届きましたね?」


レミリア「ある程度予測を立てて行動しただけよ…フランもありがとね?」なでなで


フラン「咲夜も凄かったよ!」


咲夜「あはは、まだ手がビリビリします…」


アリス「ご、ごめんね…取れなかった…」ショボン


こころ「気にしない…♪」火男


魔理沙「野球は9人でやるもんだぜ?皆で助け合ってやるのが野球だぜ!」


セイヤ「そういう事だ…俺が打たれた時、頼むぞ?アリス…」ニコ


アリス「う、うん!」ニコ



徹「いいチーム…だな」チラ


瑛須「あぁ…尚更負ける訳にはいかねぇな…」スタスタ



「二回の裏…イマジンファイターズの攻撃は8番、フランドールさん」


フラン「きゅっとしてぇ〜…ドカーン☆」ブゥン


徹『どうする兄貴…』チラ


瑛須『変化球を混ぜながら散らして行くぞ…』


徹『了解だ…』バッ


審判「プレイボール!」


瑛須『このスライダーが…』グイッ!


ザッ


瑛須『打てるか!?』ビシュッ!


ギャルルルルグイン!!


フラン「えい!」ブン!


スカッ


フラン「あうぅ…」ショボン


審判「ストライク!」


徹『……おい、振るの早すぎるにも程があるぞ…』


瑛須『だがもう手加減はしねぇ!全力で!』グイッ


ザッ


瑛須『ねじ伏せる!!』ビシュッ!


ヒューーン!!


パァァン!!


審判「ストライクツー!」


フラン「速いよぉ…」うぅ



セイヤ「フラン!ボールは見なくていい!投手がボールを投げるタイミングをお前お得意のアレに合わせろ!!」



フラン「セイヤ……分かった!!」目を瞑る


徹『目を閉じた?』


瑛須『絶対に打たせねぇ!』グイッ


フラン「きゅっ…」パチッ


ザッ


フラン「としてぇ〜…」ググっ


瑛須「はぁ!!」ビシュッ!


フラン「ドカーン!!!!」ガキィィン!!


徹『な、何だと!?』バッ


ヒュ〜〜〜〜〜〜


正「お、おいこれってまさか…」タッタッタッ


トサッ


瑛須「ほ、ホーム…ラン…?」


わぁぁぁぁああああ!!



観客席



ブラド「うおー!アスワン見たか!?フランがホームランを打ったぞぉ!?」ポロポロ


アスワン「えぇ…あなた」ウルウル




フラン「やったー!!」タッタッタッ



ベンチ



霊夢「えぇ〜…」口ポカーン


魔理沙「マジで…?」唖然


レミリア「流石私の妹ね!」ふんす


咲夜「妹様!素敵ですぅ!!」鼻血ダラダラ


こいし「フランちゃん…」あわわ


さとり「正に破壊神ね…」


美鈴「妹様凄いですぅ!!」わーい


妖夢「セイヤのアドバイスのお陰ですね!」


セイヤ「いや、丁度瑛須のピッチングのタイミングが偶々あれに合っただけだ…」


アリス「ほえ〜…そんな合わせ方もあるんだね…」


霖之助「あれは特殊なんだと思うよ?」


勇儀「こ、これで5対0…信じられないわ」




瑛須「……悪いな、また…打たれちまった…」ポロポロ


肩ポン


徹「ナイスピッチングだ、兄貴…」


早乙女「ぶひぃ!可憐なスイングにドキドキするぅ!」ふひー!


亞流斗「気にしないで下さい…僕達が彼から点を取ればいいだけの話です」


探「だな!次は俺がスタンドにぶち込んでやる!…だからお前はお前のピッチングをしろ…いいな?」


正「探だけにいい格好はさせねぇけどな!」


傑真「まぁ仕方ねぇだろう…気負うなよ、俺達はチームだ…滅神高校魂を忘れたのか?」


轟「普段からあくびしてる奴が良く言うぜ…まぁその通りだがな」


英明「あそこまで飛ばされちゃあしゃあねぇな…」


智樹「何だか僕も試合に出たくなってきたよ!傑真君、代わって?」


傑真「断る」キッパリ


智樹「えぇ〜…」


全員「あははははは!!」


徹「兄貴…皆の言う通りだ…気負わず兄貴の納得が出来るピッチングをしろ」ボール預ける


瑛須「…言われ無くても」受け取り


滅神高校魂が発動しました《打撃力・投手力・守備力・闘志が飛躍的に上昇》



ベンチ



フラン「ただいまー!」


全員「おかえり(なさい)!!」


勇儀「まさかあんなタイミングで打つなんてね」


フラン「セイヤが励ましてくれたからだよ!ありがとね?」


セイヤ「俺は何もしてねぇよ…///」フイ


アリス「うわセイヤ照れてるぅ!」


さとり「今考えてる事言って上げましょうか?」ボソッ


セイヤ「た、頼むからそれだけはやめてくれ…」ヒソヒソ


こいし「フランちゃんおめでとう!」


フラン「うん!ありがとうこいし!」ダキ


咲夜『フラ×こいもありですね…///』タラ〜


レミリア「咲夜…鼻血出てるわよ?」


妖夢「ほっといた方がいいですよ?」


美鈴「今度はこころですね!頑張って下さい!」


こころ「任せて…」狐



「9番、センター、秦さん」


こころ「…」狐


徹『兄貴…』


審判「プレイ!」


瑛須『俺はもう打たれねぇ…』グイッ


瑛須『自分の為じゃねぇ!!』ザッ


瑛須『チームの為に!!!』ビシュッ!!


ギュィーーーーーン!!


ズパァァン!!


こころ「っ!?」ビクゥ 大飛出


審判「な…す、ストライク!」



わぁぁぁぁああああ!!!!



早乙女「瑛須の奴ぅ…」ウルウル


轟「届いたみたいだな…」


亞流斗「えぇ…今までで一番速いですね…」ふふっ


傑真「…だな」ニヤ



ベンチ



霊夢「な…なんて速さなの」


魔理沙「霖之助と同等…だよな?」


霖之助「悔しいけどその様だね…まさか此処に来てここまでノビるなんて」


妖夢「眠っていた獅子を呼び起こすとはこの事ですかね?」


フラン「マズイことしちゃったかなぁ…」


レミリア「遅かれ早かれこうなっていた筈よ……認識を改めなければならなかったのは此方も同じようね…」


さとり「そうね…浮かれてる暇なんて無かったわね…」


こいし「は、速すぎですぅ…」ウルウル


美鈴「間近で見たら腰が抜けそうですね…」


セイヤ「でもこころも負ける気はさらさら無いみたいだな…」



こころ「負けない…」狐


徹『兄貴…もうリードなんて必要ねぇ!お前の全力をぶつけろ!』バッ


ビシュッ!


ギュィーーーーーン!!


こころ「!!」キンッ


審判「ファール!」


こころ『振り遅れる…さっきよりも早く振った筈なのに…セイヤの球よりも…速い…』狐


キンッ


瑛須「くっ…」


徹『兄貴…やるのか?』


瑛須『あぁ…俺のキメ球は…スライダーだけじゃねぇ!!』ビシュッ!


ギュイン!!


こころ「っ!?」カン! 大飛出


轟「よっ…」パス


審判「アウト!」


こころ『か、カーブ…』大飛出



ベンチ



レミリア「今度はカーブ…」


霖之助「変化量が尋常じゃないね……あれを打つのは至難の業だよ…」


勇儀「しかも普通のカーブなんかよりも速い…」


霊夢「見極めるのが難しいわね…」


アリス「幾ら何でも球種が多過ぎるよぉ…」


魔理沙「セイヤ…次のあのチャラ男…どうするんだ?」


セイヤ「あいつは正々堂々真っ向勝負をしたんだ…俺だって負けらんねぇ…一巡するまでは直球で勝負する……例え打たれたとしても」キッ


魔理沙「そうか…」




咲夜『くっ…球種が多過ぎる所為でどれに的を絞ればいいのか分かりません…』


ギュイン!


咲夜「なっ!?」ブン


審判「ストライク!バッターアウト!」



咲夜「…お嬢様、後は任せましたよ…」トボトボ


レミリア「え?ちょっと無理があるわよ!?」ビクゥ



レミリア「あう!?」スカッ


審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!」



レミリア「ご、ごめんなさい…」ショボン


霊夢「逆にあれを狙って打つなんて不可能に近いわよ…」


アリス「きっとまだ変化球、隠してるんだろうなぁ…」はぁ


魔理沙「ま、とりあえず攻守交替だ!締まって行こうぜ?」スタスタ


妖夢「こころも元気出して下さい…」なでなで


こころ「打てな…かった…」ウルウル 蝉丸


セイヤ「納得のできるスイングをしたんだろ?だったらそれでいいんだ…頑張って行こうぜ?」


こころ「う、うん!」福の神


こいし「流石セイヤさんです…」


さとり「チームを纏めて繋ぎ止めるなんてなんともセイヤらしいわね…」


霖之助「流石、僕の将来のお嫁さんになる男の子だけの事はあるね」んっふ☆


美鈴「え?…あれ?お嫁さん?」はて




英明「ナイスピッチングだ瑛須!」スタスタ


轟「探…頼むぞ?」


探「任せろって…俺が反撃の狼煙を上げてやる…!!」スタスタ


徹「兄貴…どんな気分だ?」


瑛須「最高だよ……あいつらと試合が出来て良かった」



「三回表…滅神高校の攻撃は7番、卓之沢君」


英明「来いよ…探が打つ前に1点返してやる」


審判「プレイボール!」


セイヤ「俺も点をやる訳には」グイッ


ザッ


セイヤ「いかねぇんだよ!!」ビシュッ!


ギュルルルルルルル!!


パァァン!!


英明『確かに馬鹿げてやがるな…でも俺だって瑛須やチーム為に…』ググっ


セイヤ「らぁ!!」ビシュッ!


英明「負けられねぇんだよぉ!!」キィン!!


魔理沙『マジか!?』バッ



こころ「あっ…」ガシャン コロコロ パシッ



霊夢「こころ!そのままでいいわ!!」



こころ『どうして…?二塁打は確実なのになんで一塁で止まったの…?』



英明『別にあんたらを舐めてる訳じゃねぇよ……探…頼んだぞ』



ザッ



探「任せとけ…」スッ


魔理沙「た、タイム!」


審判「ターイム!」


セイヤ「…どうした、魔理沙」


魔理沙「セイヤ…SFFかもう一つの変化球…どっちかを投げろ…」


セイヤ「…悪いな…それは聞けない」


魔理沙「な、何でだ!?今ので分かっただろ!?あいつにホームランを打たれるのがオチだぜ!?なのに何で!」


セイヤ「分からねぇのか?…あいつらは今、チームで野球をやってる……俺達と同じだ…俺はそんなあいつを討ち取りたいんだ…お前らと極めたこのジャイロブラストで」


魔理沙「……セイヤ、ホームラン打たれたらお仕置きだぜ?」


セイヤ「全力でやるさ…」ふっ



探『いい眼だな…何でこいつはこの娘達と野球をやってるんだ』


魔理沙「すみません…大丈夫です」


審判「ではプレイ再開!」


セイヤ「行くぞ…」グイッ


探『来る…』グッ


セイヤ「…!!」ビシュッ!!


ギュルルルルルルル!!


パァァン!!


探『こいつ……面白い…なら』スッ



智樹「探が…バットを…」



探「どのみち短く持ってちゃホームランは無理だからな…」長く持つ



セイヤ「いっ…」グイッ


ザッ


セイヤ「けぇ!!」ビシュッ!


ギュルルルルルルル!!


探『最高の球だな…!!』ブゥン!!



ガギィィィィィィン!!



魔理沙「…」スクッ


セイヤ「………くそ」グッ 帽子深く被る



こころ「あ…」タッタッタッ…ピタ


ドンッ


わぁぁぁぁあああああああ!!!!



霊夢「ほ、ホームラン…」


咲夜「そんな…」


アリス「セイヤ…」


レミリア「セイヤなら心配要らないわよ…」


霊夢「そうね…だって」


咲夜「あんなに笑顔なんですからね…」


アリス「セイヤらしいよ…本当」



セイヤ「ナイスバッティング…」


探「へっ……野郎に褒められても嬉しくねぇっつの…」タッタッタッ



この後俺は亞流斗、早乙女、瑛須達を霊夢達バックに助けてもらいながら6回までを2点で抑えていた。




魔理沙『ピッチャーはゲッツー狙いか…?まぁ辺り前だな…レミリア』チラ


レミリア「…」コク


瑛須「…!」ビシュッ!


魔理沙「…」スッ


徹『1アウトで送りバント!?くそっ…2塁の奴がもうスタートしてやがる!』ビシュッ!


轟「くっ」パシッ


審判「アウト!」


「4番、ピッチャー、水奈月君」


瑛須「来たな…セイヤ!」


セイヤ「…悪いが三振するつもりは無いぞ?」


瑛須「…勝負だ!!」グイッ


徹『行け!!兄貴!!』


ビシュッ!


ギュイン!!


セイヤ「なっ!?」バッ


パァァン


審判「ストライク1!」バッ



うぉぉぉぉぉおおおお!



徹「ナイスコースだ!」シュッ


瑛須「ふんっ…」パシッ


セイヤ『近くで見るとなんてキレの良さだ……コントロールも抜群…』グッ


瑛須「はぁ!」ビシュッ!


ギャルン!!



ベンチ


霊夢「シンカー!?」


アリス「また新しい球種!?」



キィン!


セイヤ『くそ…ボール球に手ぇ出しちまった…』


徹『まさかあのシンカーを初見で当ててくるとはな…』


瑛須「面白れぇ……なら俺のキメ球で勝負を決める!!」グイッ


セイヤ『来るか…あのスライダー…』


瑛須「アウトオブ!」ザッ


瑛須「スコープ!!」ビシュッ!!


