2015-11-07 22:32:41 更新

概要

オリキャラ、キャラ、オリジナルストーリーが崩壊などが含まれます。
ダメな方は、他の方のSSをご覧下さい。


前書き

コメントにありましたので、アラガミの名前を書き加えて行こうと思います


空が蒼い...

雲一つなく、恐ろしいほど澄みきっている...

しかし、世界にはアラガミというものが蔓延っている。

そして、アラガミを喰らいし者を

『ゴッドイーター』と呼ぶ。

そのゴッドイーターの拠点の1つである、

極東支部へと今日も、ゴッドイーター志願者が集まった...



「やぁ、君が最後の候補生だね」



女主人公「はい」



「前に機械があるだろう。それが、試験だ。覚悟は出来ているかな?もし、出来ていれば、その機械に腕を乗せるんだ」



女主人公「覚悟など、とうの昔にできています」スタスタスタ



機械の前まで行き、腕を乗せる



「良い覚悟だ」



ガシャン!!



機械がのし掛かるように、腕を掴む。



女主人公「くぅぅ......!」



ガシャン!!



今度は、機械が上へと動く。腕には腕輪が付いており、神器を手に取る。



女主人公「これが...」



「おめでとう。試験はクリアだ。君は今日から、この支部で初めての新型のゴッドイーターだ」



軽く神器を振り回す。手によく馴染み、使い勝手が良い。



「では、その扉の向こうで待っていること。もし、気分や体調がおかしくなれば、すぐに申し出ることだよ」



女主人公「分かりました」スタスタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


女主人公「ここで待機かぁ...」



待機場所には、他の試験に受かった者達が集まっており、兄弟で成ったものなど、様々である。



?「なぁ、あんた」



一人の少年が話しかけてくる。



女主人公「?なに?」



?「あんたも適合者なのか?」



女主人公「ええ、だからここに居る」



?「確かにそれもそうだな」



?「なぁ、名前はなんて言うんだ?」



女主人公「それは、貴方からいうもんでしょ?」



?「そうか」



コウタ「俺の名前はコウタだ。よろしくな」



女主人公→セナ「私の名前はセナ。以後、よろしく」



コウタ「なぁ。何で、セナはゴッドイーターに成ったんだ?」



セナ「私?私は、母親と父親の敵討ち。それだけ」



コウタ「へぇ...あ、そうだ。ガム食べる?」



セナ「ガム?なんで?」



コウタ「良いじゃん。友情の証ってことで」



セナ「まだ会って数分も経って無いんだけど...」



コウタ「細かいことは気にするなって、え~と...」ガサゴソガサゴソ



コウタ「あ、今噛んでるので最後だったわ。ごめんごめん」



セナ「はぁ...」



コウタ「おいおい、そんなにため息つくなって」



セナ「一体誰のせいかしらねぇ...」



「ほら、そこの二人、立たんか」



目前には、書類を持った女性が立っている。



「さっさと立たんか!待つのは嫌いだぞ!」



セナ・コウタ「は、はい!」ピシッ



「よろしい。さて、時間がないので簡潔に終わらせるぞ」



ツバキ「私の名前は、雨宮 ツバキだ。以後は、お前達の教練担当となる」



ツバキ「これからの予定は、メディカルチェックを受けたのち、基礎体力の強化、基礎戦術の習得、各種兵装のカリキュラムをこなしてもらうことになる」



ツバキ「今までは守られていた側だったかは知らんが、今は守る側だ。それを肝に命じておくように」



ツバキ「つまらんことで死にたくなかったら、言うことを聞くことだな」



ツバキ「では、これからメディカルチェックを行う。まずはお前だ」



セナ「私ですか?」



ツバキ「ああ、そうだ」



ツバキ「ペイラー・サカキ博士の部屋に

1500までに集まるように、分かったな」



セナ「はい!」



ツバキ「それと、ここに居るメンバーに挨拶をしておくことだな」



ツバキ「ではな」スタスタスタ



セナ・コウタ「ふぅ...怖かったぁ...」



コウタ「なぁ、俺も時間まで結構あるし、一緒に回らないか?」



セナ「そうね。それで良いわよ」



コウタ「よし、決定だな。えっと...地図は...」オロオロ



セナ「誰かに聞けば、良いじゃない」



コウタ「それもそうだな。すみませーん!」



男「ん?呼んだか?」



コウタ「はい!この施設の中の案内をしてほしくて...」



男「ということは、お前達は新入と言うことだな?」



セナ「はい、これからお願いします」



男「ああ、よろしく頼む」



コウタ「よろしくお願いします!」



男「では案内しよう。ついてきてくれよな」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「よし、まずはここからだな」



セナ「ここは何ですか?」



男「ここは神機保管庫だ。君達の神器もここに収納されることになるよ」



コウタ「へぇ...」



男「いつもはここの管理者的な人が居るんだが...今日は居ないようだな。次に行こうか」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「ここが医務室だ。怪我人は、帰投後ここに運ばれることになる」



セナ「怪我人は、居ないようですね」



男「ああ、最近は怪我人が減ってきている。とても良いことだ」



コウタ「はぁ...俺も、医務室に来なくて良いようにしないとなぁ...」



男「最初の内は、怪我をすることが多いが、戦い方を熟知出来れば、怪我をする可能性が少なくなると思うぞ」



セナ「心に留めておきます」



男「さて、次に行こう」スタスタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「ここは食事をするところだな。いろんな種類の料理があるぞ」



コウタ「うぅ...腹が減ったぜ...」



セナ「早くない?」



男「お前達は、メディカルチェックを受けたか?」



セナ「まだですが?」



男「なら、まだダメだな」



コウタ「残念だ...」



男「まぁ、また後で食べに来ると良いよ」



セナ「そうですね」



男「それでは、次の所に行くぞ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「ここら辺は、居住区といったところか?ここでは、ゴッドイーター達が寝泊まりする部屋がある。君達にも、その内もらえると思うぞ」



セナ「部屋...ですか...」



コウタ「ベッドで寝たい...」



男「大丈夫、ちゃんとベッドが、各部屋にあるさ」



セナ「部屋...誰に見られても恥ずかしく無いようにしないと...」



男「さて、俺が案内出来るのはこれくらいか?あとは、局長室とかだな。滅多に行くことは無いけどな」



セナ「ありがとうございました」ペコッ



コウタ「ありがとうございました」ペコッ



男「おっと、もう14;30じゃないか。友達と約束をしているから。じゃあ、また会おう」タッタッタッタッ



セナ「私も、メディカルチェックを受けに行かないと...」



コウタ「じゃ、ここで一旦お別れだな」



セナ「ええ、またあとで」



コウタ「おう!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「何とか時間内。怒られないはず...」コンコン

コン



『どうぞ』



中から、若い男性の声が響く。



セナ「失礼します」ガチャッ



『やぁ、待ってたよ」



セナ「待たせてしまってしまい、申し訳ありません」



『いや、大丈夫だよ』



サカキ「おっと、紹介をしてなかったね。わたしはペイラー・サカキだよ」



サカキ「アラガミ技術開発の統括責任者だ」



サカキ「これから、長い付き合いなんと思うから、よろしく頼むよ」



サカキ「さて、申し訳無いんだが、まだ準備中なんだ。先にヨハン、君の用事を済ましたらどうだい?」



「博士、そろそろ公私のけじめを覚えていただきたい」



「適合テストでは、ご苦労だった。

私は『ヨハネス・フォン・シックザール』」



ヨハネス「この地域の、フェンリル支部を統括している」



ヨハネス「改めて適合おめでとう。君には期待しているよ」



サカキ「彼も元技術屋なんだよ。ヨハンも『新型』のメディカルチェックに興味津々なんだよね?」



ヨハネス「貴方が居るから、技術屋を廃業することにしたんだ。...自覚したまえ」



サカキ「本当に、廃業にしちゃったのかい?」



ヨハネス「ふっ...さて、ここからが本題だ」



ヨハネス「我々フェンリルの目標を、改めて説明しよう」



ヨハネス「君の直接の任務は...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ヨハネス「ということだ」



ヨハネス「じゃあ、私は失礼するよ。ペイラー、後はよろしく。終わったらデータを送っておいてくれ」



ヨハネスは、部屋を出ていく。



サカキ「よし、準備は完了だ。そこのベッドに、横になって」



セナ「こうですか?」



ベッドの上に、寝転ぶ。



サカキ「ああ、少しの間眠くなると思うが心配しなくて良いよ。次目が覚めるときは自分の部屋だ」



サカキ「戦士の束の間の休息というやつだね。予定では10800秒だ。ゆっくりおやすみ」



セナ「はい...」



セナ「(あっ...ほんとだ...だんだん眠くなって...)」



セナの意識が深い闇へと落ちる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「んぁぁぁ......」ムクッ



セナ「ここは...?」



セナ「あ、そうか。私の部屋か」



セナ「ふぁぁぁぁ...まだ、眠い...」



セナ「...取り敢えず、受付の所に行こうかな」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


受付嬢「あ、新人さん。これから、先輩のゴッドイーターの方と、一緒に任務に向かって頂きます。少し、ここでお待ち下さいね」



セナ「あ、分かりました」



近場にあったイスに座る。少し、座り心地は悪く、ずっと座っていると痛くなって来そうだ。



セナ「先輩...どんな人だろう...」



少し時間が経つと、一人の男性がセナの方へ向かって歩いてくる。



受付嬢「あ、リンドウさん。局長が、見かけたら顔を見せるようにって」



リンドウ「ああ、なら見かけなかったことにしといてくれ」



リンドウ「さぁて、お前が新入りか」



セナ「はい!」



リンドウ「おれは『雨宮 リンドウ』形式上、お前の上官にあたる」



リンドウ「...が、まあめんどくさい話は省略する」



リンドウ「そんな、固っ苦しくなくて良い。もっと楽にしてくれ」



セナ「こうですか?」



リンドウ「知るか。そんなもん自分の感覚だ」



?「あ、もしかして新しい人?」



リンドウ「ああ、サクヤくん。今から厳しい規律を叩き込んでるんだから、あっちいきなさい、サクヤ君」



サクヤ「了解です。上官殿」



サクヤ「じゃあね」フリフリ



リンドウ「...とまあ、そういうワケで...だ」



リンドウ「さっそくお前には実戦に出てもらうが、今回の緒戦の任務は俺が同行する」



リンドウ「...っと、時間だ。そろそろ出発するぞ」



セナ「了解です」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リンドウ「ここも、ずいぶん荒れちまったなぁ...」



ビルには穴が空き、道路は砂漠化している。



リンドウ「おい、新入り。実地演習を始めるぞ」



リンドウ「命令は3つ」



リンドウ「死ぬな」



リンドウ「死にそうなったら逃げろ」



リンドウ「そんで、隠れろ」



リンドウ「運がよければ不意をついてぶっ殺せ」



リンドウ「あ、これじゃ4つか」



リンドウ「まぁ、とにかく生き延びろ。それさえ守れば、万事どうにでもなる」



セナ「了解」



リンドウ「さて、おっ始めるか」



リンドウ「ちなみに、戦闘は主にお前にやってもらう。戦闘をどれくらい出来るか見るためだ。危なくなったら助けてやる」



セナ「はい、分かりました」



リンドウ「ほれ、あそこにアラガミが居るぞ。お前の力を見せてくれ」



前方には、少し小型のアラガミ、オウガテイルが居るが、小型とは言え、人よりも大きい。



セナ「了解、戦闘を開始します」



セナはオウガテイルに向かって走り出す。オウガテイルも気がつき、セナに向かう。



セナ「はぁぁぁぁあああ!!」



すれ違い様にオウガテイルの足を斬り、ダウンさせる。



セナ「とどめ!!」ザシュッ!!



オウガテイルの背中へと、神機を突き刺す。



リンドウ「新入り、コアの摘出をしとけ。仕方は分かるか?」



セナ「いえ、そこまでは...」



リンドウ「持ち手の所を、思いっきり引っ張ってみろ。それでコアの摘出が出来る」



セナ「分かりました」ガシャン!



リンドウの言う通りにすると、神機から口のようなものが出てくる。



セナ「へぇ...これが...」



リンドウ「よし、新入りにしては上出来だな」



セナ「ありがとうございます」



リンドウ「だが、さっきのは一対一だからだ。アラガミは何体も出てくるぞ」



辺りから、何体ものアラガミが出現する。



リンドウ「ほれ、噂をすればなんとやらだ。仕とめるぞ」



セナ「了解。死なないように努力します」



リンドウ「おう、その意気だ」



二人のゴッドイーターとたくさんのアラガミの戦いが始まる。



リンドウ「そら!お前も初陣から、こんな目にあって大変だなぁ!」ザシュッ!!



セナ「ほんとですよ!初陣がこれとは、私も運が相当悪いと思います!」ザシュッ!!



リンドウ「んの割りには、ちゃんと戦えてるじゃねぇか!」ザシュッ!!



セナ「ええ、必ず生き残りますから!」ザシュッ!!



リンドウ「ははは!良いぞ!その調子だ!」ザシュッ!!



セナ「リンドウさん!後ろ!」ダッ!!



リンドウ「なにっ...!?」



オウガテイルの尻尾がリンドウに向かって、凪ぎ払われる。



セナ「間に合え...!」



セナはリンドウの前に出て、代わりに剣を盾にして衝撃を受け止める。



セナ「きゃぁぁぁぁああああ!!?」



リンドウ「新入り!」



リンドウがセナの元へ行こうとするが、オウガテイル達がその道をふさぐ。



リンドウ「くそっ!」ザシュッ



リンドウ「新入り!大丈夫か!!」ザシュッ!!



セナ「くぅぅぅぅ......何とか...」



リンドウ「そら!」ザシュッ!!



セナ「この程度で死んでなれないんですよ!」ザシュッ!!



戦闘はなん十分に渡って行われた。途中、他のグループも戦闘に加わり、怪我こそはしたものの死人は0におさまった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナとリンドウが、拠点にへと帰還した。



リンドウ「新入り、大丈夫か?」



セナ「はい、怪我はしましたけどね」



腕に切り傷、擦り傷がついている。



リンドウ「むしろ、これだけで済んだだけ、もうけもんだ」



リンドウ「...すまなかったな。俺が守るはずなのに、守られちまって」



セナ「いえ、むしろ先輩を守れて光栄です」



リンドウ「はっ、面白いことぬかしてくれるじゃねぇか」



セナ「これからサカキ博士の部屋で、講座があるので、失礼しますね」



リンドウ「ああ、わかった」



セナ「では」スタスタスタ



リンドウ「ったく...情けねぇなぁ...新入りに守られちまうなんてよ...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サカキ「おぉ、待ってたよ」



コウタ「おい、セナ。その傷どうしたんだ?」



セナ「これ?アラガミと戦ってた時にやられちゃって...」



コウタ「え!?もう実戦したのか!?」



セナ「ええ、そうだけど?」



コウタ「すげぇな!俺なんて武器の取り扱いかただぞ?」



セナ「その内、実地訓練させてもらえるわよ」



サカキ「ああ、ゴホン。二人とも講義を始めても良いかな?」



セナ「はい、大丈夫ですよ」



サカキ「なら、始めるとしよう」



サカキ「まずアラガミ何か...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リンドウ「ふぅ...」スパー



サクヤ「リンドウ」



リンドウ「ああ、サクヤか」



サクヤ「どうだった?」



リンドウ「何がだ?」



サクヤ「もう、ホントは分かってるくせに。新しい人のことよ」



リンドウ「ああ、新入りのことか。あいつはなぁ...想像以上だ」



サクヤ「珍しいわね。リンドウが新しい人を褒めるなんて」



リンドウ「戦術はどうかは知らんが、戦闘は期待できる。ただそれだけだ」



サクヤ「へぇ、次は私と一緒に実地訓練なのよ。」



リンドウ「そうか、ソーマにも言っとかないとな」



サクヤ「ええ、そうね」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サカキ「さて、今回の講座はここまでだね」



セナ「ありがとうございました」ペコッ



コウタ「.........zzz」



サカキ「お礼は良いよ。それより僕はコウタ君を少し借りるとするよ」ガシッ



コウタ「...ん...?」ズルズル



サカキ「僕の授業で寝るとは良い度胸だ。もう一度、アラガミにてついての講座を特別にしてあげよう」ズルズル



コウタ「ちょっ!?セナ助けてー!」ズルズル



セナ「御愁傷様」



コウタ「うわぁーーー!!」



奥の部屋へと続く扉が、コウタの姿を隠す。



セナ「さて、次は...サクヤさんかな」



セナ「遠距離武器...カバーを頑張らないと...」スタスタスタ



セナは、サカキの部屋を後にする。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サクヤ「あら、来たわね」



セナ「よろしくお願いします」



サクヤ「リンドウからは聞いてるわ。戦闘が得意なんですってね。頼りにしてるわ♪」



セナ「ありがとうございます」



サクヤ「さて、今回の実地訓練の場所は、リンドウとは違うわよ」



セナ「と、言いますと?」



サクヤ「まぁ、着いたらわかるわ」



セナ「了解」



サクヤ「そんな固くなくても良いのに」



セナ「なら、どんな風にすれば良いですか?」



サクヤ「うーん...そうねぇ...タメ口にするとか...」



サクヤ「そうね。タメ口にしましょう。」



セナ「タメ口...ですか...」



サクヤ「ここは、協調性も求められるの。仲が良いほど、連携はとれやすいのよ」



セナ「じゃ、じゃあ...サクヤ...?」



サクヤ「うん。それで良いと思うわ」



サクヤ「それと、リンドウたちもタメ口の方が良いと思うから、タメ口で喋ってあげてね」



セナ「了解です」



サクヤ「敬語になってる。やり直し」



セナ「ええ!?」



サクヤ「タメ口で返事すること。返事は?」



セナ「わ、分かったわ」



サクヤ「よろしい」



サクヤ「さて、じゃあ移動しましょうか」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サクヤ「そういえば、自己紹介してなかったわね」



サクヤ「私の名前は、橘 サクヤ。よろしくね」



セナ「私は、セナって言います」



サクヤ「うーん...貴女の敬語は直せそうないわね...」



サクヤ「もしかして、緊張してる?」



セナ「してないと言えば、嘘になります...」



サクヤ「ダメよ、もっと肩の力を抜いて。いざというとき、体が動かなくなるわよ?」



セナ「ご、ごめんなさい」



サクヤ「謝るよりも、力を抜くようにしてね」



サクヤ「さて、今回は遠距離戦の神機との立ち回りかたを教えるわ」



セナ「はい」



サクヤ「今のメンバーなら、君が陽動で、私が後方支援をすることになるわ」



サクヤ「これが、遠距離戦の神機と組むときの常識よ」



サクヤ「ただし、あまり一人で先走っちゃダメよ?お互いが危険に曝されることになるわ」



サクヤ「これぐらいね。さて、実戦をしてみましょうか」



セナ「了解です」



サクヤ「じゃあ、あのアラガミで試してみましょうか」



この前とは違い、かなり大きめのアラガミがいた。名前はヴァジュラ。既に二人に気づいているらしく、こちらへと向かって来ている。



サクヤ「さっき私が言った通りにするのよ。それとヴァジュラは電撃を放つわ。接近するときは気をつけてね」



セナ「はい!」ダッ!!



