2018-04-15 18:44:43 更新

概要

真面目提督と辛い過去を持った夕立のアフターストーリー


前書き

注意!
これは「笑顔を一度は忘れた君が見せる笑顔は最高だ」の続編となっております。なので、まだ読んでいない方はそちらから読むことをオススメします。

オリジナル設定が後半出てきます。無理な方は我慢して読んでください。
キャラ崩壊があるかも!

ちょっとした百合展開と、微グロがあります。






「こうやってずっと...ずっと...貴女が笑顔になれる幸せな日々が長く、長く続くことを願っています。」






夕「提督さん...覚えているっぽい?提督さんが夕立に言った言葉を...覚えてないなんて絶対に言わせないっぽい...」


(ザザーン)


夕「提督さん...」


村「いたいた。」


夕「村雨...」


村「さっ、時間よ。行きましょ。」


夕「...わかったっぽい...(提督さん、また来るね...)」


村「まったく...元気出しなさいよ。」


夕「無理っぽい...夕立は提督さんがいないと元気になれないっぽい...」


村「またそんなこと言って...そんなこと言っても提督は現れないわよ。」


夕「わかってるっぽい...わかってるけど...」


村「もう...いつまでもそんな顔してないの。提督が貴女の笑顔が好きって言っていたけど、私もわかる気がするわ。貴女の笑顔、素敵よ。」


夕「それ本当っぽい...?」


村「えぇ、本当よ。」


夕「そっか...エヘへ。」


村「そうそう、その調子よ。」


夕「ぽい!」(ニコッ)


村「じゃあ、元気が出たところで行くわよ。」


夕「ぽい!」


~~~~~~


長「提督なしで我々は今から大規模な作戦を開始する。この先どうなるかはわからない。だが皆が一つになり、力を合わせればきっと生き延びることが出来ると私は思っている。」


北「って言われてもねぇ〜、不安要素いっぱいだと思うんだけど〜。」


大「そうよ!北上さんが不安なんて、私耐えられないわ!」


北「もぉ〜大井っちったら〜。私は不安なんてないよ〜。」


大「えぇ!?」


北「駆逐艦たちの顔に書いてあったから、私が代弁?しただけだよ〜。」


大「そ、そうですか...」


北「でも、ありがとね。」


大「き、北上さぁぁぁぁん!!!」(ダキッ)


北「わわっ!もぉ~、いきなり抱きつかないでよ~。」


大「北上さんが逃げると思ったからよ!」


北「逃n...ればよかった。」


大「もぉ~、北上さんったら冗談が上手いんだから~♡」


長「コホン...で、結局は北上にも不安がある、と?」


北「ウグッ...まぁ、ないって言ったら嘘になるから、そうだね〜。」


長「確かに皆には不安があるかもしれない。しかし、先程も言った通りだ。皆の力を一つにしたら必ず、生き延びることが可能だと私は信じている。」


金「だけど、皆の力を一つにって言っているけど、誰が提督の代わりに指揮するネー。」


長「今決めた方が良いな。誰か、提督の代わりに指揮を執る者はいないか?」


「...」


陸「あら?長門は手を挙げないの?」


長「私は、自ら進んで指揮を執るつもりはない。」


陸「あらあらぁ~。」


「...」


長「いないのか?いないのなr」


島「長門でいいんじゃな〜い?」


長「何...?」


天「ちょっと、島風?!」


島「だってさ〜、今までだって長門が前に立ってたし、さっきだって誰も手を挙げなかったじゃん?だったら長門が適してるって思ったんだけど。」


天「た、確かにそうね...(島風ってこんなにしっかりしてたかしら...)」


陸「あらあらぁ〜、駆逐艦に指名されちゃったみたいよ?」


長「私は構わないが...皆は...どうなんだ?」


電「私は賛成なのです!」


雷「私もよ!」


響「хорошо(ハラショー)」


雷「それ、賛成って意味じゃないでしょ...」


暁「私も賛成だわ!」


長「ほ、本当にいいのか...?」


「勿論!」


「さんせーい!」


長「皆......ならば、皆の期待に応えよう!そういうわけでこれから各班の任務を発表する。鳳翔さん率いる一班は食材の買い出しに出てもらう。買い出しだからといって気を緩めるな。これも大事な任務の一つだ。そして天龍、木曾率いる二班、三班は調理場の準備と、食す場所の準備を。球磨率いる四班は寝床の準備を。その他の者も手伝いが必要な場所に行って手伝え。」


一同「はい!」


長「それでは、それぞれの持ち場につけ!」


一同「はい!」


陸「まったく...たかが4泊5日の野外キャンプだっていうのに、ちょっと大袈裟過ぎないかしら?」


長「提督に言われたんだ。キャンプだとしても、そこは戦場と変わらない、とな。」


陸「(クスッ)あの提督も真面目な部分を少し捨てたというか、なんというか...」


長「(フッ)そうだな。」


〜〜〜〜〜〜


鳳「では、買出しに行きましょうか。」


夕「ぽい!」


霧「夕立、時雨。」


夕「ぽい?」


時「何?」


霧「かなりの量になると思うのだけれど、頑張ってちょうだいね。」


夕「任せてほしいっぽい!」


時「う、うん...(持てるかな...)」


大和「心配しなくても、この大和がいるので任せて下さいね。」


時「心強いね。じゃあ、ボクの分までお願いしよっかな。」


大和「ぜ、全部ですか?!も、持てるかしら...」


時「(クスッ)嘘だよ。」


大和「もぉ~...」


雲「あ、あの...」


鳳「はい?」


雲「私なんかが買出しに行ってもいいのかしら...」


鳳「えぇ。貴女の力が必要だから、長門は貴女を指名したんじゃないかしら?」


雲「鳳翔さん...」


鳳「だから、買い出しを楽しみましょ。」


雲「はい。」


〜〜〜〜〜〜


天龍「よぉし、いいかちびっ子ども!オレ達の言うことは絶対だからな!」


駆逐艦「はい!」


木「じゃあオレの班は食べる場所の準備でもするか。」


天龍「何勝手に決めてるんだよ!」


木「え?」


天龍「え?じゃねぇ!平等に決めるぞ!」


木「たく...じゃあ、ジャンケンで決めるからな。」


天龍「おう!」


天&木「ジャンケーン...」


...


......


木「よぉし、オレの班は食べる場所の準備をするぞ。」


陽「ジャンケンの意味あったのかしら。」


初「本当よね。」




天龍「くっそ...じゃあ、オレの班は調理場の準備でもするか。」


暁「一体どうやって調理場の準備をするのよ?」


天龍「そうだな...まずは石集めだな。」


叢「石なんか集めてどうするのよ。」


天龍「石を集めてコンロっつーか、鍋とか置く場所を作るんだよ。」


叢「へぇ。よく知ってるのね。」


天龍「オレを誰だと思ってる。世界水準を軽k」


龍「ふふ怖さ〜ん♪」


天龍「そうそう。ふふ怖のって龍田ぁぁぁぁ!!!!」


龍「ふふっ♪怒ってる天龍ちゃんも可愛い〜♪」


天龍「たくっ...(ハッ)お前ら違うからな!」


島「天龍ってふふ怖って呼ばれてるんだ〜。」


天龍「だからちげぇって言ってるだろーが!!」


龍「えぇ〜、違うのぉ〜?」


天龍「頼むから黙っててくれ!」


〜〜〜〜〜〜


木「あっちはあっちで何やってるんだか...」


陽「フー...こ、腰が...」


木「ほら、ちゃんと運べよ。オレ達が場所作んねーと食えないからな。」


陽「わ...わかっているわよ...で、でも...こんな重いもの一人で運べって...お、おかしいわよ...」


木「丸太一本ぐらい余裕だろ。それにそんなに大きくも太くもないだろ。」


陽「そ、そうだけど...軽巡と駆逐艦は大きさもパワーも違うのよ...」


初「だったら転がせば余裕じゃない。」


陽「...そんな発想なかったわ。」(キリッ)


初「...」


木「...他の奴らは?」


初「まだ転がしているわ。」


木「急がねぇとこんなんじゃ間に合わねぇぞ。皆にもうちょいペース上げろって言ってきてくれ。」


2人「はーい。」


〜〜〜〜〜〜


球「それじゃあ、今からテントを張るクマ。」


吹「張る順番とかあるんですか?」


球「球磨に任せるクマ。秋雲、そっち持って引っ張ってもらいたいクマ。」


秋「はいはーい♪」


球「もっとしっかり引っ張るクマ~。」


秋「りょ、りょ~かぁ~い...」


綾「おぉ〜、テントっぽくなってきました!」


吹「本当だ!」


球「紐を引っ張った状態で、その杭に引っ掛けて地面に刺すクマ。」


秋「こ、これか...ンギギギ!」


皐「秋雲、ファイトだよ!」


秋「わ、わかっているけど、引っ張られそうだよ!」


皐「えぇ!?紐を離しちゃ駄目だよ!」


秋「そんなこと言ってるんだったら助けてよ!」


皐「無理☆」


秋「ええぇ〜!?」


如「そういえば、気になっていたのだけれど…」


球「クマ?」


如「このテント、私達だけで張るのかしら?」


球「もちろんだクマ。」


秋「わっ!」


(ズッテーン!)


球「あ〜あ...なーにやってるクマ...」


秋「イヒヒヒヒ...」


如「こんなんじゃ、かなりかかりそうねぇ。」


綾「そ、そうですね...」


〜〜〜〜〜〜


間「天龍ちゃん。」


天龍「おぉ、間宮さん。」


間「調理場の方はどうかしら?」


天龍「もうちょいってところだな。」


間「そう。よかったわ。」


天龍「まぁ、間宮さんの希望通りなるかは保証出来ないけどな。」


間「私は希望なんてないですよ?貴女たちが作る物で満足しますよ。」


天龍「冗談だって。」


間「でもわがままを言うなら、薪が必要ですね。」


天龍「え...ま、薪...?」


間「別に薪じゃなくてもいいのよ。木の枝でもいいのよ。」


天龍「よ、よかった...」


間「ふふっ♪」


天龍「何笑ってるんすか...」


間「いいえ。龍田ちゃんが言っていた通りだなって思っただけよ。」


天龍「お、おう...(龍田のやつ何を言ったんだ...)」


〜~~~~~


〜鎮守府 提督室〜


提「ふぅ...」


龍鳳「あの娘たちのことが心配ですか?」


提「え、まぁ、そうですね。でも、長門型や大和型、金剛型の二人がいるから少しは安心しています。」


龍鳳「そうですか。」


提「でも、やっぱり心配ですね。」


龍鳳「そんなにあの娘たちのことが心配なら、行かせなければよかったのでは...」


提「それでは駄目なんですよ。あの娘たちにも、色々な経験は必要だと思ったので、今回のキャンプを考えたんですよ。」


龍鳳「そうですけど...夕立さんはまだ...提督とケッコンして数週間しか経っていませんし...」


提「いいんですよ、これで。」


龍鳳「そうですか。ところで、色々な経験と言っていましたが、例えばどういうことですか?」


提「もし、提督である私が死んだ場合、もしかしたら艦娘だけでやっていくことになるかもしれません。その時にバラバラだったら困るので、団結力を高めるためにこのキャンプを提案したんです。」


龍鳳「そうなんですか。」


提「はい。(みなさん、4泊5日間辛いと思いますけど、頑張ってくださいね。)」


〜〜〜〜〜〜


霧「この豚バラ肉...こっちの方が10g多くて398円に対して、こっちは20g多くて426円...これと同じ量のを30パック買ったとして、値段が...」


大和「...霧島さん、結構悩んでいますね...」


鳳「じゃあ霧島さんが選んでいる間に、夕立ちゃんと時雨ちゃんで野菜を選んできて下さいね。」


夕「了解っぽーい!」


時「夕立、はぐれちゃダメだよ。」


夕「わかってるっぽい!」


(タッタッタッタ)


鳳「じゃあ私たちは調味料等を選んできましょうか。」


大和「そうですね。雲龍さん、行きますよ...あれ、何処行ってしまったのでしょうか?」


鳳「あら?さっきまでそこにいたのに...雲龍~、何処にいるn」


雲「(キラキラ)缶詰めがこんなに...秋月さんも連れてきたかったな...」


鳳&大和「...」