ギャルルルルグインッ


セイヤ「くっ!!」ブンッ!




ズパァァン!




徹「…やったな…兄貴」しゅぅぅうう〜


審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウト!チェンジ!!」


瑛須「しゃぁぁああ!!!」グッ


セイヤ「……くそっ!!」ヘルメット叩きつける


魔理沙「…セイヤ」



この後の7回、そして8回表がキツかった…俺のSFFともう一つの変化球…Vスライダーは滅神高校の奴等に全く通用しなかった…そして俺の球数は遂に100球を超えた、そしてツーアウト満塁の場面で……俺は探に…



セイヤ「…はぁ…はぁ…」グイッ


探『やはりスタミナまでは野球選手並じゃなかったみたいだな…』


セイヤ「負けるかぁ!!!!」ビシュッ!


ギュルルルルルルルギャル!!


探『そのVスライダー…変化量が小さ過ぎるんだよ!!』ガギィィィィィィン


魔理沙「あ…」



ドンッ!



わぁぁぁぁああああああああ!!!!



霊夢「満塁…ホームラン…」


咲夜「そん…な…」


アリス「5対6…」


レミリア「勝ち越し…されたわね」帽子深く被る



フラン「せ、セイヤぁ…」ウルウル


妖夢「セイヤ…」


こころ「ど、どうしよう…」姥



キィン!


パシッ


審判「アウト!スリーアウト!チェンジ!!」


セイヤ「はぁ…はぁ…はぁ…」スタスタ


魔理沙「せ、セイヤ?大丈夫か?」タッタッタッ


セイヤ「後…一回だ…何とかなるだろ…」ぜぇぜぇ


魔理沙『セイヤ…体力的にも精神的にもかなりキテる筈だぜ…なのに』スタスタ



「8回の裏、イマジンファイターズの攻撃は8番、フランドールさん」


フラン「絶対に…取り返す!!」ギュ


瑛須『もう誰にも点はやらねぇって…』グイッ


ザッ


瑛須「言ってんだろぉ!!」ビシュッ!


ズパァァン!


フラン「むっ…」ググッ


瑛須「おらぁ!!」ビシュッ!


フラン「はぁ!!」キィィン!


瑛須「なっ!?」バッ


ダッ


フラン「お願い!落ちて!」タタタタッ


バッ


英明「くっ…」ザザァァァ…


審判「…」タッタッタッ


英明「へっ…」スッ


審判「アウト!」バッ!


フラン「…え?」ピタ



魔理沙「くそ…なんであんな球がまだ取れるんだ…!」


アリス「こころちゃん!頑張って!」


咲夜「少しでも粘ってセイヤを休ませましょう!私も頑張りますから!」


カポッ


こころ「…分かった!」狐



「9番、センター、秦さん」


こころ『少しでもセイヤを休ませる……そして点を取る為にも…』ググッ 狐


瑛須「はぁ!!」ビシュッ!


こころ『必ずヒットを打つ!』ブン 狐


キィィィィン!


瑛須「なっ!?」バッ


審判「ファール!ファール!」


徹『危ない所だった…兄貴…例の《アレ》ここで使うか?』


瑛須『まだだ…俺の球種は後二種類…次の回で使う…!』グイッ


徹『なら…来い!』バッ


ザッ


瑛須「!!」ビシュッ!


ギャルルルルグインッ!


こころ『スライダー…!』ブン


キィン!


こころ「あ…」上見上げ


徹「…」パスッ


審判「アウト!」


こころ「そ、そん…な…」姥




ベンチ


ガコン


こころ「ごめ…ん…なさい…」グスグスッ 蝉丸


さとり「こころ…」


こいし「こころ先輩…」


「こころ…ナイススイング…カッコ…良かったぞ…?」なでなで


こころ「セイ…ヤぁ…」えぐえぐっ


セイヤ「泣くな……俺は大丈夫だ…俺が打たれても…後ろにはお前らが居る…だから俺は安心して投げられるんだ……だから…心配するな…な?」なでなで


こころ「う、うぅ…ひっく…」グスグス 蝉丸



霖之助『セイヤ君はもう限界だ…でも他にピッチャーをやれそうな子はフランちゃん位…』


セイヤ「霖之助さん……余計な事…考えて無いですよね…?」


霖之助「せ、セイヤ君…?」


セイヤ「俺は大丈夫です…最後まで投げさせて…下さい…」


霖之助「……君のスタミナは元々先発投手のスタミナでは無いんだ…それに打ち込まれた所為もあって身体も精神も疲弊しているだろう?なのに何で…」


セイヤ「…霖之助さんは…聞かなくても分かり…ますよね…?」ニコ



「ストライク!バッターアウト!スリーアウト!チェンジ!!」



セイヤ「それじゃあ行ってきます……さとり、こいしちゃん…それに美鈴に勇儀先生、霖之助さん…見てて下さい…必ず抑えますから…」ニコ


さとり「セイヤ…」


こいし「セイヤさん…」


美鈴「ぜ、絶対に抑えて下さい!お願いしますよ!?」


セイヤ「…あぁ!」スタスタ



「9回表、滅神高校の攻撃は、1番、ファースト、轟君」


轟「…」グッ


魔理沙『セイヤ…』スッ


セイヤ「はぁ…はぁ…」グイッ!


ザッ


セイヤ「くっ!!」ビシュッ!


ギュルルルル!


轟『球威が落ちたお前の球じゃあ…』ブン


カキィィン!


轟「俺らは抑えられねぇよ!」ダッ


魔理沙「サード!」バッ



アリス「霊夢っ!」ビシュッ


霊夢「くっ…」パシッ


審判「セーフ!」



セイヤ「…はぁ…はぁ…くそ…」汗拭う



「2番、セカンド、刺股君」


亞流斗「ふぅ…」コンッ


魔理沙『セイヤ…取り敢えずVスライダーだ…』スッ


セイヤ「…」コクッ


ザッ


ビシュ


魔理沙『なっ!?握りが甘かった!?』


亞流斗「残念だよ…」キィィン!!


魔理沙「ライト!」バッ




パシッ


妖夢「くっ……あ…」スッ



亞流斗『君の全力の球を、僕は打ちたかったよ…』グイッ ヘルメットで隠す



「3番、ショート、早乙女君」


早乙女「…もう何も言わないよ…僕は瑛須に託す…」スッ


セイヤ「くっ……うわぁぁぁあああ!!」ビシュッ!


魔理沙『馬鹿!無造作に投げるな!!』バッ


早乙女「瑛須……彼を楽にしてやってくれ…」ブンッ


キィィン!!



セイヤ「な……ちく…しょう…」ぜぇぜぇ…はぁはぁ…



観客席



鈴仙「セイヤ…」ウルウル


てゐ「ノーアウト…満塁…」


チルノ「な、そ、そんな奴等に負けるなぁ!!」ガタッ


ルーミア「ち、チルノちゃん…」ウルウル


ブラド「…セイヤ君!!何をやってるんだぁ!!!そんなくだらん投球をするならば今すぐマウンドから出て行け!!!!」ボロボロ


アスワン「あなた…」ウルウル


パチュリー「…どうしたのよ!!もっと身体全体を使って投げなさい!!それ位の根性ある筈でしょう!?」グスッ


幽々子「そうよ!!弛んだ投球をするなら妖夢をお嫁さんには渡さないわよ!?」ウルウル


輝夜「セイヤ!あなたはそんな腰抜けだったのかしら!?見損なったわ!!……だから、もう一度私を認めさせてみなさい!!」


藍「セイヤ君!頑張って下さい!私達が応援していますよ!!」グスグス


萃香「おーい!負けたら宴会の会費はお前持ちだぞぉー!それが嫌ならこの回、無失点で切り抜けろぉ!!」ウルウル


紫「セイヤ!!あんたの親に顔向け出来る、納得の出来る投球をしなさい!!それが出来ないならもう学校に来なくていいわ!!」ポロポロ





セイヤ「紫さん……皆…?」はぁ…はぁ…


「セイヤ…」


セイヤ「お前ら…」


霊夢「心配しなくてもいいわよ…打たれても次に私達が取り返せばいいんだもの」


咲夜「そうですよ…どんなに離されても最後まで食らいついて…絶対逆転してやります」


レミリア「そうよ…セイヤには私達が付いているわ…」


フラン「だからセイヤも最後まで頑張って!私達は信じてるから!!」ニコ


妖夢「そうですね……どんなに無理な打球が飛んで来たとしても…今度こそ必ず取ってみせますから!!」


こころ「だから…セイヤ…諦めないで…」ウルウル 蝉丸


魔理沙「どうした…?ここまで言われても無理か…?」


セイヤ「……約束する…必ず…抑えてやる…」ポロポロ


全員『セイヤが…泣いてる…』


セイヤ「ここを0点に抑えて……必ず逆転しよう…」ニコ


全員「おぉ(はい・えぇ・うん)!!」



「4番、ピッチャー、成宮瑛須君」


瑛須「引導を渡してやる…」スッ


審判「プレイ再開!!」



わぁぁぁぁあああああ!!!!



セイヤ『…………なぁ魔理沙……お前は覚えてるか?…あの日の事…』空見上げる



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

幻想幼稚園



「おーいセイヤー!」てってってっ


チビセイヤ「なに?魔理沙ちゃん」ペラ


チビ魔理沙「なんだぁ?また霊夢といっしょにえほんかよぉ!」


チビセイヤ「えほんおもしろいよ?」


チビ霊夢「魔理沙はよまないの?」


チビ魔理沙「そんなことよりやきゅうやろうぜ?すっごいたまをなげるんだ!」キラキラ☆


チビ霊夢「やだ…わたしえほんよんでるから」プイッ


チビ魔理沙「じゃあセイヤいくぞー!」ガシッ


チビセイヤ「え!?ぼくもえほんよんでるんだけどぉ!?」ズルズル


チビ霊夢「うさぎとカメ…おもしろいなぁ…」わくわく






チビ魔理沙「これだよこれ!セイヤ!これなげてくれ!」


チビセイヤ「え?え〜と…三振ヒーロー!ストライくん?」


チビ魔理沙「そうだぜ!このでんせつのストレート《アンリミテッド・カノン》を なげてほしいんだぜ!」


チビセイヤ「あ、あんみりとっで?なに?」


チビ魔理沙「だからぁ!アンリミテッド・カノン!150㎞をこえるさいきょうのストレートなんだぜ!!」


チビセイヤ「ぼ、ぼくにはむりだよぉ…」


チビ魔理沙「やるまえからあきらめるなよ!ほらボール!」ヒョイ


チビセイヤ「うわわっ!?」キャッチ


チビ魔理沙「さぁ!おもいっきりこーい!」カモーン☆


チビセイヤ「え、えい!」シュ


ひょろひょろ〜〜☆


パス


チビ魔理沙「…だめだめだぜ…もういっかい!」シュ


ゴチン☆


チビセイヤ「あうっ!?」


コロコロ


チビ魔理沙「ほらはやくひろってなげろぉ!」


チビセイヤ「むっ…えいっ!!うわっ!?」ズル


ズテン!


チビ魔理沙「っ!?せ、セイヤ!だいじょうぶか?」てってってっ


チビセイヤ「や、やっぱりぼくには…むりだよぉ…」グスッ


チビ魔理沙「……じゃあやくそくだぜ!」


チビセイヤ「やく…そく…?」ウルウル


チビ魔理沙「そうだぜ!私とセイヤがおおきくなったらあのたまをかならずなげてくれ!」


チビセイヤ「やくそく…」


チビ魔理沙「ほら!ゆびきり!!」小指出す


チビセイヤ「う……うん!」小指結ぶ


「うそついたらせんぼんノックな?」


「えぇ〜〜!?それはやだよぉ〜!」


「だったらぜったいなげてもらうしかないぜ!」


「うん!ぼくがんばるよ!」


………………………………………

………………………………

………………………

………………

………




セイヤ「…」


瑛須「…どうした?来いっ!!」グッ


セイヤ「っ!!」ギンッ!!


瑛須『闘志が戻った!?』


グググッ!!


セイヤ「アンリミテッド…!!」


ザッ!!!


魔理沙『あ、あの投球フォーム…!?まさか…!?』


セイヤ「カノォォォン!!!!」ドビシュッ!!!


ギュオオオオオオオオオオオン!!!!


瑛須「っ!?」


ズバァァァァァン!!


魔理沙『……間違いないぜ……三振ヒーロー!ストライくんの必殺ストレート…アンリミテッド・カノンだ……セイヤ…覚えててくれたんだな…』ウルウル しゅぅぅぅううう


審判「す、ストライク!!」



ウォォォオオオオオオオオ!!!!