セナが走り出す。サクヤは後ろから、ヴァジュラに対して照準を合わせていた。



セナ「やぁ!!」ザシュッ!! シュッ!



斬りつけ、ヴァジュラを怯ませた後、斜め後ろにへと回避行動をとる。



サクヤ「その感じその感じ」バァン!



サクヤが放った弾が、ヴァジュラへと突き刺さる。


サクヤ「今よ、最後持っていきなさい!」



セナ「はぁぁぁあああ!!!」ドスッ!



セナの神機が、ヴァジュラの顔を突き抜ける。



セナ「コアの摘出...っと」



サクヤ「良い感じじゃない、その調子よ」



セナ「ありがとうございます」



サクヤ「どこでそんな戦闘を習ったの?」



セナ「いえ、私の感覚です」



サクヤ「へぇ、感覚でそれなら、もっと上を目指せるわね」



セナ「...ねぇ、サクヤさん」



サクヤ「?何かしら?」



セナ「どうしても、アラガミを斬ったり刺したりするとき、楽しいって感情が出てくるんです」



サクヤ「楽しい...」



セナ「はい」



サクヤ「それが貴女の強みなのかも知れないわね」



セナ「え?」



サクヤ「アラガミに対して、恐れずに戦うことが出来る。それだけでも、人は強くなれるものよ」



セナ「そうですか?」



サクヤ「ええ、でもなんでもかんでも闇雲に戦ってもダメだけどね」



サクヤ「さあ、残りのコアを摘出しに行くわよ」



セナ「了解です」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


一方、コウタはリンドウと実地訓練をしていた。



コウタ「はぁ......はぁ......」



リンドウ「なんだぁ?もうバテたのか?」



コウタ「流石に5体も相手にするなんて、きついっすよ...」



リンドウ「あいつは、敵に囲まれたとしても、バテたりはしなかったぞ」



コウタ「あいつって、セナのことっすか?」



リンドウ「ああ、ほれ、もう1体来たぞ。あれで最後にする」



コウタ「やっと終わる...」



リンドウ「さっきと同じように、後方支援頼むぞ」ダッ!!



コウタ「は、はい!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「それ...」ガシャン!



ヴァジュラから最後のコアを摘出する。



サクヤ「それで最後ね。お疲れさま、良くやったわね」



セナ「いえ、これくらい褒められることではありません」



サクヤ「ほんと、お堅いわね」



セナ「ごめんなさい」



サクヤ「いいわよ。別に謝らなくても」



サクヤ「さて、じゃあ帰ることにしますか」



セナ「はい」



サクヤ「そういえば、明日はソーマと一緒に実地訓練するのよね?」



セナ「そうですが、何か?」



サクヤ「ソーマは話し方や接し方は少しキツいところがあるけど、根は良いから信じてあげてね」



セナ「了解です」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


二人が拠点にへと帰還すると、一人の男がこちらへと近づいてくる。



?「おい、お前」



セナ「?私ですか?」



?「お前以外に誰が居る」



?「明日の実地訓練、少し時間を早めて一三○○からだ。覚えておけよ」スタスタスタ



男は、それをセナに発すると、何処かへ行ってしまった。



セナ「サクヤさん。今のは?」



サクヤ「あれがソーマよ。あんな風に、言い方はキツいけどホントは優しいからね」



セナ「は、はぁ...」



サクヤ「まぁ、あれをみてからじゃ信じられないわよね」



サクヤ「まぁ今日はもう寝なさい。明日の訓練に備えるのよ」



セナ「了解です」



セナは自分の部屋へと歩いていく。するとカウンターの受付嬢に呼び止められる。



受付嬢「あ、新入りさん。貴女に会いたがっている人が居ますよ」



セナ「私に?」



受付嬢「はい、貴女の部屋に居ると思いますよ」



セナ「へぇ...それと私の名前はセナです」



受付嬢「分かりました。セナさんですね」



セナ「はい。では」スタスタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナの部屋の前にまで来て止まる。



セナ「でも...私に会いたい人なんて...」



恐る恐る、自分の部屋の扉を開ける。



?「あ!お姉ちゃーーーん!!」タッタッタッ ダキッ



セナ「きゃっ!?レ、レナ!?」



レナ「えへへ~」



セナ「な、なんでここに?」



レナ「ええ~、だって私もゴッドイーターになったんだもん!」



セナ「はぁ!?」



セナはあまりの出来事に、驚きを隠せない。



セナ「レナがゴッドイーターに!?」



レナ「心外だなぁ~、レナだって戦えるし!」ヽ(`Д´)ノプンプン



セナ「いや、だって虫とかでひびってるよね?」



レナ「うっ...む、虫と化け物は違うし!」



セナ「いや、アラガミの方が怖いのよ?」



レナ「大丈夫、レナに任せなさい!」



セナ「不安だわ...」



セナ「とりあえず、明日訓練に参加させてもらえるか、聞いてみるから私についてきてね」



レナ「はーい!」



セナ「それじゃ私は寝るわ」ゴロン



レナ「レナも寝るー!」ピョーン! ズドン!



セナ「ごふっ!?...レナ...飛び乗るの止めて...苦しい...」オナカオサエ



レナ「ええ~?もう~しょうがないなぁ~」ゴソゴソ



セナ「いたた...それじゃ、おやすみ」カチッ



レナ「おやすみ~」スヤァ



部屋の電気を消し、二人の意識は闇の中へと入る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「おかあさん。これ見て」



少女の手には、植え木鉢に生えている花があった。



「あら、花?もう無いと思ってたのに、どこに咲いてたの?」



「えっとね...この土の器に入ってた」



「それは植え木鉢って言うのよ」



「植え木鉢?」



「ええ、植物を植える物よ。私も植物を植えて、育てたりしてたわ」



「ホント?」



「ええ、ホントよ。色んな、花を育てたわ」



「へぇ...」



「でも、アラガミが出てから、植物が少なくなっちゃったから、お花は久しぶりに見たわ」



「じゃあ、ママにあげる。私は、パパを迎えに行って来るね」



「行ってらっしゃい。セナ」



少女は玄関の扉を開け、外へと歩んでいく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「......ん...」パチッ



レナ「むにゃむにゃ...」スヤァ



セナ「今は...」チラッ



時計を見ると午前6時であり、起きるにはまだ少し早い時間だ。



セナ「6時か...んーーー」ノビー



レナ「えへへ~...お姉ちゃん...」



セナ「まだ、レナを起こすには早いわね...少し、外を歩いてみようかしら」スクッ



セナは机に置いてある木製の櫛を使って、寝癖の付いてる髪の毛を整え始める。



セナ「うーん...やっぱり寝癖付いてると、櫛が通りにくいわね...」



少し強引ながらも、髪の毛を整える。



セナ「少し髪の毛が雑だけど...もう良いや」



部屋の外へと出る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「まさかレナがゴッドイーターになるなんて...不安で仕方ないわ...」



リンドウ「おい、新入り。こんな時間に何をしてるんだ?」



先程、タバコを吸っていたリンドウが、セナに気づき、話しかけてきた。



セナ「リンドウさん。実は、早い時間に起きてしまいまして」



リンドウ「6時はまだ、俺達の出る出番は無いぞ」



リンドウ「それに、昨日は任務ばかりで疲れてるだろ?もっと寝とけ。任務に支障が出るぞ」



セナ「確かに疲れていると言えば、疲れてはいるんですが...1度起きてしまうと寝れなくなってしまうので...」



リンドウ「だったらベッドに横になっとけ。それだけでも疲れはとれる」



セナ「分かりました...」



セナ「あ、あと一つ良いですか?」



リンドウ「ん?何だ?」



セナ「新しく入った、妹も次の訓練に参加させてもらえますか?」



リンドウ「妹?ああ、昨日遅れて新しく入ってきた奴か」



セナ「はい」



リンドウ「どうだろうな。俺は良いんだが、ソーマが良いと言うかどうか...」



セナ「レナの面倒は私が見ます」



リンドウ「分かった。何とかソーマに掛け合ってみよう」



セナ「ありがとうございます!」



ソーマ「用件は聞かせてもらった」



二人の横から、ソーマが出てきた。



セナ「うわぁ!?」



リンドウ「ああ、ソーマか」



ソーマ「こいつ以外に一人増えると聞いたが、俺はどうなっても知らん。それでも連れて行きたければ、勝手に連れてこい。それだけだ」スタスタスタ



セナ「あの、ソーマさん」



ソーマ「何だ?」



セナ「ありがとうございます」ペコッ



ソーマ「...ふん」スタスタスタ



ソーマはそのまま、別の区画へと移動してしまう。



リンドウ「ったく。素直じゃねぇなぁ」



リンドウ「まぁ、ああ言ってるんだ。連れていっても大丈夫だろ」



セナ「はい。レナに言ってきますね」タッタッタッ



セナは、少し微笑んでレナの待つ部屋へと走って行く。



リンドウ「ったく。慌ただしい奴だな」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「もう起きてるかしら?」ヒョコッ



レナ「んふふ...お姉ちゃん...♪」スヤァ



満面の笑みで、セナの枕を抱き締めている。とてもいい夢を見てるようだ。



セナ「一体どんな夢を見てるのかしらねぇ...」ナデナデ



レナ「えへへ~......」



セナ「これ、本当に寝てる?」ツンツン



レナ「くすぐったいよぉ~......」スヤァ



セナ「絶対に起きてるわね」ツンツン



レナ「起きてないよぉ」



セナ「そう?じゃあ、私は何処か行くわね」



レナ「わぁ!?ごめんなさいごめんなさい!」



セナ「よろしい」



レナ「もう~、お姉ちゃんは意地悪なんだからぁ~」



セナ「レナ。今日は私の実地訓練に参加してもらうわよ」



レナ「実地訓練?」



セナ「ええ、ちゃんと許可はとってるわ」



レナ「分かった~、参加する~」



セナ「その間延びした返事どうにかならない?すっごく恥ずかしいのだけれど」



レナ「大丈夫だよ~」



セナ「レナが大丈夫でも、私が恥ずかしいのよ...」



セナ「はぁ...朝食食べに行くわよ。この時間なら開いてるはず」



レナ「へぇ~」



セナ「とにかく行くわよ」



レナ「はぁ~い」



二人は部屋を後にし、食事場へと向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「わぁ~、人がいっぱい!」



セナ「こら、そんなに、はしゃがないの」



レナ「お姉ちゃんは何を食べるの?」



セナ「トウモロコシかな。とても大きいらしいわ」



レナ「じゃあレナもそれ食べる!」



セナ「じゃあ、私が取ってくるから待っててね」スタスタスタ



セナが受付のところの列に並び、レナは机で待っていることになった。



レナ「~~~♪」



鼻歌で、ある曲を歌い始める。



レナ「~~~♪」



セナ「懐かしい曲ね」



レナ「あ、お姉ちゃん!」



茹でてある大きなトウモロコシを、抱えて持ってきた。



セナ「ホント、このトウモロコシ大きいわね...」



横の長さは人の腕の長さと同じ位である。



レナ「わぁ、大きい!」



セナ「そんなことを大きな声で言わないでね?ただでさえ恥ずかしいのに...」



レナ「いただきまーす」パクパク



レナはもう、トウモロコシにかぶりついている。



セナ「それにしても、ホント大きなわね...」



コウタ「よぉ!隣いいか?」



コウタが、食事を持ってセナの隣の席に座っても良いか、質問してきた。



セナ「ええ、別に良いわよ」



コウタ「なぁ、この子誰だ?こんな娘居たか?」



レナ「失礼な!レナもゴッドイーターですよ!」



コウタ「......え?」



その言葉にコウタだけでなく、周りに人達も驚いた顔をしていた。



レナ「なんですかその、何?こいつゴッドイーターなの?弱そうww 見たいな顔して!」プンスカ



セナ「はいはい、落ち着きなさい。コウタも一応謝って」



コウタ「え?あ、ごめん」



レナ「謝れば良いのですよ。謝れば」



セナ「ホント、レナは許すラインが低すぎると言うか、なんと言うか...」ヤレヤレ



コウタ「それにしても、小さいなぁ...」



レナ「」(# ゜Д゜)ブチッ



セナ「あ、それは禁句...」



レナ「コウタさん。少しついてきてくれるかな?いいことしたあげる♪」



コウタ「マジで!?やったぜ!」



レナ「ええ...うふふ...」



二人は食堂を抜け、何処かに姿を消す。



セナ「(ナムナム...)」パクパク



少し時間が経つと



ギャアアアアアアアアア!!???



コウタの悲痛な叫びが聞こえて来た。



そして、今までに無いような満面の笑みでレナが食堂の入り口から入ってきた。周りの人は、レナに対して驚いた表情や恐れたような表情をしている。



レナ「うふふ...♪」ニコニコ



セナ「(レナを怒らせると、ホントに恐ろしいわ...)」



セナ「レ、レナ?コウタはどうしたの?」



レナ「ああ、コウタさんなら...うふふ...」



セナ「(ダメだ...!怒ったレナと会話をし続ける勇気が無い...!)」



セナ「な、何かしら?」



レナ「訓練でのレナの活躍見ててね?」



セナ「え、ええ、ちゃんと目に焼き付けておくわ」



レナ「えへへ~♪」



セナ「(普段はこんなにも愛らしい妹なのに...怒ると手に負えないからな~...)」



その後、10分程してトウモロコシを食べ終えると、二人は食堂を後にし、部屋にへと戻る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「かなり大きかったわね、あのトウモロコシ。お腹いっぱいだわ...」



レナ「レナも~...」



セナ「時間までまだ時間があるわね...」



レナ「じゃあさ、お姉ちゃん!あれやろうよ!」



セナ「あれ?」



レナ「神機の観察!」



セナ「え?ホントに言ってる?」



レナ「うん!」



セナ「まぁ良いけど...面白いの?」



レナ「レナの神機を見てほしいの!」



セナ「ああ、良いわよ。今から行きましょうか」



今度は、神機保管室にへと向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「これだよ!私の神機!」



レナの指先を見ると、セナとほとんど...いや、全く同じ形の神機があった。



セナ「これって、私と同じ形の神機じゃない」



レナ「お揃いだね!」



セナ「ええ...」



?「あら?何しに来たの?」



作業服とゴーグルをした女性が、二人に話しかけてきた。



セナ「えっと、神機の観察を」



レナ「レナの神機をお姉ちゃんに見てもらいたかったの!」



セナ「あはは...」



?「貴女達って、姉妹だったんだ」



セナ「はい。貴女の名前は?」



リッカ「私?私はリッカ。ここで、神機の管理と調整をしていますよ」



レナ「へぇ~」



リッカ「それにしても、貴女達の神機って同じなんだよね。整備とかは同じように出来るから楽だわ」



セナ「そうなんですか?」



リッカ「うん。でも、1つだけ困ってることがあって...」



セナ「何ですか?」



リッカ「同じ形だから、見分けがつかないのよ...今はこうやって保管してる場所て覚えてるけど...」



レナ「どうにか、区別出来るようには出来ないの?」



リッカ「そうねぇ...そうだ。神機に塗装して区別させようか」



レナ「レナは蒼!」



セナ「なら、私紅かな」



リッカ「了解。今から塗装するから、ちょっと待っててね」カタカタカタカタカタ



リッカはそう言うと、機械にプログラムを打ち込み始める。すると、セナとレナの神機がある機械に入れられる。



リッカ「よし。5分待ってくれたら、塗装が終わるわ」



セナ「それじゃ、私たちはその間何してる?」



レナ「うーん...イスに座って待ってる」



セナ「あら、珍しいわね。レナがじっと待つなんて」



レナ「寝て待ってる」



セナ「はいはい、それじゃ5分間お休み」



レナ「うん...」スヤァ



レナの意識は10秒も経たずに消える。



セナ「あら?もう寝ちゃったの?」



レナ「すぅ......すぅ......」



セナ「寝息まで立てちゃって♪」ナデナデ



それから5分が経ち、リッカがセナとレナの二人を、呼びに来た。



リッカ「お二人とも。塗装が終わり...あれ?」



セナ「レナが寝ちゃって」



リッカ「ねちゃったかぁ~...どうする?見る?見ない?」



セナ「見るって言ってたから、起こしますよ」



レナの体を揺らして、起こそうとする。



セナ「ほら、塗装が終わったわよ」ユッサユッサ



レナ「んえ...?終わったの...?」



セナ「そうよ。ほら、見たいんでしょ?」



レナ「うん。みる」



リッカ「はい。これがお二人の塗装した神機ですよ」



紅と蒼。綺麗に塗装された神機が、並べられて置いてある。



レナ「綺麗!」



セナ「へえ、こんな風に変わるんだ」



リッカ「じゃあこれから神機の点検があるので、良いですか?」



セナ「分かりました。また」



ソーマ「ああ、ここに居たのか」



セナ「ソーマさん?」



ソーマ「これから訓練だろうが、忘れていなかっただろうな」



セナ「そうか、もうこんな時間でしたか」



ソーマ「それで、そいつがお前の言ってた奴か」



レナ「お姉ちゃん、この人怖い」



ソーマ「怖くて悪かったな。先に行ってる。後から必ず来いよ」



セナ「了解です」



そう言うと、ソーマは神機を持ち、外のエリアへと出ていく。



レナ「あの人、嫌い」



セナ「そんなこと言わずに、ね?」



レナ「むぅ~、お姉ちゃんがそういうなら...」



セナ「あ、そうだ。リッカさーん!」



リッカ「ん?なに?」



セナ「これからソーマさんと訓練なので、私達の神機を優先してもらって良いですか?」



リッカ「あ、そうなの?分かった。君たちの分を、先にしてあげる」



セナ「ありがとうございます」



リッカは機械を、二人の神機の所まで移動させ、整備を優先した。



リッカ「あと少しで終わるから、もうちょっと待って」



リッカ「ここをこうして...よし、出来たよ」



セナ「ありがとうございます」ガシッ



レナ「ありがとー!」ガシッ



二人は神機を手に取る。セナは紅の神機を、レナは蒼の神機を。



セナ「出ます!」



レナ「出るよー!」



ゲートから二人が飛び出す。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ...」



前方から男性が走ってくる。



?「お、君達が例の新人クンかい?噂は聞いているよ」



エリック「僕はエリック

『エリック・デア=フォーゲルヴァイデ』」



エリック「君達もせいぜい僕を見習って、人類の為華麗に戦ってくれたまえよ」



セナ「(何こいつ。かなりうざい)」



レナ「(こいつ...うざい...)」



ソーマ「!!エリック!上だ!」



セナ「!?レナ!あぶない!」



レナ「キャ!?」



エリック「うあっ!?うわあああああああ!?」



エリックは上から来たオウガテイルに喰われてしまう。



ソーマ「ボーッとするな!」ザシュッ!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ソーマ「...ようこそ。クソッタレな職場へ...」



ソーマ「俺の名は『ソーマ』お前は知ってると思うが、そっちの奴は知らないだろうからな。かといって...別に覚えなくてもいい」



ソーマ「言っとくが、ここではこんなことが日常茶飯事だ」



ソーマは二人に神機を向ける。



ソーマ「お前達はどんな『覚悟』持ってここへ来た?」



セナ「私達は...」



ソーマ「なんてな...時間だ。いくぞルーキー」



ソーマ「とにかく死にたくなければ、俺にはなるべく関わらないことだ...」スタスタスタ



それを言い残すと、ソーマは先に進んで行ってしまう。




レナ「?何を伝えたいんだろ...?」



セナ「分からない。でも今は、任務を終わらせましょ、ね?」タッタッタッ



レナ「はーい」タッタッタッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ソーマ「お前についての戦いはリンドウから聞いた。だか、こいつのことは全く知らん。だから、こいつに主に戦ってもらう。



セナ「で、ですが...」



レナ「大丈夫だよ、お姉ちゃん。レナは大丈夫だから」



セナ「...分かった。でも、危なくなったら参戦するわね」



レナ「はいはーい」タッタッタッ



レナはオウガテイルに向かって、真っ正面から突っ込んでいく。



オウガテイルも気付き、威嚇を始める。



レナ「威嚇なんかしてると死んじゃうよー?」ザシュッ!! ザシュッ!!