~~~~~~


夕「ぽい~!」


時「夕立、走っちゃダメだよ。」


夕「わかってるっぽい~!」


時「(それはわかってないっぽい...)」


夕「野菜コーナーにとーちゃーく!」


時「ま、待ってよ...夕立...」


夕「時雨遅い~。早く選ぶっぽい~...」


時「うん。どんな野菜がいいかな?トマトはありとして、ピーマンとかどうかな?」


夕「...」


時「夕立?どうしたの?」


夕「...」


時「夕立?」


「ねぇ〜、今日の夜ご飯何がい〜い?」


「ん〜、由美子が作る物だったら何でもいいよ。」


「うわ〜、ベタ〜。でも、その返答が一番困るんだよねぇ。」


「じゃあ、野菜炒めが食べたい。」


「野菜炒めね...オッケー!」


時「夕立...」


夕「(ハッ)あ、え?!あ、や、野菜を選ぶっぽい!えーとー、ゴボウとナスとー...」


時「...」


夕「ほら、時雨も早く選ぶっぽい。」


時「...うん。」


〜〜〜〜〜〜


鳳「さて、買い出しも終わりましたし、帰りましょうか。」


霧「時雨?どうかしたの?」


時「あ、ボクは大丈夫だよ。」


霧「そう、ならいいけれど。」


夕「元気がない時雨は時雨じゃないっぽい。」


時「そうだね...」


夕「だから、笑うっぽい!」


時「うん。そうだね。」


雲「時雨さん。」


時「何だい?」


雲「ファイトです。」(グッ)


「...」


「......」


「.........」



雲「あれ?」


〜〜〜〜〜〜


「フフ〜ン♪フフフ〜ン♪」


秋「翔鶴さん、何だか楽しそうですね。」


翔「ええ♪だって、全員ってわけではないけれど、みんなで外でお食事作って、食べて、寝るっていうことが初めてなので♪秋月ちゃんは初めて?」


秋「はい。秋月も初めてなので、少し不安がありますけど、楽しいです!」


翔「(フフッ)そう、よかったわ。」


秋「ところで、少しお聞きしたいのですが。」


翔「何かしら?」


秋「夕立さんのことです。」


翔「夕立ちゃんのこと?」


秋「はい。夕立さん、空元気というか無理してる気がします。」


翔「まぁ、仕方ないんじゃないかしら?くじ引きでアタリという名のハズレを引いちゃったんだし。でも、提督と一緒に居たいという気持ちはわからなくはないわ。だって提督といると楽しいもの。だからね、提督がいなくても楽しめるキャンプに私たちがしてあげましょ?」


秋「そうですね!」


「秋月姉ぇ〜!」


秋「照月、どうしたの?」


照「買い出し班が帰ってきたから、手伝ってって鳳翔さんが。」


秋「うん、わかった。」


翔「じゃあ、行きましょ。」


秋「はい。」



夕「結構買ってきたっぽい!」


秋「こ、こんなにいっぱいのお肉...」


照「夢みたい...」


夕「ちゃんとみんな食べれるっぽい!」


照「ホント!?」


夕「ぽい!」


照「やったね、秋月姉ぇ!」


秋「お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉お肉...」


照「秋月姉ぇ、戻ってきて!」


夕「お肉の破壊力半端ないっぽい...」


村「お疲れ様。」


夕「あ、村雨!ただいまっぽい!」(ダキッ)


村「はいはい、おかえり。」(ナデナデ)


夕「ぽい~。」


村「あら?時雨は?」


夕「そういえばどっか行っちゃったっぽい。」


村「そう...ちょっと探してくるわ。」


夕「いってらっしゃいっぽい〜。」


〜〜〜〜〜〜


(ザザーン)


村「いたいた。」


時「村雨...」


村「こんなところで何してるの?」


時「何で提督はこんなことを考えたのかなって、ずっと考えてたんだ。」


村「...」


時「夕立、どう見たってあれは空元気だよ...ボクはあんな夕立見てるの辛いyんむぅ!?んっ...んあっ...ちょっ...村雨っ...まっ...んっ...ちゅっ...んっ...ふあ...ハァ...ハァ...」(トローン)


村「ふふっ♪ご馳走様♡」


時「きゅ、急に何するの!?」


村「キスだけど?」


時「ぼ、ボクは真面目に考えてるんだよ!」


村「えぇ、知ってるわ。」


時「じゃあ何で...」


村「夕立のことで悩んだり、考えたりするのは悪いとは思わないわ。でもね、空元気にしてる夕立を支えるのが私達なんじゃない?その私達が悩んでたら意味ないでしょ?」


時「そうだけど、き...き...」


村「き?」


時「キスすることないじゃないか!////」


村「えー、だってぇ悩んでる時雨見てたら何故だか急にキスしたくなちゃってぇ〜♪」


時「まったく...誰かに見られたらどうするの...」


村「それはそれで、アリよ!」


時「えぇ...」


村「ねぇねぇ。」


時「な、何...?」


村「もう一回、しよ?」


時「(ドキッ)...い、いいよ...」


村「やったぁ♪」


〜〜〜〜〜〜


〜鎮守府〜


白「...」


春「白露姉さん、どうしたんですか?」


白「何かを感じたの。」


春「姉さん達のことですか?」


白「ん〜、わからない〜。でもそんな感じする〜。」


春「流石長女ですね。」


白「そりゃ勿論、いっちばーん上だから、妹達の異変にはいっちばーん先に気付くよ!因みに今日の春雨の下着の色は黒だね!」


春「ふえぇ?!な、何で知ってるんですか!」


白「そりゃ、長女だからね!」


春「理由になってないですよぉ〜!」


(サイレン音)


春&白「!?」


アナウンス「哨戒中の早霜より入電。鎮守府正面海域により敵艦発見。繰り返す。鎮守府正面海域により敵艦発見。数は一隻。艦種は駆逐艦の模様。繰り返す...」


〜執務室〜


提「敵艦...ですか...」


龍鳳「ど、どうしましょ...」


提「第一艦隊に出撃命令を。」


龍鳳「わ、わかりました!」


提「まさか...」(ボソッ)