徹「な、何だあの馬鹿速いストレートは…」


傑真「え、瑛須のストレートよりも…速い…」


英明「ど、どこにそんな力があるんだ!!あいつはもう立ってるのがやっとの筈だ!」


智樹「きっと…理屈じゃあないんだよ…あの人は…」


探「……あいつも今…チームメイト、そして応援してくれている人達の為に投げてるんだ…」




セイヤ「俺は…まだ…諦めねぇよ…」はぁはぁ


虹色特殊能力解放 《想いを力に》


球速・コントロールを底上げし…スタミナの限界を超えても想いを力変えてに投球する究極特殊能力


オリジナルストレート習得 《アンリミテッド・カノン》

三振ヒーロー!ストライくんが投げる必殺ストレート、球速はMAX150㎞以上…カノン砲から打ち出された様な直球…己自身の限界を超えて投げるその球は全ての打者を三振させる



霊夢「せ、セイヤ…頑張りなさい!!打たれても私達が付いているわ!」ウルウル


咲夜「頑張って下さい!!セイヤなら出来ます!!」ウルウル


レミリア「この回が終わったら逆転するんでしょ!?気張って投げなさい!!」ウルウル


アリス「皆が居る前で格好悪い所見せられないでしょ!?」ウルウル


フラン「セイヤ!!頑張って!!アウト3つくら楽勝だよ!!」ウルウル


妖夢「その通りです!!私達の想いは一つですよ!!だから…だから最後まで投げ抜いて下さい!!」ウルウル


こころ「セイヤなら…セイヤなら…絶対打ち取れる…!!」ウルウル 蝉丸



ベンチ



さとり「どうしたの!?まだワンストライクでしょ!?肩で息をしていたら打たれるわよ!?」ウルウル


こいし「マイナスな事は考えないでください!!セイヤさんが理想とする場面を思い描いて!!そうすればそれは必ず現実になる筈です!」ウルウル


美鈴「頑張って下さい!私達イマジンファイターズのエース…水奈月セイヤ!!!!」


霖之助「本当に…セイヤ君は……凄い男の子だよ…」ウルウル


勇儀「こんな熱い生徒達に囲まれて…私は幸せ者です…」ウルウル




セイヤ「うぉぉおおお!!!」ドビシュッ!!


ギュオオオオオオオオオオオン!!


瑛須「くっ!?」ブン


ガキッ


審判「ふぁ…ファール!」


セイヤ「はぁ…!はぁ…!」ゼェゼェ…


瑛須「…まだだ!!」グッ



ギィン!


ギィン!


ギィン!



セイヤ「はぁ…!はぁ…!…くっ…!」汗拭う


瑛須「はぁ…はぁ…」グッ



観客席



男「ふ、二人共頑張れーー!!」


おっさん「そ、そうだ!!どっちも頑張れー!!」


女「そうよ!!頑張ってーーー!!」



ワァァァァァアアアアアアアアア!!!!



セイヤ「はぁ…!はぁ…!…だとよ?…」ゼェゼェ


瑛須「はぁ…はぁ…俺が…勝つ!!」グッ


セイヤ「アンリミテッドォォォ!!!」ググググッ


ザッ!!!


セイヤ「カノォォォォォォォン!!!」ドビシュッ


ギュオオオオオオオオオオオン!!!!


瑛須「負けるかぁ!!!」ブォォン!!



ズバァァァァァン!!



魔理沙『…流石…私達が好きになった男だぜ…』ニカッ ウルウル


審判「す、ストライク!バッターアウトォォ!!」



ウォォォオオオオオオオオ!!!!



魔理沙「………まだ1アウトだぜ…!!」シュッ! ウルウル


セイヤ「…残り全員…三振させて…やる…よ」パシッ





傑真「こんな球…打てるわけねぇだろぉ!!」ブゥン!


ズバァァァァァン!!


審判「ストライク!バッターアウト!!」




徹「く、くそっ…兄貴の奴…どうやって当てたんだ…!!」グッ


セイヤ「アンリミテッド!!!」グググッ


ザッ


セイヤ「カノン!!!」ドビシュ!!


徹「なっ!?」ブン


ズバァァァァァン!!


審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウト!チェンジ!!」



滅神高校ベンチ


徹「悪い…打てなかった…」スタスタ


瑛須「あいつ…凄いぜ…本当に…」


早乙女「ベースで泣いてた所為で打ってもらっても走れなかったから良かったぁ」ウルウル


亞流斗「本当に…いい物を見させていただきました…」ウルウル


轟「くそ…目にゴミが入りやがった…ちくしょう…」ボロボロ


傑真「智樹…交代だ…サードに入れ…」スタスタ


智樹「…グスッ…どうしたのさ…いきなり」ウルウル


傑真「最終回だ…あいつらと試合をした事を誇りに思ってるんなら…早く行け…」グスッ


智樹「うん……うん!!」


英明「探…どうだ?あのピッチャー…」


探「俺には…もうあいつの球は打てねぇよ……想いのデカさが違う…あいつと…もっと野球をやりたかった…そうだろ?瑛須…」チラ


瑛須「あぁ……あいつは…いや、セイヤは…そしてイマジンファイターズは俺達のライバルだ!!」


正「だが…勝つのは俺達…滅神高校野球部だ…そうだろ?お前ら」


徹「あぁ…そうだな…」


瑛須「行くぞ!!てめぇらぁ!!!」


全員「おう!!!!」




ベンチ



霖之助「泣いても笑っても最終回だ…皆、悔いを残さない様…全力のプレイをしてくるんだよ?」


全員「はい!!」



「9回の裏…イマジンファイターズの攻撃は2番レミリアさん」


レミリア『セイヤが頑張って投げ抜いたんだもの…私だって!!』グッ


徹『…兄貴』スッ


瑛須『…あぁ』グッ


ザッ


瑛須「これが俺のもう一つの変化球だ!!」ビシュッ!


カクッ!!


レミリア「えっ!?」


スパァァン!


審判「ストライク!」



ベンチ



妖夢「今度はシュートですか…」


アリス「変化量もそうだけど…何より速い…」


霖之助「高速シュートだね…打者の手元で利き腕方向に曲がる球だ…」


咲夜「お嬢様…頑張って下さい…」




レミリア『駄目よ…気持ちでだけは絶対に負けないわ!!』グッ


瑛須『行くぞ!』グンッ


ザッ


瑛須「はぁ!!」ビシュッ!


レミリア『これはきっと…SFF!!』ブン


クンッ


キィィン!!


瑛須「くっ!?」バッ


タタタタッ


パシッ


早乙女「轟君!!」ビシュッ!


レミリア『お願い!!お願いだから間に合ってちょうだい!!』ダダダダダッ


轟「…くっ」パシッ


レミリア「ど、どっち!?」クル


審判「…アウトー!」


レミリア「あ…」



ベンチ



霊夢「レミリア…ナイスバッティング」ニコ


咲夜「お嬢様…」ウル


レミリア「悔しい…悔しいわ…セイヤは限界が来ても…打者を三振に取ったのに…グスッ……私は…何も…えぐっ…出来なかった…」ボロボロ


セイヤ「レミリア……おいで」両手広げ


レミリア「う、う、うわぁぁぁん…!!」グスッ


セイヤ「…」よしよし


こころ「魔理沙…頑張ってね…?」狐


魔理沙「おう!かっ飛ばして来てやるぜ…痛っ!?」パッ


コロンコロン…


さとり「魔理沙…その手…」ビク


こいし「手が真っ赤…」


妖夢「まさかセイヤのあの直球を受けたからですか!?」


魔理沙「あ、あはは…参ったぜ」


霖之助「魔理沙…代打を立てるけど…いいかい?」


魔理沙「頼むぜ…どの道この手じゃあスイング出来ないからな…」


セイヤ「……魔理沙、ありがとな」ニコ


魔理沙「当然だぜ!!」ニカッ


霖之助「美鈴…お願い出来るかい?」


美鈴「勿論です…絶対に打ち返します…!」スクッ


フラン「美鈴!頑張ってね!!」


美鈴「はい!行ってきます!!」



「3番キャッチャー霧雨さんに代わりまして…紅美鈴さん」


美鈴『魔理沙…私が貴方の分も頑張りますから!!』スッ


徹『ここで代打か…兄貴ラストの《アレ》使うか…?』


瑛須『それは最後にセイヤと対決する時の取って置きだ…ここは全力で抑える…!!』グイッ


ザッ


瑛須「いけぇ!」ビシュッ!


ギュルン


美鈴『高速シンカー!?』スッ


パァン!


審判「ボール…」


徹『流石に振って来ないか…』


瑛須『今度は…』グイッ


ザッ


瑛須『こいつだ…!』ビシュッ!


グンッ


美鈴『フォーク!?』


パスッ


審判「ストライク!」


美鈴『…もうムービングなんとかだろうがアウトオブなんとかだろうが関係ありません……私は私のバッティングをするだけです!!』ゴゴゴゴッ


瑛須『いい闘気だ…行くぞ!!』グイッ


ザッ


瑛須『アウトオブスコープ!!』ビシュッ!


ギャルルルルグイン!!


美鈴『これが私の…バッティングです!!』ブゥン!


カキィィン!


徹『な、アウトオブスコープを…!』


瑛須『打ち返した…だと…』


徹「くっ!!レフトぉ!!」バッ




英明「絶対に!!ヒットには!させねぇ!!」バッ



美鈴「落ちて下さい!お願いします…!!」タッタッタッ



ガシャァン!!



審判「…」タッタッタッタッタッタッ


英明「へっ…やったぜ」スッ


審判「あ、アウトォー!!」



美鈴「そん…な」ガク



ベンチ



霖之助「ナイスバッティングだったね美鈴」


勇儀「悔いはないのでしょう?」


美鈴「はい…!納得のいく…バッティングをしました…!!」ウルウル


魔理沙「セイヤ…頼んだぜ…?」


アリス「ホームラン…打ってもいいよ?」


咲夜「このまま終わりにはしませんよね?」


さとり「頑張ってきなさい…」


こいし「セイヤさんなら…きっと」


レミリア「…ありがとうセイヤ…頑張ってね?」ニコ


フラン「一発ドカンとかまして来てね!!」


こころ「セイヤ…ファイト!」狐


スッ


セイヤ「あぁ…任せとけ…お前達の想い、確かに受け取った…」


虹色特殊能力 《皆の想いを込めて》


ミート・パワーを最大にする



霊夢「セイヤ…絶対私に繋ぎなさい…いいわね?」


セイヤ「あぁ…絶対にアウトにはならねぇよ…」スタスタ



瑛須「今度はお前が打つ番だ…セイヤ!!」


「4番…ピッチャー、水奈月君」


セイヤ「悪いが打たせてもらうぞ…」


徹『さぁ兄貴…《アレ》を見せてやれ…』


瑛須『これが俺の…』グイッ


ザッ


瑛須『最後の変化球だ!!』ビシュッ!


セイヤ「なっ!?」


ぐわんぐわんぐわん〜


ポスッ


審判「ストライク!」



ォォオオオオオオオオ!!



セイヤ『な、何だあの変則的な球は!?』



ベンチ



霖之助「ナックルボールか…驚いたね、初めて見たよ……限りなくボールの回転を抑えた形で投じられ、捕手に届くまでの間に不規則に変化しながら落ちる変化球…まさかナックルボールまで覚えているなんて…」


さとり「…ちょっとタイム貰っていいかしら?こいし…来なさい」グイッ


こいし「お、お姉ちゃん!?」





キィン!



審判「ファール!」


セイヤ「くそっ!」


瑛須『あれをファールにするか…流石だな…』



タッタッタッタッタッ…



さとり「すみません!タイムお願いします!!」


審判「ターイム!」


さとり「セイヤ!ちょっと来なさい」ちょいちょい


セイヤ「???な、何だよ…」スタスタ


さとり「私達姉妹の力、少しだけ分けてあげるわ…ほらこいし、セイヤの左手握って」ギュ


こいし「え?あ、うん…すみませんセイヤさん…失礼します」ギュ


セイヤ「な、何なんだ?」


さとり「私の心を読む能力と…こいしの無意識バッティングをセイヤに託すわ」


セイヤ「いやいや…そんなの無理だろ」


こいし「セイヤさん…私とお姉ちゃんも…チームの役に立ちたいんです…気休めかも知れませんが…あのナックルボールを打てるならって…」


セイヤ「……分かった…絶対に打ち返す!さとり、こいしちゃん…ありがとな?」ニコ


さとり「わ、分かればいいのよ…///」スタスタ


こいし「そ、それじゃあ…///が、頑張って下さい!///」タッタッタッ


セイヤ「…絶対に……絶対に打ち返す…!!」両手の拳握り締める グッ


審判「もう大丈夫かい?」


セイヤ「はい…大丈夫です」スタスタ



虹色特殊能力 《古明地姉妹の力》


一度だけ古明地さとり、古明地こいしの固有能力を使用する事が出来る…使える能力は、《考えてる事はお見通し》と《無意識バッティング》




審判「プレイ再開!」


セイヤ「悪いな……ナックルボールはもう見切った…」ボソ


徹『…想いを力に…か、だったら打ち返してみろ!兄貴!!』バッ


瑛須『行くぞ!セイヤ!打てる物なら』グイッ


ザッ


瑛須「打ってみろ!!」ビシュッ!


セイヤ「…」ふっ


徹『目を閉じた!?』


セイヤ『お前らの考えてる事が手に取るように

分かる……そして無意識に…バットを…!!』ググっ


ぐわんぐわんぐわん〜


セイヤ『振り抜く…!!』ブン


カキィィン!!


瑛須・徹「「なっ!?」」



早乙女「ぶ、ぶひぃ!!」バッ


ヒュンッ



ベンチ



全員「抜け(ましたぁ・たよぉ)たぁ!!」



一塁


セイヤ「ふぅ…」ザッ


轟「驚いたな…まさかナックルまで当てるとは」


セイヤ「さとりとこいしちゃんのお陰だよ…それに俺にはあいつらが付いてるんだ…嫌でも打たなくちゃな…」


轟「へっ…言うな…初心者野郎」ニッ




「5番、ファースト、博麗さん」


霊夢「さぁ〜てと…真打ちの登場よ!!」ビシッ


徹『どうする兄貴…ナックルは行けそうか?』


瑛須『無理だ…流石に連投してる所為で握力も無くなっちまった…投げられるのはカーブとストレート位だ…』


徹『よし…なら初球はカーブだ…あの変化量なら流石に打てないだろ…』


瑛須『分かった…セイヤを打ち取れなかったのは残念だが…勝つのは俺達だ!』


徹『あぁ…これで最後だ…行こうぜ!兄貴!!』バッ


審判「プレイ!」


霊夢「あぁ…そういえばキャッチャーのあんた…いい事教えてあげるわ」


徹「なんだ…あんたは三振するんだよ」ふん


霊夢「私の特殊能力…教えてあげるわ」


徹「と、特殊能力?」


霊夢「そ、《逆境》と《伝説のサヨナラ女》そして虹色特殊能力の《博麗の巫女》よ」


徹「そ、それってまさか…」


霊夢「……私は今…この時の為に存在しているのよ…」暗黒微笑


瑛須『まずはカーブだ!!』ビシュッ!