懐にへと潜り込むと、体のいたるところを斬りつける。あまりの速さに、オウガテイルがついて行けていない。



セナ「レナって...あんなに...」



レナ「よいしょっ、と!」スパッ



最後に首を斬り落とす。



レナ「終わったよ~」フリフリ



ソーマ「コアを摘出しとけ。また復活するぞ」



レナ「えっと...こうだったっけ?」ガチャッ!!



初めてのセナと同じ、少し困りながらコアを摘出した。



ソーマ「よくやった。おい、お前も一緒に戦ってこい」



セナ「私もですか?」



ソーマ「さっさとしないとアラガミがあいつを囲い込むぞ。



セナ「え?」



レナの周りには、15体のオウガテイルがおり、全てレナを狙っている。



セナ「レナ!!」タッタッタッ!!



走り出す。手遅れになる前に走り出す。あ母さんの時を繰り返さないようにするために。



セナ「どけぇぇぇぇ!!!」ザシュッ!!



アラガミを真っ二つに斬り裂く。楽しい、やっぱり楽しい。今度は、願望よりも快楽を、気持ちよりも楽しさを。



セナ「レナ。全部、ぶった斬るわよ」



レナ「はーい♪」



神機を構え直す。より斬りやすいように、より仕止めやすいように。



セナ「はぁぁぁ!!」ザシュッ!! スパッ!!



レナ「おりゃぁぁぁ」ザシュッ!! スパッ!!



オウガテイルの首を二人が、斬り落としていく。



男「おい、あれ見てみろよ」



遠くから、違うグループが様子をうかがう。



女「何あれ、紅と...蒼...?」



男B「まるで、競いあってるみたいだな」



男「何をだ?もしかしてアラガミをどちらが多く倒せるかってか?」



女「初めてみる顔だし、新人かな?」



男「新人がアラガミの狩猟数を競うなんて初めてなんだが...」



女「そうこうしてる内に、終わってしまったようね...」



二人の周りには、アラガミの死体がゴロゴロと転がっている。



セナ「ふぅ...これで、よし」



レナ「お姉ちゃん。摘出手伝ってぇ~」



セナ「めんどうくさいなぁ...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


狩ったアラガミから、全てコアを摘出し、目標数を越えていた。



セナ「のこり7個。よし、足りる」



レナ「帰ろう帰ろう!」



ソーマ「ご苦労だったな。ちゃんと見させてもらった。お前達の情報は、リンドウから局長に行くことになってる」



レナ「へぇ~」



セナ「ほら、戻るわよ」



レナ「はーい♪」



三人は、アナグラへと戻る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「レナ。今日はお疲れ」



レナ「ううん。全然疲れて無いよ~」



セナ「そう。なら良いけど」



レナ「それよりも、アラガミをまたお姉ちゃんと一緒に狩りたいよ~♪」



セナ「あんまりそんなこと言っちゃダメよ。変な目で見られるからね」



レナ「え~」



セナ「え~、じゃないの。分かったわね?」



レナ「はーい...」



セナ「よろしい」



ウィーン!ウィーン!



突如、大きなサイレン音が響く。



『外部居住区に、多数のアラガミが侵入!防衛班だけでは対応仕切れず、ただちに出撃できる者は、外部居住区へと向かえ!』



セナ「レナ、どうやらまだ斬れそうよ」



レナ「やった~♪」



二人は再び神機を手に取る。



セナ「レナ。準備はいい?」



レナ「うん♪」



セナ「出るわよ!」タッタッタッ!!



レナ「はーい!」タッタッタッ!!



帰ってきてから、5分も経たずにまた外へと向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


辺りには戦闘をしているゴッドイーターとアラガミがたくさん居た。



セナ「うわぁ...大変なことになってるわね...」



セナ「とりあえず、あの辺りのアラガミを...あれ?」キョロキョロ



セナが周りを見回すが、レナの姿が見当たらない。



レナ「おはは~♪」タッタッタッ



レナはセナが指を指している方向とは、逆の方向へ走っている。



セナ「な!?あんなところに...全く!」タッタッタッ



そのあとをセナが、全速力で追いかける。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


防衛班員「ひいっ!?来るなぁ!」



神機をアラガミに向かって振り回す。しかし、アラガミを弾き、神機を手から放してしまう。



防衛班員「だ、誰か...助け...」



アラガミの口が近付いてくる。すると



レナ「大丈夫ですか~?」ザシュッ!!



レナがアラガミの顔を真っ二つにする。



防衛班員「き、君は...?」



レナ「ただの新人ですよ~」



防衛班員「う、後ろだ!」



レナ「あら~?」



もう1体のアラガミが、レナのすぐそばまで近づいている。



セナ「はぁぁぁ!!」ドスッ!



セナがレナの近くに居たアラガミに神機を突き刺す。



セナ「とどめ!!」スパッ!!



最後に首を斬り落とす。



セナ「全く...勝手にどっかに行かないでよ」



レナ「ごめんなさ~い」



セナ「謝る気無しね...」



レナ「ほら、お姉ちゃん。周りのアラガミも殺っちゃおうよ」



セナ「はぁ...良いわよ」



レナ「わーい♪」



セナ「じゃあ、この人は誰が守るのかしら?」



レナ「うーん...知らなーい」



セナ「まぁいいわ。さっさと片付けるわよ。背中は任せたわ」ダッ!



レナ「お姉ちゃんもね~」ダッ!



アラガミの中に突っ込む。オウガテイルにヴァジュラ、おまけにはコンゴウまで居た。数分後、違う方向から、別の防衛班員が助けにくる。



防衛班員「おい!大丈夫か!」



防衛班員「ああ...あの二人のお陰でな...」



防衛班員「二人?」



見た方向には、既に10体のアラガミの死体があった。



防衛班員「あの女の子達がやったのか...?」



防衛班員「ああ...ここではっきりと見てたんだ...」



セナ「せいっ!」ザシュッ!!



斬る。とにかく斬る。頭にはそれしか出てこない。空腹を紛らわす為に、ひたすら獲物を食べる獣のように斬り続ける。



レナ「あははは♪」ザシュッ!! ドスッ!



次第に笑みがこぼれ始める。あまりの楽しさに、あまりの愉快さに。



防衛班員「あの子達...笑ってるぞ...」



防衛班員「アラガミを狩るのが楽しいのか...?」



セナ「まだ居るわね...楽しそう...♪」タッタッタッ



レナ「楽しいよ~♪」タッタッタッ



なおも戦闘を続ける。防衛班員が戦闘に入ろうとすると、二人が恐ろしい睨みで近づけさせない。



防衛班員「参加しようとしても、睨まれて身動きが取れなくなる...」



防衛班員「まるで...死神だな...」



セナ「ほらほらほらっ!」ザシュッ!!



セナの顔には、押さえきれずにドス黒い笑顔が浮かんでいた。レナも同様である。



アラガミの数がどんどん減っていく。そして、最後の1匹はセナとレナ、同時にとどめをさす。



セナ・レナ「死になさい♪」ザシュッ!!



横に2重に顔を裂かれ、鳴き声をあげることをなく死んだ。



セナ「さて、終わったわね」



レナ「楽しかった~♪」



神機には、アラガミの大量の血が付き、滴っている。



1隊が、遅れてやって来る。



リンドウ「こちら第1部隊。エリアに到着...したんだが、どうやらここは終わってるみたいだな」



サクヤ「この数、あの子達がやったの?」



ソーマ「ここはもう死体しかない。後は、あそこに居る2人だけだ」



リンドウ「ったく、なんて強さだ。これじゃ、俺達の立つ所がねぇじゃねぇか」



リンドウがそう言っていると、セナとレナは更に奥へと進む。



リンドウ「あ、おい!待てお前ら!」



リンドウの制止では、2人は止まらない。



リンドウ「ったく。どこまでいくつもりだ?あいつら」



サクヤ「とにかく追いましょう」



ソーマ「ああ」



リンドウ達3人も、2人も追いかけて奥へと進む。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「はぁ...はぁ...」



今までに、何十体ものアラガミを二人だけで狩ったので、疲労がかなりたまっていた。



レナ「もうしんどい~...」



セナ「もう帰るわよ...休みましょう...」



レナ「は~い...」グデェ



リンドウ「おーい!お前ら!」



後を追ってきたリンドウ達が、やっとセナ達に追い付いた。



リンドウ「全く...無茶しやがって」



サクヤ「ねぇ、今まで転がってたアラガミの死体も、貴女達がやったの?」



セナ「え?ええ...まあ」



ソーマ「早死にするつもりか?」



レナ「ううん、楽しかったよ~...」グデェ



ソーマ「は?」



レナ「だから、楽しかったんだって~...」



ソーマ「意味がわからん...」



セナ「とりあえず、戻っても良いですか?とても疲れました...」



リンドウ「ああ、後は俺たちに任せとけ」



リンドウ「行くぞ二人とも」



サクヤ「了解」



ソーマ「分かった」



リンドウ達は、先に進んでいく。



セナ「じゃあ、一旦戻りましょうか」



レナ「は~い」



二人はアナグラへと戻っていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


受付嬢「あ、お二人とも。支部長が呼んでましたよ」



セナ「?支部長が?」



受付嬢「はい。戻ってきたらすぐに支部長室にへと来るようにと」



レナ「疲れたのに~...」



セナ「わかりました。え~と...」



ヒバリ「私の名前はヒバリです。よろしくお願いしますね」



セナ「じゃあヒバリさん。また」



ヒバリ「はい」



セナとレナは、支部長室にへと向かう。疲れた体を動かして。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「セナとレナ。ただいま出頭して参りました」



ヨハネス「ああ、入ってくれ」



レナ「失礼しま~す」ガチャッ



ヨハネス「よく来てくれた。リンドウ達から聞いているよ。常人よりも圧倒的に戦闘力が高いようだね」



ヨハネス「そこでだ、君達にはこれから特別部隊として、この極東支部で働いてほしい」



セナ「特別部隊?」



ヨハネス「ああ、基本業務としては新人の育成。防衛班への手助け。アラガミの討伐。この3つだ。例外があるとは思うが、今は3つだけだ」



ヨハネス「それに君達には新しい服を配給する。特別部隊としての服装だ」



セナ「そうですか」



ヨハネス「とはいえ、今新人は第一第二第三部隊に教育もらっているから、君達の出番は無いよ」



セナ「分かりました。もう、退室してもよろしいですか?」



ヨハネス「あ、1つ忘れる所だった。君達専用の部屋を用意した。服は新しい部屋に置いてある。これからはそっちで生活してほしい」



セナ「新しい部屋ですか?今の部屋はどうするんです?」



ヨハネス「新人が新しく住むことになる」



セナ「了解。では」



ヨハネス「これからも頑張ってくれ」



二人は部屋を出る。



セナ「新しい部屋...荷物まとめないと」



レナ「ええ~...」



部屋に戻る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


部屋に戻ってから、荷物をまとめ始める。



セナ「これは要る...これは要らない...」



レナ「これで、良いや~」バタン



セナ「もう終わったの?もうちょっとで終わるから待ってね」



レナ「は~い」



セナ「これは...」



人形を手に取る。子供の頃に貰った、お母さんの形見だ。



セナ「カバンに入れとこ。無くさないように...」



レナ「お姉ちゃん、終わった~?」



セナ「ええ、終わったわよ」



レナ「じゃあ、新しい部屋に行こ~!」



前の私達の部屋を出て、新しい私達の部屋に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「へぇ~、ここが新しい部屋か~」



新しい部屋は、前の部屋よりも少し大きく、広々としている。



レナ「大きい~」



セナ「前の部屋も大きかったけど、こっちの方が大きいわね...」



レナ「これが新しい服かな?」ガサゴソ



机には、アタッシュケースがおいてあり、中を見ると2人分の服が置いてある。



セナ「何これ。コート?」



中には、コートみたいなものが入っており、サイズがピッタリだった。



レナ「蒼だ~」



セナ「私のは紅...あれ?神機と同じ色ね...」



レナ「何で知ってるのかな~?」



セナ「もしかしてこの服...リッカさんが作ったのかな?」



レナ「ああ~」



『特別部隊の方。今すぐにロビーの所まで来て下さい』



部屋に付いてるスピーカーから、2人ほは呼び出しをくう。



セナ「ロビーに?なにかしら...」



レナ「さっさと行って、戻ってこよ~よ~」



セナ「そうね」



2人はロビーへと向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ツバキ「来たな」



セナ「特別部隊、集まりました」



コウタ「特別部隊?どういうこと?」



リンドウ「いつの間にか、かなり出世したもんだなぁ」



サクヤ「ホント、まだ先週来たばっかりなのに...」



セナ「リンドウさん達まで?一体、何ですか?」



ツバキ「ああ、お前達にも集まってもらったのは、新型が新しく入ってきたからだ」



セナ「新しい新型?」



ツバキの後ろから、1人女の子が出てくる。



アリサ「はじめまして。

『アリサ・イリーニチナ・アミエーラ』

と申します」



アリサ「本日一二○○付けで、ロシア支部から、こちらの支部に配属となりました。よろしいお願いします」



コウタ「女の子ならいつでも歓迎だよ!」



アリサ「よくそんな浮わついた考えで、ここまで生きながらへて来ましたね...」



コウタ「へ...?」



ツバキ「彼女は、実戦経験こそは少ないものの

、演習では抜群の成績を残している...追い抜かれぬよう精進することだな」



コウタ「り、了解です...」



ツバキ「アリサは以後、リンドウについて行動するように、良いな」



アリサ「了解しました」



ツバキ「リンドウ、資料等の引き継ぎするので、私と来るように。その他の者は持ち場に戻れ、以上だ」



アリサ「1つ質問です。なんで、そこの2人は衣装が回りとは違って特殊なんですか?」



ツバキ「この2人は特別部隊という、違う部隊に入っているからだ。それでは解散!」スタスタ



ツバキはリンドウと共に、別の区画な向かう。



アリサ「特別部隊って何ですか?」



サクヤ「さっき支部長が、作った部隊よ。今はこの2人だけだけどね」



アリサ「そうですか...」



受付の方から、声が響いてくる。



ヒバリ「お二人とも。新たな任務が届いてますよ~」



セナ「分かりました!では、また」スタスタ



レナ「ばいば~い」



2人は受付に向かい、その場を後にする。



アリサ「片方は、本当にゴッドイーターですか?信じられないんですが...」



コウタ「それを本人の前で言ったらダメだよ。すっごい痛い目に会うから」



アリサ「まるで経験したかのように言いますね...」



コウタ「まぁ、実際に経験したからね...」



アリサ「でも、未だに信じられません。あの人達についていきます」タッタッタッ



サクヤ「あ、ちょっと!?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ヒバリ「今回は...コンゴウとヴァジュラ、2体ずつの討伐ですね。初任務頑張ってください」



セナ「頑張りますね。では、行ってきますね」



レナ「行ってきまーす」



アリサ「待って下さい!」



アリサが2人を制止する。



セナ「ん?何かしら?」



アリサ「私も連れていって下さい!」



セナ「え?」



あまりに突然の言葉で、少し膠着する。



セナ「...連れていって?」



アリサ「はい」



レナ「大丈夫なの~?」



アリサ「大丈夫です」



セナ「許可は?」



アリサ「後でとります」



セナ「戦闘には?」



アリサ「参加しません。見るだけです」



セナ「なら、良いかな...?」



レナ「言いと思うよ~」



セナ「まぁ、良いか。じゃ、ちゃんとついてきてね」



アリサ「了解です」



アリサを含めた3人は、神機保管庫へと向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「リッカさん。メンテナンス終わってますか?」



リッカ「大丈夫。いつでも行けるよ。あれ?新しい子まで行くの?」



アリサ「はい。お二人の観察です」



リッカ「そうなの?」



セナ「そうらしいです...」



リッカ「まあ、ちゃんとメンテナンスは終わってるから、大丈夫だよ」



アリサ「ありがとうございます」



セナ「じゃ、出ます!」タッタッタッ



レナ「出るよ~」タッタッタッ



3人は外へと出ていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サクヤ「はぁ...リンドウに言わないと...」ヤレヤレ



コウタ「特別部隊...?良くわかんねえ...」



ソーマ「まだ説明されていない。いずれ分かるだろ」



コウタ「そうなんだけど...」



サクヤ「まぁ、あの子達なら大丈夫でしょ」



リンドウ「話なら聞いたぞ」



サクヤ「リンドウ、書類はもう終わったの?」



リンドウ「ちゃちゃっと片付けてきたさ。それよりもアリサがあいつらと行ったのか」



サクヤ「ええ...」



リンドウ「はぁ...やれやれ。後で叱っておくよ」



コウタ「なぁ、特別部隊って何なんだ?服も変わってたし...」



リンドウ「さぁな、まだ分からん。ただ、俺達よりも忙しいだろうな」



コウタ「うへぇ...」



リンドウ「アリサはあいつらに任せても大丈夫だろ。俺達は、自室で待機だ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「さて、目標は...あれか」



セナの見る方向には、コンゴウが2体居た。



レナ「簡単だねぇ~」



アリサ「何言ってるんですか?そんなに簡単な相手じゃないですよ?」



レナ「大丈夫~すぐに終わるから~」



セナ「ええ、さっさと終わらせるわ。行くわよ」タッタッタッ



レナ「りょうかーい」タッタッタッ



真っ正面から突っ込む。その行動にアリサは困惑していた。



アリサ「(何故、真っ正面から...?もう少し、戦闘を楽にする方法があると言うのに...)」



コンゴウが2人に気付き、向こうも突っ込んでくる。



セナ「もらった...♪」スパッ!!