龍鳳「何か言いました?」


提「あ、何でもないです。」


龍鳳「そうですか。」


〜〜〜〜〜〜


榛「さぁ、準備はいいですか?」


伊「私はバッチリ!日向はどうなのさ。」


日「私も問題ない。」


比「でも何で司令は第一艦隊を出撃させるのかなぁ...相手は駆逐艦一隻なんでしょ?」


蒼「提督は何かを考えているんですよ。」


加「あの提督、何気に鋭い感を持っているから侮れないわ。」


日「まぁ、どうであれ私達は提督に従うまでだ。」


伊「そーそー、そうだよ。」


榛「そうですね。第一艦隊、出撃します!」


〜〜〜〜〜〜


照「わぁ〜!お肉がいっぱい!」


秋「お肉が一枚、お肉が二枚...」


照「秋月姉ぇ、戻ってきて!」


秋「(ハッ)何?何があったの?!」


照「秋月姉ぇが戻ってきたぁ!」(ダキッ)


秋「う、うん...?」


大和「今日は"ばーべきゅー"というものですね。大和嬉しいです。」


赤「そうですね。私も一航戦の誇りにかけて沢山食べます。」


夕「お肉全部なくなっちゃうっぽい!夕立も沢山食べるっぽい!」


時「あまり食べ過ぎるとお腹痛くなっちゃうよ。」


夕「大丈夫っぽい!」



陸「(フフッ)」


長「どうした?」


陸「ん?皆がはしゃいでる姿を見てると何だか自然と笑顔になるの。」


長「自然と...?」



「あー!綾波勝手に私のお肉食べないで!」


「ちょっと、野菜も食べなさいよ〜。」


「だから俺はふふ怖じゃねぇってぇの!」



長「確かに、自然と笑顔になるな。」


陸「でしょ?」


大和「長門さん達もちゃんと食べてますか?」


長「あぁ。」


陸「えぇ。」


長「陸奥、全然食べてないじゃないか。」


陸「え、あー、私はちょっと控えるわね。」


長「何故だ?」


陸「理由なんていいじゃない。それと、理由を言っても長門にはわからないわ。」


長「何?!私にはわからないだと...!大和はわかるのか?!」


大和「え、あー...はい...一応...」


長「お、教えてくれ!」


大和「ええぇ...?!えーと...」


長「頼む!」



武「(何やってるんだろ、あそこは。)」


清「武蔵さん、武蔵さん!」


武「ん?」


清「私、戦艦になるためにいっぱい、いーっぱいお肉食べるね!」


武「肉もいいが、ちゃんと野菜も食べないと戦艦にはなれないぞ。」


清「えぇ!?や、野菜かぁ...うーん...野菜...ねぇ...」


武「...野菜嫌いなのか?」


清「エヘヘ...」


武「好き嫌いはダメだぞ。全てのものを感謝して、残さず食べないと戦艦にはなれないぞ!」


清「は、はい!清霜、野菜食べます!」


武「うむ。」


夕雲「(清霜さん、うまく話に乗せられましたね。)」



夕「...」


時「夕立、どうしたの?」


夕「何でもないっぽい。」


時「そっか。」


〜〜〜〜〜〜


大淀『そちらの現状をお伝えください!』


榛「大破一隻、中破二隻、残りはかすり傷程度です!」


大淀『わかりました。直ぐに応援を向かわせます。』


大淀「提督、第一艦隊の被害状況がわかりました。大破艦一、中破艦二、残りはかすり傷程度だそうです。直ちに第二艦隊を向かわせた方が良いかと。」


提「そうですね...まさか、あの駆逐艦が囮だったとは。私も正直驚きました。大淀さん、第二艦隊に出撃命令を。」


大淀「わかりました。」


提「この戦闘をあの娘達には知られないようにしなくては...」


龍鳳「心配はかけたくない...ですか...」


提「そうです。あの娘達には楽しんでもらいたいんです。なので今ある戦力でこの戦闘を終わらせますよ。」



扶「山城、準備は良くて?」


山「はい。」


鈴「夜戦でしょ〜?辛いなぁ。」


鳥「安心してください。私が敵を照らすので、鈴谷さんと春雨ちゃんと白露ちゃんで撃ってください。」


鈴「りょうかーい♪」


春「は、はい!」


白「はーい!」


扶「山城、私達が盾となって鳥海さんをお守りするのよ?」


山「わかってます。私はその覚悟は出来ています。姉さまとご一緒ならば!」


鳥「あ、ありがとうございます!」


扶「ふふっ。では、第二艦隊出撃します!」


〜〜〜〜〜〜


伊「くっ...何のこれしき!」


(ドーンッ!)


伊「中破してるから、あまり火力が出ないなぁ...」


蒼「加賀さん、大丈夫ですか!?大破しているから、あまり無理はしないでくださいね!」


加「え、えぇ...私は平気ですので、自分のことを心配するべきだわ。」


蒼「そ、そうですが...」(中破)


加「でも、心配してくれるのは感謝します。」


比「このっ!このっ!」


日「しかし、敵の数が多すぎるな。第二艦隊はまだか?」


榛「先程大淀さんから連絡があり、第二艦隊が出撃した模様です。」


日「大体30分といったところか...」


榛「何とかもたせてみます!」


比「ひえぇぇぇぇ!!!」(大破)


榛「比叡お姉様!」


日「榛名!」


榛「え?」


(ドーンッ!)


榛「ん...(ハッ)ひゅ、日向さん!」


日「これぐらい、何ともない...」(中破)


榛「す、すみません...榛名が不注意なばかりに...」


日「気にするな。今は目の前の状況に集中しろ。」


...


蒼「敵の数が減るどころか、増えてきてるような気が...」


加「これは流石にまずそうね。私達が沈むのが先か、第二艦隊が到着するのが先か。」


榛「駄目です!」


5人「(ビクッ)」


榛「諦めたら駄目です!第二艦隊が到着するまで、皆で生き延びるんです!」


伊「そうこなくっちゃ!」


日「まぁ、そうなるな。」


比「何とか、耐えてみせます!」


蒼「加賀さん、私達は後ろに下がりましょう。足手纏いになるのは、いけませんからね。」


加「...えぇ。そうね。」


〜〜〜〜〜〜


山「姉さま!砲撃音が...」


扶「もうそろそろね。みんな、急ぐわよ。」


5人「はい!」


春「(私に夜戦が務まるでしょうか...)」


鈴「...春雨さぁ〜。」


春「は、はい!」


鈴「もしかして緊張してる〜?」


春「は...はい...緊張しています...」


鈴「だよねぇ〜。」


春「す、鈴谷さんは緊張してないんですか?」


鈴「私?私はしてないよ。」


春「す、凄いです!」


鈴「慣れだよ、慣れ慣れ〜。(そりゃ、鈴谷だって緊張と不安はあるさ。けど、春雨達を不安にさせないために、表にはあまり出せないよね。)」


鳥「...ん?」


山「どうかしたの?」


鳥「今、何かが光ったような...」


(ドーンッ!)


鳥「きゃあああああ!!!」(中破)


山「鳥海さん!?」


扶「嘘?!ここまで敵が攻めてきてるの!?」


白「一番先に敵艦発見!」


春「言うの遅いですよ!」


扶「鳥海さん、大丈夫?!」


鳥「は、はい...何とか...」


山「撃ちます!」


鳥「(私が照らさないと...みなさんが!)」


鈴「もう照らすの!?」


鳥「今照らさなければ、いつ照らすんですか!」


鈴「だ、だよね〜。」


(ドーン!)


鳥「クッ...」


扶「山城!」


山「はい!」


扶「私達が」


山「盾にならないと、ですね姉さま。」


扶「えぇ。」


鳥「あ、ありがとうございます!3人共、今です!」


鈴「了解!白露、春雨!いっくよぉ〜!」


2人「はい!」


〜〜〜〜〜〜


大淀「そんな!」


提「どうしました?」


大淀「第二艦隊が第一艦隊と合流していない、とのことです!」


龍鳳「えぇ!?」


提「やはり、別の艦隊が来ていましたか...」


龍鳳「ど、どうするんですか...?」


提「...突破された時のことを考えて、戦える艦娘全艦を鎮守府正面海域に配備。」


大淀「提督...」


提「...」


大淀「わかりました。全艦に告ぐ。...」


提「...」

〜〜〜〜〜


北「ふい〜、食った食ったぁ〜。」


木「食った後に直ぐ横になると牛になるぞ。」


北「北上牛とか美味しそうじゃない?」


木「...いや。」


北「えー。」


木「夕立、何処に行くんだ?」


夕「ちょっと、お月様見てくるっぽい。」


木「そうか。でもそろそろ寝るから早く戻ってこいよ。」


夕「わかったっぽい。」




夕「(やっと長い一日が終わったっぽい。提督さんに早く会いたいな...)そうだ!今日あったことを、提督さんに報告するっぽい!」


...