徹「兄貴ぃ!!投げちゃらめぇぇぇぇ!!!」バッ



球場にいる人達全員「かぁ!!きっもち悪りぃ!!ヤダおめぇ!!」オェェ



霊夢「楽しかったわよ…」ブン



ガキィィィィィィン!!!!




ヒューーーーーーー




ポスッ




ベンチ



魔理沙「え…?ホームラン…?」


咲夜「え?という事は?」


アリス「え、え〜と…セイヤが一塁に居て…霊夢がホームランを打ったからぁ…」


レミリア「に、2点…よね?」


フラン「い、今って何対何だっけ…?」


妖夢「え、えーとぉ…5対6…ですよね?」


さとり「つ、つまり2点入って7対6…」


こいし「ぎゃ、逆転…?」


こころ「こ、これって…何て言うんだっけ…」猿


美鈴「逆転サヨナラホームラン…です」


全員「と、いう事はぁ!?」


霖之助「勝ちみたいだね…皆の勝利だ」ニコ


全員「勝ったぁぁあああ!!!!」わーい☆




霊夢「ホームインね…」スタスタ


セイヤ「流石だな…霊夢」腕出す


霊夢「当たり前でしょ?私を誰だと思ってるのよ…」腕出す


トンッ 腕と腕を当てる


セイヤ「…博麗の巫女…だろ?」


霊夢「御名答♪」


魔理沙「やったぜ!私達勝ったんだぜ!?」


霊夢「そうみたいね…」


咲夜「皆で霊夢を胴上げしましょう!」バッ


霊夢「ちょ、ちょっと離して!」


全員「ワーッショイ!ワーッショイ!」


霊夢「セイヤー!見てないで助けなさいー!」ポーン ポーン


セイヤ『…本当は嬉しい癖に』ふっ


「セイヤ…」スタスタ


セイヤ「瑛須か…ナイスピッチング」


瑛須「よせよ…完敗だ」


セイヤ「正直勝った気がしないがな…」


瑛須「俺達は全力でやって負けたんだ…少しくらい誇りに思ってほしいもんだな」ふん


セイヤ「…お前らと試合が出来て良かったよ」


瑛須「こっちの台詞だよ……このハーレムピッチャー」


セイヤ「何だよそのハーレムピッチャーって」


瑛須『こいつ…自覚無いのか?』


「いやぁ〜!ナイスゲームだったねぇ〜」パチパチ


セイヤ「誰だ?こいつ…」


瑛須「あっ!!こ、こんにちは!須賀浦さん!」


セイヤ「だから誰だって…」


瑛須「ば、馬鹿!この人はプロ野球のスカウトの人だぞ!?」


セイヤ以外全員「スカウトォォォ!?」パッ


ドシーン☆


霊夢「痛ったーい!!ちょっと!行成離さないでよ!」むくっ


セイヤ「それで?瑛須でもスカウトしに来たのか?」


瑛須「俺はもう決まってるからな…?須賀浦さん、今日はどうしたんですか?」


須賀浦「そこの……水奈月君…だっけ?単刀直入に言おう…君をプロにスカウトしたい」


全員「セイヤ(さん)をプロにぃ!?」


セイヤ「興味ないんで御断りします」さらり スタスタ


全員「断るの早ぇぇ!!」ガビーン


須賀浦「ま、待ってくれ!せめて話だけでも!」


セイヤ「爺の話は長いって相場は決まってるんだよ……疲れたから帰る」スタスタ


須賀浦「た、頼む……君はまだ自分の価値を分かっていない!あんな娘達なんかと野球をやっているからそんな事を言えるんだ!」


セイヤ「……おい、てめぇ今なんつった?」ギロ


須賀浦「え、いや…」タジ



霖之助「ま、マズイ!!」ダッ



セイヤ「あんな娘達なんかと野球をやっているから…だって?」スタスタ


須賀浦「ひ、ひぃ!」


セイヤ「人を舐めるのも大概にしろ、てめぇが誰だろうが俺には関係無いからな…ここで二度とその口、聞ない様にしてやるよ」スタスタ


ガシッ


霖之助「セイヤ君…やめなさい…」


セイヤ「…霖之助さん」


霖之助「折角気持ちよく勝ったんだ…皆もこんな事、望まないと思うよ?」ニコ


セイヤ「すみません…つい、カッとなってしまって」スッ


霖之助「いいんだよ…僕もセイヤ君の立場なら同じ事をしていたからね…気持ちはわかる」なで


セイヤ「ありがとうございます…」ペコ


霖之助「さ、皆の所に戻ってあげなさい」


セイヤ「…はい」トボトボ…


須賀浦「まっ!!」


スッ


霖之助「すみませんが彼にこれ以上付き纏わないと、ここで約束して頂けませんかね…」ニコ


須賀浦「き、君は誰だ!!私はまだ彼と話が!」


霖之助「さっきの彼の態度を見てもまだ諦められない様ですね…」ふぅ


須賀浦「当たり前だ!彼のあのストレートを見ただろう!時間を掛けて育成すれば必ず…!」


霖之助「申し訳ありませんが……彼にはそんな無駄な時間はありません」


須賀浦「なんだと!?どういう事だ!!」


霖之助「……彼が2年生に上がる前…春休み中の出来事です」


須賀浦「……聞かせて貰おうか」ふん



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜香霖堂〜



セイヤ「…霖之助さん、少し…相談に乗って貰えませんか…?」スッ


霖之助「おや…いらっしゃいセイヤ君…真剣な話みたいだね…お茶を出すから上がりなさい」ニコ


セイヤ「すみません…」スタスタ



居間



霖之助「御免ね…セイヤ君の好きなコーヒーは今無いんだ…アイスティーでもいいかな?」スッ


セイヤ「あ、ありがとうございます…」


霖之助「それで……相談とは何かな?」スッ


セイヤ「………俺は…怖いんです…」


霖之助「怖い?誰かに狙われてるとかかい?」


セイヤ「そうじゃありません……俺はもう2年生です……入学して、魔理沙が作った部活、誰かを助け隊に霊夢と一緒に入って……咲夜やレミリア…アリス、フランに美鈴、パチュリー先輩…さとりに妖夢…幽々子先輩や他の皆に出会って、この1年間であいつらと色々な事をして過ごしました…」


霖之助「…」


セイヤ「それが……つい昨日の出来事の様に感じるんです…!だから俺は怖い…!!あいつらと過ごす1年間が…!たった1日の出来事の様に過ぎ去っているように感じるのが……堪らなく…怖いんです…!!」ボロボロ


霖之助「セイヤ君…」


セイヤ「俺は嫌だ…!!なんで…なんであいつらと3年間しか居られないんだ!!俺はあいつらと永遠に……この学園生活を……過ごしたい……なのに…なんでなんだよぉ!!!!」ドンッ



ガシャンガシャ… ポタ…ポタ…



霖之助「…僕は、セイヤ君には幸せになって貰いたいと心から思ってる」


セイヤ「っ……くそ!!…俺は…あいつらを失いたくない…!!ずっと…ずっと一緒に居たいのに……なんで…叶わないんだ…」机に顔伏せる


霖之助「その想いがあるなら…きっと大丈夫だ……永遠では無いけれど…あの娘達と…楽しい学園生活が送れるよ…」ポン


セイヤ「……はい」ボロボロ


霖之助『セイヤ君…大丈夫だよ……きっと皆も、同じ気持ちだろうからね』ふふっ



……………………………………

………………………………

…………………………

……………………

………………

………




須賀浦「…」


霖之助「分かって頂けましたか?……彼は臆病なんです…彼女達と過ごす残り僅かな学園生活を1日1日噛み締めながら生きています……その邪魔をするなら、僕は貴方をここで彼の代わりに叩き潰す事にします…どうしますか?」ニコ


クル


須賀浦「私が悪かった……二度と彼には関わらないよ………いい男だな…彼は」ふっ


霖之助「そうでしょう?僕の将来のお嫁さんですからね☆」んっふ


須賀浦「えっ!?」ビクゥ


霖之助「おっと失言でした…今の言葉は忘れて下さい」んふっ


瑛須『セイヤ……だからお前はあそこまで頑張れたんだな……尊敬するぜ…ハーレムピッチャー…』つー 頰に涙が一筋





セイヤ「悪い…待たせたな」スタスタ


魔理沙「せ、セイヤ…まさかプロになるのか?」


咲夜「え、えらく長い話でしたね……でもプロ入り…おめでとう御座います…」ニコ


セイヤ「はぁ?ならねぇよプロになんて…時間の無駄だそんなもん」


霊夢「…そう」


レミリア「まぁでも…セイヤらしいわね」


セイヤ「さっき観客席で萃香先生が宴会がどうのこうの叫んでたから早く行くぞ…」スタスタ


フラン「えっ!?宴会!!」


妖夢「やりましたぁ!宴会ですよ宴会!」みょん♪みょん♪


セイヤ「ま、祝勝会みたいなもんだろうな…」スタスタ


こいし「宴会ですかぁ…楽しそうですね!」スタスタ


美鈴「早く帰りましょう!」スタスタ


アリス「きっと楽しいだろうなぁ!」スタスタ


こころ「宴会…♪」火男


セイヤ「あ〜疲れた……宴会であんまりはしゃぐなよ?」スタスタ


さとり「それは無理ね…でも、退屈しないでしょ?」


セイヤ「……あぁ…本当お前らと居ると…」




「退屈しないよ…」




だって………俺の大好きな人達と…一緒に居られるんだからな…





《特殊イベント》 VS滅神高校編 完





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜いざ!空想ランドへ!!………いや遅ぇよ!!!〜




滅神高校との練習試合をした日の翌日




紅魔館 キッチン(作戦本部)



エヴァ◯ゲリオンBGM



デン☆デン☆デン☆デン☆ドンドン☆


デン☆デン☆デン☆デン☆ドンドン☆



魔理沙「…」例のポーズ+グラサン


霊夢「…」魔理沙の左後ろに立っている


咲夜「…」


レミリア「…」


アリス「…」


さとり「…」


美鈴「…」


妖夢「…」


こころ「…」狐


魔理沙「今日此処に君達を呼んだのは他でもない……明日は待ちに待った空想ランドへの旅行だ…十六夜三佐…今回の目標の名前と詳細を…」グラサンカチャ


咲夜「はい…目標の名前は水奈月セイヤ、幻想学園高等学校2年生。身長181cm、体重63kg、趣味は読書と音楽鑑賞…嫌いな事は退屈な事…です」


魔理沙「上出来だ……さて、では今回の作戦名称を発表する…」


全員「ごくり…」狐


魔理沙「その名も…《ドキッ☆手作り弁当で彼のハートをガッチリキャッチ❤︎大作戦!!》…だぜ」


全員「おぉ〜…!!」パチパチ 大飛出


魔理沙「総員……第一種戦闘配置!!」


全員「はっ!!」ガタッ


霊夢「魔理沙…本当にいいのね?」


魔理沙「…」ニヤ…





霊夢「で、カッコつけてこんな事をしたのはいいけどこれからどうすんのよ…」はぁ


魔理沙「まぁなるようになるだろ!」グラサン外す


咲夜「ですがいいアイディアですよね!」


レミリア「セイヤに手作りのお弁当を食べさせる訳ね…」


アリス「私達が協力すれば怖いものなんか何も無いよ!」


妖夢「その通りです!最高のお弁当をセイヤに

食べさせてあげましょう!!」みょんす


美鈴「でもセイヤの作った料理の方が美味しいですよね?」


全員「…」ズーン↓


さとり「美鈴…余計な事を言わないでちょうだい…」ズーン


こころ「指揮が…下がる…」ズーン 姥


美鈴「す、すみません…」


魔理沙「か、考えても仕方がないぜ!最高の弁当を作ってセイヤに食べさせるんだ!いいな!?」


全員「了解!!」狐





その頃のセイヤはというと…



セイヤ「で…なんで瑛須と徹が俺の家に来てるんだよ…」はぁ


瑛須「まぁいいじゃねぇか!折角友達になったんだ!遊ばなきゃ損だろ?」


セイヤ「と、友達…!」キラキラ☆


徹「おい兄貴、スマブラあるぜ?」つスマブラ


瑛須「お、いいな!セイヤ、勝負だ!」


セイヤ「あ、あぁ!受けて立つ!」コントローラー持つ


徹「俺達兄弟は…」コントローラー持つ


瑛須「ゲームでも最強だぜ…」コントローラー持つ


セイヤ・瑛須・徹「「「勝負!!」」」カッ!