レナ「あはは~♪」スパッ!!



すれ違い、両者がまた離れていくと、コンゴウ2体が真っ二つに裂けた。



セナ「よし、後は...」



レナ「ヴァジュラだけだよ~」



奥から、1体のヴァジュラが出てくる。



セナ「噂をすれば、なんとやら...」



レナ「楽しそう~♪」



ヴァジュラが電気を放電しようとする。



セナ「おっと、ちょっと離れるよ」サッ



レナ「はーい」サッ



ヴァジュラが放電をし終わると、すぐに2人は間合いを詰める。



セナ「せいっ!」ザシュッ!!



レナ「やぁ~」ザシュッ!!



2人が交差させるように、ヴァジュラを斬りつける。あまりのダメージにヴァジュラは怯む。



セナ「今よ!」



レナ「分かってるよ~」



その隙を見逃さず、一気にとどめをさす。



セナ「ふぅ...後1体ね...」



レナ「どこ~?」



辺りを見回すが、この辺りには居ないことがわかる。



セナ「居ないか...アリサ~移動するわよ~」



アリサ「え......え?」



あまりの速さの討伐に、アリサは驚きを隠せない。



レナ「早く行くよ~」



アリサ「あ...はい!」



アリサ「(あんな簡単に...?いとも容易く...?どうなってるの...?)」



レナ「?何を考えてるの~?」



セナ「さっさと移動するわ。行くわよ」



アリサ「あ...はい...」



アリサ「(考えても分からない...何で...?)」



セナ「はぁ...さっさともう1体出てこないかしら...」



レナ「ん~~」



レナ「あ、居た」



セナ「え?」



2人の前の方で、捕食をしている。



セナ「呑気に捕食してるわね...」



レナ「お仕置きだね♪」



セナ「良いわ。さっさと終わらせる。私達に後ろを見せたことを後悔させてあげる」



背後から、走りで一気に近付く。ヴァジュラも気付くがもう遅い。



セナ「遅い遅い」ザシュッ!!



レナ「さよなら~♪」スパッ!!



セナが足を斬り、レナが頭を真っ二つに裂け、とどめをさす。



セナ「弱いわね...」



レナ「終わった~」



セナ「帰るわよ~」



レナ「はーい」



セナ「アリサー!帰るわよー!」



アリサはセナに呼びかけられ、ハッとしたような表情で、アナグラヘト戻っていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ...今回もすぐに終わったわね」



レナ「つまんない~」



アリサ「ええ~~?」



セナ「どうしたの?アリサ?」



アリサ「いや、何でも...」



レナ「誰か居るよ~?」



レナの指差す方には、リンドウが立っていた。



リンドウ「アリサ、どこに行ってたんだ?」



アリサ「り、リーダー...」



リンドウ「サクヤ達から聞いたぞ。何しに行ったんだ?」



アリサ「こ、この人たちの観察に...」



リンドウ「何か、得られたか?」



アリサ「いえ...私にはまだ、遠く及ばないことが分かっただけです...」



リンドウ「そうか...とにかく自室に戻れ。分かったな?」



アリサ「はい...」スタスタ



アリサは自室に戻っていく。



リンドウ「すまなかったな、お前達。俺んところのメンバーが世話になった」



セナ「いえ、別に邪魔でもなかったですし...」



レナ「あの人ずっと陰から見てた~」



リンドウ「まぁ、観察をしに行ってたらしいからな」



セナ「何の為にですか?」



リンドウ「さあ?お前の隣の奴がゴッドイーターだとは、信じられなかったんだろうな」



レナ「むぅ~、失礼ですね」



リンドウ「まぁ、お前達の頑張りは認められているから、特別部隊なんてものが作られたんだろうな」



リンドウ「まぁ、教え通り死ぬんじゃないぞ」



セナ「ええ、当たり前です」



リンドウ「ははっ、ならいい」



リンドウ「それじゃあな」



リンドウは手を振り、保管庫から出ていった。



セナ「さて、私達も戻ろうか」



レナ「うん♪」



2人も自分たちの部屋に戻ろうとする。そこにリッカが現れた。



リッカ「ねぇ、2人とも。ちょっとここに来てくれるかな?」



セナ「?何ですか?」



リッカの指定された所まで行く。



レナ「何~?」



リッカ「実わね、君たちの武器を強化してあげようかなって思ってさ」



セナ「強化?どんな風にですか?」



リッカ「アラガミの素材を使って、神機の強化をしたりだね」



レナ「へぇ~」



リッカ「君達の持ってる素材だと...うん、強化出来るね。試しにやってみる?」



セナ「是非、お願いします」



リッカ「了解、じゃあ、そこに神機をかけて」



セナ「この機械の中にですか?」



リッカ「うん。そっちの君もだよ」



レナ「はーい」カチャッ



神機を機械の中に立て掛ける。少ししてから扉が閉まり、中からは音が響いてくる。



リッカ「強化には時間が結構かかるから、部屋で待ってて。終わったら教えるからさ」



セナ「分かりました」



レナ「部屋で寝る~」



2人は部屋に戻る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ...座ると疲れが一気に出るわ...」



レナ「眠た~い...」



セナ「なら、 ベッドで寝たら?」



レナ「そうする~...」



レナはベッドなダイブする。



レナ「おやすみ~...」スゥ



レナの意識が闇に落ちる。



セナ「はぁ...もうこんな時間か...」



時計を見ると、一七○○だった。そろそろ夕食の時間である。



セナ「夕食の時間まで寝てようかな...」



セナはイスに座ってね始める。



セナ「............」スゥスゥ



そして、セナの意識も闇に落ちる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ヨハネス「まさか、ここまで強力な人材が出てくるとはな。これで私の計画も順調に進むだろう。そうは思わないか?」



ヨハネス「リンドウ」



リンドウ「あんまり、無茶はさせないでやって下さいよ。いくら強いと言えども、所詮は人間です。疲労が溜まれば、マトモに戦えなくなります」



ヨハネス「分かっているよ。流石の私でも、優秀な人材を無下にしたりはしないさ」



ヨハネス「その為に、彼女達専用の部隊を作ったのだからな」



リンドウ「やれやれ、相変わらず悪い方だ」



ヨハネス「これからも彼女達の活躍を期待しようではないか」



ヨハネス「かといって、君の特務が消える訳ではないがな」



リンドウ「はいはい。ではこの辺で」



リンドウは支部長室から退室する。部屋には静寂が訪れる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「............」



セナ「......んあ......?」



セナ「今何時...?」ゴソゴソ



セナ「時計は......あったあった...」



時計を見ると、時刻は○七○○だった。



セナ「そろそろ...朝御飯...ふぁ~」ノビー



セナ「というか、昨日からずっと寝てたんだね...」



セナ「レナを起こさないと...」ウツラウツラ



セナ「レナ~、朝よ~、起きなさーい」



レナ「あと10分...」ムニャムニャ



セナ「朝御飯よ~」ユッサユッサ



レナ「ふえっ...?朝御飯...?」



セナ「そう、これから食堂に行くわよ」



レナ「分かった~...顔洗ってくる~...」ウツラウツラ



レナは顔を洗いに、台所で水を出し始めた。



セナ「私も髪を整えないと...」



箱から自前の櫛を出し、髪を整え始める。



セナ「うーん...やっぱり朝は櫛が通らないわね...」グッ



レナ「顔を洗ってきたよ~」



セナ「ちょっと待って。中々櫛が...」



レナ「お姉ちゃん。櫛貸して~」



セナ「え?良いけど...」



櫛をレナに手渡す。



レナ「どお?お姉ちゃん」スー



セナが髪をとく時とは違って、レナが髪をとくと、びっくりするほどキレイに通った。



セナ「髪とくの上手いわね...レナ」



レナ「それほどでも~♪」



レナ「ほら、とき終わったよ。お姉ちゃん♪」



セナ「ありがと、じゃ食堂行こっか」



レナ「うん♪」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


食堂はまだ開店したてで、まだ人が少なく、二人を合わせても4人しか居ない。



セナ「まだ、少ないわね」



レナ「今日は何食べるの?」



セナ「そうね...お粥にしましょうか」



レナ「お粥って何~?」



セナ「ご飯を、水で柔らかくしたものよ。食べてみる?」



レナ「うん♪」



セナ「じゃあ、机で待ってて」



レナ「は~い」



昨日と同じように、机で待っている。



レナ「ふぅ~...」



周りから見れば、セナとレナは凄く目立っており、自然と目に入って来る。



レナ「(...何で皆、あの2人レナのこと見てるんだろ~...何かおかしいかなぁ~)」



セナ「レナ。持ってきたわよ」コトッ



レナ「ありがと~」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ、食べたわね」



レナ「味、薄い~...」



セナ「お粥ってそういう物よ」



レナ「あ、神機ってどうなったの~?」



セナ「...忘れてた...」



レナ「リッカさん所に行こ~よ~」



セナ「そうね、行きましょうか」



2人は食堂から出て、神機保管庫に向かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「リッカさーん!」



リッカ「あ、来た来た」



レナ「終わってる~?」



リッカ「昨日の内に、終わってるよ。せっかく呼んでたのに...」



セナ「ごめんなさい...昨日は寝ていまして...」



リッカ「まぁ、良いわよ。ほら、これが強化し終わった神機よ」



リッカは機械を動かし、神機を2人の目の前に動かしてきた。神機は前の形よりもかなり変わっていた。



セナ「これが私たちの神機?」



リッカ「ええ、切れ味と攻撃力をあげる為に刀身は長くしたの。でもそれじゃ重さが増えるから、神機の厚さをちゃっと薄くしてあるわ。もちろん、隣の子の分もね」



レナ「レナのも~?」



リッカ「欠点があるとすれば、負担をかけすぎると折れるのと、ちゃんと斬らないと刃が通らないことだね」



セナ「へえ...」ブゥン!



試しに神機を振る。



リッカ「どう?」



セナ「うん。扱いやすいですよ」



リッカ「良かった。じゃあ神機を直すから、そこに立てかけといてね」



セナ「分かりました」



レナ「次、どこ行くの~?」



セナ「そうねぇ...じゃあロビーに行きましょうか。何か任務が入ってるかもしれないし」



レナ「は~い」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


コウタ「よう!2人とも!」



セナ「コウタ、どうしたの?」



コウタ「いや、たまたま見かけたからな」



レナ「.........」(・д・)ジーッ



コウタ「な、何でそんなにこっち見るんだよ...」



セナ「多分、この前のことを根に持ってるんでしょ」



コウタ「悪かったって...」



レナ「.........」(・д・)ジーッ



リンドウ「おい、新入り!任務だ。行くぞ」



コウタ「あ、はい!じゃあな、また会おうぜ!」



セナ「ばいばい」フリフリ



一応、コウタに手を振る。



レナ「.........」(・д・)ジーッ



セナ「まだ、見つめてるの?」



レナ「ううん、もう見てないよ~」



セナ「そう、じゃ任務をあるか確認しないとね」



レナ「は~い」



2人はカウンターに向かう。



セナ「ヒバリさん」



ヒバリ「あ、セナさんとレナさん!お二人に任務が入ってますよ」



セナ「何ですか?」



レナ「何~?」



ヒバリ「えっと...オウガテイル20頭ですね...流石に数が多い思いますが...」



セナ「大丈夫ですよ。神機も強化しましたし、オウガテイルならすぐに終わります」



レナ「そうだよ~」



ヒバリ「そうですか...ですが、気は抜かないで下さいね」



セナ「了解です♪」



レナ「神機の所に行こ~」



セナ「はいはい。そんなに焦らないの」



2人はまた神機保管庫に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リッカ「ん?もう帰って来たの?」



セナ「任務でして...」



リッカ「そうなの?まぁ、神機なら何時でも大丈夫だよ」



セナ「ありがとうございます」ガシッ



リッカ「ありがとう~」ガシッ



神機を手を取る。



セナ「じゃ、出ますか」



レナ「出るよ~」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「さて、今日は旧市街区か...」



レナ「わぁ~、建物ぼろぼろ~」



セナ「まぁ、崩れはしないでしょ。ほら、さっさと20体狩るわよ」



レナ「了解で~す」



セナ「ふぅ...神機の試し切りもしとくかな...」



2人はエリアを移動する。エリアA B Cを見るが何も居ない。



セナ「あれ...居ないわね...」



レナ「どこに居るの~」



それから30分程移動をするが何1つ見当たらない。



セナ「うーん...どこに居るのかしら...さっさと狩らないと終わらないってのに...」



レナ「もう歩くだけは疲れたよ~」



セナ「っ!待って、何か居る...」



セナが何かを感じ取る。



レナ「何~?」



セナ「分からない...でも...」



レナ「ん~?話し声?」



セナ「何?人?」



レナ「さぁ~?」



セナ「良いわ。とりあえず、近づいてみましょう」



話し声のする方向へ向かう。すると、だんだんと声が近づいてくる。



セナ「この角ね...だれ!」シャキン!



コウタ「わっ!?俺だって!」



そこには、コウタの他にサクヤとソーマが居た。



セナ「3人とも...どうしてここに?」



サクヤ「任務よ。貴女達も任務なの?」



セナ「はい、オウガテイル20体狩る予定だったんですが...1匹もいなくて...」



その数に、コウタは驚いている。



コウタ「に、20体?」



セナ「ええ、20体」



ソーマ「オウガテイルなら、俺達も見ていない」



そんなことをしゃべっていると...



リンドウ「お前達、どうしてここに居るんだ?




サクヤ「リンドウ!?」



リンドウとアリサが、こちらと合流した。



サクヤ「どうして?」



リンドウ「話は後だ。この中に居る奴と仕止める。お前達は外で警戒だ。そこの2人もしてくれるな?」



セナ「了解。これより第一部隊と合同で任務にあたります」



リンドウ「よし、行くぞアリサ」



アリサ「了解」



2人は建物の中に入っていく。



レナ「えー...待機~...」



セナ「また後で、任務をするわ。それまで我慢よ」



レナ「は~い...」



コウタ「なぁ、辛くないのか?」



セナ「何が?」



コウタ「特別部隊って言うと、やっぱり忙しいんだろ?」



セナ「別に?任務をこなしてるだけで、新人も居ないしアラガミが外部居住区に侵入もしてないし、結構暇よ」



コウタ「そうなのか?」



セナ「ええ」



アリサ「いやぁぁぁぁぁ!!!」



中から、突然アリサの悲鳴が響く。



サクヤ「な、何!?」タッタッタッ



サクヤがアリサの悲鳴を聞き、建物の中に入っていく。



アリサ「あ......ああ......」



そこには、アリサが座り込んでおり、前には建物の一部が崩れている。



サクヤ「一体何をしたの!?」



アリサ「違う......違うの......」



アリサ「パパ......ママ......!」



アリサは塞ぎ混んでしまう。



ソーマ「まずいな...囲まれた...」



レナ「わぁ...一杯...♪」



セナ「とりあえず、中には入れさせちゃダメよ!レナ!」



レナ「はいは~い」



アラガミが2人に向かっていく。



コウタ「2人とも!危ない!」



2人は神機を構える。そして、



セナ「今!」スパッ!!



レナ「やぁ」スパッ!!



アラガミを真っ二つに裂く。神機を強化したお陰で、難なく真っ二つに斬り裂くことが出来た。



コウタ「すげぇ......」



セナ「まだまだ居るわね...レナ、ここはお願い。私は中を見てくるわ」タッタッタッ



レナ「任せてよ~」スパッ!!



セナは建物の中に入る。



セナ「サクヤさん!」



そこには塞ぎ混んだアリサと、崩れて塞がった道を開けようとするサクヤが居た。



サクヤ「リンドウ!大丈夫なの!?リンドウ!」



リンドウ「っつ...何とか大丈夫だ」



崩れた通路の向こうから、リンドウが返事をする。



サクヤ「いま、助けるわ!」



リンドウ「ダメだ!お前達はアナグラに戻れ!」



サクヤ「嫌よ!それじゃリンドウが!」



リンドウ「これは命令だ!」



サクヤ「......っっつ!!」



セナ「サクヤさん!早く逃げないと!」



サクヤ「嫌よ!」



リンドウ「新入り、サクヤを連れていけ。それにアリサもだ」



セナ「......了解です」ガシッ



サクヤ「放して!リンドウ!!!」



セナ「レナ!離脱するわ!援護お願い!」



レナ「は~い!」



ソーマ「俺達も行くぞ」タッタッタッ



コウタ「は、はい!」タッタッタッ



6人はエリアを離脱する。たった1人、リンドウを残して...