夕「出来たぁ!」


\テッテレー/


夕「この石を提督さんにするっぽい!あのね、あのね!今日ね初めてばーべきゅーをしたっぽい!夕立もいーっぱい、いーっぱいお肉を食べたかったけど、大和さんや武蔵さん、それに赤城さんまで入ってきて、少ししか食べられなかったっぽい。でも、みんなで食べるご飯は美味しかったっぽい!それとね、それと...」


(ザザーン)


夕「...かなり虚しいっぽい...あ、早く戻らないと。」


...タスケテ


夕「!?」


......タスケテ


夕「何...何の声っぽい...?」


......イタイノ


......クルシイノ


夕「石から声が聞こえるっぽい...?」


......チンジュフガアブナイ...


夕「鎮守府が...危ない...?(ハッ!)」



時「夕立?そろそろ皆寝るから、早く戻ってきてって木曾さんがってあれ?夕立?」


(ザザーン)


時「夕立?何処にいるの?隠れてないで出てき...まさか...この靴跡って...みんなに知らせなきゃ!」





夕「待ってて...!待ってて!夕立が...夕立がすぐ行くから!」


〜〜〜〜〜〜


長「何!?夕立が一人で海に出ただと!?それは本当か!?」


時「うん...夕立の靴跡が海に向かって続いてたんだ...」


大和「もしかして、提督に会いに行ったのでは...」


陸「流石にそれはありえないんじゃ...」


時「...そういえば、今日の夕方から夕立が海の方向をジーッと見てることが多かった気がするな...」


長「海?」


陸「それって提督のことを考えてたりしていたんじゃないかしら?」


時「わからないんだ...どうしたのって聞いても何でもないって言うばかりだったし...」


「ならば、その夕立探しを私が引き受けよう。」


長「武蔵!」


武「なぁ、私達の臨時提督殿。私を夕立探しに向かわせてはくれないか?」


長「しかし!」


武「やらないで後悔するより、して後悔する方が良いだろ?」


長「そうだな...よし!武蔵を旗艦とした、夕立搜索艦隊を結成する!武蔵、大和、木曾、北上、大井、そして時雨の艦隊で出撃しろ。何かあったら連絡を頼んだ。」


武「わかった。よし、搜索艦隊出撃するぞ!」


...


陸「一応、鎮守府に伝えといた方がいいんじゃない?」


長「ふむ...そうだな。」


...


陸「繋がった?」


長「いや、ダメだ。何故だ?」


陸「おかしいわね...まさか鎮守府になにかあったのかしら...」


長「翔鶴!」


翔「はい!」


長「偵察機を飛ばすことは可能か?」


翔「夜偵があるので、それを飛ばしましょうか?」


長「あぁ。それを鎮守府の方面に飛ばしてくれ。」


翔「わかりました。」


...


「えぇ!?それは本当ですか!?」


長「どうした!?」


翔「たった今、偵察機から連絡が...」


長「なんと言っている?」


翔「『我、鎮守府確認。鎮守府、壊滅的ナ被害アリ。』と...」


長「なっ...!」


陸「何ですって!?」


長「我々がいなくなって手薄になったところを狙われただと...」


陸「どうするの?このままじゃ鎮守府が...」


長「武蔵達に連絡しても遅いか...くそっ!もっと早く気付いていれば!陸奥!」


陸「えぇ。わかっているわ。ちゃんと金剛や鳳翔さんには伝えといたわ。」


長「よし!我々も向かうぞ!」


〜〜〜〜〜〜


白「毎度あり〜!」


鈴「残りどのくらい?!」


春「かなり残ってます!」


鈴「例の戦艦は?」


春「生きてます!」


鈴「そっかぁ...(こんなんじゃもたないよ...弾薬も残り僅かだし...)あのさぁ!」


春「はい!」


鈴「私が戦艦棲鬼をおびき寄せるからさ、撃破よろしくぅ!」


白「えぇ?!ど、どうやって!?」


鈴「そうだねぇ...戦艦棲鬼に向かって、2人が魚雷を発射させればいいよ!」


春「そ、そんな...!」


鈴「んじゃあ、あとはよろしく!」


白「鈴谷さん!」


春「行っちゃいました...」


白「と、とりあえず、魚雷発射!」


春「はい!」



鈴「かっこ悪い...かな?まぁ、今はそんなこと考えてる場合じゃないか。一隻でも多く沈められるなら、沈めなきゃね!」



扶「あれは...鈴谷さん?」


山「何故、1人なのでしょうか?」


鳥「...まさか、1人で戦うつもりなのでは...」


山「あの戦艦棲鬼を1人で?!そんなの無茶よ!」


扶「山城、ここは任せるわ。」


山「え、扶桑姉さま?扶桑姉さま!」


扶「助けなきゃ...1人は危なっ...!」


(ドーンッ!)


扶「きゃあああああ!!!!」(中破)


山「扶桑姉さまぁぁぁ!!!」


扶「戻りなさい!」


山「ですが...」


扶「私は貴女に、鳥海さんのことをお願いしたの。」


山「...」


扶「今の鳥海さんは、私達にとって重要な役割をしているのよ?それに彼女は中破している。誰かが守ってあげなくてはよ?」


山「ですが、扶桑姉さまは...」


扶「安心して。これでもまだまだいけるわ。」


山「わかりました...絶対に沈まないでくださいね!」


扶「えぇ、もちろんよ。」




扶「(沈まないでいることが出来るかしらね...)鈴谷さん、今助けに向かいます!」




鈴「これで、駆逐艦四隻目撃破っと!さぁ、次いくよぉ!」


戦「コノ、生意気ナ!」


鈴「よっとぉ!ちゃんと狙わないと、鈴谷は避けるよ!」


戦「クッ!ナラバッ!」


鈴「じゅ、重巡!?まだいたの!?しかも六隻!?」


戦「コレデ、終ワリダッ!」


鈴「避けきれなっ...!」


(ドーンッ!)


戦「フッ。ヤット沈ンd」


(ドーンッ!)


重「ギャアアアア!!」(轟沈)


戦「何!?」


鈴「ざ、残念でしたぁ...狙いが甘かったね...」(中破)


戦「クッ...行ケ!」


(ドーンッ!)


重「ギャアアアア!!」(轟沈)


戦「今度ハ何ダ!?」


扶「ハァ...ハァ...何とか間に合ったわね。」


鈴「扶桑さん?!」


扶「鈴谷さん1人だけで、戦わせるわけにはいかないわ!」


戦「次カラ次ヘト!オ前ラハ戦艦ヲ!私ハコイツノ相手ヲスル!」


扶「重巡が四隻...何とかなるかしら...」


戦「ヨウヤク、貴様ヲ殺セr」


(ガシッ)


戦「ナッ!離セ!離セ!」


鈴「無理無理...だって、あんたは鈴谷と一緒に沈むんだからね♪」


扶「鈴谷さん!?」


重「グアアアア!!」


(ドーン!)


扶「しつこいわね!沈みなさい!」


(ドーンッ!)


重「ギャアアアア!!」(轟沈)



鈴「さぁ、覚悟はいい?」


戦「ナッ!魚雷ダト?!」


鈴「(ごめんね...提督...熊野...)」


戦「クッソォォォ!」


(ドーンッ!)


扶「鈴谷さぁぁぁぁぁぁん!!」




春「(ゾクッ)」


白「ね、ねぇ...あの爆発って...」


春「...です...」


白「春雨?」


春「嘘...です...嘘です!嘘です!嘘です!嘘です!嘘です!嘘です!私達の魚雷に当たって鈴谷さんが爆発するわけないじゃないですか!」


白「落ち着いて、春雨!まだ、鈴谷さんと決まったわけじゃないし!」


春「鈴谷さんはこちらの魚雷の位置も把握していました!だから絶対に当たることはないです!」


白「春雨...」


春「ハァ...ハァ...鈴谷さんが...当たるわけ...ない...じゃないですか...」(ヒック...ヒック...)


白「と、とにかく見に行こ!」


春「...は、はい...」



扶「そ、そんな...鈴谷さん...」


(ドーンッ!)


扶「がはっ...!!そ...んな...」(大破)


戦「ハァ...ハァ...コノ私ガ...沈ムハズガナイ!」(中破)


鈴「う...そで...しょ...」(大破)


(バシャン)


戦「フッ...フフッ...アハハハハハハハ!!自ラ命ヲ絶トウナンテ!ナンテ馬鹿ナノカシラ!」


白「鈴谷さん!」


戦「アラ、良イ時ニ来タワネ。アノ娘達ノ目ノ前デ殺シテアゲルワ!」


(ガシャン)


春「鈴谷さん!」


鈴「うっ...」


戦「サヨウナラ...ソシテ、ヨウコソ。深イ深イ海ノ底ノ世界ヘ。」


2人「鈴谷さぁぁぁぁん!!」


(ドーンッ!)