瑛須と徹と一緒に家で遊んでいた…




魔理沙「お!結構良い出来だぜ!」もぐ


さとり「唐揚げはお弁当の定番よね」


魔理沙「よし!次はミートボールを作ろうぜ!さとり!」


さとり「そうね…絶対「美味しいな」って言わせてやるわ!」


魔理沙「その意気だぜ!」



カラカラカラ☆


霊夢「海老フライ揚がりそうだから揚げバット取って」


美鈴「どうぞ」つ揚げバット


霊夢「ありがとね」


美鈴「いえいえ、しかし美味しそうですねぇ…」


霊夢「どっかの馬鹿みたいに摘み食いしちゃ駄目よ?」魔理沙見る


美鈴「わ、分かってますよぉ…」あはは



妖夢「アリスも料理の腕が上がりましたね…」


アリス「え?そうかな…///」トントン


妖夢「皆さん料理が上手ですねぇ…霊夢や魔理沙も苦手とか言っていた割には凄く手際が良いです」カチャカチャ


アリス「あの2人もセイヤに喜んで貰いたいんだよ…」トントンスッスッ


妖夢「私達も負けてられませんね…」つボウル


アリス「うん!そうだね!あ、胡瓜切り終わったから蒸したジャガイモ砕こうか」


妖夢「はい!」



咲夜「お嬢様も料理の腕が上がりましたね…」ジュゥゥゥウウウ…くいっくいっ


レミリア「いつかセイヤに手料理を食べてもおうとお母様に習ってたのよ…」ジュゥゥゥウウウ…混ぜ混ぜ


咲夜「きっとセイヤも鼻血を出しながら喜んでくれますよ…」ニコ ジュゥゥゥウウウ…クルリクルリ


レミリア「そうだと良いけれど…」バッバッ ジュゥゥゥウウウ…


咲夜「自信を持って下さい!この十六夜咲夜が保証します!!」バッ!ヒューーーーン ポス…


レミリア「…えぇ!頑張るわ!」バッ!バッ!ジュゥゥゥウウウ…



こころ『デザートの練り切り…セイヤは喜んでくれるかな…?』整え整え… 猿




全員「出来たぁ!!」福の神



キラキラ☆キラキラ☆



霊夢「じゃあ全員で試食タイムよ!」


魔理沙「明日の朝は各自今日作った物を持って来てもらうからな!お互いに意見を出し合って味の調整をしようぜ!」


さとり「まずはポテトサラダを頂くわ」モグ


咲夜「お、美味しいです!流石妖夢とアリスですね…」モグ


アリス「今回はマカロニを入れて食感を良くしたんだ!」


妖夢「あとはアボカドを入れて栄養と食感…両方を補うように調整したんです!」


霊夢「この野菜とお肉の炒め物…凄く美味しいわね、これレミリアが作ったんでしょ?」


レミリア「えぇ、野菜は定番の人参、玉葱、ピーマン、もやし、お肉は牛肉、味付けはコチュジャンや日本酒などで作った特製ダレよ…隠し味に食べるラー油を入れてニンニクで香りと深みを付けたわ」


こころ「この味付け…好き…」モグモグ 福の神


美鈴「唐揚げにミートボールもとっても美味しいです!何個でもいけそうですね!」パクパク


さとり「唐揚げは二度揚げをしてジューシーさと衣のサクサク感に拘って揚げたわ」


魔理沙「鶏肉をタレに浸して揚げたから鶏肉自体に味が付いてるお陰でそのままでも充分美味しくなるように工夫したんだぜ!」


アリス「咲夜の卵焼きもふんわりしてて美味しい〜!しかも出汁巻き卵も味付けがしっかりしてて文句無しだよぉ」モグモグ


咲夜「今回は定番の甘い卵焼きと特製のめんつゆを溶いた卵と混ぜてふんわりする様に焼きました」


レミリア「この海老フライもサクサクして中の海老はプリプリしてて美味しいわ…」サクッ


霊夢「出来るだけ中の海老をプリプリした状態で仕上げたかったから揚げる温度を低めしにてじっくり時間を掛けて揚げたのよ…」


美鈴「手間と時間が掛かる分サクサクプリプリの状態で食べる事が出来るんです!」


全員「そして極め付けは……この練り切り!!」ビシッ


こころ「え…?美味しく無かった…?」ウルウル 蝉丸


咲夜「逆ですよ…見た目は華やか…」


妖夢「味も甘すぎず、味のバリエーションも豊富…」


魔理沙「正直な所、和菓子屋に出せるレベルだぜ…」


霊夢「和菓子が好きな私としては毎日お茶受けとして出して欲しいわね…」


こころ「嬉しい…///」


アリス「これなら明日のお弁当は大丈夫だね!」


さとり「えぇ、これならきっとセイヤも喜んでくれる筈よ」


美鈴「明日が楽しみですね!お嬢様!」


レミリア「えぇ!最高の1日にしましょうね?」


魔理沙「それじゃあ皆!明日のプランをもう一度確認しようぜ!」


全員「おー!!」火男




その頃のセイヤ達は…




セイヤ「もう12時か…」時計チラ


瑛須「腹減ったな…」グゥ〜


徹「ファミレスにでも飯食いに行くか?」


セイヤ「金の無駄だろ…俺が作ってやるからちょっと待ってろ…」スクッ


瑛須・徹「「は…?」」



〜暫くして〜



セイヤ「冷蔵庫の中の有り合わせで作ったから微妙かもしれないが金が掛からないだけ良いだろ?」



キラキラ☆キラキラ☆



瑛須『これで…有り合わせ…?』


徹『訳が分からねぇ…どんだけだよ』


セイヤ「ほい、ご飯と箸」


瑛須「お、おぉ…」受け取る


徹「悪いな…」受け取る


セイヤ「それじゃ、いただきます」手を合わせる


瑛須・徹「「い、いただきます…」」同じく手を合わせる


パクッ…モグモグ…


瑛須・徹『『しかも糞うめぇし…』』じと…


セイヤ「?」モグモグ




こうして俺達はそれぞれの時間を過ごしながら明日の空想ランドへの旅行当日を迎えるのだった…




〜バスの中 2号車〜



セイヤ「で…」



ワイワイ☆キャッキャッ☆



ガヤガヤ☆ワーワー☆



セイヤ「何で俺が一番後ろの真ん中なんだよ!!!!」ガー!


咲夜「騒がしいですね…バスを降ろされますよ?」左隣


アリス「そうだよ?空想ランドに着くまでまだ時間があるんだから…」右隣


セイヤ「そうじゃねぇよ!!何でナチュラルに俺の隣に2人共座ってるんだ!!」


霊夢「決まったもんはしょうがないでしょ?」咲夜の隣


レミリア「そうよ、でもパーキングエリアに着いたら交代よ?咲夜にアリス」アリスの隣


セイヤ「俺は窓際じゃねぇと落ち着かないんだよ!今すぐ代われ!」


魔理沙「それは無理な相談だぜセイヤ…セイヤが真ん中なのはもう決定事項なんだぜ?」前の補助席


セイヤ「何で決まってるんだよ!?いいから代わってくれ!マジで色々落ち着かない!!」


咲夜「おや?セイヤは私とアリスが隣でドキドキしてるんですか?」ニヤニヤ


アリス「もう…素直じゃないなぁ…///」キャー☆


セイヤ「…もう勝手にしてくれ」イヤホン耳に付ける


霊夢「まさかの音楽鑑賞…だと?」


レミリア「2人の女の子に挟まれてる状態でなんて神経してるのよ…」


セイヤ『くそっ…ドキドキして音楽でも聞かないと気がどうにかなりそうだ…さとりが居なくて助かった…』ドキドキ




美鈴「紫先生!これどうぞ」つ駄菓子 一番前の席


紫「あら、ありがとう…懐かしい味ねぇ」ホンワカ


美鈴「昨日駄菓子屋で買ってきたんですよぉ!」和気藹々




〜時を同じくして3号車〜



さとり「妖夢、これ食べる?」つミニチョコ


妖夢「…」ぼ〜


さとり「妖夢?聞いているの?」つんつん


妖夢「えっ!?あっ、はい!いただきます!」受け取り


さとり「?」


妖夢『はぁ…』




〜空想ランドへの旅行前夜 白玉楼〜



妖夢の部屋



妖夢「よし!明日着ていく服も決まりましたし準備OKです!!」ふぅ…


妖夢「……ですがお小遣いは貯金箱に入っていたのを含めても500円…小学生の遠足で持っていくお菓子の予算並ですね…」はぁ


「妖夢〜〜!ちょっと居間にいらっしゃ〜い!!」


妖夢「幽々子様…?はーーーい!今行きます!」スクッ スタスタ…



居間



妖夢「どうしたんですか幽々子様…言っておきますけど夜食は作りませんよ?」


幽々子「そうじゃないわよ…はい、これ…お小遣いよ」スッ 封筒渡す


妖夢「お小遣い…?」受け取って封筒の中見る


妖夢「っ!?ちょっと幽々子様!これはどういう事ですか!?」


幽々子「え、え〜とぉ〜…へそくり?…」あはは


妖夢「……本当ですか?」ジッ


幽々子「そ、そうよぉ〜!去年からコツコツ貯めていたのよ!明日は空想ランドへ行くんでしょ?私の所為で食費を切り詰めていたんだからこれくらいわね〜!!」あはは


妖夢「…」俯き


幽々子「よ、妖夢…?」


妖夢「セイヤ…ですよね?…このお金を渡したのは…」


幽々子「っ!?ち、違うわよ!!失礼ね!」アタフタ


妖夢「…幽々子様、お願いです……本当の事を言って下さい…」


幽々子「妖夢……えぇ、そうよ」


妖夢「…やっぱり」


幽々子「で、でも妖夢!セイヤ君は!」


妖夢「分かってます!……前に…同じ様な事がありましたから…」


幽々子「同じ様な…事?」


妖夢「…はい」コクン



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜一年生の時、ある日の帰り道〜




魔理沙「いやぁ〜!今日も楽しかったなぁ!」スタスタ


霊夢「依頼も最近増えて来たわね」スタスタ


アリス「そうだね!…そうだ!さとりや妖夢とは一緒に帰るの久しぶりだし寄り道でもしない?」スタスタ


レミリア「いいわね!その案採用するわ!」スタスタ


さとり「あら、そこのお店…なんだかいい雰囲気じゃない?」指差す



良い感じの雰囲気がするお店



妖夢「なんだか霖之助さんの香霖堂に似ていますね…」


咲夜「所謂リサイクルショップみたいな物でしょうか?」


セイヤ『何でもいいから早く帰りたい…』はぁ


魔理沙「取り敢えず入ってみようぜ!」タッタッタッ


霊夢「確かに良い雰囲気ね…掘り出し物が有りそうなお店ね」スタスタ


アリス「ワックワクのドッキドキだね☆」スタスタ


レミリア「何だか白と黒のツートングマが良いそうな台詞ね…それ」スタスタ


妖夢「私達も行きましょう!」スタスタ


咲夜「そうですね」スタスタ


セイヤ『勝手に帰ったら怒られるよな?』スタスタ



ガチャッ…チリンチリン☆



おじいさん「いらっしゃい…」


魔理沙「おぉ〜!中も雰囲気最高だぜ!いい仕事するな!爺さん!」


アリス「ま、魔理沙!いきなり失礼だよ!」


おじいさん「…褒めてくれてありがとよ」


霊夢「中々寛大なおじいさんね…」


レミリア「そうね……さて、店内見て回りましょう?」スタスタ


霊夢「そうね」スタスタ



妖夢「うわぁ〜、このグラス綺麗ですねぇ」


さとり「本当…結構高いわね、1300円もするわよ…」


妖夢「うわっ!本当ですね…」



魔理沙「お!この刀格好良いな!」シャキーン☆


アリス「それ模擬刀だね…雰囲気あるなぁ…」



咲夜「ふむふむ…」スタスタ



セイヤ「ふぁあ〜…」グシグシ



レミリア「霊夢、これなんてどうかしら?」


霊夢「ん?綺麗な湯呑みね…値段も手頃だし買っちゃおうかしら…」


レミリア「霊夢に合いそうな色合いね…プレゼントしてあげるからレジ行きましょう?」


霊夢「え!?いいの!?レミリア大好きー!」抱き付き


レミリア「べ、別に…///日頃の御礼よ…魔理沙には本をプレゼントしたし、アリスには館にあったお人形をあげたから…」


霊夢「ありがとう…大切にするわ」ニコ


レミリア「そうしてくれると嬉しいわ」ニコ



咲夜「むむむっ…」


セイヤ「どうした咲夜…何か欲しい物でもあったのか?」スタスタ


咲夜「あ、セイヤ…」クル


セイヤ「ん?…アンティークナイフか?これ…」


咲夜「はい…私、ナイフを集めてコレクションしてるんですけど…こういう物が欲しいなってずっと思ってたんですよ…」


セイヤ『ナイフを集めてコレクションって……どんな女子高生だよ…』


セイヤ「それで?幾らなんだ?」


咲夜「そ、それが…」


セイヤ「ん?高っ!!65000円…」ヒキッ…


咲夜「流石に手も足も出ません…」はぁ



魔理沙「おーい!咲夜にセイヤー!そろそろ行くぜー!!」


咲夜「あ、はい……うぅ」チラチラ


セイヤ「……魔理沙、俺この後本屋寄ってから帰るから先に帰ってていいぞ?」


霊夢「本屋なら私達も付き合うわよ?」


セイヤ「俺は1人でじっくり決めたいんだよ…それじゃあまた明日な…俺はもう少し見てから本屋に行くわ…」


レミリア「そう…それじゃあまた明日ね?」


アリス「またね!」フリフリ


さとり「ちゃんと学校来なさいよ?」


セイヤ「わぁ〜てるって…」頭ポリポリ


霊夢「それじゃあね」フリフリ


咲夜「また明日」ペコ


妖夢「それじゃあ!」フリフリ


魔理沙「またなー!」フリフリ


セイヤ「おー…」ヒラヒラ



ガチャ…チリンチリン☆



〜約20分後〜



妖夢「学生証あのお店に置いてきてしまいましたぁ!!」タタタタタッ



お店の前



妖夢「はぁ…はぁ…あれ、学生証ドアの前に落としてたんですね」拾い


妖夢「早く帰って幽々子様に御飯作ってあげないと……あれ?セイヤ?」チラ



お店の中



セイヤ「お願いします!どうにかあのナイフ…安くしてもらえませんか…」ペコ


おじいさん「あれはうちの店で一番高価な代物だ…安くするなんて無理だね…」ふぅ〜 煙草吸う


セイヤ「無理なお願いをしているのは分かっています…それでも…どうにか安くしてもらえませんか?」


おじいさん「しつこいね…無理な物は無理だって言ってるでしょ?全く…最近の若者は簡単に物を手に入れる癖に大切にしない…君みたいな人に安くする気も売る気もないよ」


セイヤ「…だったら自分がここで働いて貴方を認めさせたら…安くしてくれますか?」


おじいさん「何だと?……面白い…ただし条件がある」


セイヤ「条件…ですか?」


おじいさん「あぁ…一週間学校が終わった後ここに来て働いてもらう…私が納得したらそのナイフを譲ってやろう…しかし私が納得しなかった場合は…」


セイヤ「場合は?」


おじいさん「ナイフは譲らない…そして今後一切そのナイフを君に売る事も無い…」


セイヤ「認めて貰えなかった場合はタダ働き…という事ですか」


おじいさん「そういう事になるな…どうする?私には利益があるが君は手に入る保証は無いぞ?」


セイヤ「分かりました…」


おじいさん『やはり根性の無い若者だった…か』ふぅ


セイヤ「これから一週間…宜しくお願いします!」頭深く下げる


おじいさん「な、何だと?本当に良いのか?タダ働きになっても知らんぞ?」


セイヤ「必ず…認めさせます!…だからここで働かせて下さい!」


おじいさん「…いいだろう、閉店の22時までが労働時間だ…土日は朝の9時には来てもらうぞ?」


セイヤ「はい!」



お店の外



妖夢「セイヤが…このお店で働く…?」


ガチャ…チリンチリン☆


セイヤ「なっ!?妖夢!お前いつから!?」ビクゥ!