リンドウ「...ふぅ...行ったか...」



壊れた壁から、もう一体アラガミが出てくる。



リンドウ「...はぁ...ちょっとぐらいは休ましてくれよ...」フゥ...



リンドウ「さて...やりますか...」



たった1人、アラガミに立ち向かう。例え、勝機が無かったとしても...


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サクヤ「リンドウ...!」



セナ「サクヤさん...」



ソーマ「自分の命令を自分で破ってどうする...!」



レナ「.........」



セナ「とにかく、私達は任務の報告と、ツバキさんに伝えて来ますね...行くわよ、レナ」



レナ「はぁ~い...」



2人はこの場を立ち去る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ツバキさん、報告があります...」



ツバキ「何だ?」



セナ「先程の任務の途中、第一部隊と合流、その後共に任務にあたっている最中、突然の出来事によりリンドウさんが、建物の中に取り残したまま、帰還するしかありませんでした...」



ツバキ「そうか...分かった。捜索班をエリアに派遣する...」



セナ「申し訳ありません...」



ツバキ「いや、お前は悪くない...悪いのはわたしの愚弟だよ...」



セナ「...では、失礼します...行くわよ、レナ...」スタスタスタ



レナ「.........」スタスタスタ



部屋に戻る...何をする気分にもならない。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ......」ストン



イスに座る。いつもとは違って、体が地下深くにどんどん落ちていくかのように、体がダルい。



セナ「なにかしら...この体のダルさ...」




レナ「レナも~...まるで体が沈んでいくみたい...」



初めて、仲間を目の前で見棄てるという、出来事に精神的に参っている...



セナ「とにかく、まだ昼の3時よ...寝るには早いわ...」



レナ「眠たくは無いよ~...でも、体が動かない~...」



セナ「そうね...そういえば、アリサはどうなったのかしら...」



レナ「見てきたら~?レナはベッドで横になっとく~...」



セナ「分かったわ...じゃあ、ちょっと行ってくるわね...」スタスタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「確か、アリサの部屋は...」



その時、アリサの声が廊下まで聞こえてくる。



アリサ「放して!放してよ!」



医師「落ち着いて、今すぐ鎮静剤を持ってきて!」



看護師「は、はい!」



アリサ「私なんてもうほっといてよ!!」



なおをアリサは暴れ続ける。



看護師「鎮静剤を持ってきました!」



医師「よし、落ち着きなさい!」プスッ



アリサ「ああああああああああ...!!!」



徐々に落ち着き始める。



セナ「アリサ...」



扉を開けようとすると...



オオグルマ「今は会わない方が良いよ」



セナ「どうしてですか?」



オオグルマ「精神安定剤が切れるといつもああなるんだ。アリサはトラウマを抱え込んでるから、しょうがないんだけどね」



セナ「そうですか...」



オオグルマ「今日のところは帰ってもらっても良いかな?」



セナ「分かりました...では、また明日来ますね」スタスタスタ



オオグルマ「ああ、ありがとう」



昨日はアリサと会えずに部屋に戻ることにした。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ただいま」



レナ「どうだった~?」



セナ「精神が安定してないみたい...今日は面会謝絶だって...」



レナ「ふぅ~ん...」



セナ「はぁ...任務のこと、ヒバリさんに言ってこないと...」



レナ「いってらっしゃ~い...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ヒバリさん」



ヒバリ「あ、セナさん。前回の任務はお疲れさまでした」



セナ「申し訳ありません...目標を達成できなくて...」



ヒバリ「いえ、こちらにも不備がありまして...」



セナ「そうだったんですか?」



ヒバリ「はい...」



セナ「まぁ、過ぎたことはやめましょう。何か新しい任務は入ってないですか?」



ヒバリ「えっとですね...今日は入ってはいませんね。もう、休んで下さい」



セナ「分かりました...」



レナ「お姉ちゃ~ん」



セナ「レナ?何でここに来たの?ベッドで寝てるんじゃ無かったの?」



レナ「ちょっと神機保管室に来て」グイッグイッ!



セナ「ちょ、ちょっと!?何なの!?」



レナに引っ張られ、セナは神機保管庫に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「神機保管庫に何があるの?」



レナ「レナ達の神機、変形するんだよ!」ガチャッ!



レナの神機の柄の部分を捻ると、中から砲身がが出て、射撃型の神機に変わる。



セナ「え~?」



セナ「私の神機でもなるの?」ガチャッ!



セナの神機も、レナと同じように中から砲身が出てくる。



セナ「なっちゃったわ...」



レナ「ねぇ~、後で試し撃ちしてみよーよー」



セナ「後でね」



レナ「は~い」



セナ「さてと...明日になるまで、何しようかしら...」


~7時間後~


セナ「ふぅ...」



セナ「ご飯も食べたし...後は寝るだけかな...」



レナ「レナもうねむ~い...」



セナ「明日って言われたけど...やっぱりほっておけないわよね...」



セナ「レナ。アリサの所にもう一回行ってくるわね」



レナ「じゃ、先帰って寝てる~...」



セナ「お休みなさい」



レナ「お休み~」



レナと別れ、アリサの部屋に行く。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「アリサ~...」



部屋の中に入ると、ベッドの上で横たわり、意識のないアリサが居た。



オオグルマ「ああ、君か。ずいぶんとせっかちだね。そんなにアリサが心配かい?」



セナ「はい、大事な仲間ですから」



オオグルマ「でも、今は鎮静剤を飲ませたから、起きることはないと思うよ」



セナ「アリサ...」ピトッ



その時...



セナ「!?何これ...!」



セナの頭の中に、何かの映像が入ってくる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「もういいかい?」



「まーだだよ♪」ガサゴソガサゴソ



少女は外に置いてあった、タンスの中に隠れる。



「もういいかい?」



「もういいよ♪」



そのとき



「アラガミだ!アラガミが来たぞ!!」



男の声が、広場に居る人々に呼びかける。



「アリサー!でてきなさーい!」



「アリサー!どこに居るのー!!」



後ろからアラガミが近づく。




「ギャァァァアアアア!!?」



「きゃあああああああ!!?」



2人の男女がアラガミによって捕食される。



「いやぁ...!食べないで...!食べないで...!!」



少女の声に気付き、アラガミがタンスへと近付いてくる。



「いやぁ...!来ないで...!来ないで...!!」



「いやぁぁぁぁぁぁああああ!!!」



映像がここで途切れる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「今のは...」



アリサ「ん......」パチッ



セナ「アリサ!」



アリサ「貴女は......」



オオグルマ「まさか...!意識を戻すはずが...!し、失礼する!」



男は急ぎ足で、部屋を出ていく。



セナ「アリサ...」



アリサ「セナさん...貴女の記憶見ちゃいました...貴女も...私と同じだったんですね...」



セナ「私もアリサの記憶見たよ...今まで大変だったね...もう、1人じゃ無いんだよ」



アリサ「うっ...ぐすっ...」ポロポロ



セナ「ほら、思いっきり泣いたらスッキリするよ」ダキッ



アリサ「うわぁぁぁぁぁん!!」



アリサの泣き声が、2人しか居ない部屋のなかに大きな音で響く。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


アリサ「ありがとうございます...お陰で、思いっきり泣きました...」



セナ「うん」



部屋の扉が開く。サクヤが部屋に入ってきた。



アリサ「あ...サクヤさん...」



サクヤ「良いわよ、楽にしてて」



アリサ「ごめんなさい...私...」



サクヤ「良いわよ...今は、捜索班の人達が探してくれてるの。必ず見つかるわ」



アリサ「はい...」



セナ「じゃあ、私はそろそろ10時なので部屋に戻りますね」



アリサ「ありがとう...ございました...」



セナ「うん。じゃあね」



アリサ「あっ!待って下さい!」



部屋から出ようとしたセナをアリサが止める。



セナ「?何?」



アリサ「あ...いえ...明日も...来てくれますか...?




セナ「うん♪」



アリサ「ありがとう...♪」



セナ「じゃあ」



部屋から出る。寝ているだろうレナが居る部屋へと戻る。


~~翌日~~


セナ「朝からツバキさんに呼び出されたわ、一体何事かしら...」



レナ「まだ眠い~...」



セナ「ほら!ちゃんとする!」



ツバキ「来たかお前達」



セナ「はい。ツバキさん、一体何用ですか?」



ツバキ「実はな、今日また新しく6人がゴッドイーターとして、この極東支部にへと入ってきたんだ」



ツバキ「お前達、自己紹介をしろ」



「「「「「「はい!」」」」」」


ロミーナ「林 ロミーナって言います!」



セリナ「霜野 セリナです」



ロイ「観音 ロイです。よろしくお願いいたします」



ケイ「高田 ケイです!」



ユウタ「榎本 ユウタです」



タクマ「剣野 タクマです!」



ツバキ「この6人が新入りだ。1人で3人を見てやれ。良いな?」



セナ「了解です」



ロミーナ「はい!質問です!」



ツバキ「ん?何だ?」



ロミーナ「左の方はともかく、右の人は本当にゴッドイーターですか?」



レナ「」(-_-#)



セナ「落ち着いて...」



ツバキ「ああ、そうだ。2人も新入りに対してちゃんと教えてやれよ!」



セナ「はい!」



ツバキ「では、解散!」スタスタスタ



ツバキはそう言い放つと、通路を通って別の区域へと向かった。



ロミーナ「先輩!何を教えてくれるんですか?」



タクマ「俺も気になる!」



セナ「そうね...じゃあ、神機の取り扱い方でも、教えましょうか」



「「「「「「はーい!!!」」」」」」



レナ「レナも~...?」



セナ「そうよ、でもどう別れようかしら...」



レナ「じゃあ、レナはこの子達をもらっていくね~」



レナが選んだのは、ロミーナ タクマ ケイだった。



セナ「じゃあ、私はこの子達ね」



セナの班は、ユウタ ロイ セリナである。



レナ「こっちも神機の扱い方教えて来るね~、ほら、行くよ~」



レナと新入り3人は、神機保管庫に向かう。



セナ「ロミーナちゃん...大変なことになるんだろうなぁ...」



ユウタ「先輩!僕たちも行きましょうよ!」



セナ「そうね...行きましょうか。じゃあ、神機保管庫で、自分の神機を取ったら、正面ゲートに集合、OK?」



「「「はい!」」」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リッカ「あ、さっきレナさんも来てたわよ。後ろの4人は新人さんね?」



セナ「はい」



リッカ「神機のメンテナンスならもう終わってるよ」



セナ「ありがとうございます」



リッカ「何か不具合があったら一旦戻ってきてね?新人さん達もだよ」



ロイ「了解...」



セナ「じゃあ、行くよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ふぅ...じゃあ実際に戦いながら、教えて行こうか」



「「「よろしくお願いします!」」」



セナ「1つは、ちゃんと状況把握すること」



セナ「いつアラガミが出てくるか分からないからね」



セナ「2つ目は、神機をアラガミに対して、ちゃんと斬りつけること」



ロイ「どういうことですか?」



セナ「えっとね...アラガミの部位は所々硬い所があるんだ。そこに神機を当てると弾かれてしまうの。だから、その部位を見極めてから攻撃すること。下手な攻撃は自分の隙を見せることになるからね」



セリナ「そうなんですか...てっきり、斬りつけとけば良いんだと思ってました...」



セナ「最初はそう思うよね。だけど、それで死んでしまうこともあるから」



ユウタ「うわぁ......」



セナ「えっと...全員近距離戦の神機だね」



セナ「良かった...説明してる最中に聞くの忘れてたの思い出したわ...」



ロイ「先輩、次は何ですか?」



セナ「そうだね...じゃあ...」



セナが付けている無線に、突如通信が入ってきた。



セナ「ん?無線?ちょっと待ってて」



ヒバリ『セナさん!聞こえますか!?』



セナ「はい、聞こえてますよ。一体、何ですか?」



ヒバリ『外部居住区にアラガミが侵入しました!第一部隊も第二部隊も出払っています!今、最も近いのがセナさんなんです!急ぎ向かってください!』



セナ「で、でも新入りが...」



ヒバリ『レナさんにも、連絡をしますのでお願いします!』



セナ「了解です...」プチッ



ロイ「どうしたんですか?」



セナ「早速だけど、実戦をすることになったわ」



ユウタ「どういうことですか?」



セナ「外部居住区にアラガミが侵入してるの。今から急いで行くよ!」タッタッタッ



「「「了解!」」」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


住民「ギャァァァアアアア!!?」



無数のアラガミが侵入しており、住民の悲鳴が何重にも重なって聞こえてくる。



女性「きゃあああああああ!!?」



セナ「住民の皆さんは急いで非難して下さい!」



セナ「新入り達は、住民の非難誘導を!」タッタッタッ!!



セナは神機を持ってアラガミに突っ込む。



セリナ「皆さん!こっちへ非難を!」



ロイ「セリナ!アラガミだ!」



セリナ「え...」



セリナに向かって、コンゴウが走ってくる。



セリナ「そうだ、部位を見極めて...!」カチャッ



徐々に距離が縮まる。



セリナ「はぁ...!はぁ...!」



緊張で息が荒くなる。



セリナ「今...!やぁ!!」ザシュッ!



セリナはコンゴウの顔から腹にかけて斬り裂く。



セリナ「やった!!」



ユウタ「早く住民を非難させないと!!」



やっと、住民の非難は半分が終わっておらず、非難が滞っている。



セナ「先に非難を優先しないとダメかな...!」タッタッタッ!!



セナ「私がアラガミを食い止める!非難を早く済ませて!」



「「「了解!」」」



ヒバリ『セナさん!そちらに1時間後、レナさん達がつくそうです!それまでこらえて下さい!』



セナ「1時間!?一体どこまでいってんのよ!?」



セナ「皆!1時間耐えれば味方が来るわ!それまでこらえて!」スパッ!



ユウタ「1時間!?」



セリナ「いくら何でも無茶ですって!」



セナ「!危ない!!」タッタッタッ!!



ロイの近くに、オウガテイルが近付いてくる。



ロイ「しまっ...!」



セナ「キャアアア!?」



ロイの代わりに、セナが吹き飛ばされる。5メートルほど吹き飛ばされ、壁に打ち付けられる。



ロイ「先輩!」タッタッタッ!!



セナ「いった...!非難は...?」



ロイ「先程終わりました!」



セナ「だったら...逃げて...!」ヨロッ



ロイ「そんな!それでは先輩が!!」



セナ「レナが居たら...ここに来てくれるように言ってくれるかな...」



ロイ「先輩!」



セナ「何が何でも君達を殺すわけにはいかないの!これは命令よ!!」



ロイ「!!」



セナ「応援が来るまでは、何とか耐えて見せるから、ね?」



ロイ「必ず!生きてくださいね!」タッタッタッ



ロイが2人を連れて、外へと逃げていく。



セナ「さて...どんな数が来るかな...?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「はぁ...!はぁ...!急がないと...!」タッタッタッ



全速力で外部居住区に向かう。



ロミーナ「ちょっと~!待って下さいよ~!」タッタッタッ



連れを無視し、ひたすら向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ったく...本当に多いわね...」スパッ!



群れの中には、ヴァジュラやコンゴウ、オウガテイルなどがたくさんいる。



セナ「さぁっ!かかって来なさい!私はここよ!」スパッ!



倒せども倒せども出てくる。ジャンプしてきたコンゴウが、セナの前に出て拳を振りかぶる。



セナ「まずいっ!防御が...!」



拳をモロにお腹に喰らい吹き飛ばされる。その時、何か変な音がしたような気がした。



セナ「ごふっ...!」



また5メートルほど飛ばされる。



セナ「げほっ...!げほっ...!」



アラガミが段々とセナににじり寄る。



セナ「くそっ...!」スパッ!



1体を倒しても、また次の敵が現れる。



セナ「いくら何でも、これはキツいって...!」



セナ「レナ...!早く来て...!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「急がないと...!急がないと...!」タッタッタッ!!



ヒバリ『レナさん!』



レナ「何ですか...!?」



ヒバリ『セナさんのバイタルが、不味いです!このままでは...!』



レナ「...っ!!!」タッタッタッ!!



その知らせを聞いて、気が焦る。でも、体は自分の思っているスピードが出ない。



レナ「急がないといけないのに...!」



セリナ「レナさん!」



居住区から逃げてきた、セナの班の新入り達だ




レナ「君たちは...」



セリナ「セナさんが!」



レナ「分かってる...!!」タッタッタッ!!



セリナ「レナさん!」



お姉ちゃんなら生きててくれる。お姉ちゃんみたいな強い人が簡単に死ぬはずか無い。そう、胸の中で思いながら。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ホント...こういうときに体が上手く動かないのよね...!」スパッ!



体がボロボロになりながらも、未だ戦う。



セナ「はぁ...!!」ザシュッ!



セナ「しつこい...!一体何体居るのよ!」



セナ「あぐっ......!?」



後ろから、オウガテイルの尻尾で振り払われる。



セナ「はぁ...!はぁ...!」



セナ「もう...まともに体が動きさえしないわ...」



尚もアラガミ達はセナに向けて、攻撃を行う。



セナ「くっ...!」スパッ!



1体ずつだか、ゆっくりと数を減らしていく。



セナ「はぁ...かはっ...!」



あまりの衝撃やダメージにより吐血する。



ヒバリ『セナさん!バイタルがもう限界です!撤退して下さい!』



セナ「ごめんね...ヒバリさん...もう走れるほどの足じゃ無いの...」スパッ!



ヒバリ『そんな...!』



セナ「じゃあ、無線切るわね...」プチッ



セナ「私も...もう限界かしらね...」



その時、体に何かが突き刺さる。



セナ「...!!ごふっ...!?」



ボルグ・カムランの尻の棘が、セナの胸の辺りから貫通していた。そのまま、壁に投げ飛ばされる。



セナ「か......は......」



今度は、電撃がセナに直撃する。



セナ「ああ......あ......あ...!!!??」



体に電撃が流れて、体が痺れる。



セナ「ああ......あ...」ビリビリ



セナ「これまで...かな...?」



コンゴウに腕を掴まれ、持ち上げられる。



セナ「食うなら食いなさいよ...もう...いろいろと...諦めた...わ...」



徐々に口に近づけられる。



セナ「はぁ...新入りが...無事なら...良いけど...」



その時



レナ「はあああああああああ!!!!」ザシュッ!



