2021-01-02 13:15:46 更新

                                (タクマの大作戦)


 様々な野望が渦巻く、犯罪都市サウスタウン その郊外に在る極限流空手の道場で今日も気合の

こもった掛け声が聞こえる。

リョウ「虎皇拳!」『気』を込めた掌低を撃つのは サウスタウンでは知らぬ者は居ない 

『無敵の龍』と呼ばれるリョウ・サカザキである。

ロバート「何の、飛燕龍神脚や!」空中から下降しながら蹴りを放つのはリョウの好敵手であり

親友でも在るロバート・ガルシアである。

この二人は以前、サウスタウンを乗っ取ろうと企んだMr.Bigを二人が協力して倒した事から極限流の

『龍虎の拳』と称されている。

リョウ「やるな、ロバート おりゃぁ!!」とっさに虎皇拳の硬直を

キャンセルして虎砲でロバートを迎撃するリョウ やがて組み手の

終了時間が来て、互いに間合いを離れて礼をとると 笑い合った。

リョウ「さすがだな、相変わらず、足技のきれに磨きがかかってるな。」

頬から流れる血を拭い そう言う。

ロバート「リョウこそ、拳の一撃が骨まで響いて来る様やで。」とロバートも、腕を擦りながら 

そう答える。二人が話をしているところへ ひょこっと顔を出した少女が居たので 

そちらを見ると、そこに居たのはリョウの妹で自称『極限流の華』

そしてこの二人が『龍虎の拳』と呼ばれる事件の中で、Mr.Bigに誘拐された事が在り

それを機に極限流を習い始めてから すっかりと性格が変わったユリ・サカザキであった。

ユリ「お兄ちゃん!お父さんが、呼んでるよ すぐに来てくれだって。」

リョウ「親父が・・・・仕方がない、行ってくるか じゃあな、ロバート。また、組み手を

やろうな。」と言い残し、自宅の方へ入って行く それを見送った後で、ユリはロバートの

元へ行き、汗を拭くための、タオルを渡しながら話しかける。

ユリ「ねえ、本当に『あの作戦』をやるの?」

ロバート「まあ、師匠の気持ちも分かるからな 良いんとちゃうやろか・・・・。」

ユリ「まあ、確かに、お兄ちゃんも 結婚して良い年だけど・・・・。」と

心配そうに兄の入って行った自宅の方を見る。


               (サカザキ家)

 リョウが開けた襖の先に居たのは サウスタウンの裏の世界ではMr.カラテとして

恐れられ ここ、サカザキ家ではリョウとユリの父であり、ロバートの師匠であり

極限流空手の創設者である タクマ・サカザキ その人であった。

なにやら深刻そうな顔で考え込んでいる様である。

リョウ「親父、どうしたんだ?深刻そうな顔をして・・・・。」

タクマ「ウム・・・・実はな。」タクマの話によると 極限流道場のメキシコ支部が、ギースの

手下に襲われたと言う事らしい、そこで リョウにその者達を討伐に言って欲しいと

言う事であった。

リョウ「でも、メキシコ支部にはマルコがいたはずだろ 一体、奴はどうしたんだ?」

マルコとは数年前に 道場破りに来て、リョウに大敗して それ以降、頭を丸めて極限流に

入門したマルコ・ロドリゲスの事である。

マルコ「奴も奮闘したが、やはり実力不足でな 今回はお前に任せるから 行って来るが良い!」

リョウ「まったく、仕方が無いな・・・・でっ、飛行機代はどうするんだ?この家には

メキシコへ行く費用なんて無いぞ」リョウの言う通り サカザキ家は道場を開いてはいるものの

門下生が少ないため、月々の収入はわずかな授業料と 謎の男『ユリちゃんLOVE』と名乗る者から

ユリ宛に送られる、寄付金で細々と暮らしているのである。

タクマ「心配は要らん!昨日、出稼ぎに行って稼いできた。」と言いながら、封筒に入った

メキシコ行きの航空券を卓袱台の上に出す。

リョウ「じゃあ、行ってくるとするか」そう言うと胴着の上にコートを着て、家を出発し

愛用の単車で空港へと向かって行った。ちょうど、その時 TVのニュースで、昨日未明に

天狗の仮面を付けた男が町で 路上ファイトをし、いくつかのマフィアを潰したと流れた

のを本人が知る事はなかった。

                     (サウスタウン国際空港)