妖夢「せ、セイヤ!?」



公園のベンチ



妖夢「そうですか…咲夜の為にバイトを…」


セイヤ「まぁタダ働きになるかも知れないけどな…」ゴク


妖夢「何でセイヤはそこまでするんですか?……その…咲夜の事が…好きだからですか?」


セイヤ「あぁ…好きだよ」ふぅ


妖夢「っ!?…そう…ですか」ウル


セイヤ「でも俺は妖夢も好きだ…あんまりこういう事を言うのは得意じゃないが…霊夢や魔理沙…咲夜にレミリアにアリスにさとり…そして妖夢、お前達にはいつまでも笑っていて貰いたいんだ」スク


妖夢「え…?」キョトン


セイヤ「この事はあいつらには言わないでくれ……っと」ポイッ



カコン☆



セイヤ「それじゃ…また明日な?妖夢…」ニコ



私はこの時の彼の姿を忘れる事は無いでしょう…月明かりに照らされたその姿は、彼の笑顔を輝かせ、そして儚さをも醸し出していました…黒い髪が風で靡いてサラサラと揺れ、深淵の様な色をした瞳は、私の眼だけを真っ直ぐ見つめていました、吸い込まれてしまいそうな気持ちになり、胸の中では心臓の鼓動が少しづつ早くなっているのを感じる……私は彼の事を…心から好きだ…そう認識する事になった瞬間でした。

その後は学校が終われば直ぐにあのお店に行ってバイトをしていたそうです…「正直キツい仕事内容もさせられる…だけど悪くは無い」、彼はそう言って一週間頑張ってあのお店に行ってバイトを続けていました。




おじいさん「…合格だ、よく頑張ってくれたね…持って行くといい」つアンティークナイフ


セイヤ「あ、ありがとうございます!!」ペコ


おじいさん「……また……ここで働いてくれるか?」


セイヤ「っ!?…勿論です」ニコ


おじいさん「そうか…君の様な若者は珍しいよ…今の世の中ではね」ふっ


セイヤ「これ、自分の携帯番号です…何か手伝って欲しい事があったら気軽に連絡して下さい、力になりますから」ソッ… 電話番号を書いた紙


おじいさん「どうしてそこまで私にしてくれるんだ?こんな見ず知らずの爺に…」


セイヤ「困った時はお互い様……この言葉くらい知ってますよね?」ニコ


おじいさん「…舐めるなよ?若造…」ニッ


セイヤ「それじゃあ自分はこれで…また来ます」ペコ


おじいさん「あぁ…いつでも来なさい」



ガチャ…チリンチリン☆



〜教室〜



咲夜「はぁ…」



霊夢「なんかここ最近咲夜の様子がおかしいわね…」


アリス「確かにそうだよね…」


美鈴「確か皆さんでとあるお洒落なリサイクルショップに行った時から…でしたっけ?」


レミリア「そうなのよね…あれから咲夜のテンションは下がったままだしセイヤは部活に出ないでフラフラしてるしで…困ったものだわ」はぁ


魔理沙「取り敢えず今日こそセイヤには部活に出てもらうぜ!」


ガラリラッ☆


セイヤ「う〜す…」スタスタ


霊夢「来たわねサボり魔…」ジト


セイヤ「悪かったよ…今日はちゃんと部活に出るから機嫌直せ…」


レミリア「本当よね…?」


アリス「一昨日もそんな事言って結局一週間サボってたよね?」


セイヤ「演劇部に滅多に顔出さない奴には言われたくない台詞だな…アリス」


アリス「あ、あははは…」目逸らし


魔理沙「じゃあ今日はちゃんと来るんだぜ?」


セイヤ「だから分かったって…」スタスタ


霊夢「ちょ、ちょっとセイヤ?咲夜は今落ち込んでるから…」




セイヤ「おい咲夜…これやるよ」ポイッ


咲夜「えっ!?ちょ、ちょっといきなり物を投げないで下さい!」


セイヤ「さて、一時限目は体育だな……男はさっさと退散するか…」スタスタ


咲夜「いや、あの…ホームルームまだやってませんよ?」




霊夢「なになに?プレゼント?」スタスタ


レミリア「嘘!?羨ましいわ…」う〜


魔理沙「咲夜!開けてみてくれ!」ワクワク


咲夜「は、はい…」ガサガサ…


アリス「え!?ナイフ!?女の子にこんな物贈るなんて……セイヤのセンスが分からない…」


咲夜「こ、これって…」ウルウル


美鈴「え!?どうしたんですか!?」


咲夜「これ…実は私があのリサイクルショップで欲しかった物なんです…でも65000円もして…手が出なくて…」ウルウル


全員「65000円!?高っ!!」ギョッ


咲夜「ずっとこれの事が頭から離れなくて…でも何でセイヤが?」ウルウル


魔理沙「あ・い・つ〜!!」ゴゴゴゴゴゴゴッ


霊夢「あのお店でバイトしてたわね〜!!」ゴゴゴゴゴゴゴッ


レミリア「しかも咲夜の為にここまでするなんて!親友としては嬉しいけど…でも悔しいわ!!」ゴゴゴゴゴゴゴッ


アリス「私は怒ったよぉー!セイヤーー!!」超女子高生に覚醒 シュインシュイン


美鈴「良かったですね?…咲夜さん」ニコ


咲夜「はい……はい!」ギュッ ナイフが入った箱抱き締める





「セイヤー!待てー!マスタースパーク喰らわしてやるぅ!!」ダダダダダッ


「そんなんじゃ緩いわ!私の夢想封印で永久に暗闇の中に封じ込めてやる!」ダダダダダッ


「スカーレットデビルで粉々にしてくれるわ!待ちなさいセイヤ!!」ダダダダダッ


「か・め・は・◯・波ーーーーーーーーっ!!!!」ギュオーーーーーーーン!!


「理不尽だぁぁぁぁああああ!!」ドゴォォォォオオオオオン



妖夢「セイヤ…良かったですね」ニコ


セイヤ「何も良くねぇぇぇええええ!?」うわ〜ん



………………………………………

…………………………………

…………………………

…………………

……………

………





幽々子「そう…そんな事が…」


妖夢「はい…いつもそうです…皆の為に頑張って…」


「俺は…まだ…諦めねぇよ…」はぁはぁ


妖夢「傷だらけになって…」ウルウル


「妖夢やさとりが無事なら…俺はそれでいいんだ…」


妖夢「私達がピンチに陥った時は…助けてくれて…」ボロボロ…えぐっ


「汚ぇ手で…妖夢に触るな…」


妖夢「それでも…どこか面倒臭がり屋で」グス


「あ?面倒だからパス…」スタスタ


妖夢「物事や人には…基本無関心で…」ボロボロ


「別に…興味ないね」ふん


妖夢「誰にでも…優しくて」ヒック…グス


「ほ、ほら笑え!ニパー!!」満面の笑み


妖夢「そして…誰よりも…私達の事を1番に考えてくれる…」ボロボロ…ヒック


「俺は…笑ってるお前らが好きなんだ…」ニコ


妖夢「そんなセイヤが…私は…私達は…大好きなんです…」


「ほら…何してるんだ妖夢…行くぞ?」手を差し伸べる


妖夢「だから…セイヤの気持ちを…無駄にはしません…したく…ありませんから…」ボロボロボロボロ


幽々子「そう…セイヤ君は…呆れる程のお馬鹿さんなのね…」ニコ


妖夢「はい…馬鹿でも大馬鹿でも足りない位です…」ニコ ポロポロ


幽々子「…明日、楽しんで来なさい、妖夢…」


妖夢「はい!幽々子様!」満面の笑みに一筋の涙



………………………………………

…………………………………

…………………………

…………………

……………

………




〜バスの中 3号車〜



妖夢「…」はぁ


さとり「ねぇ妖夢…私が居るの忘れてないかしら?」


妖夢「え?………あ」


さとり「全く…そういう事だったのね」


妖夢「す、すみません…」


さとり「別に謝る必要は無いわよ…悪いのはあのお馬鹿さんなんだから」


妖夢「そう…ですかね」


さとり「きっと問いただしても無駄だろうし今日は精一杯楽しみましょう?」


妖夢「…はい!」ニコ



パーキングエリア到着…



紫「じゃあ各自トイレ休憩に行ってきなさい…出店もあるみたいだから食べる物を買ってきても構わないわよ〜」


全員「は〜い」


アリス「あれ?セイヤは行かないの?」スクッ


咲夜「今行って置かないともう止まりませんよ?」スクッ


セイヤ「必要無いから行かねぇ…」ゲーム中


霊夢「後で後悔するわよ?」


セイヤ「しねぇよ…ほらっ、早く行ってこい」ヒラヒラ


レミリア「出店もあるみたいよ?本当に行かないの?」


セイヤ「別に腹も減ってないから必要ない…」


魔理沙「いいから行こうぜ?ほら!standUP!!」


セイヤ「やだ、無理、歩きたくない…以上」きっぱり


全員「…」スタスタ


セイヤ『さぁ〜て…続き続き…』スッスッ


スタスタ


頭ガシッ!


紫「セイヤ…あんたねぇ…」ゴゴゴゴゴゴゴッ


セイヤ「え…?紫さん…どうしたんだよ」


紫「あの子達のさっきの顔見た!?折角あんたみたいな甲斐性無しを誘ってくれてるのに嫌だ、だの無理だ、だの歩きたくないだのと!いい加減にしなさい!」ゴゴゴゴゴゴゴゴッ


セイヤ「え?いや、あの…」ビクビク


紫「さっさとあの子達の所に行って来なさい!!」ガァー!