〜〜〜〜〜〜


蒼「あ...あぁ...」


加「まさか、全員が大破するだなんて...」


比「ハァ...ハァ...」


榛「もう...弾薬は0...です...」


伊「悔しい...なぁ...」


日「...」


榛「きゃあ!」


比「榛名!」


戦「ココデ、貴様ノ息ノ根ヲ止メテヤル!」


榛「あっ...がっ...!」


日「榛名!」


榛「逃...げて...み...んな...逃げ...て...!」


比「嫌だ!榛名を置いて逃げるわけにはいかないよ!」


戦「フッ、仲間思イナンダナ。」


比「いやぁ、照れるなぁ〜。」


伊「褒められてないよ!?ていうか照れる場面じゃないよ!」


戦「ジャア、ソノ思イヲ持ッタママ仲間ヲ助ケルコトガデキズニ、目ノ前デ殺サレル姿ヲ見届ケルガヨイ!」


(ドーンッ!)


戦「キャアアアアアアア!!」(中破)


榛「がはっ!ハァハァハァハァ...」


比「榛名!」


榛「比叡...お姉さま...」(ガクッ)


比「榛名...お疲れ様...今はゆっくり休んでね...」


日「何だ...?第二艦隊か?」


伊「あ!あれって!」


比「や、大和さん!?」


大和「皆さん大丈夫ですか?戦艦大和、支援に参りました!」


北「さぁ、残ってる敵は私達が倒しちゃいますよっと!」


大「今まで一方的だった戦いを、今度はあなた達に味わってもらうわ!」


比「こ、神々しい...」


蒼「これで私達の勝ちだね!」


日「慢心したらダメ、だぞ。」


加「しかし、三隻できたのですか?」


大和「武蔵達が別の艦隊の支援に向かったので、三隻だけなんです。」


伊「別の艦隊...第二艦隊だ!」


比「道理で第二艦隊が来ないわけだ...」


大和「さぁ、推して参ります!」


〜〜〜〜〜〜


(ドーンッ!)


戦「キャアアアアアアア!!」(大破)


鈴「え...?」


白「何...何が起こったの...?」


武「大丈夫か?!」


扶「む、武蔵さん!」


白「あ、時雨!」


時「白露!春雨!」


春「時雨姉さんも支援に?」


時「支え...うん、そうだよ。よかった...2人共、あまり被弾してなくて。」


木「大丈夫か?扶桑さん。」


扶「木曾さん...えぇ。私は大丈夫よ。」


重「グ...グワアアアアア!!」


扶「危ないっ!」


(ザシュッ!)


木「たく...無駄なことを。」


扶「...敵を斬る所、初めて見たわ。」


木「まぁ、基本は斬らないんだけどな。グロいし。それに、刀を洗うのも面倒なんだよ。だから、斬りたくないんだ。」


扶「(フフッ)それが本音ね。」


木「(フッ)まぁ、そうだな。」



戦「クッ...何故ダ...何故私達ノ邪魔バカリスル...!」


武「悪は排除すべき、と身体の中に染み付いていてな。」


戦「私達ガ?悪?...フフッ...フフフ...アハハハハハハハハハハ!!」


春「(ビクッ)」


戦「私達ガ悪...笑ワセテクレルワネ!私達カラ見タラ、オ前達モ悪ダヨ!」


武「それは十分熟知している。しかし、世の中の基準で考えたら、貴様達は悪だ。だから悪いが、ここで沈んでもらう。」


戦「世ノ中基ノ準デ殺サレルナンテ!一番ノクt」


(ドーンッ!)


武「ふぅ...これで終わったか。よし、私達は大和達と合流する。お前たちは自力で帰還できるか?」


扶「山城と白露ちゃんと春雨ちゃんがまだ平気だから安心していいわ。それに、この辺の敵は片付けたと思うの。」


武「そうか。」


山「扶桑姉さまぁぁぁぁぁ!!!」


扶「山城、お疲れ様。」


山「お疲れ様ですって扶桑姉さま!大破されたんですか!?」


扶「え、えぇ。ごめんなさいね。山城は小破で済んで良かったわね。」


山「私ことなんかより、姉さまの方が心配です!」


扶「ありがとう。」


山「本当に心配したんですからね〜!(泣)」


扶「もう、泣かないの。」(ナデナデ)


鳥「鈴谷さん...」


鈴「えへへ...ちょっと張り切り過ぎた...かな?」


鳥「こんなに心配をかけたので、これは後で相当な罰をすべきですね。」


鈴「えぇ〜!?」


鳥「えぇ、じゃありません。本当に...本当に心配したんですからね!」


鈴「あー...ごめんごめん...」


鳥「次からは単独行動禁止ですからね!」


鈴「はぁい...」


武「みんな元気そうで何よりだ。じゃあ、後のことは頼んだぞ。」


扶「わかりました。」



春「時雨姉さん、少し元気がありませんでした

ね。」


白「何かあったのかな?」


春「多分...?」


〜〜〜〜〜〜


大「ふぅ。」


北「まぁ、こんなもんかな〜。」


大和「お疲れ様です。」


北「んじゃあ、さっさと木曾っち達と合流するとしますか。」


「おーい!」


大和「あ、武蔵!」


比「みんな無事でよかったぁ...」


木「うわっ、すげぇ被害だな。」


伊「アハハ...」


木「まぁでも、鎮守府まで俺達が連れていってやるから安心しろ。」


伊「ありがと。」


北「そっちはどうだった?」


木「俺達が行ったときには既に戦艦棲鬼一隻のみだった。そっちは?」


北「こっちはまぁまぁ、かな〜。戦艦棲鬼含めて数隻残ってたよ〜。」


大和「でも、北上さんと大井さんのナイスコンビがほとんどやってくれました。」


北「いや〜、それほどでも〜。」


大「北上さん、さっきすっごいよかったですよ!」


北「そう?ありがとね〜。」


加「この辺の敵は全て倒した、ということで良いでしょうか。」


大和「そうだな。」


比「じゃあ、鎮守府まで戻りましょう。」


蒼「そうだね。私、疲れちゃった。」


日「どうした、時雨。あまり元気がなさそうだが。」


時「えっと、夕立見なかった...よね?」


加「夕立さんを?いいえ。」


日「夕立?見なかったが、そっちはどうだ?」


伊「いや、私も見てないよ。」


蒼「私も〜。」


比「夕立ちゃんに何かあったの?」


時「実は...」


武「実は私達は支援に来たわけではないんだ。」


伊「え?」


武「たまたま、戦闘してるのを見て支援したんだ。」


比「え、じゃあ本当の目的は?」


大和「夕立さんの搜索です。」


蒼「搜索ってそれ...」


武「時雨。」


時「うん、あのね...」


...


「えぇ〜!?」


伊「夕立ちゃんが飛び出していったのは本当なの!?」


時「うん...」


日「何かの見間違えではないのか?」


時「そうだといいんだけど...」


加「ふむ...とりあえず、鎮守府に戻りましょう。今の私達はとても戦える状況ではないですし、通信機も壊れてしまいました。それに、鎮守府に行けば、夕立さんもいるかもしれませんし。」


時「うん...」


武「よし、全艦帰還するぞ!」


...


......


北「もう少しで鎮守府が見える〜。」


時「いる...かな...」


木「...」


比「ん?これって...」


伊「こんなところに深海棲艦の残骸?」


「おーい!!」


加「あれは...」


大「白露?」


白「ハァ...ハァ...」


時「白露、どうしたの?鎮守府に戻ってるh」


白「鎮守府が!!」


武「鎮守府がどうした?」


白「鎮守府が壊滅的な被害を受けてるよ!」


「えぇっ!?」


時「(夕立、君は"そこ"にいるの...?)」


蒼「一刻も早く、鎮守府に!」


白「近づいちゃダメだよ!扶桑さんが、第一艦隊と武蔵さん達はキャンプ場に戻って、って!」


武「仲間を見捨てるわけにはいかないだろ!」


北「そうだよ。鎮守府が被害受けてるのに帰るなんて艦娘失格だよ。」


大和「私達も鎮守府に向かいます。」


白「わ、わかった...つ、付いて来て!」


〜〜〜〜〜〜


...


「ハァ...ハァ...」


......


「ハァ...ハァ...(どのぐらいの間、全速力を出していたかな。既に酸素が足りないからか、意識が朦朧としているよ。だけど、そんな中にいても今やるべき事はしっかりと覚えているぽい。)」


夕「鎮守府を...守らなきゃ...提督さん...待ってて...」


...


(ドーンッ!)


夕「そんな...鎮守府が...鎮守府が...」



「ドックの方だけは絶対に死守して!!」


「敵が陸に上がってきたよ!」


「陸軍はなにしてんの?!」


「今、向かってるって!」


「陸軍じゃあ、歯が立たないよ!」


「そんなのどーでもいいから!とにかく、抑えて時間稼ぎだけでも!」


「どいてどいて!大破艦が通るから、どいて!」


「敵は目の前まで迫ってきてるよ!」


「どーすんのさ!!」




夕「もう...これ以上...やらせはしないっぽい!!」(ドクン)




海「きゃあ!」


江「海風の姉貴!ンにゃろぉ!」


海「江風、後ろ!!」


江「なっ!」


(ドーンッ!)


江「...あり...?」


ツ級「アッ...ガッ...!」


夕「妹達を傷つけたら...絶対に許さないっぽい!」


2人「夕立姉さん(の姉貴)!」


(バキッ!)