 リョウが搭乗手続きをするために、カウンターへ向かっていくのを誰もが、振り返るのを

不思議に思いながら(リョウの服装は胴着の上に黒いコートを着た格好)受付嬢に話そうと

した所へ、意外な人物が居た。

???「リョウじゃないか!?」

リョウ「キング!何で、サウスタウンに居るんだ?」リョウに話しかけてきたのはMr.Bigの

事件の際に、組織の経営するレストラン(地下にはMr.Bigのアジトが在る。)でバウンサーを

やっており、その際にリョウと闘い 激闘を繰り広げた『麗しきムエタイ使い』の

キング(本名不明)であった。女としてではなく、格闘家として接してくれるリョウに

キングは心を惹かれ、その事件で監禁されていたユリを救い出して以来、サカザキ家とは

長い付き合いになるのである。

キング「あんた、何で空港なんかに居るんだい?」

リョウ「実はな、極限流道場のブラジル支部へ行くんだ。」

キング「ああ、確かにあの辺にも道場が在ったよね でも、何でまた?」

リョウ「ギースの手下に襲われて、ひどい状態らしいからな、キングは?」

キング「あたしはバー・イリュージョンのサウスタウン支店の視察さ

ちょうど、ブラジルにも支店を出そうと思っていたからね これから向かうんだよ。」

アナウンス「まもなく、サウスタウン国際空港発ブラジル行きの搭乗を開始

します お急ぎ下さい。」

リョウ「おっ!急がないとな 行こうぜキング。」と言いながら、搭乗口に走って行く

リョウの姿に笑みを浮かべながら、キングも後を追って行った。

          (ブラジル行き飛行機・ガルシア財団特別室)