セイヤ「は、はい…」スクッ スタスタ…


紫『変な所で気が回らない奴ねぇ…』はぁ



お外☆


セイヤ「お、おーい!お、俺も仲間に入ーれてー!」わーい☆


霊夢「な、何よ…本当は来たかったのね…」


咲夜「さ、最初からそう言えば良いんですよ」


セイヤ「わ、悪い悪い…ちょっと恥ずかしくてなぁ…」あはは


レミリア「ほ、ほら…だったら一緒に行きましょ?」


アリス「ま、まぁセイヤが素直じゃないのは何時もの事だもんね!」スタスタ


魔理沙「ほら!早く行こうぜ?」スタスタ


美鈴「美味しそうな物が沢山ありますよ!」スタスタ


セイヤ「はぁ…」スタスタ



〜バスの中 2号車〜



紫『全く…まだまだ手間の掛かる子ね…』ふぅ




ソフトクリーム屋



咲夜「あ、ソフトクリーム売ってますね…」


霊夢「本当ね…セイヤ買って来て?」


セイヤ「はぁ?何で俺が…」


魔理沙「さっき私達の誘いを最初から断って無ければなぁ…」


セイヤ「…分かったよ」スタスタ


霊夢・魔理沙・咲夜「「チョロい…」」ボソ



ソフトクリームのお店



お兄さん「はい!いらっしゃい!」


セイヤ「すみませんオススメの奴3つ…」


お兄さん「お、じゃあ搾りたての牛乳を使った特製ソフトクリームでいいかな?」


セイヤ「あ、じゃあそれで」財布出す


お兄さん「3つで630円ね」


セイヤ『結構高いな…』丁度出す


お兄さん「はい丁度ね…ちょっと待っててね?」スタスタ


セイヤ『はぁ…だから嫌だったんだよ』



お兄さん「はい3つね…持てる?」


セイヤ「大丈夫です…お気遣いありがとうございます」スタスタ


お兄さん『見た目の割に礼儀正しい子だな…』



セイヤ「おい…買ってきたぞ?…って」


霊夢「あらおかえり」モグモグ


咲夜「ありがとうございます」モグモグ


魔理沙「センキュー…だぜ」モグモグ


セイヤ「何でたい焼き食ってんだよ…」ソフトクリーム渡す


霊夢「…美味しそうだったから?」モグモグ


セイヤ「…さいですか」スタスタ


レミリア「セイヤ!今川焼き食べましょう!」グイッ


セイヤ「…なんでこうなる」仕方なく付いていく


アリス「今川焼き美味しいもんね!」スタスタ



今川焼き屋台



鉢巻おっさん「お!やるねぇ兄ちゃん!美少女2人連れてぇ!このこのぉ!」ははは


セイヤ「は、はぁ…」


鉢巻おっさん「羨ましいねぇ!で?何買ってくれるんだい?」


セイヤ「で?レミリアとアリスは何食べるんだ?」


レミリア「え?買ってくれるのかしら?」


アリス「いいの?」


セイヤ「霊夢達にも買ってやったしな…好きなの選べ、ただし2個までな…」


レミリア「じゃ、じゃあクリームとあんこを…」


アリス「私は鶯とクリーム!」


セイヤ「俺は鶯だけでいいや…」


鉢巻おっさん「はいよ!クリーム2個と鶯2個、それとあんこ1個ね!」袋に詰め詰め


鉢巻おっさん「はい!合計で720円ね!」


セイヤ「1000円で…」


鉢巻おっさん「お釣り280円ね!ありがとねぇ!」



レミリア「あ、ありがとうセイヤ…」モキュモキュ


アリス「中までギッシリ入ってて美味しいね!」モキュモキュ


セイヤ「はいはい良かったですねぇ…」モグ


美鈴「ラストは私ですね!」ガシッ


セイヤ「もう勘弁してくれ…」スタスタ



焼き鳥屋台



おじさん「はいはい!何を買うんだい?」


セイヤ「美鈴、好きなの選べ…」はぁ


美鈴「じゃあモモ2つと皮2つ、それと軟骨を1つ…」


おじさん「モモはタレかな?」


美鈴「あ、タレでお願いします」


おじさん「あいよ!ちょっと待っててくれや!お代は合計で540円ね!」


セイヤ「丁度で、ここに置いて置きますね?」チャリン☆


おじさん「あいよ!……っとお待ちどう!」パック渡される


セイヤ「どうも…ほれ美鈴」スッ


美鈴「ありがとうございます、セイヤ!」ニコッ


セイヤ「はいよ…」スタスタ



〜バスの中 2号車〜



セイヤ「はぁ…」イヤホン耳に付ける


レミリア「何でセイヤはこんなに暗いのかしら…」右隣でモキュモキュ


アリス「分からない…セイヤ、どうかしたの?」左隣でモキュモキュ


セイヤ『自分の胸に手を当ててよく考えろ…』音楽選択中


咲夜「このソフトクリーム美味しいですね」クル 補助席でペロペロ


霊夢「本当ね、濃厚でとっても美味しいわ!」レミリアの隣でペロペロ


美鈴「この焼き鳥も美味しいですねぇ…」アリスの隣でモグモグ



魔理沙「甘くて最高だぜぇ!!」前の席でペロペロ



レミリア「処でセイヤはどんな音楽聴いてるのよ」片方外す


セイヤ「なっ!?」ビク


レミリア「…凄く綺麗なピアノの音楽ね、何ていう曲なの?」


セイヤ「……Reflectionっていう曲だよ」


レミリア「…いい曲ね」


セイヤ「俺の好きな曲の一曲だよ…それより返せよ、左耳で右耳の奴付けてたら聴きにくいだろ?」


レミリア「……だったら」セイヤにくっ付いて右耳にイヤホン付ける


セイヤ「お、おい…///」ドキッ


レミリア「これなら……聴きやすいでしょ?///」ドキドキ



セイヤ・レミリア「「///」」ドキドキ



霊夢・咲夜・アリス「「「てぇい!!」」」ビシッ!


セイヤ「ごるぱっ!?」ごはぁ!


レミリア「あ…」


霊夢「レミリア〜…駄目でしょ〜…」ニコォ…


レミリア「ごごご御免なしゃい…」ガクブル


咲夜「てい!てい!」サクッサクッ


セイヤ「や、止めろ咲夜!ナイフの先端で俺の太腿を地味に刺すな!」


アリス「えい!えい!」ゴスッ!ゴスッ!


セイヤ「アリスも地味に……いや本気で脇腹を肘で殴るの止めろ!痛い!痛いから2人共!冗談抜きだから!マジだから!」


美鈴「焼き鳥美味しいですねぇ…もう少し買って置けば良かったです…」モグモグ



魔理沙「楽しんでるみたいで安心したぜ!」


紫「魔理沙、良かったら焼きそば分けてあげるけど食べる?」


魔理沙「ありがたく頂くぜ!」


紫「はいはい、分けるから少し待っててね」



その頃の一年生組はというと…



フラン「今頃お姉様達は空想ランドかぁ…」


こいし「私達はまだ先だから暇だよね…」


フラン「いいなぁ…セイヤと遊園地かぁ…」


こいし「セイヤさんと遊園地…///」ぽわわ〜ん☆



観覧車の中



セイヤ『こいしちゃんと2人で観覧車に乗れるなんて…夢みたいだな…』窓の外見ながら


こいし『わ、私も…セイヤさんと2人で乗れるなんて…///』


セイヤ『なぁ…こいしちゃんの隣に座ってもいいか…?』


こいし『え!?えぇ!?///』ドキッ


セイヤ『まぁ…嫌だって言われても座るけどな』スッ


こいし『しぇしぇしぇ!しぇいやしゃん!?///』ドッキンドッキン


セイヤ『言えてないぞ?……なぁこいしちゃん…いや、こいし』真剣な表情


こいし『ひゃ!ひゃい!?///』ドッキンドッキン


セイヤ『キス…してもいいか?』


こいし『ふぇぇええええ!?///』ぷしゅ〜☆


セイヤ『…』スッ


こいし『ああああの!!まだ心の準備が!///』アワアワ


セイヤ『好きだよ…』


ちゅっ…





こいし『何て事に…///』えへへ〜


フラン『セイヤと遊園地…///』ぽわわ〜ん☆



遊園地敷地内



セイヤ『ほらフラン、ソフトクリーム買って来たぞ?』片手にソフトクリーム


フラン『あれ?何で1つだけなの?』


セイヤ『何でって…2人で一緒に食べるからだろ?』ニコ


フラン『え…///ふ、2人で…一緒に?///』カァ


セイヤ『あぁ……嫌だったか?』


フラン『う、ううん!い、一緒に…食べよ?///』ドキドキ



ベンチ



セイヤ『ほら、まずはフランから食べていいぞ?』


フラン『う、うん…///いただきます…///』パク


セイヤ『どうだ?』


フラン『う、うん…///甘くて美味しい…///セイヤは食べないの?』


セイヤ『それじゃあ俺も…』スッ


フラン『えっ!?///』ドキッ


ちゅっ…ペロ


セイヤ『本当だ…甘くて美味しい』ニコ


フラン『///』ブシューーーー!!




フラン『いいなぁ…///』ドッキンドッキン


ガラリラ☆


チルノ「休み時間暇だから遊びに来たぞー!」


ルーミア「何で2人共顔が真っ赤なの?」


こいし「えっ!?な、何でも無いよ!ね?フランちゃん!?」


フラン「えっ!?あ、うん!大丈夫だよ!」


チルノ・ルーミア「「???」」はて




〜バスの中 2号車〜



霊夢「やったわ!遂にヤマタケをゲットしたわ!」


レミリア「私もようやく手に入ったわ!」


咲夜「おめでとうございます、お嬢様に霊夢」ニコ


アリス「セイヤのヘラクレスの使い方上手かったね…」


セイヤ「そうか?普通だろ…」


美鈴「配置が完璧でしたね…」


霊夢「よぉーし!次はツクヨミ目指して頑張って行きましょうレミリア!」


レミリア「そうね!」


アリス「そういえば咲夜はルシファー持ってるんだよね?いいなぁ…」


咲夜「私はアリスの持ってる天草四郎が欲しいですね…」


セイヤ「アリスも咲夜もガチャ運が良いからな…」


美鈴「セイヤは課金してるんですか?」


セイヤ「いや?課金してるのはdeemo位だからな…他は無課金で頑張ってるよ」


霊夢「そういえばあれからボックスどんな感じになったのよ……貸しなさい!」パッ


セイヤ「なっ!?おい…」


レミリア「これで無課金とは…咲夜やアリスの事言えないわね…」


アリス「うわぁ…いいの一杯持ってるね」


セイヤ「お前らより始めるのが早かったからな…当然だろ」


咲夜「私達はセイヤがやってるのを見て始めましたからね…」


霊夢「超絶系フルコンプに村雨と村正…ルシファー、ウリエル、坂本龍馬、etc…」


レミリア「早く新神化来ないかしら…私は早くアーサーが神化して欲しいわね…」


アリス「私は無論アリスだよ!」


美鈴「ハーレーもハーレーXも神化しましたからねぇ…」


咲夜「あ、あの…誰か闇の村正行きませんか?ちょっと自信が無くてずっと取っていたんですけど…」


セイヤ以外全員「闇村正ぁ!?」


レミリア「さ、咲夜!連れてってちょうだい!」


霊夢「わ、私も!」


アリス「でも3人しか行けないもんね…」


美鈴「全員が行ける訳じゃ無いですからね…」


セイヤ「だったら俺も余ってるから適当に組み分けしろよ、手伝ってやるから」


咲夜「ほ、本当ですか?」


霊夢「じゃあセイヤ!全員分操作お願いね!」つスマホ


レミリア「セイヤに任せれば安心だものね!」つスマホ


アリス「お願いね?」つスマホ


美鈴「負けたら罰ゲームですよ?」つスマホ


セイヤ「…お前らなぁ」はぁ


咲夜「わ、私は自分で操作するんでお手伝いお願いします」あはは




魔理沙「ぐはぁ!また負けたぜぇ…」パズドラでタイムアタック勝負中


紫「ふふふ…実はパズドラでのセイヤの師匠は私なのよ?」コロコロ☆


魔理沙「そうだったのか!?…通りで上手い筈だぜ…」はぁ


紫「頭を使うゲームの中では中々楽しめるゲームよね、パズドラって」カラカラ☆


魔理沙「私のホルスパーティがぁ…」


紫「魔理沙も上手いわよ?場面で平均5コンボだもの」ポコッ☆


魔理沙「紫先生が上手すぎるんだぜ…」はぁ




〜暫くして〜



霊夢・レミリア・アリス・美鈴「闇村正!ゲットだぜ!」シャキーン☆


セイヤ「つ、疲れた…」


咲夜「お疲れ様です…」


霊夢「流石ゲーム廃人!やる事が違うわね!」


レミリア「ありがとうセイヤ、大切に育てるわ」


アリス「早速チケット使ってレベルを上げよう!」


美鈴「そうですね!行きましょう!」


セイヤ「咲夜は行かないのか?」


咲夜「私は大丈夫です、それより暇ですし何かやりませんか?」


セイヤ「何かって言ってもな…ポーカーでもやるか?」つトランプ


咲夜「いいですね!受けて立ちますよ!」



〜時を同じくして3号車〜



さとり「しかし2人だとやる事が限られるわよね」


妖夢「仕方がないですよね…じゃあ原点に帰ってガールズトークなんてどうですか?」


さとり「ガールズトーク……セイヤの話になりそうな気が…」


妖夢「そ、そうですね…でもさとりからあんまりセイヤの話は聞きませんね…」


さとり「そうかしら?結構話していた様な気がしていたわ」


妖夢「さとりはセイヤのどんな所が好きなんですか?」


さとり「えっ!?…え〜と、初めて私の事を…「好きだ」って言ってくれたから…かしら」


妖夢「セイヤは天然でそういう事を口走りますよね…」


さとり「そうね…両親やこいしには好きだよって言われた事はあるけれど……異性は初めてだったのよね…こんな気味の悪い能力を持ってる私にも…「俺はさとりが好きだ」…なんて言われたから…」


妖夢「あれは狙ってやってるんでしょうか?」


さとり「心を読んだ限りだと本物の天然ね…正直タチが悪いわ」


妖夢「偶に変なタイミングで素直になる所為で余計にドキッとしちゃいますよね?」


さとり「そういえば春休み中にセイヤに偶然会ったらいきなり「今日さとりに会えて良かった…」なんて口走るから凄くドキッとしちゃったわ…」


妖夢「まさに不意打ちの達人…ですよね…」


さとり「更には頭撫でながらニコッとする時があるしこの前みたいにちょっとダークな所があったりでドキドキしっ放しだわ…」


妖夢「やっぱり…」


さとり・妖夢「「カッコいい(ですよねぇ)わよねぇ…///」」ドキドキ




〜バスの中 2号車〜




紫「皆〜!バスの外見て御覧なさい!」


全員「おぉ〜!」



圧倒的デカさ!徹底的煌びやかさ!


学生の為?の空想ランド!!



霊夢「遂に…遂に来たわね!」


アリス「ワックワクのドッキドキだね☆」


レミリア「アリス…もう突っ込まないわよ?」


美鈴「流石にデカいですねぇ…1日じゃ見切れ無いですよぉ…」


咲夜「セイヤ!…私はフルハウス!!」


セイヤ「悪いな、ストレートフラッシュだ」


咲夜「参りました…」ペコ


セイヤ「ふっ…」


霊夢「2人共いつまでポーカーやってるのよ」


レミリア「ほら、窓の外見て御覧なさい」


咲夜「うわぁ〜!セイヤ!見てください!凄く綺麗ですね!」チラ


セイヤ「はいはい、ワロスワロス…」スマホイジイジ


全員「らぁ!!」バキィ!


セイヤ「映画青鬼ver2公開決定!?」べぶしっ!


全員「変な宣伝するなぁ!!」ドゴォ!