江「うわっ...首の骨折った...」


夕「こっからは、夕立の出番っぽい。」


海「1人でやるんですか!?無茶ですよ!」


夕「大丈夫っぽい。夕立、結構強いっぽい!」


江「だけどよぉ...」


夕「2人は安全な場所に避難するっぽい!」


海「行っちゃった...」


江「あれで沈ンだら、許さねぇよ...」



装甲空母姫「ナンダ...?」


南方棲鬼「ドウシタ?」


装姫「イヤ、戦況ガ少シ変ワッタ気ガシテナ。」


南鬼「気ノセイダロ。」


装姫「ダトイイn」


(ドーンッ!)


装姫「キャアアアア!」


南鬼「何ッ!?(ハッ)魚雷ヲ投ゲテル!?」


夕「さぁ、素敵なパーティーにしましょ!」


装姫「コノッ!タカガ駆逐艦一隻デ!」


南鬼「沈メッ!」


夕「当たらないっぽい!」


装姫「クッ!行ケ!」


夕「艦載機なんて、怖くないっぽい!」


南鬼「ヨソ見ハ禁物ヨ!」


(ドーンッ!)


装姫「ヤッタカ!?」


南鬼「手応エヲ感ジタガ...ガハッ!!」


装姫「何ッ!」


夕「だから言ったっぽい...当たらないって!」


南鬼「アガッ!離...セ!」


夕「今、どこ握られてるかわかるっぽい?」


装姫「コノッ!」


夕「今撃ったら、こっちが当たるっぽい!」


装姫「盾ニスルナンテ、卑怯ナ!」


夕「今握ってるのは、脊髄っぽい。これ引っこ抜いたらどうなるのかな?」


南鬼「ヤメロ!離セ!」


夕「離さないっぽい!今ここで沈んでもらうっぽい!」


南鬼「ヤメロォォォ...」


(ドシャァ)


装姫「ヒイィッ!」


夕「さぁ...次はそっちの番っぽい!」


装姫「来ルナ...来ルナァァァァァァ!!!」


〜〜〜〜〜〜


「ううっ...」


「(ゲホッゲホッ)」


提「やってしまいました...。まさか、敵艦がここまで来るとは...」


大淀「提...督...逃げて...ください...!」


提「提督である私が逃げたら、あの娘達に合わせる顔がないですよ。」


レ級「ホー、ソノ根性ハ認メテヤルヨ。デモナ、ソンナ根性サッサト捨テテ逃ゲテイレバ、マダ生キラレテイタノニナ。」


提「...」


ル級「レ級。」


レ「ナンダヨ。今イイトコロナンダヨ。」


ル「装甲空母姫ト南方棲鬼ガ殺ラレタ。」


大淀「!?」


提「...まさか...」


レ「何...?ソレハ本当カ?」


ル「アァ。駆逐棲姫ガ言ッテタ。」


レ「...ワカッタ。ヨカッタナオ前、マダ生キラレテ。」


「大変ダ!」


ル「ドウシタ。」


タ級「駆逐棲姫ガ...殺ラレタ...!」


レ「何?!行クゾ!」



大淀「提督...どういうことなのでしょうか...?」


提「...外の様子を見てきます。」


大淀「そんな!今出たら危ないですよ!」


提「(ニッ)」


大淀「提...督...」


〜〜〜〜〜〜


駆逐古鬼「来ルナ!来ルナ!」


夕「...」


駆古「来ルナァァァァァァァ!」


夕「...バイバイ...」


(ドーンッ!)


夕「......夕立に何か用があるっぽい?」


戦艦水鬼「オ前ハナンダ?」


夕「夕立は夕立っぽい。」


戦水「違ウ。オ前ノソノ力ノコトダ。駆逐艦ノクセニ、力はソレ以上。」


夕「だったら、どうするっぽい?」


戦水「ココデオ前ヲ、殺ス!!」


夕「その言葉、そのままそっくり返してあげるっぽい!」


...


レ「ナンダヨコレ...」


タ級「マサカ...駆逐古鬼マデ殺ラレルダナンテ...」


ル「一体ドンナ奴ナンダ...?」


タ級「シカシ、何故コンナ無残ナ姿ナンダ...?」


ル「相当エグイ殺シ方ヲシテイルンダロ。」


「コノッ!沈メッ!沈メッ!」


ル「コノ声ハ、戦艦水鬼?」


レ「...ナンダ...アイツ?」


タ級「アッ!レ級!」



夕「もらったっp」


(膝蹴りっ!)


戦水「!?」


夕「くっ...!」


レ「ソウカ...オ前ガ...仲間ヲ...殺ッタンダナ!!」


夕「(ゲホゲホ)仲間...?あぁ、そうよ。夕立が殺ったっぽい。その証拠に沢山の返り血があるでしょ?」


レ「許サン...オ前ダケハ絶対ニ許サンッ!」


夕「...ようやくまともに戦える相手が現れたっぽい。夕立嬉しいっぽい。これでやっと...」



提「ハァ...ハァ...夕立さんは何処に...あっ!」


夕「本気が出せるっぽい!!!」


ル「ナ、ナンダ!?コノ力ハ!」


タ級「コイツ...マサカ...」


レ「ソノ力...ドッカラ獲タ?」


夕「ソんなノ決まっテるっぽイ。いーっパい殺しテきた、敵かラ獲たっぽい!」


レ「ダカラカ。」


ル「何カワカッタノカ?」


レ「仲間ノ残骸ガ無残ナ姿ニナッテタノハ、食ッテタカラダ。」


タ級「ナッ?!」


ル「ナルホド...」


戦水「ダカラ、装甲空母姫ノ力ヲ少シ感ジタノネ。」


夕「もうドウデモ良いじゃないか...さっさとコノ戦いを終わらせテヤルっぽい!」


〜〜〜〜〜〜


提「遅かった...ですか...」


那智「提督!?何故ここにいる!さっさと安全な場所に行け!」


提「私は...」


那「なんだ?」


提「私は提督として失格です...鎮守府をこのような場所にしてしまい、更には夕立さんまでも...」


那「夕立?夕立が来ているのか?!」


提「えぇ...ですが、今はもう夕立さんではないでしょう...」


那「どういうことだ?」


提「あれです...あれを見てください...」


那「どれだ?...な、何だあれは...」


提「夕立さんです...」


那「あれが...夕立...?」


提「えぇ..."元"ですが...」


那「あ、悪魔だ...」


妙高「那智良い所に!ちょっとこっちを手伝って!」


那「あ、あぁ!提督、早く安全な場所に避難するんだぞ!」





レ「ル級モタ級モ一瞬デ殺ッタソノ力、私モ欲シイナァ!!」」


「欲シケレバ、私ヲ沈メテミナ!!!」


レ「クッ!コノッ!」


「ダカラ、チャント狙ワナイト当タラナインダヨッ!!」


レ「シマッ...」


「沈メェェェェェェェェ!!!」


レ「終ワッタ...ナ...」


(ドーンッ!)


レ「ン...?ナッ?!」


戦水「グハッ...!」


レ「何故ダ!何故庇ッタ!」


戦水「ワカラナインダ...自分デモ気ヅイタラ、身体ガ勝手ニ動イテタ...」


「アーア...邪魔ガ入ッタカ。マァ、イイヤ。次ハオ前ノ番ダカラッポイ!」


戦水「逃...ゲロ...オ前ガ...私達ノ...最終兵器...ダ...」


レ「戦艦水鬼!」


戦水「何故ダロウナ。後悔ガナイ...ソレニ、昔ヲ思イ出ス...」


「バイバイ!!」


(ギシャ!)


戦水「アギャアアアアアアア!!」


「アッハハハハハハハ!イイ声ダヨ!最ッ高ダヨッ!」


戦水「(アァ...ココデ終ワルノカ...)」


提「夕立さん!もう、もうやめてください!」


戦水「(コノ声ハ...提督...?!モウ...ヨク見エナイワ...モシカシタラ...違ウカモ...デモ...モシ...貴方ナラ...マタ...マタ貴方ニ会エタ...マタ貴方ノ声ガ聞コエタ...)今度は...貴方を見ながら沈めて...よかった...」


(ドーンッ!)


レ「戦艦水鬼ィィィィィィ!!」


提「あぁ...もう...彼女は...夕立さんではないです...」


レ「...ス...」


「何カ言ッタッポイ?」


レ「オ前ヲ殺セナイナラ!!」


提「!?」


レ「オ前ヲ殺シテヤル!!!」



(ガシャン)


レ「死ネェェェェェェ!!!」


(ドーンッ!)



『貴女が笑顔になれる幸せな日々が長く、長く続いたのなら、私は幸せです。』



提「...何が幸せな日々ですか...この時間は...いままでの時間は...貴女にとって、本当に幸せだったでしょうか......」



『夕立さん...聞こえてますか...?聞こえているなら答えてください...』




「今の貴女は...幸せですか?」





さよなら...そして...









ごめんなさい...




(ドカーンッ!)