レナがセナの腕を掴んでいたコンゴウを、上から真っ二つにする。



レナ「お姉ちゃん!!!」



セナ「全く...遅いわ...よ...」ガクッ



レナ「お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!!」



ヒバリ『セナさんの...バイタル値が...消えました...」



セナの意識が無い。いくら呼びかけても返事をしない。



レナ「許さない...!!絶対に許さない!!!!」カチャッ!!



レナ「ああああああああああ!!!」



一気にアラガミに斬りかかる。一撃で敵を殺し、たった1人の姉を守るために...



レナ「殺す!殺してやる!!」ザシュッ!



斬る。ひたすら斬る。今度は快楽の為ではない。憎しみの為に、姉を狙ったアラガミを斬り殺すために。



レナ「死ねっ!!死ねっ!!!」



ロミーナ「先輩...!?」



ロミーナの見た光景は、ひたすら罵声を出しながらアラガミを斬り殺しているレナと、血を出しながら横たわっているセナの姿があった。



タクマ「これがアラガミ...!」



ケイ「僕たちは何をすれば...!!」



ようやく第一第二部隊も到着する。



コウタ「なんてこった...!セナ!」



サクヤ「セナ...!」



コウタ「(そうだ...!リンクエイドすれば...!)」



コウタ「セナ!死ぬな!セナ!」



セナの体がひかり始める。それは10秒程続いた。



セナ「.........」



コウタ「セナ...?」



セナ「あ......ああ......?」



コウタ「セナ!!」



セナ「うっ......!いたた...何があったんだっけ...?」



ヒバリ『セナさんのバイタル値が回復!良かった...!』



コウタのリンクエイドによって、セナの意識が戻る。



セナ「そっか...死にかけたんだっけ...せっかくもらったコートが台無しじゃない...」



レナ「お姉ちゃん!!」



セナ「迷惑かけたわね...さて、本調子とはいかないけど、張り切って行きますか!」チャキ



レナ「うん!」チャキ



セナ「さぁ...今までやられた分、何倍にして返してあげようかしら...♪」



レナ「お姉ちゃんの分、きっちり返してあげる♪」ニタァ



2人には、誰にも近づけないようなオーラが出ている。



セナ・レナ「じゃあ...」



セナ・レナ「殺してあげる♪」タッ!!



2人でどんどんアラガミを斬り殺す。辺りには、アラガミの死体の山が積み重ねられていく。



セナ「ほらほらほら!今までの勢いはどうしたのかしら!?」ザシュッ! ザシュッ!



レナ「覚悟してね~♪一気に潰してあげるから~♪」ザシュッ! ザシュッ!



セリナ「先輩...すごい...!」



ロイ「あんなに...私も...出来るのかな...?」



ソーマ「ったく...無理しすぎだ...」



サクヤ「ホントに...リンドウとそっくりね...仲間思いの良い娘...」



2人でアラガミを殲滅していく。



セナ「全く...なんでこんな奴らに、てこずってたのかしらね...」ザシュッ!



レナ「あらかた片付いたね~」ザシュッ!



セリナ「すごい...」



居住区のアラガミはセナとレナと後から来た、部隊によって殲滅させることが出来た。



セナ「ふぅ...ありがとねレナ、助かった...てあれ?」



レナ「.........」ギューー



セナ「あの...レナ?」



レナ「もう...心配させないで...ね?」



セナ「はいはい、努力す......る......」バタッ



セナの意識が突然消える。



レナ「お姉ちゃん!?お姉ちゃん!!」



サクヤ「医療班!!」



医療班員「急げ!運ぶぞ!」



セナを担架に載せ、ヘリに乗せる。



サクヤ「貴女も一緒に乗りなさい。心配なんでしょう?」



レナ「はい!」



セナの運ばれるヘリにレナも乗り込む。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「お姉ちゃん...!」ピトッ



セナの記憶が、今度はレナの中に入ってくる。



レナ「これは...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


胸の辺りから貫通させられる。



セナ「か......は......」



レナ「(お姉ちゃん!!)」



セナ「食うなら...食いなさいよ...もういろいろと...諦めた...わ...」



レナ「(ダメっ!!!)」



映像が途切れる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「お姉ちゃん...!もっと...!もっとレナが早く着いてたら...!」



セナ「大丈夫...レナのせいじゃないから...」ナデナデ



新型の感応能力により、セナの意識が戻る。



セリナ「先輩!」タッタッタッ!!



セナの班の3人が、入ってくる



セナ「無事立だったんだね......良かった...」スゥ



再び意識が無くなる。



レナ「...当分は、君達3人もレナが見るからにもう戻って良いよ...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~4週間後~~


レナ「どう?お姉ちゃん。体の調子は?」



セナ「うん。もうだいぶ良くなったわ」



レナ「なら、良かった...」



セナ「そう言えば、間延びする癖無くなったわね...」



レナ「皆に教えてる間に、この癖を治さないとって思って」



セナ「そう...皆はどう?」



レナ「もう皆、一人前だよ。私達には届かないけどね♪」



セナ「ふふっ...」クスッ



アリサ「失礼します」



セナ「アリサ...」



アリサ「もう大丈夫ですか?」



セナ「うん、ただ少しベッドで居たから、ちょっと体がダルいかなぁ...って」



アリサ「そうですか...それと、1つ悪いお知らせがあるのですが...」



セナ「何...?」



アリサ「リンドウさんの捜索が今日...打ち切られるみたいです...」



セナ「そんな...!」ガバッ!!



ベッドから飛び起きる。まるで引っ張りあげられる様に。



レナ「まだ寝てなきゃダメだよ!」



セナ「放して!」タッタッタッ!!



アリサ「セナさん!」



セナの後を追いかける様に、2人も走っていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ツバキさん!」タッタッタッ!!



ツバキ「お前か、体は大丈夫なのか?」



セナ「そんな事よりも、リンドウさんの捜索が打ち切られるって本当ですか!?」



ツバキ「......」



セナ「どうなんですか!?」



ツバキ「...本当の事だ...」



セナ「どうして...!!」



ツバキ「...生存を見込めない奴に、これ以上捜索班を危険にあわせるわけにはいかない...」



セナ「ですが...!」



ツバキ「くどいぞ!!」



セナ「......!!」



ツバキ「これ以上、リンドウの捜索をすることは無い...」スタスタスタ



セナ「.........」



遅れて2人がやって来る。



レナ「お姉ちゃん...」



アリサ「セナさん...戻りましょう...」



セナ「うん...」



体から力を抜けるのが分かる。どんどん無気力になっていく。



セナ「.........」ペタン



レナ「お姉ちゃん...背負ってあげようか?」



セナ「うん...」



レナ「よいしょっと...」グイッ



アリサ「まるで...姉妹が入れ代わったみたいですね...」



レナ「ホント、そう見えるよね...♪」



セナの病室に戻っていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「ほら、お姉ちゃん。着いたよ」



セナ「うん...」



ベッドの座り込む。



アリサ「ほら、元気出して下さい...わたしが...言えたことじゃないけど...リンドウさんは必ず生きてます...だから...」



セナ「ありがとう、アリサ。でも、もう良いよ...」



アリサ「しっかりしてください!貴女は、強い人でしょう!」



セナ「アリサ......」



アリサ「だからお願いします!いつもの貴女に戻って下さい!」



セナ「...レナ...神機保管室に連れてって...」



レナ「え、あ、うん」グイッ!!



レナがセナを背負う。



アリサ「セナさん...?」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「あった......」ガシッ



アリサ「その格好でどこに行くんですか...?」



レナ「任務ももらって来たよ」



レナ「内容は、オウガテイル5体とヴァジュラ2体だよ」



セナ「ありがとう」



アリサ「もしかして任務に行くつもりですか!?」



セナ「そうだけど...?」



アリサ「危険ですよ!」



セナ「この方が早いのよ...じゃあ、行くわよ。レナ」



レナ「うん」



アリサ「あ、ちょっと!」



アリサの制止を無視して、任務に向かう。



アリサ「もう!」



アリサも神機を手に取り、2人の後を急いで追いかける。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「居た居た、さて、やりますか」ガシャン!



神機を構える。



レナ「はぁ...リハビリには十分かな...」



アリサ「リハビリが、ヴァジュラとオウガテイルって...」



セナ「じゃあ、サクッとやりますか...」



レナ「レナも遠距離から援護するよ。ほら、アリサも!」ガシャン!



アリサ「あ、はい!」ガシャン!



セナ「はぁ!!」スパッ!



ヴァジュラ2体を、まとめて斬る。



レナ「って!!」バァン!



瀕死の状態のヴァジュラに、追い撃ちをかける。



セナ「やぁ!!」スパッ!



とどめをセナがさす。



セナ「この程度かな...」ブゥン!



神機に付いたアラガミの血を、振り払う。



セナ「後は、オウガテイルか...それぐらいならすぐ終わる...」



アリサ「リハビリって...これがリハビリですか...?」



セナ「居た。あれで最後だね...」



セナ「はぁ!!」スパッ!



一振りで、オウガテイルをしとめていく。



レナ「終わったね」



アリサ「相変わらず、恐ろしい戦闘力ですね...」



セナ「ふぅ...よし!」カチャッ!



セナ「アリサ、付き合ってくれてありがとね♪」



アリサ「あ、いえ...」



セナ「お陰で自信がついたよ♪」



アリサ「今ので...ですか?」



セナ「うん♪まだ服は新調してないからボロボロのままで来たけど...これぐらいならある程度は戦えるよ♪」



アリサ「そ、そうですか...」



レナ「え?新しい服、部屋においてたでしょ?」



セナ「...ホントに...?」



レナ「うん...」



セナ「うわぁ~...結構ボロボロで、肌が見えてたからすごく恥ずかしかったのに...」



アリサ「下着も見えてますしね...」



レナ「ほら、さっさと戻って着替えよ」



セナ「うん...」ガクッ



アナグラヘ戻る。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「神機の振り方も思い出したし、ある程度の戦い方も思い出した。後は、服を早く着替えたいわね...」



レナ「じゃあ、レナはここで待ってるね」



セナ「分かったわ」



セナが、部屋へと戻っていく。



レナ「ねぇ、アリサってさ、オラガミをどう思ってる?」



アリサ「アラガミですか...とにかく敵としか思ったことしかありませんね」



レナ「やっぱりかぁ...」



アリサ「貴女は?」



レナ「レナはね...親を殺した奴としか思ったことがなかったね」



アリサ「そうなんですか...」



レナ「でもね、この4週間前の防衛戦でもう1つ思ったことがあるの」



アリサ「何です?」



レナ「お姉ちゃんを傷付けたバケモノ」



アリサ「セナさんを?」



レナ「お姉ちゃんがアラガミに殺されそうになってから、その気持ちの方が大きくなってきたの」



セナ「また、懐かしい話をしてるじゃない」



そこには、着替え終わったセナの姿があった。



レナ「お姉ちゃん!?もう着替え終わったの!?」



セナ「ええ、コートだけを着替えるだけだったしね」



アリサ「セナさん、殺されそうになったって、本当ですか?」



セナ「まぁ...本当だよ」



アリサ「でも、貴女程のゴッドイーターがどうして?」



セナ「いやー、新入りの子を守ったときに吹き飛ばされてね。そのときに、脚がね」



セナ「ホント、死ぬかと思ったわよ。吹き飛ばされるわ胸は刺されるわ電撃はくらつてしびれるわ」



レナ「いや、まぁ...バイタル値が1回消えたから、死んだようなもんなんだけど...」



セナ「そこ、うるさい」



レナ「」Σ(゜Д゜)



アリサ「あはは...」



ウィーン!!ウィーン!!ウィーン!!



突然、サイレンが基地全体に響く。



『外部装甲に、アラガミの群れが発生!特別部隊のレナさんと、防衛班の皆さんは急いでAエリアに急行してください!』



レナ「最近、何か多いなぁ...ちょっと行ってくるね」



セナ「待って。私も行く」



アリサ「え?じゃあ...私は...」



セナ「部屋で待ってて、多分すぐ戻ってこられるから」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「すみません。少し遅れました」



男「いや、大丈夫だ。それよりもその隣の子は?」



セナ「私はセナ。所属はレナと同じ。貴方は?」



タツミ「俺は、タツミだ。所属は防衛班。いつもはこうやって外部装甲の、防衛をしてる」



レナ「タツミさん今の状況は?」



タツミ「外にアラガミが群がっているだけだな。まだ攻撃はされていない」



レナ「そうですか...」



ヒバリ『レナさん、聞こえますか?」



ヒバリから、レナに向けて無線が入る。



レナ「はい、聞こえています。どうしたんですか?」



ヒバリ『そちらにセナさんは居ますか?』



レナ「はい、お姉ちゃんならここに」



ヒバリ『それなら、今すぐお二人はDエリアに向かって頂けますか?』



レナ「?」



ヒバリ『Dエリアにオラクル反応があったのですが、被害報告が来ていないので少し様子を見てきてほしいんです』



レナ「分かりました。では、無線を切りますね」プチッ



レナ「お姉ちゃん。今からDエリアに移動だよ」



セナ「了解、副隊長」タッタッタッ!!



レナ「それを言ったら、お姉ちゃん隊長なんだけどなぁ...」



レナ「タツミさん。私達はDエリアに移動します。後はよろしくお願いしますね」



タツミ「ああ、何かあったら呼んでくれよ」



レナ「了解。それでは」タッタッタッ!!



レナはセナのあとを追いかける。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「っと...ここがDエリア...」



レナ「目視じゃ何にも居ないけど...ヒバリさん、本当にDエリア何ですか?」



ヒバリ『そのはずです...ちょっと待ってください。オラクル反応を確認。え!?レナさんの隣からオラクル反応があります!』



レナ「え?隣?隣にはお姉ちゃんしか...」



セナ「ん?私がどうかした?」



ヒバリ『レナさん、セナさんに動いてもらえるよう言ってもらって良いですか?』



レナ「は、はい、お姉ちゃん。ちょっと動いてみて」



セナ「動く?その辺りを走ればいいかしら?」



レナ「うん」



セナ「いいけど、何で?」タッタッタッ



近くを往復するようにして、走る。



レナ「どうですか?ヒバリさん」



ヒバリ『おそらく...セナさんからオラクル反応が出ていると思われます...』



レナ「お姉ちゃんが?どうして...」



セナ「?」



ヒバリ『とにかく、セナに1度医務室で検査してもらうよう、お願いします』



レナ「了解です」



セナ「?私がどうかした?」



レナ「今から、アナグラに戻って医務室に向かって欲しいの」



セナ「医務室に?どうして?」



レナ「良いから早く」グイッグイッ



セナ「わ、分かったってば」



セナはレナに押され、アナグラの医務室に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「何で医務室に...」



リッカ「ん?医務室にどうしたの?」



セナ「良いから医務室に向かって検査しろと...」



リッカ「検査?どうして?」



セナ「さぁ...」



プルルルルルッ! プルルルルルッ!



医務室の電話に、突然コールが鳴り響く。



リッカ「ん?電話?ちょっと待ってね」



セナ「分かりました...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~数分後~~


リッカ「よし、何を検査するかを電話で聞いたから、そのベッドに横になってくれないかな?」



セナ「はい」ゴロン



リッカ「じゃあ装置を体の至るところにつけるから、動かないでね」パチッ パチッ



セナの頭や腕や足、最後にはお腹にも装置を取り付けていた。



セナ「あの...これは?」



リッカ「いいから、時間かかるしちょっと寝てても良いよ」



セナ「では、遠慮なく...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「ヒバリさん、こっちには何も居ませんよ」



ヒバリ『その様ですね。オラクル反応も見当たりません。では、防衛班と合流して下さい』



レナ「了解」タッタッタッ!!