セイヤ「ぜかまし最高!?」ぶるぁ!


レミリア「余計な事を言わないでちょうだい!」


咲夜「本当に駄目駄目ですね…」


美鈴「しかも何ですか…ぜかまし最高って」


霊夢「この変態馬鹿人間…」


セイヤ「」ちーん☆






そして俺達はようやく空想ランドに着いたのだった……俺はこれから天国?……いや、多分地獄…だな…それを味わうのを俺は…まだ知る由も無かったのである☆






To Be Continued…









《おまけエピソード 第1話》


〜部活仲間歯医者に集合!?の巻〜





カチ…コチ…カチ…コチ…カチ…コチ




霊夢『何度来ても慣れないわね……この雰囲気…』ズキズキ


魔理沙『この歯医者独特の匂い…』ズキズキ


咲夜『この扉の奥から聞こえるドリル音…』ズキズキ


レミリア『全く…不覚だったわ…まさか虫歯になってしまうなんて…』ズキズキ


アリス『しかも皆揃って虫歯だなんて…』ズキズキ


全員『帰りたい…超帰りたい…』ズキズキ



チュィーーーン!


いてて!痛いから!マジで痛いからぁぁあ!!



全員「っ!?」ビクゥ!


霊夢「どどど、どうしたのよ!?ま、まさか怖いの!?」


魔理沙「ぜ、全然!?私は歯医者大好きだからな!こんなのちゃーらぁ!へっちゃらー!だぜ!!」


咲夜「わわわ私なんて歯医者が好き過ぎてマイドリルを持ってる程ですよぉ!!」


レミリア「わわわ私ももう毎日ドリランドをやらないと気が済まないレベルだわ!!」


アリス「そ、そうだよ!この歳で歯医者が怖いなんてお、お子ちゃまな人だけだよね!?」あはは



ウルトラソウッッッッ!!??


ハイッッッッ!!



全員「ひぃ!?」ビクビクゥ!!



カチ…コチ…カチ…コチ…



霊夢『もう嫌よ…なんで虫歯になんてなっちゃったのかしらぁ…』ウルウル


魔理沙『歯磨きは毎日キチンとしていた筈なのに…』ウルウル


咲夜『…歯医者…怖いです…』ウルウル


レミリア『セイヤぁ…助けてぇ…』ウルウル


アリス『セイヤが居てくれたら…きっと優しい言葉を掛けてくれる筈なのに…』ウルウル



ガチャ☆


「じゃあ水奈月さん、御大事にね?」


「はい、すみません…ありがとうございました」ペコ



全員「せ、セイヤ!?」


セイヤ「何だ…お前らも来てたのか」クル


全員「ど、どうし……えーーーーーー!?」ビクゥ


セイヤ「???…どうしたんだ?」股間の部分に歯ブラシ装備


霊夢「せせせセイヤ!そそそそその歯ブラシ!?」


セイヤ「ん?あぁこれか…何かオマケ?で付いて来た…」


魔理沙『何かオマケ?で付いて来た…じゃねぇぜ!!』


レミリア『せせせセイヤと付き合ったらああああれがそそそそそのははははは入るの!?///』


咲夜『お嬢様落ち着いて下さい!確かに大事な事ですけど今はそれ所じゃありません………大事な事ですけど!!』※大事な事なので2回言いました


アリス「せ、セイヤ?い、違和感無いの?」


セイヤ「特には何も?……これで堂々とブラドさんと風呂に入れるな…」いい顔


全員『幾らなんでも歯ブラシは駄目(でしょ・だろ)よね!?』


受付「水奈月さーん、お会計お願いします」


セイヤ「あ、はい…」スタスタ


受付「毛先が広がって来たら替え時なんでその時はまたここに来て下さいね?」


霊夢『一体それで何処を磨くのよ!?』


セイヤ「あ、あのすみません…この歯ブラシ何ですけど…」


魔理沙『そうだ言ってやれ!そして早く取ってもらえ!』


セイヤ「そ、その…えーと…したい時はどうすれば…///」ヒソ


咲夜『そこ!?そこですか!?突っ込む所がまさかの夜の事情!?』


受付「あぁ…それは電動歯ブラシですのでそのボタンを押して下さい…」


レミリア『それ電動歯ブラシだったの!?無駄に高性能にしてるんじゃないわよ!!』


セイヤ「こ、これ…ですか」ポチ


ヴィィィィイイイイイイン☆


セイヤ「あっ///」ピクン


アリス『あっ///…じゃないよぉ!!』


受付「お会計の方36万円になります」チャキーン☆


全員『くそ高ぇぇぇぇえええええ!?』ガビーン


セイヤ「カードで…」ピッ☆


全員『払うんかーーーーーい!!』ガビーン


セイヤ「いやぁ歯石を掃除してもらうついでにこんなに良いものがオマケで付いてくるなんて…」サスサス☆


全員『歯石を取るだけで36万円取られる訳ないでしょうがぁぁああ!99%その股間の電動歯ブラシ(ですよぉお・だよぉお・だぜぇえ)よぉお!!』


セイヤ「それじゃあ俺は帰るな?」スタスタ


咲夜「せ、セイヤ!待って下さい!!」


魔理沙「私達を助けてくれだぜぇ!!」


セイヤ「はぁ?あ、あと…虫歯になりかけの所を治療してもらったんだが…」


霊夢「な、何?」


セイヤ「ここの歯医者の治療……超痛ぇぞ…」頬に手を当てる


全員「っ!?」ゾクゥ!!


セイヤ「それじゃあ今度こそ、じゃあな」ヒラヒラ


レミリア「せ、セイヤ待ってぇ!!」


アリス「私達に愛の手をぉぉおお!!」


ガーーーー… 自動ドア開く


ガーーーー… 自動ドア閉まる


全員『ぎゃ、逆に不安が増大したぁぁぁあああ!!』


受付「それじゃあ皆さん…全員入って下さい」


霊夢「わ、私大切な用事があったのよねぇ!」ダッ


魔理沙「ぐ、偶然だなぁ!私も実は大切な用事がぁ!」ダッ


咲夜「き、奇遇ですね!私も実はお母さんに御使いを頼まれていまして!今すぐ行かないと特売に間に合いません!」ダッ


レミリア「わ、私も今からセイヤの所に行かなくちゃ!!」ダッ


アリス「れ、レミリア!私も付き合うよぉ!」ダッ



ガシャガシャガシャガシャガシャァン☆ 何故かシャッターが閉まる



全員「」白目


受付「さぁ…早く中に入って下さい…」にやぁ



診察室(治療用)


ォォォォォォォオオオオオオオオ☆


全員『な、何か禍々しい雰囲気ぃぃいいい!?』


イケメン歯科医「はい、じゃあ皆さん別れて下さいね☆」キラーン☆


全員『こ、この人はまともそう(ですね・だぜ・だね)ね』ほっ


美人歯科医「私達歯科医も5人丁度居るから綺麗に別れる事が出来ますね」ニコ☆


全員『こ、この人も大丈夫そう…』ほっ


ハゲ博士「ダイジョーブ!ダイジョーブダカラ!!」


全員『あんたは全然ダイジョーブそうじゃねぇんだよぉおおお!!』


繋ぎ目歯科医「良いのか?うちの歯医者は高いぞ?……その言葉が聞きたかった」ニヤ


全員『あんた基本外科医だろうがぁぁああ!!それに受けるなんて一言も言ってねぇぇえええ!!』


キモいおっさん歯科医「だだだ、大丈夫…優しくしてあげるからねぇ…」うへへ


全員『あんたが1番嫌だわぁぁあああ!!』


霊夢『こ、こうなったら…』


魔理沙『じゃんけんで…』


咲夜『決めるしか…』


レミリア『無さそうね…』


アリス『恨みっこ無しだよ?…皆』


全員「最初はグー!じゃんけん!」



BNT「ポンッ☆」



イケメン歯科医「宜しくね?」キラーン☆


咲夜『何とかなりました…お嬢様…』




美人歯科医「楽にしててね?」


霊夢『た、助かったぁ…』




ハゲ博士「ドンナ改造ヲオ望ミカナ?」


アリス「お願いですから普通でお願いしますぅ!!」




繋ぎ目歯科医「治療費は……3億だ!!」


魔理沙「そんなの無理だぜぇぇえええ!!」




キモいおっさん歯科医「う、うへへぇ…可愛いなぁ〜…」ふひっふひひ…


レミリア『セイヤぁ…助けてぇ…』ウルウル






イケメン歯科医「それにしても……いい悲鳴が聞けそうだな」ニヤリ


咲夜「…え?」


イケメン歯科医「私って…ドS何ですよねぇ…手加減しねぇからぁ…暴れんなよぉおおおお!!」チュィーーーン!


咲夜「い、い、いやぁぁぁああああ!!」





霊夢『な、何…だと?ま、まさか!?』バッ


美人歯科医「あらら〜…バレちゃった?」圧倒的ドリル…!!


霊夢「ち、近寄らないでぇ!!」うわーん


美人歯科医「うふふ…私ってレズビアンなのよねぇ…可愛がってあ・げ・る❤︎」チュィーーーン!


霊夢「いやぁぁぁあああ!!」





アリス『さ、咲夜に霊夢が…』ガクブル


ハゲ博士「デハ改造ヲ始メマスネ?」どデカイ機械が沢山


アリス「お、お願いします!それだけはぁぁああ!!」


ハゲ博士「ダイジョーブデス!痛クナイデスカラー!」電気ショックビリビリーーーーー


アリス「みゃぁぁぁああああ!?」バリバリバリバリーーーーー!!


ガクッ


ハゲ博士「……科学ノ発展ニ犠牲ハツキモノデース…取リ敢エズ改造シマース」カチャカチャ





繋ぎ目歯科医「ではこれより手術を始める…メス…」


キノコ「あい!ちぇんちぇい!!」つメス


魔理沙「ちょっと待てぇ!なんで歯の治療にメスを使うんだぜ!!」


繋ぎ目歯科医「安心しなさい…私は歯の治療のスペシャリスト…」スパッ


繋ぎ目歯科医「あっ…」


魔理沙「」ピーーーーーーーーーーー☆


キノコ「ちぇ、ちぇんちぇい?」


繋ぎ目歯科医「手術…終了だ」帽子取る






キモいおっさん歯科医「はい、じゃあ今日はどうしたのかな?」


レミリア「え、えっと…虫歯で…」ウルウル


キモいおっさん歯科医「そうなのかい…何処の歯が痛いのかな?」


レミリア「し、下の奥歯が…」ウルウル


キモいおっさん歯科医「ごめんねぇ私みたいなキモいおっさんが担当で…」


レミリア「い、いえ!」


キモいおっさん歯科医「ありがとね?…痛くない麻酔をしてあげるから心配は要らないよ?」ニコ


レミリア『よ、よかったわ……セイヤが護ってくれたのね!?そうに違いないわ!!』




治療終了後…



「ありがとうございましたぁ」



霊夢「…」ゲッソリ…


咲夜「うぅ…」ウルウル


ガンダムアリス「…」


魔理沙「」ピッ…ピッ…ピッ…


レミリア「凄くスッキリしたわ☆」


全員「皆は虫歯になる前にキチンと歯を磨きましょう…歯に痛みを感じたらなるべく早く、信用出来る歯医者に行きましょう…私達との約束…(ダヨ?・ですよ?)よ?」


魔理沙「だ…ぜ…」ピーーーーーーーーー☆






END…


このSSへの評価

14件評価されています


SS好きの名無しさんから
2017-04-29 23:39:09

SS好きの名無しさんから
2016-12-18 19:14:32

SS好きの名無しさんから
2015-12-04 04:42:16

SS好きの名無しさんから
2015-11-30 23:11:52

SS好きの名無しさんから
2015-08-14 00:35:44

SS好きの名無しさんから
2015-08-04 08:10:35

SS好きの名無しさんから
2015-06-26 01:34:59

SS好きの名無しさんから
2015-06-08 15:27:00

SS好きの名無しさんから
2015-06-08 02:10:58

SS好きの名無しさんから
2015-06-06 13:57:23

KYマッシュさんから
2015-06-03 20:20:02

SS好きの名無しさんから
2015-06-03 17:45:39

SS好きの名無しさんから
2015-06-01 23:21:31

SS好きの名無しさんから
2015-05-31 20:54:53

このSSへの応援

13件応援されています


SS好きの名無しさんから
2016-12-18 05:48:29

SS好きの名無しさんから
2015-12-05 15:06:15

SS好きの名無しさんから
2015-12-04 04:42:18

SS好きの名無しさんから
2015-08-21 21:21:16

SS好きの名無しさんから
2015-08-19 22:41:23

SS好きの名無しさんから
2015-08-14 00:35:47

SS好きの名無しさんから
2015-08-04 08:11:52

SS好きの名無しさんから
2015-06-08 15:27:00

SS好きの名無しさんから
2015-06-08 02:10:59

SS好きの名無しさんから
2015-06-06 13:57:26

SS好きの名無しさんから
2015-06-03 17:45:35

SS好きの名無しさんから
2015-05-31 20:54:51

KYマッシュさんから
2015-05-31 19:01:43

このSSへのコメント


このSSへのオススメ

3件オススメされています

1: KYマッシュ 2015-06-03 20:21:24 ID: ZYU49sDy

東方Projectに登場するキャラクターがまさに現実にありそうな学園生活!東方好きにはたまりません(笑)

2: SS好きの名無しさん 2016-11-07 18:22:58 ID: i535DCwl

最後の歯医者の話銀魂のやつですか?w

3: SS好きの名無しさん 2016-12-18 05:49:46 ID: A1HT6SxJ

この先も応援してるので頑張ってください! ww


オススメ度を★で指定してください