「ガハッ!!」


提「ゆ、夕立さん!?」


夕「提...督サン...お怪我はないっポイ...?」(中破)


提「怪我はないですけど、元に戻ったんですか?!」


夕「ぽい...!はっきりと、提督さんの声届いたっぽい!」


提「声...あっ。」


夕「夕立は...夕立は今すっごい幸せっぽい!けど、キャンプをするって言った時は幸せじゃなかったし、アタリを引いた時はもっと幸せじゃなかったっぽい!」


提「夕立さん...」


夕「だけどね!夕立は...夕立はずっとずぅーっと、提督さんと幸せに過ごしたいっぽい!!あの時間が幸せじゃなかったとしても、これからの時間を幸せにすればいいっぽい!」


レ「何ヲゴチャゴチャト!モウ1発!!」


夕「きゃあああ!!」(大破)


提「夕立さん!」


夕「大丈夫っぽい...夕立はまだ...沈まないっぽい...」


提「夕立さん何を!?」


夕「夕立が盾にならないと提督さん、死んじゃうっぽい!」


レ「沈メェェェェェェェ!」


夕「クッ...」


(ダキッ)


夕「ぽふぇっ!?て、提督さん!?」


提「夕立さんだけ、死ぬのはなしです。死ぬのなら私も一緒に死にます。」


夕「提督...さん...」


提「(ニコッ)」


(ドーンッ!)


...


2人「あれ?」


「こんな所で死んでもらっては困るわ、Admiral!」


提「あ、貴女は...?!」


ビ「超弩級戦艦ビスマルク、ただ今着任したわ!」


夕「ビス...」


提「マルク...?」


レ「ナンダオ前ハ!」


ビ「はるばるドイツからやってきたのよ!」


レ「クッ!何ガドイツダ!ドイツモコイツモ邪魔バカリシテ!キサマモ沈メッ!」


ビ「(ダージャレーってやつかしら)今よっ!」


(ドーンッ!)


レ「何ダ!?ドイツガ撃ッタ!!」


プリンツ「流石です、ビスマルク姉さま!的確な指示でした!」


レ「何ダ?!誰ダオ前ハ?!」


プ「私?私の名前はプリンツ・オイゲン!」


レ「キサマモドイツ艦カ!!」


プ「もう一回いくよ!Feuer!Feuer!」


レ「クッ...コノッ!」


プ「そんなの当たら...な...い...!?」


ビ「な、何よあれ...」


夕「提督さん...」(ギュッ)


提「あんなの見たことないです...」


レ「ンダヨ!ドーシタンダヨ?!」


「レ級。」


レ「ナンダyチュ、中間棲姫!?」


中棲「今回ノ戦イモマタ我々ノ負ケダ。撤退ダ。」


レ「ナッ、アト少シナノニ!」


中棲「奴ラガ戻ッテキタ、ト言エバワカルカ?」


レ「クッ...!ワカッタ...」


提「敵が...」


夕「撤退していくっぽい!提督さん、勝ったよ!勝ったっぽい!!」(ダキッ)


提「えぇ。(よかった...本当によかった...)」



プ「ビスマルク姉さま〜!」


ビ「お疲れ様、プリンツ。」


提「あの、助けていただいてありがとうございます。」


ビ「お礼なんていいのよ。当たり前のことをしただけよ。」


提「当たり前のこと...胸張ってそう言えることが凄いですね。流石、超弩級戦艦ですね。」


ビ「べ、別に褒めても何も出ないわよ!」


提「別に何も求めてはいません。ただ、心の底から凄いと褒めているんです。」


ビ「(こ、心の底から!!??)その...もぉーっと褒めてくれもいいのよ!?」


提「は、はぁ…し、しかし、何故我が鎮守府にドイツ艦が?」


ビ「あら?聞いていないの?」


提「何も聞いてないです...」


ビ「まったく、ここのAdmiralはダメね。もっとしっかりしないと、艦娘までが怠けるわよ。」


提「おっしゃる通りです...」


大淀「提督!!」


提「大淀さん。」


大淀「よかった...ご無事でってあら?こちらは陸軍の方ですか?」


ビ「なっ?!」


プ「陸軍じゃないです!私はプリンツ・オイゲン!ドイツからやってきたんです!」


大淀「ドイツから...?」


ビ「そうよ!私はドイツが誇る超弩級戦艦ビスマルクよ!こんな私が来ているのに、何も聞いていないの?!」


大淀「そのような情報は一切聞いていないのですが...」


ドイツ「...」


プ「ビスマルク姉さま、もしかしたら違う鎮守府だったんじゃないですか...?」(ゴニョゴニョ)


ビ「えぇ〜?!だってここだってドイツ出る時に教えてもらったのよ?」(ゴニョゴニョ)


プ「ですけど、この反応明らかにおかしいですよ...」


ビ「確かにそうなのだけれど...」


提「あの〜。」


2人「は、はい!」


提「今鎮守府はこんな状況ですし、もう少し落ち着いてから調べても良いでしょうか?」


ビ「そ、そうね!それでいいわ!」


雪風「しれぇ!!」


ビ「(何よこの娘。こんな戦闘だったのに傷一つないどころか、キラキラしている...?)」


提「どうしました、雪風さん。」


雪「お手紙です!」


ビ「(こんな時に手紙って、何なのよこの雪風って娘は!)」


提「ありがとうございます。」


雪「じゃあ、雪風は自分の仕事に戻ります!」


提「はい。」


大淀「...で、手紙の送り主は?」


提「書いてないですね...」


夕「じゃあ、雪風ちゃんの遊びっぽい?」


提「わかりませんが、開けてみましょう。」


...


大淀「何と書いてありました?」


提「...たった今、ドイツ艦を我が鎮守府に迎えます。」


夕「わー!」(パチパチ)


「...」(パチパチ)


「......」(パチパチ)


「.........」(パチパチ)



ビ「手紙出すの遅いわよ!!!!」


夕「(ビクッ)」


ビ「まったく!あの男がやけに張り切ってるから少しは安心していたのだけれど、やっぱしあいつはあいつだわ!!」


プ「ビスマルク姉さま、落ち着いてください!」


ビ「落ち着いていられるもんですか!今からドイツに戻って、あいつを殴ってくるわ!」


提「あいつって誰ですか?」


プ「ドイツにいた時のAdmiralさんです!天然でおっちょこちょいだったんです!」


大淀「(プッ)ここの提督とは全くの真逆ですね。」


夕「提督さんはやっぱり、しっかりしてるのが一番っぽい!」


提「そ、そうですね。(褒められた...のかな...?)」


プ「ビスマルク姉さま、落ち着いてください!

Admiralさんが笑ってますよ!」


ビ「(ハッ)コホン...ま、まぁそういうことだから、Admiralよろしく頼むわよ!」


プ「よろしくお願いしまーす!」


提「こちらこそ、よろしくお願いします。」


...


夕「ねぇ、提督さん。」


提「どうしました?」


夕「あの姿の夕立のことを見た時、どう思ったっぽい...?」


提「何とも思いませんでしたよ。」


夕「...正直に言ってもらいたいっぽい。」


提「......悪魔、と思いました。」


夕「...」


提「普通の艦娘がする戦い方、砲撃だけで沈めるという戦い方では足らずに、痛さと恐怖を一方的に与え続ける戦い方でした。」


夕「...」


提「ですが、悪魔になった姿を見ても私は、夕立さんのことを嫌いにはなりませんでしたよ。」


夕「え...」


提「夕立さんを見捨てるわけにはいけません。もし、心の声が届かなかったら自ら止めに行くつもりでした。ですが、ちゃんと届いていたので、安心しました。」


夕「やっぱり...やっぱり提督さんは...や、優しいっぽい...」(グスッ...)


提「あ...ハンカチどうぞ。」


夕「(チ-ン!)(グスッ)夕立ね、正直嫌われるって思ってたっぽい。あんな姿になって、夕立でも力の制御が出来なくなって...怖くなって...皆に見捨てられると思って...それで...それで...」


(ギュッ)


夕「もう...皆や提督さんとは遊べないし、一緒に居られないんだって思ったっぽい!(泣)」


提「戦っている間、ずっと辛かったんですね。一人ぼっちで...でも、もう安心してください。私がずっと...ずっと傍に居ますから。」


夕「(グスッ...)」


提「これから今まで以上に夕立さんと一緒に居ますからね。」


夕「ホント...?」


提「はい。何倍、何十倍と楽しい生活を共に送りましょう。」


夕「うん...!」(ニコッ)


〜〜〜〜〜〜


長「...あれは本当に...鎮守府なのか...?」


陸「すごい状況ね...みんなは無事なのかしら...」


赤「加賀さんは無事かしら...」


「おーい!」


長「あれは...!」



伊「おーい!」


赤「加賀さん!!」


加「赤城さん...」


赤「良かったわ、無事で。それに皆さんも。」


伊「無事だったのはいいけど、鎮守府を守れなかったのは悔しいかったなぁ。」


陸「え?じゃあなんでそんなにボロボロなの?」


日「鎮守府とは別に戦闘があったんだ。」


比「その戦闘で私達ボロボロになちゃって...」


武「で、私がここにいろと説得したんだ。」


長「武蔵!」


武「夕立を搜索していたら、戦闘中のこいつらを見つけてしまってな。助けたくなって、私達は助けた。」


長「そうか。武蔵はこの戦闘に参加したのか?」


武「あぁ。ご覧の通り、大破してしまったがな。」


長「他のみんなは?」


武「大和は小破、北上、大井、木曾の3人はいずれも中破、時雨は無傷で鎮守府内に夕立を探しに行った。」


長「そうか。ご苦労だったな。」


比「あのぉ...」


長「どうした?」


比「武蔵さんがここにいるってことはもう、戦闘終わったんでしょ?鎮守府に行っても平気だよね?」


武「そういうことになるな。」


比「じゃあ、早く榛名を入渠させてあげたいんだ...一番頑張ってたし...」


武「まだ、目が覚めないのか?」


比「うん...だから...早く...」(ポロポロ)


長「そうだな。鎮守府に行くか。」


...