今度は、DエリアからAエリアに走っていく。



レナ「(それにしても、お姉ちゃんからオラクル反応...?どういうことだろ...)」



胸のざわめきが止まらなかった。



レナ「(とにかく、今は防衛班と合流しないと...)」タッタッタッ!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リッカ「ふむふむ...」



リッカは、セナの体調やバイタル値等を表した機械を見ながら、書類に書き込んでいた。



リッカ「バイタルとか体調は正常、オラクル細胞は...!?」



オラクル細胞の値を見て、リッカは愕然とする。



リッカ「なにこれ...!こんなの...!」



リッカ「とにかく、書類に書いとかないと...!」カキカキカキ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「タツミさん。ただいま戻りました」



タツミ「おお、どうだった?」



レナ「アラガミの姿はありませんでしたが...」



タツミ「?どうした?」



レナ「実は、お姉ちゃんからオラクル反応が出ていまして...」



タツミ「君のお姉ちゃんから?」



レナ「はい...」



タツミ「まあたまに、オラクル細胞が多く入れられる人が居るから、大丈夫だと思うよ」



レナ「そうだと良いんですが...」



タツミ「それにそろそろ、アラガミの群れは離れつつあるから、もう帰れるぞ」



レナ「では、一足先に戻らせて頂きますね」



タツミ「ああ、じゃあ...てあれ?」



タツミがレナの方に向き直ると、そこにはレナの姿は無かった。



タツミ「早いなぁ...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リッカ「これ...なんて報告すればいいんだろ...」



リッカが書類と睨み始める。



リッカ「はぁ...とりあえず起こすかな」



リッカ「ねぇ、君。起きて」ユッサユッサ



セナ「.........んっ...?」パチッ



リッカの揺すりでセナが目覚める。



セナ「あれ...?もう終わったんですか...?」



リッカ「まぁね。それよりもこれをみてくれるかな」スッ



セナ「これは...?」



リッカ「君のバイタル値や体調等を調べたやつなんだけど...このオラクル細胞の所を見てくれるかな」



セナ「えっと...これが?」



リッカ「君のオラクル細胞が、平均よりも何倍も高いの。多分、君の中のオラクル細胞が今も増え続けてると思う」



セナ「つまり...?」



リッカ「このままじゃ、アラガミ化してしまうかも知れないってこと」



セナの表情が固まる。



セナ「うそ...」



リッカ「君は...人の中で最もアラガミに近くなってしまった...もしかしたらこのままアラガミになっちゃうかも...」



セナ「私が......アラガミに......?」



ソーマ「ふん......」スタスタスタ



セナが居る隣のベッドに、ソーマが居た。



セナ「なんで、ソーマさんが?」



ソーマ「感じたんだ。俺と同じな...」



セナ「ソーマさんと...?」



リッカ「ソーマさんは、人の体にオラクル細胞を入れて、産まれた人なんだ」



セナ「そうだったんですか...?」



ソーマ「ああ、そうだ。俺の体は半分アラガミだ」



ソーマ「だが、今はお前の方がアラガミに近いと言うことだな」



リッカ「とりあえず、君にはオラクル細胞を抑制させる薬をあげる。週に1回ずつ。必ず飲むこと。わかったね?」



セナ「分かりました...」ゴクッ



一粒のカプセルをセナは体に取り込む。



リッカ「神機は使えるから、安心してね」



セナ「はい」



ソーマ「さて、半分以上にアラガミになった気分はどうだ?」



セナ「あまり、実感が無いです...」



ソーマ「だろうな」



セナ「アラガミ化したら、どうなるか分かりますか?」



ソーマ「さぁな、分かるわけがないだろ」



セナ「それもそうですね」



廊下の方から、誰かの走ってくる足音が聞こえる。



レナ「お姉ちゃん」



セナ「あ、レナ」



入り口から、レナが息を切らして入ってくる。



レナ「体は大丈夫なの!?」



セナ「心配しなくても、体は体自体には何ともないわよ」



レナ「良かった...」ホッ



ソーマ「俺は、お邪魔の様だな」スタスタスタ



ソーマはそう言うと、医務室から出ていってしまう。



リッカ「2人はホントに仲が良いね。君は妹を大事にしてあげなよ?」



セナ「あはは...」



リッカ「さて、私はこれから神機のメンテナンスでもしてこようかな」



セナ「あ、なら私の神機に手を加えてもらって良いですか?」



リッカ「ん?何をするの?」



セナ「少し、神機を長くしてほしいかなっと...」



リッカ「え?あれ以上長くすると、今よりも折れやすくなるけど...」



セナ「大丈夫です。神機を、折るなんてことはしませんから」



リッカ「そう?分かった。じゃあ、少し神機をいじらしてもらうよ」



セナの神機を弄りに、神機保管庫に向かう。



レナ「お姉ちゃん。大丈夫なの?」



セナ「大丈夫だって、ほら」スクッ



ベッドから、立ち上がる。何時もより少し体が軽く感じた。



レナ「ほんと...大丈夫だ...」



セナ「少し、神機保管庫に行くわよ。神機の様子が気になったわ」



レナ「了解、隊長」



セナ「隊長って止めてほしいんだけどなぁ...」



レナ「了解です。お姉ちゃん」



神機保管庫に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


リッカ「ん?2人とも来たの?」



セナ「はい...」



その時



ガタガタガタガタ!!



リッカ「きゃ!?」



神機が突然飛び、セナの向けて近づいていく。



セナ「わっ!?」ガシッ!!



あまりの勢いに、セナは尻餅を着いてしまう。



レナ「大丈夫?」スッ



セナ「ええ...」ガシッ



リッカ「突然神機が飛ぶなんて...」



セナ「神機のメンテナンスは?」



リッカ「まだ始めてないよ」



セナ「そうですか...!?」



セナが何かを感じる。



レナ「どうしたの?」



セナ「何かが来る...!」



レナ「え?」



ウイーン!!ウイーン!!



『アラガミが出現!今度はFエリアに出現!ただちに防衛班と特別部隊は出撃して下さい!』



セナ「また!?」



リッカ「弄るのはまた今度!今は行ってらっしゃい!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


2人はFエリアにたどり着く。



セナ「あの1匹ね!」



レナ「民間人に被害が出てる!急ごう!」



セナ「ええ!!」



1匹のアラガミに走っていく。



セナ「はぁ!!」ブゥン!



セナの放つ一撃は、アラガミにジャンプによって避けられる。



セナ「なっ!?」



レナ「速い...!!」



セナ「何こいつ...!新種...!!?」



新種は上から、前足に電撃を纏い、地面に叩きつける。



セナ「回避!!」サッ!



辺りに砂煙が立ち込める。



レナ「何処に...!!」



セナ「レナ!後ろ!!」



レナ「えっ?」クルッ



レナは新種の蹴りをモロにくらう。



レナ「キャア!!?」



セナ「レナ!!」



そのままレナは壁に打ち付けられ、そのまま地面に伏せる。



新種はセナ達に興味を示さず、そのまま民間人の方へ向かっていく。



セナ「待てぇぇ!!!」



上から斬りつけようとする。が...



ザシュッ!!



セナ「かはっ......!!」ドサッ



背中なら生えたら翼により、お腹を斬りつけられ、地面に落ちる。



セナ「ぐっ...!行かせるかぁ!!」ガキンッ!!



民間人を狙っていた新種の、翼を食い止める。



セナ「このっ...!!」ググッ!!



次第に、体に力が入る。が...



バキッ!!



セナ「へっ......?」



セナの神機が折れてしまう。



ザシュッ!!



セナ「げほっ!!」バタッ



背中に新種の翼を突き刺される。新種は次第に民間人を狙い始める。



セナ「止めて...!」



次々に民間人を喰らい始める。



セナ「止めて!!」



依然止まらず、しまいには民間人をもう片方の翼で刺し始める。



セナ「止めてぇぇぇぇ!!!」



グシャッ!!



嫌な音が聞こえたと共に、上から大量の血が降ってくる。



セナ「そんな......!!」



カキン!



翼に1発、弾丸が当たる。レナの放った弾丸だ。



セナ「逃げて...!」



レナ「はぁ...はぁ...」バタッ



新種はレナに目標を変えたようで、翼をセナから抜く。



セナ「ごふっ...!」



セナ「だめっ...!!」



バン!バン!バン!バン!



ようやく着いた防衛班が、新種に向かって砲撃する。



タツミ「生きてるぞ!!アラガミに向かって撃て!!」



目標が、防衛班へと変わる。



セナ「逃げないと...!」



折れた神機を持って、レナの元へ行き運び始める。



セナ「はぁ...はぁ...」



お腹からは大量の血が滴っており、見るに堪えない状態だ。まともに体に力が入らず、思うように進めない。



セナ「このままじゃ......!」



ゆっくり、何度も倒れながらアラガミと距離を離す。



タツミ「あの2人には絶対に近付けるな!こっちにひきつけるんだ!!」



アラガミに対して、弾幕を張る。



セナ「まずい...意識が...」フラッ



視界がだんだん暗くなる。その時、アラガミがこちらに走ってくるのが見えた。



セナ「レナ...!貴女だけは守って見せる...!」ギュッ



2人はアラガミに叩き飛ばされ、遥か遠くまで飛ばされていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


タツミ「くそっ...!とにかく居住区から追い払うぞ!」



弾が切れるまで、弾幕を張り続ける。



すると、アラガミは興味を無くしたかの様に、居住区の外へと出ていった。



タツミ「何とか追い払ったが...」



ブレンダン「タツミ。今回は民間人への被害が特に大きい。あの2人が食い止めてくれたおかげで、少しは被害がましだが...」



タツミ「ああ、分かってる...とにかく、一旦帰還しよう」



ブレンダン「ああ、分かった」



防衛班は、現状の報告をするために、アナグラへと戻っていった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「うう......」ムクッ



レナ「ここは...」



レナが意識を取り戻すと、辺りが荒れ果て建物の瓦礫等が、たくさんあった。



レナ「そうだ!お姉ちゃん!」クルッ



レナがセナの方向をみると、体の至るところから出血し、お腹には穴が空いていた。



レナ「うそ...!お姉ちゃん!」ユッサユッサ



セナ「生きてるわよ...ごふっ...」



セナは何とか返事をしているが、出血が酷く生きているのが精一杯だ。



レナ「喋っちゃダメ!今運ぶから!」ググッ



セナ「ホントに...頼もしくなったわね...」



セナを担ぎ上げる。出来るだけ血を出さないように。



セナ「レナ...神機は...?」



レナ「この辺りにはないよ...」



セナ「そう...私の折れた神機しか無いのね...」



レナ「とにかく、出血を止めないと...このままじゃ失血死しちゃう...!」



セナ「私なら大丈夫...何とか意識は保てる程の血はあるから...」



レナ「そんなこと言ったって...!」



セナ「早く行くわよ...何とかして帰らないと...」スクッ



立ち上がるが、すぐに倒れる。



レナ「お姉ちゃん!」ググッ!!



セナ「ダメだわ...力が入らない...」



レナ「背負うから、ほら」グイッ!



セナ「ありがと...」



その時



レナ「うそ...」



オウガテイルが瓦礫の向こうから出てきた。



セナ「どいて...!」ググッ!!



レナ「キャッ!?」バタッ!



レナを押し退け、神機を構える。



セナ「はぁ...!」ググッ!!



グシャッ!!



オウガテイルを神機で捕食する。



セナ「はぁ...はぁ...」ドサッ



レナ「無茶するから......!?」



セナの体が光り出す。



セナ「熱い...!体が...熱い...!」



レナ「熱っ...!」



それから10秒程経つと、セナの傷が1部治り始める。



レナ「傷が治ってる...!?」



セナ「はぁ......はぁ......!」



傷が治ると共に、神機も元の形に戻り始める。



セナ「あああああああ......!!」ガクッ



レナ「お姉ちゃん!?」



光が消えると、セナは意識を失う。だが、それは一時的なものであり、すぐに意識を取り戻す。



セナ「あっつぅ......」



レナ「傷が治ってる...血も止まってる...!神機も元に戻ってる!!」



セナ「えっ...?」サワサワ



自分の体を触って確かめる。服には血がついたままだが、お腹に空いた穴や血が出ていた所は完全に塞がっている。



セナ「ホントに塞がっている...なんで?」



レナ「とにかく出血が止まってよかった!」



セナ「でも、ここからアナグラに戻れるかしら...?」



レナ「どこかに任務遂行中のゴッドイーターが居たら拾ってもらえるんだけど...」キョロキョロ



しかし、辺りにはアラガミなどしかおらず、ゴッドイーターの姿はない。



セナ「当分は野宿かしら...」



レナ「こんな所で?寝てる間に喰われてそう...」



セナ「しょうがないわよ、この辺りは瓦礫しかないし...瓦礫の下に隠れて寝たら助かるわよ...多分」



レナ「多分って...」



セナ「とにかく、進めるだけ進もう」



レナ「分かった...」



ひたすらアナグラのある方向に向かう。何度もアラガミと戦闘をしながら。



2時間程歩き、日が暮れ始める頃、遠くの方から砲撃音が聞こえ始める。



セナ「この音って...」



レナ「神機の砲撃音だよ!」



セナ「やったわ!これでは帰れる!」



2人が音のする方へ走り出す。幾重にも重なった瓦礫の上を越えて。



セナ「はぁ...はぁ...!」



息がどんどん切れ始める。いくら走っても音は近付かない。



レナ「あれ...?音が近づいてこない...!」タッタッタッ



そろそろ走り出して30分ぐらい経つが、人の姿なんて全く見えてこない。



セナ「おかしい...何も見えてこない...」



レナ「待って...もう無理...」ゼェゼェ



セナ「一旦休みましょう...いつまで経っても何もないわ...」



その辺りの瓦礫に腰を置く。雨の音が大きく、砲撃音以外の物音などは全く聞こえない。



セナ「ずっと音がしてるのに...」ストン



レナ「何で...?」



未だに聞こえている。流石に2人もおかしいと思い始めてきた。



セナ「何なの...ホントに本当の音...?」



レナ「まさか幻聴...?」



セナ「遂に私もおかしくなったかな...」



想像以上に2人の体が疲労している。



レナ「ごめんお姉ちゃん。レナもう眠い...」



セナ「そう?なら寝床を作らないと...」ガシャッガシャッ



1部の瓦礫を退けて、寝れる場所を作る。



セナ「ほら、ここで寝なさい」



レナ「お姉ちゃんは?」



セナ「ここで見張っておくわ」



レナ「じゃあ...先に寝るね...」グタァ...



セナ「お休みなさい」



数分かすると、レナから寝息が立ち始める。それをセナが確認すると、肩から力が抜けていくのが分かる。



セナ「ふぅ...こんなに疲れるのは...何年ぶりかしらね...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


サクヤ「ツバキさん!二人は!?」



ツバキ「今、捜索隊を派遣した。だが...生存率は...かなり低い...」



サクヤ「そんな...私達も出撃します!」



ツバキ「ダメだ。お前達には今からヴァジュラの討伐をしてもらわなければならない」



サクヤ「もう仲間を見棄てたくはないんです!! 」



ツバキ「.........」



ツバキはその場で黙り込む。



サクヤ「ツバキさん!」



ツバキ「...分かった。今から第一部隊はセナとレナの捜索を任務とする。必ず二人を見つけるんだ。分かったな?」



コウタ「了解!」



サクヤ「分かりました!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「こんな時間ね...」



もう暗くなり、辺りの視界はかなり悪い。



セナ「.........やっぱり来るわよね...」



辺りからアラガミの唸り声が聞こえ、目の光がポツポツとみえる。



セナ「来るなら来なさい。全部喰らってやるわ」ジャキッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


1台の車が荒野を走る。



サクヤ「コウタくん!そろそろ目的地周辺よ!新人達の体調をチェックしといてね!」



コウタ「了解です!」



「「「私(俺)達なら大丈夫です!」」」



コウタ「お、おう...」



そこにはセナとレナが面倒をみた、ロイ ユウタロミーナの姿があった。



ロミーナ「あの二人は私たちにとっての先生です!」



ユウタ「そうです!」



ロイ「1ヶ月だけだったけど、楽しかったんです。まあ...セナさんとは1回だけしか教えてもらっていませんが...」



サクヤ「あの子達、信頼されてるのね」



コウタ「よし!二人を絶対に助けるぞ!」



「「「「おーーーー!!!」」」」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


斬っても斬っても数が減らない。むしろ増えてるように見えてくる。



セナ「まだまだぁ!!」



いくらでも斬り続けられる気がする。体が熱を持ち始め、神機も何かおかしくなり始める。



セナ「ぐぅぅぅ...!?」



体に負担がとつてもなくかかる。



セナ「はぁ......はぁ......!!」



そして、とどめの一撃をくらわせた時



セナ「はああああああ!!!」



腕がアラガミの様になり、背中には羽のようの物が出来る。



セナ「これは...」



辺りは黄色い光で照らされ、アラガミの位置が露になる。



セナ「そこね...消えなさい!!」ダッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


コウタ「さてそろそろ...!?サクヤさん!あそこ見てください!」



サクヤ「ええ!見えてるわ!あの光は...!」



ヒバリ『第一部隊の皆さん!』



ヒバリから無線が5人に入る。



ヒバリ『その近くから強いアラガミと弱いアラガミ反応のあります!そして、微弱な腕輪の反応が1つだけあります!もしかしたらそこに居られるかも知れません!』



コウタ「腕輪の反応が1つだけ...?セナとレナのどっちかしかいないってことか...?」



ヒバリ『それは分かりませんが...とにかくお一人は必ず居られると思います!』



サクヤ「見えてきたわ!あれは!?」



ユウタ「先輩!?」



ひたすらアラガミを斬り続けるセナと物陰で横になっているレナが居た。



サクヤ「行くわよ!新人達!」



「「「はい!」」」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


セナ「ほらほらほらっ!!」



だんだんとアラガミの数が減り、残っているアラガミも怯えているようにも見える。



セナ「さあ!来るなら来なさい!私はまだいけるわよ!!」ブゥン!



アラガミが一目散に逃げ出す。



コウタ「セナ!」



ロミーナ「先輩!」



5人が二人のもとに駆け寄る。



セナ「あら、コウタに君たちまで...どうしたの?」



コウタ「どうしたじゃないよ!今、助けに来たんだよ!」



セナ「そう?ならよかっ...」バタッ



突然セナが倒れる。



コウタ「セナ!?大丈夫か!?」



サクヤ「急いでセナとレナを車に乗せて!すぐに戻るわよ!」



4人はすぐに車に2人を乗せる。



サクヤ「出すわよ!」ガチャッ!



車が大きな音を出し、極東支部へと走り出す。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「お母さん!お母さん!!」



少女の母親が建物の瓦礫に足を押し潰され、もし脱け出したとしてもまともには歩けないだろう。



「大丈夫...お母さんは大丈夫だから...」



「でもぉ...!!」



「それなら...最後にお母さんのお願い...聞いてくれるかしら...?」



「何ぃ......?」グスッ



「この子...レナのことを頼めるかしら...?」



何とか動かせる腕で、少しの建物の隙間から小さな赤ん坊を少女に預ける。



「うん...分かった......!」



「じゃあ振り返らないで走って!早く!!」



「うぅぅぅぅぅ...!!」タッタッタッ



涙を目に浮かべながら、避難シェルターにへと赤ん坊を抱え走る。



「これで良いの...後は任せたわね...セナ...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「うぅ......眩し...」パチッ



サカキ「やぁ、起きたかい?」



レナ「サカキ博士...?」



サカキはレナの顔を覗き込む様にして、様子を伺っていた。



レナ「お、お姉ちゃんは!?」ガバッ!!