 タクマ「みんな、よく集まってくれたな これよりリョウとキングラブラブ大作戦を

開始する。」ロバートが借りた飛行機内の一室に居たのは KOFでお馴染みの

メンバー達であった。

テリー「なあ、マリー 何で俺はこんなところに居るんだ?」頭を掻きながら

聞いているのは サウスタウンではリョウと方を並べる実力を持っており

名を知らぬ者はいない『伝説の狼』テリー・ボガードである。

トレードマークの帽子は被っておらず、髪の毛も肩ほどまでしかないが

若々しさは相変わらずの様である。

マリー「クライアントがタクマさんだと知っていたら 受けなかったわよ。」

テリーの隣にいる 金髪の美女はマリー・エージェント(本名:マリー・ライアント)で

フリーのエージェント(日本風にいうとくノ一の様な諜報的なをする女性)で、現在は

テリーをパートナに、いろいろな事で頑張っている。

マリー「悲劇の恋人を救ってくれって、匿名で依頼されたのよ。」

京「悲劇の恋人って・・・・・リョウとキングの事か?」テリーの隣でお茶を飲みながら

聞いているのは代々伝わる伝説の流派『草薙流古武術』を受け継ぐ若き格闘家 草薙 京

オロチを倒したり、どこかの組織に拉致されたりと波乱万丈な人生を送っているが

まだ20才の学生(なぜ20才で学生かは プライバシー保護のため、コメントを差し控えさせて

貰います〈笑〉。)でもある。

真吾「悲劇と言うより、爆笑じゃないんですか?XIのエンディングとか・・・・?」

京の隣にいる学生服の少年は 自称『京の弟子』最近はわずかに炎も出せる様になった

矢吹 真吾である。

K´「と言うか、何で俺が こんな茶番に付き合わなきゃいけないんだ、マキシマ!?」

マキシマに八つ当たりしている白髪で黒い革ジャンを着ている男の名は

K´(ケイ・ダッシュ〈本名不明〉)と呼ばれ、ネスツという組織に改造され

かめ・・・・京の遺伝子を移植されたため、京と同じく炎を操れるようになった

男である。

マキシマ「まあ、いろいろ在るんだよ 大人にな(甘い物につられたなんて言えないぜ!)」

その隣にいる大男は 同じようにネスツに改造され全身の殆んどが機械化となった

マキシマである。

クーラ「良いじゃない、面白そうだし ねえサリー。」マキシマの後ろから出てきた

栗色の髪の少女はクーラー・ダイヤモンド(元名はアンチK´)京の遺伝子情報を元に

改造された幼き少女だが、なぜか炎で泣く氷を操ると言う事である。

ウィップ「そっ、そうね・・・・私にはよく分からないけど。」クーラの隣にいるのは

軍隊所属の鞭使いで、元・ネスツの諜報部、そしてK´の姉のクローンである

ウィップ(コードネーム)である。

タクマ「まあまあ、ちゃんと報酬も用意して在るし 良いじゃろK´君?」

K´「チッ!!」舌打ちをしながらも、しぶしぶ付き合う事にしたらしい。

一方、一般客のいるエコノミーの席では かなり目立っている男がいた

無料だからといって、お茶を飲みまくるリョウの姿に人々は戸惑い、キングは

半場あきれていた。

キング「リョウ、いい加減にしなよ みんなが見てるじゃないか。」と

KOF98の対ジョー戦のデモの様に目頭を押さえながらそう言う。

リョウ「そうだな、腹も膨れたし そろそろ飯にするか!」

キング「この便には機内食は出ないよ!」とリョウの発言に 即に突っ込みを入れる

傍から見れば カップルか新婚さんの会話のようであるが もちろん本人達に

その意思はない。

そこへ怪しげな老人がやってきた、1人はK´の変装である。

K´「(何で俺がこんな事を マキシマ燃やす!)」などと心の中で思っていながらも

作戦通りの事を聞く。

K´「おやあ、新婚さんですかな?随分と仲が宜しいようですな」突然の発言にキングは

頬を赤く染めながら俯くが リョウはあっけらかんとして

リョウ「いや、俺達は友達で 目的地が同じなんで、一緒にいるだけなんだ。」と

答えるリョウに、少し残念そうな顔を見せながらも キングも「そうよ。」と答える。

それだけ言うと 颯爽と去っていく老人を見ていると 後ろから不良がやって来た。

マキシマ「おう、兄ちゃん きれいな姉ちゃんと一緒で羨ましいな」大男がそう言うと

???「どうや姉ちゃんワイと一緒に万里の長城を見ながら肉まんを食べんか!?」と

少し小さい男がそう言う。

キング「・・・・・あんた達、何をやっているんだい?」

リョウ「お前はサイコソルジャーで『自称は麻宮アテナの恋人』だが、KOF2000で

告白したのに 『てへっ(ハート)』でごまかされて以来 まったく進展のない

椎 拳宗!」

拳宗「こらぁ!失礼な 説明文はいらんがな、って言うか 何でバレたんや!?」

マキシマ「おまえが「『万里の長城』と『肉まん』という単語を使うからだよ。」

二人で喧嘩をしていると リョウとキングは久しぶりの気力ためを行っている。

リョウ「覇王」手を交差する

キング「ダブル」足を思いっきり 後ろへ引く

リョウ「翔孔拳!!」

キング「ストライク(超必殺技版)!!」二つの気が 二人だけをも見込み、拳宗とマキシマは

メキシコの海へと落ちていきました(笑)。

リョウ「一体、あいつらは何をやっているんだ?」と不思議そうな顔をしているリョウを

監視カメラで 見ている京は 何だか疲れた顔をしている様である。

京「もう、やめようぜ」

ユキ「何を言ってるの京!リョウさんとキングさんのためでしょ。」目を輝かせながら 京に

言っているのは 京の恋人で年齢不詳、京の先祖でオロチ復活のための生け贄に、されそうに

なった『クシダナ』の生まれ変わりのユキである、年頃(?)の女の子のため こう言った

話には首を突っ込みたがる性質であるようである。

真吾「女性って、こういった話が好きですよね。」と京の隣にいた真吾も、笑いながら言うと

京は本格的に疲れたように ため息をつく。

タクマ「所で八神君はどこへ行ったんじゃ?」今まで、皆と同じようにTVを見ていたはずの赤毛君の姿が