明石「大破艦優先して!ドックの空きがないから!」


夕張「装備はそこに置いて!えっ?小破艦は後で!大破艦が最優先だから!」


提「明石さん。」


明「提督!」


提「ドックを、増設しましょう。」


明「何処に増設するんですか?!そんな場所はないですし、時間も...」


提「あそこに見える建物、あれも実はドックなんです。もう何年も使っていませんがね。」


明「あれ、ドックだったんだ...わかりました!夕張ちゃん、ここはお願いね!」


夕張「え、あ、はい!」


...


明石「動く〜!よぉし、大破艦はこっちにも来て!回転率を上げないと!」


提「バケツはあるだけ使っちゃってくださいね。」


明「わーかりましたーって、比叡さん?」


比「ドック、使えるんだよね...?」


明「もちろん!姉妹二人で同時入渠します?」


比「お、お願いします!」



時「夕立!」


夕「あ、時g!」(ダキッ)


時「バカ!すっごい心配したんだよ!」


夕「ご、ごめんっぽい...ていうか、く、苦しいっぽい...」


時「それに、この血はどうしたの!?」


夕「(ギクッ)え...え〜と〜...て、敵艦のっぽい〜...(信じてくれるかな...?)」


時「夕立のではないんだね?」


夕「う、うん!」


時「よかったぁ...1人で勝手な行動するから、ボク...ボク...うえぇぇぇん!」


夕「な、泣いちゃったっぽい!?時雨、ごめんなさいっぽい!もう、勝手な行動は控えるっぽい!だから、泣き止んでほしいっぽい!」


時「(ヒック...ヒック...)本当に勝手な行動はしない...?」


夕「ぽい!」


時「約束してくれる...?」


夕「ぽい!」


時「絶っっっ対だよ...?」


夕「p...ぽい!」


白「(何か怖いなぁ...)」




ビ「すごい被害ね。」


提「アハハ...すみません...こんなへっぽこ提督で...」


ビ「...へっぽこではないわ。今回は手薄なところを狙われたのよ。」


提「ビスマルクさん...」


ビ「それと!」


提「は、はい!」


ビ「その"さん"付けやめてちょうだい!AdmiralならAdmiralらしくしてちょうだい!」


提「わ、わかりました!ビスマルクさん!」


ビ「だから!」


長「うちの提督は無理難題だな。」


ビ「あら?貴女が噂の長門ね。」


長「ビスマルク...か。よろしく頼もう。」


ビ「えぇ!で、何で無理なのよ!」


長「うちの提督は真面目、だからな。」


ビ「それは関係ないんじゃ...」


提「すみません長門さん...迷惑をかけてしまって...」


提「別に提督は謝らなくていいんだ。今回はこのような結果になったのも全て、私達が悪い。」


提「そんな!」


長「我々がいなくなったらこうなる、ということを予想できなかった我々が悪いんだ。」


提「ち、違います!私g」


「その提督の言う通りだ。」


「!?」


提「そ、総司令官殿!?」


総「なんだ、このざまは。この場を鎮守府とは呼べないぞ。呼ぶなら、墓場としか言えん。」


提「...」


総「鎮守府をこのようにしたのは全て提督であるお前が悪い。これは軍事裁判ものだ。」


長「なっ!?」


夕「そんな!提督さんh」


提「夕立さん...ダメですよ。」


夕「提督さん!」


提「私は…どんな処罰でも受ける覚悟はできています。」


総「そうか。ならば、今から私達についてきてもらおうか。」


提「わかりました...」


夕「提督さん!」


提「(ニコッ)長門さん、あとはよろしくお願いしますね。」


長「あ、あぁ...」


夕「待って、提督さん!」


長「あ、こら夕立!」


夕「提督さん!提督さぁぁぁぁぁぁぁん!!」


(バタン)


(ブーン)


夕「提督さん!提督さん!」(ズッコケ)


夕「て...提督さぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」



提「(ごめんなさい...ごめんなさい...)」


〜〜〜〜〜〜


〜半年後〜


時「もう、あれから半年が経ったんだね。」


白「結構早かったね。」


村「半年経ったのはいいけど...」


春「夕立姉さん、半年間ずっとあの調子ですよ...」


村「半年間ずっと、死んだ魚の目をしてるなんてすごいわよ。」


時「相当ショックだったんだろうね...」


春「あれから、笑顔を一度も見なくなりましたね...」


白「提督、今何してるんだろ...」


〜〜〜〜〜〜


長「あの事件から今日で半年、か。」


陸「結構早かったわね。」


ビ「今、何処で何をしているのか分かっているの?」


大淀「上からの報告ですと、あの後裁判をし、結果半年間の停職処分だけで済んだとか。」


長「よく、半年間の停職処分だけで済んだものだ。」


陸「噂だとその裁判長、ここのことはよく分かっているらしいわ。それに夕立ちゃんのこともね。」


長「なるほどな。」


ビ「ん?」


大淀「どうしました?」


ビ「裁判の結果ってあの日に下されたのでしょ?」


大淀「と、聞いていますが。」


ビ「Admiralって半年間の停職処分だったのでしょ?」


大淀「えぇ。」


...


......


.........


長「菓子食ってる場合じゃねぇ!!」


陸「執務室が談話室みたいに汚いわ!」


大淀「早く片付けなきゃ!」


ビ「ホウキ持ってくるわ!!」


〜〜〜〜〜〜


夕「てーとくさーん、今宵は満月だよー。月明かりの下で一緒に踊りましょー。てーとくさーん...」


海「さっきから同じフレーズを何度も何度も...」


江「ありゃ、かなりの重症だぞ...」


海「どーしたらいいのかな...」


江「提督が帰ってこなきゃ治らないだろーなー。」


海「提督...」


(提督が鎮守府に着任しました!)


「!!??」


白「提督が帰ってきた?!」


時「凄い!電光石火並みの速さで夕立が飛び出していった!」


村「ほら、私達も行くわよ!」


海「は、はい!」


春「ま、待ってくださいー!」


海「ほら、春雨の姉貴早くしろよ〜。」


〜〜〜〜〜〜


「ハッハッハッ...(提督さん!)」(タタタタタ)



「ハッハッハッ...(提督さん!!)」




(バーンッ!)(扉大破)


夕「ハァ...ハァ...」


陸「あらあら、噂をすれば何とやら。」



夕「ハァ...ハァ...提督...さん...?」


提「ただいまです。夕立さん。」


夕「て...提督さぁぁぁぁぁん!!!」(ダキッ)


提「わわわっ!」(ズッテーン)


夕「おかえりなさいっぽい!ずっと...ずっと夕立は待ってたっぽい!!!」


提「ごめんなさい。心配をかけてしまって。」


夕「もう、そんなことどうでもいいっぽい!今は提督さんに会えてすっごい嬉しいっぽい!」


時「ハァ...ハァ...つ、着いた...」


白「あー!提督!」


村「おかえりなさい。」


提「ただいまです。そして皆さん、ご心配ご迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ございませんでした。」


海「そのことなら、気にしないでください。」


春「私達、最初から司令官を悪いとは思ったことがありませんよ。」


江「そうだよ、そうだよ!それに昔のことを謝ったってしゃーないだろ?」


提「そう...ですね。ありがとうございます。」


村「もう夕立ったら、早速提督にべったりね。」


夕「だって、ずっと待ってたっぽい!夕立ずっと提督さんに会えるのを楽しみにしていたっぽい!」


時「うん。すごく嬉しそうな顔してるよ。」


白「半年ぶりにあんな嬉しそうな顔見たね。」


村「これでめでたしめでたし!」


春「だと、いいですね。」


海「だけど、本当に良い笑顔しているね。夕立姉さん。」


江「笑顔を思い出したみたいだな!」




「これからはずっと、ずぅーっと、一緒に居るっぽい!」




fin


後書き

ども、9-@-9です。
ご無沙汰しております。

ようやく...ようやく夕立アフターストーリーの執筆が終われて良かったです。
かなり間が空いてしまってすみませんでした...

擬音多くてすみません...
あと、急な百合展開はチャレンジしてみたかったっていうのが本音です。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは、また。

追記:11/14 少し修正しました。


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ぺるつぁーさんから
2017-02-26 11:16:57

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ぺるつぁーさんから
2017-02-26 11:16:58

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