サカキ「これからその話をするつもりだよ」



サカキがイスに座り、大きなため息をついた。



サカキ「さて、それでは君のお姉さん、セナ君について話そうか」



サカキ「今、セナ君は病室で横になっている。別に命の危険は無いさ」



レナ「良かった...」



サカキ「これが良い情報。そして...これから言うのが悪い情報だ」



レナ「えっ...?」



サカキ「セナ君は...」



1度サカキは深呼吸し、話に間を開ける。



サカキ「...ほとんどアラガミになっている...」



レナの顔色がどんどん悪くなっていく。



レナ「うそ......」



サカキ「体の臓器、四肢においてオラクル細胞に埋め尽くされている」



サカキ「よくあの状態で人としての意識を保っていられたことが奇跡だと言ってもいい」



レナ「お姉ちゃんが...アラガミ...?」



サカキ「ああ...アラガミと言っても過言ではないだろう...」



リッカ「サカキ博士...神機のメンテナンスと点検が終わりました」ガチャッ



サカキ「どうだったかな?」



リッカ「あんなのは見たことありませんよ...神機の制御パーツが全く機能してなかったです...」



サカキ「つまり...?」



リッカ「神機のリミッターが外されていたんです。あんなのどうやって扱っていたのかな...」



サカキ「そうか、ありがとう。セナ君の神機はか必ず触れないようにしておいてくれないかな?」



リッカ「分かりました。保管するには...」スタスタスタ



リッカが小声でぶつぶつと呟きながら、研究室を後にした。



レナ「サカキ博士...お姉ちゃんはどうなるんですか?」



サカキ「当分は出撃は無しだね」



プルルルルルルルルル



サカキ「おっと、ちょっと失礼するよ」



レナ「分かりました...」



サカキ「私だよ...」



レナ「(神機のリミッターが外れたら...どうなっちゃうんだろ...レナもお姉ちゃんみたいになっちゃうのかな...?」



サカキ「レナ君、ヨハンが呼んでいるようだ。支部長室へと向かってあげてくれないか?」



レナ「支部長がですか...?分かりました...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「失礼します」



ヨハネス「よく来てくれたね。早速だが君に第一部隊の隊長になってほしいんだ」



レナ「レナが...ですか?」



ヨハネス「ああ、本当は新しい部隊員を入れようと思ったんだが...君達のような遊撃を頼めるのが居なくねて、ソーマにも頼んだんだが断られてしまったよ。だから今の君達の部隊は一旦休止ということで、空いている第一部隊の隊長を頼みたいんだ」



レナ「レナなんかに...それにお姉ちゃんはどうなるんですか?」



ヨハネス「それなら気にしなくていい。彼女はちゃんと私達で様子を見ていくよ」



レナ「分かりました...それでは失礼します...」バタン



ヨハネス「......フッ...トラブルはあったが計画は順調に進んでいる...助かったよ、セナ君...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「はぁ...お姉ちゃん...大丈夫かなぁ...」



ツバキ「ようやく見つけたぞ」



レナ「ツバキさん...?」



ツバキ「第一部隊の隊長に配属されるのだろう?」



レナ「ええ、まぁ...」



ツバキ「あいつらにそれを伝えないといけないからな。既に第一部隊はロビーに呼んである」



レナ「そうですか...」



ツバキ「行くぞ」



レナはその場から動かず、立ち止まっていた。



ツバキ「どうした?」



レナ「あの...ツバキさん...」



ツバキ「なんだ」



レナ「リンドウさんはツバキさんの弟ですよね...」



ツバキ「ああ、そうだ」



レナ「リンドウが行方不明になった時、何であんなに冷静で居られたんですか...?」



ツバキ「.........」



レナ「私には理解できません...自分の大切な身内が居なくなったんですよ...?何でなんですか...?教えて下さい、ツバキさん」



パァァァァァァァン!!!



レナ「えっ......?」



レナの顔には大きな赤い手の跡が付く。



ツバキ「いい加減にしろ!」



ツバキ「人を助ける私達が冷静で居なくてどうする!そんなので助けられると思っているのか!」



レナ「...」



ツバキ「二度とそんな話はするな。分かったな」



レナ「はい...」



ツバキ「なら、行くぞ。これ以上あいつらを待たせるわけにはいかない」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ツバキ「集まってるな」



アリサ「あれ?レナさん?」



ソーマ「ふん...」



ツバキ「これから第一部隊の隊長として、こいつが配属されることになった。いつも以上の戦果を期待しているぞ」



レナ「これからよろしくお願いします」ペコッ



ツバキがレナの紹介をしたあと、レナはお辞儀をした。



ツバキ「以上だ。各自解散」スタスタスタ



そう言うと、ツバキはエレベーターに乗って違う階層にへと向かってしまった。



コウタ「へぇ~、レナが隊長か。よろしく頼むぜ!隊長!」



アリサ「あれ?セナさんはどうしました?いつもは一緒に居たはずですが...」



レナ「お姉ちゃんなら病室で絶対安静。当分は出撃出来ないだって」



アリサ「そうですか...レナさんがリーダーですね。よろしくお願いしますね、リーダー」



ソーマ「あいつは絶対安静か...それもそうか。あれだけ無理をすれば当然だろう」



サクヤ「隊長、頑張ってね。レナちゃん♪」



レナ「あ、あまり子供扱いしないでください...」プクゥゥ



サクヤ「ふふふ、可愛い♪」ツンツン



レナ「むぅぅぅぅぅぅ...」



コウタ「さて、隊長が来たし、飯食おうぜ!」



アリサ「全く...空気の読めない人ですね...貴方は」



コウタ「え?」



レナ「レナはこれからミッションに向かうので...それでは」スタスタスタ



そう言うと、階段下にある受付の所まで、向かってしまった。



コウタ「何だあいつ?やけに無愛想だな」



アリサ「何かあったんでしょうか...」



ソーマ「.........」



サクヤ「ソーマ?」



ソーマ「いや、何でもない」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


辺りには民家が建ち並び、雪が積もっていて少し寒い。



レナ「必ず見つけてやる...!」タッタッタッ



1人の少女が雪の積もった道を走り抜ける。あるアラガミを探し出すために。



レナ「こいつか...!」スパッ!



アラガミの死体を確認するが、前に1度会ったアラガミとは違う種類であった。



レナ「どこに...!」タッタッタッ



そろそろミッション開始時から、30分程経とうとしていた。



レナ「ここにはいないかな...?」



レナ「とにかくオーダーをクリアして、一旦アナグラに戻ろう...」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~1か月後~~


ソーマ「おい」



突然、ソーマがレナを呼び止める。



レナ「?なんですか?ソーマさん」



ソーマ「最近、一体どういうつもりだ?夜間も出撃しているみたいだな。何がお前をそこまで駆り立てる?」



レナ「貴方には関係ありません...」



バァン!



ソーマがレナを壁に押さえつける。



レナ「つっ...」



ソーマ「いい加減にしろ。こっちはお前のわがままに付き合ってる暇は無いんだ」



レナ「......用件は終わりですか?」



ソーマ「何だと?」



レナ「これから出撃なんです。そこを退いてください」



ソーマ「ちっ、勝手にしろ」パッ



ソーマは言葉を言い捨てると、どこかへ消えていってしまう。



レナ「ええ...勝手にさせてもらいますよ...」スタスタスタ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナは、そのままの足でカウンターの所までやって来た。



レナ「ヒバリさん。任務を受けに来たんですが...」



ヒバリ「あ、レナさん。先ほどサカキ博士から連絡が来てましたよ。研究室に来てほしいそうです」



レナ「サカキ博士が...わかりました」スタスタスタ



ヒバリ「......」



タツミ「おっ!ヒバリちゃん!どうしたんだい?そんな顔して」



ヒバリ「い、いえ!気にしないで下さい!」



タツミ「???」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「失礼します」ガチャッ!



レナがサカキの研究室の扉を開けると、サカキはもちろん、第一部隊のメンバーが居た。



サカキ「良く来たね。座ってくれ」



レナ「あの、何で皆まで?」



サカキ「君達に是非とも頼みたいことがあるからね」



アリサ「リーダーってずっと1人でミッションに行くから、連携がとりにくいんですよ」



コウタ「そうだぞ!こっちはいつもお前抜きでミッションに挑んでるんだからな?」



レナ「別にレナは...」



サカキ「なら、私からのミッションで連携の取り方を身につければ良いじゃないか。これで一石二鳥だろう?」



レナ「わかりました...」



サカキ「よし、決まりだね。さて、私からのミッションを言おうか。とある地域で特殊なオラクルを見つけたんだ。しかし、最近は見なくなってしまってね。そこで、その地域一帯のアラガミを殲滅してほしいんだ」



レナ「殲滅ですか?」



サカキ「ああ、よろしく頼むよ」



レナ「了解...」



サカキ「ソーマ君はここで待機してくれないかな?後で頼みたいことがあるからね」



ソーマ「ああ...」



レナ、アリサ、コウタ、サクヤの4人は作戦地域に向かい、ソーマの別件で研究室に残ることになった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「ここが作戦地域ですか...」



サクヤ「貴女の戦闘を見るのは久しぶりね」



アリサ「私は1度だけしか見たことが無いですけど...」



コウタ「そもそも一緒にミッションに行くのが久しぶりだ!」



レナ「早く行きましょう...サクヤさんとコウタは後方支援を、アリサはレナと一緒に前線で」



「「「了解!」」」



レナを先頭に、第一部隊は行動する。10分程走るとシユウが居た。



レナ「これより戦闘を開始します」ダッ



戦闘開始の宣言をすると同時に、シユウに斬りかかる。



アリサ「リーダー!?単独行動はいけませんよ!?」



サクヤ「コウタ君、援護射撃いくわよ!」ガシャン!



コウタ「はいっ!!」ガシャン!



サクヤ「アリサはあのこと同じ近接戦闘を仕掛けて!」



アリサ「はいっ!」



サクヤとコウタがシユウの弱点である、頭部に射撃を続ける。



レナ「!」ザシュッ!



射撃によって少し脆くなった頭部を、真っ二つに切り裂いた。



アリサ「とどめ!」



アリサが最後にシユウをしとめる。



レナ「はぁ......」グイッ



シユウから、コアを取り出す。



サクヤ「ふぅ...辺りに居るシユウは...3体ね」



レナ「さっさと終わらせましょう...シユウに構っている暇なんてありません」



レナはそう吐き捨てると、さっさと違う場所へ向かってしまう。



アリサ「ちょっと!リーダー!!」



アリサはその後を追う。



サクヤ「レナって...あんな子だったかしら...?初めて見た時は、もうちょっと可愛らしかったのに...」



コウタ「サクヤさん!早く行かないと見失いますよ!」



サクヤ「ええ、今いくわ!」タッタッタッ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「これで終わり...」



最期の1体を倒し終えると、コアを取り出そうとした、が...



サカキ「そこまでだよ」



アリサ「?博士?どうしてここに?」



サカキ「ソーマ君にここまで護衛してもらったんだよ」



サカキが横に動くと、壁にもたれていたソーマが居た。



ソーマ「ふん...」



サカキ「さて、4人とも少しこっちへ来てくれるかな?」



全員は建物に隠れる。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


数十分経つと、人型のアラガミが出てくる。そのタイミングを見計らって、全員が建物の陰から出ていく。



サカキ「さて、ようやく姿が現してくれたね」



レナ「何ですか?このアラガミは。少し何処かで似たような雰囲気はありましたが...」



??「オナカ......スイタ...?」



アリサ「アラガミが喋った!?」



ペイラー「とにかく、この子を連れて帰ろうか。レナ君、この子を頼むよ」



レナ「...了解」



??「」クンクン



レナ「何?」



??「オナジニオイガスル!!」



レナ「貴女と同じにしないで」スタスタスタ



??「マッテ~...」トテトテトテ



レナの後をアラガミの少女がついていく。



ペイラー「何だがなついてしまった様だね」



アリサ「博士、結局あのアラガミは何ですか?」



ペイラー「それは戻ってから話すとするよ。じゃあ、戻ろうか」



全員が、帰還用の乗り物に乗りに向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ペイラー「さて、この子をこの研究室で保護することになったが...」



??「オナカスイター」



レナ「私達を食べませんよね?もし最悪の場合は...」



ペイラー「その事なら大丈夫だろう。自分とは同じ形のような存在は食べようとはしないからね。だが、極限まで何も食べなかったらもしくは...」



全員がアラガミの少女から離れる。



コウタ「うぉぅ...お前は俺達を食ったりしないよな?」



??「オナカスイタ!」



ペイラー「ご飯はアラガミの貯蓄しているコアを食べさせてあげるとするよ。そこで何だが...」



ソーマ「めんどくさいことを押しつけるんじゃねえだろうな...」



ペイラー「いや、定期的にアラガミのコアを集めてもらいたいんだ」



レナ「まぁ...良いですけど...」



話をしていると...



『これより、ウロボォロス討伐作戦の会議を行う。第一部隊、第二部隊、第三部隊、第四部隊は会議室に集合せよ。繰り返す...』



サクヤ「あら、お呼ばれのようね。行きましょうか、リーダー?」



レナ「そうですね。それでは博士、また用があれば呼んでください」



ペイラー「ああ、行っておいで」



5人は研究室を後にし、会議室に向かう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ツバキ「集まったな」



会議室には、支部長、ヒバリ、ツバキが居た。



ツバキ「では、これから作戦の内容を支部長なたしてもらう。心して聞くように」



ツバキは後ろに下がり、ヨハネスが前に出てきた。



ヨハネス「今作戦は、エイジスに集まってきているウロボォロス3体の討伐だ」



その言葉を聞いたゴッドイーター達は、少しざわめき始める。



ヨハネス「1体ずつに1部隊で迎撃してもらう」



ヨハネス「だが、このままでは1つ部隊が余ってしまう。そこで、第一部隊はそれぞれのウロボォロスの応援に向かってほしい」



サクヤ「しかし、ペアの決め方は?」



ヨハネス「それはこちらで決めてある。コウタ君とソーマのペア、サクヤ君とアリサ君のペアだ」



レナ「支部長、レナはどうすれば良いのでしょうか?」



ヨハネス「君はこの子とペアを組んでもらう。出てきてくれ」クイックイッ



支部長が手合図をすると、フードを被り、顔の見えない人が出てくる。



レナ「?その方は?」



ヨハネス「後で、部屋でこの子にゆっくりと聞くといい」



レナ「部屋でですか?」



ヨハネス「ああ、それでは作戦の詳細はヒバリ君からしてもらうよ」



ヒバリ「今作戦は、先程支部長のおっしゃった通り、エイジスに集まってきているウロボォロス3体の討伐なのですが、その他のアラガミも集結しているようです。何が起きるかはこちらでも把握しきれておりません。準備を万全にして作戦に向かって下さい。以上です」



ヨハネス「作戦開始時刻は、明日の午前10時だ。それでは解散」



他のゴッドイーター達は、会議室を出ていくなか、レナはフードを被っている子に近づいていく。



レナ「本当にこの人を部屋に連れていっても良いんですか?」



ヨハネス「ああ、話してくるといい」



レナ「分かりました。それでは」ギュッ



女性の腕を掴んで、部屋に連れていく。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「ふぅ...」



女性を部屋に連れてきたレナは、誰かを知るために話しかける。



レナ「あの、貴方は誰ですか?」



「声を聞けば分かるかしら?」



レナ「もしかして...?」



セナ「ええ、久しぶりね。レナ」



レナ「お姉ちゃん!」ダキッ



あまりの嬉しさに抱き付く。



セナ「最近はアラガミ化が進行しちゃって、あまり外に出れなかったの」



レナ「えっ?」



セナの顔を見ると、右腕から右目にかけて、かなりアラガミ化が進んでいることが分かる。



レナ「大丈夫...?」



セナ「大丈夫よ。そんなに簡単にアラガミになるわけにはいかないわ」



レナ「ならいいけど...」



セナ「それに別に私が居なくても、レナも大丈夫でしょ?」



レナ「そんなわけ無いよ...」



セナ「とにかく、明日の作戦に向けて、今日はもう寝ましょう、ね?」



レナ「うん!」



2人で1つのベッドに潜り込む。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


レナ「......zzz」スヤァ



セナ「.........」ナデナデ



静かな部屋で一人、セナだけは起きていた。



セナ「せめてレナを守るまで...死ねないわ...」



セナ「ぐっ......!」ググッ



腕輪のある右腕を押さえる。



セナ「せめてもう1ヶ月...エイジス計画が成功するまで...!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


~~作戦当日 ヘリの中~~


レナ「こちらレナ、サクヤさん。聞こえますか?」



サクヤ『ええ、ちゃんと聞こえているわ』



レナ「次はソーマさんです。こちらの声が聞こえますか?」



ソーマ『ああ...聞こえている』



レナ「定期的に戦況を報告してもらえるよう、お願いします」



サクヤ『ええ、分かったわ』



ソーマ『了解だ』



ヘリパイロット「目的地上空5メートルです!」



レナ「よし、タツミさん達、行きましょう!」



タツミ「了解!」



ブレンタン「了解だ」



カノン「わ、分かりました!」



ヘリに居るゴッドイーターは、全員ヘリから飛び降りた。



レナ「ヒバリさん、こちら第一、第二部隊。目的地に到着しました」



ヒバリ『そのまま、その場で待機してください。大きなアラガミ反応がそちらに向かっています』



レナ「了解、待機します」



タツミ「おい、カノン。誤射するなよぉ~?」



カノン「えぇー!?」



ブレンダン「戦闘中に誤射で死ぬとか笑えないからな」



カノン「誤射しませんよ~!ね!セナさん!」



セナ「えっ?こっちに振るんですか?」



カノン「私が誤射しないって説明して下さい!」



セナ「アッ、ウン。ゴシャシナイトオモイマスヨ」



カノン「もぉ~!そんな棒読みしないでくださいよぉ~!」



レナ「皆、来ましたよ」



前方から巨体の体が見え始める。



レナ「あれがウロヴォロス...」



タツミ「やっぱり大きいな!」



ブレンダン「出来るだけ早くしとめよう」



カノン「あれだけ大きければ誤射しませんね!」



セナ「それじゃ隊長、指示を」




後書き

ちなみに、セナのボイスは私の中では、あやねるです。


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2015-08-24 15:19:34

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2015-08-07 20:12:28

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2015-08-07 20:12:30

このSSへのコメント

6件コメントされています

1: いちごオレ 2015-08-07 20:14:14 ID: wV8pR6d1

面白そうですね!
更新待ってます!
あ、そういえばゴットイーターアニメ化しましたね(*´-`)

2: せれね 2015-08-10 11:58:21 ID: AZd6-NjU

アニメ化してまたハマってたのでとても面白いです。
そういえばアラガミの名前は言わないんですか?

3: 特型駆逐艦一番艦 2015-08-10 21:49:56 ID: J6qBE4zC


書いた方が良いですか?
それなら書き加えますが...

4: SS好きの名無しさん 2015-08-11 13:42:51 ID: OiIHqmlj

ゴッドイーターのアラガミを知らないから、書いて欲しいなぁ、なんて

5: SS好きの名無しさん 2015-08-11 13:48:49 ID: OiIHqmlj

あと戦闘短くね?って思ったけどゲームみたら20分もかかるんやな…それやったら、まだ短い方が良いわ。
とにかく期待

6: せれね 2015-08-11 23:57:29 ID: xqhRCinK

やっぱりアラガミの名前があると分かりやすくていいと思います!
更新頑張ってください!


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1: いちごオレ 2015-08-07 20:14:39 ID: wV8pR6d1

期待期待…


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