見当たらない事に気が付く。

真吾「おかしいな、さっきまでここにいたのに」と言いながら後ろを見渡した後に TVを見ると

目を見開いて、京の肩をたたく。

真吾「草薙さん・・・・あれ?」真吾が指した先には ミスXに変装した(笑)イオりんのこと

八神 庵がいた。先祖が戒めを破り、オロチと契約を交わしたために 八尺瓊を改め八神と

名を変えて以来、草薙の一族を怨んできたのだが 庵の場合は京個人への憎しみしか

無い様である。

庵「お客様 機内サービスでございます。」と言って、庵が持ってきたのはボロボロになった

クローン京102号だった。

リョウ&キング「・・・・・。」あっけらかんとなっていた2人であったが、やがて片方が正気に戻り

キング「八神 庵・・・・あんた、何をやっているんだい?」と聞くキングに 答えようとするが

京「八神ぃぃぃ!!」と鬼の様な形相で突っ込んでくる京に気付いて、セーラー服を脱ぐと いつもの

格好で京と死闘を繰り広げようとしていた。

京「百八式・闇払い!」とXIで奇跡の復活を遂げた飛び道具を撃つ。

庵「甘いわ、どうしたぁ!!」と庵も同じく闇払いを撃とうとするが

               シ~ン・・・・・。

京&庵『何で必殺技が出ないんだ!?』二人が闘いを止め、不思議そうにしている所へリョウが来て

リョウ「京、八神!この小説は『龍虎の拳』の世界を主軸にしているからな、気力を溜めないと

必殺技が出ないぞ。」と京と庵が なぜこの場にいるのかは不思議に思わずに言う。

京「なんて不便なんだ!そんなんだから新作が出ないんだよ(笑)!!」

リョウ「俺は他の作品に出て、忙しいんだよ。」

庵「フン!武力では老けているがな!!」と見下すような笑いを浮かべて、言う。

リョウ「引退寸前の親父と一緒にするな、蛇野郎!!」とリョウ言うと、タクマの眉がピクッと動く。

庵「気力溜めなど、造作もないわ!行くぞ、京!!」KOF98まではシステムの一部として在った

ゲージ溜めのモーションで、気力を溜め 再び闇払いを放つ。

ロバート「ああ!八神の奴、ワイの飛行機を燃やすきか!?」

テリー「HEY!ロバート、俺に任せとけ 行くぜ真吾!!」と真吾を誘う。

真吾「はっ、はい!」と言って 真吾も 部屋を出てリョウ達の要る一般客室へと走っていく。

マリー「大丈夫かしら・・・・?」と心配そうに呟くと 隣にいたセーラー服の少女が

アテナ「大丈夫ですよ、きっと・・・・。」物語の終盤なのに出てきた少女の名は

麻宮 アテナ、サイコソルジャーで SNK元祖のヒロイン、そして京とは違い、留年している設定も

無いのにKOF2003では女子高生チームに入っていた、実は結構腹黒そうな娘である。

アテナ「なにか、ものすごく失礼な説明文が流れたんですけど・・・・。」

マリー「うん、何の事?」よく分からない顔をしながら、TVを見てみると驚きの光景が写っていた。

              数分前・・・・・。

京と庵の闘いのせいで 周りが火の海になっている事に気付いたリョウは2人を止め様と

虎皇拳を撃つ構えをとろうとしたところへ、『同じ目的』で部屋に入り即効でバーンナックルを撃ってきたテリーに気付き

それをキャンセルし、上段受けで止めた事で飢狼に火が付いた(笑)。

テリー「相変わらず、いい反応だな ここらで決着付けておくか?」と聞けば

リョウ「応!」と即効で、目的を忘れ 戦いを始めるか空手馬鹿(笑)。

と言う訳でマリーの見ている光景となっている、それを見たロバートは客室に行き

マリー「まったく、あの人達は精神的に子供なんだから。」

ロバート「ああ、ワイの飛行機が火の海や、みんなそこの消火器で消すんや!!」と言って

真吾、マリー、アテナが消火活動を始めるが 京と庵、リョウとテリーの戦いは ますます

ヒートアップしていき、被害は広がる一方である(笑)。

真吾「草薙さん!闘っていないで、手伝ってくださいよ。」と言っているところへ、クーラーが

きて超必殺技の構えを取る。

クーラー「行くよ。フリーズエックスキュージョン!!」と言ってMAX超必殺技を放とうとするが

・・・・・・・・・。

クーラー「あれ?気力を溜めたのに技が出ないよ。」

キング「この世界のMAX超必は02で言うとMAX2みたいなものだからね、体力が4/1でないと出ないよ。」

闘っている、2人が 事ある事に気力を溜める光景を見て答える。

京「・・・・・新作なんて一生、出ないな。」いつの間にか 庵との闘いを止めて、そう呟く。

ロバート「こらぁ!お前ら、いい加減に闘いを止めんかい!!覇王翔孔拳!」とNBC版の覇王翔孔拳を

サウスタウンの馬鹿格闘家達にカウンターで撃ち込む。

リョウ「ぐあぁ!!」

テリー「くっ!!」

2人が気絶してる間に、何とか火を消そうと頑張っているところに(なぜか庵も頑張っている)

あの男が動いた!ゲージMAX、体力勝手に4/1(笑)。

タクマ「ワシはまだまだ若いんじゃ、超覇王至高拳!」問答無用で覇王至高拳の3連発。

99999999のダメージ、ガルシア財団の飛行機をやっつけた(笑)。

後日、ガルシア財団に飛行機の請求書が送られたそうである。


TO BE CONTTINUED・・・・・・?


出演キャラクター

空手馬鹿・・・リョウ サカザキ

元・バウンサー・・・キング

坊ちゃん・・・ロバート ガルシア

元気娘・・・ユリ サカザキ

馬鹿親父・・・タクマ サカザキ

天然メリケン・・・テリー ボガード

フリーエージェント・・・マリー ライアント

留年学生・・・草薙 京

薄命美少女・・・ユキ

パシリ小僧・・・矢吹 真吾

赤毛君・・・八神 庵

改造青年・・・K´

改造少女・・・クーラー ダイヤモンド

改造親父・・・マキシマ

鞭を使う少女・・・ウィップ

元祖ヒロイン・・・麻宮 アテナ

肉まん大好き小僧・・・椎 拳宗


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